JP6667260B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6667260B2
JP6667260B2 JP2015214966A JP2015214966A JP6667260B2 JP 6667260 B2 JP6667260 B2 JP 6667260B2 JP 2015214966 A JP2015214966 A JP 2015214966A JP 2015214966 A JP2015214966 A JP 2015214966A JP 6667260 B2 JP6667260 B2 JP 6667260B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
recording apparatus
jet recording
ink jet
valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015214966A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017081120A (ja
Inventor
貴洋 木内
貴洋 木内
松村 英明
英明 松村
新町 昌也
昌也 新町
征道 木村
征道 木村
潤一 久保川
潤一 久保川
皓樹 島田
皓樹 島田
佑典 田中
佑典 田中
恭平 佐藤
恭平 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2015214966A priority Critical patent/JP6667260B2/ja
Publication of JP2017081120A publication Critical patent/JP2017081120A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6667260B2 publication Critical patent/JP6667260B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、インクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置に関する。
特許文献1には、インクタンクに収容されたインクを記録ヘッドへ供給する可撓性のチューブと、インクタンクと記録ヘッドとの間のインクの流通状態を手動操作により切り替えるバルブユニットとを備えた装置が開示されている。当該バルブユニットは、回動可能なカムと、チューブを開放する位置と閉塞する位置との間を変位可能な変位部材とを有し、当該カムが手動操作により回動することに伴って変位部材が変位してカムの凸部と摺擦するように構成されている。当該装置によれば、変位部材が変位する際にカムの凸部を乗り越える必要があるため、カムの回動操作時の抵抗感が変化し、ユーザーに手動操作によって変位部材が変位したことを容易に認識させることができる。
特開2014−58086号公報
しかしながら、特許文献1に記載の装置のように、操作感を変化させることによって操作の完了を容易に認識することができる構成にしたとしても、必ずしもユーザーが操作完了まで操作を続けるとは限らない。操作感が変化する前に操作を終了したり、操作感が変化している途中で操作を終了することも想定される。ユーザーが操作を途中で終了した場合、バルブがチューブを十分に閉塞しておらず、インクタンクへのインク注入時や装置本体の輸送時等にインクが外部に漏れ出してしまうおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、インクタンクから記録ヘッドへのインク供給路におけるバルブの操作に関し、ユーザーの不十分な操作を防止することができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るインクジェット記録装置は、インクを吐出して画像を記録する記録ヘッドと、装置本体に設けられ、前記記録ヘッドへ供給されるインクを注入するための注入部を有しインクを収容するインクタンクと、前記インクタンクから前記記録ヘッドへインクを供給可能な開放状態と、前記インクタンクから前記記録ヘッドへのインクの供給を遮断する閉塞状態と、に切り替え可能なバルブと、回動可能に軸支され、第1の位置と第2の位置との間を移動可能な操作部材と、を備え、前記操作部材が前記第1の位置のときに前記バルブは前記開放状態であり、前記操作部材が前記第1の位置から前記第2の位置に移動する途中に前記バルブが前記開放状態から前記閉塞状態に切り替わるインクジェット記録装置であって、前記操作部材は、前記第1の位置と前記バルブが前記開放状態から前記閉塞状態に切り替わる閉塞位置との間の位置で停止したときは、当該位置から前記第1の位置に向けて移動することを特徴とする。
本発明によれば、インクタンクから記録ヘッドへのインク供給路におけるバルブの操作に関し、ユーザーの不十分な操作を防止することができるインクジェット記録装置を提供することができる。
第1実施形態に係るインクジェット記録装置を示す概略図である。 第1実施形態に係るインク供給系を示す概略図である。 第1実施形態においてインクタンクと記録ヘッドの位置関係を示す模式図である。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置の斜視図である。 第1実施形態においてインクタンクと記録ヘッドの状態を示す模式図である。 第1実施形態におけるインク充填シーケンスのフローチャートである。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置のブロック図である。 第1実施形態に係るバルブユニットを示す概略図である。 第1実施形態に係るバルブユニットの閉塞操作時の内部を示す模式図である。 第1実施形態に係るバルブユニットの閉塞操作における閉塞位置と切替位置の関係を説明する図である。 第1実施形態に係るバルブユニットの操作部を示す概略図である。 第1実施形態に係るバルブユニットの輸送時に閉塞操作が容易な操作部を示す斜視図である。 第1実施形態に係るバルブユニットの輸送時に閉塞操作が容易な操作部を備えるインクジェット記録装置を示す斜視図である。 第2実施形態に係るバルブユニットの操作部を示す概略図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るインクジェット記録装置を示す概略図である。インクジェット記録装置11は、キャリッジ12に着脱自在に搭載されインクを吐出する記録ヘッド13と、記録ヘッド13へインクを供給するためのインク供給路14と、インクを収容するインクタンク15とを有する。また、インクジェット記録装置11は、シート(記録媒体)を給送する給送ローラ(不図示)と、記録媒体を搬送する搬送ローラ16と、記録媒体を排出する排出ローラ(不図示)とを有する。また、インクジェット記録装置11は、記録ヘッド13の吐出性能を回復するために吸引キャップを記録ヘッド13と当接させてチューブとポンプにより記録ヘッド13のインク吐出口31からインクを吸引するインク吸引機構52を有する。
図2は、本実施形態に係るインクジェット記録装置のインク供給系を示す概略図である。インクタンク15は、インクジェット記録装置11の前面に備え付けられている。インクタンク15は、対応するインク色毎に設けられている。本実施形態では、ブラック用インクタンク151、シアン用インクタンク152、マゼンタ用インクタンク153、イエロー用インクタンク154の4つのインクタンクを備える。インクタンク15には、記録ヘッドへインクを供給するためのインク供給路14を構成するチューブが取り付けられている。また、インクタンク15には、インクタンク内部を大気と連通させるための大気連通路25を構成するチューブが取り付けられている。チューブは、エラストマ等の可撓性の材料により構成される。インクタンク15の上部には、インクを注入するためのインク注入口(注入部)21が設けられている。また、インク注入口21には、インク注入口21を封止するためのタンクキャップ22が取り付けられている。ユーザーは、タンクキャップ22を取り外すことでインク注入口21からインクタンク15内へインクを注入することが可能となる。また、インク供給路14におけるインクタンク15と記録ヘッド13の間、及び、大気連通路25におけるインクタンク15と大気連通口23の間には、インクまたは空気の連通を遮断するバルブユニット(バルブ)24がそれぞれ設けられている。バルブユニット24は、ブラック側バルブユニットとカラー側バルブユニットとによって構成される。ブラック側バルブユニットは、ブラック用インクタンク151に接続されるインク供給路及び大気連通路をそれぞれ閉塞(遮断)する。カラー側バルブユニットは、シアン用インクタンク152、マゼンタ用インクタンク153、イエロー用インクタンク154にそれぞれ接続されるインク供給路及び大気連通路をそれぞれ閉塞する。
図3は、インクタンク15と記録ヘッド13の位置関係を示す模式図である。本インクジェット記録装置では、記録ヘッドのインク吐出口31からインクが漏れ出ることを防ぐため、インクタンク15の気液交換部32を、記録ヘッド13のインク吐出口31よりも高さ方向においてH低い位置に設けている。すなわち、インク吐出口31に高さH分の水頭差による負圧をかける構成としている。また、インクタンク15の下部には、バッファ室33が設けられている。バッファ室33は、インクを収容するインク収容室34内の空気が気圧変動や温度変化等によって膨張したときに、押し出されたインクを収容することができる。これによって、インクが大気連通路25を通ってインクタンク15から漏れ出るのを防ぐことができる。
次に、図4から図6を用いて本実施形態に係るインク供給系の構成及びインクの注入から印刷動作(記録動作)が可能になるまでの流れを説明する。
図4は、本実施形態に係るインクジェット記録装置の斜視図である。図4(a)に示すように、インクジェット記録装置11には、積載された原稿の画像を読み取り可能な読取部を有するスキャナユニット41(第2のカバー部材)が設けられている。スキャナユニット41は装置本体に開閉可能に軸支されている。ユーザーがインクを注入する際は、まずスキャナユニット41を開け、図4(b)に示すようにスキャナユニット41を開いた状態にする。スキャナユニット41の下方には、バルブユニット24の開閉操作を行うための操作部(操作部材)42が設けられている。操作部42は、手前に倒れた位置(第1の位置)と持ち上げられた位置(第2の位置)との間を移動可能に軸支されている。操作部42は、インクタンク15のインク注入口21を覆うカバー(第1のカバー部材)としての機能も有している。インクを注入する際は、図4(c)に示すように、インク注入口21を覆う操作部42を持ち上げる操作を行う(カバーを開ける)必要がある。操作部42を持ち上げる操作に連動してバルブユニット24が作用し、インク供給路14と大気連通路25とがそれぞれ閉塞される(図5(a))。
次に、ユーザーは、インク注入口21に取り付けられているタンクキャップ22を取り外し、不図示のインクボトルからインク注入口21へインクを注入する。インクの注入が完了した後は、再びタンクキャップ22をインク注入口21に取り付け、操作部42を手前に倒す操作を行う(カバーを閉じる)。操作部42を手前に倒す操作を行うと、その操作に連動してバルブユニット24が作用し、インク供給路14と大気連通路25とがそれぞれ開放される。その後、ユーザーはスキャナユニット41を閉じる。
スキャナユニット41が閉じられると、インク供給路14内をインクタンク15内のインクで充填させるために、吸引キャップを記録ヘッド13に当接させてインク吐出口31からインクを吸引する吸引動作を行う(図5(b))。この吸引動作によって、インク供給路14を構成するチューブ内にインクが充填される。インクが充填された状態で印刷等することによってインク吐出口31からインクが吐出されると、記録ヘッド13内からインクが減少した分だけインクタンク15から記録ヘッド13へインクが供給される。インクタンク15内のインクが所定量以下になるまでインクタンク15から記録ヘッド13へ連続的にインクが供給され続ける。
図6は、上記吸引動作を行う際に実行するインク充填シーケンスのフローチャートである。インク充填シーケンスが開始されると、まずS61において、記録ヘッド13を保持したキャリッジ12をインク吸引機構52のある吸引ポジションまで移動させる。次にS62において、インク吸引機構52の吸引キャップを記録ヘッド13に当接させる。S63では、インク吸引機構52によって記録ヘッド13のインク吐出口31からインクを吸引する吸引動作が行われる。吸引動作が完了した後は、S64において、吸引キャップと記録ヘッド13とを離間させる。そして、S65において、キャリッジ12を吸引ポジションから待機ポジションまで移動させる。
図7は、本実施形態に係るインクジェット記録装置のブロック図である。701は、各部動作やデータの処理などを制御するMPUである。702は、MPU701により実行されるプログラムやデータを格納するROMである。703は、MPU701により実行される処理データ及びホストコンピュータ714から受信したデータを一時的に記憶するRAMである。記録ヘッド13は、記録ヘッドドライバ707により制御される。キャリッジ12は、キャリッジモータ704により駆動される。キャリッジモータ704は、キャリッジモータドライバ708により制御される。給送ローラ、搬送ローラ16、及び排出ローラは、搬送モータ705により駆動される。搬送モータ705は、搬送モータドライバ709により制御される。ホストコンピュータ714は、ユーザーにより記録動作の実行が命令された場合に、記録画像や画像品位等の記録情報を処理してインクジェット記録装置と通信するためのプリンタドライバ7141を有している。MPU701は、I/F部713を介してホストコンピュータ714と記録画像等のやり取りを行う。
次に、本実施形態に係るバルブユニット24の構成について説明する。図8は、本実施形態に係るバルブユニットを示す概略図である。バルブユニット24は、インク供給路14、大気連通路25を構成するチューブ81をそれぞれ保持する。バルブユニット24は、チューブ81を保持する保持部材(チューブ保持部材)82と、図8中のZ方向に変位可能に構成されチューブ81を押圧してチューブ81を閉塞する変位部材83とを有する。また、バルブユニット24は、回動可能に軸支され変位部材83と摺擦するカム面を持つカム部材84と、カム部材84を支持し保持部材82に対して固定されるカバー部材85と、カム部材84に係止されユーザーが回動操作するための操作部42とを有する。
次に、本実施形態に係るバルブユニット24がインク供給路14及び大気連通路25を閉塞する動作について説明する。図9は、本実施形態に係るバルブユニットの閉塞操作時の内部を示す模式図である。図9(a)は、変位部材83がチューブ81を押し潰していない状態(開放状態)を示す。このとき、変位部材83は、Z方向においてチューブ81を押圧しない位置(解除位置)にある。また、操作部42は、手前に倒れた位置(第1の位置)にある(図4(b))。この状態では、インク供給路14は開放されており、インクタンク15から記録ヘッド13へインクを供給可能である。また、大気連通路25も開放されており、インクタンク15の内部と大気は連通している。この状態から操作部42を持ち上げると、カム部材84は図9中の反時計回りに回転する。そして、図9(b)に示すように、カム部材84のカム面の回転中心に対して凸な部分が変位部材83と当接することによって、変位部材83が図9中の−Z方向に変位してチューブ81を押し潰す。そして、変位部材がチューブ81を押圧して閉塞する位置(押圧位置)まで回転したとき、チューブは十分な量が押し潰された状態となる(閉塞状態)。このとき操作部42は、持ち上げられた位置(第2の位置)にある(図4(c))。この状態では、インク供給路14は閉塞されており、インクタンク15から記録ヘッド13へインクを供給することができない。また、大気連通路25も閉塞されており、インクタンク15の内部と大気は連通していない。
次に、本発明の解決する課題および本発明の作用、効果について詳細に説明する。
まず、インク供給路14及び大気連通路25を閉塞する必要があるのは、上述したようにインクタンク15内にインクを注入するときや、インク充填後に装置本体を輸送するとき等である。インクを注入するときにインク供給路が閉塞されていないと、インクタンク15内のインク液面がインク吐出口31の高さより高くなるおそれがある(図3)。このときインク注入口21のタンクキャップ22が取り外されていると、インク吐出口31に高さHm分の水頭差による圧力が加わる。これによって、インク吐出口31よりインクが漏れ出し、装置内を汚してしまうおそれがある。一方、大気連通路25が閉塞されていないと、インクがバッファ室内に流入してしまうおそれがある。このような場合、気圧変動や温度変化があったときに押し出されたインクを収容するというバッファ室33の役割を十分に発揮できないおそれがある。また、装置本体を輸送するときにインク供給路14や大気連通路25が閉塞されていないと、輸送時に装置本体が大きく傾けられたときにインクタンク15内のインクがインク吐出口31や大気連通口23から外部に漏れ出してしまうおそれがある。
このような課題を解決するためには、インク注入時や本体輸送時にバルブがチューブを確実に閉塞している必要がある。そのために、機械的な駆動源を用いて自動でバルブの開閉を行う機構を設けたり、バルブの開閉を検知可能なセンサを設け十分に閉塞されていないと検知した場合に警告(アラート)を出すというような構成にする等が考えられる。しかし、そのような構成にした場合、製造コストがかかってしまう。
本実施形態では、図8に示すような手動操作によるバルブユニットにおいて、不十分な閉塞操作を防止する構成を採用する。本実施形態では、バルブの不十分な閉塞操作を防止するために、閉塞操作において操作を最後まで終了させずに操作を途中で止めた場合は、操作開始前の位置へ操作部が戻る構成とする。一方、バルブの閉塞操作が最後まで終了した場合は、操作終了の位置で操作部が停止する構成とする。これにより、ユーザーはバルブの閉塞操作が正しく行われたか否かを認識することができる。
上述した動作を行うための本実施形態における1つ目の特徴部分について詳細に述べる。
図9は、本実施形態に係るバルブユニットの閉塞操作時の内部を示す模式図である。図9(a)に示すように、バルブの閉塞操作において変位部材83がチューブ81を押し潰すとき、変位部材83は+Z方向にチューブ81の反力Fを受ける。この反力Fを受け、変位部材83はカム部材84と接触する。図9(a)から図9(c)に示すように、カム部材84と変位部材83の接触点における接線と、カム部材84の回転中心と変位部材83との接触点を結んだ直線との成す角度θは、操作部の操作角度φによって変化する。図9(b)に示すように、θ<90°のとき、反力Fは、カム部材84を時計回りに回転させるモーメントとして作用する。一方、図9(c)に示すように、θ≒90°のとき、反力Fは、カム部材84を回転させるモーメントとして作用しない。このため、図9(b)に示す位置で操作を止めた場合、カム部材84にかかる時計回りのモーメントがカム部材84と変位部材83やカバー部材85との摩擦力によるモーメントを上回れば、操作部42は操作開始前の位置(第1の位置)に向けて回転する。また、図9(c)に示す位置で操作を止めた場合は、操作部42は停止する。このような角度θが90°となるときのように、バルブの開閉操作においてカム部材84にかかるモーメントの有無や向きが切り替わる位置が存在する。この位置を切替位置と称する。本実施形態では、この切替位置を、バルブがチューブ81を閉塞する位置(閉塞位置)を通過した後の位置になるように設定する。これにより、バルブがチューブ81を閉塞する前に操作を止めた場合、操作部42が操作開始前の位置(第1の位置)に戻る構成となる。
図10は、バルブユニットの閉塞操作における閉塞位置と切替位置の関係を説明する図である。図10において、横軸は操作部42の操作角度φ、縦軸の第1軸は保持部材82と変位部材83との間の距離T、縦軸の第2軸はカム部材84の回転中心と変位部材83の接点とを結んだ直線の成す角度θを示している。本実施形態では、チューブ81の外径は3.8mm、肉厚は1mmである。このチューブ81を閉塞するためには、Z方向においてチューブ81の外径が1.5mmとなるまでチューブ81を押し潰す必要がある。よって、図10では、縦軸の第1軸Tが1.5mmとなる位置P1が閉塞位置である。また、操作角度φ≒80°のときに角度θ≒90°となる。このときの位置P2が上述した切替位置である。ここでは、この切替位置P2はTが1mmとなる位置に設定している。この切替位置P2では、バルブはチューブ81を十分に閉塞している状態である。このように、切替位置P2は、バルブの閉塞操作において閉塞位置P1よりも後の位置に設けられている。これにより、チューブ81が閉塞していない状態でユーザーが操作を止めた場合でも、操作部42が操作開始前の位置(第1の位置)に戻り、ユーザーに対して操作が完了していないことを認識させることができる。なお、本実施形態では、切替位置P2において角度θ≒90°となるように設定したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、θ>90°となるように設定することにより、操作部42が閉塞位置P1を越えた後は第2の位置に向けて移動するような構成とすることもできる。
次に本実施形態における2つ目の特徴部分について詳細に述べる。
上述したように閉塞位置P1と切替位置P2の位置を調整することで、不十分な操作が行われた場合にカム部材84に対してチューブを開放する方向にモーメントをかけることができる。しかし、実際にカム部材84が移動するためには、カム部材84にかかるモーメントが、カム部材84と変位部材83やカバー部材85との摩擦力を上回らなければならない。そこで、本実施形態では、操作部42の自重によるモーメントが第1の位置に向けてかかる構成とする。
図11は、バルブユニットの操作部42を示す概略図である。図11(a)に示すように、操作部42は、第1の位置では略水平の姿勢にある。操作部42の自重Wによるモーメントは、図11中の時計回り、すなわち第1の位置に向かう方向にかかっている。一方、図11(b)に示すように、操作部42を第2の位置に向けて移動させていくと、操作部42は垂直に近づく姿勢になり、操作部42に自重Wにより第1の位置に向かう方向にかかるモーメントは減少する。本実施形態では、操作部42において、第1の位置と第2の位置との間の角度が90°以上となるように構成している。操作部42が垂直の姿勢になる位置と第2の位置との間においては、操作部42には自重Wによって第2の位置に向かう方向に回転するモーメントがかかる。このような構成を採用することにより、操作角度φが小さく第1の位置から閉塞位置の前までの領域では、操作部42に対して第1の位置に向かう方向にモーメントをかけることができる。また、操作角度φが大きく閉塞位置を越えた領域では、この操作部42にかかるモーメントを小さくする、又は第2の位置に向かう方向にモーメントをかけることができる。
また、本実施形態では、上述したように、バルブユニットの操作部42が、インク注入口21のカバーを兼ねている。よって、インクを注入する際には必ず操作部42を上方に持ち上げる操作(閉塞操作)が必要となる。これにより、インクを注入する際にバルブユニットの閉塞操作が実施されないという事態を防止することができる。
さらに、本実施形態では、スキャナユニット41の開閉を検知可能な不図示のセンサ(検知手段)を備え、スキャナユニット41が開いた状態であると検知された場合は記録動作を実行できない構成としている。また、操作部42が上方に持ち上げられた状態(カバーが開いた状態)では、スキャナユニット41を閉じる際にスキャナユニット41が操作部42と当接してスキャナユニット41を閉じることができない(閉じた状態となることが抑制される)構成としている。すなわち、記録動作を行う前にはスキャナユニット41を閉じる必要があり、スキャナユニット41を閉じる前には操作部42を手前に倒す操作(開放操作)が必要となる。よって、記録動作を行う前には必ずバルブユニットの開放操作が実施され、チューブが開放されない状態で記録動作を行い、記録ヘッド13へインクが供給されないという事態を防止することができる。
また、本実施形態では、上述したように閉塞状態ではスキャナユニット41を閉じることができない。そのため、スキャナユニット41を閉じた状態にして、かつチューブ81を閉塞状態にして、装置本体を輸送するためには、操作部42をカム部材84から取り外さなければならなくなってしまう。そこで、バルブユニットにおいて、図12に示すようにカム部材84の軸線上に操作部121を設ける構成とすることもできる。図13は、図12に示す操作部121を備えるインクジェット記録装置の斜視図である。操作部121は、カム部材84の軸線上でかつ装置本体の機外に設けられている。このような構成にすることにより、スキャナユニット41の開閉に関わらず、機外に設けられた操作部121によってバルブを操作することが可能となる。このように操作部を機外に設けた構成とすることにより、装置本体の輸送時に操作部を取り外すことなく、容易にバルブを閉塞することが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成についてはその説明を省略する。
図14は、本発明の第2実施形態に係るバルブユニットの操作部を示す概略図である。本実施形態に係るバルブユニットは、図14に示すように、操作部42に引張りバネ(付勢手段)141が取り付けられている。引張りバネ141は、操作部42を付勢することにより、第1の位置の近辺では、図14(a)に示すように第1の位置に向かう方向にモーメントをかける。また、引張りバネ141は、第2の位置の近辺では、図14(b)に示すように第2の位置に向かう方向にモーメントをかけるように設けられている。引張りバネ141の支点を設ける位置を調整することで、モーメントのかかる方向が切り替わる切替位置P2を調整することができる。ここでは、閉塞操作時において、切替位置P2が閉塞位置P1よりも後の位置になるように設定している。これにより、閉塞位置P1より前の領域で操作を止めた場合に、操作部42を操作開始前の位置(第1の位置)に戻すことができる。また、切替位置P2より後の領域で操作を止めた場合、閉塞状態のまま操作部42を第2の位置に移動させることができる。
本実施形態は、例えば、チューブ81に弾性率の低い材料を採用し、上述したチューブの反力Fが小さく、第1実施形態の構成では十分に操作部を動作させることができない場合等に有効な構成である。このように、本発明は、バネ力を利用した構成によっても実現することができる。
11 インクジェット記録装置
13 記録ヘッド
15 インクタンク
24 バルブユニット
42 操作部
81 チューブ
82 保持部材
83 変位部材
84 カム部材

Claims (22)

  1. インクを吐出して画像を記録する記録ヘッドと、
    装置本体に設けられ、前記記録ヘッドへ供給されるインクを注入するための注入部を有しインクを収容するインクタンクと、
    前記インクタンクから前記記録ヘッドへインクを供給可能な開放状態と、前記インクタンクから前記記録ヘッドへのインクの供給を遮断する閉塞状態と、に切り替え可能なバルブと、
    回動可能に軸支され、第1の位置と第2の位置との間を移動可能な操作部材と、を備え、
    前記操作部材が前記第1の位置のときに前記バルブは前記開放状態であり、前記操作部材が前記第1の位置から前記第2の位置に移動する途中に前記バルブが前記開放状態から前記閉塞状態に切り替わるインクジェット記録装置であって、
    前記操作部材は、前記第1の位置と前記バルブが前記開放状態から前記閉塞状態に切り替わる閉塞位置との間の位置で停止したときは、当該位置から前記第1の位置に向けて移動することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記操作部材は、前記第1の位置と、前記閉塞位置と前記第2の位置の間の切替位置との間の位置で停止したときは、前記操作部材は当該位置から前記第1の位置に向けて移動することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記インクタンクと前記記録ヘッドを接続し、前記インクタンクから前記記録ヘッドへインクを供給するためのチューブを更に備え、
    前記バルブは、前記チューブを押圧して前記閉塞状態とする押圧位置と前記チューブの押圧を解除して前記開放状態とする解除位置との間を変位可能な変位部材を有し、
    前記操作部材は、回動可能に軸支され前記変位部材が前記解除位置から前記押圧位置に変位するときに前記変位部材と摺擦するカム部材を有することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記切替位置は、前記カム部材及び前記変位部材の接触点と前記カム部材の回転中心とを結んだ直線と、前記接触点における前記カム部材の接線と、によって形成される角度であって、前記直線から前記接線へ向けて、前記操作部材が前記第2の位置へ向かう方向に移動するときの前記カム部材の回転方向に取った角度が所定の角度となるときの前記操作部材の位置であることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記所定の角度は、ほ90°となる角度であることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記所定の角度は、90°以上となる角度であることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記操作部材は、少なくとも前記第1の位置と前記切替位置の間において、自重により前記第1の位置に向かう方向にモーメントがかかることを特徴とする請求項2ないし6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記第1の位置と前記第2の位置の間の第3の位置において前記第1の位置に向かう方向にかかるモーメントは、前記第3の位置と前記第2の位置の間の第4の位置において前記第1の位置に向かう方向にかかるモーメントよりも大きいことを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 少なくとも前記第1の位置と前記切替位置の間において、前記操作部材を前記第1の位置に向かう方向に付勢する付勢手段を更に備えることを特徴とする請求項2ないし8のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記操作部材は、前記切替位置と前記第2の位置の間の位置で停止したときは、当該位置から前記第2の位置に向けて移動することを特徴とする請求項2ないし9のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記操作部材が前記第2の位置のときに前記バルブは前記閉塞状態であり、前記操作部材が前記第2の位置から前記第1の位置に移動する途中に前記バルブが前記閉塞状態から前記開放状態に切り替わることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項にインクジェット記録装置。
  12. 前記操作部材は、前記注入部を覆うための開閉可能な第1のカバー部材であることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  13. 前記第1のカバー部材が開いた状態のときに前記バルブを前記閉塞状態とし、前記第1のカバー部材が閉じた状態のときに前記バルブを前記開放状態とすることを特徴とする請求項12に記載のインクジェット記録装置。
  14. 装置本体に開閉可能に軸支された第2のカバー部材を更に備え、
    前記第2のカバー部材が閉じた状態では前記第1のカバー部材を操作することができず、前記第2のカバー部材が開いた状態では前記第1のカバー部材を操作することができることを特徴とする請求項12または13に記載のインクジェット記録装置。
  15. 前記第2のカバー部材の開閉を検知可能な検知手段を更に備え、
    前記第2のカバー部材が閉じた状態であると検知された場合は記録動作を行うことでき、前記第2のカバー部材が開いた状態であると検知された場合は記録動作を行うことできないことを特徴とする請求項14に記載のインクジェット記録装置。
  16. 前記第2のカバー部材は、前記操作部が前記第2の位置にあるときは、閉じた状態になることが抑制されることを特徴とする請求項14または15に記載のインクジェット記録装置。
  17. 前記第2のカバー部材は、原稿の画像を読み取り可能な読取部を有するスキャナユニットであることを特徴とする請求項14ないし16のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  18. 前記注入部を封止するためのキャップを更に備えることを特徴とする請求項1ないし17のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  19. 前記インクタンクは、装置本体の前面に備え付けられていることを特徴とする請求項1ないし18のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  20. 前記インクタンクは、前記記録ヘッドへ供給されるインクを収容するインク収容室と、前記インク収容室の下方に設けられ気と連通すバッファ室とを有することを特徴とする請求項1ないし19のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  21. 前記バッファ室と接続され大気と連通する大気連通路を更に備え、
    前記バルブは、前記閉塞状態のときに前記大気連通路を閉塞し、前記開放状態のときに前記大気連通路の閉塞を解除することを特徴とする請求項20に記載のインクジェット記録装置。
  22. 前記大気連通路は、前記インクタンクと接続される可撓性のチューブにより構成されることを特徴とする請求項21に記載のインクジェット記録装置。
JP2015214966A 2015-10-30 2015-10-30 インクジェット記録装置 Active JP6667260B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015214966A JP6667260B2 (ja) 2015-10-30 2015-10-30 インクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015214966A JP6667260B2 (ja) 2015-10-30 2015-10-30 インクジェット記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017081120A JP2017081120A (ja) 2017-05-18
JP6667260B2 true JP6667260B2 (ja) 2020-03-18

Family

ID=58712374

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015214966A Active JP6667260B2 (ja) 2015-10-30 2015-10-30 インクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6667260B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7251207B2 (ja) * 2019-02-25 2023-04-04 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置
JP7257856B2 (ja) * 2019-04-05 2023-04-14 キヤノン株式会社 記録装置
JP7328781B2 (ja) * 2019-04-05 2023-08-17 キヤノン株式会社 記録装置、その制御方法及びその輸送方法
JP7463932B2 (ja) 2020-09-30 2024-04-09 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置
JP7439977B2 (ja) 2022-03-03 2024-02-28 セイコーエプソン株式会社 液体噴射装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0716434Y2 (ja) * 1988-04-25 1995-04-19 シャープ株式会社 インクジェットプリンタのインクリザーバー
JP2003127416A (ja) * 2001-10-23 2003-05-08 Sharp Corp 画像形成装置
US7364280B2 (en) * 2005-04-15 2008-04-29 Olympus Corporation Image recording apparatus and bottle holder
JP2009262394A (ja) * 2008-04-24 2009-11-12 Fuji Xerox Co Ltd 液滴吐出装置
JP2014188929A (ja) * 2013-03-28 2014-10-06 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2015112847A (ja) * 2013-12-13 2015-06-22 株式会社リコー 液体供給装置及びこれを備えた画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017081120A (ja) 2017-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10625514B2 (en) Ink jet recording apparatus
JP6667260B2 (ja) インクジェット記録装置
JP7441355B2 (ja) 液体吐出装置及びその制御方法
US8899706B2 (en) Recording apparatus
US10543691B2 (en) Inkjet recording apparatus
JP7057190B2 (ja) 液体吐出装置
JP7191626B2 (ja) 記録装置、およびその制御方法
US10500869B2 (en) Ink jet recording apparatus
JP2020168844A (ja) 記録装置、その制御方法及びその輸送方法
JP6605115B2 (ja) インクジェット記録装置
US8651602B2 (en) Liquid ejection apparatus and method for supplying liquid
US10513123B2 (en) Recording apparatus for ejecting liquid including a main tank and a sub tank storing liquid supplied from the main tank
US20220258487A1 (en) Printing apparatus
JP2017081125A (ja) インクジェット記録装置
JP4600058B2 (ja) インクジェット記録装置
US20220410604A1 (en) Printing apparatus and control method
US11766873B2 (en) Liquid ejecting apparatus, method of controlling liquid ejecting apparatus, liquid transfer apparatus, and method of controlling liquid transfer apparatus
US11833836B2 (en) Printing apparatus
JP3946401B2 (ja) 画像形成装置
JP2020051600A (ja) 流路制御装置およびインクジェット記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181022

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190806

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191004

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200225

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6667260

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151