JP6664459B2 - 電動弁およびステータ - Google Patents

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Description

本発明は、ヒートポンプ式冷暖房システム等に使用するのに好適な電動弁に係り、特に、弁本体にキャンが密封接合され、キャンの内周に配在されたロータを回転駆動すべくキャンにステータが外嵌されている電動弁に関する。
電動弁として、例えば特許文献1等にも見られるように、弁室、弁座(弁口)、弁体部を持つ弁軸、入出口(導管継手)等を有する弁本体に、天井部付き円筒状のキャンの下端部が密封接合され、このキャンの内周に所定の間隙をあけてロータが配在されるとともに、このロータを回転駆動すべく前記キャンにステータが外嵌されているものが知られている。
かかる電動弁では、ロータと弁体部との間に、ロータの回転を利用して弁体部を弁座(弁口)に接離させるためのねじ送り機構が設けられ、弁座からの弁体部のリフト量を変化させることにより流量調整を行うようになっている。
前記ロータとステータとでステッピングモータが構成されており、前記ステータとしては、2相のステータコイルを有し、各ステータコイルは、内周側に所定角度間隔をもって先細り爪形状の磁極歯がキャンの外周に接触するように切り起こされている上下一対のヨーク、前記磁極歯に外嵌されたボビン、このボビンに巻装されたコイル等からなり、各ステータコイルは上下に積み重ねられ、それらの外周及び内部の空隙部分には、モールド成形により樹脂が被覆・充填されているものが一般によく知られている。
上記した如くの電動弁においては、ステータがモールド成形されることから、磁極歯におけるキャン側の面に樹脂が付着残留する等して、磁極歯とキャンとの間に微小な間隙が生じることがある。また、その他の原因で磁極歯がキャンに接触しない状態が発生することがある。このような状態でステータコイルに数Kボルトのノイズが印加されると、磁極歯とキャンとの間に放電が生じる場合があり、放電が生じた場合には、それに伴うノイズが周辺回路に悪影響を及ぼすおそれがある。
このような問題の発生を防止すべく、前記特許文献1には、弁本体とステータとの相対回転を阻止すべくステータの下面に取付固定される金属製の回り止め部材と最も下側に位置するヨークとの間に導電性を有するコイルばね等の弾性体を介装することが提案されている。
かかる提案の電動弁では、弁本体とキャン、及び、弁本体と回り止め部材とは電気的に接続されるので、ヨークと弁本体とは、コイルばね等の導電性弾性体と回り止め部材を介して電気的に接続される。そのため、ステータコイルに高電圧のノイズが印加されても、ヨークとキャンとは同電位となって、ヨークとキャンとの間に放電が生じることを抑止でき、周辺回路への悪影響を低減することができる。
加えて、回り止め部材とヨークとを電気的に接続する部材がコイルばね等の導電性弾性体であるので、回り止め部材とヨークとの間の距離に変動があっても、該変動をコイルばね等の導電性弾性体が伸縮することによって吸収できるので、回り止め部材とヨークとの間を確実に通電させることができるという利点も有する。
特開2005−90571号公報
しかしながら、前記特許文献1に所載の電動弁では、回り止め部材とヨークとの間にコイルばね等の導電性弾性体を介装するため、モールド成形されたステータにおける最も下側に位置するヨークの下面側に嵌装孔を、また、回り止め部材に装着穴等を形成しておく必要があり、そのため、既存のステータ等に改造を施す必要がある。既存のステータ等に改造を施すには、既存のモールド成形用の金型等の形状を変更する必要があり、製造工程が複雑化して製作コスト、製品コストが高くなる嫌いがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、既存のステータやモールド成形用の金型等に改造を施すことを要しないで、ヨークとキャンとの間に不所望な放電が生じることを確実に抑止でき、もって、ステータコイルに高電圧のノイズが印加されても周辺回路への悪影響を低減することができるとともに、製作コスト、製品コストを低く抑えることのできる電動弁およびステータを提供することにある。
前記の目的を達成すべく、本発明に係る電動弁は、基本的には、弁室、弁座、及び入出口を有し、天井部付き円筒状のキャンの下端部が密封接合された弁本体を備え、前記キャンの内周に所定の間隙をあけて配在されたロータを回転駆動すべく前記キャンにモールド成形されたステータが外嵌され、該ステータと前記弁本体との相対回転を阻止すべく前記ステータに回り止め部材が取付固定され、前記ロータの回転を利用して弁体を弁座に接離させることにより流量調整を行うようにされ、前記ステータは、円環状平板部および該円環状平板部の内周側に所定角度間隔をあけて切り起こされた所定個数の爪形状の磁極歯を持つヨークを有し、前記ヨークにおけるモールド樹脂が被覆されていない露出部と前記回り止め部材との間に、上下方向に弾性変形可能且つ前記キャンの外周を囲む導通ばねが介装されており、前記導通ばねは、弾性線材で構成されていることを特徴としている。
好ましい態様では、前記導通ばねに、自然状態において前記ヨークの露出部と前記回り止め部材との離隔距離よりも高い山形状折曲部が複数箇所に形成される。
更に好ましい態様では、前記導通ばねの山形状折曲部が前記隣り合う磁極歯間の角度間隔の倍数分の角度間隔をあけて複数箇所に形成される。
他の好ましい態様では、前記ステータの下面側に、前記ヨークの円環状平板部の内径と略同じ内径の円筒面部が形成され、該円筒面部に沿うように前記導通ばねが配置される。
前記回り止め部材は、好ましくは、前記キャンを挿通し得る開口が形成された板状部を有し、該板状部の開口側に前記導通ばねを前記ヨーク側に押し付けるための押さえ部が複数箇所設けられる。
他の好ましい態様では、前記回り止め部材は、前記キャンを挿通し得る開口が形成された板状部を有し、該板状部の開口側に、縦断面で視て逆立L形の逆立L形板部が複数個切り起こされ、該逆立L形板部の横辺部が前記導通ばねを前記ヨーク側に押し付けるための押さえ部とされるとともに、前記逆立L形板部の縦辺部が前記ステータと前記弁本体との相対回転を阻止するための係合部とされる。
他の好ましい態様では、少なくとも前記導通ばねにおける一端部と前記山形状折曲部との間の部分、及び、前記導通ばねにおける他端部と前記山形状折曲部との間の部分を前記押さえ部が押さえるように、前記導通ばねと前記回り止め部材の回転方向の位置が設定される。
他の好ましい態様では、前記ステータの下面側に、平面視において前記各磁極歯間に位置し、かつ、前記磁極歯の下面より下側に突出するモールド樹脂からなる角形凸部が突設され、該角形凸部と前記回り止め部材の押さえ部との間に前記導通ばねの前記山形状折曲部以外の部分が挟まれる。
他の好ましい態様では、前記角形凸部の下面と前記ステータの下面との間の距離と前記導通ばねを構成する弾性線材の直径とが略同じにされる。
他の好ましい態様では、前記回り止め部材における前記逆立L形板部の縦辺部に、前記ステータと前記弁本体との相対回転を阻止するための係合穴が形成されるとともに、前記キャンに前記係合穴に嵌合する突部が形成される。
他の好ましい態様では、前記導通ばねは、導電性を有する弾性線材を素材として切欠環状に曲成される。
また、本発明に係るステータは、基本的には、モールド成形されており、電動弁の弁本体に密封接合された天井部付き円筒状のキャンに外嵌されたときに、前記弁本体との相対回転を阻止する金属製の回り止め部材と、円環状平板部および該円環状平板部の内周側に所定角度間隔をあけて切り起こされた所定個数の爪形状の磁極歯を持つヨークと、前記ヨークにおけるモールド樹脂が被覆されていない露出部と前記回り止め部材との間に介装され、前記ヨークの円環状平板部の内径と略同じ内径の円の円弧に沿った形状を有するとともに上下方向に弾性変形可能な導通ばねと、を有し、前記導通ばねは、弾性線材で構成されている。
本発明では、ヨークと回り止め部材とが導通ばねを介して電気的に接続されるとともに、回り止め部材とキャン及び弁本体とも電気的に接続されるので、ステータコイルに高電圧のノイズが印加されても、ヨークとキャンとは同電位となるため、ヨークとキャンとの間に不所望な放電が生じることを確実に抑止でき、周辺回路への悪影響を低減することができる。
また、回り止め部材とヨークとを電気的に接続する部材が、既存のステータの構造に合わせた寸法形状の導通ばねであるので、既存のステータやモールド成形用の金型等に改造を施すことを要せず、また、導通ばねは、安価に入手できる弾性金属線材を素材として特定形状に曲成するだけで製作されるので、製作コスト、製品コストを低く抑えることができる。
本発明に係る電動弁の一実施例を示す部分切欠正面図。 図1に示されるキャンに外嵌する前のステータ部分を示す概略断面図。 図2に示されるステータの構成要素の一つであるヨークを導通ばねと共に示す部分切欠斜視図。 図2に示されるステータ(単品)の底面図。 図2に示される状態(回り止め部材及び導通ばねを取着した状態)のステータ部分の底面図。 本発明の一実施例に使用される導通ばねの一例を示し、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は上下を反転させた状態の斜視図。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る電動弁の一実施例を示す部分切欠正面図、図2は、図1に示されるキャンに外嵌する前のステータ部分を示す概略断面図、図3は、図2に示されるステータの構成要素の一つであるヨークを導通ばねと共に示す部分切欠斜視図、図4は、図2に示されるステータ(単品)の底面図、図5は、図2に示される状態(回り止め部材及び導通ばねを取着した状態)のステータ部分の底面図である。
図示の電動弁1は、特許文献1等に所載のものと同様に、弁室、弁座(弁口)、弁体部を持つ弁軸、入出口(導管継手)11、12等を有する弁本体10に、天井部付き円筒状のキャン20の下端部が溶接等により密封接合されている。このキャン20及び弁本体10の内部構成は図示されていないが、キャン20の内周に所定の間隙をあけてロータが配在されるとともに、このロータを回転駆動すべくキャン20にステータ50が外嵌されている。
かかる電動弁1では、ロータと弁体部との間に、ロータの回転を利用して弁体部を弁座(弁口)に接離させるためのねじ送り機構が設けられ、弁座からの弁体部のリフト量を変化させることにより流量調整を行うようになっている。なお、キャン20及び弁本体10の内部構成等は、従前のものと同様であり、本発明の特徴部分とは無関係であるので、ここでは詳細説明を省略する(必要なら前記特許文献1等を参照されたい)。
前記ロータとステータ50とでステッピングモータが構成されており、前記ステータ50は、モールド成形されたもので、2相(A相、B相)のステータコイル50A、50Bを有する。上段側のステータコイル50Aは、上下で対をなすヨーク51、52、このヨーク51、52に装着されたボビン55、このボビン55に巻装されたコイル57等からなる。また、下段側のステータコイル50Bは、上下で対をなすヨーク53、54、このヨーク53、54に装着されたボビン56、このボビン56に巻装されたコイル58等からなっている。
前記ヨーク51、52、53、54は、板金加工により作製されたもので、図3にステータコイル50Bの下側のヨーク54が代表例示されているように、ヨーク54は、円環状平板部54A、外周円筒部54B、及び、円環状平板部54Aの内周側に該円環状平板部54Aの中心から所定角度間隔(ここでは30°間隔)をあけて切り起こされた所定個数(ここでは12個)の磁極歯54Cを有する。
磁極歯54Cは、円環状平板部54Aから半径方向内方に突出する短い横辺部54dと該横辺部54dから垂直に折り曲げられた先細り爪形状の縦辺部54eとからなる断面L形状を呈し、先細り爪形状の縦辺部54e(説明が煩瑣になるのを避けるため、この縦辺部54eを磁極歯54と称することがある)がキャン20の外周面に接触するように各部の寸法が設定されている。
ステータコイル50Bの上側のヨーク53は、下側のヨーク54と同様な円環状平板部53Aと磁極歯53Cを有するが外周円筒部は存在しない。ステータコイル50Bの製作時には、下側のヨーク54の磁極歯54Cにコイル58が巻装されたボビン56を外嵌し、その後、上側のヨーク53をその磁極歯53Cを下向きして、各磁極歯53Cが下側のヨーク54の隣り合う磁極歯54C間に挿入されるように位置決めし、その円環状平板部53Aを下側のヨーク54の外周円筒部54Bの上部(に形成された段差部54j)に嵌合固定する。
一方、上段側のステータコイル50Aは、上記した下段側のステータコイル50Bを上下反転した構成となっており、上側のヨーク51は、ヨーク54と同様な円環状平板部51A、外周円筒部51B、及び、磁極歯51Cを有し、下側のヨーク52は、ヨーク53と同様な円環状平板部52Aと磁極歯52Cを有する。
なお、ステータコイル50B上に積み重ねられたステータコイル50Aの磁極歯51C、52Cは、ステータコイル50Bの磁極歯53C、54Cに対して所定の歯ピッチ(ここでは1/4歯ピッチ)ずらされている。また、外周円筒部51B、54Bには、コイル57、58と外部との接続に供される接続具71やリード端子72をステータコイル50A、50B外に引き出すための切欠開口59が形成されている。
上記の如くの構成のステータコイル50A、50Bを有するステータをモールド成形するにあたっては、積み重ねられた状態のステータコイル50A、50Bをモールド成形用の金型にセットする。モールド成形用の金型は、例えば、積み重ねられたステータコイル50A、50Bを載置する下型と、キャン20を嵌挿する嵌挿穴61を形成するための中子と、下型を覆うように被せられて下型及び中子と協同して密閉空間を形成する上型とを有し、下型には、最も下側のヨーク54における各磁極歯54Cの横辺部54dを受け止める凸部が磁極歯54Cと同じ角度間隔で設けられる。
このような構成の金型内にステータコイル50A、50Bをセットして、金型内に溶融樹脂を射出すると、ステータコイル50A、50Bの外周及び内部の空隙部分には、図2に示される如くに、モールド樹脂60が被覆・充填される。なお、図2におけるステータ50の左側部分は、磁極歯52Cと53Cを通る、図2においてu−u矢視線で示される如くの階段断面が表わされており、また、ステータ50の右側部分は、磁極歯51Cと54Cを通る、図2においてv−v矢視線で示される如くの階段断面が表わされている。
この場合、各磁極歯51C、52C、53C、54C間や各磁極歯51C、52C、53C、54Cの角丸部分(横辺部54dから縦辺部54eにかけてのR部分(外側湾曲部))にも樹脂が回り込んで被覆・充填されるが、モールド成形時に、下型に設けられた凸部に受け止められている各磁極歯54Cの横辺部54dの下面における角丸部分より外周側(基端側)の部分には樹脂が回り込まないので、該部分は樹脂で被覆されず、露出したものとなる。この磁極歯54Cの下面露出部は、図2、図4、図5において符号Sで示されている。
また、ステータ50(のモールド樹脂60)の下面50b側には、ヨーク54の円環状平板部54Aの内径Xと略同一内径の円筒面部65が形成されるとともに、平面視において各磁極歯54C間に位置し、かつ、磁極歯54Cの下面より下側に突出する角形凸部63が磁極歯54Cと同じ角度間隔で設けられている。この角形凸部63の下面は、ステータ50(のモールド樹脂60)の下面50bより距離Kだけ上側に位置している。
また、ステータ50の一側部には、ステータ50外に引き出されたリード端子72と複数のリード線75とを接続するための基板73及びコネクタ74が配在され、前記リード端子72、基板73、コネクタ74、及びリード線75の上部を覆うカバー76が取り付けられるとともに、カバー76内はシリコーン樹脂やエポキシ樹脂等の樹脂77が充填されて封止されている。
一方、ステータ50の下面50b側には、ステータ50とキャン20及び弁本体10との相対回転及び相対移動を阻止すべく回り止め部材30が取付固定されている。詳しくは、回り止め部材30は、板金加工により製作されたもので、図2及び図5を参照すればよくわかるように、前記キャン20を挿通し得る開口32が形成された円環状平板部31を有する。ステータ50(のモールド樹脂60)の下面50b側には、45°間隔で計8本の棒状部64が下向きに突設されており、前記円環状平板部31には、前記棒状部64を挿通し得る丸穴33が45°間隔で計8個形成されている。
回り止め部材30のステータ50への取付固定は、前記棒状部64を丸穴33に通し、計8本の棒状部64のうちの何本か(ここでは90°間隔で4本)を超音波ウエルダ等で溶融させて押し潰すことによりなされる(押し潰された棒状部の符号は64’)。
また、回り止め部材30の円環状平板部31の開口32側(内周側)には、4個の逆立L形板部35が90°間隔で切り起こされ、該逆立L形板部35の横辺部が後述する導通ばね40をヨーク54側に押し付けるための押さえ部36とされるとともに、前記逆立L形板部35の縦辺部がステータ50とキャン20及び弁本体10との相対回転及び相対移動を阻止するための係合部37とされている。この係合部37には、丸穴、楕円孔等からなる係合穴38が形成されるとともに、前記キャン20に前記係合穴38に嵌合する半球状の突部22がキャン20の周方向に4個形成されている。
したがって、回り止め部材30を上記のようにしてステータ50に取付固定し、このステータ50をキャン20に外嵌し、4つの逆立L形板部35の係合部37に形成された係合穴38にキャン20に形成された4個の突部22をそれぞれ嵌め込むことにより、逆立L形板部35の係合部37が外側に撓み、そのばね力により突部22と係合穴38とがしっかりと嵌合し、これによって、ステータ50がキャン20に外嵌固定されてそれらの相対回転及び相対移動(抜け)が阻止される。
そして、本実施例の電動弁1においては、ヨーク51、52、53、54とキャン20との間に不所望な放電が生じること抑止すべく、最も下側に位置するヨーク54の磁極歯54Cにおけるモールド樹脂60が被覆されていない前記した下面露出部Sと前記回り止め部材30との間に、導電性を有する弾性金属線材(あるいは弾性樹脂材)を素材として切欠円環状に曲成された上下方向に弾性変形可能な導通ばね40が介装されている。
以下、導通ばね40を詳細に説明する。
前記角形凸部63の下面からステータ50の下面50bまでの距離K(図2参照)は前記導通ばね40を構成する弾性金属線材の直径とは略同じあるいはそれより大きくされており、また、導通ばね40の外径は、前記ヨーク54の円環状平板部54Aの内径及びステータ50の下面側に形成された円筒面部65の直径(内径)と略同じとされている。
また、導通ばね40は、図6に示される如くに、自然状態において磁極歯54Cの下面露出部Sと回り止め部材30(の上面)との離隔距離L(図2)よりも高い(高さHの)3つの山形状折曲部41、42、43が前記隣り合う磁極歯54C−54C間の角度間隔(30°)の倍数分の角度間隔(ここでは、90°、90°、180°)をあけて形成されている。導通ばね40の一端部40a、他端部40bは、180°の角度間隔があけられた山形状折曲部41と43との間の、やや山形状折曲部43寄りに位置している。
導通ばね40は、図2及び図5に示される如くに、前記ステータ50の下面側に形成された円筒面部65に沿うように配置され、その山形状折曲部41、42、43の頂部が磁極歯54Cの下面露出部Sに押し当てられるとともに、前記回り止め部材30に4個設けられた押さえ部36(逆立L形板部35の横辺部)により、山形状折曲部41と42との間の部分、山形状折曲部42と43との間の部分、山形状折曲部41と一端部40aとの間の部分、及び、山形状折曲部43と他端部40bとの間の部分が押し上げられて、当該押さえ部36とステータ50の下面側に設けられた前記角形凸部63との間に挟まれている。
この場合、導通ばね40の山形状折曲部41、42、43の高さHは、自然状態において磁極歯54Cの下面露出部Sと回り止め部材30(の上面)との離隔距離Lよりも高くされているので、導通ばね40は、上下方向に弾性変形して山形状折曲部41、42、43の頂部が磁極歯54Cの下面露出部Sに弾発的に圧接せしめられる。
なお、山形状折曲部41と一端部40aとの間の部分、及び、山形状折曲部43と他端部40bとの間の部分を押さえ部36で押さえているのは、この部分を押さえないと、一端部40a及び他端部40bが浮き上がって導通ばね40のばね性が弱められてしまうからである。
導通ばね40を上記のように介装するにあたっては、例えば、ステータ50を上下反転させて、導通ばね40を前記円筒面部65に沿うように配置するとともに、その山形状折曲部41、42、43の頂部を磁極歯54Cの下面露出部Sに当接させ、しかる後、回り止め部材30を導通ばね40上に、その押さえ部36が前記した部分を押さえられるように位置決めして載せ置くとともに、回り止め部材30を押し下げてその円環状平板部31をステータ50の下面50bに当接させ、この状態で、ステータ50に設けられた計8本の棒状部64のうちの押さえ部36近くに位置する4本の棒状部64を超音波ウエルダ等で溶融させて押し潰す。これにより、ヨーク54の磁極歯54Cの下面露出部Sと回り止め部材30との間に導通ばね40が介装された状態で回り止め部材30がステータ50に取付固定される。
このようにされることにより、導通ばね40が上下方向に弾性変形して山形状折曲部41、42、43の頂部が磁極歯54Cの下面露出部Sに弾発的に圧接せしめられているので、導通ばね40は不動状態を維持し、ヨーク54と(ヨーク54上に積み重ねられたヨーク53、52、51も)回り止め部材30とが導通ばね40を介して電気的に接続される。
また、回り止め部材30とキャン20及び弁本体10とは係合部37に突部22が嵌合して電気的に接続されるので、ヨーク51、52、53、54とキャン20及び弁本体10とは、導通ばね40と回り止め部材30を介して電気的に接続される。また、弁本体10は、その入出口11、12(継手)に接続される導管を通じてアースされる。そのため、ステータコイル50A、50Bに高電圧のノイズが印加されても、ヨーク51、52、53、54とキャン20とは同電位となるので、ヨーク51、52、53、54とキャン20との間に不所望な放電が生じることを確実に抑止でき、周辺回路への悪影響を低減することができる。
また、回り止め部材とヨークとを電気的に接続する部材が、既存のステータの構造に合わせた寸法形状の導通ばね40であるので、既存のステータやモールド成形用の金型等に改造を施すことを要せず、また、導通ばね40は、安価に入手できる弾性金属線材を素材として特定形状に曲成するだけで製作されるので、製作コスト、製品コストを低く抑えることができる。
なお、導通ばねは、弾性金属線材を素材として曲成されるものとして説明したが、本発明は特にこれのみに限定されることはなく、端部(40a、40b)を備えない完全に環状なものであっても良い。また、その他の導通ばねの形状や山形状折曲部の個数、位置等は、上記実施例のものに限られることはなく、適宜に変更することが可能であり、また、回り止め部材の形状や押さえ部の個数、位置等も上記実施例のものに限られることはなく、適宜に変更することが可能であることは言うまでもない。
1 電動弁
10 弁本体
20 キャン
22 突部
30 回り止め部材
31 円環状平板部
35 逆立L形板部
36 押さえ部
37 係合部
38 係合穴
40 導通ばね
41、42、43 山形状折曲部
50 ステータ
50A、50B ステータコイル
51、52、53、54 ヨーク
54A 円環状平板部
54C 磁極歯
54d 横辺部
54e 縦辺部
S 下面露出部
57、58 コイル
60 モールド樹脂
63 角形凸部
65 円筒面部

Claims (12)

  1. 弁室、弁座、及び入出口を有し、天井部付き円筒状のキャンの下端部が密封接合された弁本体を備え、前記キャンの内周に所定の間隙をあけて配在されたロータを回転駆動すべく前記キャンにモールド成形されたステータが外嵌され、該ステータと前記弁本体との相対回転を阻止すべく前記ステータに回り止め部材が取付固定され、前記ロータの回転を利用して弁体を弁座に接離させることにより流量調整を行う電動弁であって、
    前記ステータは、円環状平板部および該円環状平板部の内周側に所定角度間隔をあけて切り起こされた所定個数の爪形状の磁極歯を持つヨークを有し、前記ヨークにおけるモールド樹脂が被覆されていない露出部と前記回り止め部材との間に、上下方向に弾性変形可能且つ前記キャンの外周を囲む導通ばねが介装されており、
    前記導通ばねは、弾性線材で構成されていることを特徴とする電動弁。
  2. 前記導通ばねに、自然状態において前記ヨークの露出部と前記回り止め部材との離隔距離よりも高い山形状折曲部が複数箇所に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電動弁。
  3. 前記導通ばねの山形状折曲部が前記隣り合う磁極歯間の角度間隔の倍数分の角度間隔をあけて複数箇所に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電動弁。
  4. 前記ステータの下面側に、前記ヨークの円環状平板部の内径と略同じ内径の円筒面部が形成され、該円筒面部に沿うように前記導通ばねが配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電動弁。
  5. 前記回り止め部材は、前記キャンを挿通し得る開口が形成された板状部を有し、該板状部の開口側に前記導通ばねを前記ヨーク側に押し付けるための押さえ部が複数箇所設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電動弁。
  6. 前記回り止め部材は、前記キャンを挿通し得る開口が形成された板状部を有し、該板状部の開口側に、縦断面で視て逆立L形の逆立L形板部が複数個切り起こされ、該逆立L形板部の横辺部が前記導通ばねを前記ヨーク側に押し付けるための押さえ部とされるとともに、前記逆立L形板部の縦辺部が前記ステータと前記弁本体との相対回転を阻止するための係合部とされていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電動弁。
  7. 少なくとも前記導通ばねにおける一端部と前記山形状折曲部との間の部分、及び、前記導通ばねにおける他端部と前記山形状折曲部との間の部分が前記押さえ部により押さえられるように、前記導通ばねと前記回り止め部材の回転方向の位置が設定されていることを特徴とする請求項2に従属する請求項5又は6に記載の電動弁。
  8. 前記ステータの下面側に、平面視において前記各磁極歯間に位置し、かつ、前記磁極歯の下面より下側に突出するモールド樹脂からなる角形凸部が突設され、該角形凸部と前記回り止め部材の押さえ部との間に前記導通ばねの前記山形状折曲部以外の部分が挟まれていることを特徴とする請求項2に従属する請求項5又は6に記載の電動弁。
  9. 前記角形凸部の下面と前記ステータの下面との間の距離と前記導通ばねを構成する弾性線材の直径とが略同じにされていることを特徴とする請求項8に記載の電動弁。
  10. 前記回り止め部材における前記逆立L形板部の縦辺部に、前記ステータと前記弁本体との相対回転を阻止するための係合穴が形成されるとともに、前記キャンに前記係合穴に嵌合する突部が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の電動弁。
  11. 前記導通ばねは、導電性を有する弾性線材を素材として切欠環状に曲成されていることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の電動弁。
  12. モールド成形されたステータであって、
    電動弁の弁本体に密封接合された天井部付き円筒状のキャンに外嵌されたときに、前記弁本体との相対回転を阻止する金属製の回り止め部材と、
    円環状平板部および該円環状平板部の内周側に所定角度間隔をあけて切り起こされた所定個数の爪形状の磁極歯を持つヨークと、
    前記ヨークにおけるモールド樹脂が被覆されていない露出部と前記回り止め部材との間に介装され、前記ヨークの円環状平板部の内径と略同じ内径の円の円弧に沿った形状を有するとともに上下方向に弾性変形可能な導通ばねと、を有し、
    前記導通ばねは、弾性線材で構成されているステータ。
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