JP6672098B2 - 医療装置 - Google Patents

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Description

本発明は医療装置に関し、特に、ユーザーによって操作される操作パネルに関する。
医療装置として、超音波診断装置、X線CT装置、MRI装置等が知られている。この他、超音波治療装置、放射線治療装置、粒子線治療装置等が知られている。それらの医療装置の中で、以下においては超音波診断装置を取り上げる。
超音波診断装置は、生体に対する超音波の送受波により得られた受信信号に基づいて超音波画像を形成する装置である。典型的なカート式超音波診断装置は、装置本体と、それによって支持された可動部材としての操作パネルと、を有する。操作パネルは操作卓であり、それは多様なデバイスを有している。例えば、トラックボール、ボタン、スイッチ、つまみ、スライダ、タッチパネルディスプレイ等を有している。そのようなデバイスを利用して、ユーザーによって超音波診断条件等が設定される。
カート式超音波診断装置において、操作パネルは、一般に、エレベータ機構、旋回機構等からなるパネル移動機構に支持されている。パネル移動機構により操作パネルの高さや姿勢等が調整される。操作パネルの奥側に、メイン表示器を保持したアーム機構が設けられることもある。近年では、可搬型の超音波診断装置も普及しつつある。そのような超音波診断装置においては、例えば、操作パネルがタッチパネルディスプレイによって構成され、タッチパネルディスプレイを利用して超音波診断条件等が設定される。他の医療装置も、通常、ユーザーインターフェース又は入力装置としての操作パネルを備えている。
従来から、操作パネルに対して過剰な操作力が与えられるという問題が指摘されている。例えば、超音波診断装置において、リアルタイム動作中(動画像表示中)において、その動作を一時的に停止させるためのフリーズスイッチを操作する場合、タイミングよくその操作を行うべきことから、勢い余って、かなり大きな押圧力をもってその操作が行われることもある。これはフリーズスイッチの劣化や故障の原因になり得るものである。通常の操作力による操作であっても頻繁に操作されるデバイスについてはその劣化が早まる傾向が認められる。
特許文献1には、複数のデバイスを有する操作パネルを備えた超音波診断装置が開示されている。各デバイスの操作が検知され、その検知に基づいてデバイスごとに操作記録が生成されている。特許文献1には、衝撃、振動等を検知する構成は開示されていない。特許文献2には、加速度センサを備えた超音波プローブが開示されている。加速度センサによって超音波プローブに加えられた衝撃(典型的には超音波プローブの落下で生じる衝撃)が検知されている。特許文献2には操作パネルに及ぶ衝撃については開示されていない。特許文献3には、衝撃感知部を有する超音波診断システムが開示されている。希望する診断モードに対応した衝撃パターンがユーザーから超音波診断システムへ与えられている。特許文献3には、衝撃感知部が超音波診断システム内のどこに設けられているのかについては記載されていないが、衝撃パターンの入力は操作パネルへの入力に代替するものであることから、衝撃感知部は操作パネル以外の場所に設けられると理解される。
特開2002− 34929号公報 特開2003−244021号公報 特開2010− 355号公報
超音波診断装置等の医療装置において、操作パネルのメンテナンス(典型的には劣化又は故障の診断)を的確に行えるようにするため、操作パネルに与えられた衝撃(振動等を含む)をモニタリングすることが望まれる。しかし、従来の医療装置は、操作パネルに与えられた衝撃を検知する仕組みが備えられていない。
本発明の目的は、医療装置において、操作パネルに与えられる衝撃をモニタリングできるようにすることにある。あるいは、そのモニタリングを簡易な構成で実現することにある。あるいは、モニタリング精度を高めることにある。
本発明に係る医療装置は、ユーザーにより操作される複数のデバイスを有する操作パネルを含み、前記操作パネルは、更に、前記複数のデバイスが搭載された基板と、前記複数のデバイスにおけるいずれかのデバイスの操作により生じた振動が前記基板を介して伝わる振動検出器と、を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、操作パネル内には複数のデバイスが搭載された基板が設けられ、個々のデバイスの操作によって生じた振動が基板を経由して振動検出器において検出される。基板が振動伝達媒体として機能するので、個々のデバイスごとに振動センサを設ける必要がない。よって、個々のデバイスに生じる振動を簡易な構成でモニタリングできるという利点を得られる。
望ましくは、前記振動検出器は前記基板における上面及び下面の内の少なくとも一方に設置されている。そのような構成によれば振動を確実に検出することが可能である。
望ましくは、前記複数のデバイスはm(但しmは2以上の整数)個のデバイスであり、前記振動検出器はn(但しnはm未満の整数)個の振動センサにより構成される。すなわち、振動検出対象となるデバイス個数よりも振動センサ個数の方が少ない。複数の振動センサが設けられる場合、同じ振動源からの振動が複数の振動センサによって観測されることになる。望ましくは、前記振動検出器は前記複数のデバイスを担当する1個の振動センサにより構成される。上記nが1の場合、振動検出対象となる複数のデバイスで生じる振動が唯一1個の振動センサによって検出される。
望ましくは、前記振動検出器は前記基板上であって前記操作パネルにおける前後方向の中間位置よりも奥側の位置に設置された振動センサを含む。通常、操作パネルの手前側(ユーザー側)には操作頻度の高いデバイスが配置され、それらのデバイスには強い操作力が及び易い。基板が操作パネル内の実質的な全体に及んでいる場合、基板の前側に振動検出器を配置すると、大きな衝撃により飽和が生じ易くなる。基板の奥側に配置すれば検出時の飽和が生じにくく、また、複数のデバイス間で大きな感度差が生じにくくなる。検出困難な領域やデバイスが生じる場合には、そこに振動センサを追加配置してもよい。
望ましくは、前記複数のデバイスの中からユーザー操作された操作デバイスを特定する特定手段と、前記操作デバイスに対応する補正係数を用いて前記振動検出器の検出信号を補正する補正手段と、前記補正後の検出信号に基づいて衝撃を判定する判定手段と、を含む。この構成によれば、個々のデバイスの操作によって生じる検出信号の振幅差を少なくすることができるので、複数のデバイス間で一律の衝撃判定条件を用いることが可能となる。望ましくは、前記衝撃が判定された場合に当該衝撃を表す衝撃情報を生成する生成手段を含む。この構成によれば有限な記憶領域を有効活用できる。
望ましくは、前記複数のデバイスに対応した複数の補正係数を記憶した記憶部を含み、前記補正手段は、前記複数の補正係数の中から前記操作デバイスに対応する補正係数を選択する手段と、前記選択された補正係数に従って前記検出信号の振幅を変更し、これにより前記補正後の検出信号を生成する手段と、を含む。望ましくは、前記各補正係数は前記各デバイスから前記振動検出器までの振動伝搬状況が反映された係数である。
望ましくは、前記振動検出器は、x軸方向の加速度、y軸方向の加速度、及び、z軸方向の加速度を検出する加速度センサである。この構成によれば、衝撃方向等を解析することが可能となる。望ましくは、当該医療装置は超音波診断装置である。
本発明によれば、操作パネルに与えられる衝撃をモニタリングできる。そのモニタリングを簡易な構成で実現できる。あるいは、モニタリング精度を高められる。
実施形態に係る医療装置としての超音波診断装置を示す図である。 図1に示した超音波診断装置の側面図である。 操作パネルの上面図である。 操作パネルにおける振動伝搬を示す図である。 操作パネルの簡略的な断面図である。 超音波診断装置の構成を示すブロック図である。 操作パネルの構成を示すブロック図である。 補正係数レジスタ群の構成例を示す図である。 メンテナンス用諸情報メモリの構成例を示す図である。 メンテナンス用衝撃情報メモリの構成例を示す図である。 加速度センサから出力される3つの検出信号を示す図である。 パネルコントローラの第1動作例(操作デバイスを特定できた場合の動作例)を示す図である。 補正後の切り出し波形の解析を示す図である。 パネルコントローラの第2動作例(操作デバイスを特定できなかった場合の動作例)を示す図である。 パネルコントローラの動作例を示すフローチャートである。 衝撃判定条件を示す図である。 デバイスコード及びそれに付随した操作力コードの送信を示す図である。 衝撃に応じた発光制御を示すフローチャートである。 発光制御の変形例を示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
(1)超音波診断装置の機械的構成
図1には、本発明に係る医療装置としての超音波診断装置の好適な実施形態が示されている。図1は超音波診断装置10の斜視図である。超音波診断装置10は医療機関に設置され、生体に対する超音波の送受波により超音波画像を形成する装置である。
図1において、超音波診断装置10は、カート式装置本体12と、装置本体12によって支持された可動体13と、を有している。可動体13は、移動機構16を介して装置本体12によって支持されている。移動機構16は、例えば、昇降機構、旋回機構等を有する。可動体13は、操作パネル14、アーム機構18及び表示器(メイン表示器)20を有している。具体的には、操作パネル14の奥側にある台座上にアーム機構18の基端が搭載されており、アーム機構18の先端によって表示器20が保持されている。図1において、X方向は奥行き方向(前後方向)であり、Y方向は左右方向であり、Z方向は垂直方向である。装置本体12の内部には複数の電子回路基板が収容されている。装置本体12は4つのキャスタを有している。図1においてはプローブの図示が省略されている。
操作パネル14は、入力装置、操作盤又は操作卓として機能するものである。操作パネル14は多数のデバイス(入力デバイス)を有している。それには、ボタン、スイッチ、ロータリーエンコーダ(RE)、トラックボール、スライダ、等が含まれる。後に説明するように、操作パネル14は、筐体を構成するパネルケースを有し、その内部にはメイン基板が設けられている。メイン基板の上面には複数のデバイスが搭載されている。また、後述するように、メイン基板には振動検出器としての加速度センサが設けられている。
図2は超音波診断装置の右側面図である。操作パネル14は大別して前側部分14Aと後側部分14Bとを有する。前側部分14Aの奥端部から斜め上方へ後側部分14Bが伸長している。水平面に対する前側部分14Aの傾斜角度はθ1である。水平面に対する後側部分14Bの傾斜角度はθ2である。θ1とθ2との間にはθ1<θ2の関係が成立している。符号20はボタンの押下操作を示している。その操作力が強いならば、操作対象となったデバイスに対して、所定レベルを超える押圧力つまり強インパクトとしての衝撃が生じる。なお、図2において、操作パネル14を基準として、奥行き方向がx方向であり、そのx方向は水平面に対して傾斜角度θ1だけ傾いている。x方向に直交する方向として左右方向としてのy方向及び前側部分14Aの法線方向としてのz方向が定義される。y方向は上記Y方向に一致している。加速度センサにおける3つの検出軸がx方向、y方向及びz方向に合うように、加速度センサがメイン基板に配置される。但し、加速度センサにおける3つの検出軸がX方向、Y方向及びZ方向に合うように、加速度センサを配置することも可能である。
図3は操作パネル14の上面図である。操作パネル14において、前側部分14Aには、トラックボール22、フリーズスイッチ24、プリントボタン26、Bモードボタン28、スライダ列30等を含む多数のデバイスが設けられている。それらのデバイスには、高い頻度で使用される1又は複数のデバイスが含まれる。そのようなデバイスは、通常、前側部分14Aに収容されたメイン基板上に配置されており、また、そのメイン基板に対して電気的に接続されている。後側部分14Bには、タッチパネル付きLCD(サブ表示器)34、複数のつまみ32、等が設けられている。それらのデバイスは、後側部分14B内に収容されたサブ基板上に配置されている。それらのデバイスが後側部分14Bのフレーム等に固定されてもよい。前側部分14Aと後側部分14Bは物理的に一体化されている。
図4は操作パネル14の上面を示す模式図である。前側部分14A内にはx方向及びy方向に広がる一枚の大型メイン基板36が配置されている。メイン基板36上には、デバイスA,B,C,Dを含む複数のデバイスが取り付けられている。それらのデバイスの操作時には、大なり小なり振動が生じ、それがメイン基板36を伝搬する。メイン基板36には振動検出器としての加速度センサ38が設けられている。具体的には、操作パネルにおける奥行き方向の中間位置よりも奥側に、加速度センサ38が設けられている。デバイス操作時に生じた振動は、メイン基板36を媒介として加速度センサ38に伝わる。加速度センサ38においてその振動が検出される。メイン基板36は振動伝達媒体として観念される。
破線の矢印a,b,c,dは、デバイスA,B,C,Dからメイン基板36を介して加速度センサ38へ向かう振動を表している。それらの振動についての伝搬条件は互いに相違するが、振動源である操作デバイスに応じて、加速度センサ38からの検出信号の振幅を補正することが可能であり、あるいは、衝撃判定条件を補正することが可能である。操作デバイスは、その出力信号の変化から容易に特定できる。デバイス操作に起因しない衝撃(例えば外力に起因する衝撃)に対しては、デバイス関連付けや振幅補正を行えないが、広くメンテナンス情報を収集するためには、そのような衝撃もモニタリング対象とするのが望ましい。
後側部分14Bに設けられたデバイスを操作した場合においても振動が生じる。それは操作対象となったデバイスから、例えば、サブ基板、後側部分14Bのケース、前側部分14Aのケース、前側部分14Aと後側部分14Bを繋ぐ部材等を介して、メイン基板36に伝わり、メイン基板36から加速度センサ38に伝わる。例えば、つまみEの操作時に生じた振動が、破線の矢印eで示すように、加速度センサ38に伝わる。タッチパネル付きLCD34を操作した場合にも振動が生じ、それが加速度センサ38において検出され得る。
前側部分14Aにおける操作デバイスから加速度センサ38への振動伝達が比較的にシンプル又は直接的であるのに対して、後側部分14Bにおける操作デバイスから加速度センサ38への振動伝達は比較的に複雑となる。必要に応じて、後側部分14B内に別の加速度センサを設けるようにしてもよい。その場合に、サブ基板に加速度センサを設けるようにしてもよい。
衝撃のモニタリングという観点からは比較的に大きな振動だけを検出すればよいので、微小な振動については検出対象から除外してもよい。前側部分14Aに含まれるデバイスには押圧操作による衝撃が生じ易い。よって、前側部分14Aに存在する複数のデバイスだけを振動検出の対象としてもよい。
本実施形態では、後側部分14Bの左側端部に衝撃報知用発光器40が埋設されている。加速度センサからの検出信号に基づいて衝撃が判定された場合、発光器40が発光動作する。例えば、発光器が複数回点滅する。これにより、ユーザーにおいては、操作時の操作力が過大であったことを自然に認識できる。また、今後の操作時において操作力の自制を促せる。
なお、本実施形態では、操作時以外において衝撃が生じた場合にも、発光器40が発光動作する。操作時においてだけ発光器40を発光動作させてもよい。本実施形態では、メイン表示器に近い位置であって、ユーザーの顔に対して正対する位置に、発光器40を設けたので、発光器40がユーザーの視界範囲内に自然に入る可能性を高められる。つまり、視認性を高められる。そのような位置は、右利きのユーザーの右手による操作時に右手によって覆われる可能性の低い位置でもある。他の位置に発光器40を設けるようにしてもよい。例えば、タッチパネル付きLCD34の上側に発光器40を設けてもよい。報知方法としては音出力等、色々な手法が考えられる。
図5には操作パネルの断面が模式的に示されている。図示の内容は操作パネルの基本構造を示したものに過ぎず、実際の操作パネルの構造はもう少し複雑である。パネルケース42は上面開口を有する中空部材であり、そのパネルケース42内にメイン基板36が配置されている。メイン基板36は配線パターンを有し、それには複数の電子部品が搭載されている。それらの電子部品にはプロセッサ、メモリ、センサ等が含まれる。パネルケース42の上面開口を塞ぐように、つまりメイン基板36から離れつつそれを覆うように、表面板50が設けられている。複数のデバイス52,54,56はメイン基板36上に固定されており、また、メイン基板36に対して電気的に接続されている。メイン基板36及び表面板50は、複数の支柱44,46,48によってパネルケース42に固定されている。図示の例では、デバイス52は、露出したボタン部分52a、軸部分52b及びベース部分52cにより構成されている。軸部分52bが円筒状の形態で構成されてもよい。ボタン部分52aに対して押下力58を与えると、その押下力58が軸部分52b及びベース部分52cを介して基板36へ及ぶ。これにより生じた振動60が基板36を伝搬する。その振動60が加速度センサ38で検出される。
複数の支柱44,46,48によってメイン基板36が固定されていても、加速度センサ38において比較的に良好に振動を検出できることが実験によって確認されている。具体的な構造や感度にも依るが、2つの支柱間の中間位置(メイン基板が上下に動きやすい位置)に加速度センサを設けると、検出信号の飽和が生じ易くなる。そのような問題を避けるために、メイン基板36があまり動かない(あるいは適度に動く)位置に加速度センサを設けることが望まれる。メイン基板36の奥側であって、奥側部分により覆われる位置に加速度センサを配置すれば、操作パネル全体にわたって比較的に感度良く振動を検出できる。そのような位置は通常、大きな振動が生じる可能性が低い位置であるので、加速度センサにおける飽和という問題が生じる可能性を低減できる。
いずれにしても、操作パネルの具体的な構造を考慮しつつ、実験等によって加速度センサを設ける最適な位置を探索するのが望ましい。図示の例では、メイン基板36の下面に加速度センサ38が設けられている。メイン基板36の上面に加速度センサ38を設けるようにしてもよい。
振動検出器として複数の加速度センサを設けてもよい。1つのデバイスに対して1つの加速度センサを設けることも可能であるが、その場合には多数の加速度センサが必要となるので、コストが問題となり、また構造がかなり複雑化してしまう。振動検出対象となるデバイス数をm個とし、加速度センサ数をn個とした場合、m>nの関係が満たされるように、1又は複数の加速度センサを配置するのが望ましい。ここで、mは2以上の整数であり、nはm>nを満たす1以上の整数である。具体的には、多数のデバイスに対して、少数の加速度センサを分散配置する態様、1つの加速度センサだけを配置する態様が考えられる。本実施形態では、後者が採用されている。振動検出器として加速度センサ以外のセンサ(例えば変位計)を用いるようにしてもよい。
超音波診断装置において、かなり大きな押圧力が与えられ易く、このため故障が生じ易いのは、フリーズスイッチである。モードスイッチやプリントスイッチ等にも比較的大きな押圧力が生じる。それらが配置されているのは通常、前側部分であり、具体的にはその前後方向の中間位置よりもおよそ前側である。よって、加速度センサは、前側部分における中間位置よりも奥側に設けるのが望ましい。2個の加速度センサをメイン基板の右側及び左側に配置してもよいし、2個の加速度センサをメイン基板の奥側及び前側に配置してもよい。振動を検出できる限りにおいてメイン基板以外の部材に振動検出器を配置するようにしてもよい。操作デバイスと衝撃とを正しく関連付けるためには、本実施形態のように、振動検出器をメイン基板に配置するのが望ましい。本実施形態では、以下に説明するように、直交関係にある3つの方向における3つの加速度成分を同時に検出できる3軸加速度センサが利用されている。そのようなセンサを利用したので、衝撃を詳しく解析できる。例えば、衝撃方向、衝撃種類等を解析できる。
(2)超音波診断装置の電気的構成
図6は超音波診断装置のブロック図である。超音波診断装置は装置本体12と可動体13とを含む。装置本体12には送受波器としてのプローブ62が接続されている。プローブ62は、1Dアレイ振動子を有し、それによって超音波ビームが形成される。その超音波ビームは電子走査される。電子走査方式として、電子リニア走査方式、電子セクタ走査方式等が知られている。1Dアレイ振動に代えて2Dアレイ振動子を設けてもよい。
送受信部64は、送信ビームフォーマー及び受信ビームフォーマーとして機能する電子回路である。送信時において、送受信部64からアレイ振動子へ複数の送信信号が並列的に供給される。これによりアレイ振動子の作用により送信ビームが形成される。受信時において、生体内からの反射波がアレイ振動子にて受波されると、アレイ振動子から複数の受信信号が並列的に送受信部64へ出力される。送受信部64においては、複数の受信信号を整相加算し、これにより受信ビームに相当するビームデータを生成する。
ビームデータ処理部66は、検波回路、対数変換回路等の公知の回路構成を有し、入力されるビームデータを順次処理する。画像形成部68は、電子走査方向に並ぶ複数のビームデータ(受信フレームデータ)に基づいて、座標変換、補間処理等により、表示フレームデータを生成する。表示フレームデータは断層画像を構成するものである。その画像データが表示処理部70を介して表示器20へ送られ、表示器20において断層画像が表示される。他の超音波画像が表示されてもよい。表示器20は、LCD、有機ELデバイス等によって構成される。ホストコントローラ72は、CPU及び動作プログラムによって構成され、装置本体12内の各構成の動作を制御する。また、操作パネル14内のパネルコントローラを制御する。
操作パネル14は、上述したように、メイン基板36を有している。メイン基板36には配線パターンが形成されており、複数の入力デバイスの他、複数の電子部品が設けられている。操作パネル14は、メイン基板36の他に、サブ基板及びセンサ基板等を有している。メイン基板36には加速度センサ38が固定されている。加速度センサ38は電気的にメイン基板36に接続され、物理的にも結合されている。操作パネル14はタッチパネル付きLCD34を有している。
図7は操作パネル14のブロック図である。パネルコントローラ74は、プログラムを実行する1又は複数のプロセッサにより構成される。パネルコントローラ74は通信回線を介してホストコントローラ72と通信する。図7において、パネルコントローラ74が有している複数の機能が複数のブロックによって表現されている。それらについては後述する。
パネルコントローラ74には、スイッチ群76及びLED群78が接続されている。1つのスイッチには1つのLEDが内蔵され、スイッチのオンオフに応じて、それに内蔵されたLEDが点灯消灯し、あるいは、LEDの発光色が変化する。パネルコントローラ74には、ロータリーエンコーダ群(RE群)80、トラックボール82、フリーズスイッチ84等も接続されている。
パネルコントローラ74には加速度センサ38が接続されている。加速度センサ38は3軸加速度センサであり、それはx方向の加速度、y方向の加速度及びz方向の加速度を個別的に検出する。加速度センサ38からパネルコントローラ74へ、x方向の加速度を示す検出信号(x方向検出信号)、y方向の加速度を示す検出信号(y方向検出信号)、及び、z方向の加速度を示す検出信号(z方向検出信号)が出力されており、パネルコントローラ74は、それらの検出信号を個別的に処理する。
衝撃報知用発光器40は本実施形態において発光素子であるLEDによって構成されている。その発光動作はパネルコントローラ74によって制御されている。衝撃が判定された場合、発光器40が点滅する。これによりユーザーに対して衝撃発生の事実をリアルタイムに報知できる。
パネルコントローラ74には、記憶部98が接続されている。記憶部98は例えば1又は複数の不揮発性メモリにより構成される。記憶部98は、リングバッファ群100、補正係数レジスタ群102、メンテナンス用諸情報メモリ104、及び、メンテナンス用衝撃情報メモリ106を有している。更にログメモリ等が含まれてもよい。リングバッファ群100は3つのリングバッファにより構成され、個々のリングバッファは検出信号を一時的に格納する。
補正係数レジスタ群102は、複数のデバイスに対応する複数の補正係数セットにより構成される。本実施形態において、個々の補正係数セットは、z方向検出信号用の補正係数と、x方向検出信号及びy方向検出信号用の補正係数と、からなる。3つの方向に対応する3つの補正係数を用意するようにしてもよい。正方向と負方向とで別々の補正係数を用意しておいてもよい。
メンテナンス用諸情報メモリ104は、操作パネル14のメンテナンスにおいて必要となる、あるいは、有用となる様々な情報を蓄積したものである。蓄積される情報には衝撃情報の一種としての衝撃回数も含まれる。この他、デバイスごとのz方向に生じた最大加速度(絶対値)も管理される。更に、x方向及びy方向に生じた最大加速度が管理されてもよい。加速度センサを用いて検出可能な他の情報が含まれてもよい。メンテナンス用衝撃情報メモリ106は、本実施形態において、複数のレコード(複数の衝撃情報)を含んでおり、1つの衝撃イベントにつき1つのレコードが生成される。衝撃情報には、軸ごとの正方向最大加速度・負方向最大加速度、タイムスタンプ情報、等が含まれる。本実施形態では、操作デバイスが判定される場合の他、操作デバイスが判定されない場合においても、衝撃情報つまりレコードが生成されているが、操作デバイスが判定された場合にだけ衝撃情報が生成されるように構成してもよい。衝撃情報の中に、衝撃に関連付けられたデバイスのコード等が含まれる。
次に、パネルコントローラ74が有する諸機能について説明する。スキャン回路群86は、複数のスキャン回路により構成され、個々のスキャン回路は自己が担当するデバイスグループを一定の周期で監視している。具体的には、デバイスグループを構成する複数のデバイスの出力を一定周期で繰り返し参照している。これにより、デバイスの操作が判定される。デバイスグループ種別によってスキャンレートが相違する。
操作デバイス特定部88は、スキャン回路群86のスキャン結果に基づいて、振動波形の解析結果に関連付ける操作デバイスを特定する。通常、1つの解析結果に対して1つの操作デバイスが関連付けられる。但し、1つの解析結果に対して複数の操作デバイスが関連付けられてもよい。あるいは、複数の操作デバイスが判定された場合に、その中から振動波形の解析結果に関連付ける1つの操作デバイスを選抜するようにしてもよい。
補正部90は、デバイスの操作が判定された場合に、つまり、操作デバイスが特定された場合に、それに対応する補正係数セットを用いて、3つの検出信号を補正するモジュールである。これにより各検出信号の振幅が調整される。この振幅調整は規格化として理解される。個々のデバイスから加速度センサまでの振動伝搬状況は区々であるが、振幅補正により、衝撃判定条件をデバイス間で揃えることが可能となる。もっとも、操作デバイスが特定されない場合(例えば操作パネルへの何らかの部材が衝突した場合)、補正されていない検出信号が解析される。振幅補正に変えて衝撃判定条件を補正することも考えられるが、その場合には処理がかなり複雑になる。
衝撃判定部92は、補正後の検出信号(場合によっては、補正を経ない生の検出信号)に基づいて、衝撃(衝撃発生)を判定するモジュールである。本実施形態では、衝撃判定用の条件として、振幅条件と時間条件とが定められており、両条件が満たされた場合に、衝撃が判定される。
衝撃情報生成部94は、衝撃が判定された場合に、衝撃情報を生成するモジュールである。生成される衝撃情報には、メンテナンス用諸情報メモリ104内に記憶される衝撃情報と、メンテナンス用衝撃情報メモリ内に記憶される衝撃情報と、がある。前者の衝撃情報には、検出された衝撃回数が含まれる。後者の衝撃情報は、衝撃ごとに生成されるレコードの内容をなす情報である。発光制御部96は、衝撃が判定された場合において衝撃報知用発光器40を点滅させる制御を実行するモジュールである。
図8には、補正係数レジスタ群102の構成例が示されている。各行が1つのデバイスに対応している。デバイスごとに、z軸補正値、及び、x軸y軸補正値が対応付けられている。デバイスの概念には、キー(スイッチ、ボタン)、RE(つまみ)等が含まれ、またタッチパネル中の領域が含まれる。すなわち、タッチパネルの操作面が複数の領域に分割されており、個々の領域ごとに補正値セットが用意されている。個々の領域は振動補正の観点から見て1つのデバイスとみなせる。
図9にはメンテナンス用諸情報メモリ104の構成例が示されている。そこには、パワースイッチ操作回数(総数)、装置起動回数(総数)、衝撃回数(総数)、キーごとの操作回数(総数)、キーごとのz軸最大加速度(絶対値)、等が含まれる。それらは例示であり、多様な情報を記録しておくのが望ましい。z軸はメイン基板の法線方向である。デバイスに対して押圧力が加わる方向は主にz方向であるため、z軸補正値(z方向補正係数)が独立して用意されている。x軸y軸補正値はx方向及びy方向について兼用される補正係数である。
図10にはメンテナンス用衝撃情報メモリ106の構成例が示されている。衝撃情報メモリ106は複数のレコード108により構成され、個々のレコード108は衝撃情報に相当する。つまり、衝撃判定つまり衝撃イベントごとに、1つのレコード108が生成されている。個々のレコードは、衝撃イベント番号(レコード番号)、衝撃発生時刻を示すタイムスタンプ情報、各軸における各方向の衝撃値(最大加速度)、衝撃原因と推定される直前操作デバイスのコード及びそのデータ、等を含む。本実施形態では、操作デバイスが判定された場合には補正後の検出信号が解析されてレコード108が生成されており、一方、操作デバイスが判定されなかった場合には補正していない生の検出信号が解析されてレコード108が生成される。それらを区別するために、レコード108内に波形補正の有無を示す情報を入れてもよい。もっとも、直前操作デバイスのコード等の有無から、補正有無を判定することも可能である。
(3)パネルコントローラの動作
図11には加速度センサから出力される3つの検出信号110,112,114が示されている。各縦軸は加速度を表す電圧を示しており、各横軸は時間軸である。3つの時間軸は揃っている。図示の例では、検出信号110はz方向検出信号であり、検出信号112はx方向検出信号であり、検出信号114はy方向検出信号である。検出信号110は、検出信号112,114に比べて、大きな振幅を有している。各波形が閾値+Vz1,−Xz1,+Vx1,−Vx1,+Vy1,−Vy1を超えた場合であって、超えている期間が所定の期間Δt以上である場合に、衝撃であると判定される。つまり、振幅条件と時間条件の2つの条件が同時に満たされた場合に衝撃が判定される。符号116は、z軸正方向の加速度が閾値+Vz1を超えたタイミングを示している。このタイミング、上記2つの条件が満たされた時点でのタイミング、それらのタイミングの中間のタイミング、等が衝撃発生タイミングとなる。
なお、図示の例では、検出信号112も閾値+Vx1を超えている。その場合、それを独立して衝撃であると判定するようにしてもよいし、それが独立して衝撃であると判定されないように判定条件を修正するようにしてもよい。例えば、衝撃判定後に一定のマスク期間(不感期間)が設けられてもよい。1つの衝撃に対して1つのレコードが生成されるように、衝撃判定条件を定めるのが望ましい。いずれにしても、各方向の加速度についてモニタリングを行うことにより、様々な衝撃を的確に判定でき、あるいは、衝撃が判定された場合にそれを詳しく分析できる。
図12には、デバイス操作に由来する衝撃が生じた場合(正確には、操作デバイスを特定できた場合)におけるパネルコントローラの動作が例示されている。図12には、3つの方向の内で1つの方向に対応する処理が示されている。実際には、3つの方向に対応する3つの処理が並行して実施される。このことは以下の図13、図14等に示す処理についても同様である。
図12において、(A)にはユーザー操作が示されている。符号116はボタン押下期間を示しており、符号118は衝撃発生タイミングを示している。(B)はリングバッファ100の内容を示している。そこには検出信号118が格納される。(C)は複数のスキャン回路の動作120,122が示されている。個々のスキャン回路では、所定期間内においていずれかのデバイス出力に変化があった場合、それが特定される。つまり操作デバイスが判定される。(D)には、衝撃管理のために周期的に繰り返し実施される処理(読み出し処理)が示されている。処理124では、波形解析結果に関連付ける操作デバイスが特定されつつ、次のように波形が読み出される。現時点T0を基準として、所定時間t0だけ遡った時点T1が基準時とされる。その基準時T1に基づいてリングバッファ100からの波形切り出し範囲が決定される。具体的には、基準時T1から時間軸負方向へt1だけ遡った時期T2と、基準時T1から時間軸正方向へt2だけ遡った時期T3と、が特定され、T2からT3までの期間(t1+t2)が波形切り出し区間126とされる。つまり、リングバッファ100に格納された検出信号118から、デバイス操作により生じた振動波形を含む部分が読み出される(符号128参照)。その部分に対して、特定されている操作デバイスに対応する補正係数を利用して振幅補正が実行される(符号130参照)。補正後の切り出し波形が解析され(符号132参照)、その解析において衝撃が判定された場合、衝撃情報が生成及び記録され、また、必要に応じてメンテナンス用諸情報メモリの内容が更新される(符号132参照)。
図13には、振幅補正後の切り出し波形134が例示されている。横軸は時間軸であり、縦軸はz方向の加速度を示している。基準時T1を基準として、切り出し区間(T2からT3までの時間長t3を有する区間)が設定されている。波形が閾値Vz1を超えた時点T4と、その後に波形が閾値Vz1を下回った時点と、の間の期間t4が特定される。その期間t4が時間閾値Δτを超える場合、衝撃(つまり情報管理を行う強い振動)であると判定される。衝撃が判定された場合、レコードを構成する衝撃情報が生成される。
上記衝撃判定とは別に、補正後の切り出し波形134において、絶対値としての最大値Vzmax(現最大値)136が特定される。一方、メンテナンス用諸情報メモリから、操作デバイスに対応する最大値(過去最大値)が参照される。現最大値が過去最大値よりも大きい場合、後者が前者に置き換えられる。つまり、最大値が更新される。
図14には、デバイス操作に由来しない衝撃が生じた場合(正確には、操作デバイスを特定できなかった場合)におけるパネルコントローラの動作が例示されている。(A)において符号118は衝撃発生タイミングを示している。例えば、何らかの部材が操作パネルに衝突した場合に衝撃が生じる。(B)にはリングバッファ100の内容が示されている。そこには検出信号118が格納されている。(D)には周期的に繰り返し実施される処理(読み出し処理)が示されている。但し、衝撃に関連付ける操作デバイスは特定できていない。処理124では、現時点T0を基準として、所定時間t0だけ遡った時点T1がリングバッファ100からの波形切り出しの基準時とされる。そして、その基準時T0を基準として波形切り出し区間126が特定され、操作により生じた振動の波形を含む部分がリングバッファ100から読み出される(符号128参照)。その部分に対しては、補正係数を利用して振幅補正はなされず、切り出された生の波形が解析され(符号132A参照)、それにより衝撃が判定された場合には衝撃情報が生成され、また、必要に応じてメンテナンス用諸情報メモリにおける最大加速度が更新される(符号132A参照)。
図15にはパネルコントローラの動作(特に上述した処理124、132,132Aに相当する動作)がフローチャートとして示されている。S10では、操作デバイスが特定できたか否かが判断される。操作デバイスが特定できた場合、z方向検出信号から切り出された波形が補正された上で、現最大値が特定される。S12では、操作デバイスについて、特定された現最大値と、メンテナンス用諸情報メモリ中の過去最大値と、が比較され、前者が後者よりも大きい場合、S14において後者が前者に置き換えられる。前者が後者よりも小さければ過去最大値が維持される。S16では、補正後の切り出し波形の解析により衝撃の有無が判定される。衝撃がないと判定された場合、S10以降の工程が繰り返し実行される。衝撃があったと判定された場合、S18においてそれがユーザーに報知される。それと同時に、S20において、操作デバイスのコードを含む衝撃情報が生成され、それがレコードとして、メンテナンス用衝撃情報メモリへ格納される。また、メンテナンス等諸情報メモリに格納されている衝撃回数がインクリメントされる。
一方、S10において、デバイスが特定できなかった場合、S22において、生の切り出し波形に基づいて衝撃の有無が判定される。衝撃がないと判定された場合、S10以降の工程が切り返し実行される。衝撃があったと判定された場合、S24においてそれがユーザーに報知される。それと同時に、S26において、操作デバイスのコードを含まない衝撃情報が生成され、それがレコードとして、メンテナンス用衝撃情報メモリへ格納される。また、メンテナンス用諸情報メモリに格納されている衝撃回数がインクリメントされる。
図12乃至図15に示した処理はいずれも例示である。検出波形をリアルタイムで監視して衝撃を判定し、その上で事後的に特定される操作デバイスをその衝撃に関連付けてもよい。
図16には具体的な衝撃判定条件が示されている。本実施形態においては、生の切り出し波形134に基づく衝撃判定(操作デバイスを特定できなかった場合における衝撃判定)と、振幅補正後の切り出し波形136に基づく衝撃判定(操作デバイスを特定できた場合における衝撃判定)と、がある。いずれの場合においても、振幅条件と時間条件とを組み合わせて衝撃判定150を行うのが望ましい。具体的には、いずれかの検出信号において、振幅が振幅閾値を超過する条件138と、その超過時間が時間閾値以上である条件140と、が満たされた場合に、衝撃が判定される。
生の切り出し波形134に基づく衝撃判定と、振幅補正後の切り出し波形136に基づく衝撃判定との間で、振幅閾値及び時間閾値を共通にしてもよいが、それぞれについて衝撃判定用の振幅閾値及び時間閾値を用意してもよい。生の切り出し波形134に基づく衝撃判定においては、波形補正を行えないために、振動源が加速度センサに近ければ近い程、衝撃と判定され易くなる。つまり、各種の衝撃に対して判定条件を揃えることが困難である。そうであってもメンテナンスのためには広く情報を収集しておくことが望まれ、そのような観点から、本実施形態では、操作デバイスが特定できない場合つまり補正を行えない場合においても、衝撃を判定し、それを示す衝撃情報を生成するようにしている。
なお、本実施形態では、加速度センサにより検知された加速度によりメンテナンスのための情報が生成されており、それが記憶されているが、加速度センサにより検知された加速度により、デバイス操作時の操作力を判定し、それをホストコントローラへわたすようにしてもよい。そのような変形例が図17に示されている。図17において、操作デバイスの特定152によりそのデバイスコードがホストコントローラ156へ出力される。それと並行して、加速度センサの検出信号に基づいて操作力判定154が遂行され、これにより操作力大きさ(例えば強/弱)を示す操作力コードが生成される。その操作力コードがデバイスコードと共にホストコントローラ156へ送られる。ホストコントローラ156では、デバイスコードと操作力コードの組み合わせに基づいて、ユーザー入力を識別する。
(4)衝撃報知
図18には、衝撃報知に関する動作例が示されている。S30において衝撃が検出された場合、S31において点灯モードが判定される。通常、点灯モードは予めユーザー選択される。モード0が選択されている場合、報知用LEDは動作しない(S32)。モード1が選択されている場合、S34において報知用LEDが例えば3回点滅する(S34)。モード2が選択されている場合、衝撃判定閾値の大きさに応じた回数だけ報知用LEDが点滅する(S36)。例えば、衝撃判定閾値が第1区間にある場合に1回点灯し、衝撃判定閾値が第2区間にある場合に2回点灯し。衝撃判定閾値が第3区間にある場合に3回転点灯する。このように複数のモードを用意しておくのが望ましい。
上記構成によれば、操作パネルに対して衝撃が及ぶと、それが判定されて、報知手段によって衝撃が発生した事態が報知される。例えば、ユーザーがスイッチ等を強い操作力をもって押下した場合にはその後直ちにその過大操作に対して警告を受けることになるから、そのような繰り返しの結果、強い操作力による操作が無意識に防止され又は低減されることになる。すなわち、上記構成は、ユーザー自身の学習又は自制を促すものである。本実施形態では、操作パネルの奥側部分に、報知用表示器が設けられているので、その発光が自然に視界内に入る。
図19には、衝撃報知の変形例が示されている。S38において衝撃が検出された場合、S40で操作デバイスが特定されているか否かが判断され、操作デバイスが特定できている場合、S42において第1カラーLEDが点滅させる制御が実行される。一方、操作デバイスが特定できていない場合、S44において第2カラーLEDを点滅させる制御が実行される。操作デバイスの特定の有無に応じて、つまり操作デバイスに由来する衝撃か否かに応じて、発光色等の表示態様を異ならせることにより、ユーザーに対して衝撃種別までを知らせることが可能である。上記実施形態においてはLED発光によって衝撃を報知したが、それ以外の報知方法として、表示画面上に文字情報を登場させる方法、音を出す方法、等が考えられる。
上記実施形態においては、メンテナンス用諸情報メモリ、メンテナンス用衝撃情報メモリ等のメモリが操作パネル内に設けられていたが、それらのメモリを装置本体内に設けることも考えられる。また、衝撃の判定及び衝撃情報の生成等を行うプロセッサを装置本体に設けることも考えられる。本実施形態によれば、基本的に、操作パネル内において衝撃関連の情報処理の全部を行えるので、迅速な処理、ホストコントローラの負荷軽減、等の利点を得られる。上記実施形態では振動検出器がメイン基板上に設けられていたが、個々の基板上に振動検出器を設けるようにしてもよい。あるいは、操作パネルを構成する部材であって基板とは別の部材に振動検出器を設けることも考えられる。本実施形態によれば、基板が振動伝達媒体として機能するので、個々のデバイスごとに振動センサを設ける必要がなく、個々のデバイスに生じる振動を簡易な構成で、しかも感度良くモニタリングできるという利点を得られる。上述した衝撃判定及び衝撃情報の生成技術が他の診断装置や治療装置に適用されてもよい。
10 超音波診断装置、12 装置本体、14 操作パネル、38 加速度センサ、40 衝撃報知用発光器、74 パネルコントローラ、88 操作デバイス特定部、90 補正部、92 衝撃判定部、94 衝撃情報生成部、96 発光制御部、100 リングバッファ部、102 補正係数レジスタ群、104 メンテナンス用諸情報メモリ、106 メンテナンス用衝撃情報メモリ。

Claims (11)

  1. ユーザーにより操作される複数のデバイスを有する操作パネルを含み、
    前記操作パネルは、更に、
    前記複数のデバイスが搭載された基板と、
    前記複数のデバイスにおけるいずれかのデバイスの操作により生じた振動が前記基板を介して伝わる振動検出器と、
    を含むことを特徴とする医療装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記振動検出器は前記基板における上面及び下面の内の少なくとも一方に設置されている、
    ことを特徴とする医療装置。
  3. 請求項1記載の装置において、
    前記複数のデバイスはm(但しmは2以上の整数)個のデバイスであり、
    前記振動検出器はn(但しnはm未満の整数)個の振動センサにより構成される、
    ことを特徴とする医療装置。
  4. 請求項3記載の装置において、
    前記振動検出器は前記複数のデバイスを担当する1個の振動センサにより構成される、
    ことを特徴とする医療装置。
  5. 請求項2記載の装置において、
    前記振動検出器は前記基板上であって前記操作パネルにおける前後方向の中間位置よりも奥側の位置に設置された振動センサを含む、
    ことを特徴とする医療装置。
  6. 請求項1記載の装置において、
    前記複数のデバイスの中からユーザー操作された操作デバイスを特定する特定手段と、
    前記操作デバイスに対応する補正係数を用いて前記振動検出器の検出信号を補正する補正手段と、
    前記補正後の検出信号に基づいて衝撃を判定する判定手段と、
    を含むことを特徴とする医療装置。
  7. 請求項6記載の装置において、
    前記衝撃が判定された場合に当該衝撃を表す衝撃情報を生成する生成手段を含む、
    ことを特徴とする医療装置。
  8. 請求項6記載の装置において、
    前記複数のデバイスに対応した複数の補正係数を記憶した記憶部を含み、
    前記補正手段は、
    前記複数の補正係数の中から前記操作デバイスに対応する補正係数を選択する手段と、
    前記選択された補正係数に従って前記検出信号の振幅を変更し、これにより前記補正後の検出信号を生成する手段と、
    を含むことを特徴とする医療装置。
  9. 請求項8記載の装置において、
    前記各補正係数は前記各デバイスから前記振動検出器までの振動伝搬状況が反映された係数である、
    ことを特徴とする医療装置。
  10. 請求項1記載の装置において、
    前記振動検出器は、x軸方向の加速度、y軸方向の加速度、及び、z軸方向の加速度を検出する加速度センサである、
    ことを特徴とする医療装置。
  11. 請求項1記載の装置において、
    当該医療装置は超音波診断装置である、
    ことを特徴とする医療装置。
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