JP6687724B2 - 経頭蓋磁気刺激システム及び位置決め支援方法並びにプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、経頭蓋磁気刺激システム及び位置決め支援方法に関し、詳しくは、経頭蓋磁気刺激システムが備える機構部の位置決めを支援する技術に関する。
従来、経頭蓋磁気刺激システムが知られている。このシステムは、対象者の疼痛緩和やうつ病等の検査や治療、脳への磁気刺激に関する研究などを目的として、対象者の脳へ頭蓋を介して非侵襲的に磁気刺激を与えるシステムである(例えば、特許文献1等を参照)。
磁気刺激は、磁気刺激コイル(以下、単にコイルという)を対象者の頭部の刺激部位近傍に配置し、このコイルにパルス電流を流し、刺激を与える対象となる部位(以下、刺激部位という)に変動磁場による誘導電流を発生させることにより成される。そのため、このシステムには、一般的に、コイルを支え持ち、任意の位置や姿勢(向き)で保持することができる機構部が備わっている。また、この機構部は、通常、複数の可動部材の位置を調整するための複数の機構を含んでおり、これらの機構によって可動部材の位置を調整することにより、コイルの位置が精密に決定される。
一方、コイルの適正な位置及び姿勢は、目的に応じて、かつ、対象者ごとに異なる。例えば、疼痛緩和を目的とする場合には、刺激部位は、疼痛部位に対応する脳内の運動野と呼ばれる解剖学的領域になる。また、そのような解剖学的領域に磁気刺激を効率よく与えるには、対象者の頭蓋の形状や脳溝などを含む脳の形状を考慮して磁気刺激の向きを定める必要があるが、頭蓋や脳の形状は個人差が大きい。そのため、システムの操作者は、目的及び対象者に合わせて、コイルの位置及び姿勢をその都度調整することになる。
特許第5453325号公報
しかしながら、経頭蓋磁気刺激システムの機構部においては、種々の理由から可動部材の動きが複雑になることがある。例えば、磁気刺激を与える対象が人間の頭部であるため、システムにおける幾つかの可動部材は、コイルが頭部表面に対応した曲線に沿って移動したり、頭部の中心に向かう方向に移動したり、当該方向を軸に回転したりするよう構成されていることが多い。特に、頭部表面に対応した曲線に沿って移動するようなコイルの動きを実現するための各可動部材の動作は著しく複雑化する。したがって、システムの操作者は、コイルを所望の位置及び姿勢に迅速に調整することが難しい場合がある。
このような事情により、経頭蓋磁気刺激システムにおける機構部の迅速な位置決めを支援できる技術が望まれている。
第1の観点の発明は、
経頭蓋磁気刺激システムにおいて、
対象者の頭部に当接又は近接させるコイル部と、
複数の可動部材の位置を調整する複数の調整機構を含み、該複数の調整機構による調整によって前記コイル部の位置及び姿勢を決定する機構部と、
前記コイル部の位置及び姿勢の少なくとも一方に対する所望の変更を受け付ける受付手段と、
前記受け付けた所望の変更が成されるよう前記複数の調整機構の少なくとも一部について調整手順を案内する案内手段と、を備えた経頭蓋磁気刺激システムを提供する。
第2の観点の発明は、
前記受付手段が、前記コイル部の前記頭部に対する接触具合の入力を前記所望の変更として受け付ける、上記第1の観点の経頭蓋磁気刺激システムを提供する。
第3の観点の発明は、
前記接触具合が、前記コイル部の外縁部のうち一部のみが前記頭部に接触する片当り状態である、上記第2の観点の経頭蓋磁気刺激システムを提供する。
第4の観点の発明は、
前記受付手段が、前記外縁部の前記頭部に対する接触の態様が互いに異なる複数種類の片当り状態を選択肢として有し、操作者の選択により一つの片当り状態が前記接触具合として入力される、上記第3の観点の経頭蓋磁気刺激システムを提供する。
第5の観点の発明は、前記接触具合が、前記コイル部の前記頭部に対する密着状態を含む、請求項2に記載の経頭蓋磁気刺激システムを提供する。
第6の観点の発明は、
前記受付手段が、前記コイル部の位置及び姿勢の少なくとも一方の所定量の変更を前記所望の変更として受け付ける、上記第1の観点の経頭蓋磁気刺激システムを提供する。
第7の観点の発明は、
前記相対的な所定量の変更が、所定の方向における所定量の移動、又は、所定の回転方向における所定角度量の回転である、上記第6の観点の経頭蓋磁気刺激システムを提供する。
第8の観点の発明は、
前記受付手段が、前記所定の方向と所定の移動量との組合せ、又は、前記所定の回転方向と角度量との組合せが互いに異なる複数種類の変更を選択肢として有し、操作者により一つの変更が前記所望の変更として選択される、上記第7の観点の経頭蓋磁気刺激システムを提供する。
第9の観点の発明は、
前記複数の可動部材の現時点における位置を表す位置情報を取得する取得手段を備えており、
前記案内手段が、前記取得手段により取得された位置情報を用いて、前記調整手順を案内する、上記第1の観点から第8の観点のいずれか一つの観点の経頭蓋磁気刺激システムを提供する。
第10の観点の発明は、
前記複数の可動部材の現時点における位置を表す位置情報を取得する取得手段を備えており、
前記受付手段が、前記コイル部の目標となる位置及び姿勢の少なくとも一方を前記所望の変更として受け付ける、上記第1の観点の経頭蓋磁気刺激システムを提供する。
第11の観点の発明は、
前記案内手段が、前記取得手段により取得された位置情報を用いて、前記調整手順を案内する、上記第10の観点の経頭蓋磁気刺激システムを提供する。
第12の観点の発明は、前記案内手段が、前記取得された位置情報が表す位置が、前記調整手順によって案内される位置と一致または許容範囲内で一致しているか否かを判定する、上記第11の観点の経頭蓋磁気刺激システムを提供する。
第13の観点の発明は、
前記案内手段が、調整すべき前記複数の調整機構の順番と該調整機構の調整方向とを少なくとも示す、上記第1の観点から第12の観点のいずれか一つの観点の経頭蓋磁気刺激システムを提供する。
第14の観点の発明は、
前記案内手段が、現時点において調整すべき前記調整機構又は前記可動部材が強調され又は指し示された画像若しくは動画を表示する、上記第1の観点から第13の観点のいずれか一つの観点の経頭蓋磁気刺激システムを提供する。
第15の観点の発明は、
前記案内手段が、前記調整手順を音声で案内する、上記第1の観点から第14の観点のいずれか一項に記載の経頭蓋磁気刺激システム。
第16の観点の発明は、
前記機構部が、前記コイル部が移動方向の一つとして前記対象者の頭部の表面に対応した曲線に沿って移動するよう制御される、上記第1の観点から第15の観点のいずれか一つの観点の経頭蓋磁気刺激システムを提供する。
第17の観点の発明は、
前記機構部が、前記コイル部が移動方向の一つとして前記対象者の上下方向に移動するよう制御される、上記第1の観点から第16の観点のいずれか一つの観点の経頭蓋磁気刺激システムを提供する。
第18の観点の発明は、
前記機構部が、前記コイル部が移動方向の一つとして前記対象者の頭部の略中心に向かう方向に沿って移動するよう制御される、上記第1の観点から第17の観点のいずれか一つの観点の経頭蓋磁気刺激システムを提供する。
第19の観点の発明は、
経頭蓋磁気刺激システムにおける機構部の位置決め支援方法であって、
前記機構部が、複数の可動部材の位置を調整する複数の調整機構を含み、該複数の調整機構による調整によって前記コイル部の位置及び姿勢を決定する機構部であり、
前記コイル部の位置及び姿勢の少なくとも一方に対する所望の変更を受け付ける受付工程と、
前記受け付けた所望の変更が成されるよう前記複数の調整機構の少なくとも一部について調整手順を案内する案内工程とを、装置により実行させる位置決め支援方法を提供する。
第20の観点の発明は、
経頭蓋磁気刺激システムにおける機構部の位置決め支援方法のためのコンピュータプログラムであって、
前記機構部は、複数の可動部材の位置を調整する複数の調整機構を含み、該複数の調整機構による調整によって前記コイル部の位置及び姿勢を決定する機構部であり、
前記コイル部の位置及び姿勢の少なくとも一方に対する所望の変更を受け付ける受付工程と、
前記受け付けた所望の変更が成されるよう前記複数の調整機構の少なくとも一部について調整手順を案内する案内工程とを、コンピュータにより実行させるコンピュータプログラムを提供する。
なお、当該コンピュータプログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供されてもよいし、サーバに保存され当該サーバからダウンロードされる形態で提供されてもよい。
第21の観点の発明は、
1以上のセンサを含むセンサ部を用いて前記コイル部の前記頭部に対する接触具合を検出する検出手段を更に備え、
前記受付手段が、前記検出された接触具合の入力を受け付ける、上記第2の観点の経頭蓋磁気刺激システムを提供する。
第22の観点の発明は、
前記検出手段が、前記接触具合を定量的に検出し、
前記案内手段が、該定量的に検出された接触具合に基づいて、前記調整機構の調整量または目標位置を求める、上記第21の観点の経頭蓋磁気刺激システムを提供する。
第23の観点の発明は、
前記接触具合が、前記コイル部の外縁部のうち一部のみが前記頭部に接触する片当り状態と、前記コイル部の前記頭部に対する密着状態との少なくとも一つを含む、上記第21の観点または第22の観点の経頭蓋磁気刺激システムを提供する。
第24の観点の発明は、
前記センサ部が、撮像センサ、超音波センサ、赤外線センサ、圧力センサ、機械スイッチセンサ、静電センサ、及び加速度センサのうち少なくとも一つを含む、上記第21の観点から第24の観点のいずれか一つの観点の経頭蓋磁気刺激システムを提供する。
本発明によれば、受付手段が、コイル部の位置及び姿勢の少なくとも一方に対する所望の変更を受け付け、案内手段が、その変更が成されるように、コイル部を支持する機構部に含まれる複数の調整機構の少なくとも一部について調整手順を案内する。そのため、操作者は、案内される調整手順に従って調整機構を調整するだけで、コイル部を所望の位置及び姿勢に調整することができ、機構部の位置決めを迅速に行うことができる。
また、本発明によれば、操作者は、調整手順の案内を繰り返し受けることで、機構部における位置決めの調整技術を早期に習得することができる。
第1実施形態に係る経頭蓋磁気刺激システムの構成を概略的に示す図である。 位置決め機構部の構成を概略的に示す図である。 体格調整機構及びヘッドギアの構成を示す図である。 ヘッドギアにおけるコイル部の調整方向を示す図である。 第1実施形態における制御装置の構成を示す図である。 第1実施形態における制御装置の機能ブロック図である。 片当り状態の一例として、頭頂部側(上側)の片当り状態を示す図である。 本実施形態に係る経頭蓋磁気刺激システムにおける治療開始までの処理の流れを示すフロー図である。 調整手順を案内する処理の流れを示す図である。 片当り状態選択画面の一例を示す図である。 調整手順を示すフロー図の一例である。 ロール方向の回動軸が理想より低い位置にある場合の頭部とコイル部との位置関係を示す図である。 ロール方向の回動軸が理想的な位置にある場合の頭部とコイル部との位置関係を示す図である。 第2実施形態に係る経頭蓋磁気刺激システムの構成を概略的に示す図である。 第2実施形態における制御装置の構成を示す図である。 第2実施形態における制御装置の機能ブロック図である。 各調整機構の位置情報を用いて調整手順を案内する場合の処理の流れを示すフロー図である。 コイルの頭頂部側の片当り状態を解消するための調整手順を案内する場合の表示例1である。 コイルの頭頂部側の片当り状態を解消するための調整手順を案内する場合の表示例2である。 コイルの頭頂部側の片当り状態を解消するための調整手順を案内する場合の表示例3である。 コイルの頭頂部側の片当り状態を解消するための調整手順を案内する場合の表示例4である。 コイル部を目標の位置及び姿勢に変更するための調整手順を案内する場合の処理の流れを示すフロー図である。 第4実施形態に係る経頭蓋磁気刺激システムの構成を概略的に示す図である。 第4実施形態における制御装置の機能ブロック図である。
本発明の実施形態について詳しく説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されない。また、以下の実施形態において、同一、同等、または共通の機能を有する要素については、同一の記号を付して表すものとする。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る経頭蓋磁気刺激システムは、対象者の疼痛緩和を目的とした磁気刺激治療に適した構成を有しており、コイル部の位置決めを精密に行い、それを再現できる機構部を備えている。
また、第1実施形態に係る経頭蓋磁気刺激システムは、その機構部の迅速な位置決めを支援するため、コイル部の位置及び姿勢に対する所望の変更が入力されると、その変更が成されるような調整手順を案内するよう構成されている。
第1実施形態に係る経頭蓋磁気刺激システムの構成について説明する。
図1は、第1実施形態に係る経頭蓋磁気刺激システム1の構成を概略的に示す図である。
図1に示すように、経頭蓋磁気刺激システム1は、磁気刺激回路部10と、位置決め機構部30と、位置情報表示部40と、制御装置50とを有している。
磁気刺激回路部10は、変動磁場を形成して誘導電流による刺激(以下この明細書において単に「磁気刺激」ということがある)を対象者の脳に与えるよう構成されたものである。磁気刺激回路部10は、コイル部11と、コイル部11に接続されたコイル駆動部12とを有している。コイル部11は、頭部当接面を有しており、この面が対象者の頭部(脳)のうち磁気刺激を与えたい部位に近接または当接するよう配置される。コイル部11は、電流が流れると磁場を形成する。コイル駆動部12は、コイル部11にパルス状の電流を流して、コイル部11と所定の位置関係にある場所に瞬間的に変動磁場を形成させる。この変動磁場による誘導電流が、対象者の脳に対する磁気刺激となる。
位置決め機構部30は、対象者に磁気刺激を与える際にシステム内の各部(特にコイル部11)と対象者の脳との位置関係を必要に応じて調整するための機構部である。なお、図1では、位置決め機構部30を示すブロック内にコイル部11と位置情報表示部40とが含まれているが、これは、コイル部11と位置情報表示部40とが、位置決め機構部30と物理的に近接している例を示すためであり、これら要素間の包含関係を示すものではない。
図2に位置決め機構部30の構成を概略的に示す。
図2に示すように、位置決め機構部30は、椅子31と、体格調整機構32と、ヘッドギア33と、を有している。
椅子31は、座面と背もたれとを有しており、対象者の身体全体を座った姿勢で保持できるよう構成されている。
図3に体格調整機構32及びヘッドギア33の構成を示す。
体格調整機構32は、対象者の体格に応じて、椅子31に座った対象者の後頭部を支持することができるよう構成されている。
図3に示すように、体格調整機構32は、後頭部レスト321と、前後方向調整機構322と、上下方向調整機構323と、体格調整ガイド324と、高さ調整機構325と、を有している。
後頭部レスト321は、対象者の後頭部を支持できるように構成されており、後頭部を受ける湾曲凹面を有している。後頭部レスト321は、前後方向調整機構322及び上下方向調整機構323により支持されている。前後方向調整機構322は、後頭部レスト321の位置を、対象者の前後方向に調整することができる。上下方向調整機構323は、後頭部レスト321の位置を、椅子31に座った対象者の上下方向(椅子31の背もたれ方向)に調整することができる。前後方向調整機構322及び上下方向調整機構323は、体格調整ガイド324により支持されている。
体格調整ガイド324は、高さ調整機構325によって支持されている。高さ調整機構325は、体格調整ガイド324の高さを、椅子31に座った対象者の上下方向に沿って調整することができる。
ヘッドギア33は、コイル部11を支持し、コイル部11の位置及び姿勢を調整することができるように構成されている。
図3に示すように、ヘッドギア33は、押付方向調整機構331と、ヨー方向調整機構332と、ピッチ方向調整機構333と、ロール方向調整機構334と、ヘッドギアガイド335と、着脱機構336とを有している。
図4にヘッドギア33におけるコイル部11の調整方向を示す。本例では、図4に示すように、コイル部11の調整方向は、押付方向F、ヨー方向Y、ピッチ方向P、及びロール方向R、の4方向である。押付方向Fは、コイル部11を対象者90の頭部に押し付ける方向、すなわち、対象者90の頭部の略中心に向かう方向Jである。ヨー方向Yは、対象者90の頭部の略中心に向かう方向を軸とした回転方向である。ピッチ方向Pは、対象者90の頭部の前後方向における表面に対応した曲線方向である。ロール方向Rは、対象者90の頭部の左右方向における表面に対応した曲線方向である。なお、頭部の表面に対応した曲線方向とは、後述する最適刺激位置の探索において、コイル部11の位置を頭部の表面に沿ってスムーズに移動させることができるような曲線方向である。例えば、成人頭部の平均的な大きさ及び形状を有する頭部モデルの表面の曲率に近似した曲率、あるいはそれより若干小さい(緩い)曲率を有する曲線の方向である。
図3に示すように、コイル部11は、押付方向調整機構331により支持されている。押付方向調整機構331は、コイル部11の位置を、押付方向Fに調整することができる。押付方向調整機構331は、ヨー方向調整機構332により支持されている。ヨー方向調整機構332は、押付方向調整機構331の回転位置をヨー方向Yに調整することができる。ヨー方向調整機構332は、ピッチ方向調整機構333に支持されている。ピッチ方向調整機構333は、ヨー方向調整機構332の位置をピッチ方向Pに調整することができる。ピッチ方向調整機構333は、ロール方向調整機構334に支持されている。ロール方向調整機構334は、ピッチ方向調整機構333の傾き角度をロール方向Rに調整することができる。ロール方向調整機構334は、ヘッドギアガイド335に支持されている。ヘッドギアガイド335は、着脱機構336により支持されている。着脱機構336は、ヘッドギアガイド335を、体格調整ガイド321に対して、椅子31に座った対象者90の上下方向に沿って着脱可能にスライドさせることができる。
図3に示すように、位置情報表示部40は、位置決め機構部30を構成する各調整機構における可動部材の位置情報を表示する。位置情報表示部40は、複数の位置表示部41を有している。位置表示部41は、一つの調整機構すなわち一つの可動部材に対して一つずつ設けられている。位置表示部41は、対応する可動部材の位置を示す情報を視覚的に確認可能な態様で表示する。操作者は、この位置表示部41が表示する位置情報を目視で確認することにより、その位置を把握することができる。
位置表示部41としては、例えば、デジタル式またはアナログ式のインジケータを考えることができる。インジケータとしては、例えば、目盛、角度計、ポジションインジケータ等を考えることができる。ポジションインジケータは、可動部材の基準位置からの移動量(繰り出し量)をカウンタや液晶画面で表示するものである。
図5に第1実施形態における制御装置のハードウエア構成例を示す。
図5に示すように、制御装置50は、例えば、コンピュータにより構成されている。制御装置50は、主要部として、操作部51と、ディスプレイ部52と、演算部53と、インタフェース部54と、記憶部55とを有している。
操作部51は、操作者から操作を受けて種々の入力がなされる。操作部51としては、例えば、キーボードやマウスなどを考えることができる。
ディスプレイ部52は、各種情報を画面に表示する。ディスプレイ部52としては、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等を考えることができる。なお、操作部51及びディスプレイ部52は、これらが一体的に構成されたタッチパネル式ディスプレイとすることもできる。また、制御装置50は、そのようなタッチパネル式ディスプレイを備えたモバイル端末により実現されるものでもよい。この場合、操作者は、モバイル端末を所望の場所に持っていけるので、画面の操作や閲覧を行いながら位置決め機構部30の調整等を行うことができる。
演算部53は、プロセッサであり、いわゆるMPUあるいはCPUと呼ばれる半導体ICである。演算部53は、キャッシュメモリを有していてもよい。
インタフェース部54は、操作部51及びディスプレイ部52と演算部53との間における種々のデータのやり取りを行う。
記憶部55は、各種データを記憶したり、演算部53に実行させるためのプログラム等を記憶したりする。記憶部55としては、例えば、HDD(Hard Disc Drive)や、フラッシュメモリを用いたSSD(Solid State Device)等を考えることができる。
制御装置50は、演算部53が記憶部55に記憶されている所定のプログラムを読み出して実行することにより、複数の機能ブロックとして機能する。
図6に第1実施形態における制御装置の機能ブロック図を示す。
ここでは、図6に示すように、制御装置50は、機能ブロックとして、受付部501、案内部502、及びコイル駆動制御部503を有する。
受付部501は、操作者の操作により種々の入力を受け付ける。本例では、受付部501は、磁気刺激条件、磁気刺激発生指令、治療開始指令などの入力を受け付ける。磁気刺激条件には、磁気刺激強度、治療を行うときの磁気刺激の発生パターンなどが含まれる。
また、本例では、受付部501は、コイル部11の位置及び姿勢の少なくとも一方に対する所望の変更の入力を受け付けるものとする。この変更の入力は、事前に登録されている複数種類の変更の中から一つを操作者が選択することにより行われるものとする。
上記の「変更」は、コイル部11の対象者頭部に対する所定の接触具合を改善または解消するための変更を含む。
本例では、「変更」は、コイル部11の片当り状態を解消するための変更である。片当り状態とは、コイル部11の頭部当接面が対象者の頭部表面に対して傾いているために、コイル部11における頭部当接面の外縁部のうち一部のみが頭部表面に接触するような状態のことである。
また、本例では、「複数種類の変更」は、複数種類の片当り状態の各々についてその片当り状態を解消するための変更である。複数種類の片当り状態は、コイル部11の頭部当接面の外縁部のうちどの部分が対象者頭部に接触しているのかによって分類される。本例では、コイル部11の対象者頭部に接触する場所として、頭頂部側(上側)、側頭部側(下側)、前頭部側(前側)、後頭部側(後側)、側頭部と前頭部の間(前斜め下側)、頭頂部と後頭部の間(後斜め上側)、の6種類を考える。なお、接触する場所の分類は一例であり、これらに限定されるものではない。
図7に、片当り状態の一例として、頭頂部側(上側)の片当り状態を示す。疼痛緩和治療の場合には、脳の前後方向における中央部付近に存在する運動野に刺激部位がある。頭頂部側の片当り状態としては、図7に示すように、コイル部11の頭部当接面における外縁部の頭頂部側(上側)Uが、対象者90の頭頂部から側頭部までの間の領域に接触することが多いと考えられる。
案内部502は、コイル部11の位置及び姿勢の少なくとも一方における所望の変更が受付部501に入力されると、その変更を成すような調整手順を案内する。案内部502は、図6に示すように、複数種類の調整手順情報を記憶している調整手順記憶部502Aを有している。「複数種類の調整手順情報」は、それぞれ、「複数種類の変更」の各々と対応付けされている。案内部502は、入力された所望の変更に対応した調整手順情報を、調整手順記憶部502Aから読み出し、その調整手順情報が表す調整手順を視覚的あるいは聴覚的に案内する。調整手順を視覚的に案内する場合には、例えば、調整手順を示す図や表を単にハードウエアとしてのディスプレイ部52で表示するだけでもよいし、動画を用いて理解し易くナビゲーションするようにしてもよい。あるいは、各調整機構に発光部を設け、調整する必要のある調整機構の発光部を順次発光させるように制御してもよい。
なお、案内部502は、入力された所望の変更に基づいて所定の計算を行い、その結果を基に当該所望の変更を成すような調整手順を求めて案内してもよい。
コイル駆動制御部503は、受付部501で受け付けた各種指令に応じてコイル駆動部12を制御する。本例では、コイル駆動制御部503は、単発磁気刺激指令に応答して、設定された磁気刺激条件に従って単発の磁気刺激を対象者90に与えるべく、コイル駆動部12を制御する。また、コイル駆動制御部503は、治療開始指令に応答して、設定された磁気刺激条件に従って複数発の磁気刺激を所定のパターンで対象者90に与えるべく、コイル駆動部12を制御するものであってもよい。
なお、本実施形態における受付部501及び案内部502は、それぞれ、本発明における受付手段及び案内手段の一例である。
これより、本実施形態に係る経頭蓋磁気刺激システム1における処理の流れについて説明する。
図8は、本実施形態に係る経頭蓋磁気刺激システム1における治療開始までの処理の流れを示すフロー図である。
ステップS101では、体格調整を行う。
具体的には、操作者は、まず、対象者90を椅子31に座らせる。このとき、ヘッドギア33が体格調整ガイド324に接続されている場合には、着脱機構336を操作して、ヘッドギア33を上側に上げる。次に、操作者は、高さ調整機構325により、体格調整ガイド324の高さを対象者90の体格に合わせて調整する。また、操作者は、前後方向調整機構322及び上下方向調整機構323により、後頭部レスト321の位置を対象者90の後頭部に合うよう前後上下方向に調整する。
ステップS102では、ヘッドギア33の接続を行う。
具体的には、操作者は、着脱機構336を操作して、ヘッドギアガイド335を下側に降ろし、体格調整ガイド321に接続する。
ステップS103では、コイル位置の仮設定を行う。
具体的には、操作者は、ヘッドギア33の各調整機構を調整してコイル部11の位置を仮設定する。仮設定する位置は、対象者90の頭部の医用画像を参照し疼痛部位に応じて指定された刺激部位に対応した位置である。
なお、このコイル位置の仮設定において、上述の通り、各調整機構の調整がうまくいかず、更には効率の良い調整手順も分かりづらいという状況が発生し得る。この場合の対応については、後述する。
ステップS104では、最適刺激位置の探索を行う。
具体的には、操作者は、受付部501(ハードウエア上での操作部51)での入力操作を行い、磁気刺激強度を比較的強く設定する。そして、ヘッドギア33の各調整機構を調整してコイル部11の位置を仮設定した位置の周辺で少しずつ変えながら、磁気刺激発生指令を受付部501においてその都度入力する。コイル駆動制御部503は、その磁気刺激発生指令に逐次応答して磁気刺激を発生させる。操作者は、磁気刺激を発生させるごとに対象者90のトゥイッチ反応を見る。そして、最も強いトゥイッチ反応が現れた位置を、最適刺激位置に決定する。
ステップS105では、治療を開始する。
具体的には、操作者は、受付部501(操作部51)での入力操作を行い、磁気刺激強度を治療に最適な強度に戻す。そして、受付部501において治療開始指令を入力する。コイル駆動制御部503は、コイル駆動部12を制御し、設定された磁気刺激条件に従って治療用の磁気刺激を開始する。
ここで、ステップS103のコイル位置の仮設定において、調整がうまくいかない場合の対応について説明する。
コイル位置の仮設定では、コイル部11からの磁気刺激が刺激部位に最短距離で効率よく伝わるよう、コイル部11の頭部当接面が対象者頭部に密着するよう、コイル部11の姿勢を調整する場合が多い。また、コイル部11からの変動磁場の強度(したがって誘導電流の強度)は、コイル形状にもよるが、一般に、指向性を持つことが知られており、コイル部11を対象者頭部に密着させることにより、磁気刺激の方向を精密に制御している。
しかしながら、実際には、コイル位置の仮設定がうまくいかず、コイル部11が対象者頭部に対して片当り状態になることがある。これは、コイル部11と対象者の頭部表面との位置関係が、ヘッドギア33の各調整機構の調整だけで決まらないこと、各調整機構の調整方向が種々の事情や制約によって単純でないことなどから、コイル部11の動きが直感的に把握しづらいためであると考えられる。特に、調整方向の一つに対象者の頭部表面に対応した曲線方向が含まれると、調整の難易度は上がる。コイルの片当り状態を解消するための効率の良い調整手順は、片当り状態のパターンに応じてほぼ決まっているが、操作者がこの調整手順に瞬時に到達することは一般的にはそれほど容易ではない。また、一般に、対象者頭部の表面から脳内の治療部位までは、ある程度の距離がある。もし、コイル部11が対象者頭部に密着していない(例えば片当たり状態となる)ために、磁気刺激の方向が正しい方向からずれてしまうと、前記距離のために、治療部位に所望の電流刺激を生成できないことも考えられる。したがって、治療効果を高めるためには、このような片当たり状態を解消して、コイル部11と対象者頭部との位置関係を正確に設定することが望まれる。
そこで、このようなコイルの片当り状態を生じた場合には、操作者は、制御装置50の受付部501(操作部51)を操作して、この片当り状態を解消するための調整手順が案内される機能を利用する。
図9に調整手順を案内する処理の流れを示す。また、図10に片当り状態選択画面の一例を示す。
まず、操作者は、受付部501(ディスプレイ部52)で表示される、図10に示すような片当り状態選択画面において、受付部501(操作部51)を操作することにより、現時点における片当り状態を複数の選択肢の中から選ぶ(ステップT101)。これにより、受付部501は、選択された片当り状態を「解消したい片当り状態の入力」として受け付ける(ステップT102)。すると、案内部502は、選択された片当り状態に対応した調整手順情報を調整手順記憶部502Aから読み出す(ステップT103)。そして、案内部502は、その調整手順情報が表す調整手順を視覚的あるいは聴覚的に案内する(ステップT104)。
案内部502は、例えば、調整手順を、ハードウエアとしてのディスプレイ部52により表示する。調整手順の表示としては、例えば、どの調整機構の可動部材をどの順番でどの向きに調整するか、を示すフロー図を表示することが考えられる。なお、調整手順の案内において、どれだけの量を調整するかについては、案内可能な場合には案内をしてもよいし、操作者の感覚に任せるようにしてもよい。
図11に、調整手順を示すために案内部502により表示されるフロー図の一例を示す。
図11に示すフロー図は、「頭頂部側」の片当り状態を解消するための調整手順を示したものである。なお、図11のフロー図において、「相当量」とは、操作者が適当と考える量を意味する。「相当量」に代えて調整機構における可動部材の具体的な移動量を、目盛りの数値を用いて示してもよい。
この調整手順は以下のとおりである。
まず、ステップ1では、押付方向調整機構331により、コイル部11を上側(頭部から離れる向き)に移動させる調整を行う。これは、コイル部11を頭部から離してコイル部11を移動させても頭部に当たらないようにするためである。
次に、ステップ2では、高さ調整機構325により、体格調整ガイド324の高さを上側に移動させる調整を行う。コイル部11の頭頂部側が片当り状態になる場合、原因は、図12に示すように、コイル部11におけるロール方向Rの回動軸の位置が、対象者90の頭部の大きさ又は形状に合った適正な位置よりも低い位置にあるためである。この場合、コイル部11の回動の軌跡は、側頭部側に行くほど頭部表面との間隔が広がってしまうため、その状態で押付方向Fに位置を調整しても片当りになってしまう。そこで、ここでは、図13に示すように、コイル部11におけるロール方向Rの回動軸の位置を上げて適正な位置に戻すために、体格調整ガイド324を上側に移動させる。この場合、コイル部11の回動の軌跡は、頭部表面に対してほぼ平行になるため、その状態で押付方向Fに位置を調整しても、片当りにならない。
次いで、ステップ3では、上下方向調整機構323により、後頭部レスト321が対象者90の後頭部に違和感なく合うよう上下方向の調整を行う。これは、ステップ2で体格調整ガイド324の高さを変更させたことにより、後頭部レスト321の高さも変更されたため、後頭部レスト321の調整が再び必要になるためである。
次いで、ステップ4では、押付方向調整機構331により、コイル部11を下側(頭部に近づく向き)に移動させる調整を行う。これは、ステップ1でコイル部11を対象者頭部から離しているので、元の高さに戻すためである。
表1には、これまでに示した頭頂部での片当りを調整した結果やそれ以外の部位(ここでは側頭部および後頭部)での片当りを調整した結果の一例を示す。なお、表中の「ステップ」とは作業手順を意味する。したがって、ステップ4で完了したということは四つの手順で調整終了したということである。また、表中の「移動量」は本システムにおける移動量の単位量で表されており、ヨー方向332、ピッチ方向333およびロール方向334は各調整機構に沿った曲線的な移動量(単位;°)であり、それ以外は直線的な移動量(単位;mm)である。
このように、操作者は、表示された調整手順に従って調整を行うだけで、コイルの片当り状態を解消することができる。
以上、第1実施形態によれば、受付部501が、コイル部11の位置及び姿勢に対する所望の変更を受け付け、案内部502が、その変更を成すような調整手順を案内するので、操作者は、案内された調整手順に従って調整を行うだけで、コイル部11の位置及び姿勢に対する所望の変更を成すことができ、操作者は、位置決め機構部30の位置決めを迅速に行うことができる。
特に、第1実施形態では、複数種類の調整機構は、対象者頭部の表面に対応した曲線方向に沿って可動部材を移動させるための調整機構を含んでいる。この実施形態では、調整機構全体として(つまり位置決め機構部30として)、コイル部11の位置及び姿勢を、ヨー、ピッチ、ロール、並進(押付方向)の少なくとも4自由度で調整できるようになっている。この場合、コイル部11の位置は、普段なじみのある直交系の座標軸に沿った動きとはならず、所望の方向への移動や所望の回転方向への向き変更を行うための調整手順を、直感的に思いつきにくい。よって、このような第1実施形態によれば、調整手順を案内することによる調整の迅速化への貢献度が大きい。
また、第1実施形態によれば、操作者は、調整手順の案内を繰り返し受けることで、位置決め機構部30における構造を早期に把握することができる。さらには、位置決め機構部30における位置決めの調整技術を早期に習得することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る経頭蓋磁気刺激システムは、位置決め機構部の各調整機構における可動部材の位置情報を信号に変換して制御装置に送り、当該位置情報を用いて位置決め機構部の調整手順を案内するよう構成されている。
第2実施形態に係る経頭蓋磁気刺激システムの構成について説明する。
図14は、第2実施形態に係る経頭蓋磁気刺激システム2の構成を概略的に示す図である。
図14に示すように、経頭蓋磁気刺激システム2は、磁気刺激回路部10と、位置決め機構部30と、位置情報表示部40と、位置情報出力部60と、制御装置50とを有している。
磁気刺激回路部10、位置決め機構部30及び位置情報表示部40は、第1実施形態と同様の構成である。よって、ここではこれらの構成の説明を省略する。
位置情報出力部60は、位置決め機構部30の各調整機構における可動部材の位置情報を信号として出力する。位置情報出力部60は、制御装置50と接続されており、上記信号を制御装置50に送る。位置情報出力部60と制御装置50との接続は、有線及び無線のいずれであってもよい。
位置情報出力部60は、複数の位置検出部61を有している。位置検出部61は、一つの調整機構に少なくとも一つずつ設けられている。位置検出部61は、対応する調整機構における可動部材の位置を検出してその位置を表す情報を光や電気などによる信号として出力する。
位置検出部61としては、例えば、傾斜センサ、ロータリーエンコーダ、ワイヤー式エンコーダ、光学式または磁気式のリニアエンコーダ、出力ポート付きポジションインジケータ等を考えることができる。
図15に第2実施形態における制御装置のハードウエア構成例を示す。
図15に示すように、制御装置50は、第1実施形態と同様、主要部として、操作部51と、ディスプレイ部52と、演算部53と、インタフェース部54と、記憶部55とを有している。
インタフェース部54は、位置情報出力部60から送られてくる信号を受信し、演算部53に送る。
演算部53は、インタフェース部54から送られてくる位置情報を処理する。第2実施形態の装置における各ハードウエア要素は、前記以外の点については、基本的に、前記した第1実施形態同様に構成できる。
図16に第2実施形態における制御装置の機能ブロック図を示す。
ここでは、図16に示すように、制御装置50は、機能ブロックとして、受付部501、案内部502、コイル駆動制御部503、及び取得部504を有する。
受付部501は、操作者の操作により、磁気刺激条件、磁気刺激発生指令、治療開始指令などの入力を受け付ける。また、受付部501は、操作者がコイル部11の片当り状態を表す複数の選択肢の中から一つを選ぶことにより、その片当り状態の入力を受け付ける。
取得部504は、位置情報出力部60から信号を介して送られてくる各調整機構における可動部材の位置情報を、現在位置情報として取得する。現在位置情報の取得は、比較的短い周期で繰り返し行われ、逐次更新される。
案内部502は、コイル部11の片当り状態が入力されると、その片当り状態を解消するための調整手順を、取得部504により取得された各調整機構における可動部材の位置情報を用いて案内する。具体的には、調整手順を表示するとともに、各調整機構における可動部材の現在位置を認識して、調整の進捗をモニタリングし、各時点で適切な案内を行う。
なお、本実施形態における受付部501、案内部502、及び取得部504は、それぞれ、本発明における受付手段、案内手段、及び取得手段の一例である。
以下、コイル位置の仮設定において、各調整機構の位置情報を用いて調整手順を案内する場合の処理の流れについて説明する。
図17は、各調整機構の位置情報を用いて調整手順を案内する場合の処理の流れを示すフロー図である。
ステップT201では、片当り状態を選択する。
具体的には、操作者が、複数の選択肢の中から現在の片当り状態を選択する。
ステップT202では、片当り状態の入力を受け付ける。
具体的には、受付部501が、選択された片当り状態の入力を受け付ける。
ステップT203では、調整手順情報を読み出す。
具体的には、案内部502が、選択された片当り状態を解消するための調整手順を表す調整手順情報を、調整手順記憶部502Aから読み出す。
ステップT204では、調整手順と機構部のイメージ図とを表示する。
具体的には、案内部502が、読み出した調整手順情報に基づいて、調整手順を示すフロー図を表示する。例えば、どの調整機構をどの順番でどの向きに調整するのかを、調整機構ごとに各調整ステップとして分けて表示する。また、案内部502は、位置決め機構部30の各調整機構をモデル化したイメージ図を表示する。
ステップT205では、現時点における調整ステップの案内をする。
具体的には、案内部502が、図18に示すように、調整手順を示すフロー図の中で、現時点の調整対象である調整機構の調整ステップを強調して表示する。なお、図18のフロー図において、目標位置及び現在位置の数値は、調整機構における可動部材の位置に対応した目盛りを示している。「相当量」とは、操作者が適当と考える量という意味である。
また、案内部502が、図19に示すように、位置決め機構部30のイメージ図の中で、現時点の調整対象である調整機構を強調して表示するとともに、調整する向きを矢印で表示する。その傍らには、現時点の調整対象である調整機構における可動部材の位置を表す直線状のインジケータを表示し、インジケータ上に目標位置と現在位置とを示すマークをそれぞれ表示する。案内部502は、更に、現時点の調整対象である調整機構と調整方向を音声で案内する。例えば、「△△番の調整機構を□□方向へ調整してください」などと案内する。
なお、調整機構における可動部材の現在位置は、取得部504により取得された位置情報から導出される。目標位置は、調整前の現在位置に調整すべき方向へ調整すべき量を加算して導出される。調整すべき量はデフォルトで決まっている量(例えば片当たり解消用として事前に設定された相対移動量あるいは目標位置)を用いてもよいし、何らかの情報や条件等に基づいて決定(例えばシステム側の演算処理により動的に決定)してもよい。なお、強調表示は、例えば、調整対象となる調整機構のイメージ図や調整ステップの色を変えたり、網掛けをしたりすることで実現できる。
ステップT206では、案内に従って調整機構の調整を開始する。
具体的には、操作者91は、現時点の調整対象である調整機構において、インジケータを見ながら現在位置が目標位置に一致するよう調整を開始する。案内部502は、インジケータ上の現在位置を示すマークの表示をほぼリアルタイムで更新する。
ステップT207では、現在位置と目標位置の一致判定を行う。
具体的には、案内部502は、調整機構の現在位置が目標位置に一致するか否かを判定する。この一致は、完全一致だけでなく、所定の許容範囲内で一致する場合も含む。一致した場合には、現時点の調整対象である調整機構での調整は完了したと認識し、次のステップに進む。一致判定できない場合は、次の手順でこのステップT207を終了させることができる。すなわち、調整機構の調整において、目標位置が明確に導出できないもの、例えば、対象者の体格、頭部の位置や形状に合わせて違和感のないように調整するものなどの場合には、操作者が、調整完了後、操作部51において「調整完了」の入力を行う。案内部502は、この「調整完了」の入力によって、調整完了を認識する。調整完了が認識されたら、次のステップに進む。
ステップT208では、次に調整すべき調整ステップ(つまり次の調整対象となる調整機構)の有無を判定する。
具体的には、案内部502が、次の順番の調整すべき調整機構があるか否かを判定する。あれば、次の順番の調整機構を現時点での調整対象となる調整機構に設定してステップT205に戻り、なければ案内を終了する。
図20及び図21に、コイルの頭頂部側の片当り状態を解消するための調整手順を案内する場合の表示例を示す。本例では、現時点で調整すべき調整ステップが2番目の調整ステップである場合の例である。調整手順を表すフロー図の中で、1番目の調整ステップが終了し、2番目の調整ステップを強調表示している。また、位置決め機構部30のイメージ図の中で、2番目の調整ステップで調整する調整機構を強調表示するとともに、その調整方向を図21中において矢印で表示している。
このような第2実施形態によれば、各調整機構における可動部材の位置情報を逐次取得することができ、より具体的な調整手順の案内や調整の進捗に応じた案内が可能となる。第2実施形態における他の構成及び利点は、前記した第1実施形態と同様なので、これ以上の説明は省略する。
なお、取得された位置情報は、必要に応じて、経頭蓋磁気刺激システム2とは異なる装置等に、有線または無線で送信するようにしてもよい。
また、案内部は、制御装置50とは異なる装置等に設けられていてもよく、制御装置50が案内部から受け取った調整手順や可動部材の位置を案内するようにしてもよい。
上記装置等は、例えばサーバやワークステーションである。上記装置等は、経頭蓋磁気刺激システムに対して遠隔に存在するものであってもよいし、近隣に存在するものであってもよい。
(第1変形例)
第1及び第2実施形態の第1変形例について説明する。
コイル位置の仮設定において、操作者は、コイル部11の対象者頭部に対する密着状態を改善したいと考える場合もある。
そこで、本例では、受付部501は、所定の(つまり不具合のある)密着状態が改善されるようなコイル部11の位置及び姿勢の少なくとも一方の変更を、上記の「所望の変更」として受け付けるものとする。
また、本例では、「複数種類の変更」は、複数種類の不適正な密着状態の各々についてその密着状態を解消するための変更である。複数種類の不適正な密着状態は、コイル部11の位置を押付方向Fに調整してもその可動範囲内に適正な位置がなく、コイル部11の頭部当接面が対象者頭部に十分密着していない密着不足状態か、あるいはコイル部11の頭部当接面が対象者頭部に過剰に押し付けられており対象者が不快に感じる過密着状態かによって分類される。なお、密着状態の分類は一例であり、これらに限定されるものではない。
調整手順記憶部502Aは、事前に登録されている複数種類の密着状態にそれぞれが対応した複数の調整手順情報を記憶している。
案内部502は、入力された密着状態に対応した調整手順情報を、調整手順記憶部502Aから読み出し、その調整手順情報が表す調整手順を案内する。
このような第1変形例によれば、操作者は、案内された調整手順に従って調整するだけで、コイルの不適正な密着状態を解消させることができる。
(第2変形例)
第1及び第2実施形態の第2変形例について説明する。
コイル位置の仮設定において、操作者は、コイル部11の対象者頭部に対する接触状態及び密着状態を改善したいと考えるだけでなく、現在の位置や姿勢を相対的に所定量だけ変更したいと考える場合もある。これは、場合によっては意図的に片当り状態にすることも含まれる。
そこで、本例では、受付部501は、コイル部11の位置及び姿勢の少なくとも一方における相対的な所定量の変更を入力されるものとする。また、受付部501は、当該相対的な所定量の変更を、上記の「所望の変更」として受け付けるものとする。
本例では、上記の「相対的な所定量の変更」は、所定の方向における所定の量の移動、所定の回転方向における所定の回転角度量の回転などである。
また、本例では、「複数種類の変更」は、コイル部11の移動方向及び移動量の組合せが互いに異なる変更、あるいは、コイル部11の回転方向及び回転角度量の組合せが互いに異なる変更である。移動方向及び移動量の選択肢としては、例えば、移動方向は、水平方向における前、後、左、右、鉛直方向における上、下とし、移動量は、10mm、20mm、30mmとすることができる。また、回転方向及び回転角度量の選択肢としては、例えば、回転方向は、前、後、右、左とし、回転角度量は、10°、20°、30°とすることができる。
調整手順記憶部502Aは、事前に登録されている移動方向及び移動量に対応した調整手順情報と、事前に登録されている回転方向及び回転角度量に対応した調整手順情報とを記憶している。
案内部502は、入力された移動方向及び移動量あるいは回転方向及び回転角度量に対応した調整手順情報を、調整手順記憶部502Aから読み出し、その調整手順情報が表す調整手順を案内する。
このような第2変形例によれば、操作者は、案内された調整手順に従って調整するだけで、コイル部11を所望の方向に所望の量だけ移動させたり、所望の回転方向に所望の角度量だけ回転させたりすることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態に係る経頭蓋磁気刺激システムは、第2実施形態と同様の構成であるが、制御装置が有する機能ブロックの機能が異なる。
受付部501は、コイル部11の目標となる位置及び姿勢の少なくとも一方を入力される。つまり、この実施形態の受付部501は、コイル部11が当該目標となる位置及び姿勢を取るようなコイル部11の位置及び姿勢の変更を、「所望の変更」として受け付ける。ここでは、操作者が、位置決め機構部30の座標系において所望の位置及び姿勢(向き)を入力し、受付部501が、それを受け付ける。なお、位置決め機構部30の座標系における所望の位置及び姿勢(向き)の入力は、例えば、次のように行う。
当該座標系に対象者90の頭部とコイル部11とをそれぞれ任意の位置及び姿勢に配置することができる仮想空間を表す3次元画像をディスプレイ部52に表示する。操作者は、収集した対象者の情報を基に、当該仮想空間内で頭部とコイル部(もしくは磁気刺激を与える位置と向きをモデル化した画像)とを、実際の治療に際してあるべき適切な位置関係に配置する。この位置関係に基づいて、コイル部11の位置決め機構部30の座標系における所望の位置及び姿勢を特定する。
なお、対象者の頭部を表す3次元画像は、実際の画像ではなくモデル化した画像であってもよい。また、コイル部の画像は、磁気刺激を与える位置と向きをモデル化した画像であってもよい。
取得部504は、位置情報出力部60から信号を介して送られてくる各調整機構における可動部材の位置情報を、現在位置情報として取得する。現在位置情報の取得は、比較的短い周期で繰り返し行われ、逐次更新される。
案内部502は、取得部504により取得された現在位置情報と、受付部501により受け付けたコイル部11の目標の位置及び姿勢とに基づいて、調整手順を演算により求め、それを案内する。調整手順は、どの調整機構をどの順番でどの位置(目盛り)に調整するかを含んでいる。
以下、コイル部11を目標の位置及び姿勢に変更するための調整手順を案内する場合の処理の流れについて説明する。
図22は、コイル部11を目標の位置及び姿勢に変更するための調整手順を案内する場合の処理の流れを示すフロー図である。
ステップT301では、所望の位置及び姿勢(向き)を入力する。
具体的には、操作者が、コイル部の目標の位置及び姿勢を入力する。
ステップT302では、所望の位置及び姿勢の入力を受け付ける。
具体的には、受付部501が、その目標の位置及び姿勢の入力を受け付ける。
ステップT303では、調整手順を求める。
具体的には、案内部502が、コイル部11を、現在の位置及び姿勢から、受け付けた目標の位置及び姿勢に変更するための調整手順を演算により求める。
ステップT304では、調整手順を案内する。
具体的には、案内部502が、ステップ302で求めた調整手順を案内する。案内は、第2実施形態と同様、調整手順を表示するとともに、各調整機構における可動部材の現在位置を認識して、調整の進捗をモニタリングし、各時点で適切な案内を行う。
(第4実施形態)
第4実施形態に係る経頭蓋磁気刺激システムは、コイル部の対象者頭部に対する位置関係を、センサを用いて定量的に特定することにより、コイル部の対象者頭部に対する接触具合を自動で検出し、その結果に基づいて上記接触具合を改善又は解消するための位置決め機構部の調整手順を案内するよう構成されている。
なお、上記の「接触具合」は、例えば、前述の実施形態における密着状態(密着不足、過密着など)や片当り状態等を含む。
第4実施形態に係る経頭蓋磁気刺激システムの構成について説明する。
図23は、第4実施形態に係る経頭蓋磁気刺激システム4の構成を概略的に示す図である。
図23に示すように、経頭蓋磁気刺激システム4は、磁気刺激回路部10と、位置決め機構部30と、位置情報表示部40と、位置情報出力部60と、センサ部70と、制御装置50とを有している。なお、図23では、位置決め機構部30を示すブロック内にセンサ部70が含まれているが、これは、センサ部70が、位置決め機構部30と物理的に近接している例を示すためであり、これら要素間の包含関係を示すものではない。
本実施形態における磁気刺激回路部10と、位置決め機構部30と、位置情報表示部40と、位置情報出力部60とは、第2実施形態と同様の構成である。また、磁気刺激回路部10は、第2実施形態と同様に、コイル部11と、コイル駆動部12とを有している。
センサ部70は、コイル部11自体に、または、コイル部11及び対象者頭部を俯瞰できる位置に設置された1以上のセンサを含んでおり、コイル部11の対象者頭部に対する位置関係が反映された信号を出力する。センサ部70の詳細については後述する。
図24は、第4実施形態における制御装置50の機能ブロック図である。
図24に示すように、本実施形態における制御装置50は、受付部501と、案内部502と、コイル駆動制御部503と、取得部504と、接触具合検出部505とを有している。なお、接触具合検出部505は、本願発明における検出手段の一例である。
本実施形態における受付部501と、案内部502と、コイル駆動制御部503と、取得部504とは、少なくとも第2実施形態と同様の機能を有している。
接触具合検出部505は、センサ部70から出力された信号に基づいて、コイル部11の対象者頭部に対する位置関係を定量的に特定し、コイル部11の密着状態や片当り状態を検出する。すなわち、接触具合検出部505は、センサ部70の出力信号に基づいて、コイル部11が対象者頭部に対して適正な圧力で密着しているか、片当りになっているのか否か、片当りになっている場合にはコイル部11が対象者の頭部表面に対してどの向きにどの程度ずれているのか、若しくはどの程度傾いているのか等を高分解能に検出する。
センサ部70は、例えば、撮像センサ、超音波センサ、赤外線センサ、圧力センサ、機械スイッチセンサ、静電センサ、加速度センサ等のうち一つ以上かつ一種類以上のセンサを含んでいる。
例えば、センサ部70は、コイル部11の頭部当接面の近傍に、又はコイル部11及び対象者頭部を俯瞰できる位置に、1又は複数の撮像センサが取り付けられた構成とすることができる。この場合、撮像センサは、対象者頭部をあるいはコイル部11と対象者頭部の双方を撮像し、得られた画像信号を出力する。接触具合検出部505は、この画像信号に基づいて解析処理を実行し、対象者頭部を、あるいはコイル部11と対象者頭部の双方を画像認識し、その結果からコイル部11の頭部表面に対する片当り状態を検出する。
また例えば、センサ部70は、コイル部11の頭部当接面上、当該頭部当接面の近傍、あるいは当該頭部当接面の外縁部等に、複数の超音波センサが取り付けられた構成とすることができる。この場合、各超音波センサは、当該センサから対象者頭部までの距離に応じた信号をそれぞれ出力する。接触具合検出部505は、これらの信号に基づいて解析処理を実行し、各センサの位置から対象者の頭部表面までの距離を認識し、その結果からコイル部11の頭部表面に対する片当り状態を検出する。
また例えば、センサ部70は、コイル部11の頭部当接面上に、または当該頭部当接面の近傍に、あるいは当該頭部当接面の外縁部に、複数の赤外線センサが取り付けられた構成とすることができる。この場合、各赤外線センサは、当該センサから対象者頭部までの距離に応じた信号をそれぞれ出力する。接触具合検出部505は、これらの信号に基づいて解析処理を実行し、各センサの位置から対象者の頭部表面までの距離を認識し、その結果からコイル部11の頭部表面に対する片当り状態を検出する。
また例えば、センサ部70は、コイル部11の頭部当接面上に、または当該頭部当接面の外縁部に、複数の圧力センサが取り付けられた構成とすることができる。この場合、各圧力センサは、対象者頭部と接触して当該頭部から加えられた圧力に応じた信号をそれぞれ出力する。接触具合検出部505は、これらの信号に基づいて解析処理を実行する。これにより、接触具合検出部505は、各センサの位置について、対象者頭部と接触しているか、接触している場合にはどの程度の密着度で接触しているかを認識し、その結果からコイル部11の頭部表面に対する密着状態や片当り状態を検出する。
また例えば、センサ部70は、コイル部11の頭部当接面上に、または当該頭部当接面の外縁部に、複数の機械スイッチセンサが取り付けられた構成とすることができる。この場合、各機械スイッチセンサは、通常はオフを保っているが、スイッチ部分が対象者の頭部と接触して一定以上の力で所定量押し込まれるとオンになり、そのオンオフ状態を表す信号をそれぞれ出力する。接触具合検出部505は、これらの信号に基づいて解析処理を実行する。これにより、接触具合検出部505は、各センサの位置について、対象者頭部と接触しているか否かを認識し、その結果からコイル部11の頭部表面に対する片当り状態を検出する。なお、機械スイッチセンサが、スイッチ部分の押し込まれる量に応じて複数段階の状態を取ることができ、その状態を表す信号を出力するよう構成されている場合には、コイル部11の頭部表面に対する密着状態をも検出することができる。
また例えば、センサ部70は、コイル部11の頭部当接面上に、または当該頭部当接面の外縁部に、複数の静電センサが取り付けられた構成とすることができる。この場合、各静電センサは、当該センサから対象者頭部までの距離に応じた信号や、当該センサが対象者頭部と接触しているか否かを表す信号をそれぞれ出力する。接触具合検出部505は、これらの信号に基づいて解析処理を実行する。これにより、接触具合検出部505は、各センサの位置について、対象者頭部との距離や接触の有無を認識し、その結果からコイル部11の頭部表面に対する片当り状態を検出する。
また例えば、センサ部70は、上述したセンサに加え、コイル部11に加速度センサをさらに取り付けた構成とすることもできる。この場合、加速度センサは、コイル部11の直交座標系における当該センサに加わる重力加速度の各成分を表す信号を出力する。接触具合検出部505は、これらの信号に基づき解析処理を実行する。これにより、接触具合検出部505は、コイル部11の傾きを認識し、その結果から別のセンサで得たコイル部11の位置や姿勢に関する情報を補って、対象者頭部に対する片当り状態を精度よく検出する。
また例えば、センサ部70は、上述したセンサを組み合せた構成としてもよい。
上述の如く、接触具合検出部505が、センサ部70からの信号に基づいてコイル部11の不適正な密着状態や片当り状態を検出すると、受付部501は、それらの状態の入力を受け付け、案内部502は、その密着状態を改善したり、その片当り状態を解消したりするための調整手順を求め、操作者に向けて案内する。
なお、このときの調整手順の求め方、すなわち、制御装置50における受付部501、案内部502及び接触具合検出部505の動作としては、例えば、以下の3通りのケースが考えられる。
第1のケースでは、接触具合検出部505は、コイル部11の接触具合すなわち密着状態や片当り状態を定量的に表すデータを受付部501に入力する。この場合、案内部502は、受付部501に入力されたデータに基づいて、各調整機構の自由度を考慮した3次元解析などの手法により、各調整機構の調整方向及び調整量(移動量)あるいは目標位置(例えば、位置情報表示部40が表示する数値の目標値)を、計算上の解として求める。なお、案内部502は、通常、調整量若しくは目標位置を演算により求めるが、予め用意した対応表を用いて求めるようにしてもよい。
第2のケースでは、接触具合検出部505は、コイル部11の接触具合すなわち密着状態や片当り状態を定量的に表すデータから、コイル部11の密着状態や片当り状態の種類を特定し、これを受付部501に入力する。この場合、案内部502は、受付部501に入力された、密着状態や片当り状態の種類に応じて、対応する調整手順を演算または対応表により求める。
第3のケースでは、接触具合検出部505は、コイル部11の接触具合すなわち密着状態や片当り状態を定量的に表すデータを、あるいは、そのデータから特定されるコイル部11の密着状態や片当り状態の種類を、操作者に報知する。操作者は、その報知された情報を基に、コイル部11の密着状態や片当り状態の種類を、受付部501に入力する。密着状態や片当り状態の種類の入力は、例えば第2実施形態と同様に、操作者が、予め用意された複数の選択肢の中から一つを選択することにより行う。案内部502は、入力された種類の密着状態や片当り状態を改善するための調整手順を、演算によりあるいは対応表により求める。
なお、案内部502による調整手順の案内方法は、前述の実施形態と同様の方法を考えることができる。
このような第4実施形態によれば、接触具合検出部505は、センサ部70を用いてコイル部11の頭部に対する接触具合を検出し、受付部501は、上記検出された接触具合の入力を受け付けるので、コイル部11の頭部に対する接触具合、特に密着状態や片当り状態を自動で検出し、その結果に基づいて調整手順を案内することができ、操作者は、経験や勘に頼ることなく上記接触具合を特定した上で、調整手順の案内を受けることができる。
また、受付部501が、上記検出された接触具合の入力を自動で受け付ける場合には、操作者自身による操作を介在させることなく、調整手順の案内を受けることができ、操作者の判断や操作に係る負担を軽減させることができる。
また、接触具合検出部505が、上記接触具合を定量的に検出し、案内部502は、その定量的に検出された接触具合に基づいて、調整機構の調整量または目標位置を求める場合には、操作者は、より精度の高い調整手順を案内されることを期待できる。
以上、発明の実施形態について説明したが、本発明の実施形態は、これらに限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が可能である。
例えば、操作部51及びディスプレイ部52は、タッチパネルを有するモバイル端末であってもよい。これにより、操作者は、調整手順を手元で参照しながら調整機構の調整を行うことができ、利便性が良い。
また例えば、経頭蓋磁気刺激システムは、疼痛緩和治療用に限定されず、うつ病治療用や研究用であってもよい。
また例えば、コイル部の「所望の変更」は、コイル部の位置及び姿勢の少なくとも一方に対する変更であればよい。
また例えば、位置決め機構部は、コイル部の移動が対象者の頭部表面に対応した曲線に沿って移動するよう制御されるものであればいずれの構成であってもよく、ロボットアームのようなものであってもよい。
1,2 経頭蓋磁気刺激システム
10 磁気刺激回路部
11 コイル部
12 コイル駆動部
30 位置決め機構部
31 椅子
32 体格調整機構
321 後頭部レスト
322 前後方向調整機構
323 上下方向調整機構
324 体格調整ガイド
325 高さ調整機構
33 ヘッドギア
331 押付方向調整機構
332 ヨー方向調整機構
333 ピッチ方向調整機構
334 ロール方向調整機構
335 ヘッドギアガイド
336 着脱機構
40 位置情報表示部
41 位置表示部
50 制御装置
51 操作部
52 ディスプレイ部
53 演算部
54 インタフェース部
55 記憶部
60 位置情報出力部
61 位置検出部
70 センサ部
90 対象者
501 受付部
502 案内部
503 コイル駆動制御部
504 取得部
505 接触具合検出部

Claims (24)

  1. 経頭蓋磁気刺激システムにおいて、
    対象者の頭部に当接又は近接させるコイル部と、
    複数の可動部材の位置を調整する複数の調整機構を含み、該複数の調整機構による調整によって前記コイル部の位置及び姿勢を決定する機構部と、
    前記コイル部の位置及び姿勢の少なくとも一方に対する所望の変更を受け付ける受付手段と、
    前記受け付けた所望の変更に対応する、前記複数の調整機構による調整が成されるよう前記複数の調整機構の少なくとも一部について調整手順を案内する案内手段と、を備えた経頭蓋磁気刺激システム。
  2. 前記受付手段は、前記コイル部の前記頭部に対する、前記複数の調整機構による調整の対象としての接触具合を特定する入力を前記所望の変更として受け付ける、請求項1に記載の経頭蓋磁気刺激システム。
  3. 前記接触具合は、前記コイル部の外縁部のうち一部のみが前記頭部に接触する片当り状態である、請求項2に記載の経頭蓋磁気刺激システム。
  4. 前記受付手段は、前記外縁部の前記頭部に対する接触の態様が互いに異なる複数種類の片当り状態を選択肢として有し、操作者の選択により一つの片当り状態が前記接触具合として入力される、請求項3に記載の経頭蓋磁気刺激システム。
  5. 前記接触具合は、前記コイル部の前記頭部に対する密着状態を含む、請求項2に記載の経頭蓋磁気刺激システム。
  6. 前記受付手段は、前記コイル部の位置及び姿勢の少なくとも一方の所定量の変更を前記所望の変更として受け付ける、請求項1に記載の経頭蓋磁気刺激システム。
  7. 記所定量の変更は、所定の方向における所定量の移動、又は、所定の回転方向における所定角度量の回転である、請求項6に記載の経頭蓋磁気刺激システム。
  8. 前記受付手段は、前記所定の方向と所定の移動量との組合せ、又は、前記所定の回転方向と角度量との組合せが互いに異なる複数種類の変更を選択肢として有し、操作者により一つの変更が前記所望の変更として選択される、請求項7に記載の経頭蓋磁気刺激システム。
  9. 前記複数の可動部材の現時点における位置を表す位置情報を取得する取得手段を備えており、
    前記案内手段は、前記取得手段により取得された位置情報を用いて、前記調整手順を案内する、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の経頭蓋磁気刺激システム。
  10. 前記複数の可動部材の現時点における位置を表す位置情報を取得する取得手段を備えており、
    前記受付手段は、前記コイル部の目標となる位置及び姿勢の少なくとも一方を前記所望の変更として受け付ける、請求項1に記載の経頭蓋磁気刺激システム。
  11. 前記案内手段は、前記取得手段により取得された位置情報を用いて、前記調整手順を案内する、請求項10に記載の経頭蓋磁気刺激システム。
  12. 前記案内手段は、前記取得された位置情報が表す位置が、前記調整手順によって案内される位置と一致または許容範囲内で一致しているか否かを判定する、請求項11に記載の経頭蓋磁気刺激システム。
  13. 前記案内手段は、調整すべき前記調整機構の順番と該調整機構の調整方向とを少なくとも示す、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の経頭蓋磁気刺激システム。
  14. 前記案内手段は、現時点において調整すべき調整機構又は可動部材が強調され又は指し示された画像を表示する、請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の経頭蓋磁気刺激システム。
  15. 前記案内手段は、前記調整手順を音声で案内する、請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の経頭蓋磁気刺激システム。
  16. 前記機構部は、前記コイル部が移動方向の一つとして前記対象者の頭部の表面に対応した曲線に沿って移動するよう制御される、請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の経頭蓋磁気刺激システム。
  17. 前記機構部は、前記コイル部が、移動方向の一つとして前記対象者の上下方向に移動するよう制御される、請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の経頭蓋磁気刺激システム。
  18. 前記機構部は、前記コイル部が、移動方向の一つとして前記対象者の頭部の略中心に向かう方向に沿って移動するよう制御される、請求項1から請求項17のいずれか一項に記載の経頭蓋磁気刺激システム。
  19. 対象者の頭部に当接又は近接させるコイル部を備えた経頭蓋磁気刺激システムにおける機構部の位置決め支援方法であって、
    前記機構部は、複数の可動部材の位置を調整する複数の調整機構を含み、該複数の調整機構による調整によって前記コイル部の位置及び姿勢を決定する機構部であり、
    前記コイル部の位置及び姿勢の少なくとも一方に対する所望の変更を受け付ける受付工程と、
    前記受け付けた所望の変更に対応する、前記複数の調整機構による調整が成されるよう前記複数の調整機構の少なくとも一部について調整手順を案内する案内工程とを、装置実行る位置決め支援方法。
  20. 対象者の頭部に当接又は近接させるコイル部を備えた経頭蓋磁気刺激システムにおける機構部の位置決め支援方法のためのコンピュータプログラムであって、
    前記機構部は、複数の可動部材の位置を調整する複数の調整機構を含み、該複数の調整機構による調整によって前記コイル部の位置及び姿勢を決定する機構部であり、
    前記コイル部の位置及び姿勢の少なくとも一方に対する所望の変更を受け付ける受付工程と、
    前記受け付けた所望の変更に対応する、前記複数の調整機構による調整が成されるよう前記複数の調整機構の少なくとも一部について調整手順を案内する案内工程とを、コンピュータにより実行させるコンピュータプログラム。
  21. 1以上のセンサを含むセンサ部を用いて前記コイル部の前記頭部に対する接触具合を検出する検出手段を更に備え、
    前記受付手段は、前記検出された接触具合の入力を受け付ける、請求項2に記載の経頭蓋磁気刺激システム。
  22. 前記検出手段は、前記接触具合を定量的に検出し、
    前記案内手段は、該定量的に検出された接触具合に基づいて、前記調整機構の調整量または目標位置を求める、請求項21に記載の経頭蓋磁気刺激システム。
  23. 前記接触具合は、前記コイル部の外縁部のうち一部のみが前記頭部に接触する片当り状態と、前記コイル部の前記頭部に対する密着状態との少なくとも一つを含む、請求項21または請求項22に記載の経頭蓋磁気刺激システム。
  24. 前記センサ部は、撮像センサ、超音波センサ、赤外線センサ、圧力センサ、機械スイッチセンサ、静電センサ、及び加速度センサのうち少なくとも一つを含む、請求項21から請求項23のいずれか一項に記載の経頭蓋磁気刺激システム。
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