JP6675689B2 - 裏地付被服の製造方法 - Google Patents
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Description
また、表地と裏地との生地が異なる場合、表地と裏地との伸縮率が異なることにより、表地や裏地に皺、引きつれ等ができ易いという問題があった。皺や引きつれを生じさせることなく裏地を表地に縫い付けるには、高度な縫製技術が必要であった。
また、表地と同一の生地を用いて裏地を容易に取り付けることができる裏地付被服の製造方法を提供することを目的とする。
また、引きつれを生じさせることなく裏地を取り付けることができる裏地付被服の製造方法及び型紙を提供することを目的とする。
同一生地の表地と裏地とが対称軸で線対称に連結されたパターン布を2枚用意する工程と、
前記2枚のパターン布の表地同士及び裏地同士を重ね合わせて、前記対称軸と交差する方向における前記表地及び前記裏地の所定の縁部同士を縫合し、筒状体を形成する工程と、
前記対称軸を折り目として、前記筒状体の前記裏地を前記表地の内側へ折り込む工程と
を備えたことを特徴とする。
前記筒状体を形成する工程においては、前記右前身頃及び前記左前身頃についての前記表地及び前記裏地の股上縁部同士を縫合し、前記右後身頃及び前記左後身頃についての前記表地及び前記裏地の股上縁部同士を縫合し、
前記筒状体を形成する工程の後に、前記股上縁部が中央部に位置するように前記筒状体を2つ折にした状態で、前記左前身頃及び前記右後身頃についての前記表地及び前記裏地の内股下縁部同士を縫合し、前記右前身頃及び前記左後身頃についての前記表地及び前記裏地の内股下縁部同士を縫合する工程をさらに備えたことを特徴とする。
同一生地の表地と裏地とが対称軸で線対称に連結されたパターン布を1枚用意する工程と、
前記パターン布の表地同士及び裏地同士が重なり合うように2つ折りにした状態で前記対称軸と交差する方向における前記表地及び前記裏地の所定の縁部同士を縫合し、筒状体を形成する工程と、
前記対称軸を折り目として、前記筒状体の前記裏地を前記表地の内側へ折り込む工程と
を備えたことを特徴とする。
まず、本発明の第1実施形態を説明する。本実施形態では、「裏地付被服」として裏地付上衣10を製造する場合について、図1に示す製造工程図を参照して説明する。
ここで、2枚のパターン布10a、10bのうち、パターン布10aは表地11及び裏地12を有する前身頃用の布であり、パターン布10bは表地11及び裏地12を有する後身頃用の布である。本実施形態では、パターン布10a,10bは、タオルのような表と裏とが同一の素材で構成され同一の織り方の布である。さらに、パターン布10a,10bは、左右対称形状であり、表裏同一形状であるため、パターン布10a,10bのうち何れを前身頃用として用いてもよいし、何れの面を表として用いてもよい。
この後に、裏地付上衣10の襟ぐりに襟をつけたり、襟ぐりに沿って表地と裏地とを縫合する。裏地付上衣10の上部両端に後述する裏地付袖30を取り付けたり、ポケットを取り付けたりしてもよい。
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、「裏地付被服」として裏地付ズボン20を製造する場合について、図5に示す製造工程図を参照して説明する。
ここで、一方のパターン布20aは右前身頃20RF(211,221)及び左後身頃20LB(212,222)用の布であり、他方のパターン布20bは左前身頃20LF(213,223)及び右後身頃20RB(214,224)用の布である。
すなわち、パターン布20aは、右前身頃表地211と、左後身頃表地212と、右前身頃裏地221と、左後身頃裏地222と、で構成されている。また、パターン布20bは、左前身頃表地213と、右後身頃表地214と、左前身頃裏地223と、右後身頃裏地224と、で構成されている。
本実施形態では、当該パターン布20a,20bは、タオルのような表と裏とが同一の素材で構成され同一の織り方の布である。さらに、パターン布20a,20bは、左右対称形状であり、前後表裏同一形状であるため、2枚のパターン布20a,20bのうち、何れを一方のパターン布20aとして用いてもよいし、何れの面を表として用いてもよい。
本実施形態では、右前身頃20RFと左前身頃20LFについては、表地21の股上縁部241、243を縫合し、裏地22の股上縁部245、247同士を縫合する。左後身頃20LBと右後身頃20RBについては、表地21の股上縁部242,244同士を縫合し、裏地22の股上縁部246,248同士を縫合する。
詳細には、右前身頃表地211の内股下縁部251と、左後身頃表地212の内股下縁部252とを縫い合わせる。右前身頃裏地221の内股下縁部255と、左後身頃裏地222の内股下縁部256とを縫い合わせる。左前身頃表地213の内股下縁部253と、右後身頃表地214の内股下縁部254とを縫い合わせる。左前身頃裏地223の内股下縁部257と、右後身頃裏地224の内股下縁部258とを縫い合わせる。
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態では、「裏地付被服」として裏地付袖30を製造する場合について、図9に示す工程図を参照して説明する。
裏地付袖30を裏地付上衣10に縫い付ける場合には、腕を動かし易くするために、図13に示すように、裏地付上衣10と裏地付袖30との連結箇所(前身頃表地左右2箇所、前身頃裏地左右2箇所、後身頃表地左右2箇所、後身頃裏地左右2箇所、合計8箇所)に、伸縮性の高い布40を配置し、裏地付上衣10と裏地付袖30とを当該布40を介して連結してもよい。
また、上述した第1実施形態においてはパターン布10a、10bは同一形状であるとして説明したが、異なる形状であってもよい。同様に、第2実施形態においてパターン布20a、20bは同一形状であるとして説明したが、異なる形状であってもよい。そして、この異なる形状のパターン布10a、10bから製造された裏地付上衣10、及び、パターン布20a、20bから製造された裏地付ズボン20は、左右対称形状でなくてもよいし、前後が異なる形状であってもよいし、表裏が異なる形状であってもよい。
10a、10b パターン布
11 表地
12 裏地
13 対称軸
141、142、143、144 縁部
20 裏地付ズボン
20a、20b パターン布
20RF 右前身頃
20LB 左後身頃
20LF 左前身頃
20RB 右後身頃
21 表地
211 右前身頃表地
212 左後身頃表地
213 左前身頃表地
214 右後身頃表地
221 右前身頃裏地
222 左後身頃裏地
223 左前身頃裏地
224 右後身頃裏地
241、242、243、244、245、246、247、248 股上縁部
251、252、253、254、255、256、257、258 内股下縁部
30 裏地付袖
30a パターン布
31 表地
32 裏地
33 対称軸
34、35 縁部
40 伸縮性のある布
Claims (2)
- 同一生地の表地と裏地とが対称軸で線対称に連結されたパターン布を2枚用意する工程と、
前記2枚のパターン布の表地同士及び裏地同士を重ね合わせて、前記対称軸と交差する方向における前記表地及び前記裏地の所定の縁部同士を縫合し、筒状体を形成する工程と、
前記対称軸を折り目として、前記筒状体の前記裏地を前記表地の内側へ折り込む工程とを備えた裏地付被服の製造方法であって、
前記被服はズボンであり、前記2枚のパターン布のうち、一方のパターン布は右前身頃及び左後身頃用の布であり、他方のパターン布は左前身頃及び右後身頃用の布であり、
前記筒状体を形成する工程においては、前記右前身頃及び前記左前身頃についての前記表地及び前記裏地の股上縁部同士を縫合し、前記右後身頃及び前記左後身頃についての前記表地及び前記裏地の股上縁部同士を縫合し、
前記筒状体を形成する工程の後に、前記股上縁部が中央部に位置するように前記筒状体を2つ折にした状態で、前記左前身頃及び前記右後身頃についての前記表地及び前記裏地の内股下縁部同士を縫合し、前記右前身頃及び前記左後身頃についての前記表地及び前記裏地の内股下縁部同士を縫合する工程を備えたことを特徴とする裏地付被服の製造方法。 - 同一生地の表地と裏地とが対称軸で線対称に連結されたパターン布を2枚用意する工程と、
前記2枚のパターン布の表地同士及び裏地同士を重ね合わせて、前記対称軸と交差する方向における前記表地及び前記裏地の所定の縁部同士を縫合し、筒状体を形成する工程と、
前記対称軸を折り目として、前記筒状体の前記裏地を前記表地の内側へ折り込む工程とを備えた裏地付被服の製造方法であって、
前記被服は上衣であり、前記2枚のパターン布のうち、一方のパターン布は前身頃用の布であり、他方のパターン布は後身頃用の布であることを特徴とする裏地付被服の製造方法。
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