JP6682507B2 - 量子制御のための制御シーケンスの生成 - Google Patents

量子制御のための制御シーケンスの生成 Download PDF

Info

Publication number
JP6682507B2
JP6682507B2 JP2017511885A JP2017511885A JP6682507B2 JP 6682507 B2 JP6682507 B2 JP 6682507B2 JP 2017511885 A JP2017511885 A JP 2017511885A JP 2017511885 A JP2017511885 A JP 2017511885A JP 6682507 B2 JP6682507 B2 JP 6682507B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
model
resonator circuit
resonator
quantum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017511885A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018503796A (ja
Inventor
イアン エヌ ヒンクス
イアン エヌ ヒンクス
クリス イー グラネード
クリス イー グラネード
トロイ ダブリュー ボーンマン
トロイ ダブリュー ボーンマン
デイヴィッド ジー コリー
デイヴィッド ジー コリー
Original Assignee
クオンタム ヴァリー インベストメント ファンド リミテッド パートナーシップ
クオンタム ヴァリー インベストメント ファンド リミテッド パートナーシップ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by クオンタム ヴァリー インベストメント ファンド リミテッド パートナーシップ, クオンタム ヴァリー インベストメント ファンド リミテッド パートナーシップ filed Critical クオンタム ヴァリー インベストメント ファンド リミテッド パートナーシップ
Publication of JP2018503796A publication Critical patent/JP2018503796A/ja
Priority to JP2020054159A priority Critical patent/JP6910666B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6682507B2 publication Critical patent/JP6682507B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION, OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L7/00Automatic control of frequency or phase; Synchronisation
    • H03L7/26Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using energy levels of molecules, atoms, or subatomic particles as a frequency reference
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B17/00Systems involving the use of models or simulators of said systems
    • G05B17/02Systems involving the use of models or simulators of said systems electric
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F13/00Interconnection of, or transfer of information or other signals between, memories, input/output devices or central processing units
    • G06F13/14Handling requests for interconnection or transfer
    • G06F13/36Handling requests for interconnection or transfer for access to common bus or bus system
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F13/00Interconnection of, or transfer of information or other signals between, memories, input/output devices or central processing units
    • G06F13/38Information transfer, e.g. on bus
    • G06F13/40Bus structure
    • G06F13/4063Device-to-bus coupling
    • G06F13/4068Electrical coupling
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F15/00Digital computers in general; Data processing equipment in general
    • G06F15/76Architectures of general purpose stored program computers
    • G06F15/82Architectures of general purpose stored program computers data or demand driven
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06NCOMPUTING ARRANGEMENTS BASED ON SPECIFIC COMPUTATIONAL MODELS
    • G06N10/00Quantum computing, i.e. information processing based on quantum-mechanical phenomena
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C11/00Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor
    • G11C11/21Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using electric elements
    • G11C11/44Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using electric elements using super-conductive elements, e.g. cryotron
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y15/00Nanotechnology for interacting, sensing or actuating, e.g. quantum dots as markers in protein assays or molecular motors

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Mathematical Optimization (AREA)
  • Software Systems (AREA)
  • Evolutionary Computation (AREA)
  • Pure & Applied Mathematics (AREA)
  • Computing Systems (AREA)
  • Data Mining & Analysis (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Mathematical Analysis (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Computational Mathematics (AREA)
  • Artificial Intelligence (AREA)
  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)

Description

〔関連出願との相互参照〕
本出願は、2014年9月24日に出願された米国仮特許出願第62/054,630号に対する優先権を主張するものであり、この仮特許出願は引用により本明細書に組み入れられる。
以下の説明は、量子系を制御する制御シーケンスの生成に関する。
しばしば、量子系を操作するために制御場が使用される。例えば、一連の電磁パルスを用いてスピン系を制御することができる。特定の動作のための制御場の設計には、最適制御理論(OCT)に基づくアルゴリズムが使用されてきた。例えば、Gradient Ascent Pulse Engineering(GRAPE)は、最適制御理論を用いて磁気共鳴用途のためのパルスシーケンスを生成するフレームワークを提供する。
一般的態様では、量子系のための制御シーケンスを歪みモデルに基づいて生成する。
いくつかの態様では、制御系が、量子系と相互作用するように構成される。量子系は、制御系によって生成された制御信号に応答する量子ビットを含み、制御系は、入力信号に応答して制御信号を生成するように構成される。コンピュータシステムは、量子ビットに適用すべき目標動作に基づいて、(例えば、入力信号についての一連の値を含むことができる)制御シーケンスを生成することができる。制御シーケンスは、目標動作、量子系モデル、歪みモデル、及び場合によってはその他の情報に基づいて生成することができる。量子系モデルは、量子系を表し、制御信号を表す制御パラメータを含む。歪みモデルは、制御信号と入力信号との間の非線形関係を表す。制御シーケンスは、制御系の動作によって量子系に適用することができる。
これらの及びその他の態様の実装は、以下の特徴のうちの1つ又は2つ以上を含むことができる。目標動作、量子系モデル及び歪み演算子に最適化エンジンがアクセスして制御シーケンスを生成する。制御シーケンスを生成するステップは、最適制御理論を用いて一連の値を反復的に修正するステップを含む。不確実性モデルは、制御系のパラメータの不確実性を表し、パルスシーケンスは、目標動作、量子系モデル、歪みモデル及び不確実性モデルに基づいて生成される。制御系は、古典的制御ハードウェアを含み、非線形関係は、古典的現象を表す。
これらの及びその他の態様の実装は、以下の特徴のうちの1つ又は2つ以上を含むことができる。量子系は、スピン系を含み、制御系は、超電導共振器デバイスを含み、制御パラメータは、超電導共振器デバイスによって生成された磁場の振幅及び位相を含む。入力信号は、制御系が受け取った電圧信号であり、歪みモデルは、磁場の振幅と制御系が受け取った電圧信号の振幅との間の非線形関係を表す。
添付図面及び以下の説明に、1又は2以上の実装の詳細を示す。説明、図面及び特許請求の範囲からは、他の特徴、目的及び利点も明らかになるであろう。
制御シーケンス設計システムの例、制御系の例及び量子系の例を示す概念図である。 制御系内の共振器回路の回路モデル例を示す図である。 同じ共振器回路例によって生成された2つの制御信号例のプロット300Aを示す図である。 共振器回路を駆動する入力電圧信号の電圧バウンドの関数としての、スピン系が受ける定常状態出力のプロット300Bを示す図である。 共振器回路を駆動する入力電圧信号の電圧バウンドの関数としての失敗割合のプロット300Cを示す図である。 品質基準(忠実度=0.99)に達した各パルスを生成するために歪み関数に対して行われた歪み呼出しの数のプロット300Dを示す図である。 パルスシーケンス例の継続時間にわたる入力電圧信号及び制御信号のプロット400Aを示す図である。 スピン例のブロッホ球のプロット400Bを示す図である。 インダクタンスαLの非線形定数の値の範囲についてのシミュレートした忠実度のプロット400Cを示す図である。 スピン系モデルの2つのパラメータの値の範囲についてのシミュレートした忠実度のプロット400Dを示す図である。 量子系を制御するプロセス例500を示すフローチャートである。
本明細書で説明するもののいくつかの態様では、量子デバイスのための忠実度が高くロバストな制御シーケンスを生じることができる基本手順に、古典的コントローラハードウェアのモデル及びその動作の記述を組み込む。いくつかの例では、量子ゲートの最適化手順に、古典的コントローラのモデルだけでなく、同じモデルのパラメータの不確実性の記述も含めることにより、古典的コントローラの挙動のばらつきに強いゲートを設計することができる。
いくつかの実装では、忠実度が高くロバストな量子ゲート又はその他のタイプの制御シーケンスを発見するコンピュータ実装ルーチンに、非可逆的な、場合によっては非線形的な動特性を有する古典的コントローラのモデルを組み込むことができる。例えば、制御パルスは、入力空間及び出力空間の両方を有し、古典的コントローラはこれらの間に存在すると考えることができる。いくつかの例では、量子デバイスとは異なる古典的コンピュータによってルーチンが実行される。制御シーケンスの設計後には、この制御シーケンスを古典的コントローラによって適用して、例えば量子デバイスを動作させることができる。
通常、古典的制御インフラの需要は、量子デバイスが拡張するにつれて複雑化し、増加する。いくつかの例では、古典的コントローラと量子デバイスとの相互作用形態を、このような拡張を可能にするように修正することができる。いくつかの例では、本明細書で説明する技術例を用いて、量子デバイスのためのロバストで忠実度の高い制御シーケンスを生成することができる。いくつかの例では、制御シーケンスが、量子系に(例えば、量子系の1又は2以上の量子ビットに)作用するように設計された1又は2以上の量子ゲート又はその他の動作を含む。いくつかの例では、量子ゲートが、古典的コントローラの挙動のばらつき又は歪みに強くなるように設計される。
いくつかの態様では、制御シーケンスを設計するための一般的な最適制御フレームワークが、ハードウェア制御の歪みを考慮しながら、環境ノイズに対するロバスト性を維持することができる。本明細書で説明する技術例は、非線形歪みの存在下で最適化されるロバストな量子ゲートの例を示すことによって実証される。いくつかの例では、非線形的な古典的コントローラが、パルス設計のためのさらなる計算コストを発生させず、より強力な量子デバイスを可能にする。
いくつかの例では、本明細書で説明する技術を用いて、例えば古典的な計算及び計測の能力を超える量子コンピュータ、アクチュエータ及びセンサなどの量子系の動特性をコヒーレントに制御することができる。例えば、量子計算では、忠実度の高い制御を用いて、耐障害性を実現する量子情報プロセッサを実装することができるので、量子制御のための有力な用途が示されている。量子情報プロセッサ及びその他の量子デバイスは、サイズ及び複雑性が増大し続けるので、いくつかの例では、古典的制御ハードウェアの要件も高くなる。これにより、ハードウェア応答の単純性と全体的なハードウェア能力との間にトレードオフが存在する状況が生じることがある。
いくつかの状況では、実験室用途において数値的に最適化された量子ゲートの性能が、制御シーケンスを適用するために使用する古典的電子機器の応答に強く依存する。古典的ハードウェアモデルをパルス発見アルゴリズムに含めて、生成された制御シーケンスが、対象とするハードウェアコントローラに対してロバストに機能できるようにすることができる。いくつかの例では、このようなフレームワークが、非線形的かつ非可逆的なハードウェアの挙動を元々組み込んでおり、ハードウェアを記述するパラメータの不確実性及び誤差に対するロバスト性を可能にする。
古典的制御ハードウェアの有限帯域幅から生じるような制御シーケンスの線形歪みのモデルを最適制御理論(OCT)アルゴリズムに組み込むこともできる。さらに、このようなアルゴリズムを、非可逆的又は非線形的なハードウェアモデルを認めるように修正し、ロバストで忠実度の高い量子制御を実行する能力を犠牲にすることなくハードウェア性能を改善することにより、実験者による制御効率及び測定感度の増加又は最大化を可能にすることもできる。
いくつかの実装では、制御フレームワークが、系−装置の動特性と、モデルとなるハードウェアコンポーネントとを明確に統合できることにより、制御シーケンスを最適化又は別様に改善するための数値的な最適制御理論(OCT)アルゴリズムを用いて、量子系に対するこれらの影響を計算して補償できるようになる。例えば、GRadient Ascent Pulse Engineering(GRAPE)などのOCTアルゴリズムを用いて設計された制御シーケンスは、様々な場の不均一性、パルスエラー及びノイズ過程に対してロバストになるように修正することができる。この制御フレームワークは、他の用途及び他のプロトコルにおいて使用することもできる。
いくつかの態様では、一般に関心デバイスについてあれこれ推測することなく制御フレームワークを記述できることにより、結果を幅広い量子デバイスに広く適用できるようになる。この理論は、あらゆる線形歪みに適用することができ、本発明者らは、制御ハードウェアの非線形性をどのように含めることができるかを数値で実証する。一例として、非線形的力学インダクタンスを示す強く駆動した超電導共振器のための、存在する非線形性の量の不確実性に対してロバストな忠実度の高い制御パルスを導出する。この制御フレームワークは、一般に幅広い量子制御モダリティに適用されるが、超電導共振器は、パルス電子スピン共鳴(ESR)及び回路QEDにおいて誘導測定感度を高めるための重要な新たな用途を見出した例示的な試験台として十分に役立つとともに、マイクロ波光子量子メモリのためのインターフェイスを提供する。
いくつかの態様では、制御フレームワークを、以下の系ハミルトニアンを有する量子系の制御に関連して説明することができ、
(1)
式中、H0は内部ハミルトニアンであり、
は制御ハミルトニアンである。
エンベロープ
は、時点Tにおいて全ユニタリUtargetが得られるように選択することができる。いくつかの実装では、制御フレームワークが、状態間移動、静的分布にわたる期待値、開放系マップなどの同様の問題に適合することもできる。
図1は、制御シーケンス設計システム102と、制御系104と、量子系106とを含むシステム例100を示す概略図である。いくつかの実装では、システム100が、さらなる又は異なる特徴を含み、システムのコンポーネントは、図1に示すように又は別様に配置することができる。
図1に示す例では、量子系106が複数の量子ビットを含み、量子ビットは、制御系104によって生成された制御信号105に応答する。制御系104は、受け取った入力信号に応答して制御信号105を生成する。制御系104が受け取る入力信号は、制御シーケンス設計システム102が生成する制御シーケンスに対応する。
いくつかの例では、量子系106が、複数のスピン140を含むスピン系(例えば、スピン集団又は別のタイプのスピン系)を含む。このような例では、制御信号105を、制御系104内の共振器回路120によって生成されたパルス列130とすることができる。制御系104が受け取る入力信号は、例えば制御シーケンス設計システム102によって提供されるパルスシーケンスに対応する1又は2以上の電圧信号とすることができる。
図1に示す例では、制御シーケンス設計システム102が、制御シーケンス103を生成する1又は2以上のコンピュータシステム(例えば、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、サーバ、サーバクラスタなど)を含むことができる。コンピュータシステムは、1又は2以上のプロセッサ(例えば、FPGA、汎用プロセッサ、特定用途向けプロセッサ、論理回路など)及びコンピュータ可読メモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ、リードオンリメモリデバイス、ディスク、記憶装置など)を含むことができる。図1に示す例では、コンピュータ可読メモリが、量子系モデル110、歪みモデル112及び最適化エンジン116を定めるデータ(例えば、ファイル、プログラム、ソフトウェア、コードのパッケージなど)を記憶する。いくつかの例では、コンピュータ可読メモリが、1又は2以上の目標動作114を定めるデータを記憶する。
いくつかの実装では、制御シーケンス設計システム内の(単複の)データプロセッサが、量子系モデル110、歪みモデル112及び目標動作114にアクセスして制御シーケンス103を生成することができる。例えば、最適化エンジン116は、量子系モデル110、歪みモデル112、目標動作114及びその他の入力に基づいてパルスシーケンス118を生成するように(単複の)データプロセッサによって実行されるコンピュータコードを含むことができる。
いくつかの例では、制御シーケンス設計システム102が、量子系106に対して目標動作を実行する制御信号105を制御シーケンス103が制御系104に生成させるような制御シーケンス103のパラメータを定める。例えば、制御シーケンス103のパラメータは、パルスシーケンス118内の個々のパルスのパラメータ(例えば、継続時間、出力、位相など)を含むことができ、パルスシーケンス118のパラメータは、制御系104に送出される電圧信号を定める。共振器回路120は、電圧信号を受け取ったことに応答して、スピン140が受けるパルス列130を生成することができ、スピン140は、このパルス列130の下で、目標動作114に対応する形で徐々に発展する。
いくつかの例では、量子系モデル110が、制御信号105を表す制御パラメータを含む。図示の例では、量子系モデル110をハミルトニアンH(t)(例えば、式1のハミルトニアン例又は別のハミルトニアン)とすることができ、又は量子系モデル110がハミルトニアンH(t)を含むことができ、量子系モデル110内の制御パラメータを、磁場パラメータ
とすることができる。別タイプの制御パラメータを使用することもできる。
いくつかの実装では、歪みモデル112が、量子系106が受ける制御信号と、制御系104が受け取る入力信号との間の非線形関係を表す。図示の例では、歪みモデル112が、制御シーケンス設計システム102が生成するパルスシーケンス118と、制御系104が生成するパルス列130との間の非線形関係を表す。非線形関係は、例えば、制御系104の1又は2以上のコンポーネントによって生じることもある。例えば、制御系104は、少なくともいくつかの動作レジームにおいて非線形性を生じる古典的ハードウェアコンポーネント(例えば、共振器回路120、増幅器122、ミキサ124などのうちの1又は2以上のコンポーネント)を含むことができる。
いくつかの例では、制御系104が、線形動作レジーム及び非線形動作レジームを有する超電導共振器デバイスを含み、制御系104が受け取る入力信号と、制御系104が生成する制御信号105との間の非線形関係は、超電導共振器デバイスを非線形動作レジームで動作させる際に生じる。例えば、超電導共振器デバイスをその非線形動作レジームで動作させることにより、スピン140にパルスシーケンス118を適用することができる。このような例では、歪みモデル112が、非線形動作レジームにおける共振器回路120の非線形的動特性を考慮する。いくつかの例では、歪みモデル112が、制御系104内の他のハードウェア(例えば、増幅器122、ミキサ124など)からの非線形効果を考慮する。歪みモデル112によって表される非線形関係は、制御系104の共振器回路120又はその他の古典的ハードウェアコンポーネント内で発生する古典的(すなわち、非量子的)現象に起因して生じることがある。
いくつかの実装では、最適化エンジン116が、初期パラメータセット(例えば、初期「推定」)から開始する1又は2以上のアルゴリズムに基づいて制御シーケンス103を生成し、終了条件に達するまでパラメータセットを反復的に修正する。例えば、終了条件は、アルゴリズムによる実行の反復回数、パルスシーケンス内のパルス数、パルスシーケンス内のパルスの閾値(最大又は最小)継続時間、制御シーケンスの閾値(最大又は最小)継続時間、1又は2以上の品質基準の閾値(最大又は最小)、又はこれらの組み合わせとすることができ、又はこれらを含むことができる。品質基準は、目標動作114に基づいて最適化エンジン116によって改善又は最適化される1又は2以上の目的関数を含むことができる。例えば、最適化関数は、シミュレートした動作と目標ユニタリ演算との間の忠実度、シミュレートした量子状態と目標量子状態との間の忠実度、又はこれらの組み合わせ及び他のタイプの最適化関数を含むことができる。
いくつかの実装では、最適化エンジン116が、量子系モデル110、歪みモデル112、目標動作114によって定められる制約、及び場合によってはその他の制約の下で目的関数を最適化する制御シーケンスパラメータを発見するために、最適制御理論を用いて制御シーケンス103を生成する。一例として、Gradient Ascent Pulse Engineering(GRAPE)アルゴリズムは、最適制御理論を用いて磁気共鳴用途のためのパルスシーケンスを生成するフレームワークを提供する。GRAPEアルゴリズム又は別の最適制御理論アルゴリズムによって提供されるフレームワークは、制御系104の非線形動特性を考慮する歪みモデル112と、場合によっては他タイプのモデル及び関連情報とを含むように修正することができる。
図示の例では、量子系が遭遇する関数
が、古典的ハードウェアに入力されたものの歪みバージョンを表す。数値的記述では、時間領域を離散化することができ、関連するハードウェアを離散化歪み演算子によってモデル化することができる。ここでの離散化歪み演算子は、何らかの時間ステップ
が関連する入力パルスシーケンス
を取り、時間ステップ
が関連するパルスの歪みバージョン
を出力する関数
である。図1に示すように、ここでのベクトル
は、制御シーケンス設計システム102によって生成されたパルスを表し、ベクトル
は、量子系106が遭遇するハミルトニアンを生成するパルスを表す。
整数N及びMは、それぞれ入力時間ステップ及び出力時間ステップの数を表し、K及びLは、それぞれ入力制御場及び出力制御場の数を表す。量子ビットの共鳴時直交制御の場合、K=L=2である。この説明では、表記を単純にするために時間ステップdt及び
の添字を省略し、均一な時間離散化は必要ない。いくつかの例では、条件
が、量子系の正確なシミュレーションを可能にする。条件
が成り立つ必要はなく、例えば、歪みが有限リングダウン時間を有する場合には
が有用になり得る。
多くの場合、離散化歪み演算子gは、連続入力パルスα(t)を受け入れて歪みパルス
を出力する連続歪み演算子
から導出することができる。離散化バージョンは、以下のように両側の
を離散化及び脱離散化演算子で構成することによって得ることができる。
いくつかの例では、最適制御理論からの従来技術を、歪み演算子gを含むように修正することができる。例えば、GRAPEアルゴリズムで使用される以下のユニタリ目的関数を検討する。
(2)
式中、dは、目的関数を単位区間に正規化するために使用されるヒルベルト空間次元である。この基本的な目的関数には、解が特定の特性を認めることを求めるためにペナルティを加えることができる。例えば、ノイズ及び制限されたパルスフルエンスを制御するロバスト性を確実にするために、或いは望ましくない部分空間が避けられることを確実にするために、ペナルティ関数を使用している。
いくつかの実装では、目的関数を歪み演算子で構成するように修正することにより、制御ハードウェアの影響を組み込むことができる。
(3)
多変数連鎖律を用いて、Φgの勾配を以下のように計算する。
(4)
(5)
式中、ドットは、指標m及びlにわたる縮約を表し、
は、
におけるgのヤコビアンである。
の評価は、M×Lパルスの作用をシミュレートすることによって行うことができるが、GRAPEアルゴリズムは、この勾配の表現を、既に計算した時間ステップユニタリの観点からもたらす。
(6)
式中、

であり、
である。
従って、ヤコビアン
を計算できる場合には、Φの全勾配を計算することができる。いくつかの例では、例えば従来のGRAPEアルゴリズムと同様に残りのアルゴリズムが続くことができる。通常、gを評価するコストは、量子ビットの数を含む多項式を超えて増大しないので、このアルゴリズムを実行する計算コストは、M行列指数関数を計算するコストによって支配されたままであるため、従来のGRAPEアルゴリズムから事実上変化しない。
目的関数を改善又は最適化するためのルーチン例としてGRAPEアルゴリズムを説明しているが、この選択は、主に好ましい収束特性に基づくものであり、異なるルーチンの使用を防ぐものではない。具体的には、GRAPEは、最も急な上り勾配に関連する方向を選択することによって初期値に最も近い最適条件を発見しようと試みる貪欲なアルゴリズムである。通常の目的関数Φに代えて歪み修正目的関数Φgを使用することによる修正を伴わずに、Nelder−Mead、遺伝的アルゴリズム、又はハイブリッド勾配アルゴリズムなどの大域的オプティマイザを使用することもできる。このようなルーチンは、例えば制御景観が準最適な極大値で飽和していることが分かっている場合に有用となり得る。例えば、Φgのヤコビアンテンソルの計算が困難な場合、又はコストが高すぎる場合には、勾配フリー法が有利になり得る。
上述した抽象形式を用いると、第1の例は、L×Kカーネルφ(t)での畳み込みによって与えられる連続歪み演算子である。
(7)
畳み込みカーネルφは、単純な指数関数的立上がり時間、制御線クロストーク、又は制御ハードウェアの伝達関数などの線形微分方程式によって記述できる歪みをモデル化することができる。離散化歪み演算子を計算すると、以下のようになり、
(8)
線形写像として機能することが分かる。
(9)
この場合、以下の積分によって与えられるテンソル
の成分を用いて指標n及びkにわたる縮約を行っている。
(10)
この例では、パルス
とは無関係な
によってヤコビアン行列を得ることができる。この定式化を使用する特定の線形歪みの例としては、大きな品質係数Qを有する共振器又はキャビティ、及びその他が挙げられる。具体例として、大きな品質係数Qを有する共振器又はキャビティは、パルス設計において使用される時間ステップに比べて長時間にわたってエネルギーを蓄えることができる。この影響が、歪み微分方程式を十分な時間にわたって積分することによる最適化に含まれない場合、量子系に対するパルスの統合作用は正確でないことがある。これには、領域よりも長い時間間隔を表すように歪み演算子の像を定めることによって対処することができるが、実験練習では不都合な場合がある(例えば、パルスをすばやくオフにする必要がある)。1つの代案は、大きなQによって導入されたリングダウンを積極的に補償し、所与の時間ステップにおいて歪みパルスがゼロになるように求めることである。
線形要素しか含まない共振器では、この問題が、伝達関数
に訴えることによって解決されており、
(12)
式中、
は畳み込み演算子である。M=K=1の場合、伝達関数は、何らかの振幅Aについて以下の単純な形を取り、
(13)
式中、
は時定数である。この場合、振幅の追加パルス部分である
(14)
を付加することができ、式中、mは、tm=tkとなるような時間ステップ指標である。
非線形の場合、Q、ω0及びAは一定でなく、
に依存する。1つの解法は、以下を定めることによってリングダウンがゼロになる要求を含むようにパフォーマンス関数を修正することである。
(15)
リングダウン補償では、
(16)
となり、m0は、解がゼロになることを要求し始める時間ステップ指標である。この関数の導関数が見つかることにより、
及びJ(g)を所与として
が計算される。いくつかの例では、ユニタリ目標の忠実度が高くリングダウン補償も認める解の発見が困難な場合もあるので、リングダウン補償法を用いて、小ペナルティ
をもたらす初期推定を生成することができる。
別の解法は、歪み演算子g自体にリングダウン抑制を含めることである。すなわち、入力パルス
を所与とすると、この時点で強制項αは、
から直接進むステップだけでなく、キャビティからのエネルギーを短時間で排除するように(次節の結果に従って)選択される追加ステップも含む。この技術は、本明細書で説明した例において使用した。
次に、リングダウン時間よりも短い時間スケールで共振器からエネルギーを除去するように作用するパルスに付加する補償ステップの値を計算するスキームを導出する。まず、回路の方程式を以下のように書く。
(17)
式中、xは、回路の状態変数のベクトルであり、Aは、強制のない回路を記述する行列であり、bは、回路の強制方向であり、αは、強制の大きさを設定する制御可能なスカラーである。ここでは、全ての数が複素数となり、実数が同相成分に対応し、虚数が直交成分に対応するように共振周波数で回転する座標系に既に入ったと仮定する。なお、非線形回路では、Aが系の状態に依存し、すなわちA=A(x)である。さらに、αは時間依存的であり、すなわちα=α(t)とすることができる。
いくつかの実装では、歪みのないパルス
から開始し、長さdtrdのnrd個のステップを付加して歪みのないパルス
を形成し、これによって歪んだパルス
が最後の時間ステップの終わりにゼロに近い振幅を有するようにすることが目的である。作業を単純化するために、各補償ステップ中にAが一定のままであり、前の時間ステップの終わりの状態xに対応する値を取るという近似を行うことができる。
方程式17の一般解は、以下のように与えられる。
(18)
連続的な強制解を代入し、t=0が(n−1)番目からn番目への遷移に対応するように時間座標を並進させることによって、領域
において解

(19)
が与えられる。いくつかの例では、系の状態xを0に駆動することが望まれる。従って、xが時点t=dtrdにおいて(n−1)番目のステップの終わりにその値の数分の1になり、何らかのr∈[0,1]についてx(dtrd)=rx0となるように求めることができる。期間dtrdにおいてxが変化しすぎる場合には、一定のAという近似が破綻するので、xが大きい場合には、r=0の設定を控えることができる。
の値しか変化できない場合、一般に等式x(dtrd)=rx0を達成することはできない。従って、代わりに以下の量を最小化することができ、
(20)
式中、Pは特定の状態変数を他の変数よりも優先して最小化する重要性に関する半正定値行列である。この量は、以下のように書き換えることもできる。


(21)
この形は、
がベクトルwのvに対する複素射影振幅となるように選択された時に
が最小化されることを示す。
(22)
参考までに、
の極限では、ベクトルv及びwが以下のように単純化される。

(23)
いくつかの例では、畳み込みカーネルを記述するいずれかのパラメータ
に不確実性が存在して
となる場合、最適化ルーチンにおいて使用される目的関数を以下の加重和と見なすことができ、
(24)
式中、
であり、確率分布
は、パラメータの不確実性を記述する。このようにして、制御シーケンス設計システムは、全ての考えられるパラメータ値にわたってうまく機能する解を発見しようと試みることができる。具体例として、
が制御振幅の特徴的な立上がり時間である場合には
が得られ、この時間スケールにおける変動に対してロバストなパルスを生成することができる。線形性により、
のヤコビアンテンソルは、ヤコビアンテンソル
の加重和である。いくつかの例では、歪み演算子にパラメータの分布を組み込むことが、非線形デバイスハードウェアにも適用される。
別の例として、非線形的な回路要素を含む同調整合型共振器回路によって制御される量子系について検討する。この例について、図2に、制御系における共振器回路の回路モデル例200の図を示す。例えば、回路モデル200は、図1に示す制御系104内の共振器回路120を表すことができる。いくつかの例では、共振器回路120が、異なる回路モデルによって表される。図2に示す回路モデル例200は、電圧源201と、容量Cmを有する第1のコンデンサ202と、抵抗RLを有する第1の抵抗器203と、インダクタンスLを有するインダクタ204と、容量Ctを有する第2のコンデンサ205と、抵抗Rを有する第2の抵抗器206とを含む。共振器デバイスの回路モデルは、さらなる又は異なる特徴を含むこともでき、共振器デバイスは、別の形で動作することもできる。
図2に示す例では、電圧源201が、制御シーケンスに対応する理想的な電圧源を表すことができる。例えば、電圧源201は、パルスシーケンス118の実行時に制御系104に送出される入力信号を表すことができる。通常、電圧源は、例えば共振器回路の動作を制御するために外部システムによって制御できる時変電圧信号である。
インダクタ例204は、スピン系と相互作用する磁場を生成するように構成される。例えば、インダクタ204は、ESR試料内の電子スピン系を制御するマイクロ波周波数の電磁場を発生させるESR共振器デバイスのコンポーネント、或いはNMR試料内の核スピン系を制御する無線波周波数電磁場を発生させるNMRコイルを表すことができる。他タイプのインダクタ及びキャビティ、並びに他タイプの量子ビット系を使用することもできる。
この回路モデル200を用いて、特定の電圧信号(例えば、特定のパルスシーケンス又は他タイプの電圧信号)に応答して共振器回路によって生成される制御信号を計算することができる。例えば、電圧源201はパルスシーケンスに従ってモデル化することができ、その結果として生じる、回路モデルのインダクタ204及び他のコンポーネントを流れる電流を計算することができる。
図2に示す回路モデル例200は、非線形レジームで動作することができる。例えば、非線形レジームでは、インダクタ204のインダクタンス又は抵抗器206の抵抗(或いは両方)が、これらを通る電流の関数である。例えば、非線形性は、力学インダクタンスと一致することができる。
いくつかの例では、回路モデル200を用いて、電圧源201によって供給される入力信号と、インダクタ204によって生成される制御信号との間の非線形関係を表す歪みモデルを生成する。例えば、式26における微分方程式系は、電圧信号と、量子系を制御する制御信号を生成するインダクタ204のインダクタンスとの間の非線形関係の例を提供する。
この例は、現在スピン共鳴実験において使用されている、非線形共振器を含む共振器の大部分を正確に記述するのに十分に一般的な形を有する。さらに、例えばキルヒホッフの法則を標準的に適用したこれらの回路方程式を発見して、式26の代わりにさらに高次の方程式をもたらすことにより、さらなる電極を含む任意に複雑な回路を組み込むこともできる。
非線形超電導共振器は、量子情報処理及び量子メモリのための回路QED、天文学のためのマイクロ波力学インダクタンス検出器及びパルス電子スピン共鳴を含む様々な用途で使用されている。多くの場合、これらのデバイスは、非線形性に起因する複雑性を避けるために、その線形レジームで動作する。非線形性を避けるには、入力電力を低下させ、制御シーケンスを長くして、系がデコヒーレンスを起こす前に実行できる量子演算の数を減少させることが必要になり得る。また、入力電力を制限すると、量子系を強く変調することによって実現される環境の不確実性に対する高出力シーケンスの自然なロバスト性が除去される可能性もある。
回路が線形であれば、上述したような畳み込み
として歪みをモデル化することもできる。しかしながら、非線形的な回路要素が存在する場合には、回路の微分方程式を数値的に解いて歪みパルスを計算することができる。
最初の実証として、量子ビット系について検討する。この例は、非線形歪み演算子によって引き起こされる制御状況の変化を切り離し、制御状況は、一般にヒルベルト空間次元にうまく対応する。この例では、量子ビットが近共鳴スピン系であり、その回転波近似を呼び出した後の回転座標系におけるハミルトニアンは以下の通りであり、
(25)
式中、
及び
は、それぞれ非共振及び制御出力誤差を表す。
いくつかの実装では、図2の回路モデル例200によって表される回路の時間発展が、以下の三次微分方程式に支配され、
(26)
この場合、非線形性は、インダクタンスL及び抵抗Rがこれらを通る電流の関数である時に生じる。力学インダクタンスの場合、これらの非線形性は以下の形を取り、

(27)
式中、

及び
は定数である。力学インダクタンスは、例えば図3A及び図3Bに示すように、出力の増加と共に回路共振数、カップリング及び品質係数の減少をもたらすこともある。
図3には、同じ共振器回路例によって生成された2つの制御信号例のプロット300Aを示す。プロット例300Aは、制御信号の出力を表す縦軸302Aと、制御信号の位相を表す縦軸302Bとを含む。これらの縦軸は、いずれも横方向の時間軸301と共に示している。縦軸302Aによって表される制御信号出力は、周波数単位(具体的には、MHz)で示し、縦軸302Bによって表される制御信号位相は、ラジアン単位で示し、横方向の時間軸310によって表される時間範囲は、ナノ秒(ns)単位で示している。
図3Aに示すプロット例300Aには、共振器回路によって生成された第1の制御信号を破線305A、305Bによって表し、同じ共振器回路によって生成された第2の制御信号を実線306A、306Bによって表す。このプロットでは、実線306Aによって表される第2の制御信号の出力に係数10を乗じて見やすくしている。これらの制御信号は、いずれも300nsにわたって続く矩形入力信号に応答して共振器回路によって生成される。具体的には、プロットのゼロ(0)nsにおいて、入力電圧信号がゼロ振幅から一定のパルス振幅に切り換わり、プロットの300nsにおいて、入力電圧信号が一定のパルス振幅からゼロ振幅に切り換わる。第1の制御信号では、パルス振幅が10Vであり、共振器回路を非線形レジームで動作させる。第2の制御信号では、パルス振幅が0.1Vであり、共振器回路を線形レジームで動作させる。従って、破線305A、305Bによって表される第1の制御信号は、共振器によって非線形レジームで生成され、実線306A、306Bによって表される第2の制御信号は、共振器によって線形レジームで生成される。
図3Aに示すように、(線形レジームにおける)第2の制御信号は、パルス継続時間全体にわたって一定の位相を有し、(線形レジームにおける)第2の制御信号の出力は、0nsから開始してゼロ(0)MHzから一定値まで単調に上昇し、300nsからは、一定値から単調に減少してゼロ(0)MHzに戻る。対照的に、(非線形レジームにおける)第1の制御信号は、実質的に異なる応答を有する。具体的には、(非線形レジームにおける)第1の制御信号の位相は、約100nsにおいて中心値に安定するまでは中心値を上下に変動し、(非線形レジームにおける)第1の制御信号の出力も、約100nsにおいて中心値に安定するまでは中心値を上下に変動する。第2の制御信号の出力は、300nsを過ぎると安定値から単調に減少してゼロに戻り、第2の制御信号の位相は、安定値から異なる位相(πラジアン)に単調に変化する。
図3Aに示す例では、第1の制御信号のゼロ〜100nsの変動が、共振回路の非線形性に起因する。この例に示すように、共振回路の入力信号電圧が線形レジームから非線形レジームに増加しても、共振回路によって生成される制御信号は、単純に線形的に増加しない。代わりに、共振回路の入力信号電圧を非線形レジームまで増加させると、ゼロ〜100nsの変動によって表される「リンギング」挙動が生じる。いくつかの例では、この入力信号と制御信号との間の非線形関係を歪みモデルに組み込むことにより、量子系に対して特定の動作を行うように入力信号を設計することができる。
図3Bに、共振器回路を駆動する入力電圧信号の電圧バウンドの関数としての、スピン系が受ける定常状態出力のプロット300Bを示す。プロット例300Bは、制御信号の出力を表す縦軸312と、入力電圧信号の電圧バウンドを表す横軸311とを含む。縦軸312によって表される制御信号出力は、周波数単位(MHz)で示しており、横軸311によって表される電圧バウンドは、ボルトの単位で示している。図3Bでは、制御信号出力と電圧バウンドとの間の関係を線313によって表している。この例に示すように、定常状態周波数は単調に増加するが、電圧バウンドと共に線形的に増加するわけではない。
式25のハミルトニアンは、線形レジームにおける回路の共振周波数で回転する座標系で書かれているので、この座標系で微分方程式を書くことが便利である。この目的のために、
のように略記した微分方程式26を用いて、変数の複素変換を以下のように導入することができる。
この新たな座標系では、
であるため、動特性は以下のようになり、

(28)
ここでは回転波近似が呼び出され、
は、
の回転バージョンである。これにより、回転座標系における複素電流
の実数部分及び虚数部分は、幾何学的因子を介してハミルトニアンに見られる制御振幅に比例する。
(29)
いくつかの例では、共振器回路によって引き起こされる歪み
を計算するために、回路の入力電圧
を、
に由来する振幅を有する区分的定数関数となるように設定することができる。剛性条件を改善するために、強制項
にわずかな有限の立上がり時間を加えることができ、このことは、回路内の理想的な電圧源にローパスフィルタを加えることに相当する。これにより、Mathematica 10のNDSolve関数を用いて方程式28を
について解き、結果を補間し、レート
で再サンプリングして歪みパルス
を求めることができる。
いくつかの例では、歪みが非線形的である場合、gのヤコビアンが入力パルス
に対して一定にならない。しかしながら、以下の近似を使用することにより、一般に依然として上り勾配である多くの上りステップを採用することを支持してヤコビアンの精度を折り合わせることもできる。
(30)
これらの量は、勾配上昇の前に予め計算することができ、従って計算時間に一定値しか加わらない。正確な偏導関数は、
として見積もられるコストで計算することができ、その実装は高度に並列化することができる。いくつかの例では、この分脈では以下で概説する技術を用いて偏導関数を計算することができる。ヤコビアンテンソル
の要素を投入するために、以下の形の偏導関数を近似することができ、
(31)
式中、gは、非線形共振器回路に対応する歪みである。このような偏導関数を近似する1つの技術例は、以下の中心差分式を使用することであり、
(32)
式中、
は、
方向の単位ベクトルであり、
は、DEソルバの精度を超える小さな数である。このような近似では、DEソルバへの2NK回の呼出しを利用する。いくつかの例では、この近似が、強制項がほんのわずかに異なる2つの数値的DE解の差分を伴うので数値的に不安定であり、例えば忠実度の高いパルスを探索する場合には、
を注意深く調整することができ、そうでなければ信頼できる値を有することができない。
以下の近似を検討する場合、
中心差分が
(33)
まで減少し、これは式30において上述した近似である。この近似は、電流パルス
に依存せず、従って上昇ステップ毎のgへの2NK回の呼出し(すなわち、DEソルバの呼出し)を排除して予め計算することができる。
以下では、これらの偏導関数を計算する正確な方法が導出され、この方法では、DEソルバに
回の呼出しを行ってヤコビアン行列全体を計算する。以下の共振器微分方程式から開始する。
(34)
上述したように、以下の式が得られており、

(35)
式中、
である。従って、いくつかの例では、
を計算する困難な部分が、
又はより一般的には、
を計算することである。

個の2次偏微分ベクトル方程式の組が求められ、その時間サンプリング解が偏導関数を生成する。これを行うために、以下の偏微分を採用し、
この偏微分は、(n,k)番目の方程式のl番目の成分として
(36)
を与え、ここではアインシュタイン縮約記法が使用され、(
の場合には、)以下のようになる。
(37)
以下のように表して

(38)
偏導関数を代用すると、方程式36の成分は、以下の非線形ベクトルPDEとして書き換えることができる。
(39)
従って、一旦x(t)を計算すると、これをyn,kのDEの各々に当てはめ、初期条件
(因果律により、
の場合は
)を用いてDEを解くことができ、以下の正確な式が生成され、


(40)
式中、hlは式35において暗黙的に定義されており、各
を計算することができる。
x=0に関するA(x)のテイラー級数を用いた場合、以下の式が得られ、
(41)
式中、各Apは、全項が正確にp次であるx座標における行列多項式である。方程式39の0次近似は以下を与える。
(42)
この形では、
が、xのDEである方程式39が線形化された場合のxとちょうど同じであり、強制項が以下のトップハットであることが分かる。
いくつかの例では、線形化条件A=A0が、保証
とほぼ同じであり、この式は、以下のように選択された
を用いて
を設定することによって満たすことができる。
従って、ヤコビアンに対する0次近似は以下のようになり、
(43)
この式は、式33の別の微分を提供する。
図4A、図4B、図4C及び図4Dに、回路モデル200例に基づく歪み演算子を用いて生成されるパルスシーケンス例のパラメータ及びその他のデータを示す。このパルスシーケンス例は、スピン例のx軸を中心としたπ/2の回転に対応する目標動作に基づいて生成されたものである。このパルスシーケンスは、最適制御理論を用いてパルスシーケンスの初期推定を修正する最適化エンジンを用いて生成されたものである。具体的には、GRAPEアルゴリズムによって提供されるフレームワークを、図2の回路モデル例から導出された歪みモデルに基づいて、
のパルスシーケンスを生成するように修正したものである。この例では、以下の値を使用した。








図4Aには、パルスシーケンス例に対応する入力電圧信号と、パルスシーケンス例の継続時間にわたる制御信号とのプロット400Aを示す。プロット例400Aは、制御系が生成した制御信号出力のx成分を表す縦軸402Aと、制御系が受け取った入力電圧信号のx成分を表す別の縦軸402Cとを含む。プロット例400Aは、制御系が生成した制御信号出力のy成分を表す縦軸402Bと、制御系が受け取った入力電圧信号のy成分を表す別の縦軸402Dとをさらに含む。横軸401は、パルスシーケンスの継続時間を表す。
図4Aに示す例では、右側の縦軸402Cに対してプロットした第1の線403Aによって入力電圧信号のy成分を表し、右側の縦軸402Dに対してプロットした第2の線403Bによって入力電圧信号のx成分を表す。同様に、左側の縦軸402Aに対してプロットした第3の線404Aによってシミュレートした制御信号のy成分を表し、左側の縦軸402Bに対してプロットした第4の線404Bによってシミュレートした制御信号のy成分を表す。図4Aに示すように、このパルスシーケンス例は、第1及び第2の線403A、403Bの破線部405A、405Bによって示すリングダウン補償ステップを含む。
図4Aに示す例には、長さ0.5ナノ秒(ns)の16個の時間ステップを、第1及び第2の線403A、403Bの実線のステップ関数として示す。パルスは、ハミルトニアンパラメータ
(量子ビットの周波数オフセット)、
(量子ビットの磁気回転比)及び非線形パラメータ
の静的不確実性に対してロバストにされている。この例では、回路の品質係数が高いので、リングダウンテールがゼロに減衰するまでにパルスの長さの何倍もの時間が掛かると思われる。この例では、破線部405A、405Bによって示すように、長さ4ns、2ns及び1nsの3つの補償ステップを伴う積極的なリングダウン抑制スキームを使用する。他タイプのリングダウン抑制を使用することもできる。
図4Bには、図4Aに示す制御信号を受けるスピン例のブロッホ球のプロット400Bを示す。プロット例400Bは、共振器回路が図4Aに示すパルスシーケンスをスピンに適用した時のシミュレートしたスピン状態の軌跡を表す線420を含む。図4Bに示すように、スピン状態は、x軸を中心とするπ/2の回転を受け、この回転は、パルスシーケンスが行うように設計された目標動作に対応する。
図4Cには、インダクタンスαLの非線形定数の値の範囲についてのシミュレートした忠実度のプロット400Cを示す。プロット例400Cは、目標動作(x軸を中心とするπ/2の回転)のためのシミュレートした制御信号の忠実度を表す縦軸432と、インダクタンスαLの非線形定数を表す横軸431とを含む。忠実度は1−Fとして表され、すなわち理想値はゼロである。図4Cにプロットした線434によって示すように、忠実度は、αLの全シミュレート範囲にわたって10-2未満に留まり、αL=0.05A-2の中心値において10-8未満の最小値を有する。
図4Dには、スピン系モデルの2つのパラメータの値の範囲についてシミュレートした忠実度のプロット400Dを示す。具体的には、磁気回比γ及び周波数オフセットδωの値の範囲についてシミュレートした忠実度を示している。プロット例400Dは、磁気回転比γの値のシミュレート範囲を表す縦軸441と、周波数オフセットδωの値のシミュレート範囲を表す横軸442とを含む。プロット400Dの陰影は、図4Dに示す凡例445による忠実度を示す。忠実度は1−Fとして表され、すなわち理想値はゼロである。図4Dに示すように、忠実度は、両パラメータのシミュレート範囲の実質的に全体にわたって10-2未満に留まり、γ=δω=0の中心値において10-5未満の最小値を有する。
非線形歪み演算子の存在下でロバストなゲートを発見する能力を実証したが、この能力が制御状況に与える影響について検討する。オプティマイザが行うステップ数で評価すると、非自明な歪み演算子の存在下では、最適解の発見に掛かるコストが高くなることがある。従って、計算コストとゲート時間長との間のトレードオフを合理的に期待することができる。ある状況例におけるこの関係を調べるために数値的検討を行う。
この数値的検討では、最適化エンジンが使用する共振器への許容入力電力を、線形レジームのエッジにおける1Vから高度に非線形的な10Vまでの10個の異なる電圧に制約した。これらの限度毎に、160パルス時間を使用し、時間毎に異なるランダムな初期推定を用いて、x軸を中心とするπ/2の回転に対応する目標動作について少なくともF=0.99の忠実度を有するパルスを計算しようと試みる。パルスの全長は以下のように設定し、
式中、
は、対応する電圧限度における共振器の定常状態駆動周波数である。時間ステップの数は、各試行につきN=16の一定に保った。式30からの勾配近似を使用した。各試行時に、歪み関数gが呼び出された回数をカウントする。この結果を図3C及び図3Dに示しており、許容された非線形性が増すにつれ、実際に呼出し回数が減少する傾向にあり、制御状況のナビゲーションがそれほど困難ではなくなっていることが示されているのが分かる。
図3Cには、共振器回路を駆動する入力電圧信号の電圧バウンドの関数としての失敗割合のプロット300Cを示す。プロット例300Cは、パルスのステップサイズが事実上ゼロになる前に品質基準に達しなかったパルスの割合を表す縦軸316を含む。この例では、品質基準が0.99の忠実度であった。横軸311は、入力電圧信号の電圧バウンドを表す。図3Cでは、線317上の離散点が、電圧バウンドの10個の離散値のそれぞれの失敗割合を表す。電圧バウンドの各値では、各パルスが
の全パルス長を有する160個のパルスを探索し、式中の
は、図3Bに示す定常状態周波数を表す。図3Cのプロット300Cに示すように、5Vの電圧バウンド未満における失敗割合は事実上ゼロであり、5V〜10Vでは、失敗割合が一般に6%程度まで増加した。
図3Dには、品質基準(忠実度=0.99)に達しなかった各パルスを生成するために歪み関数に対して行われた歪み呼出し回数のプロット300Dを示す。プロット例300Dは、歪み関数に対して行われた呼出し回数を表す縦軸320と、共振器回路を駆動する入力電圧信号の電圧バウンドを表す横軸311とを含む。図3Dには、電圧バウンドの10個の離散値の各々を表す3つの線をプロットしている。中心線321は、電圧バウンドの各値において品質基準に達したパルスの平均呼出し回数を表し、上側境界線322A及び下側境界線322Bは、その16%変位値及び84%変位値を示す。プロット300Dに示すように、歪み演算子に対する呼出し回数は、電圧バウンドが1Vから10Vに増加するにつれて一般に減少した。
図5は、量子系を制御するプロセス例500を示すフローチャートである。図5に示す例では、量子系が、共振器回路によって制御される1又は2以上のスピンを含むスピン系であるが、プロセス500は、他のタイプの制御系によって制御できる他タイプの量子系にも適合することができる。プロセス例500は、さらなる又は異なる動作を含むこともでき、これらの動作は、図示の順番で行うことも、又は別の順番で行うこともできる。いくつかの例では、例えば終了条件に達するまで1又は2以上の動作が繰り返され、又は反復される。いくつかの例では、1つの動作が1又は2以上の下位処理を含むこともでき、或いは複数の動作を組み合わせ、又は同時に実行することもできる。
502において、初期パルスパラメータを取得する。初期パルスパラメータは、パルスシーケンスの一連の初期値に対応する。一連の初期値は、ランダムな又は他のタイプの「推定」とすることができ、或いは別の設計パルス又はその他の因子に基づくこともできる。504において、制御系の歪みモデルを取得する。例えば、歪みモデルは、共振器回路又は制御系内の他の制御ハードウェアに対応することができる。図示の例では、歪みモデルが、制御系に送出される入力信号と、制御系が生成する出力信号との間の非線形関係を含む。
506において、補償パルスパラメータを取得する。508において、補償パルスパラメータ及びパルスパラメータを用いて系の動特性を統合する。510において、性能汎関数評価を取得する。512において、歪み演算子及び性能汎関数評価に基づいて導関数を計算する。514において、計算された導関数に基づいてパルスパラメータを更新する。図5Aに示す動作は、例えば、性能汎関数評価が品質閾値に達するまで、又は別の終了条件に達するまで反復することができる。例えば、この最適化動作は、統合された動特性が、パルスシーケンスによって適用すべき目標動作に基づく閾値(例えば、99%又は別の閾値)を上回る忠実度を示すまで反復することができる。
516において、514においてパルスパラメータを更新することによって生成されたパルスシーケンスをスピン系に適用する。例えば、パルスシーケンスは、スピン系に作用する制御信号を制御系に生成させる入力信号を制御系に送出することによって適用することができる。制御系に送出される入力信号は、例えば、パルスシーケンス内の一連のパルス位相及びパルス振幅を表す一連の値又はその他のデータとすることができる。
結論を言えば、古典的制御ハードウェアによるシミュレート可能な全体的歪みを考慮するロバストな量子制御シーケンスの設計を可能にする最適化フレームワークを提示した。たとえ歪みが入力に対して非線形的な場合でも、非線形共振器回路の特定の例を用いてロバストな量子制御を行うことができ、制御状況を通じた探索が必ずしもそれほど困難にならないことを実証した。従って、古典的制御デバイスをその高出力レジームで動作させて、高速で忠実度の高い量子演算を可能にし、量子系のデコヒーレンス時間内で実行できるゲート数を増加させることができる。
本明細書で説明した主題及び動作の一部は、本明細書で開示した構造及びこれらの構成的同等物、或いはこれらの1又は2以上の組み合わせを含め、デジタル電子回路で実装することも、或いはコンピュータソフトウェア、ファームウェア又はハードウェアで実装することもできる。本明細書で説明した主題及び動作の一部は、1又は2以上のコンピュータプログラムとして、すなわちデータ処理装置によって実行される、又はデータ処理装置の動作を制御する、コンピュータ記憶媒体上に符号化されたコンピュータプログラム命令の1又は2以上のモジュールとして実装することができる。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読記憶装置、コンピュータ可読記憶基板、ランダム又はシリアルアクセスメモリアレイ又はデバイス、或いはこれらのうちの1つ又は2つ以上の組み合わせとすることも、又はこれらに含めることもできる。さらに、コンピュータ記憶媒体は伝搬信号ではなく、人工的に生成された伝搬信号の形で符号化されたコンピュータプログラム命令の発信元又は宛先とすることができる。コンピュータ記憶媒体は、1又は2以上の別個のコンポーネント又は媒体(例えば、複数のCD、ディスク又はその他の記憶装置)とすることも、或いはこれらに含めることもできる。
「データ処理装置」という用語は、一例として、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、システムオンチップ、又は複数のこれらのもの、又はこれらの組み合わせを含む、データ処理のための全ての種類の装置、デバイス及び機械を含む。装置は、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)などの専用の論理回路を含むことができる。装置は、ハードウェアに加え、例えばプロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データ管理システム、オペレーティングシステム、クロスプラットフォーム実行環境、仮想マシン、又はこれらのうちの1つ又は2つ以上の組み合わせを構成するコードなどの、対象とするコンピュータプログラムの実行環境を形成するコードを含むこともできる。
(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト又はコードとしても知られている)コンピュータプログラムは、コンパイラ型言語又はインタプリタ型言語、宣言型言語又は手続き型言語を含むあらゆる形のプログラム言語で書くことができる。必須ではないが、コンピュータプログラムは、ファイルシステム内のファイルに対応することができる。プログラムは、他のプログラム又はデータを保持するファイルの一部(例えば、マークアップ言語文書の形で記憶された1又は2以上のスクリプト)、プログラム専用の単一ファイル、又は複数の協調ファイル(例えば、1又は2以上のモジュール、サブプログラム、又はコード部分を記憶するファイル)の形で記憶することができる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で、或いは1つのサイトに配置された、又は複数のサイトに分散して通信ネットワークによって相互接続された複数のコンピュータ上で実行されるように展開することができる。
本明細書で説明した処理及びロジックフローの一部は、入力データ及び生成出力に作用することによって動作を実行する1又は2以上のコンピュータプログラムを実行する1又は2以上のプログラマブルプロセッサによって実行することができる。処理及びロジックフローは、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)などの専用論理回路によって実行することもでき、装置をこれらの専用論理回路として実装することもできる。
一例として、コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサは、汎用及び専用マイクロプロセッサ、並びにいずれかの種類のデジタルコンピュータのプロセッサを含む。一般に、プロセッサは、リードオンリメモリ又はランダムアクセスメモリ、或いはこれらの両方から命令及びデータを受け取る。コンピュータは、命令に従って動作を実行するプロセッサと、命令及びデータを記憶する1又は2以上の記憶装置とを含むことができる。コンピュータは、磁気ディスク、光磁気ディスク又は光ディスクなどの、データを記憶するための1又は2以上の大容量記憶装置を含むことも、又はこれらの装置との間でデータをやりとりするように動作可能に結合することも、或いはこれらの両方を行うこともできる。しかしながら、コンピュータは、このような装置を含まなくてもよい。コンピュータプログラム命令及びデータを記憶するのに適した装置は、一例として、半導体メモリ素子(例えば、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリデバイスなど)、磁気ディスク(例えば、内蔵ハードディスク、リムーバルディスクなど)、光磁気ディスク、並びにCD−ROM及びDVD−ROMディスクを含む全ての形態の不揮発性メモリ、媒体及び記憶装置を含む。いくつかの例では、プロセッサ及びメモリを専用論理回路によって補完し、又は専用論理回路に組み込むことができる。
ユーザとの相互作用を実現するには、ユーザに情報を表示するディスプレイ装置(例えば、モニタ又は別のタイプのディスプレイ装置)と、ユーザがコンピュータに入力を提供できるようにするキーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウス、トラックボール、タブレット、タッチ画面又は別タイプのポインティングデバイス)とを有するコンピュータ上で操作を実行することができる。他の種類の装置を使用してユーザとの相互作用を実現することもでき、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、視覚フィードバック、聴覚フィードバック又は触覚フィードバックなどのいずれかの形の感覚フィードバックとすることができ、ユーザからの入力は、音響入力、音声入力又は触覚入力を含むいずれかの形で受け取ることができる。また、コンピュータは、ユーザが使用する装置との間で文書をやりとりすることにより、例えばウェブブラウザから受け取った要求に応答してユーザのクライアント装置上のウェブブラウザにウェブページを送信することによってユーザと相互作用することもできる。
コンピュータシステムは、単一のコンピュータ装置を含むことも、或いは互いに近接して、又は一般的には離れて動作して、通常は通信ネットワークを通じて相互作用する複数のコンピュータを含むこともできる。通信ネットワークの例としては、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)及びワイドエリアネットワーク(「WAN」)、インターネットワーク(例えば、インターネット)、衛星リンクを含むネットワーク、及びピアツーピアネットワーク(例えば、アドホックピアツーピアネットワーク)が挙げられる。クライアントとサーバとの関係は、それぞれのコンピュータ上で動作して互いにクライアント−サーバの関係を有するコンピュータプログラムによって生じることができる。
上述したもののいくつかの態様は、スピン系を制御するための制御法を含む。上述したもののいくつかの態様は、スピン系、制御系及びコンピュータシステムを含むシステムを含む。いくつかの態様では、スピン系が、制御系内の共振器回路によって生成された制御信号に応答するスピンを含む。共振器回路は、制御系が受け取った電圧信号に応答して制御信号を生成するように構成される。スピン系モデルはスピン系を表し、制御信号を表す制御パラメータを含む。歪みモデルは、制御信号と電圧信号との間の非線形的関係を表す。共振器回路の動作によって1又は2以上のスピンに適用すべき目標動作が定められる。コンピュータシステムは、目標動作、スピン系モデル及び歪みモデルに基づいて、一連の電圧信号の値を含むパルスシーケンスを生成する。共振器回路は、スピン系にパルスシーケンスを適用する。
これらの及びその他の態様の実装は、以下の特徴のうちの1つ又は2つ以上を含むことができる。共振器回路は、超電導共振器デバイスを含み、歪みモデルは、超電導共振器デバイスの非線形動作レジームを表し、非線形動作レジームにおける共振器デバイスの動作によってスピン系にパルスシーケンスが適用される。制御系は、共振器回路及びその他のハードウェアを含み、歪みモデルによって表される非線形関係は、共振器回路及びその他のハードウェアからの非線形効果を考慮する。歪みモデルは、共振器回路を表す共振器回路モデルから生成される。共振器回路モデルは、電圧信号と共振器回路内のインダクタンスとの間の非線形関係を定める微分方程式系を含む。制御パラメータは、共振器回路によって生成された磁場の振幅とすることができる。パルスシーケンスは、一連の値を反復的に修正する最適制御理論を用いて生成される。不確実性モデルは、共振器回路のパラメータの不確実性を表し、パルスシーケンスは、目標動作、スピン系モデル、歪みモデル及び不確実性モデルに基づいて生成される。共振器回路は、古典的共振器回路とすることができ、非線形関係は、古典的現象を表すことができる。制御系は、共振器回路、ミキサ及び増幅器を含む。
本明細書は多くの詳細を含むが、これらの詳細は、特許請求できるものの範囲を限定するものとしてではなく、むしろ特定の例に特有の特徴を説明するものとして解釈すべきである。本明細書において別個の実装の文脈で説明したいくつかの特徴は、組み合わせることもできる。逆に、単一の実装の文脈で説明した様々な特徴を、複数の実施形態において別個に実装することも、或いはいずれかの好適な下位の組み合わせで実装することもできる。
複数の実施形態について説明した。それにも関わらず、様々な修正を行うことができると理解されるであろう。従って、以下の特許請求の範囲には他の実施形態も含まれる。
100:システム
102:制御シーケンス設計システム
103:制御シーケンス
104:制御系
105:制御信号
106:量子系
110:量子系モデル
112:歪みモデル
114:目標動作
116:最適化エンジン
118:パルスシーケンス
120:共振器回路
122:増幅器
124:ミキサ
130:パルス列
140:スピン

Claims (19)

  1. スピン系を制御するための制御方法であって、
    制御系内の共振器回路によって生成された制御信号に応答するスピンを含むスピン系を表すスピン系モデルにアクセスするステップを含み、前記スピン系モデルは、前記制御信号を表す制御パラメータを含み、前記共振器回路は、前記制御系が受け取った電圧信号に応答して前記制御信号を生成するように構成され、前記制御方法は、
    前記共振器回路のパラメータの不確実性を表す不確実性モデルにアクセスするステップと、
    前記制御信号と前記電圧信号との間の非線形関係を表す歪みモデルにアクセスするステップと、
    前記共振器回路の動作によって前記スピンのうちの1つ又は2つ以上に適用すべき目標動作を定めるステップと、
    コンピュータシステムの動作により、前記目標動作、前記スピン系モデル、前記歪みモデル及び前記不確実性モデルに基づいて、前記電圧信号の一連の値を含むパルスシーケンスを生成するステップと、
    前記共振器回路の動作によって前記スピン系に前記パルスシーケンスを適用するステップと、
    をさらに含むことを特徴とする制御方法。
  2. 前記共振器回路は、超電導共振器デバイスを含み、前記歪みモデルは、前記超電導共振器デバイスの非線形動作レジームを表し、前記パルスシーケンスは、前記非線形動作レジームにおける前記共振器デバイスの動作によって前記スピン系に適用される、
    請求項1に記載の制御方法。
  3. 前記制御系は、前記共振器回路及びその他のハードウェアを含み、前記歪みモデルによって表される前記非線形関係は、前記共振器回路及び前記その他のハードウェアからの非線形効果を考慮する、
    請求項1に記載の制御方法。
  4. 前記共振器回路を表す共振器回路モデルから前記歪みモデルを生成するステップを含み、前記共振器回路モデルは、前記電圧信号と前記共振器回路内のインダクタンスとの間の非線形関係を定める微分方程式系を含む、
    請求項1に記載の制御方法。
  5. 前記制御パラメータは、前記共振器回路によって生成された磁場の振幅を含む、
    請求項1に記載の制御方法。
  6. 前記パルスシーケンスを生成するステップは、最適制御理論を用いて前記一連の値を反復的に修正するステップを含む、
    請求項1に記載の制御方法。
  7. 前記共振器回路は、古典的共振器回路を含み、前記非線形関係は、古典的現象を表す、
    請求項1に記載の制御方法。
  8. 前記パルスシーケンスを生成するステップは、最適制御理論を用いて前記一連の値を反復的に変更するステップを含む、
    請求項1に記載の制御方法。
  9. 共振器回路によって生成された制御信号に応答するスピンを含むスピン系と、
    前記共振器回路を含み、電圧信号を受け取るように構成され、前記電圧信号を受け取ったことに応答して前記制御信号を生成するように構成された制御系と、
    1又は2以上のプロセッサを含むコンピュータシステムと、
    を備え、前記プロセッサは、
    前記制御信号を表す制御パラメータを含む、前記スピン系を表すスピン系モデルにアクセスするステップと、
    前記共振器回路のパラメータの不確実性を表す不確実性モデルにアクセスするステップと、
    前記制御信号と前記電圧信号との間の非線形関係を表す歪みモデルにアクセスするステップと、
    前記共振器回路の動作によって前記スピンのうちの1つ又は2つ以上に適用すべき目標動作を定めるステップと、
    前記目標動作、前記スピン系モデル、前記歪みモデル及び前記不確実性モデルに基づいて、前記電圧信号の一連の値を含むパルスシーケンスを生成するステップと、
    を含む動作を実行するように構成される、
    ことを特徴とするシステム。
  10. 前記共振器回路は、超電導共振器デバイスを含み、前記歪みモデルは、前記超電導共振器デバイスの非線形動作レジームを表し、前記パルスシーケンスは、前記共振器デバイスを前記非線形動作レジームで動作させるように構成される、
    請求項9に記載のシステム。
  11. 前記制御系は、前記共振器回路、ミキサ及び増幅器を含む、
    請求項9に記載のシステム。
  12. 前記動作は、前記共振器回路を表す共振器回路モデルから前記歪みモデルを生成するステップを含み、前記共振器回路モデルは、前記電圧信号と前記共振器回路内のインダクタンスとの間の非線形関係を定める微分方程式系を含む、
    請求項9に記載のシステム。
  13. 前記共振器回路は、古典的共振器回路を含み、前記非線形関係は、古典的現象を表す、
    請求項9に記載のシステム。
  14. 前記パルスシーケンスを生成するステップは、最適制御理論を用いて前記一連の値を反復的に変更するステップを含む、
    請求項9に記載のシステム。
  15. 量子系を制御するための制御方法であって、
    制御系によって生成された制御信号に応答する量子ビットを含む量子系を表す量子系モデルにアクセスするステップを含み、前記量子系モデルは、前記制御信号を表す制御パラメータを含み、前記制御系は、前記制御系が受け取った入力信号に応答して前記制御信号を生成するように構成され、前記制御方法は、
    前記共振器回路のパラメータの不確実性を表す不確実性モデルにアクセスするステップと、
    前記制御信号と前記入力信号との間の非線形関係を表す歪みモデルにアクセスするステップと、
    前記制御系の動作によって前記量子ビットのうちの1つ又は2つ以上に適用すべき目標動作を定めるステップと、
    前記目標動作、前記量子系モデル、前記歪みモデル及び前記不確実性モデルに基づいて、前記入力信号についての一連の値を含む制御シーケンスを生成するステップと、
    前記制御系の動作によって前記量子系に前記制御シーケンスを適用するステップと、
    をさらに含むことを特徴とする制御方法。
  16. 前記目標動作、前記量子系モデル及び歪み演算子を最適化エンジン内で組み合わせて前記制御シーケンスを生成するステップを含む、
    請求項15に記載の制御方法。
  17. 前記量子系は、スピン系を含み、前記制御系は、共振器デバイスを含み、前記制御パラメータは、前記共振器デバイスによって生成された磁場の振幅を含み、前記入力信号は、前記制御システムが受け取った電圧信号を含み、前記歪みモデルは、前記磁場の振幅と前記制御系が受け取った前記電圧信号との間の非線形関係を表す、
    請求項15に記載の制御方法。
  18. 前記制御シーケンスを生成するステップは、最適制御理論を用いて前記一連の値を反復的に修正するステップを含む、
    請求項15に記載の制御方法。
  19. 前記制御系は、古典的制御ハードウェアを含み、前記非線形関係は、古典的現象を表す、
    請求項15に記載の制御方法。
JP2017511885A 2014-09-24 2015-09-23 量子制御のための制御シーケンスの生成 Active JP6682507B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020054159A JP6910666B2 (ja) 2014-09-24 2020-03-25 量子制御のための制御シーケンスの生成

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201462054630P 2014-09-24 2014-09-24
US62/054,630 2014-09-24
PCT/CA2015/000500 WO2016044917A1 (en) 2014-09-24 2015-09-23 Generating a control sequence for quantum control

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020054159A Division JP6910666B2 (ja) 2014-09-24 2020-03-25 量子制御のための制御シーケンスの生成

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018503796A JP2018503796A (ja) 2018-02-08
JP6682507B2 true JP6682507B2 (ja) 2020-04-15

Family

ID=55579983

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017511885A Active JP6682507B2 (ja) 2014-09-24 2015-09-23 量子制御のための制御シーケンスの生成
JP2020054159A Active JP6910666B2 (ja) 2014-09-24 2020-03-25 量子制御のための制御シーケンスの生成

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020054159A Active JP6910666B2 (ja) 2014-09-24 2020-03-25 量子制御のための制御シーケンスの生成

Country Status (8)

Country Link
US (2) US10587277B2 (ja)
EP (2) EP3198348B1 (ja)
JP (2) JP6682507B2 (ja)
CA (1) CA2958250C (ja)
DK (1) DK3198348T3 (ja)
ES (1) ES2792898T3 (ja)
PL (1) PL3198348T3 (ja)
WO (1) WO2016044917A1 (ja)

Families Citing this family (39)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10587277B2 (en) 2014-09-24 2020-03-10 Quantum Valley Investment Fund LP Generating a control sequence for quantum control
EP3186735A4 (en) 2015-11-06 2018-01-10 Rigetti & Co., Inc. Analyzing quantum information processing circuits
EP3226461A1 (en) * 2016-03-30 2017-10-04 Universität Wien Secure probabilistic one-time program by quantum state distribution
JP6915110B2 (ja) * 2016-05-17 2021-08-04 グーグル エルエルシーGoogle LLC 量子コンピューティングシステムのための忠実度推定
EP3443507B1 (en) 2016-05-17 2024-03-20 Google LLC Fidelity estimation for quantum computing systems
EP3264339B1 (en) * 2016-06-28 2021-05-05 Hitachi, Ltd. Quantum leakage
US9979400B1 (en) * 2016-10-27 2018-05-22 Rigetti & Co., Inc. Analyzing control signals for quantum logic operations in superconducting quantum circuits
EP3593298A4 (en) 2017-03-10 2021-01-20 Rigetti & Co., Inc. PERFORMING A CALIBRATION PROCESS IN A QUANTUM DATA PROCESSING SYSTEM
US11875222B1 (en) * 2017-09-18 2024-01-16 Rigetti & Co, Llc Maintaining calibration in a quantum computing system
AU2018256557B1 (en) * 2018-06-06 2019-05-30 Q-CTRL Pty Ltd Quantum control development and implementation interface
CN112513660A (zh) * 2018-07-25 2021-03-16 量子谷投资基金有限合伙公司 非线性共振器的模型不敏感控制
WO2020028976A1 (en) * 2018-08-09 2020-02-13 Socpra Sciences Et Genie S.E.C. System and method for sensing spin
US10504033B1 (en) * 2018-11-13 2019-12-10 Atom Computing Inc. Scalable neutral atom based quantum computing
US11580435B2 (en) 2018-11-13 2023-02-14 Atom Computing Inc. Scalable neutral atom based quantum computing
US10333503B1 (en) 2018-11-26 2019-06-25 Quantum Machines Quantum controller with modular and dynamic pulse generation and routing
US10454459B1 (en) * 2019-01-14 2019-10-22 Quantum Machines Quantum controller with multiple pulse modes
US10505524B1 (en) 2019-03-06 2019-12-10 Quantum Machines Synchronization in a quantum controller with modular and dynamic pulse generation and routing
US11580433B2 (en) 2019-03-09 2023-02-14 International Business Machines Corporation Validating and estimating runtime for quantum algorithms
US10833652B1 (en) 2019-04-22 2020-11-10 International Business Machines Corporation Superconducting resonator definition based on one or more attributes of a superconducting circuit
US11164100B2 (en) 2019-05-02 2021-11-02 Quantum Machines Modular and dynamic digital control in a quantum controller
US11704455B2 (en) 2019-06-10 2023-07-18 International Business Machines Corporation Representing the operation of a quantum computing device over time
US11615333B2 (en) 2019-06-24 2023-03-28 International Business Machines Corporation Quantum circuit topology selection based on frequency collisions between qubits
US10970234B2 (en) 2019-07-16 2021-04-06 International Business Machines Corporation Optimizing time-dependent simulations of quantum computing architectures
US10931267B1 (en) 2019-07-31 2021-02-23 Quantum Machines Frequency generation in a quantum controller
US11245390B2 (en) 2019-09-02 2022-02-08 Quantum Machines Software-defined pulse orchestration platform
US10862465B1 (en) 2019-09-02 2020-12-08 Quantum Machines Quantum controller architecture
US11507873B1 (en) 2019-12-16 2022-11-22 Quantum Machines Highly scalable quantum control
WO2021127779A1 (en) * 2019-12-22 2021-07-01 The Governing Council Of The University Of Toronto Method and system for efficient quantum optical design using non-linear mappings
JP2022167926A (ja) * 2020-02-13 2022-11-04 グーグル エルエルシー 量子コンピューティングシステムのための忠実度推定
WO2021178037A1 (en) * 2020-03-02 2021-09-10 Atom Computing Inc. Scalable neutral atom based quantum computing
KR20220149584A (ko) 2020-03-02 2022-11-08 아톰 컴퓨팅 인크. 확장 가능한 중성 원자 기반 양자 컴퓨팅
US11126926B1 (en) 2020-03-09 2021-09-21 Quantum Machines Concurrent results processing in a quantum control system
US11043939B1 (en) 2020-08-05 2021-06-22 Quantum Machines Frequency management for quantum control
JP7457325B2 (ja) 2020-10-07 2024-03-28 日本電信電話株式会社 最適化装置、評価装置、それらの方法、およびプログラム
CN112488317B (zh) * 2020-11-27 2021-09-21 北京百度网讯科技有限公司 量子控制中的仿真方法、装置、经典计算机及存储介质
CN112819169B (zh) * 2021-01-22 2021-11-23 北京百度网讯科技有限公司 量子控制脉冲生成方法、装置、设备及存储介质
CN112819170B (zh) * 2021-01-22 2021-11-05 北京百度网讯科技有限公司 控制脉冲生成方法、装置、系统、设备及存储介质
US11671180B2 (en) 2021-04-28 2023-06-06 Quantum Machines System and method for communication between quantum controller modules
US11875227B2 (en) 2022-05-19 2024-01-16 Atom Computing Inc. Devices and methods for forming optical traps for scalable trapped atom computing

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19733574C2 (de) 1997-08-02 2000-04-06 Bruker Ag Supraleitender Hybrid-Resonator für den Empfang für NMR-Signalen
JP4040745B2 (ja) 1998-04-02 2008-01-30 株式会社東芝 Mr装置
US7002174B2 (en) * 2001-12-18 2006-02-21 D-Wave Systems, Inc. Characterization and measurement of superconducting structures
JP4583372B2 (ja) 2003-04-15 2010-11-17 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 検査領域内における非凝集状態の磁性粒子の空間的な分布の、改善された特定のための方法および装置
US7230266B2 (en) * 2003-05-15 2007-06-12 D-Wave Systems Inc. Conditional Rabi oscillation readout for quantum computing
JP4408079B2 (ja) * 2004-12-03 2010-02-03 日本電信電話株式会社 量子回路及び複数の量子ビット素子間の量子もつれ状態制御方法
DE102005040540B4 (de) 2005-08-26 2007-05-24 Siemens Ag Verfahren und Gerät zur Nachweisverbesserung einer schwachsensitiven Atomkernart in der NMR-Spektroskopie
JP4733085B2 (ja) * 2007-08-17 2011-07-27 日本電信電話株式会社 素子状態読み出し装置、方法、および透過型ジョセフソン共振回路
WO2011161068A1 (de) * 2010-06-23 2011-12-29 Technische Universität München Kooperative pulse
JP5497596B2 (ja) * 2010-09-14 2014-05-21 日本電信電話株式会社 量子状態制御方法
US8788450B2 (en) 2011-10-14 2014-07-22 PronetLabs Ltd. Self-organizing quantum robust control methods and systems for situations with uncertainty and risk
US8872360B2 (en) 2013-03-15 2014-10-28 International Business Machines Corporation Multiple-qubit wave-activated controlled gate
CA2910540C (en) 2013-05-03 2020-03-10 Quantum Valley Investment Fund LP Using a cavity to polarize a spin ensemble
US10002107B2 (en) 2014-03-12 2018-06-19 D-Wave Systems Inc. Systems and methods for removing unwanted interactions in quantum devices
US9425804B2 (en) * 2014-06-06 2016-08-23 Wisconsin Alumni Research Foundation System and method for controlling superconducting quantum circuits using single flux quantum logic circuits
US9897984B2 (en) 2014-08-05 2018-02-20 Mitsubishi Electric Research Laboratories, Inc. Model predictive control with uncertainties
US10587277B2 (en) 2014-09-24 2020-03-10 Quantum Valley Investment Fund LP Generating a control sequence for quantum control
JP6637243B2 (ja) * 2015-03-09 2020-01-29 デクセリアルズ株式会社 防曇防汚積層体、及びその製造方法、物品、及びその製造方法、並びに防汚方法
CN112513660A (zh) 2018-07-25 2021-03-16 量子谷投资基金有限合伙公司 非线性共振器的模型不敏感控制

Also Published As

Publication number Publication date
JP6910666B2 (ja) 2021-07-28
JP2020095060A (ja) 2020-06-18
EP3660601A1 (en) 2020-06-03
CA2958250C (en) 2021-04-27
EP3660601B1 (en) 2021-05-19
DK3198348T3 (da) 2020-05-11
EP3198348A4 (en) 2018-05-16
US20200274541A1 (en) 2020-08-27
EP3198348A1 (en) 2017-08-02
CA2958250A1 (en) 2016-03-31
US10924127B2 (en) 2021-02-16
WO2016044917A1 (en) 2016-03-31
PL3198348T3 (pl) 2020-10-05
US10587277B2 (en) 2020-03-10
JP2018503796A (ja) 2018-02-08
EP3198348B1 (en) 2020-02-12
US20170214410A1 (en) 2017-07-27
ES2792898T3 (es) 2020-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6682507B2 (ja) 量子制御のための制御シーケンスの生成
US10839306B2 (en) Hardware-efficient variational quantum eigenvalue solver for quantum computing machines
US11593707B2 (en) Compressed unsupervised quantum state preparation with quantum autoencoders
AU2020292425B2 (en) Hybrid quantum-classical computer for bayesian inference with engineered likelihood functions for robust amplitude estimation
JP7471736B2 (ja) 量子系の基底状態エネルギーの推定方法、およびシステム
CN112534448B (zh) 多量子位控制
US10755193B2 (en) Implementation of error mitigation for quantum computing machines
US20200327440A1 (en) Discrete Optimization Using Continuous Latent Space
US20210311442A1 (en) Quantum control development and implementation interface
JP2022511605A (ja) 量子プログラムのノイズおよび較正適応コンパイル
EP4257990A1 (en) Method and device for calibrating frequency of superconducting qubit, and readable storage medium
EP3966752A1 (en) Methods for obtaining solutions to multiproduct formulas
WO2023170003A1 (en) Quantum-kernel-based regression
WO2022087143A1 (en) Parameter initialization on quantum computers through domain decomposition
Propp et al. Decoherence limits the cost to simulate an anharmonic oscillator
JP2016207035A (ja) 情報処理装置、プログラム及び情報処理方法
Li et al. On moving mesh WENO schemes with characteristic boundary conditions for Hamilton-Jacobi equations
Bourantas et al. An immersed boundary vector potential‐vorticity meshless solver of the incompressible Navier–Stokes equation
Rosaler The geometry of reduction: Compound reduction and overlapping state space domains
Biccari et al. Gaussian Beam ansatz for finite difference wave equations
JP2023027611A (ja) 量子コンピュータシステムおよび量子コンピュータシステムの運用方法
JP2019200615A (ja) 磁気シミュレーションプログラム、磁気シミュレーション方法、および磁気シミュレーション装置
Bojowald et al. What Does It Mean for a Singularity to be Resolved?

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180903

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190626

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190729

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20191029

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200127

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200325

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6682507

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250