JP6678530B2 - ワイヤハーネスのコネクタ保持方法及び保持構造 - Google Patents

ワイヤハーネスのコネクタ保持方法及び保持構造 Download PDF

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本発明は自動車用ワイヤハーネスにコネクタを保持する方法及び保持する構造に関する。
自動車用ワイヤハーネスは、電力供給及び信号伝達の目的で、エンジンルームやドア内、室内等、車両の隅々に配策されている。自動車用ワイヤハーネスは、幹線及び幹線から分岐した複数の支線を含むものであって、支線の端末にはコネクタ(雌コネクタ)が接続されている。当該支線のコネクタを部品側のコネクタ(雄コネクタ)に嵌合することによって、所望の部品をワイヤハーネスに装着することができる。
支線に設けられたコネクタ(オプションコネクタともいう)の数は、車両の種類やオプション装備等に応じた部品点数によって、必要とされる数が異なるが、ワイヤハーネスの製造、管理を効率化するために、ワイヤハーネスの種類(品番)をできるだけ少なく抑えて共通仕様化する方法が一般的となっている。この場合ワイヤハーネスは、部品点数の多い車両に合わせた数のコネクタを備えており、車両の組み立て時に、作業者が必要なコネクタを選択的に使用する。よって部品点数が少ない車両の場合、組み立て時に使用されなかったコネクタ(いわゆる付け捨てコネクタ)があり、この付け捨てコネクタが走行時の振動等で車体パネルや他の部品等に接触すると、異音が発生してしまう問題がある。
この異音対策として、コネクタを幹線に固定する保持構造が提案されている。例えば特許文献1では、ゴム帯の両端に係合布(いわゆるマジックテープ(登録商標)等)を取付けた保持構造が開示されており、この保持構造は、ワイヤハーネスの幹線にコネクタを沿わせた状態で、これら両者の外周に前記ゴム帯を巻き付け、ゴム帯の一端の雄係合布と他端の雌係合布を係合することによって両者を固定するものである。
特開平11−26059号公報
上記方法の場合、特許文献1の図5に示されているように、コネクタの大半部分は露出しており、幹線に固定された当該露出部分ごと車体パネルや他の部品等に接触すると、異音が発生したり、接触によって露出部分が破損したりする課題がある。付け捨てコネクタであっても、オプション装備の追加注文等により、一旦納車した後に使用される可能性があるため破損は好ましくない。
また、組み立て作業時に選択的に使用される際、コネクタに露出部分があると、組み立て工程において工具等と接触して破損してしまう恐れもある。さらに、このような破損に留意することによって、作業者の作業効率が低下してしまう問題もある。
このため、露出部分を発生させない手段として、発泡樹脂シート等で形成された保護材を用いてコネクタを覆い、この被覆されたコネクタをテープ部材によって幹線に固定する方法が用いられている。図1は、このような従来技術の一例を示す図であり、(A)は保護材101a(保持具101)上にコネクタ70を配置した状態を示す平面図、(B)はコネクタ70が保持具101で被覆された状態を示す平面図、(C)は保持具101で被覆されたコネクタ70を幹線30に固定した状態の平面図である。
図1の従来技術では、まず(A)のように所定形状にカットされたシート状の保護材101aを備える保持具101の上に、支線50の末端、及び末端に接続されたコネクタ70を配置し、折返し線102で保持具101を折り返した後、保持具101の側縁に形成された接着層101bによって、折り重なった保持具101の側縁同士を接着する。その後、(B)のように支線50を覆う保持具101の外周にテープ部材113を巻き付けて、接着層101bが形成されていない側縁101dの開口からコネクタ70が抜け出ないように固定する。次に、(B)のように保持具101に被覆されたコネクタ70を、(C)に示すように幹線30に沿わせ、その後、幹線30、及び保持具101に被覆されたコネクタ70の両者の外周にテープ部材15を巻き付けることによって、幹線30にコネクタ70を固定することができる。
このように保護材101aによってコネクタを覆うと、コネクタの露出部分が発生しないため、上述した異音の発生や破損の問題は解決できる。しかし、コネクタ70を折返し線102や接着層101bとの位置関係を意識しながら保持具101の上に配置する等、一定程度の作業精度が求められる。また、このような位置決め精度の要求に加えて、側縁の接着層101bの接着、及びテープ部材113の巻き付け作業も必要となるため、コネクタ70の固定作業の困難性が増してしまう課題がある。一般に、車両の組み立て工程はコンベアによる流れ作業であり、短時間での繰り返し作業であるから、作業の困難性が増大すると、コネクタを固定する保持構造の品質にばらつきを招いてしまう。
また、発泡樹脂シートである保護材101aの形状は、図1(A)に示すように複雑な形状にカットされており、その側縁の一部のみに接着層101bが形成されている仕様のため、単純形状の発泡樹脂シート(例えば、長方形にカットされ片面全体に粘着部が形成されているもの)に比較して、価格が高いという課題もある。自動車のワイヤハーネスは多数のコネクタを含んでいるため、コネクタ毎の保持具のコストが上昇すると、車両全体としてのコスト高が積算効果により看過できないものとなってしまう。
本発明は、上記した課題に着目してなされたものであり、走行時の異音の発生及びコネクタの損傷等を抑制できると共に、固定作業が容易であって、低コスト化を図れるワイヤハーネスのコネクタ保持方法及び保持構造を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明に係る自動車用ワイヤハーネスのコネクタの保持方法は、幹線から分岐した支線の端末に接続したコネクタを該幹線に保持する保持方法であって、緩衝性部材からなるシート状の保護材を備える保持具を、前記幹線に巻回することにより、前記保持具を前記幹線に固定する幹線支持工程と、前記保持具が巻回された幹線と前記コネクタを抱え込むように前記幹線と前記コネクタを前記保持具で巻回して、前記コネクタを覆った状態で保持固定するコネクタ保持工程と、を有し、前記幹線支持工程は、前記保持具の中央部に前記幹線を挟み込むように折り畳んで、該保持具を二つ折りの状態で前記幹線に固定し、前記コネクタ保持工程は、前記コネクタを前記二つ折りした保持具で巻回して、前記コネクタを保持固定することを特徴とする。
上記自動車用ワイヤハーネスのコネクタの保持方法において、前記保護材は、少なくとも前記幹線に接する領域の一部に接着層を備えており、前記幹線支持工程は、前記接着層により前記保持具を前記幹線に接着して固定することが好ましい。
上記自動車用ワイヤハーネスのコネクタの保持方法において、前記保持具は、前記幹線に接する保護材の一方の面全面に接着層を備えており、前記幹線支持工程は、前記保持具の中央部に前記幹線を挟み込むように折り畳んで、該保持具を前記接着層により二つ折りの状態で接着して前記幹線に固定することが好ましい。
上記自動車用ワイヤハーネスのコネクタの保持方法において、前記幹線及び前記コネクタを覆う前記保持具の外周をテープ部材で巻回することにより、前記コネクタを覆った状態で保持固定する第2のコネクタ保持工程を更に備えることが好ましい。
上記自動車用ワイヤハーネスのオプションコネクタの保持方法において、前記保持具は、巻回して前記コネクタを保持する領域の端部に第2の接着層を備えており、前記コネクタ保持工程において、前記保持具を前記コネクタに巻回した後、前記保持具の端部を前記第2の接着層により接着固定することが好ましい。
上記自動車用ワイヤハーネスのオプションコネクタの保持方法において、前記保持具は、前記保護材の面のうち、幹線に接しない面の端部に第2の接着層を備えており、前記コネクタ保持工程において、前記二つ折りした保持具を前記コネクタに巻回後、前記二つ折りした保持具の端部を前記第2の接着層により接着固定することが好ましい。
上記した目的を達成するために、本発明に係る自動車用ワイヤハーネスのコネクタの保持構造は、自動車用ワイヤハーネスの幹線から分岐した支線の端末に接続したコネクタを該幹線に保持する保持構造であって、緩衝性部材からなるシート状の保護材を備える保持具前記幹線巻回することにより固定される支持部と、前記保持具が巻回された幹線と前記コネクタとを抱え込むように前記幹線と前記コネクタとを前記保持具で巻回することによって前記コネクタを覆った状態で保持固定する保持部と、を備え、前記支持部は、前記保持具をその中央部で前記幹線を挟み込むように二つ折りの状態に折り畳むことによって前記幹線に固定され、前記保持部は、前記コネクタを前記二つ折りした保持具で巻回することによって前記コネクタを保持固定することを特徴とする。
上記自動車用ワイヤハーネスのコネクタの保持構造において、前記保持部の外周を包囲して固定するテープ部材を備えることが好ましい。
上記自動車用ワイヤハーネスのコネクタの保持構造において、前記テープ部材の幅は前記コネクタの幅よりも小さいことが好ましい。
上記自動車用ワイヤハーネスのコネクタの保持構造において、前記保持部は端部に接着部を備えることが好ましい。
上記自動車用ワイヤハーネスのコネクタの保持構造において、前記保護材は発泡樹脂シートであることが好ましい。
本発明のコネクタの保持方法及び保持構造によれば、走行時の異音の発生及びコネクタの損傷等を抑制できると共に、固定作業が容易であって、低コスト化を図ることができる。
従来技術の一例を模式的に示す図であり、(A)は保持具101上にコネクタ70を配置した状態を示す平面図、(B)はコネクタ70が保持具101で被覆された状態を示す平面図、(C)は保持具101で被覆されたコネクタ70を幹線30に固定した状態の平面図。 本発明に係るワイヤハーネスのコネクタの保持構造10を模式的に示す図であり、(A)は二つのコネクタ70が幹線30に支持されている状態を示す上面図、(B)は(A)におけるコネクタ70の保持構造10の拡大斜視図、(C)は(B)のコネクタ70を保持構造10から引き抜いた状態を示す拡大斜視図。 本発明に係るワイヤハーネスのコネクタの保持方法、保持具、及び保持構造の一実施形態を模式的に示す図であり、(A)は保持具1の上に幹線30を配置した状態を示す上面図、(B)は保持具1の一方の端部を巻回して幹線30に固定した状態を示す径方向(A−A方向)断面図、(C)は保持具1の中央部及び他方の端部で、幹線30とコネクタ70を巻回して保持固定した状態を示す径方向断面図。 本発明に係るワイヤハーネスのコネクタの保持方法、保持具、及び保持構造の別の実施形態を模式的に示す図であり、(A)は保持具1の中央部に幹線30を配置した状態を示す上面図、(B)は保持具1の中央部で幹線30を挟む込むと共に、保持具1の中央部以外の部分を重ね合せて接着した状態を示す径方向(A−A方向)断面図、(C)は重ね合せた保持具1で、幹線30とコネクタ70を巻回して保持固定した状態を示す径方向断面図。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図2は本発明に係るワイヤハーネスのコネクタの保持構造10を模式的に示す図であり、(A)は幹線30から分岐した二つの支線50の端末に接続されたコネクタ70が幹線30に保持されている状態を示す上面図、(B)は(A)におけるコネクタ70の保持構造10の拡大斜視図、(C)は(B)のコネクタ70を保持構造10から引き抜いた状態を示す拡大斜視図である。
図2に示されるように、本実施形態に係るコネクタの保持構造10は、保護材1aを備える保持具1を有しており、保持具1を幹線30に巻回することにより固定される支持部3と、支持部3とコネクタ70を挟持するように保持具1を巻回することによって、コネクタ70を保持する保持部5とを備える。保持具1の基体となる保護材1aは、柔軟性を有する軽量かつ低コストである材料であって、衝撃緩衝性を有するものであれば特に限定されないが、本実施形態ではそのような材料として発泡ウレタン製の発泡樹脂シートを用いている。
保持構造10は、保持部5の外周を包囲して固定するテープ部材15を備えていることが好ましい。後述するように、テープ部材15を備えていない状態であっても、例えば保持部5の保持具1の端部に接着層(第2の接着層)1cを設けることにより、支持部3とコネクタ70を挟持するように巻回された保持具1の端部を安定的に固定することが出来るが、保持部5の外周全体にテープ部材15を巻き付けることによって、端部に接着層(第2の接着層)1cが形成されていない保持具1を使用する場合であっても、安定的にコネクタ70を保持固定することが可能となる。さらに、両者(第2の接着層1c及びテープ部材15)を併用することにより、より強固に安定的に固定することができ、走行時に強い振動や衝撃を受けた場合であっても、コネクタ70が保持構造10から離脱することを確実に抑制できる。
保持部5において、支持部3とコネクタ70を挟持するように巻回される保持具1は、図2(B)に示すように、支線50が接続するコネクタ70の支線接続面70aを直接覆わないように巻回されている。すなわち、保持部5の側面のうち、少なくとも支線接続面70aが位置する側面は開口5aとなっており、支線接続面70aは開口5aを介して外部空間と繋がっている。このような構成にすることで、作業者は支線5を引っ張ることによって、開口5aを通してコネクタ70を引き抜くことができる。引き出すだけの簡易な作業でコネクタ70を使用することが可能となる。
保持具1の幹線方向の幅W1(保持構造10の支持部3及び保持部5の幅)は、コネクタ70の幅W70より長いことが好ましい。これにより、開口5aから支線接続面70aが突き出すことなく、コネクタ70が保護材1a(保持具1)により保護され、かつ、使用時には開口5aからコネクタ70を容易に引き出すことができる。
一方、従来技術の場合には、図1(C)に示すようにコネクタ70は全ての面が保護材101a(保持具1)によって覆われているため、コネクタ70の使用時には、テープ部材113を取り外し、その後、袋状の保護具101からコネクタ70を取り出す作業が必要となり、本発明を使用する場合に比べて作業工程が多い。
図2(A)のように、テープ部材15の幅W15は、コネクタ70の幅W70より小さいことが好ましい。テープ部材15の幅W15がコネクタ70の幅W70以上になると、テープ部材15による固定が強固になり過ぎてしまい、コネクタ70の使用時に、上記した引き抜き作業が困難になる場合がある。また、無理に引き出すことによって、コネクタ70の側面70bに配設されたコネクタロック等(図示せず)が破損してしまうことがある。
次に、上記した保持構造10を実現するための保持方法について、図3及び図4を参照して説明する。図3は、本発明に係るワイヤハーネスのコネクタの保持方法、保持具、及び保持構造の一実施形態を模式的に示す図である。図3の実施形態において、保持具1は図3(A)に示すような矩形の発泡ウレタン製の発泡樹脂シートの保護材1aを基体として備えている。保持具の長手方向の一方の端部を図3(B)のように幹線30に巻回することによって、保持具1と幹線30を固定する(幹線支持工程)。保持構造10において、幹線支持工程により幹線30に固定された部分が支持部3である。
この際の固定方法は、簡易な作業で実施できる方法であれば特に限定されず、単に保護材1aを幹線30に強く複数回巻き付けることによっても固定は可能であるが、例えば、図3(A)、(B)のように、幹線30と接する保護材1aの領域の一部に、予め接着層1bが形成されている保護具1を用いると、接着層1bによって保持具1と幹線30を接着固定でき、利便性が高い。図3では、前記接着層1bは保護具1の一方の端部から幹線30を1回巻回する長さに相当する領域に形成されており、これにより幹線30の外周面全体にわたって保持具1と幹線30を接着できるため、強固に固定できる。
次に図3(C)のように幹線30に巻回固定された保持具1の外周面にコネクタ70を配置し、幹線30、支持部3及びコネクタ70を挟持するように、保持具1の中央部及び他方の端部(幹線30に固定されていない端部)を巻回する(コネクタ保持工程)。保持構造10において、コネクタ保持工程により、保持具1がコネクタ70を支持部3と挟持した状態で保持固定する部分が保持部5である。
保持具1の他方の端部(幹線30に固定されていない端部)は接着層(第2の接着層)1cを備えていてもよく、これにより図3(C)に示すように、巻回後に保持具1の終端(他方の端部)を接着固定することができる。第2の接着層1cは、保持具1が巻回してコネクタ70を保持する領域の端部に設けられていれば良く、図3(c)では保持具1の両面のうち、径方向内側の面の端部に形成されているが、これに限定されない。例えば、径方向外側の面の端部に設けられており、端部を若干内側に折り曲げることによって、第2の接着層1cを接着固定しても良い。
ただし、保持部5における保持具1のうち、コネクタ70と接する部分は接着層を備えていないものとする。コネクタ70に保持具1が接着してしまうと、前述したコネクタ70の使用時に、保持構造10からコネクタ70を容易に引き出せなくなってしまう。
図4は、本発明に係る別の実施形態を示す。図4の実施形態において、保持具1は図4(A)に示すような矩形の発泡ウレタン製の発泡樹脂シートの保護材1aを基体として備えており、一方の面の全面に接着層1bを有している。図4(A)のように、保持具1の接着層1bを有する面の中央部に幹線30を配置し、保持具1の両端部が略一致するように折り畳むと、二つ折りした保持具1の中央部に幹線30を挟持することができる。保持具1は接着層1bにより二つ折りの状態で固定されると共に、保持具1の中央部の接着層1bと幹線30が接着固定され(幹線支持工程)、幹線30に固定される支持部3が形成される(図4(B))。
その後、図4(C)のように幹線30に固定された支持部3の保持具1の外周面にコネクタ70を配置し、二つ折りした保持具1でコネクタ70を覆うように巻回する。保持構造10において、この二つ折りした保持具1がコネクタ70を支持部3と挟持して保持する部分が保持部5となる。
保持具1の一方の面(接着層1bを有しない面)の端部は、図4(B)に示すように接着層(第2の接着層)1cを備えていてもよく、これにより図4(C)に示すように、巻回後に二つ折りに重ね合わされた保持具1の終端を接着固定することができる。なお、保持具1の両端部の終端同士は、必ずしも図4(B)のように完全一致させる必要はなく、保持具1の長手方向の位置を若干ずらして接着層1b同士を接着しても良い。これによって、不一致部分の接着層1bに、上記した端部の接着層(第2の接着層)1cと同様の役割を持たせることができる。すなわち、接着層1b同士を接着する際、図4(B)の下側の保護材1aの端部の接着層1bが若干露出するようにすると、図4(C)において径方向外側の保護材1aの端部(巻回後の保持具1の終端)をこの露出した接着層1bによって接着固定することができる。
なお、接着層1bは必ずしも保持具1の片面全面に形成されている必要はなく、幹線30を挟持する中央部、及び保持具1が重なり合う部分の一部に形成されていれば接着固定は可能であるが、保持具1の製造コストの観点からは全面に接着層が形成されたものの方が製造が容易なため有利と言える。
保持部5における保持具1のうち、コネクタ70と接する領域は、図3の実施形態同様に接着層を備えていないものとする。コネクタ70に保持具1が接着してしまうと、前述したコネクタ70の使用時に、保持構造10から容易に引き出せなくなってしまう。
このようにして図3又は図4で示した保持方法により実現された保持構造10に対して、さらに保持具1(保持部5)の外周をテープ部材15によって包囲すると(第2のコネクタ保持工程)、安定的にコネクタ70を保持固定することができるようになる(図2(B))。
以上のように実現される本発明によれば、コネクタ70は保持具1で覆われているため、走行時の振動等で車体パネルや他の部品等にコネクタ70が接触し、異音が発生したり、コネクタ70が破損したりすることが抑制される。
また、図1における従来技術と比較して、使用する保持具1の形状は、図3及び図4に示すような単純形状(矩形)で良く、保持具1の低コスト化を図ることができる。さらに、図4に示すように、接着層1bが片面全面に形成されている場合には、保持具1として一般的な仕様の発泡樹脂シートを用いることができるため、図3のように保護具1の一部のみに接着層1bが形成されている場合と比較して、さらに低コスト化が可能となる。なお、別途テープ部材15を用いることによって、保持具1としては接着層1b、第2の接着層1cを有しない発泡樹脂シートを用いることも可能であり、その場合には、発泡樹脂シートとして一層安価なものを使用することができる。
また、固定作業において、シート状の1枚の保持具1に幹線30やコネクタ70を巻き付ける単純な保持方法であるため、図1の従来技術のような位置決め精度の要求はなく、作業が容易である。特に、接着層を有しない保持具1を用いる場合や、図4で示した実施形態のように接着層1bが片面全面に形成されている保持具1を使用する場合には、コネクタ70や幹線30の位置決めに特段の注意を払う必要がないため、求められる作業精度は、図1の従来技術に比べて格段に低い。その結果、組み立て工程において作業者が効率良くコネクタ70を固定作業することが可能となり、コネクタを固定する保持構造の品質のばらつきも抑えられる。
一方、コネクタ70を使用する際には、保持構造10からコネクタ70を引き抜くだけで良く、従来技術に比べて使用時の作業性も良好である。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は、上記した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。例えば、保持具1の耐衝撃性を向上するために、保持具1は、複数回にわたってコネクタ70及び支持部を巻回する構成であっても良い。また、保持具1は耐衝撃性を向上するため複数層構造を有するものであっても良く、用途に応じて種々選択できる。
1 保持具
1a 保護材
1b 接着層
1c 接着層(第2の接着層)
3 支持部
5 保持部
10 保持構造
15 テープ部材
30 幹線
50 支線
70 コネクタ

Claims (11)

  1. 自動車用ワイヤハーネスの幹線から分岐した支線の端末に接続したコネクタを該幹線に保持する保持方法であって、
    緩衝性部材からなるシート状の保護材を備える保持具を、前記幹線に巻回することにより、前記保持具を前記幹線に固定する幹線支持工程と、
    前記保持具が巻回された幹線と前記コネクタを抱え込むように前記幹線と前記コネクタを前記保持具で巻回して、前記コネクタを覆った状態で保持固定するコネクタ保持工程と、
    を有し、
    前記幹線支持工程は、前記保持具の中央部に前記幹線を挟み込むように折り畳んで、該保持具を二つ折りの状態で前記幹線に固定し、
    前記コネクタ保持工程は、前記コネクタを前記二つ折りした保持具で巻回して、前記コネクタを保持固定することを特徴とするコネクタの保持方法。
  2. 前記保護材は、少なくとも前記幹線に接する領域の一部に接着層を備えており、
    前記幹線支持工程は、前記接着層により前記保持具を前記幹線に接着して固定することを特徴とする請求項1に記載のコネクタの保持方法。
  3. 前記保持具は、前記幹線に接する保護材の一方の面全面に接着層を備えており、
    前記幹線支持工程は、前記保持具の中央部に前記幹線を挟み込むように折り畳んで、該保持具を前記接着層により二つ折りの状態で接着して前記幹線に固定することを特徴とする請求項に記載のコネクタの保持方法。
  4. 前記幹線及び前記コネクタを覆う前記保持具の外周をテープ部材で巻回することにより、前記コネクタを覆った状態で保持固定する第2のコネクタ保持工程を更に備えることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のコネクタの保持方法。
  5. 前記保持具は、巻回して前記コネクタを保持する領域の端部に第2の接着層を備えており、
    前記コネクタ保持工程において、前記保持具を前記コネクタに巻回した後、前記保持具の端部を前記第2の接着層により接着固定することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のコネクタの保持方法。
  6. 前記保持具は、前記保護材の面のうち、幹線に接しない面の端部に第2の接着層を備えており、
    前記コネクタ保持工程において、前記二つ折りした保持具を前記コネクタに巻回後、前記二つ折りした保持具の端部を前記第2の接着層により接着固定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のコネクタの保持方法。
  7. 自動車用ワイヤハーネスの幹線から分岐した支線の端末に接続したコネクタを該幹線に保持する保持構造であって、
    緩衝性部材からなるシート状の保護材を備える保持具前記幹線巻回することにより固定される支持部と、
    前記保持具が巻回された幹線と前記コネクタとを抱え込むように前記幹線と前記コネクタとを前記保持具で巻回することによって前記コネクタを覆った状態で保持固定する保持部と、
    を備え
    前記支持部は、前記保持具をその中央部で前記幹線を挟み込むように二つ折りの状態に折り畳むことによって前記幹線に固定され、
    前記保持部は、前記コネクタを前記二つ折りした保持具で巻回することによって前記コネクタを保持固定することを特徴とするコネクタの保持構造。
  8. 前記保持部の外周を包囲して固定するテープ部材を備えることを特徴とする請求項に記載のコネクタの保持構造。
  9. 前記テープ部材の幅は前記コネクタの幅よりも小さいことを特徴とする請求項に記載のコネクタの保持構造。
  10. 前記保持部は端部に接着層を備えることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載のコネクタの保持構造。
  11. 前記保護材は発泡樹脂シートであることを特徴とする請求項から10のいずれか1項に記載のコネクタの保持構造。
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