JP6669824B2 - 粘着剤組成物、それを用いた粘着フィルム及び表面保護フィルム - Google Patents
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Description
また、偏光板、位相差板、反射防止フィルムなどの光学部材は、表面保護フィルムを貼り合わされた状態で、液晶表示板の表示能力、色相、コントラスト、異物混入などの光学的評価を伴う製品検査を行うため、表面保護フィルムに対する要求性能としては、粘着剤層に気泡や異物が付着していないことが求められている。
また、近年では、偏光板、位相差板、反射防止フィルムなどの光学部材から表面保護フィルムを剥がすときに、粘着剤層を被着体が剥がす時に発生する静電気に伴って生じる剥離帯電が、液晶ディスプレイの電気制御回路の故障に影響することが懸念され、粘着剤層に対して優れた帯電防止性能が求められている。
また、偏光板、位相差板、反射防止フィルムなどの光学部材に表面保護フィルムを貼り合わせるときには、各種の理由により、一旦、表面保護フィルムを剥がして、再度、表面保護フィルムを貼り直すことがあり、そのときに被着体の光学部材から剥がし易いこと(リワーク性)が求められている。また、このとき、被着体を汚染しないこと、いわゆる糊残りが起こらないことが求められている。
また、最終的に偏光板、位相差、反射防止フィルム板などの光学部材から表面保護フィルムを剥がすときには、速やかに剥離できることが求められている。いわゆる、高速度での剥離によっても、速やかに剥離できるように、粘着力が剥離速度によっても変化が少ないことが求められている。
帯電防止剤としては、例えば、(a)第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、第1〜3級アミノ基などのカチオン性基を有する各種のカチオン性帯電防止剤、(b)スルホン酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基、ホスホン酸塩基などのアニオン性基を有するアニオン性帯電防止剤、(c)アミノ酸系、アミノ硫酸エステル系などの両性帯電防止剤、(d)アミノアルコール系、グリセリン系、ポリエチレングリコール系などのノニオン性帯電防止剤、(e)上記の様な帯電防止剤を高分子量化した高分子型帯電防止剤、などが開示されている(特許文献1)。
また、近年では、このような帯電防止剤を基材フィルムに含有させたり、あるいは基材フィルムの表面に塗布するのではなく、直接に粘着剤層に含有させたりすることが提案されている。
特許文献2では、アルキル基の炭素数が2〜12程度のアクリル酸アルキルエステルやアルキル基の炭素数が4〜12程度のメタクリル酸アルキルエステル等を主モノマー成分とし、例えば、カルボキシル基含有モノマーなどの他の官能基含有モノマー成分を含むことができるとしている。一般的には、上記主モノマーを50重量%以上含有させることが好ましい、又、官能基含有モノマー成分の含有量は0.001〜50重量%であって、好ましくは0.001〜25重量%、更に好ましくは0.01〜25重量%であることが望まれる、としている。このような特許文献2に記載の粘着剤組成物は、高温下又は高温高湿下でも凝集力及び接着力の経時変化が小さく、かつ、曲面に対する接着力にも優れた効果を示すことから、リワーク性を有するとしている。
一般に、粘着剤層を柔らかい性状のものにすると、糊残りが発生し易くなり、リワーク性が低下し易い。すなわち、誤って貼合したときに剥離し難く、貼り直しが困難となり易い。このことから、カルボキシル基などの官能基を有するモノマーを主剤に架橋させて、粘着剤層を一定の硬さにすることが、リワーク性を持たせるためには必要と考えられる。
前記アクリル系共重合体(1);(A)アルキル基の炭素数がC1〜C14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの少なくとも1種と、(B)水酸基および/またはカルボキシル基を含有する共重合性ビニルモノマーの少なくとも1種と、を共重合させた共重合体、
前記アクリル系共重合体(2);(A)アルキル基の炭素数がC1〜C14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの少なくとも1種と、ビニル基を有する共重合性ビニルモノマーの少なくとも1種と、を共重合させた共重合体、
前記アクリル系共重合体(3);(A)アルキル基の炭素数がC1〜C14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの少なくとも2種以上を共重合させた共重合体、
前記アクリル系共重合体(4);(A)アルキル基の炭素数がC1〜C14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの少なくとも1種と、芳香族系モノマーの少なくとも1種と、を共重合させた共重合体、
からなるアクリル系共重合体群から選択した1種であり、前記帯電防止剤が、融点30〜50℃の疎水性の4級オニウム塩であり、前記4級オニウム塩が、25℃の水100gに対する溶解度が5g以下であり、かつ、炭素数8〜18のアルキル基を有するアルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、炭素数8〜18のアルキル基を有するジアルキルメチルベンジルアンモニウム塩、炭素数8〜18のアルキル基を有するトリアルキルベンジルアンモニウム塩、炭素数8〜18のアルキル基を有するテトラアルキルアンモニウム塩、炭素数8〜18のアルキル基を有するアルキルジメチルベンジルホスホニウム塩、炭素数8〜18のアルキル基を有するジアルキルメチルベンジルホスホニウム塩、炭素数8〜18のアルキル基を有するトリアルキルベンジルホスホニウム塩、炭素数8〜18のアルキル基を有するテトラアルキルホスホニウム塩、炭素数14〜20のアルキル基を有するアルキルトリメチルアンモニウム塩、炭素数14〜20のアルキル基を有するアルキルジメチルエチルアンモニウム塩からなる群(但し、これらのアルキル基は、不飽和結合を有するアルケニル基であってもよい。)より選択された1種以上であり、前記4級オニウム塩のカウンターアニオンが、クロリド(Cl − )、ブロミド(Br − )、メチルサルフェート(CH 3 OSO 3 − )、エチルサルフェート(C 2 H 5 OSO 3 − )、パラトルエンスルホネート(p−CH 3 C 6 H 4 SO 3 − )からなる群より選択した1種であることを特徴とする粘着剤組成物を提供する。
本発明の粘着剤組成物は、帯電防止性能を有する粘着剤組成物であって、帯電防止剤として、融点30〜50℃の疎水性の4級オニウム塩を含有することを特徴とする。
(A)アルキル基の炭素数がC1〜C14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレートモノマーが挙げられる。アルキル(メタ)アクリレートモノマーのアルキル基は、直鎖、分枝状、環状のいずれでもよい。
カルボキシル基を含有する共重合性ビニルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレートからなどが挙げられ、これらの化合物群の中から選択された、少なくとも1種以上であることが好ましい。
芳香族系モノマーとしては、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香族基含有(メタ)アクリル酸エステル類のほか、スチレン等が挙げられる。
上記以外の共重合性ビニルモノマーとしては、アクリルアミド、アクリロニトリル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、酢酸ビニル、塩化ビニルなどの各種ビニルモノマーが挙げられる。
(A)アルキル基の炭素数がC1〜C14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの少なくとも1種と、(B)水酸基および/またはカルボキシル基を含有する共重合性ビニルモノマーの少なくとも1種と、からなる共重合組成物、
(A)アルキル基の炭素数がC1〜C14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの少なくとも1種と、ビニル基を有する共重合性ビニルモノマーの少なくとも1種と、からなる共重合組成物
(A)アルキル基の炭素数がC1〜C14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの少なくとも1種と、芳香族系モノマーの少なくとも1種と、からなる共重合組成物、
(A)アルキル基の炭素数がC1〜C14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの少なくとも1種と、(B)水酸基および/またはカルボキシル基を含有する共重合性ビニルモノマーの少なくとも1種と、芳香族系モノマーの少なくとも1種と、からなる共重合組成物、等が挙げられる。
また、(A)アルキル基の炭素数がC1〜C14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの少なくとも2種以上からなる共重合組成物を採用することもできる。この場合、(A)アルキル基の炭素数がC1〜C14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー以外の共重合性ビニルモノマーを用いなくても共重合組成物とすることができる。
これらの帯電防止剤は、融点が低いため、また、長鎖のアルキル基を有するため、アクリル系ポリマーとの親和性は高いと推測される。
炭素数14〜20のアルキル基としては、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基などが挙げられる。天然油脂に由来する混合アルキル基であってもよい。炭素数14〜20のアルケニル基としては、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、オレイル基、リノレイル基、ノナデセニル基、イコセニル基などが挙げられる。
なお、「トリス(デシル)」、「テトラキス(デシル)」は、炭素数10のアルキル基であるデシル基を3個又は4個有することを意味し、炭素数13のアルキル基であるトリデシル基や、炭素数14のアルキル基であるテトラデシル基とは区別される。
また、3官能以上のイソシアネート化合物が、1分子中に少なくとも3個以上のイソシアネート(NCO)基を有するポリイソシアネート化合物であり、特にヘキサメチレンジイソシアネート化合物のイソシアヌレート体、イソホロンジイソシアネート化合物のイソシアヌレート体、ヘキサメチレンジイソシアネート化合物のアダクト体、イソホロンジイソシアネート化合物のアダクト体、ヘキサメチレンジイソシアネート化合物のビュレット体、イソホロンジイソシアネート化合物のビュレット体からなる化合物群の中から選択された、少なくとも一種以上であることが好ましい。
2官能以上のイソシアネート系架橋剤は、アクリル系共重合体の100重量部に対して、0.01〜5.0重量部含まれることが好ましく、さらに好ましくは0.02〜3.0重量部含まれるのがよい。
また、2官能以上のエポキシ系化合物は、具体的には、グリセリンポリ(例えばジ、トリ)グリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリ(例えばジ、トリ、テトラ)グリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
2官能以上のエポキシ系化合物は、アクリル系共重合体の100重量部に対して、0.01〜5.0重量部含まれることが好ましく、さらに好ましくは0.02〜3.0重量部含まれるのが良い。
本発明で使用できるアルミニウムキレート系化合物としては、アセチルアセトンアルミニウム塩、アセト酢酸エチルアルミニウム塩などのケトエノール互変異性体アルミニウム塩が好ましく、ケトエノール互変異性体アルミニウム塩の中でもアセチルアセトンアルミニウム塩は、架橋剤としての機能に優れるものとして好適に用いられる。
ケトエノール互変異性体アルミニウム塩に用いられる、ケトエノール互変異性体としては、アセチルアセトン等のβ−ジケトンや、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸オレイル、アセト酢酸アルキル等のβ−ケトカルボン酸エステル等が挙げられる。
ケトエノール互変異性体アルミニウム塩としては、具体的には、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムモノアセチルアセトネートビスオレイルアセトアセテート、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート等が挙げられる。
粘着剤層の形成に用いる基材フィルムや、粘着面を保護する離型フィルム(セパレーター)としては、ポリエステルフィルムなどの樹脂フィルム等を用いることができる。
基材フィルムには、樹脂フィルムの粘着剤層が形成された側とは反対面に、シリコーン系、フッ素系の離型剤やコート剤、シリカ微粒子等による防汚処理、帯電防止剤の塗布や練り込み等による帯電防止処理を施すことができる。
剥離フィルムには、粘着剤層の粘着面と合わされる側の面に、シリコーン系、フッ素系の離型剤などにより離型処理が施される。
偏光板や位相差フィルムなどの各種光学フィルムを、液晶セルなどの光学部品及び他の光学フィルムに貼り合せる、粘着フィルムの粘着剤層は、十分な透明性を有することが好ましい。また、偏光板用の表面保護フィルムなどの光学用の表面保護フィルムの場合は、基材フィルム及び粘着剤層は、十分な透明性を有することが好ましい。
この場合、本発明の粘着フィルムは、偏光板とディスプレイパネルの貼り合わせに用いることができる。ディスプレイパネルとしては液晶表示装置や有機EL等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、本発明の粘着フィルムは、偏光板を構成する材料の貼り合わせ用粘着フィルム、偏光板を主とする液晶表示装置の周辺部材用の各種光学フィルム、タッチパネル用フィルム、電子ペーパー用フィルム、有機EL用フィルム等に用いることができる。
例えば、「光学フィルム/粘着剤層/離型フィルム」のように、離型フィルムで保護された粘着剤層を有する場合、離型フィルムを剥がして、「光学フィルム/粘着剤層」のように粘着剤層を露出させ、他の光学フィルムと貼合することにより、粘着剤層が層間の貼合に用いられた「光学フィルム/粘着剤層/光学フィルム」のような構成が得られる。
[実施例1]
撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた反応装置に、窒素ガスを導入して、反応装置内の空気を窒素ガスで置換した。その後、反応装置に2−エチルヘキシルアクリレート100重量部、6−ヒドロキシヘキシルアクリレート1.5重量部とともに溶剤(酢酸エチル)を100部加えた。その後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を2時間かけて滴下させ、65℃で8時間反応させ、重量平均分子量50万の、実施例1のアクリル系共重合体溶液1を得た。
[実施例2〜6及び比較例1〜3]
単量体の組成を各々、表1の(A)、(A′)、及び(B)の記載のようにする以外は、上記の実施例1に用いるアクリル系共重合体溶液1と同様にして、実施例2〜6及び比較例1〜3に用いるアクリル系共重合体溶液を得た。
[実施例1]
上記のとおり製造したアクリル系共重合体溶液1(そのうちアクリル系共重合体が100重量部)に対して、コロネートHX 1.5重量部と、トリオクチルホスホニウムベンジルクロリド2.0重量部を加えて撹拌混合して実施例1の粘着剤組成物を得た。この粘着剤組成物をシリコーン樹脂コートされたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムからなる剥離フィルムの上に塗布後、90℃で乾燥することによって溶剤を除去し、粘着剤層の厚さが25μmである粘着フィルムを得た。
その後、一方の面に帯電防止及び防汚処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの帯電防止及び防汚処理された面とは反対の面に粘着フィルムを転写させ、「帯電防止及び防汚処理されたPETフィルム/粘着剤層/剥離フィルム(シリコーン樹脂コートされたPETフィルム)」の積層構成を有する実施例1の粘着フィルムを得た。
[実施例2〜6及び比較例1〜3]
添加剤の組成を各々、表1の「架橋剤」及び(C)の記載のようにする以外は、上記の実施例1の粘着フィルムと同様にして、実施例2〜6及び比較例1〜3の粘着フィルムを得た。
なお、コロネート(登録商標)HX、同HLは日本ポリウレタン工業株式会社の商品名であり、TETRAD(登録商標)−Xは三菱ガス化学株式会社の商品名であり、デュラネート(登録商標)24A−100は旭化成ケミカルズ株式会社の商品名である。
実施例1〜6及び比較例1〜3における粘着フィルムを23℃、50%RHの雰囲気下で7日間エージングした後、剥離フィルム(シリコーン樹脂コートされたPETフィルム)を剥がして、粘着剤層を露出させた粘着フィルムを、表面抵抗率の測定試料とした。
さらに、この粘着剤層を露出させた粘着フィルムを、粘着剤層を介して液晶セルに貼られた偏光板の表面に貼り合わせ、1日放置した後、50℃、5気圧、20分間オートクレーブ処理し、室温でさらに12時間放置したものを、粘着力の測定試料とした。
エージングした後、偏光板に貼り合わせる前に、剥離フィルム(シリコーン樹脂コートされたPETフィルム)を剥がして粘着剤層を露出させ、抵抗率計ハイレスタUP−HT450(三菱化学アナリテック製)を用いて粘着剤層の表面抵抗率(Ω/□)を測定した。
上記で得られた粘着剤層を露出させた粘着フィルムを、25mm幅の粘着フィルムに裁断し、偏光板の表面に貼り合わせた後、180°方向に引張試験機を用いて30m/minの剥離速度において剥がして測定した剥離強度を粘着力(N/25mm)とした。
上記で得られた粘着剤層を露出させた粘着フィルムを、偏光板に貼り合せた後、60℃90%RHの雰囲気下に250時間放置後、室温に取り出し、さらに12時間放置した後、試料を30m/minの引張速度で180°剥離した際に偏光板表面に汚染移行の無いことを確認した。評価目標基準は、偏光板に汚染移行の無い場合を「○」、少なくとも一部汚染移行が確認された場合を「△」、全面に汚染移行が確認された場合を「×」と評価した。
また、比較例1の粘着剤組成物及び粘着フィルムは、粘着剤組成物の中に帯電防止剤を含まないため、表面抵抗率が高く、しかも、耐汚染性に問題があった。
比較例2、3の粘着剤組成物及び粘着フィルムは、粘着剤組成物の中の帯電防止剤として、融点が50℃を越える親水性の4級オニウム塩を含有するため、表面抵抗率が高く、しかも、耐汚染性に問題があった。
Claims (5)
- アクリル系共重合体と、帯電防止剤とを含有してなり、帯電防止性能を有する粘着剤組成物であって、
前記アクリル系共重合体が、次のアクリル系共重合体(1)〜アクリル系共重合体(4)、
前記アクリル系共重合体(1);(A)アルキル基の炭素数がC1〜C14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの少なくとも1種と、(B)水酸基および/またはカルボキシル基を含有する共重合性ビニルモノマーの少なくとも1種と、を共重合させた共重合体、
前記アクリル系共重合体(2);(A)アルキル基の炭素数がC1〜C14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの少なくとも1種と、ビニル基を有する共重合性ビニルモノマーの少なくとも1種と、を共重合させた共重合体、
前記アクリル系共重合体(3);(A)アルキル基の炭素数がC1〜C14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの少なくとも2種以上を共重合させた共重合体、
前記アクリル系共重合体(4);(A)アルキル基の炭素数がC1〜C14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーの少なくとも1種と、芳香族系モノマーの少なくとも1種と、を共重合させた共重合体、
からなるアクリル系共重合体群から選択した1種であり、
前記帯電防止剤が、融点30〜50℃の疎水性の4級オニウム塩であり、前記4級オニウム塩が、25℃の水100gに対する溶解度が5g以下であり、かつ、炭素数8〜18のアルキル基を有するアルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、炭素数8〜18のアルキル基を有するジアルキルメチルベンジルアンモニウム塩、炭素数8〜18のアルキル基を有するトリアルキルベンジルアンモニウム塩、炭素数8〜18のアルキル基を有するテトラアルキルアンモニウム塩、炭素数8〜18のアルキル基を有するアルキルジメチルベンジルホスホニウム塩、炭素数8〜18のアルキル基を有するジアルキルメチルベンジルホスホニウム塩、炭素数8〜18のアルキル基を有するトリアルキルベンジルホスホニウム塩、炭素数8〜18のアルキル基を有するテトラアルキルホスホニウム塩、炭素数14〜20のアルキル基を有するアルキルトリメチルアンモニウム塩、炭素数14〜20のアルキル基を有するアルキルジメチルエチルアンモニウム塩からなる群(但し、これらのアルキル基は、不飽和結合を有するアルケニル基であってもよい。)より選択された1種以上であり、
前記4級オニウム塩のカウンターアニオンが、クロリド(Cl − )、ブロミド(Br − )、メチルサルフェート(CH 3 OSO 3 − )、エチルサルフェート(C 2 H 5 OSO 3 − )、パラトルエンスルホネート(p−CH 3 C 6 H 4 SO 3 − )からなる群より選択した1種であることを特徴とする粘着剤組成物。 - 基材の片面上に、請求項1に記載の粘着剤組成物を用いて粘着剤層が積層されたことを特徴とする粘着フィルム。
- 請求項2に記載の粘着フィルムが用いられた、表面保護フィルム。
- 請求項2に記載の粘着フィルムが用いられた、偏光板用の表面保護フィルム。
- 請求項2に記載の粘着フィルムが用いられた偏光板とディスプレイパネルの貼り合わせ用フィルム。
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