JP6674760B2 - 医療用x線測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、医療用X線測定装置に関し、特に、X線測定部と被検部位との位置関係を確認するための技術に関する。
従来、医療の分野において、骨密度の測定(骨中におけるミネラル密度の測定)などのためにX線測定装置が用いられている。X線測定装置は、被検部位に対してX線を照射し、被検部位を透過したX線を検出するX線測定部を有している。X線測定部により得られた検出データに基づいて、骨密度の測定やX線画像の形成などを行うことができる。
X線測定装置において測定を行うにあたり、測定精度の向上、あるいは測定の再現性の観点から、X線測定部と被検部位との位置関係を正しく定めることが肝要となる。被検部位がX線測定領域(X線照射領域)から外れていれば当然に正常な測定が行えないし、被検部位がX線測定領域に含まれていても、X線測定領域に対する被検部位の位置や向きなどが正常でないことにより、骨密度測定のためのROI(関心領域)が正しく設定できなかったり、過去に撮像したX線画像との比較が困難になったりする。そこで、従来、X線測定部と被検部位との位置関係を定めるための技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、前腕に対するX線測定を行うX線測定装置であって、被検者にグリップを握らせることで、被検部位である前腕の左右方向(前腕の延伸方向)の位置決めを行い、且つ、前腕の尺骨側をX線測定部に配置された当接パッドに押し当てることで、X線測定装置の奥行き方向に対する前腕の位置決めを行う技術が開示されている。
また、特許文献2には、撮影台(ブッキー台)上に載置された被検者に対してX線測定を行うX線測定装置において、X線測定装置に設けられた位置決め機構を撮影台に当接させることで、撮影台に対するX線測定装置の位置決めを行う技術が開示されている。
さらに、特許文献3には、X線測定装置に設けられた位置決めマークに従って撮影台上の被検者の位置決めを行う技術が開示されている。
特開2008−22958号公報 特開2012−75811号公報 特開2015−85115号公報
上述のように、X線測定部と被検部位との位置関係を定める技術が提案されている。しかし、当該位置関係が正常でない場合に、それを被検者あるいは測定者(医師、看護師など)に報知する手段が従来存在しなかった。したがって、仮にX線測定部と被検部位との位置関係が正常でなかったとしても、被検者あるいは測定者がそれに気付かなかった場合、正常でない位置関係において測定が行われてしまっていた。この場合、正常な検出データが得られないことから正常な測定が行えないだけではなく、再測定が必要になることから被検者が無駄なX線被ばくを受けてしまうという問題もあった。
本発明の目的は、X線測定部と被検部位との位置関係が正常でない状態においてX線測定が行われることを防止することにある。
本発明に係る医療用X線測定装置は、被検者の被検部位にX線を照射するX線発生器、及び、前記被検部位を透過したX線を検出して検出データを出力するX線検出器を含むX線測定部と、正しく位置決めされたときの延伸方向が第1方向である前記被検部位の前記第1方向に並ぶ複数の部分の、前記第1方向に直交する第2方向における前記X線測定部との位置関係が正常であるか否かをそれぞれ検出する複数の検出手段と、前記第1方向に並んで設けられた、前記複数の検出手段に対応する複数の発光器であって、前記検出手段が、前記位置関係が正常であると検出した場合と正常でないと検出した場合とで、対応する前記発光器が異なる発光状態となる複数の発光器と、前記位置関係が正常であることを前記複数の検出手段が検出していることを条件として、前記X線発生器にX線の照射を開始させる制御手段と、を備える。
上記構成によれば、X線測定部と被検部位との位置関係が正常でない場合には、警告手段により警告が出力されるから、被検者あるいは測定者は、当該位置関係が正常でないことに気付くことができる。これにより、当該位置関係が正常でない状態においてX線測定が行われることが防止される。警告が出力された場合は、被検者あるいは測定者が被検部位の位置決めを正しく行った後にX線測定を開始することができる。
また、本発明に係る医療用X線測定装置は、撮影台に載置された被検者の被検部位にX線を照射するX線発生器、及び、前記被検部位を透過したX線を検出して検出データを出力するX線検出器を含むX線測定部と、第1方向に延伸する前記撮影台の前記第1方向に並ぶ複数の部分の、前記第1方向に直交する第2方向における前記X線測定部との位置関係が正常であるか否かをそれぞれ検出する複数の検出手段と、前記第1方向に並んで設けられた、前記複数の検出手段に対応する複数の発光器であって、前記検出手段が、前記位置関係が正常であると検出した場合と正常でないと検出した場合とで、対応する前記発光器が異なる発光状態となる複数の発光器と、前記位置関係が正常であることを前記複数の検出手段が検出していることを条件として、前記X線発生器にX線の照射を開始させる制御手段と、を備える。
撮影台と被検者(被検部位)との位置関係が別途の手段(例えば特許文献3に記載の技術)により担保されていることを前提とすれば、X線測定部と撮影台との位置関係が正常であることをもってX線測定部と被検者(被検部位)との位置関係が正常であるといえる。したがって、X線測定部と撮影台との位置関係が正常でない場合に警告が出力されることで、X線測定部と被検部位が正常でない状態においてX線測定が行われることが防止される。
X線測定部と被検部位との位置関係が正常であることを条件としてX線の照射(X線測定)を開始する、逆にいえば、当該位置関係が正常でない場合にはX線測定が開始できないとすることで、当該位置関係が正常でない場合にX線測定が行われることを確実に防止することができる。
望ましくは、前記制御手段は、測定中において前記位置関係が正常でないことを前記検出手段が検出した場合、直ちに前記X線発生器にX線の照射を停止させる。
X線測定の途中において被検者が動くなどして、X線測定部と被検部位との位置関係が測定中に変動する、つまり正常でなくなる場合がある。この場合、当該位置関係が変動した後に得られる検出データは利用できない。したがって、当該位置関係が正常でなくなった場合に直ちにX線の照射を停止することで、当該位置関係の変動後における被検者の無用な被ばくを回避することができる。
また、本発明に係る医療用X線想定装置は、被検者の被検部位にX線を照射するX線発生器、及び、前記被検部位を透過したX線を検出して検出データを出力するX線検出器を含むX線測定部と、前記被検部位と前記X線測定部との位置関係が正常であるか否かを検出する検出手段と、前記位置関係が正常でない場合に、前記被検者及び測定者の少なくとも一方に対して警告を出力する警告手段と、前記位置関係が正常であることを前記検出手段が検出していることを条件として、前記X線発生にX線の照射を開始させ、測定中において前記位置関係が正常でないことを前記検出手段が検出した場合、直ちに前記X線発生器にX線の照射を停止させる制御手段と、測定中において、始点位置から終点位置までの走査経路において前記X線発生器を走査する走査機構、をさらに備え、前記制御手段は、測定中において前記位置関係が正常でないことを前記検出手段が検出した場合、前記走査経路の途中である中断位置においてX線の照射を停止する処理を前記X線発生器に実行させる中断制御手段と、測定中断後、前記位置関係が正常であることを前記検出手段が再検出した場合、X線の照射を再開する処理を前記X線発生器に実行させると共に、前記中断位置から前記終点位置までの間において前記X線発生器を走査する処理を前記走査機構に実行させる再開制御手段と、を有する。
X線測定部と被検部位との位置関係が測定中において変動し、X線測定が測定途中で中断した場合であっても、中断前(始点位置から中断位置までの走査経路)においてに得られた検出データ(中断前データ)は、正常な位置関係において得られたデータであるから利用可能なデータである。中断後にX線測定を再開して、中断位置から終点位置までの走査経路における検出データ(中断後データ)を取得し、中断前データと中断後データとを組み合わせることで、正常なX線測定で得られる正常な検出データが得られる。これにより、中断前データを無駄にすることがなくなる。つまり、始点位置から中断位置までの間において再度X線測定を行う必要がなく、中断後に全走査経路において再測定をする場合に比して、被検者の被ばく量を低減することができる。
望ましくは、前記中断制御手段は、測定中において前記位置関係が正常でないことを前記検出手段が検出した場合、前記X線発生器を前記終点位置まで移動する処理を前記走査機構に実行させ、前記再開制御手段は、測定中断後、前記位置関係が正常であることを前記検出手段が再検出した場合、前記終点位置から前記中断位置に向かって前記X線発生器を走査する処理を前記走査機構に実行させる。
走査経路の始点位置及び終点位置は、測定開始前におけるX線発生器の待機場所であり、そこにはX線発生器から照射されるX線を遮蔽する遮蔽物(例えば鉛板など)が設けられる。通常のX線測定では、X線発生器は始点位置においてX線の照射準備を完了し、その後X線を照射しつつ終点位置まで走査される。X線測定が中断位置において中断した場合に、残りの経路(中断位置から終点位置までの間の経路)を走査する場合、再度始点位置から走査を開始すると、始点位置から中断位置までの間に被検者が無用な被ばくを受けてしまう。そこで、残りの経路の走査は、終点位置から開始し(この場合は終点位置においてX線の照射準備を行う)中断位置へ向かって走査することで、残りの経路の走査を行うにあたって被検者が受ける被ばく量を低減することができる。
本発明によれば、X線測定装置と被検部位との位置関係が正常でない状態においてX線測定が行われることを防止することができる。
第1実施形態に係るX線測定装置の外観斜視図である。 第1実施形態に係るX線測定装置の平面図である。 天板部分の拡大平面図である。 第1実施形態に係るX線測定装置に左前腕を位置決めした状態を示す図である。 第1実施形態に係るX線測定装置及び測定者端末の機能ブロック図である。 第1実施形態に係るX線測定装置の処理の流れを示すフローチャートである。 各ステップにおけるX線発生器の位置を示す図である。 第2実施形態に係るX線測定装置の外観斜視図である。 第2実施形態に係るX線測定装置と撮影台とが正しく位置決めされた状態を示す図である。
以下、本発明に係る医療用X線測定装置の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
本実施形態に係るX線測定装置は、医療目的で用いられるものであり、被検部位である前腕の骨密度測定を行うための骨密度測定装置である。まず、図1及び図2を用いて本実施形態に係るX線測定装置の外観について説明する。
図1は、本実施形態に係るX線測定装置10の外観を示す斜視図である。また、図2はX線測定装置の平面図である。図2においては、X線測定装置10の一部(後述のアーム部22)が省略されている。X線測定装置10は、骨密度測定を行うための機器が収められた本体12と、所定高さの位置に所定角度傾けて本体12を支持する脚体14とを含む。脚体14の下部には、ストップ機能付きのキャスタ16が設けられており、X線測定装置10の移動、固定が容易にできるようになっている。なお、図1及び図2において、X線測定装置10の左右方向をX軸とし、奥行き方向をY軸とし、高さ方向をZ軸としている。
本体12は、上面が前腕を置く載置台18となっている基部20と、基部20の上方に、基部20との間に前腕が位置するように配置されるアーム部22と、基部20より立設し、アーム部22を片持ち支持する壁部24とを有する。
載置台18のほぼ中央には、X線が透過可能な材質の天板26が配置されている。天板26の下方空間は、X線を照射するX線発生器の走査経路となっており、天板26の下方に位置するX線発生器から上側に向かってX線が照射される。天板26が基部20の上面におけるX線照射範囲を表している。天板26上に載置された前腕を通過したX線は、アーム部22に設けられたX線検出器により検出される。X線発生器及びX線検出器がX線測定部を構成する。
また、被検者あるいは測定者から視認可能な位置にLED28が設けられる。X線測定装置10においては、複数のLED28がアーム部22の上面に設けられる。複数のLED28は、後述する複数の当接パッド38に対応して設けられるものであり、その対応関係が把握できるように設けられるのが好ましい。後述のように、複数の当接パッド38はX線測定装置10の左右方向(X軸方向)に並んで設けられるため、複数の(本実施形態では2個の)LED28も左右方向に並べられる。
天板26のすぐ脇にグリップ30が配置されている。また、前腕の肘に当接する肘当て32が、基部20に固定されたロッド支持部34から延びる肘当て支持ロッド36に支持されている。また、ロッド支持部34には当接パッド38が設けられている。X線測定装置10においては、前腕の延伸方向に沿って、つまり左右方向に並んで、複数の(本実施形態では2個の)当接パッド38が設けられている。
図3は、天板26部分を拡大した平面図である。各当接パッド38は、一端がロッド支持部34に固定された弾性部材により支持されている。これにより、各当接パッド38は奥行き方向(Y軸方向)に移動可能となっている。本実施形態では、当該弾性部材としてコイルバネ40が用いられている。各当接パッド38は、弾性部材の弾性力により手前側方向に付勢されており、前腕が当接していない状態において、当接パッド38はロッド支持部34から所定距離離れた位置にある。また、図示はされていないが、各当接パッド38の位置を検出するセンサが設けられる。当該センサについては後述する。
図3に示される通り、また上述の通り、X線発生器42は天板26の下方に位置する。後述の走査部により、X線測定時においてX線発生器42は、天板26の下方空間を左右方向に走査される。図3に示されるX線発生器42の位置がX線測定の開始位置(始点位置)である。始点位置において、X線発生器42の上方にX線を遮蔽する遮蔽物が設けられている。本実施形態において当該遮蔽物として鉛板44Rが設けられている。X線発生器42は、始点位置において、鉛板44Rの下部においてX線の照射準備を行う。照射準備完了後、X線発生器42はX線を照射しつつ左側に向かって終点位置まで走査される。
終点位置の上方にも、X線を遮蔽する遮蔽物としての鉛板44Lが設けられている。X線発生器42は、終点位置、つまり鉛板44Lの下方まで移動した後、X線の照射を停止する。
なお、上述の走査方向は、X線発生器42から照射されるX線がY軸方向に拡がるファンビーム形状である場合のものであり、X線が他の形状のビームである場合は、そのビーム形状に応じた経路においてX線発生器42が走査される。
図4は、被検部位である左前腕が位置決めされた状態を示す図である。図4においてもアーム部22は省略されている。被検者が左手でグリップ30を握ることで、X線測定部に対する左右方向(X軸方向)における左前腕の位置が決定される。さらに、被検者が左手および左前腕を2個の当接パッド38に当接させ、さらに各当接パッド38がロッド支持部34に突き当たるまで奥行き方向(Y軸方向)に押し込むことで、X線測定部に対する奥行き方向における左前腕の位置が決定される。X線測定部に対する前腕の位置及び姿勢が正常である場合(前腕が正常に位置決めされた状態)においては、全ての当接パッド38がロッド支持部34に突き当たるまで押し込まれた状態(以下「押し込み状態」と記載する)となる。
グリップ30が天板26の右側に配置されているので、前腕が正しく位置決めされた状態においては、図4に示す通り、左前腕の橈骨46及び尺骨48の遠位端(手首側端)が、X線照射範囲である天板26上に位置するようになる。また、複数の当接パッド38により前腕の奥行き方向の位置決めがされると共に、左前腕が左右方向(X軸)とほぼ平行となる。つまり橈骨46及び尺骨48の延伸方向が左右方向となる。
また、前腕が位置決めされた状態において、被検者あるいは測定者(医師、看護師など)が肘当て支持ロッド36を左右方向にスライドさせて肘当て32を前腕の肘頭に当接させる。ロッド支持部34内には、肘当て支持ロッド36の移動量を検出するエンコーダまたはポテンショメータが備えられており、肘当て支持ロッド36の移動量を検出することで、肘頭の位置が測定される。肘頭の位置は、前腕の長さを算出するために用いられる。具体的には、後述の測定者端末60においてX線検出器からの検出データに基づいてX線画像が形成され、当該X線画像において尺骨茎状突起48aの位置が特定される。そして、尺骨茎状突起48aの位置と肘当て32の位置から前腕の長さが算出される。前腕の長さは、骨密度測定におけるROIの設定などに用いられる。
また、図1〜図4においては、グリップ30が天板26の右側に配置され、肘当て32が左側に突出するように配置されており、被検者の左前腕の測定に対応する配置となっているが、右前腕の測定に対応すべく、グリップ30を天板26の左側に配置し、肘当て32を右側に突出するように配置することもできる。この場合、X線発生器42(図3参照)は、鉛板44Lの下方を始点位置とし、そこから鉛板44R下方の終点位置まで右側に走査される。
図5は、X線測定装置10、及び、測定者が利用する測定者端末60の機能ブロック図である。図1〜4を参照しつつ図5を用いてX線測定装置10及び測定者端末60が有する各構成要素について説明する。
X線発生器42は、X線測定装置10の奥行き方向(図1〜3のY軸方向)に広がるファンビーム状のX線を照射するものである。X線発生器42は、X線のビーム形状としては、ファンビームの他、ペンシルビームあるいはコーンビームであってもよい。
X線検出器50は、X線発生器42から照射され、被検部位である前腕を通過したX線を検出するものである。X線検出器50は、アーム部22内に収納される。X線検出器50は、ファンビームの形状に対応した1次元アレイをなす検出素子列を含む。つまり、X線測定装置10の奥行き方向に並べられた検出素子列を含む。それに代えて二次元アレイ型の検出器が利用されてもよい。X線検出器50は、検出したX線により得られた検出データを後述の測定者端末60へ送信する。
X線発生器42とX線検出器50は、ブラケット(不図示)などにより結合されており、本体12の中を一体となって左右方向(図1〜4のX軸方向)に移動する。
走査部52は、X線発生器42及びX線検出器50を左右方向に走査させる。これにより、ファンビーム状のX線が左右方向に走査され、2次元の検出データが収集される。
センサ54は、被検部位である前腕とX線測定部との位置関係が正常であるか、つまり、前腕がX線測定部に対して正常に位置決めされているか否かを検出するために設けられるものである。上述のように、前腕が正しく位置決めされている場合は、複数の当接パッド38が全て押し込み状態となる。したがって、センサ54は、全ての当接パッド38が押し込み状態であるか否かを検出する。センサ54の検出結果、つまり当接パッド38の状態を示すパッド状態データは後述の装置制御部56に送信される。
センサ54としては、各当接パッド38に対応して設けられ、当接パッド38が押し込み状態となったときに押下される複数のマイクロスイッチであってよい。この場合は、センサ54単体により、前腕がX線測定部に対して正常に位置決めされているか否かを検出する検出手段が構成される。
また、センサ54としては、各当接パッド38に対応して設けられ、ロッド支持部34(具体的にはロッド支持部34の手前側面)と各当接パッド38(具体的には各当接パッドの背面)との間の距離を計測する複数の距離センサであってもよい。各距離センサにより計測された距離データは後述の装置制御部56に送られ、装置制御部56において各距離データが示す距離が所定値以下の場合(つまり全ての当接パッド38が押し込み状態と判定される場合)に、前腕が正しく位置決めされていると判定する。この場合は、センサ54及び装置制御部56により検出手段が構成される。
装置制御部56は、例えばマイクロプロセッサなどから構成され、X線測定装置10に設けられる記憶部(不図示)に記憶されたプログラムに従って、X線測定装置10の各部を制御するものである。装置制御部56は、X線発生器42に対してX線の照射開始及び照射停止指示を送信することで、X線発生器42にX線を照射又は停止させる。また、装置制御部56は、走査部52に対して走査指示を送信することで、走査部52にX線発生器42及びX線検出器50を走査させる。さらに、装置制御部56は、複数のLED28を点灯又は消灯させる処理も行う。
装置制御部56は、センサ54から送られるパッド状態データに基づいて、X線発生器42、走査部52、及び複数のLED28の制御を行う。まず、装置制御部56は、パッド状態データに応じて複数のLED28の発光状態を変化させる。上述の通り、複数のLED28は、複数の当接パッド38に対応して設けられるから、例えば左側の当接パッド38が非押し込み状態と押し込み状態との間において状態が変化した場合に、左側のLED28の発光状態を変化させる。LED28の発光状態としては、例えば非押し込み状態の場合は消灯、押し込み状態の場合は点灯とすることができる。もちろん、他の発光状態(点滅や色の変化など)を採用してもよい。
このように、当接パッド38の状態の変化に連動してLED28の発光状態が変化するから、被検者あるいは測定者は前腕の位置決め状態を容易に把握することができる。例えば、当接パッド38が非押し込み状態に変化したこと、すなわちX線測定部に対する前腕の位置が正常でなくなったことを容易に把握することができる。つまり、LED28の発光状態、あるいはその変化は、前腕の位置決めが正常でないことを被検者あるいは測定者に報知するための警告となる。なお、LED28による警告に代えてあるいは加えて、音による警告をしてもよい。
また、装置制御部56は、X線測定装置10におけるX線測定の開始前において、全ての当接パッド38が押し込み状態であることを条件として、X線発生器42に対してX線の照射開始指示を行う。つまり、前腕が正しく位置決めされていない限りX線発生器42はX線の照射を開始しない。
また、装置制御部56は、X線測定の途中(X線発生器42がX線を照射している最中)に、複数の当接パッド38のうちいずれか1つが非押し込み状態となった場合に、直ちにX線発生器42にX線の照射を停止させる。
また、装置制御部56は、センサ54から送られたパッド状態データを後述の測定者端末60に送信する。測定者端末60におけるパッド状態データの利用については後述する。
測定者端末60は、測定者が利用する端末であって、例えばパーソナルコンピュータである。上述のX線測定装置10はX線室に設置されるが、測定者端末は、それを操作する測定者の被ばくを防ぐために別室(操作室)に設けられる。X線測定装置10と測定者端末60は有線あるいは無線にて通信可能に接続される。
測定者端末60は、X線測定装置10(X線検出器50)から送信される検出データに基づいてX線画像を形成する画像形成部62、液晶パネルなどから構成される表示部64、ハードディスク、ROM、あるいはRAMなどから構成され、X線測定装置10から送信される検出データや測定者端末60の各部を動作させるためのプログラムなどが記憶される記憶部66、CPUなどから構成され、記憶部66に記憶されたプログラムに基づいて測定者端末60の各部を制御する端末制御部68、及びマウスあるいはキーボードなどから構成され、測定者の指示を測定者端末60に入力するための入力部70を含んで構成されている。
測定者端末60は、X線測定装置10に対してX線測定の開始を指示する信号を送信する。具体的には、測定者が入力部70から測定開始の指示を入力すると、それに応じて端末制御部68が装置制御部56に対して測定開始指示を送信する。それを受けて、装置制御部56はX線発生器42にX線の照射を開始させる。
端末制御部68は、画像形成部62が形成したX線画像上において、骨密度測定の対象領域となるROIの設定処理を行う。ROIは、測定者により手動で設定されてもよく、測定された前腕の長さなどに基づいて自動的に設定されてもよい。具体的には、尺骨茎状突起48a(図4参照)の位置から前腕長の1/10の位置、1/6の位置、及び1/3の位置において矩形のROIが設定される。そして、端末制御部68は、X線検出器50空の検出データに基づいて、設定したROI内における平均骨密度を演算する。
端末制御部68は、X線測定装置10から複数の当接パッド38の状態を示すパッド状態データを受信し、複数の当接パッド38の状態を表示部64に表示させる。全ての当接パッド38が押し込み状態にある場合は、表示部64に被検者の前腕が正しく位置決めされることを示す画面(例えば「位置決め正常」の文字など)を表示し、いずれかの当接パッド38が非押し込み状態である場合は、被検者の前腕が正しく位置決めされていないことを示す画面(例えば「位置ずれ発生」の文字など)を表示する。当該表示は、前腕の位置決めが正常でないことを測定者に報知するための警告となる。
X線測定装置10の概要については以上の通りである。
図6は、X線測定装置10の処理の流れを示すフローチャートである。また、図7は、天板26部分の拡大平面図であり、各ステップにおけるX線発生器42の位置を示す図である。以下、適宜図7を参照しつつ図6に示されるフローチャートに従って、X線測定装置10の処理の流れを説明する。
測定者端末60からX線測定開始の指示がX線測定装置10に送信されると、ステップS10において、装置制御部56は、センサ54から送られたパッド状態データに基づいて、全ての当接パッド38が押し込み状態であるか否かを判定する。
非押し込み状態の当接パッド38がある場合は、ステップS12に進み、装置制御部56は被検者に前腕の位置又は姿勢が正しくないことを報知する警告を行う。具体的には、装置制御部56は、非押し込み状態の当接パッド38に対応するLED28を点灯させない(消灯状態とする)。また、装置制御部56は、測定者端末60からのX線測定開始の指示を無視してX線測定を開始させない。また、測定者端末60の端末制御部68は、被検者の前腕の位置又は姿勢が正しくないことを測定者に報知する警告を行う。具体的には、端末制御部68は、被検者の前腕が正しく位置決めされていないことを示す画面を表示部64に表示させる。
全ての当接パッド38が押し込み状態である場合は、ステップS14において、装置制御部56は、X線発生器42に対してX線照射開始の指示を送信する。X線発生器42は、これを受けて、鉛板44Rの下方である始点位置においてX線照射の準備を行う。このときのX線発生器42の位置が図7(a)に示されている。なお、このとき全てのLED28は点灯している。
X線照射の準備が完了すると、ステップS16において、X線発生器42はX線照射を開始すると共に、走査部52は、X線発生器42を始点位置から左側方向(つまり鉛板44Lの下方である終点位置に向かって)に走査させる。
測定中(X線発生器42の走査途中)においても、センサ54は複数の当接パッド38の状態をモニタしており、継続してパッド状態データを装置制御部56に送信する。装置制御部56は、センサ54から送信されてくるパッド状態データをモニタする。ステップS18では、装置制御部56は、測定途中においていずれかの当接パッド38が非押し込み状態となったか否かを判定する。
測定途中においていずれかの当接パッド38の非押し込み状態が検出されなかった場合はステップS20に進む。ステップS20において、装置制御部56は、X線測定が完了したか否かを確認する。つまり、X線発生器42が終点位置まで走査されたか否かを判定する。ステップS20でX線測定が完了したと判定した場合、つまり、前腕の位置又は姿勢が正常に維持された状態で測定が完了した場合は処理を終了する。未だX線測定の途中である場合は、再度ステップS18に戻り、装置制御部56はパッド状態データのモニタを継続する。
測定途中においていずれかの当接パッド38が非押し込み状態となった場合、つまり測定中に前腕の位置又は姿勢が正常でなくなった場合はステップS22に進む。ステップS22において、装置制御部56は、X線発生器42に対して直ちにX線の照射を停止させる。それと共に、装置制御部56は、非押し込み状態となった当接パッド38に対応するLED28を消灯させる。さらに、端末制御部68は被検者の前腕の位置又は姿勢が正常でなくなったことを示す画面を表示部64に表示させる。つまり、前腕の位置又は姿勢が正常でなくなったことを報知するための警告を被検者及び測定者に対して行う。
このときのX線発生器42の位置が図7(b)に示されている。図7(b)には、いずれかの当接パッド38が非押し込み状態となったときのX線発生器42の位置(中断位置A)が一点鎖線で示されている。本例では、始点位置から中断位置Aまでの距離がLであるとする。
ステップS24において、装置制御部56は、中断位置Aの位置をX線測定装置10の記憶部に一時記憶させる。中断位置Aの位置を示す情報としては、例えば、測定が中断するまでの間にX線発生器42が始点位置から移動した距離を示す情報であってよい。さらに、X線検出器50は、始点位置から中断位置Aまでの間の走査により得られた検出データ(中断前データ)を測定者端末60に送信し、測定者端末60は、中断前データを記憶部66に記憶させる。
ステップS26において、装置制御部56は、X線発生器42にX線の照射を停止させた後、走査部52に、X線発生器42を終点位置まで移動させる処理を実行させる。X線発生器42は終点位置において待機する。
ステップS28において、装置制御部56は、全ての当接パッド38が押し込み状態であるか否かを再度判定する。つまり、測定途中において正常な位置又は姿勢から外れた前腕が、再度正常に位置決めされたか否かを判定する。
前腕が再度正常に位置決めされた場合、ステップS30に進み、装置制御部56は、X線発生器42に対してX線照射再開の指示を送信する。X線発生器42は、これを受けて、鉛板44Lの下方である終点位置においてX線照射の準備を行う。
X線照射再開の準備が完了すると、ステップS32において、X線発生器42はX線照射を開始すると共に、走査部52は、X線発生器42を終点位置から右側方向(つまり中断位置Aに向かって)に走査させる。
ステップS34において、装置制御部56は、終点位置から右側方向へ走査されたX線発生器42が中断位置に到達したか否かを判定する。図7(c)に、終点位置から右側へ向かって走査されたX線発生器42が中断位置Aまで到達した状態が示されている。X線発生器42が中断位置Aに到達したか否かの判定は、ステップS24において取得した中断位置を示す情報に基づいて行う。始点位置から中断位置Aまでの距離がLであり、始点位置から終点位置までの距離がLallである場合(Lallは予め計測され記憶部に記憶されている)、装置制御部56は、X線発生器42が終点位置から出発してL=Lall−Lの距離を進んだ時点で中断位置Aに到達したと判定する。
X線発生器42が中断位置Aまで到達すると、ステップS36において、装置制御部56はX線発生器42にX線の照射を停止させ、X線測定を終了する。ステップS36において、装置制御部56は、走査部52にX線発生器42を始点位置まで戻す処理を実行させてもよい。また、X線検出器50は、終点位置から中断位置Aまでの間の走査により得られた検出データ(中断後データ)を測定者端末60に送信し、測定者端末60は、中断後データを記憶部66に記憶させる。測定者端末60の端末制御部68は、中断前データと中断後データを組み合わせて1つの検出データを生成する。
X線測定装置10の処理の流れについては以上の通りである。
X線測定装置10によれば、LED28の発光状態を確認することで、被検者又は測定者は、X線測定部に対する被検部位の位置又は姿勢が正常でないことを容易に把握することができる。特に、X線測定装置10のように、被検部位である前腕をアーム部22の下方に入れなければならないような構造の場合、被検部位自体が被検者又は測定者から視認し難いため、LED28による警告は非常に有意義なものである。
LED28は複数設けられ、それらが複数の当接パッド38に対応しているから、どの当接パッドが非押し込み状態であるのかを容易に把握することができる。これにより、被検者は、被検部位をどのように動かせば、正しい位置及び姿勢となるかを容易に把握することができる。もちろん、当接パッド38及びLED28がそれぞれ1つだけ設けられた態様も採用することができる。
上述の通り、測定者端末60はX線測定装置10が設置された部屋とは異なる部屋に配置されるから、測定開始直前や測定中などにおいては、測定者がX線測定装置10に設けられたLED28を目視できない場合がある。そのような場合でも、複数の当接パッド38の状態が表示部64に表示されるから、測定者は別室に居ながらにして前腕の位置決めが正しくないことを把握することができる。
X線測定装置10においては、測定開始前において、全ての当接パッド38が押し込み状態である、すなわち被検部位の位置決めが正しいときのみにX線測定が開始される。これにより、被検部位が不適切な位置又は姿勢である場合にX線測定が行われることを確実に防止することができる。
また、X線測定装置10においては、測定中において、被検部位の位置又は姿勢が変動し、被検部位が不適切な位置又は姿勢となった場合、直ちにX線の照射が停止される。被検部位が不適切な位置又は姿勢となった後に得られた検出データは利用できないことから、それ以後における測定は通常不要であるところ、直ちにX線の照射を停止することにより、被検部位の位置又は姿勢が変動した後に被検者が受ける無用なX線被ばくを回避することができる。
X線測定装置10においては、被検部位が不適切な位置又は姿勢となって測定が中断された後、中断位置Aから終点位置までの間のみにおいてX線発生器42が走査され、中断後データが得られる。そして、測定者端末60において、中断前に得られた中断前データと中断後データが組み合わされて、1つの検出データが生成される。これによれば、中断後にX線発生器42を再度全ての走査経路を走査させて検出データを得る場合に比して、始点位置から中断位置Aまでの間の再走査が不要になることから、被検者が受ける被ばく量を低減させることができる。
また、中断後データを得るための中断位置Aと終点位置との間の走査において、X線測定装置10においては、終点位置から中断位置Aに向かってX線発生器42を走査させる。これによれば、中断後データを得るための走査において、始点位置から走査を開始して中断位置Aを経由して終点位置まで走査する場合に比して、始点位置から中断位置Aまでの走査を行う必要がなくなる。つまり、被検者が受ける被ばく量を低減させることができる。
<第2実施形態>
第2実施形態に係るX線測定装置は、被検部位である、腰椎あるいは大腿骨などの骨密度測定を行うための骨密度測定装置である。第2実施形態に係るX線測定装置は、撮影台(ブッキー台)と組み合わせて使用されるものであり、撮影台上に載置された被検者に対してX線を照射するものである。第2実施形態は、X線測定装置と撮影台との位置関係が正常であるか否かを検出し、当該位置関係が正常でない場合に被検者あるいは測定者に警告をするものである。
第2実施形態におけるX線測定装置の機能ブロックは第1実施形態に係るX線測定装置10と同様である。また、第2実施形態におけるX線測定装置は、第1実施形態と同様、通信可能に接続される測定者端末と共に用いられる。したがって、図5の機能ブロック図は、第2実施形態におけるX線測定装置及び測定者端末の機能ブロックを示すものとして利用できる。
図8には、X線測定装置及び撮影台の斜視図が示されている。図5を参照しつつ、図8を用いて第2実施形態に係るX線測定装置90について説明する。X線測定装置90は、基部92と、基部92の上方に配置されるアーム部94と、基部92より立設し、アーム部94を片持ち支持する壁部96とを有する。基部92の上面には、X線が透過可能な材質の天板98が配置されている。天板98の下方空間は、X線を照射するX線発生器42の走査経路となっており、天板98の下方に位置するX線発生器42から上側に向かってX線が照射される。X線発生器42から照射され、被検部位を通過したX線は、アーム部22に設けられたX線検出器50により検出される。
X線発生器42及びX線検出器50がX線測定部を構成する。X線発生器42とX線検出器50は、X線測定装置90内に設けられたブラケット(不図示)などにより結合されており、X線測定装置90内を一体となって奥行き方向(図9のY軸方向)に移動する。なお、図8において、X線測定装置90の左右方向をX軸とし、奥行き方向をY軸とし、高さ方向をZ軸としている。
基部92の下部には、ストップ機能付きのキャスタ100が設けられており、X線測定装置90の移動、固定が容易にできるようになっている。
壁部96の前面には、左右方向(X軸方向)に並ぶ2つの当接パッド38が設けられている。当接パッド38は、軸102により壁部96により支持されている。軸102は壁部96に入り込むことが可能になっており、各当接パッド38は奥行き方向(Y軸方向)に移動可能となっている。また、軸102は筒状であり、その中空部に当接パッド38に接続される弾性部材(例えばコイルバネ)が配置されている。各当接パッド38は、弾性部材の弾性力により手前側方向に付勢されており、撮影台110が当接していない状態において、当接パッド38は壁部96から所定距離離れた位置にある。
また、図示はされていないが、各当接パッド38の位置を検出するセンサ54が設けられる。センサ54は、撮影台110とX線測定部との位置関係が正常であるか、つまり、X線測定装置90が撮影台110に対して正常に位置決めされているか否かを検出するために設けられるものである。第1実施形態同様、センサ54としては、マイクロスイッチや距離センサを用いることができる。
また、被検者あるいは測定者から視認可能な位置にLED28が設けられる。X線測定装置90においては、2つのLED28が壁部96の前面に設けられる。2つのLED28は、2つの当接パッド38に対応して設けられるものであり、その対応関係が把握できるように設けられる。2つのLED28は、第1実施形態同様、対応する当接パッド38の状態(押し込み状態であるか非押し込み状態であるか)に応じてその発光状態が変化するものである。各LED28は、各当接パッド38近傍に設けられる。
撮影台110は、被検体が載置される甲板112と、4つの脚部114とを有する。甲板112は、X線が透過可能な材質で形成され、例えばアクリル板である。なお、図8には、X線測定装置90が撮影台110に対して位置決めされる前の状態が示されており、X線測定装置90と撮影台110との正常な位置関係を示すものではない。
図9に、X線測定装置90と撮影台110との位置関係が正常である、つまりX線測定のために両者が正しく位置決めされた状態の図が示されている。両者が正しく位置決めされた状態は、撮影台110の甲板112の奥側面と当接パッド38が当接した状態から、X線測定装置90が手前側にさらに移動した状態である。この状態において、当接パッド38は甲板112の奥側面によって、壁部96に当接するまで押し込まれる。つまり、2つの当接パッド38が押し込み状態となる。
2つの当接パッド38が押し込み状態となると、装置制御部56(図5参照)は、2つのLED28を点灯させる。これにより、被検者あるいは測定者は、X線測定装置90と撮影台110との位置関係が正常であることを容易に把握できる。逆にいえば、被検者あるいは測定者は、LED28が点灯していないことを確認することで、X線測定装置90と撮影台110との位置関係が正常でないことを容易に把握することができる。被検者(被検部位)と撮影台との間における位置決めが正しく行われていることを前提とすれば、X線測定装置90と撮影台110との位置関係が正常であることをもって、X線測定装置90(X線測定部)と被検部位との位置関係が正常であるといえる。
2つの当接パッド38の状態を示す表示を測定者端末60の表示部64に表示させるのも第1実施形態と同様である。当接パッド38及びLED28が複数設けられており、複数のLED28の発光状態に基づいて、測定者は、X線測定装置90をどのように動かせば、X線測定装置90と撮影台110の位置関係が正常となるかを容易に把握することができる。
また、第1実施形態同様、装置制御部56は、2つの当接パッド38が押し込み状態であることを条件に測定を開始させることで、X線測定装置90と撮影台110との位置関係が正常でない場合に測定が開始されるのを確実に防止することができる。さらに、第2実施形態においても、撮影台110の脚部114にキャスターが付いているなどの場合であって、測定中にX線測定装置90と撮影台110との位置関係が変動するおそれのある場合には、第1実施形態同様、いずれかの当接パッド38が非押し込み状態となったことを測定中にセンサ54が検出したことをもって、X線発生器42からのX線の照射を直ちに止めるようにしてもよい。
以上、本発明に係る実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
10,90 X線測定装置、12 本体、14 脚体、16,100 キャスタ、18 載置台、20,92 基部、22,94 アーム部、24,96 壁部、26,98 天板、30 グリップ、34 ロッド支持部、36 支持ロッド、38 当接パッド、40 コイルバネ、42 X線発生器、44L,44R 鉛板、46 橈骨、48 尺骨、48a 尺骨茎状突起、50 X線検出器、52 走査部、54 センサ、56 装置制御部、60 測定者端末、62 画像形成部、64 表示部、66 記憶部、68 端末制御部、70 入力部、102 軸、110 撮影台、112 甲板、114 脚部。

Claims (2)

  1. 被検者の被検部位にX線を照射するX線発生器、及び、前記被検部位を透過したX線を検出して検出データを出力するX線検出器を含むX線測定部と、
    前記被検部位と前記X線測定部との位置関係が正常であるか否かを検出する検出手段と、
    前記位置関係が正常でない場合に、前記被検者及び測定者の少なくとも一方に対して警告を出力する警告手段と、
    前記位置関係が正常であることを前記検出手段が検出していることを条件として、前記X線発生にX線の照射を開始させ、測定中において前記位置関係が正常でないことを前記検出手段が検出した場合、直ちに前記X線発生器にX線の照射を停止させる制御手段と、
    測定中において、始点位置から終点位置までの走査経路において前記X線発生器を走査する走査機構、
    をさらに備え、
    前記制御手段は、
    測定中において前記位置関係が正常でないことを前記検出手段が検出した場合、前記走査経路の途中である中断位置においてX線の照射を停止する処理を前記X線発生器に実行させる中断制御手段と、
    測定中断後、前記位置関係が正常であることを前記検出手段が再検出した場合、X線の照射を再開する処理を前記X線発生器に実行させると共に、前記中断位置から前記終点位置までの間において前記X線発生器を走査する処理を前記走査機構に実行させる再開制御手段と、
    を有する、
    ことを特徴とする医療用X線測定装置。
  2. 前記中断制御手段は、測定中において前記位置関係が正常でないことを前記検出手段が検出した場合、前記X線発生器を前記終点位置まで移動する処理を前記走査機構に実行させ、
    前記再開制御手段は、測定中断後、前記位置関係が正常であることを前記検出手段が再検出した場合、前記終点位置から前記中断位置に向かって前記X線発生器を走査する処理を前記走査機構に実行させる、
    ことを特徴とする、請求項に記載の医療用X線測定装置。
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