JP6672658B2 - 温度管理装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、輸送の対象となる収容箱の内部温度を管理する技術に関する。
従来から、配送する荷物を適温に保つための技術が知られている。例えば、特許文献1には、1台の輸送トラックで常温荷物と冷蔵(冷凍)荷物を輸送する場合に、冷蔵又は冷凍荷物の輸送に断熱ボックスを使用し、断熱ボックス内の個々の荷物に温度センサを取り付けるシステムが開示されている。また、特許文献2には、トラックの積載空間(荷台)内を移動自在な仕切り板により2つに分割し、それぞれの分割空間を空調装置により温度管理する技術が開示されている。
特開2007−331937号公報 特開平10−059057号公報
荷物を収容する収容箱に付けられた温度センサの温度情報をサーバ等で一元管理し、温度調整が必要な収容箱がある場合にその旨を運転手に警告するシステムでは、温度の変化スピードが収容箱ごとに異なるため、警告の要否や警告レベルの決定が難しいという問題がある。そこで、本発明は、輸送される収容箱の内部温度の調整の要否を的確に判定することが可能な温度管理装置を提供することを主な目的とする。
本発明の1つの観点では、温度管理装置は、収容箱の各々の輸送時の内部温度を測定する温度測定部が測定した温度情報を取得する温度情報取得部と、前記収容箱の内部温度の輸送時の許容温度に関する情報を記憶する記憶部と、前記収容箱の各々について、前記温度情報が示す温度の変化傾向に基づき、当該収容箱の内部温度が、前記許容温度から外れるか否かを予測する予測部と、前記予測部の予測結果に基づき、前記収容箱の内部温度の調整の要否を判定する判定部と、を備え、前記記憶部は、前記許容温度に関する情報として、前記収容箱ごとの内部温度に関する閾値を記憶し、前記予測部は、前記温度情報が示す温度が前記閾値に達した前記収容箱を対象に、前記変化傾向に基づき、当該収容箱の内部温度が、前記許容温度から外れるか否かを予測する
上記温度管理装置の一態様では、温度管理装置は、前記収容箱の内部温度の調整が必要と前記判定部が判定した場合に、出力部による警告の出力を実行する警告制御部をさらに備え、前記警告制御部は、前記変化傾向に応じて、前記警告の態様を変える。
本発明の他の観点では、温度管理装置は、収容箱の各々の輸送時の内部温度を測定する温度測定部が測定した温度情報を取得する温度情報取得部と、前記収容箱の内部温度の輸送時の許容温度に関する情報を記憶する記憶部と、前記収容箱の各々について、前記温度情報が示す温度の変化傾向に基づき、当該収容箱の内部温度が、前記許容温度から外れるか否かを予測する予測部と、前記予測部の予測結果に基づき、前記収容箱の内部温度の調整の要否を判定する判定部と、を備え、前記予測部は、前記収容箱の開閉が行われたと判定した場合、当該収容箱の内部温度が前記許容温度から外れるか否かの予測を一時停止し、前記予測部は、前記温度情報が示す温度の変化率の大きさが所定値以上であって、前記収容箱を輸送する車両が停車したと判定した場合に、前記収容箱の開閉が行われたと判定する。
本発明の他の観点では、温度管理装置は、収容箱の各々の輸送時の内部温度を測定する温度測定部が測定した温度情報を取得する温度情報取得部と、前記収容箱の内部温度の輸送時の許容温度に関する情報を記憶する記憶部と、前記収容箱の各々について、前記温度情報が示す温度の変化傾向に基づき、当該収容箱の内部温度が、前記許容温度から外れるか否かを予測する予測部と、前記予測部の予測結果に基づき、前記収容箱の内部温度の調整の要否を判定する判定部と、を備え、前記予測部は、前記収容箱の開閉が行われたと判定した場合、当該収容箱の内部温度が前記許容温度から外れるか否かの予測を一時停止し、前記予測部は、前記温度情報が示す温度の変化率の大きさが所定値以下になった場合に、前記予測を再開する。
本発明の他の観点では、温度管理装置は、収容箱の各々の輸送時の内部温度を測定する温度測定部が測定した温度情報を取得する温度情報取得部と、前記収容箱の内部温度の輸送時の許容温度に関する情報を記憶する記憶部と、前記収容箱の各々について、前記温度情報が示す温度の変化傾向に基づき、当該収容箱の内部温度が、前記許容温度から外れるか否かを予測する予測部と、前記予測部の予測結果に基づき、前記収容箱の内部温度の調整の要否を判定する判定部と、前記収容箱へ追加投入する温度調整材の種類及び個数を決定する決定部と、を備える。
上記温度管理装置の他の一態様では、前記決定部は、前記収容箱の内部温度が前記許容温度から外れると前記予測部が予測した場合に、当該収容箱へ追加投入する温度調整材の種類及び個数を決定し、前記温度情報取得部は、前記温度調整材が収容された収容箱の内部温度を測定する温度測定部が測定した温度情報をさらに取得し、前記決定部は、前記温度調整材が収容された収容箱の内部温度を示す温度情報に基づき、前記内部温度が前記許容温度から外れると予測された収容箱へ追加投入する温度調整材の種類及び個数を決定する。
上記温度管理装置の他の一態様では、前記決定部は、前記内部温度が前記許容温度から外れると予測された収容箱の残りの輸送時間に基づき、当該収容箱へ追加投入する温度調整材の種類又は個数の少なくとも一方を変更する。
上記温度管理装置の他の一態様では、温度管理装置は、前記収容箱の内部温度の調整が必要と前記判定部が判定した場合に、前記収容箱を輸送する車両内に存在する出力装置に対し、警告を出力するための指示信号を送信する通信部をさらに備える。
本発明のさらに別の観点では、収容箱の内部温度の輸送時の許容温度に関する情報を記憶する記憶部を参照するコンピュータが実行するプログラムであって、前記収容箱の各々の内部温度を測定する温度測定部が測定した温度情報を取得する温度情報取得部と、前記収容箱の各々について、前記温度情報が示す温度の変化傾向に基づき、当該収容箱の内部温度が、前記許容温度から外れるか否かを予測する予測部と、前記予測部の予測結果に基づき、前記収容箱の内部温度の調整の要否を判定する判定部として前記コンピュータを機能させ、前記記憶部は、前記許容温度に関する情報として、前記収容箱ごとの内部温度に関する閾値を記憶し、前記予測部は、前記温度情報が示す温度が前記閾値に達した前記収容箱を対象に、前記変化傾向に基づき、当該収容箱の内部温度が、前記許容温度から外れるか否かを予測する
本発明のさらに別の観点では、収容箱の内部温度の輸送時の許容温度に関する情報を記憶する記憶部を参照するコンピュータが実行するプログラムであって、前記収容箱の各々の内部温度を測定する温度測定部が測定した温度情報を取得する温度情報取得部と、前記収容箱の各々について、前記温度情報が示す温度の変化傾向に基づき、当該収容箱の内部温度が、前記許容温度から外れるか否かを予測する予測部と、前記予測部の予測結果に基づき、前記収容箱の内部温度の調整の要否を判定する判定部として前記コンピュータを機能させ、前記予測部は、前記収容箱の開閉が行われたと判定した場合、当該収容箱の内部温度が前記許容温度から外れるか否かの予測を一時停止し、前記予測部は、前記温度情報が示す温度の変化率の大きさが所定値以上であって、前記収容箱を輸送する車両が停車したと判定した場合に、前記収容箱の開閉が行われたと判定する
本発明のさらに別の観点では、収容箱の内部温度の輸送時の許容温度に関する情報を記憶する記憶部を参照するコンピュータが実行するプログラムであって、前記収容箱の各々の内部温度を測定する温度測定部が測定した温度情報を取得する温度情報取得部と、前記収容箱の各々について、前記温度情報が示す温度の変化傾向に基づき、当該収容箱の内部温度が、前記許容温度から外れるか否かを予測する予測部と、前記予測部の予測結果に基づき、前記収容箱の内部温度の調整の要否を判定する判定部として前記コンピュータを機能させ、前記予測部は、前記収容箱の開閉が行われたと判定した場合、当該収容箱の内部温度が前記許容温度から外れるか否かの予測を一時停止し、前記予測部は、前記温度情報が示す温度の変化率の大きさが所定値以下になった場合に、前記予測を再開する
本発明のさらに別の観点では、収容箱の内部温度の輸送時の許容温度に関する情報を記憶する記憶部を参照するコンピュータが実行するプログラムであって、前記収容箱の各々の内部温度を測定する温度測定部が測定した温度情報を取得する温度情報取得部と、前記収容箱の各々について、前記温度情報が示す温度の変化傾向に基づき、当該収容箱の内部温度が、前記許容温度から外れるか否かを予測する予測部と、前記予測部の予測結果に基づき、前記収容箱の内部温度の調整の要否を判定する判定部と、前記収容箱へ追加投入する温度調整材の種類及び個数を決定する決定部として前記コンピュータを機能させる。
本発明によれば、輸送される収容箱の内部温度の調整の要否を、個々の収容箱ごとに的確に判定することができる。
実施形態に係る温度管理システムの概略構成を示す図である。 断熱箱の第1構成例を示す。 第1構成例の断熱箱の不使用時での収納状態を示す。 断熱箱の第2構成例を示す。 第2構成例の断熱箱の収納に関する構成を説明する図である。 断熱箱の第3構成例を示す。 端末装置のブロック図である。 温度測定モジュールのブロック図である。 サーバ装置のブロック図である。 温度管理情報のデータ構造の一例を示す。 許容温度帯が5℃以下である断熱箱の通常時及び異常発生時のそれぞれでの温度変化のグラフを示す。 警告の出力に関するフローチャートである。 断熱箱の開閉がなかった場合の断熱箱の測定温度の時間変化を示すグラフと、断熱箱の開閉があった場合の断熱箱の測定温度の時間変化を示すグラフとをそれぞれ示す。 変形例に係る温度管理情報のデータ構造の一例を示す。 変形例に係る温度管理システムの概略構成を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る実施形態について説明する。
[システム構成]
図1は、実施形態に係る温度管理システム100の概略構成を示す図である。温度管理システム100は、配送車両1の荷台10に積載される断熱箱5の内部温度を管理するシステムであって、図1に示すように、主に、配送車両1と、配送車両1内に存在する端末装置2と、真空断熱材などの断熱材により内部空間を形成する断熱箱5と、端末装置2と通信を行うサーバ装置9とを有する。なお、荷台10には、荷台10内の温度調整を行う温調機が設けられていてもよい。
断熱箱5には、同一温度帯により保管されるべき1又は複数の荷物が収容されると共に、後述する温度測定モジュール7が取り付けられる。断熱箱5には、収容する荷物の劣化を防ぐために保たれるべき内部温度の帯域(「許容温度帯」とも呼ぶ。)が断熱箱5ごとに定められており、断熱箱5の内部温度を調整するための保冷材などの温度調整材8が適宜収容されている。本実施形態では、断熱箱5の内部温度が定められた許容温度帯に保たれるように、運転手による温度調整材8の追加が適宜行われる。これにより、電源を必要とすることなく、断熱箱5の内部温度が調整される。また、荷物が収容された断熱箱5に加えて、追加投入用の温度調整材8を収容するための断熱箱5も配送車両1内に載置されている。この場合、追加投入用の温度調整材8は、種類ごとに異なる断熱箱5に収容されてもよく、複数の種類で共通の断熱箱5に収容されてもよい。追加投入用の温度調整材8を収容する断熱箱5についても、荷物を収容する断熱箱5と同様、温度測定モジュール7が取り付けられている。断熱箱5は、本発明における「収容箱」の一例である。なお、複数の種類の温度調整材8が同一の断熱箱5に保管される例としては、一つの断熱箱5に、−25℃級の保冷材と、当該保冷材を凍結させておくためのドライアイスや−25℃級よりも低温域の保冷材(温度調整材8として転用可能)とが一緒に収容される場合などがある。
端末装置2は、例えばドライブレコーダーやナビゲーション装置などの車載機であって、温度測定モジュール7から送信される断熱箱5の内部温度に関する測定情報「Sd」を受信して記憶する。そして、端末装置2は、受信して記憶した未送信の測定情報Sdを含む車両情報「Sv」を、サーバ装置9へ送信する。また、端末装置2は、サーバ装置9から指示情報「Si」を受信した場合に、指示情報Siに基づき、断熱箱5の内部温度に関する警告を出力したり、温度調整材8の追加の指示を出力したりする。端末装置2は、本発明における「出力装置」の一例である。
温度測定モジュール7は、温度を測定する機能及び通信機能を有するモジュールであり、測定温度を含む測定情報Sdを一定又は不定の間隔又は継続的に端末装置2へ送信する。測定情報Sdには、後述するように、温度測定モジュール7が測定した温度情報に加え、温度測定の対象となる断熱箱5を特定するための識別情報(「箱ID」とも呼ぶ。)が含まれている。
サーバ装置9は、配送車両1の位置や配送ルート等を管理するサーバであり、端末装置2から車両情報Svを受信した場合に、各断熱箱5の内部温度が当該断熱箱5の許容温度帯から外れるか否かを予測する。そして、サーバ装置9は、断熱箱5の内部温度が当該断熱箱5の許容温度帯から外れると予測した場合に、当該断熱箱5の内部温度に関する警告や温度調整材8の追加を指示する指示情報Siを端末装置2に送信する。
[断熱箱の構造例]
次に、断熱箱5の構成例(第1〜第3構成例)について、図2〜図6を参照して説明する。ただし、これらに限定されるものではない。
図2(A)は、断熱箱5の第1構成例を示す。図2に示す断熱箱5は、主に、天面パネル11と、正面パネル12と、左面パネル13と、背面パネル14と、右面パネル15と、底面パネル16と、を有する容器本体10と、容器本体10のうち天面パネル11と左面パネル13と背面パネル14と右面パネル15と底面パネル16とを覆うように配置された外装袋30と、を備える。左面パネル13と右面パネル15とは、それぞれ、外装袋30に取り付けられている。天面パネル11と背面パネル14と底面パネル16と正面パネル12は、それぞれ、右面パネル15に不図示の連結部を介して回動可能に連結されており、正面パネル12を回動させることで片開き扉とすることができる。また、背面パネル14等の内部壁面には、物を収容することができる保持部19が複数設けられている。保持部19には、温度測定モジュール7が収容されてもよい。さらに、外装袋30の表面には、フック39と、後述する図3で図示する把持部38とが設けられる。
また、断熱箱5は、不使用状態では、折り畳んで収納することができる。この構成について説明する。図2(B)は、第1構成例に係る断熱箱5の左面パネル13、背面パネル14、及び右面パネル15を透過的に図示した俯瞰図であり、図2(C)は、背面パネル14及び右面パネル15のつなぎ目の構造を示す。図2(B)、(C)に示すように、背面パネル14は、左面パネル13に対して取り外し可能である一方、背面パネル14及び右面パネル15は布等を介して繋がれている。そして、背面パネル14は、右面パネル15と対向するように折り畳み自在である。同様に、天面パネル11及び底面パネル16は、右面パネル15側に折り畳み自在である。
図3(A)は、正面パネル12を取り外し、背面パネル14、天面パネル11及び底面パネル16を順に右面パネル15側に折り畳んだ状態の断熱箱5を示す。図3(A)の例では、右面パネル15に背面パネル14が重ねられた後、背面パネル14に面接触するように天面パネル11及び底面パネル16が重ねられる。図3(B)は、左面パネル13を右面パネル15側に平行移動させた場合の断熱箱5の状態を示す。図3(B)の状態では、左面パネル13の内壁に正面パネル12を重ねた後、容器本体10から外れた外装袋30を挟み込むように、正面パネル12及び左面パネル13を、右面パネル15側に寄せている。このように、第1構成例に係る断熱箱5は不使用状態では、好適に折り畳んで収納することができる。
図4(A)、(B)は、第2構成例に係る断熱箱5を示す。図4(A)に示すように、第2構成例に係る断熱箱5は、両面開き自在な構成となっており、第2構成例に係る正面パネル12は、左正面パネル12Lと、右正面パネル12Rとから構成される。左正面パネル12Lは、左面パネル13に対して回動可能に連結されており、右正面パネル12Rは、右面パネル15に対して回動可能に連結されている。
また、図4(B)に示すように、天面パネル11は、2つ折りの状態にして断熱箱5を開放することができる。図4(B)の例では、天面パネル11は、前側天面パネル11Fと、後側天面パネル11Rとから構成され、前側天面パネル11Fが後側天面パネル11Rとの連結部を軸にして外側に反転している。同様に、後側天面パネル11Rは、前側天面パネル11Fとの連結部を軸にして外側に反転することが可能である。このように、第2構成例に係る断熱箱5であっても、好適に荷物及び温度測定モジュール7を収容することができる。
また、第2構成例に係る断熱箱5についても、不使用時に折り畳み自在に構成されるとよい。図5(A)は、使用時における正面パネル12、左面パネル13、背面パネル14、右面パネル15、及び底面パネル16の配置を示す。また、図5(B)は、不使用時に正面パネル12、左面パネル13、背面パネル14、右面パネル15、及び底面パネル16を折り畳んだ状態の断熱箱5を示す。図5の例では、背面パネル14と左面パネル13、及び背面パネル14と右面パネル15が布などにより繋がれている。そして、断熱箱5を収納する場合、背面パネル14に底面パネル16を重ねた後、左面パネル13及び右面パネル15を順に重ねる。このように、第2構成例に係る断熱箱5であっても、好適に折り畳んで収納することができる。
図6(A)は、第3構成例に係る断熱箱5の前扉を閉じた状態の正面図を示し、図6(B)は、第3構成例に係る断熱箱5の前扉を開いた状態の正面図を示す。第3構成例では、正面パネル12は、左正面パネル12Lと、右正面パネル12Rと、下正面パネル12Bとから構成されている。左正面パネル12Lは、左面パネル13に対して回動可能に連結されており、右正面パネル12Rは、右面パネル15に対して回動可能に連結されている。また、下正面パネル12Bは、底面パネル16に対して回動可能に連結されている。天面パネル11の構成及び不使用時の折り畳み構造については、第2構成例と同一である。このように、第3構成例に係る断熱箱5であっても、荷物及び温度測定モジュール7を好適に収容することができる。
なお、断熱箱5は、輸送に用いられる際には作業者や確認者以外に開放されないように封をされていてもよい。封の方法としてはガムテープ等のテープ類、ストレッチフィルム、セキュリティシール、封印錠、封印環、ダイヤル式ロック、TSA(Transportation Security Administration)ロック、電子ロック等が考えられるがこれらに限られない。これらを用いることで、他者による断熱箱5内部の荷物の盗難や物品の混入を防止できる。封の方法として、断熱箱5の正面パネル12などの扉部を本体部に固定するようにテープ、ストレッチフィルムで巻いて固定する、扉部と本体部にまたがるようにセキュリティシールを貼る、扉部と本体部の両方に輪状の部材を配置してそれぞれの輪状部材をつなぐように封印錠、封印環、ダイヤル式、TSA式の錠で封をする、先端にダイヤル式、TSA式のロック機構を有するベルト状部材を扉部と本体部に設置し、それぞれをつなぎ固定する等の方法が考えられるが、これらに限定されない。
[端末装置の構成]
図7は、端末装置2のブロック図である。端末装置2は、主に、ディスプレイやランプなどの表示部21と、タッチパネルなどの入力部22と、記憶部23と、通信部24と、制御部25と、GPS受信機26と、音出力部27と、を備える。これらの各要素は、バスライン20を介して相互に接続されている。
記憶部23は、例えば、ハードディスク又はフラッシュメモリといったメモリによって構成され、制御部25が実行するプログラム及び制御部25が実行する処理に必要な情報を記憶する。記憶部23は、制御部25の制御に基づき、各温度測定モジュール7から受信した測定情報Sdを記憶する。
通信部24は、制御部25の制御に基づき、荷台10内の断熱箱5に取り付けられた温度測定モジュール7から測定情報Sdを受信する。また、通信部24は、制御部25の制御に基づき、サーバ装置9に未送信の測定情報Sdを含む車両情報Svを、サーバ装置9へ送信する。さらに、通信部24は、サーバ装置9により、指示情報Siを受信する。GPS受信機26は、配送車両1の現在位置を示す位置情報を生成する。
制御部25は、図示しないCPU、ROM及びRAMなどを備え、記憶部23に記憶されたプログラムを実行することで、端末装置2内の各構成要素に対して種々の制御を行う。例えば、制御部25は、荷台10内の断熱箱5に取り付けられた温度測定モジュール7から送信される測定情報Sdを、通信部24により受信して記憶部23に記憶させる。そして、制御部25は、所定の送信タイミングに基づき、サーバ装置9に未送信の測定情報Sd、配送車両1の位置情報、及び配送車両1の識別情報などを含む車両情報Svを、通信部24によりサーバ装置9に送信する。また、制御部25は、通信部24が指示情報Siを受信した場合に、指示情報Siに基づき、断熱箱5の内部温度に関する警告等を、表示部21又は/及び音出力部27に出力させる。表示部21及び音出力部27は、本発明における「出力部」の一例である。
[温度測定モジュールの構成]
図8は、温度測定モジュール7のブロック図である。温度測定モジュール7は、主に、温度センサ71と、通信部72と、記憶部73と、制御部75とを有する。これらの各要素は、バスライン70を介して相互に接続されている。
温度センサ71は、温度を測定し、測定した温度の情報を制御部75へ供給する。温度センサ71は、本発明における「温度測定部」の一例である。通信部72は、制御部75の制御に基づき、制御部75が生成した測定情報Sdを端末装置2へ送信する。
通信部72の配置は、断熱箱5の内部空間内であってもよく、外部空間であってもよく、また、断熱箱5を構成する壁面に埋め込まれていてもよい。例えば、図2〜図6に示す保持部19の内部に通信部72を設置してもよい。この場合、保持部19を構成する部材は、通信部72の情報の送信を阻害しないものが好ましい。仮に保持部19が通信を阻害する可能性がある部材で構成される場合には、保持部19の少なくとも一部に情報の送信を可能とする開口部を設けるとよい。断熱箱5の外部空間に通信部72が設けられる場合には、断熱箱5が積載されている空間(即ち荷台10の内部空間)を構成する壁面や空間内に、通信部72を収容する保持部を設置してもよい。また、断熱箱5の壁面に通信部72が埋め込まれている場合には、埋め込まれている壁面は、図2等に示す断熱箱5の側面を形成する左面パネル13又は右面パネル15でもよく、天面パネル11でもよく、底面パネル16でもよい。通信部72の厚みは壁面より薄い場合に凸部が発生しないため好ましく、また、通信部72の厚みと壁面の厚みの差分と同等の厚みの他材料を、当該差分を埋めるように配置することで、凹部も発生しない構成とすることがより好ましい。上述の他材料は、繊維系断熱材、発泡断熱材、真空断熱材等の高い断熱性を有する材料が好ましい。
記憶部73は、制御部75が実行するプログラム及び制御部75が実行する処理に必要な情報を記憶する。本実施形態では、記憶部73は、当該温度測定モジュール7が取り付けられる断熱箱5の箱ID等を予め記憶する。
制御部75は、図示しないCPU、ROM及びRAMなどを備え、ROM等に記憶されたプログラムを実行することで、温度測定モジュール7の全体を制御する。本実施形態では、制御部75は、温度センサ71が生成した温度情報に、取付先である断熱箱5の箱IDを加えた測定情報Sdを生成し、通信部72により端末装置2へ送信する。
[サーバ装置の構成]
図9は、サーバ装置9のブロック図である。図9に示すように、サーバ装置9は、主に、記憶部93と、通信部94と、制御部95とを有する。
記憶部93は、制御部95が実行するプログラム及び制御部95が実行する処理に必要な情報を記憶する。例えば、記憶部93は、断熱箱5ごとに輸送時の適正な温度帯を示す情報である温度管理情報Itを記憶する。温度管理情報Itについては後述する。また、記憶部93は、配送車両1に積まれる追加投入用の温度調整材8の種類及び個数の情報を記憶する。さらに、記憶部93は、制御部95の制御に基づき、端末装置2から受信した車両情報Svに含まれる各断熱箱5の測定温度を時系列で記録した温度蓄積情報Imを記憶する。また、記憶部93は、箱IDごとに、荷物又は追加用の温度調整材8のいずれが収容されているかを示す情報、荷物が収容されている場合には当該荷物の配達場所の情報、及び追加投入用の温度調整材8が収容されている場合には当該温度調整材8の種類及び個数の情報等を記憶する。
通信部94は、制御部95の制御に基づき、車両情報Svの受信処理及び指示情報Siの送信処理などを実行する。
制御部95は、図示しないCPU、ROM及びRAMなどを備え、ROMや記憶部93等に記憶されたプログラムを実行することで、サーバ装置9の全体を制御する。例えば、制御部95は、端末装置2から車両情報Svを通信部94が受信した場合に、各断熱箱5の温度調整材8の追加の要否を判定する。また、制御部95は、断熱箱5の内部温度が当該断熱箱5の許容温度帯から外れることを予測した場合に、当該断熱箱5の内部温度に関する警告や温度調整材8の追加投入を指示する指示情報Siを、通信部94により端末装置2に送信する。サーバ装置9は、本発明における「温度管理装置」の一例であり、制御部95は、本発明における「予測部」、「判定部」、「警告制御部」、「決定部」、及びプログラムを実行する「コンピュータ」の一例である。
[警告方法]
次に、温度調整材8の追加に関する警告方法について説明する。
概略的には、サーバ装置9は、各断熱箱5に対して定められた許容温度帯の境界値となる閾値(「第1閾値」とも呼ぶ。)に加えて、各断熱箱5の測定温度が許容温度帯から外れるか否かを予測するための目安となる閾値(「第2閾値」とも呼ぶ。)をさらに記憶する。そして、サーバ装置9は、断熱箱5の測定温度が第2閾値に達した場合に、当該断熱箱5の測定温度の変化率(即ち変化の傾き)を算出することで、温度調整材8の追加の緊急性を判定し、警告の要否を含めた警告の出力態様を決定する。これにより、サーバ装置9は、断熱箱5内の温度調整材8が融けた等の緊急対応が必要な異常発生時と、温度変化が緩やかで緊急性が低い時とで、好適に警告の出力態様を変化させる。
図10は、サーバ装置9が記憶する温度管理情報Itのデータ構造の一例である。図10に示す温度管理情報Itは、「箱ID」、「許容温度帯」、「第1閾値」、及び、「第2閾値」の各項目を含む。
項目「箱ID」には、温度測定モジュール7により温度が測定される対象となる断熱箱5の箱IDが記録されている。項目「許容温度帯」には、輸送時に各断熱箱5の内部温度が保たれるべき温度(即ち許容温度)の範囲が記録される。許容温度帯は、上限又は下限の一方の温度のみが規定されていてもよく、上限及び下限の温度が規定されていてもよい。
項目「第1閾値」には、許容温度帯に属するか否かを判定するための温度の上限又は/及び下限の閾値である第1閾値が記録されている。また、項目「第2閾値」には、警告の要否を判定するための目安となる上限又は下限の閾値である第2閾値が記録される。例えば、第2閾値は、断熱箱5が通常の環境下にある場合に、断熱箱5の内部温度が所定時間以内に許容温度帯から外れる虞がある上限又は下限の温度に設定される。なお、許容温度帯に上限及び下限が設けられている場合、第1閾値及び第2閾値ごとに、上限値及び下限値が設けられる。図10の例では、0℃〜10℃の許容温度帯を有する断熱箱5の第1閾値は、下限値が0℃、上限値が10℃となり、第2閾値は、下限値が2℃、上限値が8℃となる。このように、図10の例では、温度測定モジュール7による温度測定の対象となる断熱箱5ごとに、警告の要否を判定するための第1閾値及び第2閾値が関連付けられている。第2閾値は、本発明における「閾値」の一例である。
サーバ装置9は、図10に示すような温度管理情報Itを参照し、端末装置2から受信する車両情報Svに含まれる各断熱箱5の測定温度と、対応する第1及び第2閾値とを比較する。そして、サーバ装置9は、測定温度が第2閾値に達した断熱箱5が存在する場合、警告の必要性があると判断し、直前の所定時間内における当該断熱箱5の測定温度の変化率(「温度変化率Rt」とも呼ぶ。)をさらに算出する。例えば、サーバ装置9は、温度蓄積情報Imから対象の断熱箱5の過去の所定個数分の測定温度を抽出し、抽出した測定温度に基づき最小二乗法や回帰分析などにより算出した傾きを、温度変化率Rtとして設定する。この場合、サーバ装置9は、対象の断熱箱5の測定温度が上限の第2閾値に達した場合には、当該断熱箱5の測定温度の上昇率を温度変化率Rtとして算出し、対象の断熱箱5の測定温度が下限の第2閾値を下回った場合には、当該断熱箱5の測定温度の降下率を温度変化率Rtとして算出する。
そして、サーバ装置9は、算出した温度変化率Rtの大きさに応じて、端末装置2に出力させる警報の頻度や種類などの警報の出力態様を変化させる。例えば、サーバ装置9は、算出した温度変化率Rtの絶対値が所定値より大きい場合、緊急性が高いと判断し、高レベルの警告の出力を指示する指示情報Siを、端末装置2へ送信する。この場合、例えば、端末装置2は、指示情報Siに基づき、高音で長音の警告音を1度出力したり、赤色等にディスプレイの表示カラーを変更したりする。一方、サーバ装置9は、算出した温度変化率Rtの絶対値が上述の所定値以下の場合、緊急性が低いと判断し、低レベルの警告の出力を指示する指示情報Siを、端末装置2へ送信する。この場合、端末装置2は、例えば、指示情報Siに基づき、低音の警告音を複数回出力したり、黄色等にディスプレイの表示カラーを変更したりする。なお、サーバ装置9は、上述の例に代えて、3パターン以上の警告の出力態様の中から、温度変化率Rtの大きさに応じて、端末装置2に出力させるべき警告の出力態様を決定してもよい。
また、サーバ装置9は、算出した対象の断熱箱5の温度変化率Rtに基づき、対象となる断熱箱5の配達場所への配達予定時刻での当該断熱箱5の内部温度の推定値を算出し、当該推定値が許容温度帯の範囲内である場合には、端末装置2に警告を出力させなくともよい。この場合、サーバ装置9は、例えば、各断熱箱5の箱IDに関連付けて当該断熱箱5の配達場所及び配達予定時刻を予め記憶しておく。そして、サーバ装置9は、算出した温度変化率Rtに基づき、対応する断熱箱5の箱IDに関連付けられた配達予定時刻での断熱箱5の内部温度の推定値を算出する。なお、この場合、サーバ装置9は、車両情報Svに含まれる配送車両1の現在位置情報と、各断熱箱5の配達場所までの走行予定ルートの情報とに基づき、各断熱箱5の配達予定(予想)時刻をリアルタイムで算出してもよい。また、サーバ装置9は、配達予定時刻での断熱箱5の内部温度の推定値を算出する代わりに、許容温度帯から対象の断熱箱5の温度が外れることが予想される時刻(「予想限界時刻」とも呼ぶ。)を算出し、算出した予想限界時刻が配達予定時刻よりも後である場合には、端末装置2に警告を出力させなくともよい。なお、サーバ装置9は、測定温度が第1閾値に達した断熱箱5が存在する場合、例えば、温度変化率Rtによらずに、緊急性が高い高レベルの警告を端末装置2に出力させるとよい。
ここで、温度変化率Rtを考慮した警告を実行することの効果について、図11を参照して説明する。図11は、許容温度帯が5℃以下である断熱箱5の内部温度の変化のグラフを示す。ここで、グラフ「G1」は、輸送途中で異常が発生していない場合の断熱箱5の内部温度の変化を示し、グラフ「G2」は、輸送途中で異常が発生した場合の断熱箱5の内部温度の変化のグラフを示す。この例では、第2閾値は、3℃に設定されているものとする。
図11のグラフG2に示すように、異常が発生した場合には、異常発生時点から断熱箱5の内部温度の上昇率が高くなる。なお、断熱箱5の内部温度の上昇率が上がる要因となる異常の例は、断熱箱5に入れられた温度調整材8が融けるしまうことに起因した当該温度調整材8の保冷能力の低下、外気侵入等による断熱箱5の気密性の低下、開閉時の閉め忘れなど人的ミスによる気密性の低下、及び断熱箱5の破袋等に起因した断熱性の低下などがある。
そして、異常発生時の温度変化を示すグラフG2の場合、通常時の温度変化を示すグラフG1と比較すると、第2閾値である3℃に達した時点での温度変化率Rtが高く、第2閾値を超えてから第1閾値に達するまでの時間が短い。よって、この場合、早期に温度調整材8の投入等の対応を運転手に促す緊急性が高い。一方、通常時の温度変化を示すグラフG1の場合、第2閾値に達した時点での温度変化率Rtが低く、第2閾値に達してから第1閾値に達するまでの時間幅が長くなることが予想される。よって、この場合、温度調整材8の投入等の対応を運転手に促す緊急性が低い。
以上を勘案し、サーバ装置9は、第2閾値に達した時点での温度変化率Rtに基づき、警告の出力態様を決定する。これにより、サーバ装置9は、グラフG2のような異常発生時には、緊急性が高い高レベルの警告を端末装置2に出力させる。一方、サーバ装置9は、グラフG1のような温度の緩やかな上昇時には、緊急性が低い低レベルの警告を端末装置2に出力させたり、温度調整材8の追加投入が不要と判断して警告を出力させなかったりする。このように、サーバ装置9は、第2閾値を超えた時点での温度変化率Rtに基づき警告の要否及び警告の出力態様を決定することで、的確に運転手に温度調整材8の追加投入等の対応の指示を行うことができる。
なお、サーバ装置9は、断熱箱5の測定温度が第2閾値に達していない場合であっても、温度変化率Rtの大きさが所定値以上である場合には、当該断熱箱5の内部温度に対する警告が必要と判断して警告を指示する指示情報Siを端末装置2に送信してもよい。上述の所定値は、例えば、温度調整材8が融けた等の異常が発生したと認められる温度変化率Rtに実験等に基づき予め設定される。このようにすることで、サーバ装置9は、輸送途中で異常が発生した断熱箱5が存在する場合に、運転手に対して速やかに対処を促すことができる。なお、運転手等による断熱箱5の開閉に起因した温度変化率Rtの急変に対する対応については、後述する(変形例2)に記載されている。
[追加する温度調整材の指定]
サーバ装置9は、好適には、指示情報Siにより端末装置2に警告を出力させる場合、追加投入すべき温度調整材8の種類及び個数の情報を端末装置2に出力させる。このとき、サーバ装置9は、追加投入用の温度調整材8が収容された断熱箱5の測定温度に基づき、追加投入を指示する温度調整材8の種類及び個数を決定する。これにより、サーバ装置9は、運転手に対し、断熱箱5の温度調整に必要な対応を的確に指示する。
この場合、まず、サーバ装置9は、予め、配送車両1ごとに用意した追加投入用の温度調整材8の種類及び個数を記憶部93に記憶しておく。さらに、サーバ装置9は、端末装置2から受信する車両情報Svから、追加用の温度調整材8が収容された各断熱箱5の測定温度を抽出し、当該測定温度を、各温度調整材8の追加投入前の現在温度(即ち、初期温度)とみなす。
そして、サーバ装置9は、温度調整材8を追加すべき断熱箱5ごとに、温度調整材8の種類ごとの現在温度及び追加投入可能な残り個数に基づき、追加投入すべき温度調整材8の種類及び個数を決定する。例えば、サーバ装置9は、荷物が収容された断熱箱5の箱IDごとに、温度調整時に追加投入する温度調整材8の種類、個数、初期温度帯の組合せを示したマップ(「対処マップ」とも呼ぶ。)を記憶しておく。そして、サーバ装置9は、警告が必要な断熱箱5を検出した場合、配送車両1に積載された温度調整材8の種類ごとの初期温度及び個数の組合せを特定すると共に、対処マップから対象の断熱箱5の箱IDに関連付けられた温度調整材8の種類、個数、及び初期温度帯の組合せを抽出する。そして、サーバ装置9は、対処マップから抽出した組合せから、現在対応可能な組合せを1つ選択し、選択した組合せが示す温度調整材8の種類及び個数の情報を、追加投入すべき温度調整材8の情報として指示情報Siに含める。
この場合、サーバ装置9は、対象の断熱箱5の配達予定時刻までの残り時間をさらに勘案し、追加投入を指示する温度調整材8の種類及び個数を決定してもよい。この場合、例えば、サーバ装置9は、対象の断熱箱5の配達予定時刻までの残り時間が長いほど、追加投入すべき温度調整材8の個数を増やす。他の例では、サーバ装置9は、対象の断熱箱5の配達予定時刻までの残り時間が長いほど、より保冷能力が高い種類の温度調整材8を選択する。これにより、サーバ装置9は、より現実に即した的確な温度調整材8の追加投入の指示を実行することができる。
また、サーバ装置9は、さらに、追加投入用の温度調整材8の過去の温度変化に基づき、当該温度調整材8の追加個数を増減させてもよい。例えば、サーバ装置9は、直前の所定期間内で測定された温度調整材8を収容する断熱箱5の測定温度の上昇率が大きいほど、当該温度調整材8の保冷能力が弱まっていると判断し、当該温度調整材8を追加投入する個数を多くする。他の例では、サーバ装置9は、温度調整材8を収容する断熱箱5の測定温度の上昇率が所定値以上大きい場合、当該温度調整材8の保存状態に異常が発生したと判断し、当該温度調整材8を追加投入の対象から除外する。このようにすることで、サーバ装置9は、より的確に温度調整を行うための温度調整材8の種類及び個数の指定を行うことができる。
なお、運転手は、端末装置2から警告が出力された場合、温度調整材8の追加投入に加えて、配送車両1が日向に停車されている場合には木陰に配送車両1を移動させたり、荷台10を開けて外気を取り込んだり、配送ルートや配送順を変更したりするなどの対応を行ってもよい。なお、断熱箱5の測定温度が下限の第1又は第2閾値を下回ったことにより警告が発せられた場合には、運転手は、対象の断熱箱5に初期に投入してあった温度調整材8の個数を減らす、保冷能力が低い種類の温度調整材8に入れ替えるなどの対応を行う。
[処理フロー]
図12は、本実施形態に係る端末装置2及びサーバ装置9の処理手順を示すフローチャートの一例である。
まず、端末装置2は、各断熱箱5に設置された温度測定モジュール7から、当該断熱箱5の内部温度の測定値を含む測定情報Sdを受信し、記憶する(ステップS101)。次に、端末装置2は、所定の送信タイミングにおいて、受信して記憶した未送信の測定情報Sdを含む車両情報Svを、サーバ装置9へ送信する(ステップS102)。例えば、車両情報Svには、サーバ装置9に未送信の測定情報Sdに加え、配送車両1の識別情報及び現在位置情報などが含まれている。
サーバ装置9は、端末装置2から車両情報Svを受信し、車両情報Svに含まれる各断熱箱5の測定温度を、温度蓄積情報Imとして蓄積する(ステップS201)。そして、サーバ装置9は、温度管理情報Itを参照し、受信した車両情報Svから特定される各断熱箱5の測定温度と、警告の要否を判定するための第2閾値とを比較する(ステップS202)。そして、サーバ装置9は、測定温度が第2閾値に達した断熱箱5が存在すると判断した場合、当該断熱箱5が警告対象であると判断する。
そして、サーバ装置9は、警告対象の断熱箱5が存在すると判断した場合(ステップS203;Yes)、温度蓄積情報Imに基づき、警告対象の断熱箱5の測定温度の温度変化率Rt(即ち傾き)を算出する(ステップS204)。この場合、サーバ装置9は、[警告方法]のセクションで説明したように、温度変化率Rtに基づき、警告の要否及び出力態様を決定する。加えて、サーバ装置9は、[追加する温度調整材の指定]のセクションで説明したように、追加投入用の温度調整材8が収容された断熱箱5の測定温度に基づき、追加投入すべき温度調整材8の種類及び個数を決定する(ステップS205)。その後、サーバ装置9は、ステップS205の処理結果を反映した指示情報Siを生成し、端末装置2へ送信する(ステップS206)。一方、サーバ装置9は、警告対象の断熱箱5が存在しないと判断した場合(ステップS203;No)、警告等は不要であると判断し、指示情報Siを端末装置2へ送信することなくフローチャートの処理を終了する。なお、サーバ装置9は、測定温度が第1閾値に達した断熱箱5が存在する場合、例えば、温度変化率Rtによらずに、緊急性が高い高レベルの警告を端末装置2に出力させるとよい。
端末装置2は、サーバ装置9から指示情報Siを受信した場合、受信した指示情報Siに基づき、追加すべき温度調整材8の種類及び個数の情報と共に、断熱箱5の内部温度に関する警告を出力する(ステップS103)。この場合、指示情報Siには警告対象の箱IDが含まれ、端末装置2は、当該箱IDを指定した温度調整材8の追加指示の表示などを行う。
[本実施形態の作用・効果]
本実施形態によれば、サーバ装置9は、各断熱箱5に設置された温度センサ71が出力する測定温度が第2閾値に達した断熱箱5が存在する場合、温度蓄積情報Imに基づき温度変化率Rtを算出し、温度変化率Rtに応じて警告の出力態様を決定する。これにより、サーバ装置9は、緊急性の有無に応じた的確な警告を端末装置2に出力させることができる。また、サーバ装置9は、追加投入用の温度調整材8が収容された断熱箱5での測定温度等に基づき、追加投入すべき温度調整材8の種類及び個数を決定し、端末装置2に通知する。これにより、サーバ装置9は、運転手に対し、断熱箱5の温度調整に必要な対応を的確に実行させることができる。
[変形例]
以下では、上記した実施形態の変形例について説明する。なお、下記の変形例は、任意に組み合わせて実施形態に適用することができる。
(変形例1)
図12のステップS204で、サーバ装置9は、温度変化率Rtを算出する代わりに、断熱箱5の測定温度が所定温度(例えば0.1℃)分だけ変化するのに要した時間長を温度蓄積情報Imに基づき算出し、当該時間長に基づき、端末装置2に出力させる警告の出力態様を決定してもよい。この場合、サーバ装置9は、算出した時間長が短いほど、温度変化率Rtが高い場合と同様に、測定温度が急激に変化していると判断し、緊急性が高い警告が必要と判断する。この場合であっても、サーバ装置9は、温度変化率Rtを算出する場合と同様に、緊急性の有無に応じた的確な警告を端末装置2に出力させることができる。
(変形例2)
サーバ装置9は、断熱箱5が開けられたと判断した後の所定時間内では、図12のステップS205で警告が必要と判断した場合であっても、警告を指示する指示情報Siを端末装置2に送信しなくともよい。
図13は、許容温度帯が5℃以下、第1閾値が5℃、第2閾値が3℃に設定された断熱箱5の内部温度の変化を示す。ここで、グラフ「G3」は、断熱箱5の開閉がなかった場合の断熱箱5の測定温度の時間変化を示し、グラフ「G4」は、断熱箱5の開閉があった場合の断熱箱5の測定温度の時間変化を示す。
図13に示すように、グラフG4の例では、時刻「t1」、「t2」、及び「t3」の各時刻で断熱箱5が開けられたことにより、一時的に温度が上昇している。なお、図13の例では、いずれの場合も、断熱箱5が開けられた後、断熱箱5の内部温度は、一時的に上昇し、閉じられることにより、所定時間以内に降下している。図13の例では、反動による降下幅は、上昇分の約9割程度になっている。そして、断熱箱5に収容された荷物の配達が行われた時刻「t4」では、断熱箱5の内部温度は、グラフG3、G4のいずれの場合も、第2閾値以下となっており、結果として温度調整材8の追加投入が必要でなかったことがわかる。
従って、サーバ装置9は、図13のグラフG4のように、断熱箱5の開閉後一時的に断熱箱5の内部温度が第2閾値を超えているものの、温度調整材8の追加投入が必要でない場合に、温度調整材8の追加投入に関する警告を端末装置2に出力させると、運転手に不必要な温度調整材8の追加作業を強いることになる。以上を勘案し、本変形例では、サーバ装置9は、断熱箱5が開封されたことを検出した後の所定時間(例えば5分)以内の期間では、当該断熱箱5の内部温度に対する警告の要否判定を行わない。上述の所定時間は、例えば、断熱箱5の開閉に起因した内部温度への影響が発生する期間に実験等に基づき定められる。これにより、サーバ装置9は、実際には不要な温度調整材8の追加投入を運転手に促すのを抑制することができる。
ここで、断熱箱5が開封されたか否かの検出方法の具体例について説明する。
第1の例では、荷物の配達等に伴う断熱箱5の開閉時に、ハンディターミナル(データ収集端末)により当該断熱箱5に付されたバーコードの読み取り操作が行われる場合には、端末装置2は、ハンディターミナルから読み取ったバーコードが示す箱ID等を、サーバ装置9に送信する。この場合、サーバ装置9は、受信した箱IDが示す断熱箱5の開閉が行われたと判断し、当該断熱箱5に対して所定期間の間、警告の要否判定を行わない。
第2の例では、サーバ装置9は、温度変化率Rtの大きさが所定値以上であって、かつ、配送車両1のエンジンのオン及びオフの情報に基づき、配送車両1が停車していると判断した場合には、断熱箱5の開閉が行われていると判断し、断熱箱5の警告の要否判定をエンジンがオフになってから所定期間行わない。この場合、例えば、端末装置2は、CAN(Controller Area Network)などの通信プロトコルにより配送車両1からエンジンのオン及びオフの情報を取得し、取得したエンジンのオン及びオフの情報をサーバ装置9へ送信する。なお、端末装置2がドライブレコーダーの場合、一般的な機能として、エンジンのオン、オフや急加速、急減速を感知する機能を有することから、これらの機能を用いて配送車両1が停車しているか否かを判定してもよい。
第1及び第2の例のいずれの場合も、サーバ装置9は、上述の所定期間経過後に、再び各断熱箱5の測定温度を監視し、断熱箱5の測定温度が第2閾値を超過していると判断した場合には、断熱箱5の開閉とは異なる原因により温度変化が発生していると判断する。この場合、サーバ装置9は、温度変化率Rtを算出して当該温度変化率Rtに応じた警告を端末装置2に出力させる。
なお、サーバ装置9は、断熱箱5が開閉されたと判断したときから予め定めた所定期間の間を、警告の要否判定の除外期間とする代わりに、上述の所定期間の長さを動的に定めてもよい。この場合、例えば、サーバ装置9は、断熱箱5の測定温度の急変化を検知した後の当該断熱箱5の測定温度の温度変化率Rtを監視し、当該温度変化率Rtの絶対値が所定値以内になった場合に、断熱箱5の開閉後の反動期間が終了したと判断し、警告の要否判定を再開する。
このように、本変形例によれば、サーバ装置9は、断熱箱5の開閉操作により一時的に断熱箱5の測定温度が急変した場合であっても、不要な温度調整材8の追加投入を運転手に促すのを抑制することができる。
(変形例3)
図1の温度管理システム100では、断熱箱5の警告の要否判定及び警告の出力態様の決定などをサーバ装置9が実行していた。これに代えて、端末装置2は、サーバ装置9の代わりに、断熱箱5の警告の要否判定及び警告の出力態様の決定などを自ら実行してもよい。
この場合、端末装置2は、温度管理情報It及び温度蓄積情報Imをサーバ装置9の代わりに記憶し、車両情報Svをサーバ装置9に送信することなく、図12のステップS202〜S205の処理を実行し、警告の要否、警告の出力態様、追加投入する温度調整材8の種類及び個数の決定などを行う。そして、端末装置2は、これらの決定後、ステップS103を実行し、警告の出力等を実行する。この態様によっても、端末装置2は、実施形態と同様に、緊急性の有無に応じた的確な警告を端末装置2に出力させることができると共に、運転手に対し、断熱箱5の温度調整に必要な対応を的確に実行させることができる。
(変形例4)
端末装置2は、3つ以上の閾値を記憶した温度管理情報Itを参照して、警告の要否判定等を実行してもよい。
図14は、変形例に係る温度管理情報Itのデータ構造の一例である。図14の例では、温度管理情報Itに各断熱箱5に対して第1〜第3閾値が記憶されている。この場合、例えば、サーバ装置9は、第1閾値を断熱箱5の許容温度帯の境界を示す温度、第2閾値を温度変化率Rtによらず警告が必須であるとみなす温度、第3閾値を温度変化率Rtによっては警告が必要となる温度と見なす。この場合、第3閾値は、本発明における「閾値」の一例である。このように、3つの閾値を使用することで、サーバ装置9は、警告の出力態様をより的確に決定することができる。また、サーバ装置9は、4つ以上の閾値を用いた場合も同様に、より的確な警告を端末装置2に出力させることができる。
(変形例5)
サーバ装置9は、第2閾値によらず、温度蓄積情報Imに基づき、配達地点到着前に各断熱箱5の内部温度が許容温度帯から外れるか否かを常時予測してもよい。
この場合、例えば、サーバ装置9は、各断熱箱5に対する温度変化率Rtを常時算出することで、各断熱箱5の配達予定時刻での内部温度の推定値を算出する。そして、サーバ装置9は、算出した推定値が許容温度帯から外れている断熱箱5が存在する場合に、当該断熱箱5への温度調整材8の追加投入が必要と判断する。そして、サーバ装置9は、端末装置2に対し、指示情報Siを送信して警告を出力させる。この場合、サーバ装置9は、警告の出力態様を、実施形態と同様に、温度変化率Rtに応じて決定する。
このように、第2閾値を用いない場合であっても、サーバ装置9は、各断熱箱5の配達地点までに当該断熱箱5に温度調整材8を追加する必要性を事前に予測し、温度調整材8の追加の必要性を予め運転手に認識させることができる。これにより、運転手は、余裕を持って温度調整材8の追加作業を実行することができる。
(変形例6)
温度センサ71が測定した温度情報と、断熱箱5を特定するための識別情報とを、端末装置2へ送信する構成例は、通信部72が直接端末装置2へ送信する態様に限定されない。
例えば、断熱箱5が信号を遮断するような空間(遮断空間)に配置されている場合、断熱箱5の内部温度を測定する温度センサ71から遮断空間内に置かれた第1の送信部に測定情報が送られ、第1の送信部と有線接続されており、遮断空間の外部に配置された第2の送信部に送られ、第2の送信部から端末装置2に発信される態様であってもよい。また、断熱箱5が積載される空間内では電源を確保することが困難な場合があるが、第2の送信部が積載空間の外に配置されることで電源を確保できる。これにより、電力消費が大きい端末装置2へのデータの送信による電池切れの心配がなくなる。
図15は、本変形例における温度管理システム100Aの概略構成図である。図15の例では、各断熱箱5に設置された温度測定モジュール7の通信部72は、親機3に対して無線通信により測定情報Sdを送信する。親機3は、端末装置2と有線接続しており、温度測定モジュール7から受信した測定情報Sdを端末装置2へ送信する。なお、図15の構成例では、温度測定モジュール7の通信部72が上述の第1の送信部に相当し、親機3が上述の第2の送信部に相当する。
なお、温度測定モジュール7と親機3との接続形式は有線接続であってもよく、無線接続でもよい。有線接続の場合は、Ethernet(登録商標),RS−232C,USB2.0,IEEE1394等の方式が挙げられるが、これらに限定されるものではない。無線接続の場合は,RF−ID,NFC(Near Field Communication),Bluetooth(登録商標)、UWB(Ultra Wide Band)、ZigBee(登録商標)等の方式が挙げられるが、これらに限定されるものではない。親機3と端末装置2との接続形式は有線接続が好ましい。
(変形例7)
端末装置2からサーバ装置9への車両情報Svの送信の頻度は制御されていてもよい。この場合、一例として、端末装置2は、各断熱箱5の測定温度を解析し、温度変化がない、もしくは、十分に小さい場合には車両情報Svの送信頻度を下げ、温度変化が大きい場合には車両情報Svの送信頻度を上げる。これにより不必要な車両情報Svの送信を減らすことができ、省エネルギー効果が得られる。一方、端末装置2は、特に急激に温度変化が発生した場合や、温度が第1又は第2閾値を超えた場合には、即座に測定情報Sdを含む車両情報Svをサーバ装置9へ送信することで、温度調整材8の追加の要否判断をサーバ装置9に実行させるとよい。この場合、温度センサ71が測定した温度情報は、端末装置2にも蓄積されることが好ましい。
(変形例8)
サーバ装置9とは別に各配送車両1の状態を管理する管理者が使用する端末が存在する場合、サーバ装置9は、警告が必要と判断した場合に、指示情報Siを端末装置2に送信するのに加え、又は、これに代えて、上述の端末へメール配信などをさらに行ってもよい。
この場合、サーバ装置9は、通知するメールの内容として、例えば、指示情報Siに相当する情報に加え、配送車両1を特定する情報などを含める。メール配信によりメールを端末から受信した管理者は、適宜、運転者に最寄りの停車地やルート変更などの指示を、配送車両1の運転者に通知する。例えば、この場合、管理者は、VHF又はUHF帯の無線電話機などにより、配送車両1の運転者に音声により指示を行ってもよい。管理者の端末は、この場合、好適には、端末装置2からメールにより通知された情報に基づき、警告の対象となる対象物の配送場所、配送車両1の現在位置及び走行予定ルート、及び停車可能地点が明示された地図などを表示する。そして、管理者は、端末の表示内容に基づき、配送車両1の運転者に通知すべき指示内容を決定する。これにより、管理者は、配送車両1の運転者に対して、温度調整材8の追加に関する指示を的確に行うことができる。
1 配送車両
2 端末装置
3 親機
5 断熱箱
7 温度測定モジュール
8 温度調整材
9 サーバ装置
100、100A 温度管理システム

Claims (12)

  1. 収容箱の各々の輸送時の内部温度を測定する温度測定部が測定した温度情報を取得する温度情報取得部と、
    前記収容箱の内部温度の輸送時の許容温度に関する情報を記憶する記憶部と、
    前記収容箱の各々について、前記温度情報が示す温度の変化傾向に基づき、当該収容箱の内部温度が、前記許容温度から外れるか否かを予測する予測部と、
    前記予測部の予測結果に基づき、前記収容箱の内部温度の調整の要否を判定する判定部と、を備え
    前記記憶部は、前記許容温度に関する情報として、前記収容箱ごとの内部温度に関する閾値を記憶し、
    前記予測部は、前記温度情報が示す温度が前記閾値に達した前記収容箱を対象に、前記変化傾向に基づき、当該収容箱の内部温度が、前記許容温度から外れるか否かを予測することを特徴とする温度管理装置。
  2. 収容箱の各々の輸送時の内部温度を測定する温度測定部が測定した温度情報を取得する温度情報取得部と、
    前記収容箱の内部温度の輸送時の許容温度に関する情報を記憶する記憶部と、
    前記収容箱の各々について、前記温度情報が示す温度の変化傾向に基づき、当該収容箱の内部温度が、前記許容温度から外れるか否かを予測する予測部と、
    前記予測部の予測結果に基づき、前記収容箱の内部温度の調整の要否を判定する判定部と、を備え
    前記予測部は、前記収容箱の開閉が行われたと判定した場合、当該収容箱の内部温度が前記許容温度から外れるか否かの予測を一時停止し、
    前記予測部は、前記温度情報が示す温度の変化率の大きさが所定値以上であって、前記収容箱を輸送する車両が停車したと判定した場合に、前記収容箱の開閉が行われたと判定することを特徴とする温度管理装置。
  3. 収容箱の各々の輸送時の内部温度を測定する温度測定部が測定した温度情報を取得する温度情報取得部と、
    前記収容箱の内部温度の輸送時の許容温度に関する情報を記憶する記憶部と、
    前記収容箱の各々について、前記温度情報が示す温度の変化傾向に基づき、当該収容箱の内部温度が、前記許容温度から外れるか否かを予測する予測部と、
    前記予測部の予測結果に基づき、前記収容箱の内部温度の調整の要否を判定する判定部と、を備え
    前記予測部は、前記収容箱の開閉が行われたと判定した場合、当該収容箱の内部温度が前記許容温度から外れるか否かの予測を一時停止し、
    前記予測部は、前記温度情報が示す温度の変化率の大きさが所定値以下になった場合に、前記予測を再開することを特徴とする温度管理装置。
  4. 収容箱の各々の輸送時の内部温度を測定する温度測定部が測定した温度情報を取得する温度情報取得部と、
    前記収容箱の内部温度の輸送時の許容温度に関する情報を記憶する記憶部と、
    前記収容箱の各々について、前記温度情報が示す温度の変化傾向に基づき、当該収容箱の内部温度が、前記許容温度から外れるか否かを予測する予測部と、
    前記予測部の予測結果に基づき、前記収容箱の内部温度の調整の要否を判定する判定部と、
    前記収容箱へ追加投入する温度調整材の種類及び個数を決定する決定部と、
    備えることを特徴とする温度管理装置。
  5. 前記決定部は、前記収容箱の内部温度が前記許容温度から外れると前記予測部が予測した場合に、当該収容箱へ追加投入する温度調整材の種類及び個数を決定し、
    前記温度情報取得部は、前記温度調整材が収容された収容箱の内部温度を測定する温度測定部が測定した温度情報をさらに取得し、
    前記決定部は、前記温度調整材が収容された収容箱の内部温度を示す温度情報に基づき、前記内部温度が前記許容温度から外れると予測された収容箱へ追加投入する温度調整材の種類及び個数を決定することを特徴とする請求項に記載の温度管理装置。
  6. 前記決定部は、前記内部温度が前記許容温度から外れると予測された収容箱の残りの輸送時間に基づき、当該収容箱へ追加投入する温度調整材の種類又は個数の少なくとも一方を変更することを特徴とする請求項に記載の温度管理装置。
  7. 前記収容箱の内部温度の調整が必要と前記判定部が判定した場合に、前記収容箱を輸送する車両内に存在する出力装置に対し、警告を出力するための指示信号を送信する通信部をさらに備えることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の温度管理装置。
  8. 前記収容箱の内部温度の調整が必要と前記判定部が判定した場合に、出力部による警告の出力を実行する警告制御部をさらに備え、
    前記警告制御部は、前記変化傾向に応じて、前記警告の態様を変えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の温度管理装置。
  9. 収容箱の内部温度の輸送時の許容温度に関する情報を記憶する記憶部を参照するコンピュータが実行するプログラムであって、
    前記収容箱の各々の内部温度を測定する温度測定部が測定した温度情報を取得する温度情報取得部と、
    前記収容箱の各々について、前記温度情報が示す温度の変化傾向に基づき、当該収容箱の内部温度が、前記許容温度から外れるか否かを予測する予測部と、
    前記予測部の予測結果に基づき、前記収容箱の内部温度の調整の要否を判定する判定部
    として前記コンピュータを機能させ、
    前記記憶部は、前記許容温度に関する情報として、前記収容箱ごとの内部温度に関する閾値を記憶し、
    前記予測部は、前記温度情報が示す温度が前記閾値に達した前記収容箱を対象に、前記変化傾向に基づき、当該収容箱の内部温度が、前記許容温度から外れるか否かを予測することを特徴とするプログラム。
  10. 収容箱の内部温度の輸送時の許容温度に関する情報を記憶する記憶部を参照するコンピュータが実行するプログラムであって、
    前記収容箱の各々の内部温度を測定する温度測定部が測定した温度情報を取得する温度情報取得部と、
    前記収容箱の各々について、前記温度情報が示す温度の変化傾向に基づき、当該収容箱の内部温度が、前記許容温度から外れるか否かを予測する予測部と、
    前記予測部の予測結果に基づき、前記収容箱の内部温度の調整の要否を判定する判定部
    として前記コンピュータを機能させ
    前記予測部は、前記収容箱の開閉が行われたと判定した場合、当該収容箱の内部温度が前記許容温度から外れるか否かの予測を一時停止し、
    前記予測部は、前記温度情報が示す温度の変化率の大きさが所定値以上であって、前記収容箱を輸送する車両が停車したと判定した場合に、前記収容箱の開閉が行われたと判定することを特徴とするプログラム。
  11. 収容箱の内部温度の輸送時の許容温度に関する情報を記憶する記憶部を参照するコンピュータが実行するプログラムであって、
    前記収容箱の各々の内部温度を測定する温度測定部が測定した温度情報を取得する温度情報取得部と、
    前記収容箱の各々について、前記温度情報が示す温度の変化傾向に基づき、当該収容箱の内部温度が、前記許容温度から外れるか否かを予測する予測部と、
    前記予測部の予測結果に基づき、前記収容箱の内部温度の調整の要否を判定する判定部
    として前記コンピュータを機能させ
    前記予測部は、前記収容箱の開閉が行われたと判定した場合、当該収容箱の内部温度が前記許容温度から外れるか否かの予測を一時停止し、
    前記予測部は、前記温度情報が示す温度の変化率の大きさが所定値以下になった場合に、前記予測を再開することを特徴とするプログラム。
  12. 収容箱の内部温度の輸送時の許容温度に関する情報を記憶する記憶部を参照するコンピュータが実行するプログラムであって、
    前記収容箱の各々の内部温度を測定する温度測定部が測定した温度情報を取得する温度情報取得部と、
    前記収容箱の各々について、前記温度情報が示す温度の変化傾向に基づき、当該収容箱の内部温度が、前記許容温度から外れるか否かを予測する予測部と、
    前記予測部の予測結果に基づき、前記収容箱の内部温度の調整の要否を判定する判定部と、
    前記収容箱へ追加投入する温度調整材の種類及び個数を決定する決定部
    として前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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