JP6672269B2 - 低スチフネス曲げ部 - Google Patents

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Description

本開示は、全般的には曲げ部に関し、特に、アクチュエータや移動ステージ、例えば、微小電子機械システム(MEMS)用移動ステージなどで使用可能な低スチフネス曲げ部に関する。
曲げ部は、システムのある部分と別の部分との間で移動があるシステムにおいて使用される。移動を引き起こす為には、力が必要である。この力は、場合によっては、移動を引き起こす制御された力を提供するアクチュエータ又はモータからもたらされる。そのようなシステムでは、曲げ部は、通常、システムの可動部とシステムの固定部とをつなぐことに使用される。曲げ部は、そのスチフネスを十分小さくして、所望の方向の移動を妨げないように設計されなければならない。特に、アクチュエータ又はモータに対する力の要求を小さくする為には、曲げ部の移動方向のスチフネスを可能な限り小さくしなければならない。
低スチフネス曲げ部の設計においては、通常、曲げ部の曲げ方向の断面が可能な限り小さくなるように設計され、長さは可能な限り長くなるように設計される。しかしながら、従来の曲げ部の寸法設計には制約がある。システムによっては、これらの寸法は、製造上の制約によって制限される。例えば、金属を打ち抜いて作る曲げ部は、取り扱いや製造性に影響を及ぼさずに薄くしたり長くしたりすることには限界がある。又、システムによっては、曲げ部の断面を可能な限り小さくしようとすることは、他のシステム要件と対立する。例えば、曲げ部が電気を通すように設計される場合は、曲げ部の断面を非常に小さくすると抵抗が大きくなり、これによって電力が浪費され、十分な電流が曲げ部を流れた場合に故障につながる可能性がある。
本発明は、背景技術の課題を解決するためのものである。
様々な実施形態によれば、新規な曲げ部が開示されており、この曲げ部は、第1のフレームにつながれる第1の支持端部と、第2のフレームにつながれる第2の支持端部と、第1の支持端部と第2の支持端部とをつなぐ座屈部と、を含む。従来の設計の曲げ部は、座屈しないようになっている。これは、座屈が、強い圧縮応力がかかったときに構造部材が突然破損することにつながる為である。この破損が起こるのは、座屈によってスチフネスが劇的に減少する為である。これに対し、本明細書に開示の曲げ部は、破損することなく座屈状態で動作することにより、この座屈作用を利用して、曲げ部のスチフネスが、通常状態で動作する場合よりも桁違いに軟らかいことを可能にする。
本開示技術の一実施形態では、曲げ部は、第1の直線部分と、第2の直線部分と、第1の直線部分と第2の直線部分とをつなぐ座屈部と、を含む。この実施形態の一実施態様では、曲げ部は、最適な機械的特性(例えば、向上した可撓性)を与えるポリシリコン層と、最適な電気的特性(例えば、向上した導電性)を与える金属層と、から構成される。この実施形態の別の実施態様では、座屈状態の曲げ部のスチフネスは、非座屈状態の曲げ部のスチフネスより少なくとも1桁小さい。
本開示技術の別の実施形態では、ステージが、第1のフレームと第2のフレームとをつなぐ複数の曲げ部を含む曲げ部アレイを含み、第1のフレーム及び第2のフレームは実質的に一平面上にあり、曲げ部アレイは、複数の曲げ部が座屈する前には、実質的にその平面上にあり、曲げ部アレイは、複数の曲げ部が座屈した後は、実質的にその平面から外に曲がる。一実施形態では、移動制限器が、曲げ部アレイの移動を制限することにより、座屈した複数の曲げ部の破損を防ぐ。
本開示技術の別の実施形態では、一方法が、長さが幅及び厚さよりかなり大きい曲げ部を設けるステップと、曲げ部を、座屈するまで変位させるステップと、通常動作時に曲げ部を座屈状態で維持するステップと、を含む。一実施形態では、この方法は更に、座屈状態にある曲げ部の破損を防ぐ為に、移動制限器を使用して曲げ部の移動を制限するステップを含む。
以下の詳細説明を、様々な実施形態による特徴を図で例示した添付図面と併せて参照することにより、本開示の他の特徴及び態様が明らかになるであろう。本概要は本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ定義される。
本開示技術を、1つ以上の様々な実施形態に従って、以下の図面を参照して詳細に説明する。これらの図面は、例示のみを目的として与えられており、本開示技術の典型的又は例示的な実施形態を描いているに過ぎない。これらの図面は、本開示技術に対する読み手の理解を促進する為に与えられており、本開示技術の広さ、範囲、又は利用可能性を限定するものと見なされるべきではない。なお、図示を明確且つ容易にする為に、これらの図面の縮尺は必ずしも正確ではない。
これらの図面は、網羅的であること、又は、本発明を、開示された厳密な形態に限定することを意図していない。当然のことながら、本発明は、修正又は改変を伴って実施されてよく、本開示技術は、特許請求の範囲及びその均等物によってのみ限定される。
本開示技術による曲げ部の一例示的実施形態の平面図である。 製造後の図1の曲げ部の端面図である。 座屈状態の図1の曲げ部の端面図である。 本開示技術による曲げ部の一例示的実施形態の力対変位量のプロットである。 本開示技術による曲げ部の別の例示的実施形態の平面図である。 製造後の図4Aの曲げ部の3次元斜視図である。 座屈状態の図4Aの曲げ部の3次元斜視図である。 図4Aの曲げ部の力対変位量のプロットである。 座屈状態の図4Aの曲げ部の付勢された力対付勢された軸方向変位量のプロットである。 座屈状態の図4Aの曲げ部の接線方向力対接線方向変位量のプロットである。 本開示技術による曲げ部のアレイを使用するステージの一例示的実施形態の平面図である。 本開示技術による曲げ部の別の例示的実施形態の平面図である。 本開示技術による曲げ部の別の例示的実施形態の平面図である。 本開示技術による曲げ部の別の例示的実施形態の平面図である。 本開示技術による曲げ部の別の例示的実施形態の平面図である。 本開示技術による曲げ部の別の例示的実施形態の平面図である。 本開示技術による曲げ部の別の例示的実施形態の平面図である。 本開示技術による可変幅の曲げ部の一例示的実施形態の平面図である。 本開示技術の様々な実施形態による、様々な曲げ部設計の性能を示す正規化された力対正規化された変位量のプロットである。 本開示技術による、製造後のオフセット層曲げ部の一例示的実施形態の上面図である。 製造後の図17Aのオフセット層曲げ部の下面図である。 座屈状態の図17Aのオフセット層曲げ部の3次元斜視図である。 本開示技術による、製造後の、根元が分割された曲げ部の一例示的実施形態の平面図である。 製造後の図18Aの、根元が分割された曲げ部の平面図である。 座屈状態の図18Aの、根元が分割された曲げ部の3次元斜視図である。 本開示技術による、層の長さが異なる曲げ部の一例示的実施形態の平面図である。 図19Aの曲げ部の3次元斜視図である。 本開示技術の実施形態による、本開示の曲げ部を使用することが可能な櫛歯アクチュエータの櫛歯の平面図である。 本開示技術の実施形態による、本開示の曲げ部を使用することが可能な櫛歯アクチュエータの平面図である。 本開示技術の実施形態による、本開示の曲げ部を使用することが可能な櫛歯アクチュエータの平面図である。 本開示技術の実施形態による、本開示の曲げ部を使用することが可能なアクチュエータの平面図である。 本開示技術の実施形態による、本開示の曲げ部を使用することが可能なアクチュエータの断面図である。 本開示技術の実施形態による、本開示の曲げ部を使用することが可能なアクチュエータの平面図である。 本開示技術の実施形態による、本開示の曲げ部を使用することが可能なアクチュエータの断面図である。
本開示技術の様々な実施形態によれば、新規な曲げ部が開示され、この曲げ部は、第1のフレームにつながれる第1の端部と、第2のフレームにつながれる第2の端部と、第1の端部と第2の端部とをつなぐ座屈部と、を含む。本開示の曲げ部は、破損することなく座屈状態で動作することにより、曲げ部のスチフネスが、通常状態で動作する場合よりも桁違いに軟らかいことが可能である。曲げ部は、アクチュエータや移動ステージ、例えば、微小電子機械システム(MEMS)用移動ステージなどで使用可能である。一特定実施形態では、曲げ部は、カメラパッケージのイメージセンサを移動させるMEMSアクチュエータにおいて実施されてよい。
以下で説明する様々な実施形態では、曲げ部の座屈部(即ち、可撓部分)は、可撓部分の曲げ方向の断面(即ち、厚さ及び幅)が小さくなるように、且つ、長さが比較的長くなるように、可撓であるように設計される。例えば、実施形態では、可撓部は、幅が10マイクロメートルから30マイクロメートル、厚さが1マイクロメートルから3マイクロメートル、長さが500マイクロメートルから800マイクロメートルであってよい。一特定実施形態では、可撓部は、幅が25マイクロメートル、厚さが1.5マイクロメートル、長さが600マイクロメートルである。更に、曲げ部は、幾何学的制約に適合し、変形した曲げ部のスチフネス及び応力を最小限に抑えるように設計されてよい。
実施形態では、曲げ部は、MEMS技術により、フォトリソグラフィを使用して曲げ部の設計をパターン化し、酸化物でコーティングされたシリコンウエハ上に堆積されたポリシリコン層にエッチングすることによって製造されてよい。別の実施形態では、曲げ部は、様々な工程により製造されてよく、例えば、打ち抜き、エッチング、レーザ切断、機械加工、3次元印刷、水ジェット切断等のような工程により製造されてよい。曲げ部を形成する為に様々な材料が使用されてよく、例えば、金属、プラスチック、ポリシリコンなどの材料が使用されてよい。実施態様では、曲げ部は、これらの材料からなる1つの層、又は2つの層、又は3つの層を含んでよい。一実施形態では、ポリシリコン層及び金属層から曲げ部が形成され、ポリシリコン層は可撓性及び信頼性を向上させ、金属層は導電性を向上させる。後で詳述する別の実施形態では、曲げ部は、導電性や可撓性などの所望の特性を達成する為に、可変幅、スプリット層、オフセット層、又はこれらの何らかの組み合わせを有してよい。当業者であれば理解されるように、曲げ部の所望の特性を達成する為に、材料の他の組み合わせが使用されてもよい。
図1は、一実施形態による曲げ部の一例100の平面図である。図示されるように、曲げ部100は、第1の支持端部111と、第2の支持端部112と、支持端部111と支持端部112とをつなぐ可撓部分113と、を含む。上述のように、様々な実施形態では、可撓部分113は、部分113の曲げ方向の断面(即ち、厚さ及び幅)が小さく、且つ、長さが比較的長いように、可撓であるように設計される。図2A及び図2Bは、曲げ部100の端面図を示す。図2Aは、製造後の座屈前状態の曲げ部100を示す。図2Bは、座屈状態の曲げ部100を示す。図2Bで示される一実施形態では、曲げ部100が座屈状態に移行するのは、支持端部112を支持端部111に向かって変位させた後であり、これによって、可撓部分113は上方又は下方に座屈する。例示的曲げ部100は、厚さが幅より小さい為、図2Bに示されるように、上方又は下方に座屈する。曲げ部の厚さが幅より大きな別の実施形態では、可撓部分は横方向に座屈することが可能である。
図3は、本開示技術による曲げ部の一例示的実施形態の力対変位量のプロットである。図示されるように、座屈前の過程又は状態では、変位量の変化を力の変化で割ることによって計算される曲げ部のスチフネスが比較的高い。曲げ部が座屈すると、曲げ部は座屈後過程に入り、このとき、曲げ部のスチフネスは劇的に小さくなる。座屈後過程で動作することにより、曲げ部のスチフネスは劇的に小さくなる。従って、本開示技術の様々な実施形態では、曲げ部は、(例えば、図2Aで示されるような)座屈前又は製造後の過程ではなく、(例えば、図2Bに示されるような)座屈後過程で動作する。曲げ部の破損を防ぐ為に、様々な実施形態では、曲げ部の移動量を制限する移動制限器が、曲げ部を含むシステム(例えば、アクチュエータ)に含まれてよい。
図4Aは、本開示技術による曲げ部の別の例200の平面図である。図示されるように、曲げ部200は、第1の支持端部211と、第2の支持端部212と、第1の支持端部211と第2の支持端部212とをつなぐ可撓部分213と、を含む。曲げ部100と同様に、曲げ部200は、支持端部211と支持端部212との間で半径方向に座屈し、座屈後過程においてはスチフネスが低い。更に、曲げ部200は、支持端部211及び212の接線方向のスチフネスが低いように設計されている。具体的には、曲げ部200は、「V」字形の設計であって、2つの長い直線部分242と、直線部分242と支持端部211−212とをつなぐ曲線部分241と、直線部分242同士をつなぐ曲線部分243と、を含む。
様々な実施形態では、曲線部分241−242の曲率、「V」の角度、及び直線部分242の長さは、幾何学的制約に適合し、変形した曲げ部のスチフネス及び応力を最小限に抑えるように設計される。例えば、一特定実施形態では、「V」字形の角度は35度であってよく、湾曲241及び243の半径は50マイクロメートルであってよく、直線部分242の長さは650マイクロメートルであってよく、支持端部211と支持端部212との間の離隔距離は700マイクロメートルであってよい。
図4B及び図4Cは、曲げ部200の3次元斜視図を示す。図4Bは、製造されたとおりの曲げ部200を示す。図4Cは、座屈状態の曲げ部200を示す。図4Cで示される一実施形態では、曲げ部200が座屈状態に移行するのは、支持端部212を支持端部211に向かって変位させた後であり、これによって、可撓部分213は3次元方向に座屈する。例示的曲げ部200は、厚さが幅より小さい為、且つ、「V」字形の幾何学的設計である為、3次元方向に座屈する。この為、座屈した曲げ部は、確実に、支持端部211と支持端部212との間で、半径方向及び接線方向(即ち、図4B及び4Cに示されたx方向及びy方向)の両方で、スチフネスが非常に小さくなる。
図5は、有限要素解析により計算された、曲げ部200の付勢された力対付勢された変位量のプロットである。図示されるように、可動支持端部212の軸方向変位量が小さい座屈前過程においては、変位量の変化を力の変化で割ることによって計算される曲げ部200のスチフネスが比較的高い。この座屈前過程は、軸方向変位量がゼロの場合と、軸方向変位量が約0.05mmの場合との間にあり、図4Bに示された形状に対応する。曲げ部200が座屈すると、曲げ部のスチフネスは劇的に小さくなる。この座屈後過程は、軸方向変位量が約0.15mmを超えており、図4Cに示された形状に対応する。この実施形態では、軸方向変位量が約0.05mmの場合と約0.15mmの場合との間に、座屈前過程と座屈後過程との間の漸進的移行過程がある。座屈後過程で動作することにより、曲げ部のスチフネスは劇的に小さくなる。図5で示されるように、座屈後過程では、曲げ部のスチフネスは、座屈前過程よりも桁違いに小さくなりうる。従って、本開示技術の様々な実施形態では、曲げ部は、(例えば、図3Bで示されるような)座屈前又は製造後の過程ではなく、(例えば、図3Cに示されるような)座屈後過程で動作する。
図6は、座屈状態の曲げ部200の付勢された力対付勢された変位量のプロットである。図示されるように、可動支持端部212を固定支持端部211に向かって300マイクロメートル変位させることにより、曲げ部200はあらかじめ軸方向に変形される。付勢位置に向かう軸方向変位量に対応する力の変化が図示されている。付勢位置への150マイクロメートルの変位を引き起こすのに必要な力は、0.9マイクロニュートン未満である。実施形態では、付勢された力対付勢された変位量は、非線形且つ非対称である場合がある。しかしながら、様々な実施形態では曲げ部はシステムのスチフネスより軟らかい為、曲げ部200がシステムにもたらしうる非線形性は無視できる。
上述のように、可動支持端部213を固定支持端部212に向かって(例えば、300マイクロメートル)変位させることにより、曲げ部200はあらかじめ付勢位置に向かって軸方向に変形される。その後、接線方向変位量に対応する接線方向力が測定され、図7に示されるようにプロットされてよい。図示されるように、150マイクロメートルの接線方向変位を引き起こすのに必要な力は、2.5マイクロニュートン未満である。この力は、±0.12マイクロメートルの範囲内では線形であり、この範囲の外側では曲がり始める。しかしながら、様々な実施形態では曲げ部は非常に軟らかい為、曲げ部200がシステムにもたらしうる非線形性は無視できる。様々な実施形態では、完全な曲げ部システムを設計する為に、図6及び図7のプロットが使用されてよい。
図8は、本開示技術による曲げ部のアレイを使用するステージの一例示的実施形態の平面図である。図示されるように、ステージは、固定された棒又は支持端部312に、曲げ部アレイ313によってつながれた可動プラットフォーム311を含む。この実施形態では、曲げ部アレイ313のそれぞれの曲げ部ごとに、第1の支持端部は、ステージの可動プラットフォーム311の一部であり、第2の支持端部は、一方の固定棒312に直接つながっており、第1の支持端部(可動プラットフォーム311)と第2の支持端部(固定棒312)は可撓部分によってつながっている。図8で示された様々な実施形態では、曲げ部アレイ313の各曲げ部がそれぞれの全移動範囲内で座屈後過程に入るように、両固定棒312を互いに向かって(例えば、図示されたy方向に)押すことにより、2次元移動における低スチフネスが達成されてよい。これらの実施形態では、曲げ部アレイ313によって印加される力は、プラットフォーム311に印加される正味力がゼロになるように、両側で釣り合うことが可能である。
様々な実施形態では、ステージ、及び/又はステージを含むシステムは、可動プラットフォーム311、及びこれに対応して、曲げ部の水平移動及び垂直移動を制限する移動制限器を含んでよい。例えば、図8では、システムは、垂直なy方向の移動を制限する移動制限器381と、水平なx方向の移動を制限する移動制限器382とを含む。図示されるように、移動制限器381は、固定棒312に組み込まれることによって、曲げ部313の第1の支持端部が第2の支持端部に対して移動しすぎないようにする。移動制限器382は、固定棒又は支持端部312に対して、可動プラットフォーム311が水平方向に変位しすぎないようにする。従って、移動制限器381−382は、x−y平面内で変位しすぎることによる曲げ部313の座屈部分の破損を防ぐことが可能である。
別の実施形態では、曲げ部313は、可動プラットフォーム311から固定端部312へ電流を通すことが可能である。これらの実施形態では、曲げ部313は、ステージの電気部品(例えば、イメージセンサ)まで電流を通すことが可能である。例えば、可動プラットフォーム311の電気部品及び固定端部312の回路基板に電気パッドを接触させてよい。この例では、曲げ部の各支持端部を、それぞれ電気パッドに接触させてよい。これらの実施形態の実施態様では、曲げ部313は、低抵抗で電流を通し、ステージを移動させるモータ(図示せず)に対する力の要求が増えないように、可能な限り軟らかいように設計されている。
図9は、本開示技術による曲げ部の別の例示的実施形態400の平面図である。図示されるように、曲げ部400は、第1の支持端部411と、第2の支持端部412と、支持端部411と支持端部412とをつなぐ可撓部分と、を含む。曲げ部400は、可撓部分を有する「S」字形の設計であり、可撓部分は、長い直線部分442と、直線部分442と支持端部411−412とをつなぐ曲線部分441と、直線部分442同士をつなぐ曲線部分443と、を含む。様々な実施形態では、曲線部分441及び443の曲率、直線部分442間の角度、及び直線部分442の長さは、幾何学的制約に適合し、変形した曲げ部のスチフネス及び応力を最小限に抑えるように設計される。
図10は、本開示技術による曲げ部の別の例示的実施形態500の平面図である。図示されるように、曲げ部500は、第1の支持端部511と、第2の支持端部512と、支持端部511と支持端部512とをつなぐ可撓部分と、を含む。曲げ部500は、可撓部分を有する蛇行形の設計であり、可撓部分は、長い直線部分542と、直線部分542と支持端部511−512とをつなぐ曲線部分541と、直線部分542同士をつなぐ曲線部分543と、を含む。様々な実施形態では、曲線部分541及び543の曲率、蛇行形設計の折り返し数、及び直線部分542の長さは、幾何学的制約に適合し、変形した曲げ部のスチフネス及び応力を最小限に抑えるように設計される。
図11は、本開示技術による曲げ部の別の例示的実施形態600の平面図である。図示されるように、曲げ部600は、第1の支持端部611と、第2の支持端部612と、支持端部611と支持端部612とをつなぐ可撓部分と、を含む。曲げ部600は、可撓部分を有する「S」字形の設計であり、可撓部分は、半径方向に揃えられた長い直線部分642と、直線部分642と支持端部611−612とをつなぐ曲線部分641と、直線部分同士をつなぐ曲線部分643と、を含む。
図12は、本開示技術による曲げ部の別の例示的実施形態700の平面図である。図示されるように、曲げ部700は、第1の支持端部711と、第2の支持端部712と、支持端部711と支持端部712とをつなぐ可撓部分と、を含む。曲げ部700では、支持端部711と支持端部712は、接線方向に並んでいない。曲げ部700は、可撓部分を有する蛇行形の設計であり、可撓部分は、垂直方向の長い直線部分742と、部分742同士、並びに部分742と支持端部711−712とをつなぐ曲線部分743と、を含む。
図13は、本開示技術による曲げ部の別の例示的実施形態800の平面図である。図示されるように、曲げ部800は、第1の支持端部811と、第2の支持端部812と、支持端部811と支持端部812とをつなぐ長い直線の可撓部分842と、を含む。曲げ部800では、支持端部811と支持端部812は、接線方向に並んでいない。
図14は、本開示技術による曲げ部の別の例示的実施形態900の平面図である。図示されるように、曲げ部900は、第1の支持端部911と、第2の支持端部912と、支持端部911と支持端部912とをつなぐ可撓部分と、を含む。曲げ部900では、支持端部911と支持端部912は、接線方向に並んでいない。曲げ部900は、可撓部分を有する蛇行形の設計であり、可撓部分は、水平方向の長い直線部分942と、垂直方向の長い直線部分944と、垂直方向部分944と水平方向部分942とをつなぐ曲線部分941と、垂直方向部分944同士をつなぐ曲線部分943と、水平方向部分942同士をつなぐ曲線部分945と、を含む。
様々な実施形態では、曲げ部の形状は、曲げ部の水平方向及び垂直方向の直線部分の数によって一般化することが可能である。例えば、垂直方向又は垂直方向に近い直線ストライプがn個あり、水平方向又は水平方向に近い直線ストライプがm個ある設計を(n,m)で表すとする。そのような実施態様では、曲げ部400は(0,3)と称されてよく、曲げ部500は(0,5)と称されてよく、曲げ部600は(3,0)と称されてよく、曲げ部700は(5,0)と称されてよく、曲げ部800は(1,1)と称されてよく、曲げ部900は(2,6)と称されてよい。
図15は、本開示技術による可変幅の曲げ部の一例示的実施形態1000の平面図である。図示されるように、曲げ部1000は、第1の支持端部1011と、第2の支持端部1012と、支持端部1011と支持端部1012とをつなぐ可撓部分1013と、を含む。曲げ部1000は、可撓部分1013を有する「V」字形の設計であり、可撓部分1013は、可変幅の長い直線部分1042と、直線部分1042と支持端部1011−1012とをつなぐ曲線部分1041と、直線部分1042同士をつなぐ曲線部分1043と、を含む。曲げ部1000では、直線部分1042は幅が可変であり、様々な実施形態では、曲げ部のスチフネス及び他の物理特性(例えば、曲げ部の電気抵抗など)を調整できる可撓性を曲げ部の設計に与えるべく、この幅は調節可能である。なお、当業者であれば理解されるように、上述の物理特性(例えば、電気抵抗やスチフネス)を調整する為の可変幅は、(例えば、図5から図14に示された)他の曲げ部の設計においても実施されてよい。
図16は、本開示技術の様々な実施形態による、様々な曲げ部設計の性能を示す正規化された力対正規化された変位量のプロットである。図示されるように、曲げ部は、様々な座屈後動作過程において、正のスチフネス又は負のスチフネスを有してよい。
図17Aから図17Cは、本開示技術による、オフセット層を含む曲げ部の一例示的実施形態1100を示す。図17A及び図17Bは、製造後の曲げ部1100の上面図及び下面図である。図17Cは、座屈状態の曲げ部1100の3次元斜視図である。図示されるように、曲げ部1100は、金属層1110と、第3の層1130と、金属層1110と第3の層1130との間のポリシリコン層1120と、を含む。実施形態では、第3の層は、酸化シリコン又は同様の材料を含んでよい。曲げ部1100においては、金属層1110がポリシリコン層1120及び第3の層1130からオフセットされることにより、曲げ部1100が図17Cに示される座屈状態に入ったときの曲げ部1100に対する応力が小さくなるという恩恵が得られる。
更に、曲げ部1100は可変幅の可撓部分を含み、この可撓部分は、曲げ部の根元付近(即ち、支持端部1111及び1112と直接つながっている曲線部分)の幅が狭くなっており、中央部の幅が広くなっている。この実施形態では、支持端部1111及び1112の付近の幅が狭いことにより、座屈状態の曲げ部1100のスチフネスが小さくなる。可撓部分の中央部の幅が広いことにより、曲げ部1100の電気抵抗が小さくなる。
図18Aから図18Cは、本開示技術による、根元が分割された曲げ部の一例示的実施形態1200を示す。図18A及び図18Bは、曲げ部1200の上面図及び下面図である。図18Cは、座屈状態の曲げ部1200の3次元斜視図である。図示されるように、曲げ部1200は、支持端部1211及び1212と直接つながる曲線部分1250A及び1250B(即ち、曲げ部の根元付近)において、金属1210及びポリシリコン1220の根元が分割されている。実施形態では、第3の層1230及び金属層1220も分割されてよい。
図19A及び図19Bは、本開示技術による、層の長さが異なる曲げ部の一例示的実施形態1300を示す。図19Aは曲げ部1300の平面図であり、図19Bは曲げ部1300の3次元斜視図である。図示されるように、曲げ部1300は、金属層1310と、金属層1310の一部を覆う酸化シリコン層1320と、を含む。曲げ部1300においては金属層1310だけが曲げ部の長さ方向全体をカバーしており、これによって、曲げ部1300の応力及びスチフネスが確実に小さくなる。一方、酸化シリコン層1320は曲げ部の端部(支持部1311−1312及び可撓部の端部)のみをカバーしており、これによって、曲げ部は確実に正しい方向に座屈する。実施形態では、層1320は、酸化シリコンであってよく、或いは、他の任意の、金属曲げ部1300を所望の方向に曲げる残留応力を与えうる材料であってよい。当業者であれば理解されるように、曲げ部の各層の長さを変えることによって、曲げ部の物理特性(例えば、スチフネスや電気抵抗など)を調整することが可能である。
図20から図22は、特定実施形態による、本明細書に記載の曲げ部を使用しうる光電子デバイスを移動させるアクチュエータを示す。図20は、実施形態による櫛歯アクチュエータにおいて実施可能な櫛歯10の平面図を示す。櫛歯10は、静電櫛歯であってよい。櫛歯10は、櫛フィンガアレイ15及び16を含んでよく、これらは、フォトリソグラフィやエッチングなどのMEMS工程によりシリコン上に作成されてよい。
図示されるように、櫛フィンガアレイ16は、櫛フィンガ11と、櫛フィンガ11同士をつなぐ背骨状部分12と、を含む。同様に、櫛フィンガアレイ15は、櫛フィンガ13と、櫛フィンガ13同士をつなぐ背骨状部分14と、を含む。櫛フィンガ11及び13は、指交差状に配置されてよく、これによって、櫛フィンガ11は櫛フィンガ13同士の間の空間17にほぼぴったり並び、櫛フィンガ13は櫛フィンガ13同士の間の空間18にほぼぴったり並ぶ。
櫛フィンガ11と櫛フィンガ13との間に電圧が印加されると、櫛フィンガアレイ16と櫛フィンガアレイ15は、印加された電圧の二乗に比例する静電力で、相互に引きつけ合うか反発し合う。この静電力は、静電力(又は電圧)の極性に応じて、櫛フィンガアレイ15及び16が互いに近づくか遠ざかる移動を引き起こしうる。更に、櫛フィンガアレイ15及び16が互いに対して移動する速度は、印加された静電力に依存しうる。典型的には、櫛フィンガアレイ15と櫛フィンガアレイ16との間の静電力によって、櫛フィンガ11及び13を引きつけて部分的に重なり合った状態にするか、部分的に重なり合った状態から押し出すことが可能なように、櫛歯10が設計される。櫛フィンガアレイ15及び16が部分的に重なり合うと、櫛フィンガ11の少なくとも一部分が櫛フィンガアレイ15の空間17内に存在し、櫛フィンガ13の少なくとも一部分が櫛フィンガアレイ16の空間18内に存在する。
櫛フィンガの幅と深さの比は、櫛フィンガ11及び13が部分的に重なり合った場合に櫛フィンガ11が櫛フィンガ13に曲がり込まないように選択されてよい。例えば、櫛フィンガ11及び/又は13は、幅が約6マイクロメートルで長さが約150マイクロメートルであってよい。一般に、櫛フィンガ11及び/又は13は、幅が約1マイクロメートルから約10マイクロメートル、長さが約20マイクロメートルから約500マイクロメートルであってよい。隣接する2つの櫛フィンガ11(又は13)の間隔から、対応する櫛フィンガ13(又は11)の1つ分の幅を差し引いたものによって、静電力によって部分的に重なり合った櫛フィンガ11と櫛フィンガ13との間の隙間の合計が設定される。場合によっては、櫛フィンガ11と櫛フィンガ13との間の静電力を大きくする為に、この隙間の合計を比較的小さくすることが望ましいであろう。更に、この隙間の合計は、工程のばらつきによって生じる櫛フィンガ11及び/又は13の幅のばらつきに十分対処できるだけの大きさであることも望ましいであろう。例えば、隙間の合計は、約5マイクロメートルから約10マイクロメートルであってよい。
櫛フィンガ11及び13の深さは、一般に、使用される特定の製造工程によって制限されてよく、具体的には、その工程のエッチングアスペクト比によって制限されてよい。これは、最上部の櫛フィンガ11及び13の幅と、最下部の櫛フィンガ11及び13の幅とがほぼ同じであることが一般的には望ましいであろうという理由による。(櫛フィンガ11及び13の深さ面は、図20には示されていないが、このページの奥に延びているか外に延びていることになっている。)例えば、櫛フィンガ11及び13は、深さが約50マイクロメートルから約250マイクロメートルであってよい。空間17及び18は、エッチングにより完全に除去されてよく、或いは他の、MEMS微細加工分野で知られている方法で除去されてもよい。
図21Aは、本開示の例示的実施形態による櫛歯アクチュエータの平面図を示す。図21Aに示されるように、図示された櫛歯アクチュエータは、櫛フィンガアレイ15及び16(これらのある程度の細部(例えば、背骨状部分12及び14)は図20には示されているが、図21Aには示されていない)と、第1のフレーム片21と、第2のフレーム片19と、を含む。図21Aには詳しく示されていないが、櫛フィンガ11及び13は、櫛フィンガアレイ15及び16内で左から右に、且つ、右から左に延びている。櫛フィンガアレイ15の背骨状部分14は、第2のフレーム片19に取り付けられてよく、櫛フィンガアレイ16の背骨状部分12は、第1のフレーム片21に取り付けられてよい。そのように構成されている為、櫛フィンガアレイ15及び16が互いに引きつけ合うか反発し合って移動が発生すると、第1及び第2のフレーム片21及び19の(例えば、図21Aにおける、左から右への、又は右から左への)移動も同様に引き起こされる。
図21Bは、本開示の例示的実施形態による櫛歯アクチュエータ20の平面図を示す。図21Bに示されるように、櫛歯アクチュエータの一実施形態20は、ほぼ平行に並べられた1つ以上の櫛歯10を含む。図21Bの特定実施形態では、9個の櫛歯10が示されているが、櫛歯アクチュエータ20の様々な実施形態は、任意の数、サイズ、及び形状の櫛歯10を含んでよい。櫛歯アクチュエータ20は更に、第1のフレーム22、第2のフレーム24、及び移動制限装置26を含む。第1のフレーム22は、櫛歯アクチュエータ20のこの特定の実施形態において示されている櫛歯10の様々な長さに対応する為の階段形状を有するように図示されている。しかしながら、他の実施形態、例えば、全ての櫛歯10の長さが均一である他の実施形態では、第1のフレーム22の形状は、櫛歯10の一端に取り付けられるように様々であってよい。図示された実施形態では、第1のフレーム22の階段形状、及びこれに対応して漸減する櫛歯10の長さにより、アクチュエータ30のフットプリントを小さくすることが可能であり、これは、図22Aに示されるとおりである。櫛歯10の長さ、形状、配置、及び構成を様々に変化させることにより、制御された力、様々なサイズのフットプリント、及び他の特性を様々な程度、方向、及び/又は精度で達成することが可能であり、このことは、当業者であれば本開示を検討することにより理解されるであろう。
櫛歯10のそれぞれの細部は図21Bには示されていないが、図21Bに示された実施形態では、背骨状部分12は第1のフレーム22とつながっており、背骨状部分14は第2のフレーム24とつながっている。図21Aは、これが行われてよい1つの様式を示している。様々な実施形態では、櫛フィンガアレイ15及び16の背骨状部分12及び14を別の構成で第1及び第2のフレーム22及び24につなげることにより、別の目的を達成することが可能である。例えば、一実施形態では、一連の櫛歯の各櫛歯10ごとに、背骨状部分12が第1のフレーム22につながっており、背骨状部分14が第2のフレーム24につながっている。そのような構成の結果として、櫛歯10が並列カスケード接続され、これによって、第1及び第2のフレーム22及び24に最終的に印加される静電力を大きくすることが可能である。別の例示的実施形態では、櫛歯10は、双方向移動が可能なように背中合わせで配置される。この構成では、第1の櫛歯10については、背骨状部分12が第1のフレーム22とつながっており、背骨状部分14が第2のフレーム24とつながっている。これに対し、第2の櫛歯10については、背骨状部分12が第2のフレーム24とつながっており、背骨状部分14が第1のフレーム22とつながっている。そのような構成の結果として、櫛歯10が背中合わせに配置され、これによって双方向移動が可能になる。
更に、櫛歯アクチュエータ20に関しては、櫛歯の背骨状部分12及び14、並びに第1及び第2のフレーム22及び24は、様々な場合において、印加される範囲の静電力に対して十分に剛直であって可撓ではないような幅及び深さで設計されてよい。例えば、背骨状部分12及び14は、幅が約20マイクロメートルから約100マイクロメートル、深さが約50マイクロメートルから約250マイクロメートルであってよく、第1及び第2のフレーム22及び24は、幅が約50マイクロメートルより大きく、深さが約50マイクロメートルから約250マイクロメートルであってよい。
上述のように、櫛歯アクチュエータの一実施形態20は又、移動制限装置26を含み、移動制限装置26は、櫛フィンガアレイ15及び16の移動を、櫛フィンガ11及び13の長さ方向にほぼ平行に(例えば、図21Bにおいて左から右に)なるように制限する。本開示の一例示的実施態様では、移動制限器26は、図21Bに示されたような、二重平行曲げ部移動制限器である。二重平行曲げ部移動制限器は、移動をほぼ直線的にすることが可能であるが、弓状移動と呼ばれる横振れがわずかに発生する可能性がある。しかしながら、櫛フィンガ11の一方の側の隙間と、櫛フィンガ11の他方の側の隙間とは等しくならなくてよく、このことは、二重平行曲げ部移動制限器の弓状移動のような作用を修正する為の設計において有利に利用されてよい。
図21Bに示された櫛歯アクチュエータ20の実施形態を再度参照すると、移動制限器26は二重平行曲げ部である。しかしながら、移動制限器26は、第1のフレーム22及び第2のフレーム24の移動を制限するように働く他の構造を含んでもよい。図示された実施形態における各移動制限器26は、移動制限器26のそれぞれの端部に薄い部分25及び27を含む。薄い部分25及び27は、第2のフレーム24に対する第1のフレーム22の平行移動があったときに曲がることが可能である。寸法に関しては、移動制限器26の厚い部分は、例えば、幅が約10マイクロメートルから約50マイクロメートルであってよく、薄い部分25及び27は、幅が約1マイクロメートルから約10マイクロメートルであってよい。様々な実施形態では、櫛フィンガアレイ15及び16の移動を制御又は制限する為に、必要に応じて、任意の数及びタイプの移動制限装置26が使用されてよい。移動を制限することにより、アクチュエータ30がプラットフォーム45の移動又は位置決めを行う際の全体精度を高めることが可能である。
図22Aは、本開示の例示的実施形態によるアクチュエータ30の平面図を示す。図22Bは、本開示の例示的実施形態によるアクチュエータ30の断面図を示す。図22Aに示されるように、アクチュエータ30では、1つ以上のばね要素33によって、外側フレーム32と内側フレーム34とがつながっている。更に、アクチュエータ30では、1つ以上の櫛歯アクチュエータ20が、制御された力(例えば、電圧から生成された静電力)を外側フレーム32と内側フレーム34との間に印加する。アクチュエータの実施形態30は、精密な、制御された、可変の力を内側フレーム34と外側フレーム32との間に(例えば、直線方向及び回転方向を含む)複数の自由度で印加することをアクチュエータ30が可能にする為の電気的接続を有するプラットフォーム(例えば、45)を移動させることに適しており、高度にコンパクトなフットプリントで実施可能である。更に、アクチュエータ30は、MEMSデバイスを利用して電力を低減することが可能である。従って、アクチュエータ30は、(例えば、スマートフォンや他の、本明細書に記載の用途における)サイズ、電力、コスト、及び性能パラメータの制約を受ける光学画像安定化及び自動焦点の用途に対して、従来のソリューションを超える複数の利点を提供する。
図21Bを参照して説明したように、各櫛歯アクチュエータ20は、1つ以上の櫛歯10を含む。ばね要素33は、導電性であってよく、全ての移動自由度において軟らかくてよい。様々な実施形態では、ばね要素33は、外側フレーム32上の電気的接点パッドから内側フレーム34上の電気的接点パッドに電気信号を通す。例示的実施形態では、ばね要素33は、内側フレーム34から、一方向、又は二方向、又は三方向、又は四方向全てに出ている。
一実施形態では、アクチュエータ30は、例えばシリコンのフォトリソグラフィやエッチングのようなMEMS工程により作られる。一実施形態では、アクチュエータは、平面内を±150マイクロメートル移動し、ばね要素33は、(例えば、様々なばね要素33に、別々の電気信号を通すことが可能なように)互いに接触することなく、この移動範囲を許容するように設計されている。例えば、ばね要素33は、厚さが1マイクロメートルから5マイクロメートルであり、幅が約2マイクロメートルから約20マイクロメートルであり、約150マイクロメートルから約1000マイクロメートル×約150マイクロメートルから約1000マイクロメートルの平面内を移動する、S字形の曲げ部であってよい。
ばね要素33は、低い抵抗で電気を十分に通すように、例えば、高濃度にドープされたポリシリコン、シリコン、金属(例えば、アルミニウム)、これらの組み合わせ、又は他の導電材料、合金などを含んでよい。例えば、ばね要素33は、ポリシリコンで作られ、アルミニウム、ニッケル、及び金からなる約2000オングストローム厚の金属スタックでコーティングされてよい。一実施形態では、外側フレーム32と内側フレーム34との間の移動を制御する為に、一部のばね要素33と他のばね要素33との設計が異なる。例えば、4個から8個(又は他の個数)のばね要素33の素子厚さが約50マイクロメートルから約250マイクロメートルであってよい。そのような厚さにより、内側フレーム34に対する外側フレーム32の面外への移動をいくぶん制限することが可能である。
別の実施形態では、アクチュエータ30は中央アンカー36を含み、1つ以上の櫛歯20が、制御された力を、内側フレーム34と中央アンカー36との間に印加する。この実施形態では、第1のフレーム22は、中央アンカー36とつながっているか、中央アンカー36と一体化された部品である。1つ以上の櫛歯アクチュエータ20は、別の形式で中央アンカー36とつなげられてもよく、中央アンカー36は、外側フレーム32に対しては機械的に固定されてよい。一例では、第2のフレーム24は、曲げ部35を介して内側フレーム34とつながっており、曲げ部35は、移動方向のうちの各櫛歯アクチュエータの方向には比較的堅く、直交方向には比較的軟らかい。これによって、外側フレーム32に対する内側フレーム34の制御された移動、従って、より精密な位置決めを可能にすることができる。
外側フレーム32は、アクチュエータ30の実施態様によっては、アクチュエータ30の外周を連続的に囲んでおらず、2つ、3つ、又はそれ以上のピースに分かれている。例えば、図22C及び図22Dは、本開示の例示的実施形態によるアクチュエータ30の平面図及び断面図を示しており、ここでは、外側フレーム32は2つの区間に分割されており、ばね要素33は、2つの方向にのみ出ている。同様に、内側フレーム34は、様々な実施形態において、連続であってよく、複数の区間に分割されていてもよい。
図22Aに示されるように、櫛歯10が全部で4つあってよく、2つの櫛歯10がアクチュエータ30の面内の1つの方向にアクチュエートし、他の2つの櫛歯10がアクチュエータ30の平面内の直交方向にアクチュエートする。櫛歯アクチュエータ20の他の様々な配置が可能である。そのような配置は、より多くの、又はより少ない櫛歯10を含んでよく、より多くの、又はより少ない自由度で(例えば、三角形、五角形、六角形のフォーメーションなどで)アクチュエートしてよく、これらは、当業者であれば、本開示を検討することにより理解されるであろう。
一実施形態では、プラットフォーム45は、外側フレーム32及び中央アンカー36とつながっている。このように、プラットフォーム45は、外側フレーム32を中央アンカー36に対して固定してよい(且つ/又は、中央アンカー36を外側フレーム32に対して固定してよい)。そして、内側フレーム34は、外側フレーム32及び中央アンカー36の両方に対して、更にはプラットフォーム45に対して移動可能である。一実施形態では、プラットフォーム45はシリコンプラットフォームである。プラットフォーム45は、様々な実施形態では、光電子デバイス又はイメージセンサであり、例えば、電荷結合素子(CCD)又は相補型金属酸化膜半導体(CMOS)のイメージセンサである。
図22Bは、アクチュエータ30のサイズがプラットフォーム45のサイズとほぼ同じであってよいこと、並びに、プラットフォーム45は、外側フレーム32及び中央アンカー36とつながっていてよく、従って、中央アンカー36を外側フレーム32に対して機械的に固定してよいことを示している。一例示的実施態様では、プラットフォーム45は、1/3.2インチの光学フォーマットを有する、オムニビジョン(Omni Vision)社のOV8835イメージセンサである。この実施態様では、アクチュエータ30及びプラットフォーム45の両方のサイズは、約6.41mm×5.94mmであってよい。図22Dに示されるように、アクチュエータ30の一実施形態では、プラットフォーム45はアクチュエータ30より小さく、プラットフォーム45は内側フレーム34とつながっている。この特定実施形態では、外側フレーム32は内側フレーム34に対して固定されており、内側フレーム34は、様々な櫛歯アクチュエータ20によって移動する。
ここまで本発明の様々な実施形態を説明してきたが、当然のことながら、それらは限定ではなく例としてのみ与えられている。同様に、様々な図において本発明の例示的なアーキテクチャ構成又は他の構成が描かれているが、これは、本発明に含まれうる特徴及び機能性の理解を支援する為のものである。本発明は、説明された例示的なアーキテクチャ又は構成に限定されず、所望の特徴は、様々な代替のアーキテクチャ及び構成を使用して実施されてよい。実際のところ、本発明の所望の特徴を実施する為にどのような代替の機能的、論理的、又は物理的な分割及び構成が実施可能であるかは、当業者であれば明らかであろう。又、本明細書において記された構成モジュール名以外の多数の様々な構成モジュール名が、様々な区画に適用されてよい。更に、フロー図、動作説明、及び方法クレームに関しては、本明細書において各ステップが提示されている順序は、記載の機能性を発揮する為に、各種実施形態が、文脈が他の順序を指定しない限り、同じ順序で実施されなければならないとするものではない。
ここまで様々な例示的な実施形態及び実施態様に関して本発明を説明してきたが、当然のことながら、個々の実施形態のうちの1つ以上において説明された様々な特徴、態様、及び機能性は、それらの適用可能性において、それらが説明された特定の実施形態に限定されるものではなく、むしろ、単独又は様々な組み合わせの形で、本発明の他の実施形態のうちの1つ以上に適用可能であり、そのような実施形態が説明されたかどうかにかかわらず、且つ、そのような特徴が、説明された実施形態の一部として提示されたかどうかにかかわらず、適用可能である。従って、本発明の広さ及び範囲は、上述の例示的実施形態のいずれによっても限定されるべきではない。
本文書で使用されている言葉及び語句、及びこれらのバリエーションは、特に断らない限り、限定的ではなく開放的(open−ended)であると解釈されたい。その例として、「含む(including)」という言葉は、「含むが、限定ではない(including, without limitation)」などの意味として読み取られるべきであり、「例(example)」という言葉は、説明対象アイテムの典型的な場合を与える為に使用され、典型的な場合を網羅又は限定する列挙を与える為には使用されず、「a」又は「an」という言葉は、「少なくとも1つの(at least one)」、「1つ以上の(one or more)」などの意味として読み取られるべきであり、「旧来の(conventional)」、「従来の(traditional)」、「通常の(normal)」、「標準の(standard)」、「既知の(known)」などの形容詞、及び同様の意味の言葉は、説明されたアイテムを、所与の時間に限定するか、所与の時点で使用可能なアイテムに限定するものとして解釈されるべきではなく、むしろ、現在、又は未来の任意の時点において利用可能又は既知であってよい、旧来の、又は従来の、又は通常の、又は標準的な技術を包含するものとして読み取られるべきである。同様に、本文書が、当業者にとって明らかであるか既知であるような技術を参照する場合、そのような技術は、現在、又は未来の任意の時点において当業者にとって明らかであるか既知である技術を包含する。
「1つ以上の(one or more)」、「少なくとも(at least)」、「ただし、〜には限定されない(but not limited to)」などの、範囲を広げる語句の存在は、場合によっては、そのような範囲を広げる語句がないことが、より範囲の狭い場合が意図されているか必要とされているという意味に読み取られるべきではない。「モジュール」という語句の使用は、モジュールの一部として説明されるか、特許請求される構成要素又は機能性が全て共通パッケージとして構成されるという意味にはならない。実際のところ、モジュールの様々な構成要素のいずれか又は全てが、制御ロジックであれ、他の構成要素であれ、単一パッケージとして組み合わされても、別々に保持されてもよく、更には、複数のグルーピング又はパッケージに分散しても、複数の場所にまたがってもよい。
更に、本明細書において示された様々な実施形態は、例示的なブロック図、フローチャート等の図面に関して説明されている。当業者が本文書を読めば明らかになるように、説明された実施形態及びそれらの様々な変形形態は、説明された例に限定されることなく実施されてよい。例えば、ブロック図及びそれらに付随する説明は、特定のアーキテクチャ又は構成を必要とするように解釈されるべきではない。

Claims (21)

  1. 曲げ部であって、
    第1のフレームにつながれる第1の支持端部と、
    第2のフレームにつながれる第2の支持端部と、
    前記第1の支持端部と前記第2の支持端部とをつなぐ座屈部であり、前記曲げ部の可撓性部分として形成された前記座屈部であり、座屈状態で動作可能となる前記座屈部であって、前記曲げ部の前記座屈部は、座屈状態においては前記第1の支持端部と前記第2の支持端部との間で、当該第1の支持端部と当該第2の支持端部とを直線で結ぶ接線方向に対して直交する半径方向に座屈し、前記曲げ部の前記座屈部は、前記第1の支持端部と前記第2の支持端部に対して前記接線方向に座屈する、前記座屈部と、を備え、
    前記曲げ部は、長さが前記曲げ部の幅よりかなり大きく、厚さが幅よりかなり小さく、
    前記第1の支持端部と前記第2の支持端部が前記第1の支持端部と前記第2の支持端部とをつなぐ前記座屈部よりも広い幅を有する、
    前記曲げ部。
  2. 前記座屈部を有するポリシリコンの層を備える、請求項1に記載の曲げ部。
  3. 金属の層を備え、導電性である、請求項1に記載の曲げ部。
  4. 前記第1の支持端部と前記第2の支持端部とをつなぐ前記座屈部は、幅が均一ではない、請求項1に記載の曲げ部。
  5. 非座屈状態にある前記曲げ部は、
    第1の直線部分と、
    第2の直線部分と、
    前記第1の直線部分と前記第2の直線部分とをつなぐ曲線部分と、を備える、
    請求項1に記載の曲げ部。
  6. 座屈状態にある前記曲げ部のスチフネスは、非座屈状態にある前記曲げ部のスチフネスより少なくとも1桁小さい、請求項1に記載の曲げ部。
  7. 座屈状態にある前記曲げ部のスチフネスは正である、請求項1に記載の曲げ部。
  8. 座屈状態にある前記曲げ部のスチフネスは負である、請求項1に記載の曲げ部。
  9. 前記座屈部は蛇行形である、請求項1に記載の曲げ部。
  10. 前記第1の支持端部と前記第2の支持端部は、当該第1の支持端部と当該第2の支持端部とを直線で結ぶ接線方向に並んでいない、請求項1に記載の曲げ部。
  11. 前記曲げ部は更に、導電性である金属の層を備え、前記金属層と前記ポリシリコン層はオフセットされている、請求項2に記載の曲げ部。
  12. 前記曲げ部は更に、導電性である金属の層を備え、前記金属層及び前記ポリシリコン層は、前記座屈部の少なくとも一部分において分割されている、請求項2に記載の曲げ部。
  13. 酸化シリコンの層を更に備え、前記金属層は前記曲げ部の長さ方向全体をカバーし、前記酸化シリコン層は、前記第1の支持端部と、前記第2の支持端部と、前記第1の支持端部及び前記第2の支持端部とつながれた、前記座屈部の端部のみと、をカバーする、請求項3に記載の曲げ部。
  14. 第1のフレームと第2のフレームとをつなぐ複数の曲げ部を備える曲げ部アレイを備えるステージであって、
    前記第1のフレーム及び前記第2のフレームは実質的に一平面上にあり、
    前記曲げ部アレイは、前記複数の曲げ部が座屈する前には、実質的に前記平面上にあり、
    前記曲げ部アレイは、前記複数の曲げ部が座屈した後は、実質的に前記平面から外に曲がり、
    前記複数の曲げ部は、複数の座屈部によってつながれた複数の第1の支持端部と複数の第2の支持端部を備え、
    前記複数の第1の支持端部と前記複数の第2の支持端部は、前記複数の座屈部よりも広い幅を有し、
    前記複数の曲げ部の前記複数の座屈部は、前記第1の支持端部と前記第2の支持端部との間で、当該第1の支持端部と当該第2の支持端部とを直線で結ぶ接線方向に対して直交する半径方向に座屈し、
    前記複数の曲げ部の前記複数の座屈部は、前記第1の支持端部と前記第2の支持端部に対して前記接線方向に座屈する、
    ステージ。
  15. 前記複数の曲げ部のそれぞれは、長さが幅よりかなり大きい、請求項14に記載のステージ。
  16. 前記複数の曲げ部のそれぞれは導電性である、請求項14に記載のステージ。
  17. 前記曲げ部アレイは、少なくとも1つの自由度においてスチフネスが低い、請求項14に記載のステージ。
  18. 前記複数の曲げ部のそれぞれは、少なくとも2つの層状材料を含み、前記層状材料のうちの少なくとも1つは金属である、請求項14に記載のステージ。
  19. 前記曲げ部アレイの移動を制限することにより、前記座屈した複数の曲げ部の破損を防ぐように構成された移動制限器を更に備える、請求項14に記載のステージ。
  20. 曲げ部を作動させるための方法であって、
    長さが前記曲げ部の幅及び厚さよりかなり大きい曲げ部を設けるステップを含み、
    前記曲げ部を作動させるための前記方法は、
    前記曲げ部を、前記曲げ部が座屈するまで変位させるステップと、
    前記曲げ部を座屈状態で維持するステップと、を含み、
    座屈部によって第1のフレームと第2のフレームに接続された第1の支持端部と第2の支持端部は、前記第1の支持端部と前記第2の支持端部とをつなぐ前記座屈部よりも広い幅を有し、
    前記曲げ部の前記座屈部は、座屈状態においては前記第1の支持端部と前記第2の支持端部との間で、当該第1の支持端部と当該第2の支持端部とを直線で結ぶ接線方向に対して直交する半径方向に座屈し、前記曲げ部の前記座屈部は、前記第1の支持端部と前記第2の支持端部に対して前記接線方向に座屈する、
    曲げ部を作動させるための方法。
  21. 座屈状態にある前記曲げ部の破損を防ぐ為に、移動制限器を使用して前記曲げ部の移動を制限するステップを更に含む、請求項20に記載の方法。
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