以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下では、投影領域設定装置を用いた作業検知システムについて例示する。
本実施形態にかかる作業検知システムは、作業者が複数のワーク(例えば完成品や取扱説明書など)を箱に梱包する梱包作業において、ワーク(検知対象物)が所定位置に置かれたか否かを検出するために用いられるものである。なお、作業検知システムの適用事例は本実施形態に限定されるものではなく、種々の用途に適用が可能である。
図11は、本実施形態の作業検知システムが適用された作業台50を示しており、図11(a)は作業台50の正面図、図11(b)は作業台50の側面図である。なお、以下の説明では特に断りがないかぎり、図11(a)に示す向きにおいて上下左右の方向を規定し、図11(b)における左側を前側、右側を後側として説明を行うものとする。
作業台50は、金属パイプを組み合わせて構成されるフレーム51と、フレーム51にそれぞれ支持された3段の棚板52,53,54とを備えている。
下段および中段の棚板52,53は、平面視の形状が略正方形(多角形状)の棚板であって、外形寸法が略同じ寸法となっている。そして、下段の棚板52にはパーソナルコンピュータPC1が載置されている。一方、中段の棚板53は、作業者が作業しやすい高さ位置(例えば作業者の腰付近の高さ位置)に設けられており、この棚板53上で検査対象の梱包作業が行われるようになっている。
上段の棚板54は、平面視の形状が長方形状に形成されており、棚板53と左右方向の幅寸法は同じであるが、棚板53に比べて奥行き寸法が小さくなっている。この棚板54は、棚板53の奥側寄りに設けられており、箱の中に入れられるワークW1,W2を載せておく部品棚として用いられるものである。フレーム51の上方には、作業者の背丈よりも高い位置に、金属パイプを組み合わせて構成された支持部55が設けられており、この支持部55に距離画像センサ1と音出力装置4と照射装置5とが取り付けられている。
図10は、作業検知システムのブロック図である。この作業検知システムは、距離画像センサ1と検知装置2と入力装置3と音出力装置4と照射装置5とモニタ6とを主要な構成として備えている。なお、検知装置2と入力装置3とモニタ6とは、例えば、図11に示すように、ノート型のパーソナルコンピュータPC1で実現することができる。
距離画像センサ1は、支持部55に取り付けられ、作業領域である中段の棚板53および上段の棚板54を上方から撮影するものである。
この距離画像センサ1の測定方式としては、レーザー・パターンを投影する方式やTOF(Time Of Flight)方式などの周知の測定方式を用いることができる。距離画像センサ1は、これら周知の測定方式を用いて撮像領域に存在する物体までの距離を検出し、各画素の画素値が検出対象までの距離となる距離画像を作成し、距離画像の画像データを検知装置2に出力するようになっている。
また、距離画像センサ1は、撮像範囲内の2次元画像を撮影する機能も備えており、距離画像の画像データに加えて、二次元画像の画像データを検知装置2へ出力するようになっている。このように、本実施形態では、距離画像センサ1が、作業領域の二次元画像を撮影する二次元カメラを兼用しているが、距離画像センサ1とは別に二次元カメラを備えるようにしてもよい。
入力装置3は、パーソナルコンピュータPC1が備えるキーボードやマウスなどの入力デバイスで構成されている。
音出力装置4は、作業領域を含む空間に音を出力するスピーカ(図示せず)を有しており、スピーカを下側に向けた状態で支持部55に取り付けられている。このように、スピーカを下側に向けた状態で支持部55に取り付けることで、異常の発生を報知する報知音などの音を下側へ出力するようにしている。
照射装置5としては、例えば、液晶プロジェクタを用いることができる。この照射装置5は、支持部55に取り付けられており、上段の棚板54および中段の棚板53を光の投影範囲としている。
さらに、照射装置5は、照射される光を投影範囲の一部に制限する機能を有しており、棚板53および棚板54の所望の位置に光を照射することができるようになっている。
本実施形態では、音出力装置4と照射装置5とで報知装置が構成されており、検知装置2からの報知命令にしたがって音および光を生じさせることで報知動作を行うようにしている。しかしながら、報知装置として音出力装置4または照射装置5のいずれか一方のみを備えるようにしてもよい。
モニタ6は、検知領域や検知順序を設定するための設定画面を表示したり、検知結果などを表示したりするものである。このモニタ6としては、例えば、パーソナルコンピュータPC1が備える液晶ディスプレイを用いることができる。なお、モニタ6に表示される表示内容は、検知装置2によって制御されている。
検知装置2は、距離画像センサ1から入力される距離画像に現れるワークや作業者の体の一部(例えば手など)を検知対象とし、距離画像をもとに検知対象物の存否を検出することによって、作業内容に異常がないかを判定するものである。
検知装置2は、作業内容に異常があると判断すると、報知装置(音出力装置4及び照射装置5)に報知命令を出力して、異常の発生を報知させる。
本実施形態では、検知装置2はパーソナルコンピュータPC1からなり、パーソナルコンピュータPC1の演算機能によってそれぞれ実現された設定部7および異常判定部8を備えている。
設定部7は、距離画像において検知対象物(例えばワークや作業者の手など)の存否を検知する検知領域や、作業手順にしたがって各々の検知領域で検知対象の存否を検出する順番を設定するものであり、その設定方法については後述する。
異常判定部8は、距離画像センサ1から入力される距離画像をもとに検知対象物の存否を検出するものである。例えば、いずれかの検知領域で検出されるべき検知対象物が検出されなかったり、別の検知対象物が検出されたり、いずれかの検知領域で検知順序とは異なる順序で検知対象物が検出されたりすると、異常判定部8が異常と判定するようになっている。そして、異常判定部8が異常と判定した場合には、報知命令が報知装置に出力されるようになっている。
次に、本実施形態の作業検知システムによる検知対象物の検知動作を図12〜図14に基づいて説明する。
図12(a)〜図12(e)は、梱包作業の各作業工程を示す説明図であり、距離画像センサ1で撮影された距離画像P1内には、部品棚となる棚板54に載せられた4つの箱B1〜B4と、棚板53に載せられた箱B10が映されている。4つの箱B1〜B4にはそれぞれ異種のワークW1〜W4が入れられており、作業者は、箱B1,B2,B3,B4の順番でワークW1,W2,W3,W4を1個ずつ取り出し、箱B10に箱詰めする作業を行う。
図12(a)は、梱包作業を行う前の状態であり、箱B10は空になっている。図12(b)は、作業者が左端の箱B1からワークW1を1個取り出して箱B10に入れた状態を示している。図12(c)は、作業者が左端から2番目の箱B2からワークW2を1個取り出して箱B10に入れた状態を示している。図12(d)は、作業者が左端から3番目の箱B3からワークW3を1個取り出して箱B10に入れた状態を示している。図12(e)は、作業者が右端の箱B4からワークW4を1個取り出して箱B10に入れた状態を示している。図12(e)の状態は1サイクル分の梱包作業が終了した状態であり、箱B10には4種類のワークW1〜W4が1個ずつ入れられている。
本実施形態の作業検知システムを用いて上記梱包作業の検査を行う場合、まず、設定作業者は、後述の設定方法により梱包作業の各工程で検知対象物が検出されるべき検知領域とその検知順序を検知装置2に設定する。その後、設定内容に応じて異常の有無を検知する。
図13(a)〜図13(i)は、上記の梱包作業において異常の有無を判定する処理を説明する説明図である。本実施形態では、距離画像P1内でワークを収めた箱B1〜B4と、ワークが箱詰めされる箱B10が検知領域として設定されている。また、作業開始時に作業者が手H1を置く検知領域が開始領域A1として設定されている。なお、初めに箱B1からワークW1を取り出す作業を行う動作を作業開始時とし、箱B1が存在する検知領域を開始領域として設定することも可能である。
図14は、異常判定部8による判定処理を説明するフローチャートである。以下、各ステップでの処理について説明する。
検知装置2には、距離画像センサ1から所定の時間間隔(作業者の動きを連続的に検出可能な時間間隔)で撮影された距離画像が入力される(ステップST1)。そして、異常判定部8は、距離画像センサ1から距離画像が入力されると、異常判定処理の実施中か否かを判定する(ステップST2)。
ここで、異常判定処理が停止中であれば(ステップST2のNo)、異常判定部8は開始領域A1で作業者が検知されるか否かを判定する(ステップST3)。図13(a)に示すように、作業者は1サイクル分の梱包作業を開始する毎に開始領域A1に手H1を置いており、異常判定部8は、開始領域A1で作業者が検知されたことから作業開始と判断し、異常判定処理を開始する(ステップST4)。なお、ステップST3の判定で開始領域A1に検知対象がいないと判定された場合、異常判定部8はステップST1に戻って、距離画像の入力待ちの状態となる。
一方、異常判定処理を実施中であれば(ステップST2のYes)、異常判定部8は、いずれかの検知領域で検知対象物が検知さるか否かを判定する(ステップST5)。ステップST5の判定で、いずれの検知領域でも検知対象物が検知されなければ、異常判定部8はステップST1の処理に戻り、距離画像の入力待ちの状態となる。一方、ステップST5の判定でいずれかの検知領域で検知対象物が検知された場合、異常判定部8は、検知対象物の検出された検知領域の順番が、設定部7によって予め設定された検知順序と異なっているか否かを判定する(ステップST6)。図12で説明した梱包作業を作業者が行う場合、図13(b)〜図13(i)に示すように、作業者の手H1が、箱B1→箱B10→箱B2→箱B10→箱B3→箱B10→箱B4→箱B10の順番で検出されることになる。また、箱B10にはワークW1、ワークW2、ワークW3、ワークW4が1つずつ順番に箱詰めされるので、箱B10を含む検知領域ではワークW1、ワークW2、ワークW3、ワークW4がその順番で検出されることになる。ここで、定期的に入力される距離画像から作業者の手H1が検知された検知領域の順番が、作業工程に従って設定された検知順序と異なる場合(ステップST6のYes)、異常判定部8は、予め決められた作業内容とは異なる作業が行われたと判断する。或いは、箱B10を含む検知領域でワークW1〜W4が検出される順番が、作業工程に従って設定された検知順序と異なる場合(ステップST6のYes)、異常判定部8は、予め決められた作業内容とは異なる作業が行われたと判断する。このとき、異常判定部8は、報知命令を音出力装置4および照射装置5に出力し、異常と判定された検知対象の検知履歴を記憶部9に記憶させる。音出力装置4は、報知命令が入力されると、所定の報知音を出力し、異常の発生を音で報知する。一方、照射装置5は、報知命令が入力されると、例えば、検知順序が異なると判定された検知領域に光を照射させ、異常の発生を光で報知する(ステップST7)。
また、ステップST6において、検知順序が正常であった場合(ステップST6のNo)、異常判定部8は梱包作業が1サイクル分終了したか否かを判断する(ステップST8)。ここで、検知順序が正常である場合とは、作業者の手H1が検知された検知領域の順番が所定の検知順序と同じであり、箱B10を含む検知領域でワークW1〜W4が検出される順番が所定の検知順序と同じであった場合のことをいう。
ステップST8において、1サイクル分の梱包作業が終了していなければ(ステップST8のNo)、異常判定部8はステップST1に戻って距離画像の入力待ちの状態となり、次の工程の検出に備える。一方、1サイクル分の梱包作業が終了していれば(ステップST8のYes)、異常判定部8は、1サイクル分の梱包作業が正常に行われたと判断して、異常判定処理を終了する。
なお、図12で説明した梱包作業では、箱B1,B2,B3,B4からワークを1個とるごとに箱B10に入れている。しかしながら、梱包作業はこれに限られるものではなく、例えば、箱B1,B2,B3,B4から1個ずつ取り出したワークをトレー(図示せず)に入れ、最後にトレーから箱B10へと移し替えるようにしてもよい。この場合の検知順序は、箱B1→箱B2→箱B3→箱B4→箱B10となり、異常判定部8は、いずれかの検知領域において、上記の検知順序とは異なる順序で検知対象が検出されると、異常が発生したと判定する。
ここで、この作業検知システムにおいて、検知対象の存否を検知する複数の検知領域およびその検知順序を設定する設定方法について、図1〜図9を参照して説明する。
図1(b)に示すように、作業領域となる棚板53上に設定された矩形の検知領域A11,A12,A13,A14の各々でワークW11,W12,W13,W14の存否を検知する場合、検知領域A11〜A14とその検知順序を検知装置2に設定する必要がある。なお、図1(b)に示すように、検知領域A11,A12,A13は、棚板53の図中下側に左右に並んで設定されており、検知領域A14は、棚板53の図中左上に設定されている。
本実施形態の設定方法では、検知領域A11〜A14を設定するために、設定対象の検知領域A11〜A14に対応した形状および大きさの設定用シートS11〜S14を用いている(図1(a)参照)。設定用シートS11〜S14は矩形状をしており、対応する検知領域A11〜A14と縦横の長さがほぼ同じ長さとなるように設定されている。また、設定用シートS11〜S14の要所(例えば左上隅)には、検知順序の情報を含む識別コードが印刷などの方法で表示されている。ここで、設定用シートS11には「01」、設定用シートS12には「02」、設定用シートS13には「03」、設定用シートS14には「04」の文字が識別コードとして表示されている。なお、設定用シートS11〜S14に付された識別コードは、「01」「02」…などの数字に限定されるものではなく、アルファベットなどの文字でもよいし、文字と数字の組み合わせでもよいし、バーコードや二次元コードでもよい。また、設定用シートS11〜S14の色を異ならせ、設定用シートS11〜S14の色で識別コードを構成するようにしてもよい。なお、設定用シートS11〜S14として、製造現場で入手が容易な帯電防止シートを用いるようにするのが好ましい。また、設定用シートS11〜S14の色は、作業領域の表面(棚板53の上面)とコントラストが大きくなるような色とするのが好ましい。例えば、作業領域の表面が黒色である場合には、設定用シートS11〜S14の色を白色とするのが好ましい。
そして、設定作業者は、まず、図1(a)に示すように、設定対象の検知領域A11,A12,A13,A14とそれぞれ同じ形状および大きさに形成された設定用シートS11,S12,S13,S14を、棚板53上の設定したい位置に配置する。
その後、設定作業者が入力装置3を用いて検知装置2に設定命令を入力する。すると、検知装置2の設定部7は、設定命令に基づいて距離画像センサ1を起動し、作業領域である棚板53の二次元画像を撮像させる。そして、設定部7は、距離画像センサ1が撮像した二次元画像に画像処理(エッジ検出やラベリング処理など)を施すことによって、設定用シートS11〜S14の位置、形状および大きさと、設定用シートS11〜S14に表示された識別コードを抽出する。図1(a)の例では、設定用シートS11,S12,S13,S14にそれぞれ識別コードとして「01」「02」「03」「04」の数字が付されており、設定部7は、設定用シートS11〜S14に付された数字の昇順を各検知領域の検知順序として設定する。したがって、設定部7は、設定用シートS11,S12,S13,S14がそれぞれ置かれた領域を検知領域A11,A12,A13,A14として設定する。また、設定部7は、設定用シートS11,S12,S13,S14に付された識別コードの昇順で各検知領域A11〜A14の検知順序を設定する。すなわち、図1(a)の例では、A11→A12→A13→A14の順番に検知順序を設定する。また、識別コードの「01」「02」「03」「04」には、検知対象であるワークの種別を示す情報も含まれている。そこで、設定部7は、検知領域A11,A12,A13,A14での検知対象をそれぞれワークW11,W12,W13,W14と設定する。
上述のようにして設定部7が検知領域およびその検知順序を設定すると、その設定内容がモニタ6に表示される。ここで、設定作業者は、モニタ6に表示された設定内容を確認し、設定が正しい場合には、入力装置3を用いて設定完了を入力する。設定完了を入力すると、設定部7は、設定完了の入力に基づいて、検知領域およびその検知順序の設定内容を記憶部9に記憶させ、設定処理を終了する。その後、検知装置2が検査処理を開始すると、記憶部9に記憶された検知領域およびその検知順序に従って作業内容の検査処理が実行される。
なお、複数種類のワークについて高さ、面積、形状などの部品情報が予め記憶部9に登録されていれば、設定装置は、各検知領域の検知対象であるワークの部品情報を記憶部9から読み込むことができる。よって、作業者がワークの部品情報を入力する作業や、各検知領域に置かれたワークの部品情報を二次元画像や距離画像から検出して登録する処理が不要になる。
また、本実施形態の作業検知システムは、上述した何れかの設定方法を用い、距離画像センサ1と、検知装置2と、報知装置(音出力装置4及び照射装置5)と、設定装置(設定部7)と、二次元カメラ(距離画像センサ1で兼用)とを備えることを特徴とする。
これにより、検知領域や検知順序の設定を容易に行うことができる作業検知システムを実現できる。
なお、上述の設定方法では、ワークの検知領域とその検知順序を設定しているが、検知領域で検出されるワークの高さ情報を設定することも可能である。
具体的には、以下の方法でワークの高さ情報を設定することができる。
まず、設定作業者は、図8(a)に示すように、作業領域となる棚板53上に設定用シートS11,S12,S13,S14を配置し、上述した設定方法により対応する検知領域A11,A12,A13,A14の検知領域およびその検知順序を行う。
次に、設定作業者は、図8(b)に示すように設定用シートS11,S12,S13,S14の上に各検知領域で検知されるワークW11,W12,W13,W14を載せる。その後、入力装置3を用いてワークの高さ情報を登録する登録命令を入力する。このとき、検知装置2の設定部7は、登録命令に基づいて距離画像センサ1を起動し、作業領域である棚板53の距離画像を撮像させる。そして、設定部7は、距離画像センサ1によって撮像された距離画像をもとに、検知領域A11,A12,A13,A14のそれぞれに配置されたワークW11,W12,W13,W14の高さ寸法および面積値を検出し、記憶部9に登録する。
ここで、ワークW11を例に距離画像からワークW11の高さ寸法および面積値を検出する方法について説明する。
図9(a)はワークW11が棚板53に置かれた状態の平面図、図9(b)はワークW11が棚板53に置かれた状態の側面図である。
設定部7には、ワークW11〜W14の各々について高さ寸法の上限値h2および下限値h3と、面積の上限値および下限値とが予め設定されている。なお、設定部7は、高さ寸法が上限値h2と下限値h3との間に入る画素数をワークの面積として求めている。設定部7は、高さ寸法が上限値h2と下限値h3との間に入る画素の集まりを抽出して、面積が上限値と下限値との間に入る画素群をワークW11と判断している。そして、設定部7は、この画素群について、上限値h2と下限値h3との間に入る高さ寸法の平均値を求めることによってワークW11の高さ寸法h1を求め、また、画素群に含まれる画素数から面積を求めている。
設定部7は、他のワークW12〜W14についても同様の処理を行って高さ寸法および面積を求め、ワークW11〜W14の高さ寸法および面積値を記憶部9に記憶させる。こうすれば、実際にワークW11〜W14を検知領域に置いた状態で各ワークW11〜W14の高さ情報を取得することができるようになるため、ワークの正確な高さ情報を予め登録しておく必要がなくなって設定の手間を簡略化させることができる。
ところで、ワークW11,W12,W13,W14がそれぞれ検知される検知領域A11,A12,A13,A14を作業内容の変更によって図1(d)に示すように変更させたい場合、検知装置2に変更後の検知領域およびその検知順序を設定する必要がある。なお、図1(d)の例では、検知領域A11〜A13が棚板53において図中上側に設定され、検知領域A14が棚板53において図中左下側に設定される。
このように、検知領域A11,A12,A13,A14の位置を変更させる場合に、図1(c)に示すように、設定用シートS11,S12,S13,S14を棚板53上の設定したい位置に再度配置して設定を行うようにすると、手間がかかってしまう。
そこで、本実施形態では、設定用シートS11,S12,S13,S14を用いることなく、検知領域A11,A12,A13,A14の位置を変更させることができるようにした。
具体的には、下記のような投影領域設定装置を用い、当該投影領域設定装置を本実施形態の作業検知システムに適用することで、設定用シートを用いることなく、検知領域A11,A12,A13,A14の位置を変更させることができるようにした。
ここで用いられる投影領域設定装置は、光を投影することが可能な投影面Cの投影範囲に光を照射することが可能であるとともに、照射される光の照射範囲を投影範囲の一部の領域に制限することが可能な照射部を備えている。
さらに、投影領域設定装置は、投影範囲の少なくとも一部の領域であって照射部から照射された光が投影される領域を、投影領域Rとして設定する領域設定部を備えるものである。
ここで、投影領域Rは、投影面C上で指示手段を操作することで、当該投影領域の大きさ、位置、形状、投影される色、および投影される明るさのうち少なくともいずれか1つの要素を変化させることができるようになっている。さらに、変化した投影領域Rが領域設定部によって設定されるようになっている。
なお、領域設定部によって複数の投影領域Rが設定される場合には、指示手段は、少なくとも1つの投影領域Rを任意に選択できるようにするのが好ましい。そして、それぞれの投影領域Rが、指示手段によって選択された場合に、選択された投影領域Rの大きさ、位置、形状、投影される色、および明るさのうち少なくともいずれか1つの要素を指示手段によって変化させることができるようにするのが好ましい。
本実施形態の作業検知システムでは、投影部としての棚板53の上面53aが投影面Cに相当している。そして、照射される光を投影範囲の一部に制限する機能を有しており、棚板53および棚板54の所望の位置に光を照射することができる照射装置5が照射部に相当している。
このとき、照射装置5は、棚板53の上面53aの全面に光が照射されるように設定されているため、棚板53の上面53aの全面が投影範囲となっている。なお、照射装置5と棚板53との配置状況によっては、照射装置5から照射される光を投影させることのできる最大範囲が上面53aの一部となる場合がある。そして、その場合には、光を投影させることのできる最大範囲が投影範囲となる。
また、設定部7が領域設定部に相当しており、検知領域A11,A12,A13,A14がそれぞれ投影領域Rに相当している。
したがって、本実施形態の作業検知システムには、領域設定部によって複数の投影領域Rが設定される投影領域設定装置が適用されている。
なお、投影領域Rは、図2に示すように、平面視で略四角形状(多角形状)をしている。
また、指示手段としては、図3(a)に示すように、作業者の指先Fを用いることもできるし、図3(b)に示すように、把持部11と操作子12とを有する指示部材としてのポインタ10などを用いることができる。なお、どちらを用いても、投影領域Rの大きさ、位置、形状、投影される色、および明るさのうち少なくともいずれか1つの要素を変化させることができるようにするのが好ましい。
そして、このような指示手段を用いて、投影面C(上面53a)上に投影された投影領域Rを選択することで、選択された投影領域Rの要素を指示手段によって変化させることができるようになっている。
本実施形態では、選択された投影領域Rの大きさや位置を変化させることができるようにしたものを例示しているが、その他の要素(形状、投影される色、明るさ等)を変化させるようにすることもできる。
また、指示手段が投影面C上に投影された投影領域Rに接触することで、投影領域Rが選択されるようにしている。指示手段と投影領域Rとが接触しているか否かの判断は、例えば、距離画像センサ1を用い、指示手段の先端までの距離を測定することにより行うことができる。すなわち、距離画像センサ1から指先までの距離や距離画像センサ1からポインタ10の操作子12先端までの距離が距離画像センサ1から投影面C(投影領域R)までの距離とほぼ同一と判断された際に、指示手段が投影領域Rに接触したと判断させることができる。
なお、ポインタ10を用いる場合、先端の操作子12を光らせることができる構成とするのが好ましい。こうすれば、操作子12が光っていない状態で投影領域Rに接触した場合に、当該投影領域Rが選択されないようにすることができ、投影領域Rが意図せずに選択されてしまうことを防止することができるようになる。また、操作子12が光ることで、指示手段の位置検出が容易になるという利点もある。
さらに、本実施形態では、投影領域Rの境界線L内部を、投影領域Rの位置を変更させる指示領域R1としている。
すなわち、投影領域Rの境界線L内部に指示手段を当接させた状態で、指示手段を投影面C上で動かすことにより、投影領域Rの位置を変化させることができるようにしている。
具体的には、まず、図4(a)に示すように、投影面C上で指示手段(図4では指先Fを例示している)を投影領域Rの境界線L内部に接触させて、投影領域Rの指示領域R1が選択された状態とする。そして、このままの状態(指先Fを投影領域Rの指示領域R1に接触させた状態)で、図4(b)に示すように、投影面C上を滑らせるように指示手段(指先F)を移動させると、指示手段(指先F)の移動に伴って選択された投影領域Rも移動する。そして、投影領域Rを所望の位置に移動させた際に、図4(c)に示すように、指示手段(指先F)を投影領域R(投影面C)から離すと、投影領域Rがその位置にとどまることとなる。こうして、投影領域Rの移動が行われる。
一方、投影領域Rの境界線L、具体的には、四角形状(多角形状)をした境界線Lの4つの頂点部分Tを、投影領域Rの大きさを変化させる指示領域R2としている。
すなわち、頂点部分Tに指示手段を当接させた状態で、当該指示手段を投影面C上で動かすことにより、投影領域Rの大きさを変化させることができるようにしている。
具体的には、まず、図5(a)に示すように、投影面C上で指示手段(図5では指先Fを例示している)を投影領域Rの頂点部分Tに接触させて、投影領域Rの指示領域R2が選択された状態とする。そして、このままの状態(指先Fを投影領域Rの指示領域R2に接触させた状態)で、図5(b)に示すように、投影面C上を滑らせるように指示手段(指先F)を移動させると、指示手段(指先F)の移動に伴って選択された投影領域Rの大きさが変化する。そして、投影領域Rを所望の大きさに変化させた際に、図5(c)に示すように、指示手段(指先F)を投影領域R(投影面C)から離すと、投影領域Rがその大きさにとどまることとなる。こうして、投影領域Rの変形(大きさの変化)が行われる。
なお、複数の投影領域Rを有する場合に、投影領域Rを任意に移動させると、2つ以上の投影領域Rの一部または全部が重複した状態となる可能性がある。また、ある投影領域R内に他の投影領域Rが完全に含まれてしまうこととなる可能性もある。この場合、例えば、移動させている投影領域Rが外側に存在するように重なるものと設定し、互いに重なった状態で重複する領域に指示手段を接触させた際には、最内にある投影領域Rが選択されるように設定するのが好ましい。こうすれば、直前に移動させた投影領域Rを再度、移動させたり変形させたりすることなく、重なっている他の投影領域Rを移動させたり、変形させたりすることができるようになる。
なお、投影領域Rの変化を、変化の前後だけでなく、変化の途中もモニタ6に反映させることができるようにするのが好ましい。そして、投影領域Rの変化を、例えば、パーソナルコンピュータPC1を用いて、キャンセルできるようにするのが好ましい。
さらに、パーソナルコンピュータPC1を用いても、投影領域Rを変化させることができるようにするのが好ましい。すなわち、マウス等を用いてモニタ6に表示されている投影領域を変化させることができるようにするのが好ましい。こうすれば、投影領域設定装置の使い勝手をより向上させることができる。
このような投影領域設定装置を本実施形態の作業検知システムに適用すると、例えば、以下のようにして検知領域を図1(b)から図1(d)のように変更することができる。
まず、指示手段を用いて検知領域A12の境界線内を選択し、選択した状態で検知領域A12を図1(d)の位置に移動させる。
次に、指示手段を用いて検知領域A13の境界線内を選択し、選択した状態で検知領域A13を図1(d)の位置に移動させる。
そして、指示手段を用いて検知領域A14の境界線内を選択し、選択した状態で検知領域A14を図1(b)の検知領域A12が存在する位置に移動させる。
次に、指示手段を用いて検知領域A11の境界線内を選択し、選択した状態で検知領域A11を図1(d)の位置に移動させる。
最後に、指示手段を用いて検知領域A14の境界線内を選択し、選択した状態で検知領域A14を再度移動させて図1(d)の位置にくるようにする。
こうして、検知領域A11,A12,A13,A14が図1(b)の配置から図1(d)の配置に変更される。
なお、検知領域A14を動かす際に、検知領域A11と重複するように動かして、一回の移動で図1(d)の位置に移動させ、その後、検知領域A11が検知領域A14と重複しないように図1(d)の位置に動かすようにしてもよい。こうすれば、移動回数を削減することができる。
その後、変更後の検知領域およびその検知順序が設定部7により設定されて設定内容がモニタ6に表示される。ここで、設定作業者は、モニタ6に表示された設定内容を確認し、設定が正しい場合には、入力装置3を用いて設定完了を入力する。設定完了を入力すると、設定部7は、設定完了の入力に基づいて、検知領域およびその検知順序の設定内容を記憶部9に記憶させ、設定処理を終了する。その後、検知装置2が検査処理を開始すると、記憶部9に記憶された検知領域およびその検知順序に従って作業内容の検査処理が実行される。
このように、本実施形態によれば、各検知領域A11〜A14の位置を変更する作業をより容易に行うことができる。
また、投影領域設定装置を本実施形態の作業検知システムに適用すると、図6(c)に示すような設定用シートS21〜S24を用いることなく検知領域を図6(b)から図6(d)のように変更することができる。
例えば、以下のようにして検知領域を図6(b)から図6(d)のように変更することができる。
まず、指示手段を用いて検知領域A13の頂点部分を選択し、選択した状態で検知領域A13を図6(d)の大きさとなるように変化させる。
次に、指示手段を用いて検知領域A14の頂点部分を選択し、選択した状態で検知領域A14を図6(d)の大きさとなるように変化させる。
そして、指示手段を用いて検知領域A11の頂点部分を選択し、選択した状態で検知領域A11を図6(d)の大きさとなるように変化させる。
最後に、指示手段を用いて検知領域A12の頂点部分を選択し、選択した状態で検知領域A12を図6(d)の大きさとなるように変化させる。なお、検知領域A12は、2回大きさを変化させて図6(d)の状態となるようにしてもよいし、大きさを変えつつ移動させることで図6(d)の状態となるようにしてもよい。
こうして、検知領域A11,A12,A13,A14が図6(b)の状態から図6(d)の状態に変更される。
その後、変更後の検知領域およびその検知順序が設定部7により設定されて設定内容がモニタ6に表示される。ここで、設定作業者は、モニタ6に表示された設定内容を確認し、設定が正しい場合には、入力装置3を用いて設定完了を入力する。設定完了を入力すると、設定部7は、設定完了の入力に基づいて、検知領域およびその検知順序の設定内容を記憶部9に記憶させ、設定処理を終了する。その後、検知装置2が検査処理を開始すると、記憶部9に記憶された検知領域およびその検知順序に従って作業内容の検査処理が実行される。
このように、本実施形態によれば、各検知領域A11〜A14の範囲(形状や大きさ)を変更する作業をより容易に行うことができる。
上述の設定例では、変更前と変更後とで検知領域A11〜A14の位置や大きさを異ならせているが、この移動および大きさ変更を適宜組み合わせることで、検知される場所の順序を変更することもできる。
例えば、検知領域A11,A12,A13,A14の検知順序がA11→A12→A13→A14と設定されている場合、検知される場所は、図7(b)の左下→下部中央→右下→左上となっている。
このとき、検知領域A11と検知領域A13の位置や大きさを入れ替えると、検知される場所は、図7(b)の右下→下部中央→左下→左上となる。
検知領域A11と検知領域A13の位置や大きさの入れ替えは、以下のようにして行うことができる。
まず、検知領域A11を指示手段により選択して検知領域A13と同様の大きさとなるようにするとともに、検知領域A13を指示手段により選択して検知領域A11と同様の大きさとなるようにする。
次に、検知領域A11を指示手段により選択して検知領域A13の位置に移動させるとともに、検知領域A13を指示手段により選択して検知領域A11の位置に移動させる。
こうすれば、検知順序が一番目である検知領域A11が検知領域A13の位置にきて、検知順序が三番目である検知領域A13が検知領域A11の位置にくることとなる。
なお、検知領域A11と検知領域A13の位置や大きさを入れ替えた後に、検知領域A11で検知されるワークがワークW13となり、検知領域A13で検知されるワークがワークW11となるように設定するのが好ましい。こうすれば、図7(d)に示すように、W13→W12→W11→W14の順でワークが検知されるようになる。
その後、変更後の検知領域およびその検知順序が設定部7により設定されて設定内容がモニタ6に表示される。ここで、設定作業者は、モニタ6に表示された設定内容を確認し、設定が正しい場合には、入力装置3を用いて設定完了を入力する。設定完了を入力すると、設定部7は、設定完了の入力に基づいて、検知領域およびその検知順序の設定内容を記憶部9に記憶させ、設定処理を終了する。その後、検知装置2が検査処理を開始すると、記憶部9に記憶された検知領域およびその検知順序に従って作業内容の検査処理が実行される。
このように、本実施形態によれば、検知されるワークの検知順序を変更する作業をより容易に行うことができる。
以上説明したように、本実施形態では、距離画像センサ1と、検知装置2と、報知装置(音出力装置4及び照射装置5)と、設定部7とを備えた作業検知システムの設定方法を例示している。
ここで、距離画像センサ1は作業領域の距離画像を出力するものである。検知装置2は、距離画像に現れる作業主体または作業主体が扱うワークを検知対象とし、距離画像をもとに作業内容の異常を検知すると報知命令を出力するものである。報知装置は報知命令が入力されると報知動作を行うものである。設定部7は、距離画像内で検知装置2が検知対象の存否を検知する複数の検知領域及びその検知順序を設定するものである。
そして、本実施形態では、以下のようにして複数の検知領域及びその検知順序を設定している。
まず、それぞれ設定対象の検知領域と同じ大きさに形成されるとともに検知順序の情報を含む識別コードが付された設定用シートを作業領域に配置した状態で作業領域を二次元カメラ(距離画像センサ1が兼用)で撮影する。次に、設定部7が、二次元カメラの画像を解析することによって作業領域に配置された設定用シートの位置および設定用シートに付された識別コードを検出する。そして、設定部7が、検出された設定用シートの位置および範囲をもとに検知領域を設定し、設定用シートに付された識別コードをもとに検知順序を設定する。
このように、設定用シートが所望の検知領域に置かれた状態を二次元カメラで撮影すると、設定部7が二次元カメラの画像を解析し、検知領域およびその検知順序が設定されるようになっている。そのため、設定作業者は、検知領域の範囲に合わせた形状および大きさの設定用シートを所望の位置に置き、その状態を二次元カメラで撮影するだけで、検知領域や検知順序の設定を行えるようになる。その結果、検知領域や検知順序の設定を容易に行うことができるようになる。
さらに、本実施形態の作業検知システムでは、以下の構成を備える投影領域設定装置が用いられている。
すなわち、投影領域設定装置は、投影面Cの投影範囲に光を照射することが可能であるとともに、照射される光の照射範囲を投影範囲の一部の領域に制限することが可能な照射部を備えている。
さらに、投影領域設定装置は、投影範囲の少なくとも一部の領域であって照射部から照射された光が投影される領域を、投影領域Rとして設定する領域設定部を備えている。
そして、投影領域Rは、投影面C上で指示手段を操作することで、当該投影領域の大きさ、位置、形状、投影される色、および投影される明るさのうち少なくともいずれか1つの要素を変化させることができるようになっている。さらに、変化した投影領域Rが領域設定部によって設定されるようになっている。
このような投影領域設定装置を用いることで、検知領域Rの要素を変化させる作業をより容易に行うことができるようになる。
また、本実施形態では、領域設定部によって複数の投影領域Rが設定されるようにしており、指示手段が、少なくとも1つの投影領域Rを任意に選択できるようにしている。そして、それぞれの投影領域Rが、指示手段によって選択された場合に、選択された投影領域Rの大きさ、位置、形状、投影される色、および明るさのうち少なくともいずれか1つの要素を指示手段によって変化させることができるようにしている。
こうすることで、上述した作業検知システムのように複数の検知領域を設定する場合であっても、検知領域Rの要素を変化させる作業をより容易に行うことができるようになる。
また、投影領域Rを、平面視で略四角形状(多角形状)となるように設定すれば、領域の形状を簡素化させることができるようになる。また、投影範囲にデッドスペースができてしまうのを抑制することができるようになって、より効率的に投影領域を設定することができるようになる。
また、指示手段として、作業者の指先Fや把持部11と操作子12とを有する指示部材としてのポインタ10を用いるようにすれば、より簡単に、検知領域Rの要素を変化させる作業を行うことができる。
そして、このような指示手段を用いて、投影面C上に投影された投影領域Rを選択することで、選択された投影領域Rの要素を指示手段によって変化させることができるようになっている。
本実施形態では、選択された投影領域Rの大きさや位置を変化させることができるようにしたものを例示しているが、その他の要素(形状、投影される色、明るさ等)を変化させるようにすることもできる。
また、本実施形態では、投影領域Rの境界線L内部を、投影領域Rの位置を変更させる指示領域R1とし、四角形状(多角形状)をした境界線Lの4つの頂点部分Tを、投影領域Rの大きさを変化させる指示領域R2としている。
こうすることで、移動、大きさ変更という2つの変化を行うために選択する場所がより明確に区別されることとなり、投影領域の操作性をより向上させることができるようになる。
そして、このような投影領域設定装置を作業検知システムに適用することで、より容易に投影領域を設定することのできる作業検知システムを得ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、投影領域設定装置を作業検知システムに適用し、棚板53に光を投影させるようにしたものを例示したが、投影領域設定装置を他の用途に用いることも可能である。例えば、会議室等に配置されているプロジェクタを用いてホワイトボードやスクリーンに投影させるようにしたシステムに、本実施形態で示した投影領域設定装置を適用することも可能である。
また、上記実施形態では、設定用シートを用いて初期設定を行い、その後、設定を変更させる場合に、投影面上で投影領域を変更できるようにしたものを例示したが、投影面上で投影領域の初期設定も行えるようにしてもよい。この場合、何も設定されていない投影面上で指示手段が何らかの操作を行うことで新しい投影領域が設定されるようにするのが好ましい。
また、指示手段としてレーザポインタを用いることも可能である。
また、投影領域、その他細部のスペック(形状、大きさ、レイアウト等)も適宜に変更可能である。