JP6689474B1 - 水処理システムおよび水処理方法 - Google Patents

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Abstract

廃水(90A)の濁度(ta)に応じてオゾンガスの注入量を設定する制御部(5)、オゾン処理で生成した処理水(90B)に残留する生菌数として蛍光強度(fi)を測定する蛍光強度測定部(63)、および廃水(90A)の濁度(ta)と処理水(90B)の濁度(tb)を測定する第1濁度測定部(61)、第2濁度測定部(62)、を備え、制御部(5)は、生菌数が許容値(Tf)を超えた場合に注入量の設定値を増加させ、蛍光強度(fi)が許容値(Tf)以下、かつ濁度(ta)と濁度(tb)の差分値が閾値(Tt)よりも高い場合に注入量の設定値を減少させるように構成した。

Description

本願は、水処理システム、および水処理方法に関するものである。
下水(廃水)処理場においては、廃水を処理した際に生成される汚泥等の有機物を産業廃棄物として埋め立て処理をする場合、有機物による腐敗、および土壌汚染の原因となる菌を減らす無害化処理が行われている。その際、オゾンガスを用いたオゾン処理は、菌の細胞膜を破壊しながら、細胞内の核酸、酵素、およびタンパク質等をマルチポイントで破壊でき、塩素消毒等の薬剤に比べて生態系に与える影響も小さく、廃水中の菌を減らす方法として有効である。
一方、オゾン処理においては、オゾンガスを生成するために、多量の電力を必要とするため、塩素消毒等の薬剤と比べて処理コストが高くなる。そこで、処理対象となる廃水の汚染状態を測定し、汚染状態に応じてオゾンガス注入量を制御することで、オゾン使用量を抑える水処理の方法が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
特開2004−8848号公報(段落0044〜0049、図1) 特開平11−57731号公報(段落0047〜0050、図1) 特開2014−171987号公報(段落0018〜0036、図1)
しかしながら、水処理においては、廃水中の菌の量を把握し、オゾンガス注入量を菌の量に応じて制御できたとしても、菌以外の有機性浮遊物の含有量、温度等の条件によっては、所望の殺菌効果が得られないことがある。そのため、実際の水処理においては、殺菌の程度を一定レベルに維持するために、オゾンガス注入量を過剰に設定する必要があった。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、殺菌レベルを維持して廃水への過剰なオゾンガス注入を抑制する水処理システムおよび水処理方法を提供することを目的とする。
本願に開示される水処理システムは、廃水にオゾンガスを注入してオゾン処理を行うオゾン処理部、前記廃水の汚濁状態に応じて前記オゾンガスの注入量を設定する制御部、前記オゾン処理で生成した処理水に残留する生菌数を測定する生菌数測定部、および前記廃水の濁度と前記処理水の濁度を測定する濁度測定部、を備え、前記制御部は、前記生菌数が許容値を超えた場合に前記注入量の設定値を増加させ、前記生菌数が前記許容値以下、かつ前記廃水の濁度と前記処理水の濁度の差分値が閾値よりも高い場合に前記注入量の設定値を減少させることを特徴とする。
また、本願に開示される水処理方法は、廃水の汚濁状態に応じてオゾンガスの注入量を設定する制御工程、前記設定された注入量で、前記廃水のオゾン処理を行うオゾン処理工程、前記オゾン処理工程で生成された処理水に残留する生菌数を測定する生菌数測定工程、および前記廃水の濁度と前記処理水の濁度を測定する濁度測定工程、を含み、前記制御工程では、前記生菌数が許容値を超えた場合に前記注入量の設定値を増加させ、前記生菌数が前記許容値以下、かつ前記廃水の濁度と前記処理水の濁度の差分値が閾値よりも高い場合に前記注入量の設定値を減少させることを特徴とする。
本願に開示される水処理システム、あるいは水処理方法によれば、生菌の残留率と濁度の差分値に応じてオゾンガス注入量を制御するようにしたので、殺菌レベルを維持して廃水への過剰なオゾンガス注入を抑制することができる。
実施の形態1にかかる水処理システムの構成を示す模式図である。 実施の形態1にかかる水処理システムの動作を示すフローチャートである。 実施の形態2にかかる水処理システムの構成を示す模式図である。 実施の形態3にかかる水処理システムの構成を示す模式図である。 実施の形態3にかかる水処理システムの動作を示すフローチャートである。 各実施の形態にかかる水処理システムの制御部、あるいは水処理方法を実行するための演算実行部分のハードウェア構成を示すブロック図である。
本願の各実施の形態にかかる水処理システム、あるいは水処理方法の説明の前に、菌に対するオゾンの作用、およびそれに対する本願の技術思想について説明する。オゾンの水処理における有利な点として、菌等をマルチポイントで破壊することを挙げたが、裏返せば、様々な物質との反応が同時に進行することを意味する。
具体的には、オゾンの水処理においては、ある反応段階においては支配的な主反応が存在し、その主反応は以下の3つの反応で構成されて、順番に移行する。まず、主反応Aとして、菌等の活性をもつもの(以下、生菌と表現する)の細胞膜を破壊して不活性な菌(以下、死菌と表現する)を生成する。第2に主反応Bとして、死菌の破壊された細胞膜と反応する。主反応Bがさらに進行すると、最後に主反応Cとして、死菌を溶解させるとともに、細胞内から溶出した核酸、酵素、およびタンパク質等と反応して変性、分解する。
殺菌の観点からは、主反応Aが完了した段階、すなわち、主反応Bに移行した段階までのオゾンガス注入(主反応Cまで進行していない段階までのオゾンガス注入)で十分であると考えられるが、どの段階に進むかは条件によって変化する。しかし、特許文献で示されるようなこれまでのオゾン処理の技術では、このような反応段階を制御することについて考慮されていなかった。そのため、廃水中の菌を十分殺菌することは可能であるが、反応段階を考慮して廃水に注入するオゾンガスの量の制御を行うことができず、過剰に設定せざるを得なかった。
つまり、特許文献1〜3に示されたこれまでの水処理システムでは、廃水中の菌の殺菌が十分になされていること、つまり、生菌が十分に存在しない状態(主反応Aが完了していること)を形成することを目的としている。しかし、死菌の破壊された細胞膜とオゾンの反応が進行しているのか、さらには、死菌を溶解させるとともに、細胞内から溶出した核酸、酵素、およびタンパク質等と反応して変性、分解させる反応まで進行しているのか否かは、全く考慮されていない。そのため、これまでの水処理システムでは、主反応Cまで進行している場合も含めて、主反応Aを完了させることのみを目標として制御を行っていたため、廃水に注入するオゾンの量を過剰に設定せざるを得なかった。
これに対して、本願の各実施の形態にかかる水処理システム、あるいは水処理方法では、反応がどの段階に進んでいるかを把握し、主反応Aは完了させるが、主反応Cへの進行を抑制するように制御することで、オゾンガス注入量を最適化する。以下、実施の形態ごとの詳細な説明を行う。なお、以下に示す実施の形態は一例であり、これらの実施の形態によって本願が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1と図2は、実施の形態1にかかる水処理システム、および水処理方法について説明するためのものであり、図1は水処理システムの構成を示す模式図、図2は水処理システムの動作、つまり水処理方法を示すフローチャートである。
本願の実施の形態1にかかる水処理システム1は、図1に示すように、廃水90Aをオゾン処理するオゾン処理部2、オゾン処理部2での反応状態を確認するための検出部6、および検出部6の測定値に基づきオゾン処理部2を制御する制御部5を備えている。オゾン処理部2は、オゾンガスを発生するオゾン発生器3と、廃水90Aをオゾンと反応させる反応槽4とで構成している。汚泥等の有機物を含む廃水90Aは、オゾン発生器3が発生するオゾンガスが注入される反応槽4内で殺菌処理され、最終的に排出水90Cとして排出される。
反応槽4は、上流側から第1槽41、第2槽42、第3槽43と3つに仕切られている。そして、入口側の第1槽41の下部に開口する流出口と第2槽42の上部、第2槽42の下部に開口する流出口と第3槽43の上部、第3槽43の下部に開口する流出口が上部の排出口、というように、順次連なっている。オゾン発生器3は、符号を付さないオゾンガス供給配管を介して第1散気部31と第2散気部32とに接続され、第1散気部31は第1槽41の下部に、第2散気部32は第3槽43の下部に設けてある。オゾン発生器3で発生したオゾンガスは第1散気部31を介して、第1槽41内で廃水90Aに注入され、廃水90A中の菌を殺菌し、処理水90Bが生成される。
なお、オゾン処理部2の構成は、廃水90Aを殺菌して処理水90Bを生成できれば、上記構成に限定されることはない。例えば、第1散気部31の代わりに気液混合器であるエジェクタ等が設置されており、エジェクタを介して反応槽4の廃水90Aにオゾンガスを注入しても良いし、反応槽4がエジェクタ等の気液混合器そのものである構成としても良い。
オゾン処理部2におけるオゾンガスと廃水90Aの反応方式も、バッチ方式、CSTR(連続槽型反応器:Continuous Stirred Tank Reactor)方式、PFR(管型反応器:Plug Flow Reactor)方式など公知の技術を使用すればよく、特に限定されない。例えば、反応槽4が廃水90Aを貯留できる槽であり、廃水90Aを反応槽4に貯留、保持し、この廃水90Aに対してオゾン発生器3で発生したオゾンガスを散気管、エジェクタ等の気液混合器を介して注入する場合は、バッチ方式となる。
また、例えば、図1に示したように廃水90Aが反応槽4に流入し、排出水90Cとして排出され続けている状態で、オゾン発生器3で発生したオゾンガスを散気管、エジェクタ等の気液混合器を介して注入する場合は、CSTR方式となる。さらに、反応槽4がエジェクタ等の気液混合器そのものである場合は、PFR方式となる。
オゾン発生器3は、オゾン発生器3にオゾンガスの原料を供給する原料供給装置(図示せず)、およびオゾン発生器3を冷却する冷却装置(図示せず)に接続されている。また、オゾン発生器3に供給されるオゾンガスの原料は、特に限定されない。例えば、液体酸素、またはPSA(Pressure Swing Adsorption)、若しくはPVSA(Pressure Vacuum Swing Adsorption)で生成した酸素を用いることができる。
また、必要に応じ、供給される酸素の流量に対して0.05〜5%の窒素、空気、または二酸化炭素を添加する添加ガス供給部を配置しても良い。さらに、冷却装置は、オゾン発生器3を冷却するための冷却媒体を循環させる循環ポンプと、オゾン発生器3において発生した熱を吸収して温度が上昇した冷却媒体を冷却する冷却器とを備える。冷却器としては、液体−液体型および液体−気体型から選択した熱交換型冷却器、または液体−フロン冷媒型のチラー等を用いても良い。
また、極低温下で冷却を行う場合には、冷凍機を用いても良い。冷却媒体としては、一例として、一般的な水道水を用いても良い。その他、不凍液またはスケール除去剤等が混入された水、イオン交換水、または純水を用いても良い。さらに、エチレングリコールまたはエタノール等を用いても良い。
オゾン発生器3で発生させるオゾンガスの濃度は、廃水90A中の菌を殺菌できれば特に限定されないが、オゾンガス濃度は50g/Nm以上、300g/Nm以下が好ましく、100g/Nm以上、200g/Nm以下がより好ましい。オゾンガスの濃度が上記の範囲よりも低いと、オゾンガスの流量が増大することになり、第1散気部31から注入されたオゾンガスの気泡が合一して大きな気泡となることで溶解効率が低下するおそれがある。第1散気部31の代替でエジェクタを用いる場合でも、オゾンガスの廃水90Aへの溶解効率が低下するおそれがある。また、オゾンガスの濃度が上記の範囲よりも高いと、排オゾンガスとして排出される未反応のオゾンガス濃度が高くなり、注入したオゾンガスが効率的に利用されなくなるおそれがある。
廃水90Aの一部は、第1槽41の上流側に設置した廃水移送配管71を介して廃水90Aの濁度taを測定する第1濁度測定部61に送られ、廃水返送配管72を介して第1槽41の上流側に返送される。第1濁度測定部61で測定された濁度taの測定データは、信号線等を介して制御部5に入力される。なお、濁度taの測定データを制御部5へ入力する方法は、特に限定されず、図示しないタッチパネル等を利用して手動で制御部5に測定データを入力する方法でも良い。
第1濁度測定部61で廃水90Aの濁度taを測定する方法は、特に限定されず、濁度計、分光光度計など公知の測定機器を用いることができる。また、SS(浮遊物質:Suspended Solids)濃度など濁度と相関関係のある値を測定し、間接的に濁度taの測定データとしても良い。さらには、反応槽4から第1濁度測定部61に送られた廃水90Aを静止状態で濁度計、分光光度計など公知の測定機器で測定しても良いし、フローセル等を用いて、廃水90Aを流動させた状態で測定しても良い。
廃水90Aの一部を、廃水移送配管71を介して第1濁度測定部61に送る方法も特に限定されず、ポンプ等の公知の移送機器で自動的に移送しても良い。あるいは、図示しないサンプリング配管等を設けて手動で廃水90Aの一部をサンプリングし、サンプリングした廃水90Aの一部を第1濁度測定部61に送る方法を使用しても良い。
オゾン処理部2で生成した処理水90Bの一部は、反応槽4(第1槽41の下流側)から処理水移送配管73を介して、処理水90Bの濁度tbを測定する第2濁度測定部62に送られる(サンプリング採取される)。第2濁度測定部62で測定された濁度tbの測定データは、信号線等を介して制御部5に入力される。第2濁度測定部62で処理水90Bの濁度tbを測定する方法も、第1濁度測定部61と同様に特に限定されないが、後述するように濁度taから濁度tbへの変化の度合いが評価対象であるため、第1濁度測定部61と同じ方法とすることが好ましい。
なお、濁度tbの測定データを制御部5へ入力する方法も、特に限定されず、図示しないタッチパネル等を利用して手動で制御部5に測定データを入力する方法でも良い。また、第2濁度測定部62で処理水90Bの濁度tbを測定する方法は、特に限定されず、濁度計、分光光度計など公知の測定機器を用いることができる。また、SS濃度など濁度と相関関係のある値を測定し間接的に濁度の測定データとしても良い。
さらには、第1槽41の下流から第2濁度測定部62に送られた処理水90Bを静止状態で濁度計、分光光度計など公知の測定機器で測定しても良いが、その場合は、後述する蛍光強度測定部63とは、直列接続しない方が望ましい。あるいは、フローセル等を用いて、処理水90Bを流動させた状態で測定しても良い。また、処理水90Bの一部を、第1槽41より下流側の部分から処理水移送配管73を介して第2濁度測定部62に送る方法も特に限定されず、ポンプ等の公知の移送機器で自動的に移送しても良いし、図示しないサンプリング配管等を設けて手動で処理水90Bの一部をサンプリングし、サンプリングした処理水90Bの一部を第2濁度測定部62に送る方法を使用しても良い。
第2濁度測定部62は、検出配管74を介して蛍光強度測定部63と接続してあり、検出配管74には、第1添加部66を介して第1試薬槽65が接続され、第2添加部68を介して第2試薬槽67が接続されている。さらに、検出配管74の第1添加部66、第2添加部68の下流側、かつ蛍光強度測定部63に至るまでの間には、リアクタ64が設けられている。
第1試薬槽65には、細胞膜を透過する特性を備えるとともに核酸と特異的に反応する第1蛍光物質、または第1染色試薬(まとめて第1試薬r1と称する)が貯留されている。そして、第2濁度測定部62を通過した処理水90Bには、第1添加部66によって、第1試薬r1が添加される。また、第2試薬槽67には、細胞膜を透過しない特性を備えるとともに核酸と特異的に反応する第2蛍光物質、または第2染色試薬(まとめて第2試薬r2と称する)が貯留されている。そして、第1試薬r1が添加された処理水90Bには、第2添加部68によって、さらに第2試薬r2が添加される。
第1試薬r1、および第2試薬r2が添加された処理水90Bは、リアクタ64内を流動中に、処理水90B中の菌と、第1試薬r1、および第2試薬r2が反応する。リアクタ64の下流側にある蛍光強度測定部63において、処理水90Bの蛍光強度fiが測定され、蛍光強度測定部63によって測定された蛍光強度fiのデータは、信号線等を介して制御部5に入力される。なお、蛍光強度fiの測定データを制御部5へ入力する方法は、特に限定されず、図示しないタッチパネル等を利用して手動で制御部5に測定データを入力する方法でも良い。
蛍光強度測定部63で処理水90Bの蛍光強度fiが測定された後、処理水返送配管75を介して第1槽41、あるいは第2槽42に処理水90Bを返送する。このとき、処理水返送配管75上に図示しない活性炭槽を設け、処理水90B中の第1試薬r1、および第2試薬r2を活性炭に吸着させてから、反応槽4に処理水90Bを返送することが好ましい。
細胞膜を透過する特性を備えるとともに核酸と特異的に反応する第1試薬r1としては、市販品等の公知のものを使用すれば良く、例えば、アクリジンオレンジ、SYTО9緑色蛍光核酸染色液などを使用することができる。また、細胞膜を透過しない特性を備えるとともに核酸と特異的に反応する第2試薬r2も市販品等の公知のものを使用すれば良く、例えば、エチジウムブロマイド、プロピジウムイオダイドなどを使用することができる。
第1試薬r1は、細胞膜を透過するため、(1)生菌内の核酸、(2)死菌内の核酸、および(3)死菌の溶解により溶出した核酸、の3つを標識する。一方、第2試薬r2は、細胞膜を透過できないため、(2)死菌内の核酸、および(3)死菌の溶解により溶出した核酸、の2つを標識する。
ここで、例えば、第1試薬r1としてSYTО9緑色蛍光核酸染色液を、第2試薬r2としてプロピジウムイオダイドの組合せを用いた場合、赤色の蛍光を発するプロピジウムイオダイドは、SYTО9緑色蛍光核酸染色液による緑色の蛍光強度を低下させる。そのため、この組合せの場合、(2)死菌内の核酸、および(3)死菌の溶解により溶出した核酸が増加するにつれ、すなわち、(1)生菌内の核酸が減少するにつれ、緑色の蛍光強度が低下する。その結果、蛍光強度測定部63によって測定された処理水90Bに対する蛍光強度fiの値から生菌の除去率(厳密には、不活性化率)を把握することができる。
しかしながら、蛍光強度fiだけでは、(2)死菌内の核酸、および(3)死菌の溶解により溶出した核酸を区別することができず、主反応B、主反応Cへの進行度合いを把握することはできない。一方、主反応Aの完了後、主反応B、主反応Cが進行すると、細胞膜が破壊されることで濁度tbが変化する。そこで、本願の水処理システム1では、濁度taと濁度tbの差分値から主反応B、主反応Cへの進行度を把握し、最適なオゾンガス注入量を制御できるようにするが、この部分については後述することとして、生菌の不活性化率の把握についての説明に戻る。
第1添加部66、第2添加部68は、第1試薬r1、第2試薬r2をそれぞれ処理水90Bに添加できれば、特に限定されず、ポンプ、自動注入器等の公知の移送機器で自動的に添加しても良いし、ピペット等を用いて手動で処理水90Bに添加しても良い。第1試薬r1、および第2試薬r2の添加量としては、蛍光強度測定部63において処理水90Bの蛍光強度fiから生菌の不活性化率を把握することができれば特に限定されない。しかし、例えば、上述したように第1試薬r1としてSYTО9緑色蛍光核酸染色液を、第2試薬r2としてプロピジウムイオダイドを使用した場合、添加量の比率は1:1で、処理水90Bの量の0.0015倍の量をそれぞれ添加することが好ましい。
リアクタ64の構成は、処理水90B中の菌と、第1試薬r1、および第2試薬r2とが反応する時間を確保できれば、特に限定されない。例えば、リアクタ64の構成を螺旋形の配管にして、処理水90Bがリアクタ64を滞留する時間を必要な反応時間となるように設定しても良いし、リアクタ64の構成を貯留槽にして、必要な反応時間だけ処理水90Bをリアクタ64内に貯留しても良い。
蛍光強度測定部63は、処理水90Bの蛍光強度fiが測定できれば、特に限定されず、蛍光分光計、マイクロプレートリーダーなど公知の測定機器を用いることができる。さらには、処理水90Bを静止状態で蛍光分光計、マイクロプレートリーダーなど公知の測定機器で測定しても良いし、フローサイトメーター等を用いて、処理水90Bを流動させた状態で測定しても良い。
なお、図1で例示した、第1試薬r1と第2試薬r2を混合して一つの蛍光強度fiから生菌の不活性化率を把握することができるのは、第1試薬r1と第2試薬r2の蛍光作用の波長域の組合せにより、第2試薬r2の発光により、第1試薬r1の蛍光強度を低下させるからである。そのため、組合せによっては、第1試薬r1による蛍光強度と第2試薬r2による蛍光強度を個別に測定する必要があり、蛍光強度測定部を2つ必要とする場合がある。さらには、第1試薬r1と第2試薬r2の発光する波長域が近い場合、第1試薬r1と第2試薬r2をそれぞれ別々に処理水90Bと反応させて蛍光強度を測定する必要がある。
一方、生菌の不活性化率を把握する方法は、第1試薬r1と第2試薬r2を用いる方法以外に、公知の、例えば、特許文献3等に開示されているような、他の性質を有する試薬を用いて把握するようにしてもよい。
制御部5は、廃水90Aの濁度ta、処理水90Bの濁度tb、および処理水90Bの蛍光強度fiに基づいて、オゾン処理部2内でのオゾン処理での反応の程度を把握し、廃水90Aに注入するオゾンガスの量を制御する。以下、制御部5がオゾン処理部2において廃水90Aに注入するオゾンガスの量を制御する機構について、具体的に説明する。
水処理中、廃水90Aは第1槽41において、オゾン発生器3が発生するオゾンガスにより殺菌され、処理水90Bが生成する。このとき、制御部5には、反応槽4に流入している廃水90Aの濁度taの測定結果を示す信号が第1濁度測定部61から入力され、生成した処理水90Bの濁度tbの測定結果を示す信号が第2濁度測定部62から入力される。さらに、処理水90B中の菌と、第1試薬r1、および第2試薬r2とが、リアクタ64内で所定の反応時間を経たのちの蛍光強度fiの測定結果を示す信号が、蛍光強度測定部63から制御部5に入力される。
処理水90Bの蛍光強度fiの値は、上述したように、処理水90B中の菌の活性をもつもの(生菌)の数と正の相関があることから、制御部5は、蛍光強度fiの測定データによって処理水90B中の生菌の存在を検知できる。そのため、制御部5は、オゾン処理部2において廃水90Aにオゾンガスを注入した結果として生成した処理水90B中の生菌数を間接的に把握できる。なお、蛍光強度fiの代わりに蛍光顕微鏡等を用いた画像処理、または培地を用いた培養法等によって直接的に生菌の数を把握しても良いが、測定に時間を要するため、蛍光強度fiにより間接的に生菌の数を把握することが好ましい。
なお、反応槽4内での反応が定常状態となっている場合には、第1濁度測定部61への廃水90Aの移送タイミング(サンプリングタイム)と、第2濁度測定部62と蛍光強度測定部63への処理水90Bのサンプリングタイムは同じとするのが好ましい。一方、廃水90Aの反応槽4への流入量、あるいはオゾンガスの注入量を変更したときには、廃水90Aのサンプリングタイムに対し、廃水90Aが第1槽41を滞留する時間分、処理水90Bのサンプリングタイムを後ろにずらすことが好ましい。なお、サンプリングと制御部5への入力を常時行い、制御部5で、演算に採用するデータを入力された時点に応じて使い分けるようにしてもよい。
制御部5は、廃水90Aの濁度taと、オゾン処理部2において廃水90Aにオゾンガスを注入した結果として生成した処理水90Bの濁度tbを比較し、変動の有無を確認する。例えば、濁度計、分光光度計などからの濁度ta、tbのアナログ測定値をA/D変換器でデジタル化し、図示しない制御部5の演算部で廃水90Aの濁度taと処理水90Bの濁度tbの差分を算出すれば良い。
変動の有無の判断に関しては、濁度taと濁度tbの差分が閾値Tt以下であれば、変動無し、と判断させ、差分が閾値Ttより大きければ変動有りと判断させれば良い。しきい値については、第1濁度測定部61、第2濁度測定部62を構成する測定器、センサ等の測定精度、再現性を考慮し、制御性も含めて予め定めておけばよい。
例えば、分光光度計では670nmの波長の吸光度を測定することで濁度を測定でき、測定精度、再現性が±0.002[abs]である場合は、真値から0.004の差が生じる可能性があるため、0.004より大きい値を閾値Ttとすることが好ましい。さらに、測定誤差の影響を無くすため、第1濁度測定部61、第2濁度測定部62は、例えば、濁度taと濁度tbをそれぞれ、同時に複数回測定して制御部5へ入力し、制御部5は入力された複数の測定データの平均値をそれぞれ算出するようにしてもよい。あるいは、定常状態の場合は、連続した複数回の測定結果を平均化するようにしてもよい。
また制御部5は、処理水90B中の生菌数を、蛍光強度測定部63が測定した蛍光強度fiと、オゾン処理部2が達成する必要のある生菌の不活性化率に対応する蛍光強度fiの閾値(許容値Tf)とを比較する。蛍光強度fiは、残存する生菌の数を示すものであって、不活性化率を直接示すものではないが、生菌の不活性化率と蛍光強度fiの相関関係は、例えば以下のように簡単に求めることができる。
例えば、所定の生菌を含む廃水90Aに対して、加熱殺菌(例えば、60℃、30分処理)した試料(加熱試料)と、加熱殺菌を行わない試料(非加熱試料)を用意し、それぞれに対して第1試薬r1と第2試薬r2を所定時間反応させる。このとき、非加熱試料が示した蛍光強度fiの値を不活性化率が0%(生菌残存率が100%)、加熱試料が示した蛍光強度fiの値を不活性化率が100%(生菌残存率が0%)とする。そして、横軸に不活性化率、縦軸に蛍光強度fiをとることで、蛍光強度fiと不活性化率との相関が得られる。
得られた相関関係から、オゾン処理部2で達成する必要のある不活性化率に対応する蛍光強度fiの値を求めることができ、この値を許容値Tfとして予め制御部5に入力しておくことが好ましい。なお、非加熱試料と加熱試料を1対3、1対1、3対1で混合させると、それぞれ不活性化率が75%、50%、25%の試料が作成でき、上述した相関関係をより精度良く求めることができる。さらには、達成すべき不活性化率に相当する混合比で試料を作成すれば、許容値Tf近傍の測定精度をより向上させることができる。
処理水90Bの蛍光強度fiが許容値Tfより大きい場合、処理水90B中の生菌の殺菌が不十分(達成する必要のある不活性化率を達成できていない)であることを制御部5は判断する。すなわち、制御部5は、処理水90Bの蛍光強度fiが許容値Tfよりも大きい場合、主反応Aが不十分であると判断する。この場合は、制御部5はオゾン処理部2において廃水90Aに注入するオゾンガスの量を大きくする制御を行う。なお、生菌の殺菌が不十分な処理水90Bが排出水90Cとして排出されることを防ぐため、処理水90Bをさらに殺菌する機構を設けることが好ましい。
図1では、処理水90Bをさらに殺菌する機構の一例として第3槽43の下部に第2散気部32を設けている。処理水90Bの蛍光強度fiが許容値Tfよりも大きい場合、不活性化率が不十分であると判断し、オゾン発生器3と第2散気部32の間に設けられた図示しない電磁弁等を開き、オゾン発生器3から第2散気部32を介してオゾンガスを注入するようにする。これにより、第1槽41で生菌の殺菌が不十分な処理水90Bが生成されても、追加殺菌により、殺菌が不十分な排出水90Cとして排出されるリスクを抑制することができる。
このとき、リアクタ64内での処理水90B中の菌と、第1試薬r1、および第2試薬r2との反応時間を、処理水90Bが第2槽42に滞留する時間と一致させておくようにする。すると、第1槽41で生成した処理水90Bが第2槽42に滞留している間に蛍光強度fiの測定結果を制御部5が把握でき、処理水90Bに対する殺菌が不十分な場合に、第3槽43にてオゾンガスを注入し追加殺菌を実施できる。
処理水90Bの蛍光強度fiが許容値Tf以下の場合、処理水90B中の生菌の殺菌(不活性化)は十分であり、生菌の細胞膜を破壊して菌を不活性化する主反応Aが完了していると判断する。この状態で、さらに、廃水90Aの濁度taと処理水90Bの濁度tbの差分が閾値Tt以下である場合は、死菌の破壊された細胞膜とオゾンが反応する主反応Bに移行して間もない段階であると制御部5は判断することができる。すなわち、制御部5は、処理水90Bの蛍光強度fiが許容値Tf以下であり、かつ、濁度taと濁度tbの差分が閾値Tt以下である場合、主反応Aが完了し、主反応Bに移行した直後の段階であると判断する。この場合は、制御部5はオゾン処理部2において廃水90Aに注入するオゾンガスの量を維持する制御を行う。
一方、処理水90Bの蛍光強度fiが許容値Tf以下であり、かつ、廃水90Aの濁度taと処理水90Bの濁度tbの差分が閾値Ttより大きい場合は、主反応Bから、さらに主反応Cへ進行していると判断する。つまり、オゾンは、死菌の破壊された細胞膜との反応が進み、死菌を溶解させるとともに、細胞内から溶出した核酸、酵素、およびタンパク質等と反応して変性、分解させる反応まで生じていると制御部5は判断する。すなわち、制御部5は、処理水90Bの蛍光強度fiが許容値Tf以下であり、かつ、廃水90Aの濁度taと処理水90Bの濁度tbの差分が閾値Ttより大きい場合、主反応Bに深く進行し、主反応Cまで進行している可能性もあると判断する。この場合は、制御部5はオゾン処理部2において廃水90Aに注入するオゾンガスの量を小さくする制御を行う。
上記の制御を、さらに具体的に説明する。廃水90Aを、例えば、実験室レベルでオゾン処理して、濁度taから濁度tbへの変動値と蛍光強度fiの値を測定する試験を予め実施しておく。この試験結果を基に、制御部5に予め廃水90Aに注入するオゾンガスの量の初期値を入力しておく。オゾンガスの注入量は、単位量(1m)の廃水90Aに注入するオゾンガスの質量(g)を示すオゾンガス注入量(g/m)として設定される。
そして、必要なオゾン量は、処理が必要な菌量の指標となる濁度taに比例するので、式(1)に示すように、廃水90Aの濁度taに係数αを乗じてオゾンガス注入量を算出することができる。そこで、制御部5に予め廃水90Aに注入するオゾンガスの量の初期値として、式(1)の係数αの初期値を入力しておく。
オゾンガス注入量(g/m)=α×ta ・・・(1)
第1濁度測定部61からの廃水90Aの濁度taを示す信号に応じて、制御部5は式(1)に従い、廃水90Aに注入するオゾンガス注入量を設定し、設定したオゾンガス注入量となるようにオゾン発生器3からオゾンガスを廃水90Aに注入する。当然のことながら、廃水90Aの流量についても計測されるが、その構成と動作については、記載を省略する。
ここで、廃水90Aの濁度taを殺菌対象となる菌の量の指標としたが、実際には、濁度taは、廃水90A中の菌だけでなく、有機懸濁物、無機懸濁物等の存在も反映された値である。つまり、濁度taのうち、菌由来の割合が変化した場合、さらには、水温等の条件が変化した場合、式(1)で計算したオゾンガス注入量がすべて生菌の除去に使われるとは限らず、係数αの値を変動させる必要がある。
そのため、制御部5は、濁度taと式(1)を基にオゾンガス注入量を制御するが、そのオゾン処理で生成した処理水90Bの蛍光強度fiが許容値Tfより大きい場合、生菌の不活性化が不十分になったと判断し、係数αを大きくする。
同様に、処理水90Bの蛍光強度fiが許容値Tf以下であり、かつ、濁度taと濁度tbの差分が閾値Tt以下である場合、生菌が十分に不活性化でき、かつ過剰な反応は生じていないと判断し、制御部5は、係数αを維持する制御を行う。
さらに、処理水90Bの蛍光強度fiが許容値Tf以下であり、かつ、濁度taと濁度tbの差分が閾値Ttより大きい場合、生菌が十分に不活性化できているが、過剰な反応が生じていると判断し、制御部5は、係数αを小さくする制御を行う。
上記のように、制御部5は、濁度taに応じて設定したオゾンガス注入量を、濁度taと濁度tbの差分と、閾値Ttとの比較結果、および蛍光強度fiと許容値Tfとの比較結果に応じて、増減させるようにした。これにより、廃水90A中の菌、有機懸濁物、無機懸濁物等の組成比、あるいは水温等の条件が変化したとしても、生菌の殺菌に必要最低限のオゾン量に調整することができる。その結果、処理水90B中の生菌の殺菌が十分で、かつ、死菌の破壊された細胞膜とオゾンの反応が主反応に移行した段階(主反応Aが完了し、主反応Bに移行した段階)までのオゾンガス注入量で、廃水90Aを殺菌処理することができる。
したがって、生菌が十分に存在しないこと(主反応Aが完了していること)をセンシングするとともに、死菌の破壊された細胞膜とオゾンの反応が主反応に移行した直後であること。つまり、死菌を溶解させるとともに細胞内から溶出した核酸、酵素、およびタンパク質等と反応して変性、分解させる反応が主反応となっていないこと(主反応Bに移行した段階で、主反応Cまで進行していないこと)をもセンシングできる。これにより、廃水90Aに注入するオゾンの量が過剰となることを抑制することが可能となる。
なお、本実施の形態にかかる水処理システム1においては、処理水90Bの濁度tbとの差分を出すための濁度taを廃水90Aの汚濁状態を把握するための指標としても用いたが、これに限ることはない。廃水90Aに注入するオゾンガス注入量を算出するための汚濁状態の指標は、生菌数、有機懸濁物質の量をさらに詳細に測定できる他の指標を用いてもよい。一方、本願のように差分値を求めるための濁度taを汚濁物質の指標にも用いることで、測定機器等の数を最小限にしてシステム構成をスリムにすることが可能となる。
制御部5によるオゾンガス注入量の制御範囲は、廃水90A中の菌を殺菌できれば特に限定されないが、1g/m以上、25g/m以下に設定することが好ましく、5g/m以上、15g/m以下がより好ましい。オゾンガス注入量の制御範囲を過剰に広く設定すると、1g/mより小さい範囲では、オゾン発生器3のオゾン発生効率が低下し、オゾン発生単価(1gのオゾンを発生させるのに必要な電力コスト)が不必要に増加するおそれがある。一方、25g/mより大きい範囲に設定すると、オゾン発生器3が不必要に大型化し、イニシャルコストが大きくなるおそれがある。
制御部5によるオゾンガス注入量の制御方法も、特に限定されない。オゾン発生器3のオゾンガスの流量を一定にしてオゾンガスの濃度を増減させることで、制御しても良いし、オゾンガス濃度を一定にしてオゾンガス流量を増減させても良い。また、オゾンガス濃度、およびオゾンガス流量をともに増減させても良い。オゾンガス濃度の制御もオゾンガス流量の制御も手段としては特に限定されないが、例えば、オゾンガス濃度は、オゾン発生器3の投入電力の調整で制御でき、オゾンガス流量は、マスフローコントローラーなど公知の流量制御機器を用いて制御することができる。
オゾンガス注入量は、オゾンガス濃度、およびオゾンガス流量の積を廃水90Aの流量で除することで計算できるが、オゾンガス注入量を増減させると、廃水90A中の溶存オゾンが変化する。そのため、図示しない溶存オゾン濃度計を反応槽4に設置し、廃水90A中の溶存オゾン濃度でオゾンガス注入量の増減を管理しても良い。
上述した構成、および制御の機構に基づき、実施の形態1にかかる水処理システムの動作、つまり水処理方法について図2のフローチャートに基づき説明する。本実施の形態1にかかる水処理方法は、汚濁状態測定工程、オゾン処理制御工程、生菌残留率測定工程、および反応進行状態判定工程を含む。
初めに制御部5は、事前の試験により設定された係数αを読み込む(ステップS10)。そして、処理対象の水の一例である廃水90Aが反応槽4に流入する。廃水90Aの一部を、濁度計、分光光度計など公知の測定機器から構成される第1濁度測定部61に移送し、廃水90Aの汚濁状態として、濁度taを測定する(ステップS20)。このステップS20は廃水90Aの汚濁状態を測定する汚濁状態測定工程の一例である。
汚濁状態測定工程で測定された廃水90Aの濁度taと、予め設定された係数αに基づいて設定されたオゾンガス注入量となるように、オゾン発生器3から発生させるオゾンガスの量を制御し、廃水90Aを殺菌する(ステップS30)。具体的には、汚濁状態測定工程で測定された廃水90Aの濁度taに設定された係数αを乗じた値を、オゾンガス注入量として設定し、廃水90Aにオゾンガスを注入する。このステップS30はオゾン処理制御工程の一部の例である。
続いて、廃水90Aにオゾンガスを注入した結果として生成した処理水90Bの一部を、濁度計、分光光度計など公知の測定機器から構成される第2濁度測定部62に移送し、処理水90Bの濁度tbを測定する(ステップS40)。そして、ステップS20で測定された濁度taとの差分が、閾値Tt以下であるか否かを判定する(ステップS50)。このステップS40、S50は、汚濁状態測定工程として記載したステップS20との組合せで、反応進行状態判定工程の一例をなす。
ステップS50において、濁度taと濁度tbの差分が閾値Ttを超えていたら(No)、後述するステップS130に移行する。一方、ステップS50において、差分が閾値Tt以下である(Yes)なら、蛍光強度測定部63により、処理水90Bの蛍光強度fiを測定するステップS60に移行する。ステップS60では、測定した蛍光強度fiにより、処理水90B中の生菌の残留率(不活性化率に変換も可)を測定するため、生菌残留率測定工程となる。
蛍光強度fiが測定されると、測定された蛍光強度fiが許容値Tf以下であるか否かを判定する(ステップS70)。これにより、制御部5は、オゾン処理により、残留率を許容値Tf以下にできたか(あるいは、所望の不活性化率に到達できたか)否かを判定する。ステップS70において、蛍光強度fiが許容値Tf以下であるなら(Yes)、係数αを維持する処理(ステップS120)を行う。
一方、ステップS50において、蛍光強度fiが許容値Tfを超えていたなら(No)、係数αを大きくするステップS110に移行する。さらに、第3槽43にオゾンガスを注入して追加殺菌処理(ステップS150)を実施する。また、前述のステップS50において、濁度taと濁度tbの差分が閾値Ttを超えていたら(No)、係数αを小さくする処理(ステップS130)を行う。
ステップS130、S120、S150それぞれを実行すると、終了するとの指令があるまで(ステップS300で「No」)は、ステップS20へ移行し、制御を繰り返し継続する。
このように、ステップS20とステップS40で得られた濁度taと濁度tbの差分値と、ステップS60で得られた蛍光強度fiのデータから、ステップS30で設定したオゾンガス注入量に対して、フィードバック制御する。具体的には、廃水90Aの濁度taと処理水90Bの濁度tbとの差分値を閾値Ttと比較する等により廃水90Aの濁度taと処理水90Bの濁度tbとの変動の有無を確認し、変動が有れば、係数αを小さくする制御を行う。変動が無く、かつ、蛍光強度fiが予め設定した許容値Tf以下であれば、係数αを維持する制御を行う。変動が無く、かつ、蛍光強度fiが予め設定した許容値Tfよりも大きければ、係数αを大きくする制御を行う。
つまり、生菌残留率測定工程と、反応進行状態判定工程とで、オゾン処理後の生菌残留率と、主反応B、主反応Cへの進行状態をあわせた反応状態を判定する工程として機能する。また、ステップS110〜S130はオゾンガス注入量を制御するための係数αを調整する工程であって、ステップS30とともに、オゾン反応制御工程の一例をなす。さらには、追加殺菌処理を行うステップS150も、第1槽41の下流側が対象ではあるが、オゾン反応制御工程の一部として機能する。とくに、ステップS150を含むことで、第1槽41内での殺菌不足が判明しても、排出前に追加殺菌ができるので、係数αの低減量を抑え目に設定する必要がなく、限界まで低減することが可能となる。
なお、本実施の形態1を含め、以降の実施の形態においても、「係数αを調整」することで、オゾンガス注入量を制御する例を示したが、これに限ることはない。係数αは一定とし、例えば、ステップS30では、式(2)に示すように、係数αに乗じる係数k(初期値=1)を用いて、オゾンガス注入量を制御する。そして、ステップS110〜S130において、オゾンガス注入量を維持する場合は係数kを維持、増加させる場合は係数kを増大、減少させる場合は縮小するようにしてもよい。
オゾンガス注入量(g/m)=k×α×ta ・・・(2)
上述したように、本実施の形態1にかかる水処理システム1では、廃水90Aの濁度ta、処理水90Bの濁度tb、および処理水90Bの蛍光強度fiの3つのデータを統合した情報に基づいて、反応槽4内でのオゾンの反応状態を判定するようにした。これにより、生菌が十分に存在しない不活性化状態であること(主反応Aが完了していること)をセンシングすることができる。なおかつ、死菌の破壊された細胞膜との反応(主反応B)に移行した直後であり、死菌を溶解させるとともに細胞内から溶出した核酸、酵素、およびタンパク質等と反応して変性、分解させる反応(主反応C)まで進んでいないこともセンシングできる。
そのセンシング結果に基づき、オゾンガス注入量を制御することで、処理水90B中の生菌の殺菌が十分で、かつ、死菌の破壊された細胞膜との反応への移行直後の段階(主反応Aが完了し、主反応Bに移行した段階)にとどめた状態で、殺菌処理を行うことができる。つまり、廃水90Aに対し、殺菌効果が十分で、オゾンの量が過剰となることを抑制することが可能となる。
実施の形態2.
上記実施の形態1においては、追加殺菌として、第3槽にオゾンガス注入を行う例について説明した。本実施の形態2においては、紫外線照射により追加殺菌する例について説明する。図3は、実施の形態2にかかる水処理システムの構成を示す模式図である。第3槽と第2散気部を備えていない点と、紫外線照射部を追加した点が、実施の形態1との相違点であり、それ以外の構成については実施の形態1の図1で説明した構成と同様である。また、追加殺菌の方式以外は実施の形態1で説明した水処理方法と同様であり、実施の形態1で用いた図2を援用し、実施の形態1と同様な部分の説明は省略する。
本実施の形態2にかかる水処理システム1は、図3に示すように、制御部5の制御により、処理水90Bに対して紫外線を照射する、紫外線照射部8を反応槽4の下流側に設けるようにした。その代わり、反応槽4は第1槽41と第2槽42の2槽構成とし、第1槽41のみにオゾンガス注入を行うようにした。
本実施の形態2にかかる水処理システム1においても、処理水90Bの蛍光強度fiが許容値Tfより大きい場合は、殺菌が不十分であると判断し、オゾン処理部2において廃水90Aに注入するオゾンガスの量を増加させる制御を行う。さらに、生菌の殺菌が不十分な処理水90Bが排出水90Cとして排出されることを防ぐため、図2で説明したステップS150において、紫外線照射部8において、処理水90Bを紫外線で追加殺菌処理できるようにした。
汚濁状態に応じて注入量が調整されたオゾンガスにより、廃水90Aに対して、主反応Aがある程度進行し、廃水90A中の生菌は、ある程度減少していることになる。その場合、殺菌が不十分で、処理水90Bに生菌が残留していたとしても、紫外線を照射するだけの処理で、生菌の殺菌が不十分な処理水90Bが排出水90Cとして排出されることを十分に防ぐことができる。紫外線照射部8は、オゾン処理部2よりもコンパクトで安価に設置することができるため、水処理システム全体の設置スペース、および初期コストを小さくすることができる。
また、オゾンガスは、上述したように、最初に主反応Aとして、生菌の細胞膜と反応して細胞膜を破壊して不活性化し、以降、主反応B、主反応Cの順に進行して細胞内から溶出した核酸、酵素、およびタンパク質等と反応して変性、分解させる。しかし、紫外線は、細胞膜とは反応せず内部に透過し、細胞内の核酸、酵素、およびタンパク質等と反応して変性、分解させる。つまり、紫外線による殺菌処理では、オゾンガスによる殺菌処理の主反応Cに相当する反応のみ生じる。
殺菌に加え、菌の細胞内から溶出した核酸、酵素、およびタンパク質等も変性、分解することで、より衛生状態の良い排出水90Cを得ることができる。これに対し、本発明者らは、オゾンガスで主反応Cまで進行させるよりも、主反応Aが完了し、主反応Bに移行した段階までにとどめ、その段階の処理水90Bに紫外線照射して主反応Cを進める方が、処理全体に要する処理コストが小さくなることを見出した。これは、オゾンと紫外線による相乗効果が生じているためと考えている。
具体的には、紫外線は、細胞膜とは反応せず透過し、細胞内の核酸、酵素、およびタンパク質等と反応して変性、分解させる反面、その変性、分解の効果は、菌のサイズ、あるいは種類に依存して大幅に変わる。そのため、多種多様なサイズ、種類の菌が存在する廃水90Aを対象とする場合は、変性、分解の効率悪化、あるいは変性、分解ができなくなるなどのおそれがある。
それに対して、オゾンガスの反応は、菌のサイズ、あるいは種類にほとんど依存しない。したがって、廃水90Aに対してオゾンガスを反応させた場合、オゾンガス注入量の調整により、生菌の細胞膜を破壊して死菌を生成させた後、つまり、主反応Aが完了し、主反応Bに移行した段階に、菌のサイズ、種類によらず、一様に到達させることができる。その段階で、紫外線を照射すると、細胞膜が破壊され孔が開いている状態の死菌に紫外線が作用するため、菌のサイズ、あるいは種類に依存することなく紫外線の変性、分解の効果が得られる。
以上より、主反応Aが完了し、主反応Bに移行した段階になるように、濁度taと濁度tbの差分値、および蛍光強度fiでオゾンガス注入量を制御してオゾン処理をする。その後、反応槽4の後段に設けた紫外線照射部8で紫外線を照射することで、相乗効果が生じて処理全体に要する処理コストが小さくなったと考えられる。
なお、生菌の殺菌が不十分な状態で排出されることを防ぐことが目的であれば、制御部5が、主反応Aが不十分であると判断した場合のみ、紫外線照射部8を起動し、処理水90Bに紫外線を照射するように構成すればよい。その際、紫外線の照射強度は、生菌を十分に殺菌できるのであれば、特に限定されないが、50mJ/cm以上、1000mJ/cm以下が好ましく、100mJ/cm以上、500mJ/cm以下がより好ましい。
一方、殺菌に加え、菌の細胞内から溶出した核酸、酵素、およびタンパク質等も変性、分解することで、より衛生状態の良い排出水90Cを得ることが目的であれば、紫外線照射部8は常に稼働し続けることが好ましい。この際には、50mJ/cm以上、1000mJ/cm以下が好ましく、100mJ/cm以上、300mJ/cm以下がより好ましい。
上述したように、本実施の形態2にかかる水処理システム1でも、実施の形態1と同様に、廃水90Aの濁度ta、処理水90Bの濁度tb、および処理水90Bの蛍光強度fiに基づいて、反応槽4内でのオゾンの反応状態を判定するようにした。これにより、生菌の殺菌が十分(主反応Aが完了)で、かつ、死菌の破壊された細胞膜との反応(主反応B)に移行した直後の段階までのオゾンガス注入量で、廃水90Aを殺菌することができる。
また、反応槽4の後段に処理水90Bを紫外線でさらに処理することができる紫外線照射部8を備えるため、水処理システム全体の設置スペース、初期コストをより小さくして、生菌を殺菌が不十分な状態で排出されることを防ぐことができる。
さらに、殺菌に加え、菌の細胞内から溶出した核酸、酵素、およびタンパク質等も変性、分解して、主反応Aから主反応Bに移行した段階でとどめた状態よりも、さらに衛生状態の良い排出水90Cを得る場合にも、より小さい処理コストで行うことができる。
実施の形態3.
上記実施の形態1および2においては、得られた測定値に基づいて制御を行う例について説明した。本実施の形態3においては、測定値に基づく過去の制御データを利用して、さらに制御の精度を向上させるようにした例について説明する。図4と図5は、実施の形態3にかかる水処理システム、および水処理方法について説明するためのものであり、図4は水処理システムの構成を示す模式図、図5は水処理システムの動作、つまり水処理方法を示すフローチャートである。
制御部に、過去の制御データを記憶する記憶部と学習部を追加した点が、実施の形態2との相違点であり、それ以外の構成については、実施の形態1あるいは実施の形態2で説明した構成と同様である。また、制御データの記憶および学習を行う工程以外は、実施の形態1あるいは実施の形態2で説明した水処理方法と同様であり、実施の形態1または2と同様な部分の説明は省略する。
本実施の形態3にかかる水処理システム1においては、図4に示すように、濁度ta、濁度tb、蛍光強度fi、およびこれらのデータに基づいてオゾンガス注入量を制御するために修正した係数αの値を過去の制御データとして記憶する記憶部51を設けた。さらに、記憶部51に記憶されたデータを用いて、廃水90Aの濁度taと係数αの数値の関係性を自動的に学習する学習部52を設けている。なお、図4では、記憶部51を制御部5に設ける例を示したが、例えば、クラウドサーバのように、各種情報の記憶を行う第三者機関が保有するサーバを利用する機構であっても良い。
基本的に、廃水90Aの濁度taは、本水処理システム1を導入する下水(廃水)処理場ごとに、特徴的な季節的変動、時間帯変動、および暦(曜日)に応じた変動がある。例えば、季節的変動であれば、月ごと、複数月ごと等の区切り、時間帯変動であれば、1時間ごと、3時間ごと等の時間帯による区切り、暦に応じた変動であれば、休日、平日、休日明け等の区切りに応じて、特徴的なデータの組合せが生じることがある。
そこで、本水処理システム1を数年程度運転させ、記憶部51において、『季節』、『時間帯』等の区切りごとに、『濁度ta』と、『濁度taと濁度tbの差分値、および蛍光強度fiに基づき、算出された係数αの数値』の組合せを記憶するようにする。例えば、図5に示すように、ステップS110〜S130、あるいはステップS150を行った後に、制御の元となったデータと、制御結果を上述した季節、時間帯、あるいは暦上の区分と紐づけて記憶し、相関関係を学習する(ステップS200)。さらに、ステップS110〜S130においては、学習結果を基に係数αを調整する。
これにより、本水処理システム1を導入する下水(廃水)処理場ごとに特徴的な、季節区分、時間帯区分、あるいは暦上の区分に応じて変動をする、廃水90Aの濁度taと係数αの数値の関係性を把握できる。したがって、制御部5は、学習部52による学習結果を利用することで、最新の制御工程において、適切な係数αに設定できる確率を向上させることができる。すなわち、係数αが維持されるまでに濁度の変動有無、あるいは蛍光強度fiに応じて係数αを大きくしたり小さくしたりする頻度を減らすことができ、システムの安定化が図れる。
なお、システムの安定化の結果、適切な係数αに季節的、時間帯的変動がほぼ無いことを制御部5が把握できた場合は、蛍光強度fiの測定頻度の減少、または測定の省略を行うことも可能である。具体的には、変動がほぼ無い状態で過去に設定された係数αの最大値よりも大きい値に係数αを設定するように制御する。このように制御することで、濁度taの変動が無いかぎり、蛍光強度fiが許容値Tf以下になると推定できるため、蛍光強度fiの測定頻度の減少、または省略を行うことが可能となる。
この場合、これまでに設定された係数αの最大値よりも大きい値の係数αに基づいてオゾンガス注入量を制御する必要があるため、オゾンガス注入量としては最適値よりも大きい値での制御となる。つまり、αを過大な値に設定したことにより、オゾン発生量の増大による処理コストが増加する。しかし、オゾン発生増大によるコストの増加よりも、蛍光強度測定部63による蛍光強度fiの測定の頻度を減少、または測定を省略することによって、第1試薬r1、および第2試薬r2の使用量を削減できることによるコストの削減効果の方が大きい。そのため、季節による区分、時間帯による区分、あるいは暦上の変動がほぼ無い状態では、過去に設定された係数αの最大値よりも大きい値に係数αを設定するように制御することで、システム全体の処理コストを小さくすることができる。
上述したように、本実施の形態3にかかる水処理システム1でも、実施の形態1と同様に、廃水90Aの濁度ta、処理水90Bの濁度tb、および処理水90Bの蛍光強度fiに基づいて、反応槽4内でのオゾンの反応状態を判定するようにした。これにより、生菌の殺菌が十分(主反応Aが完了)で、かつ、死菌の破壊された細胞膜との反応(主反応B)に移行した直後の段階までのオゾンガス注入量で、廃水90Aを殺菌することができる。そのため、廃水に注入するオゾンの量が過剰となることを抑制することが可能となる。
また、実施の形態2と同様に、反応槽4の後段に紫外線照射部8を備えることで、水処理システム全体の設置スペース、初期コストをより小さくして、生菌を殺菌が不十分な状態で排出されることを防ぐことができる。さらに、殺菌に加え、菌の細胞内から溶出した核酸、酵素、およびタンパク質等も変性、分解して、主反応Aが完了し、主反応Bに移行した段階でとどめた状態よりも、さらに衛生状態の良い排出水90Cを得る場合にも、より小さい処理コストで行うことができる。
それに加えて、廃水90Aの濁度ta、濁度taと濁度tbの差分値、蛍光強度fi、およびそれらに基づき修正した係数αの設定履歴を記憶し、濁度taと係数αの相関関係を自動的に学習することができる記憶部51、学習部52を備えるようにした。これにより、オゾン処理制御工程において、適切な係数αに設定できる確率を向上させることができる。とくに、季節的変動、時間帯変動、カレンダー的変動等を考慮して、区切りごとに相関関係を学習するようにすれば、より精度の高い制御が可能となる。すなわち、フィードバック制御における制御のブレが抑制され、不活性化率の低下、あるいは主反応B、Cへの進行過多に対する係数αの調整頻度を減らすことができ、システムの安定化を図ることができる。
なお、上記各実施の形態にかかる水処理システム1において、制御部5を、例えば、ハードウェア50と表記すると、一例として、図6に示すように、ハードウェア50は、プロセッサ501と記憶装置502から構成される。記憶装置502は、記憶部51も同様であるが、図示しないランダムアクセスメモリ等の揮発性記憶装置と、フラッシュメモリ等の不揮発性の補助記憶装置とを具備する。また、フラッシュメモリの代わりにハードディスクの補助記憶装置を具備してもよい。プロセッサ501は、記憶装置502から入力されたプログラムを実行する。この場合、補助記憶装置から揮発性記憶装置を介してプロセッサ501にプログラムが入力される。また、プロセッサ501は、演算結果等のデータを記憶装置502の揮発性記憶装置に出力してもよいし、揮発性記憶装置を介して補助記憶装置にデータを保存してもよい。
なお、本願は、様々な例示的な実施の形態および実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、および機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組合せで実施の形態に適用可能である。したがって、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
具体的には、実施の形態3にかかる水処理システム1において、紫外線照射部8に代えて、実施の形態1で示した追加オゾンガス注入を行う構成(例えば、第3槽43、第2散気部32)を設けるようにしてもよい。あるいは、追加オゾンガス注入を行う構成と、紫外線照射を行う構成を併せ持つようにしてもよい。また、廃水90Aの汚濁状態についても、必ずしも水処理システム1内で測定する必要はなく、例えば、廃水90Aの生成元、あるいは供給元からの情報に基づいて判断するようにしてもよい。
以上のように、各実施の形態にかかる水処理システム1によれば、廃水90Aにオゾンガスを注入してオゾン処理を行うオゾン処理部2、廃水90Aの汚濁状態に応じてオゾンガスの注入量を設定する制御部5、オゾン処理で生成した処理水90Bに残留する生菌数(蛍光強度fi)を測定する生菌数測定部(蛍光強度測定部63)、および廃水90Aの濁度taと処理水90Bの濁度tbを測定する濁度測定部(第1濁度測定部61、第2濁度測定部62)、を備え、制御部5は、生菌数(蛍光強度fi)が許容値Tfを超えた場合に注入量の設定値を増加(係数αまたは係数kを増加)させ、生菌数が許容値Tf以下、かつ廃水90Aの濁度taと処理水90Bの濁度tbの差分値が閾値Ttよりも高い場合に注入量の設定値を減少させるように構成したので、主反応Aが完了し、主反応Bに移行直後の段階になる程度にオゾンガス注入量を制御できる。その結果、殺菌レベルを維持して廃水への過剰なオゾンガス注入を抑制することができる。
制御部5は、汚濁状態として、第1濁度測定部61が測定した廃水の濁度taを用いるように構成すれば、第1濁度測定部61が汚濁状態測定部として機能する。そのため、最小限の測定器、構成で濁度変動の有無、つまり、主反応B、主反応Cへの進行状態を確認することができる。
生菌数測定部は、細胞膜を透過し、核酸と特異的に反応して蛍光標識する第1試薬r1と、細胞膜を透過せず、核酸と特異的に反応して蛍光標識する第2試薬r2を(サンプリング採取した)処理水90Bに添加する試薬添加器(第1試薬槽65、第1添加部66、第2試薬槽67、第2添加部68)、および生菌数の指標として、試薬添加器による添加がなされた処理水90Bの蛍光強度fiを測定する測定器(蛍光強度測定部63)、を有するように構成すれば、容易にオンラインで残留する生菌数(あるいは、逆に不活性化率)を確認することができる。
第2試薬r2による蛍光が、第1試薬r1による蛍光強度を低下させる組合せ(例えば、第1試薬r1としてアクリジンオレンジ、SYTО9緑色蛍光核酸染色液、第2試薬r2として、エチジウムブロマイド、プロピジウムイオダイド)で、第1試薬r1と第2試薬r2が試薬添加器に保持され、測定器は、第1試薬r1と第2試薬r2が、処理水90B中で混ざり合った状態での蛍光強度fiを測定するように構成すれば、最小限の測定器の構成で生菌数を把握することができる。
オゾン処理部2の後段(下流)に設けられ、処理水90Bに紫外線を照射する紫外線照射部8を備えるようにすれば、殺菌が不十分な場合でも追加殺菌でき、オゾンガス注入量を限界まで低減できる。あるいは、オゾンと併用する相乗効果で、さらに衛生的な排水が可能となる。
オゾン処理部2は、処理水90Bにオゾンガスを追加注入する追加注入機構(第3槽43、第2散気部32)を有し、制御部5は、生菌数が許容値を超えた場合に追加注入機構を動作させるように構成すれば、殺菌が不十分な場合でも追加殺菌でき、オゾンガス注入量を限界まで低減できる。
制御部5は、汚濁状態、差分値、生菌数それぞれを示す測定値(例えば、濁度ta、濁度tb、蛍光強度fi)、および測定値の組合せに応じて注入量(例えば、係数α)を設定した過去の制御データに基づき、汚濁状態の測定値(例えば、濁度ta)と注入量の設定値(例えば、係数α)との相関関係を学習する学習部52を有し、学習部52による学習結果を注入量の設定制御に反映させるようにすれば、さらに高精度にオゾンガス注入量を制御できる。また、場合によっては、αを一定値に維持し、測定頻度を減少させることで、低コストに水処理を行うことも可能である。その際、時間帯、季節、暦上の区分ごとに学習することで、より高精度な制御、あるいは制御の切り替えが可能となる。
また、以上のように、各実施の形態にかかる水処理方法によれば、廃水90Aの汚濁状態(例えば、濁度ta)に応じてオゾンガスの注入量を設定する制御工程(ステップS30)、設定された注入量で、廃水90Aのオゾン処理を行うオゾン処理工程、オゾン処理工程で生成された処理水90B中の生菌数(蛍光強度fi)を測定する生菌数測定工程(ステップS60)、および廃水90Aの濁度taと処理水90Bの濁度tbを測定する濁度測定工程(ステップS20、ステップS40)、を含み、制御工程では、生菌数(蛍光強度fi)が許容値Tfを超えた場合に注入量の設定値を増加(係数αまたは係数kを増加)させ、生菌数が許容値以下、かつ廃水90Aの濁度taと処理水90Bの濁度tbの差分値が閾値Ttより高い場合に注入量の設定値を減少させるように構成したので、主反応Aが完了し、主反応Bに移行直後の段階になる程度にオゾンガス注入量を制御できる。その結果、殺菌レベルを維持して廃水への過剰なオゾンガス注入を抑制することができる。
1:水処理システム、 2:オゾン処理部、 3:オゾン発生器、 31:第1散気部、 32:第2散気部(追加注入機構)、 4:反応槽、 41:第1槽、 42:第2槽、 43:第3槽(追加注入機構)、 5:制御部、 51:記憶部、 52:学習部、 6:検出部、 61:第1濁度測定部(濁度測定部)、 62:第2濁度測定部(濁度測定部)、 63:蛍光強度測定部(生菌数測定部)、 64:リアクタ、 65:第1試薬槽(試薬添加器)、 66:第1添加部(試薬添加器)、 67:第2試薬槽(試薬添加器)、 68:第2添加部(試薬添加器)、 71:廃水移送配管、 72:廃水返送配管、 73:処理水移送配管、 74:検出配管、 75:処理水返送配管、 8:紫外線照射部、 90A:廃水、 90B:処理水、 90C:排出水、 fi:蛍光強度、 r1:第1試薬、 r2:第2試薬、 ta:濁度、 tb:濁度、 Tf:許容値、 Tt:閾値。

Claims (8)

  1. 廃水にオゾンガスを注入してオゾン処理を行うオゾン処理部、
    前記廃水の汚濁状態に応じて前記オゾンガスの注入量を設定する制御部、
    前記オゾン処理で生成した処理水に残留する生菌数を測定する生菌数測定部、および
    前記廃水の濁度と前記処理水の濁度を測定する濁度測定部、を備え、
    前記制御部は、前記生菌数が許容値を超えた場合に前記注入量の設定値を増加させ、前記生菌数が前記許容値以下、かつ前記廃水の濁度と前記処理水の濁度の差分値が閾値よりも高い場合に前記注入量の設定値を減少させることを特徴とする水処理システム。
  2. 前記制御部は、前記汚濁状態として、前記濁度測定部が測定した前記廃水の濁度を用いることを特徴とする請求項1に記載の水処理システム。
  3. 前記生菌数測定部は、
    細胞膜を透過し、核酸と特異的に反応して蛍光標識する第1試薬と、細胞膜を透過せず、核酸と特異的に反応して蛍光標識する第2試薬を前記処理水に添加する試薬添加器、および
    前記生菌数の指標として、前記試薬添加器による添加がなされた処理水の蛍光強度を測定する測定器、を有することを特徴とする請求項1または2に記載の水処理システム。
  4. 前記第2試薬による蛍光が、前記第1試薬による蛍光強度を低下させる組合せで、前記第1試薬と前記第2試薬が前記試薬添加器に保持され、
    前記測定器は、前記第1試薬と前記第2試薬が、前記処理水中で混ざり合った状態での蛍光強度を測定することを特徴とする請求項3に記載の水処理システム。
  5. 前記オゾン処理部の後段に設けられ、前記処理水に紫外線を照射する紫外線照射部を備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の水処理システム。
  6. 前記オゾン処理部は、前記処理水にオゾンガスを追加注入する追加注入機構を有し、
    前記制御部は、前記生菌数が前記許容値を超えた場合に前記追加注入機構を動作させることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の水処理システム。
  7. 前記制御部は、前記汚濁状態、前記差分値、前記生菌数それぞれを示す測定値、および前記測定値の組合せに応じて前記注入量を設定した過去の制御データに基づき、前記汚濁状態の測定値と前記注入量の設定値との相関関係を学習する学習部を有し、
    前記学習部による学習結果を前記注入量の設定制御に反映させることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の水処理システム。
  8. 廃水の汚濁状態に応じてオゾンガスの注入量を設定する制御工程、
    前記設定された注入量で、前記廃水のオゾン処理を行うオゾン処理工程、
    前記オゾン処理工程で生成された処理水に残留する生菌数を測定する生菌数測定工程、および
    前記廃水の濁度と前記処理水の濁度を測定する濁度測定工程、を含み、
    前記制御工程では、前記生菌数が許容値を超えた場合に前記注入量の設定値を増加させ、前記生菌数が前記許容値以下、かつ前記廃水の濁度と前記処理水の濁度の差分値が閾値よりも高い場合に前記注入量の設定値を減少させることを特徴とする水処理方法。
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