JP6677390B2 - セキュリティ物品及びセキュリティ物品ユーザの識別の同時認証 - Google Patents

セキュリティ物品及びセキュリティ物品ユーザの識別の同時認証 Download PDF

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Description

[001]本発明は、セキュリティ物品を認証するための装置及びセキュリティ物品を認証するための方法に関する。より詳細には、本発明は、セキュリティ物品が本物であるかどうかを決定すること、セキュリティ物品のユーザが認定されているかどうかを決定すること、及び/又はそのようなユーザを識別することのうちのいずれにも関する。本発明は、出入国又はチェックポイント管理にも関する。
[002]セキュリティチェックポイントは、政府又は民間企業などの権限者が、個人の身元や個人のその他の信用証明物を、その個人を特定の区域に入れることを許可する前に、確認することを可能にする。セキュリティチェックポイントは、国間の境界、及び国内の制限区域やその他の立入禁止区域を囲む境界などの境界において見られ、これは、交通の要衝(空港など)、軍の又はその他のセキュリティに敏感な区域又は領域、駅、バス乗り場、港及び海運の造船所、病院、司法組織の裁判所、コンピュータサーバ又はデータセンター用の建物及び保管室、警察署、研究所、競技場やコンサートホールなどのイベント会場、またオフィスビル、政治機関及び研究施設などの建物においてとその内部、建設現場、銀行、ホテル、さらに、立ち入りを認めるセキュリティ物品の有効性と、個人の身元又は個人が特定の区域への立ち入りを認められているかどうかを確認することが望ましいその他の場所である。
[003]セキュリティ物品は、通常、様々な技術分野から選ばれ、様々な供給業者によって製作され、またセキュリティ物品の様々な構成部品において具体化された、様々なセキュリティ要素又は特徴のいくつかの層によって保護される。セキュリティ物品の保護を破るためには、偽造者は、暗黙の材料のすべてを手に入れ、また必要とされる加工技術のすべてを利用する必要があり、これはなかなかやり遂げられない作業である。たとえばセキュリティ物品用のセキュリティ特徴は、一般に、「コバート(目に見えない)」セキュリティ特徴と「オバート(目に見える)」セキュリティ特徴に分類され得る。「コバート」セキュリティ特徴によって提供される保護は、このような特徴が、専用機器、及び検出に関する知識を必要とするという考えに依拠する一方、「オバート」セキュリティ特徴は、自力の人間の感覚で検知可能であるという考えに依拠する。
[004]セキュリティ物品が本物であるかどうか、ユーザが上記物品の正規ユーザであるかどうかを判定するために、セキュリティ物品を認証し、上記物品のユーザを識別するのに現在使用されている装置及び方法は、いくつかの欠点を示す。それらは、特に、時間が掛かり、費用がかさみ、複雑であり、人の介入や高い人件費を必要とし、またセキュリティ物品の真正性の判定やユーザの識別に失敗する場合がある。
[005]したがって、本発明の目的は、セキュリティ物品が本物であるかどうか、ユーザがそのセキュリティ物品の正規ユーザであるかどうかを判定するために、セキュリティ物品を認証するための装置及び方法を提供することにある。装置及び方法は、安全性、信頼性、速さ、費用、使い易さ、及び自動化の1つ又は複数に関して改善されているのが好ましい。
[006]上述の目的及び問題は、いずれかの独立請求項の発明の対象によって解決される。さらに好適な実施形態は、従属請求項によって定義される。
[007]本発明の1つの実施形態によれば、セキュリティ物品を認証するための装置が提供され、装置は、セキュリティ物品から人物情報を取り込むように構成された人物情報取り込みデバイスと、セキュリティ物品上及び/又は内のセキュリティ特徴の物性を検出するように構成されたセキュリティ特徴検出器と、出力デバイスと、を備え、取り込まれた人物情報と、セキュリティ物品上及び/又は内のセキュリティ特徴の検出された物性が、セキュリティ物品が本物であるかどうかを決定するように処理され、出力デバイスが、決定を示す信号を出力するように構成される。
[008]本明細書に説明される装置は、セキュリティ物品ユーザから生体データを取り込むように構成された生体データ取り込みデバイスをさらに備え、取り込まれた生体データが、セキュリティ物品ユーザがセキュリティ物品の正規ユーザであるかどうかを少なくとも部分的に決定するように、取り込まれた人物情報と比較されるのが好ましい。
[009]本明細書に説明される装置は、取り込まれた人物情報及び検出された物性の処理と、セキュリティ物品が本物であるかどうかの決定を行うように構成されたプロセッサをさらに備えるのが好ましい。
[010]いくつかの実施形態において、本明細書に説明されるセキュリティ特徴検出器は、磁気検出器、導電率計、及び光学検出器のうちの少なくとも1つを備える。いくつかの実施形態において、本明細書に説明される装置は、セキュリティ特徴の物性を活性化させるように構成された刺激デバイスをさらに備える。
[011]いくつかの実施形態において、本明細書に説明される装置は、装置の場所を特定するための位置測定デバイスをさらに備え、位置測定デバイスは、任意選択で、装置の場所が、予め定められた場所の範囲にない場合に警報信号を生成し、及び/又は、装置が予め定められた場所から取り外される場合に装置を無効にするように動作可能であるる。
[012]いくつかの実施形態において、人物情報取り込みデバイスは、カメラ、光スキャナ及び電子データ取り込みデバイスのうちの少なくとも1つを備える。電子データ取り込みデバイスは、セキュリティ物品に取り付けられた電子記憶デバイスから、人物情報を無線で取り込むように構成された無線デバイスを備えるのが好ましい。
[013]いくつかの実施形態において、本明細書に説明される装置は、セキュリティ物品を受け取り、且つ、セキュリティ物品から、人物情報、及びセキュリティ特徴の物性を取り込むように構成されたセキュリティ物品受け取りデバイスをさらに備える。
[014]本発明のさらなる実施形態によれば、セキュリティ物品を認証し、上記セキュリティ物品の正規ユーザを認証及び/又は識別するためのこのような装置又は方法の用例も提供する。
[015]本発明の別の実施形態によれば、セキュリティ物品から人物情報を取り込むステップと、セキュリティ物品上及び/又は内のセキュリティ特徴の物性を検出するステップと、取り込まれた人物情報と検出された物性を処理して、セキュリティ物品が本物であるかどうかを決定するステップと、決定を示す信号を出力するステップと、を含む、セキュリティ物品を認証するための方法が提供される。
[016]物性を検出するステップが、セキュリティ特徴の磁気特性、セキュリティ特徴の電気特性、及びセキュリティ特徴の光学特性のうちの少なくとも1つを検出することを含むのが好ましい。光学特性を検出することが、放出、反射、又は吸収された光の光強度、発光波長、反射波長、吸収波長、及び光偏光のうちの少なくとも1つを検出することを含むのがより好ましい。
[017]いくつかの実施形態において、方法は、セキュリティ物品ユーザから生体データを取り込むステップと、取り込まれた生体データを取り込まれた人物情報と比較して、セキュリティ物品ユーザがセキュリティ物品の正規ユーザであるかどうかを、少なくとも部分的に決定するステップと、をさらに含む。
[018]いくつかの実施形態において、方法は、セキュリティ特徴を外部刺激に晒すことによって、物性を活性化させることをさらに含む。
[019]いくつかの実施形態において、人物情報は、セキュリティ物品を光学的にスキャンすること、セキュリティ物品の画像を取り込むこと、及びセキュリティ物品に取り付けられた電子メモリデバイスから電子データを取り込むことのうちの少なくとも1つによって、取り込まれる。
[020]本発明の実施形態は、本発明の実施形態の非限定的な例として、添付図面のうちの1つ又は複数を参照して、以下の詳細な説明においてさらに説明され、図面では、同様の符号が図面のいくつかの考察全体を通して同様の要素を表す。
[021]より詳細には、セキュリティ物品を認証するための装置、セキュリティチェックポイント、及び動作方法の例が、ここで、以下の添付図面を参照して説明される。
本発明の一実施形態による、セキュリティ物品を認証するための装置の概略図である。 本発明の一実施形態による、セキュリティ物品の概略図である。 本発明の一実施形態による、セキュリティチェックポイントの概略図である。 本発明の一実施形態による、例えば自動出入国管理の一部としての電子ゲートの概略図である。 本発明の一実施形態による、また、例えば、図4Aに関連して示され、説明されるような構成の一部としてのセキュリティコンソールの概略図である。
定義
[022]以下の定義は、この説明に述べられ、特許請求の範囲に列挙される用語の意味を解釈するのに使用されるものである。
[023]本明細書において使用される際、不定冠詞「a」は、1つだけではなく2つ以上も示し、必ずしもその指示対象の名詞を単数に限定するものではない。
[024]本明細書において使用される際、「about(約)」という用語は、問題の量又は値が、指定された特定の値又はその近辺の他の値であってもよいことを意味する。一般に、ある一定の値を表す「about(約)」という用語は、その値の±5%の範囲を表すものである。1つの例として、「about 100(約100)」と言う語句は、100±5の範囲、すなわち、95〜105の範囲を表す。一般に、「about(約)」の用語が使用される場合、本発明による同様の結果又は効果が、示された値の±5%の範囲で得られ得ると予想され得る。
[025]本明細書において使用される際、「and/or(及び/又は)」という用語は、上記グループの要素のうちの全て又は1つのみのいずれかが存在し得ることを意味する。例えば、「A and/or B(A及び/又はB)」は、「Aのみ、又はBのみ、又はAとBの両方」を意味するものとする。「only A(Aのみ)」の場合、この用語は、Bがない、すなわち、「Aのみで、Bがない」という可能性に及ぶ。
[026]本明細書において使用される際、「comprising(備えている)」という用語は、非排他的で、オープンエンドであるものとされる。したがって、例えば、化合物Aを含む被覆組成物は、Aに加えて、その他の化合物も含み得る。しかしながら、「comprising(含んでいる)」という用語はまた、「consisting essentially of(基本的に〜から成っている)」及び「consisting of(〜から成っている)」のより限定的な意味にも及び、例えば、「化合物Aを含んでいる被覆組成物」が、(基本的に)化合物Aから成り得るようにする。
[027]「security feature(セキュリティ特徴)」という用語は、通常、認証目的で使用され得る要素を表すのに使用される。このように、「security feature(セキュリティ特徴)」は、画像又はグラフィック要素の形態とすることができる。
[028]本明細書において使用される際、「security article(セキュリティ物品)」という用語は、普通、少なくとも1つのセキュリティ特徴によって、偽造物又は不正手段から保護される物品を指す。
[029]本明細書において使用される際、「security article user(セキュリティ物品ユーザ)」という用語は、装置(本発明に開示された)の場所において識別される、また、装置の場所を越えて又は本明細書に開示されたセキュリティチェックポイント若しくは電子ゲートを越えて進むことが認められる、個人を表すのに使用される。本明細書において使用される際、「security officer(セキュリティ担当者)」という用語は、本発明に開示された装置を使用して、セキュリティ物品ユーザを識別することを担当する個人を表すのに使用される。本明細書において使用される際、「maintenance person(メンテナンス係員)」という用語は、本発明に開示された装置のメンテナンス及び修理を担当する個人を表すのに使用される。
[030]本明細書において使用される際、「biographic information(人物情報)」という用語は、セキュリティ物品ユーザ、セキュリティ担当者、又はメンテナンス係員の個人生活に関係した情報を表すのに使用される。
[031]本明細書において使用される際、「biometric data(生体データ)」という用語は、セキュリティ物品ユーザ、セキュリティ担当者、又はメンテナンス係員の身体特徴を表すのに使用される。
[032]本明細書において使用される際、「sensor(センサ)」及び「detector(検出器)」という用語は、任意の所望の観察可能物を感知又は検出する任意のデバイス、構成要素、又は機器を指す。
[033]「ultraviolet(UV)(紫外)」という用語は、400nmよりも短い波長を呼ぶのに使用される。「visible(VIS)(可視)」という用語は、400nm〜700nmのスペクトル領域を呼ぶのに使用される。「infrared(IR)(赤外)」という表現は、700nm〜10000nmの波長、好ましくは700〜2500nmのスペクトル領域を呼ぶのに使用される。
[本発明の詳細な説明]
[034]本開示は、その様々な態様、実施形態、及び/又は特定の特徴若しくは子構成要素のうちの1つ又は複数を通して、以下に詳細に示されるような利点のうちの1つ又は複数を明らかにするものである。本明細書に示される事項は、例としてのものであり、本発明の実施形態の説明的な考察のみを目的とし、本発明の原理及び概念的側面の最も有用で容易に理解される説明であると考えられるものを提供するために提示される。この点で、本発明の根本的な理解に必要であるよりも詳細に、本発明の構造的詳細を示すつもりはなく、本発明の形態が実際にどのように具体化され得るかを、当業者に明らかにする図面により説明がなされる。理解されるべきは、例示的な概略表現のうちの少なくともいくつかは、本発明の態様をより明確に図示するために、必ずしも正確な縮尺で描かれていない、ということである。
[035]本発明の特定の実施形態のいずれの説明も、説明及び解説を目的として提示されている。それらは、包括的なものでも、本発明を開示された的確な形態に限定するものでもなく、また、多くの修正形態及び変形形態が、上記の教示に照らして可能であるのが明らかである。本発明の原理及びその実用化を最もよく説明して、考えられた特定の用途に適するような様々な修正形態により、本発明及び様々な実施形態を最もよく利用することを当業者に可能にさせるために、例示的な実施形態が選ばれ、説明されている。
[036]本発明の実施形態は、一般には、セキュリティ物品の認証又はそれを認証することに関する。同様に、本発明の実施形態は、一般には、セキュリティ物品ユーザ、セキュリティ担当者、又はメンテナンス係員であり得る個人の識別又はそれを識別することに関する。
[037]本発明は、上記セキュリティ物品上及び/又は内にあるセキュリティ特徴の真正性を確認することにより、本明細書に説明されるセキュリティ物品を認証するための装置及び方法を提供する。
[038]セキュリティ物品は、様々なサイズの文書、特定の周知の寸法を有する文書、綴じられた文書、冊子型文書、綴じられていない文書、シート状の文書、一枚用紙の文書、カード状の文書、及びカードを含む。セキュリティ物品の典型的な例は、パスポート、身分証明書、査証、運転免許証、会社従業員の識別バッチ、例えば銀行カード、クレジットカード及び取引カードなどの金融取引カード、立ち入り許可文書(access document)又はカード、入場券、公共交通の乗車券又はタイトル、出生証明書、個人に医療サービスを得ることを許可する健康カードなどを含むが、これらに限定されない。
[039]セキュリティ物品ユーザは、一般には、例えば、またこれらに限定されないが、旅行者、車両運転手、イベントに参加する人々、セキュアな又は制限された区域若しくはイベントで働く又はそこを訪ねる人々などから選ばれた個人である。
[040]本明細書に説明されるセキュリティ物品上及び/又は内にあるセキュリティ特徴は、コバートセキュリティ特徴、オバートセキュリティ特徴、又はオバート及びコバートセキュリティ特徴であってもよい。本明細書に説明されるセキュリティ物品上及び/又は内にあるセキュリティ特徴は、シリアル番号、印刷されたテキスト、印刷されたパターン、セキュリティインクから作られたデザイン又はコード;凹版印刷されたパターン又はデザイン;セキュリティスレッド又はストライプ;ウィンドウ;繊維;プランシェット;ホイル;デカール;ホログラム;マイクロプリント;3Dセキュリティリボン;及び/又はウォータマーク、から成ってもよい。本明細書に説明される印刷されたテキストは、人物情報若しくはその一部、生体データ若しくはその一部、及び/又は機械可読領域(MRZ:Machine Readable Zone)若しくはその一部であってもよい。本明細書に説明されるセキュリティ物品上及び/又は内にあるセキュリティ特徴は、機械可読セキュリティ特徴である。本明細書において使用される際、「machine readable security feature(機械可読セキュリティ特徴)」という用語は、セキュリティ特徴検出器を使用して測定され得る、少なくとも1つの独特な物性を示すセキュリティ特徴を指す。機械可読セキュリティ特徴は、少なくとも1つの機械可読物質を含み、上記機械可読物質は、その認証用の特定のセキュリティ特徴検出器の使用によって、インク/組成物又はインク/組成物を含む物品を認証する方法を与えるために、セキュリティ特徴検出器を使用して測定され得、また上記インク又は組成物に混合又は含まれ得る、情報を担持する材料を指す。しかしながら、一般に、本明細書に説明されるセキュリティ特徴の物性は、光学特性、磁気特性、伝導特性、及びそれらの組合せから成るグループから選択されてもよい。
[041]さらなる実施形態によれば、本明細書に説明されるセキュリティ特徴は、特殊文字、一連の英数文字、及びそれらの組合せから成るグループから選択されたコードを表すパターンである。別法として、本明細書に説明されるセキュリティ特徴は、1次元バーコード、スタック型1次元バーコード、2次元バーコード(データマトリックス又はQRコード(登録商標)など)、又は3次元バーコードである。このようなコードは、それが、通常、符号化された情報を復号するためのキー又は手順なしでは、読み取ることも理解することもできないように、符号化された形態で、付加の又は冗長な情報を含むことができる。本明細書に説明されるセキュリティ特徴が、コードを表すパターンである場合、上記パターンは、肉眼には見えないのが好ましい。
[042]いくつかの実施形態において、本明細書に説明されるセキュリティ特徴の物性は、光学特性から成る。本明細書に説明されるセキュリティ特徴の光学特性は、それが電磁スペクトルの可視領域、赤外領域、又はUV領域にある(すなわち、200nm〜2500nmの波長領域全体にある)、照明された対象からの所定の色(所定の波長)における、あらゆるスペクトル選択的な光の戻り(電磁放射)を指す。光学特性は、反射光の強度、反射波長、光学的可変特性、IR吸収光の強度、IR吸収波長、放出光の強度、発光波長、光偏光、及びそれらの組合せから成るグループから選択されるのが好ましい。さらに、本明細書に説明されるセキュリティ特徴の光学特性は、光学的可変特性、IR吸収特性、放出特性、光偏光特性、及びそれらの組合せから成るグループから選択され得るのが好ましい。
[043]光学的可変要素は、セキュリティ印刷の分野において知られている。光学的可変要素(当技術分野では、角度依存性要素又はカラーシフティング要素とも呼ばれる)は、視野角又は入射角依存の色を示し、また、一般に使用できるカラースキャニング、印刷、及びコピーの事務用機器による偽造及び/又は不正な複製から、セキュリティ物品を保護するのに使用される。光学的可変特性は、「異なる色印象」によって、様々な視野角において異なる色印象に影響を与え、これは、要素が、CIELAB(1976)系の少なくとも1つのパラメータの差を示し、好ましくは、異なる「a」値、異なる「L」値、又は異なる「b」値を示すか、或いは、様々な視野角における「a」、「b」及び「L」の値の中から選ばれた2つ又は3つの異なる値を示すことを意味する。視野角の変動に応じて様々な色又は色印象を示す光学的可変特徴とは対照的に、色一定特徴は、可視角の変動に応じた色変化又は色印象変化を示さない特徴から成る。光学的可変セキュリティ特徴の典型的な例は、例えばコレステリック液晶ポリマー被覆などの光学的可変パターンから成るか、又は、光学的可変インクから作られた印刷されたパターンから成ってもよく、上記光学的可変インクは、例えば、薄膜干渉顔料、干渉被覆顔料、コレステリック液晶顔料、又はそれらの混合物などの光学的可変顔料を含む。
[044]光学的可変特性を示す薄膜干渉顔料は、当業者には知られており、米国特許第4,705,300号、米国特許第4,705,356号、米国特許第4,721,271号、米国特許第5,084,351号、米国特許第5,214,530号、米国特許第5,281,480号、米国特許第5,383,995号、米国特許第5,569,535号、米国特許第5,571624号、及びこれらに関係した文書に開示されている。吸収材層が部分的に透過し、部分的に反射しており、誘電体層が透過しており、また反射材層が入射光を反射している、ファブリペロー反射材/誘電体/吸収材の多層構造、より好ましくは、ファブリペロー吸収材/誘電体/反射材/誘電体/吸収材の多層構造を含む薄膜干渉顔料は、特に、セキュリティの分野において使用される。
[045]干渉被覆顔料は、金属酸化物から作られた1つ又は複数の層で被覆された、チタン、銀、アルミニウム、銅、クロム、ゲルマニウム、モリブデン、又はタンタルなどの金属コアから成るグループから選択された材料から成る構造とともに、金属酸化物(例えば、チタン酸化物、ジルコニウム酸化物、スズ酸化物、クロム酸化物、ニッケル酸化物、及び銅酸化物)から作られた1つ又は複数の層で被覆された、合成又は天然雲母、その他の層状ケイ酸塩(例えば、タルク、カオリン及びセリサイト)、ガラス(例えば、ホウケイ酸塩)、二酸化ケイ素(SiO)、アルミニウム酸化物(Al)、チタン酸化物(TiO)、黒鉛、及びそれらの混合物から作られたコアから成る構造を含むが、これらに限定されず、本明細書の上に説明された構造は、例えば、G.Pfaff及びP.Reyndersによる、Chem.Rev.99(1999)の1963〜1981頁、また国際公開第2008/083894号に説明されている。
[046]コレステリック相の液晶は、その分子の縦方向軸線に垂直である、螺旋超構造の形態の分子秩序を示す。螺旋超構造は、液晶材料全体にわたる周期的な屈折率変調の起点にあり、今度は、光の決められた波長の選択的な透過/反射(干渉フィルター効果)をもたらす。コレステリック液晶ポリマーは、キラル相を有する1つ又は複数の架橋性物質(ネマチック化合物)を整列及び配向させることによって得られ得る。ピッチ(すなわち、螺旋配列の360°のフル回転が完了するまでの距離)は、特に、温度及び溶媒濃度を含む選択可能な因子を変えることによって、またキラル成分の性質及びネマチック化合物とキラル化合物との比を変えることによって調整され得る。得られるコレステリック液晶材料の色が温度などの外部因子にもう左右されないように、UV放射の影響下での架橋は、所望の螺旋形を固定することによって、ピッチを所定の状態で凍結させる。
[047]その後、コレステリック液晶材料は、続いて所望の粒径にポリマーを粉砕することにより、コレステリック液晶顔料に成形され得る。コレステリック液晶材料及びそれらの調製物から作られる被覆、薄膜、及び顔料の例は、そのそれぞれの開示が参照として本明細書に組み込まれている、米国特許第5,211,877号、米国特許第5,362,315号、及び米国特許第6,423,246号、並びに欧州特許出願公開第1213338(A1)号、欧州特許出願公開第1046692(A1)号及び欧州特許出願公開第0601483(A1)号に開示されている。
[048]本明細書に説明される光学的可変セキュリティ特徴の光学的可変特性が、電磁スペクトルの可視領域に限定されないことに留意されるべきである。例えば、光学的可変セキュリティ特徴は、少なくとも1つの視野角、選択的反射帯域の異なる位置、及び/又は、可視、IR(赤外)又はUV(紫外)領域における異なるCIE(1976)カラーインデックスパラメータ、及び/又は可視領域からIR領域、若しくはUV領域から可視領域、若しくはUV領域からIR領域へのカラーシフティング特性を示すことができる。
[049]光学的可変セキュリティ特徴の機械認証は、第1の視野角にセキュリティ特徴によって反射され及び/又は屈折する第1の光と、第2の視野角にセキュリティ特徴によって反射され及び/又は屈折する第2の光を形成するために、上記光学的可変セキュリティ特徴を照明し、この場合、第1及び第2の光は、光学的可変セキュリティ特徴の結果としての異なる分光組成を有し、第1の光、及び第2の反射された及び/又は屈折した光を捕捉し、そして2つの反射された及び/又は屈折した光/知覚された色を2つの基準色と比較することによって、行われてもよい。このような検出器の例は、国際公開第2004/097716(A1)号、国際公開第2012/001077(A1)号、及び国際公開第2013/045082(A1)号において見られる。
[050]通常、本発明の少なくともいくつかの実施形態のセキュリティ特徴検出器は、以下の説明に沿って又はそれと同様に実装されてもよい。最初に、国際公開第2004/097716(A1)号は、光学的可変セキュリティ特徴の物性を検出するのに適切なセキュリティ特徴検出器を開示している。国際公開第2004/097716(A1)号は、光学的可変セキュリティ特徴に連続した照明を供給するための様々なスペクトル特性を有する少なくとも2つの光源と、少なくとも、2つの予め定められた異なる観察角度において上記セキュリティ特徴によって反射された光を集光し、集光された光の強度に対応する電気信号を伝達するための任意選択的な集光光学系を有する少なくとも2つの受光素子と、全て、予め定められたアルゴリズムに従い、また事前設定の判定基準を使用して、光源を操作し、反映された強度値をデジタル化して格納し、上記強度値を予め格納された対応する基準値と比較し、さらに、比較結果から、真正性指標を引き出すための、アナログデジタル変換、処理、操作、及びメモリの手段と、を備え、上記光源の光を上記セキュリティ特徴に案内するための広角照明光学系を備えることを特徴とする、デバイスを開示している。
[051]国際公開第2012/001077(A1)号は、光学的可変セキュリティ特徴の物性を検出するのに適したセキュリティ特徴検出装置を開示している。国際公開第2012/001077(A1)号は、a)第1の視野角にセキュリティ特徴によって反射される第1の光、及び第2の視野角にセキュリティ特徴によって反射される第2の光を形成するために、光学的可変セキュリティ特徴を照明するように構成された光源であって、第1及び第2の光が、光学的可変マーキングの結果としての様々な分光組成を有する、光源と、b)上記第2の反射光を向け直すために、上記第2の反射光を屈折させるプリズムと、c)第1の光及び第2の屈折光を同時に捕捉する光学センサと、d)上記捕捉された第1の光及び第2の屈折光に基づき、上記光学的可変セキュリティ特徴の物性を決定する処理ユニットと、を含むデバイスを開示している。国際公開第2013/045082(A1)号は、光学的可変セキュリティ特徴の物性を検出するのに適したセキュリティ特徴検出器を開示しており、上記デバイスは、光屈折材型材料の板を備え、上記板は、2つの面、及び上記面のうちの少なくとも1つの面上に光屈折型凸部又は凹部のアレイを有し、且つ、上記光学的可変セキュリティ特徴の少なくとも一部に、直接視野、及び上記板を通した視野を、互いの脇に提供するように上記デバイスに配置され、上記板を通した上記視野は、上記凸部又は凹部における光屈折からもたらされた、角度的に偏向された視野である。
[052]放出特性に基づくセキュリティ特徴は、当技術分野では、ルミネセント材料として知られている。ルミネセント材料は、セキュリティ用途において、マーキング材料として広く使用されている。ルミネセント材料は、無機(無機ホスト結晶、又はルミネセントイオンがドープされたガラス)、有機又は有機金属(ルミネセントイオンの有機配位子との錯体)物質であってもよい。ルミネセント材料は、それらに作用する、電磁スペクトル、すなわちUV、VIS、及びIR領域における特定のタイプのエネルギーを吸収し、続いて、この吸収されたエネルギーを少なくとも一部電磁放射として放出することができる。ルミネセント材料は、特定の波長の光で曝露し、放出された光を分析することによって検出される。ダウンコンバートルミネセント材料は、高周波数(短波長)で電磁放射を吸収し、低周波数(長波長)で少なくとも一部それを再放出する。アップコンバートルミネセント材料は、低周波数で電磁放射を吸収し、高周波数で少なくとも一部その一部を再放出する。ルミネセント材料の光放出は、原子又は分子内の励起状態から生じる。ルミネセント材料は、(i)時間遅れの放射線放出が、励起放射線が取り除かれた後に観察できる、燐光性材料(通常、減衰寿命が約1μsを超える〜約100s)、及び(ii)励起時の即時放射線放出が観察できる蛍光性材料(通常、減衰寿命が1μsを下回る)に分けられ得る。蛍光性化合物も燐光性化合物も、機械可読セキュリティ特徴の実現に適している。燐光性化合物の場合、減衰特性の測定も行われてもよく、また機械可読特徴として使用されてもよい。
[053]ルミネセントセキュリティ特徴の物性を検出するためのセキュリティ特徴検出器は、発光強度対背景放射線強度を測定する際に、励起光及び光センサ(当技術分野では受光素子とも呼ばれる)でルミネセントセキュリティ特徴を照明するための光源を備えてもよい。位相検出器が、背景信号の抑圧に使用されてもよい。ルミネセント材料の検出に使用されるスペクトルの部分に応じて、光源は、パルス光を伝達する際に機械式又は光電子デバイスで使用される、通常約400nm〜約2500nmの波長用の白熱ランプ又はフラッシュランプ(例えば、キセノン高圧フラッシュランプ)、或いは通常約250nm〜約1000nmの波長に対するUV、可視又はIR領域において放出する、レーザ又は発光ダイオード(LED:Light−Emitting−Diode)であってもよい。光源は、駆動電流によって(例えば、LEDの場合)、又は駆動電圧によって(例えば、放電ランプの場合)、電力供給されてもよい。光センサ又は受光素子は、例えば、フォトダイオード(単一又はアレイ)、フォトトランジスタ又はフォトレジスタ回路、リニアCMOS又はCCDセンサであってもよい。
[054]赤外線(IR)吸収材料を含むセキュリティ特徴は、広く知られており、セキュリティ用途に使用される。セキュリティ特徴は、本明細書の上に定義されたように、約700nm〜約2500nmのスペクトル領域における電子遷移による、電磁放射の吸収に基づく。セキュリティ文書の機械認証の分野では、700nm〜1500nmの領域が好ましく、800nm〜1000nmの領域が、特に好ましい。例えば、IR吸収特徴は、定められた流通証券を認識し、その真正性を確認するために、特にカラーコピー機によって作られた複製品からそれを見分けるために、銀行業務及び販売用途における、自動通貨処理機器(現金自動預払機、自動販売機など)向けの紙幣において実装されている。IR吸収材料は、無機材料、IR吸収を協同的効果として表示する、IR吸収原子又はイオン又は実体のかなりの量を含むガラス、IR吸収有機化合物、及びIR吸収有機金属化合物(別々のカチオン及び/又は別々の配位子、又は結合した両方が、IR吸収特性を有する、カチオンの有機配位子との錯体)を含む。IR吸収化合物の典型的な例は、とりわけ、カーボンブラック、キノンジインモニウム又はアミニウム塩、ポリメチン(例えば、シアニン、スクアライン、クロコナイン)、フタロシアニン又はナフタロシアニンタイプ(IR吸収pi系)、ジチオレン、クアテリレンジイミド、金属(例えば、遷移金属又はランタニドなど)塩(例えば、フルオライド、クロライド、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、亜硝酸塩、亜硫酸塩、硫酸塩、リン酸塩、炭酸塩、ホウ酸塩、安息香酸塩、酢酸塩、クロム酸塩、六ホウ化物、モリブデン酸塩、マンガン酸塩、鉄酸塩、有機硫酸エステル、有機スルホン酸化物、有機ホスホン酸化物、有機リン酸塩、及びリン酸タングステン酸塩など)、金属酸化物(例えば、インジウムスズ酸化物、ナノ粒子形態のアンチモンスズ酸化物、ドープされた酸化スズ(IV)、SnO結晶の協同特性など)、金属窒化物を含む。その赤外線吸収が、国際公開第2007/060133(A2)号に説明されているものなど、遷移元素原子又はイオンのd殻内の電子遷移の結果である、遷移元素化合物を含むIR吸収化合物もまた、本発明のために使用されてもよい。
[055]1つ又は複数のIR吸収化合物を含むセキュリティ特徴の機械認証は、1つ又は複数のIR光源、1つ又は複数のIR検出器、アナログデジタル変換器、及びプロセッサを備えるIR認証デバイスを使用することによって行われてもよい。1つ又は複数のIR吸収化合物を含むセキュリティ特徴が、1つ又は複数のIR光源によって、同時に又は連続して照明され、1つ又は複数のIR検出器が、上記セキュリティ特徴によって反射された光の強度に対応する信号を検出し、アナログデジタル変換器が、上記信号を、データベースに格納された基準値とプロセッサによって比較されるデジタル情報に変換する。次に、IR認証デバイスが、正信号(セキュリティ特徴が本物であることを意味する)又は負信号(セキュリティ特徴が偽造物であることを意味する)を出力する。任意選択で、IR認証デバイスは、1つ又は複数の光拡散要素(集光器のような)、1つ又は複数のレンズ組立体(集束又はコリメートレンズ)、1つ又は複数の反射要素(鏡、特に半透明鏡のような)、1つ又は複数の光分散又は回析要素(プリズム、ホログラム、又は格子のような)、及び1つ又は複数の光学フィルタを備えてもよい。一構成では、IR光源は、ディフューザ又は集光器を通して所与の角度で、1つ又は複数のIR吸収化合物を含むセキュリティ特徴を照明し、IR検出器は、同じ角度で、コリメートレンズ組立体を通して反射光を受光する。任意選択的なプリズム、ホログラム又は格子が、上記セキュリティ特徴を単色放射線で照明するのにIR光源とセキュリティ特徴との間、又は、上記検出器に単色反射光を提供するのに上記セキュリティ特徴と上記検出器との間のいずれかに置かれてもよい。
[056]別の構成(国際公開第00/070536(A1)号において説明されている)では、IR光が、集束レンズ組立体を通して放出され、半透明鏡によってセキュリティ特徴に偏向され、照明方向は、上記セキュリティ特徴にほぼ垂直である。セキュリティデバイスから離れて反射される光は、また上記セキュリティ特徴にほぼ垂直な方向に、第2のレンズ組立体によってコリメートされ、プリズム又はホログラムに向けられて、スペクトルを生成する。最後に、生成されたスペクトルが、電磁スペクトルのIR領域の異なる限定領域にそれぞれが感応する、複数のIR検出器を含む検出器組立体へ、第3のレンズ組立体により集束させられる。
[057]使用される電磁スペクトルの領域に応じて、IR光源は、1つ又は複数のIR LED(特にGaAs及びAIGaAs)、1つ又は複数の半導体レーザダイオード(特にInGaAsP)、1つ又は複数の白熱(タングステンのような)ランプ、1つ又は複数のハロゲンランプ、1つ又は複数の熱エミッタ(ニクロム)、1つ又は複数のキセノンランプ、或いはそれらの組合せを含んでもよい。1つ又は複数のIR吸収化合物を含むセキュリティ特徴の機械認証に対して、好適なIR光源は、GaAs LED及びAlGaAs LED、並びにInGaAsPレーザダイオードである。IR検出器は、光電子増倍管、熱検出器、及び量子検出器から成るグループから選択される。IR吸収化合物の機械認証に対しては、量子検出器が好ましい。この範疇は、Ge(800〜1800nm)又はInGaAs(700〜1700nm)のような光起電力検出器、PbS(1000〜3600nm)又はPbSe(1500〜5800nm)のような光伝導検出器、及びCCDセンサ又はCMOSセンサ(400〜1000nm)を含む。アレイとして配置され、これにより、波長の関数として、反射光の強度のスペクトルをもたらすことができる、IR光の狭帯域に感応するGe検出器又はInGaAs検出器(すなわち、「選択波長」検出器)が特に好ましい。CCDセンサ及びCMOSセンサの利点は、それらが、リニアセンサ又は2次元センサとして提供され得、上記2次元センサが、1つ又は複数のIR吸収化合物を含むセキュリティ特徴の画像を提供することができる、ということにある。いずれの場合も、一点照明時の1つ又は複数の波長における反射光の強度か、又は上記セキュリティ特徴の画像全体のいずれかである、検出器によってもたらされた反応が、基準値と比較され、正信号又は負信号を出力する。
[058]1つ又は複数のIR吸収化合物を含むセキュリティ特徴は、パターン、画像、ロゴ、テキスト、番号、又はコード(バーコード又はQRコードのような)から成ってもよい。セキュリティ特徴は、1つ又は複数のIR吸収化合物を含む被覆組成物から作られてもよく、又は、1つ又は複数のIR吸収化合物を含む第1の部分と、電磁スペクトルの別の領域(UV又は可視)において吸収する1つ又は複数の化合物を含む第2の部分から作られてもよい。上記第2の部分が電磁スペクトルの可視領域において吸収する化合物を含む場合、両方の部分が、可視スペクトルにおいて一致した色である被覆組成物から作られている、第1及び第2の部分が画像を形成するように、セキュリティ特徴が考えられてもよい。したがって、両方の部分は、基本的に人間の目に見分けられる。上記第1及び第2の部分は、互いに隣り合っていても、互いに重なり合っていても、又は離間していてもよい。このような場合、認証デバイスは、スペクトルの可視部分において放出する1つ又は複数の光源(例えば、赤及び/又は緑のLED)と、スペクトルのIR部分において放出する1つ又は複数の光源(例えば、選択波長を有する1つ又は複数のGaAs LED)を含んでもよく、検出器は、CMOSセンサ又はCCDセンサである。任意選択で、認証デバイスは、米国特許出願公開第2005/0139681号におけるような、UV光源(UV LEDのような)によって完成されてもよい。次に、上記セキュリティ特徴は、1つ又は複数の可視光源によって、1つ又は複数のIR光源によって、また1つ又は複数の任意選択的なUV光源によって、連続して照明され、CMOSセンサ又はCCDセンサは、照明ごとにセキュリティ特徴の写真を撮る。これは、別々に又は組み合わせて、いずれにせよ使用され得る1組の画像を提供し、別々の写真又は組合せ写真は、次に、データベースに格納された基準画像と比較される。
[059]このように、出力の正信号又は負信号の特に高い品質を実現することが可能である。これは、例えば、国際公開第01/024106(A1)号に説明されており、そこでは、3つの異なる光源(UV、VIS、IR)は、2次元バーコードを連続的に照明するのに使用され、2次元バーコードは、3つの領域のそれぞれにおいて吸収する化合物をそれぞれが含む、3つの異なる被覆組成物で印刷される。3つの領域のそれぞれに対応する2次元バーコードの画像は、センサ(CCDセンサ又はCMOSセンサのような)によって連続して撮られ、次に、組み合わされて、3つの領域のそれぞれに関連する情報を含む多次元バーコードを生成する。別法として、2次元バーコードが、3つの異なる光源で、ほぼ同時に照明されてもよく、また多次元バーコードが1回の照明において生成されてもよいように、カスタムセンサが、フィルタが画素レベルで、3つの領域のそれぞれに感応する状態でデザインされてもよい。
[060]光偏光特性に基づくセキュリティ特徴の例は、コレステリック液晶材料を含む。本明細書の上に説明されたように、コレステリック相の液晶は、その分子の縦方向軸線に垂直な螺旋超構造の形態において分子秩序を示す。螺旋分子配列の特定の状態は、非偏光の入射光を異なる偏光の成分に、すなわち、螺旋の回転方向に応じて、右側又は左側に円偏光させられる反射光に、分光する特性を示す、コレステリック液晶材料をもたらす。人間の目は、それが受け取っている、コレステリック液晶材料の円偏光効果などの光の偏光状態を検出することができないことから、旋光性の差が、コレステリック液晶材料から反射された光の偏光を測定することによりテストする機械によって検出され得る。
[061]コレステリック液晶材料ベースのセキュリティ特徴の利便性を検出するためのセキュリティ特徴検出器は、1つ又は複数の光源、及び1つ又は複数の偏光選択要素を備える1つ又は複数の受光部を備えてもよい。1つ又は複数の光源は、環境光、白熱灯、レーザダイオード、発光ダイオード、及びカラーフィルタを有する全タイプの光源から選択されてもよい。1つ又は複数の偏光選択要素は、例えば、偏光フィルタ、すなわち左手系又は右手系円偏光フィルタ、或いは両方の並置、などの受動的手段であってもよい。これは、上記材料によって反射された光の偏光状態を決定することにより、コレステリック液晶材料の螺旋ピッチの回転検出を決定することを可能にする。別法として、コレステリック液晶材料ベースのセキュリティ特徴の認証は、少なくとも1つの偏光された光源からの円偏光された光の使用により行われてもよい。
[062]別法として、コレステリック液晶材料ベースのセキュリティ特徴の認証は、電子光学認証デバイスの使用により行われてもよく、上記デバイスは、円偏光フィルタ及び/又は円偏光された光源と組み合わせた少なくとも1つの光電池を備えるか、或いは、円偏光フィルタ及び/又は円偏光された光源と組み合わせた、リニアCCDセンサアレイ、2次元CCDイメージセンサアレイ、リニアCMOSイメージセンサアレイ、又は2次元CMOSイメージセンサアレイなどの電子光学カメラを備えるかのいずれかである。任意選択で、本明細書の上で説明された円偏光フィルタ又は円偏光された光源は、特定のスペクトル領域を選択するために、また背景から反射された光に対する、液晶材料から反射された光のコントラスト比を高めるために、カラーフィルタと組み合わせられ得る。このような検出器の例は、米国特許第6,570,648号及び国際公開第2009/121605(A1)号に見られる。
[063]さらなる実施形態によれば、本明細書に説明されるセキュリティ特徴の物性は、例えば、光学的可変特性と放出特性、また光学的可変特性と光偏光特性などの様々な光学特性の組合せから成る。光学的可変特性及び光偏向特性に基づくセキュリティ特徴の典型的な例は、本明細書の上で説明されたコレステリック液晶材料ベースのセキュリティ特徴から成る。
[064]さらなる実施形態によれば、本明細書に説明されるセキュリティ特徴の物性は、磁気特性から成る。磁性材料は、セキュリティ物品に、電子手段によって容易に感知され得る、付加的なコバートセキュリティ要素を与えるためのマーキング材料として、セキュリティ用途に広く使用される。磁気化合物は、強磁性又はフェリ磁性型の特定の検出可能な磁気特性を示し、また、永久磁気化合物(飽和保持力H>1000A/mの硬磁性化合物)、及び着磁性化合物(IEC60404−1(2000)による、飽和保持力H≦1000A/mの軟磁性化合物)を含む。磁気化合物の典型的な例は、イオン、ニッケル、コバルト、マンガンとその磁気合金、カルボニル鉄、クロムダイオードCrO、磁性鉄酸化物(例えば、Fe、Fe)、磁性フェライトM(II)Fe(III)とヘキサフェライトM(II)Fe(III)1219、磁性ガーネットM(III)Fe(III)12(イットリウム鉄ガーネットYFe12など)とその磁性等構造置換体、並びに永久磁化を有する粒子(例えば、CoFe)を含む。磁性材料は、印加外部磁場Hの関数としてのそれらの磁束密度Bの依存性によって顕著に特徴付けられる。低磁場Hにおいて、磁束密度Bは、Hにおおむね比例し、すなわち、B=μHである(μは、比透磁率)。磁化関数B(H)の非線形挙動は、通常、μが最終的に1に等しくなる場合、すなわち、磁化飽和時の高磁場Hにおいて観察される。多くの磁性材料の場合、磁場Hの強さが、飽和値からゼロに下がると、Bは、磁気残留と呼ばれる、ある固定値Bにとどまる。Bを再びゼロに戻すには、磁気保持力と呼ばれる逆磁場Hが、材料に印加される必要がある。この挙動は、磁気ヒステリシスと呼ばれ、このような材料のB(H)曲線、又は磁化特性は、磁気ヒステリシス曲線と呼ばれる。
[065]1つ又は複数の磁性材料を含むセキュリティ特徴の認証は、1つ又は複数の磁気センサ、1つ又は複数のアナログデジタル変換器、及びプロセッサを備える磁気検出デバイス(磁気検出器)を使用することによって行われてもよい。任意選択で、磁気検出デバイスは、永久磁石及び/又は電磁石、並びに1つ又は複数の増幅器の形態で、1つ又は複数の磁化ユニットを備えてもよい。1つ又は複数の磁気センサ、及び任意選択的な1つ又は複数の磁化ユニットは、1つ又は複数の線形ガイドライン、又は1つ又は複数のシリンダに移動可能に据え付けられ得、1つ又は複数の電気ステッピングモータ(線形又は円形)が備えられ得る。別法として、上記1つ又は複数の磁気センサ及び上記1つ又は複数の任意選択的な磁化ユニットは、複数のグループ又はアレイとして提供され得、それぞれのグループ又はアレイは、自線形ガイドライン又は自シリンダ、及び自ステッピングモータ(線形又は円形)を処理し、また、独立して移動することができる。次に、1つ又は複数の磁性材料を含むセキュリティ特徴を担持するセキュリティ物品が、文書ガイドユニットを通して、磁気検出ユニットに運ばれ得る。上記磁気検出ユニットに備えられた1つ又は複数の磁気センサ、及び1つ又は複数の任意選択的な磁化ユニットは、それらが、1つ又は複数の線形ガイドラインに据え付けられると、或いは円形に、1つ又は複数のシリンダに据え付けられると、一緒に又は独立したグループ若しくはアレイとして、選択された順番で、また所要の速さで、前後に動き、上記セキュリティ特徴内に含まれた情報を、使用されている磁気センサのタイプに応じて、電圧の変動、又は電流の抵抗の変動として検出する。次に、検出された情報が、任意選択的な増幅及びデジタル変換の後、その情報がデータベースに含まれている基準値又は閾値と比較される、プロセッサに送信される。次に、正信号又は負信号が出力される。
[066]セキュリティ特徴が、1つ又は複数の高保磁力材料(残留磁化を所有する)を含む場合、1つ又は複数の磁気センサは、上記残留磁化の強さを測定する。セキュリティ特徴が、1つ又は複数の低保磁力材料(測定可能な残留磁化を有せず、外部磁場Hで磁化される必要がある)を含む場合、1つ又は複数の磁気センサは、1つ又は複数の低保磁力材料の透磁率を原因とする、磁場Hの変動を測定してもよい。外部磁場は、1つ又は複数の永久磁石、及び/又は1つ又は複数の電磁石によって提供され得る。1つ又は複数の永久磁石、及び/又は1つ又は複数の電磁石が、1つ又は複数の磁気センサ内に含まれることが有利である。
[067]一般に、磁気センサは、磁場を検出する働きをするセンサである。磁性材料、及び磁気検出デバイスの特定の実施形態に応じて、様々なタイプの磁気センサが使用されてもよい。例えば、誘導センサ(コイルを備える)、フラックスゲートセンサ(励起用に1つ、検出用に1つの2つのコイルがそれに巻かれている薄肉フェロ磁性コアを備える)、印加磁場に左右される抵抗増加を受ける磁気抵抗センサ、印加磁場に左右される電圧が生成されるホール効果センサ、及び光磁気センサが知られている。磁気化合物の機械検出に適した磁気抵抗センサは、正統的な磁気抵抗センサ、異方性磁気抵抗センサ(AMR:Anisotropic MagnetoResistance sensor)、及び巨大磁気抵抗センサ(GMR:Giant MagnetoResistance sensor)を含む。普通、1つ又は複数の磁気センサ及び1つ又は複数の任意選択的な磁化ユニットによって、1つ又は複数の磁性材料を含むセキュリティ特徴を通ることにより生成される信号は弱く、そのため、増幅回路が必要とされる。増幅回路によって誘発される雑音、及びその関連の信号対雑音比の低下を制限する目的で、1つ又は複数の磁気センサのそれぞれが、自増幅回路を所有するか、或いは、1つ又は複数の磁気センサがグループ群又はアレイとして提供される場合に、増幅回路が上記グループ又はアレイと結合される、ことが有利である。
[068]1つ又は複数の磁性材料は、セキュリティ物品に直接、印刷又は被覆されるように、或いは、セキュリティ物品に加えられる又は一体化される、スレッド、ストライプ、又はホイルを印刷又は被覆することによって、被覆組成物に一体化されてもよい。被覆組成物は、例えば、コード、画像、ロゴ、テキスト、又はパターンの形態で、無地領域を検出し易いように切れ目なく形成して加えられるか、又は、特定の領域のみに加えられるかのいずれであってもよい。被覆組成物が、テキストとして印刷される場合、テキストは、米国特許出願公開第2009/152356(A1)号に述べられているように、磁気インク文字認識(MICR:Magnetic Ink Character Recognition)と呼ばれる、特定のタイプの磁気センサを使用して、読み取られてもよい。
[069]1つ又は複数の磁性材料に加えて、上記被覆組成物は、電磁スペクトルのUV、可視又はIR領域において吸収する着色剤又は顔料を含んでもよい。セキュリティ特徴全体は、1つ又は複数の磁性材料を含む被覆組成物から、或いは上記1つ又は複数の磁性材料を含む第1の部分、及び磁性材料を含まない第2の部分から作られてもよい。両方の部分が、電磁スペクトルの可視領域に一致した色である被覆組成物から作られている、上記第1及び第2の部分が画像を形成するように、セキュリティ特徴が考えられてもよい。したがって、両方の部分は、基本的に人間の目には区別できないものであり得、第1の部分は、本明細書の上に説明されたような磁気検出デバイスを使用してのみ検出可能である1つ又は複数の磁性材料を含む。上記第1及び第2の部分は、隣り合っていても、重なり合っていても、又は離間していてもよい。
[070]1つ又は複数の磁性材料を含むセキュリティ特徴は、互いに隣り合う、互いに重なり合う、又はそれら間に間隔を空けた、磁気特性が異なる複数の磁気領域から作られ得ることが有利である。例えば、米国特許出願公開第2013/082105(A1)号は、高保磁力磁性材料を有する少なくとも1つの高保磁力磁気領域、低保磁力磁性材料を有する1つの低保磁力磁気領域、及び任意選択で、高保磁力磁性材料も低保持力磁性材料も含む、結合磁気領域を含む、複数の磁気領域を有するセキュリティ要素を有する重要文書を確認する方法を開示している。3つの領域の全ては、それらの特定の磁気応答に基づき、確実に見分けられ得る。
[071]さらなる実施形態によれば、本明細書に説明されるセキュリティ特徴の物性は、光学特性、特に光学的可変特性と磁気特性との組合せから成る。光学的可変磁気特性に基づくセキュリティ特徴の典型的な例は、薄膜干渉材料、磁気被覆顔料、及び磁気コレステリック液晶材料を含むがこれらに限定されない。磁性薄膜干渉材料、特に磁性薄膜干渉顔料粒子は、当業者に知られており、米国特許第4,838,648号、国際公開第2002/073250(A2)号、欧州特許第0686675(B1)号、国際公開第2003/000801(A2)号、米国特許第6,838,166号、国際公開第2007/131833(A1)号、欧州特許出願公開第2402401(A1)号、及び本明細書に挙げられた文書に開示されている。磁性薄膜干渉顔料粒子の典型的な例は、5層ファブリペロー多層構造を有する顔料粒子、及び/又は6層ファブリペロー多層構造を有する顔料粒子、及び/又は7層ファブリペロー多層構造を有する顔料粒子を含む。5層ファブリペロー多層構造は、反射材及び/又は吸収材が磁気層でもある、吸収材/誘電体/反射材/誘電体/吸収材の多層構造から成り。6層ファブリペロー多層構造は、吸収材/誘電体/反射材/磁気/誘電体/吸収材の多層構造から成る。7層ファブリペロー多層構造は、吸収材/誘電体/反射材/磁気/反射材/誘電体/吸収材の多層構造から成る。
[072]光学的可変特性を示す磁性気コレステリック液晶顔料粒子は、磁性単層コレステリック液晶顔料粒子及び磁性多層コレステリック液晶顔料粒子を含むがこれらに限定されない。このような顔料粒子は、例えば、国際公開第2006/063926(A1)号、米国特許第6,582,781号、及び米国特許第6,531,221号に開示されている。国際公開第2006/063926(A1)号は、高輝度で、磁化性などの付加的な特定の特性と共にカラーシフティング特性を有する、単層及びそこから得られる顔料粒子を開示している。開示された単層及び、上記単層を粉砕することによってそれから得られた顔料粒子は、3次元架橋型コレステリック液晶混合物及び磁気ナノ粒子を含む。米国特許第6,582,781号及び米国特許第6,410,130号は、配列A1/B/A2を含む薄片状コレステリック多層顔料粒子を開示しており、そこでは、A1とA2は、同一であるか又は異なっていてもよく、それぞれが少なくとも1つのコレステリック層を含み、またBは、層A1及びA2によって透過され、磁気特性を中間層に分け与える光の全て又は一部を吸収する、上記中間層である。米国特許第6,531,221号は、配列A/B、及び任意選択でCを含む薄片状コレステリック多層顔料粒子を開示しており、そこでは、A及びCが、磁気特性を分け与える顔料粒子を含む吸収層であり、Bは、コレステリック層である。
[073]さらなる実施形態によれば、本明細書に説明されるセキュリティ特徴の物性は、伝導特性から成る。1つ又は複数の伝導性材料を含むセキュリティ特徴は、上記セキュリティ特徴と接触させられる電極回路のような、単純な検出デバイスによって検出されてもよい。上記検出デバイスが、誘導型又は容量型センサなどの非接触電子手段を備えるのは有利である。容量型センサは、高周波数(通常、500kHz〜1MHz)で振動する電場を使用する。容量型センサを、1つ又は複数の伝導性材料を含むセキュリティ特徴に引き寄せることは、センサの静電容量を変え、今度はそれが、センサ内に電流フローを生成する。センサ電子機器は、電流フローの大きさに比例する較正電圧をもたらし、これにより、1つ又は複数の伝導性材料を含むセキュリティ特徴の存在又は不在を示す。誘導型センサは、1つ又は複数のコイルにAC電流を通すことによって生成された振動磁場を使用する。上記振動磁場が、1つ又は複数の伝導性材料を含むセキュリティ特徴と相互作用すると、誘導型センサの振動磁場を妨害する振動磁場を生成する渦電流(誘導電流とも呼ばれる)がもたらされる。これが、今後は、誘導型センサ内に電流フローを生み、上記電流フローは、容量型センサに対して上で説明されたように、センサ電子機器によって、較正電圧に変換される。セキュリティの分野では、容量型センサは、環境(基板又は周囲のハードウェア)と相互作用することなく、小さな伝導性要素を検出することができることから、通常、好ましい。例えば、米国特許第5,650,729号は、細長い導電性要素、及び横方向に離間した導電性部材によって画定されたコンデンサを備える、伝導性ストリップ検出器を説明している。モニタ回路構成要素は、要素とほぼ平行な導電性ストリップが、コンデンサを通過する時のコンデンサの静電容量の変化をモニタし、静電容量の変化が導電性ストリップの存在を原因とする場合を示す。
[074]セキュリティ特徴は、1つ又は複数の伝導性材料に加えて、エレクトロルミネセント材料又はエレクトロクロミック材料のような、誘導電流及び/又は誘導電圧に反応する1つ又は複数の材料を含んでもよい。この場合、セキュリティ特徴の1つ又は複数の伝導性材料は、ルミネセント材料、又はエレクトロクロミック材料の色の変化によって放出された光を使用して、間接的に検出される。
[075]伝導性材料は、セキュリティ物品の基板に加えられる又は組み込まれる、スレッド(金属化又は部分的に脱金属された)、ストライプ、ホイル、又はデカールの形態で、PET、PVC、又はBOPP(二軸延伸ポリプロピレン)のようなポリマー基板上に被覆された、アルミニウム、銅、ニッケル、鉄、鉛、亜鉛及びスズ、さらにそれらの合金のような金属であってもよい。最も単純な形態では、金属線が基板(BOPPのようなプラスチック、木材パルプ、又はコットンパルプ)内に直接、加工されてもよい。1つ又は複数の伝導性材料はまた、米国特許出願公開第2014/291495号に説明されているように、ポリマーマトリックスに組み込まれてもよい。上記マトリックスは、PC(ポリカーボネート、その中でもビスフェノールAポリカーボネート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、TPU(熱可塑性ポリウレタンエラストマー)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PI(ポリイミド)、PVC(ポリ塩化ビニル)、ポリスチレン、ポリアクリレートとメタクリレート、ビニルエステル、ABS、及びコポリマー、並びに/又はそれらの混合物など、1つ又は複数の非伝導で、透明又は不透明な熱可塑性ポリマーを含む。
[076]上記ポリマーマトリックスに組み込まれた1つ又は複数の伝導性材料は、例えば、金属ナノ粒子、その中でも銀ナノ粒子、1つ又は複数の伝導性層で表面処理された顔料(例えば、米国特許第7,416,688号に説明されている)、伝導性コアを含む顔料(例えば、欧州特許第2220171(B1)号に説明されている)、またZnO(酸化亜鉛)、ITO(酸化インジウムスズ)又はATO(酸化アンチモンスズ)のような伝導性混合酸化物、さらに、フラーレン、グラフェン及び炭素ナノチューブ(その中でも、生成しやすく、SWNT単層ナノチューブより高い伝導性を示す多層ナノチューブを代表する、いわゆるMWNT)である。1つ又は複数の伝導性層で表面処理された顔料が、伝導性層によって包み込まれる、酸化チタン、合成又は天然雲母、その他の層状ケイ酸塩、ガラス、二酸化ケイ素、又はアルミニウム酸化物のような安価なコア材料に基づくことが有利である。被覆又は印刷の方向に沿って自らを配向する、したがってセキュリティ特徴の導電性を向上する、リーフィング顔料とも呼ばれる高アスペクト比を示す伝導性層によって表面処理された顔料が好ましい。別法として、1つ又は複数の伝導性材料として、高共役ポリマーが使用されてもよい。高共役ポリマーは、ポリマーマトリックスが何も必要とされず、また、それらが、透明な可撓性の層を形成することができる、という利点をもたらすことができる。このような高共役ポリマーは、例えば、国際公開第2013/135339(A2)号、国際公開第2013/120590(A1)号、国際公開第2013/159862(A1)号、及び国際公開第2013/159863(A1)号に説明されている。好適な高共役ポリマーは、ポリアニリン、ポリチオフェン(また、その中でも3,4−エチレンジオキシチオフェンをスチレンスルホン酸塩と共重合させることによって得られる、PEDOT/PSS)、ポリフルオレン、ポリフェニレンビニレン、及びポリピロールである。優れた伝導性(酸化インジウムスズITOに近い)、高透明性、また優れた可撓性及び機械抵抗を示す、PEDOT/PSSが特に好ましい。上に説明された理由から、1つ又は複数の伝導性材料を含むセキュリティ特徴は、1つ又は複数のルミネセント材料を含み得ることが有利である。1つ又は複数のルミネセント材料は、ルミネセント分子(ポリマーマトリックスに均一に溶解される)、ルミネセント顔料(上記ポリマーマトリックス内に分散される)、半導体量子ドット(CdSe、ZnS、ZnSe、CdZnSe、CdS、InAs、InP、CdSeSのような)、ルミネセントポリマー(米国特許出願公開第2014/291495号に広く説明されている)、及びルミネセント層により表面処理されている顔料から成るグループから選択される。別法として及び/又はさらに、1つ又は複数の伝導性材料を含むセキュリティ特徴は、1つ又は複数のエレクトロクロミック材料を含んでもよい。1つ又は複数のエレクトロクロミック材料は、ポリマーエレクトロクロミック材料、非ポリマーエレクトロクロミック材料、及びそれらの混合物から成るグループから選択されてもよい。エレクトロクロミック材料の総合目録は、参照により本明細書に組み込まれている米国特許第8,243,356号に見ることができる。
[077]図1は、本発明の一実施形態による、セキュリティ物品200を認証するための装置100の概略図を示す。一例として、示された装置100は、図3に説明されるものなどのセキュリティチェックポイントの一部又は付近、或いは、図4Aに説明されるものなどの電子ゲート(例えば、自動出入国管理の一環として)として、提供されてもよい。詳細には、このような実施形態では、装置100のシステムは、セキュリティチェックポイントに関連した読み取り、確認及び/又は認証機能を行うように動作可能である。
[078]より詳細には、図1は、セキュリティ物品200を認証し、セキュリティ物品を携行することを認可されたセキュリティ物品ユーザを決定及び/又は識別するための装置100を示す。言い換えれば、装置100は、通常、セキュリティ物品200を読み取り、認証し、また任意選択で、それ上に印刷もするように、動作可能である。この実施形態による装置100は、複雑なシステム及び装置の様々な構成要素を入れるための装置ハウジング102を備える。装置ハウジング102は、以下により詳細に説明される出力デバイスとして、任意選択的なプリンタシステムも収容してもよい。
[079]一般に、本明細書に説明されるいずれの機器も、装置ハウジング102などのハウジングに含まれるか、又は収容されてもよい。詳細には、装置ハウジングは、カメラ、オーディオレコーダ、近接検出器、熱検出器、熱センサ、触覚センサ、振動センサ、磁気エネルギー検出器、超音波検出器、超音波トランスデューサ、超音波送受波器、動き検出器、文書スキャナ、プリンタ、スタンピング機器、スピーカ、マイク、ディスプレイインジケーション、人物情報取り込みデバイス、生体データ取り込みデバイス、出力デバイス、セキュリティ物品受け取りデバイス、セキュリティ物品支持部、プロセッサ、通信デバイス、(無停電)電源機器、電池、及びそれらの組合せから成るグループから選択されたいずれの機器も収容してもよい。装置ハウジングは、例えば1つ又は複数の金属、例えば鋼、アルミニウム、チタン、プラスチック、繊維強化プラスチック、セラミックスなどを含む、任意の適切な材料又は材料の組合せから作られてもよい。
[080]本明細書において使用される際、「biographic information(人物情報)」という用語は、セキュリティ物品ユーザ、セキュリティ担当者、又はメンテナンス係員の個人生活に関係した情報を表すのに使用される。人物データ又は人物情報の典型的な例は、名、姓、国籍、出身地、出生地、誕生日、性別、個人識別番号、及び個人社会番号(personal social number)を含むがこれらに限定されない。
[081]図2は、本発明の一実施形態による、セキュリティ物品200の概略図を示す。詳細には、この実施形態では、セキュリティ物品は、人物情報202及び例示的なセキュリティ特徴204を有する、カード、又はパスポートのページとして示される。通常、実施形態は、上記セキュリティ物品200上のセキュリティ特徴204の物性を検出するために、セキュリティ特徴検出器を使用することによってセキュリティ物品の真正性を証明することを構想する。本明細書に説明される物性は、本開示に関連して説明されるあらゆる特性から成るグループから選択されてもよい。このために、セキュリティ物品200は、セキュリティ物品検出器によって機械読み取り可能である、セキュリティ特徴204を含む。検出器は、セキュリティ物品が本物であるかどうかを決定するために、上記セキュリティ特徴204の物性を検出することができる。セキュリティ物品200は、セキュリティ物品ユーザが、セキュリティ物品の正規ユーザであるかどうかを決定するために、カメラ又はスキャナのような人物情報取り込みデバイスによって取り込まれ得る人物情報202も示す。セキュリティ物品200は、以下により詳細に説明されるような機械可読領域(MRZ)206も含む。
[082]本明細書において使用される際、「biometric data(生体データ)」という用語は、セキュリティ物品ユーザ、セキュリティ担当者、又はメンテナンス係員の身体特徴を意味するのに使用される。生体データは、画像、又は身体特徴の英数字的説明若しくは符号化から成ってもよい。生体データの典型的な例は、顔、指紋、掌紋、虹彩パターン、網膜パターン、外部耳たぶパターン、静脈パターン、血中酸素濃度、骨密度、歩き方、声、臭い、及びそれらの組合せから成るグループから選択された生体データに対応する、画像及び/又はデータを含むが、これらに限定されない。
[083]図1に示されるように、装置ハウジング102は、取り込み、読み取り、審査、及び認証中にセキュリティ物品を支持するための読み取り装置支持システム150を収容してもよい。読み取り装置支持システム150は、セキュリティ物品200を支持するためのほぼ平面の外形(板状)の読み取り装置支持部152を含んでもよい。読み取り装置支持部152は、セキュリティ物品200からのいずれの望ましい情報又は特徴も、光学的、電気的、磁気的、及びその他の適切な手段によってセキュリティ物品から読み取られ得るか又は検出され得るように、少なくとも一部、ほぼ透明又は透過性であってもよい。読み取り装置支持システム150は、セキュリティ物品を受け取り、案内するように寸法合わせされるのが好ましい受け取りフランジ154を含んでもよい。
[084]受け取りフランジ154は、セキュリティ物品200を、それが確実に読み取られ得るように保持するのが好ましい受け取りスロット156を画定又は形成してもよい。受け取りフランジ154は、読み取り装置支持部152の外周に配置されてもよい。受け取りフランジ154は、読み取り装置支持部152の1つ又は複数の外周辺に沿って延在し得るのが好ましく、また、セキュリティ物品200が容易に挿入、保持され得るように、読み取り装置支持部152の4つの外周辺のうちの3つに沿って延在し、それによって、全ての必要な情報が、読み取り装置支持部152を通して取り出され得る(読み取られ得る)のが好ましい。受け取りフランジ154はまた、装置ハウジング102から、好ましくは、装置ハウジング102の上面、又はセキュリティ物品を挿入するのに容易にアクセスされ得る装置ハウジング102の面から、突き出ていてもよい。さらに、受け取りフランジ154は、装置ハウジング102の一部を形成しても、又は装置ハウジング102の外殻と一体的に形成されてもよい。
[085]読み取り装置支持システム150は、上記セキュリティ物品150が読み取り装置支持システム150内に挿入された時にセキュリティ物品の存在を検出するためのセンサを含んでもよい。詳細には、読み取り装置支持システム150は、セキュリティ物品が、受け取りフランジ154のうちの1つ又は複数によって形成された受け取りスロット156によって受け取られている又はそれに挿入されている時にセキュリティ物品200の存在を検出するためにセンサを含んでもよい。上記センサは、読み取り装置支持部152と、受け取りフランジ154のうちの1つ又は複数との間に形成されている受け取りスロット156中又はその近くに配置され得るのが好ましい。読み取り装置支持システム150は、読み取り装置支持部152の異なる外周辺に配置された複数のセンサも含んでもよい。例えば、1つ又は複数のセンサは、読み取り装置支持部152の3つの外周辺又はそれぞれのフランジのそれぞれに配置され得る。
[086]上記センサは、例えば、レーザ、LED、マイクロ波又は赤外線存在センサ、動き検出器、近接センサ、類似検出センサ、超音波センサ、機械式センサ、スイッチ、又はそれらの組合せなどの任意の適切な形態で実装され得る。このような実施形態では、少なくとも1つ又は複数の読み取り装置センサは、セキュリティ物品200が、受け取りスロットの遠位端部158まで、受け取りスロット156に完全に挿入されたのを示すために、読み取り装置支持部152の受け取りスロットの遠位端部158に位置する。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の読み取り装置センサは、上部受け取りフランジ154に沿ういずれにも、及び/又は読み取り装置支持部152の外周のいずれにも位置してもよい。いくつかの実施形態は、読み取り装置支持部152に格子を画定して、受け取られている物品のサイズに基づき、読み取り装置支持システム150に受け取られているセキュリティ物品200(例えば、パスポート、身分証明書など)のタイプの識別を容易にするのが有利であるように、読み取り装置支持部152の外周に沿って離間された複数の読み取り装置センサを含んでもよい。
[087]装置は、セキュリティ物品200を受け取り、セキュリティ物品から、人物情報、及びセキュリティ特徴の物性を取り込むのを少なくとも補助するように構成されたセキュリティ物品受け取りデバイスも備えてもよい。したがって、装置100は、セキュリティ物品、特にパスポートを、セキュリティ物品受け取りデバイスとしての読み取り装置支持部152において受け取るなどによって、取り込み、読み取り、審査、及び認証のために、パスポートの例示的な形態のセキュリティ物品200を受け取るように構成される。いくつかの実施形態では、装置100は、セキュリティ物品、特にパスポートを、読み取り装置支持部152において受け取るように動作可能である。しかしながら、いくつかの実施形態では、装置100は、セキュリティ物品、特にパスポートを、例えば、それらのいずれか又は両方が、スタッキング送り装置であってもよい、給紙装置及び/又は給冊子装置を含む、セキュリティ物品用の自動送り装置から受け取るように動作可能であってもよい。このような実施形態では、セキュリティ物品受け取りデバイスは、通常、セキュリティ物品を受け取り、データ及び情報の取得中に、セキュリティ物品を移動させ、運び、且つ保持し、またセキュリティ物品を取り出す又は放出するのに必要とされる手段を備えることができる。
[088]読み取り装置支持システム150は、好ましくはデジタルデータの形態で、画像を取得するためのイメージングデバイスをさらに含んでもよい。イメージングデバイスは、装置ハウジング102に収容されるのも好ましく、また、読み取り装置支持部152によって支持された時のセキュリティ物品の画像を取り込むように動作可能であってもよい。イメージングデバイスは、光源が、電磁放射を生成して、支持されているセキュリティ物品の少なくとも一部を照明する時のセキュリティ物品の画像を取り込むように動作可能であってもよい。イメージングデバイスの好適な実装形態は、光センサ、それのアレイ、CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ、カメラ、スキャナなどを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、装置100は、読み取り装置支持システム150を囲むための筐体(図示せず)を含んでもよい。筐体は、読み取り装置システムが、場合によっては、装置ハウジング102の残りのものから取り外し可能であることを含み、独立したものであるように寸法合わせされてもよい。
[089]装置100は、液晶ディスプレイインジケーション(LCD:Liquid−Crystal Display)、発光ダイオードディプレイインジケーション(LED:Light Emitting Diode display)、有機発光ダイオードディスプレイインジケーション(OLED:Organic Light Emitting Diode display)、蛍光表示管(VFD:Vacuum Fluorescent Display)などを含む、任意の適切な形態のディスプレイインジケーション106などの、1つ又は複数の操作要素をさらに含んでもよい。ディスプレイインジケーション106は、タッチスクリーンディスプレイインジケーションとしてさらに構成されてもよい。装置100は、外部ディプレイインジケーションに接続するようにも動作可能であってもよい。1つ又は複数の操作要素は、1つ又は複数の押しボタン110も含んでもよい。押しボタン110は、それらが装置ハウジング102の外側から作動/操作され得るように、装置ハウジング102の外面に据え付けられるのが好ましい。
[090]操作要素は、光インジケータ(例えば、LED)であるのが好ましく、また装置ハウジング102の外側から見えるように取り付けられ得るが好ましい、1つ又は複数のインジケータ108をさらに含んでもよい。しかしながら、インジケータは、1つ又は複数の可聴信号を生成するように構成された音信号発信デバイスとしても実装され得る。音信号発信デバイスは、可聴信号、及び/又は、事前録音された又は生成された音声サンプルとしてのスピーチ信号も発信することのできる、拡声器の形態とすることができる。さらに又は別法として、操作要素は、マウス(又はその他のポインティングデバイス)、USB(Universal Serial Bus(ユニバーサルシリアルバス))デバイス、又はイーサネット(登録商標)ハブへの接続部も含んでもよい。
[091]通常、上述の操作要素は、付加的な操作、及び装置100との相互作用を可能にする。このような操作は、指示を表示すること、ディスプレイインジケーション106に指示を表示すること、セキュリティチェックポイントに入る及び/又は装置100に近づく、次のセキュリティ物品ユーザに指示を表示すること、音声コマンドを発行すること、上述の拡声器を使用して音声コマンドを発行すること、ユーザに選択用の言語選択肢を提示すること、ユーザ入力を受信すること、タッチスクリーンディスプレイインジケーションを介してユーザ入力を受信すること、マイクを介して音声ユーザ入力を受信すること、言語の選択をユーザ入力として受信すること、及び/又はセキュリティ物品ユーザに、セキュリティ物品又はその他の所要の文書を提示するよう促すこと、のうちのいずれか1つを含んでもよい。したがって、いくつかの実施形態では、装置100は、例えば、セキュリティ物品を、それが挿入された後のいつの時点でも取り出すことの要求、及び/又は、以下により詳細に説明される、場合によってはプリンタ取入口160から逆取り出しすることを含めて、取り出すことの要求を、ユーザ入力として受信するように動作可能である。
[092]さらなる実施形態によれば、装置100は、装置ハウジング102、及び/又はそれのスペース及び/又は開口部内に収容されている構成要素の温度及び/又は湿度を測定することなどによって、その内部及び/又は外部環境を測定するように動作可能である。このような実施形態では、装置100は、温度センサ、湿度センサ、(空気)圧力センサ、振動センサ、加速度計、位置測定デバイスなど、又はそれらの組合せを含むのが好ましい。
[093]場所特定システム(位置測定デバイス)が、装置の場所を特定するために使用されてもよい。このようなシステムは、衛星ベース(GPS、GLONASS、GALILEOなど)、及び/又はセルラーネットワークベース(GSM(登録商標)、3GPP、UMTS、GPRS、LTEなど)であってもよい。一般に、場所特定システムは、装置100の位場所を決定するように動作可能であり、装置100の場所を定期的に又は絶えずモニタするように動作可能であってもよい。いくつかの実施形態では、場所特定システムは、装置100の場所が、例えば、所定場所内にない場合、警報信号を発するように動作可能である。さらに、上記場所特定は、装置がこのような所定場所から取り外される場合に装置を無効にするように動作可能であることができる。
[094]さらなる実施形態によれば、装置100は、警報状態をトリガするように動作可能である。警報状態をトリガすることは、メッセージをセキュリティステーションに伝えること、音響信号及び/又は光信号を生成すること、ディスプレイインジケーションに指示を表示すること、音声コマンドを出すこと、例えば自動出入国管理の一環として、セキュリティチェックポイント(例えば、図3の300)又は電子ゲート(例えば、図4Aの300’)に関連した照明状態を調整すること、出口ゲートを閉鎖すること、出口ゲートをロックすること、出口通路をロックすること、出口通路をロックすること、逃亡を阻止するために入口通路をロックすること、又は入口通路をロック(ロック解除)すること、及び/又は入口通路を開放すること、のうちのいずれか1つを伴ってもよい。セキュリティチェックポイント300(図3)又は電子ゲート300’(図4A)は、手荷物スキャナデバイス(X線を採用することが好ましい)も含んでもよい。
[095]上述の警報状態は、誤配置、転置、及び/又はその他の変更若しくは不正変更が検出されると起こることがある。この検出は、本明細書に説明されるものなどの1つ又は複数の環境センサを伴ってもよい。例えば、過度の熱は、装置ハウジング102の強制開放を示すことができ、加速度計及び/又は位置決めセンサは、転置を示すことができる。通常、警報状態は、装置100の構成要素(読み取り装置支持システム、検出器、イメージングシステム、プロセッサなど)のいずれの故障状態も含む、誤作動の場合にも起こり得る。
[096]さらに、図1に関連して示され、説明された装置100は、セキュリティ物品200から人物情報を取り込むように配置された人物情報取り込みデバイス164を備える。本明細書の上に述べられたように、人物情報は、通常、セキュリティ物品ユーザ、セキュリティ担当者、又はメンテナンス係員の個人情報であり、通常、上記セキュリティ物品の人物情報ページ上の目視検査領域に、またしばしば機械可読領域にも、テキストとして現れる。人物情報取り込みデバイスは、このために、読み取り装置支持システム150に関連して上に説明されたようなイメージングデバイスを採用してもよい。通常、人物情報の画像を取り込むために、セキュリティ物品200の画像が取得され、この場合、その情報は、セキュリティ物品上の印刷されたテキスト、及び/又は正規セキュリティ物品ユーザ、正規セキュリティ担当者、又は正規メンテナンス係員の写真又は画像の形態などにおいて、セキュリティ物品上で目に見えるか又はそこで光学的に検出可能である。さらに、セキュリティ物品が、目に見える機械可読データを含む場合、人物情報取り込みデバイスは、画像処理、文字認識、バーコード復号など、対応する処理を採用することによって、目に見える機械可読データも取り込んでもよい。したがって、通常、人物情報取り込みデバイスは、カメラ、光学スキャナ、及び/又は電子データ取り込みデバイスを備えるのが好ましい。
[097]さらなる実施形態によれば、人物情報取り込みデバイス164は、装置ハウジング102内に電子データ取り込みデバイスを備えてもよく、又はそれによって形成されてもよい(図1では直接見えない)。上記電子データ取り込みデバイスは、セキュリティ物品内の又はそれに取り付けられた電子メモリデバイスからデータを読み取るように構成され得る。したがって、このような実施形態では、電子データ取り込みデバイスは、セキュリティ物品に取り付けられた電子記憶デバイスから、人物情報を無線で取り込むための無線デバイスを備える。例えば、電子メモリデバイスは、セキュリティ物品内に無線周波識別デバイス(RFID:Radio−Frequency Identification Device)の一部を形成してもよい。例えば、パスポート形態のセキュリティ物品は、このような電子メモリデバイスが備えられてもよい。電子データ取り込みデバイスが、RFIDデバイスとの無線通信を可能にし、そのデバイスからデータを無線で取り出すための無線通信デバイスを含むことが好ましい。電子データ取り込みデバイスは、無線通信を容易にするように、装置ハウジング102に位置する1つ又は複数のアンテナ(図示せず)を含んでもよい。例えば、読み取られたデータは、セキュリティ物品(例えば、パスポート)の正規ユーザに関する人物情報、また任意選択で、正規ユーザに関する生体データを含む。通常、RFIDは、生体データ又は人物情報に関係しない、例えば、セキュリティ物品の発行日、発行場所などのセキュリティデータを格納するのにも採用され得る。
[098]生体データ及び/又は人物情報は、例えば、基準テンプレート(テンプレートデータ)を形成するため、又は予め作成された基準テンプレート(比較データ)と比較されるためのいずれかで、格納、抽出、且つ使用され得る。
[099]普通のセキュリティ物品、例えば、全般的にはセキュリティを支援し、特にはセキュリティ物品ユーザを識別する働きをする物品は、通常、機械可読領域MRZ(206)と呼ばれる特別なスペースを含むことができる。セキュリティ物品に対する1つの考えられる例としての身分証明書には、このようなMRZは、例えば、身元情報ページの下部分に設けられたスペースとすることができ、その場合、身元情報ページに印刷されるそれと同じ又は対応する身元情報が、光学文字認識形式に符号化される。MRZは、正規ユーザの人物情報を含むことができ、通常、44文字を有する2行から成る。MRZには、身元情報、名前、パスポート番号、検査数字、国籍、誕生日、性別、パスポート有効期限、及び個人識別番号を含む、印刷され、符号化された情報があり得る。MRZは、しばしば国によっては、補足情報をさらに含むことがある。
[0100]MRZ及び/又は人物情報及び/又は生体データは、光学的可変材料、ルミネセント材料、IR吸収材料、光偏光材料、磁性材料、及びそれらの組合せ、好ましくは、本明細書に説明されるものなどのルミネセント材料、IR吸収材料、及びそれらの組合せから成るグループから選択された1つ又は複数のセキュリティ材料を含むセキュリティインクを用いて印刷されてもよい。
[0101]すでに述べられたように、セキュリティ物品、特にセキュリティ物品ユーザを識別する働きをする物品は、MRZに加え、チップ(集積回路)又はRFIDデバイスの形態で電子メモリデバイスをさらに含んでもよい。一般に、このような電子メモリデバイスは、データを格納し、任意選択でそれの処理も行うように構成される。MRZに印刷されるものと同様な又は同一の情報が、チップに別々に格納され得る。さらに、人物情報、生体データ及び/又はセキュリティデータが、チップ及び/又はRFIDに格納され得る。
[0102]人物情報取り込みデバイスが、上述の電子データ取り込みデバイス(セキュリティ物品に格納された電子データを取り込むための)を備える場合、電子データ取り込みデバイスは、通常、セキュリティ物品に電子メモリデバイスと共に確立されるある種の無線リンクを介して、記憶域から無線でデータを取り出し、データを無線で転送するための無線手段(アンテナ及び関連の構成要素)を含む。別法として、電子データ取り込みデバイスが、装置側のコンタクトとセキュリティ物品側のコンタクトとの間の直接の電気接触を介して、データを取り込むことができる可能性がある。
[0103]本明細書に説明される装置100は、例えばリアルタイムで、セキュリティ物品200のセキュリティ物品ユーザ、セキュリティ担当者、又はメンテナンス係員から、生体データを取り込むための生体データ取り込みデバイス(例えば、104)も備えてもよい。取り込まれた生体データは、セキュリティ物品ユーザ、セキュリティ担当者、又はメンテナンス係員を、セキュリティ物品の正規セキュリティ物品ユーザ、正規セキュリティ担当者、又は正規メンテナンス係員として認証するために、人物情報取り込みデバイスによって取り込まれた人物情報(基準生体データを含んでもよい)と比較されてもよい。この場合、生体データは、セキュリティ物品が認証のために提示される際に、セキュリティ物品ユーザ、セキュリティ担当者、又はメンテナンス係員から直接、取り込まれるデータから成る。生体データと人物情報との上述の比較は、比較と妥当な結果の決定を可能にするのに必要とされるいずれの処理も伴ってもよい。
[0104]生体データの自動認識は、1つ又は複数の記録機器を用いて行われてもよい。典型的な記録機器は、画像を取り込むためのカメラ、映像情報又は音響映像情報を取り込むためのビデオカメラ、電磁スペクトルのIR領域で画像を取り込むように動作可能なIR(赤外線)カメラ、及びそれらの組合せを含むが、それらに限定されない。関連の照明手段は、発光スペクトル、強度、及び方向に関して適宜構成されてもよい。さらなる典型的な記録機器は、オーディオレコーダ、近接検出器、熱センサ、触覚センサ、振動センサ、磁気エネルギー検出器、サーモグラフィカメラ及び/又は文書スキャナ、マイク、超音波トランスデューサ、赤外線放射エミッタ(近赤外線放射源など)及び検出器(モノクロ電荷結合素子アレイカメラ(CCD:Charge Coupled Device))、血液の酸素含有量を測定するパルスオキシメータ、臭い検出器であってもよい。
[0105]例えば、生体データ取り込みデバイスは、例えば、顔や、指、手、及び耳たぶ(外耳)の画像などの視覚又は幾何学認識のための身体の部分などの1つ又は複数の画像(複数)、虹彩認識用の虹彩の画像、網膜認識用の網膜の画像、静脈の画像、動きの画像(例えば、歩行分析用の歩行)を取り込むための画像取り込みデバイス(カメラなど)を含んでもよい。さらに、生体データ取り込みデバイス、特にリアルタイム生体取り込みデバイスは、音声分析用の音声を取り込むためのマイク、指紋読み取り装置、掌紋読み取り装置、血中酸素濃度を取り込むためのパルスオキシメータ、臭い検出器、血管分析に際して近赤外光で照明された時の静脈の赤外線画像を取り込むためのモノクロ電荷結合素子(CCD)アレイ、骨密度を取り込むための超音波トランスデューサ、及び望ましいタイプの生体データに関する情報を取得するのに必要とされる任意の機器、を含んでもよい。
[0106]生体データ取り込みデバイスの例が、生体データ取り込みデバイス104として図1に示される。詳細には、装置ハウジング102は、例えばスキャナウィンドウの形態で、生体データを取り込むための生体データ取り込みデバイス104用の開口部を収容しても又は特徴付けてもよい。言い換えれば、装置ハウジング102は、生体スキャナウィンドウとして、穴又は開口部を含んでもよい。この例では、生体データ取り込みデバイス104は、指を受け取り、それを支持するように寸法合わせされるのが好ましい。詳細には、この実施形態の生体データ取り込みデバイス104は、デバイス104のウィンドウに提示された時のセキュリティ物品ユーザ、セキュリティ担当者、又はメンテナンス係員の指をスキャンするように動作可能であることができる。しかしながら、その他適切な生体データが、生体データ取り込みデバイス104を通して取得され得る(例えば、生体データ取り込みデバイス104のウィンドウの背後に位置付けられたカメラを用いて)。
[0107]しかしながら、一般に、装置100は、例えば、上記生体データ取り込みデバイス104に対して示され、説明されたウィンドウの形態のような、ある種の収容穴を採用し得る、生体スキャナ又は生体読み取り装置(図1には直接示されていない)のようなその他適切な形態で、生体データ取り込みデバイスを含んでもよい。
[0108]生体データ取り込みデバイスは、そのスキャニング/取り込み動作に応答して、コード又はデータセットを生成するように構成されてもよい。生成されたコードは、例えばその機能のいずれか又はすべての動作を許可又は拒否するのに、及び/又は、例えばメンテナンス又はその他の点検修理作業の際に装置100を開くようアクセスすることを許可又は拒否することを含む、装置100の任意の特徴へのアクセスを許可又は拒否するのに、パスコード的に、装置100によって使用されてもよい。いくつかの実施形態では、装置100の生体データ取り込みデバイスは、セキュリティチェックポイントに関連した生体スキャニング機能を行うように動作可能である。詳細には、生体データ取り込みデバイスは、セキュリティチェックポイント、又は電子ゲート(図3及び図4Aに関連した説明も参照)、又は一般に自動出入国管理の指紋スキャナ及び/又は掌紋スキャナのスキャニング機能のいくつか又は全てを行うように動作可能であってもよい。
[0109]本明細書に説明される装置100は、読み取り装置支持システム150に挿入されたセキュリティ物品上及び/又は内のセキュリティ特徴の物性を検出するためのセキュリティ特徴検出器166も備える。示されるように、この実施形態は、透明な読み取り装置支持部152の下に、セキュリティ物品200上の例示的なセキュリティ特徴204の物性を検出することができるセキュリティ特徴検出器を置くことを検討する。セキュリティ特徴検出器は、通常、本明細書の上に説明されたような、1つ又は複数の光学検出器、1つ又は複数の磁気検出器、1つ又は複数の導電率計、又はそれらの組合せを含んでもよい。光学特性を検出するためのセキュリティ特徴検出器は、光学的可変特性、IR吸収特性、放出特性、光偏光特性、及びそれらの組合せに感応する検出器から成るグループから選択されるのが好ましい。
[0110]詳細には、本発明の実施形態は、上記セキュリティ物品上及び/又は内のセキュリティ特徴の物性を検出するためのセキュリティ特徴検出器を採用することによって、セキュリティ物品の真正性が証明(決定)されることを構想する。本明細書に説明される物性は、光学特性、磁気特性、伝導特性、及びそれらの組合せから成るグループから選択されてもよい。
[0111]いくつかの実施形態では、セキュリティ特徴検出器は、セキュリティ特徴によって、放出、反射、又は透過された光、或いは、セキュリティ特徴の光学特性が光の吸光度である場合に、セキュリティ特徴によって反射又は透過された吸光度(すなわち、セキュリティ特徴に放出された光の損失率)を検出する光学検出器を備える。これは、セキュリティ特徴を「刺激」又は照明する刺激(照明)源によって加えられた刺激に反応するものであってもよい。このような光学検出器は、CCD、CMOS、VIS(可視光)、IR(赤外線)、又は3Dカメラの形態であることができる。刺激は、セキュリティ特徴を加熱する、冷却する、又はそれに圧力を掛けることによってももたらされ得る。この場合、光源、ヒータ、冷却装置、及び加圧デバイスからのいずれか1つが提供され得る。
[0112]セキュリティ特徴検出器が、光学検出器又は磁気検出器である場合、セキュリティ特徴検出器は、装置ハウジング102内部の読み取り装置支持部152の下に位置付けられ、読み取り装置支持部152を通して透過されたセキュリティ物品200から、例えばパスポートの開いたページから反射された光を検出してもよい。光学検出器は、検出器に入射した光の強度、波長、及び/又は偏光を検出し得る。セキュリティ特徴検出器が、電気式検出器である場合、セキュリティ特徴と電気的に接触するために、コンタクトが、受け取りスロット156又は読み取り装置支持部152に一体化されてもよい。別法として、非接触手段が代わりに使用される可能性がある。セキュリティ特徴検出器が、セキュリティ特徴に対して様々な角度又は位置(距離)から、セキュリティ特徴の物性を検出するように移動できることも可能である。これは、光学的可変セキュリティ特徴、例えば、光学的可変インクで印刷されたセキュリティ特徴の場合、特に有利であり得る。
[0113]通常、適切なセキュリティ特徴検出器は、セキュリティ特徴を活性化するのに、すなわち、セキュリティ特徴からの反応を検出し、それを評価することができるようにその特徴を「刺激する」ために、セキュリティ特徴に向かって電磁放射を照射するための手段を備えることができる。言い換えれば、適切なセキュリティ特徴検出器は、電磁スペクトルの波長領域で電磁放射を生成するように動作可能な光源と、物品の画像を生成するように動作可能な少なくとも1つのイメージングデバイスを備えてもよい。
[0114]本明細書に説明される装置100は、取り込まれたいずれの情報も処理するためのプロセッサも備えてもよい。詳細には、プロセッサは、人物情報と検出された物性を処理して、セキュリティ物品が本物であるかどうか、また、セキュリティ物品ユーザがセキュリティ物品の正規ユーザであるかどうかを決定するように構成されてもよい。通常、プロセッサは、1つ又は複数の集積電子回路と、その他の能動及び受動素子を備える、ある種の処理回路によって具体化される。それぞれのこのような処理回路は、通常、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP:Digital Signal Prosessor)、組み込みプロセッサなど、また、独立して、又は場合によっては重複して動作することを含んで、並列に動作するそれらの任意の組合せなどの、1つ又は複数の回路ユニットを含む。それぞれの処理回路は、モノリシック集積回路(MIC:Monolithic Integrated Circuit)、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:Field Progammable Gate Array)、プログラマブルロジックコントローラ(PLC:Programmable Logic Controller)など、又はそれらの任意の組合せが実装されることを含む、1つ又は複数の集積回路(IC:Integrated Circuit)によって実装されてもよい。
[0115]プロセッサは、普通、プロセッサに指示するための命令の形態でコードを格納することができる1つ又は複数のメモリ回路を組み込むか又はそれと連携して、所望の機能性を実装する。詳細には、このようなメモリ回路は、通常、画像、認証コード、セキュリティ特徴及び/又は制御情報の表現、測定結果、自動分析結果を含むデータ又はその他の情報のデジタル表現を格納し、また、処理回路のうちの1つ又は複数の動作を指示するためのプログラムコードを含む、プログラムデータ又はその他の情報のデジタル表現を格納するように、動作可能である。1つ又は複数のメモリ回路は、データベース(図示せず)を構成してもよく、及び/又はデータベースと電子的に連通してもよい。さらに又は別法として、1つ又は複数のデータベースが、プロセッサ及び/又は装置から独立して実装されてもよい。各データベースは、通常、その他のデータレコードに関連付けて格納されたデータレコードを含んで、通常プロセッサ用の記録可能、取り出し可能なデータの形態で、情報を格納するように機能する。
[0116]通常、メモリ回路は、それぞれが、デジタル電子集積回路の全て又は一部であるか、或いは複数のデジタル電子集積回路から形成される。メモリ回路は、例えば、読み取り専用メモリ(ROM:Read−Only Memory)、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM:Programmable Read−Only Memory)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM:Erasable Programmable Read−Only Memory)、電気的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM:Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、フラッシュメモリ、1つ又は複数のフラッシュドライブ、メモリユニットに接続されたユニバーサルシリアルバス(USB:Universal Serial Bus)、磁気記憶装置、光学記憶装置、光磁気記憶装置など、又はそれらの任意の組合せとして実装されてもよい。メモリ回路は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ダイナミックメモリなど、又はそれらの任意の組み合わせとしてデジタル表現を格納するように動作可能であってもよい。
[0117]その対応するメモリと連動するプロセッサは、通常、WinCE、Symbian、OSE、組み込みLINUX(登録商標)などのリアルタイムオペレーティングシステム、Windows(登録商標)、Unix(登録商標)、Linuxなどの非リアルタイムオペレーティングシステム、及びそれらの任意の組合せを含む、いずれか1つ又は複数のオペレーティングシステムを実行させるように動作可能である。その対応するメモリと連動するプロセッサは、例えば、実行可能コードの複数のスレッドを伴うマルチタスキング方法を実装するように動作可能であってもよい。
[0118]さらに、例えばインターネットであってもよいネットワークを介した、プロセッサとその他のコンピューティングシステムとの間でのデータ及び/又は情報の送信、受信、及び交換を容易にするのに、通信制御装置が提供されてもよい。ネットワークへの接続は、例えば、銅線リンク、同軸ケーブルリンク、光ファイバ送信リンク、無線リンク、セルラー電話リンク、衛星リンク、見通し線フリー(line−of−sight free)光リンク、及びそれらの任意の組合せを含む、任意の有線又は無線接続によって実装されてもよい。
[0119]本明細書に説明される装置100は、セキュリティ物品が本物であるかどうか、セキュリティ物品ユーザがセキュリティ物品の正規ユーザであるかどうか、の決定を示す信号を出力するための出力デバイスも含む。詳細には、取り込まれた人物情報、及びセキュリティ特徴の検出された物性が処理され、セキュリティ物品が本物であるかどうか、セキュリティ物品ユーザがセキュリティ物品の正規ユーザであるかどうか、又はセキュリティ物品ユーザの同一性を決定する。出力デバイスは、通常、このような決定を示す信号を出力する。出力デバイスは、例えば、音発生装置、スピーカ、発光信号を放出するための光生成装置、ディスプレイインジケーション、コンピュータ画面、又は正の決定の場合に開かれるゲートとすることができる。
[0120]別法として、出力デバイスは、例えば、スタンプ、特に出国又は入場スタンプ、真正性証明書、査証、テキスト、コード、画像、パターン、ロゴ、しるし、及び/又はそれらの組合せなど、決定の結果を印刷することができるプリンタシステムであってもよい。任意選択的なプリンタシステムは、以下により詳細に説明される。このように、上記結果は、パスポートなどのセキュリティ物品に、例えば直接に印刷され得る。一般に、このようなプリンタシステムは、インクジェットプリンタ、サーマルプリンタ、レーザプリンタ、及びレーザマーキングプリンタから成るグループから選択されるのが好ましい。上記結果は、光学的可変材料、ルミネセント材料、IR吸収材料、光偏光材料、磁性材料、及びそれらの組合せ、好ましくは、本明細書に説明されるものなどの、ルミネセント材料、IR吸収材料、及びそれらの組合せから成るグループから選択された、1つ又は複数のセキュリティ材料を含むセキュリティインクで印刷されてもよい。さらに、決定結果は、セキュリティ物品に/上にスタンプ及び/又は査証を印刷/貼付する、ゲートを開放する、緑灯を点灯する、「you may now proceed(進んでもよいです)」又は「you can advance(進むことができます)」の事前録音の又はその場生成の音声メッセージを再生するなど、のグループのいずれか1つであり得ることが好ましい。
[0121]装置100が、任意選択的なプリンタシステムを含む場合、装置100は、本明細書で例示的なパスポートとして示されるセキュリティ物品100を受け取るのに、図1に示されたプリンタ取入口160などの取入口を有する。この場合、装置100は、セキュリティ物品200が、プリンタ取入口160によって受け取られる時に通過することができる、プリンタ取入口フラップ162などの、点検口も含む。プリンタ取入口フラップ162は、装置ハウジング102の中を見るための透明な窓を含んでもよい。プリンタ取入口フラップ162は、(a)生体データ取り込みデバイス(例えば、104)の動作、(b)適切なパスコードの登録、及び(c)例えば読み取り装置システムの動作による、セキュリティ物品、特にパスポートと同じであっても又は異なっていてもよい文書を含むセキュリティ物品の認証、のうちの1つ又は複数などによって、適切な身分証明書が得られない限り、アクセスのために開かなくてもよい。詳細には、読み取り装置支持部152を通して審査されるセキュリティ物品は、印刷を受ける文書と必ずしも同じでなくてもよい。さらにまた、同じセキュリティ物品が、審査され、印刷されてもよいが、それはセキュリティ物品200の異なる領域又はページにおいてである。詳細には、セキュリティ物品としてのパスポートの最初のページが、読み取り装置支持部152を介して審査を受けてもよく、また、セキュリティ物品、特にパスポートの別のページが印刷を受けてもよい。
[0122]印刷のプロセスは、セキュリティ物品の印刷領域を決定することを伴ってもよい。通常、決定された印刷領域は、次に、本明細書に説明されるものなどの所望の要素を印刷するための印刷を受ける。印刷領域は、印刷に適切であると、及び/又はそれに印刷されるのが望ましいと見られるセキュリティ物品の部分として特定されてもよい。したがって、この印刷領域は、印刷が確実に行われ得るような、適切な特性及び/又は彩色を有するセキュリティ物品の部分であり得る。したがって、印刷領域は、空きページ、ページの空き部分、またスタンプ、ラベル、又はマークの付いたページであってもよく、或いは、印刷領域は、セキュリティ物品の特別な特徴とすることができる。印刷領域を決定することは、セキュリティ物品の印刷領域を決定することを伴ってもよく、今度はそれが、図1で説明されたものなどのプリンタ取入口を通して対応するものを受け取ることを伴ってもよい。プリンタ取入口を通してセキュリティ物品を受け取ることは、プリンタシステムのストッパゲートに近接するセキュリティ物品の存在を感知することを伴ってもよい。プリンタシステムのストッパゲートに近接するセキュリティ物品の存在を感知することは、プリンタシステムのプリンタセンサからの出力を受信することを伴ってもよい。
[0123]印刷領域を決定することは、セキュリティ物品の画像を表示することを伴ってもよい。セキュリティ物品の画像を表示することは、セキュリティ物品の画像を取り込むことを伴ってもよい。セキュリティ物品の画像を取り込むことは、プリンタシステムのイメージングデバイスによって画像を取り込むことを伴ってもよい。セキュリティ物品の印刷領域を決定することは、セキュリティ物品が、印刷に適しているかどうかを決定することを伴ってもよい。セキュリティ物品が印刷に適しているかどうかを決定することは、画像が正規セキュリティ物品と一致するかどうかを決定することを伴ってもよい。セキュリティ物品が印刷に適しているかどうかを決定することは、画像の画像分析を行うことを伴ってもよい。セキュリティ物品が印刷に適しているかどうかを決定することは、ユーザ入力を受信することを伴ってもよい。
[0124]セキュリティ物品の印刷領域を決定することは、セキュリティ担当者の入力として、印刷領域を受信することを伴ってもよい。セキュリティ物品の印刷領域を決定することは、画像の画像分析を行うことを伴ってもよい、方法は、印刷領域内で、正規セキュリティ物品に印刷することを伴ってもよい。
[0125]セキュリティ物品及び/又は文書(上記文書は、セキュリティ物品とは異なり、例えば、真正性証明書又はその他の交付文書である)をプリンタ取入口から受け取ることは、例えば、印刷されるセキュリティ物品及び/又は文書を所望の位置に保持するために、セキュリティ物品及び/又は文書を、その前縁で固定することを伴ってもよい。セキュリティ物品及び/又は文書を、その前縁で固定することは、プラテンを垂直に動かすことを伴ってもよい。上記プラテンは、通常、セキュリティ物品及び/又は文書に押し付けられる金属平板とすることができる。プラテンを垂直に動かすことは、プリンタシステムの運び枠の上部枠板に向かって上向きにプラテンを動かすことを伴ってもよい。セキュリティ物品及び/又は文書を、その前縁で固定することは、固定枠の下部固定板を垂直に動かすことを伴ってもよい。固定枠の下部固定板を垂直に動かすことは、上部枠板に向かって上向きに下部固定板を動かすことを伴ってもよい。
[0126]枠は、上部枠部材及び下部枠部材を含んでもよい。印刷支持部は、上部枠部材と下部枠部材との間に画定されたスペースに縦方向に延在してもよい。上部枠部材は、印刷支持部の垂直上向きの動きを制限するように寸法合わせされてもよい。印刷システムは、印刷支持部と上部枠部材との間に、セキュリティ物品及び/又は文書を固定するように動作可能であってもよい。プリンタシステムは、下部枠部材と上部枠部材との間に、セキュリティ物品及び/又は文書を固定するように動作可能であってもよい。プリンタシステムは、セキュリティ物品及び/又は文書の固定を解除するように動作可能であってもよい。
[0127]プリンタ取込口を通してセキュリティ物品及び/又は文書を受け取ることは、プリンタシステムの支持板を垂直に動かすことを伴ってもよい。プリンタシステムの支持板を垂直に動かすことは、セキュリティ物品及び/又は文書の非縁領域でセキュリティ物品及び/又は文書を固定するように、支持板を動かすことを伴ってもよい。非縁領域でセキュリティ物品及び/又は文書を固定することは、支持板と送りローラとの間に、セキュリティ物品及び/又は文書を固定することを伴ってもよい。プリンタ取入口を通してセキュリティ物品及び/又は文書を受け取ることは、プラテンと送りローラとの間に、非縁領域でセキュリティ物品及び/又は文書を固定することを伴ってもよい。プリンタ取入口を通してセキュリティ物品及び/又は文書を受け取ることは、プリンタシステムのイメージング位置に、縦方向にセキュリティ物品及び/又は文書を動かすことを伴ってもよい。プリンタシステムのイメージング位置に、縦方向にセキュリティ物品及び/又は文書を動かすことは、プラテン及び運び枠を動かすことを伴ってもよい。プラテン及び運び枠を動かすことは、プラテンと運び枠を一緒に縦方向に動かすことを伴ってもよい。セキュリティ物品及び/又は文書を、プリンタシステムのイメージング位置に縦方向に動かすことは、固定枠を動かすことを伴ってもよい。固定枠を動かすことは、レールに沿って縦方向に固定枠を動かすことを伴ってもよい。固定枠を動かすことは、ラックに沿って縦方向に固定枠を動かすことを伴ってもよい。
[0128]正規セキュリティ物品を運ぶことは、その前縁で正規セキュリティ物品を引っ張ることを伴ってもよい。正規セキュリティ物品を運ぶことは、プリンタシステムのプラテン及び運び枠を動かすことを伴ってもよい。プリンタシステムのプラテン及び運び枠を動かすことは、プラテン及び運び枠を、プリンタ取出口に向かって縦方向に動かすことを伴ってもよい(例えば、物品が開口部に挿入され、その同じ開口部から取り出される場合の図1に示されたようなプリンタ取入口フラップ162を介して)。プリンタシステムのプラテン及び運び枠を動かすことは、歯付きレールに沿って、プラテン及び運び枠を動かすことを伴ってもよい。正規セキュリティ物品を運ぶことは、プリンタシステムの固定枠を動かすことを伴ってもよい。
[0129]プリンタシステムの固定枠を動かすことは、プリンタ取出口に向かって縦方向に固定枠を動かすことを伴ってもよい。プリンタシステムの固定枠を動かすことは、ラックに係合されたピニオンギヤを駆動することによって、ラックに沿って固定枠を動かすことを伴ってもよい。
[0130]装置ハウジング102は、プリンタ取入口160を通してセキュリティ物品及び/又は文書を案内するためのプリンタ取入口ガイドをさらに収容してもよい。プリンタ取入口ガイドは、1つ又は複数のプリンタ取入口ガイド壁を含んでもよい。プリンタ取入口ガイドは、2つのプリンタ取入口ガイド壁を含んでもよい。プリンタ取入口ガイドは、4つのプリンタ取入口ガイド壁を含んでもよい。プリンタ取入口ガイドは、取入口の穴から内側に突き出してもよい。プリンタ取入口ガイドは、装置ハウジング102内部で突き出してもよい。プリンタ取入口ガイドは、プリンタプラテンに向かって突き出してもよい。プリンタ取入口ガイドは、印刷支持部に向かって突き出してもよい。
[0131]プリンタシステムは、プリンタシステムを通して、セキュリティ物品及び/又は文書を運ぶための運びシステムを含んでもよい。運びシステムは、印刷支持部を含んでもよい。印刷支持部は、プラテンを含んでもよい。印刷支持部は、印刷支持板であってもよい。印刷支持部は、板状であってもよい。印刷支持部は、セキュリティ物品及び/又は文書を支持するように、寸法合わせされてもよい。印刷支持部は、セキュリティ物品及び/又は文書を支持するように動作可能であってもよい。読み取り装置システムは、印刷支持部を支持するための1つ又は複数の支柱を含んでもよい。印刷支持部は、支柱に取り付けられてもよい。支柱は、伸縮自在であってもよい。印刷システムは、支柱に伸縮自在に動くようにさせることによって、垂直方向に、印刷支持部を動かすように動作可能であってもよい。印刷システムは、支柱に伸長するようにさせることによって、垂直上向きに印刷支持部を動かすように動作可能であってもよい。印刷システムは、支柱に収縮するようにさせることによって、垂直下向きに印刷支持部を動かすように動作可能であってもよい。
[0132]印刷支持部は、複数の縦方向に隣り合う印刷支持板を含んでもよい。複数の縦方向に隣り合う印刷支持板のうちの1つは、複数の縦方向に隣り合う印刷支持板のうちの別の1つから独立して、垂直方向に移動可能であってもよい。複数の縦方向に隣り合う印刷支持板のうちの1つは、第1の垂直高さを有し、複数の縦方向に隣り合う印刷支持板のうちの別の1つは、第2の垂直高さを有してもよい。複数の縦方向に隣り合う印刷支持板のうちの1つは、1つの板ともう1つの板が同じ垂直高さにある場合、複数の縦方向に隣り合う印刷支持板のうちのもう1つに当接してもよい。
[0133]複数の縦方向に隣り合う印刷支持板のうちの1つは、それら間に縦方向の隙間を形成するために、複数の縦方向に隣り合う印刷支持板のうちのもう1つから離間していてもよい。印刷支持部は、複数の横方向に隣り合う印刷支持板を含んでもよい。複数の横方向に隣り合う印刷支持板のうちの1つは、複数の横方向に隣り合う印刷支持板のうちの別の1つから独立して、垂直方向に移動可能であってもよい。複数の横方向に隣り合う印刷支持板のうちの1つは、第1の垂直高さを有し、複数の横方向に隣り合う印刷支持板のうちの別の1つは、第2の垂直高さを有してもよい。複数の横方向に隣り合う印刷支持板のうちの1つは、1つの板ともう1つの板が同じ垂直高さにある場合、複数の横方向に隣り合う印刷支持板のうちのもう1つに当接してもよい。複数の横方向に隣り合う印刷支持板のうちの1つは、それら間に横方向の隙間を形成するために、複数の横方向に隣り合う印刷支持板のうちのもう1つから離間していてもよい。印刷支持部は、第1の一対の縦方向に隣り合う印刷支持板、及び第2の一対の縦方向に隣り合う印刷支持板を含んでもよく、第1の一対は、第2の一対に横方向に隣り合う。
[0134]運びシステムは、入口送り装置を含んでもよい。入口送り装置は、装置ハウジング内に据え付けられてもよい。入口送り装置は、印刷支持部の上に据え付けられてもよい。入口送り装置は、印刷支持部の垂直上向きの動きを制限するように寸法合わせされてもよい。入口送り装置は、ローラを含んでもよい。ローラは、自由回転式であってもよい。ローラは、電動式であってもよい。電動式ローラは、双方向電動式ローラであってもよい。入口送り装置は、異なる断面径の複数のローラを含んでもよい。複数のローラは、それらの外面の最下点が、それぞれ、同じ垂直高さにあるように据え付けられてもよい。複数のローラは、大きな直径の方のローラが、小さな直径の方のローラよりもプリンタ取入口に近いように、据え付けられてもよい。
[0135]プリンタシステムは、セキュリティ物品及び/又は文書に印刷を行うためのプリントヘッドを含んでもよい。プリンタシステムは、プリントヘッドに横方向に動くようにさせるように動作可能であってもよい。ローラは、プリントヘッドよりもプリンタ取入口の近くに据え付けられてもよい。印刷支持部は、ローラよりもプリンタ取入口の近くに縦方向に延在してもよい。印刷支持部は、プリントヘッドと同じくらいプリンタ取入口から離れて延在するのを避けるために、縦方向に延在してもよい。印刷支持部は、プリントヘッドの下に延在するのを避けるために、縦方向に延在してもよい。印刷支持部は、プリントヘッドと同じくらいプリンタ取入口から離れて縦方向に延在してもよい。プリンタ支持部は、プリントヘッドの下の点に縦方向に延在してもよい。
[0136]プラテンは、プリントヘッドに近接して、セキュリティ物品及び/又は文書を支持するように寸法合わせされてもよい。プラテンは、プリントヘッドの下にセキュリティ物品及び/又は文書を支持するように寸法合わせされてもよい。プラテンは、プリントヘッドの下に画定された印刷領域に、セキュリティ物品及び/又は文書を支持するように寸法合わせされてもよい。プリンタシステムは、その前縁(すなわち、セキュリティ物品が装置ハウジング内にある場合のプリンタ取出口に最も近いセキュリティ物品の縁)においてセキュリティ物品及び/又は文書を固定するための枠を含んでもよい。
[0137]プリンタシステムは、枠に縦方向に動くようにさせるように動作可能であってもよい。プリンタシステムは、枠に、歯付きレールに沿って、縦方向に動くようにさせるように動作可能であってもよい。プリンタシステムは、枠に、ピニオンギヤの動作によって、ラックに沿って縦方向に動くようにさせるように動作可能であってもよい。プリンタシステムは、枠に、セキュリティ物品をその前縁において引っ張ることによって、セキュリティ物品を運ばせるように動作可能であってもよい。プリンタシステムは、セキュリティ物品及び/又は文書を、プリンタシステムの受け取り位置から、プリンタシステムのイメージング位置まで運ぶように動作可能であってもよい。
[0138]プリンタシステムは、セキュリティ物品及び/又は文書を、プリンタシステムの受け取り位置から印刷位置に運ぶように動作可能であってもよい。プリンタシステムは、セキュリティ物品及び/又は文書を、イメージング位置から印刷位置に運ぶように動作可能であってもよい。印刷位置は、ことによると、セキュリティ物品及び/又は文書の印刷可能領域がプリントヘッドの下にある場合を含み、セキュリティ物品及び/又は文書がプリントヘッドの下にある場合の枠の位置として定義されてもよい。プリンタシステムは、セキュリティ物品及び/又は文書を、プリンタシステムの印刷位置から印刷済み位置まで運ぶように動作可能であってもよい。プリンタシステムは、セキュリティ物品及び/又は文書を、プリンタシステムの印刷済み位置から出口位置まで運ぶように動作可能であってもよい。
[0139]出口位置は、セキュリティ物品及び/又は文書が装置ハウジングの外側から取り出し可能である場合のプリンタシステムの位置として定義されてもよい。出口位置は、セキュリティ物品及び/又は文書が、装置ハウジングの外側から取り出し可能である場合のプリンタシステムの位置として定義されてもよい。出口位置は、セキュリティ物品及び/又は文書が、装置ハウジングの外側から、自動モジュールによって取り出し可能である場合のプリンタシステムの位置として定義されてもよい。出口位置は、セキュリティ物品及び/又は文書が、プリンタ取出口を越えて置かれている場合のプリンタシステムの位置として定義されてもよい。
[0140]プリンタシステムは、ストッパを含んでもよい。プリンタシステムは、設定可能な点を越えるセキュリティ物品及び/又は文書の縦方向の動きを阻止するために、ストッパを作動させるように動作可能であってもよい。ポインタシステムは、セキュリティ物品及び/又は文書の縦方向の動きを阻止しないために、ストッパの作動を止めるように動作可能であってもよい。ストッパはゲートであってもよい。プリンタシステムは、設定可能な点を越えるセキュリティ物品及び/又は文書の縦方向の動きを阻止するために、ゲートを閉じるように動作可能であってもよい。ポインタシステムは、セキュリティ物品及び/又は文書の縦方向の動きを阻止しないために、ゲートを開くように動作可能であってもよい。ストッパは、枠に回転可能に結合されてもよい。ストッパは、枠に、ヒンジ式に接続されてもよい。ストッパは、枠に滑動可能に結合されてもよい。
[0141]プリンタシステムは、画像を取り込むためのプリンタシステムイメージングデバイスを含んでもよい。プリンタシステムイメージングデバイスは、装置ハウジング内に据え付けられてもよい。プリンタシステムイメージングデバイスは、セキュリティ物品及び/又は文書が印刷支持部によって支持されている時に、セキュリティ物品及び/又は文書の画像を取り込むように動作可能であってもよい。プリンタシステムイメージングデバイスは、セキュリティ物品及び/又は文書が枠によって固定されている時に、セキュリティ物品及び/又は文書の画像を取り込むように動作可能であってもよい。プリンタシステムイメージングデバイスは、セキュリティ物品及び/又は文書が、枠によって固定されている時に、セキュリティ物品及び/又は文書の印刷可能領域の画像を取り込むように動作可能であってもよい。
[0142]プリンタシステムは、セキュリティ物品及び/又は文書を運ぶための運びコンベヤを含んでもよい。プリンタシステムは、プリンタシステムが、その印刷位置にある時にセキュリティ物品/文書を運ぶための運びコンベヤを含んでもよい。運びコンベヤは、そこから突き出る押し板を有する運びコンベヤベルトを含んでもよい。押し板は、セキュリティ物品及び/又は文書を捉えるように寸法合わせされてもよい。押し板は、セキュリティ物品及び/又は文書を、それの1つの縁部で捉えるように寸法合わせされてもよい。運びコンベヤは、押し板がセキュリティ物品及び/又は文書に接触している時に、セキュリティ物品/文書を押すように動作可能であってもよい。運びコンベヤは、運びコンベヤがセキュリティ物品/文書を運んでいる時に、押し板によって、セキュリティ物品/文書を押すように動作可能であってもよい。運びコンベヤは、セキュリティ物品及び/又は文書を縦方向に押すように、装置ハウジング内に据え付けられてもよい。
[0143]運びコンベヤは、押し板と、セキュリティ物品及び/又は文書の後縁のほぼ中央部分との間で接触することによって、セキュリティ物品及び/又は文書を順方向に押すために、装置ハウジング内に据え付けられてもよい。運びコンベヤは、押し板と、セキュリティ物品及び/又は文書の前縁のほぼ中央部分との間で接触することによって、セキュリティ物品及び/又は文書を逆方向に押すために、装置ハウジング内に据え付けられてもよい。
[0144]プリンタシステムは、複数の運びコンベヤを含んでもよい。プリンタシステムは、そのそれぞれが押し板を有する、第1及び第2の平行で離間した運びコンベヤを含んでもよい。平行で離間した運びコンベヤは、押し板が、セキュリティ物品及び/又は文書の1つの縁の両端部においてセキュリティ物品及び/又は文書に接触するように、装置ハウジング内に据え付けられてもよい。運びコンベヤは、ゲートが開いている時に、セキュリティ物品及び/又は文書品の前縁を、枠よりもプリンタ取出口の近くに運ぶように動作可能であってもよい。運びコンベヤは、ゲートが開いている時に、セキュリティ物品及び/又は文書の前縁が、枠よりもプリンタ取出口の近くになるように、セキュリティ物品及び/又は文書の後縁を押し板により押すことによって、セキュリティ物品及び/又は文書を運ぶように動作可能であってもよい。
[0145]プリンタシステムは、縁ブラケットを含んでもよい。縁ブラケットは、装置ハウジング内に据え付けられてもよい。縁ブラケットは、印刷支持部の縦方向の縁に隣接して垂直に延在してもよい。縁ブラケットは、セキュリティ物品及び/又は文書が運びシステムによって運ばれている時に、セキュリティ物品及び/又は文書の横方向の動きを制限するように寸法合わせされてもよい。縁ブラケットは、片持ち区間を含んでもよい。縁ブラケットは、セキュリティ物品及び/又は文書が、運びシステムによって運ばれている時に、セキュリティ物品の縁の垂直方向の動きを制限するように寸法合わせされてもよい。片持ち区間は、水平方向に配置された小区間と傾斜区間を含んでもよい。片持ち区間は、プリンタ取入口に向かって上向きに傾斜していてもよい。プリンタシステムは、印刷支持部の両側に配置された一対の縁ブラケットを含んでもよい。
[0146]プリンタシステムは、出口システムを含んでもよい。運びシステムは、出口システムを含んでもよい。出口システムは、プリンタ取出口に向かう出口通路を画定する傾斜部を含んでもよい。出口通路は傾斜していてもよい。出口通路は、垂直方向に傾斜していてもよい。出口通路は、水平方向に延在してもよい。出口通路は、上向きに傾斜していてもよい。出口通路は、下向きに傾斜していてもよい。傾斜部は、装置ハウジングの残りの部分に回転可能に結合されてもよい。プリンタシステムは、傾斜部を装置ハウジングの残りの部分にヒンジ式に接続するためのヒンジを含んでもよい。
[0147]傾斜部は伸縮自在であってもよい。傾斜部は、調整可能な長さを有してもよい。傾斜部は、傾斜部切り欠きを含んでもよい。傾斜部は、それの1つの角部において切り欠かれてもよい。傾斜部は、それの1つの側縁に沿って、切り欠かれてもよい。出口システムは、出口通路に沿ってセキュリティ物品及び/又は文書を運ぶための出口コンベヤを含んでもよい。出口コンベヤは、出口コンベヤベルトを含んでもよい。出口コンベヤベルトは、そのコンベヤベルトから突き出る出口押し板を有してもよい。出口押し板は、セキュリティ物品及び/又は文書を捉えるように寸法合わせされてもよい。出口押し板は、セキュリティ物品及び/又は文書の1つの縁と係合するように寸法合わせされてもよい。出口コンベヤは、出口押し板がセキュリティ物品と接触している時にセキュリティ物品を押すことによって、セキュリティ物品及び/又は文書を運ぶように動作可能であってもよい。
[0148]出口システムは、出口クランプを含んでもよい。出口クランプは、セキュリティ物品及び/又は文書を固定するように動作可能であってもよい。出口クランプは、セキュリティ物品及び/又は文書を、それの1つの側縁に沿って固定するように動作可能であってもよい。出口システムは、出口通路に沿って、出口クランプを動かすように動作可能であってもよい。出口システムは、1つの取出口フラップを含んでもよい。出口システムは、上部出口ガイドを含んでもよい。出口システムは、張出部を含んでもよい。出口システムは、出口側壁を含んでもよい。出口システムは、出口ローラを含んでもよい。出口ローラは、場合によっては、セキュリティ物品又は文書の側縁に沿って、セキュリティ物品及び/又は文書に接触するように寸法合わせされてもよい。
[0149]プリンタシステムは、セキュリティ物品に印刷を、固化、安定、定着、及び/又は硬化させるように動作可能である、固化システム及び/又は硬化システムを含んでもよい。固化及び/又は硬化システムは、加熱システム、ファン、光源(UV、可視、及び/又はIR)、及びそれらの組合せから成るグループから選択された1つ又は複数の構成要素を含んでもよい。
[0150]プリンタシステムは、画像、認証コード、セキュリティ特徴の表現及び/又は管理情報を含む、データ又はその他の情報のデジタル表現を格納し、また、処理回路のうちの1つ又は複数の動作を指示するためのプログラムコードを含む、プログラムデータ又はその他の情報のデジタル表現を格納するように、通常、動作可能であるメモリ回路を採用してもよい。
[0151]上述のように、本明細書に説明される装置100は、例えば、図1においてすでに述べられ、示されたディスプレイ106のようなディスプレイも含んでもよい。ディスプレイは、任意の適切なすでに列挙されたタイプ(LCD、LED−D、OLED−D、VFDなど)のものであってもよく、タッチスクリーン機能も提供してもよい。このように、中でもタッチスクリーン機能と共同して、内部ディスプレイは、セキュリティ物品ユーザ、セキュリティ担当者、又はメンテナンス係員とのインタラクションを可能にする対話型ディスプレイを提供するための、すなわち、セキュリティ物品ユーザ、セキュリティ担当者、又はメンテナンス係員に指示又は任意のその他の所望の情報を表示する、及び/又は入力を受信するための確実で、破壊行為に安全なソリューションであり得る。例えば、内部ディスプレイは、多くの欠点を最小にするために、装置ハウジングの対応する部分と面一に据え付けられるように配置され得、今度はそれが、破壊行為からの保護を向上させることができる。
[0152]別法として又はさらに、装置100は、外部ディスプレイに接続するように動作可能であってもよい。それぞれのコネクタが、任意の適切な形態で、また、任意の適切な信号又はプロトコル(例えば、RGB、VGA、HDMI(登録商標)、USBなど)を伴って提供されてもよい。外部ディスプレイの使用によって、セキュリティ物品ユーザ、セキュリティ担当者、又はメンテナンス係員に、追加情報が表示され得る。詳細には、より多くの情報又は拡大情報を提供するために、スクリーンサイズが、装置100又はその装置ハウジング102のサイズを大きくすることなく拡大され得る。さらなる外部ディスプレイが、判読性を高めるような、又は表示された内容を、近くにいるが、しかし当人、すなわち、装置100のセキュリティ物品ユーザ、セキュリティ担当者、又はメンテナンス係員でもなく、それらに属してもいないいずれの個人からも隠すような方法で、据え付けられ得る。
[0153]本明細書に説明される装置100は、装置ハウジング102内に配置され、セキュリティ物品200に向けられるカメラなど、イメージングデバイス(図1には直接示されていない画像取り込みデバイス)も含んでもよい。画像取り込みは、品質管理機能の一環として行われ得るのが好ましく、例示的なカメラは、印刷が行われた後に、画像を取得する及び/又は文書に向けられるように構成されてもよい。このような実施形態では、装置100は、(a)行われた印刷の、場合によっては画像のストリーミング映像を含む、品質保証画像を取り込む/取得すること、(b)ディスプレイ106又はその他の接続された(外部又は遠隔)ディスプレイに品質保証画像を表示すること、(c)行われた印刷の品質の合否のインジケーションを受信すること、(d)品質保証画像に関連した品質のインジケーションを決定するための自動画像分析を行うこと、(e)装置100によって受信又は決定された品質インジケーションを、遠隔デバイス(例えば、中央サーバ、遠隔ディスプレイ)に送信すること、(f)品質保証画像を遠隔デバイス(例えば、中央サーバ)に送信すること、及び/又は、(g)行われた印刷の品質インジケーションを、遠隔デバイスから受信すること、の品質保証機能のうちのいずれか又は全てを行うよう、セキュリティ担当者又はメンテナンス係員によって操作可能であってもよい。
[0154]さらなる実施形態では、読み取り装置支持部152は透明で、システムのイメージングデバイスが、セキュリティ物品200の画像、特に、読み取り装置支持部152によって支持されている時のパスポートの画像を生成することを可能にする。装置ハウジング102内に収容された1つ又は複数の電磁放射(光)源(図1には示されていない)は、読み取り装置支持部152に向かって、選択可能な波長の電磁放射を放出しているのが好ましい。この実施形態では、システムのイメージングデバイス及び光源は、読み取り装置支持部152の外周の周りから内向きに突き出る内壁(図1には示されていない)を有するなどによって、読み取り装置支持部152に対して、装置ハウジング102内に、視線方向に位置付けられ、光源は、このような内壁に取り付けられ、また読み取り装置支持部152に向けられ、システムのイメージングデバイスは、このような壁の隣接端部において装置ハウジング102内に据え付けられ、また読み取り支持部152にほぼ面している。
[0155]いくつかの実施形態では、イメージングデバイスは、装置ハウジング102の底部内面に隣接して据え付けられる。いくつかの実施形態では、装置は、光源によって生成され、読み取り装置支持部152に位置付けられたセキュリティ物品から反射され、そしてイメージングデバイスによって受光される、電磁放射の経路を向け直すための鏡を含む。このような実施形態では、鏡は、光源及び/又はイメージングデバイスの装置ハウジング102内の場所及び位置のより大きな柔軟性を可能にし得ることが有利である。しかしながら、通常、イメージングデバイスは、それが、読み取り支持部152によって支持されている時にセキュリティ物品の画像を取り込むように動作可能である場合、どこにでも据え付けられ得、いずれの方向にも向けられ得る。
[0156]本明細書に説明される装置100は、通信デバイス(図1には直接示されていない)も含んでもよい。このような通信デバイスは、中央データ記憶メモリ(データベース)など、装置100の外部にある電子デバイスとの通信を果たすように動作可能である。いくつかの実施形態では、装置100は、ローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)、無線ペンダントWLAN(また、WiMAX、WiFiなど)、広域通信網(WAN:Wide Area Network)、自営通信網、仮想プライベートネットワーク(VPN:Virtual Private Network)、セキュアな(すなわち、暗号化)通信ネットワーク、インターネット、又はそれらの任意の組合せを介して通信を果たすように動作可能である。
[0157]例えば、通信デバイスは、装置100と、装置100がアクセスできるデータベースを有する中央サーバを含む、中央サーバ(図示せず)などの遠隔デバイスとの間の通信を提供するよう動作可能であってもよい。装置100と遠隔デバイスとの間の通信は、例えば、共有ユーザ管理、ログ作成された記録の報告、その他の目的、及びそれらの任意の組合せを含む、ユーザ管理の目的での通信を含んでもよい。
[0158]対応する実施形態の装置100の通信デバイスは、通常、このような通信を果たすためのデバイス(図示せず)をいくつでも含んでもよい。例として、通信デバイスは、コンピュータ、モデム、ポータブル通信デバイス、ファクシミリ機、電話機(固定電話回線接続式電話機、或いは、セルラー電話機又は衛星電話機などの無線電話機を含む)、無線装置(双方向無線装置を含む)、携帯情報端末、又は電子通信に適した任意のその他の機器ユニットを含んでもよい。それぞれの実施形態では、通信デバイスは、例えば、銅線リンク、同軸ケーブルリンク、光ファイバ送信リンク、無線リンク、セルラー電話機リンク、衛星リンク、視線フリー光リンク、又はそれらの任意の組合せを含む、任意の有線又は無線接続を介した電子通信を果たすように動作可能であってもよい。通信デバイスは、その対応するメモリと共同するプロセッサによって制御されてもよい。さらに又は別法として、通信デバイスは、自処理回路(図示せず)及び/又は自メモリ回路(図示せず)を備えてもよい。
[0159]通信デバイスは、いくつかの実施形態では、本明細書に説明されるものなどの場所特定システム(位置測定デバイス)も含んでもよい。装置100の場所が予め定められた場所内にない場合、場所特定システムが、警報信号を発するように動作可能である実施形態では、例えば、装置100は、通信デバイスを使用して、警報信号及び/又は現在の場所のインジケーションを遠隔デバイス(例えば、中央サーバ)に送信するなどによって、警報信号及び/又は装置100の現在の場所を伝えるように動作可能である。さらに、装置100又はそれの部品は、それらが、正しく位置付けられていない、及び/又は装置100が予め定められた場所から取り外される場合に、自動的に無効にされるように構成されてもよい。
[0160]上述の装置100の場所の特定又は決定は、装置のセキュリティのより一般的な概念の一部であり得る。上述の場所特定デバイスは、それぞれのアンテナ(衛星、セルラーネットワーク、無線ネットワークなど)を含んでもよい、詳細には、装置及び/又は通信デバイスは、無線通信用で、またその場所、及びその場所が予め定められた許容区域内にあるかどうかのインジケーション、のうちの少なくとも1つを無線で伝えるように動作可能である、アンテナを採用してもよい。装置及び/又は通信デバイスはまた、上により詳細に検討されたように、装置の他のいかなる故障又は警報状態も伝えるように動作可能であってもよい。
[0161]装置100又は通信デバイスは、いくつかの実施形態では、電力管理システムも含んでもよい。このような電力管理システムは、例えば、5V〜400Vの範囲の任意の特定の電圧を含む、特定の電圧の交流又は直流電流であり得る、特定の電力を受け取るように構成されてもよい。装置100は、場合によっては二次電池を含む、装置100に電力供給するための1つ又は複数の電池を含んでもよい。さらに又は別法として、装置100は、装置100のバックアップ電力供給用に、無停電電源装置(UPS:Uninterruptible Power Supply)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、装置100の電力管理システムは、セキュリティチェックポイント300に関連した電力を管理するように動作可能である。
[0162]図3は、本発明の一実施形態による、セキュリティチェックポイント300の概略図を示す。セキュリティチェックポイント300は、マジックミラー306を支持するための鏡枠304を含む、セキュリティチェックポイントハウジング302を含む。示されるように、セキュリティチェックポイント300は、場合によっては、進入ゲート(図3には示されていないような)、出口ゲート324、及びセキュリティコンソール440が備えられた、入口326を含む。セキュリティコンソール440は、図に示されるようなセキュリティチェックポイント300と一体化されていてもよく、又はスタンドアローンの装置として提供されてもよい。例えば、セキュリティチェックポイント300では、図1に関連して示され、説明された装置100は、例えば、装置100の任意選択的なプリンタ部分がある場合、セキュリティ物品のスキャニング及び検出機能、並びにセキュリティ物品への印刷を行うように、組み入れられ得る。装置100は、セキュリティチェックポイント300に、制御及び処理機能も提供する可能性がある。全体的に図3に示されるように、セキュリティチェックポイント300は、セキュリティコンソール440の少なくとも出口ゲート324との組合せとすることができる。
[0163]セキュリティチェックポイント300(図3)又は電子ゲート300’(図4A)は、このようなセキュリティチェックポイント又はそれの入口に近づくと見える1つ又は複数のディスプレイを備えてもよい。例えば、入口ディスプレイ318は、セキュリティチェックポイント300のメインエリアへの入口の近くに置かれる。通常、入口ディスプレイ318は、LCD又は関連型(LEDD、OLEDD、VFDなど)のものである。セキュリティ物品ユーザにセキュリティチェックポイントのメインエリアに入るように指示を出し、また、例えば、他の誰かがセキュリティチェックポイント300にすでにいる場合、他の者にはセキュリティチェックポイント300に近づかないように指示するのに、入口ディスプレイ318が採用されてもよい。
[0164]セキュリティチェックポイント300には、データ、特に、セキュリティチェックポイントにいるセキュリティ物品ユーザに関係する生体データの自動認識を、秘匿的に可能にするためのマジックミラー306が備えられていてもよい。マジックミラー306は、通常、半透鏡である。一般に、マジックミラー306は、セキュリティチェックポイントハウジング302の外部のマジックミラーの外側308に、光を反射し、セキュリティチェックポイントハウジング302のその外側308から、その内側内部の方向に、マジックミラー306を通して、光を通すように機能する任意の物又はデバイスとすることができる。マジックミラー306の前に立っている、セキュリティチェックポイント300にいるセキュリティ物品ユーザ(図示せず)は、マジックミラー306の背後に隠された機器を見る代わりに、彼/彼女自身の姿を見ることになるであろう。マジックミラー306の使用は、セキュリティチェックポイント300にいるセキュリティ物品ユーザに、ミラーがセキュリティ物品ユーザの注視を心理的に引き付ける範囲で、隠し機器に彼らの顔を明らかするように促すのが有利である。マジックミラー306の使用は、セキュリティ物品ユーザが反射ミラーと目を合わせないようにすることが不自然と思われる範囲で、回避性の自動検出を可能にしてもよいことも有利であり、したがって、マジックミラー306を見ないようにすることが、隠し機器によって検出され、回避性の指標として、セキュリティ目的で記録され得る。したがって、マジックミラー306は、マジックミラー306の背後にセキュリティチェックポイントハウジング302内に配置された様々な機器が、機器をセキュリティチェックポイントハウジング302の外側から見られるようにすることなく、セキュリティチェックポイント300において、セキュリティチェックポイントハウジング302の外部の物及び人(図示せず)についてのデータを記録することを可能にする。
[0165]上記機器は、セキュリティチェックポイントハウジング302の外側から発する磁気エネルギーを検出するように動作可能な1つ又は複数の磁気エネルギー検出器を含んでもよい。隠し機器の検出器が、セキュリティチェックポイント300の特定の使用に合うように、マジックミラー306の背後の様々な位置及び場所に取り付けられ得る。さらに又は別法として、1つ又は複数の検出器が、セキュリティチェックポイント300内及び/又は周囲の様々な位置及び場所において電磁放射を検出するために、セキュリティチェックポイント300のその他の隠れた及び/又は隠れない場所に取り付けられてもよい。
[0166]いくつかの実施形態では、隠し機器は、1つ又は複数のセンサを含む。通常、センサは、電磁放射以外の測定可能な物理現象を感知するために、マジックミラー306の内側に配置される。センサは、トランスデューサであっても、又はそれを含んでもよく、デジタル又はアナログ信号であり得る電子信号を生成し得る。例えば、センサは、マジックミラー306の振動を感知するための1つ又は複数の振動センサを含んでもよい。いくつかの実施形態では、センサは、その外側308においてマジックミラー306に加えられた力又は圧力を感知するのに、マジックミラー306の外側308に配置された1つ又は複数の触覚センサを含む。いくつかの実施形態では、センサは、場合によっては温度を測定することを含み、熱を感知するための1つ又は複数の熱センサを含む。
[0167]隠し機器のセンサが、セキュリティチェックポイント300の特定の用途に合うように、マジックミラー306の背後の様々な位置及び場所に取り付けられてもよい。さらに又は別法として、1つ又は複数のセンサが、セキュリティチェックポイント300内及び/又は周囲の様々な位置及び場所における測定可能な物理現象を感知するのに、セキュリティチェックポイント300のその他の隠れた及び/又は隠れない場所に取り付けられてもよい。
[0168]隠し機器は、少なくとも1つの光源又はその他の電磁放射を含んでもよい。例えば、電磁スペクトルのIR領域における電磁放射の1つ又は複数のIR(赤外)光源が、セキュリティチェックポイントハウジング302から外側に、マジックミラー306の背後のその隠れた場所からIR(赤外)放射を放出してもよい。IR光源によるIR放射の放出は、場合によっては1つ又は複数のIRカメラ及び/又は1つ又は複数のIR検出器を含む、1つ又は複数のカメラ及び/又は1つ又は複数の検出器が、IR放射に晒されている、セキュリティチェックポイント300にある外部の物又は人を、それぞれ撮像及び/又は検出することを可能にするのが有利である。さらなる例として、1つ又は複数の光源が、マジックミラー306のバックライティング用などで、可視光を生成し得る。
[0169]いくつかの実施形態では、1つ又は複数のカメラ及び/又は1つ又は複数の検出器が、UV(紫外)放射に晒されているセキュリティチェックポイント300にある外部の物又は人を、それぞれ撮像及び/又は検出することを可能にするのが有利である、電磁スペクトルのUV領域における電磁放射を生成するように、1つ又は複数のUV(紫外)光源が動作可能である。例として、いくつかの実施形態では、1つ又は複数のUVカメラ及び/又は1つ又は複数のUV検出器が、UV光源がUV放射を放出している間、電磁スペクトルのUV領域における電磁放射を、それぞれ、撮像及び/又は検出する。さらなる例として、いくつかの実施形態では、1つ又は複数の可視光カメラ及び/又は可視光検出器が、セキュリティチェックポイント300にある外部の物及び人からの可視光蛍光反射を捕捉するために、UV光源がUV放射を放出している間、電磁スペクトルの可視光領域における電磁放射を、それぞれ、撮像及び/又は検出する。
[0170]いくつかの実施形態では、1つ又は複数の光源が、発光ダイオード(LED)として実装される。さらに又は別法として、様々な光源が、例えば、レーザ、白熱照明、ハロゲン照明、ネオン照明、蛍光照明、その他の照明実装形態、又はそれらの任意の組合せとして実装されてもよい。これらの光源のうちの1つ又は複数がまた、それらが見えない又は少なくともオフ状態でかろうじて気付くのみであるように、ハーフウェイミラーの背後に配置されてもよい。さらに、非可視光源(すなわち、補助なしの又はありのままの人間の目にはほぼ気付かない)が、このように、効果的に隠され得る。隠し機器の光源が、セキュリティチェックポイント300の特定の用途に合うように、マジックミラー306の背後の様々な位置及び場所に取り付けられてもよい。さらに又は別法として、1つ又は複数の光源が、セキュリティチェックポイント300内及び/又は周囲の様々な位置及び場所に照明を提供するのに、セキュリティチェックポイント300のその他の隠れた及び/又は隠れない場所に取り付けられてもよい。一般に、光源は、ミラー306の鏡枠に、及び/又はセキュリティチェックポイント300のその他適切な場所に配置され得る。
[0171]いくつかの実施形態では、隠し機器は、電磁放射の1つ又は複数の検出器を含む。通常、検出器は、画像ではない、検出された放射のインジケーションを生成し、したがって検出器は、カメラではない。検出器によって生成されたインジケーションは、例えば、デジタル又はアナログ信号であり得る電子信号を含んでもよい。様々な検出器が、電磁放射の広い又は狭い範囲の波長における電磁放射を検出するように動作可能であってもよい。例えば、検出器は、電磁スペクトルのIR領域における電磁放射を検出するように動作可能な、1つ又は複数のIR(赤外)検出器を含んでもよい。検出器は、電磁スペクトルの可視光領域における電磁放射を検出するように動作可能な、1つ又は複数の可視光検出器を含んでもよい。検出器は、電磁スペクトルのUV領域における電磁放射を検出するように動作可能な、1つ又は複数のUV(紫外)検出器を含んでもよい。検出器は、場合によっては、マジックミラー306と、セキュリティチェックポイント300にある外部の物又は人との間に距離があることを含み、存在を検出するように動作可能な、1つ又は複数近接検出器を含んでもよい。検出器は、セキュリティチェックポイント300にある外部の物又は人の動きを検出するように動作可能な、1つ又は複数の動き検出器を含んでもよい。
[0172]セキュリティチェックポイント300は、鏡枠304に隣接又は近接する、セキュリティチェックポイントハウジング302内に取り付けられた枠機器をさらに含んでもよい。変更形態では、鏡枠304は、セキュリティチェックポイント300の特定の用途に合うように、任意の個数のカメラ、検出器、センサ、及び光源、並びにそれらの組合せなどの機器と同様な又は類似する1つ又は複数の機器を含む。
[0173]いくつかの実施形態では、鏡枠304の1つ又は複数の部分は、例えば、様々なセキュリティ目的に合うように、透明、半透明、又はマジックミラータイプの材料であってもよい。例として、鏡枠304の1つ又は複数の部分は、鏡枠304に近接して配置された1つ又は複数の光源からの可視光などの電磁放射の外への透過を、最小のエネルギー損失で可能にする透明材料から作られてもよい。例えば、セキュリティ物品ユーザが、マジックミラー306に向かうことが認められも許可されもしない場合のマジックミラー306の全周をとりまく固体赤色照明、セキュリティ物品ユーザが、マジックミラー306に向かうことが必要とされている場合のマジックミラー306の全周をとりまく固体又は点滅緑色照明、セキュリティ物品ユーザがセキュリティチェックポイント300での手順をうまく完了した場合の固体若しくは点滅青色照明、又は再度の緑色照明、また手順が失敗したか、又はセキュリティ物品ユーザがさらなる介入のためにフラグが立てられている場合の点滅赤色照明など、ステータス状態を示すのに、種々の有色LED照明が採用されてもよい。その他の色分け組合せも可能である。いくつかの実施形態では、サイレントアラームのみがトリガされ、手順が失敗した、又はさらなる介入が必要とされるというインジケーションがセキュリティ物品ユーザに示されない。
[0174]さらに又は別法として、枠機器をよりよく隠すために、鏡枠304の全体又は部分に、非透明材料が使用されてもよい。このような実施形態では、鏡枠304は、マジックミラー306に対して角度が付けられている。変形形態では、鏡枠304は、複数の角度を含む、任意の角度で延在してもよく、また例えば、湾曲していてもよい。鏡枠304は、埋め込み型又は外側に突き出る枠機器を収容するなどのために、1つ又は複数の穴を含んでもよい。
[0175]いくつかの実施形態では、枠機器は、1つ又は複数の超音波検出器、超音波トランスデューサ、超音波送受波器、その他の音ベースのデータ記録機器、及びそれらの組合せを含む。超音波検出器、超音波トランスデューサ、超音波送受波器、又は同類のものは、セキュリティチェックポイント300の特定のユーザに合わせて、隠されていても隠されていなくてもよい。いくつかの実施形態では、超音波又は超音波式の機器は、鏡枠304の穴に埋め込まれる。いくつかの実施形態では、鏡枠304はめ込み式機器は、セキュリティチェックポイント300にある外部からの物又は個人の存在を検出するための近接検出器を含む。いくつかの実施形態では、近接検出器は、近接検出器と感知された物又は人との間の距離のインジケーションを提供するように動作可能である。近接検出器は、例えば、鏡枠304の穴に埋め込まれてもよい。
[0176]いくつかの実施形態では、反射電磁放射の、それぞれ、イメージング、検出及び/又は感知を提供するのに、枠機器の様々なタイプの光源が、枠機器の対応するカメラ、検出器及び/又はセンサと対にされる。例えば、マジックミラー306の1つの垂直又は水平側に沿って、鏡枠304に近接して配置された光源は、マジックミラー306の反対の垂直又は水平側に沿って、鏡枠304に近接して配置された対応するカメラ及び/又は検出器と対にされてもよい。セキュリティチェックポイント300内の適切な場所にある外部からの物又は個人が、対応するカメラ及び/又は検出器に向かう光源によって生成された電磁放射を反射することになるように、光源と対応するカメラ及び/又は検出器、また場合により鏡枠304は、角度が付けられる。このような反対側配置により、対応するカメラ及び/又は検出器によって受け取られた電磁放射は、光源による照明に晒されている、セキュリティチェックポイント300にある外部からの物又は個人から反射された電磁放射である。光源と対応するカメラ及び/又は検出器との対合は、セキュリティチェックポイント300の特定の用途に合うように、様々なタイプのものであり得る。例えば、IR光源がIRカメラ及び/又はIR検出器と対にされてもよく、UV光源がUVカメラ及び/又はUV検出器と対にされてもよく、UV光源が可視光カメラ及び/又は可視光検出器と対にされてもよく、超音波送受波器が対応する超音波送受波器及び/又は超音波検出器などと対にされてもよい。例えば、マジックミラー306からの様々な距離に関連したデータ記録用に、複数の配列の枠機器対が、同時に又は順々に採用されてもよい。
[0177]いくつかの実施形態では、下の方を見ることによって、マジックミラー306を直接見ないようにするセキュリティ物品ユーザの顔の画像の取り込みを図るために、鏡枠はめ込み式機器の1つ又は複数のカメラが、マジックミラー306の真下の鏡枠304の下部において、セキュリティチェックポイントハウジング302内に取り付けられ、上向き外部に向けられる。例えば可視光カメラであってもよい、このような上方に向けられたカメラは、例えば、このようなカメラを、鏡枠304の小さな穴を通して画像を取り込むように構成することによって、半透明材料から作られている鏡枠304の少なくとも一部によって、半銀付けガラス材料から作られている鏡枠304の少なくとも一部によって、その他の隠しの手段によって、又はそれらの任意の組合せによって、それらの小さなサイズのおかげで、隠されてもよい。
[0178]様々な実施形態におけるセキュリティチェックポイント300は、マジックミラー340の背後以外、また、鏡枠304の近く以外の位置及び場所におけるセキュリティチェックポイント300の特定の使用に合うように、様々な隠された機器を含む。図3では見えないが、セキュリティチェックポイント300は、セキュリティチェックポイント300の任意の位置及び場所において、1つ又は複数のカメラ、検出器、センサ及び光源の任意の組合せを含んでもよい。例えば、セキュリティチェックポイント300内又はその近くのそれぞれの物又は個人の場所を決定するのに、様々なカメラ、近接検出器及び/又は動き検出器が採用されてもよい。
[0179]様々な実施形態におけるセキュリティチェックポイント300は、セキュリティチェックポイント300の特定の使用に合うように、セキュリティチェックポイント300全体の様々な位置及び場所において、隠されていない様々な機器を含む。セキュリティチェックポイント300は、マジックミラー306のディスプレイ特徴に加えて、又はその代替えとして使用され得る、ディスプレイを含む。通常、ディスプレイ310は、液晶ディスプレイ(LCD)である。いくつかの実施形態では、ディスプレイ310は、ユーザ入力及び出力の両方の機能を提供するタッチスクリーンディスプレイである。図3に見られるように、ディスプレイ310の位置は、特定の個人や目的に対してより快適であるような非垂直角度でのタッチスクリーンユーザ入力を可能にするのが有利である。例えば、ディスプレイ310は、セキュリティチェックポイント300にいるセキュリティ物品ユーザ、セキュリティ担当者、又はメンテナンス係員の署名を、タッチスクリーンユーザ入力として受け取るのに使用されてもよい。さらに又は別法として、署名を受け取るのに、完全に水平なユーザ入力デバイス(図示せず)が使用されてもよい。
[0180]さらなる実施形態では、情報が、セキュリティチェックポイント300にいるセキュリティ物品ユーザ、セキュリティ担当者、又はメンテナンス係員に見えるように、セキュリティチェックポイント300は、マジックミラー306に情報を表示するように動作可能である。隠し機器は、マジックミラー306への出力情報の表示を制御するためのディスプレイ制御装置を含んでもよい。情報は、例えば、セキュリティチェックポイント300にいるセキュリティ物品ユーザへの指示、セキュリティ物品ユーザが応答するように意図されたプロンプト及び質問、並びにステータス情報を含んでもよい。この実施形態では、ディスプレイ制御装置は、セキュリティチェックポイントハウジング302内に収められている。しかしながら、いくつかの実施形態では、ディスプレイ制御装置は、マジックミラー306の背後に隠されていない。このような実施形態では、マジックミラー306の前に立っているセキュリティ物品ユーザの全体的な映し姿が、情報の表示及びタッチスクリーン技法による入力の受け取りによって、邪魔されないようにする必要がある。しかしながら、場合によっては、マジックミラー306の一部が、入力/出力機能用のマジックミラー306の使用によって隠されることがある。さらに、マジックミラー306が、情報を表示するように動作可能である実施形態では、ディスプレイ310は、本明細書に説明されたものなどのプリンタシステムに置き換えられ得る。
[0181]さらなる実施形態では、マジックミラー306は、全身を映し(図3には示されず)、セキュリティチェックポイント300の床に隣接する又はその近くの個所から、通常のセキュリティ物品ユーザ(図示せず)の予想される最高身長よりも少なくともわずかに高い高さまで延在する。全身マジックミラー306は、例えば、セキュリティ物品ユーザの全身長に沿った測定やその他のデータ記録を可能にするのが有利である。しかしながら、より小さな鏡のサイズ及び垂直位置が可能である場合、このようなより小さな鏡で、同様の結果が達成され得る。例えば、頭の頂部の位置を決定するのに、小型鏡が使用され得る。さらに、踵の高さ決定するのに、より大きな又は追加の鏡が採用され得る。マジックミラー306が全身を映す実施形態では、例えば、プリンタシステム及び/又は二次ディスプレイなどの隠されていない周辺機器は、全身マジックミラー306(図示せず)の側に適切な高さで位置付けされ得る。
[0182]セキュリティチェックポイント装置は、マジックミラー306又はその枠によって隠されているのが好ましい記録機器をさらに備えてもよい。記録機器は、カメラを含んでもよい。カメラは、静止画像を取り込むための静止画像カメラであってもよい。カメラは、映像情報を取り込むためのビデオカメラであってもよい。カメラは、音響映像情報を取り込むためのビデオカメラであってもよい。カメラは、電磁スペクトルのVIS(可視)光領域の画像を取り込むように動作可能なVIS(可視光)カメラであってもよい。カメラは、電磁スペクトルのIR(赤外)領域の画像を取り込むように動作可能なIR(赤外)カメラであってもよい。カメラは、電磁スペクトルのIR領域の映像情報を取り込むように動作可能なIRカメラであってもよい。カメラは、サーモグラフィカメラであってもよい。カメラは、3次元画像を取り込むためのステレオカメラであってもよい。カメラは、3次元映像情報を取り込むためのステレオカメラであってもよい。カメラは、3次元映像情報及び音響情報を取り込むためのステレオカメラであってもよい。記録機器は、同じタイプの複数のカメラ又は異なるタイプの複数のカメラを含んでもよい。記録機器は、1つのアレイ又は複数のアレイのカメラを含んでもよい。
[0183]いくつかの実施形態では、隠し機器は、セキュリティチェックポイント300にいる個人のビデオ画像を取り込むための少なくとも1つのカメラを含む。いくつかの実施形態では、様々な身長の人の顔など、特徴をよりよく取り込むのに、異なる高さにある複数のカメラが、マジックミラー306の背後に取り付けられる。いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント300にいる人の特徴をよりよく取り込むのに、様々な角度に向けられた複数のカメラが、マジックミラー306の背後に取り付けられる。さらに又は別法として、セキュリティチェックポイント300内及び/又は周囲の様々な位置及び場所における画像を取り込むために、1つ又は複数のカメラが、セキュリティチェックポイント300のその他の隠された及び/又は隠れていない場所に取り付けられてもよい。上述のカメラは、可視(VIS)波長スペクトルの光に感応し、それ用に構成されてもよいのが好ましい。同様に、カメラは、赤外(IR)及び/又は紫外波長スペクトル、或いは、VIS、IR、及びUVの任意の組合せの光に感応し、それ用に構成されてもよい。ある意味、上述のカメラは、生体データ取り込みデバイスとしての機能を果たしてもよい。
[0184]詳細には、本明細書に説明されるものなどの1つ又は複数のカメラは、フィルタ処理を含んでもよく、そうでなければ、電磁スペクトルの特定の領域内の画像及び/又は映像を取り込むのに特に適していてもよい。例えば、本明細書に説明されるものなどの1つ又は複数のカメラは、電磁スペクトルのIR(赤外)領域の電磁放射を検出及びイメージングするのに適したサーマル又はIR(赤外)カメラであってもよい。IRカメラは、セキュリティチェックポイント300にいるセキュリティ物品ユーザによって放出された黒体放射に関連した画像を生成するのに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、IRカメラは、セキュリティチェックポイント300における、セキュリティ物品ユーザ(図示せず)又はセキュリティ物品ユーザの特定の部位の体温の測定を行うように動作可能である。
[0185]いくつかの実施形態では、カメラは、3D静止画像及び/又は3D映像情報などの3次元画像を取り込むように動作可能なステレオカメラである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのカメラが、電磁スペクトルの可視光領域の電磁放射を検出し、撮像するように動作可能な可視光カメラである。変形形態では、可視光カメラは、静止画像、映像情報、又は静止画像も映像情報も両方取り込むように動作可能である。さらに、可視光カメラは、通常、音響情報を記録するように動作可能である。
[0186]いくつかの実施形態では、カメラ又は追加のカメラが、このようなカメラが、ミラー306を見ようとしないセキュリティ物品ユーザの画像を取り込むように動作可能であるという意味で、「地面近く」カメラとして提供される。セキュリティ物品ユーザが、「地面近く」を見る事象を検出することは、本開示の他の個所で述べられ説明されたような回避性に対するインジケーションとしての役割を果たしてもよい。
[0187]いくつかのさらなる実施形態では、記録機器は、オーディオレコーダを備えてもよい。詳細には、このような実施形態は、マイク、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、アナログデジタル変換器(ADC:Analogue to Digital Converter)、オーディオサンプラー、メモリデバイスなど、関連する構成要素を提供してもよい。またさらなる実施形態では、記録機器は、熱センサ及び/又は振動センサを備えてもよい。
[0188]いくつかのさらなる実施形態では、記録機器は、枠に枠機器の一部として配置されるのが好ましい、動き検出器を備えてもよい。動き検出器は、セキュリティチェックポイント300にある外部からの物又は人の動きを検出するように構成されてもよい。動き検出器は、例えば、外側から認識されにくいように、鏡枠304の穴に埋め込まれてもよい。
[0189]提示されたセキュリティ物品の読み取り、見きわめ、及び処理のための手段として、チェックポイント300は、人物情報取り込みデバイスとして、セキュリティ物品スキャナ(又は読み取り装置)314を含んでもよい。通常、セキュリティ物品スキャナ314は、その受け取りスロット316を通してセキュリティ物品200を受け取り、セキュリティ物品をスキャンし又は読み取り、セキュリティチェックポイント300にいるセキュリティ物品ユーザに関連した記録データを生成するように動作可能である。変形形態では、セキュリティ物品スキャナ314は、セキュリティ物品200を受け取り、それをスキャンするように寸法合わせされてもよい。いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント300は、セキュリティ物品の異なるタイプごとに寸法合わせされた複数のセキュリティ物品スキャナ314(図4Bを参照)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、受け取りスロット316は、セキュリティ物品スキャナ314からのセキュリティ物品及び/又は文書の取り出し及び/又は除去用の排出スロットとしての機能も果たす。さらに又は別法として、セキュリティチェックポイント300にいるセキュリティ物品ユーザによってマジックミラー306にくっつけて置かれたセキュリティ物品及び/又は文書を、それぞれ、撮像及び/又は検出するのに、隠し機器の1つ又は複数のカメラ及び/又は検出器が、採用されてもよい。さらに、装置100と同様に、セキュリティ物品スキャナ314は、セキュリティ物品スキャナ314に挿入されたセキュリティ物品200上及び/又は内のセキュリティ特徴の物性を検出するのに、セキュリティ特徴検出器(図示せず)を含んでもよい。
[0190]セキュリティ物品スキャナ314内のセキュリティ特徴検出器は、通常、図1に関連して説明されたような、装置100内のセキュリティ特徴検出器と同じであり、同じに、同様に、又は適合して動作する。また、該当する場合、検出される物性に応じて、セキュリティ特徴の物性を刺激する又は活性化させるための刺激源がまた、セキュリティ物品スキャナ314に提供される。
[0191]いくつかの実施形態では、セキュリティ物品スキャナ314は、出力デバイスとして、一体型プリンタを含み、上記プリンタシステムは、セキュリティ物品及び/又は文書がセキュリティ物品スキャナ314によって受け取られた後、セキュリティ物品及び/又は文書(すなわち、例えば、セキュリティ物品ユーザによって提示されているスキャンされるセキュリティ物品とは別の真正性証明書又は任意のその他の交付文書など、セキュリティ物品とは異なる文書)に印刷するように動作可能である。プリンタは、セキュリティ物品ユーザが正規ユーザであるかどうか、またセキュリティ物品が本物であるかどうかの決定を示す信号を出力するための出力デバイスである。プリンタシステムは、本明細書に説明されるものなどの任意の適切なタイプのものであってもよい。セキュリティチェックポイント300は、スキャナ機器をさらに備えてもよい。このようなスキャナ機器が、指紋スキャナ、掌紋スキャナ、顔スキャナ、及びX線スキャナのうちのいずれか1つを備えるのが好ましい。詳細には、1つの実施形態では、セキュリティチェックポイント300は、生体データ取り込みデバイスとして、指紋スキャナも含む。このような指紋スキャナは、図1に示されたような生体データ取り込みデバイス104又は図3に示されたような生体データ取り込みデバイス312であってもよい。通常、生体データ取り込みデバイス312は、生体データ取り込みデバイス312によって受け取られている例えば指をスキャンし、セキュリティチェックポイント300にいるセキュリティ物品ユーザ、セキュリティ担当者、又はメンテナンス係員などの個人に関連した指紋のインジケーションを生成するように動作可能である。さらに又は別法として、さらなる生体データ取り込みデバイスが採用されてもよく、例えば、隠されていない掌紋スキャナが、セキュリティ物品ユーザ、セキュリティ担当者、又はメンテナンス係員の掌紋全体をスキャンするのに採用されてもよい。さらに又は別法として、マジックミラー306にくっつけて、それぞれ、彼/彼女の指及び/又は手のひらを置いている、セキュリティ物品ユーザ、セキュリティ担当者、又はメンテナンス係員の指紋及び/又は掌紋を、それぞれ、撮像及び/又は検出するのに、隠し機器の1つ又は複数のカメラ及び/又は検出器が採用されてもよい。
[0192]セキュリティチェックポイント300は、セキュリティチェックポイント、或いは、読み取り及びスキャニングに関係する部分及び/又は印刷に関係する部分などのそれの部分の使用を可能にするための機器又はデバイスをさらに備えてもよい。この機器は、一般に、それらに対し、ある認証手続きに応じて何らかの必要とされる操作アクセスが認められる、セキュリティ担当者又はメンテナンス係員を識別してもよい。このようなセキュリティ担当者又はメンテナンス係員の識別及び認証は、提示されたセキュリティ担当者又はメンテナンス係員の使用が許可されることを決定するために、生体データ取り込みデバイスを操作することを伴ってもよい。さらに、このようなセキュリティ担当者又はメンテナンス係員を識別し認証することは、パスコード読み取り装置の動作を伴ってもよく、今度はそれが、セキュリティ担当者又はメンテナンス係員に、パスコードを提供(入力)するよう指示を提示し、入力されるなんらかのパスコードを受け取ることを伴ってもよい。
[0193]このようなセキュリティ担当者又はメンテナンス係員を識別し認証することは、セキュリティ担当者又はメンテナンス係員にパスコードを促すことを伴ってもよい。セキュリティ担当者又はメンテナンス係員を識別することは、ユーザ入力として、パスコードを受け取ることを伴ってもよい。セキュリティ担当者又はメンテナンス係員を識別することは、受け取られたパスコードが、格納されている生体プロファイルに関連付けられているかどうかを決定することを伴ってもよい。方法は、セキュリティ担当者又はメンテナンス係員による出力システム、特にプリンタシステムの使用を許可することを伴ってもよい。セキュリティ担当者又はメンテナンス係員によるプリンタシステムの使用を許可することは、セキュリティ担当者又はメンテナンス係員による収容されているプリンタシステムの使用を許可することを伴ってもよい。方法は、セキュリティ担当者又はメンテナンス係員による読み取り装置ステーションの使用を許可することを伴ってもよい。
[0194]このようなセキュリティ担当者又はメンテナンス係員を識別し認証することは、プリンタシステムへのアクセスを許可することを伴ってもよい。プリンタシステムへのアクセスを許可することは、プリンタ取入口フラップ、例えば162をロック解除することを伴ってもよい。プリンタシステムへのアクセスを許可することは、プリンタ取入口フラップを外すことを伴ってもよい。プリンタシステムへのアクセスを許可することは、プリンタ取入口フラップによって画定されている開口部を表に晒すように、プリンタ取入口フラップを動かすことを伴ってもよい。プリンタシステムへのアクセスを許可することは、プリンタシステムを有効にすることを伴ってもよい。プリンタシステムへのアクセスを許可することは、プリンタシステムの電源を入れることを伴ってもよい。プリンタシステムへのアクセスを許可することは、プリンタシステムを受け取り位置に動かすことを伴ってもよい。
[0195]セキュリティチェックポイント300は、セキュリティチェックポイントハウジング302内に配置され、点検修理及び/又はメンテナンスのために、セキュリティチェックポイントハウジング302を開いているメンテナンス係員の顔の通常の場所に向けられた、カメラなどのイメージングデバイス(図示せず)をさらに含んでもよい。装置100、又は、一般にセキュリティチェックポイント、例えばセキュリティチェックポイント300自体は、セキュリティチェックポイントハウジング302が、点検修理のように開けられている場合はいつでも、場合によっては画像のストリーミング映像を含む、画像を取り込むように動作可能であり、また、装置100に又はセキュリティチェックポイント300に関連したレコードログに1つ又は複数の画像を記録するように動作可能である。
[0196]さらなる実施形態では、セキュリティチェックポイント300は、生体データ取り込みデバイス(例えば、312)、セキュリティ物品スキャナ314、及び入口ディスプレイ318など、ディスプレイ310のうちの1つ又は複数の全周に又はそれをとりまいて、LEDなどの可視照明を含む。この実施形態では、セキュリティチェックポイント300にいるセキュリティ物品ユーザ、セキュリティ担当者、又はメンテナンス係員が有色LEDの同時又は順次の使用によって案内され得るように、様々な有色LEDが、ディスプレイ310、生体データ取り込みデバイス(例えば、指紋スキャナ)312、セキュリティ物品スキャナ314、及び入口ディスプレイ318のそれぞれに近接して位置している。
[0197]例えば、入口ディスプレイ318は、セキュリティ物品ユーザがセキュリティチェックポイント300に向かうよう要求されている時に、固体又は点滅緑色照明によって枠付けされてもよい。セキュリティ物品ユーザが、セキュリティチェックポイント300のメインエリアに向かってある程度の距離進んだことを検出すると、特定のセキュリティ物品及び/又は文書をセキュリティ物品スキャナ314に挿入するよう求める指示が表示される間、セキュリティ物品スキャナ314は、固体又は点滅緑色照明で明るくなってもよい。セキュリティ物品スキャナ314における手順が完了すると、セキュリティ物品スキャナ314の照明は、消されてもよく、生体データ取り込みデバイス312が、固体又は点滅緑色照明で明るくなり、セキュリティ物品ユーザを、生体データ取り込むデバイス312を使用するよう案内するのに役立つ。順次の色分け照明によって、セキュリティ物品ユーザが、全部のセキュリティチェックポイント300手順(本明細書の以下にさらに説明される)を通して案内され得ることが理解されるであろう。さらに又は別法として、全体照明用に頭上に、及び/又はセキュリティ物品ユーザが、セキュリティチェックポイント300の方へ及び/又は中を進む際に、セキュリティ物品ユーザの足元を案内するために、セキュリティチェックポイント300の床に沿ってなど、セキュリティチェックポイント300のその他の位置及び場所に、照明が採用され得る。
[0198]この実施形態のセキュリティチェックポイント300は、音声コマンド、指示及び/又は要求など、音響を生成するためのスピーカ320を含んでもよい。セキュリティチェックポイント300は、セキュリティチェックポイント300にいるセキュリティ物品ユーザ、セキュリティ担当者、又はメンテナンス係員などの個人による発話又はその他の音などの音響を受け取るためのマイク322も含んでもよい。この実施形態では、セキュリティチェックポイント300は、マイク322によって受け取られた音響を記録するように動作可能である。
[0199]セキュリティチェックポイント300は、セキュリティチェックポイント300を出るアクセスを拒否又は認めるための出口ゲート324をさらに含む。通常、出口ゲート324は、セキュリティチェックポイント300手順の完了時、例えば、提示されたセキュリティ物品が本物であり、また対応するセキュリティ物品ユーザがセキュリティ物品の正規ユーザであることが決定されると、自動的に作動する。このように、出口ゲート324の動作は、本開示の別の個所で述べられたような決定を示す信号に応答してであってもよい。
[0200]図4Aは、セキュリティコンソール440の形態の装置が、あるタイプの筐体内に置かれる、一実施形態の概略図を示す。詳細には、電子ゲート300’(例えば、自動出入国管理の一環としての)が、2つの扉420、430によってアクセス可能である筐体によって形成される。1つの扉は入口、もう1つは出口と考えられ得る。次に、図4Bは、セキュリティコンソール440の形態の装置の実施形態の詳細の概略図を示す。このセキュリティコンソール440は、図4Aに示されている関連の出口ゲートと一緒に及び/又はその近くに、或いは図4Aに追加で示されている要素なしの任意のその他の適切な構成で、配置され得る。機能面から、本明細書に説明されるようなセキュリティコンソール440は、図1に関連して説明されたような装置100と同様又はそれに相当してもよい。
[0201]ここで図4A及び図4Bを参照すると、それぞれの実施形態による電子ゲート300’(例えば、自動出入国管理の一環としての)は、入口扉420及び出口扉430を有する筐体410内に配置されたセキュリティコンソール440を含む。セキュリティコンソール440は、その背後が隠し機器(図4A及び図4Bでは見えない)である、本明細書に説明されたものなどのマジックミラー306を含む。マジックミラー306は、ほぼ円形であるとして示されるが、例えば、楕円形、四角形、多角形、不規則形、その他の形、及びそれらの任意の組合せを含む、任意の適切な形が、いずれのマジックミラー306に対しても使用されてもよい。いくつかの実施形態では、複数のマジックミラー306が使用されてもよい。
[0202]セキュリティコンソール440は、この実施形態ではタッチスクリーンLCDである、本明細書に説明されたものなどのディスプレイ310、1つの又は一対のスピーカ、及びマイクを含む。セキュリティコンソール440は、様々なサイズのセキュリティ物品を受け取るように寸法合わせされた、2つ以上のセキュリティ物品スキャナ314、例えば2つ又は3つのスキャナを含んでもよい。さらなる実施形態では、任意の個数の様々に寸法合わせされたセキュリティ物品スキャナが、様々な実施形態に適宜使用されてもよい。セキュリティコンソール440は、例えば、例えばパスポートを読み取るためのセキュリティ物品読み取り装置442と、少なくともいくつかの実施形態ではパスポートに公印を印刷するためのスタンププリンタ444である、プリンタシステム444と、を含む。
[0203]入口ディスプレイ318は、入口扉420の上で、筐体410に据え付けられる。この実施形態の電子ゲート300’は、出口扉430の上で、筐体410の内側に据え付け付けられた出口ディスプレイ446も含む。この実施形態では、入口ディスプレイ318が、次のセキュリティ物品ユーザに、電子ゲート300’に入るよう案内を表示している時に、セキュリティ物品ユーザが、入口扉420を通って電子ゲート300’に入るのが可能にされるように、電子ゲート300’は、入口ディスプレイ318に表示される情報、及び入口扉420の状態(例えば、ロック又はロック解除の状態)を調整するように動作可能である。同様に、出口ディスプレイ446が、その時筐体410内にいるセキュリティ物品ユーザに、電子ゲート300’を出るよう案内を表示している時に、セキュリティ物品ユーザが、出口扉430を通って電子ゲート300’を出るのが可能にされるように、この実施形態における電子ゲート300’は、出口ディスプレイ446に表示される情報、及び出口扉430の状態を調整するように動作可能である。
[0204]図4Aは、扉420及び430が、水平方向に振り動くことによって開閉することを可能にするためのヒンジ448を有するとして、入口扉420及び出口扉430を示すが、その他の出入り口タイプも可能である。例えば、いくつかの実施形態では、扉420及び430は、垂直方向に振り動くことによって開閉する。いくつかの実施形態では、扉420及び430は、水平方向及び/又は垂直方向にスライドすることによって開閉する。いくつかの実施形態では、扉420及び430は、例えば、制御装置の制御下など、自動的に開閉する。
[0205]マジックミラー306は、ほぼ頭の高さに配置されて示されているが、マジックミラー306は、任意の適切なサイズを有し、任意の適切な高さに取り付けられてもよい。例えば、電子ゲート300’は、筐体410の側壁450に沿って配置されるなど、セキュリティコンソール440に隣接していてもよい、全身マジックミラー306を含んでもよい。しかしながら、一般に、図4A及び4Bのマジックミラー306に関連する機能は、図3のマジックミラー306に関連して説明されたような機能のうちのいずれか1つであってもよい。
[0206]いくつかの実施形態(図示せず)では、出口扉430は、例えば、セキュリティ物品ユーザ情報、生体データ、挙動分析データ、電子ゲート300’にいるセキュリティ物品ユーザに関係するその他のセキュリティデータ、又はそれらの任意の組合せを収集するのに、場合によっては全身マジックミラーを含む、マジックミラーを含んでもよい。出口扉430が、情報を表示し、また、タッチスクリーンユーザ入力を受け取ること、指紋及び/又は掌紋をスキャンすること、並びにセキュリティ物品及び/又は文書をスキャンすることを含む、ユーザ入力を受け取るように動作可能なマジックミラーを含む、このような実施形態では、セキュリティコンソール440の1つ又は複数の機能要素が、セキュリティコンソール440に必要とされないことがある。しかしながら、そのプリンタ機能は、通常、セキュリティコンソール440に又は同様の壁掛け式若しくは台据え付け式の印刷デバイスに留まるであろうことが予期される。このような実施形態では、出口扉430は、自動制御式で水平スライドタイプ(場合によっては、相反する水平方向にスライドする2つの半ドアによって開閉する分割出入り口であることを含む)であるのが好ましいであろうが、全タイプの出入り口が可能である。また、このような実施形態では、入口扉420は、入口扉420と出口扉430との間の延長距離であるような任意選択的なものである。
[0207]さらなる特定の例として、いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント300の、又は電子ゲート300’の生体情報取り込みデバイス312は、装置100の生体スキャナのスキャニング機能のうちのいくつか又は全てを行うように動作可能であり、いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント300の、又は電子ゲート300’の人物情報取り込みデバイスは、装置100の人物情報取り込みデバイスのスキャニング機能のうちのいくつか又は全てを行うように動作可能であり、いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント300の、又は電子ゲート300’のディスプレイ310は、装置100のディスプレイ106の表示機能のうちのいくつか又は全てを行うように動作可能であり、いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント300の、又は電子ゲート300’のセキュリティ物品スキャナ314は、装置100の読み取り装置システム214のスキャニング機能のうちのいくつか又は全てを行うように動作可能であり、いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント300の、及び電子ゲート300’のセキュリティ物品読み取り装置442は、装置100の読み取り装置支持システム150の読み取り機能のうちのいくつか又は全てを行うように動作可能である。非限定的な例として、いくつかの実施形態におけるセキュリティチェックポイント300及び電子ゲート300’は、装置100と、RFID要素(図示せず)を含むか、そうでなければそれに関連したRFIDテクノロジーを有する、セキュリティ物品を処理するためのRFIDステーションと、を含む。
[0208]しかしながら、一般に、さらなる実施形態によるセキュリティチェックポイント及び装置は、セキュリティ物品(例えば、パスポート)を認証するのと同じ時点で、手荷物管理の作業を遂行することを可能にするための手荷物スキャナも含んでもよい。このようなスキャナは、X線スキャニング、テラヘルツスキャニング、ラマンスキャニングなどを採用してもよい。
[0209]しかしながら、一般に、それらの任意の実施形態による装置、セキュリティチェックポイント、及びeゲートは、それらの任意の実施形態による装置100に関係して本明細書の上に説明された1つ又は複数の機能を行うように動作可能であってもよく、それらの任意の実施形態による装置100に関係して本明細書の上に説明された1つ又は複数の構成要素を含んでもよい。
[0210]また、セキュリティ物品が本物であるかどうか、セキュリティ物品ユーザがそのセキュリティ物品の正規ユーザであるかどうかを見極めるために、セキュリティ物品を認証するための一般的な方法が、本明細書において説明される。この一般的な実施形態による方法は、セキュリティ物品から人物情報を取り込むステップa)と、セキュリティ物品200上及び/又は内のセキュリティ特徴の物性を検出するステップb)と、取り込まれた人物情報及び検出された物性を処理して、セキュリティ物品が本物であるかどうかを決定するステップc)と、その決定を示す信号を出力するステップd)と、を含む。
[0211]また、例えば、人物情報、また任意選択で生体データを読み取り、処理することによって、セキュリティ物品ユーザが識別される、ステップa)を含む通常動作モードが本明細書において説明される。このような場合、人物情報取り込みデバイスは、セキュリティ物品200から人物情報を取り込むであろう。セキュリティ物品ユーザは、セキュリティ物品に関連付けられている者である。この意味で、セキュリティ担当者、特に出入国管理担当者は、装置を操作するであろうが、セキュリティ物品ユーザは、そのセキュリティ物品がチェックされる個人ということになる。
[0212]ステップb)において、プロセッサが、装置100の様々な機能を有効にすることなどによって、セキュリティ物品ユーザ、又は装置100のセキュリティ担当者による使用を可能にするよう導く。例えば、人物情報取り込みデバイス及び出力デバイス、例えば、本明細に説明されたものなどのプリンタシステムなどの人物情報取り込みデバイス及び出力デバイスのうちの1つ又は両方が有効にされてもよい。装置100の機能を有効にすることは、フラグ又はレジスタ値を設定して、装置100の関連の機能特徴が有効であることを示すことを伴ってもよい。また、音インジケーションが与えられてもよい。
[0213]次に、ステップc)において、プロセッサが、装置に、セキュリティ物品200を、それがセキュリティ物品ユーザ、又は装置のセキュリティ担当者によって提示された時に認証させるよう導く。セキュリティ物品200を認証することは、セキュリティ物品200の確認を行うことを伴ってもよい。セキュリティ物品200を確認することは、国家基準又は国際基準に従ったセキュリティ物品200上及び/又は内に見える情報が、セキュリティ物品200の改ざん、偽造、及び/又は不正な複製が行われていることを示すかどうかを決定することを伴う。この段階で、セキュリティ特徴検出器は、セキュリティ物品上及び/又は内のセキュリティ特徴の物性を検出し、検出された物性が処理され、セキュリティ物品が本物であるかどうかを決定する。
[0214]ステップd)において、プロセッサが、出力デバイス、特にプリンタシステムへのアクセスを可能にするよう導く。プリンタシステムが使用される場合、例えば、プリンタ取入口フラップ162を外す又はロック解除し、まだであればプリンタシステムの電源を入れ、そして、まだであればプリンタシステムを有効にすることによって、アクセスが可能にされてもよい。アクセスを可能にすることは、プリンタシステムの構成要素を、このような構成要素が、それぞれ、まだそれらの受け取り位置になっていない場合、それらの受け取り位置に動かすことも伴ってもよい。ステップe)において、プロセッサが、装置100に、プリンタシステムによって印刷するための印刷領域を決定させるよう導く。通常、セキュリティ物品200及び/又は文書(上記文書は、セキュリティ物品とは異なり、例えば、本明細書の上に説明されたような真正性証明書又は任意のその他の交付文書である)の印刷領域は、その印刷可能領域内に限られている。
[0215]ステップe)において、プロセッサが、印刷領域内で、正規セキュリティ物品200及び/又は文書に印刷するよう導く。印刷領域内で印刷することは、通常、本明細書に説明されたような印刷範囲内で印刷することを伴う。印刷することは、通常、プリントヘッドに、プリントヘッドガイド(図示せず)に沿って横方向に動くようにさせることを含み、任意の適切な方法でプリントヘッドを操作することを伴う。いくつかの実施形態では、印刷することは、まず、プリンタシステムとセキュリティ物品200及び/又は文書を、プリンタシステムのイメージング位置からプリンタシステムの印刷開始又はその他の印刷位置に動かすことを伴う。例えば、いくつかの実施形態では、イメージング位置は、印刷位置とは異なる垂直高さに、セキュリティ物品200及び/又は文書を置く。いくつかの実施形態では、セキュリティ物品200及び/又は文書が、印刷位置からある程度の距離動かされ、次に、印刷位置に向かってセキュリティ物品200及び/又は文書が動かされる。
[0216]出力デバイスとしてプリンタシステムを備えるいくつかの実施形態では、様々な印刷行上に印刷することは、例えば、プリンタ取入口160から離れても、プリンタ取出口に向かっても、又はプリンタ取入口160から離れるのとプリンタ取出口に向かうのとの両方でもよい方向で、プラテン(それぞれの実施形態を参照)及び運び枠の縦方向の動きをもたらすことによって、セキュリティ物品200及び/又は文書を、その前縁において引っ張ることを伴う。一般に、プリンタ取入口及び取出口は、セキュリティ物品200及び/又は文書が、同じスロット又は開口部に挿入され、そこから取り出されるという意味で、同じ手段によって実装され得る。別の実施形態では、様々な印刷行上に印刷することは、例えば、プリンタ取入口160から離れても、プリンタ取出口に向かっても、又はプリンタ取入口160から離れるのとプリンタ取出口に向かうのとの両方でもよい方向で、固定枠の縦方向の動きをもたらすことによって、その前縁に固定されたセキュリティ物品200及び/又は文書を引っ張ることを伴う。プラテン及び運び枠又は固定枠の縦方向の動きは、任意の適切な線形動きシステムによってもたらされてもよい。例えば、プリンタシステムは、固定枠の縦方向の動きをラックに沿って引き起すように動作可能であってもよい。
[0217]出力デバイスとしてプリンタシステムを備えるいくつかの実施形態では、プリンタシステムは、全ての所望の印刷が完了した後、印刷動作自体がセキュリティ物品200及び/又は文書を取り出し位置にもたらされた(例えば、印刷可能領域内の最後の使用可能な印刷行にもたらされた印刷、及び結果として印刷された部分が、プリンタシステムの取り出し位置と一致する)のではない限り、セキュリティ物品200及び/又は文書が、装置100からのセキュリティ物品200及び/又は文書の続いての取り出しに適している、プリンタシステムの取り出し位置に来るまで、セキュリティ物品200及び/又は文書を引っ張り続けるように動作可能である。
[0218]ステップe)における印刷の完了時点で、方法は、ステップf)に進み、そこでは、プロセッサが、プリンタシステムに、印刷されたセキュリティ物品200及び/又は文書を放出させるよう導く。印刷されたセキュリティ物品200及び/又は文書を放出することは、セキュリティ物品200及び/又は文書がまだプリンタシステムの取り出し位置にない場合に、セキュリティ物品200及び/又は文書を、プリンタシステムの取り出し位置に縦方向に動かすことを伴ってもよい。
[0219]本発明の実施形態が説明、図示されたが、このような実施形態は、単に発明の説明に役立つものと考えられるべきである。本発明は、本明細書において詳細に説明されても図示されてもいない変形を含んでもよい。したがって、本明細書に説明、図示された実施形態は、添付の特許請求の範囲により解釈されるような本発明を限定すると考えられるべきではない。
[0220]詳細な実施形態が説明されたが、これらは、独立請求項によって定義される本発明のよりよい理解をもたらすのに役立つのみで、限定と見られるべきではない。
100 装置
102 装置ハウジング
104 生体データ取り込みデバイス
106 ディスプレイ
108 インジケータ
110 押しボタン
150 読み取り装置支持システム
152 読み取り装置支持部
154 受け取りフランジ
156 受け取りスロット
158 受け取りスロットの遠位端部
160 プリンタ取入口
162 プリンタ取入口フラップ
164 人物情報取り込みデバイス
166 セキュリティ特徴検出器
200 セキュリティ物品
202 人物情報
204 例示的なセキュリティ特徴
206 MRZ(機械可読領域)
300 セキュリティチェックポイント
300’ 電子ゲート(例えば、出入国管理の一環としての)
302 セキュリティチェックポイントハウジング
304 鏡枠
306 マジックミラー
308 マジックミラーの外側
310 ディスプレイ
312 生体データ取り込みデバイス(例えば、指紋取り込みデバイス)
314 セキュリティ物品スキャナ
316 受け取りスロット
318 入口ディスプレイ
320 スピーカ
322 マイク
324 出口ゲート
326 入口
410 筐体
420 入口扉
430 出口扉
440 セキュリティコンソール
442 セキュリティ物品読み取り装置
444 プリンタシステム
446 出口ディスプレイ
448 ヒンジ
450 側壁

Claims (14)

  1. セキュリティ物品を認証するための装置であって、
    前記セキュリティ物品から人物情報を取り込むように構成された人物情報取り込みデバイスと、
    前記セキュリティ物品上及び/又は内の画像又はグラフィック要素の形態のセキュリティ特徴の光学特性を検出するように構成された光学検出器を備えるセキュリティ特徴検出器と、
    出力デバイスと、を備え、
    前記取り込まれた人物情報、並びに前記セキュリティ物品上及び/又は内の前記セキュリティ特徴の前記検出された光学特性が処理されて、前記セキュリティ物品が本物であるかどうかを決定し、前記出力デバイスが、前記決定を示す信号を出力するように構成され、
    前記装置が、前記セキュリティ物品を受け取るように、かつ、前記セキュリティ物品から、前記人物情報、及び前記セキュリティ特徴の前記光学特性を取り込むように適合されたセキュリティ物品受け取りデバイスをさらに備え、
    前記セキュリティ物品受け取りデバイスが、読み取り装置支持部を備え、前記光学検出器が、前記セキュリティ物品から放出され、反射されまたは前記セキュリティ物品を透過し、前記読み取り装置支持部を透過した光を検出するために前記読み取り装置支持部の下に位置付けられており、
    前記装置が、前記装置の場所を特定するための位置測定デバイスをさらに備える、装置。
  2. セキュリティ物品ユーザから生体データを取り込むように構成された生体データ取り込みデバイスをさらに備え、前記取り込まれた生体データが、前記取り込まれた人物情報と比較されて、前記セキュリティ物品ユーザが前記セキュリティ物品の正規ユーザであるかどうかを少なくとも部分的に決定する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記取り込まれた人物情報及び前記検出された光学特性の前記処理、及び前記セキュリティ物品が本物であるかどうかの前記決定を行うように構成されたプロセッサをさらに備える、請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記セキュリティ特徴検出器が、磁気検出器及び導電率計のうちの少なくとも1つを備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置。
  5. 前記セキュリティ特徴の前記光学特性を活性化させるように構成された刺激デバイスをさらに備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置。
  6. 記位置測定デバイスが、前記装置の場所が予め定められた場所の範囲にない場合に警報信号を生成し、及び/又は、前記装置が前記予め定められた場所から取り外される場合に前記装置を無効にするように動作可能である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の装置。
  7. 前記人物情報取り込みデバイスが、カメラ、光学スキャナ、及び電子データ取り込みデバイスのうちの少なくとも1つを備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置。
  8. 前記電子データ取り込みデバイスが、前記セキュリティ物品に取り付けられた電子記憶デバイスから前記人物情報を無線で取り込むように構成された無線デバイスを備える、請求項7に記載の装置。
  9. 請求項1に記載の装置を用いてセキュリティ物品を認証するための方法であって、
    前記セキュリティ物品から人物情報を取り込むステップと、
    前記セキュリティ物品上及び/又は内の画像又はグラフィック要素の形態のセキュリティ特徴の光学特性を検出するステップと、
    前記取り込まれた人物情報、並びに前記セキュリティ物品上及び/又は内の前記セキュリティ特徴の前記検出された光学特性を処理して、前記セキュリティ物品が本物であるかどうかを決定するステップと、
    前記決定を示す信号を出力するステップと、を含む、方法。
  10. セキュリティ物品ユーザから生体データを取り込むステップと、前記取り込まれた生体データを前記取り込まれた人物情報と比較して、前記セキュリティ物品ユーザが前記セキュリティ物品の正規ユーザであるかどうかを少なくとも部分的に決定するステップと、をさらに含む、請求項に記載の方法。
  11. 前記光学特性を検出する前記ステップが、前記セキュリティ特徴の磁気特性及び前記セキュリティ特徴の電気特性のうちの少なくとも1つをさらに検出することを含む、請求項又は10に記載の方法。
  12. 前記セキュリティ特徴を外部刺激に晒すことによって、前記光学特性を活性化させるステップをさらに含む、請求項11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記人物情報が、前記セキュリティ物品を光学的にスキャンすること、前記セキュリティ物品の画像を取り込むこと、及び前記セキュリティ物品に取り付けられた電子メモリデバイスから電子データを取り込むことのうちの少なくとも1つによって取り込まれる、請求項12のいずれか一項に記載の方法。
  14. セキュリティ物品を認証し、前記セキュリティ物品の正規ユーザを認証及び/又は識別するための、請求項1〜のいずれか一項に記載の装置の使用。
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