JP6670911B1 - 石油精製に用いる熱交換器及び加熱炉の汚れを防止するための汚れ防止剤及び方法 - Google Patents

石油精製に用いる熱交換器及び加熱炉の汚れを防止するための汚れ防止剤及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】熱交換器及び加熱炉において腐食が生じることを防止しつつ、汚れの原因となるアスファルテンやスラッジなどの懸濁物質を分散させることにより熱交換器及び加熱炉の汚れを防止する技術を提供する。【解決手段】石油精製に用いる熱交換器及び加熱炉の汚れを防止するための汚れ防止剤は、(A)水溶性防食剤と、(B)疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)が2以上であるアミノ化合物と、を含むことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、石油精製に用いる熱交換器及び加熱炉の汚れを防止するための汚れ防止剤及び方法に関する。
原油を精製するための石油精製プラントの蒸留工程では、原油が予熱交換器や加熱炉で加熱された後、蒸留塔に送られることにより蒸留操作が行われる。予熱交換器や加熱炉では、原油が加熱された結果、原油の一部が、油中に溶解しないアスファルテンやスラッジ等の懸濁物質となり、予熱交換器や加熱炉の内部表面に付着する。また、予熱交換器や加熱炉の内部表面には、こうした懸濁物質による汚れの他、伝熱面における鉄系金属の腐食生成物も付着する。これらの汚れ付着は予熱交換器や加熱炉の熱交換率の低下を引き起こすため、原油の中に汚れ防止剤を添加し、汚れの付着を防止する方法が行われている(例えば、特許文献1、2)。
特許文献1では、鉄系金属からなる伝熱面の腐食を防止するために、油中に金属不活性化剤や脱酸素剤を添加する技術が記載されている。また、特許文献2では、リン酸エステル系防食剤や多硫化物系防食剤と、分散剤とを併用して腐食生成物の付着を防止する技術が記載されている。
特開2010−163539号公報 特許第5914915号公報
しかし、従来の汚れ防止剤では、石油精製に用いる熱交換器及び加熱炉の汚れ付着を充分に防止することは困難であった。このため、石油精製に用いる熱交換器及び加熱炉の汚れ付着を充分に防止する技術が望まれていた。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、石油精製に用いる熱交換器及び加熱炉の汚れを防止するための汚れ防止剤が提供される。この汚れ防止剤は、(A)水溶性防食剤と、(B)疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)が2以上であるアミノ化合物と、を含むことを特徴とする。この形態の汚れ防止剤によれば、熱交換器及び加熱炉において腐食が生じることを防止しつつ、汚れの原因となるアスファルテンやスラッジなどの懸濁物質を分散させることにより熱交換器及び加熱炉の汚れを防止することができる。
(2)上記形態の汚れ防止剤において、(A)水溶性防食剤は、水溶性の有機ホスホン酸と、ホスフィノポリカルボン酸と、ホスホノカルボン酸と、りん酸と、カルボン酸重合体とからなる群より選ばれる1種類以上を含んでもよい。この形態の汚れ防止剤によれば、熱交換器及び加熱炉において腐食が生じることを効果的に防止しつつ、汚れの原因となるアスファルテンやスラッジなどの懸濁物質を分散させることにより熱交換器及び加熱炉の汚れを効果的に防止することができる。
(3)上記形態の汚れ防止剤において、(B)疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)が2以上であるアミノ化合物は、芳香族アミンと、脂肪族アミンとの少なくとも一方を含んでもよい。この形態の汚れ防止剤によれば、熱交換器及び加熱炉において腐食が生じることを効果的に防止しつつ、汚れの原因となるアスファルテンやスラッジなどの懸濁物質を分散させることにより熱交換器及び加熱炉の汚れを効果的に防止することができる。
(4)本発明の他の形態によれば、石油精製に用いる熱交換器及び加熱炉の汚れを防止するための汚れ防止方法が提供される。この汚れ防止方法は、前記石油精製の工程において、油中に、(A)水溶性防食剤と、(B)疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)が2以上であるアミノ化合物とを添加することを特徴とする。この形態の汚れ防止方法によれば、熱交換器及び加熱炉において腐食が生じることを防止しつつ、汚れの原因となるアスファルテンやスラッジなどの懸濁物質を分散させることにより熱交換器及び加熱炉の汚れを防止することができる。
(5)上記形態の汚れ防止方法において、(A)水溶性防食剤は、水溶性の有機ホスホン酸と、ホスフィノポリカルボン酸と、ホスホノカルボン酸と、りん酸と、カルボン酸重合体とからなる群より選ばれる1種類以上を含んでもよい。この形態の汚れ防止方法によれば、熱交換器及び加熱炉において腐食が生じることを効果的に防止しつつ、汚れの原因となるアスファルテンやスラッジなどの懸濁物質を分散させることにより熱交換器及び加熱炉の汚れを効果的に防止することができる。
(6)上記形態の汚れ防止方法において、(B)疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)が2以上であるアミノ化合物は、芳香族アミンと、脂肪族アミンとの少なくとも一方を含んでもよい。この形態の汚れ防止方法によれば、熱交換器及び加熱炉において腐食が生じることを効果的に防止しつつ、汚れの原因となるアスファルテンやスラッジなどの懸濁物質を分散させることにより熱交換器及び加熱炉の汚れを効果的に防止することができる。
(7)上記形態の汚れ防止方法において、前記石油精製のプラントにはデソルターが設けられており、前記デソルターよりも下流側において、(B)疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)が2以上であるアミノ化合物を添加してもよい。この形態の汚れ防止方法によれば、汚れの原因となるアスファルテンやスラッジなどの懸濁物質を分散させることにより熱交換器及び加熱炉の汚れを効果的に防止することができる。
推定メカニズムを説明するための図である。 本実施形態における石油精製プラント100を示す模式図である。 汚れ防止剤を評価するために用いた腐食試験装置200の模式図である。
A.実施形態
本発明の汚れ防止剤は、石油精製プロセスにおける熱交換器及び加熱炉の汚れを防止するための汚れ防止剤であって、(A)水溶性防食剤と、(B)疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)が2以上であるアミノ化合物と、を含む。ここで、疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)についての計算方法を説明する。例えば、アミノ化合物として、オクチルアミン(C17−NH)を用いる場合、疎水基はオクチル基であるため疎水基の式量は113となり、親水基はアミノ基であるため親水基の式量は16となる。このため、アミノ化合物として、オクチルアミン(C17−NH)を用いる場合、疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)は、113/16≒7.1となる。
この形態の汚れ防止剤によれば、熱交換器及び加熱炉において腐食が生じることを防止しつつ、汚れの原因となるアスファルテンやスラッジなどの懸濁物質を分散させることにより熱交換器及び加熱炉の汚れを防止することができる。この結果として、伝熱効率の低下を防ぐ事ができる。このため、熱交換器の熱交換率を長期にわたって高く維持することができ、ひいては、燃料コストや清掃コストを抑制できる。以下、推定メカニズムについて説明する。
図1は、推定メカニズムを説明するための図である。図1の紙面左側に示すように、本発明の汚れ防止剤10は、水溶性防食剤40とアミノ化合物50とを備える。アミノ化合物50は、疎水基52と親水基54とを備え、疎水基52の式量Xと親水基54の式量Yとの比(X/Y)は2以上である。
本発明の汚れ防止剤10は、石油精製における油中に添加されることにより、油中で撹拌されるとともに、流れに沿って移動する。石油精製プロセスにおける油中には、通常、懸濁物質SSが存在する。懸濁物質SSとしては、例えば、アスファルテンやスラッジが挙げられる。これらの懸濁物質SSは、極性が大きいため、一般的に油中には溶解しない。しかしながら、本発明の汚れ防止剤10を油中に添加することにより、汚れ防止剤10の中の親水性の部分が懸濁物質SSに吸着する。この結果として、図1の紙面中央に示すように、汚れ防止剤10の疎水性の部分が懸濁物質SSの外側に配されることによって、懸濁物質SSの分散性が向上する。この結果として、熱交換器や加熱炉の表面Hに懸濁物質SSが付着することを抑制できるため、熱交換器や加熱炉の表面Hが汚れることを防止できる。
また、本発明の汚れ防止剤10が石油精製において熱交換器や加熱炉の表面Hに付着すると、汚れ防止剤10中の水溶性防食剤40は流路の表面Hに吸着しようとするとともに、アミノ化合物50の疎水基52が油中に溶けようとする。この結果、図1の紙面右側に示すように、水溶性防食剤40は、アミノ化合物50から離れるとともに、熱交換器や加熱炉の表面Hに均一に防食被膜Fを形成するため、熱交換器や加熱炉の表面Hが腐食することを防止できる。
一方、アミノ化合物50が疎水基52を持たない場合、もしくはアミノ化合物50における疎水基52の式量Xと親水基54の式量Yとの比(X/Y)が2未満の場合、アミノ化合物50が油中に溶解しないため、汚れ防止剤10が表面Hに接触しても、防食被膜Fを形成させることができない。
(A)水溶性防食剤
汚れ防止剤に用いる水溶性防食剤は、流路の腐食を防止する水溶性のものである。流路には鉄を用いることが一般的であるため、水溶性防食剤は、鉄系金属の硫化腐食を防止できるものであることが好ましい。特に好ましい水溶性の防食剤としては、例えば、有機ホスホン酸、ホスフィノポリカルボン酸、ホスホノカルボン酸、無機リン酸化合物、カルボン酸重合体等が挙げられる。ここで、「水溶性」とは、25℃において水100gに対して0.1g以上溶解することを示すが、好ましくは1g以上、さらに好ましくは10g以上である。水溶性防食剤は、単独で添加されていてもよく、複数添加されていてもよい。
また、「有機ホスホン酸」とは、分子中に1個以上のホスホノ基を有する化合物を示す。有機ホスホン酸としては、例えば、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸、ヘキサメチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸等が挙げられる。有機ホスホン酸としては、特に、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸が好適である。
また、「ホスフィノポリカルボン酸」とは、分子中において、1個以上のホスフィノ基と、2個以上のカルボキシル基とを有する化合物を示す。ホスフィノポリカルボン酸としては、例えば、アクリル酸と次亜リン酸を反応させて得られるビス−ポリ(2−カルボキシエチル)ホスフィン酸、マレイン酸と次亜リン酸を反応させて得られるビス−ポリ(1,2−ジカルボキシエチル)ホスフィン酸、マレイン酸とアクリル酸と次亜リン酸を反応させて得られるポリ(2−カルボキシエチル)(1,2−ジカルボキシエチル)ホスフィン酸、イタコン酸と次亜リン酸を反応させて得られるビス−ポリ[2−カルボキシ−(2−カルボキシメチル)エチル]ホスフィン酸、アクリル酸と2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸と次亜リン酸の反応物等が挙げられる。特に好ましいホスフィノポリカルボン酸としては、マレイン酸とアクリル酸と次亜リン酸の反応物や、イタコン酸とマレイン酸と次亜リン酸の反応物が挙げられる。ホスフィノポリカルボン酸は、BWA社よりBELCLENE500、BELSPERSE164、BELCLENE400等の商品名で市販されている。
また、「ホスホノカルボン酸」とは、分子中において、1個以上のホスホノ基と1個以上のカルボキシル基とを有する化合物を示す。ホスホノカルボン酸としては、例えば、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、ヒドロキシホスホノ酢酸、ホスホノポリマレイン酸、ホスホンコハク酸等が挙げられる。ホスホノカルボン酸としては、好ましくは2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、ホスホノポリマレイン酸等が挙げられる。ホスホノカルボン酸は、ローディア社からBRICORR(登録商標)288の商品名、またBWA社からBELCOR585の商品名で市販されている。
水溶性防食剤として使用される無機リン酸化合物は、分子中おいて、リン酸基又はリン酸骨格を有する無機化合物を示す。無機リン酸化合物としては、例えば、(i)りん酸や、(ii)リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸一カリウム、リン酸二カリウム等のアルカリ金属のリン酸塩、及び(iii)ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム等の縮合リン酸塩等が挙げられる。
水溶性防食剤として使用されるカルボン酸重合体としては、モノエチレン性不飽和カルボン酸のホモ重合体及びその水溶性塩、2種以上の異なるモノエチレン性不飽和カルボン酸の共重合体及びその水溶性塩が挙げられる。
モノエチレン性不飽和カルボン酸のホモ重合体としては、例えば、アクリル酸重合体、メタクリル酸重合体、マレイン酸重合体、無水マレイン酸重合体の加水分解物、イタコン酸重合体、フマル酸重合体等が挙げられる。2種以上の異なるモノエチレン性不飽和カルボン酸の共重合体としては、例えば、アクリル酸とマレイン酸の共重合体、アクリル酸とイタコン酸の共重合体、マレイン酸とイタコン酸の共重合体、マレイン酸とフマル酸の共重合体、アクリル酸とイタコン酸とマレイン酸の三元共重合体、アクリル酸とイタコン酸とフマル酸の三元共重合体等が挙げられる。2種以上の異なるモノエチレン性不飽和カルボン酸の共重合体として、ホモマレイン酸重合体およびマレイン酸と共重合可能なモノエチレン性不飽和単量体との共重合体、及びホモイタコン酸重合体およびイタコン酸と共重合可能なモノエチレン性不飽和単量体との共重合体が好ましい。
ここで、マレイン酸やイタコン酸と共重合可能なモノエチレン性不飽和単量体としては、例えば、フマル酸;(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシルアルキルエステル;(メタ)アクリルアミド、N−アルキル置換(メタ)アクリルアミド;炭素数2〜8のオレフィンであるエチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、ヘキセン、2−エチルヘキセン、ペンテン、イソペンテン、オクテン、イソオクテン等;ビニルアルキルエーテルのビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル;マレイン酸アルキルエステル等が挙げられ、その1種または2種以上が用いられる。マレイン酸系重合体ならびにイタコン酸系重合体の分子量は、重量平均分子量として300〜20,000が好ましく、より好ましくは400〜1,000である。
(B)アミノ化合物
本発明では、汚れ防止剤として、水溶性防食剤に加え、アミノ化合物を併用することにより、防食被膜の形成だけでなく、汚れの原因となる懸濁物質の分散も可能となる。
本発明に使用するアミノ化合物とは、アミノ基(−NH、−NHR、−NRR’)を有する化合物を示す。本発明に使用するアミノ化合物としては、例えば、アルカノールアミン、脂肪族アミン、芳香族アミン、アミド基を有するアミン等が含まれる。本発明に使用するアミノ化合物として、脂肪族アミン、芳香族アミンを用いることが好ましい。
本発明に使用するアミノ化合物は、疎水基を持つ必要がある。具体的には、本発明に使用するアミノ化合物は、疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)が2以上である。疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)が2未満の場合に比べ、アミノ化合物における疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)が2以上である場合、界面活性作用を有することにより、汚れ防止剤として機能する。
疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)は、防食被膜を確実に形成する観点から、3以上が好ましく、5以上がより好ましい。一方、疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)の上限は、特に限定されないが、水溶性防食剤との親和性との観点から、100以下が好ましく、50以下がより好ましく、30以下がさらに好ましい。
ここで、疎水基とは、疎水性を持つ官能基を示す。具体的には、疎水基は、炭素および水素のみで構成される官能基を示し、例えば、アルキル基、アルキレン基、アリール基等である。一方、親水基とは、疎水基以外の官能基を示すとともに、極性を有する官能基を示す。
また、本発明に使用するアミノ化合物において、分子中のアミノ基の数に制限はなく、例えば、ジアミンやトリアミンを使用してもよい。
本発明において、アミノ化合物としての脂肪族アミンや芳香族アミンの種類に特に制限はないが、疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)が2以上である必要がある。これらに該当するアミノ化合物としては、例えば、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、ヘキサメチレンジアミン、アニリン、ベンジルアミン等が挙げられる。これらのアミノ化合物は、1種または2種以上を併用してもよい。
本発明における(A)水溶性防食剤と(B)アミノ化合物の配合比については、特に制限はないが、(A)水溶性防食剤:(B)アミノ化合物の配合比は、重量比で1:99〜99:1とすることが好ましい。このようにすることにより、汚れ防止剤の防食効果および懸濁物質の分散効果を良好に発現させることができる。本発明における汚れ防止剤のpHは、特に制限されないが、石油精製プロセスのラインの腐食を抑制する観点から、中性であることが望ましい。
本発明の汚れ防止剤のプロセス油への添加量は、特に制限がないが、プロセス油に対して汚れ防止剤を1〜1000ppmとすることが好ましく、より好ましくは5〜500ppmである。1ppm以上とすることにより汚れ防止効果を良好に発揮させることができ、1000ppm以下とすることによりコスト高を回避できる。
B.汚れ防止方法
図2は、本実施形態における石油精製プラント100を示す模式図である。以下、図2を用いて本実施形態の汚れ防止方法について説明する。石油精製プラント100は、上流側から順に、ポンプ20と、予熱交換器21と、デソルター22と、予熱交換器23と、プレフラッシュ塔24と、予熱交換器25と、加熱炉26と、常圧蒸留塔27と、ポンプ28と、を備える。
図2に示すように、石油精製プラント100では、図示しない原油貯留タンクから供給された原油がポンプ20を介して予熱交換器21で110〜140℃に加熱された後、デソルター22に入る。そして、デソルター22では原油から水分及び無機成分が除去される。その後、原油から水分及び無機成分が除去された油分は、予熱交換器23で150〜180℃に加熱された後、プレフラッシュ塔24へ送られることにより、低沸点ガス分を分離される。そして、残った油分は、予熱交換器25によって240〜280℃に加熱された後、さらに、加熱炉26で350〜380℃に加熱され、その後、常圧蒸留塔27に送られる。常圧蒸留塔27では沸点の差によって分留された留分が、ポンプ28を介して熱交換器25のシェル側に熱源として送られる。
汚れ防止剤は、この石油精製プロセスに使用される予熱交換器21、23、25の防食及び加熱炉26内部の防食において効果を発揮する。特に、汚れ防止剤は、例えば、予熱交換器、プレヒータ−、リボイラー等を含む鉄系材質の熱交換器に有用である。これらの熱交換器において、特に腐食生成物を含む汚れが発生し蓄積しやすいのは、約200℃以上の高温部分であることから、石油精製プロセスにおいては、デソルター22より下流側の熱交換器23、25及び加熱炉26の防食において特に効果を発揮する。
汚れ防止剤は、予熱交換器21、23、25や加熱炉26内部の腐食を防止するために、これらの上流側において、原油中に添加されることが好ましい。図2に示すように、汚れ防止剤は、例えば、(i)予熱交換器21よりも上流の地点Aや、(ii)デソルター22と予熱交換器23との間の地点B、(iii)プレフラッシュ塔24と予熱交換器25との間の地点C、(iv)ポンプ28と予熱交換器25との間の地点Dにおいて、原油中に添加されることが好ましい。
汚れを防止する対象の熱交換器が予熱交系である場合、原油に汚れ防止剤を注入する注入点はデソルター22の下流側であることが望ましい。デソルター22よりも下流側において汚れ防止剤を添加することにより、デソルター22において汚れ防止剤が洗浄水側へと移行することを抑制できるため、デソルター22の下流側において汚れ防止効果が低下することを抑制できる。添加の方法としては、特に制限されず、連続的に添加してもよく、間欠的に添加してもよい。
汚れ防止剤として、本発明の汚れ防止剤の他に、従来から用いられている油溶性の防食剤を併用することもできる。特に、熱交換器のシェル側等、Re(レイノルズ数)数が比較的低く、水溶性の防食剤が撹拌混合されにくい条件の防食において、併用が効果的である。油溶性の防食剤としては、特に限定は無いが、例えば、アキルキルコハク酸およびその誘導体、アルケニルコハク酸およびその誘導体、ポリアルケニルコハク酸イミド類、リン酸エステル類、アミン類、スルホン酸類等が使用できる。また、これらの汚れ防止剤は分散効果を有するものもあるため、分散剤として使用してもよい。
また、本発明の汚れ防止剤の他に、分散剤を併用することもできる。分散剤を併用することによって、油中の懸濁物質をより分散させることにより、熱交換器への付着を防止することができる。分散剤としては特に限定はされないが、一般に潤滑油の添加剤として使用されるものが例示でき、例えば、ポリイソブテニルコハク酸エステル等のカルボン酸エステル類、ポリイソブテニルコハク酸イミド等のイミド類、ポリイソブテニルチオリン酸エステル等のチオリン酸エステル類、リン酸エステル類等が挙げられる。これらの分散剤は、本発明の汚れ防止剤に含有させてもよく、別々に添加してもよい。
さらに、本発明の汚れ防止剤の他に、金属不活性化剤や脱酸素剤を併用してもよい。これらは、本発明の汚れ防止剤に含有させるほか、別々に添加してもよい。
金属不活性化剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール、N,N’−ジサリチリデン−1,2−ジアミノプロパン、2,5−ジアルキルメルカプト−1,3,4−チアジアゾール等が挙げられる。
また、脱酸素剤としては、例えば、ジエチルヒドロキシルアミン、亜硫酸ナトリウム、ヒドラジン、エリソルビン酸、カルボヒドラジド等が挙げられる。
以下、本発明の汚れ防止剤を具体化した実施例について、比較例と比較しつつ説明する。図3は、汚れ防止剤を評価するために用いた腐食試験装置200の模式図である。腐食試験装置200は、ステンレス製のオートクレーブ31の蓋31aの中心に回転軸32が挿通されており、回転軸32には6枚タービン翼33が取り付けられている。また、回転軸32には軟鉄により形成されたテストピース34が着脱可能とされている。回転軸32は図示しない撹拌機で回転可能に設けられている。なお、実施例6〜8は、参考例とする。
試験を行うために、まず、試験者は、オートクレーブ31の蓋31aを開けて、原油250ml及び所定量の汚れ防止剤を添加した。そして、試験者は、回転軸32にあらかじめ重量を測定しておいたテストピース34を取り付けた後、蓋31aを閉めることにより密閉した。その後、試験者は、図示しない撹拌機を駆動することにより、回転軸32を500rpmの撹拌速度で回転させた。そして、試験者は、オートクレーブ31の周囲を図示しないマントルヒーターによって300℃に加熱した状態を96時間維持した。その後、試験者は、室温まで原油を冷却した後、蓋31aを開けてテストピース34を取り出した。
[防食性試験]
試験者は、取り出したテストピース34をヘキサンで洗浄して原油を洗い流した後に乾燥させ、その後、重量を測定した。その後、試験者は、ヘキサン洗浄を行ったテストピース34を3.5%塩酸に浸漬し、テストピース34の表面の腐食生成物を溶解除去した後に、乾燥させ、その後の重量を測定した。
下記式(1)、(2)により、付着量、腐食減量を算出した。
テストピース34への付着量(%)={(ヘキサン洗浄後重量(g)−塩酸洗浄後重量(g))/テストピース初期重量(g)}×100 (1)
テストピース34の腐食減量(%)={(テストピース初期重量(g)−塩酸洗浄後重量(g))/テストピース初期重量(g)}×100 (2)
以下の実施例、比較例における汚れ防止剤の添加量は、原油250mlに対する有効成分換算での添加量である。
[分散性試験]
試験者は、試験終了後の原油を1μmのメンブレンフィルターでろ過した後、懸濁物質量(SS量)を測定した。
(実施例1)
汚れ防止剤として、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP、Belclene660LA、BWA社製)、n−オクチルアミン(東京化成工業製)を各100ppm添加し、上記試験を実施した。
(実施例2)
汚れ防止剤として、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP、Belclene660LA、BWA社製)、シクロヘキシルアミン(東京化成工業製)を各100ppm添加し、上記試験を実施した。
(実施例3)
汚れ防止剤として、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP、Belclene660LA、BWA社製)、ベンジルアミン(東京化成工業製)を各100ppm添加し、上記試験を実施した。
(実施例4)
汚れ防止剤として、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP、Belclene660LA、BWA社製)、ヘキサメチレンジアミン(東京化成工業社製)を各100ppm添加し、上記試験を実施した。
(実施例5)
汚れ防止剤として、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸(PBTC、Belclene650、BWA社製)、シクロヘキシルアミン(東京化成工業社製)を各100ppm添加し、上記試験を実施した。
(実施例6)
汚れ防止剤として、ビス(ポリ−2−カルボキシエチル)ホスフィン酸(BPCP、BELSPERSE164、BWA社製)、シクロヘキシルアミン(東京化成工業社製)を各100ppm添加し、上記試験を実施した。
(実施例7)
汚れ防止剤として、りん酸(和光純薬工業社製)、シクロヘキシルアミン(東京化成工業製)を各100ppm添加し、上記試験を実施した。
(実施例8)
汚れ防止剤として、ポリマレイン酸(分子量2000、Belclene200LA、BWA社製)、シクロヘキシルアミン(東京化成工業社製)を各100ppm添加し、上記試験を実施した。
(実施例9)
汚れ防止剤として、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP、Belclene660LA、BWA社製)、8−アミノ−1−オクタノール(東京化成工業社製)を各100ppm添加し、上記試験を実施した。
(実施例10)
汚れ防止剤として、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP、Belclene660LA、BWA社製)、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド(カチナールMPAS、東邦化学工業社製)を各100ppm添加し、上記試験を実施した。
(比較例1)
汚れ防止剤を添加せずに上記試験を実施した。
(比較例2)
汚れ防止剤として、アミノ化合物を添加せず、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP、Belclene660LA、BWA社製)を100ppm添加して上記試験を実施した。
(比較例3)
汚れ防止剤として、防食剤を添加せず、n−オクチルアミン(東京化成工業社製)を各100ppm添加し、上記試験を実施した。
(比較例4)
汚れ防止剤として、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP、Belclene660LA、BWA社製)と、疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)が2未満である2−アミノエタノール(試薬、東京化成工業製)を各100ppm添加し、上記試験を実施した。
(比較例5)
汚れ防止剤として、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP、Belclene660LA、BWA社製)と、疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)が2未満であるジエチルヒドロキシルアミン(試薬、東京化成工業社製)を各100ppm添加し、上記試験を実施した。
(比較例6)
汚れ防止剤として、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP、Belclene660LA、BWA社製)と、疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)が2未満であるエチルアミン(試薬、東京化成工業製)を各100ppm添加し、上記試験を実施した。
(比較例7)
汚れ防止剤として、油溶性防食剤であるアルケニルコハク酸イミド(Prochem 3f18、GE社製)、n−オクチルアミン(試薬、東京化成工業製)を各100ppm添加し、上記試験を実施した。
(比較例8)
汚れ防止剤として、油溶性防食剤である2−エチルヘキシルアシッドホスフェート(JP−508、城北化学工業社製)、n−オクチルアミン(試薬、東京化成工業製)を各100ppm添加し、上記試験を実施した。
<結果>
試験結果を、以下の表1に示す。
Figure 0006670911
本発明を適用した実施例において、付着量、腐食減量共に3.9%以下であり、試験後のSS量も200ppm以下であった。一方、比較例2では付着量、腐食減量が低い値となったが、SS量は多く、その他の比較例では付着量、腐食減量、SS量の何れも高い値であった。また、実施例1−4,9,10の結果を比較することによって、アミノ化合物として、芳香族アミンと、脂肪族アミンとの少なくとも一方を用いることにより、腐食と汚れとを効果的に抑制できることが分かった。
10…汚れ防止剤、20…ポンプ、21,23,25…予熱交換器、22…デソルター、24…プレフラッシュ塔、26…加熱炉、27…常圧蒸留塔、28…ポンプ、31…オートクレーブ、31a…蓋、32…回転軸、33…タービン翼、34…テストピース、40…水溶性防食剤、50…アミノ化合物、52…疎水基、54…親水基、100…石油精製プラント、200…腐食試験装置、

Claims (5)

  1. 石油精製に用いる熱交換器及び加熱炉の汚れを防止するための汚れ防止剤であって、
    (A)水溶性の有機ホスホン酸と、ホスホノカルボン酸とからなる群より選ばれる1種類以上を含む水溶性防食剤と、
    (B)疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)が2以上であるアミノ化合物と、を含むことを特徴とする汚れ防止剤。
  2. 請求項1に記載の汚れ防止剤であって、
    (B)疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)が2以上であるアミノ化合物は、芳香族アミンと、脂肪族アミンとの少なくとも一方を含むことを特徴とする汚れ防止剤。
  3. 石油精製に用いる熱交換器及び加熱炉の汚れを防止するための汚れ防止方法であって、
    前記石油精製の工程において、油中に、(A)水溶性の有機ホスホン酸と、ホスホノカルボン酸とからなる群より選ばれる1種類以上を含む水溶性防食剤と、(B)疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)が2以上であるアミノ化合物とを添加することを特徴とする汚れ防止方法。
  4. 請求項に記載の汚れ防止方法であって、
    (B)疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)が2以上であるアミノ化合物は、芳香族アミンと、脂肪族アミンとの少なくとも一方を含むことを特徴とする汚れ防止方法。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の汚れ防止方法であって、
    前記石油精製のプラントにはデソルターが設けられており、
    前記デソルターよりも下流側において、(B)疎水基の式量Xと親水基の式量Yとの比(X/Y)が2以上であるアミノ化合物を添加することを特徴とする汚れ防止方法。
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