JP6687447B2 - ピロー包装のエンドシール部の折り曲げ装置及び方法 - Google Patents
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Description
その後、対象物ごとに搬送方向と垂直の方向に包装シートを上下シール(エンドシール、横シール)して対象物を密封し、当該エンドシール部の中央部付近をカットすることによって個包装のピロー包装体を完成させる。
各ピロー包装体には、エンドシール部をカットした後においても、エンドシール部のシール部分の一部がそれぞれのピロー包装体に残存する状態となる。このエンドシール部は耳部とも称されるが、この残存したエンドシール部は通常略水平状態に突出した状態となっている。
このような問題を解決する技術として例えば、以下の先行技術が開示されている。
さらに、当該状態において、折り曲げ部分を加熱することによって、エンドシール部の折り曲げを定着できることを見出して、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、より具体的にはピロー包装体自体をコンベアの搬送方向とは逆方向に90°回転させて、当該エンドシール部の一方をコンベアの接地面に押し付けることで、当該エンドシール部に所定方向に折り曲げられた状態とし、当該状態を維持させつつ前記包装体の搬送を再開させて、続けて、前記包装体の上面及び/又は下面を加熱して、エンドシール部に折り曲げを定着させる機構が有効であることを見出した。
「1)横ピロー包装の包装体を、その両端のエンドシール部をコンベア搬送方向の前後として略水平状態で連続的に搬送するコンベア搬送機構と、
2)前記ピロー包装体の搬送を停止させる機構と、
3)前記停止されたピロー包装体をコンベアの進行方向と逆方向に90°回転し、コンベア搬送方向の後部側のエンドシール部をコンベア面に接地させて正立させる機構と、
4)前記包装体の搬送を再開させる機構と、
5)前記包装体のエンドシール部を含む下面及び/又は上面を加熱する機構と
、を備えた、ピロー包装体のエンドシール部の折り曲げ装置。」、である。
すなわち、本願第二発明は、
「前記3)の機構が、
3−1)停止させたピロー包装体について、コンベア進行方向に向かって左右の側面部を一対の押圧部材により押圧して保持する機構と、
3−2)前記一対の押圧部材を回転させることにより前記保持されたピロー包装体を90°回転させる機構によりものである請求項1に記載のピロー包装体のエンドシール部の折り曲げ装置。」、である。
すなわち、本願第三の発明は、
「前記3−2)の機構において、
さらに、前記ピロー包装体の搬送方向に向かって後部近傍を持ち上げる機構を備えた請求項2に記載のピロー包装体のエンドシール部の折り曲げ装置。」、である。
すなわち、本願第四の発明は、
「前記5)の機構が、正立したピロー包装体の上面及び/又は下面に接触する板状体を介して加熱される請求項1〜3のいずれかに記載のエンドシール部の折り曲げ装置。」、である。
すなわち、本願第五の発明は、
「前記4)の機構において、
さらに、包装体の搬送時に上部のエンドシール部を所定方向に折り曲げるための接触部を設けた請求項1〜4のいずれかに記載のエンドシール部の折り曲げ装置。」、である。
すなわち、本願第六の発明は、
「1)横ピロー包装の包装体を、その両端のエンドシール部をコンベア搬送方向の前後として略水平状態で連続的に搬送するコンベア搬送工程と、
2)前記ピロー包装体の搬送を停止させる工程と、
3)前記停止されたピロー包装体をコンベアの進行方向と逆方向に90°回転し、コンベア搬送方向の後部側のエンドシール部をコンベア面に接地させて正立させる工程と、
4)前記包装体の搬送を再開させる工程と、
5)前記包装体のエンドシール部を含む下面及び/又は上面を加熱する工程と
、を備えた、エンドシール部が折り曲げられたピロー包装体の製造方法。」、である。
3 乗り移りコンベア
5 ストッパー
7 押圧板
9 アーム
11 上部板状体
13 下部板状体
15 上部ヒータプレート
17 下部ヒータプレート
19 サイドコンベアベルト
21 即席麺の包装体
23 5食パックの包装体
25 昇降ブラシ
27 接触部(エンドシール部に対する)
PS ピロー包装体
PS−E エンドシール部
PS−C 中央シール部
本願第一の発明は、
“1)横ピロー包装の包装体を、その両端のエンドシール部をコンベア搬送方向の前後として略水平状態で連続的に搬送するコンベア搬送機構と、
2)前記ピロー包装体の搬送を停止させる機構と、
3)前記停止されたピロー包装体をコンベアの進行方向と逆方向に90°回転し、コンベア搬送方向の後部側のエンドシール部をコンベア面に接地させて正立させる機構と、
4)前記包装体の搬送を再開させる機構と、
5)前記包装体の上面及び/又は下面を加熱する機構と
、を備えた、ピロー包装体のエンドシール部の折り曲げ装置。“、である。
本発明の第一の実施態様のピロー包装のエンドシール部の折り曲げ定着装置は、まず導入コンベア1を有している。当該導入コンベア1においては水平方向にピロー包装され、その両端がエンドシール後にカットしてされて個別包装されたピロー包装体PSが搬送される。導入コンベア1から所定の間隔をおいて、速度可変式の乗移りコンベア3が設けられている。また、当該乗移りコンベア3上でピロー包装体PSの搬送をストップさせるストッパー5が上下方向に昇降するように設けられており、包装体PSのコンベア搬送方向の進行を妨げることを可能としている。
速度可変式の乗り移りコンベア3に続いて、上下板状体(11、13)の配置された領域が設けられており、上下板状体の上部11及び下部13にヒータプレート(15、17)が装着されており、前記乗移りコンベア3から移送された包装体PSの上下のエンドシール部分PS−Eを加熱できるように構成されている。
また、上下板状体配置領域での包装体PSの搬送のために、90°回転後の包装体PSの左右の側面部を挟持し、押圧搬送する回転式のサイドベルト19が設けられており、上下板状体配置領域(11、13)での90°回転後のピロー包装体PSの搬送を可能としている。以下、上記の構成を含めて各構成についてより詳細に説明する。
─ピロー包装体─
本発明にいうエンドシール部PS−Eとは、図2に示すように、中央シールの後に行われる上記の横シールによって形成されたシール部分をカットした後に残ったヒートシールされた部分である。
ピロー包装PSは上記のようにして行われ、対象物がフィルムに包含されるピロー包装体が形成される。ここで、包装される対象物は球状や直方体状(箱状)の種々の形状が可能である。また、すでに包装されている包装物をさらにピロー包装することも勿論可能である。
また、ピロー包装体に収容される対象物は一品のみではなく、例えば、同種の対象物を複数個並列に又は重ねて載置するような態様であっても可能である。この場合、複数個の対象物を並列又は重ねて載置した状態で略直方体状の形状を有していることが好ましい。具体的には、図3に示すような袋タイプの即席麺の包装体21の5つを並行に載置した5食パックの包装体23のような外装体としてのピロー包装体であってもよい。尚、このような外装体としてのピロー包装体の場合、内部の気体の空気を逃がすために微小な孔を設けておいてもよいことは勿論である。
─横ピロー包装の包装体を、その両端のエンドシール部をコンベア搬送方向の前後として
通常の横ピロー包装の場合には、前述のようにコンベアで搬送しながら筒状フィルム内に対象物を所定間隔で包含し、中央シールし対象物を筒状フィルムの内部に包含する状態とした後、搬送方向の前後の所定の間隔で対象物の進行方向(コンベアによる搬送方向)と垂直方向に所定の間隔をもって横方向にシールし、当該横シール部分について所定間隔をおいてカットする。
但し、本発明は、ピロー包装後の搬送状態に連続して実施される場合に利用できるということのみならず、ピロー包装した包装体を複数準備しておき、これをコンベアラインに順次載置して搬送する態様も包含することは勿論である。また、本発明において、コンベア搬送に用いるコンベアはベルトコンベア、チェーンコンベア、ローラコンベア等の種々のコンベアのタイプを選択することができる。また、ベルトコンベアの場合、ベルトはゴムベルト、スチールベルト、丸ベルト等の種々のタイプを選択することができる。
また、これらのコンベアは、必要に応じて乗移り等をさせながら複数のコンベア装置を経由するように配置してもよい。例えば、本発明の第一の実施態様においては、導入コンベアと、それから所定の間隔をおいて、速度可変式の乗移りコンベア3が設けられている。
─前記ピロー包装体の搬送を停止させる機構─
本発明の第一の実施態様においては、導入コンベア1と所定の間隔をおいて乗移りコンベア3が設けられているが、本ストッパー5は当該乗移りコンベア9上で搬送される包装体の動きを停止させるために、当該コンベアの上部において昇降できるように設置されている。
尚、本発明における停止とは、必ずしも厳密に包装体の動きがストップする状態に限られず、搬送方向前後に微妙に揺動しているような場合であってもこれを含むことは勿論である。
─ピロー包装体をコンベアの進行方向と逆方向に90°回転し、コンベア搬送方向の後部側のエンドシール部をコンベア面に接地させて正立させる機構─
○サイド保持・回転機構
これらの具体的な構成は公知の態様を用いればよく、本発明においては当該方法については特に限定されない。
これによってピロー包装体PSは、コンベア進行方向と逆方向に回転し、そのエンドシール部PS−Eの後方側がコンベアの進行方向と逆方向に折り曲げられた状態でコンベア面に接地する。
○昇降式部材
具体的には、本発明の第一の実施態様においては、上記の構成の搬送コンベア及び乗移りコンベアの間に、昇降用ブラシ25が設けられている。
当該昇降用ブラシ25は、乗移りコンベアに乗り移った包装体をストッパーによってその進行を停止させた状態において、両コンベア間の隙間より上方に突出して、コンベア進行方向における包装体の後部を持ち上げる役目を果たしている。
このように、包装体の後端部を持ち上げるのは、前述のサイド保持装置によって、保持された包装体をコンベア逆方向に90°回転させる場合においてその回転をスムースに行うために設けられる。
そこで、本発明の第一の実施態様では昇降用ブラシの昇降が可能となるように構成されている。これによって、包装体の左右の両サイドを保持した後の90°回転時に、昇降用ブラシを上方に持ち上げを開始するようにして、包装体の後端部を持ち上げた状態であれば、図4及び図5に示すように、ピロー包装体の90°回転を容易に行うことができる。
これによってコンベア進行方向における後方側のエンドシール部PS−Eを図5に示すようにそのエンドシール部がコンベア進行方向と逆方向を向くように折り曲げることができる。
また、本実施態様においては、90°回転を容易にするために昇降式ブラシ5を用いているが、これを用いずにアーム部9自体に上部方向へのリフティング機能を持たせ、アーム9を上方に移動させながら回転させる態様でも可能である。アーム部の動作の制御については、公知の方法を用いることができる。
─包装体の搬送を再開させる機構─
尚、包装体の搬送の停止・再開の手法は、ストッパー5の下降・上昇の方法に限られず他の方法を用いてもよいことは勿論である。
ストッパーの解除の時期は、本発明の第一の実施態様であると、当該包装体のその両側面部が前述の左右アームの先端の一対の押圧板によって挟持された時点で解除することが可能である。従って、包装体の90°の回転開始前にストッパーを解除する態様も当然に可能である。
─包装体のエンドシール部を含む下面及び/又は上面を加熱する工程─
前述のストッパーの解除によって、90°回転したピロー包装体の搬送が再開されることになる。本発明の第一の実施態様においては、当該ピロー包装体PSが上下の板状体が配置された領域(11、13)に移行する。尚、本板状体領域に移行する際に包装体の上部のエンドシール部PS−Eは、上部板状体11に接触して折り曲げられることによって、コンベア進行方向と逆方向に折り曲げられた状態となり、当該状態のまま搬送されることになる。
尚、本実施態様では上下板状体の配置領域(11、13)においてサイドベルトコンベア19を利用して搬送する形態を採用しているが、本発明はこの態様に限定されないことは勿論である。
尚、本発明においては、包装体のうちエンドシール部PS−Eのコンベア接地面側のみを折り曲げその定着を行う態様でも可能である。
○上部側のエンドシール部に対する接触部
本第一の実施態様においては、当該接触部を図6に示すように前記の上部板状体11の入口端に設けている。
○包装体のエンドシール部を含む下面及び/又は上面の加熱
当該加熱領域においては、包装体PSの両サイドを一対のサイドベルト19によって側面部を押圧しつつ搬送し、その上下の面において上下ヒータ(15、17)を設けることで前記折り曲げられたエンドシール部PS−Eの折り曲げを定着させる。
本発明の第一の実施態様においては、包装体は上下板状体が配置された領域(11、13)を搬送されるが、当該板状体の上部に加熱部(ヒータ部)(15、17)が設けられている。当該ヒータ部(15、17)の熱が板状体を介して伝熱することによって、包装体の上下のエンドシール部PS−Eを加熱して当該包装体のエンドシール部の折り曲げを定着させるような態様となっている。
また本第一の実施態様に示されるサイドベルト19を利用しない形態を採用することも可能である。例えば、通常のコンベア装置としておいて、上部のみに板状体11を設ける態様で可能である。尚、この場合、90°回転した包装体の下方部側の折り曲げたエンドシール部PS−Eの折目の定着については、移動するコンベア面を介して加熱する態様でもよいし、又は当該コンベア面にスリットを設けておき、当該スリットより加熱する態様でも可能である。また、複数の丸ベルト群を用いて搬送する態様も可能であり、当該丸ベルト間より加熱する方法を用いてよいことは勿論である。
─第一の実施態様におけるエンドシール部の折り曲げ装置の具体的な動作について─
次に、包装体の左右の両側面部に、その先端に押圧板7が装着されたアーム部9が左右より接近し、包装体の両側面部を挟持する。また、当該状態でストッパーが停止解除のため上昇する。
包装体後部の上方への持ち上げと押圧板7の回転は並行して行われ、昇降ブラシ25の先端部はエンドシール部の下方面を押圧し、包装体側に折り曲げるとともに、さらに回転が進行して90°付近まで回転するとコンベア面にエンドシール部PS−Eの下方面が接触しつつ、エンドシール部はコンベア面と包装体に挟まれる状態でさらに折り曲げられ、包装体の90°の回転が完了する(図4、図5)。
上下板状領域に入った包装体は、当該上部及び下部とも折り曲げられた状態でその側面部が左右一対のサイドコンベアベルト19により押圧搬送される。当該搬送中に上下板状体に接触して設けられたヒータ部(15、17)により加熱され、エンドシール部の折り曲げは定着し、当該包装体は次の工程に移る(図6)。
Claims (7)
- 1)横ピロー包装の包装体を、その両端のエンドシール部をコンベア搬送方向の前後として略水平状態で連続的に搬送するコンベア搬送機構と、
2)前記ピロー包装体の搬送を停止させる機構と、
3)前記停止されたピロー包装体をコンベアの進行方向と逆方向に90°回転し、コンベ
ア搬送方向の後部側のエンドシール部をコンベア面に接地させて正立させる機構と、
4)前記包装体の搬送を再開させる機構と、
5)前記包装体のエンドシール部を含む下面及び/又は上面を加熱する機構と、
を備えた、ピロー包装体のエンドシール部の折り曲げ装置。 - 前記1)の機構において、
コンベア搬送機構が、複数の連続して配置されたコンベア装置を含む請求項1に記載のピロー包装体のエンドシール部の折り曲げ装置。 - 前記3)の機構が、
3−1)停止させたピロー包装体について、コンベア進行方向に向かって左右の側面部を
一対の押圧部材により押圧して保持する機構と、
3−2)前記一対の押圧部材を回転させることにより前記保持されたピロー包装体を90
°回転させる機構によりものである請求項1又は2に記載のピロー包装体のエンドシール部の折り曲げ装置。 - 前記3−2)の機構において、
さらに、前記ピロー包装体の搬送方向に向かって後部近傍を持ち上げる機構を備えた請求
項3に記載のピロー包装体のエンドシール部の折り曲げ装置。 - 前記5)の機構が、正立したピロー包装体の上面及び/又は下面に接触する板状体を介し
て加熱される請求項1〜4のいずれかに記載のエンドシール部の折り曲げ装置。 - 前記4)の機構において、
さらに、包装体の搬送時に上部のエンドシール部を所定方向に折り曲げるための接触部を
設けた請求項1〜5のいずれかに記載のエンドシール部の折り曲げ装置。 - 1)横ピロー包装の包装体を、その両端のエンドシール部をコンベア搬送方向の前後とし
て略水平状態で連続的に搬送するコンベア搬送工程と、
2)前記ピロー包装体の搬送を停止させる工程と、
3)前記停止されたピロー包装体をコンベアの進行方向と逆方向に90°回転し、コンベ
ア搬送方向の後部側のエンドシール部をコンベア面に接地させて正立させる工程と、
4)前記包装体の搬送を再開させる工程と、
5)前記包装体のエンドシール部を含む下面及び/又は上面を加熱する工程と、
を備えた、エンドシール部が折り曲げられたピロー包装体の製造方法。
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