JP6686272B2 - ガスケット部材、それを用いた膜電極接合体、および燃料電池 - Google Patents

ガスケット部材、それを用いた膜電極接合体、および燃料電池 Download PDF

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Description

本発明は、高分子形燃料電池に関し、特にガスケット部材およびそれを用いた膜電極接合体に関する。
近年、環境問題やエネルギー問題の一対策として、燃料電池が注目されている。燃料電池とは、水素やメタンなどの還元性ガスを、酸素や空気等の酸化性ガスにより酸化する反応において、これに伴う化学エネルギーを電気エネルギーに変換し、電気を得るものである。原料となりうる物質が豊富に存在することや、発電による排出物が水のみであることから、クリーンなエネルギーとされる。
燃料電池は、電解質の種類によって、アルカリ形、リン酸形、高分子形、溶融炭酸塩形、固体酸化物形などに分類されるが、そのうち高分子形燃料電池(PEFC)は、低温作動、高出力密度であり、小型・軽量化が可能であることから、携帯用電源、家庭用電源、車載用動力源としての利用が期待されている。
高分子形燃料電池は、高分子電解質膜の一方の面に燃料極(アノード触媒層)と、他方の面に空気極(カソード触媒層)とを、対向するように設けた構造を有するが、これを膜電極接合体と呼ぶ。
発電の際には、燃料極側に水素を含む燃料ガス、空気極側に酸素を含む酸化剤ガスを供給する。供給された燃料ガスは、アノード触媒層(燃料極触媒層、または単に電極触媒層、あるいは触媒層ともいう)にて、プロトンおよび電子になる。プロトンはアノード触媒層内の高分子電解質および高分子電解質膜を通り、カソード触媒層(空気極触媒層、または単に電極触媒層、あるいは触媒層ともいう)側に移動する。電子は、外部回路を通り、同じくカソード触媒層に移動する。カソード触媒層においては、プロトン、電子および外部から供給される酸化剤ガスが反応し、水が生成される。以上のように燃料極および空気極において化学反応が起こり、電荷が発生し、電池として機能する。
膜電極接合体の作製には、一般に、湿式塗工や転写法が用いられる。なかでも、触媒層を構成する材料と、適当な溶媒または分散媒から成るスラリを、電解質膜に直接塗布する方法は、複雑な装置を必要とせず、また、触媒層の密着性に優れ、発電性能および耐久性に有利な膜電極接合体を与えることが知られる。しかしこの方法では、電解質膜のスラリ溶媒による膨潤、およびその後の乾燥による収縮が避けられず、触媒層を所望の形状につくることが非常に難しい。
また、転写法では加熱や加圧による電解質膜の変形はあるものの、湿式塗工における変形よりは小さい。しかしながら、転写時の位置合わせに工夫を要する。
一般に膜電極接合体では、電解質膜に触媒層が形成された領域と形成されていない領域との厚みの差によって生じるガスの漏洩や、記触媒層が形成されない領域の集中的な劣化を防ぐために、電解質膜上の触媒層の外側にガスケット部材を設けている。
例えば触媒層を凡そ設計どおりの形に形成し、且つ、簡便にガスケット部材付き膜電極接合体を作製するために、特許文献1に記載の方法が提案されている。特許文献1には、開口部を有するマスキング部材を電解質膜上に配置して、触媒層用スラリを電解質膜に直接塗布する方法が示されており、マスキング部材とガスケット部材とを積層することによ
り、ガスケット部材付き膜電極接合体を簡易的に得ることができる。
しかしながら、上記の方法では、ガスケット部材と触媒層との間の隙間を完全になくすことはできず、そのように電解質膜が露出した領域があると、発電に伴う劣化が加速され耐久性が低下するという問題がある。
特許第4737924号
本発明は上記の課題を解決するためのものであり、電解質膜の露出がなく、耐久性に優れ、かつ外観に問題のない膜電極接合体の作製を容易にするガスケット部材を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、高分子電解質膜の一方の面に燃料極触媒層、他方の面に空気極触媒層が形成された膜電極接合体に用いられる燃料電池用ガスケット部材であって、前記燃料極触媒層及び空気極触媒層領域に対応する領域が開口されたガスケット本体と、前記燃料極触媒層及び空気極触媒層領域の外周部と接するガスケット本体の開口部の内側に、前記燃料極触媒層または空気極触媒層を構成する触媒または触媒を担持した炭素粒子と高分子電解質とを含む材料からなる枠型要素を具備し、燃料極側の前記ガスケット部材と空気極側の前記ガスケット部材の間に前記高分子電解質膜が配置されていることを特徴とするガスケット部材である。
また前記枠型要素の厚みが前記ガスケット本体の厚みを超えないことを特徴とする
また前記枠型要素の幅が0.005mm以上0.5mm以下であることを特徴とする
また前記ガスケット本体は、前記膜電極接合体側に接着層または粘着層を有することを特徴とする
また前記ガスケット本体がフイルム基材から成ることを特徴とする
また前記の少なくともいずれかの特徴を有するガスケット部材を具備したことを特徴とする膜電極接合体である。
また、前記の膜電極接合体を用いたことを特徴とする燃料電池である
また本発明の別の態様は、高分子電解質膜の一方の面に燃料極触媒層、他方の面に空気極触媒層が形成された膜電極接合体に用いられる燃料電池用ガスケット部材の製造方法であって、前記燃料極触媒層及び空気極触媒層領域に対応する領域が開口されたガスケット本体と、前記燃料極触媒層及び空気極触媒層領域の外周部と接するガスケット本体の開口部の内側に、前記燃料極触媒層または空気極触媒層を構成する触媒または触媒を担持した炭素粒子と高分子電解質とを含む材料からなる枠型要素を具備し、前記枠型要素は直接湿式塗布法により形成されことを特徴とするガスケット部材の製造方法である。
本発明の一態様によれば、燃料極触媒層及び空気極触媒層に対応する領域が開口されたガスケット本体と、前記燃料極及び空気極領域の外周部と接するガスケット本体の開口部の内側に、燃料極及び空気極の外周と密着する枠型要素を設けることにより、燃料極及び空気極領域との段差や隙間をなくすことができる。
また、枠型要素を燃料極または空気極領域を構成する材料で形成することにより、枠型要素も燃料極または空気極と同様の機能を有することができ、電解質膜の露出がなく、耐久性に優れた膜電極接合体を容易に作製することができる。
また枠型要素に燃料極触媒層または空気極触媒層の機能を備え、両触媒層との良好な密着性と、隙間充填・段差吸収とをする緩衝性を奏する。
また枠型要素の厚みが前記ガスケット本体部の厚みを超えないことにより、枠型要素の周縁端部からのガスの漏洩を防ぐことができる。
また枠型要素の幅を0.005〜0.5mmの範囲とすることで、燃料極触媒層及び空気極触媒層の形成が比較的容易となり、また位置精度を緩和する効果が得られる。
またガスケット本体が、膜電極接合体側に接着層または粘着層を有することにより、高分子電解質膜との界面のガスシール性を向上させることができる。
またガスケット本体及がフイルム基材から成ることにより、均一な厚みを得ることが容易で、且つ圧力が加えられた際の変形を小さくすることができる。
上記で説明したように、本発明のガスケット部材を用いることにより、電解質膜の露出がなく、耐久性に優れ、かつ外観に問題のない膜電極接合体及び燃料電池を提供することができる。
本発明の一実施形態による燃料電池セルの分解斜視図である。 本発明の一実施形態による膜電極接合体を説明する図である。 本発明の一実施形態によるガスケット部材の上面および断面図である。 本発明の一実施形態による膜電極接合体を説明する図である。
図1は、本発明の膜電極接合体1を用いた高分子形燃料電池構成の一例を示す分解斜視図である。これに示されるように、高分子形燃料電池は膜電極接合体1に加えて、例えば、セパレータ4、5や拡散層2、3とを備えて構成される。
セパレータ4、5は、導電性を有し、且つガスを透過しない材料より成る。例えば、耐食処理が施された金属板または焼成カーボン等のカーボン系材料等である。セパレータ4、5は、空気極および燃料極の拡散層2、3と面して、それぞれの反応ガス流通用の流路41、51となる櫛型構造を備えて配置される。この面に対向する面に、冷却水流路を有することも多い。酸化剤ガスおよび燃料ガスはまずセパレータ4、5の反応ガス流路41、51を通る。
流路41、51を通るうちに、反応ガスは拡散層2、3を介して、膜電極接合体1に供
給される。拡散層2、3は、導電性が高く、原料ガスの拡散性が高い材料から成る。たとえば、金属フイルム、導電性高分子、カーボン材料等が挙げられるが、なかでもカーボンペーパ等の多孔質導電体材料が好ましい。拡散層2、3の厚みは、50um〜1000um程度が好ましい。
拡散層2、3に挟持されて、膜電極接合体1がある。図2に示されるように、電解質膜10の両面に燃料極触媒層6および空気極触媒層7(以下、単に触媒層6、7と記す)が形成され、その外側を囲むように触媒層6、7と隙間を空けずにガスケット部材8、9が配される。
電解質膜10は、イオン伝導性の高い材用であれば特に限定されないが、多くはパーフルオロスルホン酸系や炭化水素系の固体高分子電解質膜が用いられる。具体的には、デュポン社(Du Pont社)のナフィオン(Nafion、登録商標)、ジャパンゴアテックス社製のゴアセレクト(Goreselect、登録商標)、旭硝子社製のフレミオン(Flemion、登録商標)等が挙げられる。電解質膜10の厚みは、特に限定されないが、10um〜200umが好ましく、これより薄いと破損しやすく、また扱いにくくなり、厚いと膜抵抗が大きくなり性能に問題を生じる。
触媒層6、7は、触媒と電解質とから成り、触媒は粒子状の触媒粒子として用いられる。
例えば触媒粒子としては、白金やパラジウム、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、オスミウムの白金族元素や、鉄、鉛、銅、クロム、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、モリブデン、ガリウム、アルミニウムなどの金属またはこれらの合金、酸化物や複酸化物等が使用できる。
触媒粒子は単体で用いることもできるが、導電性担体に担持させて用いることが好ましい。導電性担体には、一般的にカーボン粒子が用いられるが、微粒子状で導電性および化学的耐性を有するものであれば特に限定するものではない。例えばカーボンブラックやグラファイト、黒鉛、活性炭、カーボンファイバ、カーボンナノチューブ、フラーレン等が挙げられる。カーボン粒子の粒径は10〜1000nm程度が好ましく、これより小さいと電子伝導パスが形成されにくくなり、また大きいと触媒層6、7の厚みが増して抵抗が増加してしまう。
触媒層6、7に用いる電解質は、イオン伝導性を有するものであればよい。電解質膜10と同質の材料を用いると、触媒層6、7と電解質膜10との密着性が高められ、より好ましい。
触媒層6、7の形成手段は、特に問わない。例えば上述の触媒粒子、担体および電解質の混合物を分散させたスラリを電解質膜10に直接湿式塗布する方法や、転写基材または拡散層2、3に塗工して後に転写により形成する方法がある。このとき用いるスラリの溶媒または分散媒は、とくに限定されないが、電解質を溶解または分散できるものが良い。水、アルコール類、ケトン類、アミン類、エステル類、エーテル類、グリコールエーテル類や、これらを種々の割合で混合したものが一般的である。
触媒層6、7の形成には、必要に応じて乾燥工程を設ける。その乾燥方法は特に限定されず、例えば温風乾燥、赤外乾燥、減圧乾燥が挙げられる。
ガスケット本体81、91には、厚みが均一であること、および圧力を加えられた際の変形が小さいことが求められ、フイルムから成るものが好適である。フイルムから成るガ
スケット本体81、91とは、フイルムの少なくとも一方面に粘着層または接着層を備えるものであり、他方面に離型層を備えていてもよい。粘着層または接着層は、フイルムと電解質膜10の間に具備され、界面のガスシール性を向上させる。離形層は、例えばガスケット本体81、91を貼り付けた後に、このガスケット本体81、91をマスクとして触媒層6、7を湿式塗布形成する場合に、ガスケット表面に付着した触媒スラリの除去を容易にする。
ガスケット本体の材料としては、圧力を加えられても変形しにくいものがよく、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド等の高分子材料が挙げられる。これらを単独で用いてもよく、また組み合わせて用いてもよい。
本発明のガスケット部材8、9は図3に示すように、ガスケット本体81、91の内側の開口部周縁に沿って枠型要素82、92を備えることを特徴としている。枠型要素81、91の幅は、Wは0.005〜0.5mmである。特に0.01〜0.5mmが好ましい。これより小さいと触媒層形成における位置精度緩和の効果が小さく、これより大きいと塗布面すなわちガスケット部材8、9の側面の面積(厚み)が小さいために形成が難しい。
枠型要素82、92の厚みは、ガスケット本体81、91のそれを超えない。触媒層6、7の厚みに対して1/2〜1倍がよく、拡散層2、3を触媒層6、7の外側に配した際にでも圧着やセルの締め付けによって、ガスケット本体81、91と前記拡散層2、3との段差が解消される必要がある。
ガスケット本体81、91は単一、または複数の部材から成る。ガスケット本体81、91が単一の部材から成り、その厚みが触媒層6、7と拡散層2、3との和に等しく、そこにそれらより厚みの小さい枠型要素82、92が設けられてもよい。また、ガスケット本体8、9が複数の部材から成ってもよく、例えば、触媒層6、7と厚みが等しいガスケット本体81、91と、拡散層2、3と厚みが等しい部材とから構成されてもよい(図4)。
枠型要素82、92は、触媒層6、7の成分の一部を含む。触媒層6、7に用いられる触媒と電解質とをともに含む構成がとくに好ましい。あるいは、触媒層6、7に用いられる電解質と、より耐久性に優れる触媒とを含む構成でもよい。この場合、本来劣化しやすい電極端部に高耐久性の材料を配することで、劣化を抑制することができる。
枠型要素82、92の形成手段は、特に限定されない。たとえば触媒粒子、担体および電解質の混合物を分散させたスラリをガスケット部材81、91本体の側面に直接湿式塗布する方法がある。このとき用いるスラリの溶媒または分散媒は、特に限定されないが、電解質を溶解または分散できるものが良い。水、アルコール類、ケトン類、アミン類、エステル類、エーテル類、グリコールエーテル類や、これらを種々の割合で混合したものが一般的である。
膜電極接合体1は、例えば電解質膜10に、ガスケット部材8、9を貼り合わせ、そこに触媒層6、7を形成して製造される。また、電解質膜10に触媒層6、7を形成した後に、ガスケット部材8、9を配して作られてもよい。続いて拡散層2、3が触媒層6、7の外側に設けられる。その後さらに、200度以下の加熱やプレス、またはその両方が行われることも好ましい。加熱冷却に伴う硬度変化や加圧押し付けにより、枠型要素82、92と触媒層6、7との密着がよくなり、触媒層端部の劣化をより効果的に抑制することができ、加えて、触媒層6、7と枠型要素82、92、およびその重なる部分の厚みを均
等にすることができる。
以下、本発明の実施例について詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されない。
<実施例1>
枠型要素用スラリとして、白金担持カーボン(TEC10E50E、田中貴金属)と水とを混合した後、これに2−プロパノールと電解質(Nafion分散液、和光純薬工業)を加えて撹拌して得たものを用いた。
50mm×50mmの正方形の開口部を有する粘着層付PETフイルムをガスケット本体として用意した。この開口部の内側に枠型要素用スラリを塗布して温風乾燥し、枠型要素を形成してガスケット部材を作製した。
電解質膜(Nafion211CS、デュポン)の両面に、上記ガスケット部材を貼り付けた。触媒層用スラリをドクターブレードで塗工し、ガスケット部材の外表面に付着したスラリを除去した後、80℃の炉内で乾燥し、膜電極接合体を作製した。
<比較例1>
白金担持カーボン(TEC10E50E、田中貴金属)と水とを混合した後、これに2−プロパノールと電解質(Nafion分散液、和光純薬工業)を加えて撹拌し、触媒層用スラリを調整した。
電解質膜(Nafion211CS、デュポン)の両面に、50mm×50mmの正方形の開口部を有する粘着層付PETフイルムを貼り付けた。次に電解質膜に、上記触媒層用スラリをドクターブレードで塗工し、さらに80℃の炉内で乾燥し、膜電極接合体を作製した。
<比較例2>
エチレンテトラフルオロエチレン共重合体フイルムに、上記触媒層スラリを塗布し乾燥させたものを転写基材として、電解質膜(Nafion211CS、デュポン)の両面中央部50mm×50mmの範囲に、熱プレスにより触媒層を形成した。この両面に、触媒層と開口部の位置が合うように、50mm×50mmの正方形の開口部を有する粘着層付PETフイルムを貼り付け膜電極接合体を作製した。
<評価及び方法>
実施例1及び比較例1、2で得られた膜電極接合体について、以下の方法で外観及び耐久性試験を実施した。結果を以下の表1に記す。
・外観〜膜電極接合体の触媒層の周縁部を光学顕微鏡により、電解質膜の露出およびしわを目視観察した。
・耐久性試験〜膜電極接合体の両面に、拡散層(SIGRACET 35BC、SGL)を配置しプレスした後、市販のJARI標準セルを用いてOCV耐久試験を実施した。セル温度は100℃として、燃料極触媒層(アノード)に加湿水素、空気触媒層(カソード)に加湿酸素を供給した。耐久時間が25時間を超えるものを可(○)、超えないものを不可(×)と判定した。
Figure 0006686272
<比較結果>
燃料極触媒層と空気極触媒層の周縁部を光学顕微鏡で確認すると、実施例1では触媒層とガスケット部材との間に、電解質膜の露出部がなかったが、比較例1および2ではもっとも幅の狭い部分でも0.08mmの間隙があり、電解質膜の露出が確認できた。
また、比較例1では電解質膜の露出部に、しわが見られた。これはスラリ中の溶媒による膨潤とその乾燥による収縮に起因すると思われる。実施例1および比較例2では、しわが見られなかった。湿式塗工による実施例1においてしわが発生しなかったのは、塗布領域の周縁部にある枠型要素のために、電解質膜に吸収される溶媒量が少ないか、吸収される速度が遅く変化が緩やかであり、膨潤収縮の影響が十分に小さく抑えられたものと考える。
1 膜電極接合体
2 拡散層
3 拡散層
4 セパレータ
41 ガス流路
5 セパレータ
51 ガス流路
6 燃料極触媒層
7 空気極触媒層
8、9 ガスケット部材
81 ガスケット本体
82 枠型要素
91 ガスケット本体
92 枠型要素
10 電解質膜

Claims (8)

  1. 高分子電解質膜の一方の面に燃料極触媒層、他方の面に空気極触媒層が形成された膜電極接合体に用いられる燃料電池用ガスケット部材であって、
    前記燃料極触媒層及び空気極触媒層領域に対応する領域が開口されたガスケット本体と、前記燃料極触媒層及び空気極触媒層領域の外周部と接するガスケット本体の開口部の内側に、前記燃料極触媒層または空気極触媒層を構成する触媒または触媒を担持した炭素粒子と高分子電解質とを含む材料からなる枠型要素を具備し、
    燃料極側の前記ガスケット部材と空気極側の前記ガスケット部材の間に前記高分子電解質膜が配置されていることを特徴とするガスケット部材。
  2. 前記枠型要素の厚みが前記ガスケット本体の厚みを超えないことを特徴とする請求項1に記載のガスケット部材。
  3. 前記枠型要素の幅が0.005mm以上0.5mm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のガスケット部材。
  4. 前記ガスケット本体は、前記膜電極接合体側に接着層または粘着層を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のガスケット部材。
  5. 前記ガスケット本体がフイルム基材から成ることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のガスケット部材。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のガスケット部材を具備したことを特徴とする膜電極接合体。
  7. 請求項6に記載の膜電極接合体を用いたことを特徴とする燃料電池。
  8. 高分子電解質膜の一方の面に燃料極触媒層、他方の面に空気極触媒層が形成された膜電極接合体に用いられる燃料電池用ガスケット部材の製造方法であって、
    前記燃料極触媒層及び空気極触媒層領域に対応する領域が開口されたガスケット本体と、前記燃料極触媒層及び空気極触媒層領域の外周部と接するガスケット本体の開口部の内側に、前記燃料極触媒層または空気極触媒層を構成する触媒または触媒を担持した炭素粒子と高分子電解質とを含む材料からなる枠型要素を具備し、
    前記枠型要素は直接湿式塗布法により形成されことを特徴とするガスケット部材の製造方法。
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