JP6673491B2 - 密閉型圧縮機 - Google Patents

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Description

この発明は冷凍空調装置に用いられる密閉型圧縮機に関するものである。
密閉型圧縮機は、冷媒ガスを圧縮する圧縮機構部と、その圧縮機構部を駆動する電動機構部と、圧縮機構部および電動機構部を収納する密閉容器と、から構成される。圧縮機構部は、上下に開口された円筒状の内部空間を有するシリンダと、シリンダ内に配置された円筒状のローリングピストンと、ローリングピストンを偏心回転させる駆動軸によって構成されている。圧縮機構部は、駆動軸を回転させることによって、シリンダの内部空間にて、冷媒ガスを吸入、圧縮、吐出する。シリンダの内部空間の開口部は、上軸受および下軸受によって、閉塞されるとともに、上軸受および下軸受は、駆動軸を支持している。
このような構成の密閉型圧縮機では、圧縮機構部が冷媒ガスを圧縮する際、圧縮荷重が駆動軸に作用し、撓み(軸方向に対して垂直な方向への偏位)が発生する。駆動軸の撓みによって上軸受および下軸受に局部摩耗が発生するおそれがあった。
このため、上軸受および下軸受のうち少なくとも一方に、駆動軸の撓みを吸収する柔構造を形成した密閉型圧縮機が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−124834号公報(第4−5頁、第4図)
密閉型圧縮機の上軸受および下軸受は、シリンダの開口部を閉塞するフランジ部と、駆動軸が挿入される軸受孔を有し、駆動軸を軸支する円筒状の軸受部から構成されている。特許文献1に開示された柔構造は、駆動軸が撓み変形したとき、上軸受および下軸受の軸受部内径が容易に微小変形するようにしたものである。具体的には、上軸受および下軸受の軸受部の軸受孔の内周面から、外側に少し離れた位置に、シリンダに当接する端面に開口し、軸受孔の開口部を環状に囲む環状溝すなわち柔構造溝が設けられている。その柔構造溝は、軸方向と垂直な断面が円形であり、上軸受および下軸受の軸受孔の内周面と柔構造溝との間には、薄肉の円筒部分すなわち柔構造が形成される。
このような構造によって、駆動軸の撓み変形に応じて、薄肉の円筒部分すなわち柔構造が弾性変形し、軸受部の内周面に作用する圧縮荷重は緩和され、局部摩耗の発生が抑えられる。
しかしながら、近年の密閉型圧縮機には省エネ性、省資源性の観点から可変速圧縮機普及による吸入、圧縮、吐出のサイクルの高速化、冷媒ガスの作動圧力の高圧化が求められ、高速化や高圧化によって、密閉型圧縮機では圧縮機構部で圧縮した冷媒ガスを密閉容器内に吐出する前後において、圧縮機構部内の圧力脈動の振幅が大きくなる。
圧縮機構部内の圧力脈動が大きくなると、駆動軸は、軸方向に押圧されて軸方向に相対移動することになる。
ローリングピストンの偏心回転を可能にするために、上軸受のシリンダに当接する下端面とローリングピストンの上端面との間、および、下軸受のシリンダに当接する上端面とローリングピストンの下端面との間には、それぞれ僅かな隙間が形成されている。駆動軸の軸方向への相対移動によって、一方の隙間が拡大して、他方の隙間が縮小する現象が生じる。
上軸受および下軸受のうち少なくとも一方に柔構造が設けられた場合、上軸受および下軸受とローリングピストンとの間の隙間が拡大したとき、その隙間を経由して、冷媒ガスが柔構造溝に流入する。上軸受の下端面また下軸受の上端面と、ローリングピストンの上端面または下端面との間の隙間が縮小したとき、その隙間を経由して、冷媒ガスが柔構造溝から流出し難くなる。その結果、柔構造溝の内部で圧力脈動が繰り返し発生する。
柔構造溝の内部の圧力は、柔構造溝の底面(天井面)に作用する軸方向の力になるため、脈動が大きくなった場合、駆動軸を軸方向に相対移動させる力が強くなり、密閉型圧縮機の本体からの騒音が増加したり、本体の振動が増加したりするという課題があった。
柔構造溝の内部の冷媒ガスを逃がす方法はあるが、冷媒ガスを逃がした先で、冷媒ガスが冷凍機油を取り込み、必要な冷凍機油が減少し、圧縮機構部の潤滑性やシール性を低下させるので、さらなる改善の余地があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、駆動軸の撓みによる駆動軸の局部摩耗を抑える柔構造を備えながら、圧縮機構部の高速化や冷媒ガスの高圧化による駆動軸を軸方向に相対移動させる力を緩和して、騒音や振動の増加を抑えることができる密閉型圧縮機を提供するものである。
この発明に係る密閉型圧縮機は、その圧縮機構部に、電動機構部と連結し駆動力を伝達する駆動軸と、円筒状であって、その軸方向に開口部を有し、冷媒ガスを吸入し圧縮するシリンダ室が設けられたシリンダと、駆動軸を挿通する軸受孔と軸受孔を有し駆動軸を支持する軸受部とシリンダ室の開口部を閉塞するフランジ部とを有する上軸受および下軸受と、上軸受および下軸受のうち少なくとも一方に設けられ、シリンダ室とシリンダ室の外部とを連通し、シリンダ室で圧縮された冷媒ガスを吐出する吐出口と、上軸受のシリンダとは反対側あるいは下軸受のシリンダとは反対側の少なくとも一方に設けられた吐出マフラと、上軸受あるいは下軸受との間に吐出口から冷媒ガスが吐出されるマフラ室と、上軸受の軸受孔のシリンダ側の開口部および下軸受の軸受孔のシリンダ側の開口部のうち少なくとも一方を囲むように設けられ、シリンダ側に開口し上軸受あるいは下軸受の軸受孔との間に薄肉部を形成する柔構造溝と、を備え、
柔構造溝には、柔構造溝とマフラ室とを連通する連通孔を設けるとともに、その連通孔のマフラ室側の開口部を、吐出口の近傍、かつ、軸受部とフランジ部がつながる連接部に設け、シリンダ室から柔構造溝内に流入する冷媒ガスをマフラ室に放出させるようにしたものである。
この発明に係る密閉型圧縮機は、上軸受および下軸受のうち少なくとも一方に設けられた柔構造溝に、柔構造溝とマフラ室とを連通する連通孔を設けるとともに、その連通孔のマフラ室側の開口部を、吐出口の近傍、かつ、軸受部とフランジ部がつながる連接部に設け、シリンダ室から柔構造溝内に流入する冷媒ガスをマフラ室に放出させるようにしたので、駆動軸の撓みによる駆動軸の局部摩耗を抑える柔構造と柔構造溝とを備えるとともに、その連通孔によって柔構造溝から放出される冷媒ガスが冷凍機油と接触することを抑制しながら、圧縮機構部の高速化や冷媒ガスの高圧化による駆動軸を軸方向に相対移動させる力を緩和して、騒音や振動の増加を抑えることができる。
この発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の全体の説明図である。 この発明の実施の形態1における圧縮機構部の拡大説明図である。 この発明の実施の形態1における圧縮機構部の断面図である。 この発明の実施の形態1における上軸受の斜視図である。 この発明の実施の形態1における下軸受の斜視図である。 この発明の実施の形態1における上軸受の上面図である。 この発明の実施の形態1における冷凍回路の説明図である。 この発明の実施の形態1における上軸受の柔構造の断面図である。
実施の形態1.
図1は、この発明を実施するための実施の形態1における密閉型の回転圧縮機を示す縦方向すなわち駆動軸の半径方向から見た断面図である。図2は、図1の圧縮機構部を拡大した図である。図3は、図2のA−Aすなわちクランク軸の軸方向と直角な平面にて切断し軸方向から見た図、すなわち圧縮機構部を上面から見た断面図である。
図1に示すように、密閉型圧縮機100は、密閉容器1の内部に圧縮機構部3と、圧縮機構部3の上方に電動機構部2と、が収納されている。電動機構部2と圧縮機構部3とは、駆動軸4にて連結され、圧縮機構部3は電動機構部2によって駆動される。電動機構部2は、固定子21と、固定子21が発生する磁力によって回転する回転子22と、から構成されており、駆動軸4は、電動機構部2の回転力を圧縮機構部3に伝達する。固定子21は、導線を巻き回したコイルを備え、そのコイルに通電することにより、磁力を発生させる。固定子21のコイルは、密閉型圧縮機100に設けられた端子23と接続されており、端子23を介して、密閉型圧縮機100の外部から通電を行う。回転子22は、アルミバーなどで構成された二次導体や永久磁石などを備え、固定子21のコイルが発生する磁力に反応して回転する。
圧縮機構部3は、駆動軸4から伝達された電動機構部2の回転力すなわち駆動力によって、圧縮機構部3に吸入した低圧の冷媒ガスを圧縮し、高圧の冷媒ガスを密閉容器1内に吐出する。密閉容器1内は圧縮された高温・高圧の冷媒ガスによって高圧空間となる。一方、密閉容器1の下方すなわち底部には圧縮機構部3の潤滑のための冷凍機油が貯留されている。
駆動軸4は、主軸部41と副軸部42と偏芯軸部43とから構成され、軸方向に主軸部41、偏心軸部43、副軸部42の順に設けられている。すなわち、偏芯軸部43の軸方向の一方に主軸部41が、偏芯軸部43の軸方向のもう一方に副軸部42が、設けられている。主軸部41、副軸部42、偏芯軸部43は、それぞれ、ほぼ円柱状の形状をしており、主軸部41と副軸部42の軸の中心が一致するように、すなわち同軸に設けられている。一方、偏芯軸部43の軸の中心は、主軸部41、副軸部42の軸の中心からずらされて設けられている。主軸部41、副軸部42が軸の中心を中心に回転すると、偏芯軸部43は偏芯回転をする。主軸部41には電動機構部2の回転子22が焼嵌または圧入され固定されており、偏心軸部43には円筒状の形状のローリングピストン32が摺動自在に装着されている。
駆動軸4の軸の中心には円筒状の中空穴が設けられており、その中空穴は密閉容器1の底部の冷凍機油を移送する給油路となっている。給油路は副軸部42の軸方向の端面に開口部を有する。駆動軸4の副軸部42側は、密閉容器1の底部に貯留された冷凍機油に浸かっている。給油路は、駆動軸4が回転したときに、貯留された冷凍機油を副軸部42の開口部から吸い上げる。吸い上げられた冷凍機油は、圧縮機構部3の各摺動部に供給され、圧縮機構部3の潤滑とシールとを行う。
圧縮機構部3は、図2、3のように、駆動軸4、シリンダ31、ローリングピストン32、上軸受33、下軸受34、および、ベーン35で構成されている。シリンダ31には、軸方向の両端が開口された円筒状の内部空間すなわちシリンダ室36が設けられている。シリンダ31のシリンダ室36には、駆動軸4の偏心軸部43と、偏心軸部43に装着されたローリングピストン32と、が収納されている。そして、駆動軸4の回転によって、偏心軸部43すなわちローリングピストン32が、シリンダ31のシリンダ室36内で偏芯回転を行う。
シリンダ31には、そのシリンダ室36の径方向にベーン溝37が設けられており、一方はシリンダ室36に、もう一方は背圧室38に開口している。ベーン溝37には、形状がほぼ直方体状のベーン35が収納されており、ベーン35はベーン溝37を摺動しながら往復運動する。背圧室38には、スプリングが設けられている。ベーン35は、背圧室38に取り込んだ冷媒ガスとスプリングとの力で、ベーン溝37からシリンダ31のシリンダ室36に押し出される。ベーン35の先端はローリングピストン32に当接する。これよって、シリンダ31のシリンダ室36の内径の内周面と、ローリングピストン32の外径の外周面とで形成される空間を、ベーン35によって、吸入室と圧縮室とに分割する。
ローリングピストン32は、リング状すなわち円筒状であり、偏芯軸部43に回転自在に装着されている。ローリングピストン32は、駆動軸4が回転することによって、シリンダ室36内を、偏芯軸部43とともに、偏芯回転する。これにより、ローリングピストン32に当接されているベーン35は、ベーン溝37を往復運動する。
なお、ローリングピストン32とベーン35は、別体形状として説明したが、一体化された形状のものでも良く、動作もほぼ同じである。
シリンダ31の上面には、シリンダ室36の軸方向の一方すなわち上方の開口部を閉塞する上軸受33が、ボルトにて固定されている。すなわち、シリンダ31内の吸入室と圧縮室との上側を上軸受33が閉塞する。図4に上軸受33をシリンダ31側から見た図を示す。図4のように、上軸受33は、筒状の軸受部33aと平板状のフランジ部33bとから構成される。フランジ部33bは、シリンダ31にボルト固定される固定部であり、シリンダ室36の軸方向の一方の開口部すなわちシリンダ31内の吸入室と圧縮室との上側を閉塞する。フランジ部33bは、筒状の軸受部33aのシリンダ31側の端部から連なり、すなわち一体的に繋がって、設けられている。軸受部33aの半径方向に、フランジ部33bの最外縁部が配置される。軸受部33aは、フランジ部33bからシリンダ31とは逆方向、すなわち回転子22の方向に、シリンダ31側と反対側の端部が配置されるように、フランジ部33bに立設されている。さらに、軸受部33aは、その軸方向の両端すなわちシリンダ31側の端部からシリンダ31の反対側の端部を連通する軸受孔33cを有する。軸受孔33cの開口部は、軸受部33aのシリンダ31側と反対側と、フランジ部33bのシリンダ31側と、に配置されている。すなわち、軸受孔33cは、軸受部33a内を連通し、その開口部どうしを繋いでいる。軸受孔33cは、円筒状の内周面を有し、一方の開口部から他方の開口部へ、主軸部41が挿通され、軸受部33aは主軸部41を軸支する。すなわち、上軸受33は主軸部41すなわち駆動軸4を径方向に回転自在に支持する。
なお、上軸受33の軸受部33aの軸受孔33cの円筒状の内周面と駆動軸4の主軸部41の外周面との間には、隙間が設けられている。すなわち、互いに接触はしないように組み立てられている。この隙間には、駆動軸4の給油路から冷凍機油が供給され、油膜が形成されている。そのため、上軸受33の軸受部33aは、冷凍機油を介して、駆動軸4の主軸部41を径方向に回転自在に支持する。油膜は、駆動軸4の給油路からの油圧によって形成されているので、駆動軸4は油膜の油圧によって、軸受部33aの内周面と主軸部41の外周面とは接触しないように支えられている。
なお、図4の33dは、軸受部33aの内周面と主軸部41の外周面のすき間に冷凍機油を移送する油溝であり、33eは上軸受33をシリンダ31に固定するボルト穴である。
同様に、シリンダ31の下面には、シリンダ室36の軸方向のもう一方すなわち下方の開口部を閉塞する下軸受34が、ボルトにて固定されている。すなわち、シリンダ31内の吸入室と圧縮室との下側を閉塞する。図5に下軸受34をシリンダ31側から見た図を示す。図5のように、下軸受34は、筒状の軸受部34aと平板状のフランジ部34bとから構成されている。フランジ部34bは、シリンダ31にボルト固定される固定部であり、シリンダ室36の軸方向のもう一方すなわちシリンダ31内の吸入室と圧縮室との下側を閉塞する。フランジ部34bは、筒状の軸受部34aのシリンダ31側の端部から連なり、すなわち一体的に繋がって、設けられている。軸受部34aの半径方向に、フランジ部34bの最外縁部が配置される。軸受部34aは、そのフランジ部34bからシリンダ31とは逆方向、すなわち密閉容器1の底部の方向に、シリンダ31側と反対側の端部が配置されるように、フランジ部34bに立設されている。さらに、軸受部34aは、その軸方向の両端すなわちシリンダ31側の端部からシリンダ31の反対側の端部を連通する軸受孔34cを有する。軸受孔34cの開口部は、軸受部34aのシリンダ31側と反対側と、フランジ部34bのシリンダ31側と、に配置されている。すなわち、軸受孔34cは、軸受部34a内を連通し、その開口部どうしを繋いでいる。軸受孔34cは、円筒状の内周面を有し、一方の開口部から他方の開口部へ、副軸部42が挿通され、軸受部34aは副軸部42を軸支する。すなわち、下軸受34は副軸部42すなわち駆動軸4を径方向に回転自在に支持する。
なお、下軸受34の軸受部34aの軸受孔34cの円筒状の内周面と駆動軸4の副軸部42の外周面との間にも、隙間が設けられている。すなわち、互いに接触はしないように組み立てられている。この隙間には、駆動軸4の給油路から冷凍機油が供給され、油膜が形成されている。そのため、下軸受34の軸受部34aは、冷凍機油を介して、駆動軸4の副軸部42を支持する。油膜は、駆動軸4の給油路からの油圧によって形成されているので、駆動軸4は油膜の油圧によって、軸受部34aの内周面と副軸部42の外周面とは接触しないように支えられている。
なお、図5の34dは、軸受部34aの内周面と主軸部41の外周面のすき間に冷凍機油を移送する油溝であり、34eは下軸受34をシリンダ31に固定するボルト穴である。
なお、図1、2は、シリンダが一つの場合であり、これを基に説明してきたが、シリンダが二つ以上の多気筒の場合もある。多気筒の場合は、シリンダが上下に積み重ねられた構成が一般的である。最上位のシリンダの上方の開口部を上軸受33が閉塞し、最下位のシリンダの下方の開口部を下軸受34が閉塞する。シリンダとシリンダの間には、シリンダ室どうしを仕切るための中間仕切り板が備えられている。最上位のシリンダの上方の開口部および最下位のシリンダの下方の開口部以外の開口部は、中間仕切り板で閉塞される。駆動軸4を上軸受33と下軸受34とが軸支する構成は、同じである。
シリンダ31には、密閉容器1の外部とシリンダ室36と連通する流路、すなわち、吸入ポートが設けられている。一般的に、吸入ポートは、シリンダ31に設けられた穴である。吸入ポートは、ベーン35によってシリンダ室36を分割した一方の吸入室と連通している。シリンダ31は、吸入ポートによって、シリンダ室36内の吸入室に密閉容器1の外部から冷媒ガスを吸入する。
同様に、シリンダ31の外部とシリンダ室36と連通する流路、すなわち、吐出ポートが設けられている。一般的に、吐出ポートも、シリンダ31に設けられた穴や切欠きである。吐出ポートは、ベーン35によってシリンダ室36を分割したもう一方の圧縮室と連通している。図6は上軸受33を上面から見た図である。上軸受33には、吐出ポートと連通する流路および開口部、すなわち、吐出口51が設けられている。吐出口51には、吐出弁52が設けられている。吐出口51は、吐出ポートを介して、シリンダ31の圧縮室と、シリンダ31の外部空間と、を連通する。吐出弁52は、圧縮室内の冷媒ガスが所定の圧力となるまで閉塞し、圧縮室内の冷媒ガスが所定の圧力以上となると開口する。すなわち、シリンダ室36内の圧縮室にて圧縮された冷媒ガスは、吐出口51と吐出ポートとを介して、シリンダ室36の外部へ吐出される。
なお、下軸受34に吐出口がある場合もある。その場合も、吐出弁が設けられ、圧縮室内の冷媒ガスが所定の圧力となるまで閉塞し、圧縮室内の冷媒ガスが所定の圧力以上となると開口することは、同じである。
上軸受33、下軸受34の両方に吐出口が設けられている場合もある。
上軸受33に吐出口51が設けられている場合は、上軸受33には、上軸受33のシリンダ31と反対側の面、すなわち駆動軸4の主軸部41と上軸受33の軸受部33aとが配置された側の面を覆う上部吐出マフラ39が設けられている。上部吐出マフラ39は、上軸受33のシリンダ31と反対側の面の全面を覆う場合もあれば、一部を覆う場合もある。上部吐出マフラ39は上軸受33にボルトなどで取り付けられている。上軸受33と上部吐出マフラ39との間には、空間、すなわち、上部マフラ室39aが設けられている。すなわち、上部吐出マフラ39は上軸受33との間に上部マフラ室39aを形成する。したがって、吐出口51は、吐出弁52の開閉により、圧縮室すなわちシリンダ室36とマフラ室39aを連通する。上軸受33の吐出口51から吐出された冷媒ガスは、上部マフラ室39aに拡散する。シリンダ31内で圧縮された冷媒ガスを、一旦、上部マフラ室39aに拡散することによって、吐出音を抑制している。
なお、吐出口が下軸受34にある場合は、下部吐出マフラ40が下軸受34に設けられている。下部吐出マフラ40も、下軸受34のシリンダ31と反対側の面、すなわち駆動軸4の副軸部42と下軸受34の軸受部34aとが配置された側の面を覆っている。下部吐出マフラ40は、下軸受34のシリンダ31と反対側の面の全面を覆う場合もあれば、一部を覆う場合もある。下部吐出マフラ40は下軸受34にボルトなどで取り付けられている。下軸受34と下部吐出マフラ40との間には、空間、すなわち、下部マフラ室40aが設けられている。すなわち、下部吐出マフラ40は下軸受34との間に下部マフラ室40aを形成する。吐出口は、吐出弁の開閉により、圧縮室すなわちシリンダ室36とマフラ室40aを連通する。そして、冷媒ガスは、下軸受34の吐出口から下部吐出マフラ40の下部マフラ室40a内に拡散される。下部マフラ室40aに吐出された冷媒ガスは、上軸受33、下軸受34、シリンダ31に設けられた連通路を通過し、上軸受33の側に導かれる。
また、図1、2のように両方に吐出口がある場合は、上軸受33、下軸受34、それぞれに上部吐出マフラ39、下部吐出マフラ40が設けられている。そして、冷媒ガスは、上部マフラ室39aと下部マフラ室40aとに、それぞれ吐出される。下部マフラ室40aに吐出された冷媒ガスは、シリンダ31に設けられた連通路を通過し、上部マフラ室39aに導かれる。
また、多気筒の場合は、上部吐出マフラ39、下部吐出マフラ40を両方備える。最上位のシリンダの上方の開口部は、上軸受が、最下位のシリンダの下方の開口部は、下軸受が、それぞれ、閉塞する。それぞれのシリンダ室で圧縮された冷媒ガスは、上軸受、下軸受の吐出口から吐出される。したがって、上軸受、下軸受、それぞれに上部吐出マフラ、下部吐出マフラが設けられている。下部マフラ室に吐出された冷媒ガスは、シリンダに設けられた連通路を通過し、上部マフラ室に導かれる。
上部吐出マフラ39には、上部マフラ室39aの上方に開口部が設けられており、上部マフラ室39aと、上部吐出マフラ39と密閉容器1との間の空間、すなわち、密閉容器1の内部空間と、を連通する。これにより、シリンダ室36内で圧縮された冷媒ガスは、上部吐出マフラ39を介して密閉容器1内へ吐出する。
密閉容器1内に吐出された冷媒ガスは、密閉容器1の上方にある吐出管5の方向に導かれ、吐出管5から密閉容器1の外部に送り出される。そのとき、冷媒ガスは、電動機構部2の固定子21と回転子22との隙間や回転子22に設けられた連通孔を通過し、上方に送られる。
吸入ポートには、密閉容器1の外部に設けられた吸入マフラ101が、吸入管6を介して、接続されている。密閉型圧縮機100には、密閉型圧縮機100が接続された外部の回路から、低圧の冷媒ガスと液冷媒が混在して送られてくる。液冷媒が圧縮機構部3に流入し圧縮されると圧縮機構部3の故障の原因となるため、吸入マフラ101では、液冷媒と冷媒ガスを分離し、冷媒ガスのみ圧縮機構部3に送られる。
密閉型圧縮機100の外部には、図7のように、凝縮器102、膨張弁103、蒸発器104が設けられ、冷凍回路が形成されている。すなわち、密閉型圧縮機100の吐出管5から、凝縮器102、膨張弁103、蒸発器104を経て、吸入マフラ101に配管にて接続される環状の回路を形成し、この回路内を冷媒が循環することで、空気や水などと、熱交換を行い、熱エネルギーを搬送する冷凍サイクルを形成する。そして、これを利用するヒートポンプ装置を実現する。
続いて、圧縮機構部3の動作について、説明する。
まず、初めに、吸入ポートと連通した吸入室に、低圧低温の冷媒ガスが吸入される。冷媒ガスを吸入した吸入室は、ローリングピストン32、すなわち、偏芯軸部43の偏芯回転により、シリンダ室36内を移動して、吸入ポートとの連通が断たれる。さらに、ローリングピストン32が偏芯回転していくと、その吸入室の容積が縮小し、吸入した冷媒ガスを圧縮する。すなわち、吸入室が圧縮室となる。ローリングピストン32の偏芯回転が進むにしたがって、圧縮室は吐出ポートと連通する。圧縮室と吐出ポートが連通し、冷媒ガスが所定の圧力に到達すると、吐出ポートおよび吐出口51を閉塞している吐出弁52が開口する。吐出口51が開口すると、圧縮室内の高圧高温の冷媒ガスは、吐出口51を介して、吐出マフラ39、40内に吐出される。吐出マフラ39、40内に吐出された冷媒ガスは、吐出マフラ39、40から密閉容器1内に、吐出される。ローリングピストン32が偏芯回転していくと、吐出ポートとの連通が断たれ、再び、吸入ポートと連通される。これが繰り返されることによって、圧縮機構部3は、冷媒ガスを吸入、圧縮、吐出を行う。一連の動作は、ローリングピストン32がシリンダ室36内を一回転する間に行われる。
このような構造と動作のため、圧縮機構部3では冷媒ガスを圧縮するとき、圧縮荷重が駆動軸4に作用し、駆動軸4は撓み変形する。
圧縮機構部3の圧縮室にて冷媒ガスが圧縮されると、駆動軸4の偏芯軸部43に圧縮室の圧縮された冷媒ガスの圧縮荷重がかかる。例えば、図3において、ローリングピストン32が反時計回りに回転し、ベーン溝の右側に吐出ポートおよび吐出口51が配置されているとする。冷媒ガスの圧縮荷重により、駆動軸4は、シリンダ31の内径中心を中心とし、吐出口51が配置された方向と反対方向、すなわち、図の左下方向に、押圧される。駆動軸4は、主軸部41を上軸受33にて、副軸部42を下軸受34にて、押さえられているので、これらを支点に、撓み変形する。
駆動軸4は上軸受33および下軸受34を支点として撓み変形するため、主軸部41と偏芯軸部43との接続部の近傍および副軸部42と偏芯軸部43との接続部の近傍と、上軸受33および下軸受34のシリンダ31側の端部近傍とが、強い局部接触をすることがある。その結果、損傷することもある。
これを防止するため、図4、5のように、上軸受33のシリンダ31側の面には、上部柔構造溝61および上部柔構造62が、下軸受34のシリンダ31側の面には、下部柔構造溝64および下部柔構造65が、それぞれ、設けている。上部柔構造溝61および上部柔構造62と、下部柔構造溝64および下部柔構造65とは、駆動軸4の撓み変形に合わせて、微小変形することで、主軸部41および副軸部42の軸受孔33c、34cの内径を微小変形させる。その結果、主軸部41と偏芯軸部43との接続部の近傍および副軸部42と偏芯軸部43との接続部の近傍と、上軸受33および下軸受34のシリンダ31側の端部近傍との、局部接触が緩和される。
なお、上部柔構造溝61および上部柔構造62、ならびに、下部柔構造溝64および下部柔構造65は、少なくとも一方が設けられていれば良い。
上部柔構造溝61は、上軸受33の軸受部33aの軸受孔33cのシリンダ31側の面に開口した開口部を環状に囲む環状溝である。上部柔構造溝61は、軸受孔33cの開口部の中心と同心円状に設けられ、シリンダ31側に開口している。上部柔構造62は、上部柔構造溝61と軸受孔33cとの間に配置され、上部柔構造溝61と軸受孔33cの内周面とで形成された円筒状の薄肉部である。上部柔構造62は、変形が容易であり、弾性力を有している。すなわち、弾性変形が可能な厚さで形成されている。また、上部柔構造溝61は、上部柔構造62の弾性変形を阻害しない程度の溝の幅と、上部柔構造62が弾性変形を有する程度の深さで形成されている。例えば、柔構造の厚さは、数mm程度、溝の幅は、柔構造の厚さより狭くても良く、溝の深さは、数mmから十数mm程度あれば良い。
下部柔構造溝64は、下軸受34の軸受部34aの軸受孔34cのシリンダ31側の面に開口した開口部を環状に囲む環状溝である。下部柔構造溝64は、軸受孔34cの開口部の中心と同心円状に設けられ、シリンダ31側に開口している。下部柔構造65は、下部柔構造溝64と軸受孔34cと間に配置され、下部柔構造溝64と軸受孔34cの内周面とで形成された円筒状の薄肉部である。下部柔構造65は、変形が容易であり、弾性力を有している。すなわち、弾性変形が可能な厚さで形成されている。また、下部柔構造溝64は、下部柔構造65の弾性変形を阻害しない程度の溝の幅と、下部柔構造65が弾性変形を有する程度の深さで形成されている。深さなどは、上部柔構造溝61、上部柔構造62と同様である。
しかしながら、近年の密閉型圧縮機100には吸入、圧縮、吐出のサイクルの高速化、冷媒ガスの作動圧力の高圧化が求められている。特に、GWP(Global Warming Potential、地球温暖化係数)の小さな冷媒を求められている結果、従来の410Aより低密度の冷媒や高圧で使用する冷媒を用いることを要求されている。圧縮機構部3の高速化や冷媒ガスの高圧化によって、密閉型圧縮機100では圧縮機構部3で圧縮した冷媒ガスを密閉容器1内に吐出する前後において、圧縮室の圧力脈動の振幅が大きくなる。
圧縮室内の圧力脈動が大きくなると、駆動軸4は、軸方向に押圧されて、軸方向に相対移動することになる。
ローリングピストン32の偏芯回転を可能にするために、上軸受33のシリンダ31側の面とローリングピストン32の上軸受33側の端面との間、および、下軸受34のシリンダ31側の面とローリングピストン32の下軸受34側の端面との間には、それぞれ僅かな隙間が形成されている。それぞれの隙間は、通常、冷凍機油によって、シールされ、圧縮室と吸入室の気密性を保っている。駆動軸4が、軸方向に相対移動する挙動が起きると、一方の隙間が拡大して、他方の隙間が縮小する現象が生じる。隙間が拡大したとき、冷凍機油のシール作用も低下する。
上軸受33、下軸受34に上部柔構造溝61および上部柔構造62、ならびに、下部柔構造溝64および下部柔構造65のうち少なくとも一方が設けられた場合、上部柔構造62のシリンダ31側の端面および下部柔構造65のシリンダ31側の端面のうち少なくとも一方の端面と、ローリングピストン32の上軸受33側の端面および下軸受34側の端面のうち少なくとも一方の端面との間の拡大した隙間を経由して、冷媒ガスが上部柔構造溝61および下部柔構造溝64のうち少なくとも一方に流入するようになる。一方、上部柔構造62のシリンダ31側の端面および下部柔構造65のシリンダ31側の端面のうち少なくとも一方の端面と、ローリングピストン32の上軸受33側の端面および下軸受34側の端面のうち少なくとも一方の端面との間の隙間が縮小すると、上部柔構造溝61および下部柔構造溝64のうち少なくとも一方の内部から上部柔構造溝61あるいは下部柔構造溝64の外部へ流出し難くなる。その結果、上部柔構造溝61および下部柔構造溝64のうち少なくとも一方の内部にも圧力脈動が繰り返し発生する。
そのため、上部柔構造溝61あるいは下部柔構造溝64の内部の圧力は、上部柔構造溝61あるいは下部柔構造溝64の底面(天井面)に作用する軸方向の力になる。脈動が大きくなった場合、駆動軸4を軸方向に相対移動させる力が強くなり、密閉型圧縮機100の本体からの騒音が増加したり、本体の振動が増加したりする。
これを回避するために、上部柔構造溝61および下部柔構造溝64の内部から高圧となった冷媒ガスを上部柔構造溝61および下部柔構造溝64の外部に開放する流路を設ける場合がある。
例えば、上軸受33のフランジ部33bに、上軸受33の軸受孔33cの中心を基点として、その半径方向の最外縁部の端面に開口し、その開口部と上部柔構造溝61とを連通する連通孔を設けたもの、あるいは、下軸受34のフランジ部34bに、下軸受34の軸受孔34cの中心を基点として、その半径方向の最外縁部の端面に開口し、その開口部と下部柔構造溝64とを連通する連通孔を設けたものがある。その連通孔によって、上部柔構造溝61あるいは下部柔構造溝64の内部の冷媒ガスを密閉容器1内に放出することができる。しかしながら、密閉容器1内には、上軸受33のフランジ部33bが浸かる程度に、冷凍機油が貯留されている。そのため、上部柔構造溝61あるいは下部柔構造溝64から、その連通孔を経由して、高圧の冷媒ガスを放出すると、冷凍機油の中に開放することになる。そのような場合、冷媒ガスによって、冷凍機油が撹拌され、冷媒ガスと冷凍機油とが相溶状態となる。冷媒ガスは、冷凍機油を取り込んだまま、その質量により、密閉容器1の上方に上昇し、吐出管5から、密閉容器1の外部の冷凍回路に送り出されることになる。
冷凍回路内に冷凍機油が流入すると、冷凍機油は冷凍サイクルの熱交換の妨げになり、冷凍回路の熱交換率が低下し、冷凍回路の性能を悪化させる。
また、密閉容器1から冷凍機油が排出されると、密閉容器1内の冷凍機油が減少する。これにより、圧縮機構部3のシール性が低下し、気密性が低下する。それにより、圧縮機構部3からの冷媒ガスの漏れが大きくなり、圧縮性能が悪化する。さらに、各摺動部の潤滑性も低下するので、摩耗や損傷の原因となる。すなわち、密閉型圧縮機100の圧縮機構部3の高速化の妨げとなり、さらなる密閉型圧縮機100の高速化を図った場合の性能を維持することが困難である。
また、上軸受33の上部柔構造溝61から上軸受33のフランジ部33bの最外縁部まで連通する連通孔あるいは下軸受34の下部柔構造溝64から下軸受34のフランジ部34bの最外縁部まで連通する連通孔では、連通孔の長さ寸法があるので、上部柔構造溝61あるいは下部柔構造溝64から冷媒ガスの放出を妨げない連通孔の圧損や、スラッジによる目詰まりなどを考慮する必要があり、設計方法や加工方法が複雑であった。特に、従来の冷媒より、高圧で使用するような場合は、圧損が冷媒ガスの放出の妨げとならないようにすることは重要である。
したがって、上軸受33の上部柔構造溝61から上軸受33のフランジ部33bの最外縁部の端面あるいは下軸受34の下部柔構造溝64から下軸受34のフランジ部34bの最外縁部の端面から密閉容器1内へ開放する方法は、密閉型圧縮機100の高速化・高圧化に対し、さらなる改善の余地があった。
また、上軸受33の上部柔構造62あるいは下軸受34の下部柔構造65に切欠きを設けたものもある。その切欠きから、上部柔構造溝61あるいは下部柔構造溝64の冷媒ガスを駆動軸4側へ開放することができる。しかしながら、冷媒ガスを駆動軸4側へ開放すると、冷媒ガスは、上軸受33の軸受孔33cの内周面あるいは下軸受34の軸受孔34cの内周面と駆動軸4の外周面との隙間を通過して、密閉容器1内へ放出される。そのため、上軸受33の軸受孔33cの内周面あるいは下軸受34の軸受孔34cの内周面と駆動軸4の外周面との隙間に形成される冷凍機油の油膜の中に冷媒ガスを開放されることになる。上軸受33のフランジ部33bの最外縁部の端面および下軸受34のフランジ部34bの最外縁部の端面に連通孔の開口部が設けられたときと、同様に、冷媒ガスが冷凍機油を取り込み、密閉容器1の外部に送りだされ、冷凍回路の性能の悪化、圧縮機構部3のシール性の低下、各摺動部の潤滑性の低下が起きる。
さらに、上部柔構造溝61あるいは下部柔構造溝64の冷媒ガスが上軸受33の軸受孔33cあるいは下軸受34の軸受孔34cの内周面と駆動軸4の外周面との隙間を通過する際、その隙間の油膜を壊すので、上軸受33、下軸受34の支持力や潤滑性が低下して、摩耗や損傷の原因となる。特に、従来の冷媒より、高速または高圧で使用する場合は、駆動軸4を支持する上軸受33、下軸受34にも、大きな荷重がかかるので、それらの部品に過大な摩耗や損傷を与えないような油膜を維持することは重要である。
したがって、上軸受33の上部柔構造62あるいは下軸受34の下部柔構造65に切欠きを設け、上部柔構造溝61あるいは下部柔構造溝64の冷媒ガスを駆動軸4側へ放出する方法も、密閉型圧縮機100の高速化や高圧化に対し、さらなる改善の余地があった。
本願では、上部柔構造溝61と連通する連通孔の開口部を上軸受33のシリンダ31と反対側すなわち上部吐出マフラ39側に、下部柔構造溝64と連通する連通孔の開口部を下軸受34のシリンダ31と反対側すなわち下部吐出マフラ40側に設ける。すなわち、上部柔構造溝61の連通孔は、上部柔構造溝61と上部マフラ室39aとを連通させ、下部柔構造溝64の連通孔は、下部柔構造溝64と下部マフラ室40aとを連通させる。これにより、上部柔構造溝61の内部の冷媒ガスを上部マフラ室39a内に放出し、下部柔構造溝64の内部の冷媒ガスを下部マフラ室40a内に放出する。上部マフラ室39a内および下部マフラ室40a内は、シリンダ31の圧縮室から吐出される圧縮された冷媒ガスで満たされるので、冷凍機油が流入せず、冷凍機油が冷媒ガスに撹拌されることはない。すなわち、上部柔構造溝61および下部柔構造溝64から冷媒ガスを放出するとき、冷媒ガスが、冷凍機油を取り込むことはない。よって、冷凍機油が密閉容器1の外部に送りだされることを抑制できる。
また、上部柔構造溝61あるいは下部柔構造溝64から放出される冷媒ガスは、上軸受33の軸受孔33cあるいは下軸受34の軸受孔34cの内周面と駆動軸4の外周面との隙間を通過しないので、その隙間の油膜に影響を与えることなく、上軸受33、下軸受34の支持力や潤滑性が低下することはない。
しかしながら、上部マフラ室39a内あるいは下部マフラ室40a内には、冷凍機油の流入は無いとしたが、摺動部から余剰となった冷凍機油が排出されているので、僅かながら、上部マフラ室39a内あるいは下部マフラ室40a内にも残っている。この余剰冷凍機油が上部柔構造溝61あるいは下部柔構造溝64から放出される冷媒ガスに撹拌されないようにする必要がある。
また、上部マフラ室39aあるいは下部マフラ室40aの内部はシリンダ31の圧縮室から吐出された冷媒ガスで満たされている。上部柔構造溝61あるいは下部柔構造溝64と連通する連通孔を上部マフラ室39a内あるいは下部マフラ室40a内に開口すると、上部マフラ室39a内あるいは下部マフラ室40a内に上部柔構造溝61あるいは下部柔構造溝64の冷媒ガスを放出とともに、上部マフラ室39a内あるいは下部マフラ室40a内の冷媒ガスを上部柔構造溝61あるいは下部柔構造溝64に吸入される可能性もある。吸入した場合、損失となるので、吸入されないようにする必要がある。
それらの課題を考慮し実現した方法を説明する。
図8は、図1、2の上軸受33の拡大断面図である。63が上部柔構造溝61と連通し、上部マフラ室39aに開口する連通孔すなわちガス抜き穴である。61aは、上部柔構造溝61のシリンダ31側に開口した開口部であり、61bは、61aと反対側にある上部柔構造溝61の最深部すなわち底部(天井部)である。これと同様の構造を、下軸受34にも備えており、図1、2の連通孔66が該当する。
上軸受33、下軸受34は、同様の構造のため、図8にて、上軸受33の構造を、代表して説明していく。上部柔構造溝61の連通孔63は、上部柔構造溝61の最深部61bに開口される。上部柔構造溝61の最深部61b側に冷媒ガスが押し込まれるので、放出効果が高い。しかしながら、上部柔構造62の強度設計などの都合で、上部柔構造溝61の最深部61bに開口する構造が実現できなくても、上部柔構造溝61の開口部61aと上部柔構造溝61の最深部61bの中間より、最深部61b側の側面に開口されていれば良い。そのような構成であれば、上部柔構造溝61から冷媒ガスの放出には、支障は無い。
また、上部柔構造溝61の連通孔63は、図8のように、上軸受33の上部吐出マフラ39側外周面において、上軸受33の軸受部33aとフランジ部33bとが繋がり連なる、すなわち連接する、軸受部33aの半径方向から見てL字上に屈曲する位置に開口される。これにより、上部柔構造溝61と上部マフラ室39aとを最短距離で連通することができ、加工面でも容易である。
また、上部柔構造溝61の連通孔63の開口部は、連通孔63の開口部は上軸受33のフランジ部33bの上部吐出マフラ39側の平面より上方に配置され、冷凍機油の攪拌の面でも、都合が良い。例えば、上部マフラ室39aに摺動部の余剰の冷凍機油が残っていたとしても、冷凍機油はフランジ部33bの平面にあり、連通孔63の開口部とは距離がある。したがって、上部柔構造溝61の連通孔63から放出される冷媒ガスが冷凍機油を攪拌することはない。
また、上部柔構造溝61の連通孔63は、図6のように、駆動軸4を基準として吐出口51側、吐出口51近傍に開口される。吐出口51近傍が、圧縮室として、冷媒ガスを圧縮中あるいは吐出中の状態である。その圧縮室から、冷媒ガスが上部柔構造溝61に流入してくるので、圧縮脈動を抑えるためには、この冷媒ガスを上部柔構造溝61から上部柔構造溝61の外部すなわち上部マフラ室39aへ放出することが、最も効果的である。よって、上部柔構造溝61の連通孔63は、吐出口51側に開口することによって、圧縮脈動を抑えるために、上部柔構造溝61から最も効果的に冷媒ガスの放出ができる。
また、上部マフラ室39aは、吐出口51からの冷媒ガスで満たされているが、吐出口51から吐出される冷媒ガスも、上部柔構造溝61から放出される冷媒ガスも、同じ圧縮室の冷媒ガスである。したがって、ほぼ同じ圧力の冷媒ガスであり、上部柔構造溝61の連通孔63の開口部が吐出口51側に開口されることで、上部マフラ室39aの冷媒ガスを上部柔構造溝61が吸入するようなことも発生せず、冷媒ガスの放出に、支障が無い。
さらに、吐出口51近傍は、吐出される高圧の冷媒ガスにより、余剰の冷凍機油などは溜まることはないので、上部柔構造溝61の連通孔63の開口部が吐出口51側に開口されることで、上部柔構造溝61の連通孔63から放出される冷媒ガスと冷凍機油とが接触することはなく、さらに、効果が高い。
なお、上部柔構造溝61の連通孔63の開口部は、吐出口51より、上方に開口させることにより、冷媒ガスと冷凍機油とが接触しないという、さらに、有利な構造となっている。
なお、上部柔構造溝61の連通孔63は、連通孔63の上部柔構造溝61の開口部から上部マフラ室39aの開口部に向かう方向と直角方向の面で切断した断面は、円形でなくでも構わない。例えば、楕円であっても、長円であっても、多角形であっても、構わない。上部マフラ室39aの開口部の形状も、上部柔構造溝61の開口部の形状も、同様である。連通孔63は、上部柔構造溝61の開口部から上部マフラ室39aの開口部まで、ほぼ同じ断面積で良いが、開口部にテーパーや面取りがされ断面積が広がっていても、機能に支障はない。
また、上部柔構造溝61の連通孔63は、上部柔構造溝61の連通孔63内の圧損を抑制するため、上部柔構造溝61から上部マフラ室39aの開口部まで、ほぼ直線状に設けられる。
また、上部柔構造溝61の連通孔63は、複数個設けられていても構わない。複数個の方が、一度に放出する冷媒ガスの圧損が緩和できるので、上部柔構造溝61から冷媒ガスを、スムーズに放出できる。
また、上部柔構造溝61の連通孔63は、複数個設けられている場合、少なくとも一個が、吐出口51側に設けられれば良い。残りは、どの方向でも構わない。少なくとも一個設けられた吐出口51側の連通孔63が、前述までの効果を発揮する。その上で、複数個設けられている方が、連通孔63のいくつかが、スラッジなどにより、目詰まりしても、他の連通孔63が冷媒ガスの放出を行うので、上部柔構造溝61から冷媒ガスの放出の機能を損ねることなく、冗長性を持った、より高い信頼性を確保できる。
以上、上軸受33の上部柔構造溝61、上部柔構造62、連通孔63にて説明した。上下が反対の下軸受34の連通孔66には、上下の配置関係にて効果があるところは、必ずしも当てはまらないが、それ以外の点については、ほぼ、同様のことが当てはまる。
以上のような構造にて、上部柔構造溝61および上部柔構造溝61と上部マフラ室39aとを連通する連通孔63、ならびに、下部柔構造溝64および下部柔構造溝64と下部マフラ室40aとを連通する連通孔66のうち少なくとも一方が設けられることにより、上部柔構造溝61の内部および下部柔構造溝64の内部のうち少なくとも一方に流入した冷媒ガスを、上部柔構造溝61の外部あるいは下部柔構造溝64の外部すなわち上部マフラ室39aあるいは下部マフラ室40aに放出させることができる。これにより、上部柔構造溝61および下部柔構造溝64における、圧力脈動は小さくなり、駆動軸4を軸方向に相対移動させる力を抑え、密閉型圧縮機100の本体からの騒音や振動を抑制できる。
そして、従来の上部柔構造62および下部柔構造65の機能は、損なわず、そのまま、実現できる。
また、上部柔構造溝61の連通孔63の開口部を上部マフラ室39a内に、下部柔構造溝64の連通孔66の開口部を下部マフラ室40a内に開口することにより、放出された冷媒ガスが冷凍機油を撹拌することはない。よって、冷凍機油が、密閉容器1の外部に送りだされ、冷凍回路の性能を悪化させたり、圧縮機構部3のシール性を低下させたり、各摺動部の潤滑性を低下させたりすることは抑制される。
また、上部柔構造溝61および下部柔構造溝64の冷媒ガスを上部マフラ室39aあるいは下部マフラ室40aに放出するので、上軸受33の軸受孔33cあるいは下軸受34の軸受孔34cの油膜に影響を与えることも無い。すなわち、駆動軸4と上軸受33および下軸受34との磨耗や損傷は抑制される。
また、上部柔構造溝61の連通孔63は、上部吐出マフラ39側外周面において、上軸受33の軸受部33aとフランジ部33bとが繋がり連なる、すなわち連接する、軸受部33aの半径方向から見てL字上に屈曲する位置に開口される。上部柔構造溝61と上部マフラ室39aとを最短距離で連通することができ、加工面でも容易である。
同様に、下部柔構造溝64の連通孔66は、下部吐出マフラ40側外周面において、下軸受34の軸受部34aとフランジ部34bとが連なる、すなわち連接する、軸受部34aの半径方向から見てL字上に屈曲する位置に開口される。下部柔構造溝64と下部マフラ室40aとを最短距離で連通することができ、加工面でも容易である。
また、フランジ部33bの上部吐出マフラ39側の平面より、上方に開口していることにより、上部マフラ室39aに余剰の冷凍機油が残っていたとしても、上部柔構造溝61の連通孔63から放出される冷媒ガスが、その冷凍機油を攪拌することはない。
さらに、上部柔構造溝61の連通孔63の開口部および下部柔構造溝64の連通孔66の開口部は、吐出される高圧の冷媒ガスにより、冷凍機油は溜まることがない吐出口近傍に設けられている。これにより、上部柔構造溝61の連通孔63および下部柔構造溝64の連通孔66から放出される冷媒ガスと冷凍機油とが接触することはなく、さらに効果が高い。
また、上部柔構造溝61の連通孔63の開口部は吐出口より、上方に開口している。下部柔構造溝64の連通孔66の開口部は、吐出口より、下方に開口している。すなわち、上部柔構造溝61の連通孔63の開口部および下部柔構造溝64の連通孔66の開口部は、上軸受33の軸受部33aあるいは下軸受34の軸受部34aにおいて、上軸受33のフランジ部33bあるいは下軸受34のフランジ部34bに対し、シリンダ31と反対側の端部の方、開口している。吐出口から吐出される高圧の冷媒ガスにより、冷凍機油は押し出されているので、上部柔構造溝61の連通孔63あるいは下部柔構造溝64の連通孔66から放出される冷媒ガスと冷凍機油とが、さらに、接触することがない有利な構造となっている。
また、上部柔構造溝61の連通孔63の開口部および下部柔構造溝64の連通孔66の開口部を、駆動軸4を基準として吐出口側、吐出口近傍に設けられることにより、圧縮中あるいは吐出中の圧縮室から上部柔構造溝61あるいは下部柔構造溝64へ流入してくる冷媒ガスを、上部柔構造溝61の内部および下部柔構造溝64の内部から上部柔構造溝61の外部あるいは下部柔構造溝64の外部、すなわち、上部マフラ室39aあるいは下部マフラ室40aへ放出することができる。これにより、上部柔構造溝61あるいは下部柔構造溝64の圧縮脈動を最も効果的に抑えることができる。
また、吐出口から吐出される冷媒ガスも、上部柔構造溝61および下部柔構造溝64から放出される冷媒ガスも、同じ圧縮室の冷媒ガスであり、ほぼ同じ圧力の冷媒ガスである。よって、上部柔構造溝61の連通孔63から上部マフラ室39aの冷媒ガスを上部柔構造溝61へ、あるいは、下部柔構造溝64の連通孔66から下部マフラ室40aの冷媒ガスを下部柔構造溝64へ、吸入するようなことも発生せず、冷媒ガスの放出に、支障も無い。
さらに、上部柔構造溝61の連通孔63あるいは下部柔構造溝64の連通孔66は、複数設けられていても良く、一度に放出する冷媒ガスの圧損が緩和できる。これにより、上部柔構造溝61あるいは下部柔構造溝64から冷媒ガスを、スムーズに放出できる。
複数個設けられている場合、少なくとも一個が、吐出口側に設けられることにより、前述までの効果を発揮することができる。
また、いくつかの連通孔が、スラッジなどにより、目詰まりしても、他の連通孔が、冷媒ガスの放出を行うので、上部柔構造溝61あるいは下部柔構造溝64から冷媒ガスの放出の機能を損ねることなく、冗長性を持った、より高い信頼性を確保できる。
1 密閉容器、2 電動機構部、3 圧縮機構部、4 駆動軸、5 吐出管、6 吸入管、21 固定子、22 回転子、23 端子、31 シリンダ、32 ローリングピストン、33 上軸受、33a 上軸受の軸受部、33b 上軸受のフランジ部、33c 上軸受の軸受孔、34 下軸受、34a 下軸受の軸受部、34b 下軸受のフランジ部、34c 下軸受の軸受孔、35 ベーン、36 シリンダ室、37 ベーン溝、38 背圧室、39 上部吐出マフラ、39a 上部マフラ室、40 下部吐出マフラ、40a 下部マフラ室、41 主軸部、42 副軸部、43 偏芯軸部、51 吐出口、52 吐出弁、61 上部柔構造溝、61a 上部柔構造溝の最深部、61b 上部柔構造溝の開口部、62 上部柔構造、63 上部柔構造溝の連通孔、64 下部柔構造溝、65 下部柔構造、66 下部柔構造溝の連通孔、100 密閉型圧縮機、101 吸入マフラ、102 凝縮器、103 膨張弁、104 蒸発器。

Claims (2)

  1. 密閉容器内に、電動機構部と、前記電動機構部にて駆動され冷媒ガスを圧縮する圧縮機構部とを備えた密閉型圧縮機において、
    前記圧縮機構部は、前記電動機構部と連結し駆動力を伝達する駆動軸と、円筒状であって、その軸方向に開口部を有し、冷媒ガスを吸入し圧縮するシリンダ室が設けられたシリンダと、前記駆動軸を挿通する軸受孔と前記軸受孔を有し前記駆動軸を支持する軸受部と前記シリンダ室の開口部を閉塞するフランジ部とを有する上軸受および下軸受と、前記上軸受および前記下軸受のうち少なくとも一方に設けられ、前記シリンダ室と前記シリンダ室の外部とを連通し、前記シリンダ室で圧縮された冷媒ガスを吐出する吐出口と、前記上軸受の前記シリンダとは反対側あるいは前記下軸受の前記シリンダとは反対側の少なくとも一方に設けられた吐出マフラと、前記上軸受あるいは前記下軸受と前記吐出マフラとの間に前記吐出口から冷媒ガスが吐出されるマフラ室と、前記上軸受の軸受孔の前記シリンダ側の開口部および前記下軸受の軸受孔の前記シリンダ側の開口部のうち少なくとも一方を囲むように設けられ、前記シリンダ側に開口し前記上軸受あるいは前記下軸受の軸受孔との間に薄肉部を形成する柔構造溝と、を備え、
    前記柔構造溝には、前記柔構造溝と前記マフラ室とを連通する連通孔が設けられるとともに、前記連通孔の前記マフラ室側の開口部は、前記吐出口の近傍、かつ、前記軸受部と前記フランジ部がつながる連接部に設けられ、前記シリンダ室から前記柔構造溝内に流入する冷媒ガスを前記マフラ室に放出す密閉型圧縮機。
  2. 410A冷媒より低密度の冷媒、あるいは、高圧で使用する冷媒を用いた請求項1に記載の密閉型圧縮機。
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