JP6679899B2 - シート搬送装置および画像処理装置 - Google Patents
シート搬送装置および画像処理装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6679899B2 JP6679899B2 JP2015229644A JP2015229644A JP6679899B2 JP 6679899 B2 JP6679899 B2 JP 6679899B2 JP 2015229644 A JP2015229644 A JP 2015229644A JP 2015229644 A JP2015229644 A JP 2015229644A JP 6679899 B2 JP6679899 B2 JP 6679899B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- value
- electromagnetic clutch
- clutch
- torque
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
- Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
Description
シート搬送装置では、電磁クラッチを用いるクラッチシステムと電磁クラッチを用いないモーターシステムのいずれかにより搬送ローラーを回転駆動させる構成が多い。
クラッチシステムは、複数の搬送ローラーのそれぞれに個別に電磁クラッチを配し、電磁クラッチごとに、駆動モーターの回転駆動力の伝達と遮断を切り替えて、対応する搬送ローラーの回転と停止を切り替えるシステムである。
クラッチシステムは、一つの駆動モーターで複数の搬送ローラーのそれぞれの回転と停止を切り替え制御できるので、複数の搬送ローラーのそれぞれに駆動モーターを設けるモーターシステムよりも低コストを実現できる。
すなわち、電磁クラッチは、駆動モーターに接続されるローターと搬送ローラーに接続されるアーマチュアを有し、電圧供給によりアーマチュアがローターに電磁力により吸引されて押し付けられ、ローターとアーマチュア間に摩擦トルク(以下、「伝達トルク」という。)が発生することにより、駆動モーターの回転駆動力を搬送ローラーに伝達し、電圧供給が遮断されると、その吸引力が消滅して、ローターとアーマチュアが離間し、伝達トルクを発生させない構成になっている。
従来、電磁クラッチには、電圧供給の遮断までの間、一定電圧が供給され続けており、これによりシート搬送中と同じ大きさの伝達トルクがその遮断までの間、継続されてきたが、その遮断時点では、既にシートが搬送ローラーを通過した後なので、電磁クラッチに掛かる負荷トルクは、シート搬送時よりもかなり小さくなっている。
アーマチュアの釈放までの間、電磁クラッチによる駆動力の伝達が継続されるので、アーマチュアの釈放までの時間が長くなるということは、それだけ搬送ローラーの回転停止が遅れることになる。
レジスト動作では、次の動作が実行される。まず、先行する第1のシートの搬送方向後端(以下、「シートの後端」という。)が回転中のレジストローラー対を通過後、レジストローラー対を一旦停止させる。そして、後続の第2のシートの搬送方向先端(以下、「シートの先端」という。)を、停止中のレジストローラー対のニップに突き当てて、第2のシートの先端側にスキュー(斜行)を補正するためのループ(弛み)を形成させる。その後、画像形成タイミングに合わせてレジストローラー対の回転を開始させる。
従って、第1のシートの後端がレジストローラー対を通過後、レジストローラー対の停止までに要する時間が長くかかるほど、第2のシートのレジストローラー対への給紙タイミングが遅れることになり、それだけプリントの生産性が低下してしまう。
このような問題は、画像形成装置に限られず、例えば原稿用紙などのシートを読取位置に搬送してその画像を読み取るスキャナーなどの画像読取装置などにも同様に生じる。また、ループ形成の有無にかかわらず、搬送中のシートが搬送ローラーを通過後、搬送ローラーをできるだけ早期に停止させる必要があるような構成などにも同様に生じ得る。
ここで、前記測定手段は、前記シート搬送装置に電源が供給されたとき、または当該装置内部を遮蔽する閉姿勢と開放する開姿勢とに開閉可能なカバー部材の開閉が行われたときに、前記搬送回転体を空回転させて前記測定を実行するとしても良い。
また、前記電磁クラッチは、供給される電圧が小さくなるに伴って前記伝達トルクが小さくなる特性を有し、前記制御手段は、前記電磁クラッチへの供給電圧を、前記伝達トルクが前記第1の値になっているときの第1の電圧値からこれよりも小さい第2の電圧値に下げることにより、前記伝達トルクを前記第1の値から前記第2の値に低下させるとしても良い。
また、電源から前記電磁クラッチに電力を供給するための電源ライン上に設けられた可変抵抗を備え、前記制御手段は、前記可変抵抗の抵抗値を変更することにより、前記第1の電圧値から前記第2の電圧値に下げるとしても良い。
本発明は、画像処理の対象となるシートをシート搬送部の搬送回転体により搬送する画像処理装置であって、前記シート搬送部として、上記のシート搬送装置を備えることを特徴とする。
搬送中のシートの後端が搬送回転体を通過していれば、搬送回転体は、いわゆる空回転の状態になっており、シート搬送中よりも電磁クラッチに掛かる負荷トルク(搬送回転体の回転負荷に相当)が小さくなる。このため電磁クラッチの伝達トルクを第2の値に下げれば、搬送回転体が空回転しているときの負荷トルクとの差が第1の値を維持し続ける構成よりも小さくなる。
<実施の形態1>
〔1〕プリンターの全体構成
図1は、プリンター100の全体の構成を示す正面図である。
作像部10Yは、感光体ドラム11と、その周囲に配設された帯電部12と、露光部13と、現像部14と、一次転写ローラー15と、感光体ドラム11を清掃するためのクリーナ16などを備えており、感光体ドラム11上にY色のトナー像を作像する。この構成は、他の作像部10M、10C、10Kについて同様であり、同図では符号を省略している。各感光体ドラム11上にその対応する色のトナー像が作像される。
給送部30は、シート搬送装置として機能し、給紙カセット31と、繰り出しローラー32と、搬送ローラー対33と、レジストローラー対34などを備える。以下、搬送ローラー対とレジストローラー対を、一対であることを示す必要がある場合を除いて、それぞれ搬送ローラーとレジストローラーと称する。
繰り出しローラー32は、給紙カセット31から用紙Sを搬送路35に繰り出し、搬送ローラー33は、繰り出された用紙Sをレジストローラー34に向けて搬送する。
レジストローラー34は、搬送ローラー33により搬送されて来る用紙Sを二次転写ローラー24に送り出すタイミングをとるためのローラーである。
レジストローラー34は、駆動モーター82の回転駆動力が電磁クラッチ92を介して伝達されることにより回転駆動される。
電磁クラッチ91、92のそれぞれは、入力軸に入力された回転駆動力を出力軸に伝達する状態と伝達しない状態とを切り替える公知のものである。
同図に示すように電磁クラッチ92は、入力軸920に固定されたローター921と、出力軸923に固定され、ローター921に対して接離可能なアーマチュア922と、不図示の励磁コイルを備える。入力軸920は駆動モーター82に接続されており、出力軸923はレジストローラー34に接続されている。
電磁クラッチ92に駆動電圧の供給が開始されると(電磁クラッチのオン)、電磁クラッチ92の励磁コイルに電流が流れ、ローター921とアーマチュア922間に磁束が生じることにより、付勢力F2とは反対方向で付勢力F2よりも遥かに大きな吸引力F1が生じ、その吸引力F1によりアーマチュア922が付勢力F2に抗してローター921側に移動して、ローター921に押し付けられる。これにより、ローター921とアーマチュア922間に摩擦トルクが発生して、駆動モーター82の回転駆動力がレジストローラー34に伝達される伝達状態になる(電磁クラッチ92の入り動作)。
そして、吸引力F1が付勢力F2を下回ると、付勢力F2によりアーマチュア922がローター921から切り離される(釈放)。これにより、駆動モーター82の回転駆動力がレジストローラー34に伝達されない非伝達状態になる。
図1に戻って、定着部40は、定着ローラーと加圧ローラーを備え、所定の定着温度で用紙Sを加熱、加圧してトナー像を定着させる。
全体制御部50は、外部の端末装置からの画像信号をY〜K色用のデジタル信号に変換し、作像部10Y〜10Kのそれぞれごとに、その露光部13を駆動させるための駆動信号を生成して、その駆動信号により露光部13を駆動させる。これにより各露光部13からレーザービームが出射され、感光体ドラム11が露光走査される。
各感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、一次転写ローラー15により中間転写ベルト21上に一次転写される。この際、各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト21上の同じ位置に多重転写されるようにタイミングをずらして実行される。
上記の作像動作のタイミングに合わせて、給送部30からは、レジストローラー34を介して用紙Sが搬送されて来ており、その用紙Sは、周回走行する中間転写ベルト21と二次転写ローラー24の間に挟まれて搬送され、二次転写ローラー24に供給される二次転写電圧により生じる電界による静電力の作用を受けて、二次転写位置241を通過する間に、中間転写ベルト21上の各色トナー像が一括して用紙Sに二次転写される。
搬送路35の近傍であり、レジストローラー34よりも用紙搬送方向上流側かつレジストローラー34の近傍位置には、搬送されている用紙Sの先端と後端をそれぞれ検出するためのレジストセンサー38が配置されている。
すなわち、レジストセンサー38の検出位置に用紙Sの先端が未だ到達していないときには、ローレベルの信号になり、用紙Sの先端が検出位置に到達するとハイレベルの信号に切り替わり、用紙Sの後端が検出位置を通過するとローレベルの信号に戻る。
図3は、給紙搬送系の制御ブロックを示す図である。
同図に示すように、モーター制御部60は、全体制御部50からの駆動指示に基づき、駆動モーター81と82のそれぞれの回転と停止の切り替えを制御する。ここでは、プリントジョブの開始に伴い、駆動モーター81と82をそれぞれ一定のシステム速度で回転させ、プリントジョブが終了すると、駆動モーター81と82を停止させる。モーター制御部60は、それぞれの駆動モーター81、82の回転速度をフィードバック制御する。
〔3〕レジスト動作
図4は、給紙カセット31から繰り出された2枚の用紙Sに対するレジスト動作を示すタイミングチャートである。なお、同図に示す時点t1よりも前に、駆動モーター81、82のそれぞれが既に回転駆動されているものとする。
ここで、所定時間を加算するのは、用紙とローラー間のスリップや搬送速度の微小な変動などによる搬送ばらつきをこの所定時間内に吸収して、用紙後端が搬送ローラー33を確実に通過した時点で電磁クラッチ91をオフできるようにするためである。換言すると、用紙後端が搬送ローラー33を通過していないのに、電磁クラッチ91のオフによる駆動力伝達の遮断が生じてしまうことを確実に防止するためである。
そして、クラッチ制御部70は、時点t6から所定時間Tsが経過すると(時点t7)、電磁クラッチ92への駆動電圧の供給を遮断(オフ)する。
従って、時点t7で電磁クラッチ92への電圧供給を遮断(オフ)させれば、用紙Saの後端がレジストローラー34を通過後、駆動モーター82の回転駆動力のレジストローラー34への伝達を遮断させることができる。つまり、用紙Saの搬送中には、確実にレジストローラー34に回転駆動力を伝達させて、レジストローラー34をシステム速度で安定して回転させることができる。
この電磁クラッチ92への電圧供給の遮断(オフ)からレジストローラー34の回転停止までに要する時間を短縮するために、本実施の形態では、用紙搬送中の電磁クラッチ92の伝達トルク(以下、「クラッチトルク」という。)を第1の値Tc1としたとき、電磁クラッチ92への電圧供給の遮断に先立って、クラッチトルクを第1の値Tc1よりも小さい第2の値Tc2に強制的に低下させるクラッチトルクの切り替え制御を行う。この切り替え制御の詳細については、後述する。
クラッチ制御部70は、用紙Sbの搬送再開から所定時間Tfが経過すると(時点t11)、電磁クラッチ91だけをオフさせる。そして、クラッチ制御部70は、用紙Sbの後端がレジストセンサー38の検出位置を時点t12で通過してから所定時間Tsが経過すると(時点t13)、電磁クラッチ92への電圧供給を遮断(オフ)させる。これにより、レジストローラー34が停止する。
〔4〕モーター制御部60とクラッチ制御部70の構成
図5は、モーター制御部60とクラッチ制御部70の構成を示すブロック図である。なお、図5は、駆動モーター82と電磁クラッチ92の制御を説明するための図になっており、駆動モーター81と電磁クラッチ91については省略されている。
回転制御部62は、駆動モーター82の回転を制御する。具体的には、回転制御部62は、リモート信号により回転と停止を指示する。駆動モーター82は、回転制御部62からの回転指示を受け付けると、駆動ドライバー61からの供給電流により回転駆動を行い、停止指示を受け付けると回転駆動を停止させる。
そして、その取得ごとに、駆動モーター82の回転速度がシステム速度で一定に維持されるように、駆動モーター82に対して速度指示(増速、減速または現状維持)を行う。
駆動モーター82の回転制御により、駆動モーター82の励磁コイルに流れる電流量が変わり、これに伴い、駆動ドライバー61から駆動モーター82への供給電流の大きさも変化する構成になっている。例えば、駆動モーター82の回転負荷が大きい場合、減速気味になるので駆動ドライバー61から駆動モーター82への供給電流が増加する。逆に、駆動モーター82の回転負荷が小さい場合、増速気味になるので駆動ドライバー61から駆動モーター82への供給電流が低減される。
負荷トルク検出部63は、カバー開閉検出センサー26によりサイドカバー25が開閉されたことが検出されると、負荷トルク測定処理を実行する。
同図に示すように負荷トルク検出部63は、カバー開閉検出センサー26の検出結果に基づきサイドカバー25が閉じられたことを判断すると(ステップS1で「Yes」)、前回の測定から所定時間を経過しているか否かを判断する(ステップS2)。所定時間は、これ以下の短い時間であれば、その間にユーザーによる操作が介在したとしても、駆動モーター82の回転負荷が大きく変動することが生じないと想定される時間として予め決められており、例えば1時間としたり数時間としたりすることができる。なお、レジストローラー34の新品への交換やメンテナンスなどによりカバー開閉が行われた場合には、経過時間の長さに関係なく、ステップS3以降の処理を実行するとしても良い。
前回の測定処理から所定時間を経過していることを判断すると(ステップS2で「Yes」)、プリントジョブを実行していない非画像形成時に駆動モーター82をフィードバック制御により一定速度、ここではシステム速度で回転駆動させる(ステップS3)。
負荷トルク検出部63は、レジストローラー34の空回転中に駆動ドライバー61から駆動モーター82への供給電流の大きさを監視して、供給電流の大きさに基づき駆動モーター82に掛かる現在の負荷トルクを測定する(ステップS5)。
供給電流値と負荷トルクの対応関係は、予め実験などにより適正値が求められる。例えば、Ia<Ib<Ic・・の関係の場合に、Tra<Trb<Trc・・の関係になっている。この対応関係を示すテーブル67は、負荷トルク検出部63の記憶部(不図示)に予め格納される。
ここで、負荷トルクTrβの値は、予め実験などにより求められる。レジストローラー34の回転負荷の変動に比べると負荷トルクTrβの変動幅は小さいことが多く、測定値Trαとの差分をとれば、負荷トルクTr2を精度良く求めることができるからである。
これにより、駆動モーター82の現在の供給電流値が判れば、電磁クラッチ92の現在の負荷トルクTr2を求めることができる。
なお、上記ではサイドカバー25の開閉に伴って負荷トルク測定処理が実行されるとしたが、これとは別に、負荷トルク検出部63は、プリントジョブ実行中に搬送中の用紙Sの後端がレジストローラー34を通過する瞬間に負荷トルクが大から小に急峻に変化するときのその変化を検出する用紙後端通過検出処理を実行する。この検出の結果は、後述のクラッチトルクの切り替え制御に用いられる。
トルク設定部71は、電磁クラッチ92のクラッチトルクTcとして、第1の値Tc1とこれよりも小さい第2の値Tc2のそれぞれを設定する。
レジストローラー34が用紙Sを搬送しているときには、用紙Sを搬送していないときに比べて、電磁クラッチ92に掛かる負荷トルクTr1がかなり大きくなる。このためクラッチトルクTc1は、用紙Sの搬送中の負荷トルクTr1に負けることがなく、駆動モーター82の回転駆動力がレジストローラー34に確実に伝達されるように、負荷トルクTr1に対してかなり大きな値が予め実験などで決められる。
レジストローラー34の空回転中には、電磁クラッチ92に掛かる負荷トルクTr2が用紙搬送中の負荷トルクTr1よりもかなり小さくなる。クラッチトルクTc2と負荷トルクTr2の大小関係がTc2<Tr2になると、ローター921に対してアーマチュア922がすべるようになって、ローター921とアーマチュア922の接触面同士の摩耗が進み易くなるので好ましくない。
本実施の形態では、上記のように負荷トルクTr2の大きさがある程度変動することを考慮して、Tc2の設定が図8に示す負荷トルクとクラッチトルクの対応関係を示すテーブル78を参照することにより行われる。
負荷トルクとクラッチトルクとの対応関係は、予め実験などで適正値が求められ、例えばTra<Trb<Trc・・の関係の場合に、Tca<Tcb<Tcc・・の関係になっている。テーブル78は、トルク設定部71の記憶部(不図示)に予め格納される。
電磁クラッチ92のオンとオフのタイミングは、図4に示すタイミングに従う。具体的には図4において、オン/オフ制御部72は、例えば1枚目の用紙Saに対して時点t4で電磁クラッチ92への駆動電圧の供給を開始し、時点t7で電磁クラッチ92への電圧供給を遮断(オフ)する。
このように時点t6〜t7の間において、電磁クラッチ92への電圧供給の遮断に先立って、クラッチ電圧をVc1からVc2に切り替え制御するのは、電磁クラッチ92への電圧供給の遮断からレジストローラー34の回転が停止するまでに要する時間Txを短縮するためである。以下、クラッチ電圧の切り替え制御を行う実施例の場合と行わない比較例(従来に相当)の場合とで時間Txにどの程度の違いが生じるかについて、比較例、実施例の順に説明する。
図10は、比較例の場合における用紙搬送中のレジストセンサー38の出力、負荷トルクTr、クラッチ電圧Vc、クラッチ電流Ic、クラッチトルクTc、ローラー回転速度Vsの変化の様子を示すタイミングチャートである。なお、同図の時点t6、t7は、図4に示す時点t6、t7に相当する。
クラッチ電圧Vcは、電磁クラッチ92の励磁コイルに供給される駆動電圧を示し、クラッチ電流Icは、励磁コイルに流れる電流を示し、クラッチトルクTcは、電磁クラッチ92のローター921とアーマチュア922間に発生する伝達(摩擦)トルクを示している。
搬送中の用紙Sの後端がレジストセンサー38の検出位置を通過(時点t6)してから、レジストローラー34を通過(時点t51)した後、時点t7で電磁クラッチ92への電圧供給が遮断(オフ)される。時点t6〜t7までの時間が図4に示す所定時間Tsになる。
クラッチトルクTc1は、用紙搬送中の負荷トルクTr1よりもかなり大きな値に設定されているので、時点t7では実際の負荷トルクTr2よりも過大といえる。
クラッチトルクがTc3を下回ると(時点t52以降)、吸引力F1が付勢ばねの付勢力F2(図2)を下回る。これにより、アーマチュア922がローター921から離間すると(アーマチュアの釈放)、駆動モーター82からレジストローラー34への回転駆動力の伝達が遮断される。
アーマチュア922が釈放されると、時点t52以降、レジストローラー34には駆動力が伝達されなくなるので、レジストローラー34の回転速度が徐々に低下していき、最後に停止に至る(時点t53)。電磁クラッチ92への電圧供給の遮断(時点t7)からアーマチュア922の釈放(時点t52)までに要する時間を時間Ta、時点t52からレジストローラー34の停止までに要する時間をTdとすると、時間TaとTdを足し合わせた時間Tx1が、電磁クラッチ92への電圧供給の遮断からレジストローラー34の回転停止までに要する時間に相当する。
時間Taの長さと電磁クラッチ92への電圧供給の遮断時における伝達トルクTcの大きさとは、その遮断時の伝達トルクTcが大きいほど時間Taも長くなるという関係を有する。このことは、換言すると、電圧供給の遮断時における伝達トルクTcをTc1よりも小さくすれば、遮断までの間に亘ってTc1を固定したままの比較例に比べると、時間Taを短くできることを意味する。
〔6〕実施例
図11は、実施例の場合における用紙搬送中のレジストセンサー38の出力〜ローラー回転速度Vsの変化の様子を示すタイミングチャートである。なお、同図の時点t6、t51、t7は、図10に示す時点t6、t51、t7に相当する。
この時点t61は、負荷トルクがTr1からTr2に変化した時点t51の直後の時点である。本実施の形態では、負荷トルク検出部63の用紙後端通過検出処理により、搬送中の用紙Sの後端がレジストローラー34を通過した時点t51を検出して、時点t51から所定時間Tj、例えば数ミリ秒が経過した時点t61にクラッチ電圧をVc1からVc2に切り替える制御をしている。なお、所定時間Tjを0に設定するとしても良い。
クラッチ電圧Vc1は、比較例と同じ大きさのクラッチ電圧であり、トルク設定部71で設定されたクラッチトルクTc1に対応するクラッチ電圧に等しい。
時点t61でクラッチ電圧がVc1からVc2に低下したことに起因してクラッチ電流がIc1から徐々に低下しており、このクラッチ電流Icの低下により、クラッチトルクTcが徐々に低下していき、電磁クラッチ92のオフ時点t7までの間に、クラッチトルクTcがTc1からTc2まで低下している。上記のようにクラッチトルクTc2は、レジストローラー34の空回転時の負荷トルクTr2以上なので、時点t7に至るまでの間、アーマチュア922がローター921に対してすべることがない。
図4に示すように1枚目の用紙Saと2枚目の用紙Sbをこの順に搬送する場合、用紙Saの後端がレジストローラー34を通過後、レジストローラー34の回転が停止するタイミングを実施例では比較例に対して時間ΔTだけ前倒しできる、つまり早くできる。これにより、2枚目の用紙Sbの給紙開始タイミング(時点t6)を比較例よりも前倒しすることが可能になる。3枚目以降の各用紙Sについても同様に前倒しすることができるようになる。これにより、全体的に各用紙に対する給紙開始タイミングとレジストローラー34の回転再開のタイミング(時点t4、t10)なども前倒しできるようになるので、単位時間当たりの用紙給送可能枚数が増えて、プリントの生産性(単位時間当たりのプリント枚数)の向上を図ることができる。
例えば、作像動作の速度制限により、図4において2枚目の用紙Sbに対するレジストローラー34の回転再開、つまり二次転写位置241への搬送開始のタイミングを時点t10から変更できない(固定される)構成の場合を想定する。
この短い時間内で、2枚目の用紙Sbの繰り出し開始からその用紙Sbのループ形成終了までの動作を完了しようとすれば、用紙Sbの搬送速度をより高速化しなければならなくなる。用紙搬送速度を高速化するには、搬送ローラー33をより高速で回転させなければならず、このためには駆動モーター82に通常よりも大きな電流を供給する必要が生じ、それだけ駆動モーター82の消費電力が大きくなってしまう。
実施例の構成では、比較例よりもレジストローラー34の回転停止タイミングを前倒しできるので、レジストローラー34の回転停止(時点t63)から回転再開(固定の時点t10)までの時間に余裕が生じる。その余裕の程度によって2枚目の用紙Sbの給紙速度をシステム速度のままに維持できれば、比較例の場合に用紙搬送速度を高速化する構成よりも駆動モーター82の消費電力を低減でき、省エネルギー化を図れる。
図12は、電磁クラッチ92のクラッチトルクの切り替え制御の内容を示すフローチャートであり、搬送される1枚の用紙Sに対する電磁クラッチ92のオンからオフまでの間の処理内容を示している。このクラッチトルクの切り替え制御は、クラッチ制御部70により実行される。
測定済の負荷トルクを取得する(ステップS22)。この取得は、モーター制御部60の記憶部64に格納されている負荷トルクの測定値を読み出すことにより行われる。
搬送中の用紙Sの後端がレジストローラー34を通過したか否かを判断する(ステップS24)。ここでは、モーター制御部60の負荷トルク検出部63から用紙後端通過の検出結果をまだ受け取っていないときに否定的な判断を行い、受け取った時点で肯定的な判断を行う。
具体的には、クラッチ制御部70は、図9に示すテーブル79を参照して、ステップS23で求めたクラッチトルクの適正値Tc2に対応するクラッチ電圧を読み出し、電磁クラッチ92への供給電圧を、これまでのクラッチ電圧Vc1から、読み出したクラッチ電圧Vc2に低下させる。
以上説明したように本実施の形態では、搬送中の用紙後端がレジストローラー34を通過後、電磁クラッチ92への電圧供給の遮断までの間に、その電圧供給の遮断に先立って、クラッチトルクを用紙搬送中のTc1からこれよりも小さいTc2に強制的に低下させる制御を行っている。これにより、電磁クラッチ92への電圧供給の遮断の時点では、クラッチトルクが用紙搬送中のTc1よりも小さいTc2まで下がっている。
上記実施の形態1では、用紙間隔Pwが変動した場合について特に考慮しなかったが、本実施の形態2では、用紙間隔Pwが変動した場合にクラッチトルクTc2の大きさを変えるとしており、この点が実施の形態1と異なっている。以下、説明の重複を避けるため、実施の形態1と同じ内容についてはその説明を省略し、同じ構成要素については、同符号を付すものとする。
用紙間隔Pwは、使用する用紙Sの種類(普通紙、厚紙、薄紙、普通紙以外のコート紙や光沢紙など)や温湿度などの装置周辺環境により、用紙Sが搬送ローラー33やレジストローラー34で搬送されるときの用紙表面とローラー表面との摩擦抵抗の大きさが変わって搬送力に微妙な差が生じることにより、所定の公差の範囲内で変動する場合がある。
レジストローラー34の回転停止をより早めるには、図11において電磁クラッチ92への電圧供給遮断のタイミング(時点t7)をより早めれば良く、電磁クラッチ92への電圧供給遮断のタイミングを早めるには、所定時間Tsを短い時間に変更すれば良い。
破線のグラフの例で示すように、クラッチ電圧をVc1からVc2aまで低下させた場合、クラッチトルクがTc2aまで低下した後、時点t7で電磁クラッチ92への電圧供給が遮断されると、クラッチトルクがTc2aから徐々に下がっていくが、時点t64でTc3に至り、アーマチュア922が釈放される。
従って、クラッチトルクの切り替え制御を複雑化することなく、例えば用紙間隔Pwが適正範囲内の場合、上記ステップS23で求めた適正値をクラッチトルクTc2の基準値α0として用い、用紙間隔Pwが適正範囲よりも狭くなった場合、クラッチトルクTc2を基準値α0よりも小さな値に補正することにより、用紙間隔Pwの大きさに応じて、レジストローラー34の回転停止タイミングを調整することが可能になる。
測定した用紙間隔Pwが適正範囲の下限値Pbよりも小さいか否かを判断する(ステップS52)。適正範囲は、例えば2秒以上、3秒以下などの範囲が予め決められている。
プリントジョブ終了までの間に、測定された用紙間隔PwがPbよりも小さいと判断されると(ステップS52で「Yes」)、その用紙間隔Pwに応じたクラッチトルクTc2の値αを求める(ステップS53)。ここでは、用紙間隔PwとクラッチトルクTc2との対応関係を示すテーブル77(図15)が参照される。
ここで、テーブル77のクラッチトルク欄の「適正値」とは、図12に示すステップS23で求められたTc2の適正値に相当する。「適正値−α1」のα1とは、用紙間隔Pw1と下限値Pbとの差分(=Pb−Pw1)の大きさ、つまり用紙間隔Pwが適正範囲から小さくなる方向に外れた分だけ、レジストローラー34を早く停止させる(停止を前倒しする)のに必要なクラッチトルクTc2の、本来の適正値からの下げ幅に相当する。
用紙間隔PwとクラッチトルクTc2との対応関係は、予め実験などにより決められる。具体的には、負荷トルクTr2の大きさによってクラッチトルクTc2の適正値の大きさもが変わるので、その適正値の大きさごとに、異なる用紙間隔Pwのそれぞれのときに、次の用紙Sの先端がレジストローラー34に到達する時点でレジストローラー34の回転が停止しているようになるα1、α2・・の値が決められる。
なお、Tr2は、Tc2との大小関係で、アーマチュア922のすべりが生じるか生じないかの境界を示す値といえる。従って、Tc2=Tr2とした場合、レジストローラー34の回転中にTc2とTr2のそれぞれにある程度のばらつきが生じ、一時的にTc2<Tr2の関係になれば、その間、アーマチュア922のすべりの発生があり得る。そのようなばらつきがあってもTc2≧Tr2の関係が維持されるように、Tc2をTr2に対してある程度の余裕をもった大きさに設定することが望ましい。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、テーブル78を参照して、クラッチトルクTc2の適正値を設定するとしたが、これに限られない。
例えば、Tr2とTc1との中間値を求めて、求めた中間値をTc2の適正値とすることができる。また、負荷トルクTr2<負荷トルクTr1<クラッチトルクTc1の関係から、Tc2の適正値を、Tr2とTr1との中間値に設定するとしても良いし、Tr1とTc1との中間値に設定するとしても良い。
(3)上記実施の形態では、搬送中の用紙Sの後端がレジストローラー34を通過したことを、用紙搬送中における負荷トルクTrの検出結果(Tr1からTr2への変化)に基づき推定するとしたが、この方法に限られない。例えば、レジストセンサー38が用紙Sの後端を検出してから所定時間の経過時を、用紙Sの後端がレジストローラー34を通過したことの推定とすることもできる。
この切り替え制御を、用紙通過直後または通過と同時に開始することに代えて、例えば搬送中の用紙Sの後端がレジストローラー34を通過する直前に開始、具体的には用紙Sの後端から距離ΔL(例えば数mm)だけ先端側に位置する部分がレジストローラー34を通過した時点に開始する構成とすることもできる。
従って、その時間内にクラッチトルクをTc1からより小さなTc2まで落としておくことができるようになり、またクラッチトルクの減衰にある程度の時間がかかる場合でも、クラッチトルクのTc1からTc2への低下をより確実に行っておくことができるようにもなる。用紙搬送性に影響を与えない範囲で、装置構成(Tc1やTr1の差分、クラッチトルクの減衰に要する時間など)に応じて、クラッチトルクTcの切り替え制御の開始タイミングを、用紙通過直後、通過と同時または通過直前に決めることができる。
(4−1)例えば、駆動モーター82への速度指示と負荷トルクとの間に対応関係がある場合に、その速度指示を負荷トルクの測定結果とみなす方法をとることもできる。
具体的には、負荷トルクが基準よりも1段階大きな値に変化した場合、システム速度を維持すべく、電流値を1段階増加させるために1段階の増速指示を行い、基準よりも2段階大きくなると電流値を2段階増加させるために2段階の増速指示を行い、逆に負荷トルクが基準よりも1段階小さくなると電流値を1段階低減させるために1段階の減速指示を行う場合、1段階の増速指示が基準よりも負荷トルクが1段階大きくなったことを示し、1段階の減速指示が基準よりも負荷トルクが1段階小さくなったことを示すことになる。
(4−2)上記の駆動モーター82への速度指示と負荷トルクの関係と同様に、レジストローラー34の空回転中に駆動モーター82のエンコーダーパルス信号の周波数と負荷トルクとの間に一定の対応関係がある場合には、その対応関係に基づき、負荷トルクTr2の測定時に駆動モーター82から出力されるエンコーダーパルス信号の周波数に対応する負荷トルクを求め、求めた負荷トルクを現在の負荷トルクTr2とすることができる。
(4−3)さらに、駆動モーター82がDCブラシレスモーターの場合、その巻線電流は、巻線のインダクタンス成分の影響を受け、モーター回転数と負荷トルクの大きさによって位相が変化する特性を有する。プリンター100では、モーター回転数がシステム速度で一定にされるため、位相の変化そのものが負荷トルクの変化を表すことになる。
(5)負荷トルクTr2は、空回転中のレジストローラー34の1回転の周期F内で変動することが多いので、例えば空回転中に所定の時間間隔ごとに負荷トルクを測定し、各測定値の平均値や、測定された負荷トルクが周期的に変動している場合に各周期の最大値の平均値を、負荷トルクTr2の値と決めることができる。所定間隔をできるだけ短くして測定値の数を多くとることが望ましい。なお、1回の測定値を負荷トルクTr2の値とすることもできる。
カバー開閉は、例えば発生したジャムの解除、装置本体内部のメンテナンス、部品の交換などの操作を行うときにユーザにより実行される。このようなジャム解除やメンテナンスなど操作が行われた場合、その操作の前後でレジストローラー34の回転負荷に何らかの変動をもたらす可能性があるので、この操作を契機に測定を実行すれば、そのような変動が生じていたとしても、その変動後の負荷トルクを測定することができる。
このウォームアップは、電源供給からプリント開始可能なレディ状態に至るまでの間に実行され、ウォームアップ中には駆動モーター81の回転駆動により感光体ドラム11や中間転写ベルト21などを空回転させて、その動作確認や画質調整のための画像安定化動作などが実行される構成のものが多い。この感光体ドラム11などの空回転中に、これらと並行して、駆動モーター82の回転駆動とともに電磁クラッチ92のオンにより、レジストローラー34を空回転させて、負荷トルクを測定することができる。
(7)上記実施の形態では、クラッチトルクTcのTc1からTc2への切り替えを
クラッチ電圧VcのVc1からVc2への切り替えにより行うとしたが、これに限られない。クラッチトルクTcがTc1からTc2に切り替え可能な回路構成であれば良い。例えば、電源から電磁クラッチ92に電力を供給するための電源ライン上に可変抵抗を設け、クラッチトルクの切り替え時に、電磁クラッチ92への供給電圧を一定のまま可変抵抗の抵抗値Rを、クラッチトルクTc1に対応する抵抗値R1からクラッチトルクTc2に対応する抵抗値R2(>R1)に変更する構成が考えられる。
また、画像形成装置に限られず、スキャナーなどの画像読取装置にセットされた原稿の読取位置への搬送に適用することもできる。
38 レジストセンサー
60 モーター制御部
61 駆動ドライバー
62 回転制御部
63 負荷トルク検出部
64 記憶部
67、77、78、79 テーブル
70 クラッチ制御部
71 トルク設定部
72 オン/オフ制御部
81、82 駆動モーター
91、92 電磁クラッチ
100 プリンター(画像形成装置)
921 ローター
922 アーマチュア
F1 吸引力
F2 付勢力
Pw 用紙間隔
Tc クラッチトルク
Te、Tg 電磁クラッチへの電圧供給の遮断からアーマチュアの釈放までに要する時間
Tj、Ts 所定時間
Vc クラッチ電圧
Vc1、Vc2 駆動電圧
Claims (13)
- 駆動源と搬送回転体との間に介在する電磁クラッチを入り動作させて、前記駆動源の駆動力を前記搬送回転体に伝達して、当該搬送回転体を回転させてシートを搬送し、当該シートの後端が前記搬送回転体を通過した後、前記電磁クラッチへの電力供給を遮断するシート搬送装置であって、
シート搬送中の前記電磁クラッチの伝達トルクを第1の値としたとき、前記搬送回転体により搬送されているシートの後端が前記搬送回転体を通過する直前の時点から前記遮断までの間に前記電磁クラッチの伝達トルクを前記第1の値よりも小さい第2の値に強制的に低下させる制御を行う制御手段を備え、
前記直前の時点は、前記シートの後端から距離ΔLだけ搬送方向先端側に位置する部分が前記搬送回転体を通過した時点であり、
前記距離ΔLは、前記搬送回転体による前記シートの搬送中に前記伝達トルクの前記第2の値への低下を開始させても搬送性に影響を与えることのない、前記シートの後端から搬送方向先端側の範囲の長さを示し、
前記第2の値は、
前記搬送回転体がシートを搬送していない空回転中に前記電磁クラッチに掛かる負荷トルク以上の大きさであることを特徴とするシート搬送装置。 - 前記制御手段は、
前記搬送回転体により搬送されているシートの後端が当該搬送回転体を通過したことを判断する判断手段を備え、
前記判断が行われてから前記遮断までの間に、前記伝達トルクを前記第1の値から前記第2の値に低下させることを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。 - 前記制御手段は、
前記搬送回転体の空回転中に前記負荷トルクを測定する測定手段を備え、
前記第2の値を、前記測定手段による測定値以上で前記第1の値未満の範囲内の値に設定することを特徴とする請求項1または2に記載のシート搬送装置。 - 前記測定手段は、
前記シート搬送装置に電源が供給されたとき、または当該装置内部を遮蔽する閉姿勢と開放する開姿勢とに開閉可能なカバー部材の開閉が行われたときに、前記搬送回転体を空回転させて前記測定を実行することを特徴とする請求項3に記載のシート搬送装置。 - 前記駆動源は、モーターであり、
前記測定手段は、
前記搬送回転体を一定速度で回転させようとするとき、前記モーターへの供給電流の大きさが前記負荷トルクの大きさにより変化する特性を有するモーターである場合、当該モーターへの供給電流の大きさに基づき前記負荷トルクを測定し、または、前記モーターの巻線に流れる電流の位相が前記負荷トルクの大きさにより変化する特性を有するモーターである場合、当該位相の変化に基づき前記負荷トルクを測定することを特徴とする請求項3または4に記載のシート搬送装置。 - 前記測定手段は、
所定の時間間隔ごとに前記負荷トルクを測定し、
前記制御手段は、
前記測定された負荷トルクの値が周期的に変動している場合、各周期の最大値の平均値を前記測定値とすることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載のシート搬送装置。 - 前記電磁クラッチは、
供給される電圧が小さくなるに伴って前記伝達トルクが小さくなる特性を有し、
前記制御手段は、
前記電磁クラッチへの供給電圧を、前記伝達トルクが前記第1の値になっているときの第1の電圧値からこれよりも小さい第2の電圧値に下げることにより、前記伝達トルクを前記第1の値から前記第2の値に低下させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のシート搬送装置。 - 前記制御手段は、
前記電磁クラッチへの供給電圧をパルス幅変調することにより、前記第1の電圧値から前記第2の電圧値に下げることを特徴とする請求項7に記載のシート搬送装置。 - 電源から前記電磁クラッチに電力を供給するための電源ライン上に設けられた可変抵抗を備え、
前記制御手段は、
前記可変抵抗の抵抗値を変更することにより、前記第1の電圧値から前記第2の電圧値に下げることを特徴とする請求項7に記載のシート搬送装置。 - 前記電磁クラッチへの電力供給の遮断は、
当該電磁クラッチへの電圧供給の遮断により行われることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のシート搬送装置。 - 画像処理の対象となるシートをシート搬送部の搬送回転体により搬送する画像処理装置であって、
前記シート搬送部として、請求項1〜10のいずれか1項に記載のシート搬送装置を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 画像処理の対象となるシートをシート搬送装置により搬送する画像処理装置であって、
前記シート搬送装置は、
駆動源と搬送回転体との間に介在する電磁クラッチを入り動作させて、前記駆動源の駆動力を前記搬送回転体に伝達して、当該搬送回転体を回転させてシートを搬送し、当該シートの後端が前記搬送回転体を通過した後、前記電磁クラッチへの電力供給を遮断し、
シート搬送中の前記電磁クラッチの伝達トルクを第1の値としたとき、前記搬送回転体により搬送されているシートの後端が前記搬送回転体を通過する直前の時点から前記遮断までの間に前記電磁クラッチの伝達トルクを前記第1の値よりも小さい第2の値に強制的に低下させる制御を行う制御手段を備え、
前記直前の時点は、前記シートの後端から距離ΔLだけ搬送方向先端側に位置する部分が前記搬送回転体を通過した時点であり、
前記距離ΔLは、前記搬送回転体による前記シートの搬送中に前記伝達トルクの前記第2の値への低下を開始させても搬送性に影響を与えることのない、前記シートの後端から搬送方向先端側の範囲を示し、
前記画像処理装置は、
像担持体への画像形成のタイミングに合わせてシートを転写位置に搬送するレジストローラー対、または前記シートをその画像読取のタイミングに合わせて読取位置に搬送するレジストローラー対を備え、
前記搬送回転体は、前記レジストローラー対であり、
前記シート搬送装置は、
前記レジストローラー対よりもシート搬送方向上流側に配された搬送ローラーを備え、
第1のシートの後端が前記レジストローラー対を通過後、当該シート搬送装置の電磁クラッチへの電力供給を遮断して当該レジストローラー対の回転を停止させ、当該回転停止状態のレジストローラー対に向けて前記搬送ローラーにより第2のシートを搬送させ、当該第2のシートの先端が前記回転停止状態のレジストローラー対のニップに当接した後、前記タイミングに至ると、前記電磁クラッチを入り動作させて前記レジストローラー対の回転を再開させ、当該第2のシートを当該レジストローラー対により搬送するレジスト動作を実行し、
前記シート搬送装置の制御手段は、
前記第1のシートと前記第2のシートのシート間隔を測定する測定手段を備え、
前記測定されたシート間隔が第1の間隔からこれよりも狭い第2の間隔に変動した場合、前記第2の値を、前記第1の間隔に応じた値から前記第2の間隔に応じた値に下げる補正を行うことを特徴とする画像処理装置。 - 前記制御手段は、
前記レジストローラー対がシートを搬送していない空回転中に前記電磁クラッチに掛かる負荷トルクを取得し、
前記第2の値を補正すれば、当該補正後の第2の値が前記取得された負荷トルクよりも小さくなる場合には、前記補正を禁止して、前記第2のシートの搬送を、前記シート間隔が前記第1の間隔の場合よりも遅らせることを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015229644A JP6679899B2 (ja) | 2015-11-25 | 2015-11-25 | シート搬送装置および画像処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015229644A JP6679899B2 (ja) | 2015-11-25 | 2015-11-25 | シート搬送装置および画像処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017095244A JP2017095244A (ja) | 2017-06-01 |
JP6679899B2 true JP6679899B2 (ja) | 2020-04-15 |
Family
ID=58816552
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015229644A Active JP6679899B2 (ja) | 2015-11-25 | 2015-11-25 | シート搬送装置および画像処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6679899B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6901933B2 (ja) * | 2017-07-31 | 2021-07-14 | 日本電産サンキョー株式会社 | 搬送機構およびこれを備える媒体処理装置、並びに搬送方法 |
JP7371392B2 (ja) | 2019-08-21 | 2023-10-31 | コニカミノルタ株式会社 | 画像形成装置 |
-
2015
- 2015-11-25 JP JP2015229644A patent/JP6679899B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017095244A (ja) | 2017-06-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8899581B2 (en) | Image processing apparatus, rotation control method for motor, and computer-readable recording medium | |
JP2010030721A (ja) | 記録媒体搬送装置及び画像形成装置 | |
JP2011057412A (ja) | 搬送装置、画像形成装置、被搬送媒体搬送方法、プログラム | |
JP6578961B2 (ja) | シート搬送装置、画像処理装置およびシート搬送制御方法 | |
JP2019077538A (ja) | シート給送装置及び画像形成装置 | |
JP2010002744A (ja) | 画像形成装置および準備動作実行方法 | |
JP6679899B2 (ja) | シート搬送装置および画像処理装置 | |
JP2006256814A (ja) | 駆動装置 | |
JP2005345894A (ja) | 画像形成装置 | |
JP5831601B2 (ja) | 搬送装置、画像形成装置、被搬送媒体搬送方法、プログラム | |
JP6838452B2 (ja) | 駆動装置および画像形成装置 | |
JP6743647B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2008169039A (ja) | 画像形成装置及び記録媒体供給方法 | |
US8575789B2 (en) | Image forming apparatus | |
US10906762B2 (en) | Sheet conveyance apparatus and image forming apparatus | |
JP2018205535A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2012140212A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2008030888A (ja) | 給紙装置および画像形成装置および給紙装置の制御方法 | |
US20170166412A1 (en) | Sheet feeder, image forming apparatus, and image forming system | |
JP2006248677A (ja) | 画像形成装置、シート搬送方法 | |
JP6808477B2 (ja) | 画像形成装置 | |
US20200296242A1 (en) | Sheet conveyance device and image reading device including same | |
JP2008046545A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2019099282A (ja) | シート搬送装置及び画像形成装置 | |
US20230105752A1 (en) | Sheet conveyance apparatus and image forming apparatus |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181115 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190913 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190924 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20191118 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200218 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200302 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6679899 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |