JP6663234B2 - 保管容器の転倒防止装置および転倒防止方法 - Google Patents

保管容器の転倒防止装置および転倒防止方法 Download PDF

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Description

本開示は、保管容器の転倒を防ぐための保管容器の転倒防止装置および転倒防止方法に関する。
一般に、各種の保管物が収容された保管容器を保管する際には、振動や揺動に対して保管容器の転倒を防止するための対策が講じられる。例えば、原子炉で使用された使用済み燃料を収容したキャスクは、貯蔵時や輸送時、架台に載置された状態で保管される。その際、大規模地震の振動や船舶輸送時の揺動等による保管容器の転倒を防止するために各種の対策が採られている。
転倒防止構造の一種として、固定部材を用いて保管容器を固定する構成が知られている。例えば、特許文献1には、キャスクの周囲に突設されたラグと、キャスクが載置される固定架台とを逆L型部材を用いてボルト固定するようにした転倒防止構造が記載されている。また、特許文献2には、架台の底部外周に設けられた段差部と架台とをボルトによって固定するようにした転倒防止構造が記載されている。さらに、特許文献3には、キャスクの周面と架台とを固定具によって固定するようにした転倒防止構造が記載されている。
また、固定部材を用いない転倒防止構造として、例えば、特許文献3では、架台の底面と架台が載置される床面との間に高摩擦部材を設けるとともに、架台の四隅の支持脚と床面との間に低摩擦部材を設けて、部位による摩擦力の違いによりロッキング振動を低減する構成が記載されている。
実開平5−77798号公報 特開2001−116887号公報 特開2014−35194号公報
しかしながら、特許文献1乃至3に記載されるように固定部材を用いて保管容器を固定する転倒防止構造は、固定部材を取り付けるための取付け部を保管容器や架台に設ける必要があり、また、保管容器を移動させる際に固定部材の取り外し作業が必要となり時間と手間がかかる。さらに、転倒防止構造のみで振動や揺動を抑制する場合、振動や揺動の発生時に固定部材の取付け部に応力が集中してしまうため、保管容器や架台が破損するおそれもある。
また、特許文献3のように固定部材を用いず摩擦部材によって振動を低減する構成は、特定の振動に対しては有効であるものの、その他の種類の振動や揺動については考慮されていないため、適用場所が限定されてしまう。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも幾つかの実施形態は、簡単な構造によって各種の振動又は揺動に対して保管容器の転倒防止効果を発揮し得る保管容器の転倒防止装置および転倒防止方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る保管容器の転倒防止装置は、
保管容器の転倒を防止するための転倒防止装置であって、
前記保管容器の底部が収容される底部収容空間を画定する凹部と、
前記保管容器の下端面と前記凹部の底面との間の隙間に保持された流体によって形成される流体膜と、
を備える。
なお、本明細書において、「流体」は、水、油(極度に粘性の高い油やトラクション油を含む)、アルコール等の液体、ゾル、ゲル等のコロイド、粘性流体であってもよい。
上記(1)の保管容器の転倒防止装置では、保管容器の下端面と、保管容器の底部が収容される凹部の底面との間の隙間に流体膜が形成されている。そのため、振動や揺動の発生時、保管容器が傾斜して下端面が浮き上がる際に、流体膜によるスクイーズフィルム効果によって保管容器の下端面に大きな流体力(具体的には浮き上がり動作に対する抗力)が発生し、浮き上がりを抑制する。これにより、簡単な構成によって保管容器の転倒を防止することができる。また、上記(1)の構成は、保管容器の浮き上がりを抑制し、振動や揺動を減衰する機構であるため、各種の振動や揺動に対して転倒防止効果を得ることができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記流体膜は、前記保管容器の側面と前記凹部の側壁面との間においても形成されている。
上記(2)の構成によれば、振動や揺動の発生時、保管容器が傾斜して保管容器の側面が凹部の側壁面から離れる際に、流体膜によるスクイーズフィルム効果によって保管容器の側面に大きな流体力(具体的には浮き上がり動作に対する抗力)が発生し、保管容器の傾斜を抑制する。このように、保管容器の下端面に加えて側面においてもスクイーズフィルム効果を発現させることによって、保管容器の転倒防止効果をより一層高めることができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、
前記底部収容空間と外部空間とを連通させ、前記底部収容空間から前記流体を排出する(空気を流入する)ための流体排出路(空気流入路)をさらに備える。
上記(3)の構成によれば、底部収容空間と外部空間とを連通する流体排出路を設けることによって、保管容器の底部収容空間への設置や底部収容空間からの撤去を容易に実施することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(3)の構成において、
前記流体排出路は、前記凹部の前記底面に開口している。
上記(4)の構成によれば、流体排出路が凹部の底面に開口しているので、底面から流体を簡単に排出することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(3)又は(4)の構成において、
前記流体排出路に設けられ、前記底部収容空間と外部空間との連通状態を切り替えるための開閉弁をさらに備える。
上記(5)の構成によれば、例えば保管容器の底部収容空間への設置や底部収容空間からの撤去に際しては開閉弁を開けて流体を排出可能とし、保管容器の保管時は開閉弁を閉じて流体膜を保持する。これにより、保管容器の保管時はスクイーズフィルム効果によって保管容器の転倒を防止でき、保管容器の底部収容空間への設置や底部収容空間からの撤去に際しては保管容器を容易に移動させることができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(3)乃至(5)の何れかの構成において、
前記流体排出路に設けられ、前記底部収容空間から外部空間への流れを許容するように構成された逆止弁をさらに備える。
上記(6)の構成によれば、振動や揺動によって浮き上がった状態の保管容器が直立姿勢(浮き上がりのない状態)に戻るとき、逆止弁を介して底部収容空間から外部空間へ流体が排出されるので、スクイーズフィルム効果は発現せず、保管容器をスムーズに直立姿勢に戻すことができる。すなわち、振動や揺動の発生時、流体膜が保持されるのでスクイーズフィルム効果によって浮き上がりが抑制され、一方、浮き上がった状態の保管容器が直立姿勢に戻るときはスクイーズフィルム効果が発現せず、保管容器をスムーズに直立姿勢に戻すことができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(6)の何れかの構成において、
前記流体が貯留された流体貯留部と、
前記底部収容空間と前記流体貯留部とを連通させ、前記流体貯留部から前記底部収容空間に前記流体を供給するための流体供給路と、
をさらに備える。
上記(7)の構成によれば、流体貯留部から底部収容空間に流体が供給されるようになっているので、長期間に亘って保管容器を保管する場合であっても流体膜を維持し、保管容器の転倒防止効果を継続させることができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(7)の何れかの構成において、
前記底部収容空間に前記保管容器の前記底部が収容された状態で、前記凹部の開口を塞ぐ蓋部をさらに備える。
上記(8)の構成によれば、凹部の開口を塞ぐ蓋部によって、保管容器の底部と凹部との間に保持された流体が気化することを防止できる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(8)の何れかの構成において、
前記凹部は、前記凹部の前記底面を形成するベース部と、前記ベース部から上方に突出して前記凹部の側壁面を形成する側壁部と、を含み、
前記側壁部の上方において前記保管容器の外周面に沿って延在する流体膜形成部材をさらに備え、
前記流体膜は、前記保管容器の外周面と前記流体膜形成部材との間にも形成されている。
上記(9)の構成では、保管容器の転倒防止装置は、凹部の側壁部上方において保管容器の外周面に沿って延在する流体膜形成部材をさらに備えており、保管容器の外周面と流体膜形成部材との間にも流体膜が形成されるようにしている。これにより、保管容器の側面と凹部の側壁面との間に形成される流体膜の面積を増大することができ、側面におけるスクイーズフィルム効果をより一層高めることができる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(9)の何れかの構成において、
前記保管容器内に発熱体が保管されており、
前記凹部は、前記凹部の前記底面を形成するベース部と、前記ベース部から上方に突出して前記凹部の側壁面を形成する側壁部と、を含み、
前記側壁部は、前記底部収容空間に開口するとともに互いに異なる高さに形成された一対の開口部と、該一対の開口部を互いに連通させるように前記側壁部の内部に形成された内部流路と、を含み、
前記流体は、前記底部収容空間と前記内部流路とを含む循環路内を自然循環可能に構成されている。
上記(10)の構成によれば、保管容器内に収容された発熱体によって流体が昇温した場合であっても、流体が循環路内を自然循環するようにしたので流体の温度が過剰に昇温することを防止できる。あるいは循環路内に冷却機能を有し、流体の温度を冷却する。
(11)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(10)の何れかの構成において、
前記保管容器の側面と前記凹部の側壁面との間に挿入される板部材をさらに備え、
前記保管容器の側面と前記板部材との間に前記流体膜が形成されるようにした。
上記(11)の構成によれば、保管容器の側面と凹部の側壁面との間に板部材を挿入し、保管容器の側面と板部材との間に、スクイーズフィルム効果の発現しやすい適切な大きさの隙間を設けることによって、より一層効果的に保管容器の浮き上がりを抑制することができる。また、保管容器の側面と凹部の側壁面との間の隙間が、保管容器の周方向において一定でない場合であっても、保管容器の周方向の一部に板部材を挿入することによって、適切な隙間に設定することが容易となる。
(12)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(11)の何れかの構成において、
前記保管容器の側面と前記凹部の側壁面との間に充填された複数の粒状物をさらに備える。
上記(12)の構成によれば、振動や揺動の発生時、保管容器とともに複数の粒状物が移動し、これら複数の粒状物は凹部の側壁面又は保管容器の側面に衝突する。この衝突によって保管容器の減衰を増大させることができ、保管容器の転倒防止効果が発現する。
すなわち、保管容器の下端面は流体膜に起因したスクイーズフィルム効果によって浮き上がりが抑制され、保管容器の側面は複数の粒状物による減衰効果によって揺れが抑制される。これらの相乗効果によって、保管容器の転倒を効果的に防止することができる。
また、保管容器の側面と凹部の側壁面との間の隙間に複数の粒状物が充填されることによって、凹部に対して保管容器が固定に近い状態となるため、これによっても保管容器の転倒防止効果が高められる。
(13)本発明の他の少なくとも幾つかの実施形態に係る保管容器の転倒防止装置は、
保管容器の転倒を防止するための転倒防止装置であって、
前記保管容器の底部が収容される底部収容空間を画定する凹部と、
前記保管容器の側面と前記凹部の側壁面との間に充填された粒状物と、
を備える。
なお、本明細書において、「粒状物」は、紛体であってもよいし、任意の分散媒中に分散された粒子であってもよい。また、「粒状物」は、微紛体と少量の液体との混合物であって、急激に外力が加えられたときに固体のようにふるまうダイラタント流体(非ニュートン流体の一種)であってもよい。「粒状物」は、例えば鉄球のような金属材料で形成されていてもよいし、セラミック等の無機材料で形成されていてもよいし、砂であってもよい。
上記(13)の保管容器の転倒防止装置によれば、振動や揺動の発生時、保管容器とともに複数の粒状物が移動し、これら複数の粒状物は凹部の側壁面又は保管容器の側面に衝突し、擦れ合う。粒状物同士も衝突し、擦れ合う。この衝突・摩擦によって保管容器の減衰を増大させることができ、保管容器の転倒防止効果が発現する。また、保管容器の側面と凹部の側壁面との間の隙間に複数の粒状物が充填されることによって、凹部に対して保管容器が固定に近い状態となるため、これによっても保管容器の転倒防止効果が高められる。
さらに、上記(13)によれば、簡単な構成によって保管容器の転倒を防止することができる。さらにまた、保管容器の傾きを抑制し、振動や揺動を減衰する機構であるため、各種の振動や揺動に対して転倒防止効果を得ることができる。
(14)幾つかの実施形態では、上記(12)又は(13)の構成において、
前記粒状物は、平均粒子径が100μm以上1mm以下である。
粒状物の平均粒子径が1mmを超える場合、保管容器の十分な減衰効果が得られない可能性がある。また、粒状物の平均粒子径が100μm未満である場合、粒状物のハンドリング性が大幅に低下する。そこで、上記(14)の構成のように、平均粒子径が100μm以上1mm以下の粒状物を用いることにより、優れたハンドリング性を有し、且つ、保管容器の十分な減衰効果を得ることができる。
(15)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(14)の何れかの構成において、
前記保管容器の保管場所のフロア面上において、前記転倒防止装置は、該転倒防止装置に隣接する他の転倒防止装置と連結された状態で載置されている。
上記(15)の構成によれば、隣接する転倒防止装置同士が連結されているので、各々の転倒防止装置が保管場所のフロア面に対して固定されていなくても、振動や揺動の発生時、転倒防止装置がフロア面上を滑って移動してしまうことを防止できる。
すなわち、転倒防止装置をフロア面に固定せず、直置きとすることによって、滑り免震の機能を持たせることができる。また、隣接する転倒防止装置同士を連結することによって、転倒防止装置の浮き上がりを防止することができる。さらに、個々の転倒防止装置の摩擦係数の違いによって複数の転倒防止装置はそれぞれ滑りが異なり、互いに押し引きされるため、全体としての滑り量を抑制することができる。さらにまた、振動や揺動の発生後の保管容器間の距離を管理しやすいという利点も有する。
(16)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(15)の何れかの構成において、
前記保管容器は、使用済み燃料を保管するためのキャスクである。
上記(16)の構成によれば、キャスクのように長期保管が必要な保管容器においても、振動や揺動の発生時、キャスクが転倒することなく安定保管できるため、信頼性の高いキャスクの貯蔵、搬送が可能となる。
(17)本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る保管容器の転倒防止方法は、
保管容器の転倒を防止する転倒防止方法であって、
前記保管容器の底部が収容される底部収容空間を画定する凹部に流体を注入するステップと、
前記凹部に前記流体が注入された状態で、前記保管容器の前記底部を前記凹部に収容し、前記保管容器の下端面と前記凹部の底面との間の隙間に前記流体の流体膜を形成するステップと、
を備える。
上記(17)の保管容器の転倒防止方法によれば、保管容器の下端面と、保管容器の底部が収容される凹部の底面との間の隙間に流体膜が形成される。そのため、振動や揺動の発生時、保管容器が傾斜して下端面浮き上がる際に、流体膜によるスクイーズフィルム効果によって保管容器の下端面に大きな流体力(具体的には浮き上がり動作に対する抗力)が発生し、浮き上がりを抑制する。これにより、簡単な方法によって保管容器の転倒を防止することができる。
また、上記(17)の方法によれば、簡単な方法によって保管容器の転倒を防止することができる。さらに、保管容器の浮き上がりを抑制し、振動や揺動を減衰するようになっているため、各種の振動や揺動に対して転倒防止効果を得ることができる。
さらにまた、上記(17)の方法では、保管容器を底部収容空間に挿荷する前に凹部に流体を注入するようにしたので、保管容器を底部収容空間に挿荷した後に流体を注入する場合に比べて、流体の凹部への注入が容易である。また、保管容器の下端面と凹部の底面との間に流体膜をより確実に形成することができる。
(18)本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る保管容器の転倒防止方法は、
保管容器の転倒を防止するための転倒防止方法であって、
底部収容空間を画定する凹部に前記保管容器の底部を収容するステップと、
前記保管容器の側面と前記凹部の側壁面との間の隙間に粒状物を注入するステップと、
を備える。
上記(18)の保管容器の転倒防止方法によれば、振動や揺動の発生時、保管容器とともに複数の粒状物が移動し、これら複数の粒状物は凹部の側壁面又は保管容器の側面に衝突し、擦れ合う。粒状物同士も衝突し、擦れ合う。この衝突・摩擦によって保管容器の減衰を増大させることができ、保管容器の転倒防止効果が発現する。また、保管容器の側面と凹部の側壁面との間の隙間に複数の粒状物が充填されることによって、凹部に対して保管容器が固定に近い状態となるため、これによっても保管容器の転倒防止効果が高められる。
さらに、上記(18)によれば、簡単な構成によって保管容器の転倒を防止することができる。さらにまた、保管容器の傾きを抑制し、振動や揺動を減衰する機構であるため、各種の振動や揺動に対して転倒防止効果を得ることができる。
幾つかの実施形態では、上記(18)の方法において、前記粒状物は、平均粒子径が100μm以上1mm以下である。
粒状物の平均粒子径が1mmを超える場合、保管容器の十分な減衰効果が得られない可能性がある。また、粒状物の平均粒子径が100μm未満である場合、粒状物のハンドリング性が大幅に低下する。そこで、上述のように、平均粒子径が100μm以上1mm以下の粒状物を用いることにより、優れたハンドリング性を有し、且つ、保管容器の十分な減衰効果を得ることができる。
本発明の少なくとも幾つかの実施形態によれば、簡単な構成によって保管容器の転倒を防止することができる。また、保管容器の浮き上がりや傾きを抑制し、振動や揺動を減衰する機構であるため、各種の振動や揺動に対して転倒防止効果を得ることができる。
一実施形態に係る転倒防止装置の概略構成を示す側面図である。 一実施形態に係る転倒防止方法を説明するための図である。 他の実施形態に係る転倒防止装置の概略構成を示す側面図である。 他の実施形態に係る転倒防止装置の概略構成を示す側面図である。 他の実施形態に係る転倒防止装置の概略構成を示す側面図である。 他の実施形態に係る転倒防止装置の概略構成を示す側面図である。 図6Aの転倒防止装置の平面図(上面図)である。 他の実施形態に係る転倒防止装置の概略構成を示す側面図である。 他の実施形態に係る転倒防止装置の概略構成を示す側面図である。 他の実施形態に係る転倒防止装置の概略構成を示す側面図である。 図9Aの転倒防止装置のA部拡大図である。 図9Aの転倒防止装置の平面図(上面図)である。 図9Cの転倒防止装置の変形例を示す平面図(上面図)である。 他の実施形態に係る転倒防止装置の概略構成を示す側面図である。 図10Aの転倒防止装置のB部拡大図である。 他の実施形態に係る転倒防止装置の概略構成を示す側面図である。 他の実施形態に係る転倒防止装置の概略構成を示す側面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1〜図12に示すように、幾つかの実施形態に係る転倒防止装置1は、地震等の振動や船舶輸送時等における揺動の発生時、保管容器10が転倒することを防ぐように構成されている。保管容器10には、保管物(不図示)が収容されている。
保管容器10は、縦置き型の容器であってもよい。すなわち、保管容器10は、直立姿勢の状態において、水平断面における最大長さ(径または幅等)よりも鉛直断面における最大長さ(高さ)の方が大きい容器であってもよい。また、保管容器10は、図6Bに例示されるように円筒形であってもよいし、多角筒形(不図示)であってもよい。
保管容器10に収容される保管物は、発熱体であってもよい。
例えば、保管容器10は、原子炉で使用された使用済み燃料を収容したキャスクである。その場合、転倒防止装置1は、使用済み燃料を収容したドライキャスクを乾式貯蔵(気体中)するための乾式キャスク貯蔵施設において用いられてもよい。
図1〜図12を参照して、幾つかの実施形態に係る転倒防止装置1は、保管容器10の底部11が収容される底部収容空間8を画定する凹部25を備える。凹部25は、保管容器10の底部11の外形に対応した形状を有している。また、凹部25の側壁面24と保管容器10の側面13との間に微小な隙間が形成されるように、保管容器10の底部11の外形よりも凹部25の側壁面24の方が僅かに大きい。凹部25の側壁面24と保管容器10の側面13との間に形成される隙間の大きさは、保管容器10の周方向において略一定であってもよい。
例えば、保管容器10の底部11外形の水平断面が円形状である場合、凹部25も水平断面が円形状であり、且つ、保管容器10の底部11が収容されるように凹部25は保管容器10の底部11よりも径が僅かに大きい。さらに、凹部25に保管容器10の底部11が収容された状態で、凹部25の中心軸と、保管容器10の中心軸とが略一致するように、凹部25及び保管容器10が同心上に配置されていてもよい。
図1〜図12に例示的に示す実施形態では、凹部25は、架台20によって形成される。架台20は、凹部25の底面22を形成するベース部21と、ベース部21から上方に突出して凹部25の側壁面24を形成する側壁部23と、を含む。
一実施形態では、架台20は、保管容器10の保管場所であるフロア面6に対して固定されていない。この場合、保管容器10は、架台20に載置された状態で、長期保管する際の貯蔵施設(保管施設)のフロア面6に載置されたり、船舶等で輸送する際の輸送手段のフロア面6に載置されたりしてもよい。なお、保管容器10が使用済み燃料を収容したキャスクである場合、貯蔵施設は、例えば放射性物質貯蔵施設や燃料再処理施設等が挙げられる。
他の実施形態では、架台20は、保管容器10の保管場所であるフロア面6に対して固定されている。この場合、架台20は、貯蔵施設(保管施設)のフロア面6、又は、船舶等で輸送する際の輸送手段のフロア面6に対して着脱自在に固定されていてもよいし、これらのフロア面6に一体的に設けられていてもよい。
不図示の他の実施形態では、凹部25は、フロア面6に直接設けられている。例えば、凹部25は、放射性物質貯蔵施設や燃料再処理施設のフロア面6に設けられていてもよいし、船舶等で輸送する際の輸送手段のフロア面6に設けられていてもよい。あるいは、凹部25は、地面に設けられていてもよい。
図1〜図9Dに例示的に示す実施形態では、転倒防止装置1は、保管容器10の下端面12と凹部25の底面22との間の隙間に保持された流体によって形成される流体膜100をさらに備える。
上記実施形態では、保管容器10の下端面12と、保管容器10の底部11が収容される凹部25の底面22との間の隙間に流体膜100が形成されている。そのため、振動や揺動の発生時、保管容器10が傾斜して下端面12が浮き上がる際に、流体膜によるスクイーズフィルム効果によって保管容器10の下端面12に大きな流体力(具体的には浮き上がり動作に対する抗力)が発生し、浮き上がりを抑制する。これにより、簡単な構成によって保管容器10の転倒を防止することができる。また、上記実施形態は、保管容器10の浮き上がりを抑制し、振動や揺動を減衰する機構であるため、各種の振動や揺動に対して転倒防止効果を得ることができる。
なお、スクイーズフィルム効果(スクイーズフィルムダンパとも言う)とは、振動や揺動する部材の平面が固定表面に近接した状態において、振動や揺動によって部材の平面と固定表面との間の隙間が変化したとき、これらの間に存在する流体の流動や圧力変化により、部材の平面に対し抗力が発生する現象をいう。
流体膜100を形成する流体は、例えば、水、油(極度に粘性の高い油やトラクション油を含む)、アルコール等の液体、ゾル、ゲル等のコロイド、粘性流体であってもよい。
流体膜100が水で形成される場合、取扱いが容易であるという利点を有する。
流体膜100が油で形成される場合、蒸発を抑制できるという利点を有する。
流体膜100が粘弾性流体で形成される場合、振動や揺動のような速度の大きい動きに対しては保管容器10の下端面12に作用する抗力が大きくなり、速度が小さい動きに対しては保管容器10の下端面12に作用する抗力が小さくなる。そのため、振動や揺動のような速度の大きい動きを効果的に抑制することができる一方、保管容器10の底部収容空間8への設置や底部収容空間8からの撤去のような速度の小さい動きはスムーズに実施することができる。
幾つかの実施形態では、流体膜100は、保管容器10の側面13と凹部25の側壁面24との間においても形成されている。
上記実施形態によれば、振動や揺動の発生時、保管容器10が傾斜して保管容器10の側面13が凹部25の側壁面24から離れる際に、流体膜100によるスクイーズフィルム効果によって保管容器10の側面13に大きな流体力(具体的には浮き上がり動作に対する抗力)が発生し、保管容器10の傾斜を抑制する。このように、保管容器10の下端面12に加えて側面13においてもスクイーズフィルム効果を発現させることによって、保管容器10の転倒防止効果をより一層高めることができる。
図1は、一実施形態に係る転倒防止装置1の概略構成を示す側面図である。図2は、一実施形態に係る転倒防止方法を説明するための図である。
図1に例示的に示す実施形態では、転倒防止装置1は、フロア面6に載置される架台20と、架台20に形成された凹部25と、保管容器10の底部11が凹部25に収容された状態で、保管容器10の下端面12と凹部25の底面22との間の隙間に保持された流体によって形成される流体膜100と、を備える。
図2を参照して、幾つかの実施形態に係る転倒防止方法は、図2(a)に示すように、保管容器10の底部11が収容される底部収容空間8を画定する凹部25に流体を注入するステップと、図2(b)に示すように、凹部25に流体が注入された状態で、保管容器10の底部11を凹部25に収容し、保管容器10の下端面12と凹部25の底面22との間の隙間に流体の流体膜100を形成するステップと、を備える。
この転倒防止方法によれば、保管容器10の下端面12と、保管容器10の底部11が収容される凹部25の底面22との間の隙間に流体膜100が形成される。そのため、振動や揺動の発生時、保管容器10が傾斜して下端面12が浮き上がる際に、流体膜100によるスクイーズフィルム効果によって保管容器10の下端面12に大きな流体力(具体的には浮き上がり動作に対する抗力)が発生し、浮き上がりを抑制する。これにより、簡単な方法によって保管容器10の転倒を防止することができる。
また、上記方法によれば、簡単な方法によって保管容器10の転倒を防止することができる。さらに、保管容器10の浮き上がりを抑制し、振動や揺動を減衰するようになっているため、各種の振動や揺動に対して転倒防止効果を得ることができる。
さらにまた、上記方法では、保管容器10を底部収容空間8に挿荷する前に凹部25に流体を注入するようにしたので、保管容器10を底部収容空間8に挿荷した後に流体を注入する場合に比べて、流体の注入が容易である。また、保管容器10の下端面12と凹部25の底面22との間に流体膜100をより確実に形成することができる。
図示は省略するが、他の実施形態に係る転倒防止方法では、保管容器10の底部11を凹部25に収容するステップと、保管容器10の底部11が凹部25に収容された状態で、保管容器10の底部11と凹部25との間に流体を注入するステップと、を備える。
この転倒防止方法によれば、底部11と凹部25との間に適切な量の流体を注入することができる。
図3〜図6A及び図7は、他の実施形態に係る転倒防止装置1の概略構成を示す側面図である。図6Bは、図6Aの転倒防止装置の平面図である。
図3〜図7に示すように、幾つかの実施形態では、転倒防止装置1は、底部収容空間8と外部空間とを連通させ、底部収容空間から流体を排出するための流体排出路30〜33をさらに備える。なお、外部空間には、流体排出路30〜33から排出された流体を受けるための流体受け部が設けられていてもよい。
上記実施形態によれば、底部収容空間8と外部空間とを連通する流体排出路30〜33を設けることによって、保管容器10の底部収容空間8への設置や底部収容空間8からの撤去を容易に実施することができる。
図4及び図5に示すように、流体排出路32,33は、凹部25の底面22に開口していてもよい。
この構成によれば、流体排出路32,33が凹部25の底面22に開口しているので、底面22から流体を簡単に排出することができる。
また、上記構成において、流体排出路32,33は、凹部25の底面22に複数の開口を有していてもよい。これにより、流体をより一層簡単に排出することができる。
図3及び図5に例示的に示す実施形態では、転倒防止装置1は、流体排出路30,33に設けられ、底部収容空間8と外部空間との連通状態を切り替えるための開閉弁35をさらに備える。
上記実施形態において、例えば保管容器10の底部収容空間8への設置や底部収容空間8からの撤去に際しては開閉弁35を開けて流体を排出可能とし、保管容器10の保管時は開閉弁35を閉じて流体膜100を保持する。これにより、保管容器10の保管時はスクイーズフィルム効果によって保管容器10の転倒を防止でき、保管容器10の底部収容空間8への設置や底部収容空間8からの撤去に際しては保管容器10を容易に移動させることができる。なお、保管容器10を底部収容空間8から撤去するとき、開閉弁35を開くことによって保管容器10の底部11と凹部25との間に流体排出路30,33から空気が流入し、保管容器10を容易に底部収容空間8から持ち上げることが可能となる。また、流体が注入された状態の底部収容空間8に保管容器10を設置するとき、開閉弁35を開くことによって、保管容器10の下端面12と凹部25の底面22との間に残存した空気を抜くようにしてもよい。
図4及び図5に例示的に示す実施形態では、転倒防止装置1は、流体排出路31,32,33に設けられ、底部収容空間8から外部空間への流れを許容するように構成された逆止弁36,37をさらに備える。
上記実施形態によれば、振動や揺動によって浮き上がった状態の保管容器10が直立姿勢(浮き上がりのない状態)に戻るとき、逆止弁36,37を介して底部収容空間8から外部空間へ流体が排出されるので、スクイーズフィルム効果は発現せず、保管容器10をスムーズに直立姿勢に戻すことができる。すなわち、振動や揺動の発生時、流体膜100が保持されるのでスクイーズフィルム効果によって浮き上がりが抑制され、一方、浮き上がった状態の保管容器10が直立姿勢に戻るときはスクイーズフィルム効果が発現せず、保管容器10をスムーズに直立姿勢に戻すことができる。
図3に例示的に示す実施形態では、転倒防止装置1は、架台20の側壁面24に開口を有し、該開口から外部空間に向けて側壁部23内において水平方向に延在する流体排出路30と、流体排出路30に設けられた開閉弁35と、を備える。なお、流体排出路30は、流体が排出されやすいように、水平方向に対して外部空間側の端部が底部収容空間8側の端部よりも下方に位置するように傾斜していてもよい。また、流体排出路30は、保管容器10の周方向に複数設けられていてもよい。
図4に例示的に示す実施形態では、転倒防止装置1は、架台20の側壁面24に開口を有し、該開口から外部空間に向けて側壁部23内において水平方向に延在する流体排出路31と、架台20の底面22に開口を有し、該開口から下方に向けてベース部21内において延在するとともに、その下方端から外部空間に向けて側壁部23内において水平方向に延在する流体排出路32と、を備える。また、転倒防止装置1は、流体排出路31,32にそれぞれ設けられた逆止弁36,37をさらに備える。
また、逆止弁36,37は、所定圧力に達したら開くように構成されていてもよい。すなわち、逆止弁36,37は、保管容器10が浮き上がった状態から元の直立姿勢に戻るときや、保管容器10を底部収容空間8内に挿荷するときなどのように、保管容器10から流体に圧力が付与されたとき、開くように構成されていてもよい。
なお、上記実施形態では、転倒防止装置1が、流体排出路31及び逆止弁36を含むユニットと、流体排出路32及び逆止弁37を含むユニットの2種類のユニットを備える構成について例示的に説明したが、転倒防止装置1は、少なくとも一方のユニットを備えていればよい。
図5に例示的に示す実施形態では、転倒防止装置1は、架台20の底面22に開口を有し、該開口から下方に向けてベース部21内において延在するとともに、その下方端から外部空間に向けて側壁部23内において水平方向に延在する流体排出路33を備える。この流体排出路33は、外部空間側において分岐路33aと分岐路33bとに分岐している。そして、一方の分岐路33bには開閉弁35が設けられ、他方の分岐路33aには逆止弁36が設けられている。
この転倒防止装置1においては、例えば保管容器10の底部収容空間8への設置や底部収容空間8からの撤去に際しては開閉弁35を開けて流体を排出可能とし、保管容器10の保管時は開閉弁35を閉じて流体膜100を保持する。これにより、保管容器10の保管時はスクイーズフィルム効果によって保管容器10の転倒を防止でき、保管容器10の底部収容空間8への設置や底部収容空間8からの撤去に際しては保管容器10を容易に移動させることができる。また、保管容器10の保管時は、振動や揺動によって浮き上がった状態の保管容器10が直立姿勢に戻るとき、逆止弁36を介して底部収容空間8から外部空間へ流体が排出されるので、スクイーズフィルム効果は発現せず、保管容器10をスムーズに直立姿勢に戻すことができる。
さらに、上記構成によれば、開閉弁35と逆止弁36が設けられる流体排出路33を共通化しているので、装置構成の簡素化が図れる。
図6A、図6B及び図7に例示的に示す実施形態では、転倒防止装置1は、流体が貯留された流体貯留部40と、底部収容空間8と流体貯留部40とを連通させ、流体貯留部40から底部収容空間8に流体を供給するための流体供給路41と、をさらに備える。
流体貯留部40は、図示されるように、保管容器10と凹部25との間の隙間に適切な量の流体を保持可能なヘッド差となるように、凹部25に対する相対的な高さが設定されていてもよい。
あるいは、図示は省略するが、流体貯留部40は、保管容器10と凹部25との間の隙間に流体を強制的に注入するためのポンプを備えていてもよい。
上記実施形態によれば、流体貯留部40から底部収容空間8に流体が供給されるようになっているので、長期間に亘って保管容器10を保管する場合であっても流体膜100を維持し、保管容器10の転倒防止効果を継続させることができる。
図6A及び図6Bに例示的に示す実施形態では、転倒防止装置1は、底部収容空間8に保管容器10の底部11が収容された状態で、凹部25の開口を塞ぐ蓋部44をさらに備える。蓋部44は、凹部25に対して着脱自在に構成されていてもよい。
底部収容空間8に保管容器10の底部11が収容された状態において、凹部25の開口は、通常、環状に形成される。そのため、蓋部44は、保管容器10の全周にわたって延在するように環状に形成されていてもよい。この場合、蓋部44のハンドリング性の向上及び蓋部44の開閉作業を容易化するために、環状の蓋部44は周方向において分割構造をなしていてもよい。
上記実施形態によれば、凹部25の開口を塞ぐ蓋部44によって、保管容器10の底部11と凹部25との間に保持された流体が気化(例えば蒸発)することを防止できる。
図7に例示的に示す実施形態では、凹部25は、凹部25の底面22を形成するベース部21と、ベース部21から上方に突出して凹部25の側壁面24を形成する側壁部23と、を含む架台20によって形成されている。
また、転倒防止装置1は、側壁部23の上方において保管容器10の外周面に沿って延在する流体膜形成部材46をさらに備えている。そして、流体膜100は、保管容器10の外周面と流体膜形成部材46との間にも形成されている。
流体膜形成部材46は、側壁部23に対して着脱自在に取り付けられていてもよい。
また、流体膜形成部材46は、保管容器10の全周にわたって延在するように環状に形成されていてもよい。この場合、流体膜形成部材46のハンドリング性の向上及び流体膜形成部材46の着脱作業を容易化するために、環状の流体膜形成部材46は周方向において分割構造をなしていてもよい。
上記実施形態では、保管容器10の外周面と流体膜形成部材46との間にも流体膜100が形成されるようになっている。これにより、保管容器10の側面13と凹部25の側壁面24との間に形成される流体膜100の面積を増大することができ、側面13におけるスクイーズフィルム効果をより一層高めることができる。
図8は、他の実施形態に係る転倒防止装置1の概略構成を示す側面図である。
図8に例示的に示す実施形態では、保管容器10内に発熱体が保管されている。
また、凹部25は、凹部25の底面22を形成するベース部21と、ベース部21から上方に突出して凹部25の側壁面24を形成する側壁部23と、を含む架台20によって形成されている。
さらに、側壁部23は、底部収容空間8に開口するとともに互いに異なる高さに形成された一対の開口部51,52と、該一対の開口部51,52を互いに連通させるように側壁部23の内部に形成された内部流路53と、を含む。
そして、流体は、底部収容空間8と内部流路53とを含む循環路50内を自然循環可能に構成されている。
上記実施形態において、底部収容空間8内の流体は、保管容器10内に収容された発熱体の熱によって昇温され、底部収容空間8内で上昇流を形成する。そして、この流体は、底部収容空間8の上方に開口した上方開口部51から内部流路53に流入し、側壁部23において冷却されて下降流を形成する。内部流路53の下端まで下降した流体は、底部収容空間8の下方に開口した下方開口部52から底部収容空間8に戻る。こうして、流体は、底部収容空間8と内部流路53とを含む循環路50内を自然循環するようになっている。
このように、上記実施形態によれば、保管容器10内に収容された発熱体によって流体が昇温した場合であっても、流体が循環路50内を自然循環するようにしたので流体の温度が過剰に昇温することを防止できる。
なお、循環路50は、保管容器10の周方向において複数設けられていてもよい。
図9Aは、他の実施形態に係る転倒防止装置1の概略構成を示す側面図である。図9Bは、図9Aの転倒防止装置1のA部拡大図である。図9Cは、図9Aの転倒防止装置の平面図である。図9Dは、図9Cの転倒防止装置の変形例を示す平面図である。
図9A〜図9Dに例示的に示す実施形態では、保管容器10の側面13と凹部25の側壁面24との間に挿入される板部材をさらに備えている。そして、保管容器10の側面13と板部材55との間に流体膜100が形成されるようにしている。
板部材55は、保管容器10の外周面に沿った形状に形成されていてもよい。例えば、保管容器10が円筒形状を有する場合、板部材55も保管容器10の外周面に沿って湾曲している。
また、図示されるように、板部材55は、支持部材56によって凹部25(架台20)の側壁部23に取り付けられてもよい。
一実施形態においては、図9Cに示すように板部材55は環状に形成されていてもよい。この場合、板部材55のハンドリング性の向上及び板部材55の着脱作業を容易化するために、環状の板部材55は周方向において分割構造をなしていてもよい。
他の実施形態(変形例)においては、図9Dに示すように板部材55は保管容器10の周囲に断続的に設けられていてもよい。この場合、板部材55は、保管容器10と凹部25との間の距離に応じて部分的に設けられていてもよい。例えば、保管容器10の挿荷状態によっては保管容器10の周方向において保管容器10と凹部25との間の距離が異なることがある。その場合、保管容器10と凹部25との間の距離が広い領域にのみ板部材55を設置してもよい。
上記実施形態によれば、保管容器10の側面13と凹部25の側壁面24との間に板部材55を挿入し、保管容器10の側面13と板部材55との間に、スクイーズフィルム効果の発現しやすい適切な大きさの隙間を設けることによって、より一層効果的に保管容器10の浮き上がりを抑制することができる。また、保管容器10の側面13と凹部25の側壁面24との間の隙間が、保管容器10の周方向において一定でない場合であっても、保管容器10の周方向の一部に板部材55を挿入することによって、適切な隙間に設定することが容易となる。
図10Aは、他の実施形態に係る転倒防止装置1の概略構成を示す側面図である。図10Bは、図10Aの転倒防止装置1のB部拡大図である。
図10A及び図10Bに例示的に示す実施形態では、転倒防止装置1は、保管容器10の底部11が収容される底部収容空間8を画定する凹部25と、保管容器10の側面13と凹部25の側壁面24との間に充填された粒状物200と、を備える。
上記実施形態によれば、振動や揺動の発生時、振動や揺動の発生時、保管容器10とともに複数の粒状物200が移動し、これら複数の粒状物200は凹部25の側壁面24又は保管容器10の側面13に衝突する。この衝突によって保管容器10の減衰を増大させることができ、保管容器10の転倒防止効果が発現する。また、保管容器10の側面13と凹部25の側壁面24との間の隙間に複数の粒状物200が充填されることによって、凹部25に対して保管容器10が固定に近い状態となるため、これによっても保管容器10の転倒防止効果が高められる。
さらに、上記実施形態によれば、簡単な構成によって保管容器10の転倒を防止することができる。さらにまた、保管容器10の傾きを抑制し、振動や揺動を減衰する機構であるため、各種の振動や揺動に対して転倒防止効果を得ることができる。
図11は、他の実施形態に係る転倒防止装置1の概略構成を示す側面図である。
図11に例示的に示す実施形態では、転倒防止装置1は、保管容器10の底部11が収容される底部収容空間8を画定する凹部25と、保管容器10の下端面12と凹部25の底面22との間の隙間に保持された流体によって形成される流体膜100と、保管容器10の側面13と凹部25の側壁面24との間に充填された粒状物200と、を備える。すなわち、この実施形態は、図1乃至図9Dに示した実施形態と、図10A及び図10Bに示した実施形態とを組み合わせた構成となっている。
上記実施形態によれば、振動や揺動の発生時、保管容器10とともに複数の粒状物200が移動し、これら複数の粒状物200は凹部25の側壁面24又は保管容器10の側面13に衝突する。この衝突によって保管容器10の減衰を増大させることができ、保管容器10の転倒防止効果が発現する。すなわち、保管容器10の下端面12は流体膜100に起因したスクイーズフィルム効果によって浮き上がりが抑制され、保管容器10の側面13は複数の粒状物200による減衰効果によって揺れが抑制される。これらの相乗効果によって、保管容器10の転倒を効果的に防止することができる。
また、保管容器10の側面13と凹部25の側壁面24との間の隙間に複数の粒状物200が充填されることによって、凹部25に対して保管容器10が固定に近い状態となるため、これによっても保管容器10の転倒防止効果が高められる。
さらに、上記実施形態によれば、簡単な構成によって保管容器10の転倒を防止することができる。さらにまた、保管容器10の傾きを抑制し、振動や揺動を減衰する機構であるため、各種の振動や揺動に対して転倒防止効果を得ることができる。
図10A及び図10B、図11に示す例示的に実施形態において、粒状物200は、紛体であってもよいし、任意の分散媒中に分散された粒子であってもよいし、微紛体と少量の液体との混合物であって、急激に外力が加えられたときに固体のようにふるまうダイラタント流体であってもよい。
粒状物200は、平均粒子径が100μm以上1mm以下であってもよい。なお、平均粒子径は、JIS Z8901「試験用粉体及び試験用粒子」で定義されている「粒子の直径の算術平均値」であってもよい。例えば、平均粒子径は、光学的測定器で測定される平均粒子径である。
また、粒状物200は、例えば鉄球のような金属材料で形成されていてもよいし、セラミック等の無機材料で形成されていてもよい。あるいは、粒状物200は、砂であってもよい。
粒状物200の平均粒子径が1mm以上である場合、保管容器10の十分な減衰効果が得られない可能性がある。また、粒状物200の平均粒子径が100μm以下である場合、粒状物200のハンドリング性が大幅に低下する。そこで、上記実施形態のように、平均粒子径が100μm以上1mm以下の粒状物200を用いることにより、優れたハンドリング性を有し、且つ、保管容器10の十分な減衰効果を得ることができる。
図12は、他の実施形態に係る転倒防止装置1(1A,1B,1C)の概略構成を示す側面図である。
図12に例示的に示す実施形態において、保管容器10(10A,10B,10C)の保管場所のフロア面6上において、転倒防止装置1Bは、該転倒防止装置1Bに隣接する他の転倒防止装置1A,1Cと連結された状態で載置されている。
具体的には、複数の保管容器10A,10B,10Cの各々に対して、転倒防止装置1A,1B,1Cが設けられている。これらの転倒防止装置1A,1B,1Cは、それぞれ、連結部材60によって他の転倒防止装置1A,1B,1Cと連結された状態で、フロア面6上に載置されている。
上記実施形態によれば、隣接する転倒防止装置1A,1B,1C同士が連結されているので、各々の転倒防止装置1A,1B,1Cが保管場所のフロア面6に対して固定されていなくても、振動や揺動の発生時、転倒防止装置1A,1B,1Cがフロア面6上を滑って移動してしまうことを防止できる。
すなわち、転倒防止装置1A,1B,1Cをフロア面6に固定せず、直置きとすることによって、滑り免震の機能を持たせることができる。また、隣接する転倒防止装置1A,1B,1C同士を連結することによって、転倒防止装置1A,1B,1Cの浮き上がりを防止することができる。さらに、個々の転倒防止装置1A,1B,1Cの摩擦係数の違いによって複数の転倒防止装置1A,1B,1Cはそれぞれ滑りが異なり、互いに押し引きされるため、全体としての滑り量を抑制することができる。さらにまた、振動や揺動の発生後の保管容器10間の距離を管理しやすいという利点も有する。
図1〜図12に例示的に示す実施形態において、保管容器10は、使用済み燃料を保管するためのキャスクであってもよい。
これにより、キャスクのように長期保管が必要な保管容器10においても、振動や揺動の発生時、キャスクが転倒することなく安定保管できるため、信頼性の高いキャスクの貯蔵、搬送が可能となる。
上述したように、本発明の少なくとも幾つかの実施形態によれば、簡単な構成によって保管容器10の転倒を防止することができる。また、保管容器10の浮き上がりや傾きを抑制し、振動や揺動を減衰する機構であるため、各種の振動や揺動に対して転倒防止効果を得ることができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、上記実施形態では、保管容器10が使用済み燃料を収容したキャスクである場合について説明したが、保管容器10はキャスクに限定されるものではなく、例えば液体やガスを貯留したタンクのように、他の保管容器10にも上述した転倒防止装置1を適用することができる。
また、上記実施形態では、転倒防止装置1として、フロア面6と保管容器10又は架台20とを固定部材によって固定する構造を備えない場合について説明したが、転倒防止装置1は、上述した流体膜100又は粒状物200を備える構成に加えて、フロア面6と保管容器10又は架台20とを固定部材によって固定する構成を備えていてもよい。その場合、上述した流体膜100又は粒状物200によって振動や揺動がある程度抑制されるので、固定部材から保管容器10又は架台20へ作用する応力を小さくすることができる。したがって、保管容器10又は架台20の破損を防止することができる。また、固定部材や、保管容器10又は架台20が要求される強度を抑えてコストを削減することも可能である。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
1,1A,1B,1C 転倒防止装置
6 フロア面
8 底部収容空間
10,10A,10B,10C 保管容器
11 底部
12 下端面
13 側面
20 架台
21 ベース部
22 底面
23 側壁部
24 側壁面
25 凹部
30,31,32,33 流体排出路
33a 分岐路
33b 分岐路
35 開閉弁
36,27 逆止弁
40 流体貯留部
41 流体供給路
44 蓋部
46 流体膜形成部材
50 循環路
51 上方開口部
52 下方開口部
53 内部流路
55 板部材
56 支持部材
60 連結部材
100 流体膜
200 粒状物

Claims (19)

  1. 保管容器の転倒を防止するための転倒防止装置であって、
    前記保管容器の保管場所であるフロア面に底部が接触するように設置され、又は、前記フロア面に一体的に形成され、前記保管容器の底部が収容される底部収容空間を画定する凹部を有する架台と、
    前記保管容器の下端面と前記凹部の底面との間の隙間に保持された流体によって形成される流体膜と、
    を備えることを特徴とする保管容器の転倒防止装置。
  2. 前記流体膜は、前記保管容器の側面と前記凹部の側壁面との間においても形成されていることを特徴とする請求項1に記載の保管容器の転倒防止装置。
  3. 前記底部収容空間と外部空間とを連通させ、前記底部収容空間から前記流体を排出するための流体排出路をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の保管容器の転倒防止装置。
  4. 前記流体排出路は、前記凹部の前記底面に開口していることを特徴とする請求項3に記載の保管容器の転倒防止装置。
  5. 前記流体排出路に設けられ、前記底部収容空間と外部空間との連通状態を切り替えるための開閉弁をさらに備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の保管容器の転倒防止装置。
  6. 前記流体排出路に設けられ、前記底部収容空間から外部空間への流れを許容するように構成された逆止弁をさらに備えることを特徴とする請求項3乃至5の何れか一項に記載の保管容器の転倒防止装置。
  7. 前記流体が貯留された流体貯留部と、
    前記底部収容空間と前記流体貯留部とを連通させ、前記流体貯留部から前記底部収容空間に前記流体を供給するための流体供給路と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の保管容器の転倒防止装置。
  8. 前記底部収容空間に前記保管容器の前記底部が収容された状態で、前記凹部の開口を塞ぐ蓋部をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の保管容器の転倒防止装置。
  9. 前記凹部は、前記凹部の前記底面を形成するベース部と、前記ベース部から上方に突出して前記凹部の側壁面を形成する側壁部と、を含み、
    前記側壁部の上方において前記保管容器の外周面に沿って延在する流体膜形成部材をさらに備え、
    前記流体膜は、前記保管容器の外周面と前記流体膜形成部材との間にも形成されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の保管容器の転倒防止装置。
  10. 前記保管容器内に発熱体が保管されており、
    前記凹部は、前記凹部の前記底面を形成するベース部と、前記ベース部から上方に突出して前記凹部の側壁面を形成する側壁部と、を含み、
    前記側壁部は、前記底部収容空間に開口するとともに互いに異なる高さに形成された一対の開口部と、該一対の開口部を互いに連通させるように前記側壁部の内部に形成された内部流路と、を含み、
    前記流体は、前記底部収容空間と前記内部流路とを含む循環路内を自然循環可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の保管容器の転倒防止装置。
  11. 前記保管容器の側面と前記凹部の側壁面との間に挿入される板部材をさらに備え、
    前記保管容器の側面と前記板部材との間に前記流体膜が形成されるようにしたことを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の保管容器の転倒防止装置。
  12. 前記保管容器の側面と前記凹部の側壁面との間に充填された複数の粒状物をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至11の何れか一項に記載の保管容器の転倒防止装置。
  13. 保管容器の転倒を防止するための転倒防止装置であって、
    前記保管容器の保管場所であるフロア面に底部が接触するように設置され、又は、前記フロア面に一体的に形成され、前記保管容器の底部が収容される底部収容空間を画定する凹部を有する架台と、
    前記保管容器の側面と前記凹部の側壁面との間に充填された粒状物と、
    を備えることを特徴とする保管容器の転倒防止装置。
  14. 前記粒状物は、平均粒子径が100μm以上1mm以下であることを特徴とする請求項12又は13に記載の保管容器の転倒防止装置。
  15. 前記保管容器の保管場所のフロア面上において、前記転倒防止装置は、該転倒防止装置に隣接する他の転倒防止装置と連結された状態で載置されていることを特徴とする請求項1乃至14の何れか一項に記載の保管容器の転倒防止装置。
  16. 前記保管容器は、使用済み燃料を保管するためのキャスクであることを特徴とする請求項1乃至15の何れか一項に記載の保管容器の転倒防止装置。
  17. 保管容器の転倒を防止するための転倒防止装置であって、
    前記保管容器の底部が収容される底部収容空間を画定する凹部と、
    前記保管容器の下端面と前記凹部の底面との間の隙間に保持された流体によって形成される流体膜と、
    を備え、
    前記保管容器内に発熱体が保管されており、
    前記凹部は、前記凹部の前記底面を形成するベース部と、前記ベース部から上方に突出して前記凹部の側壁面を形成する側壁部と、を含み、
    前記側壁部は、前記底部収容空間に開口するとともに互いに異なる高さに形成された一対の開口部と、該一対の開口部を互いに連通させるように前記側壁部の内部に形成された内部流路と、を含み、
    前記流体は、前記底部収容空間と前記内部流路とを含む循環路内を自然循環可能に構成されていることを特徴とする保管容器の転倒防止装置。
  18. 保管容器の転倒を防止する転倒防止方法であって、
    前記保管容器の保管場所であるフロア面に底部が接触するように設置され、又は、前記フロア面に一体的に形成され、前記保管容器の底部が収容される底部収容空間を画定する凹部を有する架台において、前記凹部に流体を注入するステップと、
    前記凹部に前記流体が注入された状態で、前記保管容器の前記底部を前記凹部に収容し、前記保管容器の下端面と前記凹部の底面との間の隙間に前記流体の流体膜を形成するステップと、
    を備えることを特徴とする保管容器の転倒防止方法。
  19. 保管容器の転倒を防止するための転倒防止方法であって、
    前記保管容器の保管場所であるフロア面に底部が接触するように設置され、又は、前記フロア面に一体的に形成され、底部収容空間を画定する凹部を有する架台において、前記凹部に前記保管容器の底部を収容するステップと、
    前記保管容器の側面と前記凹部の側壁面との間の隙間に粒状物を注入するステップと、
    を備えることを特徴とする保管容器の転倒防止方法。
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