JP6666584B2 - シール構造 - Google Patents

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本発明は、一対の部材間をシールするシール構造に関する。
車両用のエンジンは、シリンダヘッドにシリンダカバーが取り付けられる。このシリンダヘッドとシリンダカバーはそれぞれのフランジ部にガスケットを設けて隙間をシールし、その状態で締結部材により締結することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
シリンダヘッドとシリンダカバーは、複数本の締結部材により行われるが、それらの接触面同士の面圧は、締結部材の近傍が最も高く、締結部材から離れるほど低くなる。したがって、隣り合う2つの締結部材の中間では接触面同士の面圧が最も低くなる。
締結部材の中間における面圧を向上させるためには、締結部材同士の間隔を狭めることにより実現できる。しかしながら、締結部材同士の間隔を狭めると、必要な締結部材の個数が増えてコストの増大を招き、また、組み立て作業の工数も増大してしまう。
従来技術では、締結部材の必要本数を増やさずに、締結部材の間における接触面の面圧低下を防いで確実にシールをすることができなかった。
なお、このような問題は、車両用のエンジンにおけるシリンダヘッドとシリンダカバーとのシール構造に限らず、一対の部材を接合してその接触面をシールし、締結部材で固定する任意の構造等においても存在する。
特開2006−183788号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、締結部材の必要本数の増加を抑え、締結部材の間における接触面の面圧低下を防いで確実にシールをすることができるシール構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、互いに接触する接触面を有する第1部材及び第2部材と、前記第1部材及び前記第2部材を締結する複数の締結部材と、前記第1部材及び前記第2部材の前記接触面の少なくとも一方に設けられた溝部とを備え、前記溝部は、隣り合う2つの前記締結部材の間に亘って連続的に形成され、前記溝部の開口幅は、隣り合う2つの前記締結部材のそれぞれから前記締結部材の中間に向けて拡がっていることを特徴とするシール構造にある。
第1の態様では、溝部が設けられていない場合と比較して、第1部材と第2部材との面
圧が均等化され、シール性が向上している。また、溝部を設けることにより面圧の均等化
が実現されるので、従来のように2つの締結部材間を狭めて面圧を向上させる必要がない
。したがって、締結部材の本数を増やして面圧を確保する場合に比較して、コストや締結
部材を取り付ける工数を抑制することができる。
また、第1部材及び第2部材間の面圧分布をより確実に均等化することができる。
本発明の第の態様は、第の態様に記載するシール構造おいて、前記接触面のうち前記溝部よりも内側の内側接触面の面積は、前記接触面のうち前記溝部よりも外側の外側接触面の面積と等しいことを特徴とするシール構造にある。
の態様では、溝部の内側と外側とで面圧分布のばらつきを抑えられ、第1部材及び第2部材のシール性をより一層向上させることができる。
本発明の第の態様は、第の態様に記載するシール構造おいて、前記溝部の深さは、幅方向の外側から内側に向けて浅くなっており、前記溝部には、液体ガスケットが設けられていることを特徴とするシール構造にある。
の態様では、溝部内の液体ガスケットは、幅方向の中央付近において高い圧力で第1部材及び第2部材に接触することになるので、液体ガスケットによってシール性を一層向上させることができる。
本発明によれば、締結部材の必要本数の増加を抑え、締結部材の間における接触面の面圧低下を防いで確実にシールをすることができるシール構造が提供される。
車両用のエンジンの概略図である。 シリンダヘッドの一部を示す平面図である。 図2のA−A線断面図である。 図2のB−B線断面図である。 面圧分布を示すシリンダヘッドの一部を示す平面図である。 シリンダヘッドの一部を示す平面図である。 シリンダヘッドの一部を示す平面図である。 シリンダヘッドの一部を示す平面図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。なお、実施形態の説明は例示であり、本発明は以下の説明に限定されない。
〈実施形態1〉
本実施形態では、本発明のシール構造の一例として、シリンダヘッド及びシリンダヘッドカバーを備えるエンジンについて説明する。図1は車両用のエンジンの概略図であり、図2はシリンダヘッドの一部を示す平面図であり、図3は図2のA−A線断面図、図4は図2のB−B線断面図である。
エンジン1は、シリンダヘッド(図示せず)が一体化されたシリンダブロック2と、シリンダヘッドに取り付けられるシリンダヘッドカバー4とを備えている。シリンダヘッドは請求項の第1部材の一例であり、シリンダヘッドカバー4は請求項の第2部材の一例である。シリンダヘッド及びシリンダヘッドカバー4は何れも金属材料から形成されているが、特に材料に限定はない。
シリンダヘッドは、上部にヘッドフランジ部5を有し、シリンダヘッドカバー4は、下部にカバーフランジ部6を有している。これらのヘッドフランジ部5及びカバーフランジ部6は、互いに接触するように形成されている。ヘッドフランジ部5がカバーフランジ部6に接触する面を第1接触面7とする。また、カバーフランジ部6がヘッドフランジ部5に接触する面を第2接触面8とする。
ヘッドフランジ部5及びカバーフランジ部6は、第1接触面7及び第2接触面8が接触することで、シリンダヘッドとシリンダヘッドカバー4で囲まれた空間が密封されるようになっている。本実施形態では、ヘッドフランジ部5及びカバーフランジ部6は、略長方形状であるが、形状に特に限定はない。
ヘッドフランジ部5には、複数の第1貫通孔5aが設けられている。またカバーフランジ部6には、複数の第2貫通孔6aが設けられている。第1貫通孔5a及び第2貫通孔6aは連通して一本の貫通孔9となっている。この貫通孔9には一本のボルト10が挿通される。なお、貫通孔9の個数に特に限定はない。
ヘッドフランジ部5及びカバーフランジ部6は、第1接触面7及び第2接触面8が接触している。この状態で、ボルト10がカバーフランジ部6側から各貫通孔9に挿通されている。そして、ヘッドフランジ部5側からナット11が各ボルト10に締め付けられている。このような締結部材の一例である複数のボルト10及びナット11が適宜間隔を空けて配置されており、各ボルト10による軸力(締め付け力)により、シリンダヘッド及びシリンダヘッドカバー4が締結(固定)されている。
互いに接触する第1接触面7及び第2接触面8のうち少なくとも一方には、隣り合う2つのボルト10の間に溝部20が設けられている。本実施形態では、ヘッドフランジ部5の第1接触面7に溝部20が設けられている。もちろん、第2接触面8に溝部20が設けられていてもよいし、第1接触面7及び第2接触面8の双方に互いに対向するように溝部20を設けてもよい。
また、溝部20は、隣り合う2つのボルト10の間に亘って連続的に形成されている。すなわち、溝部20は2つのボルト10の間に亘って切れ目なく設けられており、溝部20の両端は、図2の平面視においてほぼボルト10に接触する位置となっている。
溝部20の開口幅をdとする。開口幅dは、図2の平面視において各ボルト10の中心を通る線(中心線と称する。図2ではA−A線が中心線に相当する。)に直角な方向の幅である。この開口幅dは、隣り合う2つのボルト10のそれぞれから、2つのボルト10の中間Pに向い拡がっている。したがって、溝部20の開口形状はほぼ菱形状となっている。
また、第1接触面7のうち溝部20によって分けられた2つの領域を内側接触面7a、外側接触面7bとする。図2のハッチは内側接触面7a及び外側接触面7bを示している。
具体的には、内側接触面7aは、第1接触面7のうち、上述した中心線に直角であり、各ボルト10の中心を通る直線S及び直線Tの間であり、かつ溝部20よりも内側の領域である。溝部20より内側は、シリンダヘッド及びシリンダヘッドカバー4とで区画された内部空間側を意味している。
外側接触面7bは、第1接触面7のうち、直線S及び直線Tの間であり、かつ溝部20よりも外側の領域である。溝部20より外側は、シリンダヘッド及びシリンダヘッドカバー4の外側を意味している。
溝部20は、内側接触面7aの面積と外側接触面7bの面積とが等しくなるように、形成されている。
また、溝部20の深さは、図4に示すように、幅方向の外側から内側に向けて浅くなっている。すなわち、溝部20の中央が浅く、両側が深くなっている。このような溝部20には、液体ガスケット30が充填されている。
液体ガスケット30は、第1接触面7及び第2接触面8に液体の状態で塗布され、その後の加熱や空気中の水分の吸収により硬化して弾性体となる材料である。具体的には、液体ガスケット30としてはシリコーンを主成分とするもの等が挙げられる。
以上に説明した構成のエンジン1における作用効果について説明する。
ここで、仮に第1接触面7に溝部20が設けられていないとする。また、第1接触面7と第2接触面8との接触面積をR、軸力をFとすると、第1接触面7と第2接触面8との面圧YはF/Rである。上述したように、隣り合う2つのボルト10は適宜間隔を空けて配置されているため、軸力は、ボルト10から遠ざかるほど小さくなり、二つのボルト10の中間Pで最も低くなる。したがって、面圧についてもボルト10近傍が最も高く、中間Pでもっとも低くなり、均等な面圧分布とはならない。
図5を用いて詳細に説明する。図5は、面圧分布を示すシリンダヘッドの一部を示す平面図である。図5(a)の各弧F1、F2、F3は、左側のボルト10による軸力が等しい位置を示している。軸力が等しい位置は、ボルト10の中心から弧状に分布する。左側のボルト10から遠くなるほど軸力が低下するので、F1>F2>F3という関係にある。一方、各弧F1、F2、F3を含む微小な領域をR1、R2、R3とし、これらはほぼ同じ面積とする。
したがって、それらの領域R1〜R3の単位面積当たりの面圧Y1、Y2、Y3は、F1/R1、F2/R2、F3/R3となり、Y1>Y2>Y3という関係にある。つまり、溝部20が設けられていない場合では、面圧は軸力の分布がそのまま反映され、均等ではない。
一方、図5(b)に示すように、本実施形態においては、第1接触面7に溝部20が設けられ、開口幅dがボルト10近傍で最も狭く、中間Pに向かうほど幅が広くなっている。換言すれば、第1接触面7と第2接触面8との接触面積は、ボルト10近傍で広く、中間Pに向かうほど狭くなっている。
具体的には、図5(a)の領域R1は図5(b)では溝部20で分断され、少なくともR1の面積より小さい。R2、R3についても同様である。この分断された領域の面積をそれぞれR1’、R2’、R3’とする。これらは、中間Pに近いほど、接触面積が狭くなっているので、R1’>R2’>R3’という関係にある。
その関係を満たすように、領域R1’、R2’、R3’の面積を適宜調整することで、軸力がF1>F2>F3という関係であっても、面圧をY1=Y2=Y3とすることができる。もしくはY1、Y2、Y3のばらつきを、溝部20が設けられていない場合よりも小さくすることができる。
上述した領域R1’、R2’、R3’の面積の調整は、溝部20の形状を調整することと同じである。特に本実施形態の溝部20は、ボルト10の間に亘り連続的に形成され、開口幅dもボルト10から中間Pに向けて徐々に拡張している。このような形状の溝部20は、上述したような面圧を等しくし易い形状である。換言すれば、そのような溝部20の形状を採用することで、面圧分布をより確実に均等化することができる。
このように本実施形態に係るエンジン1では、溝部20が設けられていない場合と比較して、ヘッドフランジ部5とカバーフランジ部6との面圧が均等化され、シール性が向上している。
また、本実施形態のエンジン1では、溝部20を設けることにより面圧の均等化が実現されるので、従来のように2つのボルト10の間を狭めて面圧を向上させる必要がない。したがって、ボルト10の本数が増やして面圧を確保する場合に比較して、コストやボルト10を取り付ける工数を抑制することができる。
なお、隣り合う2つのボルト10を一組としたとき、全ての組についてボルト10の間に溝部20を設けてもよいし、任意の組についてボルト10の間に溝部20を設けてもよい。少なくとも1つの組についてボルト10の間に溝部20が設けられていればよい。全ての組についてボルト10の間に溝部20が設けられていることが好ましい。全ての組についてボルト10の間に溝部20が設けられていることで、ヘッドフランジ部5及びカバーフランジ部6の全周に亘って面圧を均等化し、シール性を向上させることができるからである。
なお、溝部20は、隣り合う2つのボルト10間に亘って連続し、開口幅dがボルト10近傍から中間Pに向けて拡がる形状であったが、このような態様に限定されない。溝部20は、開口形状に限定はなく、2つのボルト10の間に設けられていればよい。例えば、2つのボルト10から所定の間隔を空けた中間Pの近傍に任意の形状の溝部20を設けてもよい。2つのボルト10間において軸力が低下しても、その間の溝部20により接触面積は縮小するので面圧の低下を抑制できる。これにより、面圧を均等化し、シール性を向上させることができる。
また、溝部20は隣り合う2つのボルト10間に1つである必要はなく、複数個あってもよい。この場合、特に図示しないが、2つのボルト10間に亘って連続し、開口幅dが中間Pに向けて徐々に拡がった溝部20を、適宜分断して複数の溝部とすることが好ましい。このような複数の溝部であれば、上述した溝部20とほぼ同等の作用効果を奏する。
また、第1接触面7においては、内側接触面7aの面積と外側接触面7bの面積とは同面積とした。これにより、内側接触面7aにおける面圧分布と、外側接触面7bにおける面圧分布は、ほぼ等しくなる。これにより、溝部20の内側と外側とで面圧分布のばらつきを抑えられ、ヘッドフランジ部5及びカバーフランジ部6のシール性をより一層向上させることができる。
なお、内側接触面7aの面積と外側接触面7bの面積とは同面積である必要はなく、異なっていてもよい。例えば、内側接触面7aの面積を外側接触面7bの面積よりも狭くしてもよい。これにより、内側接触面7aを外側接触面7bよりも高い面圧とすることができる。もちろん、内側接触面7aの面積を外側接触面7bの面積より広くしてもよい。
また、図3に示すように、溝部20には、液体ガスケット30が充填されている。この液体ガスケット30は、溝部20内に液状の状態で塗布される。そして完全に固体に硬化する前に、第1接触面7及び第2接触面8を接触させ、ボルト10により締結され、その後、固体に硬化したものである。
一方、溝部20は、幅方向において中央が浅く、両側が深くなるように底部に傾斜が設けられている。このため、液体ガスケット30は、幅方向の中央が両側よりも高い圧力が掛かった状態で硬化する。
このように、溝部20内の液体ガスケット30は、幅方向の中央付近において高い圧力でヘッドフランジ部5及びカバーフランジ部6に接触することになるので、液体ガスケット30によってシール性が一層向上する。
特に速乾性の液体ガスケット30を用いた場合に、上述したような液体ガスケット30の中央付近を高い圧力にすることができる。もちろん、速乾性ではない液体ガスケット30を用いた場合でも液体ガスケット30によるシール性の向上は可能である。硬化速度が遅い液体ガスケット30を用いる場合、溝部20に液体ガスケット30を塗布し、第1接触面7及び第2接触面8を接触させ、ボルト10により締結すると、液体ガスケット30はほぼ液体であるので均等な圧力分布となる。この状態で硬化した液体ガスケット30には、溝部20内に閉じ込められることになるのでポンピング作用により反発力が生じる。この反発力により、液体ガスケット30の溝部20及び第2接触面8への面圧を向上させることができる。
〈実施形態2〉
実施形態1においては、2つのボルト10の間は、直線状であったがこのような態様に限定されない。曲線や弧状であっても本発明を適用することができる。図6〜図8は、変形例に係るエンジンのシリンダヘッド(ヘッドフランジ部)の一部を示す平面図である。ここでは、シリンダヘッドのヘッドフランジ部5が平面視で弧状となっている場合について説明する。
図6に示すように、ヘッドフランジ部5は、比較的半径の小さな弧状となっており、所定の間隔を空けてボルト10が締結されている。このようなヘッドフランジ部5の第1接触面7には、三角形状の溝部20Aが設けられている。
隣り合う2つのボルト10の互いに最も距離が近い頂点同士を結んだ直線をLとする。半径が小さな弧状のヘッドフランジ部5においては、直線Lを最長辺とする三角形状(二等辺三角形)に開口した溝部20Aとする。また、溝部20Aの開口幅dは、2つのボルト10の中心を通る円弧Uに直角な方向における幅とする。さらに、円弧Uにおけるボルト10の中間をPとする。
このように三角形状に開口した溝部20Aは、隣り合うボルト10に亘って連続に設けられている。すなわち、溝部20Aの両端は各ボルト10にほぼ接触している。また、開口幅dは、各ボルト10側から中間Pに向かうにつれて徐々に拡がっている。換言すれば、溝部20Aにより、2つのボルト10間の接触面積が中間Pに向かうにつれて連続的に狭くなっている。したがって実施形態1及び図5で説明したのと同様に、溝部20Aによりボルト10間の面圧分布を均等化することができる。
また、第1接触面7のうち溝部20Aによって分けられた2つの領域を内側接触面7aと、外側接触面7bとする。図6のハッチは内側接触面7a及び外側接触面7bの概略位置を示している。
具体的には、内側接触面7aは、第1接触面7のうち、円弧Uに直角であり、各ボルト10の中心を通る直線S及び直線Tの間であり、かつ溝部20Aよりも内側の領域である。溝部20より内側は、円弧Uの中心側を意味している。
外側接触面7bは、第1接触面7のうち、円弧Uに直角であり、直線S及び直線Tの間であり、かつ溝部20Aよりも外側の領域である。溝部20より外側は、円弧Uの中心とは反対側を意味している。
溝部20Aは、内側接触面7aの面積と外側接触面7bの面積とが等しくなるように、形成されている。これにより、実施形態1と同様の作用効果を奏する。もちろん、内側接触面7aと外側接触面7bの面積は等しくなくてもよい。
図7に示すように、ヘッドフランジ部5は、図6よりも半径が長い弧状となっており、所定の間隔を空けてボルト10が締結されている。このようなヘッドフランジ部5の第1接触面7には、台形状の溝部20Bが設けられている。台形状の点をそれぞれA,B、C、Dとする。線分ABと線分CDとは平行とする。
このように三角形状に開口した溝部20Bは、隣り合うボルト10に亘って連続に設けられている。また、開口幅dは、各ボルト10側から中間Pに向けて徐々に拡がっているか、拡がった幅が維持されている。換言すれば、溝部20Bにより、2つのボルト10間の接触面積が中間Pに向かうにつれて連続的に狭くなっているか、狭くなった接触面積が維持されている。したがって、実施形態1及び図5と同様に、溝部20Bによりボルト10間の面圧分布を均等化することができる。なお、内側接触面7aと外側接触面7bについては、図6と同様であるので説明は省略する。
図8に示すように、ヘッドフランジ部5は、図7よりも半径が長い弧状となっており、所定の間隔を空けてボルト10が締結されている。このようなヘッドフランジ部5の第1接触面7には、六角形の溝部20Cが設けられている。六角形の点をそれぞれA,B、C,D,E,Fとする。線分ABと線分DEとは平行とする。
溝部20Cは、隣り合う2つのボルト10の最も近い頂点を結んだ直線が内側の円弧Vに交差してしまう場合に用いることが好ましい。換言すれば、溝部20Cは、内側の円弧Vに交差しないように、点D、点Eで六角形の内側に窪ませた六角形の開口形状を有しいている。
このように六角形状に開口した溝部20Cは、隣り合うボルト10に亘って連続に設けられている。また、開口幅dは、各ボルト10側から中間Pに向けて徐々に拡がっているか、拡がった幅が維持されている。換言すれば、溝部20Cにより、二つのボルト10間の接触面積が中間Pに向かうにつれて連続的に狭くなっているか、狭くなった接触面積が維持されている。したがって、実施形態1及び図5と同様に、溝部20Cによりボルト10間の面圧分布を均等化することができる。なお、内側接触面7aと外側接触面7bについては、図6と同様であるので説明は省略する。
〈他の実施形態〉
以上、本発明の一実施形態について説明したが、勿論、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
実施形態1及び実施形態2では、溝部20、溝部20A、溝部20B、溝部20Cは、菱形、三角形、台形、六角形の形状であったが、これらの形状に限定されず、任意の開口形状を採用することができる。
実施形態1では、溝部20の深さは中央が浅くなるように傾斜が設けられていたが、このような態様に限定されない。平坦な底部を有する溝部20であってもよい。
実施形態1では、溝部20内に液体ガスケット30が設けられていたが、これに限定されず、液体ガスケット30を用いなくてもよい。
また、実施形態1及び実施形態2では、シール構造の一例として、シリンダヘッド及びシリンダヘッドカバー4を備える車両のエンジン1を例に取り説明したが、これに限定されない。二部材を接合し、それらの間にシールを設け、締結部材で締結する構造に広く適用できる。例えば、車両に搭載されるトランスミッション装置やデファレンシャル装置のケースの結合面等が挙げられる。
本発明は、自動車の産業分野の他、締結部材で締結される二部材の接合体からなり、それらの間がシールされた装置を製造、使用する産業分野において利用することができる。
1…エンジン(シール構造)、2…シリンダブロック(第1部材)、4…シリンダヘッドカバー(第2部材)、5…ヘッドフランジ部、6…カバーフランジ部、7…第1接触面、7a…内側接触面、7b…外側接触面、8…第2接触面、10…ボルト(締結部材)、11…ナット(締結部材)、20、20A、20B、20C…溝部、30…液体ガスケット

Claims (3)

  1. 互いに接触する接触面を有する第1部材及び第2部材と、
    前記第1部材及び前記第2部材を締結する複数の締結部材と、
    前記第1部材及び前記第2部材の前記接触面の少なくとも一方に設けられた溝部とを備え、
    前記溝部は、隣り合う2つの前記締結部材の間に亘って連続的に形成され、
    前記溝部の開口幅は、隣り合う2つの前記締結部材のそれぞれから前記締結部材の中間に向けて拡がっている
    ことを特徴とするシール構造。
  2. 請求項に記載するシール構造おいて、
    前記接触面のうち前記溝部よりも内側の内側接触面の面積は、前記接触面のうち前記溝部よりも外側の外側接触面の面積と等しい
    ことを特徴とするシール構造。
  3. 請求項に記載するシール構造おいて、
    前記溝部の深さは、幅方向の外側から内側に向けて浅くなっており、
    前記溝部には、液体ガスケットが設けられている
    ことを特徴とするシール構造。
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