JP6668257B2 - 珪素濃度又はエッチング選択比の測定方法及び測定装置 - Google Patents

珪素濃度又はエッチング選択比の測定方法及び測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6668257B2
JP6668257B2 JP2016566352A JP2016566352A JP6668257B2 JP 6668257 B2 JP6668257 B2 JP 6668257B2 JP 2016566352 A JP2016566352 A JP 2016566352A JP 2016566352 A JP2016566352 A JP 2016566352A JP 6668257 B2 JP6668257 B2 JP 6668257B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concentration
silicon
etching
measuring
oxide film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2016566352A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2016104433A1 (ja
Inventor
尚樹 大根
尚樹 大根
直美 苅山
直美 苅山
東 昇
昇 東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurashiki Spinning Co Ltd
Original Assignee
Kurashiki Spinning Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurashiki Spinning Co Ltd filed Critical Kurashiki Spinning Co Ltd
Publication of JPWO2016104433A1 publication Critical patent/JPWO2016104433A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6668257B2 publication Critical patent/JP6668257B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N5/00Analysing materials by weighing, e.g. weighing small particles separated from a gas or liquid
    • G01N5/04Analysing materials by weighing, e.g. weighing small particles separated from a gas or liquid by removing a component, e.g. by evaporation, and weighing the remainder
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic Table or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/30Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26
    • H01L21/302Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26 to change their surface-physical characteristics or shape, e.g. etching, polishing, cutting
    • H01L21/306Chemical or electrical treatment, e.g. electrolytic etching

Landscapes

  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Weting (AREA)

Description

本発明は、半導体ウエハ等をエッチングする際に珪素濃度を測定するための珪素濃度の測定方法及び測定装置、並びにこれに用いる珪素濃度測定用センサヘッドに関し、特に基板処理装置に対してインラインで連続的に珪素濃度を測定する技術として有用である。
また、本発明は、このような珪素濃度の測定方法を利用して、半導体ウエハ等をエッチングする際の窒化珪素膜(Si等)と酸化珪素膜(SiO)のエッチング速度の比である選択比を測定するエッチング選択比の測定方法及び測定装置に関し、特にウエハ処理装置に対してインラインで連続的に選択比を測定する技術として有用である。
半導体ウエハプロセスで、窒化珪素膜を燐酸溶液でエッチングする場合、ウエハ表面には、窒化珪素膜の他に酸化珪素膜がデバイス構造の絶縁膜等として存在するのが一般的である。その場合、エッチング対象は窒化珪素膜のみであり、酸化珪素膜は処理液によりほとんどエッチングされないことが一般に求められる。すなわち、酸化珪素膜の異常エッチングによって、デバイス性能が低下したり、デバイスとして機能しないなどの問題が発生するからである。いずれにしても、窒化珪素膜と酸化珪素膜のエッチング速度の比である選択比を制御することが重要となる。
窒化珪素膜と酸化珪素膜が高温の燐酸溶液でエッチングされるメカニズムとして、窒化珪素膜は燐酸溶液中の水によりエッチングされ、酸化珪素膜は燐酸溶液中の燐酸によりエッチングされることが知られている。また、燐酸溶液中の珪素濃度がエッチング中に変化し、これが酸化珪素膜のエッチング速度に影響を与える。
一方、エッチング速度を測定するために、水晶振動子に被測定材料を被覆し、該水晶振動子に被覆した該測定材料をエッチング液に接触させ、該水晶振動子の振動周波数変化から被測定材料のエッチング速度をリアルタイムで定量的に評価するエッチング速度評価方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、この文献には、被測定材料として酸化珪素膜を使用することが開示されている。
特開平10−92789号公報
しかしながら、窒化珪素膜を燐酸溶液でエッチングする場合、前述のように酸化珪素膜もエッチングされて、エッチング液中の珪素濃度が徐々に上昇するため、エッチングの選択比を制御する上で、珪素濃度を制御することが必要である。このため、特許文献1に記載された評価方法のように、酸化珪素膜のエッチング速度を知ることができても、珪素濃度が測定できないため、珪素濃度に依存するエッチング選択比を精度良く制御することは困難であるという問題があった。しかし、分光学的分析方法等を利用することが困難であったため、エッチング液中の珪素濃度をインラインでリアルタイムに測定する方法は、現在まで存在しなかった。
一方、水晶振動子に被測定材料を被覆した、従来のQCM(水晶振動子マイクロバランス法)センサでは、エッチング液に対する耐蝕性が十分考慮されていないため、エッチング液中で使用するには耐久性が低くなるという問題があった。このため水晶振動子のみをエッチング液に接触させるセンサヘッド構造が必要とされている。
しかし、水晶振動子をセンサヘッドに保持する際の固定の仕方によって測定精度が変化し、また測定値がセンサヘッドとエッチング液の温度差の影響で水晶振動子の温度が安定しないという問題や、水晶振動子の破損により生じる問題が懸念されていた。
ところで、燐酸による処理の選択比を測定する目的で、特許文献1に記載された技術をそれぞれ窒化珪素膜と酸化珪素膜のエッチングに利用して、窒化珪素膜と酸化珪素膜を共にエッチングする場合、窒化珪素膜のエッチング速度が酸化珪素膜に比べて早いために、それを被覆した水晶振動子の交換を頻繁に行なう必要が生じるなど、実用的な方法とは言えなかった。また、この方法では、実用上2つの測定セルに分割せざるを得ず、測定システムが複雑化し、大型化し、高コスト化に繋がるという問題があった。
一方、窒化珪素膜のエッチング速度を一定と仮定して、酸化珪素膜のエッチング速度との選択比を算出する方法も考えられるが、窒化珪素膜のエッチング速度は、エッチング液の温度と濃度の関数であり、半導体ウエハプロセスにおいてこの温度と濃度が刻々と変化するため、算出される選択比の精度が不十分であった。なお、酸化珪素膜のエッチング速度も、同様に、燐酸の温度と濃度、および、燐酸溶液中の珪素濃度の関数である。
そこで、本発明の目的は、エッチング液中の珪素濃度をインラインで連続的に測定することができる珪素濃度の測定方法及び測定装置を提供することにある。また、本発明の目的は、エッチング液中の珪素濃度をインラインで連続的に測定できる珪素濃度の測定方法に用いられ、水晶振動子の固定状態やセンサヘッドとエッチング液の温度差による影響が生じにくい珪素濃度測定用センサヘッドを提供することにある。
また、本発明の別の目的は、燐酸による処理の窒化珪素膜/酸化珪素膜のエッチング速度の比を、インラインで連続的に、精度良く実用的な方法で測定することができるエッチング選択比の測定方法及び測定装置を提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。
すなわち、本発明の珪素濃度の測定方法は、水晶振動子に被覆した酸化珪素膜を基板処理装置のエッチング液に接触させ、前記水晶振動子を振動させつつ振動周波数を検出する工程と、前記振動周波数の変化速度に基づいて、前記エッチング液中の珪素濃度を算出する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の珪素濃度の測定方法によると、振動周波数を検出する工程により、酸化珪素膜のエッチング状態をインラインで連続的に定量することができ、その振動周波数の変化速度と珪素濃度との相関関係に基づいて、エッチング液中の珪素濃度を算出する工程によって、リアルタイムで珪素濃度を算出することができる。その際、珪素濃度と振動周波数の変化速度との相関関係は、エッチング液の温度に影響されるが、この温度を一定に制御しつつ、または温度測定しつつ、その温度における相関関係を利用することで、精度良く珪素濃度を算出することができる。その結果、エッチング液中の珪素濃度をインラインで連続的に測定することができる珪素濃度の測定方法を提供することができる。
エッチング液の温度を一定に制御しない場合には、前記エッチング液の温度を測定する工程を更に含み、前記エッチング液中の珪素濃度を算出する工程において、前記エッチング液の温度と前記振動周波数の変化速度とに基づいて、前記エッチング液中の珪素濃度を算出することが好ましい。
つまり、図8に示すように、珪素濃度が異なると振動周波数の変化速度が相違するが、両者には高い相関関係があることが判明した。そして、振動周波数の変化速度は、後に詳述するQCMの原理より、酸化珪素膜のエッチング速度(エッチングレート)と比例関係にある。また、図3に示すように、酸化珪素膜のエッチング速度と珪素濃度とは、エッチング液の温度及び燐酸濃度が一定の場合には、高い相関性を示すが、温度が相違すると相関関係も変化する。本発明は、このように、振動周波数の変化速度とエッチング液中の珪素濃度との高い相関関係を利用し、エッチング液の温度を一定に制御することにより温度影響を除外し、または温度の影響を考慮することで、エッチング液中の珪素濃度をインラインで連続的に測定できるようにしたものである。
上記において、前記エッチング液中の燐酸濃度を測定する工程を更に含み、前記エッチング液中の珪素濃度を算出する工程において、前記エッチング液の温度及び前記燐酸濃度と前記振動周波数の変化速度とに基づいて、前記エッチング液中の珪素濃度を算出することが好ましい。珪素濃度と振動周波数の変化速度(換言すると酸化珪素膜のエッチング速度)との相関関係は、エッチング液中の燐酸濃度にも影響される。特に、エッチング液中の燐酸濃度が変化する場合には、この燐酸濃度を測定しつつ、その燐酸濃度における相関関係を利用することで、より精度良く珪素濃度を算出することができる。なお、エッチング処理槽内のエッチング液の温度と振動数検出手段部分でのエッチング液の温度に差異が生じる場合は、別途補正手段を設けてもよい。
また、前記振動周波数の変化速度に基づいて、前記酸化珪素膜のエッチング速度を算出することが好ましい。酸化珪素膜のエッチング速度は、後に詳述するQCMの原理より、容易に振動周波数の変化速度に基づいて算出することができ、これをインラインで連続的に測定することで、酸化珪素膜のエッチング速度や、窒化珪素膜のエッチング速度との選択比の制御等に利用することができる。
また、前記水晶振動子の周囲を押圧するシール部材で前記水晶振動子を液密に保持すると共に、加熱手段により前記水晶振動子を加熱するセンサヘッドを用いることが好ましい。このように、シール部材で前記水晶振動子を液密に保持する構造により、水晶振動子の固定状態による影響が小さくなり、また、加熱手段により前記水晶振動子を加熱することで、センサヘッドとエッチング液の温度差が小さくなり、水晶振動子の温度変化による影響が生じにくく、より高い精度で珪素濃度を測定できるようになる。
一方、本発明の珪素濃度の測定装置は、基板処理装置のエッチング液に接触させる酸化珪素膜を被覆した水晶振動子と、その水晶振動子を振動させつつ振動周波数を検出する振動数検出手段と、前記水晶振動子の振動周波数変化から算出した酸化珪素膜のエッチング速度と、前記振動周波数の変化速度とに基づいて、前記エッチング液中の珪素濃度を算出する演算手段と、を含むことを特徴とする。
本発明の珪素濃度の測定装置によると、水晶振動子と振動数検出手段により、酸化珪素膜のエッチング状態をインラインで連続的に定量することができ、その振動周波数の変化速度と珪素濃度との相関関係に基づいて、エッチング液中の珪素濃度を算出する演算手段によって、リアルタイムで珪素濃度を算出することができる。その際、珪素濃度と振動周波数の変化速度との相関関係は、エッチング液の温度に影響されるが、温度を一定に制御するまたは温度測定手段でこの温度を測定しつつ、その温度における相関関係を利用することで、精度良く珪素濃度を算出することができる。その結果、エッチング液中の珪素濃度をインラインで連続的に測定することができる珪素濃度の測定装置を提供することができる。
エッチング液の温度を一定に制御しない場合には、前記エッチング液の温度を測定する温度測定手段を更に含み、前記演算手段は、前記エッチング液の温度と前記振動周波数の変化速度とに基づいて、前記エッチング液中の珪素濃度を算出することが好ましい。
上記において、前記エッチング液中の燐酸濃度を測定する濃度測定手段を更に含み、前記演算手段は、前記エッチング液の温度及び前記燐酸濃度と前記振動周波数の変化速度とに基づいて、前記エッチング液中の珪素濃度を算出することが好ましい。珪素濃度と酸化珪素膜のエッチング速度との相関関係は、エッチング液中の燐酸濃度にも影響されるが、燐酸濃度を測定する濃度測定手段でこれを測定しつつ、演算手段でその燐酸濃度における相関関係を利用することで、より精度良く珪素濃度を算出することができる。
また、前記演算手段は、前記振動周波数の変化速度に基づいて、前記酸化珪素膜のエッチング速度を算出する演算を含むことが好ましい。酸化珪素膜のエッチング速度は、後に詳述するQCMの原理より、容易に振動周波数の変化速度に基づいて算出することができ、これをインラインで連続的に測定することで、酸化珪素膜と窒化珪素膜のエッチング速度の選択比の制御等に利用することができる。
また、前記水晶振動子の周囲を押圧するシール部材で前記水晶振動子を液密に保持すると共に、加熱手段により前記水晶振動子を加熱するセンサヘッドを更に含むことが好ましい。このように、シール部材で前記水晶振動子を液密に保持する構造により、水晶振動子の固定状態による影響が小さくなり、また、加熱手段により前記水晶振動子を加熱することで、センサヘッドとエッチング液の温度差が小さくなり、水晶振動子の温度変化による影響が生じにくく、より高い精度で珪素濃度を測定できるようになる。
他方、本発明の珪素濃度測定用センサヘッドは、酸化珪素膜を被覆した水晶振動子と、その水晶振動子の周囲を押圧して前記水晶振動子を液密に保持するシール部材と、前記水晶振動子を加熱する加熱手段とを備えることを特徴とする。
本発明の珪素濃度測定用センサヘッドによると、シール部材で水晶振動子を液密に保持する構造により、水晶振動子の固定状態による影響(測定誤差)が小さくなり、また、加熱手段により前記水晶振動子を加熱することで、センサヘッドとエッチング液の温度差が小さくなり、水晶振動子の温度変化による影響が生じにくく、より高い精度で珪素濃度を測定できるようになる。
上記において、前記水晶振動子の内側に連通路のみで外部に連通する内部空間と、前記連通路に設けられ前記内部空間に液体が流入した時に連通路を閉塞させる弁部材と、を備えていることが好ましい。この構成により、センサヘッドの加熱によって内部空間が膨張する際には、連通路を通じて空気を排出等することができると共に、水晶振動子が破損してセンサヘッドの内部空間にエッチング液が流入した場合には、弁部材で連通路を閉塞させることで、破損時の問題を回避することができる。
一方、本発明のエッチング選択比の測定方法は、水晶振動子に被覆した酸化珪素膜を基板処理装置のエッチング液に接触させつつ、前記水晶振動子の振動周波数変化から酸化珪素膜のエッチング速度を連続的に算出する工程と、前記エッチング液の窒化珪素膜のエッチング速度を算出する工程と、算出された酸化珪素膜のエッチング速度と窒化珪素膜のエッチング速度とに基づいて、窒化珪素膜/酸化珪素膜のエッチング速度の比を連続的に算出する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明のエッチング選択比の測定方法によると、酸化珪素膜のエッチング速度を連続的に算出する工程と窒化珪素膜のエッチング速度を算出する工程とにより、酸化珪素膜と窒化珪素膜のエッチング速度をインラインで連続的に精度良く定量することができる。このため、エッチング速度の比を連続的に算出する工程により、選択比をインラインで連続的に精度良く測定することができる。
その際、前記窒化珪素膜のエッチング速度を算出する工程において、エッチング液の濃度及び/又は温度を測定しつつ、測定された濃度及び/又は温度から窒化珪素膜のエッチング速度を連続的に算出することが好ましい。エッチング液の濃度と温度とから、これらとエッチング速度との相関関係に基づいて、窒化珪素膜のエッチング速度を連続的に算出する場合、水晶振動子の交換の必要がなく、高い精度で窒化珪素膜のエッチング速度を算出することができる。その結果、窒化珪素膜/酸化珪素膜のエッチング速度の比を、インラインで連続的に、精度良く実用的な方法で測定することができるエッチング選択比の測定方法を提供することができる。
上記において、エッチング速度の比を算出する際に、水晶振動子に被覆した酸化珪素膜のエッチング速度を、基板上に形成された酸化珪素膜のエッチング速度に変換する演算処理を含むことが好ましい。水晶振動子に被覆した酸化珪素膜と、基板上に形成された酸化珪素膜との形成方法が相違する場合、エッチング速度も相違するため、このような演算処理を行なうことで、より高い精度でエッチング選択比の測定できるようになる。
また、前記水晶振動子には酸化珪素膜がスパッタリングで形成されていることが好ましい。スパッタリングで形成することで、低コストで均質な酸化珪素膜が形成でき、また、エッチング速度が早くなるため、エッチング選択比の測定感度を高めることができる。なお、低コストで均質な酸化珪素膜が形成できれば、その他の成膜方法でも良く、例えば、蒸着などのPVD、化学的気相成長(CVD)(熱CVD、プラズマCVD、光CVDなど)、有機ケイ素材料の塗布・焼成などでも良い。
また、算出された酸化珪素膜のエッチング速度から、エッチング液中の珪素濃度を算出することが好ましい。窒化珪素膜を燐酸溶液でエッチングする場合、酸化珪素膜もエッチングされて、エッチング液中の珪素濃度が徐々に上昇するため、エッチングの選択比を制御する上で、珪素濃度を測定して制御することが効果的なためである。
一方、本発明のエッチング選択比の測定装置は、基板処理装置のエッチング液に接触させる酸化珪素膜を被覆した水晶振動子と、その水晶振動子を振動させつつ振動周波数を検出する振動数検出手段と、前記水晶振動子の振動周波数変化から算出した酸化珪素膜のエッチング速度と、窒化珪素膜のエッチング速度とに基づいて、窒化珪素膜/酸化珪素膜のエッチング速度の比を連続的に算出する演算手段と、を含むことを特徴とする。
本発明のエッチング選択比の測定装置によると、水晶振動子と振動数検出手段により、酸化珪素膜のエッチング状態をインラインで連続的に定量することができ、また、窒化珪素膜のエッチング速度は、一定に制御した濃度及び温度から、あるいは濃度測定手段と温度測定手段とで測定した濃度及び温度から、定量することができる。このため、演算手段でエッチング速度の比を連続的に算出することにより、選択比をインラインで連続的に精度良く測定することができる。
その際、前記エッチング液の濃度を測定する濃度測定手段と前記エッチング液の温度を測定する温度測定手段の少なくとも一方を更に備え、前記演算手段では、前記水晶振動子の振動周波数変化から算出した酸化珪素膜のエッチング速度と、測定された前記エッチング液の濃度及び/又は温度とから算出した窒化珪素膜のエッチング速度とに基づいて、窒化珪素膜/酸化珪素膜のエッチング速度の比を連続的に算出することが好ましい。エッチング液の濃度と温度とから、これらとエッチング速度との相関関係に基づいて、窒化珪素膜のエッチング速度を連続的に算出する場合、水晶振動子の交換の必要がなく、高い精度で、しかもコンパクトで廉価なシステムによって、窒化珪素膜のエッチング速度を算出することができる。その結果、窒化珪素膜/酸化珪素膜のエッチング速度の比を、インラインで連続的に、精度良く実用的な方法で測定することができるエッチング選択比の測定装置を提供することができる。なお、エッチング処理槽内のエッチング液の温度と振動数検出手段部分でのエッチング液の温度に差異が生じる場合は、別途補正手段を設けてもよい。
上記において、前記演算手段は、エッチング速度の比を算出する際に、水晶振動子に被覆した酸化珪素膜のエッチング速度を、基板上に形成された酸化珪素膜のエッチング速度に変換する演算処理を含むことが好ましい。水晶振動子に被覆した酸化珪素膜と、基板上に形成された酸化珪素膜との形成方法が相違する場合、エッチング速度も相違するため、このような演算処理を行なうことで、より高い精度でエッチング選択比の測定できるようになる。
また、前記水晶振動子には酸化珪素膜がスパッタリングで形成されていることが、前記の理由から好ましい。前記演算手段は、算出された酸化珪素膜のエッチング速度から、エッチング液中の珪素濃度を算出する演算処理を更に行なうことが、前記の理由から好ましい。
更に、前記水晶振動子の周囲を押圧するシール部材で前記水晶振動子を液密に保持すると共に、加熱手段からの伝熱により前記水晶振動子を加熱するセンサヘッドを更に含むことが好ましい。このように、シール部材で前記水晶振動子を液密に保持する構造により、水晶振動子の固定状態による影響が小さくなり、また、加熱手段からの伝熱により前記水晶振動子を加熱することで、センサヘッドとエッチング液の温度差が小さくなり、水晶振動子の温度変化による影響が生じにくく、より高い精度で珪素濃度を測定できるようになる。
その際、前記水晶振動子の内側に連通路のみで外部に連通する内部空間と、前記連通路に設けられ前記内部空間に液体が流入した時に連通路を閉塞させる弁部材と、を備えていることが好ましい。この構成により、センサヘッドの加熱によって内部空間が膨張する際には、連通路を通じて空気を排出等することができると共に、水晶振動子が破損してセンサヘッドの内部空間にエッチング液が流入した場合には、弁部材で連通路を閉塞させることで、破損時の問題を回避することができる。
本発明の珪素濃度の測定装置の一例を示す概略構成図 本発明のエッチング選択比の測定装置の一例を示す概略構成図 本発明の珪素濃度の測定装置の要部の一例を示す断面図 本発明の珪素濃度測定用センサヘッドの一例を示す断面図 本発明の珪素濃度測定用センサヘッドの一例の分解状態を示す断面図 酸化珪素を堆積したシリコンウェーハを燐酸溶液に浸漬してエッチングし、珪素濃度と燐酸温度を変化させ、エッチング速度を測定した結果を示すグラフ 演算手段におけるデータ処理の一例を示すフローチャート 本発明の珪素濃度の測定装置の要部の他の例を示す断面図 本発明の珪素濃度の測定装置の要部の他の例を示す平面図 本発明の珪素濃度の測定装置の他の例を示す概略構成図 燐酸エッチング液(温度150℃、燐酸濃度87重量%)中の珪素濃度を変えて、水晶振動子に被覆した酸化珪素膜のエッチングを行なって、水晶振動子を振動させつつ振動周波数変化量を測定した結果を示すグラフ センサヘッドを予備加熱する場合となしの場合とで、水晶振動子(QCM)の周波数、燐酸温度、水晶振動子の温度の経時変化の違いを示すグラフ 異なる温度(150℃、160℃、170℃)における、燐酸濃度と窒化珪素膜のエッチング速度との関係を示すグラフ
(珪素濃度の測定装置)
本発明の珪素濃度の測定装置は、図1Aに示すように、ウエハ処理装置等の基板処理装置26のエッチング液25に接触させる酸化珪素膜を被覆した水晶振動子11と、その水晶振動子11を振動させつつ振動周波数を検出する振動数検出手段21とを備えている。本実施形態では、循環配管27に測定容器10を設けて、その内部のエッチング液25に水晶振動子11を接触させる例を示す。
エッチング液25の種類としては、珪素濃度に応じて酸化珪素膜のエッチング速度が変化するものであれば、何れでもよく、例えば燐酸と水等の希釈液との混合液、硫酸と水等の希釈液との混合液、フッ酸、緩衝フッ酸などが挙げられる。本実施形態では、燐酸と水との高温混合液を用いて、基板(例えば半導体用シリコンウエハ、図示省略)を浸漬して、窒化珪素膜をエッチングする場合の例を示す。
水晶振動子11には、酸化珪素膜が被覆されているが、平板状の水晶板の表面に設けられた電極の一方又は両方に対して酸化珪素膜を形成することができる。本実施形態では、水晶振動子11がセンサヘッド12に保持されており、電極の一方に対して酸化珪素膜が形成されている例を示す。
酸化珪素膜の形成は、スパッタ、反応性スパッタ、真空蒸着など行なうことが可能であるが、スパッタ等で形成することで、エッチング速度を高めることができ、エッチング速度の検出感度を向上させることができる。なお、低コストで均質な酸化珪素膜が形成できれば、その他の成膜方法でも良く、例えば、化学的気相成長(CVD)(熱CVD、プラズマCVD、光CVDなど)、有機ケイ素材料の塗布・焼成などでも良い。
酸化珪素膜の形成は、厚み500nmまで行なうことができ、酸化珪素膜のエッチング速度が0.25nm/分程度である場合、1回の使用が10分であると、200回ほど測定に使用することができる。酸化珪素膜を被覆した水晶振動子11は、酸化珪素膜の消費の程度に応じて交換される。
本発明ではQCM(水晶振動子マイクロバランス法)の原理を利用して、酸化珪素膜のエッチング速度を測定することができる。QCMとは、水晶振動子11の表面に付着する物質の質量に応じて、共振周波数が変化するという性質を利用して、付着量を測定する質量センサである。水晶振動子11は、図2Aに示すように、測定容器10の内部のセンサヘッド12に保持されていることが好ましい。センサヘッド12を含む測定容器10については、後に詳述する。
振動数検出手段21は、水晶振動子11と電気的に接続されており、水晶振動子11を振動させつつ振動周波数を検出する。QCMセンサは、各種のものが市販されており、これを振動させる発振回路や、QCMセンサを用いて質量測定を行なうための測定装置も市販されている。これらの装置は、QCMの原理を利用したものであり、特開平10−92789号公報、特表2002−500828号公報などに、エッチング速度の測定に応用した例が開示されている。
QCMの原理を利用した水晶振動子11は、下記のザウエルブレイ式に示すように、その振動周波数の変化から、付着した物質の質量変化量を算出することができる。このため、所定の時間間隔で振動周波数の変化量を測定することにより、単位時間当たりのこの質量変化量、すなわちエッチング速度を求めることができる。また、この式より、振動周波数の変化速度とエッチング速度とは、比例関係にあることが理解できる。
Figure 0006668257
本発明の珪素濃度の測定装置は、図1Aに示すように、エッチング液25の温度を一定に制御する手段または温度を測定する温度測定手段22を備えていることが好ましい。温度測定手段22は温度センサ22aを備えており、温度センサ22aとしては熱電対、測温抵抗体等が用いられる。
なお、エッチング液の温度及び濃度を一定に制御する方法としては、特開平11−154665号公報の従来技術の項目に記載される方法等が挙げられる。例えばエッチング液が燐酸水溶液の場合は、燐酸水溶液の沸点以上のヒーターパワーを有する加熱装置を用い、加熱を継続しながら燐酸水溶液温度が沸点温度を維持するように純水の投入量を制御することにより、燐酸水溶液の温度及び燐酸濃度を一定に保つ方法である。
また、本発明の珪素濃度の測定装置は、演算手段24を備えており、演算手段24が、エッチング液25の温度と振動周波数の変化速度とに基づいて、前記エッチング液25中の珪素濃度を算出する。その際、振動周波数の変化速度と珪素濃度との相関関係を利用することができるが(図8参照)、水晶振動子11の振動周波数変化から算出した酸化珪素膜のエッチング速度と、珪素濃度と酸化珪素膜のエッチング速度との相関関係に基づいて、エッチング液25中の珪素濃度を算出することも可能である。このとき利用する相関関係は、少なくともエッチング液25の温度を考慮した相関関係が使用される。
図3は、酸化珪素を堆積したシリコンウェーハを燐酸(燐酸濃度が87.4重量%の水溶液)に浸漬してエッチングし、珪素濃度と燐酸温度を変化させ、エッチング速度を測定した結果を示すグラフである。この結果が示すように、珪素濃度と酸化珪素膜のエッチング速度とは、高い相関関係を有しており、エッチング液25の温度により、相関関係が異なっている。
図3のグラフは、燐酸濃度が87.4重量%の場合の測定結果であるが、燐酸濃度を変えた場合は、各々の燐酸濃度において、エッチング液25の温度における珪素濃度と酸化珪素膜のエッチング速度との相関関係が異なる。
このため、本発明では、特に、エッチング液25中の燐酸濃度が変化する場合には、エッチング液25の温度に加えて、燐酸濃度を考慮した相関関係を利用することが好ましい。このため、本発明では、エッチング液中の燐酸濃度を測定する濃度測定手段23を更に含むことが好ましい。本実施形態では、濃度測定手段23が測定セル23aを備えており、循環配管27に測定セル23aを設ける例を示す。濃度測定手段23については、後に詳述する。
従って、本実施形態では、演算手段24が、エッチング液25の温度及び燐酸濃度における珪素濃度と振動周波数の変化速度(又は酸化珪素膜のエッチング速度)との相関関係に基づいて、エッチング液25中の珪素濃度を算出する場合の例を示す。
演算手段24としては、マイコン、パソコン等が使用でき、記憶装置に保存した相関データ24aを利用して、上記のような演算を行なうことができる。相関データ24aとしては、図3に示すような相関関係を数式化した関数を利用することができる。このような関数は、エッチング液25の温度及び燐酸濃度に応じて設定される。また、図8に示すようなグラフから、珪素濃度と振動周波数の変化速度の相関関係を求めておき、これを数式化した関数を利用することができる。
演算手段24による演算は、コンピュータプログラムに従って、例えば、図4に示すような流れで実行される。この例では、演算手段24が一定時間隔で、サンプリングデータを取り込んで演算するフローとなっている。
ステップS1では、予め設定されたサンプリングの時間間隔にしたがって、以下のステップS2〜S5を行なうための時間待機がなされる。サンプリングの時間間隔としては、例えば60〜600秒が設定される。
ステップS2では、振動数検出手段21による振動数のサンプリングを行なう。振動数検出手段21からは、振動数やこれに対応した値が出力されるが、付着した物質の質量を算出してこれを出力することも可能である。このような値が一定の時間間隔で出力されることで、単位時間当たりの振動周波数の変化速度、及び/又はエッチング速度を、演算手段25で求めることができる。
ステップS3では、温度測定手段22による温度のサンプリングを行なう。温度測定手段22からは、温度やこれに対応した値が出力される。このような値が一定の時間間隔で出力されることで、その時間における温度に対応する相関データ24aを、演算手段25に取り込むことができる。
ステップS4では、濃度測定手段23による燐酸濃度のサンプリングを行なう。濃度測定手段23からは、燐酸濃度やこれに対応した値が出力される。このような値が一定の時間間隔で出力されることで、その時間における燐酸濃度に対応する相関データ24aを、演算手段25に取り込むことができる。
ステップS5では、演算手段25に取り込まれた相関データ24aが、その時間でのエッチング液25の温度及び燐酸濃度における珪素濃度と振動周波数の変化速度、及び/又は酸化珪素膜のエッチング速度との相関関係として利用される。演算手段25では、この相関関係に基づいて、振動周波数の変化速度、及び/又はエッチング速度からエッチング液25中の珪素濃度を算出する。
ステップS6では、ステップS5で演算手段25により行なわれた結果が出力される。出力の形態としては、表示装置による表示、印刷などでもよいが、珪素濃度、エッチング速度等を制御するための操作信号として出力してもよい。その場合、珪素濃度、エッチング速度やこれらに対応した値が出力される。
(エッチング選択比の測定装置)
本発明のエッチング選択比の測定装置は、以上のような本発明の珪素濃度の測定方法を利用して、エッチング選択比を測定するものである。本発明のエッチング選択比の測定装置は、図1Bに示すように、基板処理装置26のエッチング液25に接触させる酸化珪素膜を被覆した水晶振動子11と、その水晶振動子11を振動させつつ振動周波数を検出する振動数検出手段21とを備えている。本実施形態では、循環配管27に測定容器10を設けて、その内部のエッチング液25に水晶振動子11を接触させる例を示す。
エッチング液25の種類としては、窒化珪素膜と酸化珪素膜のエッチングが生じるものであれば、何れでもよく、例えば燐酸と水等の希釈液との混合液、硫酸と水等の希釈液との混合液などが挙げられる。
本発明のエッチング選択比の測定装置は、図1Bに示すように、エッチング液中の燐酸濃度を測定する濃度測定手段23を備えていることが好ましい。本実施形態では、濃度測定手段23が測定セル23aを備えており、循環配管27に測定セル23aを設ける例を示す。濃度測定手段23については、後に詳述する。
また、本発明のエッチング選択比の測定装置は、エッチング液25の温度を測定する温度測定手段22を備えていることが好ましい。温度測定手段22は温度センサ22aを備えており、温度センサ22aとしては熱電対、測温抵抗体等が用いられる。
また、本発明のエッチング選択比の測定装置は、演算手段24を備えており、演算手段24が、水晶振動子11の振動周波数変化から算出した酸化珪素膜のエッチング速度と、測定された又は一定に制御されたエッチング液25の濃度及び温度とから算出した窒化珪素膜のエッチング速度とに基づいて、窒化珪素膜/酸化珪素膜のエッチング速度の比を連続的に算出する。その際、エッチング液25の濃度と温度とから、これらと窒化珪素膜のエッチング速度との相関関係に基づいて、窒化珪素膜のエッチング速度を連続的に算出することが好ましい。なお、エッチング液の温度及び濃度を一定に制御する方法としては、特開平11−154665号公報の従来技術の項目に記載される方法等が挙げられる。例えばエッチング液が燐酸水溶液の場合は、燐酸水溶液の沸点以上のヒーターパワーを有する加熱装置を用い、加熱を継続しながら燐酸水溶液温度が沸点温度を維持するように純水の投入量を制御することにより、燐酸水溶液の温度及び燐酸濃度を一定に保つ方法である。
本発明では、演算手段24により、算出された酸化珪素膜のエッチング速度から、エッチング液25中の珪素濃度を算出する演算処理を更に行なうことが好ましい。但し、珪素濃度の算出は、振動周波数の変化速度と珪素濃度との相関関係に基づいて、算出することもできる。
つまり、図8に示すように、珪素濃度が異なると振動周波数の変化速度が相違するが、両者には高い相関関係があることが判明した。そして、振動周波数の変化速度は、QCMの原理より、酸化珪素膜のエッチング速度(エッチングレート)と比例関係にある。また、図3に示すように、酸化珪素膜のエッチング速度と珪素濃度とは、エッチング液の温度及び燐酸濃度が一定の場合には、高い相関性を示すが、温度が相違すると相関関係も変化する。本発明は、このように、振動周波数の変化速度とエッチング液中の珪素濃度との高い相関関係を利用し、その際に、エッチング液の温度の影響を考慮することで、エッチング液中の珪素濃度をインラインで連続的に測定できる。
一方、水晶振動子11の振動周波数変化から算出した酸化珪素膜のエッチング速度と、珪素濃度と酸化珪素膜のエッチング速度との相関関係に基づいて、エッチング液25中の珪素濃度を算出することも可能である。このとき利用する相関関係は、少なくともエッチング液25の温度を考慮した相関関係が使用される。
演算手段24としては、マイコン、パソコン等が使用でき、記憶装置に保存した相関データ24aを利用して、上記のような演算を行なうことができる。相関データ24aとしては、窒化珪素膜のエッチング速度を算出するための相関データと、エッチング液25中の珪素濃度を算出するための相関データとを含んでいる。
珪素濃度を算出するための相関データとしては、図3等に示すような相関関係を数式化した関数を利用することができる。このような関数は、エッチング液25の温度及び燐酸濃度に応じて設定される。また、図8に示すようなグラフから、珪素濃度と振動周波数の変化速度の相関関係を求めておき、これを数式化した関数を利用することができる。
窒化珪素膜のエッチング速度を算出するための相関データとしては、図10に示すような相関関係を数式化した関数を利用することができる。図10は、異なる温度(150℃、160℃、170℃)における、燐酸濃度と窒化珪素膜のエッチング速度との関係を示すグラフであり、エッチング液25の濃度と温度とから、これらと窒化珪素膜のエッチング速度との相関関係に基づいて、窒化珪素膜のエッチング速度を算出できることが理解できる。
演算手段24による演算は、コンピュータプログラムに従って、例えば、図4に示すような流れで実行される。この例では、演算手段24が一定時間隔で、サンプリングデータを取り込んで演算するフローとなっている。各ステップS1〜S6における処理は、前述の通りである。
特に、ステップS5では、演算手段25に取り込まれた相関データ24aが、その時間でのエッチング液25の濃度と温度とから、窒化珪素膜のエッチング速度を算出するための相関関係として利用される。これにより算出された窒化珪素膜のエッチング速度と、前述のようにして算出される酸化珪素膜のエッチング速度とに基づいて、窒化珪素膜/酸化珪素膜のエッチング速度の比を連続的に算出する。
また、相関データ24aは、その時間でのエッチング液25の温度及び燐酸濃度における珪素濃度と振動周波数の変化速度、及び/又は酸化珪素膜のエッチング速度との相関関係として利用される。演算手段25では、この相関関係に基づいて、振動周波数の変化速度、及び/又はエッチング速度からエッチング液25中の珪素濃度を算出することができる。
本発明では、エッチング速度の比を算出する際に、水晶振動子11に被覆した酸化珪素膜のエッチング速度を、基板上に形成された酸化珪素膜のエッチング速度に変換する演算処理を含むことが好ましい。この演算処理は、予め求めておいた酸化珪素膜のエッチング速度と基板上に形成された酸化珪素膜のエッチング速度との相関関係に基づいて行なうことができる。通常、両者は比例関係にあるため、相関関係としては、特定の比例定数が使用できる。
ステップS6では、ステップS5で演算手段25により行なわれた結果が出力される。出力の形態としては、表示装置による表示、印刷などでもよいが、エッチング選択比、珪素濃度、エッチング速度等を制御するための操作信号として出力してもよい。その場合、エッチング選択比、珪素濃度、エッチング速度やこれらに対応した値が出力される。
(珪素濃度の測定方法)
本発明の珪素濃度の測定方法は、以上のような本発明の珪素濃度の測定装置を用いて好適に実施することができる。つまり、本発明の珪素濃度の測定方法は、水晶振動子11に被覆した酸化珪素膜を基板処理装置のエッチング液25に接触させ、水晶振動子11を振動させつつ振動周波数を検出する工程と、振動周波数の変化速度に基づいて、エッチング液25中の珪素濃度を算出する工程と、を含むものである。前述の実施形態では、エッチング液25の温度を測定する工程を更に含み、エッチング液25の温度と振動周波数の変化速度とに基づいて、エッチング液25中の珪素濃度を算出する例を示した。
酸化珪素膜のエッチング速度を算出する工程は、前述したように、図1に示すような基板処理装置26、水晶振動子11、振動数検出手段21、演算手段24を用いて実施することができる。また、エッチング液の温度を測定する工程は、温度測定手段22を用いて実施することができる。更に、珪素濃度を算出する工程は、演算手段24を用いて、例えば図4に示すような流れで実施することができる。
本発明では、前述の実施形態のように、エッチング液25中の燐酸濃度を測定する工程を更に含み、エッチング液25中の珪素濃度を算出する工程において、エッチング液25の温度及び燐酸濃度と振動周波数の変化速度とに基づいて、エッチング液25中の珪素濃度を算出することが好ましい。燐酸濃度を測定する工程は、燐酸濃度を測定する濃度測定手段23を用いて実施することができる。また、振動周波数の変化速度に基づいて、酸化珪素膜のエッチング速度を算出する工程を含むことが好ましい。更に、本発明の珪素濃度の測定方法は、後述するような、本発明のセンサヘッド12を用いて実施することが好ましい。
(エッチング選択比の測定方法)
本発明のエッチング選択比の測定方法は、以上のような本発明のエッチング選択比の測定装置を用いて好適に実施することができる。つまり、本発明のエッチング選択比の測定方法は、水晶振動子11に被覆した酸化珪素膜を基板処理装置のエッチング液25に接触させつつ、水晶振動子11の振動周波数変化から酸化珪素膜のエッチング速度を連続的に算出する工程と、エッチング液25の窒化珪素膜のエッチング速度を連続的に算出する工程と、算出された酸化珪素膜のエッチング速度と窒化珪素膜のエッチング速度とに基づいて、窒化珪素膜/酸化珪素膜のエッチング速度の比を連続的に算出する工程とを含むものである。その際、エッチング液25の濃度及び温度を測定しつつ、測定された濃度及び温度から窒化珪素膜のエッチング速度を連続的に算出することが好ましい。
酸化珪素膜のエッチング速度を算出する工程は、前述したように、図1に示すような基板処理装置26、水晶振動子11、振動数検出手段21、演算手段24を用いて実施することができる。また、窒化珪素膜のエッチング速度を算出する工程は、前述したように、図1に示すような温度測定手段22、濃度測定手段23、演算手段24を用いて実施することができる。更に、エッチング速度の比を算出する工程と珪素濃度を算出する工程とは、演算手段24を用いて、例えば図4に示すような流れで実施することができる。
本発明では、前述の実施形態のように、エッチング液25中の燐酸濃度を測定する工程を更に含み、エッチング液25中の珪素濃度を算出する工程において、エッチング液25の温度及び燐酸濃度と振動周波数の変化速度とに基づいて、エッチング液25中の珪素濃度を算出することが好ましい。燐酸濃度を測定する工程は、燐酸濃度を測定する濃度測定手段23を用いて実施することができる。更に、本発明のエッチング選択比の測定方法は、後述するような、センサヘッド12を用いて実施することが好ましい。
(珪素濃度測定用センサヘッド)
本発明のエッチング選択比の測定方法に用いるセンサヘッド12は、図2A〜図2Cに示すように、酸化珪素膜を被覆した水晶振動子11と、その水晶振動子11の周囲を押圧して水晶振動子11を液密に保持するシール部材13と、水晶振動子11を伝熱により加熱する加熱手段14とを備えている。
図9に示すように、センサヘッド12を予備加熱しない場合には、センサヘッド12とエッチング液25の温度差により、水晶振動子11の温度が安定せず、その影響で周波数も安定しない。これに対して、センサヘッド12を予備加熱する場合には、センサヘッド12とエッチング液25の温度差が小さくなり、水晶振動子11の温度が早く安定し、その影響で周波数も早期に安定することが判明した。
このように加熱手段14からの伝熱により水晶振動子11を加熱することで、センサヘッド12とエッチング液25の温度差が小さくなり、水晶振動子11の温度変化による影響(測定誤差)が生じにくく、より高い精度で珪素濃度を測定できるようになる。
図2Cに示すように、図示した例では、シール部材13が外側シール部材13aと内側シール部材13bとで構成されている。内側シール部材13bは、L字型断面を有しており、外側シール部材13aがこれに内嵌される際に、水晶振動子11の周囲が外側シール部材13aと内側シール部材13bとで押圧される。シール部材13は、PTFE等のフッ素樹脂やフッ素ゴムなどの耐蝕性の材料で形成される。なお、本発明においては、エッチング液温度が高く、耐熱性も高いPTFE等のフッ素樹脂やパーフロ系の材料で形成されることが好ましい。
また、シール部材13は、内側シール部材13bが枠部材15に内嵌されることで、枠部材15に保持される。この構造により、水晶振動子11を破損等することなく、センサヘッド12から容易に交換することができる。枠部材15は、PTFE等のフッ素樹脂やガラスエポキシ樹脂、FRP、CFRP、ガラス状カーボンなどの材料で形成される。
枠部材15は、センサ台16に内嵌されて保持される。枠部材15とセンサ台16とを分離可能にすることにより、水晶振動子11を交換する際に、枠部材15ごと破損しないで安全に交換することができる。センサ台16は、PTFE等のフッ素樹脂やガラスエポキシ樹脂、FRP、CFRP、ガラス状カーボンなどの材料で形成される。
内側シール部材13b、枠部材15、センサ台16には、ピン17を貫通させるための貫通口16a等が設けられている。ピン17を貫通させることで、水晶振動子11の電極端子にピン17を電気的に接続することができる。
加熱手段14は、面ヒータ等で構成され、第2ハンジング19bの雄ネジ部19dを第1ハンジング19aの雌ネジ部19cに締結することで、センサヘッド12に固定される。第2ハンジング19bは、ピン等を貫通させて加熱手段14と電気的な接続を行なうための貫通口19fを有している。この場合の面ヒータ等は、ラバーヒータやカプトンヒータなどに代表される外装が、耐熱・耐薬ゴム、耐熱・耐薬フィルムなどのヒータが望ましい。
センサ台16は、ナット部材18の雄ネジ部18aを第2ハンジング19bの雌ネジ部19eに締結することで、センサヘッド12に固定される。その際、水晶振動子11を液密に保持するシール部材13は、第1ハンジング19aの内面と密着して、センサヘッド12に固定される。ナット部材18は、PTFE等のフッ素樹脂やPEEKなどの材料で形成される。
ナット部材18の内側には、ピン17の挿入口31aを有するソケットホルダ31が挿入される。挿入口31aはO−リングを有しており、ピン17が液密状態で挿入され、ソケットピン31bと電気的に接続される。ソケットホルダ31の外周面と外壁面にも、O−リングが保持されており、センサヘッド12内に液体が侵入しない構造となっている。
センサヘッド本体32には、雌ネジ部32aが設けられており、第2ハンジング19bの雄ネジ部19dを螺合することで、全体がセンサヘッド本体32に固定される。センサヘッド本体32の外壁面にもO−リングが保持されており、これが第1ハンジング19aの内壁面と密着して、液密な構造となる。第1ハンジング19a、第2ハンジング19b、ソケットホルダ31は、ガラス状カーボンなどの耐熱性、耐薬性、良熱伝導性の材料で形成される。
センサヘッド12は、図2Bに示すように(図2Cでは図示省略)、水晶振動子11の内側に連通路16cのみで外部に連通する内部空間16bと、連通路16cに設けられ内部空間16bに液体が流入した時に連通路16cを閉塞させる弁部材16dと、を備えていることが好ましい。
本実施形態では、連通路16cの拡径した空間に、弁部材16dが球形の浮遊体として設けられている例を示す。この浮遊体は、通常は拡径した空間の下部に位置するため、センサヘッド12の加熱によって内部空間16bが膨張する際には、連通路16cを通じて空気を排出等することができる。また、水晶振動子11が破損してセンサヘッド12の内部空間16bにエッチング液25が流入した場合には、浮遊体で連通路16cを閉塞させることで、破損時の薬液により発生する腐食などによる電気回路上の問題を回避することができる。
浮遊体としては、エッチング液25より比重が軽い材料のものや中空のボール形状のものが使用できる。また、連通路16cと拡径した空間との境界は、弁座として機能する。本発明では、このような浮遊体に代えて、液体の流入圧により作動して連通路16cを閉塞させる弁部材16dを設けてもよい。
図2Aに示すように、センサヘッド本体32は、側面が開放した容器であり、側面には、第1ハンジング19a等が設けられることで、密閉された構造となる。センサヘッド本体32は、配線24を通すための連結部23を介して測定容器10に固定されており、これにより測定容器10の内部にセンサヘッド12が設けられる。センサヘッド本体32は、PEEKやPTFE等のフッ素樹脂などの材料で形成される。
図1に示すように、測定容器10には、エッチング液25の循環配管27に設けられている。循環配管27には循環を行なうためのポンプ27aが設けられている。これにより、よりリアルタイムにエッチング速度を測定できる。
測定容器10には、エッチング液25の導入部29と排出部35とが設けられ、初期の排気のための排気部36も備えている。また、測定容器10内の温度計測と温度制御のための熱電対の導入部33、34が設けられている。
また、容器本体25の外周には、内部を加熱するためのラバーヒータ26が設けられ、その外周には断熱材27が設けられている。容器本体25の上面は開放しており、センサヘッド12が連結部23を介して取付られた蓋体28によって、密閉される。蓋体28は、ボルト等によって、容器本体25に締結される。
また、水晶振動子11は、おおよそ30MHzまでの高振動周波数のものが好適で、このため測定系には多種多様な外的なノイズが侵入する。主なノイズは、外部からの電磁波によるもの、電解質であるエッチング液25の高温、温度変化、および、流動によるものなどの多種多様なものがある。このため、前述の部材は、導電体にして、アースする必要がある。例えば、第1ハンジング19a、および、第2ハンジング19bは導電体であるガラス状カーボンのままで良いが、センサヘッド本体32などの部材は、カーボン繊維などの導電体を混入した導電性フッ素樹脂や、CFRP(カーボン樹脂強化プラスチック)などにし、珪素濃度測定用センサヘッド12を構成する外装部材を全て導電体にして、アースすれば良い。また、珪素濃度測定用センサヘッド12と振動数検出手段21との間の配線は、外部ノイズに強い同軸ケーブルであり、それを更に導電体を形成した配線用被覆で覆い、この導電体を、アースすれば良い。このようにすると、測定系へ多種多様な外的なノイズが侵入することを防止でき、より高精度の周波数測定が可能になる。
(燐酸濃度の濃度測定手段)
燐酸濃度の濃度測定手段23としては、エッチング液25の吸光特性を測定することでエッチング液25の濃度を測定する分光学的測定手段が好ましい。これにより、エッチング液25中の燐酸濃度をインラインでリアルタイムに測定することができ、その燐酸濃度における相関関係を利用することで、より精度良く珪素濃度を算出することができる。また、燐酸濃度は、窒化珪素膜のエッチング速度の算出にも利用される。
エッチング液25の吸光特性は、透過光の強度値により測定できるが、具体的には、測定対象の燐酸溶液を測定セル25aの光透過部に導入し、光透過部に対して異なる波長の光を透過させ、透過光の強度値を測定し、強度値から吸光度を演算し、吸光度と検量線式を用いて、上記燐酸溶液中の酸の濃度を決定することができる。
検量線式は、既知濃度の燐酸溶液のサンプルを光透過用のセル等に導入し、測定セル25a等に対して赤外線波長域の異なる波長の光を透過させ、透過光の強度値を測定し、この測定を複数のサンプルについて繰返し、上記の複数のサンプルの強度値から吸光度を演算することで、吸光度と燐酸溶液中の酸濃度の間の検量線式として求めることができる。
このような分光学的な燐酸濃度の濃度測定手段については、特開2013−51334号公報、特開2012−028580号公報などに詳細が説明されており、本発明はこれらを利用して実施することができる。
[別の実施形態]
本発明は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように実施形態を変更することが可能である。
(1)前記の実施形態では、基板処理装置26の循環配管27に測定容器10を設けて、その内部のエッチング液25に水晶振動子11を接触させる例を示したが、本発明では、基板処理装置26のエッチング液25の連続廃液配管に測定容器10を設けることも可能である。
また、図5〜図6に示すように、配管37内にフローセル38を設けて、その内部のエッチング液25に水晶振動子11を接触させるようにしてもよい。その場合、前記の実施形態と同様のセンサヘッド12が設けられるが、このセンサヘッド12に対応して、平面視が円形のフローセル38とするのが好ましい。また、図示したように、水晶振動子11が水平となるようにセンサヘッド12が配置される場合、内部空間に液体が流入した時に連通路を閉塞させる浮遊体の移動方向が上下方向になるように、拡径した空間を形成することが好ましい。
(2)前記の実施形態では、エッチング選択比測定用のセンサヘッドを用いる例を示したが、図7に示すように、市販のQCMセンサをそのまま用いて、本発明を実施することも可能である。その場合、酸化珪素膜を被覆したQCMセンサをそのままの状態で、エッチング液25に浸漬したり、同様に、温度測定手段22の温度センサ22aなどをエッチング液25に浸漬することも可能である。
(3)前記の実施形態では、エッチング液25中の燐酸濃度を測定する濃度測定手段23を更に含み、演算手段24が、エッチング液25の温度及び燐酸濃度と振動周波数の変化速度とに基づいて、エッチング液25中の珪素濃度を算出する例を示したが、本発明では、珪素濃度を算出する際に、燐酸濃度の測定を省略することも可能である。その場合は、例えば測定期間において、平均的なエッチング液の温度を用いた相関関係を利用すればよい。
(4)前記の実施形態では、半導体ウエハプロセスで、窒化珪素膜を燐酸溶液でエッチングする場合の例を示したが、本発明では、フッ酸、緩衝フッ酸などを用いて、酸化珪素膜をエッチングする場合にも、同様に実施することができる。つまり、これらのエッチング液中におけるエッチング速度と珪素濃度も一定の相関関係を有しており、これがエッチング液の温度に依存する。その場合、燐酸濃度を測定する濃度測定手段は省略される。
(5)前記の実施形態では、窒化珪素膜のエッチング速度を算出する工程において、エッチング液の濃度及び温度を測定しつつ、測定された濃度及び温度から窒化珪素膜のエッチング速度を連続的に算出する例を示したが、エッチング液の濃度及び/又は温度を一定にする制御を行ないつつ、そのエッチング液の濃度及び/又は温度から窒化珪素膜のエッチング速度を連続的に算出することも可能である。エッチング液の濃度及び/又は温度を一定に制御する方法としては、温度指示調節計(TIC)などの指示調節計を用いる方法の他、エッチング液の濃度及び/又は温度を検出する手段と、濃度及び/又は温度を操作する手段と、検出手段からの検出信号に基づいて、検出値が設定値に近づくように操作手段を操作する制御手段とで行なう方法が挙げられる。制御手段の制御としては、PID(比例・積分・微分)制御、又はON/OFF制御などが可能である。
11 水晶振動子
12 センサヘッド(珪素濃度測定用センサヘッド)
13 シール部材
14 加熱手段
16b 内部空間
16c 連通路
16d 弁部材
21 振動数検出手段
22 温度測定手段
23 濃度測定手段
24 演算手段
25 エッチング液

Claims (19)

  1. 水晶振動子に被覆した酸化珪素膜を基板処理装置のエッチング液に接触させ、前記水晶振動子を振動させつつ振動周波数を検出する工程と、
    前記振動周波数の変化速度、及びエッチング液中の珪素濃度と水晶振動子の振動周波数の変化速度の相関関係に基づいて、前記エッチング液中の珪素濃度をインラインで連続的に算出する工程と、
    を含む珪素濃度の測定方法。
  2. 前記エッチング液の温度を測定する工程を更に含み、
    前記エッチング液中の珪素濃度を算出する工程において、前記エッチング液の温度と前記振動周波数の変化速度と、前記温度におけるエッチング液中の珪素濃度と水晶振動子の振動周波数の変化速度の相関関係とに基づいて、前記エッチング液中の珪素濃度を算出する請求項1に記載の珪素濃度の測定方法。
  3. 前記エッチング液中の燐酸濃度を測定する工程を更に含み、
    前記エッチング液中の珪素濃度を算出する工程において、前記エッチング液の温度及び前記燐酸濃度と前記振動周波数の変化速度と、前記温度及び前記燐酸濃度におけるエッチング液中の珪素濃度と水晶振動子の振動周波数の変化速度の相関関係とに基づいて、前記エッチング液中の珪素濃度を算出する請求項1又は2に記載の珪素濃度の測定方法。
  4. 前記振動周波数の変化速度に基づいて、前記酸化珪素膜のエッチング速度を算出する工程を含む請求項1〜3のいずれかに記載の珪素濃度の測定方法。
  5. 前記水晶振動子の周囲を押圧するシール部材で前記水晶振動子を液密に保持すると共に、加熱手段により前記水晶振動子を加熱するセンサヘッドを用いる請求項1〜4いずれかに記載の珪素濃度の測定方法。
  6. 基板処理装置のエッチング液に接触させる酸化珪素膜を被覆した水晶振動子と、
    その水晶振動子を振動させつつ振動周波数を検出する振動数検出手段と、
    前記振動周波数の変化速度、及びエッチング液中の珪素濃度と水晶振動子の振動周波数の変化速度の相関関係に基づいて、前記エッチング液中の珪素濃度をインラインで連続的に算出する演算手段と、
    を含む珪素濃度の測定装置。
  7. 前記エッチング液の温度を測定する温度測定手段を更に含み、
    前記演算手段は、前記エッチング液の温度と前記振動周波数の変化速度と、前記温度におけるエッチング液中の珪素濃度と水晶振動子の振動周波数の変化速度の相関関係とに基づいて、前記エッチング液中の珪素濃度を算出する請求項6に記載の珪素濃度の測定装置。
  8. 前記エッチング液中の燐酸濃度を測定する濃度測定手段を更に含み、
    前記演算手段は、前記エッチング液の温度及び前記燐酸濃度と前記振動周波数の変化速度と、前記温度及び前記燐酸濃度におけるエッチング液中の珪素濃度と水晶振動子の振動周波数の変化速度の相関関係とに基づいて、前記エッチング液中の珪素濃度を算出する請求項6又は7に記載の珪素濃度の測定装置。
  9. 前記演算手段は、前記振動周波数の変化速度に基づいて、前記酸化珪素膜のエッチング速度を算出する演算を含む請求項6〜8のいずれかに記載の珪素濃度の測定装置。
  10. 前記水晶振動子の周囲を押圧するシール部材で前記水晶振動子を液密に保持すると共に、加熱手段により前記水晶振動子を加熱するセンサヘッドを更に含む請求項6〜9いずれかに記載の珪素濃度の測定装置。
  11. 酸化珪素膜を被覆した水晶振動子と、その水晶振動子の周囲を押圧して前記水晶振動子を液密に保持するシール部材と、前記水晶振動子を加熱する加熱手段と、前記水晶振動子の内側に連通路のみで外部に連通する内部空間と、前記連通路に設けられ前記内部空間に液体が流入した時に連通路を閉塞させる弁部材と、を備える珪素濃度測定用センサヘッド。
  12. 水晶振動子に被覆した酸化珪素膜を基板処理装置のエッチング液に接触させつつ、前記水晶振動子の振動周波数変化から酸化珪素膜のエッチング速度を連続的に算出する工程と、
    前記エッチング液の窒化珪素膜のエッチング速度を算出する工程と、
    算出された酸化珪素膜のエッチング速度と窒化珪素膜のエッチング速度とに基づいて、窒化珪素膜/酸化珪素膜のエッチング速度の比をインラインで連続的に算出する工程と、を含み、
    前記エッチング速度の比を連続的に算出する際に、連続的に算出した前記水晶振動子に被覆した酸化珪素膜のエッチング速度を、基板上に形成された酸化珪素膜のエッチング速度に変換する演算処理を含む
    エッチング選択比の測定方法。
  13. 前記窒化珪素膜のエッチング速度を算出する工程において、エッチング液の濃度及び/又は温度を測定しつつ、測定された濃度及び/又は温度から窒化珪素膜のエッチング速度を連続的に算出する、請求項12に記載のエッチング選択比の測定方法。
  14. 算出された酸化珪素膜のエッチング速度から、エッチング液中の珪素濃度を算出する工程を含む請求項12又は13に記載のエッチング選択比の測定方法。
  15. 基板処理装置のエッチング液に接触させる酸化珪素膜を被覆した水晶振動子と、
    その水晶振動子を振動させつつ振動周波数を検出する振動数検出手段と、
    前記水晶振動子の振動周波数変化から算出した酸化珪素膜のエッチング速度と、窒化珪素膜のエッチング速度とに基づいて、窒化珪素膜/酸化珪素膜のエッチング速度の比をインラインで連続的に算出する演算手段と、とを含み、
    前記演算手段は、エッチング速度の比を連続的に算出する際に、連続的に算出した前記水晶振動子に被覆した酸化珪素膜のエッチング速度を、基板上に形成された酸化珪素膜のエッチング速度に変換する演算処理を含む
    エッチング選択比の測定装置。
  16. 前記エッチング液の濃度を測定する濃度測定手段と前記エッチング液の温度を測定する温度測定手段の少なくとも一方を更に備え、
    前記演算手段では、前記水晶振動子の振動周波数変化から算出した酸化珪素膜のエッチング速度と、測定された前記エッチング液の濃度及び/又は温度とから算出した窒化珪素膜のエッチング速度とに基づいて、窒化珪素膜/酸化珪素膜のエッチング速度の比を連続的に算出する請求項15に記載のエッチング選択比の測定装置。
  17. 前記演算手段は、算出された酸化珪素膜のエッチング速度から、エッチング液中の珪素濃度を算出する演算処理を更に行なう請求項15又は16に記載のエッチング選択比の測定装置。
  18. 前記水晶振動子の周囲を押圧するシール部材で前記水晶振動子を液密に保持すると共に、加熱手段からの伝熱により前記水晶振動子を加熱するセンサヘッドを含む請求項15〜17いずれかに記載のエッチング選択比の測定装置。
  19. 前記センサヘッドは、前記水晶振動子の内側に連通路のみで外部に連通する内部空間と、前記連通路に設けられ前記内部空間に液体が流入した時に連通路を閉塞させる弁部材と、を備えている請求項18に記載のエッチング選択比の測定装置。
JP2016566352A 2014-12-26 2015-12-21 珪素濃度又はエッチング選択比の測定方法及び測定装置 Expired - Fee Related JP6668257B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014265323 2014-12-26
JP2014265311 2014-12-26
JP2014265323 2014-12-26
JP2014265311 2014-12-26
PCT/JP2015/085688 WO2016104433A1 (ja) 2014-12-26 2015-12-21 珪素濃度又はエッチング選択比の測定方法及び測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016104433A1 JPWO2016104433A1 (ja) 2017-10-05
JP6668257B2 true JP6668257B2 (ja) 2020-03-18

Family

ID=56150452

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016566352A Expired - Fee Related JP6668257B2 (ja) 2014-12-26 2015-12-21 珪素濃度又はエッチング選択比の測定方法及び測定装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6668257B2 (ja)
TW (1) TW201628080A (ja)
WO (1) WO2016104433A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6714235B2 (ja) * 2016-11-14 2020-06-24 日本電波工業株式会社 物質検出システム及び物質検出方法
JP7432092B2 (ja) * 2018-07-20 2024-02-16 東京エレクトロン株式会社 3d nand構造における窒化ケイ素のエッチング及びシリカ堆積制御
JP7390493B2 (ja) 2020-08-31 2023-12-01 富士フイルム株式会社 半導体デバイスの製造方法、半導体製造装置の洗浄方法、及び洗浄液の清浄度の測定方法
CN112928037B (zh) * 2021-01-22 2023-11-24 上海华虹宏力半导体制造有限公司 检测方法
CN113050564B (zh) * 2021-03-12 2022-04-26 中国科学院近代物理研究所 核孔膜蚀刻线自反馈联动生产控制装置
JPWO2023013436A1 (ja) * 2021-08-05 2023-02-09
GB202212191D0 (en) * 2022-08-22 2022-10-05 Lam Res Ag Apparatus and method

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1092789A (ja) * 1996-09-13 1998-04-10 Nippon Steel Corp エッチング速度評価方法
EP0990267B1 (en) * 1998-03-02 2005-11-09 Koninklijke Philips Electronics N.V. Etching method
JP2003273062A (ja) * 2002-03-13 2003-09-26 Miyota Kk エッチングレート管理モニター
JP3975333B2 (ja) * 2002-03-29 2007-09-12 セイコーエプソン株式会社 処理装置および半導体装置の製造方法
JP5491111B2 (ja) * 2009-09-17 2014-05-14 セイコー・イージーアンドジー株式会社 マイクロセンシング装置
US8008087B1 (en) * 2010-03-25 2011-08-30 Eci Technology, Inc. Analysis of silicon concentration in phosphoric acid etchant solutions
JP2013041923A (ja) * 2011-08-12 2013-02-28 Apprecia Technology Inc 燐酸溶液中の珪素濃度測定装置及び測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
TW201628080A (zh) 2016-08-01
WO2016104433A1 (ja) 2016-06-30
JPWO2016104433A1 (ja) 2017-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6668257B2 (ja) 珪素濃度又はエッチング選択比の測定方法及び測定装置
KR101626619B1 (ko) 재료 가스 농도 제어 장치
JP7288493B2 (ja) マイクロセンサを有するウエハ処理ツール
JP2006241516A (ja) 混合ガスによる薄膜作製方法とその装置
JP5312974B2 (ja) 液体中の汚染物質の手持ち型検出装置システムおよび手持ち検出方法
US20240219337A1 (en) Capacitive sensor for monitoring gas concentration
US9274079B2 (en) Etchant product analysis in alkaline etchant solutions
Matvienko et al. High-precision and high-resolution measurements of thermal diffusivity and infrared emissivity of water–methanol mixtures using a pyroelectric thermal wave resonator cavity: frequency-scan approach
WO2024025688A1 (en) Radical sensor substrate
KR101363269B1 (ko) 온도변화에 따른 주파수 변화를 최소화할 수 있는 수정 결정 미소저울 장치
JP2007248369A (ja) ガス分析計及びガス分析方法
CN110957235A (zh) 工艺气体流量补偿的装置及方法、半导体处理设备
JP2003303777A (ja) プラズマ成膜装置及びクリーニング方法
Joung et al. Dew point measurement for organic vapor mixture using a quartz crystal sensor
JP3592603B2 (ja) 半導体製造方法及び半導体製造装置
KR20090096065A (ko) 수정미소저울 노점센서를 이용한 극저노점 측정방법
JPH06129927A (ja) 圧力センサ
CN109060876B (zh) 一种测量热导率的方法及设备
JPH0799175A (ja) 処理液の供給方法及び供給装置
JP2007040739A (ja) 処理流体の流量測定方法、処理流体を用いる処理方法及びその装置並びに処理用記録媒体
US11585747B2 (en) Cuvette, preferably flow-through cuvette for an optical measuring device, and method for its operation
JP2008191159A (ja) 比重及び成分濃度が変動する系の成分濃度分析方法、成分濃度分析装置及び成分濃度管理装置
JP6360407B2 (ja) サセプタの洗浄方法
Oigawa et al. Quartz resonator hydrogen sensor using platinum black
RU2805771C1 (ru) Стандартизация выходного сигнала датчика электрического свойства

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190820

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191011

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191029

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191223

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6668257

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees