JP6663234B2 - 保管容器の転倒防止装置および転倒防止方法 - Google Patents
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Description
保管容器の転倒を防止するための転倒防止装置であって、
前記保管容器の底部が収容される底部収容空間を画定する凹部と、
前記保管容器の下端面と前記凹部の底面との間の隙間に保持された流体によって形成される流体膜と、
を備える。
なお、本明細書において、「流体」は、水、油(極度に粘性の高い油やトラクション油を含む)、アルコール等の液体、ゾル、ゲル等のコロイド、粘性流体であってもよい。
前記流体膜は、前記保管容器の側面と前記凹部の側壁面との間においても形成されている。
前記底部収容空間と外部空間とを連通させ、前記底部収容空間から前記流体を排出する(空気を流入する)ための流体排出路(空気流入路)をさらに備える。
前記流体排出路は、前記凹部の前記底面に開口している。
前記流体排出路に設けられ、前記底部収容空間と外部空間との連通状態を切り替えるための開閉弁をさらに備える。
前記流体排出路に設けられ、前記底部収容空間から外部空間への流れを許容するように構成された逆止弁をさらに備える。
前記流体が貯留された流体貯留部と、
前記底部収容空間と前記流体貯留部とを連通させ、前記流体貯留部から前記底部収容空間に前記流体を供給するための流体供給路と、
をさらに備える。
前記底部収容空間に前記保管容器の前記底部が収容された状態で、前記凹部の開口を塞ぐ蓋部をさらに備える。
前記凹部は、前記凹部の前記底面を形成するベース部と、前記ベース部から上方に突出して前記凹部の側壁面を形成する側壁部と、を含み、
前記側壁部の上方において前記保管容器の外周面に沿って延在する流体膜形成部材をさらに備え、
前記流体膜は、前記保管容器の外周面と前記流体膜形成部材との間にも形成されている。
前記保管容器内に発熱体が保管されており、
前記凹部は、前記凹部の前記底面を形成するベース部と、前記ベース部から上方に突出して前記凹部の側壁面を形成する側壁部と、を含み、
前記側壁部は、前記底部収容空間に開口するとともに互いに異なる高さに形成された一対の開口部と、該一対の開口部を互いに連通させるように前記側壁部の内部に形成された内部流路と、を含み、
前記流体は、前記底部収容空間と前記内部流路とを含む循環路内を自然循環可能に構成されている。
前記保管容器の側面と前記凹部の側壁面との間に挿入される板部材をさらに備え、
前記保管容器の側面と前記板部材との間に前記流体膜が形成されるようにした。
前記保管容器の側面と前記凹部の側壁面との間に充填された複数の粒状物をさらに備える。
すなわち、保管容器の下端面は流体膜に起因したスクイーズフィルム効果によって浮き上がりが抑制され、保管容器の側面は複数の粒状物による減衰効果によって揺れが抑制される。これらの相乗効果によって、保管容器の転倒を効果的に防止することができる。
また、保管容器の側面と凹部の側壁面との間の隙間に複数の粒状物が充填されることによって、凹部に対して保管容器が固定に近い状態となるため、これによっても保管容器の転倒防止効果が高められる。
保管容器の転倒を防止するための転倒防止装置であって、
前記保管容器の底部が収容される底部収容空間を画定する凹部と、
前記保管容器の側面と前記凹部の側壁面との間に充填された粒状物と、
を備える。
なお、本明細書において、「粒状物」は、紛体であってもよいし、任意の分散媒中に分散された粒子であってもよい。また、「粒状物」は、微紛体と少量の液体との混合物であって、急激に外力が加えられたときに固体のようにふるまうダイラタント流体(非ニュートン流体の一種)であってもよい。「粒状物」は、例えば鉄球のような金属材料で形成されていてもよいし、セラミック等の無機材料で形成されていてもよいし、砂であってもよい。
さらに、上記(13)によれば、簡単な構成によって保管容器の転倒を防止することができる。さらにまた、保管容器の傾きを抑制し、振動や揺動を減衰する機構であるため、各種の振動や揺動に対して転倒防止効果を得ることができる。
前記粒状物は、平均粒子径が100μm以上1mm以下である。
前記保管容器の保管場所のフロア面上において、前記転倒防止装置は、該転倒防止装置に隣接する他の転倒防止装置と連結された状態で載置されている。
すなわち、転倒防止装置をフロア面に固定せず、直置きとすることによって、滑り免震の機能を持たせることができる。また、隣接する転倒防止装置同士を連結することによって、転倒防止装置の浮き上がりを防止することができる。さらに、個々の転倒防止装置の摩擦係数の違いによって複数の転倒防止装置はそれぞれ滑りが異なり、互いに押し引きされるため、全体としての滑り量を抑制することができる。さらにまた、振動や揺動の発生後の保管容器間の距離を管理しやすいという利点も有する。
前記保管容器は、使用済み燃料を保管するためのキャスクである。
保管容器の転倒を防止する転倒防止方法であって、
前記保管容器の底部が収容される底部収容空間を画定する凹部に流体を注入するステップと、
前記凹部に前記流体が注入された状態で、前記保管容器の前記底部を前記凹部に収容し、前記保管容器の下端面と前記凹部の底面との間の隙間に前記流体の流体膜を形成するステップと、
を備える。
また、上記(17)の方法によれば、簡単な方法によって保管容器の転倒を防止することができる。さらに、保管容器の浮き上がりを抑制し、振動や揺動を減衰するようになっているため、各種の振動や揺動に対して転倒防止効果を得ることができる。
さらにまた、上記(17)の方法では、保管容器を底部収容空間に挿荷する前に凹部に流体を注入するようにしたので、保管容器を底部収容空間に挿荷した後に流体を注入する場合に比べて、流体の凹部への注入が容易である。また、保管容器の下端面と凹部の底面との間に流体膜をより確実に形成することができる。
保管容器の転倒を防止するための転倒防止方法であって、
底部収容空間を画定する凹部に前記保管容器の底部を収容するステップと、
前記保管容器の側面と前記凹部の側壁面との間の隙間に粒状物を注入するステップと、
を備える。
さらに、上記(18)によれば、簡単な構成によって保管容器の転倒を防止することができる。さらにまた、保管容器の傾きを抑制し、振動や揺動を減衰する機構であるため、各種の振動や揺動に対して転倒防止効果を得ることができる。
粒状物の平均粒子径が1mmを超える場合、保管容器の十分な減衰効果が得られない可能性がある。また、粒状物の平均粒子径が100μm未満である場合、粒状物のハンドリング性が大幅に低下する。そこで、上述のように、平均粒子径が100μm以上1mm以下の粒状物を用いることにより、優れたハンドリング性を有し、且つ、保管容器の十分な減衰効果を得ることができる。
保管容器10に収容される保管物は、発熱体であってもよい。
例えば、保管容器10は、原子炉で使用された使用済み燃料を収容したキャスクである。その場合、転倒防止装置1は、使用済み燃料を収容したドライキャスクを乾式貯蔵(気体中)するための乾式キャスク貯蔵施設において用いられてもよい。
例えば、保管容器10の底部11外形の水平断面が円形状である場合、凹部25も水平断面が円形状であり、且つ、保管容器10の底部11が収容されるように凹部25は保管容器10の底部11よりも径が僅かに大きい。さらに、凹部25に保管容器10の底部11が収容された状態で、凹部25の中心軸と、保管容器10の中心軸とが略一致するように、凹部25及び保管容器10が同心上に配置されていてもよい。
一実施形態では、架台20は、保管容器10の保管場所であるフロア面6に対して固定されていない。この場合、保管容器10は、架台20に載置された状態で、長期保管する際の貯蔵施設(保管施設)のフロア面6に載置されたり、船舶等で輸送する際の輸送手段のフロア面6に載置されたりしてもよい。なお、保管容器10が使用済み燃料を収容したキャスクである場合、貯蔵施設は、例えば放射性物質貯蔵施設や燃料再処理施設等が挙げられる。
他の実施形態では、架台20は、保管容器10の保管場所であるフロア面6に対して固定されている。この場合、架台20は、貯蔵施設(保管施設)のフロア面6、又は、船舶等で輸送する際の輸送手段のフロア面6に対して着脱自在に固定されていてもよいし、これらのフロア面6に一体的に設けられていてもよい。
なお、スクイーズフィルム効果(スクイーズフィルムダンパとも言う)とは、振動や揺動する部材の平面が固定表面に近接した状態において、振動や揺動によって部材の平面と固定表面との間の隙間が変化したとき、これらの間に存在する流体の流動や圧力変化により、部材の平面に対し抗力が発生する現象をいう。
流体膜100が水で形成される場合、取扱いが容易であるという利点を有する。
流体膜100が油で形成される場合、蒸発を抑制できるという利点を有する。
流体膜100が粘弾性流体で形成される場合、振動や揺動のような速度の大きい動きに対しては保管容器10の下端面12に作用する抗力が大きくなり、速度が小さい動きに対しては保管容器10の下端面12に作用する抗力が小さくなる。そのため、振動や揺動のような速度の大きい動きを効果的に抑制することができる一方、保管容器10の底部収容空間8への設置や底部収容空間8からの撤去のような速度の小さい動きはスムーズに実施することができる。
図1に例示的に示す実施形態では、転倒防止装置1は、フロア面6に載置される架台20と、架台20に形成された凹部25と、保管容器10の底部11が凹部25に収容された状態で、保管容器10の下端面12と凹部25の底面22との間の隙間に保持された流体によって形成される流体膜100と、を備える。
また、上記方法によれば、簡単な方法によって保管容器10の転倒を防止することができる。さらに、保管容器10の浮き上がりを抑制し、振動や揺動を減衰するようになっているため、各種の振動や揺動に対して転倒防止効果を得ることができる。
さらにまた、上記方法では、保管容器10を底部収容空間8に挿荷する前に凹部25に流体を注入するようにしたので、保管容器10を底部収容空間8に挿荷した後に流体を注入する場合に比べて、流体の注入が容易である。また、保管容器10の下端面12と凹部25の底面22との間に流体膜100をより確実に形成することができる。
この転倒防止方法によれば、底部11と凹部25との間に適切な量の流体を注入することができる。
図3〜図7に示すように、幾つかの実施形態では、転倒防止装置1は、底部収容空間8と外部空間とを連通させ、底部収容空間から流体を排出するための流体排出路30〜33をさらに備える。なお、外部空間には、流体排出路30〜33から排出された流体を受けるための流体受け部が設けられていてもよい。
この構成によれば、流体排出路32,33が凹部25の底面22に開口しているので、底面22から流体を簡単に排出することができる。
また、上記構成において、流体排出路32,33は、凹部25の底面22に複数の開口を有していてもよい。これにより、流体をより一層簡単に排出することができる。
また、逆止弁36,37は、所定圧力に達したら開くように構成されていてもよい。すなわち、逆止弁36,37は、保管容器10が浮き上がった状態から元の直立姿勢に戻るときや、保管容器10を底部収容空間8内に挿荷するときなどのように、保管容器10から流体に圧力が付与されたとき、開くように構成されていてもよい。
なお、上記実施形態では、転倒防止装置1が、流体排出路31及び逆止弁36を含むユニットと、流体排出路32及び逆止弁37を含むユニットの2種類のユニットを備える構成について例示的に説明したが、転倒防止装置1は、少なくとも一方のユニットを備えていればよい。
さらに、上記構成によれば、開閉弁35と逆止弁36が設けられる流体排出路33を共通化しているので、装置構成の簡素化が図れる。
流体貯留部40は、図示されるように、保管容器10と凹部25との間の隙間に適切な量の流体を保持可能なヘッド差となるように、凹部25に対する相対的な高さが設定されていてもよい。
あるいは、図示は省略するが、流体貯留部40は、保管容器10と凹部25との間の隙間に流体を強制的に注入するためのポンプを備えていてもよい。
底部収容空間8に保管容器10の底部11が収容された状態において、凹部25の開口は、通常、環状に形成される。そのため、蓋部44は、保管容器10の全周にわたって延在するように環状に形成されていてもよい。この場合、蓋部44のハンドリング性の向上及び蓋部44の開閉作業を容易化するために、環状の蓋部44は周方向において分割構造をなしていてもよい。
また、転倒防止装置1は、側壁部23の上方において保管容器10の外周面に沿って延在する流体膜形成部材46をさらに備えている。そして、流体膜100は、保管容器10の外周面と流体膜形成部材46との間にも形成されている。
流体膜形成部材46は、側壁部23に対して着脱自在に取り付けられていてもよい。
また、流体膜形成部材46は、保管容器10の全周にわたって延在するように環状に形成されていてもよい。この場合、流体膜形成部材46のハンドリング性の向上及び流体膜形成部材46の着脱作業を容易化するために、環状の流体膜形成部材46は周方向において分割構造をなしていてもよい。
図8に例示的に示す実施形態では、保管容器10内に発熱体が保管されている。
また、凹部25は、凹部25の底面22を形成するベース部21と、ベース部21から上方に突出して凹部25の側壁面24を形成する側壁部23と、を含む架台20によって形成されている。
さらに、側壁部23は、底部収容空間8に開口するとともに互いに異なる高さに形成された一対の開口部51,52と、該一対の開口部51,52を互いに連通させるように側壁部23の内部に形成された内部流路53と、を含む。
そして、流体は、底部収容空間8と内部流路53とを含む循環路50内を自然循環可能に構成されている。
このように、上記実施形態によれば、保管容器10内に収容された発熱体によって流体が昇温した場合であっても、流体が循環路50内を自然循環するようにしたので流体の温度が過剰に昇温することを防止できる。
なお、循環路50は、保管容器10の周方向において複数設けられていてもよい。
図9A〜図9Dに例示的に示す実施形態では、保管容器10の側面13と凹部25の側壁面24との間に挿入される板部材をさらに備えている。そして、保管容器10の側面13と板部材55との間に流体膜100が形成されるようにしている。
また、図示されるように、板部材55は、支持部材56によって凹部25(架台20)の側壁部23に取り付けられてもよい。
他の実施形態(変形例)においては、図9Dに示すように板部材55は保管容器10の周囲に断続的に設けられていてもよい。この場合、板部材55は、保管容器10と凹部25との間の距離に応じて部分的に設けられていてもよい。例えば、保管容器10の挿荷状態によっては保管容器10の周方向において保管容器10と凹部25との間の距離が異なることがある。その場合、保管容器10と凹部25との間の距離が広い領域にのみ板部材55を設置してもよい。
さらに、上記実施形態によれば、簡単な構成によって保管容器10の転倒を防止することができる。さらにまた、保管容器10の傾きを抑制し、振動や揺動を減衰する機構であるため、各種の振動や揺動に対して転倒防止効果を得ることができる。
図11に例示的に示す実施形態では、転倒防止装置1は、保管容器10の底部11が収容される底部収容空間8を画定する凹部25と、保管容器10の下端面12と凹部25の底面22との間の隙間に保持された流体によって形成される流体膜100と、保管容器10の側面13と凹部25の側壁面24との間に充填された粒状物200と、を備える。すなわち、この実施形態は、図1乃至図9Dに示した実施形態と、図10A及び図10Bに示した実施形態とを組み合わせた構成となっている。
また、保管容器10の側面13と凹部25の側壁面24との間の隙間に複数の粒状物200が充填されることによって、凹部25に対して保管容器10が固定に近い状態となるため、これによっても保管容器10の転倒防止効果が高められる。
さらに、上記実施形態によれば、簡単な構成によって保管容器10の転倒を防止することができる。さらにまた、保管容器10の傾きを抑制し、振動や揺動を減衰する機構であるため、各種の振動や揺動に対して転倒防止効果を得ることができる。
粒状物200は、平均粒子径が100μm以上1mm以下であってもよい。なお、平均粒子径は、JIS Z8901「試験用粉体及び試験用粒子」で定義されている「粒子の直径の算術平均値」であってもよい。例えば、平均粒子径は、光学的測定器で測定される平均粒子径である。
また、粒状物200は、例えば鉄球のような金属材料で形成されていてもよいし、セラミック等の無機材料で形成されていてもよい。あるいは、粒状物200は、砂であってもよい。
図12に例示的に示す実施形態において、保管容器10(10A,10B,10C)の保管場所のフロア面6上において、転倒防止装置1Bは、該転倒防止装置1Bに隣接する他の転倒防止装置1A,1Cと連結された状態で載置されている。
すなわち、転倒防止装置1A,1B,1Cをフロア面6に固定せず、直置きとすることによって、滑り免震の機能を持たせることができる。また、隣接する転倒防止装置1A,1B,1C同士を連結することによって、転倒防止装置1A,1B,1Cの浮き上がりを防止することができる。さらに、個々の転倒防止装置1A,1B,1Cの摩擦係数の違いによって複数の転倒防止装置1A,1B,1Cはそれぞれ滑りが異なり、互いに押し引きされるため、全体としての滑り量を抑制することができる。さらにまた、振動や揺動の発生後の保管容器10間の距離を管理しやすいという利点も有する。
これにより、キャスクのように長期保管が必要な保管容器10においても、振動や揺動の発生時、キャスクが転倒することなく安定保管できるため、信頼性の高いキャスクの貯蔵、搬送が可能となる。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
6 フロア面
8 底部収容空間
10,10A,10B,10C 保管容器
11 底部
12 下端面
13 側面
20 架台
21 ベース部
22 底面
23 側壁部
24 側壁面
25 凹部
30,31,32,33 流体排出路
33a 分岐路
33b 分岐路
35 開閉弁
36,27 逆止弁
40 流体貯留部
41 流体供給路
44 蓋部
46 流体膜形成部材
50 循環路
51 上方開口部
52 下方開口部
53 内部流路
55 板部材
56 支持部材
60 連結部材
100 流体膜
200 粒状物
Claims (19)
- 保管容器の転倒を防止するための転倒防止装置であって、
前記保管容器の保管場所であるフロア面に底部が接触するように設置され、又は、前記フロア面に一体的に形成され、前記保管容器の底部が収容される底部収容空間を画定する凹部を有する架台と、
前記保管容器の下端面と前記凹部の底面との間の隙間に保持された流体によって形成される流体膜と、
を備えることを特徴とする保管容器の転倒防止装置。 - 前記流体膜は、前記保管容器の側面と前記凹部の側壁面との間においても形成されていることを特徴とする請求項1に記載の保管容器の転倒防止装置。
- 前記底部収容空間と外部空間とを連通させ、前記底部収容空間から前記流体を排出するための流体排出路をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の保管容器の転倒防止装置。
- 前記流体排出路は、前記凹部の前記底面に開口していることを特徴とする請求項3に記載の保管容器の転倒防止装置。
- 前記流体排出路に設けられ、前記底部収容空間と外部空間との連通状態を切り替えるための開閉弁をさらに備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の保管容器の転倒防止装置。
- 前記流体排出路に設けられ、前記底部収容空間から外部空間への流れを許容するように構成された逆止弁をさらに備えることを特徴とする請求項3乃至5の何れか一項に記載の保管容器の転倒防止装置。
- 前記流体が貯留された流体貯留部と、
前記底部収容空間と前記流体貯留部とを連通させ、前記流体貯留部から前記底部収容空間に前記流体を供給するための流体供給路と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の保管容器の転倒防止装置。 - 前記底部収容空間に前記保管容器の前記底部が収容された状態で、前記凹部の開口を塞ぐ蓋部をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の保管容器の転倒防止装置。
- 前記凹部は、前記凹部の前記底面を形成するベース部と、前記ベース部から上方に突出して前記凹部の側壁面を形成する側壁部と、を含み、
前記側壁部の上方において前記保管容器の外周面に沿って延在する流体膜形成部材をさらに備え、
前記流体膜は、前記保管容器の外周面と前記流体膜形成部材との間にも形成されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の保管容器の転倒防止装置。 - 前記保管容器内に発熱体が保管されており、
前記凹部は、前記凹部の前記底面を形成するベース部と、前記ベース部から上方に突出して前記凹部の側壁面を形成する側壁部と、を含み、
前記側壁部は、前記底部収容空間に開口するとともに互いに異なる高さに形成された一対の開口部と、該一対の開口部を互いに連通させるように前記側壁部の内部に形成された内部流路と、を含み、
前記流体は、前記底部収容空間と前記内部流路とを含む循環路内を自然循環可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の保管容器の転倒防止装置。 - 前記保管容器の側面と前記凹部の側壁面との間に挿入される板部材をさらに備え、
前記保管容器の側面と前記板部材との間に前記流体膜が形成されるようにしたことを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の保管容器の転倒防止装置。 - 前記保管容器の側面と前記凹部の側壁面との間に充填された複数の粒状物をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至11の何れか一項に記載の保管容器の転倒防止装置。
- 保管容器の転倒を防止するための転倒防止装置であって、
前記保管容器の保管場所であるフロア面に底部が接触するように設置され、又は、前記フロア面に一体的に形成され、前記保管容器の底部が収容される底部収容空間を画定する凹部を有する架台と、
前記保管容器の側面と前記凹部の側壁面との間に充填された粒状物と、
を備えることを特徴とする保管容器の転倒防止装置。 - 前記粒状物は、平均粒子径が100μm以上1mm以下であることを特徴とする請求項12又は13に記載の保管容器の転倒防止装置。
- 前記保管容器の保管場所のフロア面上において、前記転倒防止装置は、該転倒防止装置に隣接する他の転倒防止装置と連結された状態で載置されていることを特徴とする請求項1乃至14の何れか一項に記載の保管容器の転倒防止装置。
- 前記保管容器は、使用済み燃料を保管するためのキャスクであることを特徴とする請求項1乃至15の何れか一項に記載の保管容器の転倒防止装置。
- 保管容器の転倒を防止するための転倒防止装置であって、
前記保管容器の底部が収容される底部収容空間を画定する凹部と、
前記保管容器の下端面と前記凹部の底面との間の隙間に保持された流体によって形成される流体膜と、
を備え、
前記保管容器内に発熱体が保管されており、
前記凹部は、前記凹部の前記底面を形成するベース部と、前記ベース部から上方に突出して前記凹部の側壁面を形成する側壁部と、を含み、
前記側壁部は、前記底部収容空間に開口するとともに互いに異なる高さに形成された一対の開口部と、該一対の開口部を互いに連通させるように前記側壁部の内部に形成された内部流路と、を含み、
前記流体は、前記底部収容空間と前記内部流路とを含む循環路内を自然循環可能に構成されていることを特徴とする保管容器の転倒防止装置。 - 保管容器の転倒を防止する転倒防止方法であって、
前記保管容器の保管場所であるフロア面に底部が接触するように設置され、又は、前記フロア面に一体的に形成され、前記保管容器の底部が収容される底部収容空間を画定する凹部を有する架台において、前記凹部に流体を注入するステップと、
前記凹部に前記流体が注入された状態で、前記保管容器の前記底部を前記凹部に収容し、前記保管容器の下端面と前記凹部の底面との間の隙間に前記流体の流体膜を形成するステップと、
を備えることを特徴とする保管容器の転倒防止方法。 - 保管容器の転倒を防止するための転倒防止方法であって、
前記保管容器の保管場所であるフロア面に底部が接触するように設置され、又は、前記フロア面に一体的に形成され、底部収容空間を画定する凹部を有する架台において、前記凹部に前記保管容器の底部を収容するステップと、
前記保管容器の側面と前記凹部の側壁面との間の隙間に粒状物を注入するステップと、
を備えることを特徴とする保管容器の転倒防止方法。
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