JP6673114B2 - 高炉の熱保存帯温度の推定方法 - Google Patents

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Description

本発明は高炉の炉況管理方法、特に高炉の熱保存帯温度の推定方法に関する。
(高炉操業における熱保存帯温度の重要性)
たとえば非特許文献1で解説されているように、高炉の炉内では、高さ方向の中ほどで、装入物がストックラインから炉床へ降下するときの温度上昇がほとんどない領域がある。この領域を熱保存帯と呼んでいる。この領域は、物質バランス面から高炉反応の峠となる鉄―ウスタイト還元反応((1)式)が平衡に近い領域(化学保存帯)とも対応していることが知られている。(1)式の反応は、それが平衡に近いかどうかで高炉の炉頂におけるガス利用率(ηCO:CO2/(CO+CO2))を決めている。ガス利用率が大きいほど高炉の炭素消費量は少なくなる。
FeO+CO=Fe+CO2 ・・・(1)
熱保存帯の温度を低下できれば、(1)式の平衡定数(K=CO2/COの分圧比)を増加でき、ガス利用率の改善が期待できる。非特許文献2ではコークスの反応性の向上、非特許文献3では含炭塊成鉱の使用などの具体的手段がすでに検討されている。
これらの熱保存帯温度低下による炭素消費量低減技術を検証し、また円滑に運用するために、熱保存帯温度を正しく推定することも重要である。
(慣用技術)
高炉の熱保存帯温度を推定する方法には、これまで、次の3つの手段が広く行なわれてきた。
実炉の測定:たとえば、非特許文献4のような垂直ゾンデを高炉に装備して、直接、炉高方向の温度分布を測定することにより、熱保存帯温度を推定する方法が行なわれている。
実験による推定:特許文献1には、断熱状態を実現した高炉塊状帯の反応試験装置(以下、BIS炉)が開示されている。このような装置によって高炉の熱保存帯温度を実験的に推定できる。
数値シミュレーションによる推定:非特許文献5に高炉数学モデルの進展が解説されている。このように、装入物の化学反応に関する基礎的な速度定数から反応工学的手法を用いて高炉内の反応状況を計算機上で再現する技法がある。これを用いて、高炉内の高さ方向の温度分布を計算し、その結果から熱保存帯の温度も推定できる。
(従来技術)
非特許文献4のように直接、炉高方向の温度分布を測定する方法や特許文献1の実験的手法を用いる方法では、大掛かりな設備を必要とし、試験頻度も限られるという問題があった。一方、非特許文献5のように、数値シミュレーションによる推定方法では、モデル化に際する単純化や計算に使用するパラメータを精度よく推定することが困難なために、熱保存帯温度の推算結果の信頼性に問題があった。
非特許文献6には、非特許文献7に開示されたコークス反応シミュレータ(以下、CRS炉とも称す)を用いてフェロコークスのガス化反応開始温度を測定し、それがBIS炉試験で得られる熱保存帯温度の測定値とよい相関があることが示されている。
実開昭59−191597号公報
小野、「Rist操業線図(I)」、鉄と鋼、日本鉄鋼協会 Vol.79, No.9, 1993, pp.N618-N624. 内藤他、「高反応性コークス使用による高炉内反応向上技術」、鉄と鋼、日本鉄鋼協会, Vol.87、No.5、2001, pp.357-364. NAKANO et al, "Non-spherical Carbon Composite Agglomerates: Lab-scale Manufacture and Quality Assessment", ISIJ International, Vol.44, 2004, pp.2079-2085 高田他、「垂直ゾンデによる高炉内焼結鉱の還元粉化状況の検討」、鉄と鋼、日本鉄鋼協会, Vol.72、1986、pp.203-209. 埜上、「高炉数学モデルの進歩と実操業への展開」、鉄と鋼、日本鉄鋼協会、Vol.89、2003、pp.211-220. 樋口他、「フェロコークスによる高炉内低温度域でのガス化、還元反応の促進」、鉄と鋼、日本鉄鋼協会、Vol.98、2012、pp.517-525. 横山他、「高反応性コークス反応後強度の評価」、CAMP−ISIJ、日本鉄鋼協会、Vol.18、2005、pp.978.
非特許文献6は、フェロコークスにおいてガス化反応開始温度の測定値を用いてその高炉使用時の熱保存帯温度を簡易に推定できる可能性を示唆する。しかし、その推定値の正しさを保証するにはBIS炉による確認実験がなお必要であり、簡易な推定方法と呼べるレベルには達していない。また、含炭塊成鉱などのその他の炭材反応性の高い炭材を含有する装入物を用いる場合、あるいは、それらとコークスとが混合して使用される現実的な操業条件においての熱保存帯温度の変化にも言及がない。
本発明は、すべてのコークスまたは反応性の高い炭材を含有する装入物に対して熱保存帯温度を推定できる、BIS炉での検証が不要な簡易な高炉の熱保存帯温度の推定方法を提供することを目的とする。
本発明者は、高炉の熱保存帯温度が、(1)式の平衡で決まるガス組成における、コークスおよびコークスよりも反応性の高い炭材を含有する装入物のガス化反応開始温度と等しくなる、という新しい仮説を着想した。そして、実施例で後述するように、種々の形態でコークスおよびコークスよりも炭材反応性の高い装入物について、その仮説の正しさを検証した。
本願発明は、かかる検討の結果に基づいて完成されたもので、その骨子は以下のようである。
(1)次のS01〜S03のステップを有する、コークスまたはコークスよりも炭材反応性の高い装入物を単独で使用した場合の高炉の熱保存帯温度の推定方法。
S01:鉄/酸化鉄平衡(FeO+CO=Fe+CO2)における反応温度と還元ガスの酸素ポテンシャルとの第一の対応関係を定めるステップ。
S02:前記コークスまたは前記装入物の単独のガス化反応開始温度と該ガス化反応開始温度を定めたときの還元ガスの酸素ポテンシャルとの第二の対応関係を定めるステップ。
S03:温度-ガス利用率図における前記第一の対応関係と前記第二の対応関係との交点の温度を前記コークスまたは前記装入物を単独で用いた場合の高炉の熱保存帯温度と推定するステップ。
(2)次のS04およびS05のステップを有する高炉の熱保存帯温度の推定方法。
S04:(1)に記載の方法を用いて、高炉に使用予定のコークスおよびコークスよりも炭材反応性の高い装入物のそれぞれを単独で使用した場合の高炉の熱保存帯温度を推定するステップ。
S05:S04で定めた熱保存帯温度ならびに高炉に使用予定の前記コークスおよび前記装入物のそれぞれの使用比率に基づいて、当該使用比率で前記コークスおよび前記装入物を用いた場合の高炉の熱保存帯温度を推定するステップ。
ここに、前記還元ガスの酸素ポテンシャルとは、還元ガスに含まれるCOガスとCO2ガスとのCO2/CO比(K)、COガスとCO2ガスとの和におけるO/C比(X)、CO2/(CO+CO2)として定義されるガス利用率(Η)のいずれでもよい。
熱保存帯における還元ガスの酸素ポテンシャルを(1)式の平衡から決定することによって、BIS炉などの高炉反応を直接シミュレートする試験装置で熱保存帯温度との対応関係を検証する必要がないので、熱保存帯温度の推定に際して、試験経費、所要時間が節約できる。逆に、リソース一定のもとでは試験頻度を増やすこともできる。即ち、本発明によれば、すべてのコークスまたはコークスよりも反応性の高い炭材を含有する装入物に対して熱保存帯温度を推定できる、BIS炉での検証が不要な簡易な高炉の熱保存帯温度の推定方法を提供することができる。
本願発明の熱保存帯温度の推定方法を説明するための温度−ガス利用率図。 高炉内の羽口からストックライン(SL)までの炉高と炉内温度の関係を説明する図であって、図中のθGFはガス化反応開始温度を意味する。 ガス化反応開始温度を測定するための装置の一例。 ガス化反応開始温度を決定するための質量減少曲線およびカーボン消費速度曲線の測定例。 コークスおよび種々の装入物についてガス化反応開始温度のガス組成による変化の例を示す図。 各種装入物とコークスを混合した場合の熱保存帯温度のBISによる実測値と、実施例1および比較例の推定値とを比較した図。 装入物Aとコークスを混合した場合の熱保存帯温度のBISによる実測値と実施例2の推定値とを比較した図。
(定義)
炭材反応性とは、(2)式のソルーションロス反応、または酸化鉄の直接還元によって、コークスまたは装入物中に含有される炭材中の炭素がガス化する程度を言う。
C+CO2=2CO ・・・(2)
炭材反応性が高いとは、高炉で通常用いられるコークスに対してガス化の程度が大きいことを言う。装入物とは、高炉製銑法で使用される原燃料の総称である。炭材反応性がコークスより高い装入物には、フェロコークスや含炭塊成鉱がある。ここでは、炭材反応性がコークスより高い装入物を、以下、単に炭材高反応性装入物、または単に装入物と呼ぶこともある。
<技術思想>
まず、図1、2を用いて、本発明に至った技術思想を説明する。
(着想)
本発明者は、CAMP-ISIJ, 26(2013), p.17、特にその図8で報告したように、含炭塊成鉱中の炭素のガス化反応開始温度はブードア平衡にある一方、高炉原料中最も反応性が低いコークス中のそれはブードア平衡になく、コークスの反応性が支配する速度律速となることを知見した。
かかる知見から、炭材高反応性装入物中の炭材のガス化反応開始温度は、図1のL2(コークス:高炉原料中最も反応性が低い場合)とL1(ブードア平衡:ガス組成が平衡に達するだけの充分に大きく反応性を有する場合)との間にあって、該装入物中の炭材の反応性を反映した位置(たとえば、図1中のL3)に存在すると考えた。そして、熱保存帯においてFe−FeO平衡(L0)が、ガス化の際のガスの酸素ポテンシャルを決定しているとすれば、熱保存帯の温度はL0とL3の交点P3となる筈と着想した。
本願発明は、このような着想に基づいてなされたものである。
(仮説)
前述の着想について技術的に分析すれば、それは次の2つの前提から成ることが判る。
熱保存帯の還元ガスと装入物の反応は、Fe-FeO反応と平衡状態(鉄/酸化鉄平衡)にあるとする(前提1)。すると、熱保存帯の還元ガスの:CO/CO2比は反応式(1)の平衡定数:Kとして決定できる。
FeO+CO=Fe+CO2 ・・・(1)
一方、装入物中の炭材の炭素が還元ガス中のCO2と反応する反応(ソルーションロス反応:(2)式)は、そのガス化は炭材の反応性を反映した速度的現象である。従って、その速度は、温度、還元ガスのCO/CO2比で主に決まる。ここに、熱保存帯温度は、熱保存帯の還元ガス(要件1できまるCO/CO2比を有する)条件において、当該炭材がガス化反応を開始(昇温の場合)/終了(降温の場合)する温度(θGF)と等しくなるとする(前提2)。
C+CO2=2CO ・・・(2)
(前提の妥当性)
前提1は、以下の理由から妥当なものと認められる。
まず、熱保存帯では、ウスタイトが炭素によって鉄に還元される反応が、平衡になっている領域であるため、反応式は以下の(3)式で理論上は記載できる。
FeO+C=Fe+CO ・・・(3)
一方で、熱保存帯では(2)式に示すソルーションロス反応も平衡になっている。また、(1)式と(2)式を合わせれば(3)式を得ることができるが、この(3)式の反応が平衡になるためには(1)式と(2)式が平衡である必要がある。即ち、熱保存帯の還元ガスの反応は、Fe−FeO反応と平衡状態にある必要がある。
前提2は、熱保存帯の形成機構から考えて妥当である。すなわち、炭材のガス化の開始は、鉄の還元が、大きな吸熱反応である(3)式の直接還元でも進行を開始することを意味する。すると、リヒャルトの部分熱収支(P. REICHARDT: Arch. Eisenhuttenwes., 1 (1927) p.77)において指摘されているように、ガス化反応開始温度以上では、固気の熱交換に加えて、還元反応の吸熱作用の付加により、急速な温度低下が起こる。これに対して、その温度以下では(1)式の間接還元反応は発熱に作用するので、固気の熱交換と相殺して温度低下は緩慢になる。
FeO+C=Fe+CO ・・・(3)
これを図2に高炉炉内温度の変化として模式的に示した。破線は、鉄の還元反応を除いたガスと固体の熱置換のみの温度変化を示す。これに対して、実線は鉄の還元反応に伴う反応熱を考慮した場合を示す。すなわち、ガス化反応開始温度(θGF)以上の炉下部(領域I)では、ガス対流伝熱と鉄の直接還元反応により、羽口(温度θTF)から上部に向けて、破線よりも急速に温度が低下する。一方、ガス化反応開始温度(θGF)以下となるとガス化反応が終息し、鉄の還元は発熱に転じ、ガス対流伝熱による温度低下とこの発熱が概ねバランスする。このとき、破線よりも温度降下が緩慢となり、温度変化が停留する状態(領域II)が形成される。さらに、還元反応が終息するとガス対流伝熱の影響のみを反映した温度低下領域(領域III)に戻り、SLにおいて温度θSLに至る。以上の3つの領域推移によって、領域IIが比較的位置による温度変化が少ない熱保存帯として把握される。ここに、領域IIの温度、厳密には領域Iに接する領域IIの温度θTRZはθGFに等しくなる。
以上より、これら2つの前提は妥当なものであるから、本発明によって炭材高反応性装入物を使用した場合の、熱保存帯温度を推定することも妥当と言える。また、前提1、2は還元材がコークスの場合でも成立するため、本発明によって、装入物だけでなくコークスの熱保存帯温度を推定することも、妥当である。
<実施形態>
(第1の実施形態)
まず、コークスまたは装入物が一種のみの場合の、高炉の熱保存帯温度の推定方法について説明する。具体的には、次のS01からS03の3つのステップを有する。
(S01:鉄-ウスタイト平衡)
本発明は、熱保存帯におけるコークスまたは装入物のガス化反応が、鉄-ウスタイト反応と平衡であると仮定するところに特徴がある。これにより、熱保存帯おけるコークスまたは装入物内の炭材のガス化の主要な条件の一つを、実験によらず決定でき、熱保存帯の温度をS03で後述する簡易な方法で推定可能とする。
(1)式の鉄/ウスタイト平衡から、反応温度と還元ガスの酸素ポテンシャルとの対応関係(第一の対応関係)が定まる。すなわち、この第一の対応関係は、系の温度(絶対温度:T)が決まれば、(1)式の平衡定数K(=CO/CO2の分圧比)が熱力学的に決まる。たとえば、(4)式(松下ら編:冶金物理化学、丸善、(1970)137頁)の平衡定数の式を使用できる。
logK=381/T−2.1101・logT+0.395×10−3T+5.357・・・(4)
(S02:ガス化反応開始温度)
本発明は、測定対象のコークスまたは装入物中の炭材のガス化反応の開始温度を、簡便な試験装置を用いて高炉内に近い条件で実験的に定めることを特徴とする。簡便な試験装置を用いることで、従来の高炉型反応シミュレータを用いる場合に比較して、試験頻度の増加が可能となる。また、高炉内に近い条件で実験的に定めることによって、精度の高い推定が難しい、反応速度定数や反応界面積を使用する数学モデルによる計算機シミュレーションよりも、精度が高いガス化反応開始温度を求めることができる。
炭材のガス化は速度論的に決まる現象である。従って、ガス化反応開始温度は、ガスの酸素ポテンシャル、昇温速度、ガス流速およびコークスまたは装入物やその粒度に依存する可能性がある。本法では、これらのうち、ガスの酸素ポテンシャルは実験変数としてガス化反応開始温度への影響を調査する。また、昇温速度は、それが過大であると試料内の温度が不均一となり精度の高い測定ができない。実施例では、高炉の塊状帯の昇温速度と概ね同じ10℃/分を採用した。ただし、試料内温度の均一性が保たれる範囲において、この昇温速度は10℃/分に限定されない。ガス流速は、粒子境膜内での試料への伝熱および反応ガスの拡散の影響が出ないように、充分に大きい範囲でかつ経済的な量とする。具体的には、10〜30NL/分が好ましい。実施例では、20NL/分を採用した。また、コークスまたは装入物の粒度は、試料内温度の均一性が保たれる範囲において、コークスまたは装入物の実際の粒度に近い粒度とするのがよい。具体的には、10〜30mmが好ましい。実施例では、10〜13mmとした。なお、コークスまたは装入物の粒度は、装入物に固有の特性と考える。
図3を参照して、ガス化反応開始温度の測定法の一態様を示す。これは、非特許文献6で開示された方法に準拠する。
試料の準備:10〜13mmに整粒したコークスまたは装入物を200g使用する。
実験装置:CRS炉100として、図3に示す、熱天秤装置の一種を用いる。
CRS炉100は内側反応管11と外側反応管13の二重管構造となっている。流通ガスは外側反応管13の上部から導入され、外側反応管13の周囲に設けられた電気炉ヒーター15、および内側反応管11の底部に敷き詰められたアルミナ球17によって、予熱される。コークスまたは装入物19はアルミナ球17の上に配置されて流通ガスと反応し、反応後の排ガスは内側反応管11の上部から排出される。
内側反応管11と外側反応管13は吊線21を介して天秤23に吊り下げられており、反応による質量の変化を天秤23が測定する。また、内側反応管11内には熱電対25が設けられており、反応時の温度を測定する。
CRS炉100は、反応ガスによる反応に伴う質量変化と排ガス成分が同時に測定できる構造が好ましい。
実験手順:整粒した炭材を内側反応管11内に装入し、10℃/分で1200℃まで昇温させ、その間の質量変化や排ガス分析によるカーボン反応率を測定する。ガス条件はCO−CO2−50%N2、20NL/分とし、試験期間中はガス組成を所定のCO2/(CO+CO2)で一定とする。その際、カーボンの消費開始温度は、(5)式で計算されるカーボンの消費速度が0.04gC/分と顕著となった温度と定義する。
カーボン消費速度(gC/min)=12/22.4×((CO+CO )×V×N /N −(CO+CO )×V)/100 ・・・(5)
ここに、
CO、CO :COの出側、入側の濃度(%)
CO2 、CO2 :CO2の出側、入側の濃度(%)
2 、N :N2の出側、入側の濃度(%)
:入側のガス流量(NL/min)
ガス化反応開始温度の決定:還元ガスのあるCO2/CO比(酸素ポテンシャル)における、カーボン消費速度および質量変化率に基づくガス化速度の測定例を、図4に示す。図4の横軸は温度、縦軸はカーボン消費速度および質量変化率である。この例では、装入物Aと装入物Bで、温度が1009℃と904℃において、それぞれカーボン消費速度が0.04gC/minに達している。この温度をガス化反応開始温度とする。なお、カーボン消費速度の代わりに、質量変化率を用いても同様の結果が得られるので、質量変化率をガス化反応開始温度の決定指標に用いることもできる。ただし、この場合、炭材内にカーボン以外の揮発分やセメント、水分などを含有する場合、それらの影響量を予め評価しておく必要がある。
第二の対応関係:酸素ポテンシャルを種々に変えた同様の試験を行い、還元ガスの酸素ポテンシャルとガス化反応開始温度との対応関係を求める。
(S03:熱保存帯温度の推定)
S01で定めた第一の対応関係と、S02で定めた第二の対応関係を、温度-酸素ポテンシャルの図上に描き、その交点を、コークスまたは装入物19を単独で使用した場合の、高炉の熱保存帯温度の推定値とする。
図1でこの手順を説明する。図1では、横軸をガス利用率、縦軸を温度としている。L0は、S01で定めた第一の対応関係を示す。L3は、S02で定めた第二の対応関係を示す。L0とL3の交点P3が熱保存帯温度の推定値となる。ここに、横軸はガス利用率に限らない。ガスの酸素ポテンシャルを表現する指標であればよく、CO2/CO比(K)やCOガスとCO2ガスとの和におけるO/C比(X)とすることもできる。
コークスおよび各種装入物の、単独のガス化反応開始温度の、ガス組成による変化の例を、図5に示す。図5の測定結果に基づいて決定した、コークスまたは各種装入物の単独の熱保存帯温度の推定値を表1に示す。ここに、装入物Aおよび装入物Bは、酸化鉄とカーボンの近接化効果でカーボン反応性を高めた含炭塊成鉱である。装入物Cは、フェロコークスであって、金属鉄触媒効果でカーボン反応性を高めた高反応性コークスの一種と言える。本発明の対象とする装入物は、装入物に含まれる炭材中のカーボンの反応性が通常のコークスに比較して高ければよく、これらに限定されない。
Figure 0006673114
高反応性装入物を使用した場合の熱保存帯の温度は、反応性の低いコークスの1030℃(図1および図5のθcoke)とブードア平衡の705℃(図1および図5のθeq)との間となる。従ってS02におけるガス組成は、ガス利用率で0.27(図1および図5のηcoke)から0.38(図1および図5のηeq)の範囲で測定すれば充分である。
むしろ、その範囲において、細かく条件を変化させるほうが良い。これは、図5に示す含炭塊成鉱(装入物Aや装入物B)のように、CO2/(CO+CO2)が0.3以下ではほぼ理論下限(ブードア平衡)の低いカーボン消費開始温度を示すが、CO2/(CO+CO2)が0.4付近では、カーボン消費開始温度が理論下限から大きく乖離する装入物もあるためである。これは、カーボン消費反応に鉄触媒の存在が大きく関連していることを示す。本発明では、このような影響も考慮に入れた精緻な熱保存帯温度の推定が可能である。
各種装入物の高炉での単独の使用は、安定した高炉操業が可能な鉄-炭素のバランスを考慮していないので、実現可能でないことがある。従って、ここで推定される各種装入物を単独で用いた場合の高炉の熱保存帯温度は、あくまで仮想値であって、直接検証できる値ではない。
(第2の実施形態)
通常の高炉操業においては、適切な鉄-炭素のバランスが実現するように、コークスを主な炭素源として、それに複数の炭材反応性の高い装入物が混合されることになる。この場合、次のS04およびS05の手順で熱保存帯温度(θ)を推定できる。
まず、S04として、高炉に使用予定のコークスおよびコークスよりも炭材反応性の高い装入物をそれぞれ単独で使用した場合の高炉の熱保存帯温度(θi)を前記S01〜S03の手順で推定する。
次に、S05として、高炉に使用予定のコークスおよびコークスよりも炭材反応性の高い装入物のそれぞれの使用比率に基づいて、高炉の熱保存帯温度(θ)を推定する。たとえば、(6)式に示すように、それぞれ単独の熱保存帯温度(θi)を使用比率(ai)で比例配分するのがよい。ここに、iは装入物の種類を表し、コークスを含む。
θ=Σi(ai×θi) ・・・(6)
使用比率aiは、カーボン等量の比率を用いるのがよい。すなわち、全炭素入量に対する該装入物からの炭素入量の比率を用いるのがよい。
(変形例)
前記S02では、対象コークスまたは装入物の単独のガス化反応開始温度を測定する。通常の高炉操業においては、コークスが主に使用され、反応性の高い装入物の使用比率は10質量%を越えることはない。従って、測定に供する試料をコークスと反応性の高い装入物との混合物、たとえばその比率をコークス:装入物=9:1とし、ガス化反応開始温度を測定してもよい。
そして、炭材高反応性装入物の、コークスに対して1質量%あたりのガス化反応開始温度の低減効果(Δθi)を、算出しておく。
この場合、S05における複数の装入物を使用する場合の、高炉の熱保存帯温度の推定は、(6)式に代えて、各装入物の質量%(wi)、ガス化反応開始温度の低減効果(Δθi)およびコークス単独の場合の熱保存帯温度(θcoke)で表現された、次の(7)式となる。ここに、iは炭材高反応性装入物の種類を表し、コークスを含まない。
θ=θcoke+Σi(wi×Δθi) ・・・(7)
本変形例においても、カーボン等量を用いて、前記Δθiおよびwiを求める方がよい。
鉄、炭素バランスの観点から、炭材高反応性装入物のみの高炉操業は、通常実現しない。従って、第1の実施形態で装入物を単独で使用した場合に、推定した熱保存帯温度はBIS炉等を用いて直接検証することができない。そこで、本実施例では第2の実施形態を直接検証した試験結果を示し、第1の実施形態の妥当性は、この試験結果から間接的に検証した。具体的には、鉄-炭素使用量が実現可能なある一定の条件内において、本発明による熱保存帯の推定値と、BIS炉を用いた実験で求めた熱保存帯の推定値を比較し、両者が概ね一致することを示した。
(実施例1:装入物の種類を変えた場合)
本実施例に用いた装入物、BIS炉による熱保存帯温度の測定方法と結果、および、CRS炉によるガス化反応開始温度の測定方法と、CO:CO2=50%:50%のガス条件における測定結果(比較例)とは、非特許文献6に開示したものである。
試料準備:炭材高反応性装入物として、鉄分および成型方法を変えた6種類のフェロコークスを準備した。その組成を表2に示す。
Figure 0006673114
BIS炉による熱保存帯温度の実測:通常コークス(FC:87.8mass%)を50g/ch(炭素分43.9 g/ch)と固定して、全装入鉄分269g/ch、全装入炭素分87.8g/chが一定となるように、前記フェロコークス、焼結鉱(Fe:58.1mass%)を配合した。このときの配合条件を表3に示す。なお、いずれの条件でもフェロコークスからの炭素入量は43.9 g/chと一定であり、カーボン等量におけるコークスとフェロコークスの比率は、ともに、0.5である。この条件でBIS炉試験を行い、それぞれの装入物の熱保存帯温度を測定した。この値を高炉操業での実際の値と見做した。
Figure 0006673114
本発明の方法による熱保存帯温度の推定:上述した本発明の方法に従った。それぞれの単独の装入物に対して、ガス条件を変えてCRS炉試験を行い、ガス化反応開始温度とガス条件との関係を求めた。一方、(4)式の平衡条件から平衡ガス組成と温度の関係を求めた。そして、両者より、それぞれの装入物を単独で使用した場合の、仮想的な熱保存帯温度を推定した(表3の「フェロコークス単独」に対応する温度)。なお、フェロコークスは製造面の制約から配合石炭種を通常コークスと大きく変えており、No1,No2において通常コークスよりも炭材反応性が劣る結果となった。次に、この推定値、および同様に推定した通常コークス単独の熱保存帯温度(1030℃)、カーボン等量におけるコークスとフェロコークスとの使用比率(ともに0.5)から、(6)式に基づいて、表3の条件におけるそれぞれの熱保存帯温度を計算した(表3の「混合」に対応する温度)。その結果を本発明(実施例1)の推定値とした。
比較例による熱保存帯温度の推定:非特許文献6に記載の、CO:CO2=1:1のガスを使用したときの、ガス化反応開始温度を熱保存帯温度と推定し、これを比較例の推定値と呼ぶ。
試験結果の対比:これらの測定、推定結果を比較して図6に示す。図6から判るように、実施例1による熱保存帯温度の推定値は、BIS炉による実測値とよく一致している。従って、本発明によれば、CRS炉の測定のみで熱保存帯温度が推定できる。また、通常コークスとフェロコークスを混合した場合の熱保存帯温度が推定できたということは、この推定の根拠とした、フェロコークス単体の熱保存温度の推定も妥当であるということが、間接的に検証できた。
一方、ガス組成を1:1で固定したときの熱保存帯温度(比較例)は、BIS炉による実測値と相関関係はあるものの、温度自体にはズレがある。従って、このズレを補正するために、比較例では、さらにBIS炉を用いた実測が必要であることが分かった。
(実施例2:装入物Aの混合比率を変えた場合)。
次に、表1中の装入物A(含炭塊成鉱、鉄分含有量は38mass%)の混合比率を変えた場合を検討した。ここに、配合は、装入鉄分269g/ch、装入炭素分87.8g/chが一定となるように、通常コークス(FC:87.8mass%)、焼結鉱(Fe:58.1mass%)および装入物Aの比率を調整した。その原料配合条件を表4に示す。
Figure 0006673114
次に、実施例1と同様に、(6)式により推定した、熱保存帯温度とBIS炉で直接測定した熱保存帯温度との相関を図7に示す。図7に示すように、両者はよく一致した。従って、本発明によれば、実施例2のように混合比率を変えた場合においても、正しく熱保存帯温度を推定できることが分かった。
(実施例3:複数の装入物を用いた場合)
次に、表1中の装入物Aと表1中の装入物C(フェロコークス、鉄分含有量は43mass%)とを同時に使用する場合を検討した。ここに、原料配合は、装入鉄分269g/ch、装入炭素分87.8/chとなるように、通常コークス、焼結鉱、装入物Aおよび装入物Cを、それぞれ、80.0g/ch、426.2g/ch、22.4g/chおよび30.0g/chとした。同様に、(6)式により推定した熱保存帯温度は、995℃となった。一方、BIS炉で直接測定した熱保存帯温度は993℃となった。両者はよく一致し、実施例3のように複数の炭材反応性の高い装入物を使用する場合であっても、本発明によって熱保存帯温度が精度よく推定できることが分かった。
11…内側反応管、13…外側反応管、15…電気炉ヒーター、17…アルミナ球、19…コークスまたは装入物、21…吊線、23…天秤、25…熱電対、100…CRS炉。

Claims (2)

  1. 次のS01〜S03のステップを有する、コークスまたはコークスよりも炭材反応性の高い装入物を単独で使用した場合の高炉の熱保存帯温度の推定方法。
    S01:鉄/酸化鉄平衡(FeO+CO=Fe+CO2)における反応温度と還元ガスの酸素ポテンシャルとの第一の対応関係を定めるステップ。
    S02:前記コークスまたは前記装入物の単独のガス化反応開始温度と該ガス化反応開始温度を定めたときの還元ガスの酸素ポテンシャルとの第二の対応関係を定めるステップ。
    S03:温度-ガス利用率図における前記第一の対応関係と前記第二の対応関係との交点の温度を前記コークスまたは前記装入物を単独で用いた場合の高炉の熱保存帯温度と推定するステップ。
  2. 次のS04およびS05のステップを有する高炉の熱保存帯温度の推定方法。
    S04:請求項1に記載の方法を用いて、高炉に使用予定のコークスおよびコークスよりも炭材反応性の高い装入物のそれぞれを単独で使用した場合の高炉の熱保存帯温度を推定するステップ。
    S05:S04で定めた熱保存帯温度ならびに高炉に使用予定の前記コークスおよび前記装入物のそれぞれの使用比率に基づいて、当該使用比率で前記コークスおよび前記装入物を用いた場合の高炉の熱保存帯温度を推定するステップ。
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