JP6689595B2 - 塗布装置および塗布方法 - Google Patents

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Description

本発明は、塗布装置および塗布方法に関し、特に、基板に有機エレクトロルミネッセンス(以下、「有機EL」という)材料や、液晶ほか一般のフラットパネルディスプレイ(以下、「FPD」という)向け材料等の塗布材を吐出して塗布する塗布装置および塗布方法に関する。
4KTVや高精細のスマートホン等のFPD向けの有機ELパネルを製造するために、基板に塗布材としての有機EL材料を高精度・高効率に塗布可能なインクジェット式の塗布装置が必要となっている。
例えば特許文献1,2には、基板に塗布材を吐出して塗布するインクジェット式の塗布装置の例が開示されている。
特許第5671414号公報 特許第5352073号公報
従来のインクジェット式の塗布装置では、塗布装置内への基板の搬入および搬出は、一般に、ロボットハンド等のアクチュエータに備えられた支持アームで基板の下面を支持して、該基板を塗布装置に対して出し入れすることによって行われている。そして、塗布材が塗布された基板は、ロボットハンドの支持アームで下面を支持された状態で乾燥処理装置へと搬送されて乾燥される。これにより、塗布材が硬化して基板上に成膜される。
インクジェット式の塗布装置は、大型のFPDの製造に有用であるが、特にパネルの大型化および薄型化に伴い、塗布材の基板への均一な塗布が困難となって、色ムラ等の品質の低下が生じるおそれがあった。
すなわち、基板は、ロボットハンドの支持アームによって部分的に支持されるため、支持アーム上で湾曲し、重力によって塗布材が基板上で動いてしまうおそれがある。また、ロボットハンドによる搬送中の振動や風等によっても塗布材が基板上で動いてしまうおそれがある。そして、搬送中にも塗布材の乾燥が若干進行するため、塗布材が基板上で動くと塗布材が本来の位置からずれた位置で硬化が始まってしまい、塗布材の基板への均一な成膜が困難となる。
本発明は、前記した事情に鑑みなされたものであり、塗布材の基板への成膜をより均一化できる塗布装置および塗布方法を提供することを課題とする。
上記課題を達成すべく、本発明に係る塗布装置は、基板を保持する保持テーブルと、前記保持テーブルに保持されている前記基板にフラットパネルディスプレイ向け材料である塗布材を吐出して塗布する塗布部と、前記塗布材が塗布された状態の前記基板が保持されている前記保持テーブルを、前記塗布部から移動させるテーブル移動機構と、前記テーブル移動機構による移動先において、前記塗布材が塗布されており前記保持テーブルに保持された状態の前記基板を予備的に乾燥する乾燥部と、前記乾燥部によって予備的に乾燥された前記基板を前記保持テーブルから搬出する搬出手段と、前記搬出手段によって搬出された前記基板に対して本乾燥処理を行う乾燥処理装置と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る塗布方法は、保持テーブルに保持されている基板にフラットパネルディスプレイ向け材料である塗布材を吐出して塗布する塗布ステップと、前記塗布材が塗布された状態の前記基板が保持されている前記保持テーブルを移動させる移動ステップと、前記移動ステップによる移動先において、前記塗布材が塗布されており前記保持テーブルに保持された状態の前記基板を予備的に乾燥する乾燥ステップと、前記乾燥ステップにおいて予備的に乾燥された前記基板を前記保持テーブルから搬出する搬出ステップと、前記搬出ステップにおいて搬出された前記基板に対して本乾燥処理を行う乾燥処理ステップと、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、塗布材の基板への成膜をより均一化できる塗布装置および塗布方法を提供することができる。
本実施形態に係る塗布装置を示す概略斜視図である。 図1に示される塗布装置の概略側面図である。 図1に示される塗布装置の概略平面図である。 (a)は、搬入出部における基板の搬入を説明するための概略斜視図、(b)は、塗布部における有機EL材料の基板への塗布、および塗布状態の検査を説明するための概略斜視図、(c)は、基板の乾燥を説明するための概略斜視図、(d)は、搬入出部における基板の搬出を説明するための概略斜視図である。 制御部の機能を説明するための機能ブロック図である。 有機EL材料の基板への塗布方法の手順を示すフローチャートである。 本実施形態における基板の流れを説明するための概略平面図である。 第1の塗布検査方法を説明するための図である。 第2の塗布検査方法を説明するための図である。 (a)は、基板に有機EL材料を塗布した直後の状態を模式的に示す断面図、(b)は、本実施形態に係る塗布方法による基板への成膜後の状態を模式的に示す断面図である。 (a)および(b)は、比較例に係る塗布方法による基板への成膜後の状態を模式的に示す断面図である。 他の実施形態における基板の流れを説明するための概略平面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)につき詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る塗布装置1を示す概略斜視図である。図2は、図1に示される塗布装置1の概略側面図である。図3は、図1に示される塗布装置1の概略平面図である。なお、以下の説明において、図1に示すように、架台11の長手方向(保持テーブル2の移動方向)をX軸とし、架台11の幅方向(水平面上でX軸と直交する方向)をY軸とし、鉛直方向をZ軸とするものとして説明する。
図1〜図3に示すように、塗布装置1は、FPDに用いられる基板100に塗布材を吐出して塗布する塗布装置である。本実施形態では、塗布装置1は、有機ELパネルを製造するために、基板100に塗布材としての有機EL材料を吐出して塗布するインクジェット式の塗布装置である。図中の白抜き矢印は、基板100の流れを示している。
塗布装置1は、保持テーブル2と、搬入出部3と、塗布部4と、テーブル移動機構5と、乾燥部6と、を備えており、これらは、内部がクリーンドライエア(CDA)またはN2(窒素ガス)の環境に保たれた図示しない室内に配置されている。
保持テーブル2は、該保持テーブル2上に載置される基板100を保持するものである。本実施形態では、保持テーブル2は、微細な多数の孔を有する多孔質の吸着部21を有しており、該吸着部21上で基板100の下面の全面を吸着して保持する吸着テーブルである。保持テーブル2の吸着部21には、図示しないバキューム装置が接続されており、該バキューム装置の作動によって吸着部21は負圧となり、該吸着部21の上面に載置された基板100が吸着部21に吸着して保持されるようになっている。保持テーブル2は、上下二分割型のチャンバ61における上方が開口されている有底箱状の下チャンバ62の中に配置されている。
テーブル移動機構5は、保持テーブル2を、搬入出部3から乾燥部6までの間の任意の位置へ水平方向に移動させることができる。テーブル移動機構5は、ここでは、架台11上に敷設された固定子(マグネットプレート)5aと、下チャンバ62の下面に設けられた可動子(コイル)5bとを備えるリニアモータアクチュエータである。テーブル移動機構5は、架台11に対して保持テーブル2をX軸方向に移動させることが可能に構成されている。ただし、リニアモータアクチュエータに代えて、ボールねじやラックアンドピニオンを利用した直動機構が使用されてもよい。
図4(a)は、搬入出部3における基板100の搬入を説明するための概略斜視図、図4(b)は、塗布部4における有機EL材料の基板100への塗布、および塗布状態の検査を説明するための概略斜視図、図4(c)は、基板100の乾燥を説明するための概略斜視図、図4(d)は、搬入出部3における基板100の搬出を説明するための概略斜視図である。
図4(a)および図4(d)に示すように、搬入出部3は、基板100を保持テーブル2上に搬入したり保持テーブル2上から搬出したりするものである。搬入出部3は、基板100の上面を吸着して搬送する搬送アーム31を有している。搬送アーム31は、図示しないロボットハンドに備えられている。搬送アーム31には、複数の吸着パッド32が設けられており、吸着パッド32は、基板100の上面におけるアクティブエリア33(発光領域)以外の領域を吸着するようになっている。
図1〜図3に示すように、塗布部4は、保持テーブル2に保持されている基板100に有機EL材料を吐出して塗布するものである。塗布部4は、テーブル移動機構5が保持テーブル2を搬入出部3から乾燥部6に移動させる途中で、基板100に塗布材を塗布するように構成されている。
塗布部4は、保持テーブル2の移動経路を跨いで設けられている一対の門型のガントリ41,42と、該一対のガントリ41,42にそれぞれ設置されている塗布ヘッドユニット43と、を有している。塗布ヘッドユニット43は、ガントリ41のガントリ42に対向する側の面と、ガントリ42のガントリ41に対向する側の面とにそれぞれ設けられている。
塗布ヘッドユニット43は、ヘッドユニット水平移動機構44によって、ガントリ41,42に対してY軸方向(保持テーブル2の移動方向に直交する水平方向)に移動可能とされている。ヘッドユニット水平移動機構44は、ガントリ41,42に設けられた固定子(マグネットプレート)44aと、塗布ヘッドユニット43に設けられた可動子(コイル)44bとを備えるリニアモータアクチュエータである。塗布ヘッドユニット43は、サーボモータ(図示せず)を備えるヘッドユニット鉛直移動機構45によって、ガントリ41,42に対してZ軸方向に移動可能とされている。
テーブル移動機構5による保持テーブル2のX軸方向の移動、ヘッドユニット水平移動機構44による塗布ヘッドユニット43のY軸方向の移動、およびヘッドユニット鉛直移動機構45による塗布ヘッドユニット43のZ軸方向の移動は、それぞれ直線方向の移動をガイドするリニアガイド機構(図示せず)によって案内されるように構成されている。
前記したテーブル移動機構5、ヘッドユニット水平移動機構44、およびヘッドユニット鉛直移動機構45は、制御部8(図5参照)によって制御されるようになっている。
塗布ヘッドユニット43は、複数の塗布ヘッド46を有している。図1〜図3に示す例では、塗布ヘッドユニット43には、6個の塗布ヘッド46がY軸方向に沿って一列に配置され、その塗布ヘッド46の列がX軸方向に3列配置されている。
さらに、一つの塗布ヘッド46に対して有機EL材料を吐出するノズル(図示せず)がY軸方向に沿って一列に複数個配置され、そのノズルの列がX軸方向に複数列配置されている(図示せず)。塗布ヘッド46は、圧電素子等を利用してノズルから少量の液滴を高精度に吐出するインクジェット式の塗布ヘッド(インクジェットヘッド)である。
なお、制御部8(図5参照)は、塗布ヘッド46の各ノズルごとに有機EL材料の吐出の有無やタイミング、吐出する有機EL材料の量を制御できるようになっている。
塗布部4と乾燥部6との間には、基板100への有機EL材料の塗布状態を検査する塗布検査部7が設けられている。塗布検査部7は、テーブル移動機構5が保持テーブル2を塗布部4と乾燥部6との間で移動させる途中で、基板100上の塗布状態を検査するように構成されている。
塗布検査部7は、保持テーブル2の移動経路を跨いで設けられている門型のガントリ71と、該ガントリ71に設置されている複数の検査用カメラ72と、を有している。検査用カメラ72は、ガントリ71のガントリ41に対向する側の面に設けられている。
図4(b)に模式的に示すように、塗布検査部7の検査用カメラ72は、塗布ヘッド46による基板100への有機EL材料の塗布作業において、塗布されていない箇所(滴下抜け)が無いことの監視に使用される。また、検査用カメラ72で撮像された画像に基づいて、保持テーブル2に保持された基板100の位置を確認することができる。
図1〜図3に示すように、ガントリ71に対して検査用カメラ72をY軸方向に移動させるカメラ移動機構73が、ガントリ71のガントリ41に対向する側の面に設けられている。カメラ移動機構73は、制御部8(図5参照)によって制御されるようになっている。検査用カメラ72で撮像された画像は、制御部8に送信され、滴下抜けが無いことの監視等に用いられる。
乾燥部6は、テーブル移動機構5による保持テーブル2の移動先における下チャンバ62に対して上方から相対的に近接離反移動可能であり下方が開口されている上チャンバ63を有している。上チャンバ63は、ここでは、図示しない昇降機構によって上下動可能に構成されている。
図4(c)に示すように、上チャンバ63の例えば上面には、ダクト64が接続されており、ダクト64は、接ガス部にオイルを用いないドライポンプ(図示せず)に接続されている。乾燥部6は、下チャンバ62の開口端上に上チャンバ63の開口端が密着した状態のチャンバ61内をドライポンプで減圧排気することによって、有機EL材料が塗布された状態の基板100をチャンバ61内で減圧乾燥することができる。
図1〜図3に示すように、塗布部4は、架台11のY軸方向両側に、ヘッド回復装置47a,47bを有している。ヘッド回復装置47a,47bは、塗布ヘッド46のノズルから有機EL材料を吐出させてノズルの目詰まりを防止するとともに、目詰まりの回復を検知する装置である。ヘッド回復装置47a,47bは、例えば塗布作業の待機時に稼働されるようになっている。ヘッド回復装置47a,47bの稼働時には、ヘッドユニット水平移動機構44、およびヘッドユニット鉛直移動機構45によって、塗布ヘッド46がヘッド回復装置47a,47bの上方位置に移動させられる。
図5は、制御部8の機能を説明するための機能ブロック図である。
制御部8は、テーブル移動機構5、ヘッドユニット水平移動機構44、ヘッドユニット鉛直移動機構45、およびカメラ移動機構73による各移動対象物の位置を制御できるようになっている。
また、制御部8は、保持テーブル2における基板100の吸着および離脱(吸着解除)を制御できるようになっている。また、制御部8は、複数ある塗布ヘッド46のノズルごとに有機EL材料の吐出の有無やタイミングを制御できるようになっている。また、制御部8は、検査用カメラ72で撮像された画像が入力されるようになっている。また、制御部8は、ヘッド回復装置47a,47bの稼働を制御できるようになっている。
次に、図1〜図5に加えて図6〜図10を参照して、本実施形態に係る塗布装置1を用いた有機EL材料の基板100への塗布方法を説明する。
図6は、有機EL材料の基板100への塗布方法の手順を示すフローチャートである。図7は、本実施形態における基板100の流れを説明するための概略平面図である。図8は、第1の塗布検査方法を説明するための図である。図9は、第2の塗布検査方法を説明するための図である。図10(a)は、基板100に有機EL材料を塗布した直後の状態を模式的に示す断面図、図10(b)は、本実施形態に係る塗布方法による基板100への成膜後の状態を模式的に示す断面図である。
まず、図6および図7に示すように、基板100の搬入出部3への搬入が行われる(ステップS1)。ここで、制御部8は、保持テーブル2を制御して、搬送アーム31(図4(a)参照)の動作によって保持テーブル2上に載置された基板100を吸着させる。
次に、有機EL材料の基板100への塗布、および塗布状態の検査が行われる(ステップS2)。具体的には、以下のように実施される。
制御部8は、まず、保持テーブル2に保持されている基板100に有機EL材料を吐出して塗布する制御を行う。すなわち、制御部8は、テーブル移動機構5を制御して基板100をX軸方向に移動させ、ヘッドユニット水平移動機構44を制御して塗布ヘッド46をY軸方向に移動させるとともに、塗布ヘッド46を制御してノズルから有機EL材料を吐出するタイミングを制御する。
図10(a)に示すように、例えば予めガラス板等の基材101上にバンク102が設けられて基板100が形成されており、基板100のバンク102で区画された内側にピクセル領域103が形成されている。塗布ヘッド46のノズルから有機EL材料が吐出されると、液滴48となってピクセル領域103に滴下する。有機EL材料は、例えば正孔注入層(HIL)、正孔輸送層(HTL)、あるいは発光層(EML)の各材料である。
続いて、制御部8は、基板100への有機EL材料の塗布状態を検査する制御を行う。すなわち、制御部8は、テーブル移動機構5を制御して基板100をX軸方向に移動させるとともに、図8(a)〜(c)に示すように各検査用カメラ72が撮像した各画像74を順次受信する。制御部8は、入力された各画像74に基づいて、滴下抜けが無いことの監視を行う。
図8(a)〜(c)は、検査用カメラ72の分解能(画素分解能(mm/画素))を低くしレンズ視野を広げて基板100をX軸の正方向(片方向)にのみ移動させることによってスキャンして高速で塗布状態を検査する第1の塗布検査方法を示している。ただし、図9(a)〜(e)に示すように、検査用カメラ72の分解能が高い場合には、基板100をX軸の正負両方向に移動させることによって往復スキャンして高精度に塗布状態を検査する第2の塗布検査方法が実施されてもよい。すなわち、第2の塗布検査方法は、基板100をX軸の正方向(往路方向)に移動させることによってスキャンし、複数(図1等の例では4つ)の検査用カメラ72の設置間隔の半分の距離だけ検査用カメラ72をY軸方向に移動させた後、基板100をX軸の負方向(復路方向)に移動させることによってスキャンして塗布状態を検査するものである。この動作は、検査カメラ72の設置間隔の間を全て検査するために、複数回実施しても良い。
続いて、制御部8は、ステップS2における塗布検査の結果、基板100上の各ピクセル領域103において有機EL材料の滴下抜けが無いこと(OK)の確認を行う(ステップS3)。滴下抜けが無い(OK)と判断した場合(ステップS3でYes)、制御部8は、ステップS4に処理を進める。一方、滴下抜けが有ると判断した場合には(ステップS3でNo)、制御部8は、ステップS2に処理を戻して、滴下抜けが有るピクセル領域103に対する修復を行わせる。
図7に示すように、塗布部4における有機EL材料の基板100への塗布、および塗布検査部7における塗布状態の検査が終了すると、制御部8は、有機EL材料が塗布された状態の基板100が保持されている保持テーブル2をX軸方向に移動させ、乾燥部6に位置させる。
図6のステップS4では、基板100の乾燥が行われる。ここで、制御部8は、下チャンバ62の開口端上に上チャンバ63の開口端を密着させた後、チャンバ61内で、有機EL材料が塗布されており保持テーブル2に保持された状態の基板100を減圧乾燥する制御を行う。この場合、チャンバ61内は例えば60秒以下で真空度(絶対圧)10〜0.1Paに到達できるように構成されており、塗布装置1内における高速乾燥が可能となっている。
ステップS4での乾燥は、有機EL材料が基板100上で動くことを抑制するために予備的に実施される乾燥であり、後記する本乾燥処理の前に実施されるものである。
図7に示すように、基板100の乾燥が終了すると、制御部8は、基板100が保持されている保持テーブル2をX軸の負方向に移動させ、搬入出部3に位置させる。
続いて、図6および図7に示すように、基板100の搬入出部3からの搬出が行われる(ステップS5)。ここで、制御部8は、保持テーブル2を制御して保持テーブル2上に載置された基板100の吸着を解除させ、搬送アーム31(図4(a)参照)の動作によって基板100を塗布装置1から搬出させる。
なお、塗布装置1から搬出された基板100は、本乾燥処理を行う乾燥処理装置(図示せず)へと送られる。そして、乾燥処理装置における本乾燥処理によって有機EL材料が本格的に乾燥されて硬化し、図10(b)に示すように基板100上に膜厚が均一で表面が平滑な膜49が形成される。
前記したように、本実施形態に係る塗布装置1は、基板100を保持する保持テーブル2と、保持テーブル2に保持されている基板100に有機EL材料を吐出して塗布する塗布部4と、を備えている。また、塗布装置1は、有機EL材料が塗布された状態の基板100が保持されている保持テーブル2を、塗布部4から移動させるテーブル移動機構5を備えている。さらに、塗布装置1は、テーブル移動機構5による移動先において、有機EL材料が塗布されており保持テーブル2に保持された状態の基板100を乾燥する乾燥部6を備えている。
このような本実施形態によれば、塗布装置1は、保持テーブル2に保持されている基板100に有機EL材料を塗布した後、保持テーブル2に保持された状態のまま基板100を移動させた移動先で乾燥することができる。したがって、基板100に歪や変位を与えることがなく、有機EL材料が基板100上で動いてしまうことを抑制しつつ、予備的な乾燥によって有機EL材料を本来の位置で或る程度硬化させて保持することができる。
すなわち、本実施形態によれば、有機EL材料の基板100への成膜をより均一化することができる。これにより、色ムラ等を抑制したより高品質な有機ELパネルを提供することができる。また、歩留まりが良くなるため、製造コストの低減、および生産性の向上が図られる。
図11(a)および図11(b)は、比較例に係る塗布方法による基板100への成膜後の状態を模式的に示す断面図である。比較例に係る塗布方法では、有機EL材料が塗布された基板100は、予備的な乾燥が施されることなく、ロボットハンドの支持アームで下面を支持された状態で、本乾燥処理を行う乾燥処理装置へ向けて搬出される。このため、基板100が支持アーム上で湾曲して重力によって有機EL材料が基板100上で動いてしまい、ピクセル領域103内で一方側に片寄って、例えば図11(a)に示すような欠陥を有する膜49aが形成される場合がある。また、ロボットハンドによる搬送中の振動や風等によって有機EL材料が基板100上で動いてしまい、例えば図11(b)に示すような表面が破壊された膜49bが形成される場合がある。
これに対して、本実施形態に係る塗布方法によれば、例えば図11(a),(b)に示したような不均一な膜49a,49bの生成を抑制することができる。
また、本実施形態では、保持テーブル2は、多孔質の吸着部21を有し、該吸着部21上で基板100の全面を吸着して保持する吸着テーブルである。
このような構成によれば、有機EL材料を塗布する基板100の全面を所定の圧力に均一に制御することができる。したがって、基板100に歪や変位を与えることをより確実に防止できる。
また、本実施形態では、テーブル移動機構5は、保持テーブル2が配置されている下チャンバ62を塗布部4から乾燥部6に移動させる。そして、乾燥部6は、乾燥部6に備えられる上チャンバ63が下方に移動して下チャンバ62の上に密着し、チャンバ61内で基板100を減圧乾燥する。
このような構成によれば、下チャンバ62を保持テーブル2の移動用キャリッジとして利用できるとともに、移動先において上チャンバ63と密着させることによって容易に減圧対象となるチャンバ61を形成することができる。これにより、塗布装置1の構成を簡易かつ小型化することができる。
また、本実施形態は、基板100を保持テーブル2上に搬入する搬入出部3を備えており、搬入出部3は、基板100の上面を吸着して搬送する搬送アーム31を有している。そして、基板100が保持されている保持テーブル2が、テーブル移動機構5によって搬入出部3から塗布部4に移動させられる。
このような構成によれば、基板100を塗布装置1にスムーズに搬入して塗布部4に移動させることができる。また、搬送アーム31が基板100の上面を吸着して保持テーブル2上に搬送するため、基板100の下面を支持する支持アームを用いる従来の場合のように保持テーブル2に支持アームとの干渉を避ける溝を形成したり基板100を上方に持ち上げる昇降ピンを配置する孔を形成したりする必要がない。これにより、保持テーブル2において溝や孔のある領域とそれ以外の領域とで温度差が生じることによって乾燥むらが発生することを抑制することができる。
また、本実施形態では、塗布部4は、テーブル移動機構5が保持テーブル2を搬入出部3から乾燥部6に移動させる途中で、基板100に有機EL材料を塗布する。
このような構成によれば、テーブル移動機構5による保持テーブル2の搬入出部3から乾燥部6への移動を、基板100上の所定位置に有機EL材料を塗布する際の基板100と塗布部4との相対位置関係の変化に利用することができる。これにより、作業効率を向上させることができる。
また、本実施形態では、塗布部4と乾燥部6との間に、基板100への有機EL材料の塗布状態を検査する塗布検査部7が設けられている。
このような構成によれば、基板100上で部分的に有機EL材料の塗布が終了した箇所から順次塗布状態の検査を実施することが可能となるため、有機EL材料の塗布と塗布状態の検査とを時間的に重複して実施することができる。これにより、作業効率を向上させることができる。また、検査の結果が好ましくない場合には、速やかに基板100を塗布部4に戻して対処することが可能となる。
次に、図12を参照しながら、本発明の他の実施形態について、前記した図1〜図10に示す実施形態と相違する点を説明し、共通する点の説明を省略する。
図12は、他の実施形態における基板100の流れを説明するための概略平面図である。前記したように、図中の白抜き矢印は、基板100の流れを示している。
前記した実施形態(図7参照)では、基板100は、搬入出部3に搬入され、塗布部4で有機EL材料の塗布、塗布検査部7で塗布状態の検査、乾燥部6で予備的な乾燥が行われた後、搬入出部3に戻されて、搬入出部3から搬出される。これに対して、図12に示す実施形態では、基板100は、搬入部3aに搬入され、塗布部4で有機EL材料の塗布、塗布検査部7で塗布状態の検査、乾燥部6で予備的な乾燥が行われた後、搬出部3bから搬出される。図12に示す実施形態によれば、基板100の流れが一方向となり、作業時間の短縮が図られる。この場合、片方向スキャンによって高速で塗布状態を検査する前記した第1の塗布検査方法を採用することが好ましいが、往復スキャンによって塗布状態を検査する前記した第2の塗布検査方法を採用することも可能である。
本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、前記した実施形態では、塗布装置1は、有機ELパネルを製造するために、基板100に有機EL材料を吐出して塗布する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の塗布装置は、例えば液晶パネルを製造するために、基板100に塗布材としての液晶材料を吐出して塗布する場合にも適用可能である。
前記した実施形態では、基板100は搬入出部3(搬入部3a)に搬入されるように構成されているが、これに限定されるものではなく、塗布部4に直接搬入されるように構成されてもよい。この場合、例えばガントリ41,42をX軸方向に移動可能な構成とすることによって基板100と塗布部4との相対位置関係を変化させることができる。
また、基板100は搬入出部3(搬出部3b)から搬出されるように構成されているが、これに限定されるものではなく、塗布部4または乾燥部6から直接搬出されるように構成されてもよい。
1 塗布装置
2 保持テーブル
3 搬入出部
3a 搬入部
3b 搬出部
4 塗布部
5 テーブル移動機構
6 乾燥部
7 塗布検査部
8 制御部
11 架台
21 吸着部
31 搬送アーム
32 吸着パッド
33 アクティブエリア
41,42 ガントリ
43 塗布ヘッドユニット
44 ヘッドユニット水平移動機構
45 ヘッドユニット鉛直移動機構
46 塗布ヘッド
47a,47b ヘッド回復装置
48 液滴
49 膜
61 チャンバ
62 下チャンバ
63 上チャンバ
64 ダクト
71 ガントリ
72 検査用カメラ
73 カメラ移動機構
74 画像
100 基板
101 基材
102 バンク
103 ピクセル領域

Claims (7)

  1. 基板を保持する保持テーブルと、
    前記保持テーブルに保持されている前記基板にフラットパネルディスプレイ向け材料である塗布材を吐出して塗布する塗布部と、
    前記塗布材が塗布された状態の前記基板が保持されている前記保持テーブルを、前記塗布部から移動させるテーブル移動機構と、
    前記テーブル移動機構による移動先において、前記塗布材が塗布されており前記保持テーブルに保持された状態の前記基板を予備的に乾燥する乾燥部と、
    前記乾燥部によって予備的に乾燥された前記基板を前記保持テーブルから搬出する搬出手段と、
    前記搬出手段によって搬出された前記基板に対して本乾燥処理を行う乾燥処理装置と、
    を備えることを特徴とする塗布装置。
  2. 前記保持テーブルは、多孔質の吸着部を有し、該吸着部上で前記基板を吸着して保持する吸着テーブルであることを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  3. 前記保持テーブルは、二分割型のチャンバにおける上方が開口されている下チャンバに配置されており、
    前記テーブル移動機構は、前記保持テーブルが配置されている前記下チャンバを前記塗布部から移動させ、
    前記乾燥部は、前記移動先における前記下チャンバに対して上方から相対的に近接離反移動可能であり下方が開口されている上チャンバを有し、前記下チャンバの上に前記上チャンバが密着した状態の前記チャンバ内で前記基板を減圧乾燥することを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  4. 前記基板を前記保持テーブル上に搬入する搬入部を備え、
    前記搬入部は、前記基板の上面を吸着して搬送する搬送アームを有し、
    前記テーブル移動機構は、前記基板が保持されている前記保持テーブルを、前記搬入部から前記塗布部に移動させることを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  5. 前記塗布部は、前記テーブル移動機構が前記保持テーブルを前記搬入部から前記乾燥部に移動させる途中で、前記基板に塗布材を塗布することを特徴とする請求項4に記載の塗布装置。
  6. 前記塗布部と前記乾燥部との間に、前記基板への前記塗布材の塗布状態を検査する塗布検査部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  7. 保持テーブルに保持されている基板にフラットパネルディスプレイ向け材料である塗布材を吐出して塗布する塗布ステップと、
    前記塗布材が塗布された状態の前記基板が保持されている前記保持テーブルを移動させる移動ステップと、
    前記移動ステップによる移動先において、前記塗布材が塗布されており前記保持テーブルに保持された状態の前記基板を予備的に乾燥する乾燥ステップと、
    前記乾燥ステップにおいて予備的に乾燥された前記基板を前記保持テーブルから搬出する搬出ステップと、
    前記搬出ステップにおいて搬出された前記基板に対して本乾燥処理を行う乾燥処理ステップと、
    を備えることを特徴とする塗布方法。
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