JP6688026B2 - ブレース材 - Google Patents

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Description

本発明は、ブレース材に関し、さらに詳しくは、橋脚、ビル、マンション、木造家屋などの新設または既設の建築物に設置されるブレース材として好適なブレース材に関するものである。
建築物その他の構造物において、地震力や風力などの水平力に抵抗させる構造要素として、ブレース材が用いられる。例えば特許文献1には、ブレース材として、制振用座屈拘束部材が記載されている。特許文献1の座屈拘束部材は、鋼製中心軸力部材の外側に鋼製外管を備え、鋼製中心軸力部材と鋼製外管の間にコンクリートの充填材が充填されたもので構成されている。鋼製中心軸力部材は、十字断面形鋼からなる。
特開2005−146773号公報
従来のブレース材は、軸力部材に形鋼が用いられている。このため、ブレース材の形状および重量が大きくなり、施工性に優れていない。
本発明が解決しようとする課題は、省スペース、軽量で施工性に優れるブレース材を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明に係るブレース材は、複数本の線材と、前記複数本の線材の端部に接続されて前記複数本の線材をまとめるとともに所定の場所に取り付けるための接続部材と、前記複数本の線材の一部または全部の周囲を覆って圧縮作用に対し線材の座屈を補剛する補剛材と、を備えたことを要旨とするものである。
本発明に係るブレース材においては、前記複数本の線材に作用する引張力および圧縮力によって履歴減衰特性を発揮することが好ましい。前記複数本の線材は、引張力に作用するが圧縮力に作用しない引張用線材と、圧縮力に作用するが引張力に作用しない圧縮用線材の組み合わせからなることが好ましい。前記圧縮用線材は、鋼材によって構成されていることが好ましい。前記引張用線材は、繊維束によって構成されていることが好ましい。前記補剛材は、前記複数本の線材の各線材をそれぞれ挿通させる複数の貫通孔を有するコンクリートブロックからなることが好ましい。前記接続部材は、前記複数本の線材の各線材の端部をそれぞれ挿通させる複数の貫通孔を有する部材からなることが好ましい。
本発明に係るブレース材によれば、軸力部材に従来の型鋼ではなく複数本の線材を用いることから、軽量であり、また施工スペースを小さくできる。このため、施工性に優れる。
複数本の線材が、引張力に作用するが圧縮力に作用しない引張用線材と、圧縮力に作用するが引張力に作用しない圧縮用線材の組み合わせからなると、効率的な応力分担を実現できる。圧縮用線材が鋼材によって構成されていると、圧縮力に対して大きな抵抗力を有するため、優れた履歴減衰特性を発揮できる。引張用線材が繊維束によって構成されていると、引張力に対して大きな抵抗力を有するだけでなく、腐食にも強く、腐食による劣化が軽減する。補剛材が複数本の線材の各線材をそれぞれ挿通させる複数の貫通孔を有するコンクリートブロックからなると、ブレース材を各構成部材に分けて組み立て可能にするため、施工性が向上する。接続部材が複数本の線材の各線材の端部をそれぞれ挿通させる複数の貫通孔を有する部材からなると、ブレース材を各構成部材に分けて組み立て可能にするため、施工性が向上する。
本発明の一実施形態に係るブレース材であり、正面図(a)および平面図(b)である。 図1に示すブレース材のうちの補剛材を軸方向から見た図である。 図1に示すブレース材のうちの接合部材を軸方向から見た図である。 図1に示すブレース材のうちの引張用線材および圧縮用線材に力が作用したときの動きを説明する図であり、力が作用していない状態(a)、引張力が作用した状態(b)、圧縮力が作用した状態(c)をそれぞれ示している。 図1に示すブレース材のうちの補剛材の変形例を示した図である。 本発明の他の実施形態に係るブレース材の正面図である。
以下、本発明の実施形態について、図を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るブレース材を示している。図1(a)は、ブレース材の正面図であり、図1(b)は、ブレース材の平面図である。図2は、図1に示すブレース材のうちの補剛材を軸方向外側から見た図である。図3は、図1に示すブレース材のうちの接合部材を軸方向外側から見た図である。一実施形態に係るブレース材1は、複数本の線材2と、接続部材3と、補剛材4と、を備えている。
複数本の線材2は、ブレース材1の軸力部材であり、ブレース材1の軸方向に沿って平行に並べて配置され、軸力による圧縮または引張の力を受ける部分である。複数本の線材2は、引張用線材21と圧縮用線材22の組み合わせからなる。引張用線材21は、引張力に作用するが圧縮力に作用しない線材であり、圧縮用線材22は、圧縮力に作用するが引張力に作用しない線材である。各線材2は、鋼棒からなり、各線材2の両端には、ナットを螺合するためのネジ溝2cがそれぞれ形成されている。鋼棒には、例えば径φ40mm以下の鋼棒が用いられる。なお、本実施形態では、複数本の線材2として、8本の鋼棒が用いられている。
接続部材3は、複数本の線材2をまとめる部材であるとともに、ブレース材1を所定の場所、例えば橋脚などに取り付けるための部材である。接続部材3は、複数本の線材2の一方側の端部2aに接続される一方側の接続部材3Aと他方側に接続される他方側の接続部材3Bからなる。各接続部材3A,3Bは、それぞれ、金属製の平板からなり複数本の線材2の各端部が接続される接続部31と、同じく金属製の平板からなり接続部31の平板の面の中央から立設された取付部32と、を有している。
接続部31には、複数本の線材2の各線材2の端部を挿通させるための複数の貫通孔31aが板厚方向に形成されている。なお、本実施形態では、線材2の本数に対応する8つの貫通孔31aが接続部31に形成されている。複数の貫通孔31aは、図2に示すように、接続部31の平板の面の中央から立設された取付部32の基端の周囲に配置されている。接続部31の各貫通孔31aの内径は、各線材2の外径よりも大きくなっている。各貫通孔31aの内部にはネジ溝は形成されていない。取付部32には、ピン接合するためのピンを挿通する挿通孔32aが板厚方向に形成されている。
補剛材4は、複数本の線材2の周囲を覆って圧縮作用に対し線材2の座屈を補剛するためのものである。補剛材4は、コンクリートブロックからなる。コンクリートブロックには、複数本の線材2の各線材2がそれぞれ挿通される複数の貫通孔4aがブレース材1の軸方向に形成されている。なお、本実施形態では、線材2の本数に対応する8つの貫通孔4aが、接続部31の貫通孔31aの位置に対応させてコンクリートブロックに形成されている。各貫通孔4aの内部には、それぞれシース管5が配置されており、各線材2は各シース管5内に挿通される。補剛材4の各貫通孔4aの内径および各シース管5の内径は、各線材2の外径よりも大きくなっている。補剛材4は、線材2の長さ方向の両端部を除いた中央部の周囲を覆うものであり、線材2の長さよりも短く構成されている。
ブレース材1は、上記の複数本の線材2と接続部材3と補剛材4とを組み付けることにより形成されている。具体的には、以下の通りである。
複数本の線材2の各線材2は、補剛材4の貫通孔4aの内部に配置された各シース管5内に挿通されている。各線材2は各シース管5内に挿通されているだけで、各線材2は各シース管5に対し接着されていない。複数本の線材2のうちの各引張用線材21の両端部2a,2bにはそれぞれ位置調整用ナット6が螺合されており、一方側の位置調整用ナット6Aは補剛材4の一方側の端部に接する位置に配置され、他方側の位置調整用ナット6Bは補剛材4の他方側の端部に接する位置に配置されている。この位置調整用ナット6により、線材2に対する補剛材4の位置が線材2の長さ方向の中央部に調整されている。なお、複数本の線材2のうちの各圧縮用線材22には、位置調整用ナット6は螺合されていない。
各シース管5内に挿通された各線材2の一方側の端部2aは、一方側の接続部材3Aの接続部31に形成されている複数の貫通孔31aの各貫通孔31aにそれぞれ挿通されている。また、各シース管5内に挿通された各線材2の他方側の端部2bは、他方側の接続部材3Bの接続部31に形成されている複数の貫通孔31aの各貫通孔31aにそれぞれ挿通されている。
引張用線材21の一方側の端部21aには、一方側の接続部材3Aの接続部31の外側で接続用ナット7が螺合されており、接続部31の内側では接続用ナット7は螺合されていない。また、引張用線材21の他方側の端部21bには、他方側の接続部材3Bの接続部31の外側で接続用ナット7が螺合されており、接続部31の内側では接続用ナット7は螺合されていない。そして、圧縮用線材22の一方側の端部22aには、一方側の接続部材3Aの接続部31の内側で接続用ナット7が螺合されており、接続部31の外側では接続用ナット7は螺合されていない。また、圧縮用線材22の他方側の端部22bには、他方側の接続部材3Bの接続部31の内側で接続用ナット7が螺合されており、接続部31の外側では接続用ナット7は螺合されていない。このようにして、複数本の線材2の両端がそれぞれ接続部材3A,3Bに接続されている。
以上の構成の一実施形態に係るブレース材1は、例えば、橋脚、ビル、マンション、木造家屋などの新設または既設の建築物に設置されるブレース材として好適に用いることができる。所定の場所に設置されたブレース材1には、地震力や風力などの力によって軸方向に引張または圧縮の力が作用する。ブレース材1は、複数本の線材2が軸力部材となり、複数本の線材2に作用する引張力および圧縮力によって履歴減衰特性を発揮する。そこで、次に、このブレース材1の主たる機能を説明する。
図4(a)に示すように、ブレース材1の軸方向に力が作用していないときには、ブレース材1は静止状態にあり、各線材2は端部の位置がそろった状態にある。そして、図4(b)に示すように、ブレース材1の軸方向外側に引張力Tが作用したときには、接続部材3が軸方向外側に引っ張られる。このとき、引張用線材21には接続部材3の接続部31の外側で接続用ナット7が螺合されているため、接続用ナット7が接続部材3の接続部31に引っ掛って、引張用線材21には引張力が作用する。一方、圧縮用線材22には接続部材3の接続部31の内側で接続用ナット7が螺合されているため、接続用ナット7は接続部材3の接続部31に引っ掛らず、圧縮用線材22には引張力は作用しない。よって、ブレース材1の軸方向外側に引張力Tが作用したときには、圧縮用線材22は抵抗せず、引張用線材21が抵抗する。つまり、引張力に対しては、引張用線材21が変形することにより、エネルギーが減衰する。
一方、図4(c)に示すように、ブレース材1の軸方向内側に圧縮力Pが作用したときには、接続部材3が軸方向内側に押される。圧縮用線材22には接続部材3の接続部31の内側で接続用ナット7が螺合されているため、接続用ナット7は接続部材3の接続部31に引っ掛って、圧縮用線材22には圧縮力が作用する。一方、引張用線材21には接続部材3の接続部31の外側で接続用ナット7が螺合されているため、接続用ナット7が接続部材3の接続部31に引っ掛らず、引張用線材21には圧縮力は作用しない。よって、ブレース材1の軸方向内側に圧縮力Pが作用したときには、引張用線材21は抵抗せず、圧縮用線材22が抵抗する。つまり、圧縮力に対しては、圧縮用線材22が変形することにより、エネルギーが減衰する。圧縮用線材22には、位置調整用ナット6が螺合されていない。これにより、接続部材3の接続部31から接続用ナット7を介して圧縮用線材22の端部に伝達された圧縮力は、圧縮用線材22の端部から補剛材4の内部に配置された部分にも伝達され、圧縮用線材22は補剛材4の内部において降伏可能となる。また、補剛材4によって補剛材4の内部の圧縮用線材22の座屈が防止される。
以上のように、ブレース材1においては、複数本の線材2が引張力と圧縮力の両方に対し抵抗する。つまり、複数本の線材2に作用する引張力および圧縮力によって履歴減衰特性を発揮する。圧縮用線材22が鋼材によって構成されていることから、圧縮力に対して大きな抵抗力を有するため、優れた履歴減衰特性を発揮できる。ブレース材1においては、複数本の線材2が、引張力に作用するが圧縮力に作用しない引張用線材21と、圧縮力に作用するが引張力に作用しない圧縮用線材22の組み合わせからなるため、効率的な応力分担を実現できる。圧縮用線材22に圧縮力が作用したときには、圧縮用線材22の周囲を覆っている補剛材4が圧縮用線材22の座屈を抑えるため、ブレース材1全体の座屈が抑えられる。
ブレース材1においては、複数本の線材2が軸力部材となっている。各線材2は鋼棒からなり、その径φ40mm以下となっている。そして、各線材2は各々が独立している。必要な耐力は、各線材2の外径、本数、材質で調整され、複数本の線材2の配置は特に影響しない。したがって、ブレース材1のように、複数本の線材2を一方向に薄平たく配置できる。つまり、複数本の線材が軸力部材となる本発明では、軸力部材が十字断面形鋼からなる従来の座屈拘束ブレースと比べて、飛躍的に薄い形状に設計することができる。また、軸力部材に従来の型鋼ではなく複数本の線材2を用いることから、軽量であり、施工スペースを小さくできる。このため、施工性に優れる。また、軽量であることから、大きな重機による施工を必要としないため、施工が容易である。
ブレース材1において、補剛材4は、複数本の線材2の各線材2をそれぞれ挿通させる複数の貫通孔4aを有するコンクリートブロックからなる。接続部材3は、複数本の線材2の各線材2の端部をそれぞれ挿通させる複数の貫通孔31aを有する部材からなる。このように、ブレース材1を各構成部材に分けて組み立て可能にしている。ブレース材1を構成する部材がブレース材1を組み立て可能としていることから、現場への納品や施工面にも柔軟な対応が可能になる。施工性に優れる。ブレース材1は現場での組み立てが可能であり、現場への部材の運搬もしやすい。部分交換にも対応でき、コスト低減が図れる。そして、本発明では、設計耐力に応じて組み立て可能な各構成部材を細かく設定できることから、狭小部位への適用も可能である。
以上、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能なものである。
例えば上記実施形態においては、複数本の線材2は、引張用線材21と圧縮用線材22の組み合わせからなるが、本発明においては、複数本の線材2の各線材2がそれぞれ引張力と圧縮力の両方に作用する構成とし、応力分担しない構成であってもよい。例えば上記実施形態において、接続部材3の接続部31の各貫通孔31aに挿通された各線材2の端部に、接続部材3の接続部31を挟むように、接続部材3の接続部31の外側および内側に接続用ナット7をそれぞれ螺合すると、接続部材3の接続部31に対し各線材2の端部が固定され、接続部材3と各線材2が一体化されるので、複数本の線材2の各線材2がそれぞれ引張力と圧縮力の両方に作用する構成となる。
また、上記実施形態においては、各引張用線材21の両端部2a,2bにそれぞれ位置調整用ナット6が螺合されているが、各引張用線材21のいずれか一方の端部に位置調整用ナット6が螺合された構成であってもよい。また、上記実施形態においては、各圧縮用線材22には位置調整用ナット6は螺合されていないが、各圧縮用線材22のいずれか一方の端部に位置調整用ナット6が螺合された構成であってもよい。また、上記実施形態においては、各圧縮用線材22には位置調整用ナット6は螺合されていないが、例えばゴムリングなどのゴム弾性体を補剛材4との間に挟んで位置調整用ナット6が各圧縮用線材22のいずれか一方または両方の端部に螺合された構成であってもよい。また、上記実施形態においては、各圧縮用線材22には位置調整用ナット6は螺合されていないが、各圧縮用線材22との間で摩擦抵抗が確保されるリング状部材を補剛材4の端部に接する位置で各圧縮用線材22の一方または両方の端部に配置してもよい。
また、上記実施形態においては、複数本の線材2の各線材2は鋼棒からなるとしているが、複数本の線材2が引張用線材21と圧縮用線材22の組み合わせからなる場合には、引張用線材21には圧縮力は作用しないので、鋼棒に代えて引張用線材21には繊維束を用いることができる。繊維束の繊維としては、炭素繊維、アラミド繊維やビニロン繊維などのプラスチック繊維、強化プラスチック繊維(FRP繊維)、ガラス繊維、玄武岩などの鉱物から形成された繊維などの引張強さに優れる繊維を用いることができる。引張用線材21が繊維束によって構成されていると、引張力に対して大きな抵抗力を有するだけでなく、腐食にも強く、腐食による劣化が軽減する。また、軽量化に貢献できる。
また、上記実施形態においては、複数本の線材2の各線材2は鋼棒からなるとしているが、本発明においては、複数本の線材2の各線材2は、他の金属材料の棒材からなるとしてもよいし、プラスチック製の棒材からなるとしてもよいし、炭素製の棒材からなるとしてもよいし、鉄筋からなるとしてもよいし、繊維束からなるとしてもよい。棒材は、断面が真円状の丸棒、断面が非真円状の丸棒、角棒、異形棒など、種々の公知の棒材であればよい。
また、上記実施形態においては、複数本の線材2の各線材2は径φ40mm以下とされているが、軽量化の観点から、材質にかかわらず、各線材2は径φ35mm以下が好ましい。より好ましくは径φ30mm以下、さらに好ましくは径φ25mm以下である。一方、耐力の観点から、材質にかかわらず、各線材2は径φ5mm以上が好ましい。より好ましくは径φ8mm以上、さらに好ましくは径φ10mm以上である。なお、径φは、棒材においては、直径、外径、あるいは公称径として表される径であり、繊維束においては、繊維束と同じ断面積の断面真円状の棒材に換算した直径として表される。複数本の線材2の各線材2は、耐力が200MPa以上であることが好ましい。より好ましくは1000MPa以上である。耐力は、金属材料については0.2%耐力で表される。非金属材料については引張強さで表される。
上記実施形態においては、補剛材4はコンクリートブロックからなるとしているが、コンクリートは普通コンクリートであってもよいし、繊維補強コンクリートであってもよいし、高強度コンクリートであってもよいし、超高強度繊維補強コンクリートであってもよい。コンクリートブロックは、現場で組み立て・設置を行うために、工場などであらかじめ製造されたコンクリート製品(プレキャストコンクリート)であってもよいし、現場打ちによって形成されたものであってもよい。また、補剛材4は、コンクリートブロックに代えて金属製ブロックからなるとしてもよいし、木製であってもよいし、鉄筋コンクリートブロックからなるとしてもよい。また、図5に示すように、鋼管8の中に粉、砂などの充填物9を充填したものからなる補剛材4Aとしてもよい。
また、上記実施形態においては、補剛材4はコンクリートブロックからなり、貫通孔4aの内部にシース管5が配置されているとしているが、シース管5は配置されていなくてもよい。また、補剛材4と複数本の線材2の各線材2との間は接着していないとしているが、接着していてもよい。ただし、補剛材4と複数本の線材2の各線材2との間が接着していないほうが、各線材2の耐力からブレース材全体の耐力を計算しやすい。
また、上記実施形態においては、各線材2は、接続部材3の取付部32の周囲に8本並べて配置されているが、線材の本数や配置は特に限定されるものではない。設計耐力に応じて線材の本数を調整可能であり、線材の本数に応じて補剛材、接続部材の大きさも変更可能である。よって、本発明に係るブレース材1は、構成部材を調整して狭小部位への適用も可能である。
また、上記実施形態においては、補剛材4は引張用線材21と圧縮用線材22の両方の周囲を覆う構成とされているが、補剛材4は圧縮作用に対し線材2の座屈を補剛するものであるから、応力分担させる構成においては、引張用線材21と圧縮用線材22の両方の周囲を覆う構成としなくてもよく、圧縮用線材22のみの周囲を覆う構成としてもよい。例えば、図6に示すブレース材1Aのように、幅方向の中央に圧縮用線材22を配置し、圧縮用線材22の周囲をコンクリートブロックなどからなる補剛材4Bで覆い、幅方向の外側で補剛材4Bの外に引張用線材21を配置し、引張用線材21の周囲が補剛材4Bで覆われていない構成であってもよい。この構成とすると、補剛材の体積を小さくできるため、軽量化、低コスト化に貢献する。
この場合、圧縮用線材22において、位置調整用ナット6は、補剛材4の他方側の端部に接する位置に配置され、一方側の端部に接する位置には配置されないようにするとよい。圧縮用線材22に作用する圧縮力が、位置調整用ナット6が螺合されていない圧縮用線材22の一方側の端部から補剛材4Bの内部に配置された部分に伝達可能となる。そして、補剛材4Bの内部において、圧縮用線材22が降伏し、補剛材4Bによって補剛材4Bの内部の圧縮用線材22の座屈が防止される。ブレース材1Aは、鉛直方向に沿って配置される場合には、一方側を上側に、他方側を下側に配置する。そうすると、位置調整用ナット6により、線材2に対する補剛材4Bの位置が線材2の長さ方向の中央部に維持される。
なお、図6に示す実施形態においては、各圧縮用線材22のいずれか一方の端部に位置調整用ナット6が螺合された構成となっているが、例えばゴムリングなどのゴム弾性体を補剛材4Bとの間に挟んで位置調整用ナット6が各圧縮用線材22のいずれか一方または両方の端部に螺合された構成であってもよい。
また、図6に示す実施形態においては、各圧縮用線材22のいずれか一方の端部に位置調整用ナット6が螺合された構成となっているが、これに代えて、各圧縮用線材22との間で摩擦抵抗が確保されるリング状部材を補剛材4の端部に接する位置で各圧縮用線材22の一方または両方の端部に配置する構成であってもよい。
1、1A ブレース材
2 線材
21 引張用線材
22 圧縮用線材
3 接続部材
3A 一方側の接続部材
3B 他方側の接続部材
31 接続部
31a (接続部の)貫通孔
32 取付部
32a (取付部の)挿通孔
4 補剛材
4A 補剛材
4B 補剛材
4a (補剛材の)貫通孔
5 シース管
6 位置調整用ナット
6A 一方側の位置調整用ナット
6B 他方側の位置調整用ナット
7 接続用ナット
8 鋼管
9 充填物
T 引張力
P 圧縮力

Claims (6)

  1. 複数本の線材と、前記複数本の線材の端部に接続されて前記複数本の線材をまとめるとともに所定の場所に取り付けるための接続部材と、前記複数本の線材の一部または全部の周囲を覆ってブレース材への圧縮作用に対し線材の座屈を補剛する補剛材と、を備え、前記複数本の線材に作用する引張力および圧縮力によって履歴減衰特性を発揮することを特徴とするブレース材。
  2. 前記複数本の線材は、引張力に作用するが圧縮力に作用しない引張用線材と、圧縮力に作用するが引張力に作用しない圧縮用線材の組み合わせからなることを特徴とする請求項に記載のブレース材。
  3. 前記圧縮用線材が鋼材によって構成されていることを特徴とする請求項に記載のブレース材。
  4. 前記引張用線材が繊維束によって構成されていることを特徴とする請求項2または3に記載のブレース材。
  5. 前記補剛材が、前記複数本の線材の各線材をそれぞれ挿通させる複数の貫通孔を有するコンクリートブロックからなることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のブレース材。
  6. 前記接続部材が、前記複数本の線材の各線材の端部をそれぞれ挿通させる複数の貫通孔を有する部材からなることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のブレース材。
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