JP6671952B2 - 風量調整ダンパー - Google Patents

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Description

本発明は、ダクト内を流通する空気の風量を制御するため空気流の圧力を検知して風量制御を行う風量調整ダンパー、特に、厨房設備の排気ダクトなどに設置される風量調整ダンパーに関する。
風量調整ダンパーについては、従来、様々な方式が提案されているが、本発明に関連するものとして、例えば、図12に示す「ピトー管方式のVAV(風量調整ユニット100)」あるいは特許文献1に記載された「風量調整装置」などがある。
図12に示す風量調整ユニット100は、四角筒形状のケーシング101の内部に、支軸102を中心に回動する複数の羽根103と、一対のピトー管104,105と、を備えている。2本のピトー管104,105は、ケーシング101内を横断するように水平方向に配置(ケーシング101内の同一横断面上に配置)されている。2本のピトー管104,105は上下方向に並ぶように配置され、上位のピトー管104の上流側に複数の測定口104aが開設され、下位のピトー管105の下流側に複数の測定口(図示せず)が開設されている。
ケーシング101内において、2本のピトー管104,105によって検出された圧力差を差圧センサ(図示せず)にて電気信号に変換し、これを風速信号として制御基板(図示せず)へ伝送し、複数の羽根103の開度を変化させることによって通過風量を調整するものである。
一方、特許文献1に記載された「風量調整装置」においては、同文献中の図1,図2中に示されているように、ダクトに接続させる風量調整装置1の筒形の本体2に、気流の流れ方向上流側に、本体2の中心位置で直交させ、内部を連通させて一対のピトー管3が配置され、平均風速に係る全圧を捕捉する位置に全圧捕捉孔3a,3bを開口させて全圧測定口5に連通されている。
また、本体2の壁体に内外部を連通させる静圧捕捉孔が開口され、外部の静圧測定口6に連通されている。本体2内のピトー管3の下流側には、ダンパー7が設けられ、その開度が調整可能である。全圧測定口5、静圧測定口6に現出する全圧と静圧の差圧(動圧)に基づいてダンパー7の開度を調整して、本体2内を流動する風量を所望の大きさに調整するというものである。
特開2011−122795号公報
図12に示す風量調整ユニット100は、ピトー管104,105が水平方向に配置されているため、ケーシング101と連通しているダクト内に気流の乱れ(エルボ下流の偏流など)が発生している場合は圧力の計測が正確に行えないことがある。このため、風量調整ユニット100の上流側に連結されるダクト部分に、気流の乱れを治めるのに十分な直管部分あるいは偏流を矯正する手段(例えば、パンチングやガイドベーンなど)を設ける必要があり、ダクト施工を煩雑化させる大きな要因となっている。
また、図12に示す風量調整ユニット100の場合、ピトー管104,105自体の存在に起因して、それぞれの下流側の気流が乱れるので、ピトー管104,105のうち、圧力測定孔が下流側を向いているピトー管105における計測が不正確となることがある。具体的には、ピトー管105の外周面から気流が剥離して、下流側にカルマン渦が生成され、その影響を受けて圧力計測孔付近の圧力が変動するため、計測圧力から変換された風速信号も安定せずに変動値となり、羽根103の制御が不安定となり、制御精度が低下することがある。
一方、特許文献1の図1,図2に記載されている風量調整装置1においても、本体2内の気流に乱流が発生したときは、圧力測定(風速測定)が不正確となることがある。また、ピトー管3が十字形状であるため、メンテナンスなどを行う場合に本体2からピトー管3を取り外すことが困難であり、メンテナンス性が悪い。特に、厨房設備の排気ダクトに設置された風量調整装置1の場合、排気中に含まれる油の付着(あるいは蓄積)により、ピトー管3の全圧捕捉孔3a,3bが目詰まりを起こし、圧力測定(風速測定)に支障が生じることがある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、ダクト内を流動する気流に乱流が生じている場合でも、ケーシング内に流入する空気の圧力を正確に測定することができ、風量制御機能の信頼性を向上させることができる風量調整ダンパーを提供することにある。
本発明の風量調整ダンパーは、厨房設備の排気ダクトに接続され、ダクト内を流通する空気が通過可能なケーシングと、ケーシング内を通過する空気の流量を調整する羽根と、前記ケーシング内を通過する空気の圧力を検知するため前記ケーシング内に配置された少なくとも一組の圧力検知ユニットと、前記圧力検知ユニットで検知した圧力値に基づいて前記ケーシング内を通過する空気の流速を算出する演算手段と、を備え、
前記圧力検知ユニットは、先端部が気密状に閉塞され互いに平行に配置された2本の圧力検知管と、それぞれの前記圧力検知管の周壁にその軸心方向に沿って直列状に開設された複数の計測孔とを有し、
前記圧力検知ユニットを、前記圧力検知管の軸心方向が前記ケーシング内を通過する空気を横断する方向と平行をなし、且つ、2本の圧力検知管が前記空気の通過方向に沿って並列に隣り合う状態に配置し、上流側に位置する前記圧力検知管の計測孔が上流側を向き、下流側に位置する前記圧力検知管の計測孔が下流側を向くように配置するとともに、
前記圧力検知ユニットを、その先端部が下位側、基端部が上位側に位置する傾斜状態に配置したことを特徴とする。
ここで、前述した「上流」、「下流」という文言はケーシング内を一定方向に通過する空気の通過方向を基準とする。
このような構成とすれば、当該風量調整ダンパーのケーシング内を通過する空気の流れに乱流が生じている場合でも、下流側の圧力検知管で計測する圧力の変動を抑制することができるので、空気の圧力を安定して計測することができ、羽根による風量制御にも悪影響を与えることがなくなり、安定した制御が可能となる。
また、前記圧力検知管の周壁にその軸心方向に沿って複数の計測孔を並列状に開設したことにより、ケーシング内を通過する空気の圧力を平均化して計測することが可能となるので、測定精度が高まり、風量制御機能の信頼性の向上に有効である。なお、前記圧力検知ユニットは、ケーシング内の羽根の位置より上流側に設けられる。
ここで、前記圧力検知管がそれぞれ円管形状をなし、2本の前記圧力検知管の配置間隔が前記圧力検知管の外径の1〜2倍であることが望ましい。
このような構成とすれば、風量調整ダンパーの一般的な使用条件である、ケーシング内における空気の通過速度2m/s〜10m/sの条件下において、カルマン渦の発生を抑制することができるので、安定した圧力検出が可能となる。
また、前記風量調整ダンパーにおいては、前記圧力検知ユニットを、その先端部が下位側、基端部が上位側に位置する傾斜状態に配置している。ここで、前記「上位側」、「下位側」とは重力方向を基準とする
本発明に係る風量調整ダンパーを厨房排気用ダクトに使用した場合、ケーシング内を通過する空気中に含まれる油分が圧力検知ユニットの圧力検知管に付着することがあるが、前述したように、圧力検知ユニットの先端部が下位側に位置し、基端部が上位側に位置するような傾斜状態に配置すれば、圧力検知管の周壁などに付着した油分は、圧力検知管の傾斜方向に沿って基端部側から先端部側に向かって流下する。このため、圧力検知管の周壁に開設された計測孔の目詰まりを防止し、安定した計測を行うことができる。
また、ケーシングの横断面にて圧力検知管が傾斜状態をなすように配置したことにより、計測孔がケーシングの横断面の広い範囲内に位置する状態となるので、ダクト内を流通する空気流に乱れ(偏流)が生じ、風量調整ダンパーのケーシング内に乱れた空気が流入することがあっても、計測した圧力の平均値と実風量との値のズレを最小限に抑制することができる。
さらに、ダクト内を流通する空気に伴って前記ケーシング内に持ち込まれ前記ケーシング内面若しくは前記ケーシング内の構成部品に付着した油分を捕集する油受け若しくはドレンパンを設けることもできる。
このような構成とすれば、ケーシング内面若しくはケーシング内の構成部品(圧力検知ユニットや羽根など)に付着した後、ケーシング内面に沿って流動したり、構成部品から落下したりする油分を油受け部材やドレンパンに捕集することができるので、ケーシング内における油分の散乱を防止することができる。この場合、油受け部材やドレンパンがケーシングに着脱可能な構成としておけば、風量調整ダンパーのメンテナンスを行う場合に、油受け部材やドレンパンをケーシングから取り外すことにより、油分の除去作業を容易に行うことができる。
本発明により、ダクト内を流動する気流に乱流が生じている場合でも、ケーシング内に流入する空気の圧力を正確に測定することができ、風量制御機能の信頼性を向上させることができる風量調整ダンパーを提供することができる。
参考実施形態である風量調整ダンパーを示す斜視図である。 図1中の矢線X方向から見た正面図である。 図2中のA−A線における断面図である。 図1に示す風量調整ダンパーを構成する圧力検知ユニットを示す斜視図である。 図4に示す圧力検知ユニットを構成する2本の圧力検知管近傍の気流の速度分布状態を示す図である。 図5に示す状態より配置間隔を広げたときの圧力検知管近傍の気流の速度分布状態を示す図である。 本発明の実施形態である風量調整ダンパーを示す正面図である。 の他の参考実施形態である風量調整ダンパーを示す斜視図である。 図8中の矢線Y方向から見た正面図である。 図9中のB−B線における断面図である。 本発明のその他の実施形態である風量調整ダンパーを示す正面図である。 従来の風量調整ダンパーを示す斜視図である。
以下、図1〜図11に基づいて、参考実施形態である風量調整ダンパー10,50と、本発明の実施形態である風量調整ダンパー40,60について説明する。なお、図7〜図11に示す風量調整ダンパー40,50,60の構成部分において、図1〜図3に示す風量調整ダンパー10の構成部分と共通する部分は図1〜図3中に示す符号と同じ符号を付して説明を省略する。
図1〜図3に示すように、風量調整ダンパー10は、空気が流動可能な四角筒形状のケーシング11と、ケーシング11内の空気流量を調整する複数の羽根12,13,14と、ケーシング11内を流動する空気の圧力を検知するためケーシング11内に配置された1組の圧力検知ユニット20と、圧力検知ユニット20にて検知した圧力値に基づいてケーシング11内を通過する空気の風速を算出する演算手段30と、を備えている。演算手段30は、ケーシング11の外側に取り付けられた制御装置35内に配置されている。
演算手段30は、圧力検知ユニット20から得られた圧力の測定値に基づいて、ケーシング11内を通過する空気の流速(風速)を算出して実風量を演算し、この実風量と要求風量と比較して、ケーシング11内を通過する空気の風速が要求風量となるよう制御装置35に制御信号を出力する機能を有する。
複数の羽根12,13,14はケーシング11内で互いに対向姿勢をなすように設けられ、それぞれ支軸12a,13a,14aを中心に回動可能であり、ケーシング11の外側に設けられた制御装置35に内蔵されたモータ(図示せず)の駆動軸36を介して開閉動作が行われる。
図4に示すように、圧力検知ユニット20は、先端部が気密状に閉塞され互いに平行に配置された2本の圧力検知管21,22と、それぞれの圧力検知管21,22の周壁にその軸心21c,22c方向に沿って直列状に開設された複数の計測孔21b,22bとを有している。
同じく、図4に示すように、圧力検知ユニット20を構成する2本の圧力検知管21,22は、それぞれ横断面が円形をなす管状体21p,22pと、管状体21p,22pの先端部21a,22aをそれぞれ気密状に閉塞する蓋体21f,22fと、管状体21p,22pの基端部21e,22eをそれぞれ閉塞する接続部材21d,22dと、を備えている。複数の計測孔21b,22bは、管状体21p,22pの周壁にその長手方向に沿って一定距離を隔てて直列状に配置されている。
管状体21p,22pの先端部21a,22aを閉塞する蓋体21f,22f及び管状体21p,22pの基端部21e,22eを閉塞する接続部材21d,22dは、それぞれ管状体21p,22pの先端部21a,22a及び基端部21e,22eに着脱可能に螺着されている。蓋体21f,22f及び接続部材21d,22dは、必要に応じて、それぞれ管状体21p,22pから離脱可能であるため、後述するメンテナンスなどの際に清掃作業性が良好である。
図4に示すように、圧力検知ユニット20を形成する圧力検知管21,22の基端部21e,22e側は直方体形状のボックス23内に収容されている。ボックス23の先端側(先端部21a,22aに近い側)には、圧力検知ユニット20をケーシング11に着脱可能に取り付けるためのフランジ24が設けられている。ボックス23の基端側(フランジ24の反対側)から突出する圧力検知管21,22の基端部21e,22eを閉塞する接続部材21d,22dのニップル21n,22nからそれぞれ演算手段30に向かって圧力チューブ31,32が配管されている。
図1に示すように、圧力検知ユニット20は、そのボックス23が、ケーシング11の側面に開設された点検口(図示せず)を開閉する点検パネル25を貫通し、フランジ24(図4参照)を点検パネル25の内面側にネジ止めすることによってケーシング11に着脱可能に取り付けられている。ケーシング11内に位置する圧力検知管21,22は、その先端部21a,22a及び蓋体21f,22fを、ケーシング11の内面の点検パネル25と対向する部分に設けられた箱体状の支持部材26内に挿入することにより水平状態に保たれている。
点検パネル25はケーシング11の側面の点検口(図示せず)に複数のネジ25nで着脱可能に取り付けられているので、ネジ25nを緩めれば、点検パネル25とともに圧力検知ユニット20はケーシング11から離脱可能である。このため、メンテナンスなどの際は圧力検知ユニット20及び点検パネル25をケーシング11から取り外して作業を行うことができ、メンテナンス性に優れている。また、点検パネル25をケーシング11から取り外せば、ケーシング11の内部の点検やメンテナンスも可能である。
図1〜図4に示すように、圧力検知ユニット20を構成する2本の圧力検知管21,22は、それぞれの軸心21c,22c方向が、ケーシング11内を矢線X方向に通過する空気流を横断する方向と平行をなし、且つ、前記空気流の通過方向(矢線X方向)に沿って2本圧力検知管21,22が隣り合う並列状態に配置されている。また、2本の圧力検知管21,22の軸心21c,22c方向は、羽根12,13,14の支軸12a,13a,14aと平行(同方向)をなしている。
また、図3に示すように、上流側に位置する圧力検知管21の計測孔21bが上流側(矢線Xの反対方向)を向き、下流側に位置する圧力検知管22の計測孔22bが下流側(矢線Xの方向)を向くように配置されている。本実施形態では、圧力検知管21,22の外径は15mmであり、圧力検知管21,22の配置間隔(軸心21c,22c間の距離)を20mmとしているが、これに限定するものではない。
ここで、図5,図6に基づいて、一定方向に流動する空気流の中に円管状の圧力検知管21,22を置いたときの圧力検知管21,22近傍における空気流の流速分布について説明する。図5,図6中に示す曲線は、平均流速10m/secで一定方向に流動する空気流の中に2本の圧力検知管21,22を配置したときに、圧力検知管21,22の近傍に生じる空気流中の流速が等しい部分を結んだ等速線であり、等速線中に記載された各数字は流速(m/sec)を示している。なお、図5中の圧力検知管21,22は、図1に示す風量調整ダンパー10のケーシング11内の圧力検知管21,22の配置状態と同様の配置状態となっている。
一般に、一定方向に流動する空気流の中に円管状の圧力検知管を置いた場合、圧力検知管の外周面付近で空気流が剥離し、圧力検知管の下流側にはカルマン渦が生成されるが、風量調整ダンパー10においては、2本の圧力検知管21,22の配置間隔を20mmとしているので、図5に示すように、上流側の圧力検知管21の外周面付近で剥離した空気流が下流側の圧力検知管22の外周面に再付着しながら流動する。これにより、下流側の圧力検知管22の下流側の計測孔22bを含む部分には流速1.0m/sec以下の領域が広範囲に渡って生成されるので、下流側の圧力検知管22の計測孔22b(図3参照)において検知する圧力値が変動せずに安定した状態が得られる。
一方、図6に示すように、2本の圧力検知管21,22の配置間隔を40mmとした場合、上流側の圧力検知管21の下流側で発生したカルマン渦の影響を受け、下流側の圧力検知管22の下流側にて空気流が高速で上下に波打つような状態となる。これにより、圧力検知管22の下流側の計測孔22bを含む部分に風速1m/sec以下の領域が広く生成されないので、計測孔22b(図3参照)にて検知する圧力値が安定せず、風量調整ダンパー10の風量制御に支障を来たすことになる。
なお、圧力検知ユニット20を構成する2本の圧力検知管21,22の配置間隔は前述した20mmに限定するものではないので、使用条件などに応じて、2本の圧力検知管21,22の配置間隔を変えることができるが、当該圧力検知管21,22の外径の1〜2倍の範囲内が好適である。
前述したように、図1〜図4に示す風量調整ダンパー10においては、ケーシング11内の気流の流動方向(矢線X方向)に沿って2本の圧力検知管21,22が隣り合う並列状態に配置され、且つ、上流側に位置する圧力検知管21の計測孔21bが上流側(矢線Xの反対方向)を向き、下流側に位置する圧力検知管22の計測孔22bが下流側(矢線Xの方向)を向くように配置されている。
従って、ケーシング11内を流動する空気流に乱流が生じている場合でも、下流側の圧力検知管22の計測孔22bで計測する圧力の変動を無くすことができるので、空気流の圧力を安定して計測することができ、羽根12,13,14による風量制御にも悪影響を与えることがなくなり、安定した制御が可能となる。
風量調整ダンパー10においては、圧力検知管21,22の軸心21c,22c方向に沿ってそれぞれ複数の計測孔21b,22bが直列をなすように開設しているので、ケーシング11内を通過する気流の風速を平均化して計測することができる。従って、ダクト内に乱流が発生している場合でも高い測定精度を確保することができ、風量制御機能の信頼性の向上に有効である。
また、圧力検知管21,22を構成する管状体21p,22pはいずれも円管形状であり、2本の圧力検知管21,22の配置間隔が圧力検知管21,22の外径の約1.3倍としているので、風量調整ダンパー10の一般的な使用状態である、ケーシング11内を通過する空気流の流速2m/s〜10m/sの条件下において、安定した圧力検出が可能である。
圧力検知管21,22の管状体21p,22pに開設されている複数の計測孔21b,22bの内径φは通常2mm程度であるが、油分を含む空気がケーシング11内を通過する条件下で使用する場合は、油分で計測孔21b,22bが目詰まりするおそれがあるため、計測孔21b,22bの内径φを通常より大きい5mm程度とすることにより、油分の目詰まりを回避している。なお、計測孔21b,22bの内径φについて前述した範囲2mm〜5mmは限定値ではないので、1mm〜7.5mm程度とすることもできるが、圧力検知管21,22の外径の10%〜50%程度が好適である。
一般に計測孔21b,22bの内径を大きくすると、計測する差圧値が不安定となる傾向が生じるが、2本の圧力検知管21,22の配置間隔を圧力検知管21,22の外径の1〜2倍とすれば、計測する差圧値を安定化させることができる。
また、計測孔21b,22bの内径を大きくすると、圧力検知管21,22の内部に油分が蓄積されていくことがあるが、そのような場合は、圧力検知ユニット20をケーシング11から取り外して図4に示す状態とした後、管状体21p,22pの先端部21a,22aを閉塞する蓋体21f,22fと、管状体21p,22pの基端部21e,22eを閉塞する接続部材21d,22dと、それぞれを取り外せば、管状体21p,22pの内部を容易に清掃することができるので、計測精度を確保することができる。
次に、図7に示す風量調整ダンパー40においては、圧力検知ユニット20を構成する2本の圧力検知管21,22(図4参照)が、ケーシング11内において各軸心21c,22c方向が水平より傾斜した状態になるように配置されている。具体的には、圧力検知ユニットの20の先端側(圧力検知管21,22の先端部21a,22a側)が下位に位置し、圧力検知ユニットの20の基端側(圧力検知管21,22の基端部21e,22e側)が上位に位置するように配置されている。また、測定孔21bが上流側に開口する圧力検知管21が上流側に配置され、測定孔22bが下流側に開口する圧力検知管22が下流側に配置されている。
2本の圧力検知管21,22は、ケーシング11内を横切るように、ケーシング11の片方の側面(図1に示す点検パネル25が設けられている方の側面)からケーシング11内に挿入され、圧力検知管21,22の先端部21a,22a側が基端部21e,22e側よりも低くなるような傾斜姿勢で設置されている。圧力検知管21,22の先端部21a,22aは、ケーシング11の点検パネル25(図1参照)と対向する方の内面に固着された垂直断面が「く」字状の係止部材41に係止されている。
従って、風量調整ダンパー40を厨房排気用ダクト(図示せず)に使用した場合、ダクト内を流動する空気流(排気)に伴ってケーシング11内へ持ち込まれ、ケーシング11内を通過する空気流に含まれる油分が圧力検知管21,22に付着することがあっても、圧力検知管21,22の傾斜方向に沿って油分が流れるため、計測孔21b,22b(図4参照)の目詰まりを防止し、安定した計測を行うことができる。
また、ケーシング11の横断面において圧力検知管21,22が傾斜状態をなすように配置したことにより、計測孔21b,22b(図4参照)がケーシング11の横断面の広い範囲内に位置する状態となるので、ケーシング11内を通過する空気流に乱れ(偏流)が生じても、計測した圧力の平均値と実風量との値のズレを最小限に抑制することができる。
さらに、図7に示すように、圧力検知管21,22の先端部21a,22a側の下方に位置するケーシング11の下面に油受け部材26を設けている。従って、ケーシング11内を通過する空気流に含まれていた油分が圧力検知管21,22に付着した場合、その油分は圧力検知管21,22の傾斜方向に沿って流動し、圧力検知管21,22の先端部21a,22aなどから落下して油受け部材26内に捕集される。なお、油受け部材26の代わりに、圧力検知管21,22の先端部21a,22aの下方のケーシング11内にドレンパン(図示せず)を設けることもできる。
図7に示すように、油受け部材26やドレンパン(図示せず)を設ければ、圧力検知管21,22に付着した油分を油受け部材26やドレンパンに捕集することができるので、ケーシング11内における油の散乱を防止することができる。また、メンテナンスを行う場合に、油受け部材26やドレンパンを取り外すことにより、油の除去作業を容易に行うことができる。
次に、図8〜図10に基づいて風量調整ダンパー50について説明する。図8〜図10に示すように、風量調整ダンパー50は、空気が通過可能な円筒形状のケーシング51と、ケーシング51内を通過する空気の流量を調整する円板状の羽根52と、ケーシング51内を流動する空気の圧力を検知するためケーシング51内に配置された1組の圧力検知ユニット20と、圧力検知ユニット20で検知した圧力値に基づいてケーシング51内を通過する空気の風速を算出するための演算手段30と、を備えている。演算手段30は、ケーシング51の外側に設けられた制御装置35の内部に配置されている。羽根52は支軸52aを中心に回動可能であり、制御装置35に内蔵されたモータ(図示せず)の駆動軸36を介して開閉動作が行われる。
圧力検知ユニット20を構成する2本の圧力検知管21,22は、ケーシング51の側面に設けられた開閉パネル25を貫通してケーシング51内へ挿入され、羽根52の支軸52aと平行をなす状態に配置されている。圧力検知管21,22の先端部21a,22aを閉塞する蓋体21f,22fは、ケーシング51の内面(開閉パネル25と対向する内面)に接することなく、前記内面から所定距離を隔てた部分に位置している。このため、圧力検知管21,22の先端部21a,22a及び蓋体21f,22f付近を支える受け部材をケーシング51の内面に設ける必要がなく、受け部材を係止するためのネジ孔などをケーシング51に設ける必要もない。
圧力検知ユニット20の基端側(先端部21a,22aの反対側)は、ケーシング51の外側に位置するボックス23のフランジ24を開閉パネル25に係止することによりケーシング51に着脱可能に固定され、これによって2本の圧力検知管21,22がケーシング51内で水平状態に保持されている。
風量調整ダンパー50の用途は限定されないが、図8,図9に示すようにケーシング51の横断面が円筒形である丸型の風量調整ダンパー50はケーシング51内を通過する空気が比較的小風量である分野での使用に好適である。一方、図1に示すように、ケーシング11の横断面が四角形である角型の風量調整ダンパー10は、風量調整ダンパー50で対応できないような比較的大風量が通過する分野での使用に好適である。例えば、丸型の風量調整ダンパー50は各排気フード(図示せず)に接続され、角型の風量調整ダンパー10は各排気フード(図示せず)からのダクトが集合した比較的大型のダクト部分に接続されて使用されることが多いが、風量調整ダンパー10,50の用途を限定するものではない。
次に、図11に基づいて、風量調整ダンパー60について説明する。図11に示す風量調整ダンパー60においては、圧力検知ユニット20を構成する2本の圧力検知管21,22(図4参照)が、ケーシング51内において各軸心21c,22c方向が水平より傾斜した状態になるように配置されている。ケーシング51内面の最下部の下面には、油受け部材26が設けられている。
2本の圧力検知管21,22は、ケーシング51内を横切るように、ケーシング51の片方の側面(図8に示す点検パネル25が設けられている方の側面)からケーシング51内に挿入され、圧力検知管21,22の先端部21a,22a側が基端部21e,22e(図4参照)側よりも低位に位置するような傾斜姿勢で設置されている。圧力検知管21,22の先端部21a,22aは、ケーシング51の内面から所定距離だけ離れている。
風量調整ダンパー60を厨房排気用ダクト(図示せず)に使用した場合、ケーシング51内を通過する空気流(排気)中に含まれる油分が圧力検知管21,22に付着することがあっても、油分は圧力検知管21,22の傾斜方向に沿って流動し、圧力検知管21,22の先端部21a,22aや蓋体21f,22f(図4参照)の付近から落下するため、計測孔21b,22b(図4参照)の目詰まりを防止し、安定した計測を行うことができる。
圧力検知管21,22から落下した油分は、ケーシング51内面の凹面形状に沿って最下部に向かって流動し、ケーシング51の最下部の下面にある油受け部材36に捕集されるので、油分がケーシング51の内面に付着し続けるのを防止することができる。なお、油受け部材36の代わりに、圧力検知管21,22の下方のケーシング51内の最下部にドレンパン(図示せず)を設けたりすることもできる。
なお、図1,図7,図8,図11に示す風量調整ダンパー10,40,50,60においては、それぞれのケーシング11,51に1組の圧力検知ユニット20が設けられているが、これに限定するものではないので、複数組の圧力検知ユニット20を設けることもできる。特に、図1,図7に示す風量調整ダンパー10,40のようにケーシング11が角型の風量調整ダンパーは、比較的大風量が通過する条件下で使用され、大型のものも多いので、複数組の圧力検知ユニットを設けることが望ましい。
ケーシングに複数組の圧力検知ユニットを設けた場合、1組の圧力検知ユニットのみを設けた場合に比べ、ケーシング内に存在する計測孔の個数が増加し、計測ポイントが増加することとなるので、圧力計測及び風量制御のいずれにおいても精度が向上する。
図1〜図11に基づいて説明した風量調整ダンパー4,60は本発明を例示するものであり、本発明に係る風量調整ダンパーは前述した風量調整ダンパー4,60に限定されない。
本発明の風量調整ダンパーは、建物の給排気設備を構成する資材として、建設業などの分野において広く利用することができる。
10,40,50,60 風量調整ダンパー
11,51 ケーシング
12,13,14,52 羽根
12a,13a,14a,52a 支軸
20 圧力検知ユニット
21,22 圧力検知管
21a,22a 先端部
21b,22b 計測孔
21c,22c 軸心
21d,22d 接続部材
21e,22e 基端部
21f,22f 蓋体
21n,22n ニップル
21p,22p 管状体
23 ボックス
24 フランジ
25 開閉パネル
25n ネジ
26 油受け部材
30 演算手段
31,32 圧力チューブ
35 制御手段
36 駆動軸

Claims (3)

  1. 厨房設備の排気ダクトに接続され、ダクト内を流通する空気が通過可能なケーシングと、ケーシング内を通過する空気の流量を調整する羽根と、前記ケーシング内を通過する空気の圧力を検知するため前記ケーシング内に配置された少なくとも一組の圧力検知ユニットと、前記圧力検知ユニットで検知した圧力値に基づいて前記ケーシング内を通過する空気の流速を算出する演算手段と、を備え、
    前記圧力検知ユニットは、先端部が気密状に閉塞され互いに平行に配置された2本の圧力検知管と、それぞれの前記圧力検知管の周壁にその軸心方向に沿って直列状に開設された複数の計測孔とを有し、
    前記圧力検知ユニットを、前記圧力検知管の軸心方向が前記ケーシング内を通過する空気を横断する方向と平行をなし、且つ、2本の圧力検知管が前記空気の通過方向に沿って並列に隣り合う状態に配置し、上流側に位置する前記圧力検知管の計測孔が上流側を向き、下流側に位置する前記圧力検知管の計測孔が下流側を向くように配置するとともに、
    前記圧力検知ユニットを、その先端部が下位側、基端部が上位側に位置する傾斜状態に配置した風量調整ダンパー。
  2. 前記圧力検知管がそれぞれ円管形状をなし、2本の前記圧力検知管の配置間隔が前記圧力検知管の外径の1〜2倍である請求項1記載の風量調整ダンパー。
  3. ダクト内を流通する空気に伴って前記ケーシング内に持ち込まれ前記ケーシング内面若しくは前記ケーシング内の構成部品に付着した油分を捕集する油受け若しくはドレンパンを設けた請求項1または2記載の風量調整ダンパー。
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