JP6663270B2 - 手術用具 - Google Patents

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Description

本発明は、手術用具に関する。
例えば、頚椎脊椎症性脊髄症や、後縦靭帯骨化症、黄色靭帯骨化症、椎間板ヘルニア等に対する治療として、正中縦割式頚椎拡大椎弓形成術が行われている。
正中縦割式拡大椎弓形成術では、椎弓や棘突起の正中部(中央部)を切断し、正中部を境にして、両側の椎弓を、ヒンジのようにして開くことにより、脊柱管を拡大する。この際、椎弓や棘突起を切断して形成された間隙には、スペーサが挿入される(例えば、特許文献1参照。)。
また、スペーサの挿入操作は、当該スペーサを指先で直に摘まんで行なわれることがある。この場合、スペーサが指先から滑ることがあり、当該スペーサ挿入操作が行ないづらくなるという問題があった。
特開2009−285072号公報
本発明の目的は、骨体を切断することにより形成した間隙にスペーサ部を挿入する手技を容易に行なうことができる手術用具を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(9)の本発明により達成される。
(1) 骨体を切断することにより形成した間隙に挿入して使用されるスペーサ部と、
前記スペーサ部の前記間隙への挿入方向と反対側の部分に一体的に突出して形成され、前記スペーサ部を前記間隙に挿入するときに把持される把持部とを備え、
前記把持部は、前記スペーサ部の前記間隙への挿入後には前記スペーサ部から分離されることを特徴とする手術用具。
これにより、骨体を切断することにより形成した間隙にスペーサ部を挿入する手技を容易に行なうことができる。
(2) 前記スペーサ部は、複数箇所で屈曲または湾曲した板状をなすものであり、
前記把持部は、棒状をなし、そのスペーサ部側の太さが前記スペーサ部の幅よりも小さいものである上記(1)に記載の手術用具。
これにより、骨体を切断することにより形成した間隙にスペーサ部を挿入する際、スペーサ部への視覚が把持部で遮られるのを防止することができる。
(3) 前記把持部は、その前記スペーサ部側と反対側の端部に扁平形状をなす扁平部を有する上記(2)に記載の手術用具。
これにより、例えば手術用具を収納ケースから取り出す際、扁平部を摘まみ上げれば、その取り出し作業を容易に行なうことができる。
(4) 前記把持部は、その長手方向の途中が屈曲した屈曲部を有する上記(2)または(3)に記載の手術用具。
これにより、把持部の延在方向を変えることができ、よって、手術用具を手技に応じて適したものとすることができる。
(5) 前記スペーサ部は、その前記挿入方向と反対側の部分に形成された凹部を有し、該凹部に前記把持部との境界部が位置する上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の手術用具。
これにより、境界部での破断のさせ方によっては、スペーサ部にバリが生じることがある。このようなバリがたとえ生じたとしても、当該バリは、当該凹部内に位置することとなるため、スペーサ部の前記間隙への留置後に生体に接するのが防止される。
(6) 前記スペーサ部は、前記間隙に挿入された状態でボルトを介して前記骨体に固定されるものであり、
前記ボルト、または、前記ボルトを前記骨体に螺合させるための下穴を形成する工具を前記骨体に向かって案内するガイド部を備える上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の手術用具。
これにより、ボルトや下穴形成用の工具を骨体に向かって安定して確実に案内することができ、よって、骨体に対するスペーサ部の固定を確実に行なうことができる。
(7) 前記ガイド部は、筒状をなす少なくとも1つの筒状部を有する上記(6)に記載の手術用具。
これにより、筒状部と言う簡単な構成で、骨体に向かうボルトや下穴形成用の工具の案内を安定して確実に行なうことができる。
(8) 前記筒状部は、2つ設けられており、該2つの筒状部は、その中心線同士が互いに交差している上記(7)に記載の手術用具。
これにより、骨体に対して異なる2箇所に下穴を形成することができ、また、各下穴にボルトを螺合させることができる。
(9) 前記骨体は、椎弓であり、
前記スペーサ部は、前記椎弓から棘突起を切離するとともに、該椎弓を、前記棘突起を切離した部分で切断し、該椎弓の切断により形成された間隙に挿入して使用されるものである上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の手術用具。
これにより、手術器具を正中縦割式拡大椎弓形成術に用いることができる。
また、本発明の手術用具では、前記境界部で、前記スペーサ部と前記把持部との分離がなされるのが好ましい。
これにより、スペーサ部を前記間隙に残したまま、把持部を除去することできる。
本発明の手術用具では、前記把持部は、棒状をなし、
前記ガイド部は、前記把持部の長手方向の途中に設けられているのが好ましい。
これにより、把持部をスペーサ部から分離した際、把持部をガイド部ごと除去することができる。
本発明の手術用具では、前記ガイド部は、前記スペーサ部と離間しているのが好ましい。
これにより、把持部をスペーサ部から分離しさえすれば、当該把持部とともにガイド部を除去することができる。
本発明の手術用具では、前記2つの筒状部は、互いに連通しているのが好ましい。
これにより、2つの筒状部を有するガイド部をできる限りに小さいものとすることができる。
本発明の手術用具では、前記スペーサ部は、前記筒状部の中心軸と同軸上に貫通して形成された貫通孔を有するのが好ましい。
これにより、貫通孔を経るボルトや工具の骨体への案内を確実に行なうことができる。
本発明の手術用具では、前記貫通孔は、雌ネジであるのが好ましい。
これにより、スペーサ部の骨体に対する固定にボルトを用いることができ、その固定を確実に行なうことができる。また、スペーサ部の骨体に対する固定状態を維持することができる。
本発明によれば、骨体を切断することにより形成した間隙にスペーサ部を挿入する際、把持部は、その挿入方向と反対側に突出した状態で術者の手によって把持されることとなる。そして、そのまま手術用具を間隙に向かって進めていくことにより、スペーサ部を間隙に容易かつ安定して押し込むことができ、よって、スペーサ部は間隙に挿入された状態となる。このようにスペーサ部と把持部とが一体的に形成された手術用具を用いることにより、スペーサ部を間隙に挿入する手技を容易に行なうことができる。
図1は、本発明の手術用具の第1実施形態を示す斜視図である。 図2は、図1に示す手術用具の縦断面図である。 図3は、図2に示す手術用具の先端部付近の拡大縦断面図である。 図4は、本発明の手術用具の第2実施形態を示す斜視図である。 図5は、図1に示す手術用具を用いた正中縦割式拡大椎弓形成術を順を追って説明するための図である。 図6は、図1に示す手術用具を用いた正中縦割式拡大椎弓形成術を順を追って説明するための図である。 図7は、図1に示す手術用具を用いた正中縦割式拡大椎弓形成術を順を追って説明するための図である。 図8は、図1に示す手術用具を用いた正中縦割式拡大椎弓形成術を順を追って説明するための図である。 図9は、図1に示す手術用具を用いた正中縦割式拡大椎弓形成術を順を追って説明するための図である。 図10は、図1に示す手術用具を用いた正中縦割式拡大椎弓形成術を順を追って説明するための図である。 図11は、図1に示す手術用具を用いた正中縦割式拡大椎弓形成術を順を追って説明するための図である。 図12は、図1に示す手術用具を用いた正中縦割式拡大椎弓形成術を順を追って説明するための図である。 図13は、図1に示す手術用具を用いた正中縦割式拡大椎弓形成術を順を追って説明するための図である。 図14は、図1に示す手術用具を用いた正中縦割式拡大椎弓形成術を順を追って説明するための図である。
以下、本発明の手術用具を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の手術用具の第1実施形態を示す斜視図である。図2は、図1に示す手術用具の縦断面図である。図3は、図2に示す手術用具の先端部付近の拡大縦断面図である。図5〜図14は、それぞれ、図1に示す手術用具を用いた正中縦割式拡大椎弓形成術を順を追って説明するための図である。なお、以下では、説明の都合上、図1〜図3、図5〜図14中の上側を「基端」、下側を「先端」と言う。また、図5〜図14中の上側が患者の背側(後方)、下側が患者の腹側(前方)である。
図1、図2に示すように、手術用具1(棘突起スペーサ)は、スペーサ部2と、把持部3と、ガイド部4とを備える。この手術用具1は、例えば正中縦割式拡大椎弓形成術に用いることができる。以下、各部の構成について説明する。
図2に示すように、スペーサ部2は、手術用具1の先端部に位置し、椎弓(骨体)120を切断することにより形成した間隙150に挿入される部分である。
図1に示すように、スペーサ部2は、幅Wが一定の板状をなし、その長手方向の途中が複数箇所で屈曲または湾曲したような形状をなすものである。なお、手術用具1を正中縦割式拡大椎弓形成術に用いる場合、幅Wとしては、例えば、5mm以上、11mm以下であるのが好ましく、7mm以上、9mm以下であるのがより好ましい。また、スペーサ部2の全長Lとしては、例えば、15mm以上、25mm以下であるのが好ましく、18mm以上、22mm以下であるのがより好ましい。
図2、図3に示すように、このような形状のスペーサ部2は、中央板21と、中央板21の一方側(図中の左側)に傾斜して設けられた傾斜板22と、と、傾斜板22からさらに一方側に向かって突出した突片23と、中央板21の他方側(図中の右側)に傾斜して設けられた傾斜板24と、傾斜板24からさらに他方側に向かって突出した突片25とに分けることできる。
中央板21は、その先端側に臨む先端面211がアーチ状に湾曲している。スペーサ部2は、先端面211側から間隙150に挿入される。中央板21の先端面211の反対側の面、すなわち、中央板21の基端側に臨む基端面212は、平面となっている。
また、中央板21には、先端面211のアーチ形状に沿った貫通孔213が形成されている。図14に示すように、スペーサ部2は、間隙150に挿入された状態で糸301を介して椎弓120に固定されるものである。そして、貫通孔213は、糸301が挿通する部分となっている。なお、糸301は挿通しなくてもよく、また、貫通孔213は、形成しなくてもよい。
傾斜板22および傾斜板24は、中央板21に対して傾斜して設けられており、その傾斜角度θとしては、例えば、95度以上、130度以下であるのが好ましく、100度以上、120度以下であるのがより好ましい(図1参照)。また、各傾斜角度θは、手術用具1を正中縦割式拡大椎弓形成術に用いる場合は同じであるのが好ましいが、手技によっては異なっていてもよい。
また、傾斜板22には、その厚さ方向に貫通する雌ネジ(貫通孔)221が形成されており、傾斜板24にも、その厚さ方向に貫通する雌ネジ(貫通孔)241が形成されている。図11〜図14に示すように、スペーサ部2は、間隙150に挿入された状態でスクリュー(ボルト)401、スクリュー(ボルト)402を介して椎弓120に固定されるものである。そして、雌ネジ221は、スクリュー401と螺合することができ、雌ネジ241は、スクリュー402と螺合することができる。各螺合により、スペーサ部2を椎弓120に対して固定することができ、その固定状態を維持することができる。
なお、スクリュー401およびスクリュー402は、いずれも、頭部(ネジ頭)403とネジ部404とを有し、ネジ部404にネジ山が形成されているのはもちろんのこと、頭部403にもネジ山が形成されている。頭部403でのネジのピッチは、ネジ部404でのネジのピッチよりも小さい。これにより、椎弓120にスペーサ部2(スペーサ)をスクリュー固定する際、椎弓120をスペーサ部2側に引き寄せる力が生じる。
突片23および突片25は、スペーサ部2の中で厚さTが最も薄い部分である。突片23および突片25での厚さTとしては、特に限定されず、例えば、0.5mm以上、4mm以下であるのが好ましく、1mm以上、3mm以下であるのがより好ましい(図1参照)。
また、スペーサ部2の先端面211から突片23(または突片25)までの高さHとしては、特に限定されず、例えば、4mm以上、8mm以下であるのが好ましく、5mm以上、7mm以下であるのがより好ましい(図1参照)。
図1、図2に示すように、把持部3は、スペーサ部2を間隙150に挿入するときに把持される部分であり、スペーサ部2と一体的に形成されている。把持部3の全長Lとしては、例えば、5mm以上、15mm以下であるのが好ましく、7mm以上、12mm以下であるのがより好ましい。
この把持部3は、スペーサ部2の基端面212から基端方向に向かって棒状に突出している。これにより、把持部3は、スペーサ部2を間隙150に挿入する際、その挿入方向と反対側に突出した状態で術者の手によって把持されることとなる。そして、そのまま手術用具1を間隙150に向かって進めていくことにより、スペーサ部2を間隙150に容易かつ安定して押し込むことができ、よって、スペーサ部2は間隙150に挿入された状態となる。このようにスペーサ部2と把持部3とが一体的に形成された手術用具1を用いることにより、スペーサ部2を間隙150に挿入する手技を容易に行なうことができる。
また、把持部3は、横断面形状が円形をなす丸棒部31と、基端側の扁平形状をなす扁平部32と有している。
丸棒部31は、把持部3の先端側に位置し、その外径(太さ)φd31が一定となっている。このφd31は、スペーサ部2の幅Wよりも小さいものである。これにより、スペーサ部2の間隙150への挿入を行なう際、スペーサ部2への視覚が把持部3で遮られるのを防止することができる。
また、丸棒部31の長手方向の途中には、屈曲部311と屈曲部312とが形成されている。屈曲部311と屈曲部312とは、屈曲方向が互いに反対となっている。
扁平部32は、その幅W32がφd31よりも大きい幅広部である。例えば手術用具1を収納ケースから取り出す際、扁平部32を摘まみ上げれば、その取り出し作業を容易に行なうことができる。幅W32としては、特に限定されず、例えば、φd31の15%以上、60%以下であるのが好ましく、25%以上、40%以下であるのがより好ましい(図1参照)。また、扁平部32の厚さT32は、外径φd31と同じであるのが好ましい。
図3に示すように、スペーサ部2には、間隙150への挿入方向と反対側の部分に、中央板21と傾斜板22と傾斜板24とで囲まれた凹部26が形成されている。この凹部26内に、把持部3のスペーサ部2との境界部33が位置している。そして、スペーサ部2の間隙150への挿入後には、把持部3は、境界部33で破断されて、スペーサ部2から分離される。これにより、スペーサ部2を間隙150に残したまま、把持部3を除去することできる(図12、図13参照)。このように境界部33は、把持部3をスペーサ部2から破断により分離する破断分離部となっている。また、境界部33では、破断分離を容易にするために、外径φd31が先端方向に向かって漸減している。
また、境界部33での破断のさせ方によっては、スペーサ部2の基端面212上にバリが生じることがある。このようなバリがたとえ生じたとしても、当該バリは、凹部26内に位置することとなるため、スペーサ部2の間隙150への留置後に生体に接するのが防止される。
ガイド部4は、スクリュー401、スクリュー402またはドリル500を椎弓120に向かって案内する部分である(図10、図11参照)。なお、ドリル500は、スクリュー401を椎弓120に螺合させるための下穴124aを形成したり、スクリュー402を椎弓120に螺合させるための下穴124bを形成することができる工具である。
図1、図2に示すように、このガイド部4は、把持部3の丸棒部31の長手方向の途中(本実施形態では屈曲部311よりもスペーサ部2側)に、当該丸棒部31と一体的に形成されている。これにより、把持部3をスペーサ部2から分離した際、把持部3をガイド部4ごと生体から除去することができる。
図2、図3に示すように、ガイド部4は、筒状をなす筒状部(第1の筒状部)41と、筒状部41と同様の筒状をなす筒状部(第2の筒状部)42とを有している。
筒状部41は、その中心線O41が把持部3の長手方向(図中の上下方向)に対して傾斜するように設けられている。筒状部42は、その中心線O42が中心線O41と反対側に把持部3の長手方向に対して傾斜するように設けられている。また、筒状部41の中心線O41と筒状部42の中心線O42とが互いに交差している。これにより、筒状部41と筒状部42とが互いに連通した状態となっている。そして、筒状部41の中心線O41と同軸上には、雌ネジ221が位置しており、筒状部42の中心線O42と同軸上には、雌ネジ241が位置している。
前記のような筒状部41が形成されていることにより、図10、図11に示すように、正中縦割式拡大椎弓形成術で椎弓120に下穴124aを形成する場合、雌ネジ221を経るドリル500の椎弓120への案内を安定して確実に行なうことができる。また、図11、図12に示すように、下穴124aにスクリュー401を螺合させる場合、雌ネジ221を経るスクリュー401の下穴124aへの案内を安定して確実に行なうことができる。
また、前記のような筒状部42が形成されていることにより、図10、図11に示すように、正中縦割式拡大椎弓形成術で椎弓120に下穴124bを形成する場合、雌ネジ241を経るドリル500の椎弓120への案内を安定して確実に行なうことができる。また、図11、図12に示すように、下穴124bにスクリュー402を螺合させる場合、雌ネジ241を経るスクリュー402の下穴124bへの案内を安定して確実に行なうことができる。
図3に示すように、ガイド部4は、スペーサ部2と離間している。これにより、把持部3を境界部33で分離しさえすれば、当該把持部3とともにガイド部4を生体から除去することができる。
図1に示すように、スペーサ部2の全長Lに沿ったガイド部4の長さLは、全長Lよりも短い。また、筒状部41および筒状部42の各外径φdは、スペーサ部2の幅Wよりも小さい。ガイド部4がこのような大きさとなっていることにより、当該ガイド部4をできる限り小さい部分とすることができる。これにより、スペーサ部2の間隙150への挿入を行なう際、スペーサ部2への視覚がガイド部4で遮られるのを防止することができる。
手術用具1の構成材料としては、例えば、チタンまたはチタン合金等のような生体適合性を有し、生体為害性が極めて低い金属材料や、その他、アルミナ、ジルコニア、リン酸カルシウム系化合物等のセラミックス材料も用いることができる。例えば積層造形法を採る「3Dプリンタ」を手術用具1の製造に用いる場合には、当該手術用具1の構成材料をチタン合金とするのが好ましい。
次に、正中縦割式拡大椎弓形成術での手術用具1の使用方法の一例について、図5〜図14を参照しつつ説明する。
[1] 図5に示すように、椎骨100は、椎体110と、椎体110の後方(図5中の上側)に延び、脊柱管(椎孔)140を形成する椎弓120と、椎弓120の中央部から後方に突出する棘突起130とを有している。
まず、図5に示すように、椎骨100における棘突起130を、椎弓120から切断線131において切断面132が形成されるように切離(切断)する。
[2] 次に、図6に示すように、棘突起130を切離した、椎弓120の中央部(正中部)を、例えばエアドリル等を用いて切断する。これにより、この椎弓120が切断された部位に、切断端部120a、120b(両端部)が形成される。
また、正中面200を境にして椎弓120の根元部の外側に、例えばエアドリル等を用いて溝121a、121bを形成する。この溝121a、121bの深さは、外板のみ削り、内板を削らない程度とする。この溝121a、121bを形成した部位は、ヒンジ部(蝶番)122a、122bとなる。
[3] 次に、図7に示すように、ヒンジ部122a、122bを中心に、椎弓120を回動させ、椎弓120の切断した部分を広げる。これにより、間隙150が形成される。以上のようにして、椎弓120の切断により間隙150が形成される。
また、例えばエアドリル等を用いて、切断端部120aに貫通孔123aを形成し、切断端部120bに貫通孔123bを形成する。貫通孔123a、貫通孔123bには、後の工程でスペーサ部2を間隙150内に固定するための糸301を挿通させることができる。
また、必要に応じて、椎弓120の間隙150に臨む切断端部120a、120bを整形する。
[4] 次に、図8に示すように、手術用具1を用意して、当該手術用具1の把持部3を把持した状態で、スペーサ部2を間隙150に接近させる。
また、図8の状態で糸301を挿通することもできる。この場合、まずスペーサ部2の貫通孔213に糸301を挿通する。その後、糸301の一端を一方の切断端部120aの貫通孔123aに挿通し、糸301の他端を他方の切断端部120b貫通孔123bに挿通する。
そして、さらにスペーサ部2を間隙150に接近させて、図9に示すように、傾斜板22と突片23とが切断端部120aに係合するとともに、傾斜板24と突片25とが切断端部120bに係合するまで、スペーサ部2を間隙150に挿入する。なお、本工程でのスペーサ部挿入作業は、前述したようにスペーサ部2と把持部3とが一体的に形成されていることにより、容易に行なうことができる。
[5] 次に、図10に示すように、ドリル500を用意して、当該ドリル500をガイド部4の筒状部41、筒状部42に順に挿通させる。これにより、切断端部120aには、スペーサ部2の雌ネジ221と連通する下穴124aを形成することができる。一方、切断端部120bには、スペーサ部2の雌ネジ241と連通する下穴124bを形成することができる。なお、本工程での下穴形成作業は、前述した筒状部41および筒状部42によるドリル500を案内する機能によって、容易に行なうことができる。
[6] 次に、図11に示すように、スクリュー401を用意して、当該スクリュー401をガイド部4の筒状部41に挿通させ、その後、図12に示すように、頭部403を雌ネジ221に螺合させ、ネジ部404を下穴124aに螺合させる。このような螺合により、切断端部120aをスペーサ部2に引き寄せることができ、よって、切断端部120aとスペーサ部2とが密着する。
同様に、図11に示すように、スクリュー402を用意して、当該スクリュー402をガイド部4の筒状部42に挿通させ、その後、図12に示すように、頭部403を雌ネジ241に螺合させ、ネジ部404を下穴124bに螺合させる。このような螺合により、切断端部120bをスペーサ部2に引き寄せることができ、よって、切断端部120bとスペーサ部2とが密着する。
なお、本工程での螺合作業は、前述した筒状部41および筒状部42によるスクリュー401やスクリュー402を案内する機能によって、容易に行なうことができる。
[7] 次に、図13に示すように、スクリュー401、スクリュー402によって椎弓120に固定されたスペーサ部2から把持部3を前述したように分離する。
[8] 次に、前記工程[4]で糸301を用いた場合、図14に示すように、当該糸301で縛る(縫合する)ことにより、スペーサ部2を間隙150内にさらに固定することができる。これにより、患者の椎弓120とスペーサ部2とで、拡大された椎弓160が形成され、その結果、脊柱管が拡大される。
<第2実施形態>
図4は、本発明の手術用具の第2実施形態を示す斜視図である。
以下、この図を参照して本発明の手術用具の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、把持部の形状が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図4に示すように、本実施形態では、把持部3は、その長手方向の途中が屈曲した屈曲部313を有し、当該屈曲部313よりも基端側の部分がスペーサ部2の幅方向に延在している。
そして、手術用具1の使用態様に応じて、このような形状の把持部3を有する手術用具1を好適に用いることができる。
以上、本発明の手術用具を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、手術用具を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の手術用具は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、手術用具は、前記各実施形態では正中縦割式拡大椎弓形成術に適したものとなっているが、これに限定されず、例えば、片開き式拡大椎弓形成術等の他の手技に適したものとすることもできる。
また、手術用具は、棘突起スペーサに適用した例を挙げたが、椎弓スペーサ、頸椎スペーサ、腰椎スペーサ、腸骨スペーサ、バーホールボタン等に本発明を適用してもよい。
また、ガイド部は、前記各実施形態では2つの筒状部を有する態様となっているが、これに限定されず、手術用具の用途に応じては、例えば、1つの筒状部を有する態様となっていてもよいし、3つ以上の筒状部を有する態様となっていてもよい。
1 手術用具
2 スペーサ部
21 中央板
211 先端面
212 基端面
213 貫通孔
22 傾斜板
221 雌ネジ(貫通孔)
23 突片
24 傾斜板
241 雌ネジ(貫通孔)
25 突片
26 凹部
3 把持部
31 丸棒部
311、312、313 屈曲部
32 偏平部
33 境界部
4 ガイド部
41 筒状部(第1の筒状部)
42 筒状部(第2の筒状部)
100 椎骨
110 椎体
120 椎弓(骨体)
120a、120b 切断端部
121a、121b 溝
122a、122b ヒンジ部
123a、123b 貫通孔
124a、124b 下穴
130 棘突起
131 切断線
132 切断面
140 脊柱管
150 間隙
160 拡大された椎弓
200 正中面
301 糸
401、402 スクリュー(ボルト)
403 頭部(ネジ頭)
404 ネジ部
500 ドリル
高さ
、L 全長
長さ
41、O42 中心線
、T32 厚さ
、W32
θ 傾斜角度
φd31、φd 外径

Claims (8)

  1. 骨体を切断することにより形成した間隙に挿入して使用されるスペーサ部と、
    前記スペーサ部の前記間隙への挿入方向と反対側の部分に一体的に突出して形成され、
    前記スペーサ部を前記間隙に挿入するときに把持される把持部とを備え、
    前記把持部は、前記スペーサ部の前記間隙への挿入後には前記スペーサ部から分離され、
    前記スペーサ部は、その前記挿入方向と反対側の部分に形成された凹部を有し、該凹部に前記把持部との境界部が位置することを特徴とする手術用具。
  2. 前記スペーサ部は、複数箇所で屈曲または湾曲した板状をなすものであり、
    前記把持部は、棒状をなし、そのスペーサ部側の太さが前記スペーサ部の幅よりも小さいものである請求項1に記載の手術用具。
  3. 前記把持部は、その前記スペーサ部側と反対側の端部に扁平形状をなす扁平部を有する請求項2に記載の手術用具。
  4. 前記把持部は、その長手方向の途中が屈曲した屈曲部を有する請求項2または3に記載の手術用具。
  5. 前記スペーサ部は、前記間隙に挿入された状態でボルトを介して前記骨体に固定されるものであり、
    前記ボルト、または、前記ボルトを前記骨体に螺合させるための下穴を形成する工具を
    前記骨体に向かって案内するガイド部を備える請求項1ないし4のいずれか1項に記載の手術用具。
  6. 前記ガイド部は、筒状をなす少なくとも1つの筒状部を有する請求項に記載の手術用具。
  7. 前記筒状部は、2つ設けられており、該2つの筒状部は、その中心線同士が互いに交差している請求項6に記載の手術用具。
  8. 前記骨体は、椎弓であり、
    前記スペーサ部は、前記椎弓から棘突起を切離するとともに、該椎弓を、前記棘突起を切離した部分で切断し、該椎弓の切断により形成された間隙に挿入して使用されるものである請求項1ないし7のいずれか1項に記載の手術用具。
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