JP6666220B2 - 圧力センサ - Google Patents

圧力センサ Download PDF

Info

Publication number
JP6666220B2
JP6666220B2 JP2016176103A JP2016176103A JP6666220B2 JP 6666220 B2 JP6666220 B2 JP 6666220B2 JP 2016176103 A JP2016176103 A JP 2016176103A JP 2016176103 A JP2016176103 A JP 2016176103A JP 6666220 B2 JP6666220 B2 JP 6666220B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure sensor
temperature
heat generating
rear end
electric resistance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2016176103A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018040741A (ja
Inventor
昌洋 川勝
昌洋 川勝
健次朗 西雪
健次朗 西雪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2016176103A priority Critical patent/JP6666220B2/ja
Publication of JP2018040741A publication Critical patent/JP2018040741A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6666220B2 publication Critical patent/JP6666220B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Fluid Pressure (AREA)

Description

本開示は、圧力センサに関する。
内燃機関の燃焼圧を測定する圧力センサが知られている(特許文献1)。圧力センサは、発熱機能を兼ね備えることによって、内燃機関としてのディーゼルエンジンの始動を助ける補助熱源としても機能することができる。上記の発熱機能は、内蔵されたヒータへの通電によって実現される。
特開2016−48234号公報
上記のようにヒータに通電すると、磁場が発生する。一方で、圧力センサは、圧力の測定結果を電気信号として出力する。このため、磁場が発生すると、圧力センサの出力が影響を受け、圧力の測定結果に誤差が生じる虞がある。本開示は、上記を踏まえ、圧力の測定誤差の低減を解決課題とする。
本開示は、上記課題を解決するためのものであり、以下の形態として実現できる。
本開示の一形態は、軸線方向に延びる略筒状のハウジングと;自身の一部が前記ハウジング内に配置され、先端部が前記ハウジングの先端から突出し、前記軸線方向に沿って移動可能な棒状のヒータ部と;前記ハウジング内に設けられ、内燃機関の燃焼圧を測定するために、前記軸線方向に沿った前記ヒータ部の移動量に応じた信号を出力する出力部と;前記ヒータ部に電気的に接続され、自身の一部が前記ハウジング内に配置された通電ラインと、を備え;前記ヒータ部は、自身の内部に配置された発熱部への通電によって発熱し;前記発熱部は、先端発熱部と、前記先端発熱部の後端に接続された後端発熱部と、を備える圧力センサであって;前記ヒータ部の外表面の部位であって、前記軸線方向の位置として前記先端発熱部の後端よりも先端側に位置する特定部位の温度が1200℃の場合における前記発熱部の電気抵抗値は、0.73Ω以上であり;前記特定部位の温度が20℃の場合における前記先端発熱部の電気抵抗値に対する、前記特定部位の温度が1200℃の場合における前記先端発熱部の電気抵抗値の比である抵抗比R1は、前記特定部位の温度が20℃の場合における前記後端発熱部の電気抵抗値に対する、前記特定部位の温度が1200℃の場合における前記後端発熱部の電気抵抗値の比である抵抗比R2よりも大きいことを特徴とする圧力センサである。
この形態によれば、圧力の測定誤差が低減される。特定部位の温度が1200℃の場合における発熱部の電気抵抗値が0.73Ω以上であることによって、特定部位の温度が1200℃の場合に電流値が大きくなり過ぎるのが抑制される。このため、発生する磁場を弱めることができ、ひいては出力部によって出力される信号が示す圧力値(以下、出力値という)の誤差が低減される。さらに、抵抗比R1が抵抗比R2よりも大きいことによって、特定部位の温度が1200℃の場合において、後端発熱部よりも、特定部位に近い先端発熱部の方が発熱量が多くなる。このため、小さい電流値で特定部位を急速に昇温させることができ、ひいては出力部による出力値の誤差が低減される。
上記形態において、前記特定部位の温度が1200℃の場合における前記発熱部の電気抵抗値は、0.91Ω以下であってもよい。この形態によれば、特定部位の温度を1200℃に昇温させやすくなる。
上記形態において、前記先端発熱部の組成は、タングステンとモリブデンとの少なくとも1つを含み、タングステンの質量%とモリブデンの質量%との合計値が50%よりも大きくてもよい。この形態によれば、先端発熱部の高温耐久性が向上する。
上記形態において、前記出力部は、前記移動量に応じて変形する磁性体のダイアフラムを備え、前記ダイアフラムの変形に応じた信号を出力してもよい。この形態の場合、ダイアフラムが磁性体であることによって、ダイアフラムが磁場から力を受ける。ダイアフラムが力を受けると、出力値に影響を及ぼすので、ダイアフラムが磁性体であることは、出力値の誤差の原因になり得る。この形態によれば、ダイアフラムの材質が磁性体である場合においても、上記形態によって磁場が弱められているので、測定誤差を低減できる。
上記形態において、前記出力部は、前記移動量に応じた信号を出力する2つの素子を備え;前記通電ラインは、前記2つの素子を結ぶ仮想線を含む前記軸線方向に垂直な切断面において、前記仮想線の方向と異なる長手方向を有してもよい。この形態によれば、通電ラインの長手方向が上記の仮想線の方向と一致する場合に比べ、通電ラインを流れる電流から、2つの素子それぞれまでの距離が長くなる。この結果、2つの素子それぞれの位置における磁場が弱くなる。ひいては、出力部による出力値の誤差を低減できる。
本開示は、上記以外の種々の形態で実現できる。例えば、圧力センサの部品としての発熱部の形態で実現できる。
圧力センサの断面図。 出力部の近傍を拡大した断面図。 図2に示された3−3断面図。 出力オフセット値と電流値との関係を示すグラフ。 特定部位の温度と電流値との関係を示すグラフ。
実施形態1を説明する。図1は、圧力センサ100の断面図である。図1における圧力センサ100の軸線Oの下方を圧力センサ100の先端側と定義し、上方を後端側と定義する。圧力センサ100の軸線Oに沿った方向を軸線方向ODと定義する。
図1に示すように、圧力センサ100は、主体金具110及びキャップ部120を有する筒状のハウジング130と、保護筒140と、端子バネ144と、端子金具146と、コネクタ部材148と、ヒータ部150と、出力部160と、を備える。
図2は、出力部160の近傍を拡大した断面図である。以下、図1及び図2を参照して説明する。
ハウジング130を構成する主体金具110は、炭素鋼やステンレス鋼によって形成された略円筒状の金属部材である。主体金具110の後端近傍には、圧力センサ100をディーゼルエンジンのシリンダヘッドに固定するためのネジ部114が形成されている。ネジ部114には、ネジ溝(図示せず)が形成されており、このネジ溝がシリンダヘッド(図示せず)のプラグ取り付け穴に螺合することによって、圧力センサ100がディーゼルエンジンに固定される。
保護筒140は、金属製であり、導電性を有する。本実施形態における保護筒140の材質は、ステンレス鋼(例えば、SUS410、SUS630など)である。保護筒140は、軸線方向ODに沿って延びる円筒形状をなす。保護筒140は、ハウジング130の後端部に接合されている。保護筒140の内側には、コネクタ部材148を介して端子金具146が保持されている。保護筒140の後端部には、ディーゼルエンジンに対する圧力センサ100の固定および取り外しに用いられる工具(図示せず)が係合可能な工具係合部142が形成されている。
コネクタ部材148は、電気絶縁性を有する。本実施形態におけるコネクタ部材148の材質は、絶縁樹脂である。コネクタ部材148は、円筒形状をなす。コネクタ部材148の内側には、端子金具146が固定されている。
端子バネ144は、金属製であり、導電性を有する。本実施形態における端子バネ144の材質は、例えば、銅合金などである。端子バネ144は、中軸170と端子金具146との間を機械的および電気的に接続すると共に、ヒータ部150の変位に伴う中軸170の変位を吸収する。本実施形態における端子バネ144は、湾曲した板バネである。
端子金具146は、金属製であり、導電性を有する。本実施形態における端子金具146の材質は、例えば、銅合金などである。
主体金具110の先端には、キャップ部120が配置されている。キャップ部120は、炭素鋼やステンレス鋼によって形成された環状の金属部材である。キャップ部120の後端側には、厚さが主体金具110の先端側部位の厚さよりも薄く、外径が主体金具110とほぼ同径の円筒部122が形成される。キャップ部120の先端側には、外径が先端に向かって縮径するテーパ部124が形成される。
ヒータ部150は、その先端が突出した状態でハウジング130の内部に配置されており、シース管152と先端側コイル154と後端側コイル151と絶縁粉末155とを備えている。シース管152は、軸線方向ODに沿って延びた筒状の部材であり、先端が半球状に閉塞し、後端が主体金具110内において開口している。シース管152は、耐熱・耐食性に優れたステンレス鋼等によって形成されている。
先端側コイル154及び後端側コイル151は何れも、通電によって抵抗発熱する巻線型抵抗であり、シース管152の先端側内部に保持されている。ヒータ部150には、金属製の棒状部材である中軸170が挿入されており、後端側コイル151の後端は、中軸170の先端に固定される。先端側コイル154の先端は、シース管152の先端に固定される。先端側コイル154及び後端側コイル151には、端子金具146、端子バネ144および中軸170を通じて、外部から電力が供給される。このように中軸170は、通電ラインとして機能する。シース管152内には、先端側コイル154や後端側コイル151との隙間に、耐熱性を有する酸化マグネシウム等の絶縁粉末155が充填されている。
先端側コイル154の主成分は、タングステンである。具体的には、先端側コイル154の組成の99質量%以上をタングステンが占める。先端側コイル154の主成分がタングステンであることによって、先端側コイル154の高温耐久性が向上する。なお、後端側コイル151は、鉄−クロム−アルミニウム合金で形成される。
本実施形態においては、先端側コイル154及び後端側コイル151の電気抵抗値について、特定部位の温度を基準にし、後述するように設計されている。この特定部位とは、シース管152の外表面の部位であって、ヒータ部150の先端から後端側に2mm離れた部位である。この2mmとは、軸線方向ODに沿った距離である。先端側コイル154の或る部位は、軸線方向ODについて特定部位と同じ位置にある。このため、特定部位の温度は、先端側コイル154の温度に強い影響を受ける。以下、温度について述べる場合は、特定部位の温度について述べている。
本実施形態では、抵抗比R1が抵抗比R2よりも大きくなるように、先端側コイル154及び後端側コイル151が形成されている。抵抗比R1,R2は、次のように定義される。
R1=R1200(先)/R20(先)
R2=R1200(後)/R20(後)
抵抗値R1200(先)は、1200℃の場合における先端側コイル154の電気抵抗値である。抵抗値R20(先)は、20℃の場合における先端側コイル154の電気抵抗値である。抵抗値R1200(後)は、1200℃の場合における後端側コイル151の電気抵抗値である。抵抗値R20(後)は、20℃の場合における後端側コイル151の電気抵抗値である。
抵抗比R1>抵抗比R2であることによって、1200℃の場合は20℃の場合に比べて、先端側コイル154に発熱が集中する。このため、小さな電流値で昇温が可能になる。
シース管152の開口された後端と中軸170との間には、絶縁粉末155をシース管152内に密封するためのシール部材156が挿入されている。シース管152には、スウェージング加工が施されている。スウェージング加工によって、内部に充填された絶縁粉末155が緻密になり、熱伝導効率が向上する。ヒータ部150の後端側は、主体金具110内に配置される。ヒータ部150の先端側は、キャップ部120の開口部125から軸線方向ODの先端側に向かって突出するように配置される。
ハウジング130内には、ヒータ部150よりも後端側に配置された環状の出力部160と、出力部160をハウジング130内に固定するためのセンサ固定部材132と、ヒータ部150の軸線方向ODに沿った変位を出力部160に伝達するための伝達スリーブ134と、ヒータ部150の外周をハウジング130の内部に連結するための可変部材180とが設けられている。
センサ固定部材132は、ステンレス鋼等によって形成された略円筒形状の部材である。センサ固定部材132は、主体金具110の内周に沿って配置されており、その先端部には、鍔状のフランジ部133が形成されている。フランジ部133は、主体金具110の先端面に溶接されている。センサ固定部材132の後端には、出力部160の外周部が溶接されている。センサ固定部材132は、出力部160をハウジング130内の中央部付近に固定する。
伝達スリーブ134は、ステンレス鋼等によって形成された略円筒状の部材である。伝達スリーブ134は、センサ固定部材132とヒータ部150との間に配置されている。伝達スリーブ134の先端は、センサ固定部材132のフランジ部133が形成されている位置付近において、ヒータ部150の外周に溶接されている。一方、伝達スリーブ134の後端は、環状の出力部160の内周部に溶接されている。ヒータ部150の軸線方向ODに沿った変位は、伝達スリーブ134によって出力部160の内周部に伝達される。
可変部材180は、弾性を有する略筒状の部材である。可変部材180は、ステンレス鋼やニッケル合金等を素材とした深絞り加工によって形成されている。可変部材180の素材は、インコネル718(INCONELは登録商標)である。可変部材180は、全体がハウジング130内に配置され、その後端部が、センサ固定部材132の先端部に溶接され、その先端部が、ヒータ部150(シース管152)の外周に溶接されている。ヒータ部150は、可変部材180によってハウジング130に連結されるとともに、可変部材180の弾性変形によって、軸線方向ODに沿った変位が許容されている。可変部材180は、ヒータ部150とハウジング130とを連結することで、主体金具110内の気密性を確保する役割も果たす。可変部材180の構造の詳細については後述する。
出力部160は、ハウジング130の内部のうち、ヒータ部150および可変部材180よりも後端側に配置されており、中軸170が通る開口部161が中央に設けられた環状のダイアフラム162と、ダイアフラム162の上面(後端側の面)に接合されたピエゾ抵抗素子164とを備えている。ピエゾ抵抗素子164は、第1素子164aと、第2素子164bとから構成される。
ダイアフラム162は、例えば、ステンレス鋼によって形成されている。このため、ダイアフラム162は磁性体であり、強磁性体である。
ピエゾ抵抗素子164には、ハウジング130内の所定の部位に設けられた集積回路(図示せず)が電気的に接続されている。先述したように、ダイアフラム162の内周には、ヒータ部150に接続された伝達スリーブ134の後端が接合されている。そのため、燃焼室内の圧力(燃焼圧)を受けてヒータ部150が軸線方向ODに沿って変位すると、伝達スリーブ134によって、その変位がダイアフラム162に伝達され、ダイアフラム162が変形する。このため、ダイアフラム162は、ヒータ部150の移動量に応じて変形する。
集積回路は、ダイアフラム162の変形量に応じた電気信号を出力する。つまり、出力部160は、ヒータ部150の移動量に応じた電気信号を出力する。このため、この電気信号から、燃焼圧の値を検出することができる。以下、電気信号から検出される燃焼圧の値を検出値という。出力された電気信号は、主体金具110の後端に挿入された配線を通じて外部のECU等に入力される。
図3は、図2に示された3−3断面図である。図3は、軸線方向ODに垂直な切断面を示す。中軸170の断面形状には、図3に示すように、長手方向Nが定義される。本実施形態における長手方向Nは、短手方向と直交する方向として定義される。短手方向は、断面形状における重心を通り、且つ、最も短い距離で断面を二分する線分の方向として定義される。短手方向は、後述する仮想線Kに一致するので、図3には明示されていない。図3に示す中軸170の断面形状の重心は、長手方向Nと仮想線Kとの交点である。
仮想線Kは、第1素子164aと第2素子164bとを結ぶ線として定義される。より具体的には、仮想線Kは、第1素子164aの外表面と、第2素子164bの外表面とを最短距離で結ぶ線の方向として定義される。
図3に示すように、長手方向Nは、仮想線Kと異なる方向である。より具体的には、長手方向Nは、仮想線Kと直交する。このように、長手方向Nと仮想線Kとが異なる方向であることによって、長手方向Nと仮想線Kとが同じ方向である場合に比べ、第1素子164a及び第2素子164bの位置における磁場の強度を弱くすることができる。そして、長手方向Nが仮想線Kとが直交することによって、長手方向Nと仮想線Kとが直交しない場合に比べ、上記の強度を更に弱くすることができる。
上記のように、第1素子164a及び第2素子164bの位置における磁場の強度が弱くなると、第1素子164a及び第2素子164b内の集積回路が磁場に影響されにくくなり、より正確な検出値を示す電気信号が出力される。
図4は、出力オフセット値(バール)と電流値(A)との関係を示すグラフである。グラフ中にプロットされた四角は、実測値である。
この実験においては、400℃から1200℃へ2秒で昇温させるように圧力センサ100への通電を制御した。この通電の制御は、通電時間のデューティ比を制御することによって実現した。通電がONの際における印加電圧は、11Vであった。実験において測定された電流値は、デューティ制御におけるONの時間において流れる電流値である。
出力オフセット値とは、通電がOFFからONに切り替わるタイミング、及びONからOFFに切り替わるタイミングにおいて、出力値がどれだけ変動したかを示す値である。
先述したように、ピエゾ抵抗素子164による出力信号によって示される燃焼圧の値は、磁場の強度に影響される。磁場の強度は、中軸170を流れる電流値と正の相関がある。このため、図4に示すように、出力オフセット値と電流値とには強い正の相関がある。
出力オフセット値は、0.3バール以下が好ましい。実測値を直線で近似することによって、出力オフセット値が0.3バール以下になる電流値を予測できる。その電流値は、14.7A以下であり、小数点以下を四捨五入すると15A以下である。
印加電圧である11Vを15Aで除算すると0.73Ωになる。従って、圧力センサ100の電気抵抗値は、0.73Ω以上が好ましい。圧力センサ100の電気抵抗値は、後端側コイル151の電気抵抗値と先端側コイル154の電気抵抗値との和(以下、この値を「発熱部の電気抵抗値」という)とほぼ等しい。このため、発熱部の電気抵抗値は、0.73Ω以上が好ましい。
なお、電流値が小さければ小さいほど、出力オフセット値が小さくなるのは、電流に伴って発生する磁場が弱くなるからである。磁場が弱くなると出力オフセット値が小さくなるのは、先述したように集積回路が受ける影響が小さくなるのに加え、ダイアフラム162が受ける影響が小さくなるからである。ダイアフラム162は磁性体であるため、磁場から力を受けて変形する。ダイアフラム162が燃焼圧以外の要因で変形すると、検出値にノイズが含まれることになる。
また、15Aという小さな電流値で1200℃に到達するのは、先述したように、抵抗比R1>抵抗比R2であることが寄与している。
図5は、温度(℃)と電流値(A)との関係を示すグラフである。実験サンプルとして7つの圧力センサ100を用意した。各実験サンプルについて、直流電流を流し、約1050℃、約1150℃及び約1250℃で安定した状態における温度と電流値とを計測した。この実験における温度の制御は、電圧値の調整によって実現した。
図5に示すように、温度(℃)と電流値(A)とには強い正の相関がある。実測値を直線で近似することによって、1200℃における電流値を予測できる。その電流値は、約6.404Aである。一方で、この実験において印加した電圧の平均値は、5.857Vであった。このため、1200℃における圧力センサ100の電気抵抗値は、0.9146Ωであり、0.91Ωである。つまり、1200℃における発熱部の電気抵抗値は、0.91Ωである。この電気抵抗値よりも大きくなると、1200℃に到達しづらくなると考えられる。よって、1200℃の場合における発熱部の電気抵抗値は、0.91Ω以下が好ましい。
以上に説明した実施形態によれば、1200℃に昇温させるような使われ方をしても、圧力の測定誤差が抑制されると共に、高温耐久性を向上させることができる。
本開示は、本明細書の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現できる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、先述の課題の一部又は全部を解決するために、或いは、先述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせができる。その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除できる。例えば、以下のものが例示される。
ヒータ部の形状は、コイルでなくてもよく、通電によって1200℃に昇温するような電気抵抗値を有していればよい。
1200℃の場合における発熱部の電気抵抗値は、0.91Ωより大きくてもよい。
先端側コイル154の組成は、タングステンとモリブデンとの少なくとも1つを含んでもよいし、何れも含まなくてもよい。タングステンとモリブデンとの少なくとも1つを含む場合、先端側コイル154の高温耐久性のため、タングステンの質量%とモリブデンの質量%との合計値が50%よりも大きいことが好ましい。
ダイアフラムの材質は、常磁性体でもよい。例えば、SUS304などのオーステナイト系の金属組織の材料でもよい。
長手方向Nは、仮想線Kの方向と直交していなくてもよいし、一致していてもよい。
100…圧力センサ
110…主体金具
114…ネジ部
120…キャップ部
122…円筒部
124…テーパ部
125…開口部
130…ハウジング
132…センサ固定部材
133…フランジ部
134…伝達スリーブ
140…保護筒
142…工具係合部
144…端子バネ
146…端子金具
148…コネクタ部材
150…ヒータ部
151…後端側コイル
152…シース管
154…先端側コイル
155…絶縁粉末
156…シール部材
160…出力部
161…開口部
162…ダイアフラム
164…ピエゾ抵抗素子
164a…第1素子
164b…第2素子
170…中軸
180…可変部材
K…仮想線
N…長手方向
O…軸線

Claims (5)

  1. 軸線方向に延びる略筒状のハウジングと、
    自身の一部が前記ハウジング内に配置され、先端部が前記ハウジングの先端から突出し、前記軸線方向に沿って移動可能な棒状のヒータ部と、
    前記ハウジング内に設けられ、内燃機関の燃焼圧を測定するために、前記軸線方向に沿った前記ヒータ部の移動量に応じた信号を出力する出力部と、
    前記ヒータ部に電気的に接続され、自身の一部が前記ハウジング内に配置された通電ラインと、を備え、
    前記ヒータ部は、自身の内部に配置された発熱部への通電によって発熱し、
    前記発熱部は、先端発熱部と、前記先端発熱部の後端に接続された後端発熱部と、を備える
    圧力センサであって、
    前記ヒータ部の外表面の部位であって、前記軸線方向の位置として前記先端発熱部の後端よりも先端側に位置する特定部位の温度が1200℃の場合における前記発熱部の電気抵抗値は、0.73Ω以上であり、
    前記特定部位の温度が20℃の場合における前記先端発熱部の電気抵抗値に対する、前記特定部位の温度が1200℃の場合における前記先端発熱部の電気抵抗値の比である抵抗比R1は、前記特定部位の温度が20℃の場合における前記後端発熱部の電気抵抗値に対する、前記特定部位の温度が1200℃の場合における前記後端発熱部の電気抵抗値の比である抵抗比R2よりも大きい
    ことを特徴とする圧力センサ。
  2. 前記特定部位の温度が1200℃の場合における前記発熱部の電気抵抗値は、0.91Ω以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
  3. 前記先端発熱部の組成は、タングステンとモリブデンとの少なくとも1つを含み、タングステンの質量%とモリブデンの質量%との合計値が50%よりも大きい
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧力センサ。
  4. 前記出力部は、前記移動量に応じて変形する磁性体のダイアフラムを備え、前記ダイアフラムの変形に応じた信号を出力する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3までの何れか一項に記載の圧力センサ。
  5. 前記出力部は、前記移動量に応じた信号を出力する2つの素子を備え、
    前記通電ラインは、前記2つの素子を結ぶ仮想線を含む前記軸線方向に垂直な切断面において、前記仮想線の方向と異なる長手方向を有する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4までの何れか一項に記載の圧力センサ。
JP2016176103A 2016-09-09 2016-09-09 圧力センサ Expired - Fee Related JP6666220B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016176103A JP6666220B2 (ja) 2016-09-09 2016-09-09 圧力センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016176103A JP6666220B2 (ja) 2016-09-09 2016-09-09 圧力センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018040741A JP2018040741A (ja) 2018-03-15
JP6666220B2 true JP6666220B2 (ja) 2020-03-13

Family

ID=61625865

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016176103A Expired - Fee Related JP6666220B2 (ja) 2016-09-09 2016-09-09 圧力センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6666220B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018040741A (ja) 2018-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6511363B2 (ja) 圧力センサ
EP2679903B1 (en) Glow plug with combustion pressure sensor
JP6151067B2 (ja) 圧力センサ付きグロープラグ
JPWO2013136658A1 (ja) セラミックグロープラグ
JP6666220B2 (ja) 圧力センサ
JP6560562B2 (ja) 圧力センサ
JP6587501B2 (ja) グロープラグ
JP6214932B2 (ja) 圧力センサ付きグロープラグ
JP6080578B2 (ja) グロープラグ
JP6279925B2 (ja) グロープラグ
JP6960848B2 (ja) グロープラグ
JP6166093B2 (ja) 圧力センサ付きグロープラグ
JPH11294769A (ja) グロープラグ
JP6059503B2 (ja) 圧力センサ付きセラミックグロープラグ
JP6965153B2 (ja) グロープラグ
JP6608273B2 (ja) 燃焼圧センサおよびグロープラグ
JP6746453B2 (ja) グロープラグ
JP2007085578A (ja) 燃焼圧センサ付きグロープラグ
JP2006336918A (ja) 燃焼圧力センサ付きグロープラグ
EP3163171A1 (en) Glow plug
JP2000220828A (ja) グロープラグ
JP2018194249A (ja) グロープラグ
JP2011149846A (ja) 圧力センサ
JP2014122761A (ja) グロープラグ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190613

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6666220

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees