JP6684128B2 - ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ブレーキ装置に関するものである。
特許文献1には、鉄道車両の台車に固着される支持枠と、支持枠に対して2本の支持ピンにより支持ピンの軸線方向に摺動自在に支持されるキャリパブレーキ本体と、キャリパブレーキ本体に設けられて車両の車輪を挟む2本のアームと、第1のアームに備えられるシリンダと、2本のアームに保持される制輪子と、を備える鉄道車両用キャリパブレーキ装置が開示されている。
特開平08−226467号公報
特許文献1に開示のブレーキ装置のようなフローティング式のブレーキ装置では、ブレーキ本体の第1、第2キャリパアームが車輪を跨ぐように設けられ、一方のキャリパアームにのみブレーキライニングを進退させる押圧部が設けられる。
このため、上記ブレーキ装置では、押圧部の重さによりブレーキ本体の重量バランスが第1キャリパアーム側に偏っている。よって、第1キャリパアーム側が下方へ移動してブレーキ本体が傾いて、第2キャリパアームに取り付けられるブレーキライニングがブレーキディスクに接触して偏摩耗するおそれがある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ブレーキ装置のブレーキライニングの寿命を向上させることを目的とする。
第1の発明は、車輪とともに回転するブレーキディスクに摩擦力を付与するブレーキ装置であって、ブレーキディスクの両側からブレーキディスクに摺接して摩擦力を付与可能な第1及び第2ブレーキライニングを支持するブレーキ本体と、車体又は台車に取り付けられる支持枠内に設けられる球面ベアリングによって軸方向に移動自在に支持されると共にブレーキ本体を支持する支持ピンと、第1ブレーキライニングをブレーキディスクに押圧すると共にブレーキ本体を支持ピンの軸方向に移動させて第2ブレーキライニングをブレーキディスクに押圧する押圧部と、を備え、ブレーキ本体は、第1ブレーキライングを支持すると共に押圧部が設けられる第1キャリパアームと、第2ブレーキライニングを支持する第2キャリパアームと、車輪の幅中心よりも第1キャリパアーム側の支持ピンの端部に連結される第1ブラケット部と、車輪の幅中心よりも第2キャリパアーム側の支持ピンの端部に連結される第2ブラケット部と、を有し、第1ブラケット部の連結位置と車輪の幅中心との間における支持ピンの軸方向に沿った第1距離は、第2ブラケット部の連結位置と車輪の幅中心との間における支持ピンの軸方向に沿った第2距離よりも短く、第2ブレーキライニングが摩耗していない状態における第1距離と第2距離との差分は、予め設定される第2ブレーキライニングにおける摩耗の限界量の2倍以上であることを特徴とする。
第1の発明では、第1距離を第2距離よりも短く構成することにより、支持枠と第1ブラケット部との距離が小さくなるため、支持枠内の球面ベアリングをより第1ブラケット部に近づけて配置することができる。これにより、第2キャリパアーム側を下方へ移動させるモーメントアームの長さである球面ベアリングと第2ブラケット部との間の距離が長くなる。よって、第1距離と第2距離とが等しい場合と比較して、第2キャリパアーム側を下方へ移動させるモーメントが大きくなり、第1キャリパアーム側を下方へ移動させるモーメントと打ち消し合う。このため、ブレーキ本体の傾きが低減される。また、第1の発明では、常に第1距離が第2距離よりも短い状態が維持されるため、ブレーキ本体の傾きがより確実に抑制される。
第2の発明は、球面ベアリングが、車輪の幅中心よりも第1キャリパアーム側に配置されることを特徴とする。
第2の発明によれば、球面ベアリングと第1ブラケット部との間の距離が短くなり第1モーメントがさらに低減されるため、ブレーキ本体の傾きがより確実に抑制される。
本発明によれば、ブレーキ装置のブレーキライニングの寿命を向上させることができる。
本発明の実施形態に係るブレーキ装置の平面図である。 本発明の実施形態に係るブレーキ装置の正面図である。 図1におけるA−A線に沿った断面図であり、第1支持ピン周辺を示した図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1から図3を参照して、本発明の実施形態に係るブレーキ装置100の構成について説明する。
ブレーキ装置100は、作動流体として圧縮空気が用いられる鉄道車両用のフローティング型空気圧ブレーキである。圧縮空気に代えて、作動油など他の作動流体を用いてもよい。
ブレーキ装置100は、車輪1とともに回転するブレーキディスク2に摩擦力を付与するものである。具体的には、ブレーキ装置100は、ブレーキディスク2の両側からブレーキディスクに摺接して摩擦力を付与可能な第1,第2ブレーキライニング3,4によってブレーキディスク2に摩擦力を付与して、車輪1の回転を制動する。
ブレーキディスク2は、車輪1の表裏両面に形成されて車輪1と一体に回転する。ブレーキディスク2を車輪1と一体に形成する構成に代えて、車輪1とともに回転する別体のブレーキディスク2を設けてもよい。
ブレーキ装置100は、図1及び図2に示すように、ガイドプレート5を介して第1,第2ブレーキライニング3,4をそれぞれ支持する第1,第2キャリパアーム12,14を有するブレーキ本体10と、台車(図示省略)に取り付けられる支持枠20に軸方向に移動自在に支持されると共にブレーキ本体10を支持する第1,第2支持ピン21,22と、第1ブレーキライニング3に支持されるガイドプレート5をブレーキ本体10に進退自在に支持する一対のアンカピン33と、圧縮空気の圧力によって第1,第2ブレーキライニング3,4をブレーキディスク2に押圧する押圧部35と、を備える。
ブレーキ本体10は、ブレーキ装置100が鉄道車両に適用される場合には、支持枠20を介して台車に支持される。ブレーキ本体10は、ブレーキ装置100が鉄道車両以外の車両に適用される場合には、車体(図示省略)に支持される。
ブレーキ本体10は、図1に示すように、第1ブレーキライング3を支持すると共に押圧部35が設けられる第1キャリパアーム12と、第2ブレーキライニング4を支持する第2キャリパアーム14と、第1キャリパアーム12と第2キャリパアーム14とを連結するヨーク部13と、ブレーキ本体10を台車上に支持するための第1,第2ブラケット部15,16と、を有する。
第1キャリパアーム12及び第2キャリパアーム14は、ブレーキディスク2に跨るようにして延びる。
第1ブラケット部15は、車輪1の幅中心O1よりも第1キャリパアーム12側の第1支持ピン21の端部に連結される。第1支持ピン21に対する第1ブラケット部15の連結位置(以下、単に「第1ブラケット部15の連結位置」と称する。)は、車輪1の幅中心O1から第1支持ピン21の軸方向に沿って距離L1だけ離れている。以下では、距離L1を「第1距離L1」と称する。
第2ブラケット部16は、車輪1の幅中心O1よりも第2キャリパアーム14側の第1支持ピン21の端部に連結される。第1支持ピン21に対する第2ブラケット部16の連結位置(以下、単に「第2ブラケット部16の連結位置」と称する。)は、車輪1の幅中心O1から第1支持ピン21の軸方向に沿って距離L2だけ離れている。以下では、距離L2を「第2距離L2」と称する。
ブレーキ装置100では、非制動時及び制動時の両方において、第1距離L1が第2距離L2よりも短くなるように構成される。
第1支持ピン21と第2支持ピン22とは、基本的な構成が同一である。よって、以下では、第1支持ピン21及びその周辺構造について具体的に説明し、第2支持ピン22及びその周辺構造については詳細な説明を省略する。
第1支持ピン21は、図3に示すように、支持枠20の挿通孔20aに挿通される。第1支持ピン21の両端部は、ブレーキ本体10の第1,第2ブラケット部15,16に各々連結される。第1支持ピン21は、車輪1の回転軸(図示省略)と平行に設けられると共に軸方向に移動可能に支持枠20に支持される。これにより、ブレーキ本体10は、第1支持ピン21の軸方向への移動が可能なように支持枠20に支持される。
第1支持ピン21の露出部は、図1に示すように、ゴム製のブーツ23によって覆われ、ダスト等から保護されている。このようにして、ブレーキ本体10は、第1支持ピン21によって支持枠20に対して摺動可能にフローティング支持される。なお、図1を除き、ブーツ23の図示は省略する。
第1,第2ブレーキライニング3,4は、ガイドプレート5に固定される裏板部3a,4aと、制動時にブレーキディスク2に当接する摩擦部材3b,4bと、を有する。摩擦部材3b,4bは、複数のセグメントからなり、裏板部3a,4aの表面に固定される。第1,第2ブレーキライニング3,4は、摩擦部材3b及び4bとブレーキディスク2との当接によって発生する摩擦力によって、車輪1の回転を制動する。
第1,第2ブレーキライニング3,4は、非制動時には、それぞれブレーキディスク2と予め設定された所定の間隔をあけて対向する(図1に示す状態)。第1及び第2ブレーキライニング3,4は、制動時には、押圧部35による押圧力を受けてブレーキディスク2に向かってそれぞれ移動し、ブレーキディスク2に平行に当接して押圧される。
ガイドプレート5は、長手方向に沿って形成され第1ブレーキライニング3の裏板部3aが係合するアリ溝5aを有する。ガイドプレート5は、長手方向の両端部が、一対のアンカピン33によってブレーキ本体10に支持される。一方のアンカピン33は、ガイドプレート5の一端(図2では上端)をブレーキ本体10に回動可能に支持し、他方のアンカピン33は、ガイドプレート5の他端(図2では下端)をブレーキ本体10に係止する。
ブレーキ本体10の第1キャリパアーム12には、長手方向(図2中上下方向)の両端部に配置される一対のアジャスタ30と、一対のアジャスタ30の間に配置される押圧部35と、が設けられる。
アジャスタ30は、制動解除時にブレーキディスク2に対する第1ブレーキライニング3の相対位置を一定に調整するものである。アジャスタ30は、アンカボルト32によってブレーキ本体10の上下端部にそれぞれ締結される。
アジャスタ30は、図1に示すように、アンカボルト32によってブレーキ本体10に固定されるライニング受け31と、ライニング受け31に対して進退可能に設けられて第1ブレーキライニング3をブレーキ本体10に支持するアンカピン33と、第1ブレーキライニング3をブレーキディスク2から離間する方向に付勢するリターンスプリング(図示省略)と、制動解除時に第1ブレーキライニング3とブレーキディスク2との隙間を一定に調整する隙間調整機構(図示省略)と、を備える。
アンカピン33は、第1ブレーキライニング3がブレーキディスク2に近接する際に、第1ブレーキライニング3とともに変位するガイドプレート5によってライニング受け31から引き出されて軸方向に変位する。アンカピン33は、第1ブレーキライニング3がブレーキディスク2に摺接する制動時に、摩擦力によってブレーキディスク2が第1ブレーキライニング3を周方向に移動させようとするのに抗して、第1ブレーキライニング3を保持する。アンカピン33の内周に、リターンスプリングと隙間調整機構とが収装される。
リターンスプリングは、アンカピン33の内周に圧縮して介装されるコイルばねである。ブレーキ装置100が制動状態から非制動状態になったときには、リターンスプリングの付勢力によって、アンカピン33がガイドプレート5を介して第1ブレーキライニング3を押し戻し、第1ブレーキライニング3をブレーキディスク2から所定の距離だけ離間させる。これにより、制動解除時における第1ブレーキライニング3とブレーキディスク2との距離を調整して、ブレーキディスク2の放熱性を良好にすることができる。
隙間調整機構は、制動解除時におけるリターンスプリングの付勢力による第1ブレーキライニング3の戻し量を一定に調整する。つまり、隙間調整機構は、非制動時における第1ブレーキライニング3とブレーキディスク2の間隔を常に一定に保つ。
第1ブレーキライニング3の摩耗量が小さく、制動時におけるアンカピン33のストローク量が小さいうちは、制動解除時には、アンカピン33が制動前における元の位置まで戻る。
これに対して、第1ブレーキライニング3の摩耗が進行し、制動時におけるアンカピン33の移動量が大きくなった場合において、制動解除時には、隙間調整機構が非制動時における第1ブレーキライニング3の位置を、摩耗した厚さの分だけ前進させる。これにより、非制動時における第1ブレーキライニング3とブレーキディスク2との間隔を常に一定に保つことができる。
押圧部35は、圧縮空気の圧力により第1ブレーキライニング3をブレーキディスク2に押圧すると共にその反力によってブレーキ本体10を第1支持ピン21の軸方向に移動させて第2ブレーキライニング4をブレーキディスク2に押圧する。
押圧部35は、第1、第2ブレーキライニング3,4をブレーキディスク2に押圧するものであれば、任意の構成とすることができる。このため、押圧部35の詳細な説明は省略するが、例えば、押圧部35は、内部に設けられる圧力室における空気圧を調整することでダイヤフラムを変形させ、ダイヤフラムの変形によってピストンをシリンダから退出させる。これにより、押圧部35は、ガイドプレート5を介して第1ブレーキライニング3をブレーキディスク2に向けて図1中右方向に押圧し、その反力によってブレーキ本体10を図1中左方向へ移動させて第2ブレーキライニング4をブレーキディスク2に向けて引き寄せる。このようにして、ブレーキディスク2が第1,第2ブレーキライニング3,4によって挟持されて、制動力としての摩擦力が発揮される。
ブレーキ装置100は、図3に示すように、支持枠20の挿通孔20a内に設けられ第1支持ピン21を摺動自在に支持する球面ベアリング24と、支持枠20の挿通孔20a内において球面ベアリング24の軸方向両側に設けられ第1支持ピン21を摺動自在に支持する一対のゴム製ブッシュ27,28と、をさらに備える。
図3に示すように、球面ベアリング24は、車輪1の幅中心O1よりも第1キャリパアーム12側(第1ブラケット部15側)に配置される。より具体的には、球面ベアリング24は、可能な限り第1ブラケット部15の連結位置との距離が小さくなるように、2つのゴム製ブッシュ27,28のうち図3中左側である第1ブラケット部15側に設けられるゴム製ブッシュ27に接触するように隣接して設けられる。
球面ベアリング24は、挿通孔20aの内周面に嵌合する外周面25a及び球面状に形成される内周面25bを有する外輪25と、第1支持ピン21が挿通すると共に外輪25の内周面25bに対応した形状に形成され内周面25bに摺動自在に嵌合する外周面26aを有する内輪26と、を有する。つまり、外輪25及び内輪26は、互いに摺動可能に嵌合する軸受面を有し、傾動可能(相対回転可能)に係合する。
これにより、球面ベアリング24は、支持枠20に対してブレーキ本体10を傾動可能に支持すると共に、支持枠20に対して第1支持ピン21の軸方向(車輪1の回転軸方向)に摺動可能にフローティング支持する。
なお、図示を省略するが、第2支持ピン22は、支持枠20に形成される挿通孔を挿通し、挿通孔内に設けられるゴム製ブッシュによって摺動自在に支持される。このように、第2支持ピン22がゴム製ブッシュによって支持されるため、第1支持ピン21の傾動が阻害されることはない。
次に、図3を参照して、ブレーキ装置100の作用について説明する。
ブレーキ装置100では、第1支持ピン21が球面ベアリング24に支持されることにより、ブレーキディスク2の面振れ等が生じる場合であっても、制動時にはブレーキ本体10が傾動して、第1,第2ブレーキライニング3,4をブレーキディスク2に追従させることができる。
ブレーキ装置100は、第1,第2ブレーキライニング3,4をブレーキディスク2に押圧する押圧部35が第1キャリパアーム12にのみ設けられ、第2キャリパアーム14には設けられないフローティング型のブレーキ装置である。このため、車輪1の幅中心O1に対するブレーキ本体10の重量バランスは、第1キャリパアーム12側が重くなるように偏っている。
ブレーキ本体10の重量は、第1ブラケット部15及び第2ブラケット部16を介して第1支持ピン21に作用する。ブレーキ装置100では、第1キャリパアーム12にのみ押圧部35が設けられるため、第1ブラケット部15に作用する重量W1は、第2ブラケット部16に作用する重量W2よりも大きくなる。
第1支持ピン21には、球面ベアリング24を支点として、第1ブラケット部15が下方へ移動するようにブレーキ本体10を傾ける第1モーメントと、第2ブラケット部16が下方へ移動するようにブレーキ本体10を傾ける第2モーメントと、が作用する。
第1モーメントの大きさは、モーメントアームの長さである球面ベアリング24と第1ブラケット部15との間の軸方向に沿った距離(以下、「第1アーム長さ」と称する。)と、第1ブラケット部15に作用する重量W1と、を乗算して求められる。第2モーメントの大きさは、モーメントアームの長さである球面ベアリング24と第2ブラケット部16との間の軸方向に沿った距離(以下、「第2アーム長さ」と称する。)と、第2ブラケット部16に作用する重量W2と、を乗算して求められる。
ブレーキ装置100では、第1距離L1が第2距離L2よりも短くなるように構成されるため、両者が等しい場合よりも第1ブラケット部15の連結位置と支持枠20との間の距離が短くなる。このため、第1距離L1と第2距離L2とが等しい場合と比較して、球面ベアリング24を第1ブラケット部15により近い位置に配置することができる。よって、第1アーム長さが短く、第2アーム長さが長くなり、重量W1が重量W2より大きい場合であっても、第1モーメントと第2モーメントとの差分が低減される。したがって、ブレーキ本体10の傾きが抑制されて、非制動時におけるブレーキディスク2への第2ブレーキライニング4の接触が防止される。
また、ブレーキ装置100では、球面ベアリング24は、車輪1の幅中心O1よりも第1キャリパアーム12側(第1ブラケット部15側)に配置され、第1ブラケット部15に近づけて配置されるため、第1アーム長さが短くなり第1モーメントがさらに低減される。
また、第1,第2ブレーキライニング3,4は、交換が必要となる摩耗の限界量(限界摩耗量)が予め設定されている。第1距離L1は、第2ブレーキライニング4の摩耗量が限界摩耗量以下であって、ブレーキ本体10及び第1支持ピン21が移動してブレーキ装置100が制動状態となった場合であっても、第1距離L1が第2距離L2よりも短くなるように設定される。つまり、第2ブレーキライニング4が摩耗していない状態における第1距離L1と第2距離L2との差分は、第2ブレーキライニング4の限界摩耗量の2倍以上に設定される。
第2ブレーキライニング4の摩耗が進展すると、その摩耗量に応じて第2ブレーキライニング4がブレーキディスク2へ近づく方向へブレーキ本体10及び第1支持ピン21が移動してしまうことがある。つまり、第2ブレーキライニング4の摩耗量分だけ第1距離L1が大きくなり、第2距離L2が小さくなることがある。第2ブレーキライニング4が摩耗していない状態における第1距離L1と第2距離L2との差分が、限界摩耗量以上であることにより、第2ブレーキライニング4が摩耗量分だけブレーキディスクに近づいた場合であっても、常に第1距離L1が第2距離L2よりも短い状態を維持することができる。したがって、ブレーキ本体10の傾きをより確実に抑制することができる。
以上の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
ブレーキ装置100では、第1距離L1が第2距離L2よりも短く構成されるため、支持枠20と第1ブラケット部15との距離が小さくなり、支持枠20内の球面ベアリング24をより第1ブラケット部15に近づけて配置することができる。これにより、第1距離L1と第2距離L2とが等しい場合と比較して、第1モーメント長さをより短くすることができ、第1モーメントと第2モーメントの差分を低減することができる。よって、ブレーキ本体10の傾きが抑制されて、非制動時におけるブレーキディスク2への第2ブレーキライニング4の接触が防止される。したがって、第2ブレーキライニング4の寿命を向上させることができる。
また、ブレーキ装置100では、球面ベアリング24は、車輪1の幅中心O1よりも第1キャリパアーム12側(第1ブラケット部15側)に配置され、第1ブラケット部15に近づけて配置される。このため、第1アーム長さが短くなり第1モーメントがさらに低減される。
また、ブレーキ装置100では、第2ブレーキライニング4が摩耗していない状態における第1距離L1と第2距離L2との差分が、第2ブレーキライニング4に許容される限界摩耗量以上に設定される。これにより、第2ブレーキライニング4が摩耗してブレーキディスク2に近づいた場合であっても、常に第1距離L1が第2距離よりも短い状態を維持することができる。つまり、ブレーキ装置100の制動時においても、常に第1距離L1が第2距離L2よりも短い状態が維持される。これにより、第2ブレーキライニング4が摩耗した場合であっても、第1モーメントを低減して、ブレーキ本体10の傾きを抑制することができる。
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
車輪1とともに回転するブレーキディスク2に摩擦力を付与するブレーキ装置100は、ブレーキディスク2の両側からブレーキディスク2に摺接して摩擦力を付与可能な第1及び第2ブレーキライニング3,4を支持するブレーキ本体10と、車体又は台車に取り付けられる支持枠20内に設けられる球面ベアリング24によって軸方向に移動自在に支持されると共にブレーキ本体10を支持する第1支持ピン21と、第1ブレーキライニング3をブレーキディスク2に押圧すると共にブレーキ本体10を第1支持ピン21の軸方向に移動させて第2ブレーキライニング4をブレーキディスク2に押圧する押圧部35と、を備え、ブレーキ本体10は、第1ブレーキライング3を支持すると共に押圧部35が設けられる第1キャリパアーム12と、第2ブレーキライニング4を支持する第2キャリパアーム14と、車輪1の幅中心O1よりも第1キャリパアーム12側の第1支持ピン21の端部に連結される第1ブラケット部15と、車輪1の幅中心O1よりも第2キャリパアーム14側の第1支持ピン21の端部に連結される第2ブラケット部16と、を有し、第1ブラケット部15の連結位置と車輪1の幅中心O1との間における第1支持ピン21の軸方向に沿った第1距離L1は、第2ブラケット部16の連結位置と車輪1の幅中心O1との間における第1支持ピン21の軸方向に沿った第2距離L2よりも短い。
この構成では、第1距離L1を第2距離L2よりも短く構成することにより、支持枠20と第1ブラケット部15との距離が小さくなるため、支持枠20内の球面ベアリング24をより第1ブラケット部15に近づけて配置することができる。これにより、第2キャリパアーム14側を下方へ移動させるモーメントアームの長さである球面ベアリング24と第2ブラケット部16との間の距離が長くなる。よって、第1距離L1と第2距離L2とが同じ場合と比較して、第2キャリパアーム14側を下方へ移動させるモーメントが大きくなり、第1キャリパアーム12側を下方へ移動させるモーメントと打ち消し合う。このため、ブレーキ本体10の傾きが低減される。したがって、ブレーキ装置100の第2ブレーキライニング4の寿命を向上させることができる。
また、ブレーキ装置100では、第2ブレーキライニング4が摩耗していない状態における第1距離L1と第2距離L2との差分は、予め設定される第2ブレーキライニング4の限界摩耗量の2倍以上である。
この構成では、常に第1距離L1が第2距離L2よりも短い状態が維持されるため、ブレーキ本体10の傾きをより確実に抑制することができる。したがって、第2ブレーキライニング4の寿命をさらに向上させることができる。
また、ブレーキ装置100では、球面ベアリング24が、車輪1の幅中心O1よりも第1キャリパアーム12側に配置される。
この構成によれば、第1アーム長さが短くなり第1モーメントがさらに低減されるため、ブレーキ本体10の傾きがより確実に抑制される。したがって、第2ブレーキライニング4の寿命をさらに向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
1…車輪、2…ブレーキディスク、3…第1ブレーキライニング、4…第2ブレーキライニング、10…ブレーキ本体、12…第1キャリパアーム、14…第2キャリパアーム、15…第1ブラケット部、16…第2ブラケット部、20…支持枠、21…第1支持ピン(支持ピン)、22…第2支持ピン(支持ピン)、24…球面ベアリング、35…押圧部、100…ブレーキ装置

Claims (2)

  1. 車輪とともに回転するブレーキディスクに摩擦力を付与するブレーキ装置であって、
    前記ブレーキディスクの両側から前記ブレーキディスクに摺接して摩擦力を付与可能な第1及び第2ブレーキライニングを支持するブレーキ本体と、
    車体又は台車に取り付けられる支持枠内に設けられる球面ベアリングによって軸方向に移動自在に支持されると共に前記ブレーキ本体を支持する支持ピンと、
    前記第1ブレーキライニングを前記ブレーキディスクに押圧すると共に前記ブレーキ本体を前記支持ピンの軸方向に移動させて前記第2ブレーキライニングを前記ブレーキディスクに押圧する押圧部と、を備え、
    前記ブレーキ本体は、
    前記第1ブレーキライングを支持すると共に前記押圧部が設けられる第1キャリパアームと、
    前記第2ブレーキライニングを支持する第2キャリパアームと、
    前記車輪の幅中心よりも前記第1キャリパアーム側の前記支持ピンの端部に連結される第1ブラケット部と、
    前記車輪の幅中心よりも前記第2キャリパアーム側の前記支持ピンの端部に連結される第2ブラケット部と、を有し、
    前記第1ブラケット部の連結位置と前記車輪の幅中心との間における前記支持ピンの軸方向に沿った第1距離は、前記第2ブラケット部の連結位置と前記車輪の幅中心との間における前記支持ピンの軸方向に沿った第2距離よりも短く、
    前記第2ブレーキライニングが摩耗していない状態における前記第1距離と前記第2距離との差分は、予め設定される前記第2ブレーキライニングにおける摩耗の限界量の2倍以上であることを特徴とするブレーキ装置。
  2. 前記球面ベアリングは、前記車輪の幅中心よりも前記第1キャリパアーム側に配置されることを特徴とする請求項1に記載のブレーキ装置。
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