JP6667002B2 - 電子コンパス - Google Patents

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Description

本発明は、電子コンパスに関する。
近年、携帯電話やスマートフォンなどのハンドセットデバイスの多くは、自身の向いている方位を検出するための電子コンパス(方位角センサ)を備えている。
特許第4552658号明細書
一般に、方位を正しく検出するためには、地表面との傾斜角を考慮するための加速度センサと3軸磁気センサが必要となる。しかしながら、3軸磁気センサは、製造技術が複雑である場合があり、それに伴ってコストが高くなる傾向がある。
なお、特許文献1には、3軸磁気センサよりも安価な2軸磁気センサを用いて、3軸磁気センサを用いた場合と同様の方位検知や姿勢検知を可能とする技術が提案されている。この従来技術では、2軸の地磁気成分を検出し、その検出値を用いて3軸目の地磁気成分を推定する方法が用いられている。
しかしながら、地磁気の大きさは、同一地点であっても屋内と屋外で異なることが知られている。そのため、例えば、屋内外移動(建物への出入りなど)により地磁気の大きさが変わり得る状況下では、2軸の地磁気成分のみから3軸目の地磁気成分を正しく推定することが必ずしも容易でなく、十分な方位検出精度を得られないおそれがあった。
本明細書中に開示されている発明は、本願の発明者により見出された上記課題に鑑み、2軸磁気センサを用いて正確な方位を検出することのできる安価な電子コンパスを提供することを目的とする。
本明細書中に開示されている電子コンパスは、その場における地磁気の3軸成分のうち既定の2軸成分を検出してそれぞれの大きさに応じた2軸の磁気検出データを生成する磁気センサと;自身に与えられる加速度の3軸成分を検出してそれぞれの大きさに応じた3軸の加速度検出データを生成する加速度センサと;前記2軸の磁気検出データ、前記3軸の加速度検出データ、及び、前記地磁気の大きさと伏角から、前記地磁気の3軸成分のうち未検出の残り1軸成分に相当する仮想磁気検出データを算出し、これを用いて前記地磁気の地表水平方向成分を求めることにより、方位角を検出する方位角検出部と;を有する構成(第1の構成)とされている。
なお、上記第1の構成から成る電子コンパスにおいて、前記方位角検出部は、処理ステップの一つとして、前記地磁気の大きさと伏角から前記地磁気の地表鉛直方向成分を算出する構成(第2の構成)にするとよい。
また、上記第2の構成から成る電子コンパスにおいて、前記方位角検出部は、処理ステップの一つとして、前記3軸の加速度検出データから地表面との傾斜角を算出して回転行列を導出する構成(第3の構成)にするとよい。
また、上記第3の構成から成る電子コンパスにおいて、前記方位角検出部は、処理ステップの一つとして、前記2軸の磁気検出データと前記仮想磁気検出データとを合わせた3軸の磁気検出データに前記回転行列を掛け合わせることにより、前記地磁気の地表水平方向成分と地表鉛直方向成分をそれぞれ前記仮想磁気検出データの関数として導出する構成(第4の構成)にするとよい。
また、上記第4の構成から成る電子コンパスにおいて、前記方位角検出部は、処理ステップの一つとして、既知である前記地磁気の地表鉛直方向成分から前記仮想磁気検出データを算出して前記地磁気の地表水平方向成分を求める構成(第5の構成)にするとよい。
また、上記第5の構成から成る電子コンパスにおいて、前記方位角検出部は、処理ステップの一つとして、前記地磁気の地表水平方向成分から前記方位角を検出する構成(第6の構成)にするとよい。
また、上記第1〜第6いずれかの構成から成る電子コンパスにおいて、前記方位角検出部は、処理ステップの一つとして、経時的に変化する前記2軸の磁気検出データから、各軸成分の合成ベクトルの最大値、若しくは、各軸成分の最大値と最小値との差のうち大きい方の半値を求め、これを前記地磁気の大きさとする構成(第7の構成)にするとよい。
また、上記第1〜第7いずれかの構成から成る電子コンパスにおいて、前記磁気センサは、ホール素子、MR[magnetoresistance]素子、又は、MI[magnetic impedance]素子を含む構成(第8の構成)にするとよい。
また、本明細書中に開示されている電子機器は、上記第1〜第8いずれかの構成から成る電子コンパスを備えた構成(第9の構成)にするとよい。
また、本明細書中に開示されている方位角検出方法は、その場における地磁気の3軸成分のうち既定の2軸成分を検出してそれぞれの大きさに応じた2軸の磁気検出データを生成する磁気センサと;自身に与えられる加速度の3軸成分を検出してそれぞれの大きさに応じた3軸の加速度検出データを生成する加速度センサと;を用いて方位角を検出する方法であり、前記地磁気の大きさと伏角から前記地磁気の地表鉛直方向成分を算出するステップと;前記3軸の加速度検出データから地表面との傾斜角を算出して回転行列を導出するステップと;前記2軸の磁気検出データと1軸の仮想磁気検出データを含む3軸の磁気検出データに前記回転行列を掛け合わせることにより、前記地磁気の地表水平方向成分と地表鉛直方向成分をそれぞれ前記仮想磁気検出データの関数として導出するステップと;既知である前記地磁気の地表鉛直方向成分から前記仮想磁気検出データを算出して前記地磁気の地表水平方向成分を求めるステップと;前記地磁気の地表水平方向成分から前記方位角を検出するステップと;を有する構成(第10の構成)とされている。
本明細書中に開示されている発明によれば、2軸磁気センサを用いて正確な方位を検出することのできる安価な電子コンパスを提供することが可能となる。
電子コンパスの一構成例を示すブロック図 磁気センサが地表面に対して水平に維持された状態を示す模式図 磁気センサが地表面に対して傾斜された状態を示す模式図 地磁気の大きさと伏角を示す模式図 X軸周りの回転角pとY軸周りの回転角rを示す模式図 地磁気の地表水平方向成分に基づく方位角検出の様子を示す模式図 方位検出処理の一例を示すフローチャート スマートフォンの外観図 タブレット端末の外観図 スマートウォッチの外観図
<電子コンパス>
図1は、電子コンパスの一構成例を示すブロック図である。本構成例の電子コンパス1は、磁気センサ10と、加速度センサ20と、方位角検出部30と、を有する。
磁気センサ10は、その場(=電子コンパス1が存在する場所)における地磁気の3軸成分(X軸成分、Y軸成分、Z軸成分)のうち、既定の2軸成分(X軸成分、Y軸成分)を検出してそれぞれの大きさに応じた2軸の磁気検出データ(hx’,hy’)を生成する2軸磁気センサである。すなわち、磁気センサ10では、地磁気のZ軸成分が検出対象とされておらず、Z軸の磁気検出データhz’(図中の破線を参照)が生成されることはない。なお、上記の各軸(X軸、Y軸、Z軸)は、それぞれが互いに直交するように設計しておくとよい。また、磁気センサ10としては、例えば、ホール素子を利用してもよいし、MR[magnetoresistance]素子を利用してもよいし、MI[magnetic impedance]素子を利用してもよい。
加速度センサ20は、自身(延いては電子コンパス1)に与えられる加速度の3軸成分(X軸成分、Y軸成分、Z軸成分)を検出してそれぞれの大きさに応じた3軸の加速度検出データ(ax,ay,az)を生成する3軸加速度センサである。
方位角検出部30は、2軸の磁気検出データ(hx’,hy’)、3軸の加速度検出データ(ax,ay,az)、及び、その場における地磁気の大きさ|M|と伏角αから、方位角θ(=電子コンパス1の向いている方位)を検出する。なお、方位角検出部30での内部処理については、後ほど詳細に説明する。
また、本図では、方位角検出部30の外部から、地磁気の伏角αと大きさ|M|に関するデータが与えられているように描写されているが、これらのデータについては、方位角検出部30の内部で生成される場合もある。この点についても後述する。
<地表面との傾斜>
上記したように、電子コンパス1に搭載されている磁気センサ10は、3軸磁気センサよりも安価な2軸磁気センサである。2軸磁気センサを用いて方位角θを検出する場合、一般的には、磁気センサ10と地表面との傾斜角を考慮せずに済むように、磁気センサ10を地表面に対して水平に維持した状態(図2)で方位角検出処理を行う必要がある。
しかしながら、電子コンパス1を備えた電子機器の多くは、ユーザが手に持って操作する機会の多いハンドセットデバイス(携帯電話やスマートフォンなど)であり、磁気センサ10が地表面に対して様々な角度で傾斜された状態(図3)となり得る。そのため、方位角θの検出中には、磁気センサ10を常に図2の水平状態に維持しておくようにユーザに要求しなければならず、現実的な使用態様とは言い難い。
そこで、方位角検出部30は、2軸の磁気検出データ(hx’,hy’)、3軸の加速度検出データ(ax,ay,az)、及び、その場における地磁気の大きさ|M|と伏角αから、地磁気のZ軸成分に相当する仮想磁気検出データhz’を算出して地磁気の地表水平方向成分(詳細は後述)を求めることにより、磁気センサ10が地表面に対して傾斜していた場合であっても、方位角θを正しく検出することのできる構成とされている。
特に、方位角検出部30では、方位角検出処理に際して、地磁気の大きさ|M|だけでなく、地磁気の伏角αが積極的に利用されている。以下では、その技術的意義について、詳細に説明する。
<地磁気の大きさと伏角>
図4は、地磁気の大きさ|M|と伏角αを示す模式図である。地磁気(本図中の太矢印を参照)は、地球の南極付近から北極付近に降り注いでおり、その大きさ|M|と伏角α(=地磁気が地表面に突入する角度、または、地磁気が地表面から放出される角度)は、それぞれ、測定地点の緯度と経度により異なる値となることが知られている。
なお、地磁気の大きさ|M|は、たとえ同一地点であっても、例えば屋内と屋外とで異なる値を取り得る。一方、地磁気の伏角αについては、一般ユーザの日常的な行動範囲内(=飛行機などによる大移動を伴わない局所的な行動範囲内)であれば、屋内でも屋外でも、ほぼ一定値と考えて差し支えない。
上記の知見に鑑み、本明細書中で提案する方位角検出方法は、地磁気の大きさ|M|だけでなく、地磁気の伏角αを積極的に利用することにより、磁気センサ10では検出されないZ軸の仮想磁気検出データhz’を精度良く算出し、延いては、より正確な方位角θの検出を実現するものである。
<方位角検出処理>
以下では、方位角検出部30での方位角検出処理について具体的に説明する。まず、3軸の磁気検出データ(hx’,hy’、hz’)(ただしhz’は仮想磁気検出データ)と、これを地表水平に射影して得られる3軸の射影磁気検出データ(hx,hy,hz)との関係は、次の(1)式を用いて表現することができる。なお、3軸の射影磁気検出データ(hx,hy,hz)のうち、hx及びhyはそれぞれ地磁気の地表水平方向成分に相当し、hzは地磁気の地表鉛直方向成分に相当する。
Figure 0006667002
また、上記(1)式において、回転行列Rは、図5で示したように、3軸の磁気検出データ(hx’,hy’,hz’)を、X軸周りに回転角(傾斜角)pだけ回転させた後、さらにY軸周りに回転角(傾斜角)rだけ回転させるための回転行列であり、Rはその転置行列である。なお、回転行列Rは、次の(2)式で表される。
Figure 0006667002
また、X軸周りに回転角(傾斜角)pだけ傾斜し、かつ、Y軸周りに回転角(傾斜角)rだけ傾斜した状態で検出される3軸の加速度検出データ(ax,ay,az)と、重力加速度(0,0,1)との関係は、次の(3)式を用いて表現することができる。
Figure 0006667002
ここで、加速度検出データ(ax,ay,az)の出力値は、それぞれ、次の(4)式を用いて規格化されている。
Figure 0006667002
従って、傾斜角p及びrは、それぞれ、次の(5a)式及び(5b)式で求められる。
Figure 0006667002
なお、上記の例では、回転の順番を「X軸→Y軸」としたが、これを「Y軸→X軸」に変更する場合には、回転行列Rと傾斜角p及びrがそれぞれ上記とは異なる表現になることに留意すべきである。具体的には、先出の(2)式において、X軸周りの回転行列とY軸周りの回転行列とを掛け合わせる順番が逆となるので、回転行列Rの表現が変わり、これに伴って傾斜角p及びrの表現も変わる。ただし、考え方については、上記の例と全く同じである。以降では、「X軸→Y軸」の順番で回転する回転行列R(先出の(2)式)を採用したものとして詳細な説明を続ける。
方位角θを検出するためには、図6で示したように、地磁気の地表水平方向成分、すなわち、(1)式における3軸の射影磁気検出データ(hx,hy,hz)のうち、hxとhyを用いるだけでよい。ただし、地磁気の地表水平方向成分hx及びhyを算出するためには、未検出であるZ軸の仮想磁気検出データhz’を知らねばならないので、実際には、3軸の磁気検出データ(hx’,hy’,hz’)全てが必要になることが分かる。
そこで、以下では、方位角θの検出には直接関与しない地磁気の地表鉛直方向成分hzを利用してZ軸の仮想磁気検出データhz’を算出する方法について説明する。
先出の(1)式から、地磁気の地表鉛直方向成分hzは、次の(6)式で表される。
Figure 0006667002
また、先出の図4から分かるように、地磁気の地表鉛直方向成分hzは、地磁気の大きさ|M|と伏角αを用いて、次の(7)式で表すこともできる。
Figure 0006667002
従って、(6)式及び(7)式から、Z軸の仮想磁気検出データhz’は、次の(8)式を用いて算出することができる。
Figure 0006667002
そして、仮想磁気検出データhz’を(1)式に代入することにより、地磁気の地表水平方向成分hx及びhyは、それぞれ、次の(9a)式及び(9b)式で求められる。
Figure 0006667002
最後に、方位角θは、地磁気の地表水平方向成分hx及びhyを用いて、次の(10)式により算出することができる。
Figure 0006667002
なお、上記一連の方位角検出処理では、磁気センサ10のオフセット補正が必要となる場合もあり得る。その場合には、2軸の磁気検出データ(hx’,hy’)と1軸の仮想磁気検出データhz’を用いて任意のオフセット補正アルゴリズムを適用すればよい。ただし、仮想磁気検出データhz’の算出に用いられる傾斜角p及びrは、加速度検出データ(ax,ay,az)に基づいて決定されるので、大きなアクションの校正動作については、うまくいかない場合があり得ることに留意すべきである。
<フローチャート>
図7は、これまでに説明してきた方位角検出処理の一例を示すフローチャートである。なお、特に言及しない限り、各処理ステップの実行主体は、方位角検出部30とする。
まず、ステップS1では、その場における地磁気の伏角αが決定される。伏角αの決定手法としては、GPS[global positioning system]によって得られた位置情報(緯度及び経度)を基に、所定の近似計算式から算出してもよいし、或いは、国土地理院等の伏角マップ情報ライブラリから導き出してもよい。また、GPSを用いずに伏角αの地域別データ(国別データなど)を用意しておく方法も考えられる。また、その場における地磁気の伏角αが既知であれば、その値を自動または手入力で設定しても構わない。例えば、東京(北緯35度、東経139度)での伏角αは、約49度であり、ベルリン(北緯52度、東経13度)での伏角αは、約68度である。
次に、ステップS2では、その場における地磁気の大きさ|M|が仮決定される。磁気センサ10として3軸磁気センサが用いられていれば、3軸の磁気検出データの合成ベクトルの大きさを地磁気の大きさ|M|として看做すことができる。しかしながら、本構成例の電子コンパス1では、磁気センサ10として2軸磁気センサが用いられているので、上記以外の手法を採用する必要がある。
地磁気の大きさ|M|を仮決定する手法としては、磁気センサ10のX軸及びY軸がそれぞれZ軸の近傍を通過するように、例えば8の字を描くように、電子コンパス1を動かしながら、経時的に変化する2軸の磁気検出データ(hx’、hy’)を逐次検出し、各軸成分の合成ベクトルの最大値、若しくは、各軸成分の最大値と最小値との差のうち大きい方の半値を求めて、これを地磁気の大きさ|M|とする手法などが考えられる。
また、先に述べた伏角αの決定手法と同じく、地磁気の大きさ|M|についても、GPSによって得られた位置情報を基に、所定の近似計算式から算出してもよいし、或いは、国土地理院等の磁場マップ情報ライブラリから導き出してもよい。また、GPSを用いずに地磁気の大きさ|M|の地域別データ(国別データなど)を用意しておく方法も考えられる。また、その場における地磁気の大きさ|M|が既知であれば、その値を自動または手入力で設定しても構わない。
次に、ステップS3では、仮決定された地磁気の大きさ|H|が適正範囲内であるか否かの判定が行われる。ここで、イエス判定が下された場合には、フローがステップS4に進められ、ノー判定が下された場合には、フローがステップS2に戻される。なお、上記の適正範囲は、地球上における一般的な地磁気の大きさ(例えば10μT〜70μT)を考慮して設定すればよい。
ステップS3でイエス判定が下された場合、ステップS4では、地磁気の大きさ|M|と伏角αから、先出の(7)式を用いて、地磁気の地表鉛直方向成分hzが算出される。
次に、ステップS5では、3軸の加速度検出データ(ax,ay,az)から、磁気センサ10と地表面との傾斜角p及びr(先出の(5a)式及び(5b)式を参照)を算出して回転行列R(先出の(2)式を参照)が導出される。
次に、ステップS6では、2軸の磁気検出データ(hx’,hy’)と1軸の仮想磁気検出データhz’とを組み合わせた3軸の磁気検出データ(hx’,hy’,hz’)に回転行列R(より正確にはその転置行列R)が掛け合わされることにより、3軸の磁気検出データ(hx’,hy’,hz’)が地表水平に射影されて、3軸の射影磁気検出データ(hx,hy,hz)が求められる(先出の(1)式を参照)。すなわち、ステップS6では、地磁気の地表水平方向成分hx及びhyと地表鉛直方向成分hzがそれぞれ仮想磁気検出データhz’の関数として導出される。
次に、ステップS7では、地磁気の地表鉛直方向成分hz(先出の(6)式及び(7)式)に着目して仮想磁気検出データhz’(先出の(8)式)が算出され、さらに先出の(9a)式及び(9b)式から、地磁気の地表水平方向成分hx及びhyが求められる。
最後に、ステップS8では、地磁気の地表水平方向成分hx及びhyから、先出の(10)式を用いて、方位角θが検出される。その後フローはステップS5に戻され、以後、ステップS5〜S8が繰り返されることにより、方位角θの検出が継続される。
<作用効果>
これまでに説明してきたように、本構成例の電子コンパス1であれば、3軸磁気センサよりも安価な2軸磁気センサを用いて、3軸磁気センサを用いた場合と同様の正確な方位検出を行うことが可能となる。
また、本構成例の電子コンパス1であれば、方位角検出処理に際して、地磁気の大きさ|M|だけでなく、局所的に見れば一定であると考えられる地磁気の伏角αが積極的に利用されている。従って、屋内外移動(建物への出入りなど)により地磁気の大きさ|M|が変わり得る状況下であっても、未検出軸の地磁気成分を正しく推定することができるので、あらゆる傾斜状態においても方位角θの検出を正確に行うことが可能となる。
<電子コンパスの適用例>
図8〜図10は、それぞれ、電子コンパスを備える電子機器(スマートフォン100、タブレット端末200、及び、スマートウォッチ300)の一例を示す外観図である。各機器に先述の電子コンパス1を搭載することにより、それぞれの方位を正確に検出することができる。特に、GPS[global positioning system]と電子コンパス1を併用すれば、地図アプリやナビゲーションアプリでの位置検出精度を高めることが可能となる。
<その他の変形例>
なお、本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本明細書中に開示されている発明は、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ないしは、スマートウォッチなどのハンドセットデバイスに搭載される電子コンパスに利用することが可能である。
1 電子コンパス(方位角センサ)
10 磁気センサ
20 加速度センサ
30 方位角検出部
100 スマートフォン
200 タブレット端末
300 スマートウォッチ

Claims (9)

  1. その場における地磁気の3軸成分のうち既定の2軸成分を検出してそれぞれの大きさに応じた2軸の磁気検出データを生成する磁気センサと;
    自身に与えられる加速度の3軸成分を検出してそれぞれの大きさに応じた3軸の加速度検出データを生成する加速度センサと;
    前記2軸の磁気検出データ、前記3軸の加速度検出データ、及び、前記地磁気の大きさと伏角から、前記地磁気の3軸成分のうち未検出の残り1軸成分に相当する仮想磁気検出データを算出し、これを用いて前記地磁気の地表水平方向成分を求めることにより、方位角を検出する方位角検出部と;
    を有し、
    前記方位角検出部は、処理ステップの一つとして、経時的に変化する前記2軸の磁気検出データから、各軸成分の合成ベクトルの最大値、若しくは、各軸成分の最大値と最小値との差のうち大きい方の半値を求め、これを前記地磁気の大きさとすることを特徴とする電子コンパス。
  2. 前記方位角検出部は、処理ステップの一つとして、前記地磁気の大きさと伏角から前記地磁気の地表鉛直方向成分を算出することを特徴とする請求項1に記載の電子コンパス。
  3. 前記方位角検出部は、処理ステップの一つとして、前記3軸の加速度検出データから地表面との傾斜角を算出して回転行列を導出することを特徴とする請求項2に記載の電子コンパス。
  4. 前記方位角検出部は、処理ステップの一つとして、前記2軸の磁気検出データと前記仮想磁気検出データとを合わせた3軸の磁気検出データに前記回転行列を掛け合わせることにより、前記地磁気の地表水平方向成分と地表鉛直方向成分をそれぞれ前記仮想磁気検出データの関数として導出することを特徴とする請求項3に記載の電子コンパス。
  5. 前記方位角検出部は、処理ステップの一つとして、既知である前記地磁気の地表鉛直方向成分から前記仮想磁気検出データを算出して前記地磁気の地表水平方向成分を求めることを特徴とする請求項4に記載の電子コンパス。
  6. 前記方位角検出部は、処理ステップの一つとして、前記地磁気の地表水平方向成分から前記方位角を検出することを特徴とする請求項5に記載の電子コンパス。
  7. 前記磁気センサは、ホール素子、MR[magnetoresistance]素子、または、MI[magnetic impedance]素子を含むことを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の電子コンパス。
  8. 請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の電子コンパスを備えた電子機器。
  9. その場における地磁気の3軸成分のうち既定の2軸成分を検出してそれぞれの大きさに応じた2軸の磁気検出データを生成する磁気センサと;
    自身に与えられる加速度の3軸成分を検出してそれぞれの大きさに応じた3軸の加速度検出データを生成する加速度センサと;
    を用いて方位角を検出する方位角検出方法であって、
    経時的に変化する前記2軸の磁気検出データから、各軸成分の合成ベクトルの最大値、若しくは、各軸成分の最大値と最小値との差のうち大きい方の半値を求め、これを前記地磁気の大きさとするステップと;
    前記地磁気の大きさと伏角から前記地磁気の地表鉛直方向成分を算出するステップと;
    前記3軸の加速度検出データから地表面との傾斜角を算出して回転行列を導出するステップと;
    前記2軸の磁気検出データと1軸の仮想磁気検出データを含む3軸の磁気検出データに前記回転行列を掛け合わせることにより、前記地磁気の地表水平方向成分と地表鉛直方向成分をそれぞれ前記仮想磁気検出データの関数として導出するステップと;
    既知である前記地磁気の地表鉛直方向成分から前記仮想磁気検出データを算出して前記地磁気の地表水平方向成分を求めるステップと;
    前記地磁気の地表水平方向成分から前記方位角を検出するステップと;
    を有することを特徴とする方位角検出方法。
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