JP6662028B2 - 媒体搬送装置及び媒体取引装置 - Google Patents

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Description

本発明は媒体搬送装置及び媒体取引装置に関し、例えば紙幣等の媒体を投入して所望の取引を行う現金自動取引装置(ATM:Automatic Teller Machine)に適用して好適なものである。
従来、金融機関や店舗等で使用される現金自動取引装置等においては、顧客との取引内容に応じて、例えば顧客に紙幣や硬貨等の現金を入金させ、また顧客へ現金を出金する。現金自動取引装置としては、例えば顧客との間で紙幣の授受を行う入出金部と、投入された紙幣の金種及び真偽を鑑別する鑑別部と、投入された紙幣を一時的に保留する一時保留部と、紙幣を搬送する搬送部と、金種毎に紙幣を格納する紙幣収納庫とを有するものがある。この搬送部には、対向する一対のサイドフレームと、紙幣の搬送をガイドする板状の紙幣ガイドとを樹脂成形により一体に形成したものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−121692号公報
このような現金自動取引装置においては、材料コストと組立コストとのバランスを向上させることが望まれている。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、材料コストと組立コストとのバランスを向上し得る媒体搬送装置及び媒体取引装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の媒体搬送装置においては、搬送路上の媒体を搬送する搬送手段を支持する搬送フレームと、搬送フレームとは特性が異なる材料により形成されると共に、搬送フレームと二色成形で一体に成形され、媒体の搬送面を形成する搬送ガイドとを設け、搬送フレームと搬送ガイドとの接合部には、搬送フレームに形成されたフレーム側鈎部と搬送ガイドに形成されたガイド側鈎部とが係止する接触アンカー部が搬送ガイドを囲むように形成されることにより、搬送ガイドと搬送フレームとの間の隙間を埋めると共に、搬送フレームの側面に平行な方向への搬送ガイドの移動を規制し、接合部には、搬送ガイドを形成する高機能材料が搬送フレームを形成する標準材料を包む被包アンカー部が形成されることにより、搬送フレームの側面に平行な方向以外の方向への搬送ガイドの移動を規制するようにした。
また本発明の媒体取引装置においては、媒体に関する取引を受け付ける利用者応対部と、搬送路上の媒体を搬送する搬送手段を支持する搬送フレームと、搬送フレームとは特性が異なる材料により形成されると共に、搬送フレームと二色成形で一体に成形され、媒体の搬送面を形成する搬送ガイドとを設け、搬送フレームと搬送ガイドとの接合部には、搬送フレームに形成されたフレーム側鈎部と搬送ガイドに形成されたガイド側鈎部とが係止する接触アンカー部が搬送ガイドを囲むように形成されることにより、搬送ガイドと搬送フレームとの間の隙間を埋めると共に、搬送フレームの側面に平行な方向への搬送ガイドの移動を規制し、接合部には、搬送ガイドを形成する高機能材料が搬送フレームを形成する標準材料を包む被包アンカー部が形成されることにより、搬送フレームの側面に平行な方向以外の方向への搬送ガイドの移動を規制するようにした。
これにより本発明は、搬送フレームと搬送ガイドとの両方を高機能材料で一体成形する場合よりも材料コストを削減しつつ、搬送フレームと搬送ガイドとを別個に成形し組み合わせる場合よりも組立コストを削減できる。
本発明によれば、搬送フレームと搬送ガイドとの両方を高機能材料で一体成形する場合よりも材料コストを削減しつつ、搬送フレームと搬送ガイドとを別個に成形し組み合わせる場合よりも組立コストを削減できる。かくして本発明は、材料コストと組立コストとのバランスを向上し得る媒体搬送装置及び媒体取引装置を実現できる。
現金自動取引装置の構成を示す斜視図である。 紙幣入出金機の構成を示す左側面図である。 第1の実施の形態による後側振分搬送部の構成(1)を示す平面図である。 第1の実施の形態による後側振分搬送部の構成(2)を示す左側面図である。 第1の実施の形態による後側振分搬送部の構成(3)を示し、図4におけるX−X矢視断面図である。 接触アンカー部の構成を示し、図4におけるY−Y矢視断面図である。 接触アンカー部の成形方法を示し、図4におけるY−Y矢視断面図である。 被包アンカー部の構成を示し、図4におけるZ−Z矢視断面図である。 被包アンカー部の成形方法を示し、図4におけるZ−Z矢視断面図である。 接触アンカー部がない場合の後側振分搬送部の構成を示す左側面図である。 第2の実施の形態による後側振分搬送部の構成(1)を示す平面図である。 第2の実施の形態による後側振分搬送部の構成(2)を示す左側面図である。 第2の実施の形態による後側振分搬送部の構成(3)を示し、図12におけるX−X矢視断面図である。
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。なお各図は、本発明を十分に理解できる程度に概略的に示してあるに過ぎない。よって本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
[1.第1の実施の形態]
[1−1.現金自動取引装置の構成]
図1に外観を示すように、現金自動取引装置1は、箱状の筐体2を中心に構成されており、例えば金融機関等に設置され、顧客との間で入金取引や出金取引等の現金に関する取引を行う。筐体2は、その前側に顧客応対部3が設けられている。
顧客応対部3は、カード入出口4、入出金口5、操作表示部6、テンキー7及びレシート発行口8が設けられており、顧客との間で現金や通帳等を直接やり取りすると共に、取引に関する情報の通知や操作指示の受付を行う。カード入出口4は、キャッシュカード等の各種カードが挿入又は排出される部分である。カード入出口4の奥側には、各種カードに磁気記録された口座番号等の読み取りを行うカード処理部(図示せず)が設けられている。入出金口5は、顧客が入金する紙幣が投入されると共に、顧客へ出金する紙幣が排出される部分である。操作表示部6は、取引に際して操作画面を表示するLCD(Liquid Crystal Display)と、取引の種類の選択、暗証番号や取引金額等を入力するタッチパネルとが一体化されている。テンキー7は、「0」〜「9」の数字等の入力を受け付ける物理的なキーであり、暗証番号や取引金額等の入力操作時に用いられる。レシート発行口8は、取引処理の終了時に取引内容等を印字したレシートを発行する部分である。
筐体2内には、現金自動取引装置1全体を統轄制御する主制御部9や、紙幣に関する種々の処理を行う紙幣入出金機10等が設けられている。主制御部9は、図示しないCPU(Central Processing Unit)を中心に構成されており、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部から所定のプログラムを読み出して実行することにより、各部を制御して入金取引や出金取引等の種々の処理を行う。以下では、現金自動取引装置1のうち利用者が対峙する側を前側とし、その反対を後側とし、該前側に対峙した利用者から見て左及び右をそれぞれ左側及び右側とし、さらに上側及び下側を定義して説明する。
[1−2.紙幣入出金機の内部構成]
紙幣入出金機10は、図2に示すように、箱状の入出金機筐体11を中心に構成されており、制御部12が各部(入出金部16、鑑別部18、一時保留部20、偽券庫22、搬送部24、紙幣収納庫26及びリジェクト庫28)を統轄制御する。制御部12は、図示しないCPUを中心に構成されており、ROM、RAM、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部14から所定のプログラムを読み出して実行することにより、各部を制御して入金取引や出金取引等の種々の処理を行う。
紙幣入出金機10の内部の上側には、入出金部16、紙幣の金種や真偽を判定する鑑別部18、入金紙幣等を一時的に保留する一時保留部20及び偽造紙幣(以下、偽券と呼ぶ)と判断された紙幣を収納する偽券庫22等が設けられている。入出金部16は、入出金機筐体11内における前側上部に配され、顧客から投入された紙幣を1枚ずつ分離し搬送部24へ繰り出す。
搬送部24は、図示しないローラやベルト等により、図中実線で示す搬送路に沿って長方形の紙幣を短手方向に搬送する。搬送部24は、鑑別部18を前後方向に挿通させるように紙幣を搬送し、該鑑別部18の後側と一時保留部20、紙幣収納庫26及び偽券庫22とをそれぞれ接続している。また搬送部24は、鑑別部18の前側と入出金部16及びリジェクト庫28とを接続している。搬送部24の分岐点には、切替機構(図中三角形で示す)が設けられており、制御部12の制御に基づき回動することにより、紙幣の搬送先を切り替える。以下では、搬送部24のうち、鑑別部18の後側に配され、該鑑別部18の後側と一時保留部20及び紙幣収納庫26Aとを接続する搬送部を、前側振分搬送部30とも呼び、該前側振分搬送部30の後側に配され、該前側振分搬送部30の後側と紙幣収納庫26B、26C、26D及び26E並びに偽券庫22とを接続する搬送部を、後側振分搬送部32とも呼ぶ。
鑑別部18は、その内部で紙幣を搬送しながら、光学素子や磁気検出素子等を用いて該紙幣の金種及び真偽、並びに損傷の程度等(正損)を鑑別し、その鑑別結果を制御部12へ通知する。また鑑別部18は、撮像した紙幣の画像データから記番号を読み取り識別し、その識別結果を制御部12へ通知する。これに応じて制御部12は、取得した鑑別結果及び識別結果に基づいて紙幣の搬送先を決定する。
一時保留部20は、入出金機筐体11内における前後方向のほぼ中央部であって搬送部24の上に隣接する位置に配され、いわゆるテープエスクロ方式を採用しており、円筒形状のドラムの周側面に紙幣をテープと共に巻き付けることで該紙幣を収納し、またこの周側面から該テープを引き剥がすことで紙幣を繰り出す。偽券庫22は、入出金機筐体11内における後側上部であって搬送部24の上に隣接する位置に配され、内部に紙幣を収納する空間を有している。この偽券庫22は、鑑別部18及び制御部12により偽券と判断された紙幣が搬送部24により搬送されてくると、これを内部に収納する。
紙幣入出金機10の内部の下側には、再利用すべきでない紙幣を収納するリジェクト庫28と、再利用可能な紙幣を収納する5個の媒体収納庫としての紙幣収納庫26とが設けられている。リジェクト庫28は、入出金機筐体11内における前側下部に配され、上下方向に長い直方体状に形成されると共に内部に紙幣を集積して収納する空間を有している。このリジェクト庫28は、鑑別部18及び制御部12により損傷の程度が大きく再利用すべきで無いと判断された紙幣が搬送部24により搬送されて来ると、該紙幣を内部に収納する。入出金機筐体11内におけるリジェクト庫28の後方には、前側から後側へ向けて順に5個の紙幣収納庫26(26A、26B、26C、26D及び26E)が設けられている。各紙幣収納庫26は、何れも同様に構成されており、上下方向に長い直方体状に形成されると共に内部に紙幣を集積して収納する空間を有している。各紙幣収納庫26は、それぞれ収納すべき紙幣の金種が予め設定されている。この紙幣収納庫26は、鑑別部18及び制御部12により損傷の程度が小さく再利用が可能であると判断された紙幣が、その金種に応じて搬送部24により搬送されてくると、該紙幣を内部に集積して収納する。また紙幣収納庫26は、制御部12から紙幣を繰り出す指示を受け付けると、集積している紙幣を1枚ずつに分離して繰り出し、搬送部24に受け渡す。
かかる構成において現金自動取引装置1は、鑑別部18による紙幣の鑑別結果及び識別結果等をもとに主制御部9及び制御部12が各部を制御して、紙幣の入金処理及び出金処理等を行う。
[1−3.後側振分搬送部の構成]
図2、図3及び図4に示すように後側振分搬送部32は、主に、搬送フレーム34、搬送ガイド36(36A、36B及び36C)、搬送ベルト38、搬送ローラ40、ベルト駆動プーリ42及び切替機構44により構成されている。この搬送フレーム34と搬送ガイド36(36A、36B及び36C)とは、二色成形による樹脂成形で一体に形成されている。なお図3及び図4において搬送ベルト38、搬送ローラ40、ベルト駆動プーリ42及び切替機構44は図示せず省略している。
後側振分搬送部32は、樹脂成形で形成され該後側振分搬送部32の前端から後端に亘って延在する搬送フレーム34に搬送ベルト38等の各種機構が取り付けられている。図2に示すように搬送ベルト38は、ベルト駆動プーリ42の周囲に掛け回されたゴムの無端ベルトであり、紙幣の搬送方向に直交する搬送幅方向(左右方向)に紙幣の長手方向の長さよりも短い間隔を開けて左右に並び2本設けられている。この搬送ベルト38は、ベルト駆動プーリ42が回転することにより、搬送ガイド36の上面と対向する下面を前後方向に沿った搬送方向に沿って走行させる。後側振分搬送部32は、搬送ベルト38と、該搬送ベルト38の下面に対向する搬送ローラ40とで紙幣を挟持し、搬送ベルト38を走行させることにより紙幣を搬送する。
切替機構44は、図示しないシャフトと、該シャフトに固定された複数枚のブレードと、該シャフトを回転させるソレノイドとにより構成されており、ソレノイドの駆動力でシャフトを回動させることによりブレードの向きを切り替え、該ブレードの紙幣を当接させることにより、紙幣の搬送方向を切り替える。
[1−4.搬送フレームの構成]
搬送フレーム34は、標準材料として、例えばPC/ABS(ポリカABS)にガラスフィラー等が添加された安価ながら強度の高い樹脂材料により形成されており、灰色となっている。また図3に示すように搬送フレーム34は、右側に位置し前後方向に延設された搬送右側面フレーム46Rと左側に位置し前後方向に延設された搬送左側面フレーム46Lとで搬送ガイド36を囲った箱形状であり十分な強度を有し、前後方向に伸びており、図4に示すように搬送ローラ40のシャフト等が挿通する搬送ローラシャフト孔部48が穿設されている。以下では、搬送右側面フレーム46R及び搬送左側面フレーム46Lをまとめて搬送側面フレーム46とも呼ぶ。
[1−5.搬送ガイドの構成]
搬送ガイド36は、高機能材料として、例えばm−PPE(変性ポリフェニレンエーテル)にカーボンフィラー等が添加された、強度の他、さらに導電性や耐摩耗性を強化した樹脂材料により形成されており、黒色となっている。この搬送ガイド36は、十分な強度に加え、導電性及び高い耐摩耗性を有していることにより、紙幣が搬送ガイド36に擦れて発生した静電気や、ソレノイド等の電装品が発生させた静電気の電荷を逃がして除電できると共に、紙幣が搬送ガイド36に擦れても該搬送ガイド36が削れにくくなっている。
この高機能材料は、標準材料よりも高機能な材料であるため、該標準材料よりも高価格な材料となっている。以下では搬送ガイド36A、36B及び36Cをまとめて搬送ガイド36とも呼ぶ。搬送ガイド36(36A、36B及び36C)は、搬送左側面フレーム46Lと搬送右側面フレーム46Rとの間においてそれぞれの紙幣収納庫26(図2)の繰出口の前方の上側に設けられた板状部材であり、搬送される紙幣の下面を案内し滑らかに搬送させるガイド面がその上面に形成されている。搬送ガイド36は、接触アンカー部54及び被包アンカー部52(図4)により、搬送フレーム34と一体化して固定されている。また搬送ガイド36(図3)は、搬送右側面フレーム46Rと搬送左側面フレーム46Lとを連結することにより、梁のような役割を担い、搬送フレーム34の強度を高め、該搬送右側面フレーム46Rと該搬送左側面フレーム46Lとの撓みを十分に小さくしている。また搬送ガイド36は、切替機構44(図2)が取り付けられる切替機構孔部49(図4)が穿設されている。以下では接触アンカー部54及び被包アンカー部52をまとめてアンカー部とも呼ぶ。
このように後側振分搬送部32は、外形部分である搬送フレーム34が、強度に優れた非導電性材料である標準材料で構成され、該搬送フレーム34の内側に位置し電装品等が取り付けられる搬送ガイド36が、強度に加え、導電性及び耐摩耗性にも優れた導電材料である高機能材料で構成されている。
[1−6.接触アンカー部の構成]
図4、図5及び図6に示すように接触アンカー部54は、搬送ガイド36と搬送フレーム34との互いの一部分により構成されており、搬送側面フレーム46において、それぞれの搬送ガイド36A、36B及び36Cと搬送フレーム34との境目、すなわち高機能材料と標準材料との材料間の接合部を、側面視(図4)で搬送ガイド36の全周に亘って囲むように形成されている。
図6に、搬送ガイド36Bの左端部の下側と搬送左側面フレーム46Lとの接続箇所の前方視の断面図を示すように、搬送左側面フレーム46Lにおいて搬送ガイド36Bと対向する箇所には、鈎形状で搬送ガイド36Bに係止するフレーム側鈎部56が形成されている。また搬送ガイド36Bにおいて搬送左側面フレーム46Lと対向する箇所には、鈎形状で搬送左側面フレーム46Lに係止するガイド側鈎部58が形成されている。フレーム側鈎部56には、左右方向に延びる面であるフレーム側当接面60が形成され、ガイド側鈎部58には、左右方向に延びる面であるガイド側当接面62が形成されている。搬送ガイド36Bは、ガイド側鈎部58が左右方向の外側である左側からフレーム側鈎部56に係止すると、フレーム側当接面60にガイド側当接面62が当接することにより、上方向への移動が規制される。以上は搬送ガイド36Bと搬送左側面フレーム46Lとの接続箇所の接触アンカー部54について説明したが、搬送ガイド36Bと搬送右側面フレーム46Rとの接続箇所も同様に構成されている。
搬送ガイド36Bは、搬送左側面フレーム46L及び搬送右側面フレーム46Rとの接続箇所の接触アンカー部54において、全周に亘ってガイド側鈎部58がフレーム側鈎部56に係止することにより、搬送ガイド36Bと、搬送側面フレーム46との間の隙間を埋めることができる。また搬送ガイド36Bは、左右何れかの方向である外れ方向へ強い外れ外力Fet(図5)が加わった場合は、ガイド側鈎部58がフレーム側鈎部56に引っ掛からない構造になっているため、搬送側面フレーム46から外れやすい。しかしながら搬送ガイド36Bは、フレーム側鈎部56を引っ張る方向である引張方向へ引張外力Fepが加わった場合と、フレーム側鈎部56を圧縮する方向である圧縮方向へ圧縮外力Fecが加わった場合とは、ガイド側鈎部58がフレーム側鈎部56に引っ掛かる構造になっているため、搬送側面フレーム46から外れにくい。
以上は搬送ガイド36Bと搬送側面フレーム46との接続箇所の接触アンカー部54について説明したが、搬送ガイド36A及び36Cそれぞれと搬送側面フレーム46との接続箇所についても同様に形成されている。
[1−7.被包アンカー部の構成]
図4、図5及び図8に示すように被包アンカー部52は、搬送ガイド36と搬送フレーム34との互いの一部分により構成されており、図4に示すように搬送側面フレーム46において、それぞれの搬送ガイド36A、36B及び36Cの接触アンカー部54を側面視で3方向から囲むように、該搬送ガイド36A、36B及び36Cそれぞれの周囲に3箇所ずつ配置されている。
図8に、搬送ガイド36Bの左端部と搬送ガイド36Cの左端部との間の搬送左側面フレーム46Lの平面視の断面図を示すように、被包アンカー部52は、搬送ガイド36を形成する標準材料が上下方向に延びる被包内側部64と、搬送フレーム34を形成する高機能材料が該被包内側部64を全方向から包み込む被包外側部66とを有している。側面視(図4)における搬送ガイド36Bの重心は、該搬送ガイド36Bの周囲に近接する3個の被包アンカー部52それぞれを結んで形成された三角形状の仮想線の内側に位置している。以上は搬送ガイド36Bの左端部と搬送ガイド36Cの左端部との間の被包アンカー部52について説明したが、搬送ガイド36Bの左端部と搬送ガイド36Aの左端部との間の被包アンカー部52と、搬送ガイド36Bの左端部の上側の被包アンカー部52とも同様に構成されている。また搬送ガイド36Bの右端部の周囲の被包アンカー部52も、搬送ガイド36Bの左端部の周囲の被包アンカー部52と同様に構成されている。
このように搬送ガイド36Bは、被包アンカー部52において被包外側部66が被包内側部64を包み込むことにより、搬送側面フレーム46に強固に接合しているため、どのような方向から外力が加えられても該搬送側面フレーム46から外れないようになっている。
以上は搬送ガイド36Bの左右両端部の周囲の被包アンカー部52について説明したが、搬送ガイド36A及び36Cそれぞれの左右両端部の周囲の被包アンカー部52についても同様に構成されている。
[1−8.後側振分搬送部の製造方法]
後側振分搬送部32は、型内スライド方式の二色成形により成形される。型内スライド方式の二色成形とは、金型可動部を成形中にスライド移動させることにより材料の流路を変更し、二色成形を行う成形方法である。また二色成形(異材質成形)とは、2種類の材料を用いて1つの部品を一体成形する成形技術である。
[1−8−1.接触アンカー部の成形方法]
接触アンカー部54は、図7に示すように、射出成形機68により、金型のうちの片側スライド部78において、以下のような、型内スライド方式のうちの片側スライド成形で製造される。片側スライド部78は、固定されており可動しない固定金型としての金型固定部80と、成形後に搬送右側面フレーム46R及び搬送左側面フレーム46Lとなる箇所の左右方向の外側に配され該搬送右側面フレーム46R及び搬送左側面フレーム46Lに対する左右方向の外側において左右方向に沿って往復移動するよう可動する可動金型としての外側金型可動部82とを有している。以下では搬送左側面フレーム46Lにおける接触アンカー部54について説明する。
まず図7(A)に示すように、射出成形機68は、金型固定部80と外側金型可動部82とが当接した型締状態において、一色目ゲートから一色目の材料である標準材料RMを射出し、一色目の流路に該標準材料RMを流れ込ませる。このときに、金型のうち接触アンカー部54となる箇所に、標準材料RMが一色目の流路を通って流れ込む。またこのとき、金型のうち、金型固定部80と外側金型可動部82とにより流路を塞がれている箇所には、標準材料RMは流れ込まない。
続いて図7(B)に示すように、射出成形機68は、外側金型可動部82を左側へスライド移動させ、二色目ゲートから二色目の材料である高機能材料HMを射出し、二色目の流路に該高機能材料HMを流れ込ませる。このときに、金型のうち、外側金型可動部82が移動することにより形成された空間であり、接触アンカー部54となる箇所に、高機能材料HMが二色目の流路を通って流れ込み、高機能材料HMが標準材料RMの一部と接触するように標準材料RMと高機能材料HMとが係合する。またこのとき、金型のうち、一色目の流路には既に標準材料RMが満たされているため、高機能材料HMは流れ込まない。
射出成形機68は、このような成形を行うことにより、1つの成形品の中に、一色目材料である標準材料RMにより形成された部分と、二色目材料である高機能材料HMにより形成された部分と、該標準材料RMと該高機能材料HMとの係合部分である接触アンカー部54とを形成する。
[1−8−2.被包アンカー部の成形方法]
被包アンカー部52は、図9に示すように、射出成形機68により、金型のうちの両側スライド部70において、以下のような、型内スライド方式のうちの両側スライド成形で製造される。両側スライド部70は、固定されており可動しない金型固定部72と、成形後に搬送右側面フレーム46R及び搬送左側面フレーム46Lとなる箇所の左右方向の内側に配され該搬送右側面フレーム46R及び搬送左側面フレーム46Lに対する左右方向の内側において左右方向に沿って往復移動するよう可動する内側可動金型としての内側金型可動部74と、成形後に搬送右側面フレーム46R及び搬送左側面フレーム46Lとなる箇所の左右方向の外側に配され該搬送右側面フレーム46R及び搬送左側面フレーム46Lに対する左右方向の外側において左右方向に沿って往復移動するよう可動する外側可動金型としての外側金型可動部76とを有している。以下では搬送左側面フレーム46Lにおける被包アンカー部52について説明する。
まず図9(A)に示すように、射出成形機68は、内側金型可動部74と外側金型可動部76とが当接した型締状態において、一色目ゲートから一色目の材料である標準材料RMを射出し、一色目の流路に該標準材料RMを流れ込ませる。このときに、金型のうち被包アンカー部52となる箇所に、標準材料RMが一色目の流路を通って流れ込む。またこのとき、金型のうち、内側金型可動部74と外側金型可動部76とにより流路を塞がれている箇所には、標準材料RMは流れ込まない。
続いて図9(B)に示すように、射出成形機68は、それぞれ内側金型可動部74を右側へ、外側金型可動部76を左側へスライド移動させ、二色目ゲートから二色目の材料である高機能材料HMを射出し、二色目の流路に該高機能材料HMを流れ込ませる。このときに、金型のうち、内側金型可動部74と外側金型可動部76とが移動することにより形成された空間であり、被包アンカー部52となる箇所に、高機能材料HMが二色目の流路を通って流れ込み、高機能材料HMが標準材料RMの一部を包むように標準材料RMと高機能材料HMとが嵌合する。またこのとき、金型のうち、一色目の流路には既に標準材料RMが満たされているため、高機能材料HMは流れ込まない。
射出成形機68は、このような成形を行うことにより、1つの成形品の中に、一色目材料である標準材料RMにより形成された部分と、二色目材料である高機能材料HMにより形成された部分と、該標準材料RMと該高機能材料HMとの嵌合部分である被包アンカー部52とを形成する。
[1−9.効果等]
ここで、従来の後側振分搬送部として、搬送フレーム34と搬送ガイド36とを高機能材料HMのみにより一体に形成されるものがあった。しかしながらその場合、搬送ガイド36ほどには導電性や耐摩耗性を有する必要がない搬送フレーム34まで、高機能材料HMにより形成されるため、材料が高コストとなってしまった。
これに対し後側振分搬送部32は、搬送フレーム34を、高機能材料HMではなく標準材料RMで形成するようにした。このため後側振分搬送部32は、強度を保ちつつ可能な限り低コストが求められる搬送フレーム34と、低コスト化よりも導電性及び耐摩耗性の機能を求められる搬送ガイド36とで、材料の機能を適切に割り振ることができ、必要な箇所にのみ高機能材料を使用できるため、搬送フレーム34と搬送ガイド36との両方が高機能材料HMで一体に形成される後側振分搬送部と比べて、後側振分搬送部全体としての機能は保ちつつ材料のコストを削減できる。
また従来の後側振分搬送部として、搬送フレーム34を標準材料RMで、搬送ガイド36を高機能材料HMでそれぞれ別個に成形し、該搬送フレーム34と該搬送ガイド36とを組み合わせることにより、該後側振分搬送部が製造されるものがあった。しかしながらその場合、搬送フレーム34と搬送ガイド36とを組み合わせる工程が必要になり、組立工数のコストがかかってしまった。
これに対し後側振分搬送部32は、搬送フレーム34と搬送ガイド36とが一体に成形するようにした。このため後側振分搬送部32は、搬送フレーム34と搬送ガイド36とを別個に成形した後にそれらを組み合わせる場合よりも、組立工数のコストを削減できる。
このように後側振分搬送部32は、搬送フレーム34と搬送ガイド36との両方が高機能材料HMで一体に形成される場合よりも材料コストを下げつつ、且つ、搬送フレーム34と搬送ガイド36とを別個に成形した後にそれらを組み合わせる場合よりも組立コストを下げることにより、材料コストと組立コストとのバランスを向上させることができる。
ここで、一般に異種材料の2色成型では、材料間の境界部は接触しているのみで材料同士が強固に接合することはない。このため片側スライド成形で成形された接触アンカー部54も、少なくとも引張方向及び圧縮方向に外力が加わった際には搬送ガイド36が搬送フレーム34から外れないように標準材料RMと高機能材料HMとが互いに接触しているだけであるため、接合部分は外れやすい。一方、両側スライド成形で成形された被包アンカー部52は、標準材料RMが高機能材料HMに包み込まれているため接合部分が外れることはなく、マクロ的に見れば接触アンカー部54よりも接合強度が高い。
また片側スライド成形では、成形の工程の都合上、被包アンカー部を成形することはできない。このため、後側振分搬送部32内のアンカー部の全てを両側スライド成形で成形し被包アンカー部とすることができれば良いが、特に内側金型可動部74が他の機構に物理的に干渉してしまうので現実的には困難である。このため後側振分搬送部32においては、高機能材料HMと標準材料RMとの境界のうち、強固な接合が必要に箇所に狙って被包アンカー部52を配置する事となる。
そこで後側振分搬送部32は、接触アンカー部54で材料間の境目を全周にわたって囲み、その接触アンカー部54を囲むように被包アンカー部52を配置するようにした。このため後側振分搬送部32は、左右方向に向かう外れ外力Fetによって外れやすい接触アンカー部54を、全方向の力に対して外れない被包アンカー部52で支えることができ、搬送ガイド36が搬送フレーム34から外れないようにすることができる。
ここで図10(A)に示す後側振分搬送部1032のように、仮に、高機能材料HMと標準材料RMとの接合箇所に、片側スライド成形で成形される接触アンカー部54を形成せずに両側スライド成形で成形される被包アンカー部52のみを形成した場合、高機能材料HMと標準材料RMとの境界を厳密に設定するためには、該高機能材料HMと標準材料RMとの間に仕切りが必要となるため、搬送側面フレーム46は、接触アンカー部54に対応する箇所、すなわち搬送ガイド36の周囲に、該仕切りの分だけ、隙間SPが形成されてしまう。
このとき後側振分搬送部1032の搬送側面フレーム46の下側面に、上方向に向かう外力Feが加えられた場合、隙間SPが存在するために外力Feが搬送ガイド36へ伝わって分散されずに、図10(B)に示すように、搬送側面フレーム46における搬送ガイド36の下側のみで該外力Feを受け止めて搬送側面フレーム46が上方向へ撓むように変形してしまう。このように、高機能材料HMと標準材料RMとの間に隙間が形成されてしまうと、後側振分搬送部32の構造的な強度を持たせることが困難になってしまう。
これに対し後側振分搬送部32は、搬送フレーム34と搬送ガイド36との間を接触アンカー部54で埋めるようにした。このため後側振分搬送部32は、搬送フレーム34と搬送ガイド36の隙間をなくすことができる。よって後側振分搬送部32は、外力Feが加えられた場合、該外力Feが搬送ガイド36へ伝わり、搬送フレーム34と搬送ガイド36との全体で該外力Feを受けることができるため、搬送フレーム34の変形を防ぎ、後側振分搬送部32の強度を保つことができる。
このように後側振分搬送部32は、型内スライド方式の二色成形において、片側スライド成形及び両側スライド成形を組み合わせることにより高機能材料HMと標準材料RMとの材料間の境目を確実に仕切ることができ品質が安定すると共に、従来の後側振分搬送部のように搬送フレームと搬送ガイドとを単一材料で一体成形する場合と同等の大きさの金型と射出成形機とを使用でき、成形コストを押させることができる。
また、成形方式として金型内に仕切りを作らず2つの材料を同時に射出する同時成形も考えられる。しかしながら同時成形の場合、金型内に仕切りがないため、材料間の境目が不安定となってしまい、確実な材料のコントロールができない。また、1つのコア型と2つのキャビティ型を使用し、1つ目のキャビティ型で1色目の材料を成形し、型を一旦開いて金型をロータリーテーブル等で交換し、2つ目のキャビティ型で2色目の材料を成形するロータリー方式もある。しかしながらロータリー方式の場合、金型が実質2つ分の大きなものが必要になると共に、射出成形機も大きなものが必要になってしまう。これらに対し、本実施の形態の型内スライド方式の場合、金型は複雑になるものの、材料間の境目を確実に仕切ることができると共に、金型もロータリー方式ほどには巨大化せず、射出成形機も大きなものを使う必要がない
また後側振分搬送部32は、搬送フレーム34と搬送ガイド36とを、互いに異なる色で形成するようにした。このため後側振分搬送部32は、搬送フレーム34と搬送ガイド36とが異なる材料で形成されていることを目視で容易に確認させることができると共に、製造工程や検品工程での成形不良の発見を容易にさせることができる。これは、型内スライド方式の二色成形は1色目の材料が完全硬化する前に2色目の材料が射出されるため、成形条件や部品形状によっては、特にスライド部分で通常の射出成形よりも成形不良が発生しやすいため、型内スライド方式の二色成形により後側振分搬送部32が製造される本発明において特に有用である。また、後側振分搬送部32は、搬送フレーム34と搬送ガイド36との材料の色を別色にするようにしたため、廃棄される際も、色の違いにより材料の分別を容易にさせることができ、リサイクルを容易にさせることができる。
ところで、互いに対向する搬送ローラ同士で紙幣を挟持しつつ搬送する搬送部よりも、後側振分搬送部32のように、搬送ベルト38により紙幣を搬送ローラ40に押し付け、該搬送ベルト38と搬送ローラ40とで紙幣を挟持しつつ搬送する搬送部の方が、搬送ガイド36に紙幣がより一層接触しながら搬送されやすいと考えられる。その場合、搬送ガイド36が紙幣との接触により帯電しやすくなるため、該搬送ガイド36が導電性を有する材料で形成する必要が高まる。このため本発明は、後側振分搬送部32のように搬送ベルト38と搬送ローラ40とで紙幣を挟持して搬送する搬送部に適用すると、顕著に効果を奏する。
以上の構成によれば現金自動取引装置1は、媒体としての紙幣に関する取引を受け付ける顧客応対部3と、搬送路上の紙幣を搬送する搬送手段としての搬送ベルト38及び搬送ローラ40を支持する搬送フレーム34と、搬送フレーム34とは特性が異なる材料により形成されると共に、搬送フレーム34と二色成形で一体に成形され、紙幣の搬送面を形成する搬送ガイド36とを設けるようにした。これにより現金自動取引装置1は、搬送フレーム34と搬送ガイド36との両方を高機能材料HMで一体成形する場合よりも材料コストを削減しつつ、搬送フレーム34と搬送ガイド36とを別個に成形し組み合わせる場合よりも組立コストを削減できる。
[2.第2の実施の形態]
[2−1.紙幣入出金機の構成]
図1及び図2に示すように、第2の実施の形態による現金自動取引装置101の紙幣入出金機110は、第1の実施の形態による現金自動取引装置1の紙幣入出金機10と比べて、後側振分搬送部132が後側振分搬送部32と異なっているものの、それ以外は同様に構成されている。
[2−2.後側振分搬送部の構成]
図3及び図4それぞれと対応する部材に同一符号を付した図11及び図12に示すように、第2の実施の形態による後側振分搬送部132は、第1の実施の形態による後側振分搬送部32と比べて、搬送フレーム134が搬送フレーム34と、搬送ガイド136(136A、136B及び136C)が搬送ガイド36(36A、36B及び36C)と異なるものの、それ以外は同様に構成されている。
図11に示すように搬送フレーム134は、搬送フレーム34(図3)と比べて、梁90が追加されている。梁90は、標準材料RMで成形されており、搬送ガイド136Aと搬送ガイド136Bとの間と、搬送ガイド136Bと搬送ガイド136Cとの間とに、搬送幅方向にほぼ沿うように1本ずつ配され、搬送右側面フレーム46R及び搬送左側面フレーム46Lと一体成形されている。また梁90は、棒状であり、搬送右側面フレーム46Rと搬送左側面フレーム46Lとを連結することにより、搬送フレーム134の強度を高め、該搬送右側面フレーム46Rと該搬送左側面フレーム46Lとの撓みを十分に小さくしている。
図12に示すように搬送ガイド136は、搬送ガイド36(図4)と比べて、被包アンカー部52が省略されている。また搬送ガイド136は、それぞれ右端及び左端に設けられた接触アンカー部54により、搬送右側面フレーム46R及び搬送左側面フレーム46Lに対し、左右の外側から引っかかっている。
図13に示すように、搬送ガイド136Bに対し、左右方向の何れかの方向(例えば左方向)に沿って外れ外力Fetが加えられた場合、該搬送ガイド136は、搬送フレーム134から左方向に外れようとする。ここで、搬送フレーム134は、梁90により搬送右側面フレーム46Rと搬送左側面フレーム46Lとの撓みが十分に小さくなっているため、外れ外力Fetが加わっても、搬送ガイド136Bは、接触アンカー部54が搬送右側面フレーム46Rから外れることなく引っかかり続ける。このため搬送ガイド136は、被包アンカー部52が存在しない構成において、左右方向に外れ外力Fetが加えられたとしても、搬送フレーム134から外れないように耐えることができる。
このように現金自動取引装置101は、片側スライド成形によって接触アンカー部54を形成する一方、両側スライド成形による被包アンカー部52は形成しないようにした。これにより現金自動取引装置101は、金型の構造的に難易度が高い両側スライド成形を行わずに難易度が低い片側スライド成形を行うため、材料間の隙間はなくしつつ、成形を行う際の自由度を高くすることができる。
また現金自動取引装置101は、被包アンカー部52を形成しないため、搬送ガイド136が搬送フレーム134から外れないようにするためには、後側振分搬送部32よりも高いフレーム強度が搬送フレーム134に求められるが、梁90を該搬送フレーム134に追加することにより該搬送フレーム134のフレーム強度を高めることができ、構造的強度を確保した後側振分搬送部132を作成できる。
その他第2の実施の形態による後側振分搬送部132は、第1の実施の形態による後側振分搬送部32とほぼ同様の作用効果を奏する。
[3.他の実施の形態]
なお上述した第1の実施の形態においては、搬送フレーム34を灰色で形成し、搬送ガイド36を黒色で形成する場合について述べた。本発明はこれに限らず、搬送フレーム34と搬送ガイド36とを他の種々の色で形成しても良い。また、搬送フレーム34を非透明材料で形成し、搬送ガイド36を透明材料で形成しても良い。その場合、搬送ガイド36付近に存在する紙幣を外部から視認させやすくできる。また搬送フレーム34と搬送ガイド36とを異なる色ではなく同じ色で形成しても良い。第2の実施の形態においても同様である。
また上述した実施の形態においては、接触アンカー部54を設ける場合について述べた。本発明はこれに限らず、高機能材料HMと標準材料RMとの間の境界を厳密に設定しなくて良く、且つ該高機能材料HMと該標準材料RMとの間に隙間が形成されないのであれば、接触アンカー部54を省略しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、被包アンカー部52において高機能材料HMで標準材料RMを包む場合について述べた。本発明はこれに限らず、標準材料RMで高機能材料HMを包むようにしても良い。
さらに上述した第1の実施の形態において、第2の実施の形態のような梁90を追加しても良い。その場合、後側振分搬送部32の剛性をより一層高めることができる。
さらに上述した実施の形態における接触アンカー部54及び被包アンカー部52は、上述した形状に限らず同様な機能を有する種々の形状であっても良い。また上述した実施の形態においては、被包アンカー部52を側面視で接触アンカー部54の周囲に3個に配置する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、接触アンカー部54の周囲に4個以上の任意の個数だけ配置しても良い。さらに上述した実施の形態における接触アンカー部54及び被包アンカー部52は、上述した材料に限らず同様な機能を有する種々の材料であっても良い。
さらに本発明は、上述した各実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。
さらに上述した実施の形態においては、後側振分搬送部32及び132に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、入出金部16、紙幣収納庫26又はリジェクト庫28等、紙幣に当接して該紙幣を搬送する種々の箇所に本発明を適用しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、現金を取引する現金自動取引装置1及び101において、媒体としての紙幣を振り分けて搬送する後側振分搬送部において本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば債権、証書、商品券、金券や入場券等のような薄い紙状の媒体を搬送する種々の装置に適用しても良い。また、例えば紙幣を入出する紙幣入出金機や紙幣を所定枚数毎に施封する施封小束支払機等、紙幣や硬貨の取引に関する種々の処理を行う複数種類の装置の組み合わせにより構成された現金処理装置に本発明を適用してもよい。
さらに上述した実施の形態においては、入金取引及び出金取引を行う現金自動取引装置に本発明を適用する場合について述べたが、入金取引又は出金取引の何れか一方のみを行う装置に本発明を適用しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、利用者応対部としての顧客応対部3と、搬送フレームとしての搬送フレーム34と、搬送ガイドとしての搬送ガイド36とによって、媒体取引装置としての現金自動取引装置1を構成する場合について述べた。本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる利用者応対部と、搬送フレームと、搬送ガイドとによって、媒体取引装置を構成しても良い。
本発明は、紙幣等の紙状の媒体を搬送する種々の装置でも利用できる。
1、101……現金自動取引装置、2……筐体、3……顧客応対部、4……カード入出口、5……入出金口、6……操作表示部、7……テンキー、8……レシート発行口、9……主制御部、10、110……紙幣入出金機、11……入出金機筐体、12……制御部、14……記憶部、16……入出金部、18……鑑別部、20……一時保留部、22……偽券庫、24……搬送部、26……紙幣収納庫、28……リジェクト庫、30……前側振分搬送部、32、132、1032……後側振分搬送部、34、134……搬送フレーム、36、136……搬送ガイド、38……搬送ベルト、42……ベルト駆動プーリ、44……切替機構、46R……搬送右側面フレーム、46L……搬送左側面フレーム、46……搬送側面フレーム、48……搬送ローラシャフト孔部、49……切替機構孔部、52……被包アンカー部、54……接触アンカー部、56……フレーム側鈎部、58……ガイド側鈎部、60……フレーム側当接面、62……ガイド側当接面、64……被包内側部、66……被包外側部、68……射出成形機、70……両側スライド部、72……金型固定部、74……内側金型可動部、76……外側金型可動部、78……片側スライド部、80……金型固定部、82……外側金型可動部、90……梁、SP……隙間、Fet……外れ外力、Fep……引張外力、Fec……圧縮外力、Fe……外力、HM……高機能材料、RM……標準材料。

Claims (10)

  1. 搬送路上の媒体を搬送する搬送手段を支持する搬送フレームと、
    前記搬送フレームとは特性が異なる材料により形成されると共に、前記搬送フレームと二色成形で一体に成形され、前記媒体の搬送面を形成する搬送ガイドと
    を有し、
    前記搬送フレームと前記搬送ガイドとの接合部には、前記搬送フレームに形成されたフレーム側鈎部と前記搬送ガイドに形成されたガイド側鈎部とが係止する接触アンカー部が前記搬送ガイドを囲むように形成されることにより、前記搬送ガイドと前記搬送フレームとの間の隙間を埋めると共に、前記搬送フレームの側面に平行な方向への前記搬送ガイドの移動を規制し、
    前記接合部には、前記搬送ガイドを形成する高機能材料が前記搬送フレームを形成する標準材料を包む被包アンカー部が形成されることにより、前記搬送フレームの側面に平行な方向以外の方向への前記搬送ガイドの移動を規制する
    媒体搬送装置。
  2. 前記搬送フレームは、非導電性材料により形成され、
    前記搬送ガイドは、導電性材料により形成される
    請求項1に記載の媒体搬送装置。
  3. 前記搬送ガイドは、前記搬送フレームよりも耐摩耗性が高い材料により形成される
    請求項1に記載の媒体搬送装置。
  4. 前記搬送フレームと前記搬送ガイドとは、異なる色である
    請求項1に記載の媒体搬送装置。
  5. 前記搬送ガイドに支持され、前記媒体の搬送方向を切り替える切替機構をさらに有する
    請求項2に記載の媒体搬送装置。
  6. 前記切替機構は、シャフトと、該シャフトに固定された複数枚のブレードと、該シャフトを回転させるソレノイドとを有する
    請求項5に記載の媒体搬送装置。
  7. 前記媒体の一面を当接させたまま該媒体を搬送するベルトと、
    前記媒体を挟んで前記ベルトと対向する位置に配され、前記媒体の他面に当接し該媒体を前記ベルトと挟持して搬送するローラと
    を有する請求項3に記載の媒体搬送装置。
  8. 前記媒体搬送装置は、複数の媒体収納庫に前記媒体を振り分ける
    請求項7に記載の媒体搬送装置。
  9. 前記搬送ガイドにおける前記媒体の搬送方向と直交する搬送幅方向の両端部に形成された搬送右側面フレームと搬送左側面フレームとを連結する梁が、前記搬送フレームと一体成形されている
    請求項に記載の媒体搬送装置。
  10. 媒体に関する取引を受け付ける利用者応対部と、
    搬送路上の前記媒体を搬送する搬送手段を支持する搬送フレームと、
    前記搬送フレームとは特性が異なる材料により形成されると共に、前記搬送フレームと二色成形で一体に成形され、前記媒体の搬送面を形成する搬送ガイドと
    を有し、
    前記搬送フレームと前記搬送ガイドとの接合部には、前記搬送フレームに形成されたフレーム側鈎部と前記搬送ガイドに形成されたガイド側鈎部とが係止する接触アンカー部が前記搬送ガイドを囲むように形成されることにより、前記搬送ガイドと前記搬送フレームとの間の隙間を埋めると共に、前記搬送フレームの側面に平行な方向への前記搬送ガイドの移動を規制し、
    前記接合部には、前記搬送ガイドを形成する高機能材料が前記搬送フレームを形成する標準材料を包む被包アンカー部が形成されることにより、前記搬送フレームの側面に平行な方向以外の方向への前記搬送ガイドの移動を規制する
    媒体取引装置。
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