以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図15は本発明をパチンコ機に採用した一実施形態を例示している。図1において、遊技機本体1は、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に左右一側、例えば左側のヒンジ3により開閉自在に枢着された前枠4と、を備えている。前枠4の前側には、ガラス扉5と前面板6とが上下に配置され、夫々ヒンジ3と同じ側のヒンジ7により前枠4に開閉自在に枢支されている。前枠4上には、例えば上部に2個、下部に1個の計3個のスピーカ8が配置されている。
また、前面板6の前側には、払い出し手段(図示省略)から払い出された遊技球を貯留して発射手段(図示省略)に供給する上皿9が上部側に配置され、またその上皿9の下側には、例えば上皿9が満杯のときにその余剰球を貯留する下皿10が左側に、発射手段を作動させるために遊技者によって操作される発射ハンドル11(操作手段)が右側に夫々設けられている。
また、前面板6は、その上皿9を形成する上皿枠部9aの例えば手前側上面の左側及び中央箇所に、遊技者によって操作される演出ボタン20a,20bをそれぞれ備えている。左側の演出ボタン20aは例えば押下ボタンであり、中央の演出ボタン20bは例えばトラックボール(ボール型コントローラ)である。なお本実施形態では、2個の演出ボタン20a,20bを設けているが、3個以上としてもよいし、単数としてもよい。
また、前枠4には、ガラス扉5の後側に対応して遊技盤12が着脱自在に装着されている。遊技盤12の前面側には、発射手段から発射された遊技球を案内するガイドレール13が環状に装着されると共に、そのガイドレール13の内側の遊技領域14に、センターケース15、普通図柄始動手段16、特別図柄始動手段17、大入賞手段18、普通入賞手段19等の各種遊技部品が配置されている。
センターケース15は、例えば遊技領域14の略中央に配置されており、発射手段により遊技領域14の上部側に打ち込まれた遊技球はこのセンターケース15の左右何れかを流下するようになっている。センターケース15には、液晶表示手段21、普通図柄表示手段22、第1,第2特別図柄表示手段23a,23b、普通保留個数表示手段24等の各種表示手段の他、LED25、モータ26aにより作動する可動体26(可動演出手段)等の演出手段が設けられている。また、液晶表示手段21は、演出図柄表示手段27、第1,第2特別保留個数表示手段28a,28b、変動状態識別画像表示手段30等を構成している。なおこの実施形態では液晶表示手段21を採用しているが、プラズマ表示手段や有機EL表示手段など各種の表示手段を採用してもよい。
普通図柄表示手段22は、普通図柄を変動表示するためのもので、例えば「○」「×」の2種類の普通図柄に対応する2個の発光体(例えばLED)により構成されており、通過ゲート等よりなる普通図柄始動手段16が遊技球を検出することを条件にそれら2つの発光体が所定時間交互に点滅して、普通図柄始動手段16による遊技球検出時に取得された当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致する場合には当たり態様に対応する「○」側の発光体が発光した状態で、それ以外の場合には外れ態様に対応する「×」側の発光体が発光した状態で、点滅が終了するようになっている。
また、普通図柄表示手段22の変動表示中、又は後述する普通利益状態中に普通図柄始動手段16が遊技球を検出した場合には、その検出時に取得された当たり判定乱数値が予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として記憶されると共に、例えば上限保留個数と同数の発光体よりなる普通保留個数表示手段24がその発光個数により当たり判定乱数値の記憶個数(以下、普通保留個数という)を表示して、その時点での普通保留個数を遊技者に報知するようになっている。
特別図柄始動手段17は、第1,第2特別図柄表示手段23a,23bによる図柄変動を開始させるためのもので、上下2つの特別始動口17a,17bと、下特別始動口17bを開閉する開閉手段29と、を備え、例えばセンターケース15の下側に配置されている。
上特別始動口17aは、開閉手段等を有しない非作動式入賞口である。下特別始動口17bは、開閉手段29により遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な作動式入賞口で、普通図柄表示手段22の変動後の停止図柄が当たり態様となって普通利益状態が発生したときに、開閉手段29が所定時間、所定回数だけ閉状態から開状態に変化するように構成されている。
第1,第2特別図柄表示手段23a,23bは、夫々1個又は複数個、例えば各1個の特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、第1特別図柄表示手段23aは上特別始動口17a、第2特別図柄表示手段23bは下特別始動口17bに遊技球が入賞し、それら特別始動口17a,17bへの遊技球の入球検出を条件に第1,第2特別図柄を所定時間変動表示して、それら特別始動口17a,17bへの入賞時に取得された第1,第2大当たり判定用乱数値(第1乱数値)が予め定められた大当たり判定値(第1判定値)と一致する場合には所定の大当たり態様(特定態様)で、それ以外の場合には外れ態様(所定態様)で停止するようになっている。
第1,第2特別図柄は、例えば数字図柄等ではなく、それ自体としては特別な意味を持たない線と点の組み合わせ等よりなる複数種類の図柄で構成され、それらの図柄のうちの1又は複数が大当たり態様、それ以外が外れ態様に設定されている。
また、第1,第2特別図柄の変動表示中、又は後述する特別利益状態中に特別始動口17a,17bに遊技球が入賞した場合には、その入賞時に取得された大当たり判定乱数値等が夫々所定の上限保留個数、例えば各4個を限度として記憶されると共に、第1,第2特別保留個数表示手段28a,28bが夫々大当たり判定乱数値の記憶個数(以下、第1,第2特別保留個数という)を表示して、その時点での第1,第2特別保留個数を遊技者に報知するようになっている。
なお、本実施形態では、特別利益状態中には第1,第2特別図柄表示手段23a,23bの図柄変動を開始しない他、第1,第2特別図柄表示手段23a,23bの何れか一方の図柄変動中には他方の図柄変動を開始せず、両方が同時に変動中となることはないように制御される。更に、本実施形態では、第1,第2特別保留個数が共に1以上である場合には、その保留記憶順に拘わらず、第1特別図柄表示手段23aの図柄変動よりも第2特別図柄表示手段23bの図柄変動を優先して行うように構成されている。
演出図柄表示手段27は、例えば第1,第2特別図柄表示手段23a,23bによる第1,第2特別図柄の変動表示と並行して(例えば時間的に同調して)演出図柄E(図柄画像)を変動表示するもので、1個又は複数個、例えば左右方向に3個の演出図柄Eを例えば各種の演出画像と共に液晶表示手段21の表示画面21aに変動表示可能に構成されており、特別図柄始動手段17の特別始動口17a,17bに遊技球が入賞することを条件に、第1,第2特別図柄の変動開始と同時に所定の変動パターンに従って演出図柄Eの変動を開始すると共に、第1,第2特別図柄の変動停止と同時に最終停止するように、演出図柄Eを左、右、中等の所定の順序で停止させるようになっている。
演出図柄Eには、例えば「0」〜「9」の10種類の数字図柄が用いられ、「6・6・6」「7・7・7」等、3つの図柄が全て同じ図柄で揃ったものが大当たり態様、少なくとも1つの図柄が異なるものが外れ態様となっている。また、演出図柄表示手段27による演出図柄Eの変動後の停止図柄は、第1,第2特別図柄表示手段23a,23bによる第1,第2特別図柄が大当たり態様で停止する場合には大当たり態様となり、第1,第2特別図柄が外れ態様で停止する場合には任意の外れ態様となる。なお、演出図柄表示手段27は、第1,第2特別図柄の変動内容とは直接関係のない演出を行う場合があってもよい。
演出図柄Eの変動パターンには、大きく分けて、リーチ状態を経ることなく外れ態様となるリーチなし外れ変動パターン、リーチ状態を経由して外れ態様となるリーチ外れ変動パターン、リーチ状態を経由して大当たり態様となるリーチ大当たり変動パターンがあり、更に変動時間の違い等によって夫々複数種類用意されるため、その種類数は膨大となるのが通常であるが、本実施形態では、リーチの有無や大当たり/外れの別を無視した5種類の変動パターン1〜5に簡略化して説明する。
第1,第2特別保留個数表示手段28a,28bは、第1,第2特別保留個数分の第1,第2保留表示画像X,Yの表示個数により第1,第2特別保留個数を表示するもので、表示画面21aの所定箇所(例えば下部側箇所)に、第1,第2保留個数分の第1,第2保留表示画像X,Yを例えば横一列に表示するようになっている。
大入賞手段18は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板18aを備えた開閉式入賞手段で、第1,第2特別図柄表示手段23a,23bの変動後の第1,第2特別図柄が大当たり態様となることに基づいて発生する特別利益状態中に、開閉板18aが例えば複数種類の開放パターンの何れかに従って前側に開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。なお、開閉板18aは単一種類の開放パターンで開放してもよい。
変動状態識別画像表示手段30は、第1,第2特別図柄表示手段23a,23bが変動実行中であるか否かを表示画面21aに表示するものである。例えば、第1,第2特別図柄表示手段23a,23bに対応する2個の識別画像(第4図柄画像)Z1,Z2が表示画面21aの所定箇所(例えば右上隅部箇所)に横並びに表示され、第1特別図柄表示手段23aの変動表示中は左側の識別画像Z1を点滅表示し、かかる変動表示が終了すると点滅表示を終了し点灯表示状態とする。このように識別画像Z1が点滅表示されていることで、第1特別図柄表示手段23aが変動表示中であることが分かる。これと同様に、第2特別図柄表示手段23bの変動表示中は右側の識別画像Z2を点滅表示し、かかる変動表示が終了すると点滅表示を終了し点灯表示状態とする。このように識別画像Z2が点滅表示されていることで、第2特別図柄表示手段23bが変動表示中であることが分かる。なお、変動終了後に、保留を有する場合には点灯し、保留を有しない場合には消灯するとの構成としてもよい。
図2は本パチンコ機の制御系のブロック図である。図2において、主制御基板31、演出制御基板32、液晶制御基板33は、例えば、遊技盤12に装着されたセンターケース15、その他の複数個の遊技部品を裏側から一括して覆う裏カバーの裏側等、前枠4及び遊技盤12を含む遊技機本体1の裏側の適宜箇所に着脱自在に装着された基板ケースに夫々収納されている。演出制御基板32は主制御基板31の下位に、また液晶制御基板33はその演出制御基板32の下位に夫々接続されており、制御コマンドは上位の基板から下位の基板への一方向通信により送信されるようになっている。なお、図2では演出制御基板32、液晶制御基板33以外のサブ制御基板、例えば払い出し制御基板等については省略している。
主制御基板31は、主に遊技盤12側の遊技動作に関わる制御を行うためのもので、CPU,ROM,RAM等により構成される普通乱数作成処理手段41、普通始動口チェック処理手段42、普通乱数記憶手段43、普通図柄処理手段44、普通利益状態発生手段45、普通図柄表示制御手段46、特別乱数作成処理手段51、特別始動口チェック処理手段52、特別乱数記憶手段53、特別図柄処理手段54、特別利益状態発生手段55、特別図柄表示制御手段56、特別遊技状態発生手段57、コマンド送信手段58等を備えている。
普通乱数作成処理手段41は、変動後の普通図柄を当たり態様とするか否かの判定に用いる当たり判定乱数等を所定時間毎に繰り返し発生するように構成されている。普通始動口チェック処理手段42は、普通図柄始動手段16による遊技球の検出に基づく処理を行うもので、普通図柄始動手段16が遊技球を検出することに基づいて、普通乱数作成処理手段41で作成された当たり判定乱数値を1個取得し、その当たり判定乱数値を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として普通乱数記憶手段43に記憶させるように構成されている。
普通図柄処理手段44は、普通図柄の変動表示に関する処理を行うもので、普通図柄表示手段22が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段43に1個以上の当たり判定乱数値が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に、普通乱数記憶手段43に最も早く記憶された当たり判定乱数値を取り出し、その当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致するか否かに応じて当たり/外れの判定を行う当たり判定機能、当たり/外れの判定結果に基づいて普通図柄の変動後の停止図柄の種類を選択する普通停止図柄選択機能、普通図柄の変動時間を選択する変動時間選択機能等を備えている。
普通利益状態発生手段45は、普通図柄処理手段44による判定結果が当たり判定となり、普通図柄表示手段22の変動後の停止図柄が当たり態様となったときに、特別図柄始動手段17を構成する下特別始動口17bの開閉手段29を例えば複数種類の開閉パターンの何れかに従って開状態に変化させるようになっている。
普通図柄表示制御手段46は、普通図柄処理手段44による普通図柄処理に基づいて普通図柄表示手段22の表示制御を行うもので、普通図柄表示手段22が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段43に1個以上の当たり判定乱数値が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に普通図柄表示手段22による普通図柄の変動を開始させ、普通図柄処理手段44で選択された変動時間が経過することに基づいて、同じく普通図柄処理手段44で選択された停止図柄で普通図柄の変動を停止させるようになっている。
特別乱数作成処理手段51は、変動後の第1,第2特別図柄を大当たり態様、外れ態様の何れにするかについての判定に用いる大当たり判定乱数の他、変動後の第1,第2特別図柄が大当たり態様となる場合の停止図柄の選択に用いる大当たり図柄乱数、変動後の第1,第2特別図柄が外れ態様となる場合の停止図柄の選択に用いる外れ図柄乱数、演出図柄Eの変動パターンの選択に用いる変動パターン乱数、その他の所定の乱数を繰り返し発生する特別乱数作成処理を行うように構成されている。
特別始動口チェック処理手段52は、特別図柄始動手段17への遊技球の入賞に基づく処理を行うもので、特別図柄始動手段17が遊技球を検出すること、即ち特別始動口17a,17bに遊技球が入賞することに基づいて、特別乱数作成処理手段51で作成された大当たり判定乱数値及び大当たり図柄乱数値を1個ずつ取得し、それら当たり判定乱数値及び当たり図柄乱数値を予め定められた上限保留個数(例えば各4個)を限度として特別乱数記憶手段53に記憶させるように構成されている。
特別図柄処理手段54は、第1,第2特別図柄の変動表示に関する処理を行うもので、特別図柄表示手段23a,23bが変動表示可能な状態となり且つ特別乱数記憶手段53に1個以上の大当たり判定乱数値が記憶されていること(第1,第2特別保留個数が1以上であること)を条件に、第2特別保留個数が1以上である場合には特別乱数記憶手段53に第2特別保留個数のうちで最も早く記憶された大当たり判定乱数値を取り出し、第2特別保留個数が0で且つ第1特別保留個数が1以上である場合には特別乱数記憶手段53に第1特別保留個数のうちで最も早く記憶された大当たり判定乱数値を取り出し、その大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致するか否かに応じて大当たり/外れの判定を行う大当たり判定機能、大当たり/外れの判定結果と、特別乱数記憶手段53に大当たり判定乱数値と共に記憶されている大当たり図柄乱数値又は新たに取得された外れ図柄乱数値とに基づいて、第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄を選択する特別停止図柄選択機能、大当たり/外れの判定結果と新たに取得された変動パターン乱数値とに基づいて、演出図柄Eの変動パターンを例えば図8等に示す5種類の中から選択する変動パターン選択機能等を備えている。
特別利益状態発生手段55は、大入賞手段18を所定の開放パターンに従って開放する特別利益状態を発生させるためのもので、特別図柄処理手段54による大当たり/外れの判定結果が大当たり判定となり、第1,第2特別図柄表示手段23a,23bによる第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄が大当たり態様となることに基づいて特別利益状態を発生させるようになっている。本実施形態の開放パターンは、大入賞手段18の開放から所定時間(例えば28秒)経過するか、それまでに所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞することを条件に大入賞手段18を閉鎖する動作を、所定ラウンド数(例えば15ラウンド)繰り返すように設定されているものとするが、複数種類の開放パターンを設け、例えば大当たり図柄乱数値に基づいてそれらの何れかを選択するように構成してもよい。
特別図柄表示制御手段56は、第1,第2特別図柄表示手段23a,23bの表示制御を行うもので、特別図柄処理手段54による特別図柄処理に基づいて、特別図柄表示手段23a,23bによる第1,第2特別図柄の変動を開始させると共に、選択された演出図柄Eの変動パターンに対応する変動時間が経過することに基づいて所定の停止図柄で第1,第2特別図柄の変動を停止させるようになっている。
特別遊技状態発生手段57は、特別利益状態発生後の所定期間に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるためのもので、例えば特別乱数記憶手段53に記憶された大当たり判定乱数値が大当たり判定値と一致した場合の大当たり図柄乱数値に応じて、時短状態と確変状態との何れかの特別遊技状態を発生させるように構成されている。
時短状態中は、例えば第1,第2特別図柄に関して特別図柄表示手段23a,23bの変動時間が通常変動時間よりも短い短縮変動時間に切り換えられる他、普通図柄に関して、当たり確率が通常確率(例えば1/10)から高確率(例えば1/1.3)へ、変動時間が通常変動時間(例えば27秒)から短縮変動時間(例えば2.7秒)へ、下特別始動口17bの開閉手段29の開閉パターンが通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)から特別開閉パターン(例えば2秒×3回開放)へ、夫々切り換えられるようになっている。なお、時短状態は例えばその開始後に第1,第2特別図柄が所定回数(例えば50回)変動するか、次の特別利益状態が発生した時点で終了する。
確変状態中は、それ以外の通常確率状態中よりも大当たり判定値の数が例えば1個から10個へ増加されることにより、第1,第2特別図柄が大当たり態様となる確率が通常確率(例えば1/350)よりも高い高確率(例えば1/35)に切り換えられると共に、例えば時短状態と同様の処理も併せて行われるようになっている。なお、確変状態は例えば次の特別利益状態が発生した時点で終了する。
コマンド送信手段58は、所定の制御コマンドを一方向通信により演出制御基板32等のサブ制御基板側に送信して制御指令を与えるためのものである。各サブ制御基板のうちの演出制御基板32に対しては、例えば特別保留個数の増加時に、増加後の特別保留個数等を指定する保留加算コマンドが送信され、また第1,第2特別図柄の変動時には、まず変動開始時に、減少後の特別保留個数等を指定する保留減算コマンド、演出図柄Eの変動パターンを指定する変動パターンコマンド、第1,第2特別図柄の停止図柄を指定する図柄指定コマンドが例えばこの順序で送信され、変動終了時に、演出図柄Eの変動停止を指示する変動停止コマンドが送信される等、所定のタイミングで各種コマンドが送信されるようになっている。
また、主制御基板31は、デモ画面を表示させるためのデモ表示コマンド、遊技球の発射位置を遊技者に報知するための発射位置報知コマンド(例えば、左打ち報知コマンド、右打ち報知コマンドなどが挙げられる)、その他のコマンドをコマンド送信手段58によって演出制御基板32に送信可能となっている。
デモ表示コマンドは、例えば、特別利益状態中ではなく、且つ、一定時間経過しても第1,第2特別図柄表示手段23a,23bに第1,第2特別図柄の変動表示が行われていない場合に、演出制御基板32に送信され、その送信タイミングは、一定時間経過しても上記特別図柄変動表示が行なわれていないと判断されたタイミングで送信される。
また、発射位置報知コマンドとしての右打ち報知コマンドは、例えば、特別利益状態の発生の場合において遊技球の右打ちを推奨する構成(図1に示すように遊技領域14の右側下部箇所の大入賞手段18が配設された構成)において、当該特別利益状態の発生を契機として「遊技球の右打ち」を報知する場合に、演出制御基板32に送信される。
また、発射位置報知コマンドとしての左打ち報知コマンドは、例えば、前記の遊技球を右打ちする特別利益状態の終了を契機として「遊技球の左打ち」を報知する場合に、演出制御基板32に送信されるものであり、左打ち大報知コマンドと左打ち小報知コマンドとがある。
また、その他のコマンドとしては以下のコマンドが挙げられる。大当り中の演出を行わせる制御コマンドとして、特別図柄の停止後に送信される「大当り開始表示」コマンド、大入賞手段18の開閉板18aの開放時に送信される「開放表示」コマンド、開閉板18aの閉鎖時に送信される「開放インターバル表示」コマンド、最終ラウンドの開閉板18aの閉鎖後に開放インターバル表示コマンドの受信よりインターバル演出時間の経過後に送信される「大当り終了表示」コマンド、大当り終了後、大当り終了表示コマンドの受信より大当り終了演出時間経過後に送信される「遊技状態表示」コマンドなどがある。
なお、主制御基板31は、ケーブルを介して演出制御基板32と接続されており、コマンド送信手段58からの各制御コマンドは演出制御基板32のコマンド受信手段61に出力される。
演出制御基板32は、液晶表示手段21、スピーカ8、LED25、可動体26等の各種演出手段を制御するもので、コマンド受信手段61、コマンド送信手段62、演出制御手段63、演出図柄制御手段64等を備えている。なお、スピーカ8、LED25、可動体26のモータ26aについてはこの演出制御基板32によって直接制御されるが、液晶表示手段21については液晶制御基板33を介して間接的に制御される。
コマンド受信手段61は、主制御基板31から送信される制御コマンドを受信してその後の処理のための初期処理を実行するためのものである。
コマンド送信手段62は、所定の制御コマンドを一方向通信により液晶制御基板33等に送信して制御指令を与えるためのものである。演出制御基板32には、ケーブルを介して液晶制御基板33と接続されており、コマンド送信手段62は、制御コマンドを液晶制御基板33に送信可能となっている。
演出制御手段63は、各種演出手段を制御するもので、スピーカ8からの音声出力を制御する音声制御手段63a、LED25等の発光を制御する発光制御手段63b、モータ26aの駆動を制御するモータ制御手段63c等を備えている。
演出図柄制御手段64は、演出図柄Eの変動に関する制御を行うもので、予告演出抽選手段64aを備え、例えば主制御基板31から変動パターンコマンドを受信し且つその後所定時間以内に図柄指定コマンドを受信することに基づいて図3に示す図柄指定コマンド受信時処理を実行し、また演出図柄Eの変動開始後は所定時間間隔で図7に示す予告演出実行処理を夫々実行するように構成されている。
まず、図柄指定コマンドを受信することに基づいて実行される図柄指定コマンド受信時処理(図3)について説明する。図3に示す図柄指定コマンド受信時処理では、図柄指定コマンドに先立って受信した変動パターンコマンドで指定された変動パターンと、今回受信した図柄指定コマンドで指定された第1,第2特別図柄の停止図柄との整合性がチェックされる(S1)。そして、両者が整合していないと判定された場合(S2:No)には、図柄不整合コマンドが液晶制御基板33に送信され(S3)、図柄指定コマンド受信時処理はここで終了する。
S2において変動パターンと停止図柄とが整合していると判定された場合には(S2:Yes)、主制御基板31から受信した変動パターンコマンド“A***H”(**は各変動パターンに固有の値)と図柄指定コマンド“B***H”(**は各停止図柄態様に固有の値)とが例えばそのまま液晶制御基板33に送信される(S4,S5)と共に、予告演出抽選手段64aによって予告演出抽選処理が実行される(S6)。
本実施形態のパチンコ機は、例えば2種類の演出モード1,2を備えている。この演出モードは、例えば特別遊技状態中を演出モード1、それ以外の通常遊技状態中を演出モード2とするなど、任意に設定可能である。もちろん、演出モードを3種類以上設けてもよい。
予告演出抽選処理(S6)では、例えば図4に示すように、演出モードに対応した分岐抽選テーブルと変動パターンとに基づいて抽選グループを選択する分岐抽選が行われ(S11)。本実施形態では、図8に示すように2種類の演出モード1,2に対応する2種類の分岐抽選テーブル1,2が設けられており、その時点の演出モードに基づいてそれら2種類の分岐抽選テーブル1,2の何れかが用いられるようになっている。各分岐抽選テーブルでは、変動パターン毎に、例えば4種類の抽選グループA〜Dの選択率が規定されている。例えば、演出モード1で変動パターン1が選択されている場合には、図8(a)に示すように抽選グループA〜Dが夫々50,20,20,10の選択率となるように抽選される。
次に、分岐抽選(S11)によって選択された抽選グループに対応する演出抽選テーブル選択テーブルに基づいて、複数種類の予告演出について、夫々シナリオの抽選を行うか否か(即ちその予告演出を実行するか否か)、及びシナリオの抽選を行う場合にはその抽選に用いる演出抽選テーブルについて特定される(S12)。本実施形態では、図9に示すように4種類の抽選グループA〜Dに対応する4種類の演出抽選テーブル選択テーブルが設けられ、また予告演出は予告演出1〜7の7種類設けられているものとする。
図9に示す各演出抽選テーブル選択テーブルには、複数種類の予告演出毎に、シナリオの抽選に用いる演出抽選テーブルの種類を示す情報(例えばyo1_TBL1,yo4_TBL2等)、又はそのシナリオの抽選を行わない(予告演出を実行しない)旨の情報(例えばyo1_0,yo2_0等)が設定されている。例えば分岐抽選(S11)で抽選グループAが選択された場合には、図9(a)の演出抽選テーブル選択テーブルに基づいて、予告演出4,5についてのみシナリオの抽選が行われ、その抽選では夫々演出抽選テーブルyo4_TBL1,yo5_TBL1が用いられる。
そして、S12で特定された演出抽選テーブルを用いて予告演出シナリオの抽選が行われ(S13)、その抽選によって選択された予告演出シナリオを示す予告演出コマンドが液晶制御基板33に送信される(S14)と共に、その予告演出シナリオがセットされる(S15)。各演出抽選テーブルでは、図10に示すように、変動パターン(所定の遊技関連情報の一例)毎に、複数種類の予告演出シナリオ及び予告演出なしについての選択率が規定されている。例えば、図10(a)に示す演出抽選テーブルyo1_TBL1では、変動パターン1の場合には予告演出なし、予告演出シナリオ1−1が夫々90,10%の選択率で選択され、変動パターン5の場合には予告演出なし、予告演出シナリオ1−1〜1−4が夫々10,40,10,30,10%の選択率で選択される設定となっている。なお、予告演出コマンドには、例えば“9E**H”(**は各予告演出シナリオに固有の値)等のコマンドが割り当てられているものとする(図13参照)。
以上のS12〜S15の処理が、演出抽選テーブル選択テーブル(図9)で特定された全ての演出抽選テーブルについて繰り返された後(S16)、つまり、予告演出1〜7についての各内容が決定された後、予告演出抽選処理は終了する。
予告演出抽選手段64aによる予告演出抽選処理(S6)が終了すると、図3に示す図柄指定コマンド受信時処理が終了する。
本実施形態では、演出制御基板32は、主制御基板31からの変動パターンコマンドと図柄指定コマンドとをそのまま液晶制御基板33に送信し、予告演出抽選手段64aで予告演出抽選処理された一又は複数の予告演出コマンドも液晶制御基板33に送信する。
液晶制御基板(画像生成手段)33は、液晶表示手段(画像表示手段)21の制御を行うもので、コマンド受信手段71、特別保留個数表示制御手段73、停止図柄抽選手段74、液晶制御手段75等を備えている。
コマンド受信手段71は、演出制御基板32から送信される制御コマンドを受信してその後の処理のための初期処理を実行するためのものである。液晶制御基板33には、ケーブルを介して演出制御基板32と接続されており、演出制御基板32からの各種の制御コマンド(保留加算コマンド、保留減算コマンド、変動パターンコマンド、図柄指定コマンド、変動停止コマンド、予告演出コマンド)が受信可能となっている。
特別保留個数表示制御手段73は、液晶制御手段75を介して第1,第2特別保留個数表示手段28a,28bの表示制御を行うもので、特別図柄始動手段17により新たに遊技球が検出され、主制御基板31から演出制御基板32を経て保留加算コマンドを受信したときに、その保留加算コマンドに基づいて、液晶表示手段21の表示画面21a上の所定位置に増加後の第1,第2特別保留個数分の第1,第2保留表示画像X,Yを表示し、例えば主制御基板31から演出制御基板32を経て保留減算コマンドを受信することに基づいて、表示中の第1,第2保留表示画像X,Yの数を1個減少させて前側にシフトさせるように構成されている。
停止図柄抽選手段74は、演出図柄Eの変動後の停止図柄を選択するもので、例えば主制御基板31から演出制御基板32を経て変動パターンコマンド及び図柄指定コマンドを受信することに基づいて、変動パターンに整合する停止図柄を抽選により選択するようになっている。
液晶制御手段75は、液晶表示手段21の表示制御を行うもので、例えば主制御基板31から演出制御基板32を経て変動パターンコマンド及び図柄指定コマンドを受信することに基づいて、その変動パターンコマンドで指定された変動パターンで演出図柄表示手段27による演出図柄Eの変動を開始させ、当該演出図柄Eの変動中に演出制御基板32からの予告演出コマンドに基づいて予告演出シナリオを行い、主制御基板31から演出制御基板32を経て変動停止コマンドを受信したときに、停止図柄抽選手段74により選択された停止図柄で演出図柄Eの変動を停止させるようになっている。また、液晶制御手段75は、詳細は後述するが、表示データの優先順位を記憶した優先順位テーブル(優先順位設定手段)76と、表示データ(例えば演出図柄E)の透過率を変更する透過率変更手段77と、所定の表示データ(例えば予告演出1,2)の同時発生を禁止する同時発生禁止手段78と、表示データ(例えば予告演出1,6)の実行時期を設定する実行時期設定手段79とを備えている。
ここで、演出図柄Eの変動表示中における予告演出の実行に関する制御処理について説明する。液晶制御基板33は、演出制御基板32からの予告演出コマンドに基づいて、当該予告演出コマンドに対応する予告演出シナリオの開始タイミングが到来したか否かが判定する。ここで、各予告演出シナリオの開始タイミングは、例えば演出図柄Eの変動開始からの経過時間で規定され、図11に示すように例えば予告演出の種類毎に予め決められており、例えば予告演出1に関する予告演出シナリオの開始タイミングは演出図柄Eの変動開始から4000ms後、予告演出4に関する予告演出シナリオの開始タイミングは演出図柄Eの変動開始から5000ms後となっている。
そして、予告演出シナリオの開始タイミングが到来すると、その予告演出シナリオを液晶表示手段21の表示画面21aに表示させる。
また、演出制御基板32は、液晶表示手段21の表示画面21aに表示される予告演出シナリオと合わせて、スピーカ8、LED25、可動体26の演出手段も適宜に制御している。具体的には、演出制御基板32は、予告演出抽選処理(図4)のS15でセットした予告演出シナリオに基づいて、その予告演出シナリオにおける各演出データの開始タイミングが到来したか否かを判定する(図7:S21)。ここで、この予告演出シナリオには、例えば図12に示すように、演出手段毎の作動内容を示す演出データとその演出データによる演出の開始タイミングとが一又は複数組設定されている。また、演出データ毎の開始タイミングは、例えばその予告演出シナリオの開始からの経過時間で設定されている。
S21において演出データの開始タイミングが到来したと判定されない場合(S21:No)にはその時点で予告演出実行処理は終了するが、何れかの演出データの開始タイミングが到来したと判定された場合には(S21:Yes)、演出制御手段63の音声制御手段63a,発光制御手段63b,モータ制御手段63cの制御により、液晶表示手段21に関する演出データを除く各演出データに基づく演出が開始される(S22)。
図14は、演出抽選テーブルyo1_TBL1(図10(a))による抽選で選択される予告演出シナリオ1−1(図12(a))と、演出抽選テーブルyo4_TBL1(図10(b))による抽選で選択される予告演出シナリオ4−3(図12(b))とに基づく各演出データの実行履歴を示したものである。
図14の例では、演出図柄Eの変動開始からまず4000ms後に予告演出シナリオ1−1(図12(a))による予告演出が開始され、0ms後、即ちこの予告演出シナリオの開始と同時に演出データLED_01に基づくLED25の発光が開始され、50ms後に演出データSP_01に基づく音声出力が開始され、100ms後に演出データLCD_01に基づく液晶表示手段21による予告画像表示が開始される。
また、演出図柄Eの変動開始から5000ms後に予告演出シナリオ4−3(図12(b))による予告演出が開始され、0ms後、即ちこの予告演出シナリオの開始と同時に演出データLED_04に基づくLED25の発光及び演出データSP_04に基づく音声出力が開始され、100ms後に演出データLCD_04に基づく液晶表示手段21による予告画像表示が開始される。
なおここで、液晶制御基板33は、例えば1秒間に30枚のフレーム画像を描画生成して一連の図柄変動演出画像を生成可能であり、そのハード構成について図5を用いて以下に説明する。
液晶制御基板33は、演出制御基板32から受信した制御コマンドに基づいて表示制御を行うために必要な表示制御データを生成してVDP37に出力するCPU(このCPUを「液晶制御CPU34」と称する)と、液晶制御CPU34の動作手順を記述したプログラムを内蔵する制御ROM35と、ワークエリアやバッファメモリとして機能する制御RAM36と、液晶制御CPU34に接続され且つ液晶制御CPU34からの表示制御データに基づいて画像展開処理を行う映像表示プロセッサであるVDP37(Video Display Processor)と、VDP37により画像展開される画像データを格納した画像データROM38と、VDP37が展開した画像データを一時的に記憶するVRAM39と、を備えている。
画像データROM38(例えばキャラクタROM)には、図柄遊技における演出図柄Eの変動パターンを構成する各シーンに係るデータ(映像表示に必要なデータ)群が予め記憶されている。このデータ群は、各シーンの表示に必要な素材としての表示データ(動画像データやスプライトデータ)を含んでいる。この動画像データは、動画像を構成する一連のフレームに各々対応したフレーム画像データ群を含んでおり、例えば映画等の名場面の映像などが挙げられる。また、スプライトデータは、例えば、演出図柄画像、保留表示画像、図柄変動中に現出する予告演出(キャラクタ演出や背景演出)の画像、発射位置報知などの画像、第4図柄画像、客待ちデモ画像など各種の画像データが挙げられる。これらのデータ群は特定の圧縮方法で圧縮された状態で、画像データROM38に格納されている。
上記予告演出としては、大当り当選可能性を暗示する演出、例えば液晶表示手段21に表示する演出図柄Eに関し、左、中、右の各表示エリアにおいて、左、中、右の3つの演出図柄Eのうちの2つが同一の演出図柄Eとして停止することが確定する「リーチ」演出、そのリーチ演出の発生を予告する「リーチ予告」演出、一回の図柄変動をあたかも複数回変動しているかのように見せる擬似的連続変動表示演出(いわゆる、擬似連)の他、大当り当選期待度を暗示するアイテムを出現させる演出等の大当り当選期待度を暗示する「大当り予告」演出や、大当り当選確定を暗示する特別演出(いわゆる、プレミアム演出)等が挙げられる。
制御ROM35は、液晶制御CPU34が実行する図柄表示制御プログラムの他に、表示データの属性(例えば図柄やキャラクタや動画像のアドレス、サイズ、優先順位、表示位置、パレット番号等)を指定する属性テーブルを不揮発的に記憶している。図柄、キャラクタとは、所定数(例えば16×16ドットや32×32ドット)の画像を表示するドットの集合体であり、複数で1画面を構成する要素である。また、この属性テーブルに基づいて、変動パターンに含まれるシーンの組み合わせや各シーンの表示順序が定められる。
ここで、制御ROM35での前記属性テーブルのうち、液晶表示における表示データの表示優先順位を決定する優先順位テーブル76について、図6を用いて説明する。この優先順位テーブル76は、図6に示すように、例えば「背景」、「発射位置報知(大)」、「予告演出7」、「中図柄」、「左図柄」、「右図柄」、「リーチ中の中図柄」、「予告演出1(予告演出2)」、「予告演出4」、「予告演出5」、「保留大表示」、「予告演出6」、「予告演出3」、「時短/確変残り回数表示、演出モード表示」、「発射位置報知(小)」、「左、中、右図柄の退避表示」、「保留小表示」、「第4図柄」、「客待ちデモ」、「エラー表示」の表示データについて、それぞれレイヤーCH番号が割り当てられており、その順番で後になる程に優先度が高くなっている(レイヤーCH番号が大きい程、優先順位が高い)。つまり、前述した優先順位の低いものから順番にフレーム上に表示されてフレーム画像が生成されるようになっている。例えば、表示データとして背景(CH番号:30〜34)と中図柄(CH番号:200〜214)と予告演出5(CH番号:320〜340)とが指定された場合には、それらのうちでCH番号の最も小さい「背景」がフレーム上に表示され、その次に大きいCH番号の「中図柄」がその背景上に重ねて表示され、その次に大きいCH番号の「予告演出5」がその背景及び/又は中図柄上に重ねて表示されるフレーム画像が生成される。また、図6に示すように、背景や予告演出等の各画像も、演出図柄E(中図柄、左図柄、右図柄及びリーチ中の中図柄)の画像と同様に、複数枚の画像により構成されており、複数のレイヤーCH番号が割り当てられている。例えば、後述する図20の星画像(予告演出1)を例に挙げると、レイヤーCH260は「星が流れているように見せるためのエフェクト」、レイヤーCH262は「星画像の中部分(色によって期待度が異なる)」、レイヤーCH264は「星画像の枠部分(色によって期待度が異なる)」であり、演出抽選の結果(例えば図10(a)に示す予告演出シナリオ1−1〜1−4の何れが選択されたか)に応じて各構成画像を組み合わせて複数通りの星画像を表示可能であり、星画像の種類ごとに複数通りの期待度を実現することができる。
液晶制御CPU34は、制御ROM35から制御RAM36に読み込んだ表示制御プログラムの動作によって、演出制御基板32からの前述した制御コマンド(保留加算コマンド、保留減算コマンド、変動パターンコマンド、図柄指定コマンド、予告演出コマンド、変動停止コマンドなど)に基づいてVDP37の動作を制御する。
図柄指定コマンドは、第1,第2特別図柄の停止図柄と対応する図柄であって、表示画面21aに停止表示させる演出図柄E(左、中、右に停止させる演出図柄Eの組み合わせ)を抽選により選択するための制御コマンドである。
変動パターンコマンドは、表示画面21aで変動表示される演出図柄Eの変動パターンを指定する制御コマンドである。この変動パターンコマンドにより指定される内容は、「リーチ」演出の指定や、「背景」の種類の指定等であり、演出図柄Eの変動時間情報も含まれる。
予告演出コマンドは、「キャラクタ」の種類とその表示位置および色情報の指定や、「擬似連」の種類の指定等、各種の予告演出シナリオを示す制御コマンドである。
変動停止コマンドは、表示画面21aに現出している演出(演出図柄Eの変動表示を含む)の停止を指示する制御コマンドである。
保留加算コマンドは、表示画面21aの所定位置に増加後の第1,第2特別保留個数分の第1,第2保留表示画像X,Yの表示を指示する制御コマンドである。また、保留減算コマンドは、表示画面21a上に表示中の第1,第2保留表示画像X,Yの数を1個減少させて前側にシフトさせることを指示する制御コマンドである。
デモ表示コマンドは、表示画面21aにデモ画面の表示を指示する制御コマンドである。発射位置報知コマンド(例えば、左打ち報知コマンド、右打ち報知コマンド)は、表示画面21aに発射位置報知の表示を指示する制御コマンドである。
液晶制御CPU34は、制御ROM35に記憶された表示制御プログラムに従い、図15に示す演出表示処理が所定時間(例えば16ms)毎に定常処理として実行されている。具体的には、液晶制御CPU34は、S31において制御コマンドを受信した場合には、受信した各制御コマンド(例えば、変動パターンコマンド、予告演出コマンド等)を制御RAM36のバッファに一旦記憶し、S32に進み、なければ本処理を終了する。
液晶制御CPU34は、表示データの有無を判断し(S32)、有ればS33に進み、なければ本処理を終了する。S33では、液晶制御CPU34は、属性テーブルに基づいて表示データの優先順位、座標、透過率、拡大縮小等をセットし、S34に進む。
具体的には、液晶制御CPU34は、前記記憶した各制御コマンドにしたがって制御ROM35の属性テーブルを参照して、制御ROM35から表示制御を行うための制御データを読み出す。そして制御RAM36を作業領域としてキャラクタや図柄、背景、動画キャラクタ等の画像データの演算を行い、これら画像データの演算結果を制御RAM36に格納し、VDP37に表示制御データとして出力する。この表示制御データは、表示する演出図柄Eやキャラクタの属性を含むデータであるとともに、演出図柄Eの変動パターン(予告演出を含む)の映像を具現化するための制御データである。
S34では、VDP37は、表示画像を生成する。具体的には、VDP37は、この表示制御データを受けて、画像データROM38に記憶された画像データを読み出し、これに図柄、キャラクタ等の表示優先順位、表示位置、透過率(透明度)および表示色等の演算を施し、その結果をVRAM39内のダブルバッファ(第1,第2フレームバッファ)にバンク切り替えを伴いながらバックグラウンド時に一旦書き込む。そして、このダブルバッファからバンク切り替えを伴いながらフォアグラウンド時にフレーム画像データを読み出して、映像信号となる描画データを出力する。これを受けて、液晶表示手段21は、その表示画面21aに、変動パターンの各シーンの演出画像(予告演出を含む)を表示する。
<演出図柄変動中における発射位置報知(大)の表示について>
ここで、演出図柄Eの変動表示の際に発射ハンドル11の発射位置報知(大)が表示される場合について、図16を用いて説明する。
なおここでは、大入賞手段18が開放する特別利益状態として例えば通常大当たりが発生し、大入賞手段18に複数の遊技球を入賞させるために、遊技者は発射ハンドル11を操作して右打ち(遊技領域14の右側に遊技球を発射すること)していたが、この特別利益状態が終了した直後の演出図柄Eの変動表示を例に挙げて説明することとする。
主制御基板31は、特別利益状態(通常大当たり)の終了を契機として、発射位置報知コマンド(例えば、左打ち大報知コマンド)を演出制御基板32に送信する。主制御基板31は、大入賞手段18の開放制御を行っており、特別利益状態(通常大当たり)の終了時点で演出制御基板32に左打ち大報知コマンドを送信している。なお、特別利益状態の終了前(例えば終了直前)に前もって左打ち大報知コマンドを送信するようにしてもよい。
また、主制御基板31は、特別利益状態の終了後、第1,第2特別保留個数の何れかが「1」以上である場合(第1,第2特別図柄表示手段23a,23bの何れかで保留数が表示されている場合)又は保留数が「0」で新たに始動入賞があった場合(特別始動口17a,17bに入賞した場合)に、当該保留又は新たな始動入賞についての変動パターンコマンド及び図柄指定コマンドを演出制御基板32に送信する。
演出制御基板32は、主制御基板31から受信した左打ち報知コマンド、変動パターンコマンド及び図柄指定コマンドをそのまま液晶制御手段75に送信する。
液晶制御手段75は、主制御基板31から演出制御基板32を経て変動パターンコマンド及び図柄指定コマンドを受信することに基づいて、その変動パターンコマンドで指定された変動パターンで表示画面21aに演出図柄Eの変動を開始させるとともに(図16(a)参照)、主制御基板31から演出制御基板32を経て発射位置報知コマンド(例えば、左打ち大報知コマンド)を受信することに基づいて、図16(a)に示すように表示画面21aに発射位置報知(大)としての左打ち報知画像IB(操作報知画像、発射位置報知画像)を表示する。この左打ち報知画像IB(発射位置報知(大))は、図16に示すように、例えば左向き矢印中に「左打ちして」の文字を表示した画像が挙げられ、演出図柄Eの表示位置と重なる位置に表示可能である。この実施形態では、左打ち報知画像IB(発射位置報知(大))は、複数の演出図柄E(例えば左、中及び右の3つの演出図柄E)の表示位置に跨って表示されている。なお、左列、中列及び右列のうちの少なくとも一列における複数の演出図柄Eの表示位置に跨って表示されるとしてもよいし、単一の演出図柄E(例えば左、中及び右のいずれか1つの演出図柄E)の表示位置のみに重なって表示されるとしてもよい。
図6を用いて前述したように、発射位置報知(大)としての左打ち報知画像IBは、演出図柄Eを構成する中図柄(第1図柄画像)、左図柄(第2図柄画像)、右図柄(第2図柄画像)及びリーチ中の中図柄(第1図柄画像)よりも表示優先順位が低いため、このままでは左打ち報知画像IBが演出図柄Eに隠れる表示画像が描画生成されて表示画面21aに表示されることになる。しかし、液晶制御CPU34は、左打ち報知コマンドに基づいて、表示制御データのうち変動表示中の演出図柄Eについてはその透過率を高くするようにVDP37に出力しており、VDP37は、図16(a),(b)に示すように、演出図柄Eの高速変動表示中はかかる演出図柄Eを透けて表示し、演出図柄Eの背後位置の左打ち報知画像IBが視認可能とする画像を描画生成し、これが表示画面21aに表示される。
また、液晶制御CPU34は、実行中の変動パターンに基づいて、各演出図柄Eがそれぞれスロー変動になったときに当該演出図柄Eの透過率を低くするようにVDP37に出力している。具体的には、演出図柄Eの変動は、全図柄高速変動→左図柄スロー変動→左図柄停止→右図柄スロー変動→右図柄停止→中図柄スロー変動→中図柄停止→変動停止コマンド(確定コマンド)受信→確定停止(確定停止するまでは図柄が揺れ変動している)となっており、各演出図柄Eの透過率を低くするタイミングはそれぞれの演出図柄Eがスロー変動になるときとしている。そして、VDP37は、図16(b)に示すように透けていた左図柄及び右図柄がそれぞれスロー変動となるとそれぞれ透けない状態で表示し、中図柄がスロー変動となると透けない状態で表示し、図16(c)に示すように最終的に全ての演出図柄Eを透けない状態で表示し、確定表示された演出図柄Eの背後に左打ち報知画像IBが隠れて表示される画像を描画生成し、これが表示画面21aに表示される。
なお、液晶制御CPU34は、実行中の変動パターンに基づいて、中図柄停止時(全図柄が停止した状態で確定コマンド受信前の状態)又は演出図柄Eの確定停止時において、全演出図柄Eの透過率を低くするようにVDP37に出力し、VDP37は、透けていた演出図柄Eが確定表示される際に透けない状態で表示し、確定表示された演出図柄Eの背後に左打ち報知画像IBが隠れて表示される画像を描画生成し、これが表示画面21aに表示されるようにしてもよい。また、液晶制御CPU34は、前記の実行中の変動パターンではなく、演出制御基板32からの変動停止コマンドに基づいて、確定表示状態の演出図柄Eの透過率を低くするようにVDP37に出力するようにしてもよい。
なお、前述の液晶制御CPU34、VDP37等によって演出図柄Eの透過率を変更する機能が透過率変更手段77に相当する。
この実施形態のパチンコ機では、遊技者にとって有利な特別利益状態の発生の有無を示唆する演出図柄Eと、演出図柄Eの表示位置と重なる位置に表示可能で且つ遊技者によって操作される発射ハンドル11に関する左打ち報知画像IB(発射位置報知(大))と、を含む演出表示画像(演出図柄変動表示画像)を生成する液晶制御基板33と、液晶制御基板33で生成された演出表示画像を表示画面21aに表示する液晶表示手段21と、演出表示画像を構成する各画像の表示優先順位を設定するものであって演出図柄Eを左打ち報知画像IBの表示よりも高い優先順位に設定する優先順位テーブル76と、を備え、液晶制御基板33は、優先順位テーブル76による優先順位に基づいて、演出図柄Eの表示を左打ち報知画像IBの表示よりも優先した演出表示画像を生成する。したがって、演出図柄Eの表示を左打ち報知画像IB(発射位置報知(大))の表示よりも優先した演出表示画像を表示画面21aに表示するので、演出図柄Eが左打ち報知画像IBの背後に隠れることがなく、左打ち報知画像IBを表示する場合にも演出図柄Eの見易さを確保できる。よって、遊技の興趣性を確保できる。
本実施形態では、操作報知画像(例えば発射位置報知(大)としての左打ち報知画像IB)を、特別利益状態の終了後における1回目の変動表示時に表示しているが、時短終了時など右打ちの状態から左打ちの状態に変化した場合に表示させるようにしてもよい。また、発射位置報知(大)として左打ち報知画像IBを例に挙げて説明しているが、右打ちを報知する場合には右打ち報知画像を表示するようにしてもよい。
また、透過率変更手段77により、演出図柄Eの変動表示期間の途中期間では、演出図柄Eの背後に位置する左打ち報知画像IBが視認可能となるように演出図柄Eの透過率を高くしているので、透けて表示される演出図柄Eを介してその背後位置の左打ち報知画像IBが視認可能であり、図柄が変動表示中であることを認識させつつ、左打ち報知画像IBを遊技者に好適に表示することができる。また、透過率変更手段77により、変動表示期間の終盤期間では、演出図柄Eの背後に位置する左打ち報知画像IBの少なくとも一部が視認不可能となるように演出図柄Eの透過率を低くしているので、演出図柄Eが透けること無く明確に表示でき、演出図柄Eの背後の左打ち報知画像IBが隠れるだけであり、演出図柄Eが左打ち報知画像IBに隠れて見辛かったり見誤ったりすることがない。また、表示画面21aの限られた表示スペースを有効活用してそれぞれの画像(演出図柄Eと左打ち報知画像IB)を大きく表示できる。その結果、図柄(演出図柄E)と操作報知(左打ち報知画像IB)とを効率良く表示できるパチンコ機(遊技機)を提供することができる。
なお、途中期間では終盤期間に比べて演出図柄Eの透過率(透明度)を高くし、終盤期間では途中期間に比べて演出図柄Eの透過率を低くしていると言える。
また、途中期間における演出図柄Eを、半透明としたり、その存在がうっすら分かる程度(例えば演出図柄Eの外形や図柄内容(数字部分)がうっすら分かる程度)の透過率としたりしているが、その透過率を100%(完全に見えない状態)としてもよい。
なお、左打ち報知画像IBは特別利益状態の終了後の最初の演出図柄Eの変動表示において表示されているが、数回分の変動表示において継続して表示するようにしてもよい。また、左打ち報知画像IBの表示に従って遊技者が発射ハンドル11を左打ち操作した場合には、左打ち報知画像IBの表示を終了するようにしてもよい。例えば、遊技者による発射ハンドル11の操作量信号が主制御基板31に入力され、主制御基板31は、この操作量信号が、左打ちを示す予め記憶済みの閾値以下となった場合に、演出制御基板32を介して液晶制御基板33に表示終了コマンドを送信し、液晶制御基板33の液晶制御手段75は表示終了コマンドに基づいて左打ち報知画像IBの表示を終了させる構成が挙げられる。左打ち報知画像IBの表示に従って遊技者が発射ハンドル11を左打ち操作した場合には、左打ち報知画像IBの表示を終了でき、左打ち報知画像IBが無駄に表示継続されることを解消でき、快適な遊技環境を提供することができる。
<演出図柄変動中における発射位置報知(小)の表示について>
次に、演出図柄Eの変動表示の際に発射ハンドル11の発射位置報知(小)が表示される場合について、図17を用いて説明する。
なおここでは、大入賞手段18が開放する特別利益状態として例えば確変大当たりが発生し、大入賞手段18に複数の遊技球を入賞させるために、遊技者は発射ハンドル11を操作して右打ちしていたが、この特別利益状態が終了した直後の演出図柄Eの変動表示を例に挙げて説明することとする。
液晶制御手段75は、変動パターンコマンド及び図柄指定コマンドに基づいて、その変動パターンコマンドで指定された変動パターンで表示画面21aに演出図柄Eの変動を開始させるとともに(図17(a)参照)、発射位置報知コマンド(例えば、左打ち小報知コマンド)に基づいて、図17(a)に示すように表示画面21aに発射位置報知(小)としての左打ち報知画像IS(操作報知画像、発射位置報知画像)を表示する。この左打ち報知画像IS(発射位置報知(小))は、図17に示すように、例えば左向き矢印中に「左打ちして」の文字を表示した画像が挙げられ、図17(c)に示すように演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に表示可能である。
図6を用いて前述したように、発射位置報知(小)としての左打ち報知画像ISは演出図柄Eを構成する中図柄、左図柄、右図柄及びリーチ中の中図柄よりも表示優先順位が高いため、液晶制御CPU34は、左打ち小報知コマンドに基づいて、左打ち報知画像IS(発射位置報知(小))が変動表示中の演出図柄Eに隠れない表示画像をVDP37に描画生成させ、当該表示画像が表示画面21aに表示される。
具体的には、表示画面21aの上端側領域に左打ち報知画像ISを表示し、当該上端側領域では変動表示中の演出図柄Eが左打ち報知画像ISに隠れており、上端側領域以外の領域に演出図柄Eが変動停止表示される。
この実施形態のパチンコ機では、遊技者にとって有利な特別利益状態の発生の有無を示唆する演出図柄Eと、演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に表示可能で且つ遊技者によって操作される発射ハンドル11に関する左打ち報知画像IS(発射位置報知(小))と、を含む演出表示画像(演出図柄変動表示画像)を生成する液晶制御基板33と、液晶制御基板33で生成された演出表示画像を表示画面21aに表示する液晶表示手段21と、演出表示画像を構成する各画像の表示優先順位を設定するものであって左打ち報知画像IS(発射位置報知(小))の表示を演出図柄Eの表示よりも高い優先順位に設定する優先順位テーブル76と、を備え、液晶制御基板33は、優先順位テーブル76による優先順位に基づいて左打ち報知画像ISを演出図柄Eよりも優先した演出表示画像を生成する。したがって、左打ち報知画像ISを演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に表示し、左打ち報知画像ISを演出図柄Eよりも優先した演出表示画像を表示画面21aに表示するので、左打ち報知画像ISが演出図柄Eに隠れることがなく、左打ち報知画像ISを遊技者に好適に報知できるとともに、停止表示位置の演出図柄Eが左打ち報知画像ISに重ならずに表示でき、演出図柄Eの見易さも確保できる。また、左打ち報知画像ISを演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に表示しているので、左打ち報知画像ISと停止表示位置の演出図柄Eとが重ならない状態でそれぞれ表示することができ、演出図柄Eと左打ち報知画像IS(発射位置報知(小))とを効率よく表示できる。
本実施形態では、左打ち報知画像IS(発射位置報知(小))を、特別利益状態の終了後における1回目の変動表示時に表示しているが、時短中など左打ち報知が必要な場合に継続して表示させるようにしてもよい。また、発射位置報知(小)として左打ち報知画像ISを例に挙げて説明しているが、右打ちを報知する場合には右打ち報知画像を表示するようにしてもよい。
また、左打ち報知画像ISは演出図柄Eよりも高い表示優先順位としているので、演出図柄Eの変動表示中である途中期間において、左打ち報知画像ISを変動表示される演出図柄Eよりも手前位置に表示でき、該左打ち報知画像ISが、変動表示される演出図柄Eに重なって隠れることがない。よって、左打ち報知画像ISを遊技者に好適に報知できる。また、演出図柄Eの変動表示の終盤期間では、左打ち報知画像ISを演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に表示しているので、左打ち報知画像ISと停止表示位置の演出図柄Eとが重ならない状態でそれぞれ表示することができ、演出図柄Eと左打ち報知画像IS(発射位置報知(小))とを効率よく表示できる。
また、表示画面21aの周縁領域の例えば上端側領域(第1領域)に左打ち報知画像IS(発射位置報知(小))を表示し、当該表示画面21aの上端側領域以外の領域(第2領域)に演出図柄Eを停止表示するので、左打ち報知画像ISを常時表示することができるとともに、演出図柄Eを明確に表示することができる。また、演出図柄Eの変動中は、演出図柄Eを左打ち報知画像ISと重なる位置に表示させるため、演出図柄Eの表示領域を大きくできる。
なお、左打ち報知画像ISの表示に従って遊技者が発射ハンドル11を左打ち操作した場合には、前述した左打ち報知画像IBの場合と同様に、左打ち報知画像ISの表示を終了するようにしてもよい。
<演出図柄変動表示(例えばリーチなし外れ変動表示)について>
次に、演出図柄Eの変動表示について図18を用いて説明する。なおここでは、演出図柄Eの変動パターンとして、リーチ状態を経ることなく外れ態様となるリーチなし外れ変動パターンを例に挙げて説明する。
液晶制御手段75は、変動パターンコマンド及び図柄指定コマンドに基づいて、その変動パターンコマンドで指定された変動パターン(ここではリーチなし外れ変動パターン)で表示画面21aに演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)の変動表示を開始させる(図18(a)参照)。
図6に示す優先順位テーブル76において、左図柄及び右図柄が中図柄(リーチ中の中図柄を除く)よりも表示優先順位が高く設定されているため、液晶制御CPU34は、かかる表示優先順位に基づいて、左図柄及び右図柄を中図柄よりも優先した図柄変動表示画像を生成するようにVDP37を制御する。VDP37は、図18(a)に示すように中図柄の一部が左図柄及び右図柄に隠れる変動表示画像を描画生成し、当該表示画像が表示画面21aに表示される。
演出図柄Eは、図18(a)に示すように、優先順位テーブル76における表示優先順位(図6参照)が異なる複数の構成画像(数字画像E1と、当該数字以外の画像である関連画像E2)で構成されている。例えば、図18(a)に示すように、数字画像E1としては「0」〜「9」等の数字を示す画像が挙げられ、関連画像E2としては数字画像E1を囲う矩形状(例えば額縁状)の枠画像EFが挙げられる。また、関連画像E2として、図18(c)に示すようにキャラクタを示すキャラクタ画像EC(例えば三日月を擬人化した画像)も挙げられる。
演出図柄Eを構成する構成画像の表示優先順位は、図6に示すように、キャラクタ画像EC、枠画像EF及び数字画像E1の順番で後になる程に高くなっている。つまり、数字画像E1は、キャラクタ画像EC又は枠画像EFに隠れることがない。枠画像EFは、数字画像E1と重なる箇所が当該数字画像E1で隠れることがあるがキャラクタ画像ECに隠れることがない。キャラクタ画像ECは、数字画像E1又は枠画像EFと重なる箇所が当該画像に隠れる。なお、前述した構成画像の表示優先順位は一例であり、それ以外の順位としてもよい。
なお、図6に示す優先順位テーブル76では、中図柄を構成する複数の構成画像のうち最も優先順位が高い数字画像E1よりも、左図柄及び右図柄を構成する複数の構成画像のうち最も優先順位が低い枠画像EFの優先順位を高く設定している。つまり、図18(a),(b)に示すように左図柄及び右図柄の何れの箇所も中図柄に隠れない表示となっている。
液晶制御CPU34は、変動パターンコマンドで指定されたリーチなし外れ変動パターンによる図柄変動表示画像とし、図柄指定コマンドに基づく図柄(図18(b)では「1」「3」「6」の図柄)で停止し、演出制御基板32からの変動停止コマンドを受信することに基づいて全図柄を確定表示する画像を生成するようにVDP37を制御する。具体的には、左図柄が「1」で変動停止し、その後に右図柄が「6」で変動停止し、その後に図18(b)に示すように中図柄が「3」で変動停止して確定表示させるという表示画像をVDP37に描画生成させ、当該表示画像が表示画面21aに表示される。なお、図18(b)に示すように、変動停止時において左図柄及び右図柄の背後に中図柄の一部が隠れる表示態様となっている。
この実施形態のパチンコ機では、遊技者にとって有利な特別利益状態の発生の有無を示唆する複数の演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)による変動表示を含む演出表示画像を生成する液晶制御基板33と、液晶制御基板33で生成された演出表示画像を表示画面21aに表示する液晶表示手段21と、最後に変動停止する中図柄の表示を左図柄及び右図柄の表示よりも低い優先順位に設定する優先順位テーブル76と、を備え、液晶制御基板33は、優先順位テーブル76による優先順位に基づいて、左図柄及び右図柄の表示を中図柄の表示よりも優先した演出表示画像を生成する。したがって、全演出図柄Eのうち最後に変動停止する中図柄の表示優先順位を左図柄及び右図柄よりも低くして表示することができ、変動停止時の演出図柄Eの表示態様を一定とすることができる。つまり、変動停止時において中図柄が左図柄及び右図柄よりも奥側に表示されるものが手前側に表示されることを防止でき、中図柄が左図柄及び右図柄の奥側か手前側かでその変動結果について異なる印象を遊技者に与えることを防止でき、演出図柄Eの停止表示態様の一義性を確保することができる。また、隣接する演出図柄Eをその一部が重なるように表示することができ、隣接する演出図柄Eを離間して停止表示する画像表示演出の場合に比べて、各演出図柄Eを大きく表示することができ、演出図柄Eの視認性を向上させることができる。よって、停止表示の演出図柄Eの視認性を向上でき且つ演出図柄Eの停止表示の一義性を確保した遊技機を提供することができる。
また、中図柄を構成する複数の構成画像(数字画像E1、関連画像E2(枠画像EF又はキャラクタ画像EC))のうち最も優先順位が高い数字画像E1よりも、左図柄及び右図柄を構成する複数の構成画像(数字画像E1、関連画像E2(枠画像EF又はキャラクタ画像EC))のうち最も優先順位が低い関連画像E2(図18(b)では枠画像EF、図18(c)ではキャラクタ画像EC)の優先順位を高くしているので、優先順位が異なる複数の構成画像からなる各図柄を変動表示する構成においても、左図柄及び右図柄を中図柄よりも優先して表示できる。つまり、左図柄及び右図柄の全ての構成画像を中図柄の何れの構成画像よりも優先して表示でき、左図柄及び右図柄の背後に中図柄の一部が重なるように表示でき、各図柄を大きく表示することができ、各図柄の視認性を向上させることができる。また、変動停止時において左図柄及び右図柄の背後に中図柄の一部が隠れる表示態様とすることができる。つまり、変動停止表示態様は必ず中図柄の一部が左図柄及び右図柄の奥側に位置する表示態様となり、変動結果について異なる印象を遊技者に与えることを防止でき、演出図柄Eの停止表示態様の一義性を確保することができる。
<演出図柄変動表示(例えばリーチ大当たり変動表示)について>
次に、演出図柄Eの変動表示について図19を用いて説明する。なおここでは、演出図柄Eの変動パターンとして、リーチ状態を経由して大当たり態様となるリーチ大当たり変動パターンを例に挙げて説明する。
液晶制御手段75は、変動パターンコマンド及び図柄指定コマンドに基づいて、その変動パターンコマンドで指定された変動パターン(ここではリーチ大当たり変動パターン)で表示画面21aに演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)の変動表示を開始させる(図19(a)参照)。
図6に示す優先順位テーブル76において、左図柄及び右図柄が中図柄(リーチ状態の中図柄を除く)よりも表示優先順位が高く設定されているため、液晶制御CPU34は、かかる表示優先順位に基づいて、リーチ状態以外では左図柄及び右図柄を中図柄よりも優先した図柄変動表示画像を生成するようにVDP37を制御する。VDP37は、図19(a)に示すように中図柄の一部が左図柄及び右図柄に隠れる変動表示画像を描画生成し、当該表示画像が表示画面21aに表示される。
さらに、図6に示す優先順位テーブル76では、リーチ状態(左図柄及び右図柄が揃った内容で変動停止し且つ残り一つの中図柄で全図柄が揃い得る)の中図柄が左図柄及び右図柄よりも表示優先順位が高く設定されているため、液晶制御CPU34は、かかる表示優先順位に基づいて、リーチ中は中図柄を左図柄及び右図柄よりも優先した図柄変動表示画像を生成するようにVDP37を制御する。VDP37は、図19(b)に示すように左図柄及び右図柄(「3」の図柄)の一部が中図柄に隠れる変動表示画像を描画生成し、当該表示画像が表示画面21aに表示される。また、図19(b)に示すように、リーチ状態の中図柄は、非リーチ状態の中図柄(図19(a)参照)よりも大きく表示されており、例えば左図柄及び右図柄の数字画像E1(「3」の数字)に少し被るぐらいの大きさで表示されている。なお、リーチ状態の中図柄は段階的に拡大される表示態様としてもよいし、いきなり拡大表示としてもよい。
また、図6に示す優先順位テーブル76では、左図柄及び右図柄を構成する複数の構成画像のうち最も優先順位が高い数字画像E1よりも、リーチ中の中図柄を構成する複数の構成画像のうち最も優先順位が低い枠画像EFの優先順位を高く設定している。つまり、リーチ状態では、図19(b)に示すようにリーチ中の中図柄の何れの箇所も左図柄及び右図柄に隠れない表示となっている。
そして、液晶制御CPU34は、変動停止コマンドを受信することに基づいて全図柄を確定表示する画像を生成するようにVDP37を制御する。図19(c)に示すように、左図柄及び右図柄が「3」の図柄で揃った状態で変動停止し、左図柄及び右図柄よりも優先して変動中であった中図柄も「3」の図柄で変動停止し、かかる中図柄は左図柄及び右図柄よりも優先順位が低く且つ非リーチ時の大きさに戻されて確定表示させるという表示画像をVDP37に描画生成させ、当該表示画像が表示画面21aに表示される。つまり、図19(c)に示すように、変動停止時において左図柄及び右図柄の背後に中図柄の一部が隠れる表示態様となっている。
この実施形態のパチンコ機では、最後に変動停止する中図柄の表示を左図柄及び右図柄の表示よりも低い優先順位に設定するとともに、リーチ中では前記とは逆の優先順位に設定する優先順位テーブル76を備え、液晶制御基板33は、優先順位テーブル76による優先順位に基づいて、リーチ中の中図柄を左図柄及び右図柄よりも優先して表示し、リーチ中以外は左図柄及び右図柄の表示を中図柄の表示よりも優先した演出表示画像を生成する。したがって、最後に変動停止する中図柄の表示優先順位を左図柄及び右図柄よりも低くして表示することができ、変動停止時の演出図柄Eの表示態様を一定とすることができる。つまり、変動停止時において中図柄が左図柄及び右図柄よりも奥側に表示されるものが手前側に表示されることを防止でき、中図柄が左図柄及び右図柄の奥側か手前側かでその変動結果について異なる印象を遊技者に与えることを防止でき、演出図柄Eの停止表示態様の一義性を確保することができる。また、隣接する演出図柄Eをその一部が重なるように表示することができ、隣接する演出図柄Eを離間して停止表示する画像表示演出の場合に比べて、各演出図柄Eを大きく表示することができ、演出図柄Eの視認性を向上させることができる。よって、停止表示の演出図柄Eの視認性を向上でき且つ演出図柄Eの停止表示の一義性を確保した遊技機を提供することができる。また、変動開始の際には中図柄よりも左図柄及び右図柄を優先して表示しているが、リーチ状態となると、変動中である中図柄を、変動停止した左図柄及び右図柄よりも優先した表示に切り替える。つまり、一部が左図柄及び右図柄に隠れて変動表示されていた中図柄が当該左図柄及び右図柄に隠れない状態での表示に切り替えることで、変動中の中図柄が見易くなるだけでなく、遊技者を自然に中図柄に注目させることができる。また、演出図柄Eの変動表示がリーチ状態になる前には、遊技者は左図柄及び右図柄に注目するため、左図柄及び右図柄を中図柄よりも優先順位を高くして隠れること無く表示でき、中図柄は小さくてもよい。次に、リーチ中には、遊技者は中図柄に注目するため、リーチ中の中図柄を左図柄及び右図柄よりも優先順位を高くするとともに、リーチ中の中図柄を非リーチ状態のときよりも大きく且つ左図柄及び右図柄に被る大きさとし、リーチ中の中図柄をより大きく表示でき、遊技の興趣性を高めることができる。
また、複数の演出図柄Eは、中図柄と、当該中図柄の一方側(例えば左側)及び他方側(例えば右側)にそれぞれ位置する左図柄及び右図柄とからなり、演出表示画像は、各演出図柄Eの変動表示が開始され、左図柄及び右図柄の一方が変動停止し、その後に左図柄及び右図柄の他方が変動停止し、最後に中図柄が変動停止する表示画像を含む。したがって、変動開始の際には中図柄よりも左図柄及び右図柄を優先して表示しているが、左図柄及び右図柄が揃った状態で変動停止し、リーチ状態となると、変動中である中図柄を、変動停止した両左図柄及び右図柄よりも優先した表示に切り替える。つまり、一部が左図柄及び右図柄に隠れて変動表示されていた中図柄が当該両左図柄及び右図柄に隠れない状態での表示に切り替えることで、変動中の中図柄が見易くなるだけでなく、遊技者を自然に中図柄に注目させることができる。そして、中図柄が変動停止した状態では、当該中図柄の表示優先順位を左図柄及び右図柄よりも低くして表示することができ、変動停止時の演出図柄Eの表示態様を一定とすることができる。つまり、変動停止時において中図柄が左図柄及び右図柄よりも奥側に表示されるものが手前側に表示されることを防止でき、中図柄が左図柄及び右図柄の奥側か手前側かでその変動結果について異なる印象を遊技者に与えることを防止でき、演出図柄Eの停止表示態様の一義性を確保することができる。また、隣接する演出図柄Eをその一部が重なるように表示することができ、隣接する演出図柄Eを離間して停止表示する画像表示演出の場合に比べて、各演出図柄Eを大きく表示することができ、演出図柄Eの視認性を向上させることができる。
また、中図柄、左図柄、右図柄、リーチ中の中図柄の順番で後になる程に優先順位が高くなっているので、変動表示過程において注目すべき演出図柄Eが優先的に表示することができる。つまり、左図柄及び右図柄は中図柄よりも優先表示された状態で変動停止するので、これらの左図柄及び右図柄が見易い。仮に、左図柄及び右図柄が揃ってリーチ状態となった場合には、中図柄が左図柄及び右図柄よりも優先表示されるので、リーチ中の中図柄が見易い。そして、中図柄が変動停止した状態では、中図柄の表示優先順位が左図柄及び右図柄よりも低くなるので、演出図柄Eの停止表示態様の一義性も確保することができる。
また、左図柄、中図柄及び右図柄は、優先順位テーブル76における表示優先順位が異なる複数の構成画像(数字画像E1と関連画像E2)でそれぞれ構成され、優先順位テーブル76は、リーチ中以外では中図柄を構成する複数の構成画像のうち最も優先順位が高い数字画像E1よりも、左図柄及び右図柄を構成する複数の構成画像のうち最も優先順位が低い関連画像E2の優先順位を高く設定し、リーチ中では左図柄及び右図柄を構成する複数の構成画像のうち最も優先順位が高い構成画像よりも、中図柄を構成する複数の構成画像のうち最も優先順位が低い構成画像の優先順位を高く設定する。したがって、優先順位が異なる複数の構成画像からなる各図柄(左図柄、中図柄及び右図柄)を変動表示する構成において、リーチ中以外には左図柄及び右図柄を中図柄よりも優先して表示でき、リーチ中では中図柄を左図柄及び右図柄よりも優先して表示できる。つまり、リーチ中以外では左図柄及び右図柄の全ての構成画像を中図柄の何れの構成画像よりも優先して表示でき、左図柄及び右図柄の背後に中図柄の一部が重なるように表示でき、各図柄を大きく表示することができ、各図柄の視認性を向上させることができる。また、変動停止時には、左図柄及び右図柄の背後に中図柄の一部が隠れる表示態様とすることができ、演出図柄Eの停止表示態様の一義性を確保できる。また、リーチ中では中図柄の全ての構成画像を左図柄及び右図柄の何れの構成画像よりも優先して表示でき、中図柄の背後に左図柄及び右図柄の一部が重なるように表示でき、各図柄を大きく表示することができ、各図柄の視認性を向上させることができる。
なお図19では、リーチ状態の中図柄をそれまでの表示サイズ(非リーチ状態の中図柄の表示サイズ)よりも大きく表示するようにしているが、リーチ状態の中図柄を非リーチ状態の中図柄の表示サイズと同一のままとしてもよい。
<演出図柄変動表示(予告演出1発生有りの変動表示)について>
次に、予告演出1(予告演出表示)を含む演出図柄Eの変動表示について図20を用いて説明する。なおここでは、演出図柄Eの変動パターンとして例えばリーチ外れ変動パターンにおいて予告演出1が表示される場合を例に挙げて説明する。
液晶制御手段75は、変動パターンコマンド及び図柄指定コマンドに基づいて、その変動パターンコマンドで指定された変動パターン(ここではリーチ外れ変動パターン)で表示画面21aに演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)の変動表示を開始させ、左図柄及び右図柄が「3」の図柄で揃ったリーチ状態を表示させる。そして、液晶制御手段75は、予告演出1を示す予告演出コマンドに基づいて、その予告演出シナリオ(星が登場する演出)を表示させる(図20(a)参照)。
予告演出1は、図20に示すように、演出図柄Eの変動表示中に例えば星を登場させる演出が挙げられる。具体的には、図9、図10に示す演出抽選テーブルyo1_TBL1において例えば予告演出シナリオ1−1が選択された場合に、演出図柄Eの変動開始から4000ミリ秒後(図11参照)に図20に示す態様での「星」の登場演出が開始される。なお、予告演出シナリオ1−2〜1−4は、予告演出シナリオ1−1に比べて、「星」の表示態様(例えば、登場する星の種類(大きさや色等)、登場位置、移動方向、移動速度等の少なくとも一つ)が異なるものなどが挙げられる。
図6に示す優先順位テーブル76において、予告演出1は演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)よりも表示優先順位が高く設定されているため、液晶制御CPU34は、かかる表示優先順位に基づいて、予告演出1の星画像W1を演出図柄Eよりも優先した図柄変動表示画像を生成するようにVDP37を制御する。VDP37は、図20(a)に示すように右図柄の一部が予告演出1の星画像W1に隠れる変動表示画像を描画生成し、当該表示画像が表示画面21aに表示される。
続いて、液晶制御CPU34は、図20(b)に示すように、リーチ中である演出図柄Eの変動表示とともに、星画像W1を左図柄の方に移動させて当該左図柄の右下角部上に停止表示する表示画像を生成するようにVDP37を制御する。VDP37は、予告演出1の星画像W1の表示を演出図柄Eの表示よりも優先し、図20(b)に示すようにリーチ中の演出図柄変動表示とともに左図柄の右下角部上に星画像W1が停止した表示画像を描画生成し、当該表示画像が表示画面21aに表示される。
そして、液晶制御CPU34は、変動停止コマンドを受信することに基づいて全図柄を確定表示する画像を生成するようにVDP37を制御する。図20(c)に示すように、左図柄及び右図柄が「3」の図柄で揃った状態において、中図柄が「4」の図柄で変動停止するとともに、演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に星画像W1を表示し、演出図柄Eを確定表示するという表示画像をVDP37に描画生成させ、当該表示画像が表示画面21aに表示される。つまり、図20(c)に示すように、演出図柄Eの変動停止時において、演出図柄Eが予告演出1の星画像W1に隠れることがない表示態様となっている。なおここでは、演出図柄Eの変動停止時において、演出図柄Eの予告演出1の星画像W1を、演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に移動させて表示しているが、演出図柄Eの変動停止時において、星画像W1を消滅させる又は表示画面21a外に移動させて表示させない態様としてもよい。
この実施形態のパチンコ機では、遊技者にとって有利な特別利益状態の発生の有無を示唆する複数の演出図柄Eによる変動表示と前記変動表示に関連する予告演出1とを含む演出表示画像を生成する液晶制御基板33と、液晶制御基板33で生成された演出表示画像を表示画面21aに表示する液晶表示手段21と、予告演出1を演出図柄Eの表示よりも高い優先順位に設定する優先順位テーブル76と、を備え、液晶制御基板33は、優先順位テーブル76による優先順位に基づいて、予告演出1を演出図柄Eの表示よりも優先した演出表示画像を生成する。したがって、予告演出1を演出図柄Eの表示よりも優先した演出表示画像を表示画面21aに表示するので、予告演出1が演出図柄Eの背後に隠れることがなく、演出図柄Eを変動表示する場合にも予告演出1を的確に表示できる。また、優先順位テーブル76での優先順位設定のみでよいので、図柄の変動パターンの種類毎に図柄及び予告演出1の優先順位を個別に設定する必要がなく、簡易な構成とすることができ、予告演出1の確認試験等の作業負担を低減できる。
また、液晶制御基板33は、演出図柄Eの変動表示期間中のうちでその終盤期間を除く途中期間では、予告演出1を変動表示される演出図柄Eと重なる位置に表示し、終盤期間では、予告演出1を演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に表示させる。したがって、予告演出1は演出図柄Eよりも高い表示優先順位としているので、演出図柄Eの変動表示中である途中期間において、予告演出1を変動表示される演出図柄Eよりも手前位置に表示でき、当該予告演出1が、変動表示される演出図柄Eに重なって隠れることがない。よって、予告演出1を遊技者に好適に提供できる。また、演出図柄Eの変動表示の終盤期間では、予告演出1を演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に表示可能であるので、予告演出1と停止表示位置の演出図柄Eとが重ならない状態でそれぞれ表示することができ、図柄と予告演出1とを効率よく表示できる。
また、透過率変更手段77は、演出図柄Eの変動表示中である途中期間において予告演出1がなされる所定期間の少なくとも一部期間では、終盤期間での演出図柄Eに比べて当該演出図柄Eの透過率を高くし、終盤期間では演出図柄Eの透過率を戻すようにしてもよい。この場合には、演出図柄Eの変動表示中である途中期間において予告演出1がなされる所定期間の少なくとも一部期間では、演出図柄Eの透過率(透明度)を高くしているので、演出図柄Eが透けて表示され、予告演出1がより見易くなる。例えば、予告演出1の背後に演出図柄Eが重なって隠れている場合や、予告演出1の近傍箇所に演出図柄Eが位置している場合において、当該演出図柄Eが透けて表示されることで、予告演出1をより目立たせつつ、図柄が変動表示中であることを認識させることができる。また、演出図柄Eの変動表示の終盤期間では、演出図柄Eの透過率を低くして戻しているので、当該演出図柄Eが透けること無く明確に表示できる。また、当該終盤期間では、停止表示位置の演出図柄Eと重ならない位置に予告演出1が表示可能であるので、停止表示位置の演出図柄Eと予告演出1とを重ならない位置に表示でき、演出図柄Eと予告演出1とを効率よく表示できる。
<演出図柄変動表示(予告演出1と識別画像Z1,Z2を含む変動表示)について>
次に、識別画像Z1,Z2が表示され、予告演出1を含む演出図柄Eの変動表示について図21を用いて説明する。なおここでは、演出図柄Eの変動パターンとして例えばリーチ大当たり変動パターンにおいて予告演出1が表示され、識別画像Z1,Z2が表示される場合を例に挙げて説明する。
液晶制御手段75は、変動パターンコマンド及び図柄指定コマンドに基づいて、その変動パターンコマンドで指定された変動パターン(ここではリーチ大当たり変動パターン)で表示画面21aに演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)の変動表示を開始させ、左図柄及び右図柄が「3」の図柄で揃ったリーチ状態を表示させる。また、液晶制御手段75は、図21に示すように、表示画面21aの右上隅部箇所(演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置である)に識別画像Z1,Z2を表示させる。第1特別図柄表示手段23aの変動表示中には左側の識別画像Z1が点滅表示し、第2特別図柄表示手段23bの変動表示中には右側の識別画像Z2が点滅表示する。そして、液晶制御手段75は、予告演出1を示す予告演出コマンドに基づいて、その予告演出シナリオ(星が登場する演出)を表示させる(図21(a)参照)。
図6に示す優先順位テーブル76において、演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)、予告演出1、識別画像Z1,Z2の順で後になる程に表示優先順位が高く設定されているため、液晶制御CPU34は、かかる表示優先順位に基づいて、識別画像Z1,Z2を最優先で表示するとともに、予告演出1の星画像W1を演出図柄Eよりも優先した図柄変動表示画像を生成するようにVDP37を制御する。VDP37は、図21(a)に示すように、予告演出1の星画像W1の一部が識別画像Z1,Z2に隠れ、右図柄の一部が予告演出1の星画像W1に隠れる変動表示画像を描画生成し、当該表示画像が表示画面21aに表示される。
続いて、液晶制御CPU34は、図21(b)に示すように、識別画像Z1,Z2を最優先で表示し、リーチ中である演出図柄Eの変動表示とともに、星画像W1を左図柄の方に移動させて当該左図柄の右下角部上に停止表示する表示画像を生成するようにVDP37を制御する。VDP37は、予告演出1の星画像W1の表示を演出図柄Eの表示よりも優先し、図21(b)に示すようにリーチ中の演出図柄変動表示とともに左図柄の右下角部上に星画像W1が停止した表示画像を描画生成し、当該表示画像が表示画面21aに表示される。
そして、液晶制御CPU34は、変動停止コマンドを受信することに基づいて全図柄を確定表示する画像を生成するようにVDP37を制御する。図21(c)に示すように、表示画面21aの右上隅部箇所に識別画像Z1,Z2を表示し、左図柄及び右図柄が「3」の図柄で揃った状態において、中図柄が「3」の図柄で変動停止するとともに、演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に星画像W1を表示し、演出図柄Eを確定表示するという表示画像をVDP37に描画生成させ、当該表示画像が表示画面21aに表示される。つまり、図21(c)に示すように、演出図柄Eの変動停止時において、演出図柄Eが予告演出1の星画像W1及び識別画像Z1,Z2に隠れることがない表示態様となっている。なおここでは、演出図柄Eの変動停止時において、演出図柄Eの予告演出1の星画像W1を、演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に移動させて表示しているが、演出図柄Eの変動停止時において、星画像W1を消滅させる又は表示画面21a外に移動させて表示させない態様としてもよい。
この実施形態のパチンコ機では、遊技者にとって有利な特別利益状態の発生の有無を示唆する複数の演出図柄Eによる変動表示と図柄変動中であることを識別するための識別画像Z1,Z2と変動表示に関連する予告演出1とを含む演出表示画像を生成する液晶制御基板33と、液晶制御基板33で生成された演出表示画像を表示画面21aに表示する液晶表示手段21と、演出図柄E、予告演出1、識別画像Z1,Z2の順番で後になる程に表示優先順位を高く設定する優先順位テーブル76と、を備え、液晶制御基板33は、優先順位テーブル76による優先順位に基づいて、識別画像Z1,Z2の表示を予告演出1及び演出図柄Eの表示よりも優先し且つ予告演出1を演出図柄Eの表示よりも優先した演出表示画像を生成する。したがって、識別画像Z1,Z2を最優先表示としているので、識別画像Z1,Z2が予告演出1や演出図柄Eに隠れることがなく、図柄変動表示中に予告演出1をする場合にも識別画像Z1,Z2を確実に表示でき、識別画像Z1,Z2の視認を妨げることなく予告演出1を行うことができる。また、予告演出1を演出図柄Eの表示よりも優先しているので、予告演出1が演出図柄Eの背後に隠れることがなく、演出図柄Eを変動表示する場合にも予告演出1を的確に表示できる。また、優先順位テーブル76での優先順位設定のみでよいので、図柄の変動パターンの種類毎に図柄、予告演出1及び識別画像Z1,Z2の優先順位を個別に設定する必要がなく、簡易な構成とすることができ、識別画像Z1,Z2の表示及び予告演出1の確認試験等の作業負担を低減できる。
また、演出図柄Eの変動表示期間中のうちでその終盤期間を除く途中期間では、予告演出1を変動表示される演出図柄E及び識別画像Z1,Z2と重なる位置に表示し、前記終盤期間では、予告演出1を演出図柄Eの停止表示位置及び識別画像Z1,Z2の表示位置と重ならない位置に表示させる。したがって、識別画像Z1,Z2を最優先表示としているので、識別画像Z1,Z2が予告演出1又は演出図柄Eに隠れることがなく、図柄変動表示中に予告演出1をする場合にも識別画像Z1,Z2を確実に表示でき、識別画像Z1,Z2の視認を妨げることなく予告演出1を行うことができる。また、予告演出1は演出図柄Eよりも高い表示優先順位としているので、演出図柄Eの変動表示中である途中期間において、予告演出1を変動表示される演出図柄Eよりも手前位置に表示でき、当該予告演出1が、変動表示される演出図柄Eに重なって隠れることがない。よって、予告演出1を遊技者に好適に提供できる。また、演出図柄Eの変動表示の終盤期間では、識別画像Z1,Z2及び予告演出1を演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に表示可能であるので、識別画像Z1,Z2及び予告演出1と停止表示位置の演出図柄Eとが重ならない状態でそれぞれ表示することができ、識別画像Z1,Z2及び予告演出1と、図柄とを効率よく表示できる。
また、透過率変更手段77は、途中期間では、終盤期間での演出図柄Eに比べて当該演出図柄Eの透過率を高くし、終盤期間では演出図柄Eの透過率を戻すようにしてもよい。この場合には、演出図柄Eの変動表示中である途中期間では、演出図柄Eの透過率(透明度)を高くしているので、演出図柄Eが透けて表示され、識別画像Z1,Z2や予告演出1がより見易くなる。例えば、識別画像Z1,Z2又は予告演出1の背後に演出図柄Eが重なって隠れている場合や、識別画像Z1,Z2又は予告演出1の近傍箇所に演出図柄Eが位置している場合において、当該演出図柄Eが透けて表示されることで、識別画像Z1,Z2や予告演出1をより目立たせつつ、図柄が変動表示中であることを認識させることができる。また、演出図柄Eの変動表示の終盤期間では、演出図柄Eの透過率を低くして戻しているので、当該演出図柄Eが透けること無く明確に表示できる。また、当該終盤期間では、停止表示位置の演出図柄Eと重ならない位置に識別画像Z1,Z2及び予告演出1が表示可能であるので、停止表示位置の演出図柄Eと識別画像Z1,Z2及び予告演出1とが重ならない位置に表示でき、演出図柄Eと識別画像Z1,Z2と予告演出1とを効率よく表示できる。
<演出図柄変動表示(予告演出1、2が択一発生)について>
次に、予告演出1(第1予告演出表示)と予告演出2(第2予告演出表示)とが択一的に発生する、演出図柄Eの変動表示について図22を用いて説明する。
演出制御基板32は、図9に示すように、4種類の抽選グループA〜Dに対応する4種類の各演出抽選テーブル選択テーブルを備えており、何れの演出抽選テーブル選択テーブルにおいても予告演出1、2が同時に発生しない構成となっている。具体的には、抽選グループA,C及びDでは、yo1_TBL1で且つyo2_0であることから、予告演出1の発生の可能性はあるものの予告演出2は発生しない。抽選グループBでは、yo1_0で且つyo2_TBL1であることから、予告演出2の発生の可能性はあるものの予告演出2は発生しない。なお、前記した演出制御基板32の各演出抽選テーブル選択テーブルにおいて例えば予告演出1、2を同時に発生させない構成が同時発生禁止手段78に相当する。
なお、図9に示すように後述する予告演出3、4も同時に発生しない構成となっている。具体的には、抽選グループAでは、yo3_0で且つyo4_TBL1であることから、予告演出4の発生の可能性はあるものの予告演出3は発生しない。抽選グループB,Cではyo3_0で且つyo4_0であることから、予告演出3、4は発生しない。抽選グループDでは、yo3_TBL1で且つyo4_0であることから、予告演出3の発生の可能性はあるものの予告演出4は発生しない。
予告演出1は図22(a)〜(c)に示すように星が登場する演出であり、予告演出2は図22(d)〜(f)に示すようにダイヤ(菱形)が登場する演出(菱形画像W2を表示する演出)であり、両者はよく似た予告演出(同程度の予告演出)となっている。また、予告演出1、2は、図11に示すように、演出図柄Eの変動開始から4000ミリ秒経過時点で開始されるものである。本実施形態では、予告演出1、2を同時に表示させるメリットが少ないと考えられることから、前述したように同時発生を禁止している。
図6に示す優先順位テーブル76において、予告演出1、2は同一の優先順位であり、予告演出1、2は演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)よりも表示優先順位が高く設定されている。
この実施形態のパチンコ機では、遊技者にとって有利な特別利益状態の発生の有無を示唆する複数の演出図柄Eによる変動表示と前記変動表示に関連する予告演出1又は2とを含む演出表示画像を生成する液晶制御基板33と、液晶制御基板33で生成された演出表示画像を表示画面21aに表示する液晶表示手段21と、予告演出1と予告演出2とが同時に発生することを禁止する同時発生禁止手段78と、予告演出1、2の表示優先順位を同じに設定し且つこれらの予告演出1、2を演出図柄Eの表示よりも高い優先順位に設定する優先順位テーブル76と、を備え、液晶制御基板33は、択一的に選択された予告演出1又は2を、優先順位テーブル76による優先順位に基づいて演出図柄Eの表示よりも優先した演出表示画像を生成する。したがって、予告演出1又は2を演出図柄Eの表示よりも優先した演出表示画像を表示画面21aに表示するので、予告演出1、2が演出図柄Eの背後に隠れることがなく、演出図柄Eを変動表示する場合にも予告演出1、2を的確に表示できる。また、優先順位テーブル76での優先順位設定のみでよいので、図柄の変動パターンの種類毎に図柄及び予告演出1の優先順位を個別に設定する必要がなく、簡易な構成とすることができ、予告演出1の確認試験等の作業負担を低減できる。さらに、同時発生禁止手段78は、予告演出1と予告演出2との同時発生を禁止しているので、優先順位テーブル76において予告演出1と予告演出2の表示優先順位を同じに設定することができ、優先順位の割り当てチャンネル(レイヤーCH番号)を節約することができる。
<演出図柄変動表示(予告演出1及び3発生有りの変動表示)について>
次に、予告演出1及び3を含む演出図柄Eの変動表示について図23を用いて説明する。なおここでは、図9(d)に示す抽選グループDが選択され、演出図柄Eの変動パターンとして例えばリーチ外れ変動パターン(リーチ大当たり変動パターンであってもよい)において予告演出1及び3が表示される場合を例に挙げて説明する。
液晶制御手段75は、変動パターンコマンド及び図柄指定コマンドに基づいて、その変動パターンコマンドで指定された変動パターン(ここではリーチ外れ変動パターン)で表示画面21aに演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)の変動表示を開始させ、左図柄及び右図柄が「3」の図柄で揃ったリーチ状態を表示させる。そして、液晶制御手段75は、予告演出1を示す予告演出コマンドに基づいて、その予告演出シナリオ(星が登場する演出)を表示させる(図23(a)参照)。
予告演出1は、前述した図20と同様に、演出図柄Eの変動表示中に例えば星を登場させる演出である。ここでは図9(d)に示す抽選グループDにおける演出抽選テーブルyo1_TBL1において例えば予告演出シナリオ1−1が選択され、演出図柄Eの変動開始から4000ミリ秒後(図11参照)に「星」の登場演出が開始され、図23(a)に示すように予告演出1の星画像W1が左図柄の右下角部上に停止表示される。
予告演出3は、演出図柄Eの変動開始から5000ミリ秒後(図11参照)に、可動体26が動作 (例えば、揺動動作)し、この動作に同期して「ボール」の登場演出が開始される。例えば、可動体26(イルカ)が揺動動作し、このイルカの口先で突つかれて予告演出3のボール画像W3が表示画面21aの上部から登場する演出が開始される。具体的には、図9(d)に示す抽選グループDにおける演出抽選テーブルyo3_TBL1において例えば予告演出シナリオ3−1(図示省略)が選択され、演出図柄Eの変動開始から5000ミリ秒後(図11参照)に可動体26(イルカ)の揺動動作に同期して予告演出3の「ボール」の登場演出が開始され(図23(a)参照)、ボール画像W3が左図柄の右下角部の方に向かって移動表示され(図23(b)参照)、予告演出1の星画像W1上に予告演出3のボール画像W3が重なった状態で停止表示される。なお、可動体26(イルカ)を表示画面21aの前側まで移動動作させるようにしてもよい。
前述したように、1回の図柄変動において予告演出1,3の両方を同時に発生させており、1回の図柄変動において所定の表示データ(例えば予告演出1,3)の同時発生を許可する同時発生許可手段を備えていると言える。具体的には、演出制御基板32の演出抽選テーブル選択テーブルの例えば抽選グループD(図9(d)参照)では、yo1_TBL1で且つyo3_TBL1であるため両者発生し得る可能性があり、予告演出1,3が重複可能な演出長さとしている(例えば、両者の開始タイミングが近く(図11参照)且つ予告演出1が予告演出3に重なる演出長さである(図14に示しように予告演出1が5000msの経過後も継続されている))構成が前記の同時発生許可手段に相当する。
図6に示す優先順位テーブル76において、予告演出3は予告演出1及び演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)よりも表示優先順位が高く設定されており、且つ、予告演出1は演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)よりも表示優先順位が高く設定されているため、液晶制御CPU34は、かかる表示優先順位に基づいて、予告演出3のボール画像W3を予告演出1の星画像W1及び演出図柄Eよりも優先し、且つ、予告演出1の星画像W1を演出図柄Eよりも優先した図柄変動表示画像を生成するようにVDP37を制御する。VDP37は、図23(a)に示すようにリーチ中である左図柄の一部が予告演出1の星画像W1に隠れるとともに、ボール画像W3が可動体26の揺動動作に同期して登場する変動表示画像を描画生成し、当該表示画像が表示画面21aに表示される。
続いて、液晶制御CPU34は、図23(b)に示すように、リーチ中である左図柄の右下角部に向けてボール画像W3を移動表示させ、図23(c)に示すように、当該左図柄の星画像W1上にボール画像W3を重ね合わせて停止表示する表示画像を生成するようにVDP37を制御する。VDP37は、予告演出3を予告演出1及び演出図柄Eの表示よりも優先するとともに、予告演出1の星画像W1の表示を演出図柄Eの表示よりも優先し、図23(b)、(c)に示す表示画像を描画生成し、当該表示画像が表示画面21aに表示される。
そして、液晶制御CPU34は、変動停止コマンドを受信することに基づいて全図柄を確定表示する画像を生成するようにVDP37を制御する。図23(d)に示すように、左図柄及び右図柄が「3」の図柄で揃った状態において、中図柄が「4」の図柄で変動停止するとともに、演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に星画像W1及びボール画像W3を表示し、演出図柄Eを確定表示するという表示画像をVDP37に描画生成させ、当該表示画像が表示画面21aに表示される。つまり、図23(d)に示すように、演出図柄Eの変動停止時において、演出図柄Eが予告演出1の星画像W1及び予告演出3のボール画像W3に隠れることがない表示態様となっている。なおここでは、演出図柄Eの変動停止時において、演出図柄Eの予告演出1の星画像W1及び予告演出3のボール画像W3を、演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に移動させて表示しているが、演出図柄Eの変動停止時において、星画像W1及びボール画像W3を消滅させる又は表示画面21a外に移動させて表示させない態様としてもよい。
この実施形態のパチンコ機では、遊技者にとって有利な特別利益状態の発生の有無を示唆する複数の演出図柄Eによる変動表示と、変動表示に関連する予告演出1と、可動体26の動作に同期して表示される予告演出3と、を含む演出表示画像を生成する液晶制御基板33と、液晶制御基板33で生成された演出表示画像を表示画面21aに表示する液晶表示手段21と、予告演出3を予告演出1よりも高い優先順位に設定する優先順位テーブル76と、を備え、液晶制御基板33は、優先順位テーブル76による優先順位に基づいて、予告演出3を予告演出1よりも優先した演出表示画像を生成する。したがって、予告演出3を予告演出1よりも優先した演出表示画像を表示画面21aに表示するので、予告演出3が予告演出1の背後に隠れることなく確実に表示でき、可動体26による演出効果を向上させることができる。また、優先順位テーブル76での優先順位設定のみでよいので、図柄の変動パターンの種類毎に、予告演出1及び3の優先順位を個別に設定する必要がなく、簡易な構成とすることができ、予告演出1及び3の確認試験等の作業負担を低減できる。
優先順位テーブル76は、予告演出1を演出図柄Eの表示よりも高い優先順位に設定し、液晶制御基板33は、優先順位テーブル76による優先順位に基づいて、可動体26に同期する予告演出3を予告演出1及び演出図柄Eの表示よりも優先し且つ予告演出1を演出図柄Eの表示よりも優先した演出表示画像を生成する。したがって、予告演出3を最優先表示としているので、予告演出3が予告演出1や演出図柄Eに隠れることがなく、図柄変動表示中に予告演出1をする場合にも予告演出3を確実に表示でき、予告演出3の視認を妨げることない。また、予告演出1を演出図柄Eの表示よりも優先しているので、予告演出1が演出図柄Eの背後に隠れることなく表示できる。また、優先順位テーブル76での優先順位設定のみでよいので、図柄の変動パターンの種類毎に、予告演出3、予告演出1及び演出図柄Eの優先順位を個別に設定する必要がなく、簡易な構成とすることができ、予告演出3及び予告演出1の確認試験等の作業負担を低減できる。
また、液晶制御基板33は、演出図柄Eの変動表示期間中のうちでその終盤期間を除く途中期間では、予告演出3及び予告演出1を変動表示される演出図柄Eと重なる位置に表示可能であり、終盤期間では、予告演出3及び予告演出1を演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に表示可能である。したがって、予告演出3及び予告演出1は演出図柄Eよりも高い表示優先順位としているので、演出図柄Eの変動表示中である途中期間において、予告演出3及び予告演出1を変動表示される演出図柄Eよりも手前位置に表示でき、当該予告演出3及び予告演出1が、変動表示される演出図柄Eに重なって隠れることがない。よって、予告演出3及び予告演出1を遊技者に好適に提供できる。また、演出図柄Eの変動表示の終盤期間では、予告演出3及び予告演出1を演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に表示可能であるので、予告演出3及び予告演出1と停止表示位置の演出図柄Eとが重ならない状態でそれぞれ表示することができ、予告演出3及び予告演出1と図柄とを効率よく表示できる。また、予告演出1よりも予告演出3の方が大当たりへの期待度を高くなるように設定しており、大当たり期待度の高い演出(例えば予告演出3)を優先表示できる。
<演出図柄変動表示(予告演出6発生有りの変動表示)について>
次に、予告演出6(予告演出表示)を含む演出図柄Eの変動表示について図24を用いて説明する。なおここでは、図9(c)に示す抽選グループCが選択され、演出図柄Eの変動パターンとして例えばリーチ外れ変動パターン(リーチ大当たり変動パターンであってもよい)において予告演出6が表示される場合を例に挙げて説明する。
液晶制御手段75は、変動パターンコマンド及び図柄指定コマンドに基づいて、その変動パターンコマンドで指定された変動パターン(ここではリーチ外れ変動パターン)で表示画面21aに演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)の変動表示を開始させ、図24(a)に示すように左図柄及び右図柄が「3」の図柄で揃ったリーチ状態を表示させる。そして、液晶制御手段75は、予告演出6を示す予告演出コマンドに基づいて、その予告演出シナリオ(例えばバトルモードの予告演出)を表示させる(図24(b)参照)。
予告演出6は、図24(b)に示すように、演出図柄Eのリーチ表示中に、演出図柄Eの変動表示とは異なる種類の予告演出であって、例えば表示画面21aの下部側から現れて当該表示画面21a全体にバトルモード演出画像W6(例えば複数のキャラクタが戦闘し、遊技者側のキャラクタが勝利すれば遊技者にとって有利となる演出画像)を表示する演出が挙げられる。ここでは図9(c)に示す抽選グループCにおける演出抽選テーブルyo6_TBL1において例えば予告演出シナリオ6−1(図示省略)が選択され、演出図柄Eの変動開始から6000ミリ秒後(図11参照)に予告演出6であるバトルモード演出画像W6の表示が開始され、図24(b)に示すように演出図柄Eが予告演出6のバトルモード演出画像W6によって隠れていき、図24(c)に示すようにバトル演出画像が表示画面21a全体に表示されるとともに、演出図柄Eを縮小した表示態様である退避図柄ERが変動表示されている。
図6に示す優先順位テーブル76において、退避図柄ER(左、中、右図柄の画面隅への退避表示)は、予告演出6及び演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)よりも表示優先順位が高く設定されており、且つ、予告演出6は演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)よりも表示優先順位が高く設定されているため、液晶制御CPU34は、かかる表示優先順位に基づいて、退避図柄ERを最優先で表示し、且つ、予告演出6のバトルモード演出画像W6を演出図柄Eよりも優先した図柄変動表示画像を生成するようにVDP37を制御する。VDP37は、図24(b)に示すようにリーチ中である演出図柄Eが予告演出6のバトルモード演出画像W6に隠れていき、図24(c)に示すように表示画面21a全体にバトルモード演出画像W6が表示された状態で当該表示画面21aの例えば左上隅部に退避図柄ERを変動表示する変動表示画像を描画生成し、当該表示画像が表示画面21aに表示される。
この実施形態のパチンコ機では、遊技者にとって有利な特別利益状態の発生の有無を示唆する複数の演出図柄Eによる変動表示と、変動表示に関連する予告演出6と、予告演出6が表示される場合に演出図柄Eを退避位置に退避表示される退避図柄ERと、を含む演出表示画像を生成する液晶制御基板33と、液晶制御基板33で生成された演出表示画像を表示画面21aに表示する液晶表示手段21と、演出図柄Eの表示、予告演出6、退避図柄ERの表示の順番で後になる程に優先順位を高く設定する優先順位テーブル76と、を備え、液晶制御基板33は、優先順位テーブル76による優先順位に基づいて、退避図柄ERの表示を予告演出6及び演出図柄Eよりも優先し且つ予告演出6を演出図柄Eの表示よりも優先した演出表示画像を生成する。したがって、退避図柄ER画像を最優先表示としているので、退避図柄ER画像が予告演出6や演出図柄Eに隠れることがなく、図柄変動表示中に予告演出6を表示する場合にも退避図柄ER画像を確実に表示でき、退避図柄ERの視認を妨げることなく予告演出6を表示することができる。また、予告演出6を演出図柄Eの表示よりも優先しているので、予告演出6が演出図柄Eの背後に隠れることがなく、演出図柄Eを変動表示する場合にも予告演出6を的確に表示できる。また、優先順位テーブル76での優先順位設定のみでよいので、演出図柄Eの変動パターンの種類毎に演出図柄E、予告演出6及び退避図柄ERの優先順位を個別に設定する必要がなく、簡易な構成とすることができ、退避図柄ERの表示及び予告演出6の確認試験等の作業負担を低減できる。
また、予告演出6は、液晶表示手段21の表示画面21aにおいて演出図柄Eが変動表示される変動表示領域を含む大きさで演出図柄Eを隠す態様で表示されるので、表示画面21aの略全体に表示される予告表示とすることができる。このように表示画面21aの略全体に予告演出6が表示される構成下においても、退避図柄ERを最優先表示としているので、退避図柄ERが予告演出6や演出図柄Eに隠れることなく確実に表示でき、退避図柄ERの視認を妨げることなく予告演出6を行うことができる。また、優先順位テーブル76での優先順位設定のみでよいので、演出図柄Eの変動パターンの種類毎に、演出図柄E、予告演出6及び退避図柄ERの優先順位を個別に設定する必要がなく、簡易な構成とすることができ、退避図柄ERの表示及び予告演出6の確認試験等の作業負担を低減できる。
<演出図柄変動表示(予告演出1及び4発生有りの変動表示)について>
次に、予告演出1(第1予告演出表示)及び予告演出4(第2予告演出表示)を含む演出図柄Eの変動表示について図25を用いて説明する。なおここでは、図9(a)に示す抽選グループAが選択され、演出図柄Eの変動パターンとして例えばリーチ外れ変動パターン(リーチ大当たり変動パターンであってもよい)において予告演出1及び4が表示される場合を例に挙げて説明する。
液晶制御手段75は、変動パターンコマンド及び図柄指定コマンドに基づいて、その変動パターンコマンドで指定された変動パターン(ここではリーチ外れ変動パターン)で表示画面21aに演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)の変動表示を開始させ、左図柄及び右図柄が「3」の図柄で揃ったリーチ状態を表示させる。そして、液晶制御手段75は、予告演出1を示す予告演出コマンドに基づいて、その予告演出シナリオ(星が登場する演出)を表示させる(図25(a)参照)。
予告演出1は、前述した図20と同様に、演出図柄Eの変動表示中に例えば星を登場させる演出である。ここでは図9(a)に示す抽選グループAにおける演出抽選テーブルyo1_TBL1において例えば予告演出シナリオ1−1が選択され、演出図柄Eの変動開始から4000ミリ秒後(図11参照)に「星」の登場演出が開始され、図25(a)に示すように予告演出1の星画像W1が左図柄の右下角部上に停止表示される。
予告演出4は、予告演出1よりも大当たり信頼度が高い予告演出であり、図25(b)に示すように演出図柄Eの変動表示中に例えば稲妻画像W4を登場させる演出としている。予告演出4は、演出図柄Eの変動開始から5000ミリ秒後(図11参照)に、稲妻画像W4が表示画面21aの上部から登場する演出が開始される。具体的には、図9(a)に示す抽選グループAにおける演出抽選テーブルyo4_TBL1において例えば予告演出シナリオ4−1(図示省略)が選択され、演出図柄Eの変動開始から5000ミリ秒後(図11参照)に予告演出4の「稲妻」の登場演出が開始され(図25(b)参照)、稲妻画像W4が左図柄の右下角部の方に向かって移動表示され、予告演出1の星画像W1上に予告演出4の稲妻画像W4が重なった状態で停止表示される(図25(c)参照)。
前述したように、1回の図柄変動において予告演出1,4の両方を同時に発生させており、1回の図柄変動において所定の表示データ(例えば予告演出1,4)の同時発生を許可する同時発生許可手段を備えていると言える。具体的には、演出制御基板32の演出抽選テーブル選択テーブルの例えば抽選グループA(図9(a)参照)では、yo1_TBL1で且つyo4_TBL1であるため両者発生し得る可能性があり、予告演出1,4が重複可能な演出長さとしている(例えば、両者の開始タイミングが近く(図11参照)且つ予告演出1が予告演出4に重なる演出長さである(図14参照))構成が前記の同時発生許可手段に相当する。
図6に示す優先順位テーブル76において、予告演出4は予告演出1及び演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)よりも表示優先順位が高く設定されており、且つ、予告演出1は演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)よりも表示優先順位が高く設定されているため、液晶制御CPU34は、かかる表示優先順位に基づいて、予告演出4の稲妻画像W4を予告演出1の星画像W1及び演出図柄Eよりも優先し、且つ、予告演出1の星画像W1を演出図柄Eよりも優先した図柄変動表示画像を生成するようにVDP37を制御する。VDP37は、図25(a)に示すようにリーチ中である左図柄の一部が予告演出1の星画像W1に隠れる変動表示画像を描画生成し、当該表示画像が表示画面21aに表示される。
続いて、液晶制御CPU34は、図25(b)に示すように、予告演出4の稲妻画像W4を登場させ、この稲妻画像W4をリーチ中である左図柄の右下角部に向けて移動表示させ、図25(c)に示すように、当該左図柄の星画像W1上に稲妻画像W4を重ね合わせて停止表示する表示画像を生成するようにVDP37を制御する。VDP37は、予告演出4を予告演出1及び演出図柄Eの表示よりも優先するとともに、予告演出1の星画像W1の表示を演出図柄Eの表示よりも優先し、図25(b)、(c)に示す表示画像を描画生成し、当該表示画像が表示画面21aに表示される。
そして、液晶制御CPU34は、変動停止コマンドを受信することに基づいて全図柄を確定表示する画像を生成するようにVDP37を制御する。図25(d)に示すように、左図柄及び右図柄が「3」の図柄で揃った状態において、中図柄が「4」の図柄で変動停止するとともに、演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に星画像W1及び稲妻画像W4を表示し、演出図柄Eを確定表示するという表示画像をVDP37に描画生成させ、当該表示画像が表示画面21aに表示される。つまり、図25(d)に示すように、演出図柄Eの変動停止時において、演出図柄Eが予告演出1の星画像W1及び予告演出4の稲妻画像W4に隠れることがない表示態様となっている。なおここでは、演出図柄Eの変動停止時において、演出図柄Eの予告演出1の星画像W1及び予告演出4の稲妻画像W4を、演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に移動させて表示しているが、演出図柄Eの変動停止時において、星画像W1及び稲妻画像W4を消滅させる又は表示画面21a外に移動させて表示させない態様としてもよい。
この実施形態のパチンコ機では、遊技者にとって有利な特別利益状態の発生の有無を示唆する複数の演出図柄Eによる変動表示と、変動表示に関連する予告演出1と、予告演出1よりも大当たりの信頼度の高い予告演出4と、を含む演出表示画像を生成する液晶制御基板33と、液晶制御基板33で生成された演出表示画像を表示画面21aに表示する液晶表示手段21と、予告演出4を予告演出1よりも高い優先順位に設定する優先順位テーブル76と、を備え、液晶制御基板33は、優先順位テーブル76による優先順位に基づいて、予告演出4を予告演出1よりも優先した演出表示画像を生成する。したがって、予告演出4を予告演出1よりも優先した演出表示画像を表示画面21aに表示するので、予告演出4が予告演出1の背後に隠れることなく確実に表示でき、予告演出4による演出効果を向上させることができる。また、優先順位テーブル76での優先順位設定のみでよいので、図柄の変動パターンの種類毎に、予告演出1及び4の優先順位を個別に設定する必要がなく、簡易な構成とすることができ、予告演出1及び4の確認試験等の作業負担を低減できる。
優先順位テーブル76は、予告演出1を演出図柄Eの表示よりも高い優先順位に設定し、液晶制御基板33は、優先順位テーブル76による優先順位に基づいて、予告演出4を予告演出1及び演出図柄Eの表示よりも優先し且つ予告演出1を演出図柄Eの表示よりも優先した演出表示画像を生成する。したがって、予告演出4を最優先表示としているので、予告演出4が予告演出1や演出図柄Eに隠れることがなく、図柄変動表示中に予告演出1をする場合にも予告演出4を確実に表示でき、予告演出4の視認を妨げることない。また、予告演出1を演出図柄Eの表示よりも優先しているので、予告演出1が演出図柄Eの背後に隠れることなく表示できる。また、優先順位テーブル76での優先順位設定のみでよいので、図柄の変動パターンの種類毎に、予告演出4、予告演出1及び演出図柄Eの優先順位を個別に設定する必要がなく、簡易な構成とすることができ、予告演出4及び予告演出1の確認試験等の作業負担を低減できる。
また、液晶制御基板33は、演出図柄Eの変動表示期間中のうちでその終盤期間を除く途中期間では、予告演出4及び予告演出1を変動表示される演出図柄Eと重なる位置に表示可能であり、終盤期間では、予告演出4及び予告演出1を演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に表示可能である。したがって、予告演出4及び予告演出1は演出図柄Eよりも高い表示優先順位としているので、演出図柄Eの変動表示中である途中期間において、予告演出4及び予告演出1を変動表示される演出図柄Eよりも手前位置に表示でき、当該予告演出4及び予告演出1が、変動表示される演出図柄Eに重なって隠れることがない。よって、予告演出4及び予告演出1を遊技者に好適に提供できる。また、演出図柄Eの変動表示の終盤期間では、予告演出4及び予告演出1を演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に表示可能であるので、予告演出4及び予告演出1と停止表示位置の演出図柄Eとが重ならない状態でそれぞれ表示することができ、予告演出4及び予告演出1と図柄とを効率よく表示できる。
<演出図柄変動表示(予告演出1及び5発生有りの変動表示)について>
次に、予告演出1(第1予告演出表示)及び予告演出5(第2予告演出表示)を含む演出図柄Eの変動表示について図26を用いて説明する。なおここでは、図9(a)に示す抽選グループAが選択され、演出図柄Eの変動パターンとして例えばリーチ外れ変動パターン(リーチ大当たり変動パターンであってもよい)において予告演出1及び5が表示される場合を例に挙げて説明する。
液晶制御手段75は、変動パターンコマンド及び図柄指定コマンドに基づいて、その変動パターンコマンドで指定された変動パターン(ここではリーチ外れ変動パターン)で表示画面21aに演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)の変動表示を開始させ、左図柄及び右図柄が「3」の図柄で揃ったリーチ状態を表示させる。そして、液晶制御手段75は、予告演出1を示す予告演出コマンドに基づいて、その予告演出シナリオ(星が登場する演出)を表示させる(図25(a)参照)。
予告演出1は、前述した図20と同様に、演出図柄Eの変動表示中に例えば星を登場させる演出である。ここでは図9(a)に示す抽選グループAにおける演出抽選テーブルyo1_TBL1において例えば予告演出シナリオ1−1が選択され、演出図柄Eの変動開始から4000ミリ秒後(図11参照)に「星」の登場演出が開始され、図26(a)に示すように予告演出1の星画像W1が左図柄の右下角部上に停止表示される。
予告演出5は、図1に示す演出ボタン20a(操作手段)の操作を促す操作画像W5(例えば図26(b)に示すように「ボタンを押してネ」と表示された操作画像W5)を表示し、ボタン操作があることに基づいて所定のボタン演出画像を表示する予告演出である。要するに、予告演出5(第2予告演出表示)は、操作画像W5とボタン演出画像(図示省略)が含まれる。予告演出5は、演出図柄Eの変動開始から6000ミリ秒後(図11参照)に、操作画像W5が表示画面21aの下部に登場する演出が開始される。具体的には、図9(a)に示す抽選グループAにおける演出抽選テーブルyo5_TBL1において例えば予告演出シナリオ5−1(図示省略)が選択され、演出図柄Eの変動開始から6000ミリ秒後(図11参照)に予告演出5の「ボタンを押してネ」との操作画像W5が登場する演出が開始され(図26(b)参照)、遊技者に対して演出ボタン20aの操作が促される。そして、演出ボタン20aが操作されると、当該ボタン操作に基づいて所定のボタン演出画像(例えば、「グレイト」、「エクセレント!」、「パーフェクト!!」の何れか)が表示される。
前述したように、1回の図柄変動において予告演出1,5の両方を同時に発生させており、1回の図柄変動において所定の表示データ(例えば予告演出1,5)の同時発生を許可する同時発生許可手段を備えていると言える。具体的には、演出制御基板32の演出抽選テーブル選択テーブルの例えば抽選グループA(図9(a)参照)では、yo1_TBL1で且つyo5_TBL1であるため両者発生し得る可能性があり、予告演出1,5が重複可能な演出長さとしている(例えば、両者の開始タイミングが近く(図11参照)且つ予告演出1が予告演出5に重なる演出長さである)構成が前記の同時発生許可手段に相当する。
図6に示す優先順位テーブル76において、予告演出5は予告演出1及び演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)よりも表示優先順位が高く設定されており、且つ、予告演出1は演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)よりも表示優先順位が高く設定されているため、液晶制御CPU34は、かかる表示優先順位に基づいて、予告演出5の「ボタンを押してネ」との操作画像W5を予告演出1の星画像W1及び演出図柄Eよりも優先し、且つ、予告演出1の星画像W1を演出図柄Eよりも優先した図柄変動表示画像を生成するようにVDP37を制御する。VDP37は、図26(a)に示すようにリーチ中である左図柄の一部が予告演出1の星画像W1に隠れる変動表示画像を描画生成し、当該表示画像が表示画面21aに表示される。
続いて、液晶制御CPU34は、図26(b)に示すように、予告演出5の「ボタンを押してネ」との操作画像W5を登場させ、この操作画像W5をリーチ中である左図柄及び右図柄の下部並びに当該左図柄の星画像W1上に重ね合わせて表示する表示画像を生成するようにVDP37を制御する。VDP37は、予告演出5を予告演出1及び演出図柄Eの表示よりも優先するとともに、予告演出1の星画像W1の表示を演出図柄Eの表示よりも優先し、図26(b)に示す表示画像を描画生成し、当該表示画像が表示画面21aに表示される。
この実施形態のパチンコ機では、遊技者にとって有利な特別利益状態の発生の有無を示唆する複数の演出図柄Eによる変動表示と、変動表示に関連する予告演出1と、遊技者によって操作される演出ボタン20aの操作を促す操作画像W5を表示する予告演出5と、を含む演出表示画像を生成する液晶制御基板33と、液晶制御基板33で生成された演出表示画像を表示画面21aに表示する液晶表示手段21と、予告演出5を予告演出1よりも高い優先順位に設定する優先順位テーブル76と、を備え、液晶制御基板33は、優先順位テーブル76による優先順位に基づいて、予告演出5を予告演出1よりも優先した演出表示画像を生成する。したがって、予告演出5を予告演出1よりも優先した演出表示画像を表示画面21aに表示するので、予告演出5が予告演出1の背後に隠れることなく確実に表示でき、予告演出5による演出効果を向上させることができる。また、優先順位テーブル76での優先順位設定のみでよいので、図柄の変動パターンの種類毎に、予告演出1及び5の優先順位を個別に設定する必要がなく、簡易な構成とすることができ、予告演出1及び5の確認試験等の作業負担を低減できる。
優先順位テーブル76は、予告演出1を演出図柄Eの表示よりも高い優先順位に設定し、液晶制御基板33は、優先順位テーブル76による優先順位に基づいて、予告演出5を予告演出1及び演出図柄Eの表示よりも優先し且つ予告演出1を演出図柄Eの表示よりも優先した演出表示画像を生成する。したがって、予告演出5を最優先表示としているので、予告演出5が予告演出1や演出図柄Eに隠れることがなく、図柄変動表示中に予告演出1をする場合にも予告演出5を確実に表示でき、予告演出5の視認を妨げることない。また、予告演出1を演出図柄Eの表示よりも優先しているので、予告演出1が演出図柄Eの背後に隠れることなく表示できる。また、優先順位テーブル76での優先順位設定のみでよいので、図柄の変動パターンの種類毎に、予告演出5、予告演出1及び演出図柄Eの優先順位を個別に設定する必要がなく、簡易な構成とすることができ、予告演出5及び予告演出1の確認試験等の作業負担を低減できる。
なおここでは、予告演出5(第2予告演出表示)は、操作画像W5とボタン演出画像(図示省略)が含まれるとしているが、予告演出5は操作画像W5のみとしてもよい。また、操作画像W5は、操作文字情報とともに又はそれに替えて、ボタン操作を表す画像表示としてもよい。
<演出図柄変動表示(予告演出6発生後も副保留画像SRが常時表示される変動表示)について>
次に、予告演出6(予告演出表示)を含む演出図柄Eの変動表示について図27を用いて説明する。なおここでは、図9(c)に示す抽選グループCが選択され、演出図柄Eの変動パターンとして例えばリーチ外れ変動パターン(リーチ大当たり変動パターンであってもよい)において予告演出6が表示される場合を例に挙げて説明する。
液晶制御手段75は、変動パターンコマンド及び図柄指定コマンドに基づいて、その変動パターンコマンドで指定された変動パターン(ここではリーチ外れ変動パターン)で表示画面21aに演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)の変動表示を開始させ、図27(a)に示すように左図柄及び右図柄が「3」の図柄で揃ったリーチ状態を表示させる。また、液晶制御手段75は、演出図柄変動表示の実行保留数を示す第1,第2保留表示画像X,Y(主保留画像表示)を生成し、図27(a)に示すように表示画面21aの下部箇所に横一列に表示させる。図27(a)では、4個分の第1保留表示画像Xが表示され、3個分の第2保留表示画像Yが表示されている。なお図27では、第1,第2保留表示画像X,Yにおいてハッチング有り丸が点灯を示し、白丸が消灯を示す。また、液晶制御手段75は、表示画面21aの左上隅部箇所に、演出図柄変動表示の実行保留数を示し且つ第1,第2保留表示画像X,Yとは異なる表示態様で表示される副保留画像SR(副保留画像表示)と、2個の識別画像(第4図柄画像)Z1,Z2とを表示させる。副保留画像SRは、例えば第1,第2保留表示画像X,Yよりも小さく表示されるとともに、表示形式が異なる表示態様としており、ここでは各保留数である数字の「4」及び「3」と表示されている。
そして、液晶制御手段75は、予告演出6を示す予告演出コマンドに基づいて、その予告演出シナリオ(例えばバトルモードの予告演出)を表示させる(図27(b)参照)。予告演出6は、図27(b)に示すように、演出図柄Eのリーチ表示中に、演出図柄Eの変動表示とは異なる種類の予告演出であって、例えば表示画面21aの下部側から現れて当該表示画面21a全体(略全体又は大部分であってもよい)にバトルモード演出画像W6(例えば複数のキャラクタが戦闘し、遊技者側のキャラクタが勝利すれば遊技者にとって有利となる演出画像)を表示する演出が挙げられる。ここでは図9(c)に示す抽選グループCにおける演出抽選テーブルyo6_TBL1において例えば予告演出シナリオ6−1(図示省略)が選択され、演出図柄Eの変動開始から6000ミリ秒後(図11参照)に予告演出6のバトルモード演出画像W6の表示が開始され、図27(b)に示すように第1,第2保留表示画像X,Y及び演出図柄Eが予告演出6のバトルモード演出画像W6によって隠れていき、図27(c)に示すようにバトル演出画像が表示画面21a全体に表示される。
図6に示す優先順位テーブル76において、副保留画像SR(保留小表示)は、予告演出6、第1,第2保留表示画像X,Y(保留大表示)及び演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)よりも表示優先順位が高く設定されており、且つ、予告演出6は第1,第2保留表示画像X,Y及び演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)よりも表示優先順位が高く設定されているため、液晶制御CPU34は、かかる表示優先順位に基づいて、副保留画像SRを最優先で表示し、且つ、予告演出6のバトルモード演出画像W6を第1,第2保留表示画像X,Y及び演出図柄Eよりも優先した図柄変動表示画像を生成するようにVDP37を制御する。VDP37は、図27(b)に示すように第1,第2保留表示画像X,Y及びリーチ中である演出図柄Eが予告演出6のバトルモード演出画像W6に隠れていき、図27(c)に示すように表示画面21a全体にバトルモード演出画像W6が表示された状態で当該表示画面21aの例えば左上隅部に副保留画像SRと識別画像Z1,Z2とを表示する表示画像を描画生成し、当該表示画像が表示画面21aに表示される。
この実施形態のパチンコ機では、遊技者にとって有利な特別利益状態の発生の有無を示唆する複数の演出図柄Eによる変動表示と、演出図柄変動表示の実行保留数を示す第1,第2保留表示画像X,Yと、第1,第2保留表示画像X,Yと重なる位置に表示され且つ変動表示に関連する予告演出6と、演出図柄変動表示の実行保留数を示し且つ第1,第2保留表示画像X,Yとは別の表示態様で所定位置に表示される副保留画像SRと、を含む演出表示画像を生成する液晶制御基板33と、液晶制御基板33で生成された演出表示画像を表示画面21aに表示する液晶表示手段21と、演出図柄Eの表示、第1,第2保留表示画像X,Y、予告演出6、副保留画像SRの表示の順番で後になる程に優先順位を高く設定する優先順位テーブル76と、を備え、液晶制御基板33は、優先順位テーブル76による優先順位に基づいて、副保留画像SRの表示を予告演出6及び演出図柄Eよりも優先し且つ予告演出6を第1,第2保留表示画像X,Y及び演出図柄Eの表示よりも優先した演出表示画像を生成する。したがって、副保留画像SRを最優先表示としているので、副保留画像SRが予告演出6や演出図柄Eに隠れることがなく、図柄変動表示中に予告演出6を表示する場合にも副保留画像SRを常時表示でき、副保留画像SRの視認を妨げることなく予告演出6を表示することができる。また、予告演出6を第1,第2保留表示画像X,Y及び演出図柄Eの表示よりも優先しているので、予告演出6が第1,第2保留表示画像X,Y及び演出図柄Eの背後に隠れることがなく、演出図柄Eを変動表示する場合にも予告演出6を的確に表示できる。また、優先順位テーブル76での優先順位設定のみでよいので、演出図柄Eの変動パターンの種類毎に、演出図柄E、第1,第2保留表示画像X,Y、予告演出6及び副保留画像SRの優先順位を個別に設定する必要がなく、簡易な構成とすることができ、副保留画像SR及び予告演出6の確認試験等の作業負担を低減できる。
また、副保留画像SR(保留小表示)は、表示画面21aの隅部(例えば左上隅部)で且つ可動体26で隠れない位置に常時表示されているので、第1,第2保留表示画像X,Y(保留大表示)が可動体26で隠れたとしても保留個数を副保留画像SRによっていつでも認識できるため、可動体26の動作時に保留表示を退避させる必要がない。
また、予告演出6は、液晶表示手段21の表示画面21aにおいて演出図柄Eが変動表示される変動表示領域を含む大きさで第1,第2保留表示画像X,Yを隠す態様で表示されるので、表示画面21aの略全体に表示される予告表示とすることができる。このように表示画面21aの略全体に予告演出6が表示される構成下においても、副保留画像SRを最優先表示としているので、副保留画像SRが予告演出6や演出図柄Eに隠れることなく常時表示でき、副保留画像SRの視認を妨げることなく予告演出6を行うことができる。また、優先順位テーブル76での優先順位設定のみでよいので、演出図柄Eの変動パターンの種類毎に、演出図柄E、第1,第2保留表示画像X,Y、予告演出6及び副保留画像SRの優先順位を個別に設定する必要がなく、簡易な構成とすることができ、副保留画像SRの表示及び予告演出6の確認試験等の作業負担を低減できる。
<演出図柄変動表示(変動停止した演出図柄Eの一部に保留表示画像が重なって表示される場合)について>
次に、演出図柄Eの変動表示について図28を用いて説明する。なおここでは、演出図柄Eの変動パターンとして、リーチ状態を経由して大当たり態様となるリーチ大当たり変動パターンを例に挙げて説明する。
液晶制御手段75は、変動パターンコマンド及び図柄指定コマンドに基づいて、その変動パターンコマンドで指定された変動パターン(ここではリーチ大当たり変動パターン)で表示画面21aに演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)の変動表示を開始させる。また、液晶制御手段75は、演出制御基板32からの保留加算コマンドに基づいて、図28に示すように第1特別図柄と第2特別図柄にそれぞれ対応する4個の第1保留表示画像Xと3個の第2保留表示画像Yとが表示されているとする。なお図28では、第1,第2保留表示画像X,Yにおいてハッチング有り丸が点灯を示し、白丸が消灯を示す。
図6に示す優先順位テーブル76において、第1,第2保留表示画像X,Y(保留大表示)が演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄(リーチ状態の中図柄も含む))よりも表示優先順位が高く設定されているため、液晶制御CPU34は、かかる表示優先順位に基づいて、第1,第2保留表示画像X,Yを演出図柄Eよりも優先した図柄変動表示画像を生成するようにVDP37を制御する。VDP37は、図28(a)に示すように第1,第2保留表示画像X,Yを演出図柄Eよりも優先した変動表示画像を描画生成し、当該表示画像が表示画面21aに表示される。例えば、図28(a)に示すように左図柄及び右図柄が「3」で揃ったリーチ状態となっており、変動表示中の中図柄が表示画面21aの下部側に位置する状態では、第1,第2保留表示画像X,Yによって中図柄の一部が隠れた状態で表示され、第1,第2保留表示画像X,Yが演出図柄Eよりも優先して表示されている。なお、左図柄又は右図柄が変動表示中においても、左図柄又は右図柄が表示画面21aの下部側に位置する状態では、第1,第2保留表示画像X,Yによって当該左図柄又は右図柄の一部が隠れた状態で表示される。
そして、液晶制御CPU34は、変動停止コマンドを受信することに基づいて全図柄を確定表示する画像を生成するようにVDP37を制御する。図28(b)に示すように、左図柄及び右図柄が「3」の図柄で揃った状態で変動停止し、左図柄及び右図柄よりも優先して変動中であった中図柄も「3」の図柄で変動停止し、かかる中図柄は左図柄及び右図柄よりも優先順位が低くなり、且つ、これら全図柄の下辺部分(つまり、枠画像EFの下辺部分)が第1,第2保留表示画像X,Yに重なるようにして当該全図柄を手前側に近づいたような表示態様にして確定表示させるという表示画像をVDP37に描画生成させ、当該表示画像が表示画面21aに表示される。つまり、図28(b)に示すように、変動停止時において、全図柄の下辺部分が第1,第2保留表示画像X,Yに重なるようにして当該全図柄が大きく表示され、且つ、左図柄及び右図柄の背後に中図柄の一部が隠れる表示態様となっている。
この実施形態のパチンコ機では、遊技者にとって有利な特別利益状態の発生の有無を示唆する複数の演出図柄Eによる変動表示と、演出図柄変動表示の実行保留数を示す第1,第2保留表示画像X,Yとを含む演出表示画像を生成する液晶制御基板33と、液晶制御基板33で生成された演出表示画像を表示画面21aに表示する液晶表示手段21と、第1,第2保留表示画像X,Yを演出図柄Eの表示よりも高い優先順位に設定する優先順位テーブル76と、を備え、液晶制御基板33は、優先順位テーブル76による優先順位に基づいて、第1,第2保留表示画像X,Yを演出図柄Eよりも優先した演出表示画像を生成する。したがって、第1,第2保留表示画像X,Yを演出図柄Eの表示よりも優先した演出表示画像を表示画面21aに表示するので、第1,第2保留表示画像X,Yが演出図柄Eに隠れることがなく、第1,第2保留表示画像X,Yを遊技者に好適に表示できる。また、優先順位テーブル76での優先順位設定のみでよいので、図柄の変動パターンの種類毎に、演出図柄E及び第1,第2保留表示画像X,Yの優先順位を個別に設定する必要がなく、簡易な構成とすることができ、第1,第2保留表示画像X,Yの確認試験等の作業負担を低減できる。
また、演出図柄Eは、優先順位テーブル76における表示優先順位が異なる複数の構成画像としての数字画像E1と、当該数字画像E1以外の画像である関連画像E2(例えば枠画像EF:図28参照)とで構成され、演出図柄Eの変動表示期間中のうちでその終盤期間では、演出図柄Eは、その関連画像E2(枠画像EF)が第1,第2保留表示画像X,Yと重なる位置に位置し且つその数字画像E1が第1,第2保留表示画像X,Yと重ならない位置に位置するように表示される。したがって、第1,第2保留表示画像X,Yは演出図柄Eよりも表示優先順位が高いので、第1,第2保留表示画像X,Yを終盤期間の演出図柄E(例えば停止表示の演出図柄E)に隠れることなく表示することができる。また、演出図柄Eにおける関連画像E2は保留画像と重なり、且つ、当該演出図柄Eにおける数字画像E1は保留画像と重ならない態様で表示することができ、終盤期間の演出図柄E(例えば停止表示の演出図柄E)を大きく表示することができ、停止表示の演出図柄Eの視認性を向上させることができる。
なお、演出図柄Eの変動表示期間中のうちでその終盤期間を除く途中期間では、図28(a)に示すように第1,第2保留表示画像X,Yを変動表示される演出図柄Eと重なる位置に表示可能であり、図28(c)に示すように、終盤期間では、第1,第2保留表示画像X,Yを演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に表示するようにしてもよい。この場合には、第1,第2保留表示画像X,Yは演出図柄Eよりも高い表示優先順位としているので、演出図柄Eの変動表示中である途中期間において、第1,第2保留表示画像X,Yを変動表示される演出図柄Eよりも手前位置に表示でき、当該第1,第2保留表示画像X,Yが、変動表示される演出図柄Eに重なって隠れることがない。よって、第1,第2保留表示画像X,Yを遊技者に好適に提供できる。また、演出図柄Eの変動表示の終盤期間では、第1,第2保留表示画像X,Yを演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に表示可能であるので、第1,第2保留表示画像X,Yと停止表示位置の演出図柄Eとが重ならない状態でそれぞれ表示することができ、演出図柄Eと第1,第2保留表示画像X,Yとを効率よく表示できる。
<演出図柄変動表示(予告演出7発生有りの変動表示)について>
次に、予告演出1(予告演出表示)を含む演出図柄Eの変動表示について図29を用いて説明する。なおここでは、演出図柄Eの変動パターンとして例えばリーチ外れ変動パターンにおいて予告演出1が表示される場合を例に挙げて説明する。
液晶制御CPU34は、演出制御基板32からの変動パターンコマンド及び図柄指定コマンドに基づいて、その変動パターンコマンドで指定された変動パターン(ここではリーチ外れ変動パターン)で表示画面21aに演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)の変動表示を開始させるとともに、予告演出7を示す予告演出コマンドに基づいて、その予告演出シナリオ(ハートが登場する演出)を表示させる。また、液晶制御CPU34は、変動表示中の各演出図柄Eを透けて表示させ、左図柄及び右図柄が「3」の図柄で揃ったリーチ状態を表示させる(図29(a)参照)。なお、透けていた左図柄及び右図柄がそれぞれスロー変動となるとそれぞれ透けない状態で表示するようにしてもよい。
予告演出7は、図29に示すように、演出図柄Eの変動表示中に例えばハートを登場させる演出が挙げられる。具体的には、図9に示す演出抽選テーブルyo7_TBL1において例えば予告演出シナリオ7−1(図示省略)が選択された場合に、演出図柄Eの変動開始から10ミリ秒後(図11参照)に図29(a)に示す態様での「ハート」の登場演出が開始される。
図6に示す優先順位テーブル76において、予告演出7は演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)よりも表示優先順位が低く設定されているため、液晶制御CPU34は、かかる表示優先順位に基づいて、演出図柄Eを予告演出7のハート画像W7よりも優先した図柄変動表示画像を生成するようにVDP37を制御する。VDP37は、図29(a)に示すように右図柄に予告演出7のハート画像W7の一部が隠れる変動表示画像を描画生成し、当該表示画像が表示画面21aに表示される。
続いて、液晶制御CPU34は、演出制御基板32からの変動停止コマンドに基づいて全図柄を確定表示する画像を生成するようにVDP37を制御する。図29(b)に示すように、左図柄及び右図柄が「3」の図柄で揃った状態において、中図柄が「4」の図柄で変動停止するとともに、全ての演出図柄Eの透過率を戻して透けない態様で表示し、右図柄に一部が隠れたハート画像W7を表示し、演出図柄Eを確定表示するという表示画像をVDP37に描画生成させ、当該表示画像が表示画面21aに表示される。つまり、図29(b)に示すように、演出図柄Eの変動停止時において、演出図柄Eが予告演出7のハート画像W7に隠れることがない表示態様となっている。なお、透けていた中図柄がスロー変動となると透けない状態で表示するようにしてもよい。
なおここでは、演出図柄Eの変動停止時において、予告演出7のハート画像W7を、演出図柄Eの停止表示位置と重ならない位置に移動させて表示してもよい。
続いて、液晶制御CPU34は、変動パターンコマンド及び図柄指定コマンドに基づいて、その変動パターンコマンドで指定された変動パターン(ここではリーチ外れ変動パターン)で表示画面21aに演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)の変動表示を開始させるとともに、変動表示中の各演出図柄Eを透けて表示させ、予告演出7のハート画像W7を継続して表示させる(図29(c)参照)。続いて、液晶制御CPU34は、左図柄及び右図柄が透けて「5」の図柄で揃ったリーチ状態を表示させる(図29(d)参照)。なお、透けていた左図柄及び右図柄がそれぞれスロー変動となるとそれぞれ透けない状態で表示するようにしてもよい。
この実施形態のパチンコ機では、遊技者にとって有利な特別利益状態の発生の有無を示唆する複数の演出図柄Eによる変動表示と、演出図柄Eの複数変動に跨がって表示される予告演出7とを含む演出表示画像を生成する液晶制御基板33と、液晶制御基板33で生成された演出表示画像を表示画面21aに表示する液晶表示手段21と、演出図柄Eの表示を予告演出7よりも高い優先順位に設定する優先順位テーブル76と、を備え、液晶制御基板33は、優先順位テーブル76による優先順位に基づいて、演出図柄Eの表示を予告演出7よりも優先した演出表示画像を生成する。したがって、複数変動に跨がって表示される予告演出7よりも演出図柄Eの表示を優先した演出表示画像を表示画面21aに表示するので、演出図柄Eが予告演出7に隠れることがなく、演出図柄Eを遊技者に好適に表示できる。また、優先順位テーブル76での優先順位設定のみでよいので、演出図柄Eの変動パターンの種類毎に、演出図柄E及び予告演出7の優先順位を個別に設定する必要がなく、簡易な構成とすることができ、予告演出7の確認試験等の作業負担を低減できる。
また、演出図柄Eの変動表示期間中のうちでその終盤期間を除く途中期間では、終盤期間での演出図柄Eに比べて当該演出図柄Eの透過率を高くし、終盤期間では演出図柄Eの透過率を戻す透過率変更手段77を備える。したがって、演出図柄Eの変動表示中である途中期間では、演出図柄Eの透過率(透明度)を高くしているので、演出図柄Eが透けて表示され、予告演出7がより見易くなる。例えば、演出図柄E背後に予告演出7が重なって隠れている場合や、演出図柄Eの近傍箇所に予告演出7が位置している場合において、当該演出図柄Eが透けて表示されることで、予告演出7をより目立たせつつ、演出図柄Eが変動表示中であることを認識させることができる。また、演出図柄Eの変動表示の終盤期間では、演出図柄Eの透過率を低くして戻しているので、当該演出図柄Eが透けること無く明確に表示できる。
また、演出図柄Eは、数字画像E1と、当該数字以外の画像である関連画像E2(例えば図29では枠画像EF)とからなり、透過率変更手段77は、前記途中期間では、枠画像EFの透過率を高くし、終盤期間では、枠画像EFの透過率を低くするようにしてもよい。
この場合には、演出図柄Eの変動表示中である途中期間では、演出図柄Eのうち関連画像E2の透過率(透明度)を高くしているので、演出図柄Eのうち数字画像E1は透けず、関連画像E2が透けて表示され、数字画像E1が変動表示されることで図柄が変動表示中であることを認識させつつ、予告演出表示をより目立たせることができる。また、演出図柄Eの変動表示の終盤期間では、演出図柄Eのうち関連画像E2の透過率を低くし、当該演出図柄Eを構成する数字画像E1及び関連画像E2が透けること無く明確に表示できる。
<演出図柄変動表示(予告演出1,6発生有りの変動表示)について>
次に、予告演出1(第1予告演出表示),予告演出6(第2予告演出表示)を含む演出図柄Eの変動表示について図30を用いて説明する。なおここでは、図9(c)に示す抽選グループCが選択され、演出図柄Eの変動パターンとして例えばリーチ外れ変動パターン(リーチ大当たり変動パターンであってもよい)において予告演出1,6が表示される場合を例に挙げて説明する。
液晶制御手段75は、変動パターンコマンド及び図柄指定コマンドに基づいて、その変動パターンコマンドで指定された変動パターン(ここではリーチ外れ変動パターン)で表示画面21aに演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)の変動表示を開始させ、図30(a)に示すように、左図柄及び右図柄が「3」の図柄で揃ったリーチ状態を表示させ、予告演出1を示す予告演出コマンドに基づいて、その予告演出シナリオ(例えば星が登場する演出)を表示させる。
具体的には、図9(c)に示す抽選グループCの演出抽選テーブルyo1_TBL1において例えば予告演出シナリオ1−1が選択された場合に、演出図柄Eの変動開始から4000ミリ秒後(図11参照)に図30に示す態様での「星」の登場演出が開始される。
そして、液晶制御手段75は、予告演出6を示す予告演出コマンドに基づいて、その予告演出シナリオ(例えばバトルモードの予告演出)を表示させる(図30(b)参照)。
具体的には、図9(c)に示す抽選グループCの演出抽選テーブルyo6_TBL1において例えば予告演出シナリオ6−1(図示省略)が選択され、演出図柄Eの変動開始から6000ミリ秒後(図11参照)に予告演出6であるバトルモード演出画像W6の表示が開始され、図30(b)に示すように演出図柄Eが予告演出6のバトルモード演出画像W6によって隠れていき、図30(c)に示すようにバトル演出表示が表示画面21a全体に表示される。なお、図30(c)に示すように、予告演出6のバトルモード演出画像W6の背後において予告演出1の星画像W1の生成が継続されている。
図6に示す優先順位テーブル76において、予告演出6は、予告演出1及び演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)よりも表示優先順位が高く設定されており、且つ、予告演出1は演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)よりも表示優先順位が高く設定されているため、液晶制御CPU34は、かかる表示優先順位に基づいて、予告演出6のバトルモード演出画像W6を最優先で表示し、且つ、予告演出1を演出図柄Eよりも優先した図柄変動表示画像を生成するようにVDP37を制御する。VDP37は、図30(b)に示すようにリーチ中である予告演出1の星画像W1及び演出図柄Eが予告演出6のバトルモード演出画像W6に隠れていき、図30(c)に示すように表示画面21a全体にバトルモード演出画像W6が表示された変動表示画像を描画生成し、当該表示画像が表示画面21aに表示される。
この実施形態のパチンコ機では、遊技者にとって有利な特別利益状態の発生の有無を示唆する複数の演出図柄Eによる変動表示と、変動表示に関連する予告演出1と、予告演出1よりも表示領域が大きい予告演出6と、を含む演出表示画像を生成する液晶制御基板33と、液晶制御基板33で生成された演出表示画像を表示画面21aに表示する液晶表示手段21と、演出図柄Eの表示、予告演出1、予告演出6の表示の順番で後になる程に優先順位を高く設定する優先順位テーブル76と、予告演出1,6の両方が表示される場合に予告演出1の開始後に予告演出6を開始させる実行時期設定手段79(制御ROM35に記憶された図11に示す各予告演出開始タイミングの記憶領域)と、を備え、液晶制御基板33は、優先順位テーブル76による優先順位に基づいて、予告演出6を予告演出1及び演出図柄Eよりも優先した演出表示画像を生成する。したがって、予告演出6を予告演出1よりも優先した演出表示画像を表示画面21aに表示するので、予告演出6が予告演出1の背後に隠れることなく確実に表示でき、予告演出1,6による演出効果を向上させることができる。また、優先順位テーブル76での優先順位設定のみでよいので、演出図柄Eの変動パターンの種類毎に、予告演出1,6の表示優先順位を個別に設定する必要がなく、簡易な構成とすることができ、予告演出1,6の表示確認試験等の作業負担を低減できる。また、予告演出1,6の両方が表示される場合には、予告演出1の表示開始後に予告演出6の表示を開始するので、予告演出1の表示全体が予告演出6に隠れて全く見えなくなってしまうことを解消でき、予告演出1,6を順番に表示でき、予告演出1,6を適切に表示することができる。
また、予告演出6は、液晶表示手段21の表示画面21aにおいて演出図柄Eが変動表示される変動表示領域を含む大きさで表示されるので、表示画面21aの略全体に表示される予告表示とすることができる。このように表示画面21aの略全体に予告演出6が表示される構成下においても、予告演出1を表示してから予告演出6を表示でき、予告演出1,6を順番に確実に表示することができる。
なお、透過率変更手段77は予告演出6の透過率を変更し、液晶制御基板33は、優先順位テーブル76による優先順位に基づいて、予告演出6を予告演出1及び演出図柄Eの表示よりも優先した演出表示画像を生成し且つ予告演出1及び演出図柄Eの生成を継続するので、予告演出6の透過率を高くするだけで、前記生成継続されている予告演出1及び演出図柄Eを表示することができ、逆に予告演出6の透過率を低くするだけで、その予告演出1及び演出図柄Eを隠して予告演出6の略全面表示に戻すことができ、予告演出1,6の演出効果を高めることができる。
<演出図柄変動表示における遊技状態情報表示(例えば時短回数表示T)について>
次に、演出図柄Eの変動表示について図31を用いて説明する。なおここでは、演出図柄Eの変動パターンとして例えばリーチ外れ変動パターンを例に挙げて説明する。
液晶制御手段75は、変動パターンコマンド及び図柄指定コマンドに基づいて、その変動パターンコマンドで指定された変動パターン(ここではリーチ外れ変動パターン)で表示画面21aに演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)の変動表示を開始させ、左図柄及び右図柄が「7」の図柄で揃ったリーチ状態を表示させる(図31(a)参照)。そして、液晶制御手段75は、直前の特別利益状態発生後から演出図柄Eの変動表示回数をカウントしており、例えば演出図柄Eの変動表示回数が40回目に到達した場合に、例えば「時短残り10回」との時短回数表示T(遊技状態情報表示)を行う(図31(b)参照)。
図6に示す優先順位テーブル76において、時短回数表示T(時短/確変残り回数表示、演出モード表示)は、演出図柄E(左図柄、中図柄及び右図柄)よりも表示優先順位が高く設定されているため、液晶制御CPU34は、かかる表示優先順位に基づいて、「時短残り10回」との時短回数表示T(遊技状態情報表示)を演出図柄Eよりも優先した図柄変動表示画像を生成するようにVDP37を制御する。VDP37は、図31(b)に示すようにリーチ中である左図柄及び右図柄の下部箇所が時短回数表示T(遊技状態情報表示)に隠れる変動表示画像を描画生成し、当該表示画像が表示画面21aに表示される。
そして、液晶制御CPU34は、変動停止コマンドを受信することに基づいて全図柄を確定表示する画像を生成するようにVDP37を制御する。図31(c)に示すように、左図柄及び右図柄が「7」の図柄で揃った状態で変動停止し、変動中であった中図柄が「8」の図柄で変動停止して確定表示させるという表示画像をVDP37に描画生成させ、当該表示画像が表示画面21aに表示される。
この実施形態のパチンコ機では、遊技者にとって有利な特別利益状態の発生の有無を示唆する複数の演出図柄Eによる変動表示と、例えば時短の残り回数を示す時短回数表示T(遊技状態に関する遊技状態情報)と、を含む演出表示画像を生成する液晶制御基板33と、液晶制御基板33で生成された演出表示画像を表示画面21aに表示する液晶表示手段21と、予告演出5を予告演出1よりも高い優先順位に設定する優先順位テーブル76と、を備え、液晶制御基板33は、優先順位テーブル76による優先順位に基づいて、時短回数表示Tを演出図柄Eよりも優先した演出表示画像を生成する。したがって、時短回数表示Tを演出図柄Eの表示よりも優先した演出表示画像を表示画面21aに表示するので、時短回数表示Tが演出図柄Eの背後に隠れることなく確実に表示でき、時短回数表示Tを遊技者に提供できる。また、優先順位テーブル76での優先順位設定のみでよいので、演出図柄Eの変動パターンの種類毎に、時短回数表示Tの優先順位を個別に設定する必要がなく、簡易な構成とすることができ、時短回数表示Tの確認試験等の作業負担を低減できる。
なおここでは、遊技状態情報表示として、時短終了までの変動表示残り回数である時短回数表示Tを例に挙げて説明しているが、例えば確変大当たり発生後から演出図柄Eの変動表示回数が所定回数に到達すると確変状態から通常状態に変更される遊技機の場合において確変状態終了までの変動表示残り回数である確変残り回数を表示するようにしてもよい。また、遊技状態情報表示として、時短状態、通常状態、確変状態、潜伏確変状態など遊技状態(演出モード)に関する情報表示や、大入賞手段18などの各種入賞手段の開放回数若しくは開放態様又は可動役物(可動体)の動作有無若しくは動作態様に関する情報表示などを採用してもよい。
また、図31に示すように、演出図柄Eは、優先順位テーブル76における表示優先順位が異なる複数の構成画像としての数字画像E1と、当該数字画像E1以外の画像である関連画像E2(キャラクタ画像EC)とで構成され、演出図柄Eの変動表示期間中のうちでその終盤期間では、演出図柄Eは、関連画像E2(キャラクタ画像EC)が時短回数表示Tと重なる位置に位置し且つ数字画像E1が時短回数表示Tと重ならない位置に位置するように表示される。したがって、時短回数表示Tは演出図柄Eよりも表示優先順位が高くなっているので、時短回数表示Tが終盤期間の演出図柄E(例えば停止表示の演出図柄E)に隠れることなく表示することができる。また、時短回数表示Tは、演出図柄Eにおける関連画像E2(キャラクタ画像EC)と重なるが、当該演出図柄Eの数字画像E1とは重ならない態様で表示することができ、終盤期間の演出図柄E(例えば停止表示の演出図柄E)を大きく表示することができ、停止表示の演出図柄Eにおける数字画像E1の視認性を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
前述した実施形態では、操作報知画像として、(1)遊技球を遊技盤12の遊技領域14に発射するために遊技者によって操作される発射ハンドル11の操作(例えば左打ち)を示唆する発射位置報知画像(図16,図17の左打ち報知画像IB,IS)を例に挙げて説明しているが、右打ちを示唆する右打ち報知画像、遊技領域14の他の箇所を狙う打ち方を示唆する狙い打ち報知画像(例えば、「右の大入賞口を狙え!」のような表示画像)などとしてもよい。また、(2)液晶表示手段21(画像表示手段)の表示画面21aに遊技表示情報を表示させるために演出ボタン(図1に示す演出ボタン20a,20bの少なくとも一方)の操作を示唆(指示)するボタン操作報知画像としてもよい。この遊技表示情報としては、例えば、特別利益状態への期待度(例えば大当たり期待度)を表示する情報や、通常状態に比べて特別利益状態になり易い確変状態であるか否かを示唆する情報や、所定の態様で操作された場合(例えばゲームをクリアした場合)に表示される情報などが挙げられる。
また、上記の操作報知画像としては、さらに(3)液晶表示手段21(画像表示手段)での表示態様(例えば、図柄変動表示態様の変更(海中での図柄変動表示を宇宙での図柄変動表示に変更)や、表示キャラクタを他の表示キャラクタに変更する場合など)を変更するために前記演出ボタンの操作を示唆(指示)するボタン操作報知画像、(4)遊技盤12に配設された遊技部品の動作(例えば、開閉式の入賞部品を開状態にしたり、可動物(例えば図1に示す可動体26)を動作させたりする)を指示するために、前記演出ボタンの操作を示唆(指示)するボタン操作報知画像なども挙げられる。
また、前述した実施形態において、演出図柄Eは、数字画像E1と、当該数字以外の画像である関連画像E2とからなり、透過率変更手段77は、前記途中期間では、演出図柄Eのうち前記関連画像E2の背後に位置する操作報知画像(例えば左打ち報知画像IB)が視認可能となるように当該関連画像E2の透過率を高くし、前記終盤期間では、前記関連画像E2の背後に位置する操作報知画像(左打ち報知画像IB)の少なくとも一部が視認不可能となるように当該関連画像E2の透過率を低くするとしてもよい。
この場合には、演出図柄Eの変動表示中である途中期間では、演出図柄Eのうち関連画像E2の透過率(透明度)を高くしているので、演出図柄Eのうち数字画像E1は透けず、関連画像E2が透けて当該関連画像E2の背後位置の操作報知画像(例えば左打ち報知画像IB)が視認可能であり、数字画像E1が変動表示されることで図柄が変動表示中であることを認識させつつ、操作報知画像を遊技者に示唆することができる。また、演出図柄Eの変動表示の終盤期間では、演出図柄Eのうち関連画像E2の透過率を低くし、当該演出図柄Eを構成する数字画像E1及び関連画像E2が透けること無く明確に表示されるので、演出図柄Eの背後の操作報知画像が隠れるだけであり、演出図柄Eが操作報知画像に隠れて見辛かったり見誤ったりすることがない。確定図柄の背後の操作報知画像が隠れるだけであり、確定図柄が操作報知画像に隠れて見辛かったり見誤ったりすることがない。その結果、図柄(演出図柄E)と操作報知(この実施形態では発射位置報知)とを効率良く表示できるパチンコ機(遊技機)を提供することができる。
なお、関連画像E2としては、人や動物や植物のような生物、生物を模したロボット、実在しない創造物などのキャラクタ画像ECと、図柄画像の周囲を縁取る枠画像EFと、これらを組み合わせたものなどが挙げられる。
また、予告演出1〜7は、前述した表示態様に限定されるものではなく、種々の表示態様を採用してもよい。
また、図16、図17、図20〜図31(図28(b)、(c)を除く)では、隣接する演出図柄Eが離れた状態で図示しているが、図18、図19のように隣接する演出図柄Eがその一部が重なって表示される態様としてもよい。また、図16〜図18、図20〜図31においてリーチ中の場合に、図19(b)に示すようにリーチ中の中図柄を拡大させて変動表示される態様としてもよい。
前述の各実施形態では、第1,第2特別保留個数が共に1以上である場合には、その保留記憶順に拘わらず、第1特別図柄表示手段23aの図柄変動よりも第2特別図柄表示手段23bの図柄変動を優先して行うように構成しているが、その逆としてもよいし、第1特別図柄表示手段23aの図柄変動と第2特別図柄表示手段23bの図柄変動とを同時に実行する構成としてもよい。
予告演出の抽選内容は任意であり、抽選実行情報は、その抽選内容に応じて設定すればよい。例えば、演出モードの移行抽選を行う場合には、その演出モード移行抽選に用いた抽選テーブル等の情報を抽選実行情報に含めればよい。また、例えば実施形態では、予告演出1〜7の全てについて、シナリオの抽選を行うか否かについてのシナリオ抽選情報とシナリオの抽選に用いる演出抽選テーブルについての演出抽選テーブル情報とを出力するように構成したが、シナリオの抽選を行う場合の演出抽選テーブルの情報のみを出力するように構成してもよい。
また実施形態では本発明をパチンコ機に適用した例を示したが、アレンジボール機等の他の弾球遊技機を含め、スロットマシン等の各種遊技機において同様に実施可能であることは言うまでもない。
また、上述した実施形態のうちいくつかを組み合わせた構成としてもよいし、ある実施形態の一部の手段等(手段、構成、装置、部品、機能、要素、処理ステップ、工程又はこれらの結合)を他の実施形態(いくつかの実施形態を組み合わせたものを含む)に組み合わせた構成としてもよいし、ある実施形態の一部の手段等と他の実施形態における一部の手段等とを組み合わせた構成としてもよいし、ある実施形態の一部の手段等を削除した構成としてもよい。