JP6668051B2 - 竹製土留構造体 - Google Patents

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本発明は、掘削した法面若しくは斜面の土砂崩壊、推積土砂の流出又はガリー侵食の発達を防止する竹製土留構造体に関する。
盛土中に補強材を敷設して垂直又は垂直に近い壁面を構築する補強土壁工法は、従来から実施されている。都市部又は山岳部等の用地が制限される場所では、補強土壁工法によりほぼ垂直の壁面を有する盛土に新たな用地を構築することができる。例えば、下記特許文献1は、金属製の帯状材(ストリップ)を盛土上に延伸させ、帯状材上に盛土して、盛土前面に設置したコンクリートブロックと帯状材を連結するテールアルメ工法を開示する。盛土重量が作用する帯状材は、アンカーとして機能し、帯状材にブロックが連結され、土砂荷重を支持することができる。
特開2009−68282公報 特開2006−249659公報
例えば、西日本の山間地域に広く分布する真砂土を含む花崗岩質領域では、局地的な豪雨により多量の土砂が流出するため、盛土法面の洗掘防止策を早期に実施することが必要であるが、テールアルメ工法では、過大な重量の金属製帯状材を使用するため、帯状材とブロックとの連結作業に多大な労力と時間を要し、施工期間が長くかつ施工費用が高額となる問題があった。特許文献2は、複数の節竹を樹脂製の紐で結束した竹組立体を地盤中に埋設する地盤補強フレームを開示する。この地盤補強フレームでは、繊維密度の高い節竹を土中又は地盤中に埋設しても、地盤の十分な排水作用が得られず、降水に起因する崖又は地盤の崩落を確実に防止できなかった。また、地盤や盛土材に係止する突起が殆どない円筒状の節竹又は半割竹は、盛土材からの滑り摩擦抵抗力が低く、土留構造に利用できなかった。
そこで、本発明は、地盤上に複数の土留層を順次積層し、垂直に隣り合う土留層間に配置した竹格子と網材とにより支圧抵抗と摩擦抵抗による滑り抵抗力を付与して、降水又は地震による地滑りを確実に防止できる竹製土留構造体を提供することを目的とする。また、本発明は、安価かつ短期間に補強壁を構築できる竹製土留構造体を提供することを目的とする。
本発明による竹製土留構造体は、切土又は盛土により地盤(1)に形成される法面(2)と、法面(2)の下端(2a)から水平に地盤(1)に形成される水平面(1a)とを備える地盤(1)上に設けられる竹製土留構造体において、順次密着して地盤(1)の水平面(1a)上に設けられる土留構造体(10)は、垂直に積層される複数の土留層(51,52・・n)を備える。各土留層(51,52・・n)は、最下層の竹格子(3,6・・)と、網目(30)を有しかつ竹格子(3,6・・)上に配置される網材(4,7・・)と、網材(4,7・・)上に配置される盛土層(5,8・・)とを有する同一構造を備える。各竹格子(3,6・・)は、法面(2)に向かって延伸する縦割竹(11)と、縦割竹(11)と共に開口部(13)を形成して縦割竹(11)に対して直角に固定される横割竹(12)とを備える。各網材(4,7・・)は、竹格子(3,6・・)と盛土層(5,8・・)との間に少なくとも部分的に配置される底網部(4a)と、法面(2)とは反対側の盛土層(5,8・・)の前端に沿って底網部(4a)から上方に延伸する立上部(4b)と、立上部(4b)から法面(2)に向って折り返えされて、少なくとも盛土層(5,8・・)の上面(5a,8a・・)を覆う折返し部(4c)とを備える。各網材(4,7・・)と各竹格子(3,6・・)は、土留層(51,52・・n)の重量を支持する支圧により、土留層(51,52・・n)の滑りに抵抗する。縦割竹(11)と横割竹(12)の各節突起(42)は、少なくとも網材(4,7・・)の折返し部(4c,7c・・)の網目(30)を介して各竹格子(3,6・・)の下方の盛土層(5,8・・)に食い込み、各網材(4,7)に接触しない縦割竹(11)と横割竹(12)の各節突起(42)は、各竹格子(3,6・・)の下方の盛土層(5,8・・)に食い込む。各盛土層(5,8・・)の一部は、各土留層(51,52・・n)の網材(4,7・・)の網目(30)と竹格子(3,6・・)の開口部(13)内に流入して隣り合う盛土層(5,8・・)及び地盤(1)と共に硬化する盛土連結部(31)を形成する。
土留構造体の崩落時に水平方向又は下方への相対的な滑りが各土留層(51,52・・n)に発生するとき、前記構成を有する本発明は、下記作用効果を生ずる。
(A) 複数の土留層(51,52・・n)の重量を支持する各網材(4,7・・)と各竹格子(3,6・・)は、土留層(51,52・・n)の重量を支持する支圧を発生し、支圧は、土留層(51,52・・n)の滑りに抵抗する支圧抵抗を発生する。
(B) 縦割竹(11)と横割竹(12)の各節突起(42)は、少なくとも網材(4,7・・)の折返し部(4c,7c・・)の網目(30)を介して下方の盛土層(5,8・・)に食い込み、各網材(4,7)に接触しない縦割竹(11)と横割竹(12)の各節突起(42)は、下方の盛土層(5,8・・)に食い込むため、各土留層(51,52・・n)の滑りに抵抗する摩擦抵抗を発生する。
(C) 各土留層(51,52・・n)の一部(土砂)は、下方の網材(4,7・・)の網目(30)と下方の竹格子(3,6・・)の開口部(13)内に流入して盛土連結部(31)を形成し、隣り合う盛土層(5,8・・)及び地盤(1)と共に硬化する盛土連結部(31)は、土留層(51,52・・n)の滑りに抵抗する剪断抵抗を発生する。
(D) 土留層(51,52・・n)に水が浸入し又は地震が発生しても、土留層(51,52・・n)の相対的な滑りに対して、網材(4,7・・)と竹格子(3,6・・)による支圧抵抗、摩擦抵抗及び剪断抵抗の相乗効果により土留層(51,52・・n)の崩落に対し大きな滑り抵抗を生じて、土留め効果を増大できる。
(E) 長さ方向及び幅方向に均一な形状の各土留層(51,52・・n)を包囲する各網材(4,7・・)は、各土留層(51,52・・n)の全面で土圧を均一化しかつ分散して、各土留層(51,52・・n)の崩壊を阻止する作用を生じて、竹製土留構造体の崩落を確実に防止することができる。
(F) 竹格子(3,6・・)自体は、高引張力及び耐食性を有しかつ環境に優しい特性を有し、網材(4,7・・)の網目(30)と共に竹格子(3,6・・)の開口部(13)は、垂直方向にも水平方向にも隣り合う土留層(51,52・・n)を互いに通水可能に接続するので、崩落を招来する原因となる土留層(51,52・・n)中の水を下方に排水でき、土留層(51,52・・n)内での貯水を阻止し、また降雨時に一時的な保水作用を行うことができる。
(G) コンクリート製又は金属製の従来の盛土構造と比較して、資源量の豊富な安価な竹を使用する施工費用を10分の1程度に低減できる。
前記の通り、本発明では、網材と竹格子による支圧抵抗、摩擦抵抗及び剪断抵抗による相乗効果を生じ、排水性に優れた強固な竹製土留構造体を構成でき、また、各土留層の水平面に沿う土圧が平均化されるので、部分的に高い土圧が発生せず、信頼性及び耐久性の高い安価な竹製土留構造体を短期間で構築することができる。
同一構造の複数の土留層を積層した本発明による竹製土留構造体の第一の実施の形態を示す断面図 第1の土留層を形成する第1の網材を第1の竹格子上に配置した断面図 図2に示す第1の網材に第1の盛土層を被せた断面図 図3の第1の盛土層の前面と上面の前部を第1の網材で包囲した断面図 丸太により各土留層の前部を面一に保持する本発明による竹製土留構造体の第二の実施の形態を示す断面図 図5の竹製土留構造体の正面図 縦丸太と横丸太を筋違で接続した丸太組立体を示す断面図 地盤の横丸太上に第1の竹格子を配置した図7の断面図 第1の竹格子上に3本の巻竹を配置した図8の断面図 第1の網材の前端を余らせて、第1の網材を第1の竹格子上に配置した図9の断面図 第1の網材、第1の竹格子及び横丸太上に第1の盛土層を形成した図10の断面図 第1の網材の前端を第1の盛土層上に折り返した図11の断面図 第1の盛土層上に第2の竹格子を配置した図12の断面図 4分の一割竹材を形成する一連の割竹工程を示す斜視図 縦割竹と横割竹との交差部をピンで接合した竹格子の平面図 図15の竹格子の断面図 縦割竹と横割竹とを編んで作成した竹格子の平面図 節突起を上下に向けて配置した竹格子の変形例を示す断面図 針金で連結したすだれ状割竹の平面図 図19のすだれ状割竹の側面図 巻竹の前部斜視図 巻竹の後部斜視図 一列に配置した三本の巻竹を示す斜視図 階段状に積層した図1の竹製土留構造体を示す断面図 網材の平面図
図1〜図25について本発明の竹製土留構造体の実施の形態を以下説明する。図1及び図5に示す竹製土留構造体は、例えば、切土又は盛土により形成される法面(2)又は斜面の下端(2a)からほぼ水平に広がる地盤(1)の水平面(1a)上に形成される。本明細書では、法面(2)側を「山側」と呼び、例えば、道路等の構築物又は谷に面する法面(2)とは反対側を「谷側」と呼ぶ。竹製土留構造体の構築法(竹製土留工)は、補強壁を設けずに地盤(1)上に構築される図1の土留構造体(10)と、地盤(1)上に予め組み立てた補強壁(20)により土留構造体(10)の構築構造を補強する図5の補強土留構造体とがある。
図1は、補強壁を使用しない土留構造体(10)を形成する本発明の竹製土留構造体の第一の実施の形態を示す。図示の土留構造体(10)は、地盤(1)上に垂直に、山側に後退してかつ互いに密着して順次積層される同一構造を有する複数の土留層(51,52・・n)を備える。各土留層(51,52・・n)は、最下層の竹格子(3,6・・)と、竹格子(3,6・・)上に配置される網材(4,7・・)と、網材(4,7・・)上に配置される盛土層(5,8・・)とを備える。各竹格子(3,6・・)は、地盤(1)に接続する山側と谷側との間で延伸する縦割竹(11)と、縦割竹(11)と共に開口部(13)を形成して縦割竹(11)に対して直角に固定される横割竹(12)とを備える。各網材(4,7・・)は、竹格子(3,6・・)と盛土層(5,8・・)との間に少なくとも部分的に配置される底網部(4a)と、盛土層(5)の前端に沿って底網部(4a)から上方に延伸する立上部(4b)と、立上部(4b)から山側に向って折り返し、少なくとも盛土層(5,8・・)の上面(5a,8a・・)を覆う折返し部(4c)とを備える。
図1に示す竹製土留構造体を構築する際に、図2に示すように、地盤(1)上に第1の竹格子(3)を配置し、第1の竹格子(3)上に第1の網材(4)の底網部(4a)を配置し、第1の網材(4)の立上部(4b)と折返し部(4c)とを形成する第1の網材(4)の前部は、第1の竹格子(3)の谷側に畳んで、丸めて又は長く伸ばして地盤(1)上に配置しておく。本発明に使用する全ての竹格子(3)の実施例を図14〜図20に示し、竹格子(3)は、縦割竹(11)と、縦割竹(11)と共に開口部(13)を形成して縦割竹(11)に対して直角に固定される横割竹(12)とを備える。また、本発明に使用する全ての網材(4)の実施例を図25に示し、網材(4)は、表面全体に網目(30)を有する。
図1及び図5に示す土留構造体(10)の第1の網材(4)の底網部(4a)の後端は、図示しないアンカーピン又はアンカーボルトにより、地盤(1)に固定される。この状態で、谷側の第1の網材(4)の底網部(4a)の前端から法面(2)の山側後端まで第1の網材(4)上に土砂を盛土して150〜300mm程度の高さに第1の盛土層(5)を形成する。第1の盛土層(5)の前部の崩落を防止するため、30°〜60°、例えば45°程度の角度に傾斜して第1の盛土層(5)の前端に傾斜面(5b)を形成することが好ましい。第1の盛土層(5)の性状と構築法により傾斜面(5b)の角度を選択することができる。図3に示すように、第1の盛土層(5)を第1の網材(4)上に配置すると、第1の盛土層(5)の土砂の一部が第1の網材(4)の網目(30)(図25)内と第1の竹格子(3)の開口部(13)内に侵入して硬化すると、盛土連結部(31)が形成される。
次に、図4に示すように、第1の盛土層(5)の傾斜面(5b)に沿って第1の網材(4)の底網部(4a)から立上部(4b)を配置し、第1の盛土層(5)の前端から第1の網材(4)の折返し部(4c)を第1の盛土層(5)上に配置する。図示しないアンカーピン又はアンカーボルトにより、第1の網材(4)の折返し部(4c)を第1の盛土層(5)に固定し、第1の網材(4)の立上部(4b)と折返し部(4c)により、第1の土留層(51)の傾斜面(5b)の崩落を防止することができる。第1の土留層(51)を形成する方法と同一の方法で第2の土留層(52)を第1の土留層(51)上に形成し、第3の土留層(53)を第2の土留層(52)上に形成することができる。
第2の土留層(52)を形成するとき、第1の盛土層(5)の上面と第1の網材(4)の折返し部(4c)上に、第2の竹格子(6)を配置し、第2の竹格子(6)上に第2の網材(7)を配置する。第2の網材(7)の立上部(7b)と折返し部(7c)は、第2の竹格子(6)の谷側に畳み、丸め又は長く伸ばしておくことができる。第2の網材(7)の底網部(7a)の後端は、図示しないアンカーピン又はアンカーボルトにより、第1の盛土層(5)に固定される。この状態で、谷側の第2の網材(7)の底網部(7a)の前端から法面(2)まで第2の網材(7)上に土砂を盛土して150〜300mm程度の高さに第2の盛土層(8)を形成する。第2の盛土層(8)の前部の崩落を防止するため、30°〜60°、例えば45°程度の角度に傾斜して第2の盛土層(8)の前端に傾斜面(5b)を形成することが好ましい。図1に示すように、第2の盛土層(8)を第2の網材(7)上に配置すると、第2の盛土層(8)の土の一部が第2の網材(7)内と第2の竹格子(6)内に侵入する。
第3の土留層(53)を形成するとき、第2の盛土層(8)の上面と第2の網材(7)の折返し部(7c)上に、第3の竹格子(17)を配置し、第3の竹格子(17)上に第3の網材(18)を配置する。第3の網材(18)の立上部(18b)と折返し部(18c)を第3の竹格子(17)の方に畳み、丸め又は長く伸ばしておくことができる。第3の網材(18)の底網部(18a)の後端は、図示しないアンカーピン又はアンカーボルトにより、第2の盛土層(8)に固定される。第3の盛土層(53)の他の構築条件と構造は、第1の盛土層(51)及び第2の盛土層(52)と同様であるが、変更することも可能である。第2の土留層(52)と同様の形状及び構造を有する第3の土留層(53)以上の複数の土留層を第2の土留層(52)上に形成することができる。
土留構造体(10)を構成する本発明の竹製土留構造体は、土留構造体(10)の崩落時に各土留層(51,52・・n)には水平方向の相対的な滑りが発生するとき、前記構成から下記の作用効果を生ずる。
(A) 複数の土留層(51,52・・n)の重量を支持する各網材(4,7・・)と各竹格子(3,6・・)は、土留層(51,52・・n)の重量を支持する支圧を発生し、支圧は、土留層(51,52・・n)の滑りに抵抗する支圧抵抗を発生する。
(B) 縦割竹(11)と横割竹(12)の各節突起(42)は、少なくとも網材(4,7・・)の折返し部(4c,7c・・)の網目を介して下方の盛土層(5,8・・)に食い込み、各網材(4,7)のない部分では、下方の盛土層(5,8・・)に食い込む(図16及び図18)ため、下方の盛土層(5,8・・)への節突起(42)の食い込みにより、各土留層(51,52・・n)の滑りに抵抗する摩擦抵抗を発生する。
(C) 各土留層(51,52・・n)の一部(土砂)は、下方の網材(4,7・・)の網目(30)と下方の竹格子(3,6・・)の開口部(13)内に流入して盛土連結部(31)を形成し、隣り合う盛土層(5,8・・)及び地盤(1)と共に硬化する盛土連結部(31)は、土留層(51,52・・n)の滑りに抵抗する剪断抵抗を発生する。
(D) 各網材(4,7・・)と各竹格子(3,6・・)は、土留層(51,52・・n)の重量を支持する支圧により、土留層(51,52・・n)の滑りに抵抗する支圧抵抗を発生する。縦割竹(11)と横割竹(12)の各節突起(42)は、少なくとも網材(4,7・・)の折返し部(4c,7c・・)の網目(30)を介して各竹格子(3,6・・)の下方の盛土層(5,8・・)に食い込み、各網材(4,7)に接触しない縦割竹(11)と横割竹(12)の各節突起(42)は、各竹格子(3,6・・)の下方の盛土層(5,8・・)に食い込んで、各土留層(51,52・・n)の滑りに抵抗する摩擦抵抗を発生する。各土留層(51,52・・n)の一部は、下方の網材(4,7・・)の網目(30)と下方の竹格子(3,6・・)の開口部(13)内に流入して盛土連結部(31)を形成し、隣り合う盛土層(5,8・・)及び地盤(1)と共に硬化する盛土連結部(31)は、土留層(51,52・・n)の滑りに抵抗する剪断抵抗を発生する。従って、土留層(51,52・・n)に水が浸入し又は地震が発生しても、土留層の滑りに対して、網材(4,7・・)、竹格子(3,6・・)及び盛土連結部(31)による支圧抵抗、摩擦抵抗及び剪断抵抗の相乗効果により土留層(51,52・・n)の崩落に対し大きな滑り抵抗を生じて、土留め効果を増大する。
(E) 長さ方向及び幅方向に均一な形状の各土留層(51,52・・n)を包囲する各網材(4,7・・)は、各土留層(51,52・・n)の全面で土圧を均一化しかつ分散して、各土留層(51,52・・n)の崩壊を阻止する作用を生じて、竹製土留構造体の崩落を確実に防止することができる。
(F) 竹格子(3,6・・)自体は、高引張力及び耐食性を有しかつ環境に優しい特性を有し、網材(4,7・・)の網目(30)と共に竹格子(3,6・・)の開口部(13)は、垂直方向にも水平方向にも隣り合う土留層(51,52・・n)を互いに通水可能に接続するので、崩落を招来する原因となる土留層(51,52・・n)中の水を下方に排水でき、土留層(51,52・・n)内での貯水を阻止し、また降雨時に一時的な保水作用を行うことができる。
(G) コンクリート製又は金属製の従来の盛土構造と比較して、資源量の豊富な安価な竹を使用する施工費用を10分の1程度に低減できる。
図14〜図17に示す方法により、本発明の実施に使用する竹格子(3,6・・)を製造することができる。図14(a)は、1本の竹(40)のみを例示するが、竹格子(3,6・・)を製造する際に実際には所定の長さに切断した複数の竹(40)を準備する。次に、図14(b)に示すように、例えば、1/32〜1/4等任意の円断面比率で竹(40)を縦に切断した割竹、本実施の形態では、竹(40)の円断面を4等分したほぼ同一長さの複数の有節割竹(41)を準備する。竹(40)は、真竹、孟宗竹、淡竹、黒竹又は篠竹等のイネ科中のタケ亜科に属する竹を含み、日本産に限らず、外国産を含む種々の竹材を使用できる。特に、日本中に自生し、高さ15〜20m及び直径100〜200mm程度の比較的大きな外形に成長する環境に悪影響を及ぼさない安価な真竹及び孟宗竹を使用するのが好ましい。
その後、図15に示すように、有節割竹(41)自体の縦割竹(11)と横割竹(12)とを格子状に配置し、縦割竹(11)と横割竹(12)との交差部にピン(44)を打ち込んで、縦割竹(11)と横割竹(12)により複数の開口部(13)を形成した竹格子を作成する。図16に示すように、縦割竹(11)及び横割竹(12)にピン(44)を貫通させた後に、ピン(44)の先端部を折曲して、縦割竹(11)及び横割竹(12)からのピン(44)の脱落を防止できる。釘及びボルト等の接合具により縦割竹(11)と横割竹(12)との交差部を接合してもよい。図16は、竹格子を構成する縦割竹(11)と横割竹(12)の外皮(41a)を表側(上側)として、基礎盛土層(54)又は下方の盛土層(5,8)上に配置される竹格子(3,6・・)の断面図を示す。また、図17に示すように、ピン(44)を使用せずに、縦割竹(11)と横割竹(12)とを編んで竹格子(3,6・・)を作成することもできる。上方の盛土層の重量が負荷される竹格子の縦割竹(11)と横割竹(12)の各節突起(42)は、下方の基礎盛土層(54)及び下方の盛土層(5,8・・)に押圧されかつ食い込んで滑り力を増加する。
竹格子(3,6・・)は、例えば、1m程度の縦横長さに形成され、30〜80mm程度の幅の縦割竹(11)及び横割竹(12)により100mm〜200mm程度の幅の開口部(13)が形成される。縦横長さを約1mに形成する竹格子(3,6・・)を3〜8kg程度の軽量に形成して、作業員1、2名で容易に搬送できる。図17に示すように、ピン(44)を使用せず、縦割竹(11)と横割竹(12)とを編み込んで竹格子(3,6)を形成してもよい。また、図示しないが、縦割竹(11)と横割竹(12)との交差部を針金、ピン(44)又は接着剤で接合してもよい。
各竹格子(3,6・・)は、地盤(1)の前端から法面(2)の下端(2a)に向かって少なくとも2mの長さに形成される。例えば、竹製土留構造体の施工現場で盛土層(5,8・・)の先端から2mの滑り面を想定すると、滑り面を横断する3m程度の長さに各竹格子(3,6)を形成して、竹製土留構造体に発生する地滑りを抑制できる。急勾配の法面(2)には降水が殆ど浸透しないので、基本的に地滑りを発生しないことを想定する。各竹格子(3,6・・)は、環境に優しい特性のみならず、高引張力及び耐食性を有し、縦節有割竹(41)の各節突起(42)は、図16及び図18に示すように、下方の地盤(1)及び盛土層(5,8・・)に食い込み、地盤(1)に対して各盛土層(5,8・・)が相対的に地滑りする際に大きな摩擦を発生し、竹製土留構造体に発生する地滑りを防止できる。
網材(4)は、例えば、図25に示すように、多数の網目(30)を有する高分子製シート、織布又は不織布から選択される。網材(4,7・・)として、例えば、テンサー(登録商標)等のジオグリッド、ジオネット、織布及び不織布等の面状補強材を用いて盛土を補強することができる。網材(4,7・・)の形状及び寸法は、施工現場の条件に応じて適宜決定される。水が通過する多孔を有する各網材(4,7・・)の折返し部(4c,7c・・)は、各土留層(51,52・・)を包囲すると共に、各土留層(51,52・・n)の形状及び成分を均質とし、各竹格子(3,6・・)と共に、各土留層(51,52・・n)の土圧を分散しかつ低減して、各土留層(51,52・・n)の崩壊を阻止できる。
図5及び図6は、地盤(1)上に予め組み立てた補強壁(20)により土留構造体(10)の構築構造を補強する補強土留構造体を構成する本発明の竹製土留構造体を示す。本実施の形態では、各土留層(51,52・・n)の谷側に配置される補強壁(20)と、補強壁(20)の山側に配置される土留構造体(10)とを備える。谷側に設けられる補強壁(20)に直接密着して又は補強壁(20)に隣接して配置される複数の巻竹(25)を介して補強壁(20)に沿って複数の土留層(51,52・・n)を垂直面に対し面一に形成でき、地盤(1)に対する垂直面に対し山側に複数の土留層(51,52・・n)をずらして配置する必要はない。
補強壁(20)は、互いに離間して上方に向かって配置された複数の縦丸太(21)と、地盤(1)と平行にかつ縦丸太(21)とは直角に地盤(1)上に配置された複数の横丸太(22)と、各縦丸太(21)と隣り合う各横丸太(22)とを連結する金属製の筋違(23)と、各土留層(51,52・・n)と縦丸太(21)との間に水平に配置された複数の巻竹(25)とを備え、横丸太(22)と地盤(1)上に平坦に配置した基礎盛土層(54)上に第1の竹格子(3)が配置される。図5及び図6に示す補強土留構造体の本発明による竹製土留構造体も、図1に示す土留構造体(10)と同一の作用効果を生ずる。
図5及び図6に示す補強壁(20)を併設する本発明の竹製土留構造体の構築法を図7〜図13について説明する。補強壁(20)を構築するとき、まず、図7に示すように、互いに離間して複数の縦丸太(21)を垂直にかつ互いに一定間隔離間して配置すると共に、地盤(1)と平行にかつ縦丸太(21)とは直角に複数の横丸太(22)を地盤(1)上に配置する。次に、各縦丸太(21)と隣り合う各横丸太(22)に隣接して傾斜して金属製の筋違(23)を配置し、筋違(23)の各端部を縦丸太(21)と横丸太(22)に連結する。
縦丸太(21)及び横丸太(22)は、竹製土留構造体を形成する施工現場又は近隣の山林で伐採される間伐材を使用できる。直径50〜200mm程度の木材は、1m〜2m程度に裁断して縦丸太(21)及び横丸太(22)に形成される。筋違(23)は、鉄製又は樹脂製の細長い板材を使用でき、図示しないが、板材の両端に形成される孔部に釘又はボルト等の固定具を挿通して、縦丸太(21)の下部と横丸太(22)の前端又は前端付近に板材を固定して、筋違(23)の各端部を縦丸太(21)と横丸太(22)に固定することができる。縦丸太(21)と横丸太(22)に強固に連結される筋違(23)により、縦丸太(21)の下端部を地盤(1)中に埋設せずに、地盤(1)に対してほぼ垂直に縦丸太(21)を配置することができる。各縦丸太(21)の下端部を地盤(1)に300mm程度打ち込んで、地盤(1)に縦丸太(21)を固定すれば、横丸太(22)と筋違(23)を省略することができる。
その後、横丸太(22)の直径とほぼ同じ高さで隣り合う横丸太(22)間の地盤(1)上に盛り土をして平坦な基礎盛土層(54)を形成し、図4に示すように、基礎盛土層(54)と横丸太(22)の上面(22a)上に第1の竹格子(3)を配置する。本発明の実施に使用する竹格子は、図14〜図17に示す前記と同様の方法で製造することができる。
次に、図9に示すように、基礎盛土層(54)と横丸太(22)の上面(22a)上に配置された第1の竹格子(3)上に縦丸太(21)に沿って3本の巻竹(25)を水平にかつ縦丸太(21)及び横丸太(22)に対して直角に積み重ねる。各巻竹(25)は、図14及び図15〜図19に示す工程により、隣り合う縦丸太(22)間と同一又はそれ以上の長さに形成される。巻竹(25)を製造する際に、図14(a)の竹(40)を長さ方向に割いて、図14(b)の節有割竹(41)を形成し、その後、図14(c)に示すように、節有割竹(41)の内面に突出する節突起(42)の先端部を切除して、図14(c)に示す節突起のない半月状割竹(43)を形成する。ほぼ扇形の節突起(42)を節有割竹(41)から完全に除去する必要はなく、例えば、半月状割竹(43)から径方向内側に節突起(42)が大きく突出しなければよい。
次に、図20に示すように、複数の半月状割竹(43)の隣り合う長さ方向の各側縁(43a)を対向させて、複数の半月状割竹(43)を互いに並置して外殻割竹(14)を準備する。複数の半月状割竹(43)の隣り合う長さ方向の各側縁(43a)を対向させて、複数の半月状割竹(43)を互いに並置して中心割竹(15)を準備する。外殻割竹(14)に対して長さ方向に中心割竹(15)をずらして配置し、図19に示すように、金属製の針金又は樹脂製若しくは繊維製の紐等の編線(16)を使用して、図示しない編み機により、複数の半月状割竹(43)をすだれ状に編む。前記とは異なる順序又は異なる方法を使用して、図15に示す平板状に編んだ半月状割竹(43)を準備することもできる。複数の外殻割竹(14)及び中心割竹(15)をほぼ同一長さに形成するのが好ましいが、長さが1〜5mm程度相違してもよい。例えば、90mm、100mm又は150mm等の柵工材を設置する地域又は施工現場毎に規定される柵工材の直径に合わせて、半月状割竹(43)の長さ及び幅並びに外殻割竹(14)及び中心割竹(15)の各数量を決定する。図示の実施の形態では、外殻割竹(14)よりも半月状割竹(43)の数の少ない中心割竹(15)を巻竹(25)の芯材とし、手作業又は図示しない捲回装置により、中心割竹(15)の外側に外殻割竹(14)を連続して螺旋状(渦状、渦巻き状又はロール状)に捲回して、巻竹(25)を形成する。
図15に示すように、複数の半月状割竹(43)を編線(16)で平板状に接続した後に、図17及び図18に示すように、中心割竹(15)の各半月状割竹(43)の外皮(43b)を外側とし、内皮(43c)を内側として中心割竹(15)を渦巻き状に捲回する。更に、捲回した中心割竹(15)を芯材としてかつ外殻割竹(14)の各半月状割竹(43)の各半月状割竹(43)の外皮(43b)を外側とし、内皮(43c)を内側として、中心割竹(15)の外側に外殻割竹(14)を連続して海苔巻状又は螺旋状に捲回して、巻竹(25)を作成する。外殻割竹(14)に対して中心割竹(15)をずらして巻竹(25)を作るので、巻竹(25)の一端(3a)から外側に軸方向に一定距離だけ中心割竹(15)が突出して、ほぞ(凸部、突部)(23)が形成される。また、同時に、巻竹(25)の他端(3b)から内側に軸方向に一定距離だけ中心割竹(15)が窪んで、ほぞ穴(凹部、窪部)(24)が形成される。
続いて、図示しないプレス装置により巻竹(25)を径方向内側に圧縮して把持し、外側から単数又は複数の緊締部材(27)により巻竹(25)を緊締して、柵工材として使用する所定の直径を有する巻竹(25)が完成する。緊締部材(27)は、編線(16)と同様の材料により形成できるが、鉄等の金属製の帯材により形成してもよい。例えば、通常2〜5箇所で緊締部材(27)により巻竹(25)を縛るが、巻竹(25)の長さ又は外径に応じて、緊締する位置又は数を適宜に変更してよい。また、腐食性の天然材又は生分解性樹脂により、編線(16)及び緊締部材(27)を形成してもよい。半月状割竹(43)の長さ及び連結する巻竹(25)の数により、柵工材の長さを適宜に変更できる。プレス装置により巻竹(25)に加える圧力を変更して、巻竹(25)の直径を微細に調節してもよい。すだれ状の中心割竹(15)及び外殻割竹(14)を螺旋状に捲回して、容易に巻竹(25)を形成できるので、巻竹(25)の製造作業性及び生産性を向上することができる。竹酢液等の薬剤を竹(40)に浸潤又は塗布して、竹格子(3,6)及び巻竹(25)の耐久性を向上させてもよい。
図19に示すように、縦軸を一致させて複数の巻竹(25)を整列して配置し、各巻竹(25)の一端から外側に突出するほぞ(28)を、他の巻竹(25)の他端から内側に窪むほぞ穴(24)内に嵌合して、複数の巻竹(25)を互いに連結すると、所望長さの柵工材を形成することができる。図示しないが、軸方向にずらさずに外殻割竹(14)と中心割竹(15)とを巻回して、ほぞ(28)とほぞ穴(24)のない巻竹(25)を形成して、補強壁(20)の柵工材としてもよい。また、単一の巻竹(25)を柵工材として使用してもよい。巻竹(25)の半月状割竹(43)間に形成される間隙から土中の水等の液体又は水分等の気体が巻竹(25)の内部空洞に流入して、自然に排水され、盛土等の崩落を防止することができる。
図9に示すように、複数の縦丸太(21)に沿ってかつ第1の竹格子(3)上に3本の巻竹(25)を垂直に配置して、図6に示すように、針金、銅線、麻紐又はロープ等の締結線(26)により巻竹(25)と複数の縦割竹(11)とを縦丸太(21)に固定する。図示の実施の形態では、複数の縦割竹(11)に沿って上方に3本の巻竹(25)を水平に積むが、積み重ねる巻竹(25)の数は、任意である。これにより、横丸太(22)及び基礎盛土層(54)と第1の土留層(51)の最下段の巻竹(25)との間に第1の竹格子(3)の先端を挟持して、巻竹(25)と第1の竹格子(3)とを固定できる。
その後、図10に示すように、第1の竹格子(3)上に第1の網材(4)の底網部(4a)を配置し、第1の網材(4)の立上部(4b)を巻竹(25)に沿って底網部(4a)から直立して配置し、谷側の第1の網材(4)の前端を折返し部(4c)として余らせて、立上部(4b)に続く第1の網材(4)の折返し部(4c)を巻竹(25)上に折り畳み状態で配置する。山側の第1の網材(4)の底網部(4a)の後端は、第1の竹格子(3)の後端とほぼ同様の位置に配置される。しかしながら、網材(4)後端の長さは、任意である。第1の網材(4)の底網部(4a)の後端は、例えば、L字状又はJ字状等の形状を有する図示しない鋼製のアンカーピン又はアンカーボルトにより、地盤(1)に固定される。
その後、図11に示すように、第1の網材(4)上に第1の網材(4)の立上部(4b)から法面(2)まで土砂を盛土して第1の盛土層(5)が150〜300mm程度の高さに形成される。第1の盛土層(5)の土砂は、第1の網材(4)に形成される網目及び第1の竹格子(3)の複数の開口部(13)内に流入して、基礎盛土層(54)に接触すると共に、第1の竹格子(3)の各節突起(42)は、基礎盛土層(54)に突き刺さる。第1の盛土層(5)の充填時に、第1の網材(4)は、第1の竹格子(3)の移動を阻止すると共に、第1の竹格子(3)の滑り抵抗力を増加できる。
続いて、図12に示すように、巻竹(25)上に折り畳んだ第1の網材(4)の前端を引き延ばして、第1の盛土層(5)の前端から折り返して、第1の盛土層(5)上に配置し、第1の網材(4)の折返し部(4c)を形成する。これにより、第1の土留層(51)が形成される。第1の盛土層(5)は、谷側で第1の竹格子(3)の端部と同一の位置又はそれより手前まで形成される。第1の網材(4)は、第1の竹格子(3)より延長した第1の網材(4)の前端を第1の盛土層(5)の前端を包囲して折り返して、第1の盛土層(5)上に配置される折返し部(4c)を有する。第1の網材(4)の折返し部(4c)は、300〜500mm程度の長さに形成され、第1の網材(4)の後端と同様に、図示しない鋼製のアンカーピン又はアンカーボルトにより、第1の盛土層(5)に固定される。
第1の網材(4)の折返し部(4c)は、少なくとも第1の盛土層(5)の谷側を包囲し、巻竹(25)及び縦丸太(21)の隙間から外部に大量に流出する第1の盛土層(5)の土砂を防止すると同時に、摩擦抵抗に基づく滑り抵抗力を第1の盛土層(5)に付与する。第1の土留層(51)では、図16及び図18に示すように、第1の竹格子(3)の縦割竹(11)と横割竹(12)の各節突起(42)が基礎盛土層(54)を含む下方の地盤(1)に食い込み、基礎盛土層(54)との摩擦力による滑り抵抗力を発揮することができる。
このように、第1の土留層(51)は、地盤(1)上に配置される第1の竹格子(3)と、第1の竹格子(3)上に配置される第1の網材(4)と、第1の網材(4)上に配置される第1の盛土層(5)とを備える。第1の竹格子(3)は、横丸太(22)と同じ高さに盛り土をした地盤(1)と横丸太(22)上に平坦に配置した基礎盛土層(54)上に配置される。第1の竹格子(3)上に敷かれる第1の網材(4)は、谷側の第1の網材(4)の前端が第1の竹格子(3)より長い折返し部(4c)をもって、第1の竹格子(3)上に配置される。法面(2)に近い第1の網材(4)の後端は、第1の竹格子(3)の山側後端の手前で終了する。しかしながら、第1の網材(4)の後端を第1の竹格子(3)の後端と同一位置として、第1の竹格子(3)の後端より法面(2)に延長してもよい。
次に、第1の土留層(51)上に図5に示す第2の土留層(52)を形成する。図13に示すように、最上段の巻竹(25)及び第1の網材(4)の折返し部(4c)を含む第1の盛土層(5)上に第2の竹格子(6)を配置する。図9と同様に、複数の縦丸太(21)に対して直角に第2の竹格子(6)上に3本の巻竹(25)を配置し、締結線(26)により3本の巻竹(25)と第2の竹格子(6)の複数の縦割竹(11)とをそれぞれ固定する。第1の土留層(51)の最上段の巻竹(25)と第2の土留層(52)の最下段の巻竹(25)との間に第2の竹格子(6)の先端を挟持して、巻竹(25)と第2の竹格子(6)とを固定できる。これにより、第2の竹格子(6)上に第2の網材(7)を配置しかつ第2の盛土層(8)を形成するときに、第2の竹格子(6)の移動を阻止すると共に、第2の竹格子(6)の滑り抵抗力を増加できる。施工面積に応じて、例えば、縦横長さを各約1mに形成する第1の竹格子(3)及び第2の竹格子(6)の複数枚を地盤(1)及び第1の盛土層(5)上に配置することができる。
次に、図10と同様に、第2の網材(7)の底網部(7a)を第2の竹格子(6)上に配置し、第2の網材(7)の立上部(7b)を巻竹(25)に沿って底網部(7a)から直立して配置し、第2の網材(7)の前端を折返し部(7c)として余らせて、立上部(7b)に続く第2の網材(7)の折返し部(4c)を巻竹(25)上に折り畳み状態で配置する。第2の網材(7)の底網部(7a)の後端は、図示しない鋼製のアンカーピン又はアンカーボルトにより、第1の盛土層(5)に固定される。図11と同様に、第2の網材(7)上に土砂を盛土して、3本の巻竹(25)の15〜25cm程度の高さで、第2の網材(7)から法面(2)まで第2の盛土層(8)を形成する。
第2の土留層(52)は、第1の網材(4)の折返し部(4c)を含む第1の盛土層(5)上に配置される第2の竹格子(6)と、第2の竹格子上に配置される第2の網材(7)と、第2の網材(7)上に配置される第2の盛土層(8)とを備える。第2の網材(7)の前端は、第2の竹格子(6)より延長して形成される。第2の盛土層(8)は、第2の竹格子(6)の端部と同一の位置又はそれより手前まで形成される。第2の網材(7)は、第2の竹格子(6)より延長した第2の網材(7)の前端を第2の盛土層(8)の前端を包囲して折り返して、第2の盛土層(8)上に配置される折返し部(7c)を有する。
図12と同様に、第2の盛土層(8)の前端で折り返した第2の網材(7)の前端を第2の盛土層(8)上に配置して、第2の網材(7)の折返し部(7c)を形成し、第2の土留層(52)が形成される。第2の網材(7)の折返し部(7c)は、300〜500mm程度の長さに形成され、第2の網材(7)の底網部(7a)の後端と同様に、図示しない鋼製のアンカーピン又はアンカーボルトにより、第2の盛土層(8)に固定される。図16及び図18に示すように、第2の土留層(52)では、第2の竹格子(6)の縦割竹(11)と横割竹(12)の各節突起(42)は、第2の土留層(52)の前端で第2の網材(7)の網目を介して下方の第1の盛土層(5)に食い込み、第2の網材(7)のない部分では、下方の第1の盛土層(5)に食い込み、第2の竹格子(6)と第2の網材(7)とを強固に結合する相乗効果が発生して、支圧抵抗と摩擦抵抗とに基づく滑り抵抗力による土留め効果が増大する。
第2の土留層(52)と同様の形状及び構造を有する第3の土留層(53)又は第3以上の複数の土留層を第2の土留層(52)上に形成することができる。図5に示す実施の形態では、第2の土留層(52)と同様の形状及び構造を有する第3の土留層(53)が第2の土留層(52)上に形成される。第3の土留層(53)では、第2の網材(7)に折返し部(7c)を含む第2の盛土層(8)上に第3の竹格子(17)が配置され、第3の竹格子(17)上に第3の網材(18)が配置される。第3の網材(18)の底網部(18a)、立上部(18b)及び折返し部(18c)により第3の盛土層(9)の谷側が巻き込まれ、第3の盛土層(9)と連結して、第3の網材(18)の折返し部(18c)上に10cm程度の上段盛土層(19)が形成される。上段盛土層(19)は、第3の土留層(53)の最上段の巻竹(25)から法面(2)まで形成され、植物が1〜3年程度で根を張って、竹製土留構造体を緑化できる。
本実施の形態の竹製土留構造体では、テールアルメ工法等のコンクリート製又は金属製の従来の盛土構造と比較して、資源量の豊富で安直に調達できる竹を使用するので、施工費用を10分の1程度に低減できる。例えば、真竹により形成された竹格子は、テールアルメ工法で一般的に使用される鋼製ストリップと同程度の24.5kN/mの引張強さを有し、盛土補強材の所定の材料安全率を確保できる。また、節有割竹(41)を組み合わせて竹格子(3,6)を形成し、半月状割竹(43)をすだれ状に編み込んで捲回して巻竹(25)を形成して、容易に盛土補強材及び柵工材を構成するので、施工期間も大幅に短縮することができる。
竹格子(3,6)及び巻竹(25)は、機械的強度の高く腐敗し難い竹(40)により形成されるため、長期間高い土留め効果を得ることができ、しかも異なる寸法の竹(40)から同一寸法の竹格子(3,6)及び巻竹(25)を大量に作ることができる。また、竹製土留構造体の周囲に多様な生物の生息環境を形成して、動植物を育成でき、天然材の竹格子(3,6)及び巻竹(25)を放置しても、竹格子(3,6)及び巻竹(25)は、自己腐食により土になるため、除去する必要がない。
図5に示す竹製土留構造体は、法面(2)の下端(2a)に沿って水平かつ平坦に形成される地盤(1)上に配置される第1の土留層(51)と、第1の土留層(51)上に配置される第2の土留層(52)と、各土留層(51,52)の谷側に配置される補強壁(20)とを備える。しかしながら、補強壁(20)のない土留構造体(10)により確実に地滑りを防止できる場合には、補強壁(20)を設ける必要はない。
第1の竹格子(3)及び第2の竹格子(6)の各々は、第1の網材(4)及び第2の網材(7)の各前端に配置され又は各前端から谷側に突出して配置される縦割竹(11)と、縦割竹(11)に対して直角に固定される横割竹(12)とを備える。縦割竹(11)は、法面(2)の下端(2a)に向かって延伸して配置され、横割竹(12)は、縦割竹(11)と共に開口部(13)を形成する。開口部(13)が通水性の各竹格子(3,6)は、各土留層(51,52)に対し大きな機械的強度を付与して、雨水又は雪水が浸入して部分的な水路、亀裂又は脆弱部が各土留層(51,52)の深さ方向に形成されるのを阻止できる。
本発明の前記実施の形態は、種々の変更が可能である。例えば、縦丸太(21)の下端部を地盤(1)に埋設して、垂直に自立して縦丸太(21)を保持できれば、横丸太(22)と筋違(23)は、不要となろう。また、図24に示すように、図5に示す竹製土留構造体を階段状に積層してもよい。図示しないが、図1に示す土留構造体(10)も階段状に積層してもよい。土留構造体(10)を構成する複数の土留層は、通常、30cm程度の高さ又は厚さに形成されるが、盛土重量が重くかつ土圧の高い下段の土留層を、上段の土留層よりも薄い厚さで形成してもよい。この場合、密接して配置される複数の竹格子により下段の土留層の強度が増加する。また、が、第1〜第3の網材(4,7,18)の立上部(4b,7b,18b)と第1〜第3の土留層(51,52,53)との間又は縦丸太(21)に沿って積層される巻竹(25)と第1〜第3の網材(4,7,18)の立上部(4b,7b,18b)との間に図示しない竹チップ層を介在させてもよい。竹材を細かく裁断して麻袋等のメッシュ素材の袋に充填した竹チップは、第1〜第3の土留層(51,52,53)の通水性を向上すると共に、第1〜第3の土留層(51,52,53)から縦丸太(21)に加わる土圧を分散することができる。
本発明は、掘削した法面若しくは斜面の土砂の崩壊、推積土砂の流出又はガリー侵食の発達を防止する種々の法面に適用できる。
(1)・・地盤、 (3,6・・)・・竹格子、 (4,7・・)・・網材、 (4a)・・底網部、 (4b)・・立上部、 (4c)・・折返し部、 (5,8・・)・・盛土層、 (10)・・土留構造体、 (11)・・縦割竹、 (12)・・横割竹、 (13)・・開口部、 (20)・・補強壁、 (30)・・網目、 (42)・・節突起、 (51,52・・n)・・土留層、

Claims (11)

  1. 切土又は盛土により地盤に形成される法面と、法面の下端から水平に地盤に形成される水平面とを備える地盤上に設けられる竹製土留構造体において、
    順次密着して地盤の水平面上に設けられる土留構造体は、垂直に積層される複数の土留層を備え、
    各土留層は、最下層の竹格子と、網目を有しかつ竹格子上に配置される網材と、網材上に配置される盛土層とを有する同一構造を備え、
    各竹格子は、法面に向かって延伸する縦割竹と、縦割竹と共に開口部を形成して縦割竹に対して直角に固定される横割竹とを備え、
    各網材は、竹格子と盛土層との間に少なくとも部分的に配置される底網部と、法面とは反対側の盛土層の前端に沿って底網部から上方に延伸する立上部と、立上部から法面に向って折り返えされて、少なくとも盛土層の上面を覆う折返し部とを備え、
    各網材と各竹格子は、土留層の重量を支持する支圧により、土留層の滑りに抵抗し、
    縦割竹と横割竹の各節突起は、少なくとも網材の折返し部の網目を介して各竹格子の下方の盛土層に食い込み、各網材に接触しない縦割竹と横割竹の各節突起は、各竹格子の下方の盛土層に食い込み、
    各盛土層の一部は、各土留層の網材の網目と竹格子の開口部内に流入して隣り合う盛土層及び地盤と共に硬化する盛土連結部を形成することを特徴とする竹製土留構造体。
  2. 切土又は盛土により地盤に形成される法面と、法面の下端から水平に地盤に形成される水平面とを備える地盤上に設けられる竹製土留構造体において、
    地盤の水平面上に設けられる土留構造体と、法面とは反対側の土留構造体の前部の地盤の水平面上に配置される補強壁とを備え、
    土留構造体は、順次密着して地盤の水平面上に垂直に積層される複数の土留層を備え、
    各土留層は、最下層の竹格子と、網目を有しかつ竹格子上に配置される網材と、網材上に配置される盛土層とを有する同一構造を備え、
    各竹格子は、法面に向かって延伸する縦割竹と、縦割竹と共に開口部を形成して縦割竹に対して直角に固定される横割竹とを備え、
    各網材は、竹格子と盛土層との間に少なくとも部分的に配置される底網部と、法面とは反対側の盛土層の前端に沿って底網部から上方に延伸する立上部と、立上部から法面に向って折り返えされて、少なくとも盛土層の上面を覆う折返し部とを備え、
    補強壁は、地盤の水平面下に埋設される下端部を有しかつ互いに離間して水平面に対して垂直に配置される複数の縦丸太と、各土留層と縦丸太との間に水平に配置される複数の巻竹とを有し、
    各網材と各竹格子は、土留層の重量を支持する支圧により、土留層の滑りに抵抗し、
    縦割竹と横割竹の各節突起は、少なくとも網材の折返し部の網目を介して各竹格子の下方の盛土層に食い込み、各網材に接触しない縦割竹と横割竹の各節突起は、各竹格子の下方の盛土層に食い込み、
    各盛土層の一部は、各土留層の網材の網目と竹格子の開口部内に流入して隣り合う盛土層及び地盤と共に硬化する盛土連結部を形成することを特徴とする竹製土留構造体。
  3. 切土又は盛土により地盤に形成される法面と、法面の下端から水平に地盤に形成される水平面とを備える地盤上に設けられる竹製土留構造体において、
    地盤の水平面上に設けられる土留構造体と、法面とは反対側の土留構造体の前部の地盤の水平面上に配置される補強壁とを備え、
    土留構造体は、順次密着して地盤の水平面上に垂直に積層される複数の土留層を備え、
    各土留層は、最下層の竹格子と、網目を有しかつ竹格子上に配置される網材と、網材上に配置される盛土層とを有する同一構造を備え、
    各竹格子は、法面に向かって延伸する縦割竹と、縦割竹と共に開口部を形成して縦割竹に対して直角に固定される横割竹とを備え、
    各網材は、竹格子と盛土層との間に少なくとも部分的に配置される底網部と、法面とは反対側の盛土層の前端に沿って底網部から上方に延伸する立上部と、立上部から法面に向って折り返えされて、少なくとも盛土層の上面を覆う折返し部とを備え、
    補強壁は、地盤の水平面下に埋設される下端部を有しかつ互いに離間して水平面に対して垂直に配置される複数の縦丸太と、地盤の水平面上に水平面とは平行に、縦丸太とは直角にかつ法面に向かって延伸して配置される複数の横丸太と、各縦丸太と隣り合う各横丸太とを連結する金属製の筋違と、各土留層と縦丸太との間に水平に配置される複数の巻竹とを備え、
    各網材と各竹格子は、土留層の重量を支持する支圧により、土留層の滑りに抵抗し、
    縦割竹と横割竹の各節突起は、少なくとも網材の折返し部の網目を介して各竹格子の下方の盛土層に食い込み、各網材に接触しない縦割竹と横割竹の各節突起は、各竹格子の下方の盛土層に食い込み、
    各盛土層の一部は、各土留層の網材の網目と竹格子の開口部内に流入して隣り合う盛土層及び地盤と共に硬化する盛土連結部を形成することを特徴とする竹製土留構造体。
  4. 3層以上の土留層を設けた請求項1〜3の何れか1項に記載の竹製土留構造体。
  5. 多数の網目を有する高分子製シート、織布又は不織布から網材を選択した請求項1〜4の何れか1項に記載の竹製土留構造体。
  6. 縦割竹と横割竹とを編んだ編竹及び縦割竹と横割竹との交差部を針金、ピン又は接着剤で接合した接合竹から各竹格子を選択する請求項1〜5の何れか1項に記載の竹製土留構造体。
  7. 地盤の水平面に対する垂直面に対し法面側にずれて複数の土留層を地盤の水平面上に配置する請求項1に記載の竹製土留構造体。
  8. アンカーピン又はアンカーボルトにより、各網材の底網部の法面側端を地盤の水平面及び各網材の下方の土留層の盛土層に固定した請求項1〜7の何れか1項に記載の竹製土留構造体。
  9. アンカーピン又はアンカーボルトにより、各網材の折返し部を各網材の下方の土留層の盛土層に固定した請求項1〜8の何れか1項に記載の竹製土留構造体。
  10. 平坦に形成される地盤の水平面上に配置される第1の土留層を有し、
    第1の土留層は、地盤の水平面上に配置される第1の竹格子と、第1の竹格子上に配置される第1の網材と、第1の網材上に配置される第1の盛土層とを備え、
    第1の竹格子の縦割竹と横割竹の各節突起は、地盤の水平面に食い込む請求項1〜9の何れか1項に記載の竹製土留構造体。
  11. 地盤の水平面上で隣合う横丸太間に基礎盛土層が平坦に配置され、基礎盛土層と横丸太上に第1の土留層が配置され、
    第1の土留層は、基礎盛土層と横丸太上に配置される第1の竹格子と、第1の竹格子上に配置される第1の網材と、第1の網材上に配置される第1の盛土層とを備え、
    第1の竹格子の縦割竹と横割竹の各節突起は、基礎盛土層に食い込む請求項3に記載の竹製土留構造体。
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