JP6676442B2 - 上げ下げ窓 - Google Patents
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Description
このため、上障子の煙返しが下障子の煙返しを係止して、下障子の下がりや倒れを防止する上げ下げ窓が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、下枠における下障子と上下方向に重なる位置に、上側に突出する突起部を設け、下障子の下框に形成された凹部に突起部が嵌合することで下障子の下がりを防止する上げ下げ窓も知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、特許文献2に開示されたような上げ下げ窓では、火災時に下障子の下がりを防止できても、下障子が倒れる虞がある。下障子は上框の室外側に上障子の下框などが配置されているため、火災時にバランサーが溶解しても下障子の上框が上障子の下框などに引っ掛かり室外側に倒れにくいが、上框の室内側には何もないため、火災時にバランサーが溶解すると室内側に倒れやすいことになる。
また、台座は、室内側の端部が下障子の見込み方向の重心よりも室内側に配置され、下障子と上下方向に重なる位置に配置されていることにより、下障子が室内側に倒れることを防止できる。
そして、火災時に下障子が下がることを防止できるとともに、下障子が室内側に倒れることを防止できることにより、上げ下げ窓の防火性能を向上させることができる。
このような構成とすることにより、下障子が台座の上に載った状態となると、台座の上面に沿って上側が下側よりも室外側となるように傾斜するため、下障子が室内側に倒れることを防止できる。
このような構成とすることにより、火災時にバランサーが溶解しても下障子が突出部の上に載った状態となるとともに下框の係合突片が突出部に係合するため、下障子が下がることを防止することができる。
このような構成とすることにより、軸部が軸部係止部材の孔部に挿入され軸部が軸部係止部材に係止されることで、下障子の上框が一対の縦枠に係止されるため、火災時に下障子が下がることを防止できるとともに、下障子が室内側に倒れることを防止できる。また、下障子の上下方向の移動が拘束されるため、火災時の熱によって下障子が上側に延びることを防止できる。
このような構成とすることにより、火災時に下障子が傾いて無目と下障子の上框との間に隙間が生じても、加熱発泡材が発泡して無目と下障子の上框との隙間を塞ぐことができる。
図1に示すように、本実施形態による上げ下げ窓1は、建物11の室外側と室内側とを仕切る壁部(躯体)12の開口部に固定された枠2と、枠2の内側に配置された上障子3および下障子4と、を有している。また、上げ下げ窓1は、枠2の下枠5に取り付けられて下障子4の下側に配置された台座6と、下障子4から見付け方向外側に突出可能な軸部7,7と、枠2の一対の縦枠8,8にそれぞれ取り付けられて軸部7,7を係止可能な軸部係止部材9,9と、を有している。
本実施形態では、上げ下げ窓1は、アルミニウムと樹脂の複合サッシで構成されている。
室内側部材512は、第1下枠下板部514の室内側において壁部12の開口部の縁部の下側の部分に沿って配置される第2下枠下板部516と、第2下枠下板部516の室内側の端部から上側に延びる下枠内板部517と、を有している。
また、アルミ下枠51には、第1下枠下板部514、下枠外板部515、第2下枠下板部516、および下枠内板部517に囲まれた凹部518が形成され、この凹部518の内部における第1下枠下板部514の見付け方向の両端部近傍それぞれに台座6,6が固定されている。
また、下枠外板部515には、上端部近傍に下障子4の下框42と当接するパッキン53を係止するパッキン係止部515cが形成されている。
樹脂カバー52は、第1樹脂カバー係止部514aおよび第2樹脂カバー係止部517aに係止されると、第1下枠下板部514の上面の第1樹脂カバー係止部514aよりも室内側の部分、第2下枠下板部516の上面および下枠内板部517の室外側の面を覆っている。
固定板部61は、板面が水平面となるように配置されるとともに見付け方向に長い長方形状に形成されている。固定板部61には、縦枠8に近接する側に固定具64が挿通される2つの孔部611,611が見付け方向に間隔をあけて形成されている。
固定板部61は、室外側の端部が第1下枠下板部514の凸条514cの室内側となるように配置され、孔部611,611に挿通された固定具64,64によって第1下枠下板部514に固定されている。
上板部63は、鉛直板部62の上縁部全体から室内側に向かって漸次上側に向かう斜め方向に延びている。上板部63は、下枠外板部515から室内側に突出する突出板部515aの先端部よりも室内側で、突出板部515aよりも下側に配置されている。
上板部63は、室内側の端部が下障子4の見込み方向の重心よりも室内側に配置され、少なくとも下障子4のうちの見込み方向の重心よりも室外側と対向するように配置されている。
アルミ下框44は、複層ガラス43の下側に配置される第1下框下板部441と、第1下框下板部441の室外側の縁部から上側に突出し複層ガラス43の室外側に間隔をあけて配置される下框外板部442と、下框外板部442の上端部から室内側に複層ガラス43の側面まで延びる第1下框上板部443と、を有している。
また、第1下框下板部441には、室内側の端部近傍に樹脂カバー45を係止する樹脂カバー係止部441eが形成され、室外側の端部に下側に突出する第3突出板部(係合突片)441fが形成されている。第3突出板部441fは、下框外板部442の下端部と連続していて、下框外板部442と室外側の面が面一に配置されている。
第2下框下板部451には、室外側の端部近傍にアルミ下框44の第1下框下板部441に係止される被係止部451aが形成されている、被係止部451aが樹脂カバー係止部441eに係止されることで、第1下框下板部441と第2下框下板部451とが連結されている。
なお、下框内板部452は、下枠内板部517よりも上側に配置され、下枠内板部517と見付け方向に対向していない。
このとき、第1下框下板部441の室外側の端部近傍は、下枠外板部515から室内側に突出する突出部板515aの上側に配置され、上下方向に対向している。また、下枠外板部515は、下枠外板部515に係止されたパッキン53と当接している。
アルミ上框46は、複層ガラス43の上側に配置される第1上框上板部461と、第1上框上板部461の室外側の縁部から下側に突出し複層ガラス43の室外側に間隔をあけて配置される上框外板部462と、上框外板部462の下端部から複層ガラス43の側面まで延びる第1上框下板部463と、第1上框上板部461の室内側の端部近傍から上側に延びる突出板部464と、を有している。
また、突出板部464には、室内側の面に軸部7を支持可能な軸支持部464bが形成されている。軸支持部464bは、軸部7を見付け方向に移動可能に支持している。
軸部7は、見付け方向外側の端部近傍の上側が縦枠8に近づく側に向かって漸次下側に向かう斜め形状に切断されている。このため、軸部の見付け方向外側の端部近傍では、上側に配置される第2板部72が切断されている。
なお、軸部7は、上げ下げ窓1の鍵として設けられていてもよいし、上げ下げ窓1の鍵とは別に設けられていてもよい。
一対の縦枠8,8は、それぞれアルミニウムを材料に形成されて壁部12に固定されたアルミ縦枠81と、樹脂を材料に形成されてアルミ縦枠81の見付け方向内側に係止された樹脂カバー82と、を有している。一対の軸部係止部材9,9は、それぞれ樹脂カバー82の見付け方向内側に配置され、樹脂カバー82を介した状態でアルミ縦枠81に固定されている。
固定板部92は、板面が見付け方向を向き高さ方向に長い略長方形状に形成されている。固定板部92は、ネジなどの固定具によって縦枠8のアルミ縦枠81に固定されている。
本実施形態では、固定板部92の上端部および下端部には、それぞれ縦枠8側に突出する突出板部94,94が形成されている。これらの突出板部94,94は、樹脂カバー82を貫通し、先端部がアルミ縦枠81と当接するように構成されている。このため、火災時に樹脂カバー82が溶融しても突出板部94,94がアルミ縦枠81と当接しているため、軸部係止部材9の位置が安定した状態に維持される。
なお、樹脂カバー82に切り込みが形成されていて、固定板部92がアルミ縦枠81と当接するように構成されている場合は、軸部係止部材9に突出板部94,94が設けられていなくてもよい。
上述した本実施形態による上げ下げ窓1では、下障子4の下側に不燃材料で形成された台座6が設けられていることにより、火災時にバランサーが溶解しても下障子4が台座6の上に載った状態となるため、下障子4が下がることを防止することができる。
また、台座6は、室内側の端部が下障子4の見込み方向の重心よりも室内側に配置され、下障子4と上下方向に重なる位置に配置されていることにより、下障子4が室内側に倒れることを防止できる。
そして、火災時に下障子4が下がることを防止できるとともに、下障子4が室内側に倒れることを防止できることにより、上げ下げ窓1の防火性能を向上させることができる。
また、下枠5の突出板部515aの室内側の先端部515bが上側に屈曲しているとともに、下障子4の第1下框下板部441の室外側の端部に下側に突出する第3突出板部441fが形成されている。これにより、突出板部515の上に載った下障子4が突出板部515aからすべり落ちようとしても、下障子4の第3突出板部441fが突出板部515aの室内側の先端部515bと係合された状態となり、下障子4から突出板部515aから滑り落ちて下がることを防止することができる。
さらに、下障子4が室内側に倒れることも防止できるため、下枠5と下障子4の下框42との間および無目22と下障子4の上框41との間に隙間が生じることを防止できる。
また、無目22と下障子4の上框41との間に加熱発泡材49が設けられていることにより、火災時に仮に下障子4が傾いて無目22と下障子4の上框41との間に隙間が生じても、加熱発泡材49が発泡して無目22と下障子4の上框41との隙間を塞ぐことができる。
例えば、上記の実施形態では、台座6の上板部63の上面は、室外側から室内側に向かって漸次上側に向かうように傾斜しているが、このように傾斜していなくてもよい。
また、上記の実施形態では、下枠5の下枠外板部515には、高さ方向の中間部に室内側に突出する突出板部515aが設けられている。そして、下障子4の第1下框下板部441の室外側の端部近傍は、下枠外板部515から室内側に突出する突出部板515aの上側に配置され、上下方向に対向しているが、突出板部515aが設けられていなくてもよい。
また、上記の実施形態では、台座6は、下枠5の見付け方向の両端部近傍にそれぞれ設けられているが、下枠5に対して台座6が設けられる位置や数は適宜設定されてよい。なお、台座6は、下枠5に対してバランスよく配置されることが好ましい。
また、上記の実施形態では、無目22と下障子4の上框41との間に加熱発泡材49が設けられているが、設けられていなくてもよい。また、加熱発泡材は、適宜設置されていてもよい。
2 枠
3 上障子
4 下障子
5 下枠
6 台座
7 軸部
8 縦枠
9 軸部係止部材
12 壁部(躯体)
49 加熱発泡材
441f 第3突出板部(係合突片)
Claims (5)
- 躯体に固定された枠と、該枠に支持された上障子および下障子と、を有する上げ下げ窓において、
前記枠の下枠に、不燃材料で形成され上面が前記下枠の下面よりも上側に配置される台座が固定され、
該台座は、室内側の端部が前記下障子の見込み方向の重心よりも室内側に配置され、前記下障子と上下方向に重なる位置に配置されていることを特徴とする上げ下げ窓。 - 前記台座は、前記上面が室外側から室内側に向かって漸次上側に向かうように傾斜している請求項1に記載の上げ下げ窓。
- 前記下枠には、前記下障子の下框の下側において前記下框と上下方向に対向する位置まで水平方向に突出する突出部が不燃材料で形成されているとともに、前記下框の下側には前記突出部に対向して係合突片が形成されている請求項1又は2に記載の上げ下げ窓。
- 不燃材料で形成され、前記下障子の上框の見付け方向の両端部にそれぞれ見付け方向外側に突出可能に支持された軸部と、
不燃材料で形成され、前記枠の一対の縦枠にそれぞれ固定されて前記上框から突出した前記軸部が挿抜可能な孔部が形成された軸部係止部材と、を有する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の上げ下げ窓。 - 前記枠の一対の縦枠間に設けられ該一対の縦枠に固定された無目を有し、
該無目と前記下障子の上框との間に加熱発泡材が設けられている請求項1乃至4のいずれか一項に記載の上げ下げ窓。
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