JP6680833B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技を行うことが可能なパチンコ機やスロット機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域
に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に
払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可
変表示領域が設けられ、可変表示領域において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示
結果となった場合に、遊技状態(遊技機の状態。よって、具体的には、遊技機が制御され
ている状態。)を変更して、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがあ
る(いわゆるパチンコ機)。
また、所定の遊技媒体を1ゲームに対して所定数の賭数を設定した後、遊技者がスター
トレバーを操作することにより可変表示領域による識別情報の可変表示を開始し、遊技者
が各可変表示領域に対応して設けられた停止ボタンを操作することにより、その操作タイ
ミングから予め定められた最大遅延時間の範囲内で識別情報の可変表示を停止し、全ての
可変表示領域の可変表示を停止したときに導出された表示結果に従って入賞が発生し、入
賞に応じて予め定められた所定の遊技媒体が払い出され、特定入賞が発生した場合に、遊
技状態を所定の遊技価値を遊技者に与える状態にするように構成されたものがある(いわ
ゆるスロット機)。
なお、遊技価値とは、賞球の払い出しや、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装
置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって
有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすく
なる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示領域に
おいて開始される演出図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定めら
れた特定の表示態様が導出表示された場合に、「大当り」が発生する。なお、導出表示と
は、図柄(最終停止図柄)を最終的に停止表示させることである。大当りが発生すると、
例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そ
して、各開放期間において、所定個(例えば、10個)の大入賞口への入賞があると大入
賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば、15ラウンド)に
固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば、29秒)が決められ、入賞数
が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞
口の開放期間をラウンドということがある。また、ラウンドにおける遊技をラウンド遊技
ということがある。
また、可変表示領域において、最終停止図柄(例えば、左中右図柄のうち中図柄)とな
る図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定の表示結果と一致している状態で停止、揺
動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動
したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発
生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態を「リーチ状態」という。)におい
て行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子を「リーチ態様」とい
う。さらに、リーチ演出を含む可変表示を「リーチ可変表示」という。そして、可変表示
領域に変動表示される図柄の表示結果が特定の表示結果でない場合には「はずれ」となり
、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊
技を行う。
そういった遊技機においては、演出表示装置の前面(遊技者側)に導光板を備え、該導
光板による演出を実行するものがあった(例えば、特許文献1参照。)。
特開2014−14559号公報(図22,図62)
しかしながら、上述した遊技機において、導光板の表示パターンは固定されているため
、演出が制約され、興趣が不十分であった。
そこで、本発明は、興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする
(手段A)本発明による遊技機は、識別情報の可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、動作可能な可動体と、期待度が異なる複数段階の演出態様により特別演出を実行可能な演出実行手段と、前記特別演出に対応した表示態様により第1画像を表示可能であるとともに、期待度が異なる複数段階の表示態様により、前記第1画像とは異なる第2画像を表示可能な表示手段と、を備え前記可動体として、第1可動体と、該第1可動体とは異なる第2可動体と、を含み、前記表示手段は、異常が生じたことを報知する異常報知画像を表示可能であり、前記演出実行手段は、前記特別演出として、前記第1可動体を動作させる第1特別演出と、前記第1特別演出より前記有利状態に制御される期待度が高く、前記第2可動体を動作させる第2特別演出と、を実行可能であり、前記表示手段は、前記第1画像と前記第2画像とを少なくとも一部が重畳する態様により表示可能であり、前記異常報知画像を、前記第1画像及び前記第2画像のうち少なくとも1の画像と少なくとも一部が重畳する態様により表示可能であり、前記第2画像は、前記第1特別演出に対応した表示態様により表示される前記第1画像と比較して画像表示の優先度が高く設定されている一方、前記第2特別演出に対応した表示態様により表示される前記第1画像と比較して画像表示の優先度が低く設定されており、前記異常報知画像は、前記第1画像及び前記第2画像と比較して画像表示の優先度が高く設定されている、ことを特徴とする。
(手段1)他の態様による遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、期待度が異なる複数段階の演出態様(例えば、第1〜第4演出態様。図92参照)により特別演出(例えば、役物演出)を実行可能な特別演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ90100がステップS908108を実行する部分)と、前記特別演出に対応した表示態様により第1画像(例えば、役物エフェクト演出画像)を表示可能であるとともに、期待度が異なる複数段階の表示態様により、前記第1画像とは異なる第2画像(例えば、アクティブ表示や保留表示)を表示可能な表示手段(例えば、演出表示装置909)と、所定画像(例えば、演出図柄や背景などの通常演出画像)を表示する所定演出(例えば、変動中演出などの通常演出)の実行中において、前記所定画像の視認性を低下させた状態(例えば、ステップS3703,S3708が実行された状態)で、特定画像(例えば、疑似導光板画像)を前記所定画像よりも前面側(例えば、通常演出画像を表示する通常表示層よりも表示優先度の高いレイヤーである擬似導光板演出用表示層)に重畳して表示する特定画像演出(例えば、擬似導光板演出)を実行可能である特定画像演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100のステップS3704,S3709を実行する部分)とを備え、前記表示手段は、前記第1画像と前記第2画像とを少なくとも一部が重畳する態様により表示可能であり(図96,図97参照)、前記第2画像は、前記第1画像と比較して画像表示の優先度が高く設定され(図96,図97参照)、前記特定画像よりも前面側において識別情報(例えば、第4図柄、小図柄)を表示可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、興趣を向上させることができる。また、遊技者を混乱させて
しまうことを防止できる。
なお、後述のその他の形態例において、「特別演出実行手段」を単に「演出手段」とい
うことがあり、特別演出実行手段で実行される「特別演出」を「特定演出」ということが
ある。また、「第1画像」を「対応画像」ということがあり、「第2画像」を「所定画像
」ということがある。
(手段2)手段1において、特定画像演出実行手段は、所定画像にマスクをかけること
により、所定画像の視認性を低下させた状態とする(例えば、演出制御用マイクロコンピ
ュータ100は、ステップS3703,S3708を実行可能である)こととしてもよい
このような構成によれば、特定画像演出の演出効果を向上させることができる。
(手段3)手段1または手段2において、特定画像演出実行手段は、特定画像の不透明
度を複数回切り替えて表示する特定画像演出を実行可能である(例えば、演出制御用マイ
クロコンピュータ100は、データパターンAの画像データを用いることによりフレーム
5〜フレーム15の1層において不透明度が複数回切り替わる擬似導光板演出を実行可能
である。また、データパターンCの画像データを用いることによりフレーム24〜フレー
ム35の1層,フレーム50〜フレーム75の1層において不透明度が複数回切り替わる
擬似導光板演出を実行可能である。また、データパターンDの画像データを用いることに
よりフレーム22〜フレーム25の1層,フレーム29〜フレーム35の1層および2層
,フレーム38〜フレーム43の1層〜3層,フレーム48〜フレーム53の1層〜4層
,フレーム60〜フレーム68の1層〜5層において不透明度が複数回切り替わる擬似導
光板演出を実行可能である)こととしてもよい。
このような構成によれば、特定画像演出の演出効果を向上させることができる。
(手段4)手段1から手段3のいずれかにおいて、特定画像演出実行手段は、所定画像
よりも解像度の低い特定画像を表示する特定画像演出を実行可能である(例えば、演出制
御用マイクロコンピュータ100は、解像度が96ppi(pixel per inc
h)である通常演出の演出画像を表示可能であるとともに、解像度が48ppiである擬
似導光板演出の演出画像を表示可能である。図41(B3)参照。)こととしてもよい。
このような構成によれば、特定画像演出の演出効果を向上させることができる。
(手段5)手段1から手段4のいずれかにおいて、特定画像演出実行手段は、複数の重
畳する画像を特定画像として表示する特定画像演出を実行可能である(例えば、演出制御
用マイクロコンピュータ100は、データパターンA〜Dの画像データを用いることによ
り、表示優先度の異なる複数のレイヤー(ベースおよび1層〜5層)にて擬似導光板画像
を表示する擬似導光板演出を実行可能である)こととしてもよい。
このような構成によれば、特定画像演出の演出効果を向上させることができる。
(手段6)手段1から手段5のいずれかにおいて、特定画像演出実行手段は、複数のタ
イミングにおいて特定画像演出を実行可能である(例えば、演出制御用マイクロコンピュ
ータ100は、第1擬似導光板演出実行タイミングT1および第2擬似導光板演出実行タ
イミングT2において擬似導光板演出を実行可能である)こととしてもよい。
このような構成によれば、特定画像演出の演出効果を向上させることができる。
(手段7)手段1から手段6のいずれかにおいて、特定画像演出実行手段は、特定画像
の表示色にもとづいて異なる演出パターンにて特定画像演出を実行可能である(例えば、
演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS2804,S2811において、
色調(青、赤、虹)にもとづいて演出パターン(PT1〜PT4)を決定可能である)こ
ととしてもよい。
このような構成によれば、特定画像演出の演出効果を向上させることができる。
(手段8)手段1から手段7のいずれかにおいて、遊技者の動作(例えば、スティック
コントローラ122の操作、遊技者の所定動作など)に応じて遊技に関する演出調整(例
えば、音量調整、輝度調整、モード切替など)が可能な遊技機であって、演出調整する際
に該演出調整の調整状況(例えば、音量調整状況、輝度調整状況、モード切替状況など)
を表示可能であり、第1状態(例えば、パチンコ遊技機では、スーパーリーチ演出中以外
の遊技状態、または、客待ち状態などであってエラー表示中でない状態、スロットマシン
では、連続演出中以外の遊技状態、または、客待ち状態などであってエラー表示中でない
状態など)では遊技者の動作に関わらず調整状況を視認可能に表示し(例えば、演出制御
用マイクロコンピュータ100による音量状況表示処理(図46参照)などの処理実行に
従って音量調整状況が演出表示装置9に表示されるなど)、第1状態とは異なる状態であ
って特定演出(例えば、パチンコ遊技機ではスーパーリーチ演出、スロットマシンでは連
続演出など)を実行する第2状態(例えば、パチンコ遊技機ではスーパーリーチ演出中の
遊技状態、スロットマシンでは連続演出中の遊技状態など)では、調整状況を視認困難ま
たは視認不可能とし(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100によるステップS
614などの処理実行に従って音量調整状況が演出表示装置9に表示されないなど)、遊
技者の動作に基づいて、調整状況を所定条件が成立するまで表示可能である(例えば、ス
ティックコントローラ122の操作などに基づいて、音量調整状況が演出表示装置9に所
定期間だけ表示されるなど)こととしてもよい。
このような構成によれば、特定演出の演出効果の低下を抑制しつつ、遊技者の要望に応
じて演出調整の調整状況を表示することができ、遊技の興趣性を向上させることができる
(手段9)手段1から手段8のいずれかにおいて、異常の発生を検出する検出手段(例
えば、変形例1の遊技制御用マイクロコンピュータ560における、異常入賞(例えば、
大当り中でないときに大入賞口への入賞)、ガラス扉枠2の開放、または異常磁気や異常
電波を検出する部分)を備え、特定画像演出実行手段は、特定画像演出の実行中に特定画
像よりも前面側において異常報知画像を表示可能である(例えば、変形例1の演出制御用
マイクロコンピュータ100は、異常が発生した旨を示す異常報知を演出表示装置9の特
殊表示層に表示する)こととしてもよい。
このような構成によれば、特定画像演出の演出効果を向上させることができる。
(手段10)手段1から手段9のいずれかにおいて、遊技領域に向けて遊技媒体(例え
ば、遊技球)を発射可能な発射手段(例えば、打球発射装置)を備え、特定画像演出実行
手段は、特定画像演出の実行中に遊技領域における第1経路(例えば、変形例2における
遊技領域7の略左側に打ち出された遊技球が流下する経路であり、第1始動入賞口13が
設けられている第1経路)および該第1経路とは異なる第2経路(例えば、変形例2にお
ける遊技領域7の略右側に打ち出された遊技球が流下する経路であり、ゲート32および
第2始動入賞口14が設けられている第2経路)のいずれに遊技媒体を発射するかを指示
する指示報知画像(例えば、指示報知画像)を、特定画像よりも前面側に表示可能である
(例えば、高ベース状態において、第2経路への遊技球の打ち出しを指示する指示報知画
像(いわゆる、右打ち報知画像)を演出表示装置9の特殊表示層に表示したり、低ベース
状態に切り替わってから所定期間は第1経路への遊技球の打ち出しを指示する指示報知画
像を演出表示装置9の特殊表示層に表示したりする。)こととしてもよい。
このような構成によれば、特定画像演出の演出効果を向上させることができる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下の手段11〜手段17に係る発明
が含まれる。従来より、遊技機において、特開2013−252383号公報に示されて
いるような、演出図柄や予告演出を表示するための表示データの優先度を定め、優先度の
低いものから順番にフレーム上に表示してフレーム画像を生成する遊技機が知られている
。この遊技機では、優先度の低い表示データから順番にフレーム上に表示してフレーム画
像を生成することにより、複数の画像が重畳する態様により表示される。しかし、複数の
画像が重畳する態様により表示されることにより、遊技者は各画像が示す内容を誤認し、
混乱してしまうおそれがある。この点に鑑み、遊技者を混乱させてしまうことを防止でき
る遊技機の提供が求められている。
(手段11)上記目的を達成するために、別態様による遊技機は、遊技を行う遊技機で
あって、期待度が異なる複数段階の演出態様(例えば、第1〜第4演出態様。図92参照
)により特別演出(「特定演出」ということがある。)(例えば、役物演出)を実行可能
な特別演出実行手段(単に「演出手段」ということがある。)(例えば、演出制御用マイ
クロコンピュータ90100がステップS908108を実行する部分)と、特定演出に
対応した表示態様により第1画像(「対応画像」ということがある。)(例えば、役物エ
フェクト演出画像)を表示可能であるとともに、期待度が異なる複数段階の表示態様によ
り第2画像(「所定画像」ということがある。)(例えば、アクティブ表示や保留表示)
を表示可能な表示手段(例えば、演出表示装置909)とを備え、表示手段は、第1画像
と第2画像とを少なくとも一部が重畳する態様により表示可能であり(図96,図97参
照)、第2画像像は、第1画像と比較して画像表示の優先度が高く設定されている(図9
6,図97参照)ことを特徴とする。
このような構成によれば、遊技者を混乱させてしまうことを防止することができる。
(手段12)手段11において、可変表示(例えば、特別図柄や演出図柄の変動表示)
を行う遊技機であって、未だ開始していない可変表示を保留記憶として記憶する保留記憶
手段(例えば、保留記憶バッファ)を備え、表示手段は、第2画像として、保留記憶手段
に記憶されている保留記憶に対応する保留画像(例えば、第1保留表示や第2保留表示)
を表示可能であるように構成されていてもよい。
このような構成によれば、保留画像の視認性を確保することができる。
(手段13)手段11または手段12において、可変表示を行う遊技機であって、表示
手段は、第2画像として、実行中の可変表示に対応する可変表示対応画像(例えば、アク
ティブ表示)を表示可能であるように構成されていてもよい。
このような構成によれば、可変表示対応画像の視認性を確保することができる。
(手段14)手段11から手段13のうちのいずれかにおいて、第1画像は、第2画像
と比較して透過度が高い(例えば、役物エフェクト演出画像は、アクティブ表示および保
留表示よりも透過度が高い)ように構成されていてもよい。
このような構成によれば、演出効果を向上させることができる。
(手段15)手段11から手段14のうちのいずれかにおいて、演出手段として、動作
可能な可動体(例えば、回転動作可能な演出LED付可動部材9090)を備えるように
構成されていてもよい。
このような構成によれば、演出効果を向上させることができる。
(手段16)手段11から手段15のうちのいずれかにおいて、可変表示を行い、遊技
者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、有
利状態に制御するか否かを決定する決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ
90560がステップS9061を実行する部分)と、決定手段の決定よりも前に有利状
態に制御されるか否かを判定する判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ9
0560がステップS901217A,S901217Bを実行する部分)と、演出画像
(例えば、図99、図100等に示した各種の演出画像等)を用いて演出を実行する演出
実行手段とを備え、演出実行手段は、決定手段の決定にもとづいて実行される予告演出と
して第1演出画像(例えば、ステップアップ予告演出画像等)を用いる第1予告演出(例
えば、ステップアップ予告演出等)と、判定手段の判定にもとづいて実行される予告演出
として第2演出画像(例えば、チャンスゾーン演出画像等)を用いる第2予告演出(例え
ば、チャンスゾーン演出等)とを実行可能であり、第1演出画像と第2演出画像とは、画
像表示の優先度が異なる(例えば、図101に示すように、Z値「7」のチャンスゾーン
演出画像は、Z値「8」のステップアップ予告演出画像よりも前面側に表示される)よう
に構成されていてもよい。
このような構成によれば、演出画像を好適に表示することができる。
(手段17)手段11から手段16のうちのいずれかにおいて、演出画像(例えば、図
99、図100等に示した各種の演出画像等)を用いて演出を実行する演出実行手段を備
え、演出実行手段は、第1領域(図100(C)に示すように画像サイズ「小」の領域)
において第1演出画像(例えば、チャンスゾーン演出画像等)を用いる第1演出(例えば
、チャンスゾーン演出等)と、第1領域よりも広い第2領域(図100(B)に示すよう
に画像サイズ「大」の領域)において第2演出画像(例えば、群予告演出画像等)を用い
る第2演出(例えば、群予告演出等)とを実行可能であり、第1演出画像と第2演出画像
とは、画像表示の優先度が異なる(例えば、図101に示すように、Z値「6」の群予告
演出画像は、Z値「7」のチャンスゾーン演出画像よりも前面側に表示される)ように構
成されていてもよい。
このような構成によれば、演出画像を好適に表示することができる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 遊技制御用マイクロコンピュータが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 4msタイマ割込処理を示すフローチャートである。 あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 遊技制御用マイクロコンピュータが送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 遊技制御用マイクロコンピュータが送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留バッファの構成例を示す説明図である。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 表示結果指定コマンド送信処理を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理における大当り終了処理を示すフローチャートである。 特別図柄表示制御処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 演出制御用CPUが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 コマンド受信バッファの構成例を示す説明図である。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 演出表示装置における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。 プロセステーブルの構成例を示す説明図である。 演出表示装置におけるレイヤー構造の概念を示す説明図である。 擬似導光板演出設定処理を示すフローチャートである。 擬似導光板演出実行抽選テーブル、色調決定抽選テーブル、演出パターン決定抽選テーブルおよび演出パターンテーブルを示す説明図である。 データパターンAおよびデータパターンBの具体例を示す説明図である。 データパターンCの具体例を示す説明図である。 データパターンDの具体例を示す説明図である。 データパターンDの具体例を示す説明図である。 演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 画像データテーブルを示す説明図である。 擬似導光板演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。 演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理を示すフローチャーである。 導光板演出における表示例と擬似導光板演出における表示例とを示す説明図である。 導光板演出における表示例と擬似導光板演出における表示例とを示す説明図である。 擬似導光板演出における具体的な表示例について示す説明図である。 擬似導光板演出における具体的な表示例について示す説明図である。 擬似導光板演出における具体的な表示例について示す説明図である。 変形例3における音量状況表示処理を示すフローチャートである。 変形例3における一時表示処理を示すフローチャートである。 変形例3におけるスーパーリーチ変動表示において音量変更操作ありの場合の演出例を示している。 パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 4msタイマ割込処理を示すフローチャートである。 あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブル、小当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 大当り用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 はずれ用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 当り変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 はずれ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。 変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。 変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。 入賞時演出処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 表示結果指定コマンド送信処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 特別図柄表示制御処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 演出制御用CPUが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 コマンド受信バッファの構成例を示す説明図である。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示す説明図である。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 保留表示制御処理を示すフローチャートである。 最終表示態様決定テーブルの構成例を示す説明図である。 表示変化タイミング決定テーブルの構成例を示す説明図である。 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。 役物演出決定テーブルの構成例を示す説明図である。 プロセスデータの構成例を示す説明図である。 演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 変動開始時のアクティブ表示変化演出、役物演出および役物エフェクト演出の具体例を示す説明図である。 アクティブ表示、保留表示および役物エフェクト演出画像の表示例を示す説明図である。 各種画像のZ値等の一例を示す図である。 各種画像の一例を示す図である。 各種画像の一例を示す図である。 各種画像のレイヤーを模式的に表した概念図である。 演出表示装置の表示領域における表示動作例を示す図である。
以下、遊技機の実施の形態の一例を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例で
あるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面か
らみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開
閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開
閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対
して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(
図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む
構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、
打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操
作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6
が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板
状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打
ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所
定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者
が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取
り付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコン
トローラ122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操
作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリ
ガボタン121(図3を参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内
部には、トリガボタン121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリ
ガセンサ125(図3を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122
の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向セ
ンサユニット123(図3を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ1
22には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ
126(図3を参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所
定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などに
より所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン1
20は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは
、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置
における上皿の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作
行為を検知するプッシュセンサ124(図3を参照)が設けられていればよい。図1に示
す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上
皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を
保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上
皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタ
ン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば
左右の位置関係にあるものとしてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設
けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変
表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装
置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例
えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表
示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがある
が、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよい
し、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載
されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコ
ンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているとき
に、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8
bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装
置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)とな
る図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で
揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形して
いる状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ
替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態
(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という
。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示
をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大
当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当り
をいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の
変動表示を行う場合を示しているが、演出表示装置9で行われる演出は、この実施の形態
で示したものにかぎらず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判
定や変動パターンの決定結果にもとづいてストーリーの結果を表示するような演出を実行
するようにしてもよい。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦う
バトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、はずれ
であれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしてもよい。また、例えば、勝敗など
の結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような
演出を実行するようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図
柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施
の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変
動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に
同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示
領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行される
のであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュー
タ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによっ
て行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示
を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部
または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。その
ため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か
認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画
面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認するこ
とにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4
図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはな
いため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称す
ることがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示
領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば
、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現さ
れる。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第
4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第
2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表
示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、
可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることを
いう。
また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特
別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる
表示色。)で表示される。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当
りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれ
であるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待
できる大当りであるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数
種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応
じて表示色を異ならせてもよい。また、各大当りのラウンド数が同じであっても、例えば
、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が短く(例えば1秒)、実質的に大入賞口への
遊技球の入賞を期待できない大当りと、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が長く(
例えば30秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りとがある場合に
は、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせて
もよい。また、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放回数が異なることによって、
実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りと期待できない大当りがある場合
にも、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせ
てもよい。
また、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特
別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる
表示色。)で表示される。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当
りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれ
であるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待
できる大当りであるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数
種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応
じて表示色を異ならせてもよい。また、各大当りのラウンド数が同じであっても、例えば
、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が短く(例えば1秒)、実質的に大入賞口への
遊技球の入賞を期待できない大当りと、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が長く(
例えば30秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りとがある場合に
は、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせて
もよい。また、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放回数が異なることによって、
実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りと期待できない大当りがある場合
にも、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせ
てもよい。
なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同
化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)
であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設
ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用い
て第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(
可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるよ
うにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当
り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々
の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図
柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるように
してもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をラ
ンプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄
の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に
同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示
色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表
示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4
図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表
示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示
を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、
例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図
柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異
なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図
柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄
表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメント
LED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(また
は、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特
別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別
図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜
9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現され
ている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表
示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特
別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、
種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8
bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するよう
に構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄
表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称すること
がある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示してい
るが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条
件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞
口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶
数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されてい
ない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづい
て開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示す
る。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定め
られている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)こ
とを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終
的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。
第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ
13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞
可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞
口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッ
チ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態と
される。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14
に入賞可能になり(始動入賞しやすくなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入
賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞
口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態で
は、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態に
なっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞し
やすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらい
ものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成され
ていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口
ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう
遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出
表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との
間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動
入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動
入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしても
よい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉
動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動
入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であ
ってもよい。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわ
ち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが
設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯
する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される
毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入
った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶と
もいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けら
れている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表
示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、
点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶
表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられてい
る。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を
表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計
数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が
成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、お
よび第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)
の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図
柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、
第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演
出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄
が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示される
ときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停
止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、大入賞口を形成する特別可
変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別
図柄表示器8aに特定表示結果が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定
表示結果が導出表示されたとき、特定遊技状態に制御される。特定表示結果とは予め定め
られた表示結果であり、例えば、この実施の形態では、大当り図柄がある。特定遊技状態
とは、遊技者にとって有利な第1状態と遊技者にとって不利な第2状態とに変化可能な可
変入賞手段を第1状態に変化させることであり、この実施の形態では、開状態と閉状態と
に変化可能な特別可変入賞球装置20を開状態とする大当り遊技状態がある。例えば、特
定表示結果として大当り図柄が導出表示されたとき、特定遊技状態として大当り遊技状態
に制御される。各特定遊技状態において、閉状態とされている開閉版がソレノイド21に
よって開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。
大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられて
いる。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易
で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表
示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また
、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例え
ば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよ
い。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の
記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾
ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器1
0の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定
の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回
数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停
止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入
賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲー
ト32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記
憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲー
トスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯
するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯
するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が
高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと
判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図
柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高めら
れる高ベース状態へ移行することがある。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、
遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を
発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けら
れた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し
、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず
)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円
形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてく
る。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1
特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、
第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変
表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始
される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への
入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数
が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特
別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第
2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表
示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始さ
れる。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入
賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が
上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、15R確変大当りまたは4R確変大当りとなった場合には、遊技
状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別
図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる
)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合に
は、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻
度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入
賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)の
でなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図
柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器1
0における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数
、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって
、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装
置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞
球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)と
なる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当
り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にと
って不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が
高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される
普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時
短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が
高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たり
となる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり
、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態(特別図
柄時短状態)に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので
、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化
が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、
有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状
態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベー
ス状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通
図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態
に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにし
てもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短
状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによっ
て、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である
。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板3
1には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュー
タ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ5
60は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメ
モリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行う
CPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびR
AM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制
御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマ
イクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよ
く、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は
、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハード
ウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されて
いる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバック
アップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRA
Mである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電
源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RA
M55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技
制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや、確変フラグなど)と未
払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態
に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制
御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じ
たデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお
、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納
されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュ
ータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体
的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基
板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定する
ための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路50
3は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内
で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生す
る始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値デ
ータが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、お
よび、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値デー
タの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成
する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値デー
タの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶
された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピ
ュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を
行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設
定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム
性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a
、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与え
る入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開
閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソ
レノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力
回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図
柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、
第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄
保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板1
60を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主
基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マ
イクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコン
ピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示
する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を
介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板7
0を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基
板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ
基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マ
イクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基
板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演
出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載し
ている。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイク
ロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板8
0において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納
されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取
込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を
介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマン
ドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表
示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置
9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は
、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVR
AMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである
。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示
装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず
)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演
出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文
字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納してお
くためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CG
ROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにも
とづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入
力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号
を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部か
ら中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回
路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向に
しか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない
)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、
例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている
。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポー
ト571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力され
るので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継
基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に
入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部で
ある。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路であ
る信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン12
1に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、ト
リガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU1
01は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号
としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力す
る。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する
遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向セン
サユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU1
01は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力するこ
とにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板3
5に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポ
ート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介
してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信
号にもとづいて枠LED28などの発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用
IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音
を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レ
ベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をス
ピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データ
が格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変
動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
また、音声合成用IC703は演出制御基板80から所定の要求を受け付けた場合に音声
を生成しスピーカ27に出力する。
次に遊技機の動作について説明する。図4は、遊技機に対して電力供給が開始され遊技
制御用マイクロコンピュータ560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて
遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が実行するメイン処理を示すフロー
チャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルにな
ると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、プログラムの内容が正当
か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS
1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期
設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。
次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタ
ックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。なお、ステップS2では、遊技
制御用マイクロコンピュータ560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内
蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレス
が、割込番地を示すモードに設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、CPU5
6は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタック
にセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS5)。ステップS
5の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)お
よびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ560は、I/Oポート
(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)504も内蔵している。
次いで、CPU56は、RAM55をアクセス可能状態に設定し(ステップS6)、ク
リア信号のチェック処理に移行する。
なお、遊技の進行を制御する遊技装置制御処理(遊技制御処理)の開始タイミングをソ
フトウェアで遅らせるためのソフトウェア遅延処理を実行するようにしてもよい。そのよ
うなソフトウェア遅延処理によって、ソフトウェア遅延処理を実行しない場合に比べて、
遊技制御処理の開始タイミングを遅延させることができる。遅延処理を実行したときには
、他の制御基板(例えば、払出制御基板37)に対して、遊技制御基板(主基板31)が
送信するコマンドを他の制御基板のマイクロコンピュータが受信できないという状況が発
生することを防止できる。
次いで、CPU56は、クリアスイッチがオンされているか否か確認する(ステップS
7)。なお、CPU56は、入力ポート0を介して1回だけクリア信号の状態を確認する
ようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。例えば、ク
リア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(例えば、0.1秒)の遅
延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン
状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、こ
のときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をお
いた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数
は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チ
ェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
ステップS7でクリアスイッチがオンでない場合には、遊技機への電力供給が停止した
ときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力
供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電
力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理
が行われている。そのような電力供給停止時処理が行われていたことを確認した場合には
、CPU56は、電力供給停止時処理が行われた、すなわち電力供給停止時の制御状態が
保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行われていないことを確認した場合に
は、CPU56は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行われていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアッ
プRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行し
たことに応じた値(例えば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのよう
な確認の仕方は一例であって、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ
領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、ステップS8におい
て、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行われたと判
定してもよい。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、CPU56は、バックアッ
プRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)
。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、
チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象にな
るデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータ
エリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果
をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェック
サム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるま
で繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサ
ムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出さ
れ、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出
したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給
停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されている
はずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常
でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは
異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停
止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に
実行される初期化処理(ステップS10〜S14の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段
等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理
を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭ア
ドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順
次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックア
ップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業
領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS
41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については
、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供
給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグなど)、出力ポ
ートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデー
タが設定されている部分などである。
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブ
ルの先頭アドレスをポインタに設定する(ステップS43)。また、CPU56は、電力
供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS44
)。そして、ステップS15に移行する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。
なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、
ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(
ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次業領域に設定する(ステップS1
2)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、
普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、
球切れフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定され
る。
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先
頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化
するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初
期化コマンドとして、演出表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基
板37への初期化コマンド等を使用することができる。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ス
テップS15)。
そして、CPU56は、所定時間(例えば4ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかる
ように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定
を行なうタイマ割込設定処理を実行する(ステップS16)。すなわち、初期値として例
えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施
の形態では、4msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、CPU56は、まず、割込禁止状態にして(ステップ
S17)、初期値用乱数更新処理(ステップS18a)と表示用乱数更新処理(ステップ
S18b)を実行して、再び割込許可状態にする(ステップS19)。すなわち、CPU
56は、初期値用乱数更新処理および表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止
状態にして、初期値用乱数更新処理および表示用乱数更新処理の実行が終了すると割込許
可状態にする。
なお、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント
値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りの種類を決定するための判定用乱数
(例えば、大当りを発生させる特別図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数や、遊技
状態を確変状態に移行させるかを決定するための確変決定用乱数、普通図柄にもとづく当
りを発生させるか否かを決定するための普通図柄当たり判定用乱数)を発生するためのカ
ウンタ(判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である
。後述する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータが、遊技機に設けられている
演出表示装置9、可変入賞球装置15、球払出装置97等の遊技用の装置を、自身で制御
する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理
、遊技装置制御処理ともいう)において、判定用乱数発生カウンタのカウント値が1周す
ると、そのカウンタに初期値が設定される。
また、表示用乱数とは、特別図柄表示器8の表示を決定するための乱数である。この実
施の形態では、表示用乱数として、特別図柄の変動パターンを決定するための変動パター
ン決定用乱数や、大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定するためのリー
チ判定用乱数が用いられる。また、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するため
のカウンタのカウント値を更新する処理である。
また、表示用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示用乱数
更新処理および初期値用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行される(すなわ
ち、タイマ割込処理のステップS26,S27でも同じ処理が実行される)ことから、タ
イマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップ
S18a,S18bの処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で初期値用乱数や
表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント
値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS18a,S18bの処理中では
割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
次に、タイマ割込処理について説明する。図5は、タイマ割込処理を示すフローチャー
トである。メイン処理の実行中に、具体的には、ステップS17〜S19のループ処理の
実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御
用マイクロコンピュータ560のCPU56は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタ
イマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、CPU56は、まず、電源断信号が
出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)
を実行する(ステップS20)。そして、CPU56は、スイッチ回路58を介して、ゲ
ートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウ
ントスイッチ23等のスイッチの検出信号を入力し、各スイッチの入力を検出する(スイ
ッチ処理:ステップS21)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポート
の状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を
+1する。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示
器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステッ
プS22)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、ステップS36,
S37で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制
御を実行する。
次いで、CPU56は、大入賞口への異常入賞の発生を検出して異常報知を行うための
入賞報知処理を実行する(ステップS24)。
ステップS24の後、CPU56は、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等
の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用
乱数更新処理:ステップS25)。また、CPU56は、初期値用乱数を発生するための
カウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理:ステップS26)
。さらに、CPU56は、表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する
処理を行う(表示用乱数更新処理:ステップS27)。
次いで、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。特別図柄プ
ロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別
図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄
プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセ
ス処理を行う(ステップS29)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表
示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選
び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処
理中に更新される。
次いで、CPU56は、特別図柄の変動に同期する演出図柄に関する演出制御コマンド
を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する処理を行う(演出図柄コマン
ド制御処理:ステップS30)。なお、演出図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは
、変動時間(可変表示期間)が同じであることを意味する。
次いで、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される始動口信号、図
柄確定回数1信号、図柄確定回数2信号、大当り1〜3信号、時短信号などのデータを出
力する情報出力処理を行う(ステップS31)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカ
ウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する
(ステップS32)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14
aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、
払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払
出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球
個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力す
る処理である試験端子処理を実行する(ステップS33)。また、この実施の形態では、
出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているの
であるが、CPU56は、出力ポート0のRAM領域におけるソレノイドに関する内容を
出力ポートに出力する(ステップS34:出力処理)。そして、CPU56は、保留記憶
数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS35)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行う
ための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定す
る特別図柄表示制御処理を行う(ステップS36)。さらに、CPU56は、普通図柄プ
ロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普
通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ス
テップS37)。
次いで、CPU56は、各状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを状態表
示制御データ設定用の出力バッファに設定する状態表示灯表示処理を行う(ステップS3
8)。この場合、遊技状態が高確率状態(例えば、確変状態)にも制御される場合には、
高確率状態であることを示す状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを出力バ
ッファに設定するようにしてもよい。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS39)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されること
になる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S39(ステ
ップS31,33を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込
処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したこと
を示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるよう
にしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ
図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変
表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止
表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図
柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ
図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変
表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはなら
ない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可
変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはず
れ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り
図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリー
チ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表
示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示
すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態
様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リ
ーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であ
り演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノー
マルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スー
パーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動
パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチしない場合に使用され擬似
連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1
を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチしない場合に使用される非リー
チPA1−2の変動パターンは、短縮変動用の変動パターンであり、演出図柄の変動時間
が短い時間(本例では、3.0秒)に短縮される。また、リーチする場合に使用され擬似
連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2
回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち
、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。
なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまで
に一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行すること
である。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄
になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、
ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、
スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4の変動パターンが用意されている。
また、図6に示すように、擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−
3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の
演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行
われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ス
ーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。
なお、この実施の形態では、図6に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定
的に定められている場合(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が
32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.
75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっ
ても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ
種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動
時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であ
っても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を
異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数
に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保
留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の
変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルと
を用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選
択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する15R確変大当り、4R確変大当
り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種
別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定
用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普
通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ラ
ンダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)
を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そ
のように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグル
ープ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、
ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う
変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変
動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動
の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再
変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変
動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい
。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグルー
プ化してもよい。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS25では、遊技制御用マイクロコンピ
ュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱
数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判
定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期
値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数
も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイ
クロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ5
60の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱
数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、R
OM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定
値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(すなわち、確
変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態にお
いて用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図
8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図
8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている
数値が大当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り
判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示
すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する15R確変
大当り、4R確変大当り)にすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、
大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大
当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8a
または第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するとい
うことでもある。
図8(B),(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a
,131bを示す説明図である。このうち、図8(B)は、遊技球が第1始動入賞口13
に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行わ
れるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)13
1aである。また、図8(C)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづ
く保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を
決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の
判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの
種別を「15R確変大当り」、「4R確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参
照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図8(B),(C)に示すように
、大当り種別判定テーブル131aには「15R確変大当り」に対して10個の判定値が
割り当てられている(40分の10の割合で15R確変大当りと決定される)のに対して
、大当り種別判定テーブル131bには「15R確変大当り」に対して30個の判定値が
割り当てられている(40分の30の割合で15R確変大当りと決定される)場合を説明
する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の
変動表示が実行される場合よりも、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変
動表示が実行される場合の方が、「15R確変大当り」と決定される割合が高い。
この実施の形態では、図8(B),(C)に示すように、大当り種別として、「15R
確変大当り」および「4R確変大当り」がある。なお、この実施の形態では、大当り遊技
において実行されるラウンド数が15ラウンドおよび4ラウンドの2種類である場合を示
しているが、大当り遊技において実行されるラウンド数は、この実施の形態で示したもの
にかぎられない。例えば、10ラウンドの大当り遊技に制御する10R確変大当りや、7
ラウンドの大当り遊技に制御する7R確変大当り、5ラウンドの大当り遊技に制御する5
R確変大当りが設けられていてもよい。また、この実施の形態では、大当り種別が「15
R確変大当り」および「4R確変大当り」の2種類である場合を示しているが、2種類に
かぎらず、例えば、3種類以上の大当り種別を設けるようにしてもよい。また、逆に、大
当り種別が2種類よりも少なくてもよく、例えば、大当り種別として1種類のみ設けられ
ていてもよい。
「15R確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技
状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移
行されるとともに時短状態にも移行される。)。そして、可変表示を所定回(50回)実
行するまで、確変状態および時短状態が継続する。以下、確変状態と時短状態とに制御さ
れている遊技状態を「高確率高ベース状態」、確変状態および時短状態のいずれにも制御
されていない状態を「低確率低ベース状態」ということがある。
「4R確変大当り」とは、4ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態
の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行さ
れるとともに時短状態にも移行される。)。そして、可変表示を所定回(50回)実行す
るまで、確変状態および時短状態が継続する。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値で
あって、「15R確変大当り」および「4R確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(
大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定
値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する
種別に決定する。
図9および図10は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマ
ンドの内容の一例を示す説明図である。図9および図10に示す例において、コマンド8
0XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される
演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(
それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、使用されうる変動パターンのそれぞれに対
して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応す
る変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、
変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもあ
る。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信
すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C03(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別
を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8
C01(H)〜8C03(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマ
ンド8C01(H)〜8C03(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演
出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2
特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定
コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄
特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図
柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動
パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図
柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出
制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の
可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演
出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド920
0(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(
停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対
する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合に
は、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信す
る。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド
(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A002(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち
大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファー
レ指定コマンド)である。この実施の形態では、大当りの種類に応じて、大当り開始1指
定コマンド、大当り開始2指定コマンドのいずれかが用いられる。具体的には、「15R
確変大当り」である場合には大当り開始1指定コマンド(A001(H))が用いられ、
「4R確変大当り」である場合には大当り開始2指定コマンド(A002(H))が用い
られる。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を
示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指
定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信
されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。A2XX
(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入
賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドはラウンドごとに
そのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに
異なる大入賞口開放後指定コマンドが送信される。
コマンドA301(H)、A302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわ
ち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディ
ング1指定コマンド、大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である
。なお、大当り終了1指定コマンド(A301(H))は、「15R確変大当り」による
大当り遊技を終了する場合に用いられる。大当り終了2指定コマンド(A302(H))
は、「4R確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出
制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状
態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマ
ンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマ
ンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留
記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド
)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出
制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、
第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定
コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的に
は、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコン
ピータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図9および図10に示された
内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、
音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示
器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演
出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演
出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE
(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデ
ータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビ
ット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他の
コマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマン
ドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラ
レル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出
制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータ
の取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方
式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT
信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコン
ピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によっ
て1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図9および図10に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを
、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動
)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変
動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行
う演出表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ5
60から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させ
ないようにすることができる。
図11は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的に
は、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一
例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図
柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行
される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が
入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13a、または第2始動入賞口14に
遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、す
なわち、第1始動入賞口13への始動入賞または第2始動入賞口14への始動入賞が発生
していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そし
て、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッ
チ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ス
テップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S307の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるとき
に実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始で
きる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶
数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数
カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が
0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか
否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(
特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。
なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1である
ときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(
可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間
)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を
計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ
)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が
2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コ
マンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップ
S303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であると
きに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ス
テップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの
値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマン
ドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対
応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は
、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると
演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるとき
に実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフ
ラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。大当りフラグがセ
ットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に
対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセス
フラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理にお
いて特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制
御データ設定用の出力バッファに設定され、ステップS22の表示制御処理において出力
バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であると
きに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には
、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化
するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによ
って大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をス
テップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は
各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は
大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であると
きに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイ
クロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を
行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態
(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新す
る。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をス
テップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに
実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マ
イクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(
例えば、確変フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフ
ラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図12は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオ
ン状態であるか否かを確認する(ステップS1211)。第1始動口スイッチ13aがオ
ン状態でなければ、ステップS1217に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状
態であれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、
第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確
認する(ステップS1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、ステップS1
217に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタ
の値を1増やす(ステップS1213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための
合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1214)。次いで、CPU56は
、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それら
を、第1保留記憶バッファ(図13参照)における保存領域に格納する処理を実行する(
ステップS1215)。なお、ステップS1215の処理では、ハードウェア乱数である
ランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ラ
ンダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数
(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン種別判定用乱数
(ランダム2)や変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始
動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図
柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ
560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン種別判定用乱数(ラン
ダム2)を生成するための変動パターン種別判定用乱数カウンタから値を直接抽出したり
、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウ
ンタから値を直接抽出したりするようにしてもよい。
図13は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す
説明図である。図13に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限
値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファ
には、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。
この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウ
ェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別
判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パタ
ーン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保
留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
そして、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピ
ュータ100に送信する制御を行う(ステップS1216)。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する
(ステップS1217)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、そのまま処
理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留
記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための
第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS1218)。第2
保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタ
の値を1増やす(ステップS1219)とともに、合算保留記憶数をカウントするための
合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1220)。次いで、CPU56は
、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それら
を、第2保留記憶バッファ(図13参照)における保存領域に格納する処理を実行する(
ステップS1221)。なお、ステップS1221の処理では、ハードウェア乱数である
ランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ラ
ンダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数
(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ラ
ンダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらか
じめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理にお
いて、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数
カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
そして、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピ
ュータ100に送信する制御を行う(ステップS222)。
図14および図15は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS
300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算
保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタの
カウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送
信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマ
ンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CP
U56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コ
マンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして
、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実
行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづ
いて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合
、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるとき
にリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確
認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否か
を確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特
別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プ
ロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステッ
プS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まってい
る場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ス
テップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1
特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換え
れば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動
表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数
=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッフ
ァ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが
「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に
対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域
に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、
第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されてい
る各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値
を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、C
PU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウン
タのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容を
シフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カ
ウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内
容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM5
5の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する
保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格
納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数
バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納され
ている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領
域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2
保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カ
ウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値
が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロ
コンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は
、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定
コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグがセットされていなけ
れば、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、この実施の形態では、変動ごとに背景指定コマンドを毎回送信する場合を示して
いるが、例えば、変動開始時に前回の変動時から遊技状態が変化したか否かを判定するよ
うにし、遊技状態が変化した場合にのみ変化後の遊技状態に応じた背景指定コマンドを送
信するようにしてもよい。そのように構成すれば、背景指定コマンドの送信回数を低減す
ることができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減することができ
る。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御
コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめ
ROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演
出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出
図柄コマンド制御処理(ステップS30)において演出制御コマンドを送信する。なお、
この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コ
マンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンドの
順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別
図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動
パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、
さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動
を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄
変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと
同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行すること
を示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示
す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを
示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す
「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処
理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実
行される。よって、ステップS300〜S307の処理を、第1特別図柄を対象とする場
合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み
出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッ
チ通過処理のステップS1215,S1221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留
記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大
当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図8参照)と大当り判
定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプ
ログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確
変状態(通常遊技状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されてい
る。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テ
ーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大
当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定
テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが
設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊
技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処
理を行い、遊技状態が通常遊技状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して
大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)
の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り
とすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステ
ップS62に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状
態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を
大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされてい
るか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットさ
れ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、15R確変大当りまたは4
R確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大
当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミン
グ、または50回の特別図柄の変動表示を終了するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ス
テップS61のN)、CPU56は、そのままステップS66に移行する。
ステップS62では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットす
る。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブル
として、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS6
3)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、
図8(B)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また
、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(C)に示す
第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域
に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(
「15R確変大当り」、「4R確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS6
4)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS1215,
S1221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した
大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り
種別バッファに設定する(ステップS65)。例えば、大当り種別が「15R確変大当り
」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「4R確
変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS66)。具体的に
は、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の
停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果
に応じて、大当り図柄のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、「15R
確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定し、「4R確変大当
り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する
特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の
決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄
の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数
にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する
大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に
対応した値に更新する(ステップS67)。
図16は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)
を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフ
ラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされ
ている場合には、CPU56は、大当り種別に応じて、変動パターン種別を複数種類のう
ちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定
テーブルのいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS98に移行する
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、確変状態であることを示
す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。なお、確変フラ
グは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセ
ットされる。具体的には、15R確変大当りまたは4R確変大当りとすることに決定され
、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の
変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングまたは50回の可変表示が終了す
るタイミングでリセットされる。確変フラグがセットされていれば(ステップS93のY
)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用
するテーブルとして、確変用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステ
ップS97)。そして、ステップS98に移行する。
確変フラグがセットされていなければ(ステップS93のN)、CPU56は、合算保
留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS94)。合算保留記憶数が3未満
であれば(ステップS94のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちの
いずれかに決定するために使用するテーブルとして、通常のはずれ用変動パターン種別判
定テーブルを選択する(ステップS95)。そして、ステップS98に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS94のY)には、CPU56は、変動
パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、変
動時間短縮時のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS96)。
そして、ステップS98に移行する。
この実施の形態では、ステップS93〜S96の処理が実行されることによって、合算
保留記憶数が3以上である場合には、変動時間短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テ
ーブルが選択される。また、遊技状態が確変状態である場合には、確変用のはずれ用変動
パターン種別判定テーブルが選択される。この場合、後述するステップS98の処理で変
動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3
の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS99の処理で変動パターンとして
短縮変動の非リーチPA1−2が決定される。従って、この実施の形態では、遊技状態が
確変状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示
が行われる場合がある。
なお、この実施の形態では、確変状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テー
ブルと、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとが異なるテ
ーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通の
テーブルを用いるようにしてもよい。
なお、遊技状態が確変状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合
(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないよ
うにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS93でYと判定したとき
に、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、
はずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶
バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92
,S83,S97,S95またはS96の処理で選択したテーブルを参照することによっ
て、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS98)。なお
、始動入賞のタイミングでランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を抽出しないよう
に構成する場合には、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を生成
するための変動パターン種別判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値に
もとづいて変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、ステップS98の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、
変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大
当り変動パターン判定テーブル、はずれ変動パターン判定テーブルのうちのいずれかを選
択する(ステップS99)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2
保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS
99の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターン
を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS100)。なお、始動入賞のタイミ
ングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、C
PU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定
用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定す
るようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制
御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS101)。具体的に
は、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指
定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を
示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU5
6は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、
演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS102)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動
パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS103)。そして、特別
図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応し
た値に更新する(ステップS104)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するの
ではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定
するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップ
S93〜S96,S98の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい
。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブルと、リーチ用の変動
パターン種別判定テーブルとを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの
変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよ
い。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合
にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの
選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ
確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。
図17は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャート
である。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当り
の種類、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果3指定のいずれかの演出制御コマン
ド(図9参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグ
がセットされているか否か確認する(ステップS105)。セットされていない場合には
、ステップS109に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が
「15R確変大当り」であるときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(
ステップS106,S107)。なお、「15R確変大当り」であるか否かは、具体的に
は、特別図柄通常処理のステップS65で大当り種別バッファに設定されたデータが「0
1」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種
別が「4R確変大当り」であるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う
(ステップS106,S108)。なお、「4R確変大当り」であるか否かは、具体的に
は、特別図柄通常処理のステップS65で大当り種別バッファに設定されたデータが「0
2」であるか否かを確認することによって判定できる。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS105
のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送
信する制御を行う(ステップS109)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップ
S303)に対応した値に更新する(ステップS110)。
図18は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示
すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセ
ットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされてい
る場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ
をリセットする(ステップS132)。
次いで、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマ
ンドを送信する制御を行う(ステップS133)。具体的には、大当りの種別が15R確
変大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が4R確変
大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が15
R確変大当りまたは4R確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大
当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定
される。
また、CPU56は、大入賞口開放前タイマに大当り表示時間(大当りが発生したこと
を、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップ
S134)。なお、大入賞口開放前タイマは、大当り遊技中に大入賞口を開放するまでの
時間を計測するためのタイマである。具体的には、大当り遊技の開始時には、ステップS
134において、変動表示を停止してから第1ラウンドが開始されるまでに要する時間(
演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動表示を停止し大当り図柄を停止表示して
から第1ラウンドが開始されるまでのファンファーレ演出を行う時間に相当)が大入賞口
開放前タイマに設定される。また、第1ラウンド以降については、各ラウンド間のインタ
ーバル時間(演出制御用マイクロコンピュータ100側でラウンド間のインターバル演出
を行う時間に装置)が大入賞口開放前タイマに設定される。
また、CPU56は、開放回数カウンタに大当り種別に応じた開放回数をセットする(
ステップS135)。例えば、15R確変大当りであれば15回を、4R確変大当りであ
れば4回をそれぞれ開放回数カウンタにセットする。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップ
S305)に対応した値に更新する(ステップS137)。
また、ステップS131で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、確
変フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS141)、セットされていない
場合、すなわち、通常状態である場合にはステップS150へ移行する。確変フラグがセ
ットされている場合、すなわち、確変状態である場合、確変回数カウンタの値を1減算し
(ステップS142)、確変回数カウンタの値が0となったか否かを判定する(ステップ
S143)。0となっていない場合はステップS150へ移行する。0となった場合は確
変フラグをリセットし(ステップS144)、ステップS150へ移行する。これにより
、所定回数(50回)の変動をおこなうことを契機に確変状態から通常状態へ移行するこ
ととしている。ステップS150において、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値
を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS150)
図19は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示す
フローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマ
が設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定され
ている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていな
い場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンド
を送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、15R確変大当りであった場合に
は大当り終了1指定コマンドを送信し、4R確変大当りであった場合には大当り終了2指
定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当
り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値
を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56
は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が
経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、確変
フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS167)。そして、確
変回数カウンタに「50」をセットし(ステップS168)、ステップS171に移行す
る。
そして、ステップS171において、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特
別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS171)。
図20は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的に
は、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS36)のプログラムの一
例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プ
ロセスフラグの値が3であるか否か(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であるか否
か)を確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(す
なわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の
特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更
新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄の変動表
示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コ
マ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表
示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が
実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器
8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにお
ける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグ
の値が4であるか否か(すなわち、特別図柄停止処理の実行中であるか否か)を確認する
(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図
柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図
柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設
定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU5
6は、特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そ
して、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御デー
タ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出
力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表
示される。なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制
御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表
示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表
示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS3201において特
別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コ
マンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の
特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコ
ンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ100側で認
識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理
においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御デ
ータを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図
柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグ
をセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS36)にお
いて、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御デー
タの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄
を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図21は、演出制御基板80に搭載されている
演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用
CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU1
01は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、R
AM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決
めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。
その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を
行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイ
マ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フ
ラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステッ
プS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出制御用CPU101は
、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセッ
トする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705
)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(
演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行す
る。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706
)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(
第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域
9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
なお、ステップS706では、後述する特殊表示層において、第4図柄の表示に関する
制御を行うものである。
ステップS706の後、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタの
カウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップ
S702に移行する。
図22は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御
コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例
では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド
受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1
〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納す
るのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0
〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演
出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域
に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマ
ンドがどのコマンド(図9および図10参照)であるのか解析する。なお、演出制御IN
T信号にもとづく割込処理は、4msごとに実行されるタイマ割込処理に優先して実行さ
れる。
図23および図24は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフロー
チャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに
格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッフ
ァに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファ
に受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されている
か否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定
される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマ
ンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は
、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み
出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト
(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演
出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変
動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコ
マンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演
出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表
示結果10指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に
格納する(ステップS618A)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演
出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
確定コマンド受信フラグは、図柄確定指定コマンドを正常に受信したことを示すフラグで
ある。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマン
ドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマン
ド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS62
2)。なお、この実施の形態では、ステップS622でセットされる大当り開始1指定コ
マンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンド受信フラグのことを、ファンファーレフラ
グともいう。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS679)
、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背
景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS680)。
また、受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップS6
82)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を確変状態に応
じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS683)。
なお、ステップS680,S683では、具体的に、後述する通常表示層において、背
景を表示するものである。
また、受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップS68
5)、演出制御用CPU101は、30秒後に演出表示装置9に客待ちデモ画面を表示す
るよう制御をおこなう(ステップS687)。具体的には、30秒を計測するタイマをセ
ットし、該タイマがタイムアウトした際に客待ちデモ画面を演出表示装置9に表示する。
なお、計測中に変動パターンコマンドなどを受信した場合には、該タイマをリセットし、
計測を終了する。ステップS687の後、各保留記憶数保存領域に格納する保留記憶数を
クリアする(ステップS688)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、
受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセット、または処理を実行する(ステップS
691)。そして、ステップS611に移行する。
図25は、図21に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS7
05)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU10
1は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれ
かの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセ
ス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが
、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変
動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において
実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄
の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するよ
うに構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の
変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているか
を判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピ
ュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コ
マンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否
か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演
出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御
する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)
に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動
速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変
動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS
803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止
図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処
理(ステップS804)、変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)のい
ずれかに対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):大当りである場合には、変動時間の終了後、演
出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。例えば、大当
りの開始を指定するファンファーレ指定コマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実
行する。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に
対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞
口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表
示制御等を行う。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞
口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、イン
ターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態
が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエ
ンディング指定コマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。そして、演出制御
プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応し
た値に更新する。
図26は、図25に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信
待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信
待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセッ
トされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグが
セットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS81
2)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801
)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図27は、図25に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ス
テップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制
御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを
読み出す(ステップS8001)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS80
01で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納さ
れているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結
果(停止図柄)を決定する(ステップS8002)。すなわち、演出制御用CPU101
によってステップS8002の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手
段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結
果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、擬似連を指
定する変動パターンも用いる場合に、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場
合には、演出制御用CPU101は、ステップS8002において、擬似連中の仮停止図
柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならない
ものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制
御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納
領域に格納する。なお、ステップS8002において、演出制御用CPU101は、受信
した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマ
ンドのみにもとづいて演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
図28は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図
28に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「15R確変大当り」を示している
場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出
制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せ
を決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「4R確変大当り」を示している場
合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制
御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを
決定する。
そして、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマ
ンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を
伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示
装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図
柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、
演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出
図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図
柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停
止図柄をはずれ図柄という。
そして、演出制御用CPU101は、予告演出を設定するための予告演出設定処理を実
行する(ステップS8003)。ここでは、例えば、開始する変動が大当りであるか否か
、大当りである場合はいずれの大当り種別であるか、または読み出した変動パターンなど
にもとづいて、所定の予告演出(例えば、大当りに対する信頼度に応じた段階まで発展す
るステップアップ予告、遊技者から操作部材への操作を受け付けることにより演出画面が
切り替わるボタン演出など)の実行の有無について決定する。
ステップS8003の後、演出制御用CPU101は、擬似導光板演出の設定に関する
擬似導光板演出設定処理を行う(ステップS8004A)。擬似導光板演出とは、導光板
を用いた導光板演出を模した表示を演出表示装置9により行うことにより、あたかも導光
板演出を行っているかのように見せる演出である。ここで、導光板演出について、簡単に
説明する。導光板演出は、演出表示装置よりも前面(遊技者側)に設けられた導光板(ア
クリル板)と、該導光板の端面に光を入射可能な位置に発光部材とを備えた遊技機が実行
可能な演出であり、該発光部材を発光させることにより、導光板の端面から内部に入射さ
れた発光部材からの入射光が、導光板の内部に設けられた反射部により誘導されて前面か
ら出射させることで情報を表示するもの(後述する図41(A1)〜(A3)、図42(
C1)〜(C3)を参照)である。すなわち、導光板の表示内容は、導光板の内部に予め
設けられた反射部により決定されているものであるため、表示内容の異なる複数の演出パ
ターンの導光板演出を設ける場合には、演出パターンの数の導光板が設けられている必要
がある。
また、この実施の形態では、導光板演出と類似した見え方をする擬似導光板画像を演出
表示装置9に表示する擬似導光板演出を実行するものである。具体的に、この実施の形態
における擬似導光板演出としては、実行タイミングがリーチの発生前であり表示内容(絵
柄)がキャラクタである第1擬似導光板演出と、実行タイミングがリーチの発生後であり
表示内容(絵柄)が「激熱」といった文字である第2擬似導光板演出とが設けられている
。各擬似導光板演出は、表示される色調(例えば、青、赤、虹)や表示態様(例えば、拡
大表示、点滅表示)によって、大当りに対する信頼度が異なるよう構成されており、その
詳細については後述する。
ステップS8004において、演出制御用CPU101は、変動パターン、予告演出を
実行する場合にはその予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS800
4)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマを
スタートさせる(ステップS8005)。なお、変動パターンに応じた演出図柄の変動や
、予告演出のような変動中に実行される演出を「変動中演出」ということがある。
図29は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演
出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定さ
れたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定さ
れているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行
う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行
データ、および音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示
制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構
成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画
面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示
装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値
には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセ
ステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行デー
タに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラク
タ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音番号データ
に設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を
制御する。
図29に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている
。また、プロセステーブルは、各変動パターンや予告演出の内容に応じて用意されている
。なお、ステップS8004などの処理で予告演出を実行することに決定された場合には
、予告演出に対応したデータが設定されているプロセステーブルを選択し、予告演出を実
行することに決定されていない場合には、予告演出に対応したデータが設定されていない
プロセステーブルを選択する。
また、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプ
ロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さ
らに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定され
ている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定され
た停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像
を合成して生成するようにしてもよい。
ステップS8005の後、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容に従っ
て演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、LEDおよび役物)を制御する(ステップ
S8006)。
この実施の形態における演出表示装置9は、複数の画像をそれぞれ異なるレイヤーで表
示することが可能である。図30は、この実施の形態の演出表示装置9におけるレイヤー
構造の概念を示す説明図である。図30に示す説明図には、レイヤー(表示層)毎に、表
示内容および表示優先度が対応付けられている。図示するように、この実施の形態では、
レイヤーとして、表示内容が通常演出画像(通常演出(第4図柄や小図柄の表示、および
擬似導光板演出を除いた演出)において表示する演出図柄や背景などの画像)である通常
表示層、表示内容が擬似導光板画像(擬似導光板演出において表示する画像)である擬似
導光板演出用表示層、および表示内容が第4図柄および小図柄(リーチ演出など所定のタ
イミングにおいて、通常よりも小さい大きさで表示される演出図柄)である特殊表示層が
設けられている。表示優先度は、特殊表示層>擬似導光板演出用表示層>通常表示層とな
っている。すなわち、通常演出の実行中に擬似導光板演出が実行された場合には擬似導光
板画像が通常演出画像よりも優先的に表示され、擬似導光板演出の実行中に第4図柄また
は小図柄の表示が実行された場合には第4図柄または小図柄が擬似導光板画像よりも優先
的に表示されるものである。また、擬似導光板演出用表示層には、ベースおよび1層〜5
層が含まれ、表示優先度は、5層>4層>3層>2層>1層>ベースとなっている。擬似
導光板演出用表示層における具体的な表示内容については後述する。
ステップS8006では、演出表示装置9の制御として、具体的に、通常表示層におけ
る演出図柄や予告演出の表示や、特殊表示層において小図柄の画像を表示する制御を行う
ものである。
ステップS8006の後、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パター
ンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8007)。そし
て、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ス
テップS802)に対応した値にする(ステップS8008)。
図31は、擬似導光板演出設定処理を示すフローチャートである。擬似導光板演出設定
処理において、演出制御用CPU101は、まず、第1擬似導光板演出の実行の有無を決
定するための第1擬似導光板演出実行抽選を行う(ステップS2801)。具体的には、
図32(A1)に示す第1擬似導光板演出実行抽選テーブルを用いて第1擬似導光板演出
の実行の有無を決定する。
図32(A1)は、第1擬似導光板演出実行抽選テーブルを示す説明図である。図32
(A1)に示す第1擬似導光板演出実行抽選テーブルには変動パターン(SPリーチ大当
り、ノーマルリーチ大当り、SPリーチはずれ、ノーマルリーチはずれ、非リーチはずれ
)に応じて第1擬似導光板演出の実行の有無に対応する判定値が割り当てられているが、
図32(A1)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が
示されている。演出制御用CPU101は、例えば、第1擬似導光板演出実行抽選用の乱
数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、変動パターンがSPリーチ大当りである場合、90%の割合で第1擬似導光板
演出を実行することが、10%の割合で第1擬似導光板演出を実行しないことが、それぞ
れ決定される。また、例えば、変動パターンがノーマルリーチ大当りである場合、70%
の割合で第1擬似導光板演出を実行することが、30%の割合で第1擬似導光板演出を実
行しないことが、それぞれ決定される。
また、例えば、変動パターンがSPリーチはずれである場合、50%の割合で第1擬似
導光板演出を実行することが、50%の割合で第1擬似導光板演出を実行しないことが、
それぞれ決定される。また、例えば、変動パターンがノーマルリーチはずれである場合、
30%の割合で第1擬似導光板演出を実行することが、70%の割合で第1擬似導光板演
出を実行しないことが、それぞれ決定される。また、例えば、変動パターンが非リーチは
ずれである場合、10%の割合で第1擬似導光板演出を実行することが、90%の割合で
第1擬似導光板演出を実行しないことが、それぞれ決定される。
ステップS2801の後、演出制御用CPU101は、第1擬似導光板演出を実行する
ことが決定されたか否かを判定し(ステップS2802)、実行しない場合にはステップ
S2807へ移行する。実行することが決定された場合には、演出制御用CPU101は
、実行する第1擬似導光板演出の色調を決定するための第1色調決定抽選を行う(ステッ
プS2802)。具体的には、図32(B1)に示す第1色調決定抽選テーブルを用いて
第1擬似導光板演出の色調を決定する。
図32(B1)は、第1色調決定抽選テーブルを示す説明図である。図32(B1)に
示す第1色調決定抽選テーブルには変動パターン(SPリーチ大当り、ノーマルリーチ大
当り、SPリーチはずれ、ノーマルリーチはずれ、非リーチはずれ)に応じて第1擬似導
光板演出の色調に対応する判定値が割り当てられているが、図32(B1)に示す例では
、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用C
PU101は、例えば、第1色調決定抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判
定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、変動パターンがSPリーチ大当りである場合、10%の割合で「青」が、30
%の割合で「赤」が、60%の割合で「虹」が、それぞれ決定される。また、例えば、変
動パターンがノーマルリーチ大当りである場合、20%の割合で「青」が、30%の割合
で「赤」が、50%の割合で「虹」が、それぞれ決定される。
また、例えば、変動パターンがSPリーチはずれである場合、30%の割合で「青」が
、70%の割合で「赤」が、それぞれ決定される。また、例えば、変動パターンがノーマ
ルリーチはずれである場合、50%の割合で「青」が、50%の割合で「赤」が、それぞ
れ決定される。また、例えば、変動パターンが非リーチはずれである場合、80%の割合
で「青」が、20%の割合で「赤」が、それぞれ決定される。
このように、この実施の形態では、第1擬似導光板演出の色調が示す大当りに対する信
頼度は「虹」>「赤」>「青」となっている。また、この実施の形態では、可変表示結果
が大当りである場合のみ第1擬似導光板演出の色調として「虹」を選択可能な構成となっ
ており、すなわち、色調が「虹」である第1擬似導光板演出が発生した場合には大当りと
なることが報知されるものである。なお、可変表示結果がはずれである場合にも第1擬似
導光板演出の色調として「虹」を選択可能とすることとしてもよい。
ステップS2803の後、演出制御用CPU101は、実行する第1擬似導光板演出に
おける演出パターンを決定するための第1演出パターン決定抽選を行う(ステップS28
04)。具体的には、図32(C1)に示す第1演出パターン決定抽選テーブルを用いて
第1擬似導光板演出の演出パターンを決定する。
図32(C1)は、第1演出パターン決定抽選テーブルを示す説明図である。図32(
C1)に示す第1演出パターン決定抽選テーブルには色調(青、赤、虹)に応じて第1擬
似導光板演出の演出パターンに対応する判定値が割り当てられているが、図32(C1)
に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。
演出制御用CPU101は、例えば、第1演出パターン決定抽選用の乱数を抽出し、抽出
した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、色調が「青」である場合、40%の割合で演出パターンとしてPT1が、30
%の割合で演出パターンとしてPT2が、20%の割合で演出パターンとしてPT3が、
10%の割合で演出パターンとしてPT4が、それぞれ決定される。また、例えば、色調
が「赤」である場合、25%ずつの割合で演出パターンとしてPT1〜PT4のいずれか
が決定される。また、例えば、色調が「虹」である場合、10%の割合で演出パターンと
してPT1が、20%の割合で演出パターンとしてPT2が、30%の割合で演出パター
ンとしてPT3が、40%の割合で演出パターンとしてPT4が、それぞれ決定される。
これにより、第1擬似導光板演出における演出パターンが示す大当りに対する信頼度は
PT4>PT3>PT2>PT1となっている。
なお、この実施の形態では、上述したように、色調が「虹」である第1擬似導光板演出
が発生した場合には大当りとなることが報知されるものであることから、色調が「虹」で
ある場合の第1擬似導光板演出では、演出パターンの選択割合が均等であったり、または
常に固定の演出パターン(例えば、PT4)が選択されることとしてもよい。
このように、この実施の形態において、擬似導光板演出の演出パターンとしてはPT1
〜PT4が設けられている。ここで、擬似導光板演出の演出パターンとは、擬似導光板演
出において再生する画像データパターンの遷移を示すものである。画像データパターンと
は、擬似導光板演出における画像データを、表示態様毎にパターン化したものである。例
えば、画像データパターンとしては、図33〜図36に後述するデータパターンA〜デー
タパターンDが設けられている。この実施の形態では、これら4種類の画像データパター
ンに対し、擬似導光板演出種別(表示する絵柄)および色調の組み合わせ(青色のキャラ
クタ、赤色のキャラクタ、虹色のキャラクタ、青色の文字、赤色の文字、虹色の文字)毎
の画像データが設けられている。画像データの詳細については、図38に後述する。
具体的に、図32(D)に示すように、PT1は、フレーム0〜15に対応する画像デ
ータとしてデータパターンAの画像データを再生し、フレーム16〜80に対応する画像
データとしてデータパターンCの画像データを再生することを示す演出パターンである。
また、PT2は、フレーム0〜15に対応する画像データとしてデータパターンBの画像
データを再生し、フレーム16〜80に対応する画像データとしてデータパターンCの画
像データを再生することを示す演出パターンである。また、PT3は、フレーム0〜15
に対応する画像データとしてデータパターンAの画像データを再生し、フレーム16〜8
0に対応する画像データとしてデータパターンDの画像データを再生することを示す演出
パターンである。また、PT4は、フレーム0〜15に対応する画像データとしてデータ
パターンBの画像データを再生し、フレーム16〜80に対応する画像データとしてデー
タパターンDの画像データを再生することを示す演出パターンである。
ここで、データパターンA〜Dの具体例について、図33〜図36を用いて説明する。
図33〜図36に示す各データパターンには、フレームに対応する画像の表示態様(不透
明度、拡大率)がレイヤー毎に示されている。「不透明度」とは、一つ下のレイヤーに重
畳表示している画像が透けて見える度合いを数値化したものである。例えば、その値が「
0」であれば、対応するレイヤーの表示画像は見えずに一つ下のレイヤーに重畳表示して
いる画像が透けて見えることを示しており、「100」であれば、対応するレイヤーの表
示画像のみが見えて一つ下のレイヤーに重畳表示している画像が見えないことを示してい
る。「拡大率」とは、予め定められている元の画像の大きさを「100」として、表示す
る画像の大きさを表したものである。例えば、その値が「50」であれば、元の画像の大
きさの半分の大きさで画像を表示することを示しており、その値が「270」であれば、
元の画像の大きさの2.7倍の大きさで画像を表示することを示している。
なお、データパターン中の「↓」は、一つ上の値と同じ値であることを示している。例
えば、データパターンAのフレーム5〜フレーム15におけるベースの不透明度は「50
」であることが示されている。
また、データパターン中の「(UP)」は一つ前のフレームの値よりも上昇しているこ
とを示しており、連続するフレームで「(UP)」が示されている場合は、等差にて上昇
する値であることを示している。例えば、データパターンBのフレーム6〜フレーム12
におけるベースの拡大率は、フレーム5の「110」とフレーム13の「270」の間を
等差ずつ上昇する値がそれぞれ示されている。すなわち、データパターンBのフレーム6
〜フレーム12におけるベースの各フレームの拡大率の差は「20」であり、フレーム6
の拡大率は「130」、フレーム7の拡大率は「150」、フレーム8の拡大率は「17
0」、フレーム9の拡大率は「190」、フレーム10の拡大率は「210」、フレーム
11の拡大率は「230」、フレーム12の拡大率は「250」であることが示されてい
る。
また、データパターン中の「(DOWN)」は一つ前のフレームの値よりも下降してい
ることを示しており、連続するフレームで「(DOWN)」が示されている場合は、等差
にて下降する値であることを示している。例えば、データパターンBのフレーム6〜フレ
ーム12におけるベースの不透明度は、フレーム5の「100」とフレーム13の「0」
の間を等差ずつ下降する値がそれぞれ示されている。すなわち、データパターンBのフレ
ーム6〜フレーム12におけるベースの各フレームの不透明度の差は「12.5」であり
、フレーム6の不透明度は「87.5」、フレーム7の不透明度は「75」、フレーム8
の不透明度は「62.5」、フレーム9の不透明度は「50」、フレーム10の不透明度
は「37.5」、フレーム11の不透明度は「25」、フレーム12の不透明度は「12
.5」であることが示されている。
また、この実施の形態における画像データは、再生時に、1秒間に30フレームのデー
タがVDP109によりフレームメモリに展開され、演出表示装置9に表示されるもので
ある。
また、この実施の形態における擬似導光板演出において表示される擬似導光板画像は、
通常演出の演出画像よりも解像度が低いものである。具体的に、通常演出の演出画像の解
像度は96ppi(pixel per inch)であるのに対し、擬似導光板画像の
解像度は48ppiである。この擬似導光板画像の解像度は、導光板において表示される
画像の解像度(すなわち、アクリル板に加工されている絵(キャラクタ、文字を含む)の
解像度)の値に合わせたもの(近似する値、または同一値)である。なお、導光板を備え
、導光板演出と擬似導光板演出とを実行可能な遊技機であれば、搭載される導光板におい
て表示される画像の解像度に合わせた解像度の画像を、擬似導光板画像として表示可能で
あることとしてもよい。
なお、ベースおよび1層〜5層には、擬似導光板演出種別に応じた共通の絵柄(キャラ
クタ、文字)が表示されるのであるが、擬似導光板演出において表示される元の画像の大
きさ(拡大率100の大きさ)は、レイヤー毎に異なるものである。具体的には、「1層
で表示する画像の大きさ<2層で表示する画像の大きさ<3層で表示する画像の大きさ<
4層で表示する画像の大きさ<5層で表示する画像の大きさ」となっている。したがって
、同一フレームにおいて拡大率が同値である場合であっても、実際に表示される画像はレ
イヤー毎に異なるものである。例えば、図36に示すデータパターンDのフレーム59で
は、1層〜5層における拡大率が「124」で同値であるが、元の画像の大きさが異なる
ことから、実際に表示される画像の大きさは、表示優先度の高いレイヤーであるほど大き
いものとなっている(図45参照)。
また、ベースおよび1層において表示が行われるフレームでは、ベースにおいて、1層
に表示される絵柄に隠れる位置に絵柄の表示が行われるものである。すなわち、ベースお
よび1層において表示が行われるフレームでは、1層の不透明率が低い場合においてのみ
、ベースの表示が遊技者に視認可能となるものである。
なお、上述したように、この実施の形態では、擬似導光板演出の色調として「青」、「
赤」および「虹」が設けられているものであるが、擬似導光板演出用表示層のうち複数の
レイヤーにて擬似導光板画像(キャラクタ、文字)を表示する場合には、表示される擬似
導光板画像の彩度がレイヤー毎に異なるものである。例えば、設定された色調が「青」で
ある場合、表示優先度の高いレイヤーであるほど彩度が高く鮮やかさの強い青色にて表示
がされるものである。なお、途中のフレームで表示層が増減する場合(例えば、データパ
ターンB,D)は、表示に用いられているレイヤーのうち表示優先度の最も高いレイヤー
における色は常に一定であることとする。具体的には、彩度が青A>青B>青Cであり、
1層にて青Aの表示と、ベースにて青Bの表示とが行われた次のフレームにおいて2層の
表示が開始される場合、2層の表示色を青Aとし、1層の表示が青Bに、ベースの表示が
青Cに、それぞれ切り替わることにより、最も視認性の高いレイヤーにおける擬似導光板
画像の色は常に一定であることとするものである。
図33(A)は、データパターンAの具体例を示す説明図である。上述したように、デ
ータパターンAは、フレーム0〜15に対応する画像データのデータパターンである。図
33(A)に示すように、データパターンAでは、フレーム5にてベースおよび1層の表
示が開始され、フレーム5〜フレーム15において1層の不透明度が上昇と下降とを繰り
返している。これにより、データパターンAの画像データを用いた場合には、擬似導光板
画像が点滅表示しているかのように見せることができる。また、図示するように、データ
パターンAの画像データを用いる場合には、ベースおよび1層の表示のみが行われること
となる。
図33(B)は、データパターンBの具体例を示す説明図である。上述したように、デ
ータパターンBは、フレーム0〜15に対応する画像データのデータパターンである。図
33(B)に示すように、データパターンBでは、フレーム0にてベースの表示が開始さ
れ、フレーム0〜フレーム5におけるベースの不透明度および拡大率が上昇している。こ
れにより、データパターンBの画像データを用いた場合には、拡大しながら表示が開始さ
れるとともに、その表示が濃くなっていくように見せることができる。このように、デー
タパターンBの画像データを用いる場合には、データパターンAの画像データを用いる場
合よりも、強い印象の表示から擬似導光板演出を開始するようになっている。また、フレ
ーム6にて1層および2層の表示が開始されることにより、3つのレイヤーにて擬似導光
板演出の表示が行われることとなる。
図34は、データパターンCの具体例を示す説明図である。上述したように、データパ
ターンCは、フレーム16〜80に対応する画像データのデータパターンである。図34
に示すように、データパターンCでは、フレーム24〜フレーム35、およびフレーム5
0〜フレーム75における一層の1層の不透明度が上昇と下降とを繰り返している。これ
により、データパターンCの画像データを用いた場合には、擬似導光板画像が点滅表示し
ているかのように見せることができる。また、図34に示すように、データパターンCで
は、フレーム75〜フレーム80における1層の不透明度が下降していくとともに拡大率
が上昇していく。これにより、データパターンCの画像データを用いた場合には、擬似導
光板画像がフェードアウトするように見せることができる。また、図示するように、デー
タパターンCの画像データを用いる場合には、ベースおよび1層の表示のみが行われるこ
ととなる。
図35および図36は、データパターンDの具体例を示す説明図である。上述したよう
に、データパターンDは、フレーム16〜80に対応する画像データのデータパターンで
ある。図35および図36に示すように、データパターンDでは、フレーム16〜フレー
ム29はベースおよび1層のみの表示が行われ、フレーム30にて2層の表示が開始され
、フレーム39にて3層の表示が開始され、フレーム48にて4層の表示が開始され、フ
レーム59にて5層の表示が開始される。これにより、優先度の高いレイヤーの表示が順
次開始されるようになっている。また、データパターンDでは、フレーム22〜フレーム
25、フレーム30〜フレーム35、フレーム38〜フレーム43、フレーム48〜フレ
ーム53、およびフレーム60〜フレーム68において、各レイヤーの不透明度が上昇と
下降とを繰り返している。これにより、データパターンDの画像データを用いた場合には
、擬似導光板画像が点滅表示しているかのように見せることができる。また、図36に示
すように、データパターンDでは、フレーム75〜フレーム80において1層〜5層の不
透明度が下降していくとともに拡大率が上昇していく。これにより、データパターンDの
画像データを用いた場合には、擬似導光板画像がフェードアウトするように見せることが
できる。
ステップS2804の後、演出制御用CPU101は、第1色調決定抽選および第1演
出パターン決定抽選の抽選結果を記憶することにより擬似導光板演出の設定を行い(ステ
ップS2805)、第1擬似導光板演出を実行することを示す第1演出フラグをセットし(
ステップS2806)、ステップS2807へ移行する。
ステップS2807において、演出制御用CPU101は、リーチ変動であるか否かを
判定し(ステップS2807)、リーチ変動でない場合(すなわち、非リーチはずれである
場合)、そのまま擬似導光板演出設定処理を終了する。リーチ変動である場合、第2擬似
導光板演出の実行の有無を決定するための第2擬似導光板演出実行抽選を行う(ステップ
S2808)。具体的には、図32(A2)に示す第2擬似導光板演出実行抽選テーブル
を用いて第2擬似導光板演出の実行の有無を決定する。
図32(A2)は、第2擬似導光板演出実行抽選テーブルを示す説明図である。図32
(A2)に示す第2擬似導光板演出実行抽選テーブルには変動パターン(SPリーチ大当
り、ノーマルリーチ大当り、SPリーチはずれ、ノーマルリーチはずれ)に応じて第2擬
似導光板演出の実行の有無に対応する判定値が割り当てられているが、図32(A2)に
示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演
出制御用CPU101は、例えば、第2擬似導光板演出実行抽選用の乱数を抽出し、抽出
した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、変動パターンがSPリーチ大当りである場合、95%の割合で第2擬似導光板
演出を実行することが、5%の割合で第2擬似導光板演出を実行しないことが、それぞれ
決定される。また、例えば、変動パターンがノーマルリーチ大当りである場合、75%の
割合で第2擬似導光板演出を実行することが、25%の割合で第2擬似導光板演出を実行
しないことが、それぞれ決定される。
また、例えば、変動パターンがSPリーチはずれである場合、45%の割合で第1擬似
導光板演出を実行することが、55%の割合で第2擬似導光板演出を実行しないことが、
それぞれ決定される。また、例えば、変動パターンがノーマルリーチはずれである場合、
25%の割合で第2擬似導光板演出を実行することが、75%の割合で第2擬似導光板演
出を実行しないことが、それぞれ決定される。
この実施の形態では、図32(A1),(A2)に示すように、大当りである場合に第
1擬似導光板演出よりも第2擬似導光板演出の方が高い割合で実行されることとし、はず
れである場合に第2擬似導光板演出よりも第1擬似導光板演出の方が高い割合で実行され
ることとした。これにより、大当りが発生することに対する信頼度は、第1擬似導光板演
出<第2擬似導光板演出となっている。なお、第1擬似導光板演出のほうが第2擬似導光
板演出よりも大当りに対する信頼度が高い構成であってもよいし、第1擬似導光板演出と
第2擬似導光板演出とで大当りに対する信頼度を異ならせない構成であってもよい。
ステップS2808の後、演出制御用CPU101は、第2擬似導光板演出を実行する
ことが決定されたか否かを判定し(ステップS2809)、実行しない場合には、そのま
ま擬似導光板演出設定処理を終了する。実行することが決定された場合には、実行する第
2擬似導光板演出の色調を決定するための第2色調決定抽選を行う(ステップS2810
)。具体的には、図32(B2)に示す第2色調決定抽選テーブルを用いて第2擬似導光
板演出の色調を決定する。
図32(B2)は、第2色調決定抽選テーブルを示す説明図である。図32(B2)に
示す第2色調決定抽選テーブルには変動パターン(SPリーチ大当り、ノーマルリーチ大
当り、SPリーチはずれ、ノーマルリーチはずれ)に応じて第2擬似導光板演出の色調に
対応する判定値が割り当てられているが、図32(B2)に示す例では、説明を簡略化す
るために、割り当てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU101は、例
えば、第2色調決定抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てら
れている決定事項に決定する。
例えば、変動パターンがSPリーチ大当りである場合、5%の割合で「青」が、30%
の割合で「赤」が、65%の割合で「虹」が、それぞれ決定される。また、例えば、変動
パターンがノーマルリーチ大当りである場合、15%の割合で「青」が、30%の割合で
「赤」が、55%の割合で「虹」が、それぞれ決定される。
また、例えば、変動パターンがSPリーチはずれである場合、35%の割合で「青」が
、65%の割合で「赤」が、それぞれ決定される。また、例えば、変動パターンがノーマ
ルリーチはずれである場合、55%の割合で「青」が、45%の割合で「赤」が、それぞ
れ決定される。
このように、この実施の形態では、第2擬似導光板演出の色調が示す大当りに対する信
頼度は、「虹」>「赤」>「青」となっている。また、この実施の形態では、可変表示結
果が大当りである場合のみ第2擬似導光板演出の色調として「虹」を選択可能な構成とな
っており、すなわち、色調が「虹」である第2擬似導光板演出が発生した場合には大当り
となることが報知されるものである。なお、可変表示結果がはずれである場合にも第2擬
似導光板演出の色調として「虹」を選択可能とすることとしてもよい。
ステップS2810の後、演出制御用CPU101は、実行する第2擬似導光板演出に
おける演出パターンを決定するための第2演出パターン決定抽選を行う(ステップS28
11)。具体的には、図32(C2)に示す第2演出パターン決定抽選テーブルを用いて
第2擬似導光板演出の演出パターンを決定する。
図32(C2)は、第2演出パターン決定抽選テーブルを示す説明図である。図32(
C2)に示す第2演出パターン決定抽選テーブルには色調(青、赤、虹)に応じて第2擬
似導光板演出の演出パターンに対応する判定値が割り当てられているが、図32(C2)
に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。
演出制御用CPU101は、例えば、第2演出パターン決定抽選用の乱数を抽出し、抽出
した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項に決定する。
例えば、色調が「青」である場合、45%の割合で演出パターンとしてPT1が、35
%の割合で演出パターンとしてPT2が、15%の割合で演出パターンとしてPT3が、
5%の割合で演出パターンとしてPT4が、それぞれ決定される。また、例えば、色調が
「赤」である場合、20%ずつの割合で演出パターンとしてPT1またはPT2が、30
%ずつの割合で演出パターンとしてPT3またはPT4が、それぞれ決定される。また、
例えば、色調が「虹」である場合、5%の割合で演出パターンとしてPT1が、15%の
割合で演出パターンとしてPT2が、35%の割合で演出パターンとしてPT3が、45
%の割合で演出パターンとしてPT4が、それぞれ決定される。
これにより、第2擬似導光板演出における演出パターンが示す大当りに対する信頼度は
PT4>PT3>PT2>PT1となっている。なお、この実施の形態では、第1擬似導
光板演出における演出パターンと、第2擬似導光板演出における演出パターンとを共通の
もの(PT1〜PT4)としたが、これに限るものではない。例えば、第1擬似導光板演
出における演出パターンとしてPT1〜PT4を有し、第2擬似導光板演出における演出
パターンとしてPT5〜PT12を有することとしてもよい。
なお、この実施の形態では、上述したように、色調が「虹」である第2擬似導光板演出
が発生した場合には大当りとなることが報知されるものであることから、色調が「虹」で
ある場合の第2擬似導光板演出では、演出パターンの選択割合が均等であったり、または
常に固定の演出パターン(例えば、PT4)が選択されることとしてもよい。
ステップS2811の後、演出制御用CPU101は、第2色調決定抽選および第2演
出パターン決定抽選の抽選結果を記憶することにより擬似導光板演出の設定を行い(ステ
ップS2812)、第2擬似導光板演出を実行することを示す第2演出フラグをセットし(
ステップS2813)、擬似導光板演出設定処理を終了する。
図37は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を
示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、
第1演出フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS3701)、セットされ
ていない場合には、ステップS3706へ移行する。セットされている場合、演出制御用
CPU101は、第1擬似導光板演出実行タイミングT1であるか否かを判定する(ステ
ップS3702)。この実施の形態では、具体的に、変動開始から1秒後を第1擬似導光
板演出実行タイミングT1とするが、リーチが発生するよりも前のタイミングであれば、
いずれのタイミングを第1擬似導光板演出実行タイミングT1としてもよい。例えば、変
動パターン毎に第1擬似導光板演出実行タイミングT1が異なるものであってもよいし、
同じであってもよい。また、リーチ前の複数のタイミングにおいて第1擬似導光板演出を
実行可能であり、第1擬似導光板演出の実行タイミングによって信頼度が異なることとし
てもよい。第1擬似導光板演出実行タイミングT1でなければ、ステップS3706へ移
行する。
第1擬似導光板演出実行タイミングT1であれば、演出制御用CPU101は、通常表
示層に表示している表示内容(通常演出画像)にマスクをかけるマスク表示を開始する(
ステップS3703)。これにより、通常演出画像の視認性を低下させているものである
。なお、この実施の形態では、通常演出画像の視認性を70%低下させるマスクをかける
ものであるが、これに限るものではなく、100%低下させる(すなわち、ブラックアウ
トさせて視認不可とする)ものであってもよい。その後、演出制御用CPU101は、設
定された演出パターンおよび色調にもとづいて、第1擬似導光板演出の実行を開始する(
ステップS3704)。具体的に、演出制御用CPU101は、図38に示す画像データ
デーブルを参照してフレーム毎の画像データを選択し、該画像データを用いた画像表示を
VDP109に行わせる。
図38は、画像データテーブルを示す説明図である。図38に示す画像データテーブル
は、擬似導光板演出種別(第1擬似導光板演出、第1擬似導光板演出)、色調(青、赤、
虹)、および演出パターン(PT1〜PT4)毎に、選択される画像データが対応付けら
れている。この実施の形態では、24種類の画像データが設けられている。具体的には、
画像データパターンがデータパターンAの画像データとしてgd11〜gd16が、デー
タパターンBの画像データとしてgd21〜gd26が、データパターンCの画像データ
としてgd31〜gd36が、データパターンDの画像データとしてgd41〜gd46
が、設けられている。なお、図中の「フレーム毎の画像データ」におけるカッコ書きは、
いずれのデータパターンの画像データであるかを示している。例えば、gd11(A)は
、データパターンAの画像データであることを示しており、gd42(D)は、データパ
ターンDの画像データであることを示している。
gd11,21,31,41は、擬似導光板演出種別が第1擬似導光板演出であり(す
なわち、表示内容がキャラクタであり)、色調が青である場合の画像データである。gd
12,22,32,42は、擬似導光板演出種別が第1擬似導光板演出であり(すなわち
、表示内容がキャラクタであり)、色調が赤である場合の画像データである。gd13,
23,33,43は、擬似導光板演出種別が第1擬似導光板演出であり(すなわち、表示
内容がキャラクタであり)、色調が虹である場合の画像データである。
gd14,24,34,44は、擬似導光板演出種別が第2擬似導光板演出であり(す
なわち、表示内容が「激熱」といった文字であり)、色調が青である場合の画像データで
ある。gd15,25,35,45は、擬似導光板演出種別が第2擬似導光板演出であり
(すなわち、表示内容が「激熱」といった文字であり)、色調が赤である場合の画像デー
タである。gd16,26,36,46は、擬似導光板演出種別が第2擬似導光板演出で
あり(すなわち、表示内容が「激熱」といった文字であり)、色調が虹である場合の画像
データである。
ステップS3704の後、演出制御用CPU101は、第1演出フラグをリセットし(
ステップS3705)、ステップS3706へ移行する。
ステップS3706において、演出制御用CPU101は、第2演出フラグがセットさ
れているか否かを判定し(ステップS3706)、セットされていない場合には、ステッ
プS8101へ移行する。セットされている場合、演出制御用CPU101は、第2擬似
導光板演出実行タイミングT2であるか否かを判定する(ステップS3707)。この実
施の形態では、具体的に、リーチが発生してから1秒後を第2擬似導光板演出実行タイミ
ングT2とするが、リーチが発生するよりも後のタイミングであれば、いずれのタイミン
グを第2擬似導光板演出実行タイミングT2としてもよい。例えば、変動パターン毎に第
2擬似導光板演出実行タイミングT2が異なるものであってもよいし、同じであってもよ
い。また、リーチ後の複数のタイミングにおいて第2擬似導光板演出を実行可能であり、
第2擬似導光板演出の実行タイミングによって信頼度が異なることとしてもよい。第2擬
似導光板演出実行タイミングT2でなければ、ステップS8101へ移行する。
第2擬似導光板演出実行タイミングT2であれば、演出制御用CPU101は、通常表
示層に表示している表示内容(通常演出)にマスクをかけるマスク表示を開始する(ステ
ップS3708)。これにより、通常演出の視認性を低下させているものである。その後
、演出制御用CPU101は、設定された演出パターンおよび色調にもとづいて、第2擬
似導光板演出の実行を開始する(ステップS3709)。具体的に、演出制御用CPU1
01は、図38に示す画像データデーブルを用いて第2擬似導光板演出として表示する画
像データを選択し、該画像データを用いた画像表示をVDP109に行わせる。
ステップS3709の後、演出制御用CPU101は、第2演出フラグをリセットし(
ステップS3710)、ステップS8101へ移行する。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステ
ップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。プロセス
タイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。す
なわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセス
タイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行
データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状
態を変更する(ステップS8105)。
なお、ステップS8105では、演出表示装置9の制御として、具体的に、通常表示層
における演出図柄や予告演出の表示や、特殊表示層において小図柄を表示する制御を行う
ものである。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステ
ップS8111)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS8
03)に応じた値に更新する(ステップS8112)。
ステップS3701〜S3710を実行することにより、この実施の形態では、複数の
タイミングにおいて擬似導光板演出を実行可能である。例えば、図39は、この実施の形
態における、擬似導光板演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。この実
施の形態では、図39に示すように、リーチが発生するリーチタイミングTrよりも前の
第1擬似導光板演出実行タイミングT1から第1擬似導光板演出を実行可能であるととも
に、リーチタイミングTrよりも後の第2擬似導光板演出実行タイミングT2から第2擬
似導光板演出を実行可能である。これにより、リーチ前後において擬似導光板演出を実行
可能であり、興趣を向上させることができる。
図40は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)
を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU
101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットさ
れているか否かを確認する(ステップS861)。そして、停止図柄表示フラグがセット
されていれば、演出制御用CPU101は、ステップS867に移行する。この実施の形
態では、後述するように、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ス
テップS866で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実
行するときにステップS868で停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、ステッ
プS861で停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表
示したもののファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS86
2の演出図柄の停止図柄を表示する処理を重ねて実行することなく、ステップS867に
移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、記憶され
ている停止図柄(はずれ図柄または大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップ
S862)。なお、演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560
からの図柄確定指定コマンドの受信に応じて演出図柄を停止表示する制御を行うようにし
てもよい。
ステップS862で大当り図柄を表示する場合には(ステップS863のY)、演出制
御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS866)、ファンファ
ーレフラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信
フラグ)がセットされたか否か確認する(ステップS867)。ファンファーレフラグが
セットされたときは(ステップS867のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表
示フラグをリセットする(ステップS868)とともに、ファンファーレ演出に応じたプ
ロセスデータを選択する(ステップS869)。そして、プロセスタイマをスタートさせ
る(ステップS870)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(
ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS871)。
また、ステップS863で大当り図柄を表示しない場合(すなわち、はずれ図柄を表示
する場合:ステップS863のN)は、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセ
ットする(ステップS864)。例えば、演出制御用CPU101は、コマンド受信フラ
グをリセットする。なお、演出制御用CPU101は、コマンド受信フラグを演出制御プ
ロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにし
てもよい(例えば、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコ
マンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマ
ンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS865)。
次に、図41〜図45を用いて、擬似導光板演出の具体的な表示例について説明する。
まず、図41および図42を用いて、擬似導光板演出における表示例を、導光板演出の表
示例と比較しながら説明する。図41および図42は、導光板演出における表示例と擬似
導光板演出における表示例とを示す説明図である。図41に示す説明図では、図41(A
1)〜(A3)にて導光板演出の表示例を示し、図41(B1)〜(B3)にて擬似導光
板演出の表示例を示している。また、図42に示す説明図では、図42(C1)〜(C3
)にて導光板演出の表示例を示し、図42(D1)〜(D3)にて擬似導光板演出の表示
例を示している。
まず、導光板演出の具体例について説明する。図41(A1)〜(A3)および図42
(C1)〜(C3)に示す遊技機は、演出表示装置9と、演出表示装置9の遊技者側に配
置された導光板Xと、該導光板Xの端面に光を入射可能な位置に発光部材(不図示)とを
備えている。導光板Xには、導光板Xの端面から内部に入射された発光部材からの入射光
を誘導して前面から出射させることで表示情報を表示する反射部が設けられている。この
遊技機は、発光部材を発光させることにより、導光板Xの端面から内部に入射された発光
部材からの入射光が反射部により誘導されて前面から出射させることで表示情報が表示さ
れる導光板演出を実行可能である。
例えば、図41(A1)〜(A3)は、表示情報としてキャラクタを表示する導光板演
出の具体例を示す説明図である。ここで示す導光板Xには、導光板演出においてキャラク
タを表示可能なように反射部が設けられている。図41(A1)に示すように、演出表示
装置9において演出図柄の変動表示が行われている。このとき、演出図柄は小図柄(通常
よりも小さい大きさで表示される演出図柄)として表示されているものであるが、これに
限るものではなく、通常の大きさの演出図柄が表示されているものであってもよい。そし
て、導光板演出を行うタイミングとなった場合、図41(A2)に示すように、演出表示
装置9の表示画像にマスクをかけることにより、導光板演出における表示内容を遊技者に
視認させやすくする。その後、図41(A3)に示すように、発光部材が発光され、導光
板Xにキャラクタが表示情報として表示される。このとき、導光板Xは演出表示装置9よ
りも遊技者側に設けられているため、小図柄の視認性が導光板Xの表示により低下するこ
ととなる。
また、例えば、図42(C1)〜(C3)は、表示情報として「激熱」といった文字を
表示する導光板演出の具体例を示す説明図である。ここで示す導光板Xには、導光板演出
において「激熱」といった文字を表示可能なように反射部が設けられている。図42(C
1)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が行われている。このと
き、演出図柄は小図柄として表示されているものであるが、これに限るものではなく、通
常の大きさの演出図柄が表示されているものであってもよい。そして、導光板演出を行う
タイミングとなった場合、図42(C2)に示すように、演出表示装置9の表示画像にマ
スクをかけることにより、導光板演出における表示内容を遊技者に視認させやすくする。
その後、図42(C3)に示すように、発光部材が発光され、導光板Xに「激熱」といっ
た文字が表示される。このとき、導光板Xは演出表示装置9よりも遊技者側に設けられて
いるため、小図柄の視認性が導光板Xの表示により低下することとなる。
次に、擬似導光板演出の具体例について説明する。例えば、図41(B1)〜(B3)
は、擬似導光板画像としてキャラクタを表示する第1擬似導光板演出の具体例を示す説明
図である。図41(B1)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が
行われている。このとき、演出図柄は小図柄として表示されているものである。そして、
第1擬似導光板演出実行タイミングT1となった場合、図41(B2)に示すように、演
出表示装置9における通常表示層の表示画像にマスクをかけることにより、第1擬似導光
板演出における表示内容を遊技者に視認させやすくする。その後、図41(B3)に示す
ように、演出表示装置9にキャラクタが擬似導光板画像として表示される。このとき、小
図柄が表示される特殊表示層は、擬似導光板画像が表示される擬似導光板演出用表示層よ
りも表示優先度が高いため(図30参照)、擬似導光板画像よりも優先して小図柄が表示
されることとなる。従って、小図柄の視認を妨げることなく、導光板演出と類似した擬似
導光板演出を実行可能である。また、演出表示装置9における通常演出画像よりも低い解
像度を有する画像を擬似導光板画像として表示することにより、より導光板演出との類似
性を高めた表示を行うことができる。
また、例えば、図42(D1)〜(D3)は、表示情報擬似導光板画像として「激熱」
といった文字を表示する第2擬似導光板演出の具体例を示す説明図である。図42(D1
)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が行われている。このとき
、演出図柄は小図柄として表示されているものである。そして、第2擬似導光板演出実行
タイミングT2となった場合、図42(D2)に示すように、演出表示装置9における通
常表示層の表示画像にマスクをかけることにより、第2擬似導光板演出における表示内容
を遊技者に視認させやすくする。その後、図42(D3)に示すように、演出表示装置9
に「激熱」といった文字が擬似導光板画像として表示される。このとき、小図柄が表示さ
れる特殊表示層は、擬似導光板画像が表示される擬似導光板演出用表示層よりも表示優先
度が高いため(図30参照)、擬似導光板画像よりも優先して小図柄が表示されることと
なる。従って、小図柄の視認を妨げることなく、導光板演出と類似した擬似導光板演出を
実行可能である。また、演出表示装置9における通常演出画像よりも低い解像度を有する
画像を擬似導光板画像として表示することにより、より導光板演出との類似性を高めた表
示を行うことができる。
このように、導光板演出と擬似導光板演出とを比較すると、擬似導光板演出では、導光
板演出とは異なり小図柄の視認性を低下させることなく、導光板演出と類似した表示を行
うことが可能である。さらに、擬似導光板演出においては導光板を備える必要がないため
、遊技機の製造コストの増加を防止することができる。
図43〜図45は、擬似導光板演出における具体的な表示例について示す説明図である
。図43に示す説明図では、演出パターンとしてPT1(データパターンAの画像データ
の後にデータパターンCの画像データに遷移する演出パターン)が選択された場合の第2
擬似導光板演出の表示例について示している。図43(1)に示すように、演出表示装置
9において演出図柄の変動表示が行われているときに第2擬似導光板演出の実行が開始さ
れ、フレーム5では図43(2)に示すように1層にて「激熱」の文字が表示される。こ
のとき、ベースにおいても「激熱」の文字が表示されているものの、1層の表示により視
認困難となっている。その後、フレーム6〜フレーム15、フレーム24〜フレーム35
、フレーム50〜フレーム75では、図43(3)〜図43(6)に示すように、不透明
度が上下することで点滅しているかのように「激熱」の文字が表示される。そして、フレ
ーム76〜フレーム80では、図43(7)および図43(8)に示すように、不透明度
が低くなりつつ拡大率が高くなっていくことにより、表示がフェードアウトする。この場
合も、小図柄の視認性は確保しつつ、導光板演出に類似した表示を行うことができる。
図44に示す説明図では、演出パターンとしてPT2(データパターンBの画像データ
の後にデータパターンCの画像データに遷移する演出パターン)が選択された場合の第2
擬似導光板演出の表示例について示している。図44(1)に示すように、演出表示装置
9において演出図柄の変動表示が行われているときに第2擬似導光板演出の実行が開始さ
れ、フレーム0〜フレーム5では図44(2)に示す状態(ベースにて「激熱」の文字が
薄く縮小表示されている状態)から不透明度および拡大率を上昇させながら表示され、フ
レーム6〜フレーム13では図44(3)に示すように1層および2層の表示が行われる
。そして、フレーム24〜フレーム35、フレーム50〜フレーム75では、図44(4
)〜図44(8)に示すように、不透明度が上下することで点滅しているかのように「激
熱」の文字が表示される。そして、フレーム76〜フレーム80では、図44(9)およ
び図44(10)に示すように、不透明度が低くなりつつ拡大率が高くなっていくことに
より、表示がフェードアウトする。この場合も、小図柄の視認性は確保しつつ、導光板演
出に類似した表示を行うことができる。
図45に示す説明図では、データパターンDの画像データが用いられる場合の第2擬似
導光板演出の表示例について示している。フレーム16〜フレーム29では図45(1)
に示すように1層にて「激熱」の文字が表示される。このとき、ベースにおいても「激熱
」の文字が表示されているものの、1層の表示により視認困難となっている。そして、フ
レーム30では図45(2)に示すように2層にて「激熱」の文字が表示され、フレーム
39では図45(3)に示すように3層にて「激熱」の文字が表示され、フレーム48で
は図45(4)に示すように4層にて「激熱」の文字が表示され、フレーム59では図4
5(5)に示すように5層にて「激熱」の文字が表示される。このように、複数の導光板
による表示に類似した擬似導光板演出を実行可能である。この場合も、小図柄の視認性は
確保しつつ、導光板演出に類似した表示を行うことができる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技を行うことが可能な遊技機であ
って、遊技に関する演出を実行可能な特定画像演出実行手段(単に、「演出実行手段」と
いうことがある。)(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100における、ステ
ップS705を実行する部分)を備え、特定画像演出実行手段は、所定画像(本例では、
演出図柄や背景などの通常演出画像)を表示する所定演出(本例では、変動中演出などの
通常演出)の実行中において、所定画像の視認性を低下させた状態(本例では、ステップ
S3703,S3708が実行された状態)で、特定画像(本例では、擬似導光板画像)
を所定画像よりも前面側(本例では、通常演出画像を表示する通常表示層よりも表示優先
度の高いレイヤーである擬似導光板演出用表示層)に重畳して表示する特定画像演出(本
例では、擬似導光板演出)を実行可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュー
タ100は、ステップS3704,S3709を実行可能である)こととした。これによ
り、演出の種類が増加し、興趣を向上させることができる。
また、仮に、導光板演出によって様々なパターンの表示を行う場合には、その表示パタ
ーンの数だけ導光板を設けることが必要となるため、遊技機の製造コストが増加してしま
うこととなる。そこで、この実施の形態のように擬似導光板演出を演出表示装置9によっ
て実行することにより、製造コストの増加を防止しつつ、導光板による演出と同様の演出
効果を提供することができる。
なお、「所定画像の視認性を低下させた状態」とは、通常時よりも所定画像を視認しに
くい状態であれば、この実施の形態のように所定画像を視認可能な状態(例えば、図41
(B2),(B3)参照)であってもよいし、所定画像を視認不可能な状態であってもよ
い。また、この実施の形態では、マスクをかけることにより所定画像の視認性を低下させ
ることとしたが、これに限るものではない。例えば、所定画像自体を視認性の低いもの(
例えば、明度の低い画像)に切り替えることにより、所定画像の視認性を低下させること
としてもよい。
なお、この実施の形態では、表示優先度の低いレイヤーに所定画像(通常演出画像)を
表示するとともに、表示優先度の低いレイヤーに特定画像(擬似導光板画像)を表示する
ことにより、「特定画像を所定画像よりも前面側に重畳して表示する」ことを実現するこ
ととしたが、これに限るものではない。例えば、特定画像(例えば、擬似導光板画像)が
所定画像(例えば、通常演出画像)よりも前面側に重畳されているように予め設けられた
一の画像を表示する(すなわち、実際には特定画像と所定画像とを重複して表示するので
はなく、特定画像が所定画像よりも前面側に重畳されているように見える一の画像を表示
する)ことにより、「特定画像を所定画像よりも前面側に重畳して表示する」ことを実現
することとしてもよい。
また、この実施の形態では、データパターンA〜Dに対応する画像データとして、擬似
導光板演出種別(第1擬似導光板演出、第2擬似導光板演出)および色調(青、赤、虹)
毎に異なるgd11〜gd16,gd21〜gd26,gd31〜gd36,gd41〜
gd46が設けられており、いずれかの画像データを用いて擬似導光板演出を実行するこ
ととしたが、これに限るものではない。例えば、擬似導光板演出種別(第1擬似導光板演
出、第2擬似導光板演出)および色調(青、赤、虹)にかかわらず、データパターンA〜
Dを用いて擬似導光板演出を実行することとしてもよい。具体的には、データパターンA
〜Dのうちいずれのデータパターンに対応する画像を表示するかを選択し、選択したデー
タパターンの不透明度および拡大率にもとづいて擬似導光板演出種別および色調に応じた
絵柄(青色、赤色または虹色のキャラクタや文字)を合成して表示する工程をフレーム毎
に繰り返すことにより、擬似導光板演出を実行することとしてもよい。その場合、擬似導
光板演出種別および色調に応じた絵柄に対応する画像データとしては、絵柄と色調の組み
合わせである6種類のデータ(青色のキャラクタ、赤色のキャラクタ、虹色のキャラクタ
、青色の文字、赤色の文字、虹色の文字)が設けられていれば足りるため、この実施の形
態よりも記憶容量を節減することができる。
なお、この実施の形態では、導光板は設けられていない遊技機を用いて説明したが、こ
れに限るものではない。例えば、導光板が設けられており、導光板演出を実行可能な遊技
機において、擬似導光板演出を実行可能であることとしてもよい。その場合、導光板演出
と擬似導光板演出とで同様の表示を行うこととしてもよい。例えば、表示内容が全て「激
熱」の文字であり、表示内容の大きさがそれぞれ異なる6枚の導光板を、表示内容の大き
さが大きいものほど手前側(遊技者側)となるようにして配置し、1番奥側の導光板Aを
ベース、奥側から2番目の導光板Bを1層、奥側から3番目の導光板Cを2層、手前側か
ら3番目の導光板Dを3層、手前側から2番目の導光板Eを4層、1番手前の導光板Fを
5層にそれぞれ見立てて表示制御(各端面に設けられた発光部材の発光)を行うこととす
れば、この実施の形態に示した擬似導光板演出と同様の表示を行う導光板演出を実行する
ことができる。このとき、奥側から手前側にかけて導光板の表示制御を順次行うことによ
り、表示内容である文字が拡大しているかのように見せることができ、逆に手前側から奥
側にかけて導光板の表示制御を順次行うことにより、表示内容である文字が縮小している
かのように見せることができる。また、手前側に配置された導光板であるほど、端面に設
けられた発光部材の発光色の彩度が高くなるよう構成すれば、導光板演出と擬似導光板演
出の表示の類似性をより高めることができる。また、発光部材による光の明るさを調整す
ることにより、擬似導光板演出における不透明度を調整した際の表示と同様の表示を行う
ことができる。また手前側に配置された導光板であるほど、端面に設けられた発光部材の
発光色の彩度が高くなるよう構成すれば、導光板演出と擬似導光板演出の表示の類似性を
より高めることができる。
導光板演出および擬似導光板演出の実行タイミングとしては、各演出を並行して実行す
ることとしてもよいし、独立して実行することとしてもよい。また、擬似導光板画像を表
示した後に導光板の表示制御を行う段階的な演出を実行することとしてもよいし、導光板
の表示制御を行った後に擬似導光板画像を表示した段階的な演出を実行することとしても
よい。これにより、演出効果を向上させることができる。
また、導光板演出と擬似導光板演出とを組み合わせて行う(すなわち、導光板の表示制
御と、擬似導光板画像の表示とを組み合わせた演出を実行する)こととしてもよい。例え
ば、表示内容が全て「激熱」の文字であり、表示内容の大きさがそれぞれ異なる3枚の導
光板を、表示内容の大きさが大きいものほど手前側(遊技者側)となるようにして配置し
、該3枚の導光板と演出表示装置9における3つの表示層とを用いて、あたかも6枚の導
光板を用いた導光板演出のように見せる演出を実行することとしてもよい。例えば、擬似
導光板演出用表示層の1層、擬似導光板演出用表示層の2層、擬似導光板演出用表示層の
3層、1番奥側の導光板、2番目に奥側の導光板、1番手前側の導光板の順に表示制御を
行うことにより、表示内容が拡大するように連動する演出を実行することとしてもよい。
逆に、1番手前側の導光板、2番目に手前側の導光板、1番奥側の導光板、擬似導光板演
出用表示層の3層、擬似導光板演出用表示層の2層、擬似導光板演出用表示層の1層の順
に表示制御を行うことにより、表示内容が縮小するように連動する演出を実行することと
してもよい。
また、導光板演出と、擬似導光板演出と、擬似導光板画像を表示した後に導光板の表示
制御を行う段階的な第1演出と、導光板の表示制御を行った後に擬似導光板画像を表示し
た段階的な第2演出と、導光板の表示制御と擬似導光板画像の表示とを同時に実行する第
3演出とで、信頼度が異なるものであってもよい。例えば、信頼度が、擬似導光板演出<
導光板演出<第1演出<第2演出<第3演出となっていることとしてもよいし、その逆で
あってもよい。
また、導光板演出と擬似導光板演出をそれぞれ実行可能な遊技機であれば、導光板演出
のみを実行する場合と、擬似導光板演出のみを実行する場合と、導光板演出および擬似導
光板演出を並行して実行する場合とで、大当りに対する信頼度や、遊技者にとって有利な
大当りとなることに対する信頼度や、遊技者にとって有利な遊技状態に制御されているこ
とに対する信頼度が異なることとしてもよい。例えば、遊技状態が高確率状態であるか否
かを報知しない演出モードに制御されているときに、高確率状態であれば、最も導光板演
出および擬似導光板演出を並行して実行しやすく、次に導光板演出のみを実行しやすく、
擬似導光板演出のみは実行しにくいこととしてもよい。また、低確率状態であれば、最も
擬似導光板演出のみを実行しやすく、次に導光板演出のみを実行しやすく、導光板演出お
よび擬似導光板演出は並行して実行しにくいこととしてもよい。
また、この実施の形態では説明を省略したが、擬似導光板演出の実行を示唆する擬似導
光板示唆演出を実行可能であることとしてもよい。これにより、擬似導光板演出が実行さ
れることに対する期待感を遊技者に与えることができ、興趣の向上を図ることができる。
また、導光板演出を実行可能な遊技機であれば、導光板演出の実行を示唆する導光板示唆
演出を実行可能であることとしてもよい。これにより、導光板演出が実行されることに対
する期待感を遊技者に与えることができ、興趣の向上を図ることができる。また、擬似導
光板演出および導光板演出を実行可能な遊技機であれば、擬似導光板演出および導光板演
出のうちいずれかの演出の実行を示唆する示唆演出を実行可能であることとしてもよい。
これにより、いずれかの演出が実行されることに対する期待感を遊技者に与えることがで
き、興趣の向上を図ることができる。
また、導光板と演出表示装置とを備えた遊技機において、導光板と演出表示装置の位置
関係は重畳する位置(導光板が手前側、演出表示装置が奥側(z軸方向))に設けられて
いるものに限るものではない。例えば、導光板が演出表示装置の左側または右側(x軸方
向)に設けられているものであってもよいし、上側または下側(y軸方向)に設けられて
いるものであってもよい。例えば、演出表示装置Aと、演出表示装置の手前側に設けられ
た導光板と、演出表示装置Aおよび導光板の右側(演出表示装置Aおよび導光板と重畳し
ない位置)に設けられた演出表示装置Bとを備え、導光板を用いた導光板演出と、演出表
示装置Bを用いた擬似導光板演出とを実行可能であることとし、導光板演出における表示
内容と擬似導光板演出における表示内容とが共通の絵や模様、または一続きの絵や模様と
なるよう、導光板演出および擬似導光板演出を実行可能であることとしてもよい。その場
合、通常時(導光板演出の非実行時)には演出表示装置Aにて表示されている図柄(演出
図柄、小図柄、第4図柄を含む)、異常報知、遊技球の打ち出しを指示する指示報知画像
といった画像を、導光板演出の実行中には演出表示装置Bの特殊表示層に移して表示させ
ることとしてもよい。これにより、図柄、異常報知、指示報知画像といった画像の視認を
妨げることなく導光板演出および擬似導光板演出を実行することができる。
また、以上に説明したように、この実施の形態によれば、演出態様の異なる複数種類の
特定画像演出(本例では、絵柄、実行タイミング、色調または演出パターンの異なる複数
種類の擬似導光板演出)を実行可能であることとした。これにより、特定画像演出の演出
効果を向上させることができる。他には、演出態様として、表示位置や表示画像の大きさ
が異なる複数種類の擬似導光板演出を実行可能であることとしてもよい。
また、以上に説明したように、この実施の形態によれば、特定画像よりも前面側におい
て識別情報(本例では、第4図柄、小図柄)を表示可能であることとした。これにより、
識別情報の視認性を担保しつつ、演出効果を向上させることができる。なお、「識別情報
」は、特別図柄に対応するものでなくてもよく、普通図柄に対応する図柄を表示可能であ
る場合には、普通図柄に対応する図柄を擬似導光板画像よりも前面側において表示可能で
あることとしてもよい。また、遊技者に対するプッシュボタン120などの操作部材への
操作を促す操作指示表示についても、特定画像よりも前面側において表示可能であること
としてもよい。これにより、操作指示表示を妨げることなく擬似導光板演出を実行するこ
とができる。
また、この実施の形態では、特定画像演出実行手段は、所定画像にマスクをかけること
により、所定画像の視認性を低下させた状態とする(本例では、演出制御用マイクロコン
ピュータ100は、ステップS3703,S3708を実行可能である)こととした。こ
れにより、特定画像演出の演出効果を向上させることができる。
また、この実施の形態では、特定画像演出実行手段は、特定画像の不透明度を複数回切
り替えて表示する特定画像演出を実行可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピ
ュータ100は、データパターンAの画像データを用いることによりフレーム5〜フレー
ム15の1層において不透明度が複数回切り替わる擬似導光板演出を実行可能である。ま
た、データパターンCの画像データを用いることによりフレーム24〜フレーム35の1
層,フレーム50〜フレーム75の1層において不透明度が複数回切り替わる擬似導光板
演出を実行可能である。また、データパターンDの画像データを用いることによりフレー
ム22〜フレーム25の1層,フレーム29〜フレーム35の1層および2層,フレーム
38〜フレーム43の1層〜3層,フレーム48〜フレーム53の1層〜4層,フレーム
60〜フレーム68の1層〜5層において不透明度が複数回切り替わる擬似導光板演出を
実行可能である)こととした。これにより、特定画像演出の演出効果を向上させることが
できる。
なお、不透明度の具体的な値は、上述したものに限られるものではない。例えば、不透
明度の値を「0」とした後に所定値に切り替えることを複数回繰り返すことにより、実質
的な表示のON/OFFを間欠的に切り替え、特定画像を点滅させることとしてもよい。
また、特定画像の表示自体の有無を間欠的に切り替えることにより、特定画像を点滅させ
ることとしてもよい。
また、この実施の形態では、特定画像演出実行手段は、所定画像よりも解像度の低い特
定画像を表示する特定画像演出を実行可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピ
ュータ100は、解像度が96ppiである通常演出の演出画像を表示可能であるととも
に、解像度が48ppiである擬似導光板演出の演出画像を表示可能である。図41(B
3)参照。)こととした。これにより、あたかも導光板による表示のように見せることが
できることから、導光板による演出と同様の演出効果の提供が可能であり、特定画像演出
の演出効果を向上させることができる。
また、この実施の形態では、特定画像演出実行手段は、複数の重畳する画像を特定画像
として表示する特定画像演出を実行可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュ
ータ100は、データパターンA〜Dの画像データを用いることにより、表示優先度の異
なる複数のレイヤー(ベースおよび1層〜5層)にて擬似導光板画像を表示する擬似導光
板演出を実行可能である)こととした。これにより、複数の導光板による表示のように見
せることができ、特定画像演出の演出効果を向上させることができる。
また、この実施の形態では、特定画像演出実行手段は、複数のタイミングにおいて特定
画像演出を実行可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1
擬似導光板演出実行タイミングT1および第2擬似導光板演出実行タイミングT2におい
て擬似導光板演出を実行可能である)こととした。これにより、特定画像演出の演出効果
を向上させることができる。
なお、擬似導光板演出の実行タイミングについては、リーチ前の第1擬似導光板演出実
行タイミングT1およびリーチ後の第2擬似導光板演出実行タイミングT2に限るもので
はない。例えば、大当り中に擬似導光板演出を実行可能であることとしてもよい。例えば
、高確率状態へ移行する種別の大当りとなったことを示す演出、ラウンドが継続すること
を示す演出、または大当りとなる保留記憶が記憶されていることを示す演出として、擬似
導光板演出を大当り中に実行することとしてもよい。また、特定領域に遊技球が通過した
ことにもとづいて確変状態へ移行するタイプの遊技機であれば。該特定領域に遊技球が通
過したことを示す演出として、擬似導光板演出を大当り中に実行することとしてもよい。
大当り中に擬似導光板演出を実行可能である場合においても、この実施の形態のように、
色調や演出パターンにより異なる信頼度を示すものであってもよい。
また、この実施の形態では、いずれの変動であっても擬似導光板演出を実行可能である
こととしたが、これに限るものではない。例えば、特定の遊技状態(例えば、高ベース状
態、低ベース状態、高確率状態、低確率状態)に制御されている場合や、特定の演出モー
ド(例えば、高確率状態であるか否かを遊技者に認識させにくくする潜伏モード、ミッシ
ョンモード)に制御されている場合に、擬似導光板演出を実行可能であることとしてもよ
い。また、未だ開始されていない変動に対する演出(いわゆる、先読み演出)として、擬
似導光板演出を実行可能であることとしてもよい。
また、この実施の形態では、特定画像演出実行手段は、特定画像の表示色にもとづいて
異なる演出パターンにて特定画像演出を実行可能である(本例では、演出制御用マイクロ
コンピュータ100は、ステップS2804,S2811において、色調(青、赤、虹)
にもとづいて演出パターン(PT1〜PT4)を決定可能である)こととした。これによ
り、特定画像演出の演出効果を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、擬似導光板演出において、いずれの色調であっても各演出
パターンを選択可能であることとしたが、これに限るものではなく、例えば、色調毎に専
用の演出パターンが設けられていることとしてもよい。例えば、色調が「青」であれば擬
似導光板画像が低速で点滅する演出パターンが選択され、「赤」であれば擬似導光板画像
が高速で点滅する演出パターンが選択され、「虹」であれば擬似導光板画像が点灯する演
出パターンが選択されることとしてもよい。また、一の色調に対して複数の専用演出パタ
ーンが設けられており、いずれかの専用演出パターンを用いて擬似導光板演出を実行する
こととしてもよい。
なお、この実施の形態では、図30に示したように演出表示装置9のレイヤーを設ける
こととしたが、具体例についてはこれに限るものではない。例えば、特殊表示層について
も、表示優先度が異なる複数のレイヤーを含むものであってもよい。例えば、第4図柄を
表示する第1特殊表示層と、小図柄を表示する第2特殊表示層と、異常報知画像を表示す
る第3特殊表示層とを設け、表示優先度が第3特殊表示層>第2特殊表示層>第1特殊表
示層となることとしてもよい。
同様に、例えば、通常表示層についても、表示優先度が異なる複数のレイヤーを含むも
のであってもよい。例えば、背景を表示する第1通常表示層と、演出図柄を表示する第2
通常表示層と、予告演出Aの画像を表示する第3通常表示層と、予告演出Bの画像を表示
する第4通常表示層と、保留表示やアクティブ表示(実行中の変動に対応する表示)を表
示する第5通常表示層と、保留表示やアクティブ表示に対する作用演出を表示する第6通
常表示層と、それら通常演出にかけるマスクを表示する第7通常表示層とを設け、表示優
先度が第7通常表示層>第6通常表示層>第5通常表示層>第4通常表示層>第3通常表
示層>第2通常表示層>第1通常表示層となることとしてもよい。
また、この実施の形態では、リーチ前に実行可能な第1擬似導光板演出における絵柄と
、リーチ後に実行可能な第2擬似導光板演出における絵柄とを異ならせることとしたが、
これに限るものではない。例えば、リーチ前における擬似導光板演出と、リーチ後におけ
る擬似導光板演出とで、共通の絵柄を表示可能であることとしてもよい。
また、この実施の形態では、擬似導光板演出の種別毎に一の擬似導光板画像(キャラク
タ、文字)が決定されていることとしたが、これに限るものではない。例えば、第1擬似
導光板演出において複数の擬似導光板画像が設けられており、大当りとなることに対する
信頼度にもとづいて異なる擬似導光板画像を表示することとしてもよい。
また、この実施の形態では説明を省略したが、遊技者に動作(例えば、プッシュボタン
120やトリガボタン121への押下操作、スティックコントローラ122への傾倒操作
、タッチパネルの操作)を促す動作促進表示を演出表示装置9にて行うこととしてもよい
。その場合、特殊表示層に動作促進画像を表示することとしてもよいし、通常表示層に動
作促進画像を表示することとしてもよい。
例えば、動作促進画像を表示する動作促進演出の種別によって、動作促進画像を表示す
る表示層が異なることとしてもよい。具体的には、遊技者の動作を検出した場合に大当り
に対する信頼度が高いことを示す高信頼度動作演出を実行する場合には特殊表示層に動作
指示画像を表示する一方、遊技者の動作を検出した場合に大当りに対する信頼度が高いこ
とは示さない低信頼度動作演出を実行する場合には通常表示層に動作指示画像を表示する
こととしてもよい。これにより、動作指示画像と擬似導光板画像が重畳して表示される場
合に、高信頼度動作演出であれば擬似導光板画像より動作指示画像を優先して表示可能で
あるとともに、低信頼度動作演出であれば動作指示画像より擬似導光板画像を優先して表
示可能である。
また、例えば、動作促進画像を表示するタイミングによって、動作促進画像を表示する
表示層が異なることとしてもよい。具体的には、擬似導光板演出の実行中でないときに動
作促進表示を行う場合には特殊表示層に動作指示画像を表示する一方、擬似導光板演出の
実行中に動作促進表示を行う場合には通常表示層に動作指示画像を表示することとしても
よい。これにより、動作指示画像と擬似導光板画像が重複して表示される場合に、先に動
作指示表示を行っていたときには擬似導光板画像より動作指示画像を優先して表示可能で
あるとともに、先に擬似導光板演出を実行していたときには動作指示画像より擬似導光板
画像を優先して表示可能である。
また、この実施の形態では説明を省略したが、擬似連を伴う変動である場合には、再変
動が行われる度に擬似導光板演出を繰り返して実行することとしてもよい。その場合、一
つ前に実行した擬似導光板演出が示す信頼度より低い信頼度を示す色調や演出パターンは
選択されないようにすることが好ましい。具体的に、色調が「赤」である第1擬似導光板
演出を実行した後に再変動が行われるときには、該再変動後には色調が「青」である第1
擬似導光板演出は実行しないこととしてもよい。例えば、再変動が2回行われる変動では
、1回目の再変動の前、1回目の再変動の後であって2回目の再変動の前、および2回目
の再変動の後に、第1擬似導光板演出を実行可能であるが、1回目の第1擬似導光板演出
の色調が「青」、2回目の第1擬似導光板演出の色調が「赤」、3回目の第1擬似導光板
演出の色調が「虹」としてもよいし、1回目および2回目の第1擬似導光板演出の色調が
「青」、3回目の第1擬似導光板演出の色調が「赤」としてもよい。これにより、一旦期
待感を与えたにもかかわらず遊技者を落胆させることを防止することができる。
また、この実施の形態では、擬似導光板演出用表示層(ベース、1層〜5層)のうち複
数の表示層を用いた擬似導光板演出を実行することとしたが、これに限るものではなく、
いずれか一の表示層のみ表示を行う擬似導光板演出を実行可能であることとしてもよい。
また、この実施の形態では説明を省略したが、異常の発生を検出する検出手段を備え、
特定画像演出実行手段は、特定画像演出の実行中に特定画像よりも前面側において異常報
知画像を表示可能であることとしてもよい。具体的には、以下の変形例1を用いて説明す
る。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。
例えば、変形例1において、CPU56は、異常入賞(例えば、大当り中でないときに
大入賞口への入賞)、ガラス扉枠2の開放、上皿に遊技球が貯まり過ぎること、または異
常磁気や異常電波といった異常の発生を検出可能であり、演出制御用CPU101は、異
常の発生が検出された場合に、異常が発生した旨を示す異常報知を演出表示装置9の特殊
表示層に表示することとする。これにより、異常報知の視認を妨げることなく擬似導光板
演出を実行することができ、特定画像演出(擬似導光板演出)の演出効果を向上させるこ
とができる。
なお、変形例1において、発生した異常の種類によって、異常報知を表示する表示層を
異ならせることとしてもよい。例えば、軽微な異常(例えば、上皿に遊技球が貯まり過ぎ
ること)が発生した場合には異常報知を通常表示層に表示する一方、重大な異常(その他
の異常)が発生した場合には異常報知を特殊表示層に表示することとしてもよい。このよ
うに、軽微な異常が発生した場合には擬似導光板画像を異常報知より優先して表示するこ
とにより、擬似導光板演出の演出効果の低下を防止することができる一方、重大な異常が
発生した場合には異常報知を擬似導光板画像より優先して表示することにより、異常の発
生を確実に報知することができる。
また、この実施の形態では説明を省略したが、遊技領域に向けて遊技媒体を発射可能な
発射手段を備え、特定画像演出実行手段は、特定画像演出の実行中に遊技領域における第
1経路および該第1経路とは異なる第2経路のいずれに遊技媒体を発射するかを指示する
指示報知画像を、特定画像よりも前面側に表示可能であることとしてもよい。具体的には
、以下の変形例2を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、
説明を省略する。
例えば、変形例2において、遊技機には、遊技領域7の略左側に打ち出された遊技球が
流下する第1経路に第1始動入賞口13が、遊技領域7の略右側に打ち出された遊技球が
流下する第2経路にゲート32および第2始動入賞口14がそれぞれ配置されており、高
ベース状態において第2経路への遊技球の打ち出しを指示する指示報知画像(いわゆる、
右打ち報知画像)を演出表示装置9の特殊表示層に表示することとしてもよい。また、低
ベース状態に切り替わってから所定期間は第1経路への遊技球の打ち出しを指示する指示
報知画像を演出表示装置9の特殊表示層に表示することとしてもよい。これにより、指示
報知画像の視認を妨げることなく擬似導光板演出を実行することができ、特定画像演出(
擬似導光板演出)の演出効果を向上させることができる。
また、この実施の形態では説明を省略したが、遊技者の動作に応じて遊技に関する演出
調整(例えば、音量調整、輝度調整、モード切替など)が可能な遊技機であってもよい。
具体的には、以下の変形例3を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所に
ついては、説明を省略する。
変形例3においては、図25に示した演出制御プロセス処理のステップS800〜S8
07のいずれかの処理を実行する前に、演出制御用CPU101は、音量状況表示処理を
実行する。音量状況表示処理は、音量調整の調整状況を表示するための処理を含んでいる
。詳しくは、音量状況表示処理は、スーパーリーチ演出中以外の遊技状態、または、客待
ち状態などであってエラー表示中でない状態(第1状態)では、遊技者によるスティック
コントローラ122などの操作の有無に関わらず、音量調整の調整状況を示す音量状況表
示画像VLを演出表示装置9の表示画面に視認可能に表示するための処理を含んでいる。
図46は、変形例3における音量状況表示処理を示すフローチャートである。図46に
示す音量状況表示処理において、演出制御用CPU101は、まず、スーパーリーチ演出
中であるか否かを判定する(ステップS601)。ステップS601の処理では、例えば
、当該変動がスーパーリーチ変動パターンであってリーチ演出期間であるか否かを確認す
ればよい。
ステップS601にてスーパーリーチ演出中でない場合には(ステップS601;No
)、スーパーリーチ時操作フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステ
ップS602)。スーパーリーチ時操作フラグは、スーパーリーチ演出中に遊技者がステ
ィックコントローラ122を操作した場合にオン状態となるフラグである。
ステップS602にてスーパーリーチ時操作フラグがオン状態にセットされていない場
合には(ステップS602;No)、演出表示装置9に音量状況表示を表示する表示制御
を実行する(ステップS603)。例えば、音量状況表示としての音量状況表示画像VL
が、図48に示すように、演出表示装置9の表示画面に表示される。つまり、現在の音量
出力レベルを示す音量状況表示画像VLが表示される。例えば、音量状況表示画像VLは
、横並びに5つ配列された矩形状の画像表示区画を左詰で点灯させた態様の画像表示であ
って、図48では5つの画像表示区画を左端から3つ分の点灯させた態様の画像表示とな
っている。
詳しくは、音量が所定の最低レベル(音量出力が通常よりも抑えられた低音レベルであ
って消音レベルではない)の場合には、5つの画像表示区画が全て消灯した態様の画像表
示となる。なお、最低レベルを消音レベルとしてもよい。また、最低レベルよりも一つ大
きい第1レベルの場合には、最左端の画像表示区画が点灯した態様の画像表示となる。第
1レベルよりも一つ大きい第2レベルの場合には、左端から2つ分の画像表示区画が点灯
した態様の画像表示となる。第2レベルよりも一つ大きい第3レベル(つまり通常レベル
)の場合には、左端から3つ分の画像表示区画が点灯した態様の画像表示となる。第3レ
ベルよりも一つ大きい第4レベルの場合には、左端から4つ分の画像表示区画が点灯した
態様の画像表示となる。また、最大レベル(第5レベル)の場合には、5つの画像表示区
画が全て点灯した態様の画像表示となる。このように遊技者は、音量状況表示画像VLを
見ることで、現在の音量出力レベルが把握できる。なおこの変形例3では、音量状況表示
画像VLをメーター式の表示態様としているが、これに限らず、数字や数値などによる数
式の表示態様としたり、色彩式の表示態様(例えば、青→緑→黄→赤色の順に変化し、赤
色になるほど大きいことを示すような表示)としたりするなど、各種の表示態様を用いて
もよい。
ステップS602にてスーパーリーチ時操作フラグがセット(オン状態)されていた場
合には(ステップS602;Yes)、演出表示装置9に音量状況表示(音量状況表示画
像VLの表示)を継続させる表示制御を実行し(ステップS604)、スーパーリーチ時
操作フラグをオフ状態にリセットする(ステップS605)。このステップS604、S
605は、スーパーリーチ演出の終了直前に音量変更操作があった場合の音量状況表示を
継続するための処理である。これにより、スーパーリーチ演出の終了直前に音量変更操作
を行うことで表示させた音量状況表示画像VLをスーパーリーチ演出の終了後も継続して
表示させることができ、スーパーリーチ演出の終了タイミングで一度消去されることを防
止できる。
ステップS603の処理を実行した後や、ステップS605の処理を実行した後には、
音量変更操作の有無を判定する(ステップS606)。音量変更操作有りの場合には(ス
テップS606;Yes)、変更後の音量状況表示(変更後の音量状況表示画像VLの表
示)および変更後の音量設定を実行する(ステップS607)。具体的には、遊技者がス
ティックコントローラ122を操作したことを傾倒方向センサユニット123が検出した
場合には(ステップS606;Yes)、演出表示装置9に変更後の音量状況表示画像V
Lを表示する表示制御を実行するとともに、変更後の音量設定値をRAM122に記憶さ
せ、スピーカ27から変更後の音量出力されるように音声出力基板70を制御するといっ
た変更後の音量設定を実行する(ステップS607)。
例えば、スティックコントローラ122は左右方向に操作可能であり、遊技者がスティ
ックコントローラ122を右方向に1回操作すると、画像表示区画の点灯した態様が1つ
増えた変更後の音量状況表示画像VLが演出表示装置9に表示されるとともに、スピーカ
27からの音量出力が1レベル上がる。それとは逆に、遊技者がスティックコントローラ
122を左方向に1回操作すると、画像表示区画の点灯した態様が1つ減った変更後の音
量状況表示画像VLが演出表示装置9に表示されるとともに、スピーカ27からの音量出
力が1レベル下がる。
ステップS607の処理を実行した後には、スーパーリーチ以外時操作フラグがオン状
態にセットされているか否かを判定する(ステップS608)。スーパーリーチ以外時操
作フラグは、スーパーリーチ演出中以外のときに遊技者がスティックコントローラ122
を操作した場合にオン状態となるフラグである。
一方、音量変更操作無しの場合には(ステップS606;No)、スーパーリーチ以外
時操作フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップS609)。
ステップS608の処理を実行した後や、ステップS609にてスーパーリーチ以外時
操作フラグがオン状態にセットされている場合(ステップS609;Yes)には、操作
後所定期間(例えば3秒)が経過したか否かを判定する(ステップS610)。操作後所
定期間が経過した場合には(ステップS610;Yes)、スーパーリーチ以外時操作フ
ラグをオフ状態にリセットする(ステップS611)。なお、操作後所定期間(例えば3
秒)は、最初の操作後から所定期間(3秒)が経過するまでとしてもよいし、所定期間内
に複数回操作があった場合には最後の操作から所定期間(3秒)が経過するまでとしても
よい。また、この変形例3では、操作後所定期間としているが、音量状況表示画像VLの
表示開始から所定期間(例えば3秒)が経過するまでとしてもよい。
ステップS601に戻って、スーパーリーチ演出中の場合には(ステップS601;Y
es)、スーパーリーチ以外時操作フラグがオン状態にセットされているか否かを判定す
る(ステップS612)。スーパーリーチ以外時操作フラグがオフ状態である場合には(
ステップS612;No)、スーパーリーチ時操作フラグがオン状態にセットされている
か否かを判定する(ステップS613)。スーパーリーチ時操作フラグがオフ状態である
場合には(ステップS613;No)、音量状況表示を消去する処理を実行する(ステッ
プS614)。このステップS613、S614は、原則としてスーパーリーチ演出中に
音量状況表示をさせないための処理である。詳しくは、スーパーリーチ演出(特定演出)
を実行する第2状態、つまりスーパーリーチ演出中の遊技状態では、遊技者による要求が
無い限り、演出表示装置9に音量状況表示画像VLを表示しないようにしている(音量状
況表示画像VLを消去している)。これにより、遊技者に特に見せたい遊技演出(大事な
予告などを含む演出)の一例であるスーパーリーチ演出の実行中では、音量状況表示画像
VLを表示しないようにでき、スーパーリーチ演出の演出効果の低下を抑制できる。
ステップS609にてスーパーリーチ以外時操作フラグがオフ状態である場合(ステッ
プS609;No)、ステップS610にて操作後所定期間が経過していない場合(ステ
ップS610;No)、ステップS611の処理を実行した後、ステップS612にてス
ーパーリーチ以外時操作フラグがオン状態にセットされている場合(ステップS612;
Yes)、ステップS613にてスーパーリーチ時操作フラグがオン状態にセットされて
いる場合(ステップS613;Yes)、ステップS614の処理を実行した後には、音
量状況表示処理を終了する。
なお、図46に示す音量状況表示処理(ステップS162)によれば、客待ち状態にお
いても音量状況表示画像VLを表示することができる。
図47は、変形例3における一時表示処理を示すフローチャートである。一時表示処理
は、変動中において、スーパーリーチ演出を実行するときに実行される処理である。図4
7に示す一時表示処理では、演出制御用CPU101は、まず、スーパーリーチ以外時操
作フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップS701)。スーパ
ーリーチ以外時操作フラグがオン状態にセットされている場合(ステップS701;Ye
s)には、操作後所定期間(例えば3秒)が経過したか否かを判定する(ステップS70
2)。操作後所定期間が経過していない場合には(ステップS702;No)、音量変更
操作の有無を判定する(ステップS703)。
音量変更操作有りの場合には(ステップS703;Yes)、変更後の音量状況表示(
変更後の音量状況表示画像VLの表示)および変更後の音量設定を実行する(ステップS
704)。このステップS704では、遊技者がスティックコントローラ122を操作(
例えば、左方向または右方向に操作)したことを傾倒方向センサユニット123が検出し
たときには、演出表示装置9に変更後の音量状況表示画像VLを表示する表示制御を実行
するとともに、変更後の音量設定値を記憶させ、スピーカ27から変更後の音量出力され
るように音声出力基板70を制御するといった変更後の音量設定を実行する(ステップS
704)。
一方、操作後所定期間が経過した場合には(ステップS702;Yes)、演出表示装
置9に表示されている音量状況表示画像VLを消去する音量状況表示消去の処理を実行し
(ステップS705)、スーパーリーチ以外時操作フラグをオフ状態にリセットする(ス
テップS706)。
ステップS701にてスーパーリーチ以外時操作フラグがオフの場合(ステップS70
1;No)や、ステップS703にて音量変更操作無しの場合(ステップS703;No
)や、ステップS704の処理を実行した後や、ステップS706の処理を実行した後に
は、スーパーリーチ時操作フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステ
ップS707)。
ステップS707にてスーパーリーチ時操作フラグがオフ状態の場合には(ステップS
707;No)、音量変更の操作開始受付の有無を判定する(ステップS708)。ステ
ップS708にて操作開始受付ありの場合(ステップS708;Yes)、つまり、遊技
者がスティックコントローラ122を操作したことを傾倒方向センサユニット123が検
出した場合には、演出表示装置9に現在の音量状況表示画像VLを表示する表示制御を実
行する(ステップS709)。図48(D)に示すように、スーパーリーチ演出中におい
て、スティックコントローラ122の操作に応じて現在の音量状況表示画像VLを演出表
示装置9に表示する。ステップS709の処理を実行した後には、スーパーリーチ時操作
フラグをオン状態にセットする(ステップS710)。
ステップS707にてスーパーリーチ時操作フラグがオンの場合(ステップS707;
Yes)や、ステップS710の処理を実行した後には、操作後所定期間(例えば3秒)
が経過したか否かを判定する(ステップS711)。操作後所定期間が経過していない場
合には(ステップS711;No)、音量変更操作の有無を判定する(ステップS712
)。音量変更操作有りの場合には(ステップS712;Yes)、変更後の音量状況表示
画像VLの表示および変更後の音量設定を実行する(ステップS713)。具体的には、
遊技者がスティックコントローラ122を左右方向に操作したことを傾倒方向センサユニ
ット123が検出した場合には(ステップS712;Yes)、スティックコントローラ
122の左右方向への操作回数に応じた変更後の音量状況表示画像VLを演出表示装置9
に表示する表示制御を実行するとともに、その操作回数に応じた変更後の音量設定値をR
AM122に記憶させ、スピーカ27から変更後の音量出力されるように音声出力基板7
0を制御するといった変更後の音量設定を実行する(ステップS607)。
例えば図48(E)に示すように、遊技者がスティックコントローラ122を右方向に
1回操作すると、画像表示区画の点灯した態様が1つ増えた変更後の音量状況表示画像V
L(第4レベルの音量状況表示画像VL)が演出表示装置9に表示されるとともに、スピ
ーカ27からの音量出力が1レベル上がる。なお前記とは逆に、遊技者がスティックコン
トローラ122を左方向に1回操作すると、画像表示区画の点灯した態様が1つ減った変
更後の音量状況表示画像VLが演出表示装置9に表示されるとともに、スピーカ27から
の音量出力が1レベル下がる。
操作後所定期間が経過した場合には(ステップS711;Yes)、音量状況表示を消
去する処理を実行する(ステップS714)。例えば図48(F)に示すように、操作後
所定期間が経過すると、音量状況表示画像VLの表示が消去される。つまり、音量状況表
示が非表示となる。このようにスーパーリーチ演出中において、遊技者の操作があると音
量状況表示画像VLが一時的に表示され、操作後所定期間が経過した時点で未だスーパー
リーチ演出中である場合には音量状況表示画像VLが消去されるようになっている。
ステップS714の処理を実行した後には、スーパーリーチ時操作フラグをオフ状態に
リセットする(ステップS715)。そして、ステップS708にて操作開始受付なしの
場合(ステップS708;No)や、ステップS712にて音量変更操作なしの場合(ス
テップS712;No)や、ステップS713の処理を実行した後や、ステップS715
の処理を実行した後には、一時表示処理を終了する。
次に、スーパーリーチ変動表示において音量変更操作ありの場合について図48を用い
て説明する。図48は、変形例3におけるスーパーリーチ変動表示において音量変更操作
ありの場合の演出例を示している。この実行例では、アクティブ表示変化演出が実行され
て図48(A)に示すようにアクティブ表示の表示態様が「赤」となり、図48(A)に
示すように飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態(リーチ成立)となったとことから説明
する。また、音量状況表示処理により、図48(A)に示すように音量状況表示画像VL
が演出表示装置9に表示される。
図48(B)を経て、図48(C)に示すようなスーパーリーチにおけるリーチ演出が
実行される。図48(C)に示すような演出画像(例えば「スーパーリーチ」の文字によ
る画像)を演出表示装置9の画面上に表示することなどにより、スーパーリーチの報知が
行われる。遊技者はスーパーリーチ演出が実行されることを把握できる。また、図48(
C)に示すように、飾り図柄の可変表示が演出表示装置9の画面の左上箇所に縮小表示さ
れる。また、音量状況表示消去処理(ステップS614)により、図48(C)に示すよ
うに、音量状況表示画像VLが演出表示装置9の画面上から消去される。また、図48(
C)に示すように、保留表示が消去される。
次に、図48(D)に示すように、スーパーリーチ演出中において、スティックコント
ローラ122の操作があると、音量状況表示画像VLが表示される。そして、遊技者がス
ティックコントローラ122を右方向に1回操作した場合には、図48(E)に示すよう
に、画像表示区画の点灯した態様が1つ増えた変更後の音量状況表示画像VL(第4レベ
ルの音量状況表示画像VL)が演出表示装置9に表示されるとともに、スピーカ27から
の音量出力が1レベル上がる(第4レベルの音量出力となる)。そして、操作後所定期間
(例えば3秒)が経過すると、図48(F)に示すように、音量状況表示画像VLが消去
される。
図48(D)を経て、図48(H)に示すようにバトル演出結果(ここでは例えばバト
ル敗北結果)が表示されることによりスーパーリーチ演出が終了し、例えば図48(I)
に示すようなリーチ組合せの最終停止図柄が導出表示される。また、図48(I)に示す
ように、スーパーリーチ演出が終了したため、変更後の音量状況表示画像VLが表示され
るとともに、保留表示が復帰される。
また、図48(D)、(E)に示すように、スーパーリーチ演出中の遊技状態(第2状
態)における音量状況表示画像VLは、図48(I)に示すようにスーパーリーチ演出中
以外の遊技状態(第1状態)のときの音量状況表示画像VLの表示態様と同じに表示され
るので、第2状態における音量状況表示画像VLの表示を分かり易くすることができる。
なお、前述のように第1状態と第2状態とで同じでなくてもよい。例えば、第2状態にお
ける音量状況表示画像VLは、[1]第1状態における音量状況表示画像VLとは異なる
表示を第1状態の場合と同じ表示箇所に表示してもよいし、[2]第1状態における音量
状況表示画像VLとは同じ表示を第1状態の場合と異なる表示箇所に表示してもよいし、
[3]第1状態における音量状況表示画像VLとは異なる表示を第1状態の場合と異なる
表示箇所に表示してもよい。
以上、変形例3のパチンコ遊技機1によれば、スーパーリーチ演出中以外の遊技状態(
第1状態)では、遊技者のスティックコントローラ122の操作の有無(遊技者の動作)
に関わらず、音量状況表示画像VL(音量調整状況)を演出表示装置9に視認可能に表示
するので、スーパーリーチ演出中以外の遊技状態では音量状況表示画像VLを常時視認で
きる。また、スーパーリーチ演出(特定演出)を実行するスーパーリーチ演出中の遊技状
態(第2状態)では、音量状況表示画像VLを視認不可能とし、遊技者のスティックコン
トローラ122の操作があった場合には、遊技者のスティックコントローラ122の操作
に基づいて音量状況表示画像VLを操作後所定期間が経過するまで(所定条件が成立する
まで)表示する。つまり、スーパーリーチ演出中の遊技状態では、音量状況表示画像VL
の表示を必要最小限に留めることができる。これにより、スーパーリーチ演出(特定演出
)の演出効果の低下を抑制しつつ、遊技者の要望に応じて音量状況表示画像VLを表示す
ることができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
また、特定演出は、遊技者にとって有利な有利状態となることを示唆する演出(例えば
スーパーリーチ演出)である。このため、スーパーリーチ演出についての演出効果の低下
を抑制しつつ、遊技者の要望に応じて音量状況表示画像VLを表示することができ、遊技
の興趣性を向上させることができる。
また、音量状況表示画像VLは、図48(I)に示すように、変動停止時の飾り図柄に
被らない位置に表示されるので、飾り図柄の最終停止図柄、つまり、遊技結果の視認を阻
害しないようにしつつ、音量調整を実行できる。
また、スーパーリーチ演出中の遊技状態(第2状態)では、遊技者によるスティックコ
ントローラ122の操作検出から所定期間(あるいは、音量状況表示画像VLの表示開始
から所定期間)だけ音量状況表示画像VLを表示するので、音量状況表示画像VLの表示
を必要最小限に留めることができる。これにより、スーパーリーチ演出(特定演出)の演
出効果の低下を抑制しつつ、遊技者の要望に応じて音量状況表示画像VLを表示すること
ができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
この変形例3では、第1状態は、スーパーリーチ演出中以外の遊技状態としているが、
スーパーリーチ演出の実行前(開始前)までの期間またはスーパーリーチ演出の実行後(
終了後)の期間のいずれかの状態としてもよい。また、第1状態は、1回の変動における
スーパーリーチ演出の実行前(開始前)までの期間または1回の変動におけるスーパーリ
ーチ演出の実行後(終了後)の期間の少なくとも一方の状態としてもよく、第2状態は1
回の変動におけるスーパーリーチ演出を実行する期間の状態としてもよい。
また、スーパーリーチ演出中以外の遊技状態(第1状態)からスーパーリーチ演出中の
遊技状態(第2状態)に移行する前に遊技者のスティックコントローラ122の操作(遊
技者の動作)に応じて音量調整(演出調整)の音量状況表示画像VLの表示が開始され、
第1状態から第2状態に移行するときに所定条件が不成立の場合、つまりスーパーリーチ
演出中になったが操作後所定期間(3秒)が経過していない場合には、遊技者の動作の検
出または移行の時から所定期間経過するまで音量状況表示画像VLの表示を延長するので
、音量状況表示画像VLの表示をスーパーリーチ演出中になった後も所定期間延長表示す
ることができる。つまり、スーパーリーチ演出の開始直前に開始された音量調整のための
音量状況表示画像VLが該スーパーリーチ演出の開始タイミングで途中終了することを防
止でき、音量状況表示画像VLの表示が途中で消去されるという違和感の招来を防止でき
る。また、スーパーリーチ演出が開始された直後に遊技者がスティックコントローラ12
2の操作を再度行う必要がなく、ユーザーフレンドリーな遊技機を提供することができる
また上記とは逆に、スーパーリーチ演出中の遊技状態(第2状態)からスーパーリーチ
演出中以外の遊技状態(第1状態)に移行する前に遊技者のスティックコントローラ12
2の操作(遊技者の動作)に応じて音量調整(演出調整)の音量状況表示画像VLの表示
が開始され、第2状態から第1状態に移行するときに所定条件が不成立の場合、つまりス
ーパーリーチ演出が終了してスーパーリーチ演出中以外の遊技状態になったが操作後所定
期間(3秒)が経過していない場合には、第1状態への移行後も音量状況表示画像VLの
表示を継続するので、所定期間経過時に音量状況表示画像VLの表示を消去する処理を不
要にできる。言い換えれば、第1状態では音量状況表示画像VLの表示を常時行うので、
音量状況表示画像VLを所定期間経過時に一度消去してから再度表示を開始させるという
無駄な処理を省くことができる。また、所定期間経過時のタイミングにて音量状況表示画
像VLの表示が一瞬消えるという違和感の招来も防止できる。
また、上述した実施の形態にて説明した遊技機の制御内容(所定画像を表示する所定演
出の実行中において、所定画像の視認性を低下させた状態で、特定画像を所定画像よりも
前面側に重畳して表示する特定画像演出を実行可能であるという内容)を、変形例3にて
説明した遊技機に適用することとしてもよい。例えば、擬似導光板演出を実行可能であり
、第1状態では遊技者の動作に関わらず調整状況を視認可能に表示し、第1状態とは異な
る状態であって特定演出を実行する第2状態では、調整状況を視認困難または視認不可能
とし、遊技者の動作に基づいて、調整状況を所定条件が成立するまで表示可能であること
としてもよい。その場合、音量状況表示画像VLの表示と擬似導光板演出の表示とが重複
して行われるときには、音量状況表示画像VLの表示の方が擬似導光板画像よりも高い優
先度にて表示(擬似導光板演出用表示層よりも表示優先度の高いレイヤーにて音量状況表
示画像VLを表示)することとしてもよい。
また、上記の実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄
を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にか
ぎられない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである
必要ななく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。
また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可
変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互
に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そ
して、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示さ
れるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるも
のであってもよい。
なお、上述した実施の形態について、特別図柄や演出図柄の可変表示結果にもとづいて
大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第一種の遊技機)について説明したが、遊技
領域に設けられた可変入賞球装置(いわゆる役物)内の特定入賞口(V入賞口)に遊技球
が入賞(V入賞)したことにもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第二
種の遊技機)や、第一種と第二種とを組み合わせた遊技機において適用することとしても
よい。
また、この実施の形態では、発生した大当りの大当り種別にもとづいて確変状態へ移行
可能とするが、これに限るものではない。例えば、大入賞口内に遊技球が通過可能な特定
領域が設けられており、大当り中に該特定領域を遊技球が通過した場合に確変状態へ移行
する一方、大当り中に該特定領域を遊技球が通過しなかった場合に通常状態へ移行するよ
うなものであってもよい。その場合、大当り種別によって特定領域への遊技球の通過しや
すさを変化させることにより、実質的な確変大当りおよび非確変大当りを実現するもので
あってもよい。例えば、大当り種別によって大入賞口の開放時間を異ならせることにより
、特定領域への遊技球の通過のしやすさを変化させることとしてもよい。具体的には、大
入賞口の開放時間が長い大当り種別を特定領域へ遊技球が通過しやすい大当り(実質的な
確変大当り)とし、大入賞口の開放時間が短い大当り種別を特定領域へ遊技球が通過しに
くい大当り(実質的な非確変大当り)としてもよい。
なお、上記の実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無
等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するた
めに、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ
乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に
通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御
用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無
など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変
動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無
など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や
変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコ
ンピュータ100は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示
における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ56
0の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで
実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100の方で選
択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコ
マンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過して
から(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。
なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信
する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより
変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかな
ければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出
制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演
出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御
する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ラン
プ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2
つの基板を設けるようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%や
A:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=10
0%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他
方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用
マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイク
ロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライ
バ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドラ
イバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コ
マンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコン
ピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが
単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ラ
ンプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信した
ことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを
、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演
出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出
制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコ
ンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に
、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマン
ドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当りとな
るか否かや変動パターン種別の入賞時判定(先読み判定)を行い、その入賞時判定結果を
示すコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信し、演出制御用マイク
ロコンピュータ100側で、その入賞時判定結果を示すコマンドにもとづいて先読み予告
演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、演出制御用マイク
ロコンピュータ100側で入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。この
場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞の発生時に抽出した
大当り判定用乱数(ランダムR)や変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値のみ
を指定するコマンドを送信するようにし、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、
それらのコマンドで指定される乱数の値にもとづいて入賞時判定(先読み判定)を行うよ
うに構成してもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダ
ルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種
類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたとき
に停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い
出されるスロット機に適用することも可能である。
また、上記の実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが本発
明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技
球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機
に適用することもできる。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、
上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変
更や追加があっても本発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示
した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限
的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明及び後述の説明で
はなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのす
べての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、遊技を行うことが可能な遊技機であって、期待度が
異なる複数段階の演出態様(例えば、第1〜第4演出態様。図92参照)により特別演出
(例えば、役物演出)を実行可能な特別演出実行手段と、前記特別演出に対応した表示態
様により第1画像(例えば、役物エフェクト演出画像)を表示可能であるとともに、期待
度が異なる複数段階の表示態様により、前記第1画像とは異なる第2画像(例えば、アク
ティブ表示や保留表示)を表示可能な表示手段と、所定画像(例えば、演出図柄や背景な
どの通常演出画像)を表示する所定演出(例えば、変動中演出などの通常演出)の実行中
において、前記所定画像の視認性を低下させた状態で、特定画像(例えば、疑似導光板画
像)を前記所定画像よりも前面側(例えば、通常演出画像を表示する通常表示層よりも表
示優先度の高いレイヤーである擬似導光板演出用表示層)に重畳して表示する特定画像演
出(例えば、擬似導光板演出)を実行可能である特定画像演出実行手段とを備え、前記表
示手段は、前記第1画像と前記第2画像とを少なくとも一部が重畳する態様により表示可
能であり(図96,図97参照)、前記第2画像は、前記第1画像と比較して画像表示の
優先度が高く設定され(図96,図97参照)、前記特定画像よりも前面側において識別
情報(例えば、第4図柄、小図柄)を表示可能である遊技機が挙げられる。
上記遊技機によれば、興趣を向上させることができる。また、遊技者を混乱させてしま
うことを防止できる。特に、1の可変表示中に、特定画像演出と特別演出が実行されれば
、より遊技者の注目を集めることができ、より興趣を向上できる。さらに、第1画像と第
2画像とが重畳して表示されても、第2画像の画像表示優先度が高いことから、遊技者は
第2画像を容易に識別でき、加えて、特定画像より前面側で識別情報が表示可能であるの
で、遊技者が遊技の途中で遊技状態を誤認識することを抑制でき、遊技者を混乱させてし
まうことをより防止できる。
また、上記遊技機では、1の可変表示中に、特定画像演出と特別演出とが同時に実行さ
れてもよいし、先に一方が実行され、次に他方が実行されてもよい。また、1の可変表示
中に、特定画像演出のみが実行されるとしてもよいし、特別演出のみが実行されるとして
もよい。
また、上記遊技機では、特定画像演出の実行中及び特別演出の実行中において、識別情
報を表示可能としてもよい。
さらに、興趣を向上させることができるとともに、遊技者を混乱させてしまうことを防
止できる遊技機の形態の一例として、遊技を行う遊技機であって、期待度が異なる複数段
階の演出態様(例えば、第1〜第4演出態様。図92参照)により特別演出(「特定演出
」ということがある。)(例えば、役物演出)を実行可能な特別演出実行手段(単に「演
出手段」ということがある。)と、特定演出に対応した表示態様により第1画像(「対応
画像」ということがある。)(例えば、役物エフェクト演出画像)を表示可能であるとと
もに、期待度が異なる複数段階の表示態様により第2画像(「所定画像」ということがあ
る。)(例えば、アクティブ表示や保留表示)を表示可能な表示手段(例えば、演出表示
装置909)とを備え、表示手段は、第1画像と第2画像とを少なくとも一部が重畳する
態様により表示可能であり(図96,図97参照)、第2画像像は、第1画像と比較して
画像表示の優先度が高く設定されている(図96,図97参照)遊技機が挙げられる。以
下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
以下、他の形態例を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊
技機901の全体の構成について説明する。図49はパチンコ遊技機901を正面からみ
た正面図である。なお、この他の形態例を「第1の形態例」ということがある。
パチンコ遊技機901は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側
に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機901は、遊
技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠902を有する。遊技枠
は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けら
れる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤906
を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠902の下部表面には打球供給皿(上皿)903がある。打球供給皿903
の下部には、打球供給皿903に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿904や、
打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)905が設けられている。また、ガラス扉
枠902の背面には、遊技盤906が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤90
6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体
である。また、遊技盤906の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域90
7が形成されている。
遊技領域907の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9
09が設けられている。演出表示装置909の表示画面には、第1特別図柄または第2特
別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって
、演出表示装置909は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄
表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可
変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄
表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置909の表示画面において
固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置90
9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御され
る。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器908aで第1特別図柄の
可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置909で演出表示
を実行させ、第2特別図柄表示器908bで第2特別図柄の可変表示が実行されていると
きに、その可変表示に伴って演出表示装置909で演出表示を実行させるので、遊技の進
行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置909において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)
となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図
柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形
している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が
入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している
状態(以下、これらの状態を「リーチ状態」という。)において行われる演出を「リーチ
演出」という。また、リーチ状態やその様子を「リーチ態様」という。さらに、リーチ演
出を含む可変表示を「リーチ可変表示」という。そして、演出表示装置909に変動表示
される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終
了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
演出表示装置909の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普
通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域909c,909dが設けられてい
る。この形態例では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4
図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域909cと、第2特別図柄
の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の
第4図柄表示領域909dとが設けられている。
この形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであ
るが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ90
100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって
行われる。)、演出表示装置909を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表
示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全
部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そ
のため、演出表示装置909上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるの
か否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この形態例では、演出表示装置909の
表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認
することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお
、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽するこ
とはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称す
ることがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域909cと第2特別図柄用の第4図柄
表示領域909dを、「第4図柄表示領域」と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域909c,909dを所定の表示色
(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによっ
て実現される。第1特別図柄表示器908aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特
別図柄用の第4図柄表示領域909cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは
同期している。第2特別図柄表示器908bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特
別図柄用の第4図柄表示領域909dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは
同期している。なお、「可変表示が同期する」とは、可変表示の開始時点および終了時点
が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器9
08aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領
域909cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はず
れのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、
大当りの種類(通常大当りや確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせても
よい。)で点灯されたままになる。第2特別図柄表示器908bにおいて大当り図柄が停
止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域909dにおいて大当りを想
起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示される
のに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(通常大当りや確
変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままにな
る。なお、第4図柄表示領域909c,909dの消灯時の表示色は、消灯したときに背
景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例え
ば、黒色)であることが望ましい。
なお、この形態例では、第4図柄表示領域を演出表示装置909の表示画面の一部に設
ける場合を示しているが、演出表示装置909とは別に、ランプやLEDなどの発光体を
用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変
動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現され
るようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって
大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この形態例では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第
4図柄表示領域909c,909dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特
別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置909の表示画面の一部に設け
るようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示
領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1
特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変
動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異
なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄
の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期
して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄
の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すよ
うな表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい
。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第
2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であ
っても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
遊技盤906における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する
第1特別図柄表示器(第1可変表示部)908aが設けられている。この形態例では、第
1特別図柄表示器908aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例え
ば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器908aは、
0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤906にお
ける下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器
(第2可変表示部)908bが設けられている。第2特別図柄表示器908bは、0〜9
の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されて
いる。すなわち、第2特別図柄表示器908bは、0〜9の数字(または、記号)を可変
表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この形態例では、第1特別図
柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類
が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器908aおよび第2特別図柄表示器9
08bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示する
ように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを「特別図柄」と総称することがあり、第1特別
図柄表示器908aと第2特別図柄表示器908bとを「特別図柄表示器(可変表示部)
」と総称することがある。
なお、この形態例では、2つの特別図柄表示器908a,908bを備える場合を示し
ているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条
件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口9013または第2始動
入賞口9014を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、
保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行
されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに
もとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導
出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域と
して定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞
した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例
)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置909の下方には、第1始動入賞口9013を有する入賞装置が設けられ
ている。第1始動入賞口9013に入賞した遊技球は、遊技盤906の背面に導かれ、第
1始動口スイッチ9013aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)9013を有する入賞装置の下方には、遊技球が
入賞可能な第2始動入賞口9014を有する可変入賞球装置9015が設けられている。
第2始動入賞口(第2始動口)9014に入賞した遊技球は、遊技盤906の背面に導か
れ、第2始動口スイッチ9014aによって検出される。可変入賞球装置9015は、ソ
レノイド9016によって開状態とされる。可変入賞球装置9015が開状態になること
によって、遊技球が第2始動入賞口9014に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、
遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置9015が開状態になっている状態で
は、第1始動入賞口9013よりも、第2始動入賞口9014に遊技球が入賞しやすい。
また、可変入賞球装置9015が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口
9014に入賞しない。従って、可変入賞球装置9015が閉状態になっている状態では
、第2始動入賞口9014よりも、第1始動入賞口9013に遊技球が入賞しやすい。な
お、可変入賞球装置9015が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの
、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていて
もよい。
以下、第1始動入賞口9013と第2始動入賞口9014とを総称して「始動入賞口」
または「始動口」ということがある。
可変入賞球装置9015が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置9015
に向かう遊技球は第2始動入賞口9014に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞
口9013は演出表示装置909の直下に設けられているが、演出表示装置909の下端
と第1始動入賞口9013との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口9013の周
辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口9013の周辺での釘配列を、遊技球を第1始
動入賞口9013に導きづらくして、第2始動入賞口9014の入賞率の方を第1始動入
賞口9013の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この形態例では、図49に示すように、第2始動入賞口9014に対してのみ開
閉動作を行う可変入賞球装置9015が設けられているが、第1始動入賞口9013およ
び第2始動入賞口9014のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられ
ている構成であってもよい。
第1特別図柄表示器908aの側方には、第1始動入賞口9013に入った有効入賞球
数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、「始動記憶」または「始動入賞記憶」ともいう
。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器9018aが設けられ
ている。第1特別図柄保留記憶表示器9018aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する
表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器908aでの可変表示が開始される
毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器908bの側方には、第2始動入賞口9014に入った有効入賞球
数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器
9018bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器9018bは、有効始動入賞
がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器908bでの
可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置909の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留
記憶表示部909aと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部909bとが設け
られている。第1保留記憶表示部909aには、第1保留記憶の各々に対応して第1保留
表示が表示される。また、第2保留記憶表示部909bには、第2保留記憶の各々に対応
して第2保留表示が表示される。なお、この形態例では、第1保留記憶数と第2保留記憶
数とを個別に表示する場合を示しているが、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数
である合算保留記憶数を表示する合算保留記憶表示部を設けるように構成してもよい。そ
のように構成すれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把
握しやすくすることができる。また、そのように構成した場合に、合算保留記憶表示部に
おいて、第1保留記憶と第2保留記憶とが第1始動入賞口9013および第2始動入賞口
9014への入賞順に並べて表示されるとともに、第1保留記憶であるか第2保留記憶で
あるかを認識可能な態様で表示される(例えば、第1保留記憶は赤色で表示され、第2保
留記憶は青色で表示される)ように構成してもよい。
また、演出表示装置909の表示画面の下部の第1保留記憶表示部909aと第2保留
記憶表示部909bとの間には、現在実行中の変動表示に対応した特定表示が表示される
アクティブ表示領域909Fが設けられている。この形態例では、アクティブ表示領域9
09Fには、特定表示として、第1保留記憶表示部909aおよび第2保留記憶表示部9
09bに表示される保留表示と同様の態様の表示が行われる。以下、アクティブ表示領域
909Fに表示される保留表示と同様の態様の表示を「アクティブ表示」ともいう。例え
ば、第1保留記憶数が3であり、第1保留記憶表示部909aに3つの第1保留表示が表
示されている状態において、新たに第1始動入賞が発生すると、第1保留記憶数が1増加
し、新たに発生した第1始動入賞に対応する保留表示が4つ目の第1保留表示として表示
される。その後、変動表示が終了するごとに、保留表示のシフトが行われ、上記の第1始
動入賞に対応する保留表示は、3つ目の第1保留表示→2つ目の第1保留表示→1つ目の
第1保留表示として表示される。そして、上記の第1始動入賞に対応する変動表示が開始
されると、1つ目の第1保留表示が消去され、当該変動表示に対応するアクティブ表示が
表示される。この際、アクティブ表示は、消去された1つ目の保留表示の態様を引き継い
で表示される。その後、変動表示が終了すると、アクティブ表示は消去される。なお、ア
クティブ表示は、現在実行中の変動表示に対応した表示であることが認識できるものであ
れば、必ずしも保留表示と同様の態様の表示である必要はなく、他の図形やキャラクタな
どにより構成されてもよい。
なお、この形態例において、「可変表示に対応する特定表示」は、アクティブ表示領域
909Fに表示されるアクティブ表示と、第1保留記憶表示部909aおよび第2保留記
憶表示部909bに表示される保留表示とに該当する。なお、特定表示は、この形態例で
示したものにかぎらず、少なくとも保留表示を含み、何らかの形式で可変表示に対応した
表示であればよい。また、この形態例では、アクティブ表示領域909Fにおいてアクテ
ィブ表示を表示可能に構成する場合を示しているが、必ずしもアクティブ表示の表示を行
う必要はなく、アクティブ表示領域909Fを設けなくてもよい。
また、演出表示装置909の表示画面の下部左側には、第1保留記憶数および第2保留
記憶数を認識可能に表示する第4保留表示部909eが設けられている。第4保留表示部
909eには、上下に2つの数値が表示され、上側の数値は第1保留記憶数に対応し、下
側の数値は第2保留記憶数に対応する。この形態例では、遊技状態に応じて第1保留表示
と第2保留表示とのいずれかが表示されなくなるが、第4保留表示部909eの表示を確
認することによって、いずれの遊技状態であっても、第1保留記憶数および第2保留記憶
数を確認することができる。なお、第1保留記憶表示部909aおよび第2保留記憶表示
部909bは、後述するスーパーリーチ演出や、演出表示装置909の表示画面が真っ黒
になるブラックアウト予告演出等の演出が実行されるときに表示されなくなるが、第4保
留表示部909eは、それらの演出が実行されるときにも継続して表示される。そのため
、上記のような演出が実行されるときにも、第1保留記憶数および第2保留記憶数を確認
することができる。
演出表示装置909は、第1特別図柄表示器908aによる第1特別図柄の可変表示時
間中、および第2特別図柄表示器908bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾
用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器908aに
おける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置909における演出図柄の可変表示とは
同期している。また、第2特別図柄表示器908bにおける第2特別図柄の可変表示と、
演出表示装置909における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄
表示器908aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器908
bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置909において大当りを
想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、この形態例では、後述するように、特別図柄の変動表示を制御する遊技制御用マ
イクロコンピュータ90560が変動時間を特定可能な変動パターンコマンドを送信し、
演出制御用マイクロコンピュータ90100によって、受信した変動パターンコマンドで
特定される変動時間に従って演出図柄の変動表示が制御される。そのため、変動パターン
コマンドにもとづいて変動時間が特定されることから、特別図柄の変動表示と演出図柄の
変動表示とは、原則として同期して実行されるはずである。ただし、万一変動パターンコ
マンドのデータ化けなどが生じた場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ90560
側で認識している変動時間と、演出制御用マイクロコンピュータ90100側で認識して
いる変動時間との間にズレが生じる可能性がある。そのため、コマンドのデータ化けなど
の不測の事態が生じた場合には、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とが完全には
同期しない事態が生じる可能性がある。
演出表示装置909の周囲の飾り部において、左側には、モータ9086の回転軸に取
り付けられ、モータ9086が回転すると移動する可動部材9078が設けられている。
この形態例では、可動部材9078は、予告演出(可動物予告演出)やスーパーリーチ演
出が実行されるときに動作する。なお、可動物予告演出やスーパーリーチ演出にかぎらず
、例えば、擬似連の演出において可動部材9078が動作するようにしてもよい。
また、演出表示装置909の下方には、演出LED付可動部材9090が設けられてい
る。詳細については後述するが、演出LED付可動部材9090は、搭載している演出L
ED9090aが複数の態様(例えば、青色や黄色、緑色、赤色など)により点灯可能で
あるように構成されている。また、演出LED付可動部材9090は、可動部材用モータ
9090bが回転することにより、回転動作(例えば、右回りまたは左回り)可能に構成
されている。
また、図49に示すように、可変入賞球装置9015の下方には、特別可変入賞球装置
9020が設けられている。特別可変入賞球装置9020は開閉板を備え、第1特別図柄
表示器908aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表
示器908bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状
態(大当り遊技状態)においてソレノイド9021によって開閉板が開放状態に制御され
ることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球
はカウントスイッチ9023で検出される。
遊技領域906には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景
品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)9029,9030,9033,90
39も設けられている。入賞口9029,9030,9033,9039に入賞した遊技
球は、入賞口スイッチ9029a,9030a,9033a,9039aで検出される。
遊技盤906の右側方には、普通図柄表示器9010が設けられている。普通図柄表示
器9010は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)
を可変表示する。
遊技球がゲート9032を通過しゲートスイッチ9032aで検出されると、普通図柄
表示器9010の表示の可変表示が開始される。この形態例では、上下のランプ(点灯時
に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可
変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器901
0における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置9015が
所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置9015の状態は、普
通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(
第2始動入賞口9014に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器901
0の近傍には、ゲート9032を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部
を有する普通図柄保留記憶表示器9041が設けられている。ゲート9032への遊技球
の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ9032aによって遊技球が検出される毎に
、普通図柄保留記憶表示器9041は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示
器9010の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態
に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較
して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態。高確率
状態。)では、普通図柄表示器9010における停止図柄が当り図柄になる確率が高めら
れるとともに、可変入賞球装置9015の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤906の遊技領域907の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED9
025が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口9026があ
る。また、遊技領域907の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を
発声する2つのスピーカ9027が設けられている。遊技領域907の外周には、前面枠
に設けられた枠LED9028が設けられている。
打球供給皿903を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段として
の操作ボタン90120が設けられている。操作ボタン90120には、遊技者が押圧操
作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。なお、操作ボタン9012
0は、遊技者による押圧操作が可能な押しボタンスイッチが設けられているだけでなく、
遊技者による回転操作が可能なダイヤルも設けられている。遊技者は、ダイヤルを回転操
作することによって、所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができる。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル905を操作することに応じて駆動モータを駆
動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域907に発射する打球発射装置(
図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域907を
囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域907に入り、その後、遊技
領域907を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口9013に入り第1始動口スイッチ9
013aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、
特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器9
08aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9
09において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄
の可変表示は、第1始動入賞口9013への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を
開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、
第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口9014に入り第2始動口スイッチ9014aで検出されると
、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終
了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器908bにおいて第2特別
図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置909において演出図柄の
可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動
入賞口9014への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなけれ
ば、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増や
す。
この形態例では、確変大当りとなった場合には、大当り遊技終了後にいわゆる確変状態
に移行され、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる
(すなわち、特別図柄表示器908a,908bや演出表示装置909における可変表示
の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行す
る。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入
賞球装置9015が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置9015が開状態
となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置9015が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう
)のでなく、普通図柄表示器9010における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ
る普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄
表示器9010における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置9
015が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御
することによって、普通図柄表示器9010における停止図柄が当り図柄になる確率が高
められ、可変入賞球装置9015が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状
態に移行すれば、可変入賞球装置9015の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞し
やすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置9015の開放時間と開
放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄で
ある場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状
態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含
む概念である。
また、普通図柄表示器9010における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮さ
れる普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図
柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻
度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当
たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置9015が開状態となる頻度が
高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、この形態例では、高ベース状態に移行される場合には、特別図柄や演出図柄の変
動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態(特別図柄時短状態)にも移行される。そ
のように時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮される
ので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の
消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従っ
て、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高
まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状
態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベー
ス状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通
図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態
に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにし
てもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短
状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによっ
て、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図50は、主基板(遊技制御基板)9031における回路構成の一例を示すブロック図
である。なお、図50は、払出制御基板9037および演出制御基板9080等も示され
ている。主基板9031には、プログラムに従ってパチンコ遊技機901を制御する遊技
制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)90560が搭載されている。遊技
制御用マイクロコンピュータ90560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム
等を記憶するROM9054、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM9
055、プログラムに従って制御動作を行うCPU9056およびI/Oポート部905
7を含む。この形態例では、ROM9054およびRAM9055は遊技制御用マイクロ
コンピュータ90560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ
90560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータに
は、少なくともCPU9056のほかRAM9055が内蔵されていればよく、ROM9
054は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部9057は、外
付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ90560には、さらに、ハード
ウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路9053が内蔵され
ている。
また、RAM9055は、その一部または全部が電源基板90910において作成され
るバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックア
ップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バック
アップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)
は、RAM9055の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態
すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払
出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に
応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御
状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じた
データと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、
この形態例では、RAM9055の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90560においてCPU9056がROM9
054に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイ
クロコンピュータ90560(またはCPU9056)が実行する(または、処理を行う
)ということは、具体的には、CPU9056がプログラムに従って制御を実行すること
である。このことは、主基板9031以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュ
ータについても同様である。
乱数回路9053は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定す
るための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路9
053は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範
囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発
生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数
値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路9053は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、
および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値デ
ータの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生
成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、乱数回路9053が更新する数
値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM9054等の所定の記憶
領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ90560のIDナンバ(遊技制御用
マイクロコンピュータ90560の製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用
いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路9053が更新する数値デー
タの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路9053が発
生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ9032a、始動口スイッチ9013a、カウントスイッチ90
23、入賞口スイッチ9029a,9030a,9033a,9039aからの検出信号
を遊技制御用マイクロコンピュータ90560に与える入力ドライバ回路58も主基板9
031に搭載されている。また、可変入賞球装置9015を開閉するソレノイド9016
、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置9020を開閉するソレノイド9021
を遊技制御用マイクロコンピュータ90560からの指令に従って駆動する出力回路90
59も主基板9031に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、特別図柄を可変表示する第1特
別図柄表示器908a、第2特別図柄表示器908b、普通図柄を可変表示する普通図柄
表示器9010、第1特別図柄保留記憶表示器9018a、第2特別図柄保留記憶表示器
9018bおよび普通図柄保留記憶表示器9041の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ
等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板9031に搭載されて
いる。
この形態例では、演出制御基板9080に搭載されている演出制御手段(演出制御用マ
イクロコンピュータで構成される。)が、中継基板9077を介して遊技制御用マイクロ
コンピュータ90560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を
可変表示する演出表示装置909の表示制御を行う。
また、演出制御基板9080に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板3
5を介して、遊技盤に設けられている装飾LED9025、および枠側に設けられている
枠LED9028の表示制御を行うとともに、音声出力基板9070を介してスピーカ9
027からの音出力の制御を行う。
図51は、中継基板9077、演出制御基板9080、ランプドライバ基板9035お
よび音声出力基板9070の回路構成例を示すブロック図である。なお、図51に示す例
では、ランプドライバ基板9035および音声出力基板9070には、マイクロコンピュ
ータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドラ
イバ基板9035および音声出力基板9070を設けずに、演出制御に関して演出制御基
板9080のみを設けてもよい。
演出制御基板9080は、演出制御用CPU90101、および演出図柄プロセスフラ
グ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ901
00を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この形態例では、演出制御
用マイクロコンピュータ90100におけるRAMは電源バックアップされていない。演
出制御基板9080において、演出制御用CPU90101は、内蔵または外付けのRO
M(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板9077を介して入力
される主基板9031からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ9
0102および入力ポート90103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出
制御用CPU90101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレ
イプロセッサ)90109に演出表示装置909の表示制御を行わせる。
この形態例では、演出制御用マイクロコンピュータ90100と共動して演出表示装置
909の表示制御を行うVDP90109が演出制御基板9080に搭載されている。V
DP90109は、演出制御用マイクロコンピュータ90100とは独立したアドレス空
間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するための
バッファメモリである。そして、VDP90109は、VRAM内の画像データを、フレ
ームメモリを介して演出表示装置909に出力する。
演出制御用CPU90101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示
せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP90109に出力する。CGRO
Mは、演出表示装置909に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的に
は、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじ
め格納しておくためのROMである。VDP90109は、演出制御用CPU90101
の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP90109は、
読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板9080において、まず
、入力ドライバ90102に入力する。入力ドライバ90102は、中継基板9077か
ら入力された信号を演出制御基板9080の内部に向かう方向にしか通過させない(演出
制御基板9080の内部から中継基板9077への方向には信号を通過させない)信号方
向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板9077には、主基板9031から入力された信号を演出制御基板9080に
向かう方向にしか通過させない(演出制御基板9080から中継基板9077への方向に
は信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路9074が搭載されてい
る。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図51には、
ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、信号毎に設けられる。さらに、単
方向性回路である出力ポート90571を介して主基板9031から演出制御コマンドお
よび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板9077から主基板9031の内部
に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板9077からの信号は主基板9031の
内部(遊技制御用マイクロコンピュータ90560側)に入り込まない。なお、出力ポー
ト90571は、図50に示されたI/Oポート部9057の一部である。また、出力ポ
ート90571の外側(中継基板9077側)に、さらに、単方向性回路である信号ドラ
イバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU90101は、出力ポート90106を介して、可動部材90
78を動作させるためにモータ9086を駆動する。また、演出制御用CPU90101
は、出力ポート90106を介して、演出羽根役物9079a,9079bを動作させる
ためのモータ9087を駆動する。また、演出制御用CPU90101は、出力ポート9
0106を介して、演出LED付可動部材9090を動作させるための可動部材用モータ
9090bを駆動する。
また、演出制御用CPU90101は、入力ポート90107を介して、遊技者による
操作ボタン90120の押圧操作に応じて操作ボタン90120からの信号を入力する。
さらに、演出制御用CPU90101は、出力ポート90105を介してランプドライ
バ基板9035に対してLEDやランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用C
PU90101は、出力ポート90104を介して音声出力基板9070に対して音番号
データを出力する。
ランプドライバ基板9035において、LEDやランプを駆動する信号は、入力ドライ
バ90351を介してLED/ランプドライバ90352に入力される。LED/ランプ
ドライバ90352は、LEDやランプを駆動する信号にもとづいて枠LED9028な
どの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装
飾LED9025や演出LED9090aなどに電流を供給する。
音声出力基板9070において、音番号データは、入力ドライバ90702を介して音
声合成用IC90703に入力される。音声合成用IC90703は、音番号データに応
じた音声や効果音を発生し増幅回路90705に出力する。増幅回路90705は、音声
合成用IC90703の出力レベルを、ボリューム90706で設定されている音量に応
じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ9027に出力する。音声データROM907
04には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制
御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態
様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図52は、主基板9031における遊技制御用
マイクロコンピュータ90560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊
技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセッ
ト端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ90560(
具体的には、CPU9056)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理で
あるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する
。メイン処理において、CPU9056は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU9056は、まず、割込禁止に設定する(ステップS9
01)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップ90S2)、スタックポイ
ンタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS903)。そして、内蔵デ
バイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およ
びPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS904)、R
AMをアクセス可能状態に設定する(ステップS905)。なお、割込モード2は、CP
U9056が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出
力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地
を示すモードである。
次いで、CPU9056は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、
電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS
906)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU9056は、通常の初期化
処理(ステップS9010〜S9015)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバ
ックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止
時処理)が行われたか否か確認する(ステップS907)。そのような保護処理が行われ
ていないことを確認したら、CPU9056は初期化処理を実行する。バックアップRA
M領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバッ
クアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU9056は、バックアップR
AM領域のデータチェックを行う(ステップS908)。この形態例では、データチェッ
クとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS908では、算出したチェックサ
ムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムと
を比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップ
RAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常
(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデ
ータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には
、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復
旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU9056は、遊技制御手段の内部状態と演出制御
手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧
処理(ステップS9041〜S9043の処理)を行う。具体的には、ROM9054に
格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステッ
プS9041)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM9055内
の領域)に設定する(ステップS9042)。作業領域はバックアップ電源によって電源
バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化して
もよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS9041およびS90
42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されて
いた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊
技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポ
ートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデー
タが設定されている部分などである。
また、CPU9056は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマ
ンドを送信する(ステップS9043)。また、CPU9056は、バックアップRAM
に保存されている表示結果(通常大当り、確変大当り、突然確変大当り、小当り、または
はずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板9080に対して送信する(ス
テップS44)。そして、ステップS9014に移行する。なお、ステップS9044に
おいて、CPU9056は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRA
Mに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図
61参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ9
0100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにも
とづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この形態例では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も
保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS9044で表示結果指定コマン
ドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表
示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、
さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この形態例では、バックアッ
プRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復
旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別
図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU9056
は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否か
を確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停
電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイ
マが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンド
を送信しないようにしてもよい。
また、CPU9056は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロ
セスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセ
スフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマ
ンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中では
なかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この形態例では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバック
アップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを
用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状
態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU9056は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS90
10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用
乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値
またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM905
5の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するた
めのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM9054に
格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS9
011)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS9012
)。
ステップS9011およびS9012の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱
数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制
御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU9056は、サブ基板(主基板9031以外のマイクロコンピュータが搭
載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュ
ータ90560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送
信する(ステップS9013)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ90100は
、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置909において、遊技機の制御の初期
化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU9056は、乱数回路9053を初期設定する乱数回路設定処理を実行す
る(ステップS9014)。CPU9056は、例えば、乱数回路設定プログラムに従っ
て処理を実行することによって、乱数回路9053にランダムRの値を更新させるための
設定を行う。
そして、ステップS9015において、CPU9056は、所定時間(例えば4ms)
毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ90560に内
蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに
相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この形態例では、4m
s毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS9010〜S9015)が完了すると、CPU9056
は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS9017)および初期値用乱数更新
処理(ステップS9018)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱
数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS9016)、表示用乱
数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ス
テップS9019)。この形態例では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄
の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定する
ための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカ
ウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生
するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この形態例では、初期値用乱数
とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ
(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数で
ある。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ9
0560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊
技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるため
に指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用
乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値まで
の間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この形態例では、リーチ演出は、演出表示装置909において可変表示される演
出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リ
ーチ演出は常に実行される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突
然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある)。特別図柄の表示
結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、乱
数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ
演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出
制御用マイクロコンピュータ90100である。
タイマ割込が発生すると、CPU9056は、図53に示すステップS9020〜S9
034のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力
されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステッ
プS9020)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技
機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理に
おいて、CPU9056は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータを
バックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力
ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ9032a、第1始動口スイッチ9013a
、第2始動口スイッチ9014aおよびカウントスイッチ9023の検出信号を入力し、
それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS9021)。
次に、CPU9056は、第1特別図柄表示器908a、第2特別図柄表示器908b
、普通図柄表示器9010、第1特別図柄保留記憶表示器9018a、第2特別図柄保留
記憶表示器9018b、普通図柄保留記憶表示器9041の表示制御を行う表示制御処理
を実行する(ステップS9022)。第1特別図柄表示器908a、第2特別図柄表示器
908bおよび普通図柄表示器9010については、ステップS9032,S9033で
設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行
する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するため
の各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS90
23)。CPU9056は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカ
ウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理
:ステップS9024,S9025)。
さらに、CPU9056は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS9026)。特
別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器908a、第2特別図柄表示器908bお
よび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処
理を実行する。CPU9056は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更
新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS9027)。普通図柄プロセス処理
では、CPU9056は、普通図柄表示器9010の表示状態を所定の順序で制御するた
めの普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU9056は、普通
図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。なお、ステップS9027の普
通図柄プロセス処理では、ゲート9032への遊技球の通過を検出したことにもとづいて
普通図柄の変動表示を実行して変動表示結果を導出表示したり、普通図柄の変動表示結果
が当りとなったときに可変入賞球装置9015を開放状態に制御したり閉鎖状態に制御し
たりする処理を実行する。
また、CPU9056は、演出制御用マイクロコンピュータ90100に演出制御コマ
ンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS9028)。
さらに、CPU9056は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報
、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS90
29)。
また、CPU9056は、第1始動口スイッチ9013a、第2始動口スイッチ901
4aおよびカウントスイッチ9023の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞
球処理を実行する(ステップS9030)。具体的には、第1始動口スイッチ9013a
、第2始動口スイッチ9014aおよびカウントスイッチ9023のいずれかがオンした
ことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板9037に搭載されている払出制御用マ
イクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払
出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置
9097を駆動する。
この形態例では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)
が設けられているのであるが、CPU9056は、出力ポートの出力状態に対応したRA
M領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップ
S9031:出力処理)。
また、CPU9056は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を
行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設
定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS9032)。
さらに、CPU9056は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示
を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに
設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS9033)。CPU9056は、例え
ば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで
、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるよ
うな速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データ
の値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU9056
は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS9022において駆
動信号を出力することによって、普通図柄表示器9010における普通図柄の演出表示を
実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS9034)、処理を終了する。
以上の制御によって、この形態例では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることにな
る。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS9021〜S9033(
ステップS9029を除く。)の処理に相当する。また、この形態例では、タイマ割込処
理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを
示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるように
してもよい。
第1特別図柄表示器908aまたは第2特別図柄表示器908bおよび演出表示装置9
09にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演
出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み
合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結
果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示
態様という。
第1特別図柄表示器908aまたは第2特別図柄表示器908bおよび演出表示装置9
09にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演
出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り
図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような
演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(
「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この形態例では、第1特別図柄表示器908aまたは第2特別図柄表示器908bに大
当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後に
リーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置909における「左」、「中」、「右」の
各図柄表示エリア909L、909C、909Rに、演出図柄が揃って停止表示される(
ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「
135」)が停止表示される場合もある)。
第1特別図柄表示器908aまたは第2特別図柄表示器908bに小当りである「5」
が停止表示される場合には、演出表示装置909において、演出図柄の可変表示態様が「
突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図
柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。
第1特別図柄表示器908aまたは第2特別図柄表示器908bに小当り図柄である「5
」が停止表示されることに対応する演出表示装置909における表示演出を「小当り」の
可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この形態例
では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した
場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態か
ら確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態に
おいて大入賞口の開放回数が少ない回数(この形態例では0.1秒間の開放を2回)まで
許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技
状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより
、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この
形態例では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。その
ように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変
大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確
変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、大当り種別が全て確変大当りであるように遊技機を構成する場合、小当りを設け
なくてもよい。また、大当り種別が全て確変大当りである場合に小当りを設けるように構
成する場合には、確変状態(高確率状態)に移行されるのみで時短状態(高ベース状態)
を伴わない突然確変大当りを設けるようにすることが好ましい。
図54は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図54
に示すように、この形態例では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態
様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1’−1〜非
リーチPA1’−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」
であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、
ノーマルPA2’−1〜ノーマルPA2’−2、ノーマルPB2’−1〜ノーマルPB2
’−2、スーパーPA3’−1〜スーパーPA3’−2、スーパーPB3’−1〜スーパ
ーPB3’−2の変動パターンが用意されている。なお、図54に示すように、リーチし
ない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1’−4の変動パターンについては
、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンの
うち、ノーマルPB2’−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチす
る場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2’−2を用い
る場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を
伴う変動パターンのうち、スーパーPA3’−1〜スーパーPA3’−2を用いる場合に
は、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表
示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の
可変表示を再度実行することである。
また、図54に示すように、この形態例では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄ま
たは小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2’−3〜ノー
マルPA2’−4、ノーマルPB2’−3〜ノーマルPB2’−4、スーパーPA3’−
3〜スーパーPA3’−4、スーパーPB3’−3〜スーパーPB3’−4、特殊PG1
’−1〜特殊PG1’−3、特殊PG2’−1〜特殊PG2’−2の変動パターンが用意
されている。なお、図54において、特殊PG1’−1〜特殊PG1’−3、特殊PG2
’−1〜特殊PG2’−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に
使用される変動パターンである。また、図54に示すように、突然確変大当りまたは小当
りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2’−3
を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演
出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2’−4を用いる場合には、再変動が2回行
われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ス
ーパーPA3’−3〜スーパーPA3’−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。
また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1’−
3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
なお、この形態例では、図54に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的
に定められている場合(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が3
2.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.7
5秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であって
も、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種
類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時
間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっ
ても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異
ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に
応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留
記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変
動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを
用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択
して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図55は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1’):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然
確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2’):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン
種別判定用)
(3)ランダム3(MR3’):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判
定用)
(4)ランダム4(MR4’):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(
普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5’):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定
用)
なお、この形態例では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダ
ム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用
いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのよ
うに、この形態例では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグル
ープ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、
ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う
変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変
動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動
の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再
変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変
動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい
。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの演出の有無でグループ化
してもよい。
なお、この形態例では、後述するように、通常大当り、確変大当りである場合には、ノ
ーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3’−
1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノ
ーマルCA3’−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3’
−3とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パ
ターンを含む変動パターン種別である特殊CA4’−1と、リーチを伴う変動パターンを
含む変動パターン種別である特殊CA4’−2とに種別分けされている。また、小当りで
ある場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4’−1
に種別分けされている。また、はずれである場合には、リーチも擬似連や滑り演出も伴わ
ない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2’−1と、リーチを伴わ
ないが擬似連や滑り演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA
2’−2と、リーチも擬似連や滑り演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パ
ターン種別である非リーチCA2’−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含
む変動パターン種別であるノーマルCA2’−4と、ノーマルリーチおよび再変動2回の
擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2’−5と、ノー
マルリーチおよび再変動1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である
ノーマルCA2’−6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2
’−7とに種別分けされている。
図53に示された遊技制御処理におけるステップS9023では、遊技制御用マイクロ
コンピュータ90560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当
り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、
それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)
または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数
以外の乱数も用いてもよい。また、この形態例では、大当り判定用乱数として、遊技制御
用マイクロコンピュータ90560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコン
ピュータ90560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、
大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい
図56(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、
ROM9054に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当
り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状
態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において
用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図56
(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図5
6(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図56(A)に記載されてい
る数値が大当り判定値である。
図56(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブ
ルとは、ROM9054に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較さ
れる小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別
図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2
特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とが
ある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図56(B)に記載されている各数
値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図56(C)に記載されて
いる各数値が設定されている。また、図56(B),(C)に記載されている数値が小当
り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別
図柄の変動表示を行う場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図56(
C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この形態例では、
遊技状態が確変状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行さ
れる。遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変と
なるか否かを煽る演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもか
かわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示
中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが
発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行わないようにすることができ、遊技
者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU9056は、所定の時期に、乱数回路9053のカウント値を抽出して抽出値を
大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図56(
A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通
常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱
数値が図56(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関
して小当りにすることに決定する。なお、図56(A)に示す「確率」は、大当りになる
確率(割合)を示す。また、図56(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率
(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移
行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器908aまたは第2特
別図柄表示器908bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということで
もある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させる
か否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器908aまたは第2特別図柄表
示器908bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この形態例では、図56(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第
1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、
小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと
決定される場合を説明する。従って、この形態例では、第1始動入賞口9013に始動入
賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口9014に始動入
賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割
合が高い。
図56(D),(E)は、ROM9054に記憶されている大当り種別判定テーブル9
0131a,90131bを示す説明図である。このうち、図56(D)は、遊技球が第
1始動入賞口9013に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別
図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(
第1特別図柄用)131aである。また、図56(E)は、遊技球が第2始動入賞口90
14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が
行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)
90131bである。
大当り種別判定テーブル90131a,90131bは、可変表示結果を大当り図柄に
する旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、
大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれか
に決定するために参照されるテーブルである。なお、この形態例では、図56(D),(
E)に示すように、大当り種別判定テーブル90131aには「突然確変大当り」に対し
て8個の判定値が割り当てられている(40分の8の割合で突然確変大当りと決定される
)のに対して、大当り種別判定テーブル90131bには「突然確変大当り」に対して2
個の判定値が割り当てられている(40分の2の割合で突然確変大当りと決定される)場
合を説明する。従って、この形態例では、第1始動入賞口9013に始動入賞して第1特
別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口9014に始動入賞して第2特
別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が
高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル90131aにのみ「突然確変大
当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル90131bに
は「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う
場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この形態例では、図56(D),(E)に示すように、所定量の遊技価値を付与
する第1特定遊技状態としての突然確変大当り(2ラウンドの大当り)と、該遊技価値よ
りも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態としての通常大当りおよび確変大当り
(15ラウンドの大当り)とに決定する場合があるとともに、第1特別図柄の変動表示が
実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが
、付与される遊技価値は、この形態例で示したようなラウンド数に限られない。例えば、
第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の
入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい
。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの
大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例
えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する
第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを
用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値
を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状
態いずれの場合であっても、大入賞口を15回開放したときに(この場合、第1特定遊技
状態の場合には15ラウンド全てを終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウン
ドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出を
実行するようにしてもよい。そして、第1特定遊技状態の場合には内部的に15ラウンド
全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第2特定遊技状態の場合には内部的に
未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も15回開放の大当
りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ように
してもよい。
この形態例では、図56(D),(E)に示すように、大当り種別として、「通常大当
り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」がある。なお、この形態例では、大当り
遊技において実行されるラウンド数が15ラウンドおよび2ラウンドの2種類である場合
を示しているが、大当り遊技において実行されるラウンド数は、この形態例で示したもの
に限られない。例えば、7ラウンドの大当り遊技に制御する7R確変大当りや、5ラウン
ドの大当り遊技に制御する5R確変大当りが設けられていてもよい。また、この形態例で
は、大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」の3種類で
ある場合を示しているが、3種類にかぎらず、例えば、4種類以上の大当り種別を設ける
ようにしてもよい。また、逆に、大当り種別が3種類よりも少なくてもよく、例えば、大
当り種別として2種類のみ設けられていてもよい。
「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の
終了後に時短状態(高ベース状態)に移行させる大当りである(後述するステップS90
167,90168参照)。そして、時短状態に移行した後、変動表示を100回終了す
ると時短状態が終了する(後述するステップS90168,S90137〜90140参
照)。なお、この形態例では、時短状態に移行した後、100回の変動表示の実行を終了
する前に大当りが発生した場合にも、時短状態が終了する(後述するステップS9013
2参照)。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の
終了後に確変状態(高確率状態)に移行させる大当りである(この形態例では確変状態に
移行されるとともに時短状態(高ベース状態)にも移行される。後述するステップS90
169,S90170参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するま
で確変状態が維持される(後述するステップS90132参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「通常大当り」や「確変大当り」と比較して大入賞口
の開放回数が少ない回数(この形態例では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当
りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状
態に制御される。また、「通常大当り」や「確変大当り」では、1ラウンドあたりの大入
賞口の開放時間が29秒と長いのに対して、「突然確変大当り」では1ラウンドあたりの
大入賞口の開放時間が0.1秒と極めて短く、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞す
ることは殆ど期待できない。そして、この形態例では、その突然確変大当り遊技状態の終
了後に確変状態(高確率状態)に移行される(この形態例では、確変状態に移行されると
ともに時短状態(高ベース状態)にも移行される。後述するステップS90169,S9
0170参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が
維持される(後述するステップS90132参照)。
なお、前述したように、この形態例では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開
放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御
が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後
、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される。そのようにするこ
とによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、
遊技の興趣を向上させている。
大当り種別判定テーブル90131a,90131bには、ランダム1の値と比較され
る数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対
応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU9056は、ランダム1の
値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種
別判定値に対応する種別に決定する。
図57(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル90132A〜90
132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル90132A〜9
0132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別
の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2
)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル90132A〜90132Cには、変動パタ
ーン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマ
ルCA3’−1〜ノーマルCA3’−2、スーパーCA3’−3、特殊CA4’−1、特
殊CA4’−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図57(A)に示す大当
り用変動パターン種別判定テーブル90132Aと、大当り種別が「確変大当り」である
場合に用いられる図57(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル90132
Bとで、ノーマルCA3’−1〜ノーマルCA3’−2、スーパーCA3’−3の変動パ
ターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル9
0132A〜90132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対す
る判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別
に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれに
するかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動
パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図57(A),(B)に示すように、この形態例では、「通常大当り」または「
確変大当り」である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が15
0〜251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB
)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、スーパーリーチ大当りについて、擬似連を伴う変動パターン種別(スーパーPA
3’−3、スーパーPA3’−4の変動パターンを含む変動パターン種別)と、擬似連を
伴わない変動パターン種別(スーパーPB3’−3、スーパーPB3’−4の変動パター
ンを含む変動パターン種別)とに分けてもよい。この場合、通常大当り用の大当り用変動
パターン種別判定テーブル90132Aおよび確変大当り用の大当り用変動パターン種別
判定テーブル90132Bの両方において、スーパーリーチかつ擬似連を伴う変動パター
ン種別と、スーパーリーチかつ擬似連を伴わない変動パターン種別とが割り当てられるこ
とになる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン
種別判定テーブル90132Cでは、例えば、特殊CA4’−1、特殊CA4’−2とい
った大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動
パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り
」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて突然確変大当り状態に制御
する場合には、通常大当りや確変大当りによる大当り状態に制御する場合とは異なる変動
パターン種別に決定することができる。
また、図57(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル90132Dを示す説
明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル90132Dは、可変表示結果を小
当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定
用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照さ
れるテーブルである。なお、この形態例では、図57(D)に示すように、小当りとする
ことに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4’−1が決定される
場合が示されている。
図58(A)〜(C)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル90135A〜90
135Cを示す説明図である。このうち、図58(A)は、遊技状態が通常状態であると
ともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テ
ーブル90135Aを示している。また、図58(B)は、遊技状態が通常状態であると
ともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テ
ーブル90135Bを示している。また、図58(C)は、遊技状態が確変状態や時短状
態である場合に用いられるははずれ用変動パターン種別判定テーブル90135Cを示し
ている。はずれ用変動パターン種別判定テーブル90135A〜90135Cは、可変表
示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パター
ン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するた
めに参照されるテーブルである。
なお、図58に示す例では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合と合算保留記憶
数が3以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブル90135B〜
90135Cを用いる場合を示しているが、確変状態や時短状態である場合と合算保留記
憶数が3以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるよ
うに構成してもよい。また、図58(C)に示す例では、合算保留記憶数にかかわらず共
通の確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル90135Cを用いる場合を
示しているが、確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記
憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテー
ブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この形態例では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3未満
である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル90135Aと、合算保留記憶
数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル90135Bとの2
種類のテーブルを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分
け方は、この形態例で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別
々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留
記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、
合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用
いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応
したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留
記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン
種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この形態例では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブル
を複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動
パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動
表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種
別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留
記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・
・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)
。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン
種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保
留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用い
るようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合
(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択され
やすいように構成すればよい。また、このような場合であっても、特定の可変表示パター
ンとしてのスーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別に対して共通の判
定値を割り当てるように構成すればよい。
なお、「特定の演出態様」とは、スーパーリーチを伴う変動パターンなど、少なくとも
大当りに対する期待度が高く設定され、遊技者に大当りに対する期待感を抱かせることが
できる変動パターン種別、変動パターンのことである。また、「大当りに対する期待度(
信頼度)」とは、その特定の演出態様による可変表示(例えば、スーパーリーチを伴う変
動表示)が実行された場合に大当りが出現する出現率(確率)を示している。例えば、ス
ーパーリーチを伴う変動表示が実行される場合の大当り期待度は、(大当りと決定されて
いる場合にスーパーリーチが実行される割合)/(大当りと決定されている場合およびハ
ズレと決定されている場合の両方にスーパーリーチが実行される割合)を計算することに
よって求められる。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル90135A〜90135Bには、変動パタ
ーン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リー
チCA2’−1〜非リーチCA2’−3、ノーマルCA2’−4〜ノーマルCA2’−6
、スーパーCA2’−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されてい
る。
なお、図58(A),(B)に示すように、この形態例では、はずれであるとともに遊
技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が
230〜251であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(ス
ーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図58(A)、(B)に示すように、この形態例では、はずれであるとともに遊
技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が
1〜79であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連
や滑り演出などの演出も伴わない)通常変動の変動表示が実行されることがわかる。その
ようなテーブル構成により、この形態例では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別
判定テーブル90135A,90135B)は、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴
う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手
段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)が記憶する権利の数(第1保留記憶
数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)にかかわらず、共通の判定値(図58(A),(
B)に示す例では1〜79)が割り当てられるように構成されている。なお、「リーチ用
可変表示パターン以外の可変表示パターン」とは、この形態例で示したように、例えば、
リーチを伴わず、擬似連や滑り演出などの演出も伴わず、可変表示結果が大当りとならな
い場合に用いられる可変表示パターン(変動パターン)のことである。
なお、この形態例では、図57に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大
当り用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状
態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン
種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この形態例では、合算保留記憶数が
3以上である場合に、図58(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブ
ルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示し
ているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保
留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例え
ば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例
えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パタ
ーン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように
し、遊技状態が確変状態や時短状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2
の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場
合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パ
ターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図59(A),(B)は、ROM9054に記憶されている当り変動パターン判定テー
ブル90137A〜90137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル9
0137A〜90137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定が
なされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン
判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに
決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル90137
A〜90137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択さ
れる。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3’−1〜ノーマルCA3’−2、ス
ーパーCA3’−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブ
ル90137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4’−1、
特殊CA4’−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル
90137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル901
37A〜90137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ラン
ダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り
」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)
を含む。
なお、図59(A)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴
う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3’−1と、ノーマルリーチ
および擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3’−2と
、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パター
ンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3’−3とに種別分けされている場合が示
されている。また、図59(B)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変
動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4’−1と、リーチを伴う変動パター
ンを含む変動パターン種別である特殊CA4’−2とに種別分けされている場合が示され
ている。なお、図59(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分ける
のではなく、擬似連や滑り演出などの演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよ
い。この場合、例えば、特殊CA4’−1は、擬似連や滑り演出を伴わない変動パターン
である特殊PG1’−1と特殊PG2’−1を含むようにし、特殊CA4’−2は、擬似
連や滑り演出を伴う特殊PG1’−2、特殊PG1’−3および特殊PG2’−2を含む
ように構成してもよい。
図60は、ROM9054に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル9013
8Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル90138Aは、可変表示結
果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて
、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のう
ちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テー
ブル90138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択さ
れる。
図61および図62は、遊技制御用マイクロコンピュータ90560が送信する演出制
御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図61および図62に示す例において、コ
マンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置909において可
変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマン
ド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図54に示された使用されう
る変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変
動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16
進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を
指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ90100
は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置909において演出図柄の可変
表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否
か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ
90100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示
結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を「表示結果指定コマン
ド」という。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演
出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2
特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定
コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄
特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図
柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動
パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図
柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出
制御用マイクロコンピュータ90100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図
柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演
出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド920
0(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(
停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、遊技機
に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場
合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送
信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド
(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち
大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファー
レ指定コマンド)である。この形態例では、大当りの種類に応じて、大当り開始1指定コ
マンド、大当り開始2指定コマンド、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドが
用いられる。具体的には、「通常大当り」である場合には大当り開始1指定コマンド(A
001(H))が用いられ、「通常大当り」である場合には大当り開始2指定コマンド(
A002(H))が用いられ、「突然確変大当り」や「小当り」である場合には小当り/
突然確変大当り開始指定コマンド(A003(H))が用いられる。なお、遊技制御用マ
イクロコンピュータ90560は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用の
ファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指
定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を
示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指
定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信
されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、
大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指
定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際
には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信さ
れる。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御
コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドは
ラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、
ラウンドごとに異なる大入賞口開放後指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中
の第1ラウンドを終了する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放後指定コマンド(
A201(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを終了する際には、ラウン
ド10を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A30A(H))が送信される。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終
了を指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマン
ド)である。なお、大当り終了1指定コマンド(A301(H))は、「通常大当り」に
よる大当り遊技を終了する場合に用いられる。コマンドA302(H)は、大当り終了画
面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了
2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。なお、大当り終了2指定コマン
ド(A302(H))は、「確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる
。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を
指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3
指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、突然確変
大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するも
のの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよ
い。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出
制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状
態が時短状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマ
ンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を
指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマ
ンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留
記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド
)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出
制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、
第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定
コマンド)である。
なお、この形態例では、保留記憶情報として、第1保留記憶数と第2保留記憶数とにつ
いて、それぞれ保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンド(第1保留
記憶数加算指定コマンド、第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する場合を示してい
るが、保留記憶情報の形態は、この形態例で示したものにかぎらず、例えば、以下のよう
な態様の保留記憶情報を送信するようにしてもよい。
(1)保留記憶情報として、1つのコマンドのみを送信し、その1つのコマンドにおいて
、第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したかを指定するとともに、増加した方
の保留記憶数(第1保留記憶数または第2保留記憶数)をEXTデータとして設定して送
信するようにしてもよい。
(2)保留記憶情報として、1つのコマンドのみを送信し、その1つのコマンドにおいて
、第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したかを指定するとともに、合算保留記
憶数をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(3)保留記憶情報として、第1始動入賞口9013と第2始動入賞口9014とのいず
れに始動入賞したか(第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したか)を指定する
演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)を送信する
とともに、それとは別に保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信するように
し、その保留記憶数指定コマンドにおいて合算保留記憶数をEXTデータとして設定して
送信するようにしてもよい。
(4)保留記憶情報として、第1始動入賞口9013と第2始動入賞口9014とのいず
れに始動入賞したか(第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したか)を指定する
演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)を送信する
とともに、それとは別に保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信するように
し、その保留記憶数指定コマンドにおいて増加した方の保留記憶数(第1保留記憶数また
は第2保留記憶数)をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示
す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4X
X(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当
りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。また、コマン
ドC6XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれ
の判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す演出制御コマ
ンド(変動カテゴリコマンド)である。
この形態例では、後述する入賞時演出処理(図70参照)において、遊技制御用マイク
ロコンピュータ90560は、始動入賞時に、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否
か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるか
を判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りや小当りとなることを
指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ9
0100に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判
定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ9
0100に対して送信する制御を行う。なお、この形態例では、演出制御用マイクロコン
ピュータ90100は、図柄指定コマンドに設定されている値にもとづいて、表示結果が
大当りや小当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマン
ドにもとづいて、変動パターン種別判定用乱数の値が所定の判定値となる場合には変動パ
ターン種別を認識できる。
図63は、図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図63に示すように、
この形態例では、大当りや小当りとなるか否かと、大当りの種別とに応じて、EXTデー
タが設定され、図柄指定コマンドが送信される。
例えば、後述する入賞時演出処理において、「はずれ」となると判定された場合には、
CPU9056は、EXTデータに「00(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄1
指定コマンド)を送信する。また、例えば、「通常大当り」となると判定された場合には
、CPU9056は、EXTデータに「01(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄
2指定コマンド)を送信する。また、例えば、「確変大当り」となると判定された場合に
は、CPU9056は、EXTデータに「02(H)」を設定した図柄指定コマンド(図
柄3指定コマンド)を送信する。また、例えば、「突然確変大当り」となると判定された
場合には、CPU9056は、EXTデータに「03(H)」を設定した図柄指定コマン
ド(図柄4指定コマンド)を送信する。また、例えば、「小当り」となると判定された場
合には、CPU9056は、EXTデータに「04(H)」を設定した図柄指定コマンド
(図柄5指定コマンド)を送信する。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータ
と、表示結果指定コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。そのように
構成すれば、図柄指定コマンドを設定する際と表示結果指定コマンドを設定する際とで、
読み出すデータを共通化することができる。
図64および図65は、変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。図6
4および図65に示すように、この形態例では、いずれの遊技状態であるかと、特別図柄
や演出図柄の表示結果がいずれの表示結果となるかと、始動入賞時に変動パターン種別判
定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したとかとに応じて、EXTデータに
値が設定され、変動カテゴリコマンドが送信される。
例えば、始動入賞時に、遊技状態が通常状態且つはずれとなると判定した場合、後述す
る入賞時演出処理のステップS90232において、CPU9056は、まず、変動パタ
ーン種別判定用乱数の値が1〜79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱
数の値が1〜79となる場合には、CPU9056は、EXTデータに「00(H)」を
設定した変動カテゴリ1コマンドを送信する。なお、この形態例では、遊技状態が通常状
態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値1〜79の範囲には非リーチC
A2’−1の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マ
イクロコンピュータ90100は、変動カテゴリ1コマンドを受信したことにもとづいて
、少なくとも変動パターン種別が非リーチCA2’−1となることを認識することができ
る。次いで、CPU9056は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜89となる場
合には、EXTデータに「01(H)」を設定した変動カテゴリ2コマンドを送信する。
次いで、CPU9056は、変動パターン種別判定用乱数の値が90〜99となる場合に
は、EXTデータに「02(H)」を設定した変動カテゴリ3コマンドを送信する。次い
で、CPU9056は、変動パターン種別判定用乱数の値が100〜169となる場合に
は、EXTデータに「03(H)」を設定した変動カテゴリ4コマンドを送信する。次い
で、CPU9056は、変動パターン種別判定用乱数の値が170〜199となる場合に
は、EXTデータに「04(H)」を設定した変動カテゴリ5コマンドを送信する。次い
で、CPU9056は、変動パターン種別判定用乱数の値が200〜214となる場合に
は、EXTデータに「05(H)」を設定した変動カテゴリ6コマンドを送信する。次い
で、CPU9056は、変動パターン種別判定用乱数の値が215〜229となる場合に
は、EXTデータに「06(H)」を設定した変動カテゴリ7コマンドを送信する。次い
で、CPU9056は、変動パターン種別判定用乱数の値が230〜251となる場合に
は、EXTデータに「07(H)」を設定した変動カテゴリ8コマンドを送信する。なお
、この形態例では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、
判定値230〜251の範囲にはスーパーCA2’−7の変動パターン種別が共通に割り
当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ90100は、変動カテ
ゴリ8コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーC
A2’−7となることを認識することができる。
なお、上記のいずれの変動カテゴリに属するかを判定するために用いられる閾値79、
89、99、169、199、214および229は、具体的には、図58(A),(B
)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当て
られた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップして導き出されたものである。こ
のことは、以降の変動カテゴリ9〜10,21〜29についても同様であり、図57(A
)〜(D)や図58(C)に示す変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン
種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップしてカテゴリ判定
のために用いられる閾値が導き出される。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が確変状態や時短状態且つはずれとなると判定
した場合、後述する入賞時演出処理のステップS90232において、CPU9056は
、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となるか否かを判定する。変動パ
ターン種別判定用乱数の値が1〜219となる場合(すなわち、非リーチCA2−3の変
動パターン種別となる場合)には、CPU9056は、EXTデータに「08(H)」を
設定した変動カテゴリ9コマンドを送信する。次いで、CPU9056は、変動パターン
種別判定用乱数の値が220〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−7の変動
パターン種別となる場合)には、EXTデータに「09(H)」を設定した変動カテゴリ
10コマンドを送信する。
なお、遊技状態が確変状態や時短状態である場合にも、判定値230〜251の範囲に
スーパーCA2’−7の変動パターン種別を割り当てるようにしてもよい。そのようにす
れば、遊技状態にかかわらず、スーパーCA2’−7の変動パターン種別に対して共通の
判定値が割り当てられるようにすることができる。そのため、後述する入賞時演出の処理
のステップS90232の処理を実行する際に、はずれであれば、遊技状態にかかわらず
共通の判定処理を行えばよくなり、プログラム容量をより低減することができる。また、
この場合、ステップS90226の遊技状態の判定処理も不要とすることができる。
また、例えば、始動入賞時に、「通常大当り」となると判定した場合、後述する入賞時
演出処理のステップS90232において、CPU9056は、まず、変動パターン種別
判定用乱数の値が1〜74となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が
1〜74となる場合(すなわち、ノーマルCA3’−1の変動パターン種別となる場合)
には、CPU9056は、EXTデータに「10(H)」を設定した変動カテゴリ21コ
マンドを送信する。次いで、CPU9056は、変動パターン種別判定用乱数の値が75
〜149となる場合(すなわち、ノーマルCA3’−2の変動パターン種別となる場合)
には、EXTデータに「11(H)」を設定した変動カテゴリ22コマンドを送信する。
次いで、CPU9056は、変動パターン種別判定用乱数の値が150〜251となる場
合(すなわち、スーパーCA3’−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデー
タに「12(H)」を設定した変動カテゴリ23コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、「確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時
演出処理のステップS90232において、CPU9056は、まず、変動パターン種別
判定用乱数の値が1〜38となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が
1〜38となる場合(すなわち、ノーマルCA3’−1の変動パターン種別となる場合)
には、CPU9056は、EXTデータに「13(H)」を設定した変動カテゴリ24コ
マンドを送信する。次いで、CPU9056は、変動パターン種別判定用乱数の値が39
〜79となる場合(すなわち、ノーマルCA3’−2の変動パターン種別となる場合)に
は、EXTデータに「14(H)」を設定した変動カテゴリ25コマンドを送信する。次
いで、CPU9056は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(
すなわち、スーパーCA3’−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに
「15(H)」を設定した変動カテゴリ26コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、突然確変大当りとなると判定した場合、後述する入賞時
演出処理のステップS90232において、CPU9056は、まず、変動パターン種別
判定用乱数の値が1〜100となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値
が1〜100となる場合(すなわち、特殊CA4’−1の変動パターン種別となる場合)
には、CPU9056は、EXTデータに「16(H)」を設定した変動カテゴリ27コ
マンドを送信する。次いで、CPU9056は、変動パターン種別判定用乱数の値が10
1〜251場合(すなわち、特殊CA4’−2の変動パターン種別となる場合)には、E
XTデータに「17(H)」を設定した変動カテゴリ28コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、小当りとなると判定した場合、CPU9056は、EX
Tデータに「18(H)」を設定した変動カテゴリ29コマンドを送信する。
なお、始動入賞時に入賞時判定を行ったときと実際に変動表示を開始するときとでは必
ずしも合算保留記憶数が同じであるとは限らないのであるから、入賞時判定結果指定コマ
ンドで示される変動パターン種別が実際に変動表示で用いられる変動パターン種別と一致
しない場合も生じうる。しかし、この形態例では、少なくとも非リーチCA2’−1、ス
ーパーCA2’−7およびスーパーCA3’−3の変動パターン種別については、合算保
留記憶数にかかわらず共通の判定値が割り当てられているのであるから(図57、図58
参照)、入賞時判定結果と実際に実行される変動表示の変動パターン種別とで不整合が生
じない。そのため、非リーチCA2’−1、スーパーCA2’−7またはスーパーCA3
’−3の変動パターン種別になると入賞時判定された変動表示に対してのみ、後述する表
示変化演出が実行されるように構成してもよい。このように構成する場合には、非リーチ
CA2’−1、スーパーCA2’−7およびスーパーCA3’−3の変動パターン種別と
なると判定した場合にのみ、図64および図65に示す変動カテゴリコマンド(具体的に
は、変動カテゴリ1コマンド、変動カテゴリ8コマンド、変動カテゴリ23コマンド、変
動カテゴリ26コマンドのみ)を送信し、それ以外の変動パターン種別の入賞時判定結果
の場合には変動カテゴリコマンドを送信しないようにしてもよい。また、非リーチCA2
’−1、スーパーCA2’−7およびスーパーCA3’−3以外となると入賞時判定され
た場合には、変動パターン種別を特定不能であることを示す変動カテゴリコマンドを送信
するようにしてもよい。
なお、保留予告演出とは、予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前に実行
されるいわゆる先読み予告演出の一種であり、第1保留記憶表示部909aや第2保留記
憶表示部909bにおける保留表示を通常とは異なる表示態様で表示することにより行わ
れる予告演出である。保留予告演出は、例えば、予告対象となる変動表示に対する始動入
賞が発生したことにもとづいて、出現演出や保留表示が表示されたタイミングで実行され
る。なお、予告対象となる変動表示に対する始動入賞が発生したことにもとづいて、出現
演出や保留表示が表示されたタイミングでは通常の表示態様で保留表示の表示を一旦開始
し、その後の所定タイミング(例えば、保留のシフトのタイミング)で通常とは異なる表
示態様に保留表示を変化させることにより保留予告演出を実行するようにしてもよい。
なお、この形態例では、時短状態(高ベース状態)であるときに第1始動入賞口901
3への始動入賞が発生した場合や、大当り遊技中に第1始動入賞口9013への始動入賞
が発生した場合を除いて(ステップS901215A,S901216A参照)、始動入
賞が発生するごとに入賞時判定の処理が実行され、図63に示す図柄指定コマンドが送信
されるとともに図64および図65に示す変動カテゴリコマンドが送信される。そして、
演出制御用マイクロコンピュータ90100は、受信した図柄指定コマンドや変動カテゴ
リコマンドにもとづいて、予告対象の変動表示が開始される以前に、前もって大当りとな
るか否かやリーチとなるか否かを予告する保留予告演出を実行する。
演出制御基板9080に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ90100(
具体的には、演出制御用CPU90101)は、主基板9031に搭載されている遊技制
御用マイクロコンピュータ90560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図6
1および図62に示された内容に応じて演出表示装置909の表示状態を変更したり、ラ
ンプの表示状態を変更したり、音声出力基板9070に対して音番号データを出力したり
する。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、始動入賞があり第1特別図柄
表示器908aまたは第2特別図柄表示器908bにおいて特別図柄の可変表示が開始さ
れる度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定
コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する。
この形態例では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コ
マンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータ
の先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット
7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマ
ンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを
用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラ
レル信号線で1バイトずつ主基板9031から中継基板9077を介して演出制御基板9
080に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コ
マンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)
を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演
出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板9080に搭載されている演出制
御用マイクロコンピュータ90100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知
して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図61および図62に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンド
を、第1特別図柄表示器908aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示
(変動)と第2特別図柄表示器908bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可
変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴っ
て演出を行う演出表示装置909などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロ
コンピュータ90560から演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信されるコ
マンドの種類を増大させないようにすることができる。
図66および図67は、主基板9031に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ
90560(具体的には、CPU9056)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップ
S9026)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図
柄プロセス処理では第1特別図柄表示器908aまたは第2特別図柄表示器908bおよ
び大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU
9056は、第1始動入賞口9013に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動
口スイッチ9013aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口9013への始動入
賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS90311,
S90312)。また、CPU9056は、第2始動入賞口9014に遊技球が入賞した
ことを検出するための第2始動口スイッチ9014aがオンしていたら、すなわち第2始
動入賞口9014への始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行す
る(ステップS90313,S90314)。そして、ステップS90300〜S903
10のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ9013aまたは第2始動
口スイッチ9014aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS90300
〜S90310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS90300〜S90310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS90300):特別図柄プロセスフラグの値が0である
ときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、特別図柄の可変表示
が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保
留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記
憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント
値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとす
るか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状
態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新す
る。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS90301):特別図柄プロセスフラグの値が1で
あるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時
間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの
時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パタ
ーンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信
する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そし
て、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS90302に対応した値(この例
では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS90302):特別図柄プロセスフラグの
値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ90100に、表示結
果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を
ステップS90303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS90303):特別図柄プロセスフラグの値が3であ
るときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過
(ステップS90301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間
タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ90100に、図柄確
定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップ
S90304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコン
ピュータ90100は、遊技制御用マイクロコンピュータ90560が送信する図柄確定
指定コマンドを受信すると演出表示装置909において第4図柄が停止されるように制御
する。
特別図柄停止処理(ステップS90304):特別図柄プロセスフラグの値が4である
ときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセ
スフラグ)をステップS90305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小
当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステッ
プS90308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフ
ラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をス
テップS90300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この形態例では、
特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄
表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データ
が特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図78参照)、ステップS
9022の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止
図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS90305):特別図柄プロセスフラグの値が5であ
るときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的
には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初
期化するとともに、ソレノイド9021を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、大
入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御
を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特
別図柄プロセスフラグ)をステップS90306に対応した値(この例では6)に更新す
る。なお、大入賞口開放前処理はラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場
合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、大入賞口開放
中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて
送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例え
ば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放
中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行す
る際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送
信される。
大入賞口開放中処理(ステップS9006):特別図柄プロセスフラグの値が6である
ときに実行される。大入賞口開放中処理では、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理
等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部
状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS90305に対応した値(この例では5)
に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90
100に送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特
別図柄プロセスフラグ)をステップS90307に対応した値(この例では7)に更新す
る。
大当り終了処理(ステップS90307):特別図柄プロセスフラグの値が7であると
きに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御
用マイクロコンピュータ90100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示す
フラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態
(特別図柄プロセスフラグ)をステップS90300に対応した値(この例では0)に更
新する。
小当り開放前処理(ステップS90308):特別図柄プロセスフラグの値が8である
ときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には
、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化
するとともに、ソレノイド9021を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマ
によって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)
をステップS90309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前
処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開
始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS90309):特別図柄プロセスフラグの値が9である
ときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成
条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図
柄プロセスフラグ)をステップS90308に対応した値(この例では8)に更新する。
また、全ての開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS
90310に対応した値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(ステップS90310):特別図柄プロセスフラグの値が10である
ときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制
御用マイクロコンピュータ90100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(
特別図柄プロセスフラグ)をステップS90300に対応した値(この例では0)に更新
する。
図68は、ステップS90312,S90314の始動口スイッチ通過処理を示すフロ
ーチャートである。このうち、図68(A)は、ステップS90312の第1始動口スイ
ッチ通過処理を示すフローチャートである。また、図68(B)は、ステップS9031
4の第2始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
まず、図68(A)を参照して第1始動口スイッチ通過処理について説明する。第1始
動口スイッチ9013aがオン状態の場合に実行される第1始動口スイッチ通過処理にお
いて、CPU9056は、まず、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的に
は、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)
を確認する(ステップS901211A)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そ
のまま処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU9056は、第1保留記憶数カウ
ンタの値を1増やす(ステップS901212A)とともに、合算保留記憶数をカウント
するための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS901213A)。次い
で、CPU9056は、乱数回路9053やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタ
から値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図69参照)における保存領域に格
納する処理を実行する(ステップS901214A)。なお、ステップS901214A
の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア
乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダ
ム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される
。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第1始動口スイッチ通過処理(始動入
賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の
変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90
560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム
3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにして
もよい。
図69は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を
示す説明図である。図69に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の
上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッ
ファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されてい
る。この形態例では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウ
ェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別
判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パタ
ーン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保
留記憶バッファは、RAM9055に形成されている。
なお、この形態例では、大当り判定用乱数などの乱数値を保留記憶として第1保留記憶
バッファおよび第2保留記憶バッファに記憶する場合を示しているが、保留記憶として記
憶する所定の情報は乱数値にかぎられない。例えば、大当り判定用乱数などにもとづいて
大当りや小当りとするか否かをあらかじめ決定しておき、その決定結果を保留記憶として
第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファに記憶してもよい。
次いで、CPU9056は、遊技状態が時短状態(高ベース状態)であることを示す時
短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS901215A)。セットさ
れていれば、そのままステップS901220Aに移行する。時短フラグがセットされて
いなければ、CPU9056は、特別図柄プロセスフラグの値が5以上であるか否かを確
認する(ステップS901216A)。特別図柄プロセスフラグの値が5以上であれば(
すなわち、大当り遊技状態または小当り遊技状態であれば)、CPU9056は、そのま
まステップS901220Aに移行する。
特別図柄プロセスフラグの値が5未満であれば、検出した始動入賞にもとづく変動がそ
の後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時にあらかじめ判定す
る入賞時演出処理を実行する(ステップS901217A)。そして、CPU9056は
、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピ
ュータ90100に送信する制御を行う(ステップS901218A)とともに、変動カ
テゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行う(ス
テップS901219A)。また、CPU9056は、第1保留記憶数加算指定コマンド
を演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行う(ステップS901
220A)。
なお、ステップS901218A,S901219Aの処理を実行することによって、
この形態例では、CPU9056は、第1始動入賞口9013に始動入賞してステップS
901217Aの入賞時演出処理を実行するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カ
テゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ90100に対して送信する。
また、この形態例では、ステップS901218A〜S901220Aの処理が実行さ
れることによって、第1始動入賞口9013への始動入賞が発生してステップS9012
17Aの入賞時演出処理を実行したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、
および第1保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一
括して送信される。
ただし、ステップS901215AまたはステップS901216AでYと判定したこ
とによりステップS901217Aの入賞時演出処理を実行しなかった場合には、CPU
9056は、ステップS901220Aにおいて、第1保留記憶数加算指定コマンドのみ
を送信する制御を行い、入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリ
コマンド)を送信する制御は行わない。なお、ステップS901217Aの入賞時演出処
理を実行しなかった場合に、入賞判定結果を特定不能であることを示す値(例えば、「F
F(H)」)をEXTデータとして設定した入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマ
ンド、変動カテゴリコマンド)を送信するようにしてもよい。
また、この形態例では、ステップS901215Aの処理が実行されることによって、
第1始動入賞口9013への始動入賞があった場合には、遊技状態が低ベース状態である
場合にのみステップS901217Aの入賞時演出処理が実行される。また、この形態例
では、ステップS901216Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口90
13への始動入賞があった場合には、大当り遊技状態や小当り遊技状態でない場合にのみ
ステップS901217Aの入賞時演出処理が実行される。なお、大当り遊技状態である
場合にのみステップS901217Aに移行しないようにし、小当り遊技状態である場合
にはステップS901217Aに移行して入賞時演出処理が実行されるようにしてもよい
また、この形態例において、大当り遊技状態(特定遊技状態)とは、大当りを開始する
ことが報知されてから、所定数のラウンド(例えば、15ラウンド)にわたって大入賞口
が開放する制御が行われ、最終ラウンドの大入賞口の開放を終了して大当りを終了するこ
とが報知されるまでの状態である。具体的には、特別図柄プロセス処理における大入賞口
開放前処理(ステップS90305参照)から大当り終了処理(ステップS90307参
照)までの処理が実行されている状態である。
次に、図68を参照して第2始動口スイッチ通過処理について説明する。第2始動口ス
イッチ9014aがオン状態の場合に実行される第2始動口スイッチ通過処理において、
CPU9056は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留
記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(
ステップS901211B)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を
終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU9056は、第2保留記憶数カウ
ンタの値を1増やす(ステップS901212B)とともに、合算保留記憶数をカウント
するための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS901213B)。次い
で、CPU9056は、乱数回路9053やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタ
から値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図69参照)における保存領域に格
納する処理を実行する(ステップS901214B)。なお、ステップS901214B
の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア
乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダ
ム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される
。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第2始動口スイッチ通過処理(始動入
賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の
変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90
560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム
3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにして
もよい。
次いで、CPU9056は、入賞時演出処理を実行する(ステップS901217B)
。そして、CPU9056は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンド
を演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行う(ステップS121
8B)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に
送信する制御を行う(ステップS901219B)。また、CPU9056は、第2保留
記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を
行う(ステップS901220B)。
なお、ステップS901218B,S901219Bの処理を実行することによって、
この形態例では、CPU9056は、第2始動入賞口9014に始動入賞してステップS
901217Bの入賞時演出処理を実行するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カ
テゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ90100に対して送信する。
また、この形態例では、ステップS901218B〜S901220Bの処理が実行さ
れることによって、第2始動入賞口9014への始動入賞が発生してステップS9012
17Bの入賞時演出処理を実行したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、
および第2保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一
括して送信される。
なお、第2始動口スイッチ通過処理においても、ステップS901215Aと同様の処
理を行い、時短状態であればステップS901217Bの入賞時演出処理を実行しないよ
うにしてもよい。すなわち、通常状態(低ベース状態)である場合にのみステップS90
1217Bの入賞時演出処理を実行して、図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンド
を送信するようにしてもよい。
また、第2始動口スイッチ通過処理においても、ステップS901216Aと同様の処
理を行い、大当り遊技中であればステップS901217Bの入賞時演出処理を実行しな
いようにしてもよい。また、第2始動口スイッチ通過処理において、ステップS9012
17Bの入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい(すなわち、第2特別図柄に対し
ては入賞時判定処理を実行しないようにしてもよい)。
図70は、ステップS901217A,S901217Bの入賞時演出処理を示すフロ
ーチャートである。入賞時演出処理では、CPU9056は、まず、ステップS9012
14A,S901214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図56(A)の
左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステ
ップS90220)。この形態例では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミ
ングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を
決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、
それとは別に、遊技球が第1始動入賞口9013や第2始動入賞口9014に始動入賞し
たタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を
実行することによって、あらかじめ大当りや小当りとなるか否かや、大当りの種別、変動
パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを確認する。そのように
することによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動表示結果や
変動パターン種別を予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御
用マイクロコンピュータ90100によって演出図柄の変動表示中に大当りやスーパーリ
ーチとなることを予告する表示変化演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップ
S90220のN)、CPU9056は、遊技状態が確変状態(高確率状態)であること
を示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90221)。確変
フラグがセットされていれば、CPU9056は、ステップS901214A,S901
214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図56(A)の右欄に示す確変時
の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS90222
)。なお、始動入賞時にステップS90221で確変状態であるか否かを確認してから、
実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実
行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS90221で確変状態である
か否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に
遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した
場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時に
ステップS90221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するス
テップS9061参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致
を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、
変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステッ
プS222のN)、CPU9056は、ステップS901214A,S901214Bで
抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図56(B),(C)に示す小当り判定値と
を比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS90223)。この場合、C
PU9056は、第1始動入賞口9013への始動入賞があった場合(ステップS901
217Aの入賞時演出処理を実行する場合)には、図56(B)に示す小当り判定テーブ
ル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また
、第2始動入賞口9014への始動入賞があった場合(ステップS901217Bの入賞
時演出処理を実行する場合)には、図56(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図
柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップS90
223のN)、CPU9056は、「はずれ」となることを示すEXTデータ「00(H
)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS90224)。
次いで、CPU9056は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップS902
25)。この形態例では、CPU9056は、ステップS90225において、遊技状態
が確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否か(具体的には、確変フラグや時短フ
ラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にステップS90225
で確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入
賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性が
ある。そのため、始動入賞時にステップS90225で確変状態であるか否かおよび時短
状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始される
までの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当り
が発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始
動入賞時にステップS90225で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(
後述するステップS9061参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのよ
うな不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを
特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
そして、CPU9056は、ステップS90225の判定結果に応じて、はずれ用の各
閾値を設定する(ステップS90226)。この形態例では、あらかじめ閾値判定を行う
閾値判定プログラムが組み込まれており、閾値より大きいか否かを判定することにより、
変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかが判定され、図64
および図65に示す変動カテゴリコマンドに設定するEXTデータの値が決定される。
例えば、CPU9056は、遊技状態が確変状態や時短状態であると判定した場合には
閾値219を設定する。この場合、CPU9056は、後述するステップS90232に
おいて、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値219以下であるか否かを判定し、閾値
219以下である場合(すなわち、1〜219である場合)には変動カテゴリコマンドの
EXTデータとして「08(H)」を設定すると判定する(図64参照)。また、閾値2
19以下でない場合(すなわち、220〜251である場合)には変動カテゴリコマンド
のEXTデータとして「09(H)」を設定すると判定する(図64参照)。
また、例えば、CPU9056は、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、合
算保留記憶数にかかわらず、閾値79、89、99、169、199、214および22
9を設定する。この場合、CPU9056は、後述するステップS90232において、
変動パターン種別判定用乱数の値が閾値79以下であるか否かを判定し、閾値79以下で
ある場合(すなわち、1〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータと
して「00(H)」を設定すると判定する(図64参照)。また、閾値89以下である場
合(すなわち、80〜89である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして
「01(H)」を設定すると判定する(図64参照)。また、閾値99以下である場合(
すなわち、90〜99である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「0
2(H)」を設定すると判定する(図64参照)。また、閾値169以下である場合(す
なわち、100〜169である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「
03(H)」を設定すると判定する(図64参照)。また、閾値199以下である場合(
すなわち、170〜199である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして
「04(H)」を設定すると判定する(図64参照)。また、閾値214以下である場合
(すなわち、200〜214である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとし
て「05(H)」を設定すると判定する(図64参照)。また、閾値229以下である場
合(すなわち、215〜229である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータと
して「06(H)」を設定すると判定する(図64参照)。また、閾値229以下でない
場合(すなわち、230〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータ
として「07(H)」を設定すると判定する(図64参照)。
なお、上記に示す閾値判定の例では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、
169、199、214および229と判定していくので、後の順番の閾値で判定された
ものが前の順番の閾値以下の範囲内となることはない。すなわち、閾値79以下であるか
否かを判定した後に、閾値89以下であるか否かを判定するときには、前の順番の閾値以
下の1〜79の範囲内となることはなく、80〜89の範囲であるか否かを判定すること
になる。また、この形態例では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169
、199、214および229と判定していく場合を示したが、逆に大きい方から順に2
29、214、199、169、99、89および79と判定していってもよい。このこ
とは、以下に示す他の閾値を用いた判定を行う場合も同様である。
なお、ステップS90225の遊技状態の判定を行うことなく、常に通常状態(低確率
/低ベース状態)における閾値を設定するようにしてもよい。そのように構成しても、少
なくとも「スーパーリーチはずれ」となる変動パターン種別とに関しては判定値の範囲が
共通化されているのであるから、「スーパーリーチはずれ」となるか否かについては判定
することができる。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(ステップS90
223のY)、CPU9056は、「小当り」となることを示すEXTデータ「04(H
)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS90227)。
次いで、CPU9056は、小当り用の閾値を設定する(ステップS90228)。な
お、この形態例では、CPU9056は、閾値251を設定するものとし、後述するステ
ップS90232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値251以下である(
1〜251である)と判定して、変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「18(H
)」を設定すると判定するものとする(図65参照)。なお、小当りである場合には、閾
値判定を行うことなく、そのままEXTデータ「18(H)」を設定すると判定するよう
にしてもよい。
ステップS90220またはステップS90222で大当り判定用乱数(ランダムR)
が大当り判定値と一致した場合には、CPU9056は、ステップS901214A,S
901214Bで抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種
別を判定する(ステップS90229)。この場合、CPU9056は、第1始動入賞口
9013への始動入賞があった場合(ステップS901217Aの入賞時演出処理を実行
する場合)には、図56(D)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)901
31aを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」
のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口9014への始動入賞があった場合
(ステップS901217Bの入賞時演出処理を実行する場合)には、図56(E)に示
す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)90131bを用いて大当り種別が「通常
大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
次いで、CPU9056は、大当り種別の判定結果に応じたEXTデータを図柄指定コ
マンドに設定する処理を行う(ステップS90230)。この場合、「通常大当り」とな
ると判定した場合には、CPU9056は、「通常大当り」となることを示すEXTデー
タ「01(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「確変大当り」とな
ると判定した場合には、CPU9056は、「確変大当り」となることを示すEXTデー
タ「02(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「突然確変大当り」
となると判定した場合には、CPU9056は、「突然確変大当り」となることを示すE
XTデータ「03(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。
そして、CPU9056は、ステップS90229で判定した大当り種別に応じて、大
当り用の各閾値を設定する(ステップS90231)。
例えば、CPU9056は、「通常大当り」と判定した場合には、閾値74および14
9を設定する。この場合、CPU9056は、後述するステップS90232において、
変動パターン種別判定用乱数の値が閾値74以下であるか否かを判定し、閾値74以下で
ある場合(すなわち、1〜74である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータと
して「10(H)」を設定すると判定する(図65参照)。また、閾値149以下である
場合(すなわち、75〜149である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータと
して「11(H)」を設定すると判定する(図65参照)。また、閾値149以下でない
場合(すなわち、150〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータ
として「12(H)」を設定すると判定する(図65参照)。
また、例えば、CPU9056は、「確変大当り」と判定した場合には、閾値38およ
び79を設定する。この場合、CPU9056は、後述するステップS90232におい
て、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値38以下であるか否かを判定し、閾値38以
下である場合(すなわち、1〜38である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデー
タとして「13(H)」を設定すると判定する(図65参照)。また、閾値79以下であ
る場合(すなわち、39〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータと
して「14(H)」を設定すると判定する(図65参照)。また、閾値79以下でない場
合(すなわち、80〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとし
て「15(H)」を設定すると判定する(図65参照)。
また、例えば、CPU9056は、「突然確変大当り」と判定した場合には、閾値10
0を設定する。この場合、CPU9056は、後述するステップS90232において、
変動パターン種別判定用乱数の値が閾値100以下であるか否かを判定し、閾値100以
下である場合(すなわち、1〜100である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデ
ータとして「16(H)」を設定すると判定する(図65参照)。また、閾値100以下
でない場合(すなわち、101〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXT
データとして「17(H)」を設定すると判定する(図65参照)。
次いで、CPU9056は、ステップS90226,S90228,S90231で設
定した閾値と、ステップS901214A,S901214Bで抽出した変動パターン種
別判定用乱数(ランダム2)とを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判
定値の範囲となるかを判定する(ステップS90232)。
なお、ステップS90226,S90228,S90231において、あらかじめ定め
られた閾値を設定するのではなく、変動パターン種別判定テーブル(図57、図58参照
)を設定するようにし、ステップS90232において、設定した変動パターン種別判定
テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲やいずれの変動パターン種別
となるかを判定するようにしてもよい。
そして、CPU9056は、判定結果に応じたEXTデータを変動カテゴリコマンドに
設定する処理を行う(ステップS90233)。具体的には、CPU9056は、ステッ
プS90232でいずれの変動パターン種別になると判定したかに応じて、図64および
図65に示すような「00(H)」〜「0B(H)」、「10(H)」〜「18(H)」
のいずれかの値を変動カテゴリコマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
なお、この形態例では、入賞時判定において大当りや小当りとなると判定した場合であ
っても一律に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの範囲となるかを判定する場合を
示したが、大当りや小当りとなると判定した場合には、変動パターン種別判定用乱数の値
の範囲の判定を行わないようにしてもよい。そして、大当りまたは小当りとなると入賞時
判定したことを示す図柄指定コマンドを送信するとともに、大当りまたは小当りの変動パ
ターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい
。そして、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ90100は、具体的にいずれの変
動パターン種別となるかまでは示されていないものの、包括的にいずれかの大当りの変動
パターン種別となることが示された変動カテゴリコマンドを受信したことにもとづいて、
後述する表示変化演出を実行するようにしてもよい。
図71および図72は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS
90300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU9056
は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS9051)。具体的には、合算保留記憶
数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定
コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ90100に対して客
待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS9051A)、処理を終了する
。なお、例えば、CPU9056は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信
すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フ
ラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以
降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセッ
トされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御す
ればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の
変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU9056は、第2保留記憶数が0であるか否か
を確認する(ステップS9052)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であ
るか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU9056は、特別図柄ポイ
ンタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄につい
て特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定
する(ステップS9053)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数
のみが溜まっている場合)には、CPU9066は、特別図柄ポインタに「第1」を示す
データを設定する(ステップS9054)。
この形態例では、ステップS9052〜S9054の処理が実行されることによって、
第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い
換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の
変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
なお、この形態例で示したように第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構
成する場合、図70に示した入賞時演出処理において、大当り判定用乱数(ランダムR)
の値を、低確率状態における大当り判定値と比較する処理のみを実行するようにし、確変
状態(高確率状態)における大当り判定値とは比較しないようにしてもよい(具体的には
、ステップS90220の処理のみを実行し、ステップS90221,S90222の処
理は行わないようにしてもよい)。そのように構成すれば、第2特別図柄の変動表示を優
先して実行するように構成する場合に、入賞時判定における大当りの判定結果と実際の変
動開始時における大当りの決定結果との間にズレが生じることを防止することができる。
次いで、CPU9056は、RAM9055において、特別図柄ポインタが示す方の保
留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM9055
の乱数バッファ領域に格納する(ステップS9055)。具体的には、CPU9056は
、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第
1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM90
55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU9056は、特別図柄ポインタが「第
2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応す
る保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM9055の乱数バッファ領域に
格納する。
そして、CPU9056は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウン
ト値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS9056)。具体的
には、CPU9056は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留
記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第1保留記憶バッフ
ァにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示して
いる場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域およ
び第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU9056は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RA
M9055の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対
応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領
域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM9055の第2
保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に
格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。ま
た、CPU9056は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応
する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶
数=m−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領
域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2
保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記
憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合
算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
そして、CPU9056は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶
数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS9058)。なお、CPU9056は
、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM9055の所定の
領域に保存する。
また、CPU9056は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイ
クロコンピュータ90100に送信する制御を行う(ステップS9060)。この場合、
CPU9056は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、
確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU9056は、時短状態で
あることを示す時短フラグのみがセットされ、確変フラグがセットされていない場合には
、時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU9056は、確変フラ
グも時短フラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を
行う。
なお、具体的には、CPU9056は、演出制御用マイクロコンピュータ90100に
演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あ
らかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そ
して、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし
て、演出制御コマンド制御処理(ステップS9028)において演出制御コマンドを送信
する。なお、この形態例では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背
景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コ
マンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)の順
に演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信されることになる。具体的には、特
別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変
動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され
、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド
または第2保留記憶数減算指定コマンド)が送信される。なお、特別図柄の変動を開始す
るときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定
コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイ
マ割込において演出制御用マイクロコンピュータ90100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口9013を対象として処理を実行する
ことを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行すること
を示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口9014を対象として処理を実行す
ることを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行するこ
とを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プ
ロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた
処理が実行される。よって、ステップS90300〜S90310の処理を、第1特別図
柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU9056は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を
読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU9056は、第1
始動口スイッチ通過処理のステップS901214Aや第2始動口スイッチ通過処理のス
テップS901214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらか
じめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは
、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図56参照)と大当り判定用
乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行す
るプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムで
ある。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態の場合には、遊技状態が非確変状態(通常
状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、
あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM9
054における図56(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値
の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル
(ROM9054における図56(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設
けられている。そして、CPU9056は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、
遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の
処理を行い、遊技状態が通常状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大
当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU9056は、大当り判定用乱数(ランダムR
)の値が図56(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大
当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS9061
)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当
り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停
止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされてい
るか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットさ
れ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「確変大当り」または「突
然確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる
。そして、大当り遊技終了後、次の大当りが発生したときにリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ス
テップS9061のN)、CPU9056は、小当り判定テーブル(図56(B),(C
)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU9056は、大当り判
定用乱数(ランダムR)の値が図56(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一
致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU9056は
、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」で
ある場合には、図56(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当
りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合
には、図56(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとする
か否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS9062
)、CPU9056は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS9
063)、ステップS9075に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合
には(ステップS9062のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップ
S9075に移行する。
ステップS9071では、CPU9056は、大当りであることを示す大当りフラグを
セットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用する
テーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステ
ップS9072)。具体的には、CPU9056は、特別図柄ポインタが「第1」を示し
ている場合には、図56(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル901
31aを選択する。また、CPU9056は、特別図柄ポインタが「第2」を示している
場合には、図56(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル90131b
を選択する。
次いで、CPU9056は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ
領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種
別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定
する(ステップS9073)。なお、この場合、CPU9056は、第1始動口スイッチ
通過処理のステップS901214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS901
214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大
当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図56(
D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図
柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU9056は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM9055におけ
る大当り種別バッファに設定する(ステップS9074)。例えば、大当り種別が「通常
大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「
確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別
が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU9056は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS9075)。
具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、
はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされて
いる場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7
」、「9」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然
確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」
に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場
合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている
場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この形態例では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別
図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定
方法は、この形態例で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図
柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづ
いてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種
別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS90301
)に対応した値に更新する(ステップS9076)。
図73は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS9030
1)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU9056は、
大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS9091)。大当りフラグ
がセットされている場合には、CPU9056は、変動パターン種別を複数種類のうちの
いずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テー
ブル90132A〜90132C(図57(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(
ステップS9092)。そして、ステップS90100に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU9056は、小当りフラグがセッ
トされているか否かを確認する(ステップS9093)。小当りフラグがセットされてい
る場合には、CPU9056は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定す
るために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル90132D
(図57(D)参照)を選択する(ステップS9094)。そして、ステップS9010
0に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU9056は、時短状態であること
を示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS9095)。なお、
この形態例では、通常大当りにもとづく大当り遊技終了時に時短状態に移行されるときに
時短フラグがセットされるとともに、確変大当りにもとづく大当り遊技終了時にも確変状
態に移行されるとともに時短状態にも移行されることから時短フラグがセットされる。従
って、ステップS9095でYと判定された場合には、通常大当りにもとづく大当り遊技
終了後に時短状態にのみ制御されているときに加えて、確変大当りにもとづく大当り遊技
終了後に確変状態とともに時短状態に制御されているときがある。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS9095のN)、すなわち、遊技状
態が通常状態であれば、CPU9056は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認
する(ステップS9096)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS9096の
N)、CPU9056は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するため
に使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル90135A(図5
8(A)参照)を選択する(ステップS9097)。そして、ステップS90100に移
行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS9096のY)には、CPU9056
は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルと
して、はずれ用変動パターン種別判定テーブル90135B(図58(B)参照)を選択
する(ステップS9098)。そして、ステップS90100に移行する。
時短フラグがセットされている場合(ステップS9095のY)には、すなわち、遊技
状態が確変状態または時短状態であれば、CPU9056は、変動パターン種別を複数種
類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、ははずれ用変動パターン
種別判定テーブル90135C(図58(C)参照)を選択する(ステップS9099)
。そして、ステップS90100に移行する。
この形態例では、ステップS9095〜S9099の処理が実行されることによって、
遊技状態が通常状態であって合算保留記憶数が3以上である場合には、図58(B)に示
すはずれ用変動パターン種別判定テーブル90135Bが選択される。また、遊技状態が
確変状態や時短状態である場合には、図58(C)に示すははずれ用変動パターン種別判
定テーブル90135Cが選択される。この場合、後述するステップS90100の処理
で変動パターン種別として非リーチCA2’−3が決定される場合があり、非リーチCA
2’−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS90102の処理で変動
パターンとして短縮変動の非リーチPA1’−2が決定される(図60参照)。従って、
この形態例では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合または合算保留記憶数が3以
上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、この形態例では、
確変状態や時短状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図58(C)
参照)と、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図58(
B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判
定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、この形態例では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合であっても、合算保
留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮
変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU9056は、ス
テップS9095でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し
、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル90135
A(図58(A)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU9056は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留
記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS
9092、S9094、S9097、S9098またはS9099の処理で選択したテー
ブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する
(ステップS90100)。
次いで、CPU9056は、ステップS90100の変動パターン種別の決定結果にも
とづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブル
として、当り変動パターン判定テーブル90137A、90137B(図59参照)、は
ずれ変動パターン判定テーブル90138A(図60参照)のうちのいずれかを選択する
(ステップS90101)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2
保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS
90101の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パ
ターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS90102)。なお、始動入
賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場
合には、CPU9056は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変
動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パ
ターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU9056は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演
出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行う(ステップS90103
)。具体的には、CPU9056は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には
、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU9056は、特別図柄
ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を
行う。また、CPU9056は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変
動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を
行う(ステップS90104)。
次に、CPU9056は、RAM9055に形成されている変動時間タイマに、選択さ
れた変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS90105)。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS90
302)に対応した値に更新する(ステップS90106)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するの
ではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定
するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップ
S9095〜S90100の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよ
い。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図58に示す非
リーチCA2’−1〜非リーチCA2’−3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ
用の変動パターン種別判定テーブル(図58に示すノーマルCA2’−4〜ノーマルCA
2’−6、スーパーCA2’−7の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リ
ーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動
パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合
にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの
選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ
確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。この場合、CP
U9056は、例えば、入賞時演出処理における「スーパーリーチはずれ」や「非リーチ
はずれ」となるか否かの判定において、リーチ判定テーブルの共通の範囲に割り当てられ
た判定値に合致するか否かを判定することによって、リーチとなるか否かをあらかじめ判
定するようにしてもよい。なお、予告演出の実行割合が低下してしまうことを考慮すると
、この形態例で示したように、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理を行うことなく、変動
パターン種別によって「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かを事
前判定して保留予告演出を行うように構成することが好ましい。
図74は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS90302)を示すフローチャ
ートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU9056は、決定されてい
る大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれか
の演出制御コマンド(図61参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU9056
は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS90110)。
セットされていない場合には、ステップS90116に移行する。大当りフラグがセット
されている場合、大当りの種別が「通常大当り」であるときには、表示結果2指定コマン
ドを送信する制御を行う(ステップS90111,S90112)。なお、「通常大当り
」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS9074で大当り種別バ
ッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。
また、CPU9056は、大当りの種別が「確変大当り」であるときには、表示結果3指
定コマンドを送信する制御を行う(ステップS90113,S90114)。なお、「確
変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種
別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定でき
る。そして、「通常大当り」および「確変大当り」のいずれでもないときには(すなわち
、「突然確変大当り」であるときには)、CPU9056は、表示結果4指定コマンドを
送信する制御を行う(ステップS90115)。
一方、CPU9056は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS9
0110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS901
16)。小当りフラグがセットされていれば、CPU9056は、表示結果5指定コマン
ドを送信する制御を行う(ステップS90117)。小当りフラグもセットされていない
ときは(ステップS90116のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU905
6は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS90118)。
そして、CPU9056は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステ
ップS90303)に対応した値に更新する(ステップS90119)。
図75は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS90303
)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU9056は、まず
、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数
減算指定コマンド)を既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS901121)
。なお、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述する
ステップS901122で保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に保留記憶数減算指
定コマンドを送信したことを示す保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットする
ようにし、ステップS901121では、その保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグ
がセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした保
留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを
終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよ
い。
次いで、保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU9056は、保留
記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を
行う(ステップS901122)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設
定されている場合には、CPU9056は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する
制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、C
PU9056は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU9056は、変動時間タイマを1減算し(ステップS901125)、
変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS901126)、演出制御用マイクロ
コンピュータ90100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS90
1127)。そして、CPU9056は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処
理(ステップS90304)に対応した値に更新する(ステップS901128)。変動
時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図76は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS90304)
を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU9056は、大当りフ
ラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90131)。大当りフラグがセ
ットされている場合には、CPU9056は、セットされていれば、確変状態であること
を示す確変フラグや、時短状態であることを示す時短フラグ、時短状態における特別図柄
の変動可能回数を示す時短回数カウンタをリセットし(ステップS90132)、演出制
御用マイクロコンピュータ90100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(
ステップS90133)。具体的には、大当りの種別が「通常大当り」である場合には大
当り開始1指定コマンド(コマンドA001(H))を送信する。また、大当りの種別が
「確変大当り」である場合には大当り開始2指定コマンド(コマンドA002(H))を
送信する。また、大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り
開始指定コマンド(コマンドA003(H))を送信する。なお、大当りの種別が「通常
大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれであるかは、RAM905
5に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデー
タ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演
出表示装置909において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS9013
4)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、「通常大当り」や「確変大
当り」の場合には15回。「突然確変大当り」の場合には2回。)をセットする(ステッ
プS90135)。また、大当り遊技における1ラウンドあたりのラウンド時間もセット
される。具体的には、突然確変大当りの場合には、ラウンド時間として0.1秒がセット
され、通常大当りや確変大当りの場合には、ラウンド時間として29秒がセットされる。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS90305)に
対応した値に更新する(ステップS90136)。
また、ステップS90131で大当りフラグがセットされていなければ、CPU905
6は、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値が0である
か否かを確認する(ステップS90137)。時短回数カウンタの値が0でなければ、C
PU9056は、時短回数カウンタの値を−1する(ステップS90138)。そして、
CPU9056は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS9
0139)、時短フラグをリセットする(ステップS90140)。
次いで、CPU9056は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステ
ップS90141)。小当りフラグがセットされていれば、CPU9056は、演出制御
用マイクロコンピュータ90100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマン
ドA003(H))を送信する(ステップS90142)。また、小当り表示時間タイマ
に小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置909において報知
する時間)に相当する値を設定する(ステップS90143)。また、大入賞口開放回数
カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS90144)。そして、特
別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS90308)に対応した値に
更新する(ステップS90145)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS90141のN)、CPU905
6は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS90300)に対応
した値に更新する(ステップS90146)。
図77は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS90307)を
示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU9056は、大当り終了表
示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS90160)、大当り終了表示タイ
マが設定されている場合には、ステップS90164に移行する。大当り終了表示タイマ
が設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS90161)、大
当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS90162)。ここで、「通常
大当り」であった場合には大当り終了1指定コマンド(コマンドA301(H))を送信
し、「確変大当り」であった場合には大当り終了2指定コマンド(コマンドA302(H
))を送信し、「突然確変大当り」であった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コ
マンド(コマンドA303(H))を送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出
表示装置909において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対
応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS90164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU
9056は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表
示時間が経過したか否か確認する(ステップS90165)。経過していなければ処理を
終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS90165のY)、CPU9056
は、今回終了する大当り遊技が通常大当りにもとづくものであるか否かを確認する(ステ
ップS90166)。なお、通常大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合であるか否
かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS9074で大当り種別バッファに設定
されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。通常大当りに
もとづく大当り遊技を終了する場合であれば(ステップS90166のY)、CPU90
56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS9016
7)。また、CPU9056は、時短回数カウンタに所定回数(本例では100回)をセ
ットする(ステップS90168)。
通常大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合でなければ(すなわち、確変大当りま
たは突然確変大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合であれば)、CPU9056は
、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS90169)と
ともに、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS9017
0)。
そして、CPU9056は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステッ
プS90300)に対応した値に更新する(ステップS90171)。
なお、この形態例では、以上の処理が実行されることによって、確変状態に制御される
場合には時短状態にも制御されることから、遊技状態として、通常状態(低確率/低ベー
ス状態)、時短状態(低確率/高ベース状態)、および確変状態(高確率/高ベース状態
)の3つの状態があることになる。
図78は、主基板9031に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ90560(
具体的には、CPU9056)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS9032)
のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU9
056は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS903
201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の
実行中であれば)、CPU9056は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを
特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステッ
プS903202)。この場合、CPU9056は、特別図柄ポインタが示す方の特別図
柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データ
を設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過
する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、
その後、表示制御処理(ステップS9022参照)が実行され、特別図柄表示制御データ
設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器908a,908bに対して駆動信
号が出力されることによって、特別図柄表示器908a,908bにおける特別図柄の変
動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU9056は、特別図柄プロセスフ
ラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS903203)。特別図柄プロセスフ
ラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU90
56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図
柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う
(ステップS903204)。この場合、CPU9056は、特別図柄ポインタが示す方
の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図
柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS9022参照
)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表
示器908a,908bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器9
08a,908bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、ステップS90
3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には
、設定データの変更が行われないので、ステップS9022の表示制御処理では最新の特
別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止
表示し続けることになる。また、ステップS903201において特別図柄プロセスフラ
グの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理また
は特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御デ
ータを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ9056
0側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ90100側で認識する変動
時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても
変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この形態例では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データ
を出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の
変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセ
ットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS9032)にお
いて、CPU9056は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御
データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止
図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図79は、演出制御基板9080に搭載されて
いる演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ90100(具体的には、演
出制御用CPU90101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制
御用CPU90101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処
理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例え
ば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステッ
プS90701)。その後、演出制御用CPU90101は、タイマ割込フラグの監視(
ステップS90702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制
御用CPU90101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイ
ン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU90101
は、そのフラグをクリアし(ステップS90703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU90101は、まず、受信した演出制御コマ
ンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コ
マンド解析処理:ステップS90704)。
次いで、演出制御用CPU90101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS9
0705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制
御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置909の表示
制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU90101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS9
0706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制
御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置909の第4
図柄表示領域909c,909dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更
新する乱数更新処理を実行する(ステップS90707)。その後、ステップS9070
2に移行する。
図80は、主基板9031の遊技制御用マイクロコンピュータ90560から受信した
演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である
。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式の
コマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバ
ッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域
に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウン
タは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90560から送信された演出制御コマンドは
、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ
領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御
コマンドがどのコマンド(図61および図62参照)であるのか解析する。なお、演出制
御INT信号にもとづく割込処理は、4msごとに実行されるタイマ割込処理に優先して
実行される。
図81〜図83は、コマンド解析処理(ステップS90704)の具体例を示すフロー
チャートである。主基板9031から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッフ
ァに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU90101は、コマンド受
信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU90101は、まず、コマンド受信バッ
ファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS90611)。格納さ
れているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによ
って判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合であ
る。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU
90101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS9061
2)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS90613)。
+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS90614)
、演出制御用CPU90101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成され
ている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS90615)。そして、変
動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS90616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS90617)
、演出制御用CPU90101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマ
ンド〜表示結果6指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納
領域に格納する(ステップS90618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS90619)
、演出制御用CPU90101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS9
0620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(コマンドA001〜A002(
H))であれば(ステップS90621)、演出制御用CPU90101は、大当り開始
指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS90622)。この場合、例えば、大
当り開始1指定コマンドを受信した場合であれば、大当り開始1指定コマンド受信フラグ
をセットし、大当り開始2指定コマンドを受信した場合であれば、大当り開始2指定コマ
ンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA0
03(H))であれば(ステップS90623)、演出制御用CPU90101は、小当
り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS90624)
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(コマンドA301〜A302(
H))であれば(ステップS90625)、演出制御用CPU90101は、大当り終了
指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS90626)。この場合、例えば、大
当り終了1指定コマンドを受信した場合であれば、大当り終了1指定コマンド受信フラグ
をセットし、大当り終了2指定コマンドを受信した場合であれば、大当り終了2指定コマ
ンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(コマンドA3
03(H))であれば(ステップS90627)、演出制御用CPU90101は、小当
り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS90628)
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば(ステップS906
51)、演出制御用CPU90101は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成さ
れている図柄指定コマンド格納領域に一時格納する(ステップS90652)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの変動カテゴリコマンドであれば(ステップS9
0653)、演出制御用CPU90101は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAM
に形成されている変動カテゴリコマンド格納領域に一時格納する(ステップS90654
)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS9
0655)、演出制御用CPU90101は、RAMに形成されている第1保留記憶数保
存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップS90656)。また、演
出制御用CPU90101は、図柄指定コマンドに一時格納されている図柄指定コマンド
と、変動カテゴリコマンド格納領域に一時格納されている変動カテゴリコマンドと、受信
した第1保留記憶数加算指定コマンドとを、RAMに形成されている第1始動入賞時コマ
ンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップS90657)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS9
0658)、演出制御用CPU90101は、RAMに形成されている第2保留記憶数保
存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップS90659)。また、演
出制御用CPU90101は、図柄指定コマンドに一時格納されている図柄指定コマンド
と、変動カテゴリコマンド格納領域に一時格納されている変動カテゴリコマンドと、受信
した第2保留記憶数加算指定コマンドとを、RAMに形成されている第2始動入賞時コマ
ンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップS90660)。
図84は、始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示す説明図である。このうち、図8
4(A)は、第1始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示し、図84(B)は、第2始
動入賞時コマンド格納領域の具体例を示している。図84(A)に示すように、第1始動
入賞時コマンド格納領域には、第1保留記憶数の最大値(この例では4)に対応した領域
(格納領域1〜4)が確保されている。また、第2始動入賞時コマンド格納領域には、第
2保留記憶数の最大値(この例では4)に対応した領域(格納領域1〜4)が確保されて
いる。この形態例では、図68の第1始動口スイッチ通過処理のステップS901218
A〜S901220Aおよび第2始動口スイッチ通過処理のステップS901218B〜
S901220Bで示したように、第1始動入賞口9013または第2始動入賞口901
4への始動入賞があったときに、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコ
マンド、および保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第
2保留記憶数加算指定コマンド)の3つのコマンドがセットで送信される。そのため、図
84に示すように、第1始動入賞時コマンド格納領域および第2始動入賞時コマンド格納
領域の各格納領域1〜4には、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記
憶数加算指定コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
この形態例では、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、およ
び保留記憶数加算指定コマンドの順にコマンド送信が行われるので、演出制御用CPU9
0101は、コマンド解析処理において、図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンド
を受信したときに、それぞれ図柄指定コマンド格納領域および変動カテゴリコマンド格納
領域に一時格納する。そして、保留記憶数加算指定コマンドを受信すると、第1保留記憶
数加算指定コマンドを受信した場合であれば第1保留記憶が1増加した場合であることが
分かり、第2保留記憶数加算指定コマンドを受信した場合であれば第2保留記憶が1増加
した場合であることが分かるので、第1保留記憶数加算指定コマンドを受信した場合であ
れば一時格納した図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドとともに第1保留記憶数
加算指定コマンドを第1始動入賞時コマンド格納領域に格納し、第2保留記憶数加算指定
コマンドを受信した場合であれば一時格納した図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマ
ンドとともに第2保留記憶数加算指定コマンドを第2始動入賞時コマンド格納領域に格納
する(なお、図84では、第1始動入賞時コマンド格納領域の格納領域1〜4の全ての格
納領域にコマンドが格納され、第2始動入賞時コマンド格納領域の格納領域1〜4のうち
の格納領域1のみにコマンドが格納されている例が示されている)。
なお、図84に示す始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各コマンドは、演出
図柄の変動表示を開始するごとに、演出図柄の変動表示を開始するタイミングで後述する
ステップS90664,S90668で順次削除される。この場合、この形態例では、第
2特別図柄の変動表示を優先実行するので、まず、図84(B)に示す第2始動入賞時コ
マンド格納領域の格納領域1の記憶内容が削除される。次いで、新たに第2保留記憶が発
生しなければ、第1保留記憶のみが記憶されている状態となるので、次に演出図柄の変動
表示を開始するタイミングで図84(A)に示す第1始動入賞時コマンド格納領域の1つ
目の格納領域1に格納されているものから削除され、第1始動入賞時コマンド格納領域の
内容がシフトされる。例えば、図84(A)に示す格納状態において新たな演出図柄の変
動表示が開始された場合には、格納領域1に格納されている各コマンドが削除され、格納
領域2に格納されている各コマンドが格納領域1にシフトされ、格納領域3に格納されて
いる各コマンドが格納領域2にシフトされ、格納領域4に格納されている各コマンドが格
納領域3にシフトされる。
また、この形態例では、始動入賞の発生時に受信する図柄指定コマンド、変動カテゴリ
コマンド、および保留記憶数加算指定コマンドを、包括的に表現する場合に、始動入賞時
のコマンドともいう。また、これら始動入賞時のコマンドのうち、第1保留記憶数または
第2保留記憶数が増加したことを認識可能な情報を指定するコマンドである保留記憶数加
算指定コマンドを、包括的に表現する場合に、保留記憶情報ともいう。また、始動入賞時
の入賞時演出処理(図70参照)で判定される大当りや小当りとなるか否か、大当り種別
の判定結果、変動パターン種別の判定結果を示すコマンドである図柄指定コマンドおよび
変動カテゴリコマンドを、包括的に表現する場合に、入賞時判定結果指定コマンドや判定
結果情報ともいう。
また、この形態例では、後述するステップS906002において、受信した始動入賞
時のコマンドにもとづいて、可変表示に対応する特定表示(すなわち、保留表示またはア
クティブ表示)の表示態様を変化させる表示変化演出を実行するか否かを決定する。そし
て、実行すると決定した場合には、ステップS906007において、始動入賞時のコマ
ンドに対応付けて変化後の表示態様を示す最終表示態様指定データをセットする。図84
に示す始動入賞時コマンド格納領域には、各始動入賞時のコマンドに対応する最終表示態
様指定データを記憶する領域が設けられている。最終表示態様指定データは、値が0の場
合には、表示変化演出が実行されないこと(既に表示変化演出が実行されている場合を含
む)を示し、値が1の場合には、変化後の表示態様が第1特別態様(青色)であることを
示し、値が2の場合には、変化後の表示態様が第2特別態様(緑色)であることを示し、
値が3の場合には、変化後の表示態様が第3特別態様(赤柄)であることを示す。すなわ
ち、図84に示す例では、第1始動入賞時コマンド格納領域の格納領域4に格納された始
動入賞時のコマンドに対応付けて、変化後の表示態様が第2特別態様(緑色)であること
を示す最終表示態様指定データが格納されている。
また、この形態例では、表示変化演出を実行する場合には、後述するステップS906
004において、受信した始動入賞時のコマンドにもとづいて、表示変化演出を実行する
タイミングを決定する。そして、決定結果にもとづいて、表示変化演出を実行するタイミ
ングを示す表示変化タイミング指定データを、始動入賞時のコマンドに対応付けてセット
する。図84に示す始動入賞時コマンド格納領域には、各始動入賞時のコマンドに対応す
る表示変化タイミング指定データを記憶する領域が設けられている。表示変化タイミング
指定データは、値が0の場合には、表示変化演出が実行されないこと(既に表示変化演出
が実行されている場合を含む)を示し、値が1の場合には、第1タイミング(入賞時)で
あることを示し、値が2の場合には、第2タイミング(対象変動開始時)であることを示
し、値が3の場合には、第3タイミング(対象変動のスーパーリーチ中)であることを示
す。すなわち、図84に示す例では、第1始動入賞時コマンド格納領域の格納領域4に格
納された始動入賞時のコマンドに対応付けて、表示変化演出を実行するタイミングが第3
タイミングであることを示す表示変化タイミング指定データが格納されている。なお、第
1タイミング、第2タイミングおよび第3タイミングの詳細については後述する。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS9
0661)、演出制御用CPU90101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保
留記憶数の値を1減算する(ステップS90662)。次いで、演出制御用CPU901
01は、第1保留記憶表示部909aにおける第1保留表示を1つ消去し、その消去した
第1保留記憶以降の残りの第1保留表示を1つずつシフトして、第1保留記憶表示部90
9aにおける第1保留記憶数表示を更新する(ステップS90663)。例えば、第1保
留記憶表示部909aの1つ目〜3つ目の第1保留表示が点灯表示されていた場合に、第
1保留記憶数減算指定コマンドを受信した場合には1つ目の第1保留表示を消去するとと
もに、2つ目に表示されていた第1保留表示を1つ目の表示領域にシフトし、3つ目に表
示されていた第1保留表示を2つ目の表示領域にシフトする。
次いで、演出制御用CPU90101は、第1始動入賞時コマンド格納領域の1つ目の
格納領域に格納されている始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマ
ンド、第1保留記憶数加算指定コマンド、最終表示態様指定データおよび表示変化タイミ
ング指定データ)を削除し、第1始動入賞時コマンド格納領域の内容をシフトする(ステ
ップS90664)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS9
0665)、演出制御用CPU90101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保
留記憶数の値を1減算する(ステップS90666)。次いで、演出制御用CPU901
01は、第2保留記憶表示部909bにおける第2保留表示を1つ消去し、その消去した
第2保留記憶以降の残りの第2保留表示を1つずつシフトして、第2保留記憶表示部90
9bにおける第2保留記憶数表示を更新する(ステップS90667)。例えば、第2保
留記憶表示部909bの1つ目〜3つ目の第2保留表示が点灯表示されていた場合に、第
2保留記憶数減算指定コマンドを受信した場合には1つ目の第2保留表示を消去するとと
もに、2つ目に表示されていた第2保留表示を1つ目の表示領域にシフトし、3つ目に表
示されていた第2保留表示を2つ目の表示領域にシフトする。
次いで、演出制御用CPU90101は、第2始動入賞時コマンド格納領域の1つ目の
格納領域に格納されている始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマ
ンド、第2保留記憶数加算指定コマンド、最終表示態様指定データおよび表示変化タイミ
ング指定データ)を削除し、第2始動入賞時コマンド格納領域の内容をシフトする(ステ
ップS90668)。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS9066
9)、演出制御用CPU90101は、演出表示装置909における背景画面を通常状態
に応じた背景画面(例えば、青色の背景色の背景画面)に変更する(ステップS9067
0)。従って、この形態例では、遊技状態が通常状態(低確率/低ベース状態)である場
合には、通常状態に応じた背景画面が表示されることによって通常状態に応じた演出モー
ド(以下、「通常演出モード」ともいう)に制御される。次いで、演出制御用CPU90
101は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変状態フラグや、時短状態
であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS90671)。
受信した演出制御コマンドが時短状態背景指定コマンドであれば(ステップS9067
2)、演出制御用CPU90101は、演出表示装置909における背景画面を時短状態
に応じた背景画面(例えば、緑色の斜線が描かれた背景画面)に変更する(ステップS9
0673)。従って、この形態例では、遊技状態が時短状態(低確率/高ベース状態)で
ある場合には、時短状態に応じた背景画面が表示されることによって時短状態に応じた演
出モード(以下、時短演出モードともいう)に制御される。次いで、出制御用CPU10
1は、時短状態フラグをセットする(ステップS90674)。
受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップS9067
5)、演出制御用CPU90101は、演出表示装置909における背景画面を確変状態
に応じた背景画面(例えば、赤色の斜線が描かれた背景画面)に変更する(ステップS9
0676)。従って、この形態例では、遊技状態が確変状態(高確率/高ベース状態)で
ある場合には、確変状態に応じた背景画面が表示されることによって確変状態に応じた演
出モード(以下、「確変演出モード」ともいう)に制御される。次いで、演出制御用CP
U90101は、確変状態フラグをセットする(ステップS90677)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU90101
は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS90678)。
そして、ステップS90611に移行する。
図85は、図79に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS9
0705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU
90101は、まず、保留表示の表示制御を行う保留表示制御処理を実行する(ステップ
S90800A)。
次いで、演出制御用CPU90101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステッ
プS90800〜S90807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下の
ような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置909の表示状
態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出
図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関
する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変
動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示
とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合
、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって
、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS90800):遊技制御用マイクロコ
ンピュータ90560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的
には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされて
いるか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグ
の値を演出図柄変動開始処理(ステップS90801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS90801):演出図柄の変動が開始されるように
制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS90
802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS90802):変動パターンを構成する各変動状態(
変動速度)の切り替えタイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そ
して、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ス
テップS90803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS90803):演出図柄の変動を停止し表示結果(
停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表
示処理(ステップS90804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS
90800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS90804):変動時間の終了後、演出表示装置909に
大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフ
ラグの値をラウンド中処理(ステップS90805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS90805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラ
ウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフ
ラグの値をラウンド後処理(ステップS90806)に対応した値に更新する。最終ラウ
ンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS90
807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS90806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラ
ウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップ
S90805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS90807):演出表示装置909において、大当り
遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセス
フラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS90800)に対応した値
に更新する。
図86〜図87は、保留表示制御処理(ステップS90800A)を示すフローチャー
トである。保留表示制御処理において、演出制御用CPU90101は、まず、客待ちデ
モンストレーション表示中であるか否かを確認する(ステップS906000)。なお、
客待ちデモンストレーション表示中であるか否かは、例えば、演出図柄の変動表示中でな
く(例えば、演出図柄変動開始処理においてセットされる変動時間タイマの値が0であり
)、第1保留記憶および第2保留記憶のいずれもない(例えば、ステップS90656,
S90659,S90662,S90666で更新される第1保留記憶数および第2保留
記憶数のいずれもが0である)ことを確認することにより判定できる。客待ちデモンスト
レーション表示中であれば、そのまま保留表示制御処理を終了する。すなわち、客待ちデ
モンストレーション表示中に新たに始動入賞が発生しても、直ちに変動表示が開始され殆
ど保留表示を表示する時間がないことから、ステップS906001以降の保留表示を表
示する処理を行うことなく(保留表示の表示を行わずに)、そのまま処理を終了する。
なお、演出図柄の変動表示中であっても、第1保留記憶および第2保留記憶のいずれも
なく、実行中の変動表示の残り時間が極めて少なく変動表示の終了直前である場合(例え
ば、残り1秒以内である場合)にも、新たに始動入賞が発生しても実質的に保留表示を表
示する時間が殆どないことから、ステップS906001以降の保留表示を表示する処理
を行うことなく(保留表示の表示を行わずに)、そのまま処理を終了するようにしてもよ
い。
また、例えば、演出図柄の変動表示を停止してから直ちに客待ちデモンストレーション
表示を開始するのではなく、最後の変動表示を終了してから所定期間(例えば、1分間)
経過後に客待ちデモンストレーション表示を開始するように構成している場合であれば、
この所定期間中も保留記憶がなく変動表示を実行していない期間なのであるから、ステッ
プS906000でYと判定し、そのまま処理を終了するようにしてもよい。
なお、客待ちデモンストレーション表示中でステップS906000においてYと判定
して保留表示制御処理を終了した場合には、保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶
数加算指定コマンド、第2保留記憶数加算指定コマンド)を受信しても保留表示を増加さ
せていないのであるから、その後に保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指
定コマンド、第2保留記憶数減算指定コマンド)を受信しても、コマンド解析処理のステ
ップS90663,S90667の処理を実行せず保留表示を削除しないように制御する
。この場合、例えば、コマンド解析処理のステップS90655,S90658でYと判
定し新たな保留記憶数加算指定コマンドを受信したと判定した場合に、客待ちデモンスト
レーション表示中であるか否かを確認し、客待ちデモンストレーション表示中であれば、
その旨を示すフラグをセットし、その後、保留記憶数減算指定コマンドを受信したときに
(ステップS90661,S90665のY参照)、そのフラグがセットされていればス
テップS90663,S90667の処理を実行しないようにすればよい。また、この場
合、保留表示の増減の処理のみをスキップするのではなく、ステップS90656,S9
0659,S90662,S90666の処理もスキップして、第1保留記憶数や第2保
留記憶数の増減の処理自体も行わないようにしてもよい。
また、この形態例で示す例に限らず、ステップS906000の処理を省略した構成と
し、客待ちデモンストレーション表示中であっても、ステップS906001以降の処理
を実行し、新たに始動入賞が発生したときには保留表示を表示させるようにしてもよい。
この場合、客待ちデモンストレーションの実行中であれば、客待ちデモンストレーション
を終了し、ステップS906001以降の処理により新たな保留表示を一旦表示する。
客待ちデモンストレーション表示中でなければ、演出制御用CPU90101は、新た
な始動入賞が発生して、新たに始動入賞時のコマンドを受信したか否かを確認する(ステ
ップS906001)。すなわち、新たな始動入賞が発生したか否かを確認する。具体的
には、図84に示す第1始動入賞時コマンド格納領域または第2始動入賞時コマンド格納
領域において新たな第1保留記憶加算指定コマンドまたは第2保留記憶加算指定コマンド
が格納されていれば、新たに始動入賞が発生したと判定することができる。
新たに始動入賞時のコマンドを受信していれば(ステップS906001のY)、演出
制御用CPU90101は、新たな始動入賞にもとづく可変表示に対応する特定表示(す
なわち、保留表示およびアクティブ表示)の最終表示態様を決定する(ステップS906
002)。
この形態例では、可変表示に対応する特定表示(すなわち、保留表示およびアクティブ
表示)の表示態様を変化させる表示変化演出を実行可能である。また、最終表示態様とは
、可変表示に対応する特定表示を最終的にどのような表示態様により表示するかを示すも
のである。したがって、ステップS906002において、最終表示態様を通常態様と決
定した場合には、表示態様を通常態様のまま変化させず、表示変化演出を実行しないこと
になり、最終表示態様を通常態様とは異なる表示態様と決定した場合には、表示変化演出
を実行することになる。
なお、この形態例では、表示変化演出には、可変表示に対応する特定表示(すなわち、
保留表示およびアクティブ表示)を、一旦通常態様により表示することなく、最初から通
常態様とは異なる表示態様により表示するものも含まれる。よって、表示変化演出は、可
変表示に対応する特定表示(すなわち、保留表示およびアクティブ表示)を、通常態様と
は異なる表示態様により表示する演出であるともいえる。
ステップS906002では、演出制御用CPU90101は、新たに受信した変動カ
テゴリコマンドにもとづいて、最終表示態様決定テーブルを用いて抽選処理を行い、最終
表示態様を決定する。
図87は、最終表示態様決定テーブルの構成例を示す説明図である。最終表示態様決定
テーブルには、変動カテゴリごとに決定事項(「通常態様(白色)」、「第1特別態様(
青色)」、「第2特別態様(緑色)」および「第3特別態様(赤色)」)に対して、それ
ぞれ判定値が割り振られている、図87に示す例では、説明を簡略化するために、割り当
てられた判定値の割合が示されている。演出制御用CPU90101は、例えば、最終表
示態様決定用の乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定
事項に決定する。したがって、図87に示す例では、各変動カテゴリにおける決定事項(
「通常態様(白色)」、「第1特別態様(青色)」、「第2特別態様(緑色)」および「
第3特別態様(赤色)」)に対応する数値は、各決定事項が選択される割合(%)を示し
ている。
なお、この形態例では、図87に示す最終表示態様決定テーブルの他に、図88に示す
表示変化タイミング決定テーブル等についても、実際には判定値が割り当てられているが
、説明を簡略化するために割り当てられた判定値の割合が示されている。また、それらの
テーブルが用いられる後述するステップS906004等においても、ステップS906
002と同様に、演出制御用CPU90101は、例えば、表示変化タイミング決定用の
乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている事項に決定する。
図87に示す例では、最終表示態様決定テーブルには、変動カテゴリコマンドで非リー
チはずれ(非リーチCA2’−1)となると判定した場合、変動カテゴリコマンドでノー
マルリーチはずれ(例えば、ノーマルCA2’−4,CA2’−5,CA2’−6)とな
ると判定した場合、ノーマルリーチ大当り(例えば、ノーマルCA3−1,CA3’−2
,CA3’−3)となると判定した場合、スーパーリーチはずれ(例えば、スーパーCA
2’−7)となると判定した場合、スーパーリーチ大当り(例えば、スーパーCA3’−
3)となると判定した場合に判定値が割り振られている。なお、この形態例では、始動入
賞時に入賞時判定を行ったときと実際に変動表示を開始するときとでは必ずしも合算保留
記憶数が同じであるとは限らないのであるから、入賞時判定結果指定コマンドで示される
変動パターン種別が実際に変動表示で用いられる変動パターン種別と一致しない場合も生
じうるが、少なくとも非リーチCA2’−1、スーパーCA2’−7およびスーパーCA
3’−3の変動パターン種別については、合算保留記憶数にかかわらず共通の判定値が割
り当てられているのであるから(図57、図58参照)、入賞時判定結果と実際に実行さ
れる変動表示の変動パターン種別とで不整合が生じない。そのため、非リーチCA2’−
1、スーパーCA2’−7またはスーパーCA3’−3の変動パターン種別になると入賞
時判定された変動表示に対してのみ、表示変化演出が実行されるように構成してもよい。
図87に示すように、この形態例では、通常態様以外の表示態様として、第1〜第3特
別態様により、可変表示に対応する特定表示(すなわち、保留表示およびアクティブ表示
)を表示可能である。具体的には、第1表示態様として青色の保留表示またはアクティブ
表示(例えば、青色の丸形表示)を表示し、第2表示態様として緑色の保留表示またはア
クティブ表示(例えば、緑色の丸形表示)を表示し、第3表示態様として赤色の保留表示
またはアクティブ表示(例えば、赤色の丸形表示)を表示する。なお、この形態例では、
通常態様の保留表示またはアクティブ表示は白色(例えば、白色の丸形表示)である。
図87に示す最終表示態様決定テーブルにおいて特徴的なことは、スーパーリーチを含
まない変動カテゴリよりもスーパーリーチを含む変動カテゴリである方が、また、表示結
果がはずれよりも大当りである方が、「通常態様(白色)」以外に決定される割合が高く
なるように判定値が設定されていることである。さらに、スーパーリーチを含まない変動
カテゴリよりもスーパーリーチを含む変動カテゴリである方が、また、表示結果がはずれ
よりも大当りである方が、「第1特別態様」よりも「第2特別態様」、「第2特別態様」
よりも「第3特別態様」と決定される割合が高くなるように判定値が設定されていること
である。このような特徴を備えていることによって、表示変化演出が実行されないとき(
すなわち、最終表示態様が「通常態様(白色)」であるとき)よりも、実行されたとき(
すなわち、最終表示態様が「通常態様(白色)」ではないとき)の方が、さらに、最終表
示態様が「第1特別態様」よりも「第2特別態様」、「第2特別態様」よりも「第3特別
態様」である方が、有利な演出図柄の変動態様(例えば、スーパーリーチに発展する)と
なる割合を高くすることや、表示結果が大当りとなる割合を高くすることができる。つま
り、「第1特別態様」よりも「第2特別態様」、「第2特別態様」よりも「第3特別態様
」の方が、期待度が高い表示態様となる。したがって、表示変化演出が実行されることに
対して遊技者に期待感を持たせることができるとともに、いずれの表示態様により表示さ
れるかについて注目させることができる。
ステップS906002において、最終表示態様を非通常態様と決定しなかった場合(
すなわち、最終表示態様を通常態様と決定し、表示変化演出を実行しない場合)には(ス
テップS906003のN)、演出制御用CPU90101は、新たな始動入賞に対応す
る保留表示を通常態様により表示する(ステップS906008)。なお、ステップS9
06008(および、後述するステップS906006)では、第1保留記憶加算指定コ
マンドを受信している場合には、新たに第1保留表示を表示し、第2保留記憶加算指定コ
マンドを受信している場合には、新たに第2保留表示を表示する。
一方、ステップS906002において、最終表示態様を非通常態様と決定した場合(
すなわち、最終表示態様を第1〜第3特別態様のいずれかに決定し、表示変化演出を実行
する場合)には(ステップS906003のY)、演出制御用CPU90101は、表示
変化演出の実行タイミングを示す表示変化タイミングを決定する(ステップS90600
4)。
ステップS906004では、演出制御用CPU90101は、新たに受信した変動カ
テゴリコマンドにもとづいて、表示変化タイミング決定テーブルを用いて抽選処理を行い
、表示変化タイミングを決定する。
図88は、表示変化タイミングテーブルの構成例を示す説明図である。表示変化タイミ
ングテーブルには、変動カテゴリごとに決定事項(「第1タイミング(入賞時)」、「第
2タイミング(対象変動開始時)」および「第3タイミング(対象変動のスーパーリーチ
中)」)に対して、それぞれ判定値が割り振られている。
この形態例では、第1タイミング(入賞時)は、始動入賞の発生にもとづいて、新たな
保留表示を表示するタイミングのことである。表示変化演出を第1タイミングで実行する
場合には、後述するステップS906006において、始動入賞の発生にもとづいて新た
に表示される保留表示が、ステップS906002において決定した最終表示態様(非通
常態様)により表示される。
また、第2タイミング(対象変動開始時)は、始動入賞の発生にもとづいて、変動表示
を開始するタイミングのことである。表示変化演出を第2タイミングで実行する場合には
、対象となる変動表示の開始時に、変動表示に対応するアクティブ表示が、ステップS9
06002において決定した最終表示態様(非通常態様)に変化して表示される。
また、第3タイミング(対象変動のスーパーリーチ中)は、始動入賞の発生にもとづい
て実行される変動表示において、スーパーリーチ演出が実行されているタイミングのこと
である。表示変化演出を第3タイミングで実行する場合には、対象となる変動表示におい
て、スーパーリーチ演出の実行中に、変動表示に対応するアクティブ表示が、ステップS
906002において決定した最終表示態様(非通常態様)に変化して表示される。
以下、可変表示に対応する特定表示の表示態様を変化させる(通常態様とは異なる表示
態様により表示する)表示変化演出のうち、保留表示を対象として表示態様を変化させる
(通常態様とは異なる表示態様により表示する)ものを保留表示変化演出ともいい、アク
ティブ表示を対象として表示態様を変化させる(通常態様とは異なる表示態様により表示
する)ものを「アクティブ表示変化演出」ともいう。
図88に示す表示変化タイミング決定テーブルにおいて特徴的なことは、スーパーリー
チを含まない変動カテゴリよりもスーパーリーチを含む変動カテゴリである方が、また、
表示結果がはずれよりも大当りである方が、「第1タイミング」よりも「第2タイミング
」、「第2タイミング」よりも「第3タイミング」と決定される割合が高くなるように判
定値が設定されていることである。このような特徴を備えていることによって、表示変化
演出の実行タイミングが第1タイミングであるときよりも、第2タイミングであるときに
方が、さらに第2タイミングであるときよりも第3タイミングである方が、有利な演出図
柄の変動態様(例えば、スーパーリーチに発展する)となる割合を高くすることや、表示
結果が大当りとなる割合を高くすることができる。つまり、「第1タイミング」よりも「
第2タイミング」、「第2タイミング」よりも「第3タイミング」の方が、期待度が高い
タイミングとなる。したがって、変化後の表示態様が同じであっても、表示変化演出が実
行されるタイミングによって期待度が異なることになる。よって、表示変化演出が実行さ
れるタイミングについて注目させることができる。
この形態例では、変化後の表示態様が同じであっても、変化するタイミングによって、
期待度が異なる。なお、この形態例で示した例に限らず、第1タイミングが最も期待度が
高くなるようにしてもよいし、第2タイミングが最も期待度が高くなるようにしてもよい
また、この形態例では、図88に示す表示変化タイミング決定テーブルを用いて、変動
カテゴリにもとづいて表示変化タイミングを決定するように構成されているが、例えば、
先に決定した最終表示態様にもとづいて表示変化タイミングを決定するようにしてもよい
。この場合には、例えば、最終表示態様が第3特別態様であるときには、第3タイミング
に決定される割合が高くなる等、最終表示態様に応じて異なる割合で表示変化タイミング
が決定されるように判定値が割り当てられたテーブルを用いるようにしてもよい。
ステップS906004において、表示変化タイミングを第1タイミング(入賞時)と
決定した場合(すなわち、保留表示変化演出を実行すると決定した場合)には、演出制御
用CPU90101は、ステップS906002において決定した最終表示態様により、
新たな保留表示を表示する(ステップS906006)。
また、ステップS906004において、表示変化タイミングを第1タイミング(入賞
時)以外と決定した場合(すなわち、アクティブ表示変化演出を実行すると決定した場合
)には、ステップS906002において決定した最終表示態様を示す最終表示態様指定
データと、ステップS906004において決定した表示変化タイミングを示す表示変化
タイミング指定データとを、始動入賞時コマンド格納領域に格納する(ステップS906
007)。なお、最終表示態様指定データおよび表示変化タイミング指定データは、後述
する演出図柄変動開始処理において参照され、実行する演出の内容を特定するために用い
られる。そして、演出制御用CPU90101は、新たな始動入賞に対応する保留表示を
通常態様により表示する(ステップS906008)。
なお、この形態例では、大当り遊技中に始動入賞が発生した場合や、高ベース状態にお
いて第1始動入賞が発生した場合には、図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを
送信せず、先読み予告演出の実行を制限するように構成されている(ステップS9012
15A〜S901219A参照)。したがって、始動入賞時のコマンドとして、第1保留
記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンドのみ格納され、図柄指定
コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されていない場合には、ステップS9060
02において、最終表示態様を通常態様と決定する。つまり、表示変化演出の実行を制限
する。なお、このような場合であっても、表示変化演出のうち、保留表示変化演出は制限
し、アクティブ表示変化演出は実行可能としてもよい。
また、この形態例では、客待ちデモンストレーション表示中に始動入賞が発生した場合
には、保留表示が表示されないため、ステップS906001以降の処理が実行されず、
表示変化演出も実行されないが、表示変化演出のうちアクティブ表示変化演出は実行可能
としてもよい。例えば、客待ちデモンストレーション表示中に始動入賞が発生した場合に
は、最終表示態様を決定するとともに、図88に示す表示変化タイミング決定テーブルと
は別に設けられた客待ちデモ時表示変化タイミング決定テーブルを用いて、第2タイミン
グ(対象変動開始時)と第3タイミング(対象変動のスーパーリーチ時)とのいずれかに
表示変化タイミングを決定するようにすればよい。この場合にも、第2タイミングよりも
第3タイミングの方が、期待度が高くなるようにすることが望ましい。また、例えば、客
待ちデモ時表示変化タイミング決定テーブルと、図88に示す表示変化タイミング決定テ
ーブルとで、第3タイミングに決定する割合が同じであるように判定値を設定することで
、客待ちデモンストレーション表示中の始動入賞であるか否かに関わらず、第3タイミン
グの期待度を共通のものにすることができる。
また、この形態例では、保留表示変化演出の実行タイミングは始動入賞時のみであり、
アクティブ表示変化演出の実行タイミングは対象となる変動表示の開始時またはスーパー
リーチ時であるが、これに限らず、例えば、保留表示のシフト時や、変動開始時、演出図
柄の高速変動時、リーチ成立時、リーチ中など、それぞれ任意のタイミングに実行可能と
してもよい。いずれのタイミングとするかは抽選により決定してもよい。保留表示変化演
出を実行するタイミングとアクティブ表示変化演出を実行するタイミングとは、それぞれ
別の抽選により決定するようにしてもよい。また、実行されるタイミングによって期待度
が異なるようにしてもよい。
また、この形態例では、可変表示に対応する特定表示の表示態様を変化させる(通常態
様とは異なる表示態様により表示する)表示変化演出を、保留表示として表示されている
期間およびアクティブ表示として表示されている期間を通じて、1回実行可能な構成であ
るが、複数回実行可能とし、期待度に応じて表示態様が段階的に変化するように構成して
もよい。例えば、保留表示として表示されている期間に2段階変化し、アクティブ表示と
して表示されている期間にさらに2段階変化するように構成してもよい。この場合にも、
変化するタイミングや変化後の表示態様に応じて、期待度が異なるようにしてもよい。例
えば、始動入賞時に、保留表示として表示される期間およびアクティブ表示として表示さ
れる期間の変化パターンを決定する構成により実現してもよいし、アクティブ表示として
表示される期間については、変動開始時に変化パターンを決定する構成により実現しても
よい。
また、図87,図88で示した例に限らず、例えば、変動カテゴリコマンドにもとづい
て大当りとなるか否かのみを特定し、その特定結果にしたがって、最終表示態様や表示変
化タイミングを決定するように構成してもよい。また、この形態例では、非リーチはずれ
、ノーマルリーチはずれ、ノーマルリーチ大当り、スーパーリーチはずれおよびスーパー
リーチ大当りの場合にのみ最終表示態様を決定する、すなわち表示変化演出が実行される
場合を示しているが、他の場合にも表示変化演出が実行されるようにしてもよい。
また、この形態例では、保留表示変化演出の実行の有無、実行する場合の演出態様と、
アクティブ表示変化演出の実行の有無、実行する場合の演出態様とを、始動入賞時に決定
するように構成しているが、これに限らず、例えば、始動入賞時には、保留表示変化演出
の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定し、演出図柄変動開始時に、アクティブ表
示変化演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定するようにしてもよい。
また、この形態例では、最終表示態様と表示変化タイミングとを別々のテーブルを用い
て決定しているが、例えば、最終表示態様と表示変化タイミングとが一括で決定されるテ
ーブル(例えば、表示変化可能な各タイミングでの表示態様(変化する場合には変化後の
表示態様)が定められたパターンごとに判定値が割り当てられたテーブル)を参照して決
定するようにしてもよい。
図89は、図85に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信
待ち処理(ステップS90800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド
受信待ち処理において、演出制御用CPU90101は、変動パターンコマンド受信フラ
グがセットされているか否か確認する(ステップS90811)。変動パターンコマンド
受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ス
テップS90812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(
ステップS90801)に対応した値に更新する(ステップS90813)。なお、前述
したように、この形態例では、停電復旧時にも表示結果指定コマンドの送信が行われる(
ステップS9044参照)のであるが、図89に示すように、この形態例では、通常時に
は、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて演出図柄変動開始処理に移行し演
出図柄の変動表示を開始するので、変動パターンコマンドを受信することなく表示結果指
定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。
図90は、図85に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ス
テップS90801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演
出制御用CPU90101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコ
マンドを読み出す(ステップS908001)。次いで、演出制御用CPU90101は
、ステップS908001で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマ
ンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応
じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS908002)。すなわち
、演出制御用CPU90101によってステップS908002の処理が実行されること
によって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応
じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手
段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出
制御用CPU90101は、ステップS908002において、擬似連中の仮停止図柄と
してチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないもの
の大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。また、演出制御用
CPU90101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納
領域に格納する。なお、ステップS908002において、演出制御用CPU90101
は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パタ
ーンコマンドのみにもとづいて演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
図91は、演出表示装置909における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である
。図91に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「通常大当り」を示している場
合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制
御用CPU90101は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合
せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「確変大当り」を示している場合
には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御
用CPU90101は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せ
を決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」や「小当り」を示している
場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指
定コマンドである場合)、演出制御用CPU90101は、停止図柄として「135」な
どの演出図柄の組合せを決定する。そして、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指
定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを
決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合
わせを決定する。また、演出表示装置909に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄
の「停止図柄」である。
演出制御用CPU90101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演
出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用い
て、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する
演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図
柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、この形態例では、確変大当り
となる場合には左中右が奇数図柄で揃った状態で停止表示されることから、奇数図柄は確
変大当りとなることを想起させる。そのように確変大当りとなることを想起させる図柄を
確変図柄という。一方、この形態例では、通常大当りとなる場合には左中右が偶数図柄で
揃った状態で停止表示されることから、偶数図柄は確変大当りとならない(通常大当りと
なる)ことを想起させる。そのように確変大当りとならないことを想起させる図柄を非確
変図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU90101は、演出LED付可動部材9090を動作させる
役物演出の設定処理を実行する(ステップS908003a)。ステップS908003
aでは、演出制御用CPU90101は、変動パターンにもとづいて、役物演出決定テー
ブルを用いて抽選処理を行い、役物演出を実行するか否か、実行する場合の演出態様を決
定する。
図92は、役物演出決定テーブルの構成例を示す説明図である。役物演出決定テーブル
には、変動パターンごとに決定事項(「実行なし」、「実行あり 第1演出態様」、「実
行あり 第2演出態様」、「実行あり 第3演出態様」および「実行あり 第4演出態様
」)に対して、それぞれ判定値が割り振られている。なお、「実行なし」に決定した場合
には、役物演出を実行しない。
この形態例では、第1演出態様の役物演出として、演出LED付可動部材9090の演
出LED9090aを青色に点灯させるとともに、演出LED付可動部材9090を第1
動作パターン(例えば、低速右回転)により動作させる制御を行う。また、第2演出態様
の役物演出として、演出LED付可動部材9090の演出LED9090aを黄色に点灯
させるとともに、演出LED付可動部材9090を第2動作パターン(例えば、低速左回
転)により動作させる制御を行う。また、第3演出態様の役物演出として、演出LED付
可動部材9090の演出LED9090aを緑色に点灯させるとともに、演出LED付可
動部材9090を第3動作パターン(例えば、高速右回転)により動作させる制御を行う
。また、第4演出態様の役物演出として、演出LED付可動部材9090の演出LED9
090aを赤色に点灯させるとともに、演出LED付可動部材9090を第4動作パター
ン(例えば、高速左回転)により動作させる制御を行う。なお、この形態例で示した動作
パターンに限らず、例えば、回転方向や回転速度が途中で変化する動作パターンにより演
出LED付可動部材9090を動作させるようにしてもよいし、演出LED付可動部材9
090を上下左右に移動させるようにしてもよい。また、この形態例で示した点灯例に限
らず、演出LED付可動部材9090の演出LED9090aを他の色で点灯させたり、
点滅させたりするようにしてもよい。
図92に示す役物演出決定テーブルにおいて特徴的なことは、スーパーリーチを含まな
い変動パターンよりもスーパーリーチを含む変動パターンである方が、また、表示結果が
はずれよりも大当りである方が、役物演出が実行される割合が高く、かつ「第1演出態様
」よりも「第2演出態様」、「第2演出態様」よりも「第3演出態様」、「第3演出態様
」よりも「第4演出態様」と決定される割合が高くなるように判定値が設定されているこ
とである。このような特徴を備えていることによって、役物演出が実行されないときより
も実行されたときの方が、そして役物演出の演出態様が第1演出態様であるときよりも第
2演出態様であるときに方が、第2演出態様であるときよりも第3演出態様である方が、
さらに第3演出態様であるときよりも第4演出態様である方が有利な演出図柄の変動態様
(例えば、スーパーリーチに発展する)となる割合を高くすることや、表示結果が大当り
となる割合を高くすることができる。つまり、演出態様により期待度が異なるように構成
される。したがって、役物演出が実行されること、実行される場合の演出態様に注目させ
ることができる。
なお、図92に示す役物演出決定テーブルでは、スーパーリーチ大当りの場合には、「
実行なし」に決定されないように判定値が割り当てられているが、所定の割合で決定され
るように判定値を割り当ててもよい。スーパーリーチ大当りのときには必ず役物演出が実
行されるように構成すると、役物演出が実行されることなくスーパーリーチに発展した場
合には、その時点ではずれが確定してしまうためである。
ステップS908003aにおいて、役物演出を実行すると決定した場合には(ステッ
プS908003bのY)、演出制御用CPU90101は、役物演出を実行することを
示す役物演出実行フラグをセットする(ステップS908003c)。なお、ステップS
908003cでは、実行する役物演出の演出態様を特定可能とするために、役物演出の
演出態様に応じた役物演出実行フラグをセットするようにしてもよいし、役物演出実行フ
ラグとは別に、実行する役物演出の演出態様を特定するためのデータを記憶するようにし
てもよい。
この形態例では、変動パターンに応じて役物演出を実行するタイミングが予め設定され
ており、後述する演出図柄変動中処理において、変動パターン(またはプロセステーブル
)を参照することにより、役物演出を実行するタイミングが特定されるが、このような構
成に限らず、抽選により役物演出を実行するタイミングを決定するようにしてもよい。ま
た、この場合には、役物演出を実行するタイミングに応じて期待度が異なるようにしても
よい。
次いで、演出制御用CPU90101は、始動入賞時コマンド格納領域の格納領域1に
格納されている表示変化タイミング指定データが0以外であるか否かを確認する(ステッ
プS908004a)。すなわち、アクティブ表示を対象とする表示変化演出(アクティ
ブ表示変化演出)を実行するか否かを確認する。
そして、アクティブ表示を対象とする表示変化演出を実行する場合には、演出制御用C
PU90101は、変動パターンおよび表示変化演出設定に応じたプロセステーブルを選
択する(ステップS908004b)。ステップS908004bでは、変動パターンと
、表示変化タイミング指定データおよび最終表示態様指定データにより特定された表示変
化演出の内容とに応じて、プロセステーブルを選択する。なお、表示変化タイミング指定
データを参照することによって、表示変化演出の実行タイミングを特定することができ、
最終表示態様指定データを参照することによって、変化後の表示態様を特定することがで
きる。
一方、アクティブ表示を対象とする表示変化演出を実行しない場合には、演出制御用C
PU90101は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS90
8005)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータAにおけるプロセスタ
イマをスタートさせる(ステップS908006)。
図93は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演
出制御用CPU90101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設
定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU90101は、プロセステーブル
に設定されているプロセスデータに従って演出表示装置909等の演出装置(演出用部品
)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ラ
ンプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されて
いる。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変
動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示
装置909の表示画面(アクティブ表示を含む)の変更に関わるデータが記載されている
。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演
出制御用CPU90101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定
されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示さ
せる制御を行う。
図93に示すプロセステーブルは、演出制御基板9080におけるROMに格納されて
いる。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。なお、演出
制御用CPU90101は、表示変化演出などの演出を実行することに決定されている場
合には、実行する演出に対応したプロセステーブルを選択する。例えば、同じ変動パター
ンであっても、表示変化演出を実行する場合と実行しない場合とで、演出装置の制御内容
が異なるため、それぞれ対応するプロセステーブルを選択する。また、この形態例では、
表示変化演出の実行タイミングや変化後の表示態様に応じて、異なるプロセステーブルを
選択する。後述する演出図柄変動中処理において、選択したプロセステーブルにもとづい
て演出装置を制御することにより、アクティブ表示の表示態様を変化させる制御が実現さ
れる。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプ
ロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さ
らに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定され
ている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定され
た停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像
を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU90101は、プロセスデータAの内容(表示制御実行データ
A、ランプ制御実行データA、音番号データA)に従って演出装置(演出用部品としての
演出表示装置909、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ
9027)の制御を実行する(ステップS908007)。例えば、演出表示装置909
において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP90109に指令を出力
する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板903
5に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ9027から
の音声出力を行わせるために、音声出力基板9070に対して制御信号(音番号データ)
を出力する。
なお、この形態例では、演出制御用CPU90101は、変動パターンコマンドに1対
1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出
制御用CPU90101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンか
ら、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU90101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで
特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS908008)。
次いで、演出制御用CPU90101は、アクティブ表示領域909Fにアクティブ表
示を表示する(ステップS8009a)。なお、この形態例では、アクティブ表示は、第
1保留表示または第2保留表示と同じ態様(ただし、この形態例では、大きさが異なる)
で表示される。また、開始する変動表示に対応する保留表示が通常態様とは異なる表示態
様により表示されている場合には、その表示態様によりアクティブ表示を表示する。具体
的には、開始する変動表示に対応する保留表示が第1特別態様(青色の丸形表示)により
表示されている場合には、第1特別態様(青色の丸形表示)によりアクティブ表示を表示
する。
なお、この形態例では、アクティブ表示を対象とする表示変化演出を第2タイミング(
対象変動開始時)に実行する場合には、アクティブ表示を保留表示と同様の態様により一
旦表示し、変動表示を開始した後に最終表示態様に変化させるが、アクティブ表示を表示
するタイミングで最終表示態様により表示するようにしてもよい。
そして、演出制御用CPU90101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動
中処理(ステップS90802)に対応した値にする(ステップS908010)。
なお、この形態例で示した例に限らず、変動中の演出として、例えば、ステップアップ
予告演出や群予告演出、チャンスゾーン演出、可動物予告演出、演出羽根役物予告演出、
ブラックアウト演出などを実行するか否かを決定し、決定結果にもとづいて予告演出を実
行するようにしてもよい。
図94は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS90802
)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU901
01は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS908101)、変動時
間タイマの値を1減算する(ステップS908102)。プロセスタイマがタイムアウト
したら(ステップS908103)、プロセスデータの切り替えを行う。すなわち、プロ
セステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定
する(ステップS908104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、
ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更
する(ステップS908105)。
次いで、演出制御用CPU90101は、役物演出実行フラグがセットされているか否
かを確認し(ステップS908016)、セットされていない場合には、ステップS90
8110に移行する。また、役物演出実行フラグがセットされている場合には、役物演出
を実行するタイミングであるか否かを確認し(ステップS908107)、実行するタイ
ミングでない場合には、ステップS908110に移行する。この形態例では、変動パタ
ーンごとに役物演出を実行するタイミングが予め定められているため、例えば、変動パタ
ーンと変動開始時点からの経過時間とを確認することや、プロセスデータを確認すること
により、役物演出を実行するタイミングであるか否かを確認することができる。
役物演出を実行するタイミングであれば(ステップS908107のY)、演出制御用
CPU90101は、演出図柄変動開始処理において決定した演出態様により、演出LE
D付可動部材9090に搭載された演出LED9090aの点灯制御を行うとともに、演
出LED付可動部材9090の動作制御を行う(ステップS908108)。具体的には
、演出LED付可動部材9090に搭載された演出LED9090aを青色、黄色、緑色
または赤色のいずれかに点灯させるとともに、演出LED付可動部材9090を第1〜第
4動作パターンのいずれかにしたがって回転動作させる。この形態例では、演出LED付
可動部材9090に搭載された演出LED9090aの点灯制御、および演出LED付可
動部材9090の動作制御は、所定期間(例えば、5秒間や10秒間。演出図柄の停止表
示前に終了する)行われる。例えば、点灯制御および動作制御開始時にタイマをセットし
、タイムアウトした時点で点灯制御および動作制御を停止することにより実現される。
また、演出制御用CPU90101は、演出LED90の態様に応じて、演出表示装置
909に役物エフェクト演出画像(例えば、図96(D)に示す役物エフェクト演出画像
90201)を表示する制御を行う(ステップS908109)。
ステップS908109では、演出LED付可動部材9090に搭載された演出LED
9090aが青色点灯状態であるときには、青色の役物エフェクト演出画像を表示し、演
出LED9090aが黄色点灯状態であるときには、黄色の役物エフェクト演出画像を表
示し、演出LED9090aが緑色点灯状態であるときには、緑色の役物エフェクト演出
画像を表示し、演出LED9090aが赤色点灯状態であるときには、赤色の役物エフェ
クト演出画像を表示する。以下、役物演出によって変化した演出LED付可動部材909
0(特に、演出LED9090a)の態様に応じて、役物エフェクト演出画像を演出表示
装置909に表示する演出を、役物エフェクト演出ともいう。
この形態例では、役物エフェクト演出画像を、アクティブ表示や保留表示と重なる位置
に表示するが(図96(D)参照)、アクティブ表示や保留表示を優先して表示する。つ
まり、演出表示装置909の表示領域において、奥行き方向の前面側(手前側、上位側)
のレイヤーにアクティブ表示や保留表示が表示され、奥行き方向の背面側(奥側、下位側
)のレイヤーに役物エフェクト画像が表示される。ステップS908109では、役物エ
フェクト演出画像を表示する際に、アクティブ表示や保留表示と重ならない部分の役物エ
フェクト演出画像を描画する制御を行うようにしてもよいし、役物エフェクト演出画像を
描画した後に、役物エフェクト演出画像に重畳させてアクティブ表示や保留表示を再描画
する制御を行うようにしてもよい。なお、この形態例では、役物エフェクト演出画像は、
役物エフェクト演出画像を透して、奥行き方向の背面側(奥側、下位側)の画像(例えば
、背景画像など)を視認することができるように構成されている。一方、この形態例では
、アクティブ表示および保留表示は、透過度が低く(または透過しないように)構成され
ている。役物エフェクト演出画像は、少なくともアクティブ表示や保留表示よりも透過度
が高い。
そして、演出制御用CPU90101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(
ステップS908110)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステ
ップS90803)に応じた値に更新する(ステップS908111)。
この形態例では、ステップS908108の処理を実行することにより、役物演出が実
行される。そして、ステップS908109の処理を実行することにより、役物演出によ
って変化した演出LED付可動部材9090(特に、演出LED9090a)の態様に応
じて、役物エフェクト演出画像を演出表示装置909に表示する役物エフェクト演出が実
行される。なお、アクティブ表示を対象とする表示変化演出は、ステップS908105
の処理を実行することにより、演出表示装置909において、アクティブ表示の表示態様
を変化させて表示する制御が行われることで実現される。
上述のように、この形態例では、表示変化演出は、演出表示装置909において、アク
ティブ表示や保留表示を、期待度に応じて青色、緑色または赤色の表示態様に変化させ、
役物エフェクト演出は、演出LED付可動部材9090(特に、演出LED9090a)
の態様に応じて、青色、黄色、緑色または赤色の役物エフェクト演出画像を演出表示装置
909に表示する。つまり、アクティブ表示および保留表示と役物エフェクト演出画像と
は、演出表示装置909において、色彩が共通する態様により表示される場合がある。ま
た、役物エフェクト演出画像は、透過度が高く、アクティブ表示および保留表示と重なる
位置に表示される。そのため、例えば、赤色の役物エフェクト画像と、白色のアクティブ
表示とが表示されている場合であっても、赤色の役物エフェクト画像を透してアクティブ
表示を見たときに、アクティブ表示の色を赤色に誤認してしまうおそれがある。また、例
えば、黄色の役物エフェクト画像と、青色のアクティブ表示とが表示されている場合には
、黄色の役物エフェクト画像を透して青色のアクティブ表示を見たときに、黄色と青色と
が混ざって、アクティブ表示の色を緑色に誤認してしまうおそれがある。すなわち、表示
変化演出により示される期待度を誤認してしまうおそれがある。また、例えば、赤色の役
物エフェクト画像と、青色のアクティブ表示とが表示されている場合には、赤色の役物エ
フェクト画像を透して青色のアクティブ表示を見たときに、赤色と青色とが混ざって、ア
クティブ表示が本来表示されることがない紫色に見えてしまい、遊技者を混乱させてしま
うおそれがある。
そこで、この形態例では、透過度が低いアクティブ表示や保留表示を役物エフェクト演
出画像よりも優先して表示するように構成されている。つまり、演出表示装置909の表
示領域において、奥行き方向の前面側(手前側、上位側)のレイヤーにアクティブ表示や
保留表示を表示し、奥行き方向の背面側(奥側、下位側)のレイヤーに役物エフェクト画
像を表示するように構成されている。このように構成することにより、各画像が示す内容
(この形態例では、表示態様により示される期待度)の誤認が生じることを防ぎ、遊技者
を混乱させてしまうことを防止することができる。
図95は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS9080
3)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用C
PU90101は、アクティブ表示領域909Fのアクティブ表示を消去する(ステップ
S908300a)。次いで、演出制御用CPU90101は、演出図柄の停止図柄を表
示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステッ
プS908301)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS90830
5に移行する。この形態例では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合に
は、ステップS908304で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファ
ーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示
フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演
出をまだ実行していない段階であるので、ステップS908302の演出図柄の停止図柄
を表示する処理を実行することなく、ステップS908305に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU90101は、
確定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認し(ステップS908301a
)、セットされていなければ、処理を終了する。確定コマンド受信フラグがセットされて
いる場合には、演出制御用CPU90101は、確定コマンド受信フラグをリセットし(
ステップS908301b)、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を停
止表示させる制御を行う(ステップS908302)。ステップS908302の処理で
大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表
示した場合)には(ステップS908303のN)、演出制御用CPU90101は、ス
テップS908311に移行する。
ステップS8302の処理で大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合には(ス
テップS8303のY)、演出制御用CPU90101は、停止図柄表示フラグをセット
し(ステップS908304)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開
始指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信した
ことを示す小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否
か確認する(ステップS908305)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当
り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御
用CPU90101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS8306)、ファ
ンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8307)。なお、演
出制御用CPU90101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確
変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフ
ラグをリセットする。
そして、演出制御用CPU90101は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設
定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS8308)、プロセスデ
ータAの内容(表示制御実行データA、ランプ制御実行データA、音番号データA、可動
部材制御データA)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置909、演出用
部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ9027、および演出用部品とし
ての可動部材9078と演出羽根役物9079a,9079b)の制御を実行する(ステ
ップS908309)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステッ
プS90804)に応じた値に更新する(ステップS908310)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(ステップS9
08303のN)、演出制御用CPU90101は、所定のフラグをリセットする(ステ
ップS908311)。例えば、演出制御用CPU90101は、第1図柄変動指定コマ
ンド受信フラグや、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制
御用CPU90101は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセ
ス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(例えば、図89の
ステップS90811に示すように、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ち
に変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。ただし、例えば
、図柄変動指定コマンドについては、演出制御プロセス処理と第4図柄プロセス処理との
両方で参照されるので、この形態例で示すように、変動終了の際に演出図柄変動停止処理
などにおいてリセットしたり、大当り終了の際に大当り終了演出処理においてリセットし
たりすることが望ましい。そして、演出制御用CPU90101は、演出制御プロセスフ
ラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS90800)に応じた値に更
新する(ステップS908312)。
次に、アクティブ表示変化演出、役物演出および役物エフェクト演出の具体例について
説明する。図96には、アクティブ表示が第1特別態様に変化するアクティブ表示変化演
出、第2演出態様の役物演出、および役物演出に応じた役物エフェクト演出が実行される
場合が示されている。
図96(A)に示すように、第1保留表示が2つ表示された状態において、演出図柄の
変動が停止すると、アクティブ表示領域909Fからアクティブ表示が消去される。そし
て、図96(B)に示すように、第1保留表示が1つ消去されるとともに、アクティブ表
示領域909Fにアクティブ表示が表示され、新たな演出図柄の変動が開始される。
次いで、図96(C)に示すように、変動開始時にアクティブ表示変化演出が実行され
ると、アクティブ表示の表示態様が青色(図96(C)に示す例では、右下がりの斜線模
様)に変化する。
次いで、図96(D)に示すように、役物演出が実行されると、演出LED付可動部材
9090に搭載された演出LED9090aの表示態様が黄色(図96(D)に示す例で
は、右上がりの斜線模様)に変化するとともに、演出LED付可動部材9090が第2動
作パターン(低速左回転)により動作する制御が行われる。また、役物演出に伴い、役物
エフェクト演出が実行されると、演出表示装置909において、黄色(図96(D)に示
す例では、右上がりの斜線模様)の役物エフェクト演出画像90201が表示される。こ
のとき、役物エフェクト演出画像とアクティブ表示および保留表示とは、重なる位置に表
示されるが、アクティブ表示および保留表示は、役物エフェクト演出画像90201より
も優先して表示される。つまり、演出表示装置909の表示領域において、奥行き方向の
前面側(手前側、上位側)のレイヤーにアクティブ表示や保留表示が表示され、奥行き方
向の背面側(奥側、下位側)のレイヤーに役物エフェクト画201像が表示される。
図97は、アクティブ表示、保留表示および役物エフェクト演出画像の表示例を示す説
明図である。図97(A)は、演出表示装置909において、アクティブ表示および保留
表示が役物エフェクト演出画像90201より優先して表示される場合を示している。ま
た、図97(B)は、演出表示装置909において、役物エフェクト演出画像90201
がアクティブ表示および保留表示より優先して表示される場合を示している。なお、図9
7(A),(B)のいずれも、アクティブ表示が青色(図97の例では、右下がりの斜線
模様)で表示され、役物エフェクト演出画像90201が黄色(図97の例では、右上が
りの斜線模様)で表示されている。
図97(A)に示す例では、アクティブ表示が青色(右下がりの斜線模様)であり、保
留表示が白色(無地)であることを容易に認識することができ、誤認が生じることはない
。一方、図97(B)に示す例では、黄色(図97の例では、右上がりの斜線模様)の役
物エフェクト演出画像90201を透して、アクティブ表示と保留表示とを見ることにな
るため、アクティブ表示が青色(右下がりの斜線模様)であり、保留表示が白色(無地)
であることを容易に認識することができない。さらに、黄色の役物エフェクト画像を透し
て青色のアクティブ表示を見たときには、黄色と青色とが混ざって、アクティブ表示の色
を緑色に誤認して過度に期待させてしまうおそれがある。すなわち、表示変化演出により
示される期待度を誤認させてしまうおそれがある。また、黄色の役物エフェクト画像を透
して白色の保留表示を見たときには、保留表示が保留表示変化演出では表示されることの
ない黄色に見えてしまい、遊技者を混乱させてしまうおそれがある。そのため、この形態
例では、図97(A)に示すように、アクティブ表示および保留表示を役物エフェクト演
出画像90201より優先して表示するように構成し、誤認が生じて遊技者を混乱させて
しまうことを防止するようにしている。なお、図97(A)に示すように、役物エフェク
ト演出画像90201は、アクティブ表示や保留表示に比べて画像表示の優先度が低いも
のの、表示領域が大きく、さらに演出表示装置909付近に設けられた演出LED909
0aの発光色に対応して表示される。そのため、遊技者は、役物エフェクト演出画像90
201の表示態様を容易に認識することができる。
なお、この形態例では、図96,図97等に示すように、四角形のアクティブ表示領域
909F内に円形のアクティブ表示を表示し、アクティブ表示領域909Fごと役物エフ
ェクト演出画像90201より優先して表示するように構成しているが、保留表示につい
ても同様に、アクティブ表示領域に相当する保留表示領域を設け、保留表示領域ごと役物
エフェクト演出画像90201より優先して表示するようにしてもよい。また、逆に、四
角形のアクティブ表示領域909Fを設けず、円形のアクティブ表示のみを表示するよう
にしてもよい。このように構成した場合であっても、アクティブ表示を役物エフェクト演
出画像90201より優先して表示することで、誤認が生じて遊技者を混乱させてしまう
ことを防止することができる。なお、アクティブ表示は、透過度が低く(または透過しな
いように)構成されていることが望ましい。アクティブ表示を優先して表示しても、アク
ティブ表示を透して役物エフェクト演出画像90201を視認することができてしまえば
、誤認が生じてしまうおそれがあるからである。また、保留表示も同様に、透過度が低く
(または透過しないように)構成されていることが望ましい。
また、この形態例では、アクティブ表示および保留表示を役物エフェクト演出画像より
も優先して表示するように構成しているが、例えば、アクティブ表示のみ役物エフェクト
演出画像よりも優先して表示するようにしてもよいし、保留表示のみ役物エフェクト演出
画像よりも優先して表示するようにしてもよい。また、アクティブ表示および保留表示の
うち、通常態様とは異なる表示態様により表示されているもののみ役物エフェクト演出画
像よりも優先して表示するようにしてもよい。
また、この形態例では、表示変化演出と役物エフェクト演出とのいずれかが単独で実行
されているか、または同時に実行されているかに関わらず、同じ態様によりアクティブ表
示や保留表示、役物エフェクト演出画像を表示するように構成されているが、例えば、表
示変化演出と役物エフェクト演出とのいずれかが単独で実行されているときと、同時に実
行されているときとで、画像表示の態様を異ならせるようにしてもよい。具体的には、ア
クティブ表示および保留表示は、表示変化演出が役物エフェクト演出と同時に実行されて
いるときには、単独で実行されているときに比べて輝度や明度が高い態様により表示され
るようにしてもよい。また、例えば、役物エフェクト画像は、役物エフェクト演出が表示
変化演出(または表示変化演出のうちのアクティブ表示変化演出)と同時に実行されてい
るときには、単独で実行されているときに比べて輝度や明度が低い態様により表示される
(すなわち通常態様とは異なる態様により表示されているアクティブ表示や保留表示を視
認しやすくする)ようにしてもよい。
また、この形態例では、常に役物エフェクト演出画像よりもアクティブ表示および保留
表示を優先して表示するように構成しているが、複数の演出態様の役物演出のうちの一部
の演出態様により役物演出(例えば、極めて期待度が高い演出態様の役物演出)が実行さ
れた場合には、役物エフェクト演出画像をアクティブ表示および保留表示よりも優先して
表示するようにしてもよい。すなわち、期待度に応じて画像表示の優先度が変化するよう
に構成してもよい。なお、この場合には、優先して表示する役物エフェクト演出画像は透
過度が低いものであることが望ましい。期待度に応じて画像表示の優先度(役物エフェク
ト演出画像やアクティブ表示、保留表示の優先度)が変化する構成は、一の役物を用いて
行う複数の演出態様の役物演出に適用してもよいし(例えば、第1演出態様の役物演出と
第2演出態様の役物演出とで期待度が異なるため、いずれが実行されるかにより画像表示
の優先度が変化する)、それぞれ異なる役物を用いて行う複数種類の役物演出に適用して
もよい(例えば、第1役物を用いる第1役物演出と第2役物を用いる第2役物演出とで期
待度が異なるため、いずれが実行されるかにより画像表示の優先度が変化する)。また、
演出の態様や種類に関わらず、演出により示唆される期待度により画像表示の優先度が変
化するようにしてもよい。
また、この形態例では、アクティブ表示および保留表示と重なる位置に役物エフェクト
演出画像を表示するように構成されているが、例えば、アクティブ表示の一部または保留
表示の一部にのみ重なる位置に役物エフェクト演出画像を表示するように構成してもよい
以上に説明したように、この形態例によれば、期待度が異なる複数段階の演出態様(例
えば、第1〜第4演出態様。図92参照)により特別演出(例えば、役物演出)を実行可
能な演出手段と、特別演出に対応した表示態様により第1画像(例えば、役物エフェクト
演出画像)を表示可能であるとともに、期待度が異なる複数段階の表示態様により、第1
画像とは異なる第2画像(例えば、アクティブ表示や保留表示)を表示可能な表示手段(
例えば、演出表示装置909)とを備えている。表示手段は、第1画像と第2画像とを少
なくとも一部が重畳する態様により表示可能であり(図96,図97参照)、第1画像と
第2画像とを共通する表示態様により表示可能である(図87,図92参照。青色、緑色
および赤色という共通する色彩の表示態様により表示可能)。そして、第2画像は、第1
画像と比較して画像表示の優先度が高く設定されている(図96,図97参照)。そのた
め、各画像が示す内容(例えば、表示態様により示される期待度)の誤認が生じることを
防ぎ、遊技者を混乱させてしまうことを防止することができる。
なお、この形態例では、特別演出の一例として、演出LED付可動部材9090を動作
(演出LED付可動部材9090に搭載された演出LED9090aの点灯制御および演
出LED付可動部材9090の動作制御)させる役物演出を実行する構成が開示されてい
るが、これに限らず、例えば、特別演出として、表示手段(例えば、演出表示装置909
)の特定領域において期待度が異なる複数種類の画像可能とし、この特別演出に対応した
第1画像を同じ表示手段(例えば、演出表示装置909)に表示するように構成してもよ
い。また、例えば、第2の演出表示装置を設け、特別演出として、第2の演出表示装置に
おいて期待度が異なる複数種類の画像可能とし、この特別演出に対応した第1画像を表示
手段(演出表示装置909)に表示するように構成してもよい。また、例えば、特別演出
として、期待度が異なる複数種類の演出音を出力可能とし、この特別演出に対応した第1
画像を表示手段(例えば、演出表示装置909)に表示するように構成してもよい。すな
わち、特別演出は、表示手段と同一または異なる演出装置において、発光制御や動作制御
、画像表示制御、音出力制御等の制御が行われることにより実現されてもよい。
また、第1画像と第2画像とを共通する表示態様により表示可能とする例として、この
形態例では、アクティブ表示および保留表示と、役物エフェクト演出画像とを共通の色彩
(青色や、緑色、青色)で表示可能とする場合について説明したが、例えば、色彩に代え
て、または加えて、柄や模様、デザインが共通する表示態様により、アクティブ表示およ
び保留表示と、役物エフェクト演出画像とを表示可能としてもよい。
また、この形態例では、未だ開始していない可変表示を保留記憶として記憶する保留記
憶手段(例えば、保留記憶バッファ)を備え、表示手段は、第2画像として、保留記憶手
段に記憶されている保留記憶に対応する保留画像(例えば、第1保留表示や第2保留表示
)を表示可能であるように構成されている。そのような構成により、保留画像が第1画像
と比較して画像表示の優先度が高く設定されているため、保留画像の視認性を確保するこ
とができる。
また、この形態例では、表示手段は、第2画像として、実行中の可変表示に対応する可
変表示第1画像(例えば、アクティブ表示)を表示可能であるように構成されている。そ
のような構成により、可変表示第1画像が第1画像と比較して画像表示の優先度が高く設
定されているため、可変表示第1画像の視認性を確保することができる。
なお、この形態例では、第2画像として、保留画像(例えば、第1保留表示や第2保留
表示)や可変表示第1画像(例えば、アクティブ表示)を表示し、第1画像(例えば、役
物エフェクト演出画像)よりも画像表示の優先度が高く設定されているが、例えば、保留
画像や可変表示第1画像に加えて、または代えて、予告演出や先読み予告演出で用いる群
予告演出画像やステップアップ予告演出画像、チャンスゾーン演出画像等の各種画像の一
部または全てを第1画像よりも画像表示の優先度を高く設定するようにしてもよい。この
ように構成することにより、群予告演出画像やステップアップ予告演出画像、チャンスゾ
ーン演出画像等の各種画像を、対象画像と共通する態様(例えば、色彩や模様が共通する
態様)により表示することがあっても、対象画像の視認性を確保することができる。
また、この形態例では、第1画像は、第2画像と比較して透過度が高い(例えば、役物
エフェクト演出画像は、アクティブ表示および保留表示よりも透過度が高い)ように構成
されている。そのため、演出効果を向上させることができる。例えば、役物エフェクト演
出画像が透過しない(透過度が低い)態様であれば、役物エフェクト演出画像よりも奥行
き方向の背面側(奥側、下位側)のレイヤーに表示される背景画像等が視認できなくなり
、演出効果を低下させてしまうが、役物エフェクト演出画像の透過度が高く、役物エフェ
クト演出画像を透して背景画像等を視認可能であれば、背景画像を変化させる演出等を効
果的に行うことができる。
また、この形態例では、演出手段として、動作可能な可動体(例えば、回転動作可能な
演出LED付可動部材9090)を備えるように構成されている。そのため、演出効果を
向上させることができる。
なお、この形態例では、実行中の可変表示に対応する役物演出として、演出LED付可
動部材9090を制御するように構成しているが、未だ実行されていない可変表示に対応
する役物演出として(いわゆる先読み予告演出として)、演出LED付可動部材9090
を制御するように構成してもよい。この場合にも、役物演出に応じて、役物エフェクト演
出を実行する際には、保留表示やアクティブ表示を役物エフェクト演出画像よりも優先し
て表示することが望ましい。
また、この形態例に示した例に限らず、演出LED付可動部材9090に加えて、第2
の可動部材を設け、第2の可動部材を動作させる可動部材演出を実行可能とするとともに
、可動部材演出に映像効果を与える可動部材エフェクト演出画像を演出表示装置909に
表示可能とするようにしてもよい。また、この場合、演出LED付可動部材9090に対
応する役物エフェクト演出画像と第2の可動部材に対応する可動部材エフェクト演出画像
とで、画像表示の優先度が異なるようにしてもよい。例えば、第2の可動部材を動作させ
る可動部材演出を、演出LED付可動部材9090を動作させる役物演出よりも期待度が
高い演出とする場合には、アクディブ表示および保留表示、可動部材エフェクト演出画像
、役物エフェクト演出画像の順に画像表示の優先度を高くしてもよい。また、複数のエフ
ェクト演出画像を表示可能とする場合、特定のエフェクト演出画像は、アクディブ表示お
よび保留表示よりも画像表示の優先度を高くするようにしてもよい。具体的には、第2の
可動部材を動作させる可動部材演出を極めて期待度が高い演出とし、可動部材エフェクト
演出画像、アクディブ表示および保留表示、役物エフェクト演出画像の順に画像表示の優
先度を高くするようにしてもよい。
また、この形態例では、第1保留表示または第2保留表示と同じ態様(ただし、サイズ
が異なる)でアクティブ表示を表示しているが、第1保留表示または第2保留表示と一部
もしくは全部が共通する態様、または全く異なる態様でアクティブ表示を表示するように
してもよい。例えば、第1保留表示または第2保留表示と色や模様が同じで、サイズや形
状が異なる態様でアクティブ表示を表示したり、第1保留表示または第2保留表示と色や
模様が同じで、動作が異なる態様でアクティブ表示を表示したりするようにしてもよい。
第2の形態例.
以下、他の形態例としての第2の形態例について説明する。なお、この形態例において
、他の形態例としての上記形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な
説明を省略し、主として異なる部分について説明する。
第2の形態例では、異常入賞や球詰まり等の異常が生じたときにエラー報知として、エ
ラー報知画像を演出表示装置909に表示するように構成されている。
また、この形態例では、報知対象演出(詳細については後述する)が実行された旨を報
知する演出実行報知として、演出実行報知画像を演出表示装置909に表示するように構
成されている。
また、この形態例では、役物演出や役物エフェクト演出、表示変化演出に加えて、群予
告演出、チャンスゾーン演出およびステップアップ予告演出が実行されるように構成され
ている。
群予告演出は、一群のキャラクタ等が登場する予告演出である。例えば、演出図柄変動
開始時において群予告演出を実行するか否かを決定し、実行する場合には、当該変動中に
群予告演出画像を演出表示装置909に表示する処理を実行することにより実現される。
群予告演出は、当該変動が有利な演出図柄の変動態様(例えば、スーパーリーチに発展す
る)となることや、大当りとなることを異なる期待度により示唆する。
チャンスゾーン演出は、複数の変動に亘って行われる先読み予告演出である。例えば、
始動入賞時に始動入賞時コマンドにもとづいて、チャンスゾーン演出を実行するか否かを
決定し、実行する場合には、ターゲットとなる変動表示が終了するまでチャンスゾーン演
出画像を演出表示装置909に表示する処理を実行することにより実現される。チャンス
ゾーン演出は、ターゲットとなる変動表示が有利な演出図柄の変動態様(例えば、スーパ
ーリーチに発展する)となることや、大当りとなることを異なる期待度により示唆する。
ステップアップ予告演出は、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)する予告演
出である。例えば、演出図柄変動開始処理においてステップアップ予告演出を実行するか
否か、実行する場合の演出態様を決定し、決定結果にしたがってステップアップ予告演出
画像を演出表示装置909に表示する処理を実行することにより実現される。ステップア
ップ予告演出は、当該変動が有利な演出図柄の変動態様(例えば、スーパーリーチに発展
する)となることや、大当りとなることを異なる期待度により示唆する。
この形態例では、エラー報知画像、演出実行報知画像、役物エフェクト演出画像、保留
等表示画像(上記形態におけるアクティブ表示および保留表示に相当)、群予告演出画像
、チャンスゾーン演出画像およびステップアップ予告演出画像等の各種画像を表示する際
の優先度が定められており、優先度にもとづいて演出表示装置909における画像表示制
御が行われる。
図98は、各種画像のZ値等の一例を示す図である。図98(A)は、演出表示装置9
09の表示領域にて実行される夫々の演出や報知等に対応する、画像(画像名)と画像サ
イズ(画像の表示領域)を例示した図である。図98(A)に示すように、エラー報知を
実行するときには、画像サイズ「大」のエラー報知画像が表示領域に表示される。換言す
れば、画像サイズ「大」のエラー報知画像を用いてエラー報知が実行される。同様に、図
98(A)に示すように、画像サイズ「小」の演出実行報知画像を用いて演出実行報知が
実行され、画像サイズ「大」の役物エフェクト演出画像を用いて役物エフェクト演出が実
行され、画像サイズ「小」の保留等表示画像を用いて保留等表示(保留表示、アクティブ
表示)が実行され、画像サイズ「大」の群予告演出画像を用いて群予告演出が実行され、
画像サイズ「小」のチャンスゾーン演出画像を用いてチャンスゾーン演出が実行され、画
像サイズ「大」のステップアップ予告演出画像を用いてステップアップ予告演出が実行さ
れる。
なお、図98(A)に示した演出実行報知とは、報知対象演出が実行された旨の報知で
ある。この形態例では、ステップアップ予告演出のステップ5(SU5)、群予告演出、
役物演出の夫々が報知対象演出に該当する。つまり、この形態例では、演出実行報知とし
て、SU5が実行された場合にはSU5が実行された旨を報知し、群予告演出が実行され
た場合には群予告演出が実行された旨を報知し、役物演出が実行された場合には役物演出
が実行された旨を報知する。
図98(B)は、図98(A)に示した各画像に設定されるZ値を例示した図である。
演出制御用マイクロコンピュータ90100のRAMには、図98(A)に示した各画像
のZ値を設定したZ値設定テーブルが記憶されている。Z値設定テーブルは、図98(B
)に示すように、各画像のZ値が設定されている。Z値は、画像を表示するレイヤー(層
)を示すものである。Z値が小さい数である程、奥行き方向の前面側(手前側、上位側)
のレイヤーに画像が表示され、Z値が大きい数である程、奥行き方向の背面側(奥側、下
位側)のレイヤーに画像が表示される。したがって、例えば、図98(B)において、Z
値「0」のエラー報知画像とZ値「7」のチャンスゾーン演出画像とが重畳して表示され
る場合には、Z値「7」のチャンスゾーン演出画像の前面にZ値「0」のエラー報知画像
が表示される。また例えば、Z値「6」の群予告演出画像とZ値「7」のチャンスゾーン
演出画像とZ値「8」のステップアップ予告演出画像とが重畳して表示される場合には、
Z値「8」のステップアップ予告演出画像の前面にZ値「7」のチャンスゾーン演出画像
が表示され、Z値「7」のチャンスゾーン演出画像の前面にZ値「6」の群予告演出画像
が表示される。なお、上述の画像やZ値は一例である。例えば、飾り図柄(飾り図柄の可
変表示演出の画像)のZ値は「9」、背景(背景画像)のZ値は「10」である。
なお、図98(B)に示した演出実行報知画像のZ値は、報知数3の場合(SU5、群
予告演出、役物演出の3つの演出の実行を報知している場合)において報知開始順が3番
目であるときには「1」、報知数2以上の場合(SU5、群予告演出、役物演出のうちの
2つ以上の演出の実行を報知している場合)において報知開始順が2番目であるときには
「2」、報知数1以上の場合(SU5、群予告演出、役物演出のうちの1つ以上の演出の
実行を報知している場合)において報知開始順が1番目であるときには「3」である。
図53および図100は、各種画像の一例を示す図である。図99(A)は、エラー報
知画像(一例)を示している。図99(A)に示したエラー報知画像は、エラーが発生し
たことを報知するピクトグラム画像G1、「エラー発生!係員をお呼びください。」とい
うメッセージを報知する文字画像G2を含んでいる。エラー報知画像の表示時間(エラー
報知の報知時間)は、例えば、30秒であってもよい。エラーの種類に応じて、エラー報
知画像の表示時間を異ならせてもよい。
図98(A)に示したエラー報知画像の画像サイズは、ピクトグラム画像G1の表示領
域と文字画像G2の表示領域を合せた表示領域である。つまり、ピクトグラム画像G1の
表示領域と文字画像G2の表示領域を合せた表示領域は「大」である。ピクトグラム画像
G1、文字画像G2は、図99(A)に示したものに限定されず、他の複数の画像と比較
し(又は他の複数の画像と比較せずに)、エラー報知画像の画像サイズが「大」であると
言えるものであればよい。なお、画像サイズが上位所定番目(例えば4番目)までに入る
画像を画像サイズ「大」と称し、上位所定番目までの入らない画像を画像サイズ「小」と
称してもよい。また、演出表示装置909の表示領域に占める画像サイズの割合が所定割
合(例えば30%)以上の画像を画像サイズ「大」と称し、所定割合未満の画像を画像サ
イズ「小」と称してもよい。
図99(B)は、演出実行報知画像(一例)を示している。図99(B)に示した演出
実行報知画像は、実行された報知対象演出(ステップアップ予告演出のステップ5(SU
5)、群予告演出、役物演出)を特定可能に報知するピクトグラム画像G3を含んでいる
。ピクトグラム画像G3は、ピクトグラム画像G3−1〜ピクトグラム画像G3−3(後
述)の一部又は全部の総称である。演出実行報知画像の表示時間(演出実行報知の報知時
間)は、例えば、20秒であってもよい。報知対象演出の種類に応じて、演出実行報知画
像の表示時間を異ならせてもよい。
図98(A)に示した演出実行報知画像の画像サイズは、ピクトグラム画像G3の表示
領域である。つまり、ピクトグラム画像G3の表示領域は「小」である。ピクトグラム画
像G3は、図99(B)に示したものに限定されず、他の複数の画像と比較し(又は他の
複数の画像と比較せずに)、演出実行報知画像の画像サイズが「小」であると言えるもの
であればよい。
図99(D)は、図99(B)のピクトグラム画像G3の付近を詳細に示したものであ
る。図99(D)において、ピクトグラム画像G3−1は、報知数3の場合において報知
開始順が1番目の演出を報知するものであってZ値は「3」である。また、図99(D)
において、ピクトグラム画像G3−2は、報知数3の場合において報知開始順が2番目の
演出を報知するものであってZ値は「2」である。また、図99(D)において、ピクト
グラム画像G3−3は、報知数3の場合において報知開始順が3番目の演出を報知するも
のであってZ値は「1」である。したがって、図99(D)に示すように、Z値「3」の
ピクトグラム画像G3−1の前面にZ値「2」のピクトグラム画像G3−2が表示され、
Z値「2」のピクトグラム画像G3−2の前面にZ値「1」のピクトグラム画像G3−3
が表示されている。
なお、図99(E)において、ピクトグラム画像G3−1は、報知数2の場合において
報知開始順が1番目の演出を報知するものであってZ値は「3」である。また、図99(
E)において、ピクトグラム画像G3−2は、報知数2の場合において報知開始順が2番
目の演出を報知するものであってZ値は「2」である。したがって、図99(E)に示す
ように、Z値「3」のピクトグラム画像G3−1の前面にZ値「2」のピクトグラム画像
G3−2が表示されている。また、図99(F)において、ピクトグラム画像G3−1は
、報知数1の場合において報知開始順が1番目の演出を報知するものであってZ値は「3
」である。
図99(C)は、役物エフェクト演出画像(一例)を示している。図99(C)に示し
た役物エフェクト演出画像は、役物演出に映像効果を与えるエフェクト画像G4を含んで
いる。役物エフェクト演出画像の表示時間(役物エフェクト演出の実行時間)は、例えば
、30秒であってもよい。なお、役物エフェクト演出画像は、第1の形態例と同様に、演
出表示装置909の表示領域の下部に表示されるように構成されていてもよい。
図98(A)に示した役物エフェクト演出画像の画像サイズは、エフェクト画像G4の
表示領域である。つまり、エフェクト画像G4の表示領域は「大」である。エフェクト画
像G4は、図99(C)に示したものに限定されず、他の複数の画像と比較し(又は他の
複数の画像と比較せずに)、役物エフェクト演出画像の画像サイズが「大」であると言え
るものであればよい。
図100(A)は、保留等表示画像(一例)を示している。図100(A)に示した保
留等表示画像は、第1保留表示画像G5、第2保留表示画像G6、アクティブ表示画像G
7を含んでいる。第1保留表示画像G5や第2保留表示画像G6の表示時間は、保留表示
の数や、各保留表示の消化時間(夫々の可変表示の表示時間)などに応じて異なる。アク
ティブ表示画像G7の表示時間は、可変表示の表示時間などに応じて異なる。なお、保留
等表示画像は、アクティブ表示領域を示す画像を含んでいてもよい。
図98(A)に示した保留等表示画像の画像サイズは、第1保留表示画像G5の表示領
域と第2保留表示画像G6の表示領域とアクティブ表示画像G7の表示領域とを合せた表
示領域である。つまり、第1保留表示画像G5の表示領域と第2保留表示画像G6の表示
領域とアクティブ表示画像G7の表示領域とを合せた表示領域は「小」である。第1保留
表示画像G5、第2保留表示画像G6、アクティブ表示画像G7は、図100(A)に示
したものに限定されず、他の複数の画像と比較し(又は他の複数の画像と比較せずに)、
保留等表示画像の画像サイズが「小」であると言えるものであればよい。
図100(B)は、群予告演出画像(一例)を示している。図100(B)に示した群
予告演出画像は、群を構成するキャラクタ画像G8を含んでいる。キャラクタ画像G8の
表示時間(群予告演出の実行時間)は、例えば、5秒であってもよい。群予告演出にて表
示するキャラクタ画像G8に応じて、群予告演出画像の表示時間を異ならせてもよい。
図98(B)に示した群予告演出画像の画像サイズは、キャラクタ画像G8の表示領域
である。つまり、キャラクタ画像G8の表示領域は「大」である。キャラクタ画像G8は
、図100(B)に示したものに限定されず、他の複数の画像と比較し(又は他の複数の
画像と比較せずに)、群予告演出画像の画像サイズが「大」であると言えるものであれば
よい。
図100(C)は、チャンスゾーン演出画像(一例)を示している。図100(C)に
示したチャンスゾーン演出画像は、「チャンス!!」というメッセージを報知する文字画
像G9とチャンスであることを報知するピクトグラム画像G10を含んでいる。なお、チ
ャンスゾーン演出画像は、文字画像G9とピクトグラム画像G10の何れか一方を含むも
のであってもよい。文字画像G9やピクトグラム画像G10の表示時間(チャンスゾーン
演出の実行時間)は、保留表示の数や、各保留表示の消化時間(夫々の可変表示の表示時
間)などに応じて異なる。
図98(B)に示したチャンスゾーン演出画像の画像サイズは、文字画像G9の表示領
域とピクトグラム画像G10の表示領域とを合せた表示領域である。つまり、文字画像G
9の表示領域とピクトグラム画像G10の表示領域とを合せた表示領域は「小」である。
文字画像G9、ピクトグラム画像G10は、図100(C)に示したものに限定されず、
他の複数の画像と比較し(又は他の複数の画像と比較せずに)、チャンスゾーン演出画像
の画像サイズが「小」であると言えるものであればよい。
図100(D)は、ステップアップ予告演出画像(一例)を示している。ステップアッ
プ予告演出画像は、ステップ1(SU1)において最後に表示する枠画像G11、ステッ
プ2(SU2)において最後に表示する枠画像G12、ステップ3(SU3)において最
後に表示する枠画像G13、ステップ4(SU4)において最後に表示する枠画像G14
、ステップ5(SU5)において最後に表示する枠画像G15などが含まれる。即ち、ス
テップアップする毎に表示領域が拡大する。枠画像G11〜枠画像G15には、SU1〜
SU5に応じてキャラクタ等が表示されるが、非図示としている。なお、枠画像G11〜
枠画像G15の夫々の表示時間は、例えば、1秒であってもよい(したがって、例えばS
U5まで進む場合には5秒となる)。
図98(B)に示したステップアップ予告演出画像の画像サイズは、枠画像G15の表
示領域に基づいている。つまり、枠画像G15の表示領域は「大」である。枠画像G15
は、図100(D)に示したものに限定されず、他の複数の画像と比較し(又は他の複数
の画像と比較せずに)、ステップアップ予告演出画像の画像サイズが「大」であると言え
るものであればよい。
図101は、各種画像のレイヤーを模式的に表した概念図である。図101においてZ
軸上の数はZ値である。図98(B)に示したZ値の設定によれば、図101に示すよう
に、Z値「0」を有するエラー報知画像が最前面のレイヤーに表示され、Z値「1」を有
する演出実行報知画像(3番目)がエラー報知画像の1つ背面のレイヤーに表示され、Z
値「2」を有する演出実行報知画像(2番目)が演出実行報知画像(3番目)の1つ背面
のレイヤーに表示され、Z値「3」を有する演出実行報知画像(1番目)が演出実行報知
画像(2番目)の1つ背面のレイヤーに表示され、Z値「4」を有する役物エフェクト演
出画像が演出実行報知画像(3番目)の1つ背面のレイヤーに表示され、Z値「5」を有
する保留等表示画像が役物エフェクト演出画像の1つ背面のレイヤーに表示され、Z値「
6」を有する群予告演出画像が保留等表示画像の1つ背面のレイヤーに表示され、Z値「
7」を有するチャンスゾーン演出画像が群予告演出画像の1つ背面のレイヤーに表示され
、Z値「8」を有するステップアップ予告演出画像が群予告演出画像の1つ背面のレイヤ
ーに表示される。
図102は、演出表示装置909の表示領域における表示動作例を示す図である。図1
02(A)は、ステップアップ予告演出(SU4)、チャンスゾーン演出、群予告演出、
保留等表示、演出実行報知(群予告演出)の実行期間が重なった場合の演出表示装置90
9における表示動作例を示している。図102(B)は、ステップアップ予告演出(SU
5)、チャンスゾーン演出、群予告演出、保留等表示、役物エフェクト演出、演出実行報
知(SU5)、演出実行報知(群予告演出)、演出実行報知(役物演出)の実行期間が重
なった場合の演出表示装置909における表示動作例を示している。図102(A)、図
102(B)に示すように、図98(B)のZ値に応じて、大きいZ値を有する画像が奥
側に描画され、小さいZ値を有する画像が手前側に重なるように描画される。
以上に説明したように、この形態例によれば、可変表示を行い、遊技者にとって有利な
有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、有利状態に制御する
か否かを決定する決定手段と、決定手段の決定よりも前に有利状態に制御されるか否かを
判定する判定手段と、演出画像(例えば、図99、図100等に示した各種の演出画像等
)を用いて演出を実行する演出実行手段とを備えている。そして、演出実行手段は、決定
手段の決定にもとづいて実行される予告演出として第1演出画像(例えば、ステップアッ
プ予告演出画像等)を用いる第1予告演出(例えば、ステップアップ予告演出等)と、判
定手段の判定にもとづいて実行される予告演出として第2演出画像(例えば、チャンスゾ
ーン演出画像等)を用いる第2予告演出(例えば、チャンスゾーン演出等)とを実行可能
である。また、第1演出画像と第2演出画像とは、画像表示の優先度が異なる(例えば、
図101に示すように、Z値「7」のチャンスゾーン演出画像は、Z値「8」のステップ
アップ予告演出画像よりも前面側に表示される)ように構成されている。そのため、演出
画像を好適に表示することができる。
また、この形態例では、演出実行手段は、第1領域(図98(A)に示すように画像サ
イズ「小」の領域)において第1演出画像(例えば、チャンスゾーン演出画像等)を用い
る第1演出(例えば、チャンスゾーン演出等)と、第1領域よりも広い第2領域(図98
(A)に示すように画像サイズ「大」の領域)において第2演出画像(例えば、群予告演
出画像等)を用いる第2演出(例えば、群予告演出等)とを実行可能である。また、第1
演出画像と第2演出画像とは、画像表示の優先度が異なる(例えば、図101に示すよう
に、Z値「6」の群予告演出画像は、Z値「7」のチャンスゾーン演出画像よりも前面側
に表示される)ように構成されている。そのため、演出画像を好適に表示することができ
る。
なお、この形態例では、役物エフェクト演出画像は、演出表示装置909の表示領域の
上部(具体的には、保留等表示画像と重ならない、または重なる部分が少ない位置)に表
示されているが、第1の形態例と同様に、演出表示装置909の表示領域の下部(具体的
には、保留等表示画像と重なる、または重なる部分が多い位置)に表示されるように構成
してもよい。ただし、この場合には、第1の形態例と同様に、保留等表示画像は、役物エ
フェクト演出画像よりも画像表示の優先度が高く設定されていることが望ましい。
また、この形態例において説明した役物演出を、第1の形態例で説明した役物演出と区
別して実行するようにしてもよい。以下、区別する際には、第1の形態例で説明した役物
演出を第1役物演出と称し、第2の形態例で説明した役物演出を第2役物演出と称する。
この場合には、第2の形態例では、第1の形態例における演出LED付可動部材9090
に加えて、第1演出LED付可動部材9090と同様の機能を備えた第2演出LED付可
動部材が演出表示装置909の上側に設けられている。そして、第2役物演出として、第
2演出LED付可動部材が搭載する演出LEDを所定態様により点灯させるとともに、第
2演出LED付可動部材を動作させる制御を行う。また、第2役物演出の態様に応じて、
図99(C)に示すような役物エフェクト演出画像(以下、区別する際には第2役物エフ
ェクト演出画像と称する)を表示する役物エフェクト演出(以下、区別する際には第2役
物エフェクト演出と称する)を実行する。第2役物エフェクト演出により表示された第2
役物エフェクト演出画像は、図99(C)に示すように演出表示装置909の表示領域上
部に表示された後に、表示領域下部のアクティブ表示や保留表示に重なる位置に移動して
表示されるようにしてもよい。なお、第2役物演出に用いられる役物は、第1の形態例に
おいて示した演出LED付可動部材9090と同様のものに限らず、形状や機能、動作態
様等が異なるものであってもよい。
第1役物演出と第2役物演出とを区別して実行する場合、すなわち、第1役物エフェク
ト演出(第1の形態例における役物エフェクト演出)と第2役物エフェクト演出(第2の
形態例における役物エフェクト演出)とを区別して実行する場合には、図98(B)に示
すように、第2役物エフェクト演出により表示される役物エフェクト演出画像(すなわち
第2役物エフェクト演出画像)は、保留等表示画像よりも画像表示の優先度が高い。一方
、第1役物エフェクト演出により表示される役物エフェクト演出画像(すなわち第1役物
エフェクト演出画像)は、第1の形態例で説明したように、保留等表示画像よりも画像表
示の優先度が低い。このように構成することにより、アクティブ表示や保留表示よりも優
先される第2役物エフェクト演出と、アクティブ表示や保留表示の方が優先される第1役
物エフェクト演出とを実行可能となり、役物エフェクト演出に多様性を持たせることがで
きる。なお、このように構成する場合には、優先度が高い第2役物エフェクト演出(すな
わち第2役物演出)は、第1役物エフェクト演出(すなわち第1役物演出)よりも大当り
等の期待度が高いことが望ましい。
なお、上記の形態に示した構成については、いずれか1つの構成のみを遊技機に適用し
てもよいし、上記の各形態のうちの一部または全ての構成を組み合わせて遊技機に適用し
てもよい。
なお、上記の形態例で示した構成は、いわゆる携帯連動型システムと呼ばれる遊技用シ
ステムにも適用できる。携帯連動型システムと呼ばれる遊技用システムは、一般に、所定
条件の成立にもとづいて所定情報を出力する遊技機と、遊技機によって出力された所定情
報にもとづいて、遊技者に対して所定の特典を付与する処理を行う特典付与装置とを備え
る。
具体的には、上記のような遊技用システムでは、遊技機は、変動回数や、大当り回数、
いわゆる連荘数(確変状態継続中の大当り回数)、ミッション達成回数などの所定条件の
成立を遊技履歴として蓄積し、遊技終了時などに所定情報として2次元コードなどを表示
する。また、遊技者は、カメラ機能付き携帯電話機などの携帯端末を用いて、遊技機に表
示された2次元コードを撮影し、インターネット上のWebサーバ(特典付与装置)に送
信する。そして、Webサーバは、受信した情報にもとづいて遊技者の遊技履歴を管理し
、その遊技履歴に応じて所定の特典を付与する処理を行う。例えば、Webサーバは、所
定の特典として、画像コンテンツや音楽コンテンツなどのデジタルコンテンツを遊技者の
携帯端末に対して送信したり、所定のパスワードを遊技者の携帯端末に送信して遊技者が
次回遊技を行うときに遊技機の表示画面を遊技者の嗜好にあわせてカスタマイズできるよ
うにする処理を行う。
上記の形態例で示した構成を、上記のような遊技用システムに適用する場合、例えば、
表示変化演出が実行されて大当りとなったことを所定条件の成立とし、その回数をWeb
サーバで遊技履歴として管理するようにすればよい。そして、表示変化演出が実行されて
大当りとなった回数に応じて、所定の特典としてデジタルコンテンツを送信したり、遊技
機の表示画面をカスタマイズできるようにしたりすればよい。
なお、上記の形態例においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の
変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ90100に通知するた
めに、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ
乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ9010
0に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技
制御用マイクロコンピュータ90560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演
出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動
時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演
出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変
動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マ
イクロコンピュータ90100は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづ
いて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコン
ピュータ90560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞ
れのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュー
タ90100の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタ
イマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後
、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信す
るようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定され
るわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ
以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンド
として記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の形態例において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:
B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%
:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が
0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の形態例では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御
基板9080、音声出力基板9070およびランプドライバ基板9035が設けられてい
るが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9
09等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演
出装置(ランプ、LED、スピーカ9027など)を制御する回路が搭載された第2の演
出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の形態例では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、演出制御用
マイクロコンピュータ90100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マ
イクロコンピュータ90560が他の基板(例えば、図52に示す音声出力基板9070
やランプドライバ基板9035など、または音声出力基板9070に搭載されている回路
による機能とランプドライバ基板9035に搭載されている回路による機能とを備えた音
/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板9080
における演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信されるようにしてもよい。そ
の場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板9
070、ランプドライバ基板9035、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御
手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わ
る制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマ
ンドに変更して、演出表示装置909を制御する演出制御用マイクロコンピュータ901
00に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ90
100は、上記の形態例における遊技制御用マイクロコンピュータ90560から直接受
信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板9070、ラ
ンプドライバ基板9035または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御
を行うことができる。
また、上記の形態例では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが
投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の
図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停
止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出さ
れるスロット機に適用することも可能である。
また、上記の形態例では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが本発明に
よる遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等
の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適
用することもできる。
また、上記の形態例では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種
別として確変大当りと決定されたことにもとづいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御
される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変
領域が設けられた特別可変入賞球装置(1つだけ設けられた特別可変入賞球装置内に確変
領域が設けられていてもよいし、複数設けられた特別可変入賞球装置のうちの一部に確変
領域が設けられていてもよい)を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確
変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態
に制御される遊技機に上記の形態例で示した構成を適用することもできる。
また、上記の形態例では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄を可
変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎら
れない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要
ななく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また
、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表
示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点
灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして
、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示される
ものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるもので
あってもよい。
また、上記の形態例では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560側で大当りとな
るか否かや変動パターン種別の入賞時判定(先読み判定)を行い、その入賞時判定結果を
示すコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信し、演出制御用マイク
ロコンピュータ90100側で、その入賞時判定結果を示すコマンドにもとづいて先読み
予告演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、演出制御用マ
イクロコンピュータ90100側で入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよ
い。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、始動入賞の発生
時に抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)や変動パターン種別判定用乱数(ランダム
2)の値のみを指定するコマンドを送信するようにし、演出制御用マイクロコンピュータ
90100側で、それらのコマンドで指定される乱数の値にもとづいて入賞時判定(先読
み判定)を行うように構成してもよい。
本発明は、パチンコ遊技機やスロット機などの遊技機に適用可能である。
1 パチンコ遊技機
8a 第1特別図柄表示器
8b 第2特別図柄表示器
9 演出表示装置
13 第1始動入賞口
14 第2始動入賞口
20 特別可変入賞球装置
27 スピーカ
31 遊技制御基板(主基板)
51 副演出表示装置
56 CPU
70 音声出力基板
560 遊技制御用マイクロコンピュータ
80 演出制御基板
100 演出制御用マイクロコンピュータ
101 演出制御用CPU
109 VDP
901 パチンコ遊技機
908a 第1特別図柄表示器
908b 第2特別図柄表示器
909 演出表示装置
909a 第1保留記憶表示部
909b 第2保留記憶表示部
909F アクティブ表示領域
9013 第1始動入賞口
9014 第2始動入賞口
9020 特別可変入賞球装置
9031 遊技制御基板(主基板)
9056 CPU
90560 遊技制御用マイクロコンピュータ
9078 可動部材
9080 演出制御基板
9090 演出LED付可動部材
90100 演出制御用マイクロコンピュータ
90101 演出制御用CPU
90109 VDP

Claims (1)

  1. 識別情報の可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    動作可能な可動体と、
    期待度が異なる複数段階の演出態様により特別演出実行可能な演出実行手段と、
    前記特別演出に対応した表示態様により第1画像を表示可能であるとともに、期待度が異なる複数段階の表示態様により、前記第1画像とは異なる第2画像を表示可能な表示手段と、を備え
    前記可動体として、第1可動体と、該第1可動体とは異なる第2可動体と、を含み、
    前記表示手段は、異常が生じたことを報知する異常報知画像を表示可能であり、
    前記演出実行手段は、前記特別演出として、前記第1可動体を動作させる第1特別演出と、前記第1特別演出より前記有利状態に制御される期待度が高く、前記第2可動体を動作させる第2特別演出と、を実行可能であり、
    前記表示手段は、
    前記第1画像と前記第2画像とを少なくとも一部が重畳する態様により表示可能であり、
    前記異常報知画像を、前記第1画像及び前記第2画像のうち少なくとも1の画像と少なくとも一部が重畳する態様により表示可能であり、
    前記第2画像は、前記第1特別演出に対応した表示態様により表示される前記第1画像と比較して画像表示の優先度が高く設定されている一方、前記第2特別演出に対応した表示態様により表示される前記第1画像と比較して画像表示の優先度が低く設定されており、
    前記異常報知画像は、前記第1画像及び前記第2画像と比較して画像表示の優先度が高く設定されている、
    ことを特徴とする遊技機。
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