JP6689429B1 - 無機性汚泥を再生土にする製造方法 - Google Patents

無機性汚泥を再生土にする製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 従来の汚泥の固化処理物の平地で盛り上げてバックホウ等でよりほぐし作業を行うことなく、更に再生土に粒度分離装置・破砕装置を使用せずに所要の粒度の再生土を安価に製造できる方法を提供する。【解決手段】 汚泥とセメント系固化材と水とを所要重量比率で作業車Cの造粒固化処理機1に投入し、同造粒固化処理機1の未硬化で流動性のある状態の固化処理物を作業車Cで傾斜地2へ運んで、その固化処理物を傾斜排出コンベヤ13によって傾斜地2の上端の上方から落下させ、傾斜地2の斜面で固化処理物KMを滑落させて撹拌させることで、粒度の小さい再生土を斜面の上方に及び粒度の大きい再生土は斜面下方側に分級させて堆積して、傾斜面に粒度の大小によって層状に再生土を作製する。【選択図】図4

Description

本発明は、土木建設作業で発生した有機物成分が少ない無機性汚泥(以下、単に汚泥又は建設汚泥ともいう)を、造粒固化処理機で固化材と所要の水と混練して固化処理して所定の硬化強度を発現させて再生土として再利用できるようにする製造方法に関する。
従来は、土木建設作業で発生する無機性の汚泥は、造粒固化処理機に投入されて、所要重量比で粉状のセメント系固化材と所要の水とを混入されて混練された後、流動性ある混練された固化処理物を固化処理調整置場の平地上に3〜5m程の高さに盛り上げ(積み上げ)、固化材の硬化反応によって硬化させ、途中でバックホウ等でよりほぐし作業を行って、所定の固化(硬化強度)状態に調整して再生土を作製するものとしている(図6参照)。
従来の造粒固化処理と調整処理によって製造される再生土は、汚泥に含まれる粒度が異なる複数の汚泥成分(細粒分・中粒分・粗粒分・礫・ガラ等の未改良塊等)と粉状の固化材が均一に混練された成分となり、再生土は汚泥の粒度構成の再生土であり、その再生土は汚泥と基本的に略同じ粒度構成を有するため、その使用用途がその粒度に制限されて狭いものとなっていた。
更に、固化処理調整置場の平地上で未硬化の固化処理物を盛り上げた後4週間程硬化させるが、その間にバックホウ等でよりほぐし作業を必要としていたため、手間時間のかかる作業であった。
又、特許文献1には建設汚泥のリサイクル方法が開示されているが、建設汚泥に酸化カルシウム,二酸化ケイ素,三酸化硫黄,酸化アルミニウムを含んだセメント系固化材で固化して、養生後に使用目的に応じて所要の大きさに破砕して再生土として使用する。これによれば、固化した後破砕して所定大きさにするため、破砕処理行程が必要であるため、再生土のリサイクル費用が高くなるという欠点がある。
特許文献2,3にも、汚泥と固化材とで混合して固化させた後、破砕する工程を有し、特許文献1同様の欠点がある。その上、特許文献2の発明では二酸化炭素含有ガスを使用しての中和工程が必要であり、再生土の製造コストが嵩むものとなっている。更に、特許文献3の再生処理方法は大規模処理設備である。いずれの特許文献1,2,3も破砕せずに所要の粒度の再生土を得ることができない。又、硬化途中でのほぐし作業及び破砕作業を必要として安価な再生方法ではなかった。
特開平10−495号公報 特開2009−28639号公報 特開平10−244297号公報
従来の造粒固化処理機で固化材・水と汚泥とを混練して、図6に示すように平地に盛り上げて途中でバックホウ等でよりほぐす作業処理するものでは、よりほぐす作業処理を必要として手間労力がかかり、更に汚泥の粒度成分で再生土の粒度構成が定まり、一定粒度構成の再生土しか製造できないので、種々の用途での再生土の利用が制限的となっている。又、高含水比の汚泥の場合は固化処理物は大きな塊になり易く、破砕機で破砕して再生土として使用していた。
本願発明が解決しようとする課題は、従来の再生土の製造では平地での盛り上げ作業・よりほぐし作業が必要であったがこれを不要とし、効率的に調整作業できるとともに汚泥の粒度構成が異なるように分級された再生土を自動的に製造できて、再生土の使用用途を拡げることができ、更に再生土の製造コストは破砕工程もなく、又ほぐし作業も不要にでき、きわめて安価に製造できる再生土の製造方法を提供することにある。
かかる課題を解決した本発明の構成は、
1) 土木建設現場から発生する無機性の汚泥に対して所定の重量割合で固化材と水とを併せて造粒固化処理機へ投入し、前記造粒固化処理機によって前記汚泥と前記固化材と前記水とを混練して固化処理物を作製するとともに、作製されて未硬化で流動性ある状態の前記固化処理物を所定角度の傾斜地の上端の上方の位置から連続的又は間欠的に落下させ、前記上端の上方から落下させることで前記固化処理物を前記傾斜地の斜面表面に沿って転がりながらほぐし且つ比重分離を働かせることによって落下させた前記固化処理物を撹拌させながら前記固化処理物の粒度が小さい成分が傾斜面の上部に、粒度が大きい成分は傾斜面の下部に堆積するように前記固化処理物の粒度に応じて上下に分級するように傾斜地の斜面に堆積させた状態で固化を進め、前記固化処理物を傾斜地の上端上方から繰り返し落下させることで、傾斜地の斜面位置及びその上端の位置が固化処理物の堆積で傾斜地の初期の位置から開放された方向へ移動して傾斜地に粒度で上下に分級された状態で再生土を層状に堆積させ、しかも前記傾斜地での固化処理物を落下開始する前の傾斜地の上端と傾斜下端との初期高低差は12m以上で且つ傾斜地上部の初期傾斜角度は50°〜75°の範囲のものとし、堆積した再生土を前記傾斜地の所要の高さから掘削することで所要の粒度の再生土をそのまま出荷できるようにしたことを特徴とする、無機性汚泥を再生土にする製造方法
2) 前記造粒固化処理機を自走できる車両に装置し、前記造粒固化処理機で混練して作製された造粒固化処理物を外側の上方高く持ち上げて落下排出できる傾斜排出コンベヤを前記車両に設けた作業車を用意し、前記作業車の造粒固化処理機に無機性汚泥と所定重量割合の固化材と水とを投入して混練して固化処理物を作製させながら前記作業車を傾斜地のある現場の投入位置まで移動させて停車させ、前記作業車にある前記傾斜排出コンベヤによって造粒固化処理機で作製された未硬化の固化処理物を持ち上げて前記傾斜排出コンベヤの上端のコンベヤリターン部から傾斜地の上端に向けて落下排出させて、傾斜地の斜面に再生土を層状に堆積させるようにした、前記1)記載の無機性汚泥を再生土にする製造方法
3) 傾斜地の崖に沿って所定巾の作業範囲で傾斜地の上端上方から固化処理物の落下作業を1回又は複数回行って、傾斜地の斜面及び上端が堆積して傾斜地の開放された方向に前進すると、その後傾斜地の崖に沿って処理した所定巾の前記作業範囲の崖に沿ってその左右の隣の所定巾の領域を落下処理作業の次の作業範囲とし、前記同様に1回又は複数回の固化処理物の落下作業を行った後傾斜地の崖に沿って更に左右の隣の所定巾の新しい領域を次の作業範囲として固化処理物の落下作業を同様に繰り返すことで傾斜地の傾斜面の崖に沿って広い巾の層状の堆積層を形成させ、所定粒度の堆積層の再生土の掘削も崖に沿って行うことで、落下処理作業と掘削排出処理作業を効率的にできることを特徴とする、前記1)又は2)記載の無機性汚泥を再生土にする製造方法
にある。
本発明によれば、土木建設作業現場から発生する無機性の汚泥に所要の重量割合で固化材と水とを造粒固化処理機に投入し、汚泥と固化材と水とを混練した固化処理物を未硬化の流動性がある状態で、傾斜地の上端の上方から落下させて固化処理物を傾斜面の表面に沿って転がしながら撹拌して下方へ滑落させる。これによって、固化処理物の大きい粒度の成分は粘性に勝って強く転がりながら下方へ移動し、粒度の小さい成分はあまり転がらず、傾斜地の斜面上部に付着して堆積する。又、粒度の大きいものは重量が大きく且つ粒径が大きく転がり易いので下方まで落下して粒度が大きいものは下方で堆積する。このように、粒度によって堆積位置が上下に分級されるように堆積する。傾斜地上端の上方からの固化処理物を前後方向又は左右方向あるいはその組み合せ方向に位置を変えて繰り返し落下投入することで傾斜地の斜面には固化処理物の再生土が粒度別に層状に堆積続ける。
これによって、傾斜面に落下して堆積した固化処理物は粒度が小さい成分が上方に粒度が大きい成分は下方になるように上下で分級した層状に堆積され、硬化が進んで層状の再生土となる。
よって、粒度が大きい再生土が必要な場合は傾斜地の下部に堆積した層から再生土を採掘して、トラック・ダンプカー等を用いて必要な埋立地の現場に運んで現場に埋立てられればよい。同様に粒度が小さい再生土を必要とする場合は傾斜地の上方からバックホウ・シャベル作業車・バケット作業車等で採掘して運送すればよい。このように、所要の粒度の多い再生土を利用したい場合は所要の高さの再生土の層を採掘して運送すればよい。
例えば、粒度が小さい再生土が要望されていればその傾斜面の高い層の斜面で露出した部分に近い部位から採掘すればよく、粒度が大きいものはその層の下方のものを採掘すれば所望の粒度の再生土が得られる。
このように、本発明によれば傾斜地の斜面に堆積される再生土は粒度に応じて上下に分級できているので、固化処理物の硬化反応(通常4週間程度)で粒度で分れた層状の再生土となり、その後所定の粒度の再生土はその粒度の高さの層を掘削すれば容易に採掘して利用できる状態となる。しかも、この傾斜面に堆積される再生土は粒度別に層状に形成されるので、特定の粒度の再生土の回収には何らの粒度による分離の特別の機械装置を必要なく、更に固化処理物の特別のほぐし作業及び破砕作業も不要であり、きわめて安価に製造できる。
図1は本発明の実施例で使用する自走できる造粒固化処理機の側面図である。 図2は実施例の造粒固化処理機の平面図である。 図3は実施例の造粒固化処理機の背面図である。 図4は実施例における固化処理物の傾斜地で落下滑落の状態と粒度による分級と層状形成を示す説明図である。 図5は崖に沿って固化処理物の落下処理の作業範囲を左右方向に変えて崖に沿って長い層状の再生土の堆積斜面を形成させる作業手順を示す説明図である。 図6は従来の固化処理物の固化処理調整置場での盛り上げ状態を示す説明図である。
本発明の傾斜地の高さ(上下差)は高低差が小さいと充分な分級ができないので12m以上が実用的であり、好ましくは15〜30m程で、傾斜地上部の初期(落下投入する前の)傾斜面の傾斜角は50°以上が実用的であり、50°以下であれば固化処理物の転がりながらの滑落現象が生起しにくく粒度による上下分級が弱まり、又傾斜面途中でコブ状・棚状に滞留しがちとなり、分級・層形成が不完全となる。又、80°以上の急傾斜となれば、傾斜面での転がりながらの滑落から急激落下となり、やはり転がることによる粒度による分級も弱まり、粒度の層形成も不充分となる。50°〜75°が初期傾斜角として好ましい実用的な初期傾斜角である。又、固化処理物の落下投入とともに傾斜地の傾斜面の角度は初期傾斜角より斜面堆積により斜面傾斜角度は小さくなっていく傾向がある。
又、固化処理物の落下させる高さは20〜40m程が固化処理物の転がり、分級の斜面長さを確保し、又層形成後の所定粒度の再生土の採掘が容易であり、且つ傾斜地の崩壊の危険性もなく実用的である。
又、固化材としては、酸化カルシウム,二酸化ケイ素,酸化アルミニウム等のセメント系固化材を使用できる。その汚泥との混入の重量割合は汚泥に応じて適切な重量比で混入する。
造粒固化処理機と傾斜排出コンベヤはクローラ等で自走できる作業車に装置させ、作業車の造粒固化処理機に汚泥と固化材と水とを投入して混練して固化処理物を作製しながら傾斜地の落下投入場の落下投入位置まで移動させて、車両に装置した傾斜排出コンベヤで造粒固化処理機で固化処理して未硬化の流動性ある状態で固化処理物を傾斜地の上端上方から落下させる方法がある。
又は、造粒固化処理機は投入場の近くに固定的に配置し、同造粒固化処理機で作製された固化処理物を別の固化処理物の運送車で現場へ運送し、傾斜地の傾斜コンベヤを有する専用の投入装置で傾斜地に落下投入させてもよい。又は、別の長尺の搬送コンベヤを用いて傾斜地の投入現場まで搬送し、傾斜地の投入場に設置した固化物の投入専用の傾斜コンベヤに移載して落下投入作業を行ってもよい。あるいは、落下投入専用の傾斜排出コンベヤを有するコンベヤと固化処理物の一時収容タンクとを具備した運送車を用意して造粒固化処理機から排出される未硬化の流動性ある固化処理物を受け取って搬送して、傾斜地の投入位置に停止してから同コンベヤにより傾斜地の上端の上方から落下排出するようにもできる。勿論、前記の如く造粒固化処理機と傾斜排出コンベヤを走行車両に装置して、造粒固化処理と傾斜地での落下投入させることでもよい。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
本実施例の造粒固化処理機1はクローラC1をもって自走できる作業車Cに装置され、その車両フレームC2に汚泥と固化材と水とを混練する造粒固化処理機1の汚泥・固化材・水の投入口10を車両の後方に設け、又車両の前方には前記した造粒固化処理機1で混練した流動性ある固化処理物を送り込んで前方へ持ち上げてその車両接地面から3〜6m程の高さにある先端のリターン部131から傾斜地2の上端21へ落下排出する傾斜排出コンベヤ13を設けている。
傾斜地2の投入場の高さは約17m程の高さがあり、その傾斜地2の初期傾斜角は略70°程となっていて、傾斜地2の投入場4には前記作業車Cが安全に出入できるように整地又はコンクリート道路面が敷設される。
更に、外部からの建設汚泥は傾斜地から離れた位置に設けた汚泥受入ピット(図示せず)で一時受け入れる。バックホウ等で汚泥受入ピットから所要時に造粒固化処理機1へ供給するようにした例である。再生する無機性汚泥は建設現場から発生する無機性の汚泥で有機成分が少ない汚泥で建設汚泥といわれるものである。
(符号の説明)
実施例の図面の符号について説明する。
Cは公知の処理能力が135m/hで最大処理能力は1,080m/日の造粒固化処理機1,傾斜排出コンベヤ13を車両フレームC2に装置し、クローラC1で自走できる作業車である。C1はそのクローラ、C2はその車両フレーム、C3はその運転席である。1は実施例の造粒固化処理機、10は同造粒固化処理機1の後方に設けた汚泥・固化材・水等の投入口、13は造粒固化処理機1で作製された固化処理物KMを3〜6m程持ち上げて先端のリターン部131から落下排出(投入)する車両フレームC2の前方に設けられた傾斜排出コンベヤ、2は傾斜地で、投入場の高さは17m程で初期の傾斜角θは約70°程としている。20は傾斜地2の斜面、21は傾斜地2の上端で、堆積すると高さ約19m程の高さとなる。22a,22b,22c,22dは傾斜地2に形成された粒度の大きさに分級された分級層であって、22aは細粒分を多く含む細粒再生土層、22bは中粉分を多く含む中粒再生土層、22cは粗粒分を多く含む粗粒再生土層、22dは礫・ガラ・未改良塊等を多く含む礫再生土層である。23は傾斜地2の下方に設けた散乱防止用大型ブロック壁である。4は投入場、5は従来の固化処理調整置場、50は従来の固化処理物KMの盛土である。KMは同固化処理調整置場に盛り上げられた固化処理物、Gはガラ、Rは礫である。
(汚泥の搬入と受け入れ)
建設現場から発生した無機性汚泥(以下、単に汚泥又は建設汚泥という)は、ダンプカー又はトラックに積載されて傾斜地2の近くに設けた汚泥ピット(図示せず)にまず貯留される。又、汚泥ピットの近くに固化材を貯えて所要量排出できるサイロ(図示せず)を設けている。
次に、汚泥ピットに貯えられた建設汚泥から再生土に製造する時点で、汚泥ピットの汚泥をバックホウ等の車両に積載して、再生土の製造を行う作業車Cまで運んで、作業車Cの同造粒固化処理機1の投入口10から所定量投入する。
造粒固化処理機1の投入口10に建設汚泥を所定量投入した後、この所定量の建設汚泥に対して所定重量割合でサイロからセメント系固化材と所要量の水も投入して造粒固化処理機1を作動させて、汚泥と固化材と水とを混練して所要の硬化に進んで所要の流動性(粘性)を有する時点で、造粒固化処理機1を装置した作業車Cを動かして傾斜地2のある投入場4の投入位置へ移動し、作業車Cの傾斜排出コンベヤ13が傾斜地2方向に延びる位置にして、傾斜排出コンベヤ13のリターン部131が傾斜地2の上端21の上方に位置するまで作業車C上の位置を調整する。
その後、造粒固化処理機1による混練が充分になされて固化処理物が適度な硬化又は流動性となった時点で傾斜排出コンベヤ13を作動し、造粒固化処理機1の固化処理物KMを傾斜排出コンベヤ13によって上方前方にあるリターン部131まで高く持ち上げて傾斜地2の上端21に向けて落下排出(投入)する。
リターン部131から落下する固化処理物KMは傾斜地2の上端21近くの斜面20に沿って落下速度に自重落下の加速を加えて斜面20の表面に落下し、斜面20に沿って斜面20からの抵抗を受けながら滑落する。固化処理物KMの粒度が小さいものは粒の重み・径も小さいことから、斜面20に沿って転がることも少なく、斜面20からの抵抗と固化処理物KMの粘性で滑落(斜面20に沿っての落下)は小さい。これに対し、粒度が大きいものは自重による慣性力も大きく、径も大きいことから落下慣性力と転がりトルクが大きく、粒度が大きいものは下方へ転がりながら下方まで滑落する。
よって、粒度が小さいものは傾斜地2の上部に付着して堆積し、又粒度が大きいものは下方まで滑落して下方に堆積する。更に、傾斜面は下方に多く堆積して、その斜面の下部の傾斜角は小さく緩やかになっていく。
この状態を図4に示している。傾斜地2の斜面の最も上方の分級層22aには粒径の細粒分を多く含む固化処理物KMが斜面の上部の約19%程に堆積する。又、次に上方の分級層22bには粒径の中粒分が多く含む固化処理物が斜面に沿って35%程の層の厚みで堆積し、更に3番目の分級層22cには粗粒分を多く含む固化処理物が31%程の層厚みで堆積する。そして、礫R・ガラGや未改良塊等の固化処理物KMが最下層の分級層22dとして15%程の層厚みで堆積する(図4(a),(b)参照)。この粒度による分級の層の厚みは汚泥粒構成によって変動するが、その分級は上記の状態に近いものとなる。
よって、本発明の再生土は図4(b)に示すように、斜面に沿って粒度の大小によって大略分級されるように堆積する。堆積して4週間程で硬化が完了して再生土として利用できるようになる。
尚、上下に粒度で分級した各層は各層別に掘削して再生土として貯留して、その貯留したものから出荷の要求時に排出して、ダンプ車・トラック等に積載して目的地に運送することもできる。必要時に所定の粒度の傾斜地の層から直接掘削して運送してもよい。
この斜面における層状に堆積した固化処理物KMにおける硬化の状態は、各層の前後で堆積した固化処理物の硬化度が変化する。各層の前方にある領域は硬化が進んでいないものであり、各層後方の堆積物は硬化が進んだものとなる。落下投入から4週間程で硬化が完了して再生土となる。更に、硬化の具合で出荷する場合は、層の前後の選択することで所要の硬度のものも選択出荷できる。
本発明では、細粒分が多い再生土を出荷する場合は、この傾斜地2の上部19%の厚みの分級層22aをトラクタショベル・高所採掘機で採掘して出荷すればよい。又、中粒分の成分の多い再生土を出荷したい場合は、斜面地の上方から19〜54%の第二層目の分級層22bの再生土を掘削して出荷する。更に、粗粒分が多い再生土の場合は、上方から54〜85%の第三層目の分級層22cの再生土を掘削して出荷すればよい。次に、礫・ガラ・未改良塊を多く含む第四層目の分級層22dの再生土は上方から85〜100%の最下層の再生土を掘削して出荷すればよい。
このように、粒度に応じた再生土は傾斜地2の上下の特定の分級層22a〜22dから掘削して出荷すればよいので、粒度に応じた再生土を利用でき、適切な再利用を可能とする。
尚、傾斜地における固化処理物KMの落下位置は傾斜地の崖に沿った所定巾(作業範囲)で傾斜地の前方に進むように複数回繰り返し落下位置を移動して、固化処理物KMを1回又は複数回堆積して傾斜地の所定巾で傾斜面を開放した前方方向に主に移動するようにして所定巾で層状に前進させるようにした後別の傾斜地の作業範囲へ変える。
これに代わる方法として、傾斜地から固化処理物KMの落下を前方へ1回又は複数回繰り返した後、傾斜地の落下位置の作業範囲を傾斜地の崖に沿って横の位置に移動して、移動した場所で固化処理物KMの落下を1回又は複数回した後、前方でなく崖の左右に沿っての横の位置に移動しての落下投入作業を繰り返すことで傾斜地の崖に沿って横方向に広い新しい領域で固化処理物を落下し、傾斜地の崖に沿って広い巾で前方への落下作業を少なく、崖の左右に移動して落下作業し、崖に沿って薄く左右に広い層状の再生土を形成していく方法がある。この方法の方が傾斜面の崩落が少なく、再生土の掘削も容易となる(図6参照)。掘削は、所定の時点で傾斜地の崖に沿って掘削機を移動して所定高さの層の粒度の再生土を採集して、再生土としてトラック・ダンプ車で運送して利用現場で投入する。
この図6の製造方法の場合は、作業車Cは傾斜地の崖に沿って横にシフトさせて、又は作業車Cの配置姿勢を変えることで傾斜排出コンベヤを首振りして、崖に沿って固化処理物を傾斜地の崖に沿って落下位置を横方向に移動させ、傾斜地の崖に沿って横長い層状堆積層を形成させる。後者の崖に沿って横長い層状の堆積層を形成する方が安全な作業ができ、又再生土の掘削が崖に沿って行えるので好ましい。
本発明の実施例は建設汚泥を再生土として使用する例であるが、地山の掘削又はトンネル工事の掘削土でも発生する汚泥・排土の固化材で調整した再生土の再利用にも適用できる。
C 作業車
C1 クローラ
C2 車両フレーム
C3 運転席
1 造粒固化処理機
10 投入口
13 傾斜排出コンベヤ
131 リターン部(排出部)
2 傾斜地
20 斜面
21 上端
22a,22b,22c,22d 分級層
23 散乱防止用大型ブロック壁
4 投入場
5 固化処理調整置場
50 固化処理物の盛土
KM 固化処理物
G ガラ
R 礫

Claims (3)

  1. 土木建設現場から発生する無機性の汚泥に対して所定の重量割合で固化材と水とを併せて造粒固化処理機へ投入し、前記造粒固化処理機によって前記汚泥と前記固化材と前記水とを混練して固化処理物を作製するとともに、作製されて未硬化で流動性ある状態の前記固化処理物を所定角度の傾斜地の上端の上方の位置から連続的又は間欠的に落下させ、前記上端の上方から落下させることで前記固化処理物を前記傾斜地の斜面表面に沿って転がりながらほぐし且つ比重分離を働かせることによって落下させた前記固化処理物を撹拌させながら前記固化処理物の粒度が小さい成分が傾斜面の上部に、粒度が大きい成分は傾斜面の下部に堆積するように前記固化処理物の粒度に応じて上下に分級するように傾斜地の斜面に堆積させた状態で固化を進め、前記固化処理物を傾斜地の上端上方から繰り返し落下させることで、傾斜地の斜面位置及びその上端の位置が固化処理物の堆積で傾斜地の初期の位置から開放された方向へ移動して傾斜地に粒度で上下に分級された状態で再生土を層状に堆積させ、しかも前記傾斜地での固化処理物を落下開始する前の傾斜地の上端と傾斜下端との初期高低差は12m以上で且つ傾斜地上部の初期傾斜角度は50°〜75°の範囲のものとし、堆積した再生土を前記傾斜地の所要の高さから掘削することで所要の粒度の再生土をそのまま出荷できるようにしたことを特徴とする、無機性汚泥を再生土にする製造方法。
  2. 前記造粒固化処理機を自走できる車両に装置し、前記造粒固化処理機で混練して作製された造粒固化処理物を外側の上方高く持ち上げて落下排出できる傾斜排出コンベヤを前記車両に設けた作業車を用意し、前記作業車の造粒固化処理機に無機性汚泥と所定重量割合の固化材と水とを投入して混練して固化処理物を作製させながら前記作業車を傾斜地のある現場の投入位置まで移動させて停車させ、前記作業車にある前記傾斜排出コンベヤによって造粒固化処理機で作製された未硬化の固化処理物を持ち上げて前記傾斜排出コンベヤの上端のコンベヤリターン部から傾斜地の上端に向けて落下排出させて、傾斜地の斜面に再生土を層状に堆積させるようにした、請求項1記載の無機性汚泥を再生土にする製造方法。
  3. 傾斜地の崖に沿って所定巾の作業範囲で傾斜地の上端上方から固化処理物の落下作業を1回又は複数回行って、傾斜地の斜面及び上端が堆積して傾斜地の開放された方向に前進すると、その後傾斜地の崖に沿って処理した所定巾の前記作業範囲の崖に沿ってその左右の隣の所定巾の領域を落下処理作業の次の作業範囲とし、前記同様に1回又は複数回の固化処理物の落下作業を行った後傾斜地の崖に沿って更に左右の隣の所定巾の新しい領域を次の作業範囲として固化処理物の落下作業を同様に繰り返すことで傾斜地の傾斜面の崖に沿って広い巾の層状の堆積層を形成させ、所定粒度の堆積層の再生土の掘削も崖に沿って行うことで、落下処理作業と掘削排出処理作業を効率的にできることを特徴とする、請求項1又は2記載の無機性汚泥を再生土にする製造方法。
JP2019067410A 2019-03-29 2019-03-29 無機性汚泥を再生土にする製造方法 Active JP6689429B1 (ja)

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