JP6667764B2 - マグネシウム合金及びそれを用いた鍛造品 - Google Patents

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本発明は、マグネシウム合金に関し、特に難燃性を確保しつつ、機械的特性を改善したマグネシウム合金に係る。
マグネシウム合金において、製造工程における発火を防止すべく、Caを添加した合金が公知である(特許文献1)。
しかし、Caを添加すると成形性が低下し、従来合金では引張強度,伸び等の機械的特性が不充分であった。
また、特許文献2〜3は、長周期積層構造相を有するMg−Zn−Y系合金あるいは、他の希土類元素とZnとの組み合せからなる不燃性で高強度のマグネシウム合金を開示するが高価であり、実用的ではない。
国際公開WO2006/003833号公報 特許第3905115号公報 特許第3940154号公報 特許第4139841号公報
本発明は、難燃性及び成形性に優れ、機械的特性の改善を図ったマグネシウム合金及びそれを用いた鍛造品の提供を目的とする。
本発明に係るマグネシウム合金は、以下全て質量%にて、Al:5〜10%,Ca:2〜7%を含有し、Si:0.1〜1.5%とZr:0.2〜5%のうち一方又は両方を含有し、残部がMgと不純物であることを特徴とする。
本発明においてSi成分は、強度及び延性の向上を目的として添加される。
マグネシウム合金にCaを2〜7%添加することで燃焼開始温度を200〜300℃上昇させることができる。
これは、高温時には緻密で平滑な酸化カルシウム皮膜が表面に形成され、酸素を遮断するためである。
しかし、Caを添加すると成形性が低下し、鍛造成形が困難となる。
そこで本発明は、機械的性質が優れているMg−Al系合金をベースにSi成分を添加することでMgとAlの共晶系にSiを加えた三元系の共晶物を析出させたものである。
そこで、Al:5〜10%,Si:0.1〜1.5%の組み合せがよい。
Alの含有量5%未満では、強度が不充分で10%を超えると非平衡β相の析出が増え靭性が低下するので、Alは10%以下好ましくは5〜9%の範囲が好ましい。
Siの添加は上記のように高強度及び成形性の向上に有用であり、0.1%未満ではその効果がなく、1.5%を超えるとAlとの共晶系バランスが崩れる。
そこで、Siを添加する場合には、Si:0.1〜1.5%,好ましくはSi:0.2〜1.0%の範囲である。
また、Siを添加する場合にAl−Si系の母合金を用いてもよい。
本発明においては、Siの添加の替わりにZrを添加し、結晶粒の微細化を図ってもよい。
Zrは、結晶粒の微細化により伸びが向上し、鍛造性が向上する。
Zrは、0.2〜5%の範囲で添加することができる。
好ましい範囲は、Zr:0.2〜1.5%の範囲であり、特にZr:0.6〜1.5%の範囲にて大きな効果を出現する。
本発明においてSiとZrとは、それぞれ単独で添加しても上記のような効果が得られるものの、SiとZrとの両方を添加すると約300℃前後の高温での強度及び伸びの向上効果が大きい。
マグネシウム合金においては、耐食性向上を目的にZn成分が添加される場合がある。
本発明は、Zn成分が必ずしも必須ではなく、不純物として取り扱う。
この場合、Znは0.5%以下であれば不純物としてその含有が許容される。
このようなマグネシウム合金は、成形性特に鍛造等の熱間加工性に優れ、高強度の鍛造品が得られる。
例えば、車両用のホイール,バンパー等に適用できる。
本発明に係るマグネシウム合金は、Caの添加により難燃性を確保しつつSiの添加により、室温〜200℃での強度が向上し、さらにZrを添加することで結晶粒が微細化し伸びが向上し、300℃前後の高温での強度が向上する。
これにより、実用的な鍛造用マグネシウム合金が得られる。
評価に用いた合金組成を示す。 温度と強度,伸びの測定結果をグラフとして示す。 Siの添加効果を示す。 Zrの添加効果を示す。 組織写真を示す。 300℃における伸びの測定結果を示す。
図1の表に示した各化学組成の溶湯を準備し、マグネシウム合金を鋳造した。
鋳造時の溶湯温度は720℃とし、円柱状に鋳造した。
得られた鋳造材を350℃に予熱し、押出比33,押出しスピード1mm/secの条件にて押出し加工した。
このようにして得られた板状の押出材から試験片を作成し、引張試験に供した。
その結果を図1〜図3に示し、組織写真例を図5に示した。
図1の表中、発明合金NO.1〜9が本発明に係るマグネシウム合金の実施例であり、比較例10はいわゆるAZ80合金に相当し、Caが添加されていない合金の例である。
また、比較例11はAZ80にCaを約5%添加した、いわゆるAZX805合金の例である。
これらの合金組成を用いて、上記の通り製作した押出材の各引張温度における引張強度及び伸びの測定結果を図2に示す。
図2のグラフ中、a)Siは実施例1〜3に基づくSiの添加効果を確認し、b)Zrは実施例4〜6に基づくZrの添加効果を確認したものである。
また、c)Si+Zrは実施例7〜9に基づくSi+Zrの添加効果を確認したものである。
また、Si,Zrの効果が分かりやすいように、図2のグラフを表現しなおしたのが図3及び図4である。
このことから、Siの添加により引張強度が向上し、Zrは添加により伸びは向上するが、200〜300℃ではやや引張強度が低下している。
しかし、SiとZrの両方の添加ではCaが含有されているにも関わらず、300℃の伸びが大きく向上しつつ、引張強度も高いことが分かる。
図5に押出材の組織写真を示す。
本発明合金は、結晶粒が微細化している。
また、図6に特許文献2に開示する合金に相当する比較例Kと実施例8の合金の300℃での伸びの測定結果を示す。
このことからも本発明に係るマグネシウム合金は、高温での伸びが高いことが分かる。
今回の試験評価は、押出比33の押出材を用いて行ったが、300℃での高温強度及び伸びが高いことから、鍛造比を考慮すると鍛造性に優れることが容易に推定される。
よって、本発明に係るマグネシウム合金は、Caの添加により難燃性を確保しつつ、引張強度及び伸びが向上し、耐熱性に優れ、車両用のホイールやバンパーに適用できる。

Claims (3)

  1. 以下全て質量%にて、Al:5〜10%,Ca:2〜7%
    Si:0.1〜1.5%及びZr:0.2〜5%含有し、残部がMgと不純物であることを特徴とする鍛造用のマグネシウム合金。
  2. 請求項1載のマグネシウム合金を用いて鍛造されたものであることを特徴とするマグネシウム合金鍛造品。
  3. 前記鍛造品は車両用のホイール又はバンパーであることを特徴とする請求項記載のマグネシウム合金鍛造品。
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