JP6686656B2 - 測位制御方法及び測位機器 - Google Patents

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Description

本発明は、身体に装着される測位機器等に関する。
スポーツ愛好者をターゲットとして、スポーツウォッチと呼ばれるGPS(Global Positioning System)受信機を搭載した腕時計型の測位機器が普及している。スポーツウォッチは、マラソンやウォーキング、サイクリング、登山、トレッキングといった屋外での移動を伴うスポーツにおいて、移動軌跡や速度を記録する目的で使用される。しかし、屋外での移動を伴うスポーツの1つである水泳においては、GPS受信機を搭載した測位機器が使用される場合は少なかった。その理由は、電波、特に衛星測位信号である高い周波数の電波は水中で著しく減衰することから、水泳中は衛星からの信号受信が困難となり、位置が正確に計測できないという問題があったためと考えられる。なお、GPSに限らず、他の衛星測位システムを利用した場合も同様である。
なお、スポーツウォッチとは分野が異なるが、例えば特許文献1には、水中と陸上との双方での使用を目的とし、撮影画像に関連付ける位置情報を検出するためのGPS受信機を搭載した撮影装置において、水中ではGPSをオフにする技術が開示されている。
特開2014−180036号公報
しかし、スポーツウォッチは、ユーザーの手首に装着されて使用されるものであり、水泳中は水中と空中とを行き来し得る。また、泳いだ軌跡を記録するために、水中であっても継続的な位置算出が要求される。従って、上述の特許文献1のように、水中であると判断されると以降の動作はGPSをオフにしたこととして撮影する撮影装置の技術をそのままスポーツウォッチに適用することはできない。そもそも、撮影装置は、撮影するときにだけスイッチをONにし、撮影が終わるとOFFにする装置である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ユーザーの身体に装着されて使用される測位機器において、水泳に適した測位演算を行えるようにすることである。
上記課題を解決するための第1の形態は、身体に装着される測位機器の測位制御方法であって、測位モードを水泳モードに切り替えることと、前記水泳モードに切り替えた際に、前記水泳モード用の測位演算を実行することと、を含む測位制御方法である。
また、他の形態として、身体に装着される測位機器であって、測位モードを水泳モードに切り替えるモード切替部と、前記水泳モードに切り替えた際に、前記水泳モード用の測位演算を実行する測位演算部と、を備えた測位機器を構成しても良い。
この第1の形態等によれば、身体に装着される測位機器において、水泳モードへの切り替えが可能であるため、水泳モードに適した測位演算を実行することができる。
第2の形態として、第1の形態の測位制御方法であって、前記測位機器は、測位用衛星からの測位用衛星信号を受信する受信部を備えており、前記測位演算を実行することは、前記受信部による受信結果に含まれる受信周波数の使用を抑止し、前記受信結果に含まれる擬似距離を用いて位置を算出することを含む、測位制御方法を構成しても良い。
この第2の形態によれば、測位用衛星からの測位用衛星信号を受信する受信部による受信周波数の使用を抑止し、擬似距離を用いて位置を算出することができる。水泳では、ユーザーが腕振り動作を行うとともに、その腕が水中(水面下)と空気中(水面上)とを行き来することによる信号減衰に起因して、受信周波数に大きな変動が生じ得るという問題がある。しかし、この第2の形態のように、誤差が大きい受信周波数を使用せず、擬似距離を用いて位置を算出することで、測位精度を向上させることができる。
第3の形態として、第2の形態の測位制御方法であって、前記位置を算出することは、前記擬似距離を用いた最小二乗法で前記位置を算出することである、測位制御方法を構成しても良い。
この第3の形態によれば、擬似距離を用いた最小二乗法によって位置を算出することができる。
第4の形態として、第2の形態の測位制御方法であって、前記位置を算出することは、前記擬似距離を用いたカルマンフィルター処理で前記位置を算出することである、測位制御方法を構成しても良い。
この第4の形態によれば、擬似距離を用いたカルマンフィルター処理で位置を算出することができる。
第5の形態として、第4の形態の測位制御方法であって、前記位置を算出することは、前記カルマンフィルター処理の予測ステップにおいて、前記受信周波数から求まる速度に代えて、所与の単位時間当たりの移動距離を使用して位置を予測する、または、移動しないこととして位置を予測する、測位制御方法を構成しても良い。
この第5の形態によれば、カルマンフィルター処理の予測ステップにおいて、受信周波数から求まる速度に代えて、所与の単位時間当たりの移動距離を使用して位置を予測する、または、移動しないこととして位置を予測することができる。
第6の形態として、第1の形態の測位制御方法であって、前記測位機器は、測位用衛星からの測位用衛星信号を受信する受信部を備えており、前記測位機器が水中にあるか否かを判定すること、を更に含み、前記測位演算を実行することは、水中にないと判定したときの前記受信部の受信信号を用いて位置を算出することを含む、測位制御方法を構成しても良い。
この第6の形態によれば、測位機器が水中にないときの測位用衛星信号からの測位用衛星信号の受信信号を用いて位置を算出することができる。つまり、測位機器が水中にあるときの受信信号は位置の算出に使用しないため、測位精度を向上させることができる。
第7の形態として、第6の形態の測位制御方法であって、水中にあると判定した場合に前記受信部の動作を停止させること、を更に含む、測位制御方法を構成しても良い。
この第7の形態によれば、測位機器が水中にあるときに受信部の動作を停止させ、受信信号を用いて位置算出することができる。つまり、測位機器が水中にないときのみ受信部を動作させ、そのときの受信信号を用いて位置を算出するため、測位精度を向上させるとともに、消費電力を削減することができる。
測位機器の構成図。 第1実施例におけるベースバンド処理回路部の回路構成図。 測位モード判定処理のフローチャート。 第1実施例における測位処理のフローチャート。 第2実施例におけるベースバンド処理回路部の回路構成図。 第2実施例における測位処理のフローチャート。 第3実施例におけるベースバンド処理回路部の回路構成図。 第3実施例における水泳モード用測位処理のフローチャート。 第4実施例におけるベースバンド処理回路部の回路構成図。 第4実施例における水泳モード用測位処理のフローチャート。
[機器構成]
図1は、本実施形態における測位機器1の全体構成図である。図1によれば、測位機器1は、受信アンテナ10と、GPS受信機20と、気圧センサー30と、水中判定センサー32と、メイン処理部40と、操作部42と、表示部44と、音出力部46と、時計部48と、通信部50と、メイン記憶部52とを備えて構成される。
受信アンテナ10は、GPS衛星から送信されているGPS衛星信号を含むRF(Radio Frequency)信号を受信するアンテナである。
GPS受信機20は、GPSアンテナ12で受信されたGPS衛星信号に重畳されて搬送されているGPS衛星の軌道情報(エフェメリスやアルマナック)等の航法メッセージに基づいて、GPS受信機20の位置や時計誤差を算出する。GPS受信機20は、RF受信回路部22と、ベースバンド処理回路部24とを有して構成される。なお、RF受信回路部22及びベースバンド処理回路部24は、それぞれ別のLSI(Large Scale Integration)として製造することも、1チップとして製造することも可能である。
RF受信回路部22は、測位用衛星であるGPS衛星からの測位用衛星信号であるGPS衛星信号を受信する受信部であり、受信アンテナ10によって受信されたRF信号を中間周波数の信号にダウンコンバートし、増幅した後、デジタル信号に変換して出力する。なお、ダイレクトコンバージョン方式の回路とするならば、直接ベースバンド周波数の信号に変換した上で、デジタル信号に変換して出力することができる。
ベースバンド処理回路部24は、RF受信回路部22から出力される受信信号のデータを用いてGPS衛星信号を捕捉し、捕捉したGPS衛星信号から取り出した時刻情報や衛星軌道情報を用いて、GPS受信機20の位置(或いは、測位機器1の位置ともいえる)や、GPS受信機20の内部時計或いは時計部48が計時する時計誤差を算出する。
気圧センサー30は、測位機器1の周囲の気圧を計測するセンサーである。水中判定センサー32は、測位機器1が水中にあるか否かを検出するセンサーである。
メイン処理部40は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーやFPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)で構成される演算処理装置であり、メイン記憶部52に記憶されたシステムプログラム等の各種プログラムに従って測位機器1の各部を統括的に制御する。また、GPS受信機20の測位結果に基づいて各種の処理を実行する。
操作部42は、タッチパネルやボタンスイッチで構成される入力装置であり、ユーザーの操作に応じた操作信号をメイン処理部40に出力する。表示部44は、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成される表示装置であり、メイン処理部40からの表示信号に基づく各種表示を行う。音出力部46は、スピーカー等で構成される音声出力装置であり、メイン処理部40からの音信号に基づく各種音声出力を行う。時計部48は、内部時計であり、水晶発振器等を有する発振回路によって構成され、現在時刻や、指定されたタイミングからの経過時間を計時する。通信部50は、無線LAN(Local Area Network)やBluetooth(登録商標)等の無線通信装置であり、外部装置との通信を行う。
メイン記憶部52は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等で構成される記憶装置であり、メイン処理部40が測位機器1の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するとともに、メイン処理部40の作業領域として用いられ、メイン処理部40の演算結果や、操作部42からの操作データ等を一時的に格納する。
[概要]
本実施形態の測位機器1は、GPS受信機20を搭載し、腕時計型を成して形成されてユーザーの身体である腕や手首に装着して使用される、いわゆるスポーツウォッチである。本実施形態の特徴として、この測位機器1は、測位モードとして、水泳に適応した水泳モードを有している。
水泳中の測位には、他のスポーツと異なり、水中ではGPS衛星信号の信号強度が著しく減少することによる測位精度の劣化という欠点がある。すなわち、クロールやバタフライ、背泳ぎといった一般的な泳法で泳ぐ場合を考えると、1ストローク(腕のひとかき)毎に、ユーザーの手首や腕に装着された測位機器1は、水中(水面下)と空中(水面上)とを行き来する。つまり、測位機器1では、通常(空中)のGPS衛星信号と、著しく減衰したGPS衛星信号とを、比較的短時間の間に交互に受信するため、測位精度が劣化する。
また、水泳では、腕を周期的に前後に動かす腕振り動作によって、GPS受信機20とGPS衛星との相対速度ベクトルが周期的に変動し、ドップラー周波数が周期的に変動する結果、受信周波数に誤差が重畳する。腕振り動作のうち、主に、腕を前方に移動させるときは空中(水面上)であり、後方に移動させるときは水中(水面下)である。このため、ユーザーの手首や腕に装着された測位機器1は、ユーザーの実際の速度よりも速い速度を計測してしまう。
水泳モードは、水中ではGPS衛星信号が著しく減衰するという問題点に対処したモードである。以下、水泳モードについての4つの実施例を説明する。なお、以下の実施例では、測位機器1が有する測位モードは、本実施形態の特徴である水泳モードと、水中でのGPS衛星信号の減衰の影響を受けない陸上モードとの2種類であるとして説明する。
[第1実施例]
<概要>
第1実施例の水泳モードは、GPS衛星信号の受信結果として得られたメジャメント情報のうち、受信周波数(ドップラー周波数)の使用を抑止し、擬似距離(コード位相)を使用して測位演算を行う。具体的には、GPS受信機20の位置(或いは、測位機器1の位置ともいえる)や時計誤差を変数とした、複数のGPS衛星についての擬似距離に基づく連立方程式を、反復演算によって近似推定的に解く最小二乗法を利用した位置算出を行う。
<ベースバンド処理回路部>
図2は、第1実施例におけるベースバンド処理回路部24Aの構成図である。図2によれば、ベースバンド処理回路部24Aは、BB(ベースバンド)処理部100Aと、BB記憶部200Aとを有する。
BB処理部100Aは、CPUやDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサーで実現され、GPS受信機20の各部を統括的に制御する。BB処理部100Aは、第1ベースバンドプログラム202Aの実行により実現される機能部として、モード切替部102と、衛星捕捉部104と、第1測位演算部106と、を有する。
モード切替部102は、気圧センサー30の計測値をもとに、測位モードを、水泳モード、或いは、陸上モードに切り替える。水中は、空気中よりも環境圧(空気中であれば気圧、水中であれば水圧)が高い。なお、以下ではこの環境圧のことを適宜「気圧」と称して説明する。また、水泳中は、腕が水中と空気中とを行き来するため、水泳中のユーザーの手首に装着された測位機器1の気圧センサー30の計測値は周期的に変化する。このため、所定時間(例えば、4秒)における気圧変化が所定閾値(例えば、10hPa)を超えるかを判断し、所定回数(例えば、2回)以上連続して超えると判断したならば、水泳モードとする。また、所定時間(例えば、5分や10分)以上、所定閾値以上の気圧変化が無いならば、陸上モードとする。設定した現在の測位モードは、測位モード情報220として記憶される。
衛星捕捉部104は、受信信号に対してキャリア除去や相関演算等の信号処理を行ってGPS衛星を捕捉し、捕捉したGPS衛星それぞれの衛星軌道情報やメジャメント情報222を取得する。メジャメント情報222は、捕捉した衛星のコード位相や受信周波数を含む。
第1測位演算部106は、衛星捕捉部104によって捕捉された衛星信号から取得された衛星軌道情報やメジャメント情報222を用いた位置算出処理を行って、GPS受信機20の位置や時計誤差を算出する。具体的には、測位モードが水泳モードならば、得られたメジャメント情報222のうち、受信周波数(ドップラー周波数)の使用を抑止し、受信結果に基づく擬似距離(コード位相)を使用した最小二乗法によって位置算出(LS(Least Squares)測位)を行う。一方、測位モードが陸上モードならば、メジャメント情報222の擬似距離(コード位相)及びドップラー周波数(受信周波数)の両方を使用した測位演算として、例えば、カルマンフィルターを用いた位置算出(KF(Kalman Filter)測位)を行う。位置算出の結果は、第1測位結果情報224として記憶される。
BB記憶部200Aは、ROMやRAM等の記憶装置で実現され、BB処理部100Aがベースバンド処理回路部24Aを統括的に制御するためのシステムプログラムやデータ等を記憶しているとともに、BB処理部100Aの作業領域として用いられ、BB処理部100Aの演算結果を一時的に格納する。本実施形態では、BB記憶部200Aには、第1ベースバンドプログラム202Aと、測位モード情報220と、メジャメント情報222と、第1測位結果情報224と、が記憶される。第1ベースバンドプログラム202Aは、後述の測位モード判定処理(図3参照)を実現するための測位モード判定プログラム204と、測位処理(図4参照)を実現するための第1測位プログラム206とを含んでいる。
<処理の流れ>
(A)測位モード判定処理
図3は、測位モード判定処理を説明するフローチャートである。測位モード判定処理では、モード切替部102は、先ず、初期設定として、測位モードを陸上モードに設定する(ステップA1)。次いで、気圧センサー30の計測値をもとに、所定時間(例えば、4秒間)における気圧変化を算出する(ステップA3)。算出した気圧変化が所定閾値(例えば、10hPa)を超えるならば(ステップA5:YES)、気圧変化カウント値を「1」加算した値に更新する(ステップA7)。また、最終カウント時刻を現在時刻に更新する(ステップA9)。一方、気圧変化が所定閾値以下ならば(ステップA5:NO)、気圧カウント値を「0」に更新する(ステップA11)。
次いで、現在の測位モードが陸上モードに設定されているならば(ステップA13:NO)、気圧変化カウント値を、所定閾値(例えば、2)と比較する。気圧カウント値が所定閾値を超えているならば(ステップA15:YES)、測位モードを水泳モードに変更する(ステップA17)。気圧変化カウント値が所定閾値超えていないならば(ステップA15:NO)、測位モードを変更しない。一方、現在の測位モードが水泳モードに設定されているならば(ステップA13:YES)、最終カウント時刻からの経過時間を算出し、この経過時間を所定閾値時間(例えば、10分)と比較する。経過時間が所定閾値時間を超えているならば(ステップA19:YES)、測位モードを陸上モードに変更する(ステップA21)。経過時間が所定閾値時間を超えていないならば(ステップA19:NO)、測位モードを変更しない。その後、ステップA3に戻り、同様の処理を繰り返す。
(B)測位処理
図4は、測位処理を説明するフローチャートである。測位処理では、先ず、現在の測位モードを判定する。現在の測位モードが水泳モードならば(ステップB1:YES)、衛星捕捉部104が、受信信号に対する相関演算処理を行ってGPS衛星信号を捕捉し、メジャメント情報222を取得する(ステップB3)。次いで、第1測位演算部106が、取得したメジャメント情報222のうち、擬似距離(コード位相)を使用し、ドップラー周波数(受信周波数)を使用しない測位演算として、複数のGPS衛星についての擬似距離に基づく最小二乗法を利用した位置算出(LS測位)を行う(ステップB5)。
一方、現在の測位モードが陸上モードならば(ステップB1:NO)、衛星捕捉部104が、受信信号に対する相関演算処理を行ってGPS衛星信号を捕捉し、メジャメント情報を取得する(ステップB7)。次いで、第1測位演算部106が、取得したメジャメント情報222の擬似距離(コード位相)及びドップラー周波数(受信周波数)の両方を使用した測位演算として、例えば、カルマンフィルターを用いた位置算出(KF測位)を行う(ステップB9)。
その後、測位を終了するかを判断し、終了しないならば(ステップB11:NO)、ステップB1に戻る。測位を終了するならば(ステップB11:YES)、測位処理は終了となる。
<作用効果>
このように、第1実施例の水泳モードでは、GPS衛星信号の受信結果として得られたメジャメント情報のうち、擬似距離(コード位相)を使用し、ドップラー周波数(受信周波数)を使用しない測位演算として、複数のGPS衛星についての擬似距離に基づく最小二乗法を利用した位置算出を行う。
水泳では、ユーザーの前後の腕振り動作によって、ユーザーの手首に装着した測位機器1で計測される受信周波数(ドップラー周波数)に大きな誤差が生じ得る。また、水泳では、ユーザーの腕が水面下(水中)と水面上(空中)とを行き来するが、水中ではGPS衛星信号が著しく減衰する。このため、受信周波数(ドップラー周波数)と擬似距離とのうち、擬似距離のみを使用して測位演算を行うことで、測位精度を向上させることができる。
[第2実施例]
次に、第2実施例を説明する。第2実施例において、上述の第1実施例の同一の構成要素については同符号を付し、詳細な説明を省略する。
<概要>
第2実施例の水泳モードは、GPS衛星信号の受信結果として得られたメジャメント情報のうち、擬似距離(コード位相)を使用し、受信周波数(ドップラー周波数)を使用しないで測位演算を行う。具体的には、カルマンフィルターを利用した位置算出を行うが、カルマンフィルターの予測ステップにおいて、ドップラー周波数から求まる速度の代わりに、過去直近の測位演算の結果である位置の時間変化から求まる速度を用いることで実行する。つまり、擬似距離を用いたカルマンフィルター処理を、その予測ステップにおいて、受信周波数から求まる速度に代えて所与の単位時間当たりの移動距離を用いることで実行する。
<構成>
図5は、第2実施例におけるベースバンド処理回路部24Bの構成図である。図5によれば、ベースバンド処理回路部24Bにおいて、BB処理部100Bは、モード切替部102と、衛星捕捉部104と、第2測位演算部108とを有する。
第2測位演算部108は、衛星捕捉部104によって捕捉された衛星信号から取得された衛星軌道情報やメジャメント情報222を用いた位置算出処理を行って、GPS受信機20の位置や時計誤差を算出する。
具体的には、測位モードが水泳モードならば、得られたメジャメント情報222のうち、擬似距離(コード位相)を使用し、ドップラー周波数(受信周波数)を使用しない測位演算として、カルマンフィルターを用いた位置算出を行う。従来のカルマンフィルターを用いた位置算出の一例として、(イ)受信周波数から求められる速度から位置を予測する予測ステップと、(ロ)観測量である擬似距離(コード位相)を用いて予測ステップで予測した位置を補正して位置を決定する補正ステップと、を行う場合が考えられる。これを、本実施例では、(イ)予測ステップにおいて、受信周波数から求められる速度を使用せず、所与の単位時間当たりの移動距離である、直近の測位によって得られた位置の時間変化として求められる速度を使用して、位置を補正する。
一方、測位モードが陸上モードならば、メジャメント情報222の擬似距離(コード位相)及びドップラー周波数(受信周波数)の両方を使用した測位演算として、例えば、上述の従来のカルマンフィルターを用いた位置算出を行う。位置算出の結果は、第2測位結果情報226として記憶される。
BB記憶部200Bには、第2ベースバンドプログラム202Bと、測位モード情報220と、メジャメント情報222と、第2測位結果情報226とが記憶される。第2ベースバンドプログラム202Bは、上述の測位モード判定処理(図3参照)を実現するための測位モード判定プログラム204と、後述の測位処理(図6参照)を実行するための第2測位プログラム208とを含んでいる。
<処理の流れ>
図6は、第2測位プログラム208を実行することで実現される測位処理の流れを説明するフローチャートである。測位処理では、先ず、現在の測位モードを判定する。現在の測位モードが水泳モードならば(ステップB1:YES)、衛星捕捉部104が、受信信号に対する相関演算処理を行ってGPS衛星信号を捕捉し、メジャメント情報222を取得する(ステップB3)。次いで、第2測位演算部108が、取得したメジャメント情報222のうち、擬似距離(コード位相)を使用し、ドップラー周波数(受信周波数)を使用しない測位演算として、カルマンフィルターを利用した位置算出であって、予測ステップにおいて、受信周波数から求められる速度の代わりに、直近の測位から得られた位置の時間変化として求められる速度を用いた位置算出を行う(ステップC5)。
一方、現在の測位モードが陸上モードならば(ステップB1:NO)、衛星捕捉部104が、受信信号に対する相関演算処理を行ってGPS衛星信号を捕捉し、メジャメント情報を取得する(ステップB7)。次いで、第2測位演算部108が、取得したメジャメント情報222の擬似距離(コード位相)及びドップラー周波数(受信周波数)の両方を使用した測位演算として、例えば、従来のカルマンフィルターを用いた位置算出(KF測位)を行う(ステップB9)。
その後、測位を終了するかを判断し、終了しないならば(ステップB11:NO)、ステップB1に戻る。測位を終了するならば(ステップB11:YES)、測位処理は終了となる。
<作用効果>
このように、第2実施例の水泳モードでは、GPS衛星信号の受信結果として得られたメジャメント情報のうち、擬似距離(コード位相)を使用し、ドップラー周波数(受信周波数)を使用しないカルマンフィルターを利用した位置算出であって、当該カルマンフィルターの予測ステップにおいて、受信周波数から求められる速度の代わりに、直近の測位から得られた位置の時間変化として求められる速度を用いた位置算出を行う。
水泳では、ユーザーの前後の腕振り動作によって、ユーザーの手首に装着した測位機器1で計測される受信周波数(ドップラー周波数)に大きな誤差が生じ得る。また、水泳では、ユーザーの腕が水面下(水中)と水面上(空中)とを行き来するが、水中ではGPS衛星信号が著しく減衰する。このため、受信周波数(ドップラー周波数)と擬似距離とのうち、擬似距離のみを使用して測位演算を行うことで、測位精度を向上させることができる。
[第3実施例]
次に、第3実施例を説明する。第3実施例において、上述の第1及び第2実施例と同一の構成要素については同符号を付し、詳細な説明を省略する。
<概要>
第3実施例の水泳モードは、測位機器1が水中(水面下)にあるときの受信信号のデータを使用せず、空中(水面上)にあるときの受信信号のデータのみを使用して、測位演算を行う。
<構成>
図7は、第3実施例におけるベースバンド処理回路部24Cの構成図である。図7によれば、ベースバンド処理回路部24Cは、BB処理部100Cと、サンプルメモリー300と、BB記憶部200Cとを有する。
サンプルメモリー300は、それぞれが20ミリ秒分の受信信号のデータを格納することができる2つのバンクを有する。
BB処理部100Cは、モード切替部102と、サンプリング部110と、相関演算部112と、第3測位演算部114と、を有する。
サンプリング部110は、RF受信回路部22から出力される受信信号のデータを所定のサンプル間隔でサンプリングし、サンプリングしたデータを、20ミリ秒を単位として、サンプルメモリー300の2つのバンクに交互に記憶する(書き込む)。
相関演算部112は、サンプリング部110の書き込み対象となっていないサンプルメモリー300のバンクからデータを読み出し、読み出した20ミリ秒分の受信信号のデータに対して、レプリカコードとの相関演算を行う。相関演算によって得られたドップラー周波数、及び、コード位相は、1つの相関演算結果として、第1相関演算結果蓄積情報228として蓄積記憶される。
第3測位演算部114は、相関演算部112による相関演算結果にもとづく測位演算を行う。具体的には、水中判定センサー32により水中と判定されているならば、相関演算部112に対して受信データに対する相関演算を行わせない。そして、測位機器1が水中にない期間の受信データに対する相関演算結果のみを用いて測位演算を行う。測位演算は、第1相関演算結果蓄積情報228として所定数(例えば、50個)以上の相関演算結果が蓄積される毎に、これらの相関演算結果に対する平均処理を行って求めた、ドップラー周波数及びコード位相の平均値を用いて行う。測位演算の結果は、第3測位結果情報230として記憶される。
BB記憶部200Cには、第3ベースバンドプログラム202Cと、測位モード情報220と、第1相関演算結果蓄積情報228と、第3測位結果情報230と、が記憶される。第3ベースバンドプログラム202Cには、上述の測位モード判定処理(図3参照)を実現するための測位モード判定プログラム204と、後述の水泳モード用測位処理(図8参照)を実現するための第1水泳モード用測位プログラム210と、が含まれる。
<処理の流れ>
図8は、第1水泳モード用測位プログラム210を実行することで実現される水泳モード用測位処理の流れを説明するフローチャートである。この処理は、測位モードが水泳モードである場合に実行される。水泳モード用測位処理では、まず、サンプルメモリー300の1つのバンクに20ミリ秒分の受信信号のデータが蓄積されていないならば(ステップD1:NO)、蓄積されるまで待機する。20ミリ秒分の受信信号のデータが蓄積されたならば(ステップD1:YES)、水中判定センサー32によって測位機器1が水中にあると判定されているかを判断する。
水中でないならば(ステップD3:NO)、相関演算部112が、サンプルメモリー300から読み出した20ミリ秒分の受信信号のデータに対する相関演算を行い、相関演算結果(ドップラー周波数、及び、コード位相)を蓄積記憶する(ステップD5)。次いで、蓄積記憶している相関演算結果が所定数(例えば、50)に達したならば(ステップD7:YES)、第3測位演算部114が、これらの蓄積記憶している相関演算結果を用いた測位演算を行う(ステップD9)。そして、蓄積記憶している相関演算結果をクリアする(ステップD11)。蓄積記憶している相関演算結果が所定数に達していないならば(ステップD7:NO)、測位演算処理、及び、蓄積している相関演算結果のクリアを行わない。
一方、測位機器1が水中にあるならば(ステップD3:YES)、第3測位演算部114は、相関演算部112に対して相関演算を行わせず、蓄積記憶している相関演算結果が所定数(例えば、25)に達しているかを判断し、達しているならば(ステップD13:YES)、これらの相関演算結果を用いた測位演算を行う(ステップD15)。蓄積記憶している相関演算結果が所定数に達していないならば(ステップD13:NO)、測位演算処理を行わない。そして、蓄積記憶している相関演算結果をクリアする(ステップD17)。以上の処理を行うと、ステップD1に戻り、同様の処理を繰り返す。
<作用効果>
このように、第4実施例の水泳モードによれば、測位機器1が水中にあるときの受信信号のデータに対する相関演算を行わず、水中にないときの受信信号のデータに対する相関演算の結果のみを用いて、測位演算を行う。これにより、測位機器1が水中にあるときに受信した著しく減衰した受信信号を用いず、測位機器1が空中にあるときに受信した水中時に比べて信号強度の強い受信信号のみを用いて測位演算を行うので、測位精度を向上させることができる。
[第4実施例]
次に、第4実施例を説明する。第4の実施例において、上述の第1〜第3実施例と同一の構成要素については同符号を付し、詳細な説明を省略する。
<概要>
第4実施例の水泳モードは、測位機器1が水中(水面下)にあるときには、受信部であるRF受信回路部22によるGPS衛星信号の受信動作を一時的に停止し、空中(水面上)にあるときの受信信号のデータのみを使用して、測位演算を行う。
<構成>
図9は、第4の実施例におけるベースバンド処理回路部24Dの構成図である。図9によれば、ベースバンド処理回路部24Dにおいて、BB処理部100Dは、モード切替部102と、RF動作制御部116と、タイマー部118と、相関演算部112と、第4測位演算部120と、を有する。
RF動作制御部116は、RF受信回路部22の動作を制御する。具体的には、水中判定センサー32により水中と判定されている場合に、RF受信回路部22の受信動作を停止させるとともに、サンプリング部110に対して、受信信号のデータのサンプリングを停止させる。受信動作を停止させた後は、タイマー部118によって計時される経過時間が1回の相関演算の単位となる20ミリ秒に達する毎に、水中判定センサー32により水中と判定されていかを判断し、水中でないと判定されると、RF動作制御部116の受信動作を開始させるとともに、サンプリング部110に受信信号のデータのサンプリングを開始させる。
タイマー部118は、RF動作制御部116の指示に従って経過時間を計時する。
第4測位演算部120は、相関演算部112による相関演算結果にもとづく測位演算を行う。具体的には、RF動作制御部116により、測位機器1が水中にある期間は、RF受信回路部22の受信動作、及び、サンプリング部110のサンプリング動作が停止されるので、測位機器1が水中にない期間の受信データに対する相関演算結果のみを用いて測位演算を行うことになる。測位演算は、第2相関演算結果蓄積情報232として所定数(例えば、50個)以上の相関演算結果が蓄積される毎に、これらの相関演算結果に対する平均処理を行って求めた、ドップラー周波数及びコード位相の平均値を用いて行う。測位演算の結果は、第4測位結果情報234として記憶される。
BB記憶部200Dには、第4ベースバンドプログラム202Dと、測位モード情報220と、第2相関演算結果蓄積情報232と、第4測位結果情報234とが記憶される。第4ベースバンドプログラム202Dには、上述の測位モード判定処理(図3参照)を実現するための測位モード判定プログラム204と、後述の水泳モード用測位処理(図10参照)を実現するための第2水泳モード用測位プログラム212と、が含まれる。
<処理の流れ>
図10は、第4実施例における第2水泳モード用測位プログラム212を実行することで実現される水泳モード用測位処理の流れを説明するフローチャートである。この処理は、測位モードが水泳モードである場合に実行される。水泳モード用測位処理では、先ず、水中判定センサー32によって測位機器1が水中にあると判定されているかを判断する。測位機器1が水中にあるならば(ステップE1:YES)、RF動作制御部116が、サンプリング部110に対して受信信号のサンプリングを停止させるとともに、RF受信回路部22の受信動作を停止させる(ステップE3)。次いで、タイマー部118の計時を開始させる(ステップE5)。そして、タイマー部118の計時時間が20ミリ秒に達すると(ステップE7:YES)、ステップE1に戻り、再度、測位機器1が水中にあるか否かを判断する。
測位機器1が水中にないならば(ステップE1:NO)、RF動作制御部116は、RF受信回路部22の受信動作を開始させるとともに、サンプリング部110に対する受信信号のサンプリングを開始させる(ステップE9)。そして、サンプルメモリー300の1つのバンクに20ミリ秒分の受信信号のデータが蓄積されていないならば(ステップE11:NO)、蓄積されるまで待機する。20ミリ秒分の受信信号のデータが蓄積されたならば(ステップE11:YES)、相関演算部112が、サンプルメモリー300から読み出した20ミリ秒分の受信信号のデータに対する相関演算を行い、相関演算結果(ドップラー周波数、及び、コード位相)を蓄積記憶する(ステップE13)。
次いで、水中判定センサー32によって測位機器1が水中にあると判定されているかを判断する。水中でないならば(ステップE15:NO)、蓄積記憶している相関演算結果が所定数(例えば、50)に達しているかを判断し、達したならば(ステップE17:YES)、第4測位演算部120が、これらの蓄積記憶している相関演算結果を用いた測位演算を行う(ステップE19)。そして、蓄積記憶している相関演算結果をクリアする(ステップE21)。蓄積記憶している相関演算結果が所定数に達していないならば(ステップE17:NO)、相関演算処理、及び、蓄積している相関演算結果のクリアを行わない。以上の処理を行うと、ステップE11に戻り、同様の処理を繰り返す。
一方、測位機器1が水中にあるならば(ステップE15:YES)、蓄積記憶している相関演算結果が所定数(例えば、25)に達しているかを判断し、達しているならば(ステップE23:YES)、これらの相関演算結果を用いた測位演算を行う(ステップE25)。蓄積記憶している相関演算結果が所定数に達していないならば(ステップE23:NO)、測位演算処理を行わない。そして、蓄積記憶している相関演算結果をクリアする(ステップE27)。以上の処理を行うと、ステップE3に戻り、同様の処理を繰り返す。
<作用効果>
このように、第4実施例の水泳モードによれば、測位機器1が水中にあるときには衛星信号の受信動作を行わず、水中にないときの受信信号のデータに対する相関演算の結果のみを用いて、測位演算を行う。これにより、測位機器1が水中にあるときに受信した著しく減衰した受信信号を用いず、測位機器1が空中にあるときに受信した水中時に比べて信号強度の強い受信信号のみを用いて測位演算を行うので、測位精度を向上させることができる。更に、測位機器1が水中にある場合にはRF受信回路部22の受信動作を停止させるので、消費電力の削減を図ることができる。
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であるのは勿論である。
(A)測位モードの切り替え
上述の実施形態では、気圧センサー30の計測値に基づいて測位モードを自動的に切り替えることとしたが、操作部42を介したユーザーに操作指示に従って切り替えることとしても良い。
(B)KF測位処理
第4実施例において、カルマンフィルターを用いた測位演算の予測ステップにおいては、位置を移動しないこと、すなわち速度がゼロであるとして演算することとしても良い。測位演算の間隔は1秒程度であり、水泳の場合、その間の移動距離は短いためであり、直後の補正ステップで補正可能であるからである。
(C)衛星測位システム
上述の実施形態では、衛星測位システムとしてGPSを例に挙げて説明したが、GLONASS(GLObal NAvigation Satellite System)、Galileo、BeiDou等の他の衛星測位システムであっても良い。
(D)例示した数値
上述の実施形態で例示した数値は一例であり、他の数値としてもよいことは勿論である。
また、第3実施例及び第4実施例において、サンプルメモリー300が2つのバンクを有することとして説明したが、3つ以上のバンクを有することとしてもよい。
1…測位機器、10…受信アンテナ20…GPS受信機、22…RF受信回路部、24(24A,24B,24C,24D)…ベースバンド処理回路部、100A…BB(ベースバンド)処理部、100B…第2処理部、100C…第3処理部、100D…第4処理部、102…モード切替部、104…衛星捕捉部、106…第1測位演算部、108…第2測位演算部、110…サンプリング部、112…相関演算部、114…第3測位演算部、116…RF動作制御部、118…タイマー部、120…第4測位演算部、200A…第1記憶部、200B…第2記憶部、200C…第3記憶部、200D…第4記憶部、202A…第1ベースバンドプログラム、202B…第2ベースバンドプログラム、202C…第3ベースバンドプログラム、202D…第4ベースバンドプログラム、204…測位モード判定プログラム、206…第1測位プログラム、208…第2測位プログラム、210…第1水泳モード用測位プログラム、212…第2水泳モード用測位プログラム、220…測位モード情報、222…メジャメント情報、224…第1測位結果情報、226…第2測位結果情報、228…第1相関演算結果蓄積情報、230…第3測位結果情報、232…第2相関演算結果蓄積情報、234…第4測位結果情報、300…サンプルメモリー、30…メイン処理部、30…気圧センサー、32…水中判定センサー、40…メイン処理部、42…操作部、44…表示部、46…音出力部、48…時計部、50…通信部、52…メイン記憶部

Claims (7)

  1. 身体に装着される測位機器の測位制御方法であって、
    前記測位機器は、測位用衛星からの測位用衛星信号を受信する受信部と、気圧センサーとを備えており、
    陸上モードと水泳モードとがある測位モードを、前記気圧センサーの計測値に基づいて前記水泳モードに切り替えることと、
    前記水泳モードに切り替えた際に、前記受信部による受信結果に含まれる受信周波数の使用を抑止し、前記受信結果に含まれる擬似距離を用いて位置を算出する前記水泳モード用の測位演算を実行することと、
    を含む測位制御方法。
  2. 前記切り替えることは、前記気圧センサーの計測値をもとに算出した所定時間における気圧変化を用いて前記測位モードを前記水泳モードに切り替えることを含む、
    請求項1に記載の測位制御方法。
  3. 前記位置を算出することは、前記擬似距離を用いた最小二乗法で前記位置を算出することである、
    請求項1又は2に記載の測位制御方法。
  4. 前記位置を算出することは、前記擬似距離を用いたカルマンフィルター処理で前記位置を算出することである、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の測位制御方法。
  5. 前記位置を算出することは、前記カルマンフィルター処理の予測ステップにおいて、前記受信周波数から求まる速度に代えて、所与の単位時間当たりの移動距離を使用して位置を予測する、または、移動しないこととして位置を予測する、
    請求項4に記載の測位制御方法。
  6. 身体に装着される測位機器であって、
    測位用衛星からの測位用衛星信号を受信する受信部と、
    気圧センサーと
    陸上モードと水泳モードとがある測位モードを、前記気圧センサーの計測値に基づいて前記水泳モードに切り替えるモード切替部と、
    前記水泳モードに切り替えた際に、前記受信部による受信結果に含まれる受信周波数の使用を抑止し、前記受信結果に含まれる擬似距離を用いて位置を算出する前記水泳モード用の測位演算を実行する測位演算部と、
    を備えた測位機器。
  7. 前記モード切替部は、前記気圧センサーの計測値をもとに算出した所定時間における気圧変化を用いて前記測位モードを前記水泳モードに切り替えることを含む、
    請求項6に記載の測位機器。
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