JP6684854B2 - 磁気センサ及び診断装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、磁気センサ及び診断装置に関する。
磁性層を用いた磁気センサがある。磁気センサを用いた診断装置がある。磁気センサにおいて、検出感度の向上が望まれる。
特開2017−3336号公報
本発明の実施形態は、検出感度の向上が可能な磁気センサ及び診断装置を提供する。
本発明の実施形態によれば、磁気センサは、第1磁性層を含む第1素子と、第2磁性層を含む第2素子と、第1配線と、第2配線と、前記第1配線及び前記第2配線と電気的に接続された第1回路部と、前記第1素子及び前記第2素子と電気的に接続された第2回路部と、を含む。前記第1回路部は、前記第1配線に第1交流電流を供給し、前記第2配線に第2交流電流を供給する。前記第2回路部は、前記第1素子に第1素子電流を供給し、前記第2素子に第2素子電流を供給する。第1時刻において、前記第1交流電流は、第1交流電流向きを有し、前記第2交流電流は、第2交流電流向きを有する。第2時刻において、前記第1交流電流は、前記第1交流電流向きと反対の向きを有し、前記第2交流電流は、前記第2交流電流向きと反対の向きを有する。前記第1時刻において、前記第1素子電流は、第1素子電流向きを有し、前記第2素子電流は、第2素子電流向きを有する。前記第2時刻において、前記第1素子電流は、前記第1素子電流向きを有し、前記第2素子電流は、前記第2素子電流向きを有する。前記第1交流電流向きは、前記第1素子電流の向きの成分を有する。前記第2交流電流向きは、前記第2素子電流の向きとは反対の向きの成分を有する。
図1(a)〜図1(c)は、第1実施形態に係る磁気センサを例示する模式的斜視図である。 図2(a)〜図2(f)は、第1実施形態に係る磁気センサにおける動作を例示する模式図である。 図3は、磁気センサの特性を例示するグラフ図である。 図4は、磁気センサの特性を例示するグラフ図である。 図5は、磁気センサの特性を例示するグラフ図である。 図6は、第1実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図7(a)及び図7(b)は、第1実施形態に係る磁気センサの特性を例示するグラフ図である。 図8(a)及び図8(b)は、第1実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。 図9は、第1実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図10(a)及び図10(b)は、第1実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図11は、磁気センサの特性を例示するグラフ図である。 図12は、磁気センサの特性を例示するグラフ図である。 図13(a)及び図13(b)は、磁気センサの特性を例示するグラフ図である。 図14(a)〜図14(d)は、第1実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式的斜視図である。 図15(a)及び図15(b)は、第1実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。 図16(a)及び図16(b)は、第1実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。 図17(a)〜図17(d)は、第1実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。 図18(a)及び図18(b)は、第1実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。 図19は、第1実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。 図20(a)及び図20(b)は、第1実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。 図21は、第2実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。 図22(a)及び図22(b)は、磁気センサを例示する模式的斜視図である。 図23(a)〜図23(f)は、第2実施形態に係る磁気センサにおける動作を例示する模式図である。 図24は、磁気センサの特性を例示するグラフ図である。 図25(a)〜図25(c)は、磁気センサの特性を例示するグラフ図である。 図26(a)及び図26(b)は、磁気センサの特性を例示するグラフ図である。 図27(a)及び図27(b)は、第2実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。 図28(a)及び図28(b)は、第2実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。 図29(a)〜図29(d)は、第2実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。 図30(a)及び図30(b)は、第2実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。 図31は、第2実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。 図32(a)及び図32(b)は、第2実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。 図33(a)及び図33(b)は、第2実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。 図34は、実施形態に係る磁気センサにおける動作を例示する模式図である。 図35は、磁気センサの試料を例示する模式図である。 図36は、磁気センサの試料の特性の測定回路を例示する模式図である。 図37は、磁気センサの試料の特性の測定結果を例示するグラフ図である。 図38(a)及び図38(b)は、磁気センサの試料の特性の測定結果を例示するグラフ図である。 図39は、第3実施形態に係る磁気センサ及び診断装置を示す模式図である。 図40は、第4実施形態に係る別の磁気センサを示す模式図である。
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1実施形態)
図1(a)〜図1(c)は、第1実施形態に係る磁気センサを例示する模式的斜視図である。
図1(b)及び図1(c)は、磁気センサの一部を例示する斜視図である。
図1(a)に示すように、実施形態に係る磁気センサ110は、第1素子51、第2素子52、第1配線61、第2配線62及び第1回路部71を含む。この例では、磁気センサ110は、第2回路部72をさらに含む。
第1素子51は、第1磁性層11、第1対向磁性層11o及び第1非磁性層11nを含む。第1非磁性層11nは、第1磁性層11と第1対向磁性層11oとの間に設けられる。第1磁性層11及び第1対向磁性層11oは、例えば強磁性である。1つの例において、第1非磁性層11nは、非磁性の金属を含む。第1素子51は、例えば、面内通電型のGMR(巨大磁気抵抗効果:Giant Magneto-Resistance)素子である。
図1(b)に示すように、第1対向磁性層11oから第1磁性層11への第1積層方向Ds1をZ軸方向とする。Z軸方向に対して垂直な1つの方向をX軸方向とする。Z軸方向及びX軸方向に対して垂直な方向をY軸方向とする。
上記の第1積層方向Ds1と交差する1つの方向を第1磁性層方向Dx1とする。第1積層方向Ds1及び第1磁性層方向Dx1を含む平面と交差する方向を第1磁性層交差方向Dy1とする。例えば、第1磁性層方向Dx1は、X軸方向に沿う。例えば、第1磁性層交差方向Dy1は、Y軸方向に沿う。
1つの例において、第1磁性層方向Dx1に沿う第1磁性層11の長さL1は、第1磁性層交差方向Dy1に沿う第1磁性層11の長さW1よりも長い。長さW1は、例えば、幅である。第1磁性層方向Dx1に沿う第1磁性層11の長さL1は、第1積層方向Ds1に沿う第1磁性層11の長さt1よりも長い。長さt1は、例えば、厚さである。長さW1は、長さt1よりも長い。第1磁性層方向Dx1は、例えば、長軸方向である。第1磁性層交差方向Dy1は、例えば、短軸方向である。第1積層方向Ds1は、例えば、厚さ方向である。
第1対向磁性層11o及び第1非磁性層11nのそれぞれの第1磁性層方向Dx1に沿う長さは、長さL1と実質的に同じでも良い。第1対向磁性層11o及び第1非磁性層11nのそれぞれの第1磁性層交差方向Dy1に沿う長さは、長さW1と実質的に同じでも良い。第1対向磁性層11oの第1積層方向Ds1に沿う長さは、長さt1と実質的に同じでも良い。
第2素子52は、第2磁性層12、第2対向磁性層12o及び第2非磁性層12nを含む。第2非磁性層12nは、第2磁性層12と第2対向磁性層12oとの間に設けられる。第2磁性層12及び第2対向磁性層12oは、例えば強磁性である。1つの例において、第2非磁性層12nは、非磁性の金属を含む。第2素子52は、例えば、面内通電型のGMR素子である。
図1(c)に示すように、第2対向磁性層12oから第2磁性層12への第2積層方向Ds2は、Z軸方向に沿う。第2積層方向Ds2と交差する1つの方向を第2磁性層方向Dx2とする。第2積層方向Ds2及び第2磁性層方向Dx2を含む平面と交差する方向を第2磁性層交差方向Dy2とする。この例では、第2磁性層方向Dx2は、X軸方向に沿う。第2磁性層交差方向Dy2は、Y軸方向に沿う。
1つの例において、第2磁性層方向Dx2に沿う第2磁性層12の長さL2は、第2磁性層交差方向Dy2に沿う第2磁性層12の長さW2よりも長い。長さW2は、例えば、幅である。第2磁性層方向Dx2に沿う第2磁性層12の長さL2は、第2積層方向Ds2に沿う第2磁性層12の長さt2よりも長い。長さt2は、例えば、厚さである。長さW2は、長さt2よりも長い。第2磁性層方向Dx2は、例えば、長軸方向である。第2磁性層交差方向Dy2は、例えば、短軸方向である。第2積層方向Ds2は、例えば、厚さ方向である。
第2対向磁性層12o及び第2非磁性層12nのそれぞれの第2磁性層方向Dx2に沿う長さは、長さL2と実質的に同じでも良い。第2対向磁性層12o及び第2非磁性層12nのそれぞれの第2磁性層交差方向Dy2に沿う長さは、長さW2と実質的に同じでも良い。第2対向磁性層12oの第2積層方向Ds2に沿う長さは、長さt2と実質的に同じでも良い。
第2磁性層12には、第1磁性層11の構成(材料を含む)が適用されても良い。第2対向磁性層12oには、第1対向磁性層11oの構成(材料を含む)が適用されても良い。第2非磁性層12nには、第1非磁性層11nの構成(材料を含む)が適用されても良い。
第1素子51は、第1素子端部51a及び第2素子端部51bを含む。第1素子端部51aから第2素子端部51bへの方向は、第1磁性層方向Dx1(例えばX軸方向)に沿う。第1素子端部51a及び第2素子端部51bは、第1素子51の2つの端子部に対応する。
第2素子52は、第3素子端部52c及び第4素子端部52dを含む。第3素子端部52cから第4素子端部52dへの方向は、第2磁性層方向Dx2(例えばX軸方向)に沿う。第3素子端部52c及び第4素子端部52dは、第2素子52の2つの端子部に対応する。
第1磁性層11は、第1磁性層磁化11Mを有する。第1対向磁性層11oは、第1対向磁性層磁化11oMを有する。第2磁性層12は、第2磁性層磁化12Mを有する。第2対向磁性層12oは、第2対向磁性層磁化12oMを有する。
例えば、これらの磁化の向きのいずれかは、外部から磁性層に加わる磁界に応じて変化する。1つの例において、第1磁性層磁化11Mの向き及び第2磁性層磁化12Mの向きは、第1対向磁性層磁化11oMの向き及び第2対向磁性層磁化12oMの向きよりも変化し易い。例えば、第1磁性層11及び第2磁性層12は、磁化自由層(例えば、検出層)である。第1対向磁性層11o及び第2対向磁性層12oは、磁化固定層(例えば、参照層)である。
第1磁性層磁化11Mと第1対向磁性層磁化11oMとの間の角度の変化に応じて、第1素子51の電気抵抗が変化する。第1素子51の電気抵抗は、例えば、第1素子端部51aと第2素子端部51bとの間の電気抵抗に対応する。第2磁性層磁化12Mと第2対向磁性層磁化12oMとの間の角度の変化に応じて、第2素子52の電気抵抗が変化する。第2素子52の電気抵抗は、例えば、第3素子端部52cと第4素子端部52dとの間の電気抵抗に対応する。
図1(a)に示すように、この例では、第2素子端部51b及び第4素子端部52dは、互いに電気的に接続される。この接続は、例えば、配線28Lcにより行われる。
この例では、第2回路部72は、第1素子端部51a及び第3素子端部52cと電気的に接続される。例えば、第2回路部72と第1素子端部51aとが、配線28Laにより電気的に接続される。例えば、第2回路部72と第3素子端部52cとが、配線28Lbにより電気的に接続される。これらの配線のいずれかは、グランド導電部でも良い。
このように、この例では、第1素子51及び第2素子52は、直列に電気的に接続される。第2回路部72は、第1素子51及び第2素子52に、第1電流Id1を供給する。第1電流Id1は、少なくとも直流成分を含む。第2回路部72は、例えば定電圧源である。
第1電流Id1がこれらの素子を流れたときに得られる信号は、これらの素子の電気抵抗の変化に関する情報を含む。例えば、これらの素子に磁界が加わったときに、これらの素子の電気抵抗が変化する。例えば、後述するように、第2素子端部51b及び第4素子端部52dの接続点(配線28Lc)の電位の変化に対応する信号SigAが検出されても良い。信号SigAにより、これらの素子に加わる磁界に関する情報が得られる。
第1回路部71は、第1配線61及び第2配線62と電気的に接続される。第1配線61及び第2配線62に、第1回路部71から交流電流が供給される。これらの配線から交流磁界が発生する。第1配線61は、第1磁界発生部61Hの1つの例である。第2配線62は、第2磁界発生部62Hの1つの例である。
図1(a)に示すように、第1配線61と第1素子51との間の距離は、第1配線61と第2素子52との間の距離よりも短い。第2配線62と第2素子52との間の距離は、第2配線62と第1素子51との間の距離よりも短い。
第1配線61は、第1素子51用の磁界発生部である。第2配線62は、第2素子52用の磁界発生部である。第1素子51から第1配線61への方向は、例えば、第1積層方向Ds1(例えば、Z軸方向)に沿う。第2素子52から第2配線62への方向は、例えば、第2積層方向Ds2(例えば、Z軸方向)に沿う。
例えば、第1配線61は、第1配線端部61a及び第2配線端部61bを含む。第2配線62は、第3配線端部62c及び第4配線端部62dを含む。これらの端子が、第1回路部71と電気的に接続される。電気的な接続はグランド導電部を介した電気的な接続を含む。
図1(a)に示すように、第3配線端部62cから第4配線端部62dへの向きは、第1配線端部61aから第2配線端部61bへの向きに沿う。これらの向きは、例えば、X軸方向に沿う。
例えば、第1回路部71は、第1配線61に第1交流電流Ia1を供給する。第1配線61から第1交流磁界Ha1が発生する。第1交流磁界Ha1は、第1素子51に印加される。例えば、第1交流電流Ia1は、第1周波数f1を有する。例えば、第1交流磁界Ha1は、第1周波数f1を有する。
例えば、第1回路部71は、第2配線62に第2交流電流Ia2を供給する。第2配線62から第2交流磁界Ha2が発生する。第2交流磁界Ha2は、第2素子52に印加される。例えば、第2交流電流Ia2は、第1周波数f1を有する。例えば、第2交流磁界Ha2は、第1周波数f1を有する。
第1素子51には、検出対象の磁界に加えて、上記の第1交流磁界Ha1が印加される。第2素子52には、検出対象の磁界に加えて、上記の第2交流磁界Ha2が印加される。第1交流磁界Ha1及び第2交流磁界Ha2の位相は、互いに逆である。
このように、実施形態において、第1回路部71は、第1配線61に第1交流電流Ia1を供給し、第2配線62に第2交流電流Ia2を供給する。一方、第2回路部72は、第1素子51に第1素子電流Ie1を供給し、第2素子52に第2素子電流Ie2を供給する(図1(a)参照)。第1時刻において、第1交流電流Ia1は、第1交流電流向き(例えば、図1(a)に例示する向き)を有し、第2交流電流Ia2は、第2交流電流向き(例えば、図1(a)に例示する向き)を有する。上記の第1時刻は、任意の1つの時刻であり、例えば、図1(a)に例示する状態に対応する時刻である。
第2時刻において、第1交流電流Ia1は、第1交流電流向きと反対の向きを有し、第2交流電流Ia2は、第2交流電流向きと反対の向きを有する。第2時刻は、交流電流の極性が反転する任意の時刻である。
このとき、上記の第1時刻において、第1素子電流Ie1は、第1素子電流向き(例えば、図1(a)に例示する向き)を有し、第2素子電流Ie2は、第2素子電流向き(例えば、図1(a)に例示する向き)を有する。第2時刻においても、第1素子電流Ie1は、上記の第1素子電流向きを有し、第2素子電流Ie2は、上記の第2素子電流向きを有する。実施形態においては、上記の第1交流電流向きは、第1素子電流Ie1の向きの成分を有する。上記の第2交流電流向きは、第2素子電流Ie2の向きとは反対の向きの成分を有する。
このように、実施形態においては、互いに位相が逆の交流磁界を発生させる第1磁界発生部61H及び第2磁界発生部62Hが設けられる。
以下、第1磁界発生部61H及び第2磁界発生部62Hの例である第1配線61及び第2配線62にそれぞれ供給される第1交流電流Ia1及び第2交流電流Ia2の例について説明する。
図2(a)〜図2(f)は、第1実施形態に係る磁気センサにおける動作を例示する模式図である。
これらの図の横軸は、時間tmである。図2(a)の縦軸は、第1配線61に供給される第1交流電流Ia1に対応する。第1交流電流Ia1において、例えば、第1配線端部61aから第2配線端部61bへの向きを、正とする。図2(b)の縦軸は、第2配線62に供給される第2交流電流Ia2に対応する。第2交流電流Ia2において、第3配線端部62cから第4配線端部62dへの向きを、正とする。
図2(c)の縦軸は、第1配線61の第1配線端部61aの第1電位Ea1に対応する。この例では、第1配線端部61aの電位が第2配線端部61bの電位よりも高いときに、第1電位Ea1は正とする。図2(d)の縦軸は、第2配線62の第3配線端部62cの第2電位Ea2に対応する。この例では、第3配線端部62cの電位が第4配線端部62dの電位よりも高いときに、第2電位Ea2は正とする。
図2(e)の縦軸は、第1配線61により発生する第1交流磁界Ha1の強度に対応する。図2(f)の縦軸は、第2配線62により発生する第2交流磁界Ha2の強度に対応する。
図2(a)及び図2(b)に示すように、第1交流電流Ia1及び第2交流電流Ia2は、周期T1で変化する。第1交流電流Ia1及び第2交流電流Ia2は、第1周波数f1を有する。周期T1は、「1/f1」で表される。図2(c)及び図2(d)に示すように、第電位Ea1及び第2電位Ea2は、周期T1で変化する。図2(e)及び図2(f)に示すように、第1交流磁界Ha1及び第2交流磁界Ha2は、周期T1で変化する。実施形態において、第1周波数f1は、例えば、検出対象の磁界の周波数よりも高い。第1周波数f1は、例えば、1kHz以上1MHz以下である。第1周波数f1は、例えば、10kHz以上100MHz以下でも良い。
これらの図に示すように、実施形態において、2つの配線(2つの交流磁界発生部)に関して、電流、電位、及び磁界において、位相が互いに逆である。
例えば、第1交流電流Ia1は、第1時刻(任意の1つの時間tm)において、正である。このとき、第1交流電流Ia1は、第1配線端部61aから第2配線端部61bへの向きを有する(図2(a)及び図1(a)参照)。
例えば、第2交流電流Ia2は、上記の第1時刻において、負である。このとき、第2交流電流Ia2は、第4配線端部62dから第3配線端部62cへの向きを有する(図2(b)及び図1(a)参照)。
このように、少なくとも一部の時間において、第1配線61における交流電流の位相は、第2配線62における交流電流の位相と逆である。
例えば、第1時刻(任意の1つの時間tm)において、第1電位Ea1は、正である(図2(c)参照)。このとき、第1配線端部61aの電位は第2配線端部61bの電位よりも高い。この第1時刻において、第2電位Ea2は、負である(図2(d)参照)。このとき、第4配線端部62dの電位は、第3配線端部62cの電位よりも高い。
例えば、第1時刻(任意の1つの時間tm)において、第1交流磁界Ha1は正である(図2(e)参照)。この第1時刻において、第2交流磁界Ha2は負である(図2(f)参照)。このように、少なくとも一部の時間において、第1磁界発生部61H(例えば第1配線61)による第1交流磁界Ha1の位相は、第2磁界発生部62H(例えば第2配線62)による第2交流磁界Ha2の位相と逆である。
実施形態においては、このような交流電流が用いられる。これにより、以下に説明するように、不要な信号成分が抑制される。これにより、検出感度の向上が可能な磁気センサが提供できる。
図3は、磁気センサの特性を例示するグラフ図である。
図3の横軸は、素子(例えば、第1素子51及び第2素子52など)に印加される磁界Hxに対応する。縦軸は、素子の抵抗Rxに対応する。例えば、外部からの磁界Hxは、素子の長軸方向と交差する方向(例えばY軸方向)の成分を有する。図3に示すように、磁界Hxは、磁界Hx0、磁界Hx1及び磁界Hx2となる場合があり得る。磁界Hx0の絶対値は、磁界Hx1の絶対値及び磁界Hx2の絶対値よりも小さい。磁界Hx0は、例えば、0である。磁界Hx1は負であり、磁界Hx2は正である。磁界Hx0における抵抗Rxは、磁界Hx1における抵抗Rxよりも小さく、磁界Hx2における抵抗Rxよりも小さい。抵抗Rxは、磁界Hxに対して偶関数である。
図3に、第1磁性層11の第1磁性層磁化11M、及び、第1対向磁性層11oの第1対向磁性層磁化11oMが模式的に示されている。例えば、磁界Hx0における、第1磁性層磁化11Mと第1対向磁性層磁化11oMとの間の角度の絶対値は、磁界Hx1における、第1磁性層磁化11Mと第1対向磁性層磁化11oMとの間の角度の絶対値よりも小さく、磁界Hx2における、第1磁性層磁化11Mと第1対向磁性層磁化11oMとの間の角度の絶対値よりも小さい。素子の長軸方向と交差する方向の成分を有する磁界Hxが加わることで、上記のような磁化の向きの変化が生じる。これに伴い、上記のような抵抗Rxの変化が生じる。
以下、図3に例示するような偶関数の特性が利用されるときの素子の特性の例について説明する。
図4は、磁気センサの特性を例示するグラフ図である。
図4は、素子(例えば、第1素子51及び第2素子52など)に磁界Hxとして、交流磁界Hax及び磁界Hmが印加されたときの特性を例示している。磁界Hmは、測定対象(検出対象)の磁界である。横軸は、磁界Hxに対応する。縦軸は、素子の抵抗Rxに対応する。図4の例では、交流磁界は、三角波である。交流磁界は、正弦波またはパルス波などでも良い。交流磁界Haxの周波数を、第1周波数f1とする。
図4に示すように、交流磁界Hax及び磁界Hmが印加されたときに、例えば、素子から信号Sigxが得られる。信号Sigxは、抵抗Rxの変化に対応する。信号Sigxにおいて、抵抗R0を基準とした2種類の周波数成分を有する波形が得られる。
信号Sigx(抵抗Rx)は、第1周波数f1の周波数の成分と、2倍の周波数2f1の成分と、を含む。第1周波数f1の周波数に対応する波形成分は、磁界Hmに起因する。磁界Hmが0の場合は、第1周波数f1の周波数に対応するピークは実質的に生じず、2倍の周波数2f1の成分が生じる。例えば、フィルタなどを用いて、第1周波数f1の周波数に対応する成分を取り出すことができる。第1周波数f1の周波数に対応するピークの強度を測定することで、検知対象の磁界Hmを知ることができる。2倍の周波数2f1の信号は、例えば、不要な信号(例えばノイズ)である。
磁界Hmは直流磁界でも良く、交流磁界でも良い。磁界Hmが交流磁界である場合、磁界Hmの周波数は、交流磁界Haxの周波数(第1周波数f1)よりも低い。
図4は、1つの素子に1つの交流磁界Haxが印加される場合を例示している。実施形態においては、第1素子51に第1磁界発生部61H(例えば、第1配線61)から第1交流磁界Ha1が印加され、第2素子52に第2磁界発生部62H(例えば第2配線6)から第2交流磁界Ha2が印加される。
図5は、磁気センサの特性を例示するグラフ図である。
図5の横軸は、磁界Hxに対応する。図5の縦軸は、抵抗Rxに対応する。図5に例示するように、第1交流磁界Ha1と第2交流磁界Ha2において、位相が互いに逆である。第1交流磁界Ha1及び第2交流磁界Ha2のそれぞれに対応した2種類の信号Sigx(図4参照)が生じる。2種類の信号Sigxにおいては、位相が「1/2f1」の周期でシフトしている。このため、例えば、2種類の信号Sigxの合成信号においては、2倍の周波数2f1の成分が、実質的にキャンセルされる。第1周波数f1の周波数に対応する信号が残る。第1周波数f1の周波数に対応する信号(例えばピーク)の強度を測定することで、検知対象の磁界Hmを知ることができる。このような逆位相の交流磁界を用いることで、2倍の周波数2f1の成分(例えば、不要な信号)が抑制できる。実施形態によれば、検出感度の向上が可能な磁気センサを提供できる。
例えば、図1に例示した、第2素子端部51b及び第4素子端部52dの接続点の電位の変化に対応する信号SigAが検出される。信号SigAにおいて、第1周波数f1の周波数に対応する信号強度を測定することで、検知対象である磁界Hmに関する情報が得られる。例えば、信号SigAにおいて、2倍の周波数2f1に対応する信号強度は、第1周波数f1の周波数に対応する信号強度よりも小さい。信号SigAにおいて、2倍の周波数2f1に対応する成分は実質的に生じない。
実施形態において、複数の素子(第1素子51及び第2素子52)の特性のばらつき、及び、これらの素子と電気的に接続される配線の特性などにより、2倍の周波数2f1に対応する成分が生じても良い。2倍の周波数2f1に対応する成分が著しく低減することで、不要な信号を抑制できる。検出感度の向上が可能になる。例えば、増幅が容易になる。例えば、増幅率の高いアンプを使うことができる。
例えば、図1(a)に示すように、第3回路部73がさらに設けられても良い。第3回路部73は、例えば、第2素子端部51b及び第4素子端部52dの接続点(配線28Lc)に電気的に接続される。第3回路部73は、例えば、第2素子端部51b及び第4素子端部52dの電位の変化に対応する信号SigAを出力する。実施形態において、例えば、信号SigAが検出される。
例えば、第1交流電流Ia1及び第2交流電流Ia2は、第1周波数f1を有する。上記の信号SigAは、第2素子端部51b及び第4素子端部52dの電位の変化の、上記の第1周波数f1の成分に対応する。信号SigAを検出することにより、検知対象である磁界Hmに関する情報が得られる。
図6は、第1実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。
図6に示すように、実施形態に係る磁気センサ111も、第1素子51、第2素子52、第1配線61、第2配線62及び第1回路部71を含む。この例では、磁気センサ111は、第2回路部72及び第3回路部73をさらに含む。
この例では、第1素子51は、第1素子端部51a及び第2素子端部51bを含む。第2素子52は、第3素子端部52c及び第4素子端部52dを含む。この例では、第2回路部72は、第3素子端部52cと電気的に接続される。第1素子端部51aと第4素子端部52dとが電気的に接続される。第2素子端部51bは、例えば、グランド導電部GNDと電気的に接続される。第1素子端部51aと第4素子端部52dとの接続点に、第3回路部73が電気的に接続される。
図6に示すように、第1配線61は、第1配線端部61aと第2配線端部61bとを含む。第2配線62は、第3配線端部62cと第4配線端部62dとを含む。第3配線端部62cから第4配線端部62dへの向きは、第1配線端部61aから第2配線端部61bへの向きに沿う。
第1回路部71は、第1配線端部61aと、配線61Lにより電気的に接続される。第1回路部71は、第4配線端部62dと、配線62Lにより電気的に接続される。一方、第2配線端部61b及び第3配線端部62cは、グランド(例えば、グランド導電部GND)と電気的に接続される。
第1回路部71から、1つの交流電流が、第1配線61及び第2配線62に供給される。第1配線61において、この交流電流は、第1交流電流Ia1である。第2配線62において、この交流電流は、第2交流電流Ia2である。このとき、第1交流電流Ia1が第1配線端部61aから第2配線端部61bへの向きを有する時刻においては、第2交流電流Ia2は第4配線端部62dから第3配線端部62cへの向きを有する。第1交流電流Ia1が第2配線端部61bから第1配線端部61aへの向きを有する時刻においては、第2交流電流Ia2は、第3配線端部62cから第4配線端部62dへの向きを有する。このように、第1配線61及び第2配線62において、供給される交流電流の位相が逆である。
このように、磁気センサ111においては、第1素子51及び第2素子52に加わる外部磁界(例えば磁界Hmでも良い)の向きに対して、少なくとも一部の時間において、第1交流電流Ia1の位相は、第2交流電流Ia2の位相と、逆である。
第1素子51には、第1磁界発生部61H(例えば、第1配線61)から発生する第1交流磁界Ha1と、検知対象の磁界Hmと、が印加される。第2素子52には、第2磁界発生部62H(例えば、第2配線62)から発生する第2交流磁界Ha2と、検知対象の磁界Hmと、が印加される。
図7(a)及び図7(b)は、第1実施形態に係る磁気センサの特性を例示するグラフ図である。
これらの図は、図6に例示した磁気センサ111の特性を例示している。図7(a)及び図7(b)において、横軸は、磁界Hxに対応する。縦軸は、抵抗Rxに対応する。図7(a)は、磁センサ111における第1素子51に対応する。図7(b)は、磁センサ111における第2素子52に対応する。
図7(a)に示すように、検知対象の磁界Hm、及び、第1交流磁界Ha1が、第1素子51に印加される。図7(b)に示すように、検知対象の磁界Hm、及び、第2交流磁界Ha2が、第2素子52に印加される。図6に示すように、第1素子51と第2素子52は、外部からの磁界Hmに対して、互いに逆の向きを有する。従って、図7(a)及び図7(b)のように、第1素子51と第2素子52との向きが同じになるような特性の示し方をした場合、磁界Hmの極性が逆転した(正及び負となる)特性となる。
このような第1交流磁界Ha1及び第2交流磁界Ha2が、第1素子51及び第2素子52にそれぞれ印加される。このため、第1素子51の抵抗Rxの変化と、第2素子52の抵抗Rxの変化と、において、位相が互いに逆になる。このため、既に説明したように、互いに接続された第1素子51及び第2素子52の接続点の信号において、2倍の周波数2f1に対応する成分の強度は、第1周波数f1の周波数に対応する成分の強度よりも小さくなる。これにより、検出感度が向上できる。
図8(a)及び図8(b)は、第1実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。
図8(a)及び図8(b)は、磁界Hm、第1対向磁性層磁化11oM、第2磁性層磁化12oM、第1交流磁界Ha1、及び、第2交流磁界Ha2の向きを例示している。図8(a)に示す例においては、第1素子51に磁界Hm1(検知対象の磁界Hmの一部)が印加され、第2素子52に磁界Hm2(検知対象の磁界Hmの一部)が印加される。磁界Hm1の向きと、磁界Hm2の向きとは、互いに同じである。このとき、第1素子51に印加される第1交流磁界Ha1と、第2素子52に印加される第2交流磁界Ha2とは、ある時刻に互いに逆の向きの成分を含むような逆位相の関係にある。
図8(b)に示す例においては、第1素子51に印加される磁界Hm1(検知対象の磁界Hmの一部)と、第2素子52に印加される磁界Hm2(検知対象の磁界Hmの一部)とは、互いに逆の向きの成分を含む。このとき、第1素子51に印加される第1交流磁界Ha1と、第2素子52に印加される第2交流磁界Ha2とは、図面上ではある時刻に互いに同じ向きの成分を含むような同位相の関係にある。磁界Hmを基準にすると、逆位相の関係となる。図8(b)の構成は、図6、図7(a)及び図7(b)に示した例に対応する。
図8(a)に例示した構成、及び、図8(b)に例示した構成は、複数の素子、複数の配線(磁界発生部)、及び、それらに接続された接続配線の構成に基づいて、決まる。
既に説明したように、実施形態に係る例において、偶関数型の特性の素子が用いられる。例えば、第1素子51の電気抵抗は、第1素子51に印加される磁界に対して偶関数の特性を有する。第2素子52の電気抵抗は、第2素子52に印加される磁界に対して偶関数の特性を有する。実施形態においては、2倍の周波数2f1の成分が抑制できる。これにより、例えば、高いSNRを得ることができる。
実施形態に係る1つの例において、第1磁性層方向Dx1に沿う第1磁性層11の長さL1(図1(b)参照)は、第1磁性層交差方向Dy1に沿う第1磁性層11の長さW1(図1(b)参照)の10倍以上である。第2磁性層方向Dx2に沿う第2磁性層12の長さL2(図1(c)参照)は、第2磁性層交差方向Dy2に沿う第2磁性層12の長さW2(図1(c)参照)の10倍以上である。
1つの例において、第1積層方向Ds1に沿う第1磁性層11の長さt1(図1(b)参照)は、第1磁性層交差方向Dy1に沿う第1磁性層11の長さW1(図1(b)参照の1/2倍以下である。第2積層方向Ds2に沿う第2磁性層12の長さt2(図1(c)参照)は、第2磁性層交差方向Dy2に沿う第2磁性層12の長さW2(図1(c)参照)の1/2倍以下である。
例えば、第1素子51に外部磁界が実質的に印加されていないときに、第1磁性層11の第1磁性層磁化11Mは、第1磁性層方向Dx1に沿う。第2素子52に外部磁界が実質的に印加されていないときに、第2磁性層12の第2磁性層磁化12Mは、第2磁性層方向Dx2に沿う。第1素子51に外部磁界が実質的に印加されていないときに、第1対向磁性層11oの第1対向磁性層磁化11oMは、第1磁性層方向Dx1に沿う。第2素子52に外部磁界が実質的に印加されていないときに、第2対向磁性層12oの第2対向磁性層磁化12oMは、第2磁性層方向Dx2に沿う。
図9は、第1実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。
図9に示すように、実施形態に係る磁気センサ120は、第1素子51、第2素子52、第1配線61、第2配線62及び第1回路部71に加えて、第1抵抗部41及び第2抵抗部42をさらに含む。この例では、磁気センサ120は、第2回路部72及び第3回路部73をさらに含む。
磁気センサ120における第1素子51及び第2素子52の構成は、磁気センサ110における第1素子51及び第2素子52の構成と同様である。例えば、第1素子51は、第1磁性層11と、第1対向磁性層11oと、第1磁性層11と第1対向磁性層11oとの間に設けられた第1非磁性層11nと、を含む(図1(b)参照)。例えば、第2素子52は、第2磁性層12と、第2対向磁性層12oと、第2磁性層12と第2対向磁性層12oとの間に設けられた第2非磁性層12nと、を含む(図1(c)参照)。
図9に示すように、第1素子51は、第1素子端部51a及び第2素子端部51bを含む。第2素子52は、第3素子端部52c及び第4素子端部52dを含む。この例では、第2素子端部51b及び第4素子端部52dは、互いに電気的に接続される。
第1抵抗部41は、第1抵抗端部41a及び第2抵抗端部41bを含む。第2抵抗部42は、第3抵抗端部42c及び第4抵抗端部42dを含む。第2抵抗端部41b及び第1素子端部51aは、互いに電気的に接続される。第4抵抗端部42d及び第3素子端部52cは、互いに電気的に接続される。
第2回路部72は、第1抵抗端部41a、第3抵抗端部42c、第2素子端部51b及び第4素子端部52dと電気的に接続される。後述するように、第2回路部72は、第1抵抗端部41a及び第3抵抗端部42cと、グランド導電部GNDを介して電気的に接続されても良い。第2回路部72は、第2素子端部51b及び第4素子端部52dと、グランド導電部GNDを介して電気的に接続されても良い。
第2回路部72は、第1抵抗部41及び第1素子51の組みに第1電流Id1を供給する。第1電流Id1は、少なくとも直流成分を含む。第2回路部72は、第2抵抗部42及び第2素子52の組みに、第2電流Id2を供給する。第2電流Id2は、少なくとも直流成分を含む。第1電流Id1の大きさは、第2電流Id2の大きさと実質的に同じでも良い。第1電流Id1は、例えば、第1抵抗部41から第1素子51への向きを有する。第2電流Id2は、例えば、第2抵抗部42から第2素子52への向きを有する。第2回路部72は、例えば定電圧源である。
磁気センサ120においても、第1回路部71は、第1配線61(第1磁界発生部61H)及び第2配線62(第2磁界発生部62H)と接続される。この例においても、第1配線61と第1素子51との間の距離は、第1配線61と第2素子52との間の距離よりも短い。第2配線62と第2素子52との間の距離は、第2配線62と第1素子51との間の距離よりも短い。
この場合も、第1回路部71により、第1磁界発生部61H(例えば第1配線61)、及び、第2磁界発生部62H(例えば第2配線62)から交流磁界が発生する。これらの交流磁界の位相は、互いに逆である。
例えば、磁気センサ120の複数の配線において、磁気センサ110における複数の配線と同様の構成が採用されても良い。例えば、第1配線61は、第1配線端部61a及び第2配線端部61bを含む(図1(a)参照)。第2配線62は、第3配線端部62c及び第4配線端部62dを含む(図1(a)参照)。例えば、第3配線端部62cから第4配線端部62dへの向きは、第1配線端部61aから第2配線端部61bへの向きに沿う(図1(a)参照)。
第1回路部71は、第1配線61に第1交流電流Ia1を供給する(図1(a)参照)第1交流電流Ia1は、第1時刻(任意の1つの時間tm)において、第1配線端部61aから第2配線端部61bへの向きを有する(図1(a)参照)。第1回路部71は、第2配線62に第2交流電流Ia2を供給する(図1(a)参照)。第2交流電流Ia2は、上記の第1時刻において、第4配線端部62dから第3配線端部62cへの向きを有する。
磁気センサ120においても例えば、2倍の周波数2f1の成分が抑制される。検出感度が向上できる。
図9に示すように、例えば、第1抵抗部41、第2抵抗部42、第1素子51及び第2素子52により、ブリッジが形成される。例えば、第1抵抗部41の第2抵抗端部41bと、第1素子51の第1素子端部51aと、の接続点を第1接続点CP1とする。例えば、第2抵抗部42の第抵抗端部42dと、第2素子52の第3素子端部52cと、の接続点を第2接続点CP2とする。例えば、第1接続点CP1と第2接続点CP2との間の電位差が検出されても良い。例えば、2倍の周波数2f1の成分が抑制され、さらに、図4における定抵抗成分R0に対応する定電圧を抑制できる。例えば、第1周波数f1の成分をより検出し易くできる。検出感度をさらに向上できる。
図9に示すように、磁センサ120は、第3回路部73をさらに含んでも良い。第3回路部73は、第1接続点CP1及び第2接続点CP2と電気的に接続される。例えば、第3回路部73は、第1素子端部51aの電位と、第3素子端部52cの電位と、の差の変化に対応する信号Sig0(図9参照)を出力できる。第3回路部73は、例えば、差動増幅機能を有する。
既に説明したように、第1交流電流Ia1及び第2交流電流Ia2は、第1周波数f1を有する。このとき、上記の信号Sig0は、第1素子端部51aの上記の電位と、第3素子端部52cの上記の電位と、の上記の差の第1周波数f1の成分に対応する。
1つの例において、第3回路部73は、差動回路部73A及びフィルタ73Bを含む。差動回路部73Aは、第1入力端子73Aa、第2入力端子73Ab、及び、差動回路部出力端子73Acを含む。第1入力端子73Aaは、第1素子端部51a(例えば、第1接続点CP1)と電気的に接続される。第入力端子73Abは、第3素子端部52c(例えば、第2接続点CP2)と電気的に接続される。差動回路部出力端子73Acは、第1入力端子73Aaの電位と、第2入力端子73Abの電位と、の差に対応する信号SigBを出力する。
フィルタ73Bの入力端子73Biは、差動回路部出力端子73Acと電気的に接続される。フィルタ73Bは、差動回路部出力端子73Acの信号SigBの一部の周波数成分(例えば、第1周波数f1の成分)に対応した信号、信号Sig0として出力できる。
図10(a)及び図10(b)は、第1実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。
図10(a)に示すように、実施形態に係る磁気センサ120aにおいては、第2回路部72は、第1抵抗端部41a及び第3抵抗端部42cと電気的に接続される。第2素子端部51b及び第4素子端部52dは、グランド導電部GNDと電気的に接続される。第2回路部72は、グランド導電部GNDを介して、第2素子端部51b及び第4素子端部52dと電気的に接続される。
図10(b)に示すように、実施形態に係る磁気センサ120bにおいては、第2回路部72は、第2素子端部51b及び第4素子端部52dと電気的に接続される。第1抵抗端部41a及び第3抵抗端部42cは、グランド導電部GNDと電気的に接続される。第2回路部72は、グランド導電部GNDを介して、第1抵抗端部41a及び第3抵抗端部42cと電気的に接続される。
磁気センサ120a及び磁気センサ120bにおいても、磁気センサ120に関して説明した同様の動作が行われても良い。磁気センサ120a及び磁気センサ120bにおいても、2倍の周波数2f1の成分が抑制される。検出感度が向上できる。
以下、磁気センサの特性の例について説明する。
実験試料の素子(第1素子51及び第2素子52に対応する)は、以下の構成を有する。以下において、括弧内の値は、厚さを示す。磁化固定層は、IrMn膜(7nm)/CoFe膜(2nm)/Ru膜(0.9nm)/CoFe膜(2nm)を含む。非磁性層は、Cu膜(3.4nm)を含む。検出層は、CoFe膜(3nm)を含む。この例では、さらに、素子は、Cu膜(3.4nm)/CoFe膜(2nm)/Ru膜(0.9nm)/CoFe膜(2nm)/IrMn膜(7nm)を含む。実験試料の素子は、さらに、Ta下地層、Ta保護層、その他の下地層及び保護層を含む。上記の構造を有する積層膜が加工されて、素子の形状が得られる。素子の2つの端部に、Cu配線が接続される。上記で得られた素子に印加される外部磁界を変更して、素子の電気抵抗が測定される。
図11は、磁気センサの特性を例示するグラフ図である。
図11は、上記で得られた素子の磁界−電気抵抗特性を例示する。図11の横軸は、素子に印加される磁界Hxに対応する。縦軸は、電気抵抗の変化率dR/Rである。図11においては、図4における定抵抗成分R0を除いた、抵抗変化分のみが、プロットされている。変化率dR/Rは、磁界Hxが0のときの電気抵抗と、磁界Hxにおける電気抵抗と、の差の、磁界Hxが0のときの電気抵抗に対する比である。図11には、作製された素子の特性の測定結果Cexが例示されている。図11に示すように、素子は、偶関数の特性を有する。
図11には、以下の(1)式に例示する解析式に基づく特性Csm(近似特性)も示されている。

d/dR=0.055×[1−{−2|Hx|/30+((2Hx/30)+4)1/2+4}2.5 …(1)

図11から分かるように、解析式に基づく特性Csmは、測定結果Cexとよく一致する。従って、解析式に基づくシミュレーションにより、実際の素子の特性が精度よく推定できる。
以下、解析式を用いたシミュレーション結果の例について説明する。シミュレーションにおいて、測定対象の磁界Hmを直流成分Hdcのみと仮定する(Hm=Hdc)。交流磁界Hacの向きは、直流成分Hdcの向きに沿う。交流磁界Hacは、以下の(2)式で表される。

Hac=Hac0×{sin(2π×tmd/64)} …(2)

(2)式において、時間tmdは、無次元の数値である。交流磁界Hacの周期は、「tmd=64」である。シミュレーションにおいて、Hac0=10Oe(エルステッド)、Hdc=1Oeである。シミュレーションにおいて、電気抵抗は、規格化される。シミュレーションモデルにおいては、2つの素子に印加される交流磁界(第1交流磁界Ha1及び第2交流磁界Ha2)の位相が互いに逆(図8(a)の構成)である。
図12は、磁気センサの特性を例示するグラフ図である。
図12は、図9に例示した磁気センサ120の特性のシミュレーション結果を例示している。図12の横軸は、時間tmdである。時間tmが0〜64である期間が、1周期T1(1/f1)に対応する。図12の縦軸は、磁気センサ120から得られる信号Sigである。図12には、第1素子51の第1素子端部51aの電位に対応する信号SigZ(図9参照)が例示されている。信号SigZは、1つの素子の両端の間の電圧の変化に対応する。さらに、図12には、第1接続点CP1と第2接続点CP2との差に対応する信号SigB(図9参照)が例示されている。
図12に示すように、1つの素子(第1素子51)の両端の間の電圧(信号SigZ)においては、2種類の周波数成分が存在する。信号SigZは、交流磁界の第1周波数f1の成分と、2倍の周波数2f1の成分と、を含む。
これに対して、信号SigBにおいては、2倍の周波数2f1が観察されず、第1周波数f1の成分が観察される。
図13(a)及び図13(b)は、磁気センサの特性を例示するグラフ図である。
これらの図は、図12に例示した信号SigZ及びSigBをFFT処理した結果を例示している。これらの図の横軸は、時間tmdの周波数成分に対応する。これらの図の縦軸は、複数の周波数成分の強度に対応する。
図13(a)に示すように、信号SigZにおいては、第1周波数f1の成分Cf1に加えて、2倍の周波数2f1の成分Cf2が生じる。成分Cf2は、成分Cf1よりも高い。
これに対して、図13(b)に示すように、信号SigBにおいては、2倍の周波数2f1の成分Cf2が観測されず、第1周波数f1の成分Cf1が生じる。この例では、図11に示した磁気抵抗特性の非線形性によって、第1周波数f1の3倍の周波数の成分が観測される。
例えば、信号SigZをフィルタ処理することで、2倍の周波数2f1の成分を除去して、第1周波数f1の成分を取り出すことができる。これに対して、信号SigBを用いる場合には、2倍の周波数2f1が実質的に生じないため、フィルタ処理を行わなくても、第1周波数f1の成分が得られる。
実施形態においては、2倍の周波数2f1の成分が実質的に生じない。例えば、信号の増幅が容易になる。例えば、アンプの設計が容易になる。例えば、誤差またはノイズの影響が抑制される。高いSN比で、信号を増幅することが容易である。これに対して、図13(a)に例示したような、2倍の周波数2f1の成分がある場合には、第1周波数f1の成分を効果的に増幅することが困難である。例えば、誤差またはノイズが大きくなり易い。
磁気センサ120の例では、ブリッジ構成が適用される。これにより、図12に例示するように、信号SigBにおいては、DC成分を実質的に除去できる。例えば、DCフィルタ処理することなく、微弱な検出信号を大きく増幅できる。
図11に関して説明した実験試料の素子の特性から導かれる磁界検出感度は、約10nV/nTである。磁気抵抗効果には周波数依存性がないため、100kHzの交流磁界をこの素子に印加した場合でも、この感度は維持される。100kHzにおける素子におけるノイズが約1nTであることを考慮すると、限界感度(測定可能な磁界強度)は、約90pTであると考えられる。
図14(a)〜図14(d)は、第1実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式的斜視図である。
図14(a)に示すように、実施形態に係る磁気センサ121において、第1抵抗部41は、第3磁性層13、第3対向磁性層13o及び第3非磁性層13nを含んでも良い。第3非磁性層13nは、第3磁性層13と第3対向磁性層13oとの間に設けられる。第3対向磁性層13oから第3磁性層13への方向を第3積層方向Ds3(例えばZ軸方向)とする。
図14(c)に示すように、1つの例において、第3磁性層方向Dx3に沿う第3磁性層13の長さL3は、第3磁性層交差方向Dy3に沿う第3磁性層13の長さW3よりも長い。長さW3は、例えば、幅である。第3磁性層方向Dx3に沿う第3磁性層13の長さL3は、第3積層方向Ds3に沿う第3磁性層13の長さt3よりも長い。長さt3は、例えば、厚さである。長さW3は、長さt3よりも長い。第3磁性層方向Dx3は、例えば、長軸方向である。第3磁性層交差方向Dy3は、例えば、短軸方向である。第3積層方向Ds3は、例えば、厚さ方向である。
第3対向磁性層13o及び第3非磁性層13nのそれぞれの第3磁性層方向Dx3に沿う長さは、長さL3と実質的に同じでも良い。第3対向磁性層13o及び第3非磁性層13nのそれぞれの第3磁性層交差方向Dy3に沿う長さは、長さW3と実質的に同じでも良い。第3対向磁性層13o及び第3非磁性層13nのそれぞれの第3積層方向Ds3に沿う長さは、長さt3と実質的に同じでも良い。
図14(a)に示すように、第1抵抗端部41aから第2抵抗端部41bへの方向は、例えば、第3磁性層方向Dx3(例えばX軸方向)に沿う。
図14(b)に示すように、磁気センサ121において、第2抵抗部42は、第4磁性層14、第4対向磁性層14o及び第4非磁性層14nを含んでも良い。第4非磁性層14nは、第4磁性層14と第4対向磁性層14oとの間に設けられる。第4対向磁性層14oから第4磁性層14への方向を第4積層方向Ds(例えばZ軸方向)とする。
図14(d)に示すように、1つの例において、第4磁性層方向Dx4に沿う第4磁性層14の長さL4は、第4磁性層交差方向Dy4に沿う第4磁性層14の長さW4よりも長い。長さW4は、例えば、幅である。第4磁性層方向Dx4に沿う第4磁性層14の長さL4は、第4積層方向Ds4に沿う第4磁性層14の長さt4よりも長い。長さt4は、例えば、厚さである。長さW4は、長さt4よりも長い。第4磁性層方向Dx4は、例えば、長軸方向である。第4磁性層交差方向Dy4は、例えば、短軸方向である。第4積層方向Ds4は、例えば、厚さ方向である。
第4対向磁性層14o及び第4非磁性層14nのそれぞれの第4磁性層方向Dx4に沿う長さは、長さL4と実質的に同じでも良い。第4対向磁性層14o及び第4非磁性層14nのそれぞれの第4磁性層交差方向Dy4に沿う長さは、長さW4と実質的に同じでも良い。第4対向磁性層14o及び第4非磁性層14nのそれぞれの第4積層方向Ds4に沿う長さは、長さt4と実質的に同じでも良い。
図14(b)に示すように、第3抵抗端部42cから第4抵抗端部42dへの方向は、例えば、第4磁性層方向Dx4(例えばX軸方向)に沿う。
第3磁性層13及び第4磁性層14の少なくともいずれかには、第1磁性層11の構成(材料を含む)が適用されても良い。第3対向磁性層13o及び第4対向磁性層14oの少なくともいずれかには、第1対向磁性層11oの構成(材料を含む)が適用されても良い。第3非磁性層13n及び第4非磁性層14nの少なくともいずれかには、第1非磁性層11nの構成(材料を含む)が適用されても良い。磁性層を含む上記のような抵抗部を用いることで、製造が容易になる。
磁気センサ121において、例えば、第3対向磁性層13oの磁化、及び、第4対向磁性層14oの磁化は、Y軸方向に沿っても良い。これにより、例えば、外部から加わる磁界Hmに対して、第1抵抗部41及び第2抵抗部42の電気抵抗が変化することが抑制できる。
実施形態において、これらの抵抗部は磁性層を含まなくても良い。これらの抵抗部は、例えばシリコンを含んでも良い。これらの抵抗部は、例えば金属などにより形成されても良い。
図15(a)、図15(b)、図16(a)及び図16(b)は、第1実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。
図15(a)は、図15(b)の矢印AR1からみた平面図である。図15(b)は、図15(a)のA1−A2線断面図である。図16(a)は、図16(b)の矢印AR2からみた平面図である。図16(b)は、図16(a)のA3−A4線断面図である。
これらの図に示すように、実施形態に係る磁気センサ122において、第1磁性部51F、第1非磁性領域11i、第2磁性部52F及び第2非磁性領域12iが設けられる。
図15(b)に示すように、第1非磁性領域11iは、第1磁性部51Fと第1素子51との間に設けられる。第1素子51から第1磁性部51Fへの方向に沿う第1非磁性領域11iの厚さ(距離d1)は、例えば、10nm以下である。
図16(b)に示すように、第2非磁性領域12iは、第2磁性部52Fと第2素子52との間に設けられる。第2素子52から第2磁性部52Fへの方向に沿う第2非磁性領域12iの厚さ(距離d2)は、例えば、10nm以下である。
図15(b)及び図16(b)に示すように、この例では、絶縁部10iが設けられる。絶縁部10iの一部の上に、第1素子51及び第2素子52が設けられる。絶縁部10iの別の一部の上に、第1磁性部51F及び第2磁性部52Fが設けられる。第1磁性部51Fの2つの領域の間に、第1素子51が設けられる。第2磁性部52Fの2つの領域の間に、第2素子52が設けられる。第1素子51及び第2素子52の上に、絶縁部材65iが設けられる。絶縁部材65iは、第1磁性部51Fの2つの領域の間に設けられる。絶縁部材65iは、第2磁性部52Fの2つの領域の間に設けられる。
第1磁性部51Fの上、及び、第2磁性部52Fの上に、絶縁層60iが設けられる。絶縁層60iの上において、第1素子51に対応して、第1配線61が設けられる。絶縁層60iの上において、第2素子52に対応して、第2配線62が設けられる。
第1磁性部51F及び第2磁性部52Fは、例えば、NiFe合金、FeCo合金及びCoZrNb合金よりなる群から選択された少なくとも1つを含む。第1磁性部51F及び第2磁性部52Fは、例えば、アモルファス合金を含む。第1磁性部51F及び第2磁性部52Fは、例えば、高い透磁率を有する材料を含む。第1磁性部51F及び第2磁性部52Fは、例えば、軟磁性材料を含む。高透磁率により、例えば、外部磁界が、第1素子51及び第2素子52の部分に集まり易くなる。第1磁性部51F及び第2磁性部52Fは、例えば、MFC(Magnetic Flux Concentrator)として機能する。NiFe系合金においては、透磁率は1000よりも高い。
第1磁性部51F及び第2磁性部52Fを設けることで、例えば、交流磁界と、検出対象の磁界Hmと、が、第1素子51及び第2素子52に効率良く集まる。第1抵抗部41及び第2抵抗部42に、図14(a)〜図14(d)に関して説明した磁性層が用いられる例において、第1抵抗部41及び第2抵抗部42には、磁性部(例えばMFC)が設けられてなくても良い。これにより、これらの抵抗部において、電気抵抗の変動が抑制できる。
例えば、第1磁性部51F及び第2磁性部52Fにより、これらの磁性部に到達する磁束が収束する。例えば、磁束は、素子(第1素子51または第2素子)と、これらの磁性部と、の間のギャップに集中する。例えば、ギャップの幅の10倍以上1000倍以下のサイズの磁性部(MFC)が設けられる。例えば、10倍以上1000倍以下の磁界増強効果が得られる。
例えば、素子と磁性部との間の距離(距離d1及び距離d2)は、例えば、10nm以下である。これにより、磁界収束効果が効果的に得られる。例えば、素子と磁性部との間の距離は、交換結合が作用しない程度に長い。
磁気センサ122の例では、第1配線61及び第1素子51の少なくとも一部は、Z軸方向で重ならない。第2配線62及び第2素子52の少なくとも一部は、Z軸方向で重ならない。このような構成においては、製造が容易である。
第1磁性部51F及び第2磁性部52FのZ軸方向の厚さは、第1素子51及び第2素子52のZ軸方向の厚さよりも厚い。これにより、例えば、磁界収束効果が効果的に得られる。
図17(a)〜図17(d)は、第1実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。
図17(a)及び図17(c)は、平面図である。図17(b)及び図17(d)は、断面図である。図17(b)に示すように、第1素子51と第1配線61との間に、絶縁層60iが設けられても良い。図17(d)に示すように、第2素子52と第2配線62との間に、絶縁層60iが設けられても良い。図17(a)及び図17(c)に示すように、第1素子51のY軸方向の長さ(幅)、及び、第2素子52のY軸方向の長さ(幅)のそれぞれは、第1配線61のY軸方向の長さ(幅)、及び、第2配線62のY軸方向の長さ(幅)のそれぞれよりも広くても良い。
例えば、Y軸方向に沿う磁界Hmがこれらの素子に印加される。第1配線61(第1磁界発生部61H)及び第2配線62(第2磁界発生部62H)から発生する交流磁界は、磁界Hmの方向に沿う成分を有する。
図18(a)及び図18(b)は、第1実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。
これらの図は、第1配線61、第1素子51のレイアウトを例示している。これらの図において、見やすさのために、第1配線61と第1素子51とが分かれて図示されている。図18(a)は、第1配線61を例示している。図18(b)は、第1素子51を例示している。図18(a)に例示する構造(検出部50S)と、図18(b)に例示する構造(検出部50S)と、がZ軸方向において重なる。
図18(a)に示すように、X軸方向に沿って延びる複数の帯状の導電部60Lが設けられる。複数の帯状の導電部60Lの各々が、第1配線61の少なくとも一部に対応する。この例では、複数の帯状の導電部60Lの一方の端が、接続導電部CN3により電気的に接続される。複数の帯状の導電部60Lの他方の端が、接続導電部CN4により電気的に接続される。例えば、接続導電部CN3と接続導電部CN4との間に電流(交流電流)が供給される。供給は、第1回路部71により行われる。電流の供給により、複数の複数の帯状の導電部60L(例えば、第1配線61)に電流(交流電流)が流れる。複数の第1配線61が、Y軸方向において、交互に並ぶ。
図18(b)に示すように、X軸方向に沿って延びる複数の帯状の構造体50Lが設けられる。複数の帯状の構造体50Lの1つが、第1素子51の少なくとも一部に対応する。この例では、複数の帯状の構造体50Lの1つの端が、複数の帯状の構造体50Lの別の1つの端と、接続部材51Pにより電気的に接続される。複数の帯状の構造体50Lの上記の別の1つの別の端が、複数の帯状の構造体50Lのさらに別の1つの端と、接続部材51Qにより電気的に接続される。複数の第1素子51が、Y軸方向において、交互に並ぶ。これらの素子は、折りたたまれて、つづら折り状に直列に並ぶ。
例えば、接続導電部CN6(端子)が、第1素子51の一方の端に電気的に接続される。接続導電部CN5(端子)が、第1素子51の別の端に電気的に接続される。例えば、これらの端子の間に電流が供給される。供給は、例えば、第2回路部72により行われる。
複数の帯状の導電部60Lの1つの幅(例えばY軸方向の長さ)は、例えば、約5μmである。複数の帯状の導電部60Lどうしの間の間隔(例えばY軸方向の長さ)は、例えば、約8μmである。複数の帯状の導電部60Lの1つの長さ(例えばX軸方向の長さ)は、約150μmである。複数の帯状の導電部60Lの数は、例えば10である。複数の帯状の導電部60Lに流れる電流(交流電流)により生じる交流磁界は、Y軸方向に沿う成分を含む。検出対象の磁界Hmは、例えば、Y軸方向の成分を含む。
複数の帯状の構造体50Lの1つの幅(例えばY軸方向の長さ)は、例えば、約8μmである。複数の帯状の構造体50Lどうしの間隔(例えばY軸方向の長さ)は、例えば、約3μmである。複数の帯状の構造体50Lの実効的な長さLxは、約100μmである。例えば、複数の帯状の構造体50Lにより、第1素子51及び第2素子52が形成される。これらの第1素子51及び第2素子52の電気抵抗は、約680Ωである。
図19は、第1実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。
図19に示すように、実施形態に係る磁気センサ123において、第1配線61、第2配線62、第1素子51、第2素子52、第1抵抗部41及び第2抵抗部42が設けられる。この例では、第1〜第4パッドPD1〜PD4が設けられる。
第1配線61の1つの端部が第2パッドPD2と電気的に接続される。第1配線61の別の端部がグランド(グランド導電部GND)と電気的に接続される。第2配線62の1つの端部が第2パッドPD2と電気的に接続される。第2配線62の別の端部がグランド(グランド導電部GND)と電気的に接続される。第1配線61の上記の別の端部と、第2配線62の上記の別の端部と、の間に、第1配線61の上記の端部と、第2配線62の上記の端部と、が設けられる。
第1素子51の1つの端部が第3パッドPD3と電気的に接続される。第1素子51の別の端部がグランド(グランド導電部GND)と電気的に接続される。第2素子52の1つの端部が第4パッドPD4と電気的に接続される。第2素子52の別の端部がグランド(グランド導電部GND)と電気的に接続される。第1素子51の上記の端部と、第2素子52の上記の端部と、の間に、第1素子51の上記の別の端部と、第2素子52の上記の別の端部と、が設けられる。
第1抵抗部41の1つの端部が第3パッドPD3と電気的に接続される。第1抵抗部41の別の端部が第1パッドPD1と電気的に接続される。第2抵抗部42の1つの端部が第4パッドPD4と電気的に接続される。第2抵抗部42の別の端部が第1パッドPD1と電気的に接続される。第1抵抗部41の上記の端部と、第2抵抗部42の上記の端部と、の間に、第1抵抗部41の上記の別の端部と、第2抵抗部42の上記の別の端部と、が設けられる。
例えば、第2パッドPD2が、第1回路部71と電気的に接続される。第2パッドPD2に交流電流が供給される。この交流電流は、第1配線61において、第1交流電流Ia1となる。この交流電流は、第2配線62において、第2交流電流Ia2となる。
第1素子51、第2素子52、第1抵抗部41及び第2抵抗部42により、1つのブリッジが形成される。第3パッドPD3及び第4パッドPD4が、第2回路部72と電気的に接続される。これらのパッドの間に電流が供給される。この電流は、第1素子51において、第1電流Id1となる。この電流は、第2素子52において、第2電流Id2となる。例えば、第2回路部72は定電圧源である。
第1パッドPD1及び第2パッドPD2は、第3回路部73と電気的に接続される。第1パッドPD1及び第2パッドPD2は、ブリッジの中点に対応する。第3回路部73において、信号が検出される。この信号において、2倍の周波数2f1の成分が抑制される。信号は、第1周波数f1の成分を含む。
磁気センサ123において、第1磁性部51F及び第2磁性部52Fが設けられる。これにより、第1素子51及び第2素子52に作用する磁界が、増強される。第1抵抗部41及び第2抵抗部42は、磁性層を含む構成(図14(a)〜図14(d)参照)を有する。この場合に、第1抵抗部41及び第2抵抗部42には、磁性部(例えばMFC)が設けられない。これらの抵抗部に作用する磁界の強度は、素子に作用する磁界の強度よりも小さい。これらの抵抗部における電気抵抗が安定する。
図20(a)及び図20(b)は、第1実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。
これらの図は、実施形態に係る磁気センサ124の配線のレイアウトを例示している。図20(a)は、第1配線61及び第2配線62に電気的に接続される配線L60を例示している。図20(b)は、第1素子51及び第2素子52に電気的に接続される配線L50を例示している。これらの図においては、見やすさのために、図20(a)及び図20(b)に示す構造が分離されて図示されている。実際の磁気センサ124において、図20(a)及び図20(b)に示す構造は、絶縁体を介して、Z軸方向に沿って重なる。
これらの図において、グランドパッドPGは、グランド導電部GNDに対応し、グランドに設定される。図20(a)及び図20(b)に例示する構成により、例えば、磁気センサ123(図19参照)の構成が得られる。
(第2実施形態)
以下において、第1実施形態に関して説明した構成と同様の構成の少なくとも一部に関する説明は、適宜省略される。
図21は、第2実施形態に係る磁気センサを例示する模式図である。
図22(a)及び図22(b)は、磁気センサを例示する模式的斜視図である。
図23(a)〜図23(f)は、第2実施形態に係る磁気センサにおける動作を例示する模式図である。
図21、図22(a)及び図22(b)に示すように、本実施形態に係る磁気センサ130は、第1〜第4素子51〜54、第1〜第4配線61〜64、及び、第1回路部71を含む。この例では、第2回路部72及び第3回路部73がさらに設けられている。
図22(a)に示すように、第1素子51は、第1磁性層11と、第1対向磁性層11oと、第1磁性層11と第1対向磁性層11oとの間に設けられた第1非磁性層11nと、を含む。第2素子52は、第2磁性層12と、第2対向磁性層12oと、第2磁性層12と第2対向磁性層12oとの間に設けられた第2非磁性層12nと、を含む。
図22(b)に示すように、第3素子53は、第3磁性層13と、第3対向磁性層13oと、第3磁性層13と第3対向磁性層13oとの間に設けられた第3非磁性層13nと、を含む。第4素子54は、第4磁性層14と、第4対向磁性層14oと、第4磁性層14と第4対向磁性層14との間に設けられた第4非磁性層14nと、を含む。
第1〜第4磁性層11〜14は、第1〜第4磁性層磁化11M〜14Mを有する。第1〜第4対向磁性層11o〜14oは、第1〜第4対向磁性層磁化11oM〜14oMを有する。例えば、第1〜第4磁性層磁化11M〜14Mは、第1〜第4対向磁性層磁化11oM〜14oMよりも動きやすい。
例えば、第3素子53の電気抵抗は、第3素子53に印加される磁界に対して偶関数の特性を有する。例えば、第4素子54の電気抵抗は、第4素子54に印加される磁界に対して偶関数の特性を有する。既に説明したように、例えば、第1素子51の電気抵抗は、第1素子51に印加される磁界に対して偶関数の特性を有する。第2素子52の電気抵抗は、第2素子52に印加される磁界に対して偶関数の特性を有する。
第1回路部71は、第1〜第4配線61〜64と電気的に接続される。
図21及び図22(a)に示すように、第1配線61と第1素子51との間の距離は、第1配線61と第2素子52との間の距離よりも短く、第1配線61と第3素子53との間の距離よりも短く、第1配線61と第4素子54との間の距離よりも短い。
第2配線62と第2素子52との間の距離は、第2配線62と第1素子51との間の距離よりも短く、第2配線62と第3素子53との間の距離よりも短く、第2配線62と第4素子54との間の距離よりも短い。
図21及び図22(b)に示すように、第3配線63と第3素子53との間の距離は、第3配線63と第1素子51との間の距離よりも短く、第3配線63と第2素子52との間の距離よりも短く、第3配線63と第4素子54との間の距離よりも短い。
第4配線64と第4素子54との間の距離は、第4配線64と第1素子51との間の距離よりも短く、第4配線64と第2素子52との間の距離よりも短く、第4配線64と第3素子53との間の距離よりも短い。
図22(a)に示すように、第1配線61は、第1配線端部61aと第2配線端部61bとを含む。第2配線62は、第3配線端部62cと第4配線端部62dとを含む。図22(b)に示すように、第3配線63は、第5配線端部63eと第6配線端部63fとを含む。第4配線64は、第7配線端部64gと第8配線端部64hとを含む。
図22(a)に示すように、第3配線端部62cから記第4配線端部62dへの向きは、第1配線端部61aから第2配線端部61bへの向きに沿う。図22(b)に示すように、第7配線端部64gから第8配線端部64hへの向きは、第5配線端部63eから第6配線端部6fへの向きに沿う。図22(a)及び図22(b)に示すように、第7配線端部64gから第8配線端部64hへの向きは、第1配線端部61aから第2配線端部61bへの前記向きに沿う。
図22(a)に示すように、第1回路部71は、第1配線61に第1交流電流Ia1を供給する。第1回路部71は、第2配線62に第2交流電流Ia2を供給する。図22(b)に示すように、第1回路部71は、第3配線63に第3交流電流Ia3を供給する。第1回路部71は、第4配線64に第4交流電流Ia4を供給する。
第1交流電流Ia1は、第1時刻(任意の1つの時間)において、第1配線端部61aから第2配線端部61bへの向きを有する。第2交流電流Ia2は、その第1時刻において、第4配線端部62dから第3配線端部62cへの向きを有する。第3交流電流Ia3は、その第1時刻において、第5配線端部63eから第6配線端部63fへの向きを有する。第4交流電流Ia4は、その第1時刻において、第8配線端部64hから第7配線端部64gへの向きを有する。
第1〜第4配線61〜64は、第1〜第4磁界発生部61H〜64Hの例である。例えば、第1〜第4磁界発生部61H〜64H(第1〜第4配線61〜64)から、第1〜第4交流磁界Ha1〜Ha4が発生する。
第1交流電流Ia1、第2交流電流Ia2、第1配線61の端部の第1電位Ea1、第2配線62の端部の第2電位Ea2、第1交流磁界Ha1、及び、第2交流磁界Ha2は、図2(a)〜図2(f)に関して説明した特性を有する。
第3交流電流Ia3、第4交流電流Ia4、第3配線63の端部の第3電位Ea3、第4配線64の端部の第4電位Ea4、第3交流磁界Ha3、及び、第4交流磁界Ha4は、図23(a)〜図23(f)に例示する特性を有する。
第1交流電流Ia1と第2交流電流Ia2とは、互いに逆の位相を有する(図2(a)及び図2(b)参照)。第3交流電流Ia3と第4交流電流Ia4とは、互いに逆の位相を有する(図23(a)及び図23(b)参照)。第1交流電流Ia1と第3交流電流Ia3とは、同じ位相を有する。第2交流電流Ia2と第4交流電流Ia4とは、同じ位相を有する。
第1電位Ea1と第2電位Ea2とは、互いに逆の位相を有する(図2(c)及び図2(d)参照)。第3電位Ea3と第4電位Ea4とは、互いに逆の位相を有する(図23(c)及び図23(d)参照)。第1電位Ea1と第3電位Ea3とは、同じ位相を有する。第2電位Ea2と第4電位Ea4とは、同じ位相を有する。
第1交流磁界Ha1と第2交流磁界Ha2とは、互いに逆の位相を有する(図2(e)及び図2(f)参照)。第3交流磁界Ha3と第4交流磁界Ha4とは、互いに逆の位相を有する(図23(e)及び図23(f)参照)。第1交流磁界Ha1と第3交流磁界Ha3とは、同じ位相を有する。第2交流磁界Ha2と第4交流磁界Ha4とは、同じ位相を有する。
第1〜第4交流電流Ia1〜Ia4は、第1周波数f1を有する。第1〜第4交流磁界Ha1〜Ha4は、第1周波数f1を有する。

このように、第1回路部71は、第1〜第4配線61〜64に、第1〜第4交流電流Ia1〜Ia4をそれぞれ供給する。第2回路部72は、第1〜第4素子51〜54に第1〜第4素子電流Ie1〜Ie4をそれぞれ供給する(図21、図22(a)及び図22(b)参照)。
第1時刻において、第1〜第4交流電流Ia1〜Ia4は、第1〜第4交流電流向き(図21、図22(a)及び図22(b)に例示された向き)をそれぞれ有する。第2時刻において、第1〜第4交流電流Ia1〜Ia4は、上記の第1〜第4交流電流向きと反対の向きをそれぞれ有する。第2時刻は、第1時刻に対して、交流電流の極性が反転された時刻である。
第1時刻において、第1〜第4素子電流Ie1〜Ie4は、第1〜第4素子電流向き(図21、図22(a)及び図22(b)に例示された向き)を有する。第2時刻においても、第1〜第4素子電流Ie1〜Ie4は、上記と同じ第1〜第4素子電流向きを有する。
図22(a)に示すように、第1交流電流向きは、第1素子電流Ie1の向きの成分を有する。第2交流電流向きは、第2素子電流Ie2の向きとは反対の向きの成分を有する。図22(b)に示すように、第3交流電流向きは、第3素子電流Ie3の向きの成分を有する。第4交流電流向きは、第4素子電流Ie4の向きとは反対の向きの成分を有する。
第1〜第4素子51〜54は、ブリッジを形成する。上記のような交流電流(交流磁界)を用いることにより、第1〜第4素子51〜54から得られる信号において、2倍の周波数2f1の成分が抑制できる。第1周波数f1の成分の検出が容易になる。検出対象の磁界Hmを高い精度で検出できる。本実施形態においても、検出感度の向上が可能になる。
例えば、図21、図22(a)及び図22(b)に示すように、第1素子51及び第2素子52は、直列に電気的に接続される。第4素子54及び第3素子53は、直列に電気的に接続される。第1素子51及び第2素子52は、配線28Lcにより電気的に接続される。第3素子53及び第4素子54は、配線28Lfにより電気的に接続される。
第2回路部72は、第1素子51及び第2素子52と電気的に接続される。この接続は、例えば、配線28La及び配線28Lbにより行われる。第2回路部72は、第3素子53及び第4素子54と電気的に接続される。この接続は、例えば、配線28Ld及び配線28Leにより行われる。
図22(a)に示すように、第2回路部72は、第1素子51及び第2素子52に、第1電流Id1を供給する。第1電流Id1は、少なくとも直流成分を含む。図22(b)に示すように、第2回路部72は、第2電流Id2を供給する。第2電流Id2は、少なくとも直流成分を含む。
この例では、第1素子51は、第1素子端部51a及び第2素子端部51bを含む。第2素子52は、第3素子端部52c及び第4素子端部52dを含む。第3素子53は、第5素子端部53e及び第6素子端部53fを含む。第4素子54は、第7素子端部54g及び第8素子端部54hを含む。
図21に示すように、例えば、第1素子端部51a及び第7素子端部54gは、互いに電気的に接続される。第4素子端部52d及び第6素子端部53fは、互いに電気的に接続される。第2素子端部51b及び第3素子端部52cは、互いに電気的に接続される。第8素子端部54h及び第5素子端部53eは、互いに電気的に接続される。
第2回路部72は、第1素子端部51a、第7素子端部54g、第4素子端部52d及び第6素子端部53fと電気的に接続される。
図22(a)に示すように、第2回路部72は、第1素子51及び第2素子52の組みに、少なくとも直流成分を含む第1電流Id1を供給する。図22(b)に示すように、第2回路部72は、第4素子54及び第3素子53の組みに、少なくとも直流成分を含む第2電流Id2を供給する。
このような電流により、第1素子51及び第2素子52の組みの接続点、及び、第4素子54及び第3素子53の組みの接続点に信号が生じる。この信号は、第1周波数f1の成分を含む。
図21に示すように、例えば、第3回路部73は、第2素子端部51bの電位と、第8素子端部54hの電位と、の差の対応する信号を出力する。この信号は、例えば、第2素子端部51bの電位と、第8素子端部54hの電位と、の差の第1周波数f1の成分に対応する。第3回路部73は、例えば、差動回路を含む。
この例では、第3回路部73は、差動回路部73A及びフィルタ73Bを含む。差動回路部73Aは、第1入力端子73Aa、第2入力端子73Ab、及び、差動回路部出力端子73Acを含む。第1入力端子73Aaは、第2素子端部51bと電気的に接続される。第2入力端子73Abは、第8素子端部54hと電気的に接続される。差動回路部出力端子73Acは、第1入力端子73Aaの電位と、第2入力端子73Abの電位と、の差に対応する信号SigCを出力する。
フィルタ73Bの入力端子73Biは、差動回路部出力端子73Acと電気的に接続される。フィルタ73Bは、差動回路部出力端子73Acの信号SigCの一部の周波数成分(例えば第1周波数f1の成分)に対応した信号Sig0を出力する。
以下、磁気センサに関するシミュレーション結果の例について説明する。
図24は、磁気センサの特性を例示するグラフ図である。
図24は、上記の磁気センサ110、120及び130の特性のシミュレーション結果を例示している。図24の横軸は、時間tmdである。時間tmが0〜64である期間が、1周期T1(1/f1)に対応する。図24の縦軸は、磁気センサ120から得られる信号Sigである。図24には、第1素子51の第1素子端部51aの電位に対応する信号SigZ(図21参照)が例示されている。信号SigZは、1つの素子の両端の間の電圧の変化に対応する。図24には、信号SigA(図1参照)、信号SigB(図9参照)及び信号SigC(図21参照)が例示されている。
図24に示すように、信号SigZは、第1周波数f1の成分と、2倍の周波数2f1の成分と、を含む。これに対して、信号SigA、SigB及びSigCにおいては、2倍の周波数2f1が観察されず、第1周波数f1の成分が観察される。信号SigAは、第1周波数f1の成分に加えて、直流成分を有する。信号SigB及びSigCにおいては、直流成分が実質的に生じない。これは、ブリッジ構成に起因する。信号SigCの振幅は、信号SigBの振幅よりも大きい。信号SigCにより、より高い感度が得やすくなる。
図25(a)〜図25(c)は、磁気センサの特性を例示するグラフ図である。
これらの図は、図24に例示した信号SigA〜SigCをFFT処理した結果を例示している。これらの図の横軸は、信号の周波数成分に対応する。これらの図の縦軸は、複数の周波数成分の強度に対応する。信号SigA〜igCにおいて、2倍の周波数2f1の成分Cf2が観測されず、第1周波数f1の成分Cf1が生じる。信号SigCにおける成分Cf1の大きさは、信号SigBにおける成分Cf1の大きさよりも大きい。磁気センサ130の構成により、より大きな出力が得られる。
以下、磁気センサ120及び130に関して、複数の素子の特性、または、交流磁界の特性が変動したときの、出力信号の変化の例について説明する。例えば、複数の素子のサイズなどが変動すると、抵抗変化率が変動すると考えられる。例えば、配線の幅、または、回路部から配線までの距離などの影響により、生じる交流磁界の位相がずれる場合があると考えられる。
図26(a)及び図26(b)は、磁気センサの特性を例示するグラフ図である。
これらの図は、磁気センサ120及び130の特性を例示している。これらの図には、第1〜第4条件C1〜C4における特性のシミュレーション結果が例示されている。第1条件C1においては第1素子51、第素子52、第3素子53及び第4素子54の抵抗変化率(振幅)が互いに同じであり、第1交流磁界Ha1、第2交流磁界Ha2、第3交流磁界Ha3及び第4交流磁界Ha4の位相が互いに一致している。第2条件C2においては、第1素子51、第2素子52、第3素子53及び第4素子54の抵抗変化率(振幅)が互いに同じであり、第1交流磁界Ha1および第3交流磁界Ha3の位相が、第2交流磁界Ha2および第4交流磁界Ha4の位相に対して10%シフトしている。第3条件C3においては、第1素子51および第3素子53の抵抗変化率(振幅)が、第2素子52および第4素子54の抵抗変化率(振幅)に対して10%異なっており、第1交流磁界Ha1、第2交流磁界Ha2、第3交流磁界Ha3及び第4交流磁界Ha4の位相が互いに一致している。第4条件C4においては、第1素子51および第3素子53の抵抗変化率(振幅)が、第2素子52および第4素子54の抵抗変化率(振幅)に対して10%異なっており、第1交流磁界Ha1および第3交流磁界Ha3の位相が、第2交流磁界Ha2および第4交流磁界Ha4の位相に対して10%シフトしている。
これらの図の横軸は、上記の第1〜第4条件C1〜C4に対応する。図26(a)の縦軸は、FFT処理によって得られた信号の第1周波数f1の成分の強度FFT−1fである。図26(b)の縦軸は、FFT処理によって得られた信号の2倍の周波数2f1の成分の強度FFT−2fである。
図26(a)に示すように、磁気センサ120及び130において、第1〜第4条件C1〜C4のように条件が変化した場合においても、第1周波数f1の成分の強度FFT−1fは実質的に変化しない。
図26(b)に示すように、磁気センサ120及び130において、第2条件C2及び第4条件C4のように条件が変化すると、2倍の周波数2f1の成分の強度FFT−2fは大きく変化する。このように、複数の交流磁界の位相のシフトが大きいと2倍の周波数2f1の成分が大きくなる。これに対して、第3条件C3のように、複数の素子における抵抗変化率(振幅)が変動しても、2倍の周波数2f1の成分は低く維持される。磁気センサ120においては、磁気センサ130と比べて、複数の素子における抵抗変化率(振幅)が変動したときの影響が小さい。使用目的に応じて、磁気センサ120または130を使い分けても良い。
第2実施形態において、第1磁性部51F及び第2磁性部52F(図15(a)、図15(b)、図16(a)及び図16(b)などを参照)が設けられても良い。さらに、以下に説明する磁性部がさらに設けられても良い。
図27(a)、図27(b)、図28(a)及び図28(b)は、第2実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。
図27(a)は、図27(b)の矢印AR3からみた平面図である。図27(b)は、図27(a)のA5−A6線断面図である。図28(a)は、図28(b)の矢印AR4からみた平面図である。図28(b)は、図28(a)のA7−A8線断面図である。
これらの図に示すように、実施形態に係る磁気センサ132において、第3磁性部53F、第3非磁性領域13i、第4磁性部54F及び第4非磁性領域14iが設けられる。
図27(b)に示すように、第3非磁性領域13iは、第3磁性部53Fと第3素子53との間に設けられる。第3素子53から第3磁性部53Fへの方向に沿う第3非磁性領域13iの厚さ(距離d3)は、例えば、10nm以下である。
図28(b)に示すように、第4非磁性領域14iは、第4磁性部54Fと第4素子54との間に設けられる。第4素子54から第4磁性部54Fへの方向に沿う第4非磁性領域14iの厚さ(距離d4)は、例えば、10nm以下である。
第3磁性部53F及び第4磁性部54Fは、例えば、第1磁性部51F及び第2磁性部52Fの材料と同様の材料を含む。第3磁性部53F及び第4磁性部54Fは、例えば、MFCとして機能する。第3磁性部53F及び第4磁性部54Fを設けることで、例えば、交流磁界と、検出対象の磁界Hmと、が、第3素子53及び第4素子54に効率良く集まる。
第3磁性部53F及び第4磁性部54FのZ軸方向の厚さは、第3素子53及び第4素子54のZ軸方向の厚さよりも厚い。これにより、例えば、磁界収束効果が効果的に得られる。
図29(a)〜図29(d)は、第2実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。
第3素子53と第3配線63との間に、絶縁層60iが設けられても良い。第4素子54と第4配線64との間に、絶縁層60iが設けられても良い。例えば、Y軸方向に沿う磁界Hmがこれらの素子に印加される。第3配線63(第3磁界発生部63H)及び第4配線64(第4磁界発生部64H)から発生する交流磁界は、磁界Hmの方向に沿う成分を有する。
図30(a)及び図30(b)は、第2実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。
これらの図は、第3配線63、第3素子53のレイアウトを例示している。これらの図において、見やすさのために、配線及び素子が分かれて図示されている。図30(a)に例示する構造と、図30(b)に例示する構造と、がZ軸方向において重なる。
図30(a)に示すように、X軸方向に沿って延びる複数の帯状の導電部60Lが設けられる。複数の帯状の導電部60Lの1つが、第3配線63の少なくとも一部に対応する。
図30(b)に示すように、X軸方向に沿って延びる複数の帯状の構造体50Lが設けられる。複数の帯状の構造体50Lの1つが、第3素子53の少なくとも一部に対応する。この例では、複数の帯状の構造体50Lの1つの端が、複数の帯状の構造体50Lの別の1つの端と、接続部材53Pにより電気的に接続される。複数の帯状の構造体50Lの上記の別の1つの別の端が、複数の帯状の構造体50Lのさらに別の1つの端と、接続部材53Qにより電気的に接続される。複数の第3素子53及び複数の第4素子54が、Y軸方向において、交互に並ぶ。これらの素子は、折りたたまれて、つづら折り状に直列に接続される。
例えば、接続導電部CN6(端子)が、第3素子53の一方の端に電気的に接続される。接続導電部CN5(端子)が、第3素子53の別の端に電気的に接続される。例えば、これらの端子の間に電流が供給される。供給は、例えば、第2回路部72により行われる。
図31は、第2実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。
図31に示すように、実施形態に係る磁気センサ133において、第1配線61、第2配線62、第3配線63、第4配線64、第1素子51、第2素子52、第3素子53、及び、第4素子54、が設けられる。この例では、第1〜第4パッドPD1〜PD4が設けられる。
第1配線61の1つの端部が第2パッドPD2と電気的に接続される。第1配線61の別の端部がグランド(グランド導電部GND)と電気的に接続される。第2配線62の1つの端部が第2パッドPD2と電気的に接続される。第2配線62の別の端部がグランド(グランド導電部GND)と電気的に接続される。第1配線61の上記の別の端部と、第2配線62の上記の別の端部と、の間に、第1配線61の上記の端部と、第2配線62の上記の端部と、が設けられる。
第3配線63の1つの端部が第2パッドPD2と電気的に接続される。第3配線63の別の端部がグランド(グランド導電部GND)と電気的に接続される。第4配線64の1つの端部が第2パッドPD2と電気的に接続される。第4配線64の別の端部がグランド(グランド導電部GND)と電気的に接続される。第3配線63の上記の端部と、第4配線64の上記の端部と、の間に、第3配線63の上記の別の端部と、第4配線64の上記の別の端部と、が設けられる。
第1素子51の1つの端部が第3パッドPD3と電気的に接続される。第1素子51の別の端部がグランド(グランド導電部GND)と電気的に接続される。第2素子52の1つの端部が第4パッドPD4と電気的に接続される。第2素子52の別の端部がグランド(グランド導電部GND)と電気的に接続される。第1素子51の上記の端部と、第2素子52の上記の端部と、の間に、第1素子51の上記の別の端部と、第2素子52の上記の別の端部と、が設けられる。
第3素子53の1つの端部が第4パッドPD4と電気的に接続される。第3素子53の別の端部が第1パッドPD1と電気的に接続される。第4素子54の1つの端部が第3パッドPD3と電気的に接続される。第4素子54の別の端部が第1パッドPD1と電気的に接続される。第3素子53の上記の端部と、第4素子54の上記の端部と、の間に、第3素子53の上記の別の端部と、第4素子54の上記の別の端部と、が設けられる。
例えば、第2パッドPD2が、第1回路部71と電気的に接続される。第2パッドPD2に交流電流が供給される。この交流電流は、第1〜第4配線61〜64において、第1〜第4交流電流Ia1〜Ia4となる。
第1〜第4素子51〜54により、1つのブリッジが形成される。第1パッドPD1が、第2回路部72と電気的に接続される。第1パッドPD1に電流が供給される。この電流は、第1及び第2素子51及び52において、第1電流Id1となる。この電流は、第3素子53及び第4素子54において、第2電流Id2となる。
第3パッドPD3と第4パッドPD4は、第3回路部73と電気的に接続される。第3パッドPD3および第4パッドPD4は、ブリッジの中点に対応する。第3回路部73において、信号が検出される。この信号において、2倍の周波数2f1の成分が抑制される。信号は、第1周波数f1の成分を含む。
磁気センサ133において、第1〜第4磁性部51F〜54Fが設けられる。
図32(a)及び図32(b)は、第2実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。
これらの図は、実施形態に係る磁気センサ133の配線のレイアウトを例示している。図32(b)は、第1〜第4配線61〜64に電気的に接続される配線L60を例示している。図32(a)は、第1〜第4素子51〜54に電気的に接続される配線L50を例示している。これらの図においては、見やすさのために、図32(a)及び図32(b)に示す構造が分離されて図示されている。実際の磁気センサ133において、図32(a)及び図32(b)に示す構造は、Z軸方向において重なる。このレイアウトでは、第1〜第4磁性部51F〜54Fが連続した磁性体として共用される構造となっている。このような構造とすることで、加工形状がシンプルになり、素子の作製が容易になる。
図33(a)及び図33(b)は、第2実施形態に係る磁気センサの一部を例示する模式図である。
これらの図は、実施形態に係る磁気センサ134の配線のレイアウトを例示している。図33(a)は、第1〜第4配線61〜64に電気的に接続される配線L60を例示している。図33(b)は、第1〜第4素子51〜54に電気的に接続される配線L50を例示している。これらの図においては、見やすさのために、図33(a)及び図33(b)に示す構造が分離されて図示されている。実際の磁気センサ134において、図33(a)及び図33(b)に示す構造は、Z軸方向において重なる。
上記の第1及び第2実施形態において、第1電流Id1及び第2電流Id2は、直流成分に加えて交流成分を含んでも良い。
図34は、実施形態に係る磁気センサにおける動作を例示する模式図である。
図34は、第1交流電流Ia1及び第2交流電流Ia2を例示している。図34の横軸は、時間tmである。縦軸は、電流Ia0である。図34に示すように、第1交流電流Ia1及び第2交流電流Ia2は、交流成分に加えて、バイアス成分Ibiasを含んでも良い。
例えば、バイアス成分Ibiasは、外部の磁界などを抑制するように設定される。1つの例において、外部の磁界は、例えば、地磁気などである。後述するように、外部の磁界は交流成分を含んでも良い。例えば、素子に印加する交流磁界に、地磁気を実質的にキャンセルする直流磁界が重畳される。これにより、例えば、地磁気の影響が抑制できる。外部の磁界が交流成分を含む場合、バイアス成分Ibiasを時間とともに変化させても良い。
例えば、図9に例示した磁気センサ120において、バイアス成分Ibiasを設ける場合、2つの第1回路部71の一方にプラスのバイアスを重畳させ、例えば、2つの第1回路部71の他方にマイナスのバイアスを重畳させても良い。
バイアス成分Ibiasは、第1及び第2実施形態に係る任意の磁気センサ及びその変形に適用されても良い。
例えば、第1回路部71から出力される電流(または、電圧)が、上記のようなバイアス成分Ibiasを含んでも良い。第1回路部71と他の回路部とが組み合わされて、他の回路部によりバイアス成分Ibiasが重畳されても良い。例えば、外部交流電源が共用化され、回路の工夫で逆位相を形成することができ、回路が簡単になる。
以下、磁気センサの特性の測定結果の例について説明する。
図18(a)及び図18(b)に関して説明した構造(検出部50S)が作製される。2つの検出部50Sが用意される。
図35は、磁気センサの試料を例示する模式図である。
図35において、2つの検出部50Sは省略されて記載されている。2つの検出部50Sのそれぞれに、接続導電部CN3、接続導電部CN4、接続導電部CN5及び接続導電部CN6(図18(a)及び図18(b)参照)が設けられる。
2つの検出部50Sの1つ(第1評価素子50SA)において、接続導電部CN3は、ボンディングパッドBP1と接続される。接続導電部CN4はボンディングパッドBP3と接続される。接続導電部CN5は、ボンディングパッドBP4と接続される。接続導電部CN6は、ボンディングパッドBP2と接続される。
2つの検出部50Sの別の1つ(第2評価素子50SB)において、接続導電部CN3は、ボンディングパッドBP5と接続される。接続導電部CN4はボンディングパッドBP7と接続される。接続導電部CN5は、ボンディングパッドBP8と接続される。接続導電部CN6は、ボンディングパッドBP6と接続される。
第1評価素子50SA及び第2評価素子50Sが評価素子50SCとなる。素子に含まれる磁性層の長軸は、X軸方向に沿う。測定対象の磁界Hmは、Y軸方向に沿う。
図36は、磁気センサの試料の特性の測定回路を例示する模式図である。
図36に示すように、第1回路部71の出力が、ボンディングパッドBP1及びボンディングパッドBP7に入力される。ボンディングパッドBP3及びボンディングパッドBP5が接地される。ボンディングパッドBP4及びボンディングパッドBP8が接地される。ボンディングパッドBP2及びボンディングパッドBP6が、第3回路部73と電気的に接続される。第3回路部73は、例えば、差動増幅器である。差動増幅器の増幅率は1でも良い。第3回路部73の出力SigDが、オシロスコープ73Dに供給される。
この例では、第1抵抗部41及び第2抵抗部42として、677Ωの抵抗が用いられる。第1回路部71から、9Vの振幅で10kHzの交流電流が出力される。第2回路部72から、5Vの直流電圧(直流電流)が出力される。
図37は、磁気センサの試料の特性の測定結果を例示するグラフ図である。
図37は、オシロスコープ73Dで観察される信号を例示している。横軸は、時間tmに対応する。縦軸は、信号Sigの強度に対応する。図37においては、第3回路部73の出力SigDが例示されている。この他、図37には、ボンディングパッドBP2及びボンディングパッドBP6の信号が例示されている。図37に示した各信号は、比較がしやすいように、縦軸の倍率を変えて表示してある。
図37に示すように、ボンディングパッドBP2及びボンディングパッドBP6の信号は、第1周波数f1の成分と、2倍の周波数2f1の成分と、を含む。第3回路部73の出力SigDにおいては、2倍の周波数2f1の成分が実質的に観察されず、第1周波数f1の成分が観察される。
図38(a)及び図38(b)は、磁気センサの試料の特性の測定結果を例示するグラフ図である。
これらの図は、図37に例示した信号をFFT処理した結果を例示している。これらの図の横軸は、周波数f(Hz)に対応する。これらの図の縦軸は、各出力信号の各周波数成分の強度に対応する(dBVで表示している)。図38(a)は、ボンディングパッドBP2及びボンディングパッドBP6の信号に対応する。図38(b)は、第3回路部73の出力SigDに対応する。
図38(a)に示すように、ボンディングパッドBP2及びボンディングパッドBP6の信号においては、第1周波数f1(10kHz)のピークと、2倍の周波数2f1(20kHz)のピークと、が観察される。2倍の周波数2f1(20kHz)のピークの強度は、第1周波数f1(10kHz)のピークと同程度であり、高い。
図38(b)に示すように、第3回路部73の出力SigDにおいては、第1周波数f1(10kHz)のピークが高く、2倍の周波数2f1(20kHz)のピークは低い。
トンネル磁気抵抗効果(TMR)を利用した磁気センサにおいて、4つのTMR素子4個を用いるブリッジを含む参考例がある。この参考例においては、磁化自由層の磁化の方向は、参照層の磁化の方向と交差するように設定される。このような構成により、外部からの磁界に対して大きな抵抗の変化を得ることができるとされている。この参考例においては、素子は、例えば、磁界−抵抗特性は奇関数の特性を持つ。逆位相の交流磁界を用いたときに2倍の周波数2f1の成分の信号を除去することが困難である。
以下、実施形態に係る磁気センサの応用例について説明する。
(第3実施形態)
実施形態に係る磁気センサは、例えば、診断装置などに応用できる。
図39は、第3実施形態に係る磁気センサ及び診断装置を示す模式図である。
図39に示すように、診断装置500は、磁気センサ150を含む。磁気センサ150は、第1実施形態及び第2実施形態に関して説明した磁気センサ(及び磁気センサ装置)、及び、それらの変形を含む。
診断装置500において、磁気センサ150は、例えば、脳磁計である。脳磁計は、脳神経が発する磁界を検出する。磁気センサ150が脳磁計に用いられる場合、磁気センサ150に含まれる磁気素子のサイズは、例えば、1mm以上10mm未満である。このサイズは、例えば、MFCを含めた長さである。
図39に示すように、磁気センサ150(脳磁計)は、例えば、人体の頭部に装着される。磁気センサ150(脳磁計)は、センサ部301(第1センサ部SU1など)を含む。磁気センサ150(脳磁計)は、複数のセンサ部301(第1センサ部SU1及び第2センサ部SU2など)を含んでも良い。複数のセンサ部301の数は、例えば、約100個(例えば50個以上150個以下)である。複数のセンサ部301は、柔軟性を有する基体302に設けられる。
磁気センサ150は、例えば、差動検出などの回路を含んでも良い。磁気センサ150は、磁気センサとは別のセンサ(例えば、電位端子または加速度センサなど)を含んでも良い。
磁気センサ150(第1実施形態及び第2実施形態に関して説明した磁気センサ)のサイズは、従来のSQUID磁気センサのサイズに比べて小さい。このため、複数のセンサ部301の設置が容易である。複数のセンサ部301と、他の回路と、の設置が容易である。複数のセンサ部301と、他のセンサと、の共存が容易である。
基体302は、例えばシリコーン樹脂などの弾性体を含んでも良い。基体302に、例えば、複数のセンサ部301が繋がって設けられる。基体302は、例えば、頭部に密着できる。
センサ部301の入出力コード303は、診断装置500のセンサ駆動部506及び信号入出力部504と接続される。センサ駆動部506からの電力と、信号入出力部504からの制御信号と、に基づいて、センサ部301において、磁界測定が行われる。その結果は、信号入出力部504に入力される。信号入出力部504で得た信号は、信号処理部508に供給される。信号処理部508において、例えば、ノイズの除去、フィルタリング、増幅、及び、信号演算などの処理が行われる。信号処理部508で処理された信号が、信号解析部510に供給される。信号解析部510は、例えば、脳磁計測のための特定の信号を抽出する。信号解析部510において、例えば、信号位相を整合させる信号解析が行われる。
信号解析部510の出力(信号解析が終了したデータ)が、データ処理部512に供給される。データ処理部512では、データ解析が行われる。このデータ解析において、例えば、MRI(Magnetic Resonance Imaging)などの画像データが取り入られることが可能である。このデータ解析においては、例えば、EEG(Electroencephalogram)などの頭皮電位情報などが取り入れられることが可能である。データ解析により、例えば、神経発火点解析、または、逆問題解析などが行われる。
データ解析の結果は、例えば、画像化診断部516に供給される。画像化診断部516において、画像化が行われる。画像化により、診断が支援される。
上記の一連の動作は、例えば、制御機構502によって制御される。例えば、一次信号データ、または、データ処理途中のメタデータなどの必要なデータは、データサーバに保存される。データサーバと制御機構とは、一体化されても良い。
本実施形態に係る診断装置500は、磁気センサ150と、磁気センサ150から得られる信号を処理する処理部と、を含む。この処理部は、例えば、信号処理部508及びデータ処理部512の少なくともいずれかを含む。処理部は、例えば、コンピュータなどを含む。
図39に示す磁気センサ150では、センサ部301は、人体の頭部に設置されている。センサ部301は、人体の胸部に設置されても良い。これにより、心磁測定が可能となる。例えば、センサ部301を妊婦の腹部に設置しても良い。これにより、胎児の心拍検査を行うことができる。
被験者を含めた磁気センサ装置は、シールドルーム内に設置されるのが好ましい。これにより、例えば、地磁気または磁気ノイズの影響が抑制できる。
例えば、人体の測定部位、または、センサ部301を局所的にシールドする機構を設けても良い。例えば、センサ部301にシールド機構を設けても良い。例えば、信号解析またはデータ処理において、実効的なシールドを行っても良い。
実施形態において、基体302は、柔軟性を有しても良く、柔軟性を実質的に有しなくても良い。図39に示す例では、基体302は、連続した膜を帽子状に加工したものである。基体302は、ネット状でも良い。これにより、例えば、良好な装着性が得られる。例えば、基体302の人体への密着性が向上する。基体302は、ヘルメット状で、硬質でも良い。
図40は、第4実施形態に係る別の磁気センサを示す模式図である。
図40は、磁計の一例である。図40に示す例では、平板状の硬質の基体305上にセンサ部301が設けられる。
図40に示した例において、センサ部301から得られる信号の入出力は、図39に関して説明した入出力と同様である。図40に示した例において、センサ部301から得られる信号の処理は、図39に関して説明した処理と同様である。
生体から発生する磁界などの微弱な磁界を計測する装置として、SQUID (Superconducting Quantum Interference Device:超伝導量子干渉素子)磁気センサを用いる参考例がある。この参考においては、超伝導を用いるため、装置が大きく、消費電力も大きい。測定対象(患者)の負担が大きい。
実施形態によれば、装置が小型にできる。消費電力を抑制できる。測定対象(患者)の負担が軽減できる。実施形態によれば、磁界検出のSN比を向上できる。検出感度を向上できる。
実施形態は、以下の構成(例えば技術案)を含んでも良い。
(構成1)
第1磁性層を含む第1素子と、
第2磁性層を含む第2素子と、
第1配線と、
第2配線と、
前記第1配線及び前記第2配線と電気的に接続された第1回路部と、
前記第1素子及び前記第2素子と電気的に接続された第2回路部と、
を備え、
前記第1回路部は、前記第1配線に第1交流電流を供給し、前記第2配線に第2交流電流を供給し、
前記第2回路部は、前記第1素子に第1素子電流を供給し、前記第2素子に第2素子電流を供給し、
第1時刻において、前記第1交流電流は、第1交流電流向きを有し、前記第2交流電流は、第2交流電流向きを有し、
第2時刻において、前記第1交流電流は、前記第1交流電流向きと反対の向きを有し、前記第2交流電流は、前記第2交流電流向きと反対の向きを有し、
前記第1時刻において、前記第1素子電流は、第1素子電流向きを有し、前記第2素子電流は、第2素子電流向きを有し、
前記第2時刻において、前記第1素子電流は、前記第1素子電流向きを有し、前記第2素子電流は、前記第2素子電流向きを有し、
前記第1交流電流向きは、前記第1素子電流の向きの成分を有し、
前記第2交流電流向きは、前記第2素子電流の向きとは反対の向きの成分を有する、磁気センサ。
(構成2)
前記第1配線と前記第1素子との間の距離は、前記第1配線と前記第2素子との間の距離よりも短く、
前記第2配線と前記第2素子との間の距離は、前記第2配線と前記第1素子との間の距離よりも短く、
前記第1配線は、第1配線端部と第2配線端部とを含み、
前記第2配線は、第3配線端部と第4配線端部とを含み、
前記第3配線端部から前記第4配線端部への向きは、前記第1配線端部から前記第2配線端部への向きに沿い、
前記第1時刻において、前記第1交流電流は、前記第1配線端部から前記第2配線端部への向きを有し、
前記第1時刻において、前記第1交流電流は、前記第4配線端部から前記第3配線端部への向きを有する、構成1記載の磁気センサ。
(構成3)
前記第1素子及び前記第2素子は、直列に電気的に接続された、構成1記載の磁気センサ。
(構成4)
第3回路部をさらに備え、
前記第1素子は、第1素子端部及び第2素子端部を含み、
前記第2素子は、第3素子端部及び第4素子端部を含み、
前記第2素子端部及び前記第4素子端部は、互いに電気的に接続され、
前記第2回路部は、前記第1素子端部及び前記第3素子端部と電気的に接続され、
前記第3回路部は、前記第2素子端部及び前記第4素子端部と電気的に接続され、
前記第3回路部は、前記第2素子端部及び前記第4素子端部の電位の変化に対応する信号を出力する、構成3記載の磁気センサ。
(構成5)
前記第1交流電流及び前記第2交流電流は、第1周波数を有し、
前記信号は、前記第2素子端部及び前記第4素子端部の前記電位の変化の前記第1周波数の成分に対応する、構成4記載の磁気センサ。
(構成6)
第1抵抗部と、
第2抵抗部と、
をさらに備え、
前記第1素子は、第1素子端部及び第2素子端部を含み、
前記第2素子は、第3素子端部及び第4素子端部を含み、
前記第2素子端部及び前記第4素子端部は、互いに電気的に接続され、
前記第1抵抗部は、第1抵抗端部及び第2抵抗端部を含み、
前記第2抵抗部は、第3抵抗端部及び第4抵抗端部を含み、
前記第2抵抗端部及び前記第1素子端部は、互いに電気的に接続され、
前記第4抵抗端部及び前記第3素子端部は、互いに電気的に接続され、
前記第2回路部は、前記第1抵抗端部、前記第3抵抗端部、前記第2素子端部及び前記第4素子端部と電気的に接続され、
前記第2回路部は、前記第1抵抗部及び前記第1素子の組みに前記第1素子電流を供給し、前記第2抵抗部及び前記第2素子の組みに前記第2電流を供給する、構成1または2に記載の磁気センサ。
(構成7)
第3回路部をさらに備え、
前記第3回路部は、前記第1素子端部の電位と、前記第3素子端部の電位と、の差に対応する信号を出力する、構成6記載の磁気センサ。
(構成8)
前記第1抵抗部は、第3磁性層と、第3対向磁性層と、前記第3磁性層と前記第3対向磁性層との間に設けられた第3非磁性層と、を含み、
前記第2抵抗部は、第4磁性層と、第4対向磁性層と、前記第4磁性層と前記第4対向磁性層との間に設けられた第4非磁性層と、を含む、構成7記載の磁気センサ。
(構成9)
第1磁性層を含む第1素子と、
第2磁性層を含む第2素子と、
第1配線と、
第2配線と、
前記第1配線及び前記第2配線と電気的に接続された第1回路部と、
前記第1素子及び前記第2素子と電気的に接続された第2回路部と、
を備え、
前記第1回路部は、前記第1配線に第1交流電流を供給し、前記第2配線に第2交流電流を供給し、
前記第2回路部は、前記第1素子に第1素子電流を供給し、前記第2素子に第2素子電流を供給し、
前記第1素子及び前記第2素子に加わる外部磁界の向きに対して、少なくとも一部の時間において、前記第1交流電流の位相は、前記第2交流電流の位相と、逆である、磁気センサ。
(構成10)
第1磁性部と、
前記第1磁性部と前記第1素子との間に設けられた第1非磁性領域と、
第2磁性部と、
前記第2磁性部と前記第2素子との間に設けられた第2非磁性領域と、
をさらに備えた、構成1〜9のいずれか1つに記載の磁気センサ。
(構成11)
第1磁性層を含む第1素子と、
第2磁性層を含む第2素子と、
第3磁性層を含む第3素子と、
第4磁性層を含む第4素子と、
第1〜第4配線と、
前記第1〜前記第4配線と電気的に接続された第1回路部と、
前記第1〜前記第4素子と電気的に接続された第1回路部と、
を備え、
前記第1回路部は、前記第1〜前記第4配線に第1〜第4交流電流をそれぞれ供給し、 前記第2回路部は、前記第1〜前記第4素子に第1〜第4素子電流をそれぞれ供給し、
第1時刻において、前記第1〜前記第4交流電流は、第1〜第4交流電流向きをそれぞれ有し、
第2時刻において、前記第1〜前記第4交流電流は、前記第1〜前記第4交流電流向きと反対の向きをそれぞれ有し、
前記第1時刻において、前記第1〜前記第4素子電流は、第1〜第4素子電流交流向きを有し、
前記第2時刻において、前記第1〜前記第4素子電流は、前記第1〜第4素子電流交流向きを有し、
前記第1交流電流向きは、前記第1素子電流の向きの成分を有し、
前記第2交流電流向きは、前記第2素子電流の向きとは反対の向きの成分を有し、
前記第3交流電流向きは、前記第3素子電流の向きの成分を有し、
前記第4交流電流向きは、前記第4素子電流の向きとは反対の向きの成分を有する、磁気センサ。
(構成12)
前記第1配線と前記第1素子との間の距離は、前記第1配線と前記第2素子との間の距離よりも短く、前記第1配線と前記第3素子との間の距離よりも短く、前記第1配線と前記第4素子との間の距離よりも短く、
前記第2配線と前記第2素子との間の距離は、前記第2配線と前記第1素子との間の距離よりも短く、前記第2配線と前記第3素子との間の距離よりも短く、前記第2配線と前記第4素子との間の距離よりも短く、
前記第3配線と前記第3素子との間の距離は、前記第3配線と前記第1素子との間の距離よりも短く、前記第3配線と前記第2素子との間の距離よりも短く、前記第3配線と前記第4素子との間の距離よりも短く、
前記第4配線と前記第4素子との間の距離は、前記第4配線と前記第1素子との間の距離よりも短く、前記第4配線と前記第2素子との間の距離よりも短く、前記第4配線と前記第3素子との間の距離よりも短く、
前記第1配線は、第1配線端部と第2配線端部とを含み、
前記第2配線は、第3配線端部と第4配線端部とを含み、
前記第3配線は、第5配線端部と第6配線端部とを含み、
前記第4配線は、第7配線端部と第8配線端部とを含み、
前記第3配線端部から前記第4配線端部への向きは、前記第1配線端部から前記第2配線端部への向きに沿い、
前記第7配線端部から前記第8配線端部への向きは、前記第5配線端部から前記第6配線端部への向きに沿い、
前記第7配線端部から前記第8配線端部への前記向きは、前記第1配線端部から前記第2配線端部への前記向きに沿い、
前記第1時刻において、前記第1交流電流は、前記第1配線端部から前記第2配線端部への向きを有し、
前記第1時刻において、前記第2交流電流は、前記第4配線端部から前記第3配線端部への向きを有し、
前記第1時刻において、前記第3交流電流は、前記第5配線端部から前記第6配線端部への向きを有し、
前記第1時刻において、前記第4交流電流は、前記第8配線端部から前記第7配線端部への向きを有する、構成11記載の磁気センサ。
(構成13)
前記第1素子及び前記第2素子は、直列に電気的に接続され、
前記第4素子及び前記第3素子は、直列に電気的に接続された、構成12記載の磁気センサ。
(構成14)
前記第1素子は、第1素子端部及び第2素子端部を含み、
前記第2素子は、第3素子端部及び第4素子端部を含み、
前記第3素子は、第5素子端部及び第6素子端部を含み、
前記第4素子は、第7素子端部及び第8素子端部を含み、
前記第1素子端部及び前記第7素子端部は、互いに電気的に接続され、
前記第4素子端部及び前記第6素子端部は、互いに電気的に接続され、
前記第2素子端部及び前記第3素子端部は、互いに電気的に接続され、
前記第8素子端部及び前記第5素子端部は、互いに電気的に接続され、
前記第2回路部は、前記第1素子端部、前記第7素子端部、前記第4素子端部及び前記第6素子端部と電気的に接続された、構成13記載の磁気センサ。
(構成15)
第3回路部をさらに備え、
前記第3回路部は、前記第2素子端部の電位と、前記第8素子端部の電位と、の差に対応する信号を出力する、構成14記載の磁気センサ。
(構成16)
前記第3素子は、第3対向磁性層と、前記第3磁性層と前記第3対向磁性層との間に設けられた第3非磁性層と、をさらに含み、
前記第4素子は、第4対向磁性層と、前記第4磁性層と前記第4対向磁性層との間に設けられた第4非磁性層と、をさらに含む、構成11〜15のいずれか1つに記載の磁気センサ。
(構成17)
前記第3対向磁性層から前記第3磁性層への第3積層方向と交差する第3磁性層方向に沿う前記第3磁性層の長さは、前記第3積層方向及び前記第3磁性層方向を含む平面と交差する第3磁性層交差方向に沿う前記第3磁性層の長さよりも長く、
前記第4対向磁性層から前記第4磁性層への第4積層方向と交差する第4磁性層方向に沿う前記第4磁性層の長さは、前記第4積層方向及び前記第4磁性層方向を含む平面と交差する第4磁性層交差方向に沿う前記第4磁性層の長さよりも長い、構成16記載の磁気センサ。
(構成18)
前記第1素子は、第1対向磁性層と、前記第1磁性層と前記第1対向磁性層との間に設けられた第1非磁性層と、をさらに含み、
前記第2素子は、第2対向磁性層と、前記第2磁性層と前記第2対向磁性層との間に設けられた第2非磁性層と、をさらに含む、構成1〜17のいずれか1つに記載の磁気センサ。
(構成19)
前記第1対向磁性層から前記第1磁性層への第1積層方向と交差する第1磁性層方向に沿う前記第1磁性層の長さは、前記第1積層方向及び前記第1磁性層方向を含む平面と交差する第1磁性層交差方向に沿う前記第1磁性層の長さよりも長く、
前記第2対向磁性層から前記第2磁性層への第2積層方向と交差する第2磁性層方向に沿う前記第2磁性層の長さは、前記第2積層方向及び前記第2磁性層方向を含む平面と交差する第2磁性層交差方向に沿う前記第2磁性層の長さよりも長い、構成18のいずれか1つに記載の磁気センサ。
(構成20)
前記第1素子の電気抵抗は、前記第1素子に印加される磁界に対して偶関数の特性を有し、
前記第2素子の電気抵抗は、前記第2素子に印加される磁界に対して偶関数の特性を有する、構成1〜19のいずれか1つに記載の磁気センサ。
(構成21)
構成1〜20のいずれか1つに記載の磁気センサと、
前記磁気センサから得られる信号を処理する処理部と、
を備えた診断装置。
実施形態によれば、検出感度の向上が可能な磁気センサ及び診断装置が提供できる。
本願明細書において、「垂直」及び「平行」は、厳密な垂直及び厳密な平行だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直及び実質的に平行であれば良い。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、磁気センサに含まれる素子、磁性層、非磁性層、配線、抵抗部及び回路部などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した磁気センサ及び診断装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての磁気センサ及び診断装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと解される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10i…絶縁部、 11〜14…第1〜第4磁性層、 11M〜14M…第1〜第4磁性層磁化、 11i〜14i…第1〜第4非磁性領域、 11n〜14n…第1〜第4非磁性層、 11o〜14o…第1〜第4対向磁性層、 11oM〜14oM…第1〜第4対向磁性層磁化、 28La〜27Lf…配線、 41、42…第1、第2抵抗部、 41a、41b、42c、42d…第1〜第4抵抗端部、 50L…構造体、 50S…検出部、 50SA、50SB…第1、第2評価素子、 50SC…評価素子、 51〜54…第1〜第4素子、 51F〜54F…第1〜第4磁性部、 51P、51Q、53P、53Q…接続部材、 51a、51b、52c、52d、53e、53f、54g、54h…第1〜第8素子端部、 60L…導電部、 60i…絶縁層、 61〜64…第1〜第4配線、 61H〜64H…第1〜第4磁界発生部、 61L、62L…配線、 61a、61b、62c、62d、63e、63f、64g、64h…第1〜第8配線端部、 65i…絶縁部材、 71〜73…第1〜第3回路、 73A…差動回路部、 73Aa、73Ab…第1、第2入力端子、 73Ac…差動回路部出力端子、 73B…フィルタ、 73Bi…入力端子、 73D…オシロスコープ、 110、111、120、120a、120b、121〜124、130、132〜134、150…磁気センサ、 301…センサ部、 302…基体、 303…入出力コード、 305…基体、 500…診断装置、 502…制御機構、 504…信号入出力部、 506…センサ駆動部、 508…信号処理部、 510…信号解析部、 512…データ処理部、 516…画像化診断部、 AR1〜AR4…矢印、 BP1〜BP8…ボンディングパッド、 C1〜C4…第1〜第4条件、 CN3〜CN6…接続導電部、 CP1、CP2…第1、第2接続点、 Cex…測定結果、 Cf1、Cf2…成分、 Csm…特性、 Ds1〜Ds4…第1〜第4積層方向、 Dx1〜Dx4…第1〜第4磁性層方向、 Dy1〜Dy4…第1〜第4磁性層交差方向、 Ea1〜Ea4…第1〜第4電位、 GND…グランド導電部、 Ha1〜Ha4…第1〜第4交流磁界、 Hax…交流磁界、 Hm…、Hm1、Hm2…磁界、 Hx、Hx0、Hx1、Hx2…磁界、 Ia0…電流、 Ia1〜Ia4…第1〜第4交流電流、 Ibias…バイアス成分、 Id1、Id2…第1、第2電流、 Ie1〜Ie4…第1〜第4素子電流、 L1〜L4…長さ、 L50、L60…配線、 Lx…長さ、 PD1〜PD4…第1〜第4パッド、 PG…グランドパッド、 R0、Rx…抵抗、 SU1、SU2…第1、第2センサ部、 Sig、Sig0、SigA〜AigC…信号、 SigD…出力、 SigV…電圧、 SigZ…信号、 Sigx…信号、 T1…周期、 W1〜W4…長さ、 d1〜d4…距離、 dR/R…変化率、 f…周波数、 f1…第1周波数、 t1〜t4…長さ、 tm、tmd…時間

Claims (9)

  1. 第1磁性層及び第1対向磁性層を含む第1素子と、
    第2磁性層及び第2対向磁性層を含む第2素子と、
    第1配線と、
    第2配線と、
    前記第1配線及び前記第2配線と電気的に接続された第1回路部と、
    前記第1素子及び前記第2素子と電気的に接続された第2回路部と、
    第1抵抗部と、
    第2抵抗部と、
    を備え、
    前記第1回路部は、前記第1配線に第1交流電流を供給し、前記第2配線に第2交流電流を供給し、
    前記第1交流電流により生じる第1交流磁界は、前記第1素子に印加され、
    前記第2交流電流により生じる第2交流磁界は、前記第2素子に印加され、
    前記第2回路部は、前記第1素子に第1素子電流を供給し、前記第2素子に第2素子電流を供給し、
    第1時刻において、前記第1交流電流は、第1交流電流向きを有し、前記第2交流電流は、第2交流電流向きを有し、
    第2時刻において、前記第1交流電流は、前記第1交流電流向きと反対の向きを有し、前記第2交流電流は、前記第2交流電流向きと反対の向きを有し、
    前記第1時刻において、前記第1素子電流は、第1素子電流向きを有し、前記第2素子電流は、第2素子電流向きを有し、
    前記第2時刻において、前記第1素子電流は、前記第1素子電流向きを有し、前記第2素子電流は、前記第2素子電流向きを有し、
    前記第1交流電流向きは、前記第1素子電流向きの成分を有し、
    前記第2交流電流向きは、前記第2素子電流向きとは反対の向きの成分を有し、
    前記第1素子は、第1素子端部及び第2素子端部を含み、
    前記第2素子は、第3素子端部及び第4素子端部を含み、
    前記第2素子端部及び前記第4素子端部は、互いに電気的に接続され、
    前記第1抵抗部は、第1抵抗端部及び第2抵抗端部を含み、
    前記第2抵抗部は、第3抵抗端部及び第4抵抗端部を含み、
    前記第2抵抗端部及び前記第1素子端部は、互いに電気的に接続され、
    前記第4抵抗端部及び前記第3素子端部は、互いに電気的に接続され、
    前記第2回路部は、前記第1抵抗端部、前記第3抵抗端部、前記第2素子端部及び前記第4素子端部と電気的に接続され、
    前記第2回路部は、前記第1抵抗部及び前記第1素子の組みに前記第1素子電流を供給し、前記第2抵抗部及び前記第2素子の組みに前記第2素子電流を供給
    前記第1素子に外部磁界が印加されていないときに、前記第1対向磁性層の磁化の方向は、前記第1磁性層の磁化の方向に沿い、
    前記第2素子に外部磁界が印加されていないときに、前記第2対向磁性層の磁化の方向は、前記第2磁性層の磁化の方向に沿い、
    前記第1配線の少なくとも一部は、前記第1磁性層の前記磁化の前記方向に沿い、
    前記第2配線の少なくとも一部は、前記第2磁性層の前記磁化の前記方向に沿う、磁気センサ。
  2. 前記第1素子の電気抵抗は、前記第1交流磁界に対して偶関数の特性を有し、
    前記第2素子の電気抵抗は、前記第2交流磁界に対して偶関数の特性を有する、請求項1記載の磁気センサ。
  3. 第1磁性層を含む第1素子と、
    第2磁性層を含む第2素子と、
    第1配線と、
    第2配線と、
    前記第1配線及び前記第2配線と電気的に接続された第1回路部と、
    前記第1素子及び前記第2素子と電気的に接続された第2回路部と、
    を備え、
    前記第1回路部は、前記第1配線に第1交流電流を供給し、前記第2配線に第2交流電流を供給し、
    前記第1交流電流により生じる第1交流磁界は、前記第1素子に印加され、
    前記第2交流電流により生じる第2交流磁界は、前記第2素子に印加され、
    前記第2回路部は、前記第1素子に第1素子電流を供給し、前記第2素子に第2素子電流を供給し、
    第1時刻において、前記第1交流電流は、第1交流電流向きを有し、前記第2交流電流は、第2交流電流向きを有し、
    第2時刻において、前記第1交流電流は、前記第1交流電流向きと反対の向きを有し、前記第2交流電流は、前記第2交流電流向きと反対の向きを有し、
    前記第1時刻において、前記第1素子電流は、第1素子電流向きを有し、前記第2素子電流は、第2素子電流向きを有し、
    前記第2時刻において、前記第1素子電流は、前記第1素子電流向きを有し、前記第2素子電流は、前記第2素子電流向きを有し、
    前記第1交流電流向きは、前記第1素子電流向きの成分を有し、
    前記第2交流電流向きは、前記第2素子電流向きとは反対の向きの成分を有し、
    前記第1素子の電気抵抗は、前記第1交流磁界に対して偶関数の特性を有し、
    前記第2素子の電気抵抗は、前記第2交流磁界に対して偶関数の特性を有する、磁気センサ。
  4. 前記第1配線と前記第1素子との間の距離は、前記第1配線と前記第2素子との間の距離よりも短く、
    前記第2配線と前記第2素子との間の距離は、前記第2配線と前記第1素子との間の距離よりも短く、
    前記第1配線は、第1配線端部と第2配線端部とを含み、
    前記第2配線は、第3配線端部と第4配線端部とを含み、
    前記第3配線端部から前記第4配線端部への向きは、前記第1配線端部から前記第2配線端部への向きに沿い、
    前記第1時刻において、前記第1交流電流は、前記第1配線端部から前記第2配線端部への向きを有し、
    前記第1時刻において、前記第1交流電流は、前記第4配線端部から前記第3配線端部への向きを有する、請求項1〜3のいずれか1つに記載の磁気センサ。
  5. 第1磁性部と、
    前記第1磁性部と前記第1素子との間に設けられた第1非磁性領域と、
    第2磁性部と、
    前記第2磁性部と前記第2素子との間に設けられた第2非磁性領域と、
    をさらに備えた、請求項1〜4のいずれか1つに記載の磁気センサ。
  6. 第1磁性層及び第1対向磁性層を含む第1素子と、
    第2磁性層及び第2対向磁性層を含む第2素子と、
    第3磁性層及び第3対向磁性層を含む第3素子と、
    第4磁性層及び第4対向磁性層を含む第4素子と、
    第1〜第4配線と、
    前記第1〜前記第4配線と電気的に接続された第1回路部と、
    前記第1〜前記第4素子と電気的に接続された第2回路部と、
    を備え、
    前記第1回路部は、前記第1〜前記第4配線に第1〜第4交流電流をそれぞれ供給し、
    前記第1交流電流により生じる第1交流磁界は、前記第1素子に印加され、
    前記第2交流電流により生じる第2交流磁界は、前記第2素子に印加され、
    前記第3交流電流により生じる第3交流磁界は、前記第3素子に印加され、
    前記第4交流電流により生じる第4交流磁界は、前記第4素子に印加され、
    前記第2回路部は、前記第1〜前記第4素子に第1〜第4素子電流をそれぞれ供給し、
    第1時刻において、前記第1〜前記第4交流電流は、第1〜第4交流電流向きをそれぞれ有し、
    第2時刻において、前記第1〜前記第4交流電流は、前記第1〜前記第4交流電流向きと反対の向きをそれぞれ有し、
    前記第1時刻において、前記第1〜前記第4素子電流は、第1〜第4素子電流向きを有し、
    前記第2時刻において、前記第1〜前記第4素子電流は、前記第1〜第4素子電流向きを有し、
    前記第1交流電流向きは、前記第1素子電流向きの成分を有し、
    前記第2交流電流向きは、前記第2素子電流向きとは反対の向きの成分を有し、
    前記第3交流電流向きは、前記第3素子電流向きの成分を有し、
    前記第4交流電流向きは、前記第4素子電流向きとは反対の向きの成分を有
    前記第1素子に外部磁界が印加されていないときに、前記第1対向磁性層の磁化の方向は、前記第1磁性層の磁化の方向に沿い、
    前記第2素子に外部磁界が印加されていないときに、前記第2対向磁性層の磁化の方向は、前記第2磁性層の磁化の方向に沿い、
    前記第3素子に外部磁界が印加されていないときに、前記第3対向磁性層の磁化の方向は、前記第3磁性層の磁化の方向に沿い、
    前記第4素子に外部磁界が印加されていないときに、前記第4対向磁性層の磁化の方向は、前記第4磁性層の磁化の方向に沿い、
    前記第1配線の少なくとも一部は、前記第1磁性層の前記磁化の前記方向に沿い、
    前記第2配線の少なくとも一部は、前記第2磁性層の前記磁化の前記方向に沿い、
    前記第3配線の少なくとも一部は、前記第3磁性層の前記磁化の前記方向に沿い、
    前記第4配線の少なくとも一部は、前記第4磁性層の前記磁化の前記方向に沿う、磁気センサ。
  7. 前記第1配線と前記第1素子との間の距離は、前記第1配線と前記第2素子との間の距離よりも短く、前記第1配線と前記第3素子との間の距離よりも短く、前記第1配線と前記第4素子との間の距離よりも短く、
    前記第2配線と前記第2素子との間の距離は、前記第2配線と前記第1素子との間の距離よりも短く、前記第2配線と前記第3素子との間の距離よりも短く、前記第2配線と前記第4素子との間の距離よりも短く、
    前記第3配線と前記第3素子との間の距離は、前記第3配線と前記第1素子との間の距離よりも短く、前記第3配線と前記第2素子との間の距離よりも短く、前記第3配線と前記第4素子との間の距離よりも短く、
    前記第4配線と前記第4素子との間の距離は、前記第4配線と前記第1素子との間の距離よりも短く、前記第4配線と前記第2素子との間の距離よりも短く、前記第4配線と前記第3素子との間の距離よりも短く、
    前記第1配線は、第1配線端部と第2配線端部とを含み、
    前記第2配線は、第3配線端部と第4配線端部とを含み、
    前記第3配線は、第5配線端部と第6配線端部とを含み、
    前記第4配線は、第7配線端部と第8配線端部とを含み、
    前記第3配線端部から前記第4配線端部への向きは、前記第1配線端部から前記第2配線端部への向きに沿い、
    前記第7配線端部から前記第8配線端部への向きは、前記第5配線端部から前記第6配線端部への向きに沿い、
    前記第7配線端部から前記第8配線端部への前記向きは、前記第1配線端部から前記第2配線端部への前記向きに沿い、
    前記第1時刻において、前記第1交流電流は、前記第1配線端部から前記第2配線端部への向きを有し、
    前記第1時刻において、前記第2交流電流は、前記第4配線端部から前記第3配線端部への向きを有し、
    前記第1時刻において、前記第3交流電流は、前記第5配線端部から前記第6配線端部への向きを有し、
    前記第1時刻において、前記第4交流電流は、前記第8配線端部から前記第7配線端部への向きを有する、請求項6記載の磁気センサ。
  8. 前記第1素子の電気抵抗は、前記第1交流磁界に対して偶関数の特性を有し、
    前記第2素子の電気抵抗は、前記第2交流磁界に対して偶関数の特性を有し、
    前記第3素子の電気抵抗は、前記第3交流磁界に対して偶関数の特性を有し、
    前記第4素子の電気抵抗は、前記第4交流磁界に対して偶関数の特性を有する、請求項6または7に記載の磁気センサ。
  9. 請求項1〜8のいずれか1つに記載の磁気センサと、
    前記磁気センサから得られる信号を処理する処理部と、
    を備えた診断装置。
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