JP6682260B2 - 自動車用防錆鋼板の製造方法 - Google Patents

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本発明は、自動車用防錆鋼板の製造方法に関する。
自動車用の車体や部品には、高い防錆性能が求められている。自動車用防錆鋼板としては、主に、Zn−Fe合金めっき鋼板やZn−Ni合金めっき鋼板に代表されるZn系めっき鋼板が使用されている(例えば、特許文献1参照)。前記防錆鋼板のZnめっきを除去した後にZn電気めっきを行う場合や、アーク溶融のある部品をZn電気めっきする場合、酸エッチング(酸洗)によってZnめっきやアーク溶接の酸化スケールを除去する必要があるため、めっき前の酸洗時間が長くなる。そのため、鋼板のFe粒界が酸エッチングされて水素ガスなどが溜まり、めっき乾燥工程でめっき層の割れが発生し、さらに塗装を行うと、塗装面にピンホールが発生するという問題がある。
特開昭63−93891号公報
本発明は上記問題点を解決するものであり、コストが安く、薄板として広く用いられるC鋼板において、めっき層の割れや塗装面のハジキ(塗装ピンホール)等の外観不良の発生を抑制し、外観が良好であるとともに防錆力が向上した自動車用防錆鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の防錆鋼板の製造方法は、自動車用防錆鋼板の製造方法であって、表面にZn層が存在するZnめっき鋼板の加工後に前記Znめっき鋼板表面に存在するZn層を除去する酸エッチング工程、後めっき工程および乾燥工程をこの順に有しており、前記酸エッチング工程において、酸エッチング浴の液温を35℃以下とし、前記後めっき工程において、めっき層の厚みが5〜50μmの範囲内となるようにめっきを行い、前記乾燥工程において、乾燥温度を180℃以下とすることを特徴とする。
本発明によれば、C鋼板を用いた場合のめっき層の割れや塗装面のハジキ等の外観不良の発生を抑制し、外観が良好であるとともに防錆力が向上した自動車用防錆鋼板の製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の自動車用防錆鋼板の製造方法におけるめっきの状態を説明する模式図である。 図2は、酸エッチング処理工程における適正条件を説明する図である。 図3は、従来のプロセスで後めっきを行った場合の、C鋼板のめっきの状態を説明する模式図である。
以下、この発明の実施の形態を、詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の説明に限定および制限されない。
本発明の自動車用防錆鋼板の製造方法は、C鋼板を後めっきする場合に好適に用いることができるプロセスである。C鋼板は、コストが安く薄板として広く用いられており、本発明においては、SPCC、SPCDおよびSGACD等の鋼板であって、カーボン量が0.012〜0.22wt%である、一般加工用の鋼板を好適に用いることができる。例えば、Znめっき鋼板であるSCGA270C材、一般冷延鋼板であるSPC270C材等が挙げられる。
図3に、従来のプロセスで後めっきを行った場合の、C鋼板のめっきの状態を説明する模式図を示す。
後めっきを行う場合には、前処理として、防錆鋼板のめっき除去、または、酸化被膜や表面付着残留物の除去を主目的とした酸エッチング処理が行われる。この酸エッチング処理は、処理時間(酸洗時間)が、例えば、10〜20分と長時間となる場合がある。このような長時間の酸エッチング処理を行うことによって、C鋼板10において、図3(a)に示すように、表面のFeが酸エッチングされ、これによって生じた凹部11にHや異物12が固着するという現象が起こることを、本発明者は見出した。そして、酸エッチング処理後にめっき処理を行い(図3(b))、乾燥すると、図3(c)に示すように、前記の固着したHや異物12が、めっき層20を割って噴出すると同時に、めっき層20表面に異物12が固着することが判明した。
図3(d)および(e)に、異物12が固着しためっき層20表面の塗装プロセス時の状態を示す。図3(d)は、めっき層20表面に電着塗装を行い、電着塗装膜31を形成した状態である。めっき層20表面の異物12が存在する部分では電着塗装ができず、塗装ハジキ41が発生する。図3(e)は、電着塗装後に中塗および上塗を行った状態である。電着塗装で塗装ハジキ41が発生した部分では、中塗膜32および上塗膜33についても塗装ハジキ41が発生した状態となる。
これに対して、図1に、本発明の自動車用防錆鋼板の製造方法における、C鋼板のめっきの状態を説明する模式図を示す。
まず、加工後のC鋼板10に後めっきの前処理として、酸エッチング処理を行う(酸エッチング工程)。このとき、酸エッチング処理は、酸エッチング浴の液温を35℃以下の条件で行う。加工前のC鋼板の表面には、C鋼板がZnめっき鋼板である場合にはZn層が形成されており、C鋼板がZnめっきを有していない一般冷延鋼板である場合であってもアーク溶接等の加工後には、酸化スケールが存在する。そこで、加工後のC鋼板に後めっきおよび塗装を行う前に、酸エッチング処理によって残存Zn層や酸化スケールの除去を行うことにより、めっき層の密着性を向上させることができる。
前記酸エッチング浴の液温は、35℃以下であり、酸エッチング処理時間に応じて適正条件の温度を選択することができる。酸エッチング処理の適正条件とは、C鋼板表面に存在するZn層または酸化スケールが過不足なく除去される条件をいう。前記適正条件は、図2に示すように、エッチング処理液の温度Tを横軸に、エッチング処理時間tを縦軸に取った場合、斜線を付与したエリアの条件で表すことができる。このエリアは、除去すべきZn層および酸化スケールに厚みムラ等があった場合であっても、Zn層および酸化スケールは除去され、かつ、C鋼板表面のFe粒界は過度にエッチングされない条件を指す。酸エッチング工程は、加工後のC鋼板を酸に浸漬することによって行われる。酸エッチング工程は、例えば、Zn層の目付が45g/mである場合、温度35℃以下で濃度300〜450mL/LのHCl水溶液(38%HCl)中に、加工後のC鋼板を1〜20分の範囲内で浸漬するといった条件で行うことができる。このとき、酸の濃度、酸の温度および浸漬時間は、前記の適正条件となるような組み合わせとする。例えば、酸の濃度が一定である場合、温度が高くなれば浸漬時間は短くすることとなる。
酸エッチング工程を前記適正条件で行うと、図1(a)に示すように、C鋼板表面10は、従来のもの(図3(a)参照)より平坦な状態となり、Hや異物12の固着が低減する。
本発明においては、酸エッチング工程の前に、脱脂工程を行うことが好ましい。脱脂工程を行うことで、加工によりC鋼板の表面に付着した油汚れ等を除去できるので、後工程において均等な層形成を行うことができる。脱脂工程は、加工後のC鋼板をNaOH水溶液等のアルカリ浴中に浸漬することによって行われる。脱脂工程は、例えば、濃度50〜65g/L、温度60〜70℃のNaOH水溶液中に、加工後のC鋼板を10〜20分の範囲内で浸漬するといった条件で行うことができる。前記除去すべきZn層は、脱脂工程においても一部が除去され、例えば当初厚みが8μmのZn層が、脱脂工程後には厚みが6μm程度になる。
酸エッチング工程後に、後めっき工程を行う(図1(b))。後めっき工程においては、めっき層20の厚みが5〜50μmの範囲内となるようにめっきを行う。めっき層20の厚みは、めっきの対象となる部品によって好ましい厚みは異なるが、8μm以上であることが好ましく、より好ましくは15μm以上である。めっき層20を厚くすることにより、めっき層20が割れにくくなる。
後めっき工程後に乾燥工程を行う(図1(c))。乾燥工程においては、乾燥温度を180℃以下とすることができる。乾燥温度は、50℃〜120℃の範囲内であることが好ましい。このような温度域での乾燥であっても、めっき層20は割れにくくなる。本発明における酸エッチング工程の条件で酸エッチングを行った場合であっても、Hや異物12の固着は低減するものの完全になくすことは困難であるが、Hや異物12の量は非常に少量となる。そのため、乾燥工程において、前記の固着したHや異物12が、従来条件の場合と同様にめっき層20を割って噴出しようとしても、Hや異物12はめっき層の途中で止まり、表面まで突き破ることはない。
図1(d)に、乾燥工程後に塗装プロセスを行い、塗装膜30を形成した状態のC鋼板10を示す。図1(d)に示すように、めっき層20の表面の割れや塗装膜30の塗装ハジキは見られず、良好な外観品質であるとともに防錆力も向上した自動車用防錆鋼板が得られる。
このように、酸エッチング工程において、酸エッチング浴の液温を35℃以下とし、後めっき工程において、めっき層の厚みが5〜50μmの範囲内となるようにめっきを行い、乾燥工程において、乾燥温度を180℃以下とすることで、C鋼板において、めっき層の割れや塗装面のハジキ(塗装ピンホール)等の外観不良の発生を抑制し、外観が良好であるとともに防錆力が向上した自動車用防錆鋼板を得ることが可能となる。したがって、防錆力や塗装を要する部品や車体において、コスト低減も可能となる。
10 …C鋼板
11 …凹部
12 …異物
20 …めっき層
30 …塗装膜
31 …電着塗装膜
32 …中塗膜
33 …上塗膜
41 …塗装ハジキ

Claims (1)

  1. 自動車用防錆鋼板の製造方法であって、
    表面にZn層が存在するZnめっき鋼板の加工後に前記Znめっき鋼板表面に存在するZn層を除去する酸エッチング工程、後めっき工程および乾燥工程をこの順に有しており、
    前記酸エッチング工程において、酸エッチング浴の液温を35℃以下とし、
    前記後めっき工程において、めっき層の厚みが5〜50μmの範囲内となるようにめっきを行い、
    前記乾燥工程において、乾燥温度を180℃以下とすることを特徴とする、
    防錆鋼板の製造方法。
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