以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
はじめに、本発明の第1実施形態に係る情報処理装置を備える情報処理システムについて説明する。図1に示すように、情報処理システム10は、第1サーバ装置11と、情報処理装置12と、1以上の端末装置13と、を備える。図1では、説明の簡便のため、2つの端末装置13を図示している。
概略として、本実施形態に係る情報処理システム10では、情報処理装置12が、例えば本屋等、現実の店舗等に設置される。後述するように情報処理装置12は、比較的大型のディスプレイを有しており、多様なコンテンツデータの画像、例えば現実の本棚と同等の大きさの本棚に陳列された電子書籍等の画像が表示される。そして、情報処理装置12に表示された電子書籍の画像がユーザによってタップ操作又はフリック操作されると、情報処理装置12と無線通信接続された当該ユーザの端末装置13に電子書籍が送信される。ユーザは、送信された電子書籍を端末装置13で閲覧可能である。
このように、本実施形態に係る情報処理システム10によれば、現実の店舗で商品を手に取る現実のユーザ体験と同様の、直感的なユーザ体験が実現される。
ここでコンテンツデータは、電子書籍に限られず、例えば文書データ、画像データ、音声データ、及び動画データ等、多様なデータを含んでもよい。
次に、情報処理システム10の各構成要素について説明する。第1サーバ装置11は、例えばインターネット等のネットワーク14を介して情報処理装置12と通信可能である。第1サーバ装置11は、例えばコンテンツデータの提供者によって管理され、多様なコンテンツデータを記憶している。第1サーバ装置11は、1以上の所望のコンテンツデータを情報処理装置12に送信する。
情報処理装置12は、例えばPC等を含む。情報処理装置12は、ネットワーク14を介して第1サーバ装置11から受信したコンテンツデータを記憶する。
また情報処理装置12は、例えばWi−Fi(登録商標)等の無線LAN15を介して、情報処理装置12の近傍に位置する端末装置13と無線通信可能である。上述したように、情報処理装置12は、自装置に対するユーザ操作に応じたコンテンツデータをユーザの端末装置13に送信する。情報処理装置12の構成及び動作の詳細については後述する。
端末装置13は、例えばスマートフォン等の汎用携帯端末又はコンテンツデータ閲覧のための専用携帯端末である。端末装置13は、情報処理装置12から受信したコンテンツデータを記憶する。ユーザは、端末装置13に記憶されたコンテンツデータを閲覧可能である。端末装置13の構成及び動作の詳細については後述する。
次に、図2を参照して、情報処理装置12の構成について具体的に説明する。情報処理装置12は、第1通信部16と、第2通信部17と、記憶部18と、表示部19と、入力部20と、制御部21と、を備える。
第1通信部16は、ネットワーク14を介して通信可能なインターフェースである。例えば第1通信部16は、ネットワーク14を介して第1サーバ装置11からコンテンツデータを受信する。
第2通信部17は、例えば無線LANアクセスポイントを含んで構成され、無線LAN15を介して通信可能なインターフェースとして機能する。例えば第2通信部17は、無線LAN15を介して端末装置13と通信する。
記憶部18は、例えば一次記憶装置及び二次記憶装置を含んで構成され、情報処理装置12の動作に必要な種々の情報及びプログラムを記憶する。
例えば記憶部18は、図3に示すように、自装置との間で無線通信接続を確立した端末装置13の端末IDに対応付けて、端末装置13の状態を記憶する。
端末IDは、例えばMACアドレス又はIPアドレス等であって、情報処理装置12が端末装置13を一意に識別可能な識別子である。
端末装置13の状態は、例えばフラグ等、情報処理装置12が端末装置13毎に定めるパラメータである。本実施形態では、端末装置13の状態は、第1状態(例えば、フラグが「0」)及び第2状態(例えば、フラグが「1」)の何れか一方に定められる。後述するように、情報処理装置12は、端末装置13に対し、当該端末装置13の状態に応じて異なる動作を実行する。
表示部19は(図2参照)、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、又はプラズマディスプレイ等の表示デバイスである。例えば表示部19は、制御部21による制御に基づいて、第1画面を表示する。後述するように、第1画面は、記憶部18に記憶されたコンテンツデータの画像(例えば、本棚に陳列された電子書籍の表紙画像)が表示される画面である。上述したように、表示部19は比較的大型の表示デバイスであり、第1画面において、例えば現実の本棚と同等の大きさの本棚に陳列された電子書籍の画像が表示される。
入力部20は、情報処理装置12に対するユーザ操作を受け付ける入力インターフェースである。本実施形態では、入力部20は、表示部19と一体的に設けられ、タッチパネルとして機能する。
制御部21は、専用又は汎用のプロセッサを含む。制御部21は、情報処理装置12全体の動作を制御する。
例えば、制御部21は、端末装置13から無線通信接続を確立するための接続要求(ハンドシェイク要求)を第2通信部17が受信すると、当該要求に対する応答(ハンドシェイク応答)を、第2通信部17に当該端末装置13へ出力させる。このようにして、制御部21は、情報処理装置12と端末装置13との間で無線通信接続を確立する。好適には、情報処理装置12と端末装置13との間の無線通信接続には、情報処理装置12及び端末装置13のミドルウェアによる双方向通信技術、例えばウェブソケット(WebSocket)の技術が用いられる。以下、情報処理装置と無線通信接続を確立した端末装置13を、接続中の端末装置13ともいう。
続いて制御部21は、接続中の端末装置13の状態を管理する。以下、具体的に説明する。
はじめに、制御部21は、端末装置13との間で無線通信接続を確立すると、当該端末装置13の状態を第1状態に決定する。そして制御部21は、当該端末装置13の端末ID及び状態を対応付けて記憶部18に記憶させる。
続いて、制御部21は、第1状態の端末装置13から第2状態への変更要求(取得モード要求)を第2通信部17が受信すると、接続中の端末装置13のうち第2状態の端末装置13の数が所定の閾値(第1閾値)未満であるか否かを判定する。第1閾値は、接続中の端末装置13のうち、第2状態の端末装置13が同時に存在可能な数を示し、1以上の任意の値に定められる。本実施形態では、第1閾値は1であり、第2状態の端末装置13は同時に1つまでしか存在できない。ここで制御部21は、接続中の端末装置13の数が第1閾値以下である場合にも、第2状態の端末装置13の数が第1閾値未満であると判定してよい。
第2状態の端末装置13の数が第1閾値未満である場合、即ち本実施形態では第2状態の端末装置13が存在しない場合、制御部21は、取得モード要求を送信した端末装置13の状態を第1状態から第2状態に変更する。そして制御部21は、第2状態への変更を示す情報を、第2通信部17に当該端末装置13へ送信させる。当該情報は、例えば端末装置13にコンテンツデータの待ち受けを開始させる指示を含んでもよい。
一方、第2状態の端末装置13の数が第1閾値以上である場合、即ち本実施形態では第2状態の端末装置13が存在する場合、制御部21は、取得モード要求を送信した端末装置13の状態を第1状態から変更することなく、第2状態への変更の拒否を示す情報を、第2通信部17に当該端末装置13へ送信させる。当該情報は、後述するように第2状態の他の端末装置13の状態を第1状態に変更するまでの残り時間を示す情報、及び当該残り時間を表示させる指示を含んでもよい。
また例えば、制御部21は、接続中の端末装置13の数が第1閾値よりも大きい場合、即ち本実施形態では複数の接続中の端末装置13が存在する場合、端末装置13の状態を第1状態から第2状態に変更してから所定の時間が経過すると、当該端末装置13の状態を第2状態から第1状態に変更する。そして制御部21は、第1状態への変更を示す情報を第2通信部17に当該端末装置13へ送信させる。当該情報は、例えば端末装置13にコンテンツデータの待ち受けを終了させる指示を含んでもよい。
また例えば、制御部21は、コンテンツデータを選択するユーザ操作を待ち受ける。そして制御部21は、入力部20が受け付けたユーザ操作に応じたコンテンツデータを、通信部に第2状態の端末装置13へ送信させる。具体的には、制御部21は、表示部19に表示されたコンテンツデータを選択するユーザ操作を入力部20が受け付けると、当該コンテンツデータを記憶部18から抽出して、通信部に第2状態の端末装置13へ送信させる。
次に、図4を参照して、端末装置13の構成について具体的に説明する。端末装置13は、端末通信部22と、端末記憶部23と、端末表示部24と、端末入力部25と、端末制御部26と、を備える。
端末通信部22は、無線LAN15を介して外部装置との間で情報の送受信を行うインターフェースである。例えば端末通信部22は、無線LAN15を介して情報処理装置12との間で情報の送受信を行う。
端末記憶部23は、例えば一次記憶装置及び二次記憶装置を含んで構成され、端末装置13の動作に必要な種々の情報及びプログラムを記憶する。また端末記憶部23は、本実施形態に係る情報処理システム10専用のアプリケーションの実行に必要な種々の情報及びプログラムを記憶する。
端末表示部24は、例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等の表示デバイスである。例えば端末表示部24は、端末制御部26による制御に基づいて、第2画面を表示する。第2画面の詳細については後述する。
端末入力部25は、端末装置13に対するユーザ操作を受け付ける入力インターフェースである。本実施形態では、端末入力部25は、端末表示部24と一体的に設けられ、タッチパネルとして機能する。
端末制御部26は、例えば専用又は汎用のプロセッサを含む。制御部21は、端末装置13全体の動作を制御する。
例えば、端末制御部26は、端末入力部25が受け付けたユーザ操作に応じて、専用のアプリケーションを起動し、第2画面を表示部19に表示させる。
また例えば、端末制御部26は、専用のアプリケーションの起動後、無線通信接続を確立するための接続要求(ハンドシェイク要求)を端末通信部22に報知(送信)させ、情報処理装置12からの応答(ハンドシェイク応答)を待ち受ける。端末制御部26は、ハンドシェイク応答を端末通信部22が受信すると、情報処理装置12と端末装置13との間で無線通信接続を確立する。好適には、情報処理装置12と端末装置13との間の無線通信接続には、上述したように情報処理装置12及び端末装置13のミドルウェアによる双方向通信技術が用いられる。
また例えば、端末制御部26は、第2画面において端末入力部25が受け付けたユーザ操作に応じて、取得モード要求を端末通信部22に情報処理装置12へ送信させ、情報処理装置12からの応答を待ち受ける。
ここで端末制御部26は、取得モード要求に対する応答として、端末通信部22が第2状態への変更を示す情報を受信すると、コンテンツデータの待ち受けを開始する。続いて端末制御部26は、端末通信部22がコンテンツデータの受信を開始すると、後述するように第2画面上に受信中のコンテンツデータを示す画像等を表示させる。そして端末制御部26は、コンテンツデータの受信が終了すると、後述するように第2画面上に受信済みのコンテンツデータを示す画像を表示させる。そして端末制御部26は、端末通信部22が第1情報への変更を示す情報を受信すると、コンテンツデータの待ち受けを終了する。
一方、好適には端末制御部26は、取得モード要求に対する応答として、端末通信部22が第2状態への変更の拒否を示す情報を受信すると、第2状態の他の端末装置13が第1状態に変更されるまでの残り時間を端末表示部24に表示させる。
次に、図5を参照して、情報処理装置12の表示部19に表示される第1画面27について説明する。図5に示すように、第1画面27は、1以上のコンテンツにそれぞれ対応する1以上の画像を表示するための領域28を含む。
例えば図5において、領域28には、コンテンツデータC001−C009にそれぞれ対応する9つの画像が表示されている。好適には、ユーザが領域28を左右にスワイプ又はフリックすると、情報処理装置12の記憶部18に記憶された他のコンテンツデータの画像に表示が切り替わる。各画像は、対応するコンテンツデータを選択するためのユーザ操作を受け付ける入力インターフェースとして機能する。
例えば、ユーザがコンテンツデータC001の画像をタップ又は上下方向にフリックすると、コンテンツデータC001が選択される。そして、上述したように、選択されたコンテンツデータC001が情報処理装置12から第2状態の端末装置13へ送信される。
次に、図6を参照して、端末装置13の端末表示部24に表示される第2画面29について説明する。第2画面29は、例えば端末装置13にインストールされている専用のアプリケーションの起動後に表示される。第2画面29は、状態変更トグル30を含む。また第2画面29は、受信済みコンテンツ画像31と、受信中コンテンツ画像32と、ダウンロードインジケータ33と、を含み得る。
状態変更トグル30は、第2状態への変更要求(取得モード要求)を情報処理装置12へ送信するためのユーザ操作を受け付ける入力インターフェースとして機能する。例えば状態変更トグル30は、専用のアプリケーションの起動時においてOFF位置に表示される。ユーザが、状態変更トグル30をOFF位置からON位置に移動させると、取得モード要求が情報処理装置12へ送信される。状態変更トグル30は、コンテンツデータの待ち受け中、ON位置に表示され、待ち受けが終了すると、OFF位置に戻る。
受信済みコンテンツ画像31は、情報処理装置12からの受信が終了したコンテンツデータを示す画像であって、コンテンツデータを閲覧するためのユーザ操作を受け付ける入力インターフェースとして機能する。例えば、ユーザが受信済みコンテンツ画像C001をタップすると、コンテンツデータC001の閲覧(再生)が開始される。
受信中コンテンツ画像32は、情報処理装置12から受信中のコンテンツデータを示す画像である。コンテンツデータの受信が終了すると、受信中コンテンツ画像32は受信済みコンテンツ画像31に切り替わる。
ダウンロードインジケータ33は、受信中コンテンツ画像32に対応して設けられ、コンテンツデータの受信の進捗度を示す画像である。コンテンツデータの受信が終了すると、ダウンロードインジケータ33は非表示となる。
次に、図7のフローチャートを参照して、情報処理システム10が備える情報処理装置12及び端末装置13の第1の動作について説明する。本動作は、例えば端末装置13が専用のアプリケーションを起動した後に開始される。また、本動作の開始時点において、接続中の端末装置13の数がゼロであるものとして説明する。
ステップS100:はじめに、端末装置13は、ハンドシェイク要求を報知(送信)する。
ステップS101:次に、情報処理装置12は、ハンドシェイク応答を端末装置13へ送信する。このようにして、情報処理装置12と端末装置13との間の無線通信接続が確立される。
ステップS102:続いて、情報処理装置12は、端末装置13の状態を第1状態に決定する。
ステップS103:次に、端末装置13は、第2画面29において受け付けたユーザ操作に応じて、第2状態への変更要求(取得モード要求)を情報処理装置12へ送信する。
ステップS104:次に、情報処理装置12は、ステップS103の取得モード要求を受信すると、接続中の端末装置13のうち第2状態の端末装置13の数が第1閾値(本実施形態では、1)未満であるか否かを判定する。上述のように、ここでは接続中の端末装置13の数がゼロであるため、情報処理装置12は、第2状態の端末装置13の数が第1閾値未満であると判定する。
ステップS105:続いて、情報処理装置12は、取得モード要求を送信した端末装置13の状態を第1状態から第2状態に変更する。
ステップS106:続いて、情報処理装置12は、第2状態への変更を示す情報を端末装置13へ送信する。
ステップS107:次に、端末装置13は、ステップS106の情報を受信すると、コンテンツデータの待ち受けを開始する。
ステップS108:その後、情報処理装置12は、例えば他の端末装置13との間で無線通信接続を確立する。
ステップS109:続いて、情報処理装置12は、ステップS105で端末装置13の状態を第1状態から第2状態に変更してから所定の時間が経過すると、端末装置13の状態を第2状態から第1状態に変更する。
ステップS110:続いて、情報処理装置12は、第1状態への変更を示す情報を端末装置13へ送信する。
ステップS111:そして、端末装置13は、ステップS110の情報を受信すると、コンテンツデータの待ち受けを終了する。
次に、図8のフローチャートを参照して、情報処理システム10が備える情報処理装置12及び端末装置13の第2の動作について説明する。本動作は、例えば端末装置13が専用のアプリケーションを起動した後に開始される。また、本動作の開始時点において、接続中の端末装置13の数がゼロであるものとして説明する。また、図8に示すように、2つの端末装置13を区別する場合、一方を端末装置13a、他方を端末装置13bという。
ステップS200:はじめに、端末装置13aは、ハンドシェイク要求を報知(送信)する。
ステップS201:また、端末装置13bは、ハンドシェイク要求を報知(送信)する。
ステップS202:次に、情報処理装置12は、ハンドシェイク応答を端末装置13a、bへそれぞれ送信する。このようにして、情報処理装置12と各端末装置13a、13bとの間の無線通信接続が確立される。
ステップS203:続いて、情報処理装置12は、端末装置13a、bの状態を第1状態に決定する。
ステップS204:次に、端末装置13aは、第2画面29において受け付けたユーザ操作に応じて、第2状態への変更要求(取得モード要求)を情報処理装置12へ送信する。
ステップS205:次に、情報処理装置12は、ステップS204の取得モード要求を受信すると、接続中の端末装置13のうち第2状態の端末装置13の数が第1閾値(本実施形態では、1)未満であるか否かを判定する。上述のように、ここでは第1状態の端末装置13a、13bのみが接続中であるため、情報処理装置12は、第2状態の端末装置13の数が第1閾値未満であると判定する。
ステップS206:続いて、情報処理装置12は、端末装置13aの状態を第1状態から第2状態に変更する。
ステップS207:続いて、情報処理装置12は、第2状態への変更を示す情報を端末装置13aへ送信する。
ステップS208:次に、端末装置13は、ステップS207の情報を受信すると、コンテンツデータの待ち受けを開始する。
ステップS209:次に、端末装置13bは、第2画面29において受け付けたユーザ操作に応じて、第2状態への変更要求(取得モード要求)を情報処理装置12へ送信する。
ステップS210:次に、情報処理装置12は、ステップS204の取得モード要求を受信すると、接続中の端末装置13のうち第2状態の端末装置13の数が第1閾値(本実施形態では、1)未満であるか否かを判定する。ここでは、端末装置13aが第2状態に定められているため、情報処理装置12は、第2状態の端末装置13の数が第1閾値以上であると判定する。
ステップS211:続いて、情報処理装置12は、第2状態への変更の拒否を示す情報を端末装置13bへ送信する。
ステップS212:続いて、情報処理装置12は、ステップS206で端末装置13aの状態を第1状態から第2状態に変更してから所定の時間が経過したか否かを判定する。ここでは、所定の時間が経過したと判定されたものとする。
ステップS213:続いて、情報処理装置12は、端末装置13aの状態を第2状態から第1状態に変更する。
ステップS214:続いて、情報処理装置12は、第1状態への変更を示す情報を端末装置13aへ送信する。
ステップS215:そして、端末装置13aは、ステップS214の情報を受信すると、コンテンツデータの待ち受けを終了する。
次に、図9のフローチャートを参照して、情報処理装置12の動作について説明する。本動作は、表示部19に第1画面27が表示された状態で開始される。
ステップS300:はじめに、制御部21は、第1画面27においてコンテンツデータを選択するユーザ操作を待ち受ける。入力部20がコンテンツデータを選択するユーザ操作を受け付けると、ステップS301に進む。
ステップS301:続いて、制御部21は、ステップS300で選択されたコンテンツデータを、通信部に第2状態の端末装置13へ送信させ、ステップS300に戻る。
このように、本実施形態に係る情報処理装置12は、端末装置13から第2状態への変更要求(取得モード要求)を受信すると、第2状態の端末装置13の数が第1閾値(例えば、1)未満である場合に、当該端末装置13の状態を第2状態に変更する。そして情報処理装置12は、自装置に対するユーザ操作に応じたコンテンツデータを第2状態の端末装置13へ送信する。かかる構成によって、ユーザは、まず第2画面29が表示された自身の端末装置13を操作して取得モード要求を情報処理装置12へ送信させ、自身の端末装置13の状態を第2状態に変更させる。そしてユーザは、第1画面27が表示された情報処理装置12を操作して、所望のコンテンツデータを選択する。したがって、本実施形態に係る情報処理装置12によれば、例えばユーザが実際の本屋に陳列された複数の書籍の中から所望の書籍を選択するという現実のユーザ体験に近いユーザ体験が実現されるので、コンテンツデータ配信に係るユーザ体験が改善する。
特に、本実施形態に係る情報処理装置12は、以下に述べる課題を解決することによって、上述したユーザ体験を実現している。上述したように、情報処理装置12は、例えば店舗等に設置され、不特定のユーザによって操作され得る。このため、情報処理装置12は、情報処理装置12との無線通信接続を確立している複数の端末装置13が存在する場合、コンテンツデータを選択するユーザ操作を受け付けた際に、当該コンテンツデータの送信先を決定する必要がある。
即ち、例えば接続中の全ての端末装置13へコンテンツデータを送信する構成とすると、無関係のユーザの端末装置13にまでコンテンツデータが送信されるので、必ずしも適切ではない場合がある。一方、情報処理装置12が受け付けたコンテンツデータを選択するユーザ操作のみによっては、当該ユーザ操作を行ったユーザの端末装置13を識別できない。
そこで、本実施形態に係る情報処理装置12は、上述した構成によって、ユーザに対し、コンテンツデータの選択に先立って取得モード要求を端末装置13に送信させることを促し、当該要求によって第2状態に定められた端末装置13をコンテンツデータの送信先に定めることで、上述の課題を解決している。
また、情報処理装置12は、端末装置13の状態を第1状態から第2状態に変更してから所定の時間が経過すると、当該端末装置13の状態を第1状態に変更するので、特定の端末装置13が長時間第2状態に定められることを抑制する。このようにして、例えば複数の接続中の端末装置13が存在する場合に、各端末装置13が第2状態となる機会が均等化される。
(第2実施形態)
次に、図10を参照して、本発明の第2実施形態に係る情報処理システム100ついて説明する。上述した第1実施形態の同一の構成については同一の符号を付し、説明は省略する。情報処理システム100は、第1サーバ装置11と、第2サーバ装置340と、1以上のアクセスポイント装置350と、複数の情報処理装置120と、複数の端末装置13と、を備える。第2サーバ装置340及び情報処理装置120は、アクセスポイント装置350及びネットワーク14を介して通信可能に接続される。また、第2サーバ及び端末装置13も同様に、アクセスポイント装置350及びネットワーク14を介して通信可能に接続される。
例えば、第1実施形態では、情報処理装置12がネットワーク14に接続され、端末装置13が無線LAN15を介して情報処理装置12に接続される構成について説明した。一方、第2実施形態では、情報処理装置120がアクセスポイント装置350を介してネットワーク14に接続され、端末装置13が無線LAN15を介してアクセスポイント装置350に接続される。1つのアクセスポイント装置350に同時に接続可能な情報処理装置120の数及び端末装置13の数は、任意に定められてもよい。
また例えば、第1実施形態では、情報処理装置12が、当該情報処理装置12に接続された1以上の端末装置13と通信し、当該1以上の端末装置13の状態を管理する構成について説明した。一方、第2実施形態では、第2サーバ装置340が、複数の情報処理装置120それぞれに1以上の端末装置13を対応付ける。また、第2サーバ装置340が、アクセスポイント装置350及びネットワーク14を介して端末装置13と通信し、情報処理装置120毎に、情報処理装置120に対応付けられた端末装置13の状態を一元管理する。
次に、図11を参照して、第2サーバ装置340の構成について具体的に説明する。第2サーバ装置340は、サーバ通信部360と、サーバ記憶部370と、サーバ制御部380と、を備える。
サーバ通信部360は、ネットワーク14を介して外部装置との間で情報の送受信を行うインターフェースである。例えばサーバ通信部360は、アクセスポイント装置350を介してネットワーク14に接続された複数の情報処理装置120及び複数の端末装置13と通信可能である。またサーバ通信部360は、ネットワーク14を介して第1サーバ装置11と通信可能である。
サーバ記憶部370は、例えば一次記憶装置及び二次記憶装置を含んで構成され、第2サーバ装置340の動作に必要な種々の情報及びプログラムを記憶する。
例えばサーバ記憶部370は、1以上のアクセスポイント装置350それぞれに対応する1以上の情報処理装置120を示す対応情報を記憶する。対応情報は、後述するように端末装置13と情報処理装置120とを対応付ける処理(対応付け処理)に用いられる。例えば図12に示す対応情報は、アクセスポイント装置350の識別情報(例えば、MACアドレス、BSSID、又は任意の文字列等)と、情報処理装置120の識別情報(例えば、MACアドレス又は任意の文字列等)と、を対応付けて含む。
図12に示す対応情報において、アクセスポイント装置350「AP1」には情報処理装置120「IP1」が対応付けられている。また、アクセスポイント装置350「AP2」には情報処理装置120「IP2」が対応付けられている。また、アクセスポイント装置350「AP3」には2つの情報処理装置120「IP3」及び「IP4」が対応付けられている。また、アクセスポイント装置350「AP4」には情報処理装置120「IP4」が対応付けられている。このように、1つのアクセスポイント装置350に複数の情報処理装置120が対応付けられてもよい。また、1つの情報処理装置120が複数のアクセスポイント装置350それぞれに対応付けられてもよい。
ここで、対応情報において、1つのアクセスポイント装置350には、当該アクセスポイント装置350に接続中の端末装置13を所持するユーザが操作し得る位置に設けられた情報処理装置120が対応付けられる。対応情報は、例えばアクセスポイント装置350の配置及び情報処理装置120の配置に基づいて予め定められてもよい。或いは、対応情報は、後述するように情報処理装置120からの通知に基づいて、第2サーバ装置340によって自動的に決定(作成及び更新)されてもよい。
また例えば、サーバ記憶部370は、情報処理装置120毎に、後述する対応付け処理によって情報処理装置120に対応付けられた端末装置13の状態を記憶する。端末装置13の状態については、第1実施形態(図3参照)と同一であるため、説明は省略する。
サーバ制御部380は、専用又は汎用のプロセッサを含む。サーバ制御部380は、第2サーバ装置340全体の動作を制御する。
例えばサーバ制御部380は、アクセスポイント装置350及びネットワーク14を介する通信接続を確立するための接続要求(ハンドシェイク要求)を端末装置13から受信すると、当該要求に対する応答(ハンドシェイク応答)を、サーバ通信部360に当該端末装置13へ出力させる。このようにして、サーバ制御部380は、第2サーバ装置340と端末装置13との間で通信接続を確立する。好適には、第2サーバ装置340と端末装置13との間の通信接続には、第2サーバ装置340及び端末装置13のミドルウェアによる双方向通信技術、例えばウェブソケットの技術が用いられる。
また例えば、サーバ制御部380は、後述するように所定の条件を満たす1以上のアクセスポイント装置350を情報処理装置120から通知されると、通知された1以上のアクセスポイント装置350それぞれに当該情報処理装置120が対応するように、対応情報を自動的に決定(作成及び更新)してもよい。具体的には、サーバ制御部380は、例えば情報処理装置120「IP4」から2つのアクセスポイント装置350「AP3」及び「AP4」を通知されると、アクセスポイント装置350「AP3」及び「AP4」それぞれに、情報処理装置120「IP4」を対応付けて、対応情報を自動的に決定する(図10参照)。
また例えば、サーバ制御部380は、端末装置13から当該端末装置13が接続中のアクセスポイント装置350を通知されると、当該端末装置13と、当該端末装置13が接続中のアクセスポイント装置350に対応する何れか1つの情報処理装置120と、を対応付ける対応付け処理を実行する。
ここで、サーバ記憶部370に記憶された対応情報において、端末装置13が接続中のアクセスポイント装置350(例えば、図12の「AP1」)に1つの情報処理装置120(例えば、図12の「IP1」)が対応付けられている場合、サーバ制御部380は、当該端末装置13と、当該情報処理装置120「IP1」と、を対応付ける。
一方、対応情報において、端末装置13が接続中のアクセスポイント装置350(例えば、図12の「AP3」)に複数の情報処理装置120(例えば、図12の「IP3」及び「IP4」)が対応付けられている場合、サーバ制御部380は、当該複数の情報処理装置120それぞれに、当該複数の情報処理装置120それぞれの識別情報を表示させる。このようにして、例えば情報処理装置120「IP3」の表示部19に識別情報「IP3」が表示され、情報処理装置120「IP4」の表示部19に識別情報「IP4」が表示される。また、サーバ制御部380は、当該複数の情報処理装置120の識別情報をそれぞれ選択可能に表示させる。そして、サーバ制御部380は、当該複数の情報処理装置120のうち、ユーザによって選択された何れか1つの情報処理装置120の識別情報(例えば、「IP3」)を端末装置13から受信すると、当該端末装置13と、選択された情報処理装置120「IP3」と、を対応付ける。
また例えば、サーバ制御部380は、情報処理装置120毎に、上述した対応付け処理によって情報処理装置120に対応付けられた全ての端末装置13の状態を管理する。端末装置13の状態を管理する処理は、第1実施形態と同様であるため、説明は省略する。
また例えば、サーバ制御部380は、情報処理装置120に対するユーザ操作に応じて選択されたコンテンツデータの識別情報を当該情報処理装置120から受信すると、当該コンテンツデータをサーバ記憶部370から抽出し又は第1サーバ装置11から取得して、サーバ通信部360に第2状態の端末装置13へ送信させる。
次に、図13を参照して、アクセスポイント装置350の構成について具体的に説明する。アクセスポイント装置350は、AP通信部390と、AP記憶部400と、AP制御部410と、を備える。
AP通信部390は、外部装置をネットワーク14に接続するためのインターフェースを含む。本実施形態において、AP通信部390は、複数の情報処理装置120及び複数の端末装置13をネットワーク14に接続する。ここで、複数の情報処理装置120は、無線LAN15又は有線を介してAP通信部390に接続される。また、複数の端末装置13は、無線LAN15を介してAP通信部390に接続される。
AP記憶部400は、例えば一次記憶装置及び二次記憶装置を含んで構成され、アクセスポイント装置350の動作に必要な種々の情報及びプログラムを記憶する。
AP制御部410は、専用又は汎用のプロセッサを含む。AP制御部410は、アクセスポイント装置350全体の動作を制御する。例えばAP制御部410は、アクセスポイント装置350の識別情報(例えば、MACアドレス、BSSID、又は任意の文字列等)を、アクセスポイント装置350に接続した情報処理装置120及び端末装置13へそれぞれ送信する。
次に、図14を参照して、情報処理装置120の構成について具体的に説明する。情報処理装置120は、第3通信部420と、記憶部18と、表示部19と、入力部20と、制御部21と、を備える。表示部19及び入力部20については、第1実施形態と同様であるため、説明は省略する。
第3通信部420は、アクセスポイント装置350及びネットワーク14を介して通信可能なインターフェースを含む。第3通信部420とアクセスポイント装置350とは、無線LAN15又は有線で接続されてもよい。本実施形態において、第3通信部420は、アクセスポイント装置350及びネットワーク14を介して第2サーバ装置340と通信する。
記憶部18は、第1実施形態と同様に、情報処理装置120の動作に必要な種々の情報及びプログラムを記憶する。一方、本実施形態において、記憶部18は、端末装置13の状態を記憶しなくてよい。
制御部21は、第1実施形態と同様に、情報処理装置120全体の動作を制御する。
本実施形態において、制御部21は、情報処理装置120を操作可能な位置に(例えば、情報処理装置120の近傍に)存在するユーザの端末装置13が接続し得るアクセスポイント装置350を、第2サーバ装置340に通知してもよい。具体的には、制御部21は、例えば受信電波強度が所定の閾値以上であるとの条件を満たすアクセスポイント装置350の識別情報を、第2サーバ装置340へ送信してもよい。ここで、受信電波強度が所定の閾値以上であるアクセスポイント装置350には、情報処理装置120が接続しているアクセスポイント装置350が少なくとも含まれる。したがって、制御部21は、接続中のアクセスポイント装置350とともに、受信電波強度が所定の閾値以上である他のアクセスポイント装置350を、情報処理装置120を操作可能な位置に存在するユーザの端末装置13が接続し得るアクセスポイント装置350として、第2サーバ装置340に通知する。制御部21は、例えばアクセスポイント装置350との接続を確立したとき等の所定のタイミングで、或いは定期的に、通知を行ってもよい。かかる通知は、上述したように、第2サーバ装置340が対応情報を自動的に決定するために用いられる。
また、制御部21は、上述したように第2サーバ装置340からの指示に応じて、自装置の識別情報を表示部19に表示させる。
また、制御部21は、コンテンツデータを選択するユーザ操作を待ち受ける。そして制御部21は、入力部20が受け付けたユーザ操作に応じたコンテンツデータを、第2サーバ装置340に通知する。具体的には、制御部21は、表示部19に表示されたコンテンツデータを選択するユーザ操作を入力部20が受け付けると、当該コンテンツデータの識別情報を第2サーバ装置340へ送信する。
次に、端末装置13の構成について具体的に説明する。端末装置13は、端末通信部22と、端末記憶部23と、端末表示部24と、端末入力部25と、端末制御部26と、を備える(図4参照)。端末記憶部23、端末表示部24、及び端末入力部25については、第1実施形態と同様であるため、説明は省略する。
本実施形態において、端末通信部22は、無線LAN15を介してアクセスポイント装置350に接続される。端末通信部22は、アクセスポイント装置350及びネットワーク14を介して第2サーバ装置340と通信する。
本実施形態において、端末制御部26は、専用のアプリケーションの起動後、通信接続を確立するための接続要求(ハンドシェイク要求)を端末通信部22に報知(送信)させ、第2サーバ装置340からの応答(ハンドシェイク応答)を待ち受ける。端末制御部26は、ハンドシェイク応答を端末通信部22が受信すると、第2サーバ装置340と端末装置13との間で通信接続を確立する。好適には、情報処理装置120と端末装置13との間の通信接続には、上述したように第2サーバ装置340及び端末装置13のミドルウェアによる双方向通信技術が用いられる。
また、端末制御部26は、接続中のアクセスポイント装置350を第2サーバ装置340に通知する。具体的には、端末制御部26は、接続中のアクセスポイント装置350の識別情報を、第2サーバ装置340へ送信する。上述したように、第2サーバ装置340において、端末装置13からの通知に基づき対応付け処理が実行される。
また、端末制御部26は、第2画面29において端末入力部25が受け付けたユーザ操作に応じて、取得モード要求を端末通信部22に第2サーバ装置340へ送信させ、第2サーバ装置340からの応答を待ち受ける。
次に、図15を参照して、情報処理システム100の第1の動作について説明する。図15では、第2サーバ装置340と、情報処理装置120(120a)と、2つの端末装置13(13a、13b)と、を示している。図15の説明において、端末装置13a、13bが同一のアクセスポイント装置350に接続されており、且つ、対応情報において当該アクセスポイント装置350には情報処理装置120aのみが対応するものとする。
ステップS400:はじめに情報処理装置120aは、所定の条件を満たすアクセスポイント装置350(例えば、受信電波強度が所定値以上であるアクセスポイント装置350)を、第2サーバ装置340に通知する。
ステップS401:次に第2サーバ装置340は、ステップS400で受信した情報に基づいて決定した対応情報を記憶する。
ステップS402:次に端末装置13aは、接続中のアクセスポイント装置350を第2サーバ装置340に通知する。
ステップS403:同様に、端末装置13bは、接続中のアクセスポイント装置350を第2サーバ装置340に通知する。
ステップS404:次に第2サーバ装置340は、ステップS402及びS403の通知に基づいて、対応付け処理を実行する。ここでは、端末装置13a、13bそれぞれと、接続中のアクセスポイント装置350に対応する情報処理装置120aと、が対応付けられる。
ステップS405:続いて第2サーバ装置340は、情報処理装置120aに対応付けられた端末装置13a、13bの状態を管理する。ここでは、例えば端末装置13aが第2状態に定められ、端末装置13bが第1状態に定められているものとする。
ステップS406:続いて情報処理装置120aは、(例えば端末装置13aのユーザによる)ユーザ操作に応じて選択されたコンテンツデータの識別情報を、第2サーバ装置340へ送信する。
ステップS407:そして第2サーバ装置340は、ステップS406で受信した識別情報に係るコンテンツデータを、第2状態の端末装置13aへ送信する。
次に、図16を参照して、情報処理システム100の第2の動作について説明する。本動作は、第2サーバ装置340が対応付け処理を実行する際に、端末装置13から通知されたアクセスポイント装置350に対応する複数の情報処理装置120が存在する場合に実行される。図16では、第2サーバ装置340と、2つの情報処理装置120(120a、120b)と、1つの端末装置13(13b)と、を示している。図16の説明において、端末装置13bが接続中のアクセスポイント装置350には、2つの情報処理装置120a、120bが対応しているものとする。また、情報処理装置120aの識別情報は「IP3」であり、情報処理装置120bの識別情報は「IP4」であるものとする。
ステップS500:はじめに第2サーバ装置340は、2つの情報処理装置120a、120bそれぞれに、それぞれの識別情報を表示させる。
ステップS501:次に情報処理装置120aは、自装置の識別情報「IP3」を表示する。
ステップS502:同様に、情報処理装置120bは、自装置の識別情報「IP4」を表示する。
ステップS503:次に第2サーバ装置340は、端末装置13bに、2つの情報処理装置120a、120bの識別情報を選択可能に表示させる。
ステップS504:次に端末装置13bは、2つの情報処理装置120a、120bの識別情報「IP3」及び「IP4」を選択可能に表示する。
ステップS505:続いて端末装置13bは、ユーザ操作に応じて選択された情報処理装置120の識別情報を、第2サーバ装置340へ送信する。ここでは、端末装置13bのユーザは、自身が操作しようとする情報処理装置120aの識別情報「IP3」を選択するものとする。
ステップS506:そして第2サーバ装置340は、端末装置13bと、ステップS505で選択された情報処理装置120aと、を対応付ける。
以上述べたように、第2実施形態に係る情報処理システム100において、第2サーバ装置340は、1以上のアクセスポイント装置350それぞれに対応する1以上の情報処理装置120を示す対応情報を記憶する。また、複数の端末装置13それぞれは、接続中のアクセスポイント装置350を第2サーバ装置340に通知する。そして、第2サーバ装置340は、複数の端末装置13それぞれと、複数の端末装置13それぞれが接続中のアクセスポイント装置350に対応する何れか1つの情報処理装置120と、を対応付ける対応付け処理を実行する。かかる構成は、以下に説明するように、複数の情報処理装置120が設置される場合に好適である。
即ち、例えば第1実施形態では、情報処理装置12が、自装置を操作し得るユーザの端末装置13(例えば、自装置に接続中の全ての端末装置13)の状態を管理する機能を有している。ここで、複数の情報処理装置12を設置する場合には、当該機能を外部装置(例えば、第2実施形態に係る第2サーバ装置340)に包含させて端末装置13の状態を一元管理する構成が、例えばコストの観点から望ましい。
かかる構成を実現するためには、当該1つの外部装置が、情報処理装置12毎に、情報処理装置12と、当該情報処理装置12を操作可能な位置に存在するユーザの端末装置13と、の対応関係を特定(認識)する必要がある。そこで、第2実施形態に係る第2サーバ装置340は、対応情報を用いることによって、情報処理装置120と、当該情報処理装置120に対応するアクセスポイント装置350を通知した端末装置13と、の対応関係を特定する。
したがって、第2実施形態によれば、複数の情報処理装置120が設置される構成において、例えば第1実施形態と比較してコストを低減可能である。
好適には、第2サーバ装置340は、対応付け処理において、アクセスポイント装置350に対応する複数の情報処理装置120が存在する場合、当該複数の情報処理装置120それぞれに識別情報を表示させる。かかる構成によって、ユーザは、自身が操作しようとする情報処理装置120に表示された識別情報を、端末装置13に第2サーバ装置340へ送信させることができる。そして第2サーバ装置340は、当該複数の情報処理装置120のうち何れか1つの情報処理装置120の識別情報を端末装置13から受信すると、当該端末装置13と、当該何れか1つの情報処理装置120と、を対応付ける。かかる構成によって、例えば端末装置13が接続中のアクセスポイント装置350の近傍に複数の情報処理装置120が設置されている場合であっても、第2サーバ装置340は、情報処理装置120と端末装置13との対応関係を特定可能である。
また好適には、複数の情報処理装置120それぞれは、所定の条件を満たす1以上のアクセスポイント装置350を第2サーバ装置340に通知する。所定の条件を満たすアクセスポイント装置350とは、例えば、受信電波強度が所定の閾値以上であるアクセスポイント装置350であってもよい。そして第2サーバ装置340は、当該1以上のアクセスポイント装置350それぞれに、当該アクセスポイント装置350を通知した1以上の情報処理装置120が対応するように、対応情報を決定する。かかる構成によって、対応情報が自動的に決定(作成及び更新)可能となる。
本発明を諸図面や実施形態に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
例えば、上述の第1実施形態では、制御部21は、端末装置13からの取得モード要求に応じて、当該端末装置13を第1状態から第2状態に変更する構成について説明したが、端末装置13を第1状態から第2状態に変更する条件はこれに限られない。上述のように、情報処理システム10においては、ユーザは所望のコンテンツデータを選択するために情報処理装置12に対する操作を行う。このため、情報処理装置12においてコンテンツデータを選択するユーザの端末装置13は、他のユーザの端末装置13よりも情報処理装置12に接近していることが通常である。したがって、情報処理装置12が、例えば情報処理装置12に接近した端末装置13を識別可能なセンサを更に備え、情報処理装置12に最も接近している端末装置13を第2状態に定める構成であってもよい。このようにして、ユーザが端末装置13に表示される第2画面29において状態変更トグル30を操作する必要がなく、ユーザビリティが向上する。
かかる場合、センサとして、例えば第2通信部17よりも電波到達距離が短い無線LANアクセスポイント(第3通信部)が採用可能である。具体的には、第2通信部17と接続中の端末装置13のうち、第3通信部と接続可能な端末装置13、即ち第3通信部の電波到達距離内に位置する端末装置13が1つ存在する場合、情報処理装置12の制御部21は、当該端末装置13の状態を第2状態に定める。或いは、第3通信部と接続可能な端末装置13が複数存在する場合、情報処理装置12の制御部21は、第3通信部が検出する受信電波強度が最も高い端末装置13の状態を第2状態に定める。
また、上述した第1実施形態において、コンテンツデータに閲覧制限機能を付加してもよい。例えば、情報処理装置12の第2通信部17と、コンテンツデータを記憶する端末装置13と、が無線通信接続されている限りにおいて、当該端末装置13によるコンテンツデータの閲覧を許可するメタデータをコンテンツデータに付加する。このようにして、例えば第2通信部17の電波到達距離以上に離れた端末装置13ではコンテンツデータの閲覧が禁止されるので、情報の内容に応じて開示範囲を設定可能となる。
また、上述した第1実施形態において、情報処理装置12は、取得モード要求を端末装置13から受信すると、第2状態の端末装置13の数が第1閾値以上である場合、第2状態への変更の拒否を示す情報を当該端末装置13へ送信するが、更に他の処理を実行してもよい。例えば制御部21は、第2状態の端末装置13の数が第1閾値以上である場合、取得モード要求を送信した端末装置13の端末装置IDを、待ち行列(キュー)の末尾に追加して記憶部18に記憶させてもよい。かかる場合、制御部21は、例えば第2状態である他の端末装置13の状態が時間経過によって第1状態に変更される等によって、第2状態の端末装置13の数が第1閾値未満となると、待ち行列の先頭の端末装置IDを抽出する。続いて制御部21は、抽出された端末装置IDに対応する端末装置13の状態を第1状態から第2状態に変更する。そして制御部21は、第2状態への変更を示す情報を、第2通信部17に当該端末装置13へ送信させる。
このようにして、第2状態への変更の拒否を示す情報を受信した1以上の端末装置13の状態は、第2状態の端末装置13の数が第1閾値未満となると、取得モード要求の送信順に自動的に第2状態に変更される。したがって、ユーザは第2画面29上で状態変更トグル30を一度操作すれば、時間経過によってコンテンツデータを取得可能な状態となるので、操作の煩雑さが抑制され、ユーザビリティが向上する。また、複数のユーザが存在する場合、各ユーザは、取得モード要求を送信した順番にコンテンツデータを取得可能な状態となるので、ユーザ間の公平性が向上する。
ここで、情報処理装置12に接続中の1以上の端末装置13は、端末装置13毎に異なる符号情報を表示してもよい。具体的には、1以上の端末装置13それぞれの画面に、例えば端末装置13毎に異なる画像(例えば、通し番号を含む画像、又は、色若しくは形状が異なる画像等)が表示される。或いは、1以上の端末装置13それぞれの画面に、例えば画面の一部領域が端末装置13毎に異なる色で表示される等、端末装置13毎に異なる色が表示される。
そして、情報処理装置12は、1以上の符号情報を、1以上の端末装置13が取得モード要求を送信した順に(即ち、待ち行列の順に)並べて表示する。具体的には、情報処理装置12の画面に、端末装置13毎に異なる画像又は色が、待ち行列の順に並んで表示される。かかる構成によって、端末装置13のユーザは、自身の端末装置13に表示される符号情報と情報処理装置12に表示される符号情報とを視認することで、コンテンツデータを取得可能な状態(即ち、第2状態)になるまでの順番を認識可能である。また、符号情報は、例えば端末装置13毎に異なる画像又は色等であるため、例えば端末装置13のユーザ名等の個人情報を並べて情報処理装置12に表示させる構成と比較して、ユーザの個人情報が他のユーザに視認される蓋然性を低減できる。
上述した第1実施形態の各種変形例は、第2実施形態にも適宜に適用可能である。