JP6659284B2 - 三次元加飾造形装置 - Google Patents

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本発明は、基材に直接的に立体的な装飾を施すことができる三次元加飾造形装置に関する。
従来より、造形対象物の三次元データを複数にスライスした断面画像データを基に、光硬化性樹脂を所定の断面の層状に硬化させ、次の層を積み重ねるように形成してゆくことで、目的の三次元形状の造形物を造形する三次元造形装置が知られている。
例えば、特許文献1には、いわゆるインクジェット方式の三次元造形装置が開示されている。この三次元造形装置においては、造形ステージに対してインクジェットヘッドから走査方向に線状に光硬化性樹脂を吐出したのち、インクジェットヘッドを副走査方向に移動させて、再び走査方向に線状に光硬化性樹脂を吐出することを繰り返して、一層分の造形材料層を形成する。その後、一層分の造形材料層に光を照射して硬化層とし、この硬化層上に連続的に複数の硬化層を積層して三次元造形物を造形する。このようにインクジェット方式によると、造形材料である光硬化性樹脂を微小な液滴として吐出するため、高精細な造形材料層を形成することができる。延いては高精細な三次元造形物を造形することができる。
特開2015−036234号公報
ところで、上記引用文献1では、さらに高精細な三次元造形を行うために、インクジェットヘッドに印加する電圧の周波数を高くしたり、造形ステージやインクジェットヘッドの走査速度を小さくしたりすることで、主走査方向の高解像度化を図ることが開示されている。また、インクジェットヘッドのノズル解像度を大きくしたり、インクジェットヘッドの副走査方向への移動をノズルピッチ以下としたりすることで、副走査方向の高解像度化を図ることが開示されている。そして、造形ステージの降下量あるいはインクジェットヘッドの上昇量を小さくしていくことで、高さ方向の高解像度化を図ることが開示されている。しかしながら、このような高解像度化は、造形時間を大幅に長大化するものであるため、より短時間で三次元造形物を高精細化することが求められている。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、装飾のための三次元造形物をより高精細でかつ短時間に、基材に直接造形することができる三次元加飾造形装置を提供することである。
ここに開示される技術は、造形テーブルと、第1樹脂供給ヘッドと、第2樹脂供給ヘッドと、光照射装置と、を備えたことを特徴とする三次元加飾造形装置を提供する。この三次元加飾造形装置において、造形テーブルは、装飾対象である基材を載置する。第1樹脂供給ヘッドは、造形テーブルの上方に備えられ、骨格用の光硬化性樹脂を液滴として基材上に供給する。第2樹脂供給ヘッドは、造形テーブルの上方に備えられ、装飾用の光硬化性樹脂を、第1樹脂供給ヘッドから吐出される液滴よりも小さい液滴として基材上に供給する。光照射装置は、基材に供給された骨格用の光硬化性樹脂および装飾用の光硬化性樹脂の少なくとも一方を硬化させるための光を照射する。
本発明によれば、基材に対して、液滴のより大きい骨格用光硬化性樹脂を用いて装飾体の骨格を形成したのち、液滴のより小さい装飾用光硬化性樹脂によって装飾体の表面形態を平滑化することができる。これにより、基材に対して、表面形態の精密な装飾を、より短時間で施すことができる。
一実施形態に係る三次元加飾造形装置の斜視図である。 一実施形態に係る三次元加飾造形装置のケースに設けられたフロントカバーを開けた状態を示す斜視図である。 一実施形態に係る三次元加飾造形装置の要部を模式的に示した分解斜視図である。 一実施形態に係る三次元加飾造形装置の要部を模式的に示した平面図である。 図4のV−V線断面図である。 第2樹脂供給ヘッドの吐出ノズルの配列を模式的に例示した図である。 一実施形態に係る三次元加飾造形装置のブロック図である。 (a)第1樹脂供給ヘッドにより吐出された液滴の平面視での吐出イメージと、その上に第2樹脂供給ヘッドにより吐出された液滴の(b)平面視での吐出イメージと、(c)断面視での吐出イメージを示す図である。 (a)STLデータの垂直断面画像データのイメージと、(b)平滑化断面画像データのイメージと、を示す模式図である。 他の第2樹脂供給ヘッドの吐出ノズルの配列を模式的に例示した図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る三次元加飾造形装置について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。本実施形態において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、本明細書に記載された発明の実施についての教示と出願時の技術常識とに基づいて当業者に理解され得る。また、図面は必ずしも実際の寸法関係を示したものではない。図中で同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
また、本明細書において「インクジェット方式」とは、光硬化性樹脂や光硬化性樹脂インク等の液体を、微細な液滴として吐出することで、目的の位置に該液体を供給する液体供給手法を意味する。液滴化の手法は特に制限されない。例えば、二値偏向方式あるいは連続偏向方式などの各種の連続方式や、サーマル方式あるいは圧電素子方式などの各種のオンデマンド方式を含む、従来より公知の各種の手法を特に制限なく採用することができる。
<第一実施形態>
図1は、一実施形態に係る三次元加飾造形装置1の斜視図である。図面中の符号U、D、F、Rr、L、Rは、それぞれ垂直方向の上、下、水平方向における前、後、左、右を示している。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、三次元加飾造形装置1の設置態様を何ら限定するものではない。また、符号Yは主走査方向を示している。符号Xは、主走査方向と直交する副走査方向を示している。符号Zは高さ方向を示している。主走査方向Yは、後述の第2樹脂供給ヘッド30(図4参照)が移動する方向であり、本実施形態では左右方向に一致している。副走査方向Xは、主走査方向に直交する方向であって、本実施形態では前後方向に一致している。ただし、主走査方向Yおよび副走査方向Xは特に限定される訳ではなく、三次元加飾造形装置1の形態などに応じて適宜に設定可能である。
三次元加飾造形装置1は、装飾対象である基材に、光硬化性樹脂からなる三次元構造の装飾体を形成することで、装飾を施すものである。基材の素材や形状は特に制限されない。例えば、形状は、柔軟性のあるシート状や、剛性のある板状の平面物であってもよいし、各種ケース、日用品、小型電子機器、部品小物等の任意の立体物であってもよい。素材は、アクリル樹脂,ポリエチレンテレフタレート(PET),アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)共重合体,ポリカーボネート(PC),熱可塑性ポリウレタン(TPU)等の高分子材料、紙,天然皮革,布等の有機材料、アルミニウム合金,金,銀,銅,ステンレス鋼等の金属材料、陶器,セラミック,ガラス等の無機材料等を広く対象とすることができる。
まず、三次元加飾造形装置1の構成について説明する。図1に示すように、三次元加飾造形装置1は、大略的には箱状に形成されている。すなわち、三次元加飾造形装置1は、は、ベース部91、左壁部92、右壁部93、天面部94、前面部95および背面部96を有するケース90と、フロントカバー97とを備えている。フロントカバー97は、天面部94と前面部95とに面一な2つの面を備えている。フロントカバー97は、後方端部を軸として、上方に回動可能に天面部94に固定されている。図2に示すように、フロントカバー97が上方に向けて開かれることにより、ケース90の内部空間と外部空間とが連通される。そしてフロントカバー97を閉めることにより、ケース90の内部空間と外部空間とが遮断される。フロントカバー97には窓部97aが設けられている。窓部97aは、例えば、可視光に対して透明のアクリル板により形成されている。また、窓部97aには、紫外線を吸収する加工が施されている。したがって、ユーザーは、フロントカバー97を閉じた状態であっても窓部97aから内部空間を視認することができる。また、このような密閉性に優れたケース90を備えることにより、後述の光照射装置40から発生される紫外線等の光を外部に漏らすことなく造形を実施することができる。加えて、外部空間から埃等が内部空間に進入して、造形した装飾体の表面等が汚れるのを防ぐことができ、美しく装飾を仕上げることができる。
図3は、三次元加飾造形装置1の左壁部92、右壁部93、天面部94、前面部95および背面部96と、フロントカバー97とを取り外した状態の三次元加飾造形装置1を示している。ベース部91には、左右方向に対して垂直に仕切り部材98が設けられている。三次元加飾造形装置1は、この仕切り部材98により、大まかに、造形エリア98Aと制御エリア98Bとに区分けされている。造形エリア98Aは、仕切り部材98の左側を占める空間である。造形エリア98Aには、造形テーブル10と、第1樹脂供給ヘッド20と、第2樹脂供給ヘッド30と、光照射装置40と、表面改質装置80等とが配設されている。制御エリア98Bは、仕切り部材98の右側を占める空間である。制御エリア98Bには、三次元加飾造形装置1の各部の動作を制御する制御装置60(図7参照)や、後述する第2樹脂供給ヘッド30のクリーニングを行うクリーニングユニット(図示せず)等が配設されている。造形エリア98Aと制御エリア98Bとは、仕切り部材98の上方で連通されている。この連通された部位において、ガイドレール32が造形エリア98Aおよび制御エリア98Bに亘り、左右方向Yに延設されている。
三次元加飾造形装置1の制御エリア98Bを覆う天面部94には、図1に示すように、操作パネル2が設けられている。操作パネル2は、表示部と入力部とを備えている。上記表示部には、三次元加飾造形装置1の状態や、動作内容、動作条件等に関する情報が表示される。また、上記入力部は、上記表示部に表示された情報や、三次元加飾造形装置1の各部の動作に対する指示を、ユーザーが入力するものである。例えば、ユーザーは、入力部の所定のボタンを押すことで、後述の造形テーブル10を前方に移動させることができる。また例えば、ユーザーは、入力部の所定のボタンを押すことで、三次元加飾造形装置1による造形を開始、一次停止または終了することができる。操作パネル2の入力部から入力された信号は、制御エリア98Bに備えられる後述の制御装置60に送られる。そして入力された信号に基づき、制御装置60は、三次元加飾造形装置1の各部の動作を制御する。
造形エリア98Aの中央付近には、造形テーブル10が備えられている。造形テーブル10に基材を載置して、造形テーブル10上の基材に対して装飾体を直接造形する。造形テーブル10は、図3に示すように、移動機構12の上に配設されており、造形エリア98A内で上下方向Zおよび前後方向Xに移動可能なように構成されている。これにより、後述の第1樹脂供給ヘッドおよび第2樹脂供給ヘッドに対し、造形テーブル10上の基材を相対的に3次元で移動させることができる。ベース部91には、前後方向Xに延びるスライドレール16が備えられている。造形テーブル10は、移動機構12を介して、スライドレール16に沿って前後方向に移動される。移動機構12は、スライドレール16にスライド自在に係合されている。移動機構12は、テーブル駆動装置13によって、スライドレール16上を前後方向Xにスライドされる。テーブル駆動装置13は、造形テーブル10を移動させるために、ベース部91に配設されている。テーブル駆動装置13としては特に限定されないが、例えばモーターである。これにより、造形テーブル10は、ガイドレール32よりも前方や後方に配置される。また、移動機構12は、テーブル昇降装置14を備えている。テーブル昇降装置14は、移動機構12の内部に設置されている。テーブル昇降装置14は、造形テーブル10を上下方向Zに移動させることができる。テーブル昇降装置14が上下方向Zで移動できる距離は、基材に形成する装飾体の立体的な形状の高さ寸法よりも大きくなるよう設計することができる。例えば、本実施形態におけるテーブル昇降装置14の上下方向Zでの移動可能距離は、約50mm以上(例えば、約100mm)である。テーブル昇降装置14としては特に限定されないが、ここではシリンダ機構を採用している。これにより、造形テーブル10は、上下方向Zで移動することができる。なお、造形テーブル10は、基材を安定的に載置するための固定治具を着脱可能に備えていてもよい。固定治具としては、基材の下面(非装飾面)と造形テーブル10の上面とを粘着させる粘着部材であってもよいし、基材の水平方向での移動を抑止する固定枠であってもよいし、基材の形状の少なくとも一部に追随して基材を固定する保持具等であってもよい。
また、ガイドレール32の下方であり、かつ、造形テーブル10の上方には、センサ18が設けられている。センサ18は、造形テーブル10に載置された物体の位置を感知することができる。基材を造形テーブル10に載置すると、基材の表面高さをセンサ18が感知する。すると、テーブル昇降装置14は、基材の表面高さが造形に適した高さとなるように、造形テーブル10の高さを調整する。さらに、造形テーブル10の上の基材の位置をセンサ18が感知する。すると、基材の造形開始位置が造形の開始に適した位置となるように、テーブル駆動装置は造形テーブル10の前後方向の位置を調整する。これにより、常に高い造形精度で造形を行うことができる。
造形エリア98Aの左側には、カートリッジ収容部50が設けられている。カートリッジ収容部50には、骨格用の光硬化性樹脂が充填された大型カートリッジ51と、装飾用の光硬化性樹脂が充填されたカートリッジ52とが着脱自在に収容されている。光硬化性樹脂は、未硬化の状態では粘性を備えた液体であって、例えば紫外線等の光を照射することで硬化する性質を有する樹脂である。大型カートリッジ51には、基材に形成する装飾体の主として骨格を造形するための樹脂が未硬化の状態で貯留されている。骨格を造形するための樹脂は、装飾用の光硬化性樹脂よりも多量に必要であり得るため、例えば、骨格用の光硬化性樹脂を収容するカートリッジは、装飾用の光硬化性樹脂を収容するカートリッジよりも大きい大型カートリッジ51とすることができる。カートリッジ52には、上記骨格用の光硬化性樹脂で形成された装飾体の骨格に対して、さらに高精細な装飾を施すための光硬化性樹脂が未硬化の状態で貯留されている。高精細な装飾とは、例えば、表面形態の精密化、色彩の付与などである。
本実施形態では、装飾用の光硬化性樹脂として複数の光硬化性樹脂を用いている。したがって、カートリッジ収容部50には、例えば6つのカートリッジ52CL、52W、52C、52M、52Y、52Kが収容できるカートリッジ52用の収容スペースが備えられている。カートリッジ52CLには、無色透明の光硬化性樹脂(クリアインク)が貯留されている。カートリッジ52Wには、白色顔料を含む白色の光硬化性樹脂(ホワイトインク)が貯留されている。カートリッジ52Cには、青色顔料を含むシアン色に着色された光硬化性樹脂(シアンインク)が貯留されている。カートリッジ52Mには、赤色顔料を含むマゼンタ色に着色された光硬化性樹脂(マゼンダインク)が貯留されている。カートリッジ52Yには、黄色顔料を含む黄色に着色された光硬化性樹脂(イエローインク)が貯留されている。カートリッジ52Kには、黒色顔料を含む黒色に着色された光硬化性樹脂(ブラックインク)が貯留されている。
上記の着色された光硬化性樹脂(インク)のうち、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインクの4種のインクは、フルカラー画像を形成するために用いられるカラーインクであり、いわゆるプロセスカラーインクと呼ばれる。フルカラー画像を形成するためのインクの種類および数は特に限定されない。例えば、上述した4種のインクの他に、ゴールドインクやシルバーインクを含めた6種類のカラーインクを使用してもよい。カートリッジ収容部50には、使用するインクの数に対応するカートリッジ52収容スペースを設けるようにしても良い。
クリアインクは、主として、プロセスカラーインクの表面に吐出されるインクである。クリアインクは、透明(典型的には、無色透明)のインクであり、表面に光沢のある色彩を付与したいときに使用される。ホワイトインクは、白色の彩色を施す際に使用される。ホワイトインクは、一般的に、骨格用の光硬化性樹脂が透明であるため、例えば、下地用インクとして使用される。装飾体の骨格を形成する骨格用光硬性樹脂の表面にホワイトインクを吐出したのち、プロセスカラーインクを吐出することで、装飾体の骨格の色に影響されずに、プロセスカラーインクの本来の色を装飾体に付与することができる。クリアインク、ホワイトインクは、いわゆる特色インクと呼ばれる。
三次元加飾造形装置1は、図示しないインク供給システムを備えている。インク供給システムは、大型カートリッジ51およびカートリッジ52に貯留された光硬化性樹脂を、後述する第1樹脂供給ヘッド20および第2樹脂供給ヘッド30にそれぞれ供給するためのシステムである。インク供給システムは、大型カートリッジ51と第1樹脂供給ヘッド20とをインクチューブ等を介して連結する。インク供給システムは、大型カートリッジ51に貯留された光硬化性樹脂を、インクチューブを通じて供給ポンプにより第1樹脂供給ヘッド20のノズルにまで供給する。また、インク供給システムは、各カートリッジ52と第2樹脂供給ヘッド30とを、それぞれインクチューブ等を介して連結する。インク供給システムは、カートリッジ52ごとに、貯留されたインクを供給ポンプによりインクチューブを通じて第2樹脂供給ヘッド30のノズルにまで供給する。
第1樹脂供給ヘッド20は、骨格用の光硬化性樹脂を液滴状に吐出して供給するインクジェット方式の供給装置である。本実施形態において、第1樹脂供給ヘッド20は、下面に複数の樹脂吐出ノズルがライン状に配列されたインクジェットヘッド(いわゆるラインヘッド)である。第1樹脂供給ヘッド20は、図4および図5に示すように、ガイドレール32と平行に、造形テーブル10の上方に備えられている。第1樹脂供給ヘッド20はガイドレール32の後ろ側に配置されている。第1樹脂供給ヘッド20は、左右方向(主走査方向)の寸法が、造形テーブル10の寸法よりも大きく、造形テーブル10を上方で覆うように配置されている。第1樹脂供給ヘッド20は、上述のように大型カートリッジ51に連結されており、大型カートリッジ51に貯留された骨格用の光硬化性樹脂を造形テーブル10に向かって吐出することができる。第1樹脂供給ヘッド20は、主走査方向Yについて、ライン状に一度に光硬化性樹脂の液滴を吐出することができる。したがって、造形テーブル10が第1樹脂供給ヘッド20の下方を副走査方向Xに移動することで、第1樹脂供給ヘッド20は造形テーブル10の全面に対して光硬化性樹脂の液滴を吐出することができる。また、第1樹脂供給ヘッド20は吐出ノズルを制御することで、造形テーブル10上の所望の位置にのみ、骨格用光硬化性樹脂を吐出することができる。例えば、造形テーブル10に載置された基材の表面の所望の部位に対してのみ、骨格用光硬化性樹脂を吐出することができる。
第2樹脂供給ヘッド30は、装飾用の光硬化性樹脂を液滴状に吐出して基材に供給するインクジェット方式の供給装置である。第2樹脂供給ヘッド30の下面には、装飾用の光硬化性樹脂を貯留するカートリッジ52の数に対応した吐出ノズル(図示せず)が備えられている。吐出ノズルは、上述のように各カートリッジ52に連結されており、カートリッジ52に貯留された装飾用の光硬化性樹脂(インク)を吐出することができる。第2樹脂供給ヘッド30は、ガイドレール32にキャリッジ34を介してスライド自在に備えられている。キャリッジ34は、ガイドレール32に係合している。ガイドレール32の右端と左端の近傍には、図示しないプーリがそれぞれ設けられている。一方のプーリには、サーボモータ36が連結されている。これら二つのプーリには、図示しない無端状のベルトが巻き掛けられている。サーボモータ36がプーリを駆動すると、二つのプーリの間でベルトが走行する。キャリッジ34は、ベルトに固定されている。このような構成により、キャリッジ34は、ベルトの走行に従って、ガイドレール32に沿って主走査方向Yに移動する。第2樹脂供給ヘッド30は、サーボモータ36の駆動により、ガイドレール32に沿って主走査方向Yに移動可能に構成されている。第2樹脂供給ヘッド30はガイドレール32の前方に配置されている。
ガイドレール32は、第2樹脂供給ヘッド30が主走査方向Yで造形テーブル10の右端から左端の上方を移動可能なように設置されている。第2樹脂供給ヘッド30は、主走査方向Yの左方向Y1への移動中、および、右方向Y2への移動中の任意のタイミングで、造形テーブル10上に載置された基材に向かってインクを吐出する。ここで、図4などにおいて、左方向Y1とは、右から左へ向かう方向のこといい、右方向Y2とは、左から右へ向かう方向のことをいう。以下の説明では、左方向Y1を行き方向ともいい、右方向Y2を帰り方向ともいう。したがって、造形テーブル10がガイドレール32の下方を副走査方向Xに移動することで、第2樹脂供給ヘッド30は造形テーブル10の全面に対して装飾用光硬化性樹脂の液滴を吐出することができる。また、第2樹脂供給ヘッド30は吐出ノズルを制御することで、造形テーブル10上の所望の位置にのみ、装飾用光硬化性樹脂を吐出することができる。
第1樹脂供給ヘッド20が吐出する液滴は、比較的粗大にすることができる。たとえば、本実施形態における第1樹脂供給ヘッド20のノズル解像度は、70〜300dpi程度とすることができ、一例として、150dpi(1インチ当たり150個のノズル、ピッチは169μm)である。また、第2樹脂供給ヘッド30が吐出する液滴は、比較的小さめ微細にすることができる。たとえば、本実施形態における第2樹脂供給ヘッド30のノズル解像度は、第1樹脂供給ヘッドの解像度よりも高く、200〜2000dpi程度とすることができ、一例として、1440dpi(1インチ当たり1440個のノズル、ピッチは17.6μm)である。また、たとえば、第2樹脂供給ヘッド30が吐出する液滴の体積は、第1樹脂供給ヘッド20から吐出される液滴の体積の1/2以下であることが好ましく、1/4以下であることがより好ましく、1/6以下であることがより好ましい。本実施形態において、例えば、第1樹脂供給ヘッド20が吐出する液滴の体積を50〜100pL程度としたとき、第2樹脂供給ヘッド30が吐出する液滴の体積は5〜10pL程度(例えば1/10程度の体積)とすることが好適である。
図6は、第2樹脂供給ヘッド30の吐出ノズルの配列を模式的に示した図であり、第2樹脂供給ヘッド30を下から見た図である。図5に示すように、第2樹脂供給ヘッド30は、副走査方向Xに配列された複数の吐出ノズルを有する複数のノズル列38CL、38W、38C、38M、38Y、38Kを備えている。第2樹脂供給ヘッド30は、クリアインクを吐出する2つのノズル列38CLと、ホワイトインクを吐出する2つのノズル列38Wと、シアンインクを吐出する1つのノズル列38Cと、マゼンダインクを吐出する1つのノズル列38Mと、イエローインクを吐出する1つのノズル列38Yと、ブラックインクを吐出する1つのノズル列38Kと、を備えている。これらのノズル列38CL、38W、38C、38M、38Y、38Kは、主走査方向Yに並んでいる。ここでは、第2樹脂供給ヘッド30における主走査方向Yの一方から他方(左方向Y1)に向かって並ぶノズル列38CL、38W、38C、38M、38Y、38Kの順序は、38CL、38W、38K、38Y、38M、38C、38W、38CLの順序である。このような配列とすることで、第2樹脂供給ヘッド30が行き方向Y1および帰り方向Y2の何れの方向に進む場合であっても、プロセスカラーインクの吐出に先立って、進行方向前方でノズル列38Wからホワイトインクを吐出することができる。また、第2樹脂供給ヘッド30が行き方向Y1および帰り方向Y2の何れの方向に進む場合であっても、プロセスカラーインクの吐出の後に、進行方向後方でノズル列38CLからクリアインクを吐出することができる。
光照射装置40は、基材に供給された骨格用光硬化樹脂に硬化のための光を照射するものである。光照射装置40は、光源として紫外線発光ダイオードを備えている。紫外線発光ダイオードは、少ない電力で高輝度な光を発光することができ、また、発光に際して発熱しないため、比較的熱に弱い基材に対しても基材の変質を招き難いために好ましい。なお、光照射装置40の光源は紫外線発光ダイオードに制限されず、例えばハロゲンランプなどの他の光源であってもよい。本実施形態においては、図4および図5に示すように、複数の光照射装置41、42、43が備えられている。
造形テーブル10の上方でガイドレール32と平行に、第1光照射装置41が備えられている。第1光照射装置41は、複数の紫外線発光ダイオードがライン状に配列されて構成されたライン型の光照射装置である。第1光照射装置41は、主走査方向Yの寸法が、造形テーブル10の寸法よりも大きく、造形テーブル10を上方で覆うように配置されている。第1光照射装置41の主走査方向Yの寸法は、第1樹脂供給ヘッド20の主走査方向Yの寸法にほぼ等しい。第1光照射装置41と、第1樹脂供給ヘッド20とは、副走査方向Xに並んで配置されている。図4および図5において、第1光照射装置41は、第1樹脂供給ヘッド20の前方に配置されている。第1光照射装置41は、例えば、図示しない連結部材を介して第1樹脂供給ヘッド20の前方に取り付けられている。したがって、第1光照射装置41は、第1樹脂供給ヘッド20から吐出された骨格用光硬化性樹脂に対して迅速に硬化用の光を照射することができる。
第2光照射装置42および第3光照射装置43は、第2樹脂供給ヘッド30と共に移動するように設けられている。例えば、第2光照射装置42および第3光照射装置43は、第2樹脂供給ヘッド30を主走査方向Yで挟み込む位置に備えられている。第2光照射装置42と第3光照射装置43とは、例えば、図示しない連結部材を介して第2樹脂供給ヘッド30の右側側面と左側側面とにそれぞれ取り付けられている。したがって、主走査方向Yの一方側から見たとき、第2光照射装置42および第3光照射装置43は、第2樹脂供給ヘッド30と重なっている(図5参照)。第2光照射装置42は、第2樹脂供給ヘッド30が行き方向Y1に進みながらインクを吐出したときに発光して、当該吐出されたインクに対して瞬時に光を照射する。第3光照射装置43は、第2樹脂供給ヘッド30が帰り方向Y2に進みながらインクを吐出したときに発光して、当該吐出されたインクに対して瞬時に光を照射する。このように、第2光照射装置42および第3光照射装置43は、第2樹脂供給ヘッド30から吐出されたインク(装飾用光硬化性樹脂)に対して迅速に硬化用の光を照射する。第2樹脂供給ヘッド30から吐出されたインクは、光の照射により硬化を開始する。また吐出されたインクは、完全に硬化しない半硬化の状態で基材または先に供給された光硬化性樹脂の上に着弾する。このことによって、プロセスカラーインクや特色インクは互いに交じり合わず、基材または先に供給された光硬化性樹脂上に固定される。
三次元加飾造形装置1は、表面改質装置80を備えることができる。表面改質装置80は、例えば骨格用光硬化樹脂とのなじみ(濡れ性)が低い素材からなる基材を用いる場合に、基材の表面の濡れ性を改善する装置である。基材の表面の濡れ性は、ブラストやピーニング等の表面組織の物理的形状を粗らすことで高めることができるが、ここに開示される技術においては化学的処理または光学的処理により基材表面に水酸基、カルボキシル基などの極性を有する官能基を導入することで表面改質を実施する。このような表面改質としては、大気圧下でのプラズマ処理、コロナ処理、プラズマフレーム処理またはエキシマランプ処理を採用することができる。また、表面改質装置80としては、大気圧下でプラズマを発生するプラズマ発生装置、大気圧下でコロナ放電を発生するコロナ処理装置、大気圧下でフレームプラズマを発生するフレームプラズマ発生装置、エキシマ光を発生するエキシマランプ等を用いることができる。本実施形態では、表面改質装置80として、ライン状に大気圧プラズマを発生することができるラインプラズマ発生装置を使用している。表面改質装置80は、造形テーブル10の上方でガイドレール32と平行に備えられている。表面改質装置80は、主走査方向Yの寸法が、造形テーブル10の寸法よりも大きく、造形テーブル10を上方で覆うように配置されている。表面改質装置80の主走査方向Yの寸法は、第1樹脂供給ヘッド20の主走査方向Yの寸法にほぼ等しい。表面改質装置80と、第1樹脂供給ヘッド20と、第1光照射装置41とは、副走査方向Xに並んで配置されている。図4において、表面改質装置80は、第1光照射装置41および第1樹脂供給ヘッド20の後方に配置されている。表面改質装置80は、例えば、図示しない連結部材を介して第1樹脂供給ヘッド20の後方に取り付けられている。したがって、表面改質装置80は、第1樹脂供給ヘッド20から骨格用光硬化性樹脂が吐出される前に、基材の表面の濡れ性を好適に改善することができる。
図7は、三次元加飾造形装置1の主要要素を示すブロック図である。図7に示すように、三次元加飾造形装置1は、制御装置60を備えている。制御装置60は、マイクロコンピュータから構成されており、上述のように三次元加飾造形装置1の制御エリア98Bに設けられている。制御装置60は、造形テーブル10の移動機構12のうちのテーブル駆動装置13およびテーブル昇降装置14と、センサ18と、第1樹脂供給ヘッド20と、第2樹脂供給ヘッド30と、サーボモータ36と、光照射装置41、42、43と、表面改質装置80とに、通信可能に接続されている。制御装置60は、センサ18からの情報を基に、テーブル駆動装置13およびテーブル昇降装置14を制御することによって造形テーブル10の高さおよび副走査方向での位置などを制御する。制御装置60は、表面改質装置80を制御することによって、必要な場合に基材の表面の濡れ性を高める。制御装置60は、第1樹脂供給ヘッド20を制御することによって、第1樹脂供給ヘッド20の光硬化性樹脂の吐出動作を制御する。制御装置60は、第2樹脂供給ヘッド30とサーボモータ36とを制御することによって、第2樹脂供給ヘッド30のインクの吐出動作を制御する。制御装置60は、光照射装置41、42、43のそれぞれの発光ダイオードを制御することによって、吐出された光硬化性樹脂に光を照射するタイミングを制御する。なお、後述するように、制御装置60は、第1制御装置61と、第2制御装置62と、データ処理部63とを備えていてもよい。
三次元加飾造形装置1は、造形に必要な情報を記憶する記憶部70を備えている。記憶部70は、記憶するデータ内容や記憶構造について特に限定されない。本実施形態では、記憶部70は三次元加飾造形装置1の制御エリア98Bに電子回路として設けられている。本実施形態では、記憶部70は、第1記憶部71と、第2記憶部72と、を備えている。第1記憶部71は、基材に対して施す装飾に関するデータを記憶する。より具体的には、第1記憶部71は、基材に対して造形する装飾体のSTLデータを記憶する。STLデータとは、装飾体の立体形状に関する情報をSTL(Standard Triangulated Language)形式で表現したデータである。STLデータには、装飾体の各部の位置情報の他、色彩に関する情報が含まれる。装飾体のSTLデータには、被装飾物である基材の被装飾表面の形状に関する情報も含まれる。STLデータは、例えばユーザーの操作によって、図示しない外部の記憶媒体またはコンピュータから第1記憶部71に格納することができる。第2記憶部72は、STLデータを水平面で複数に分割した水平断面画像データ(以下、水平スライスデータという。)を記憶する。水平スライスデータは、例えばユーザーの操作によって、図示しない外部の記憶媒体またはコンピュータから第2記憶部72に格納してもよい。あるいは、水平スライスデータは、第1記憶部71に記憶されたSTLデータに基づいて、三次元加飾造形装置1内の図示しないコンピュータにおいて作成し、第2記憶部72に格納してもよい。なお、後述するように、記憶部70は、第3記憶部73や、第4記憶部74等を備えていてもよい。
次に、本実施形態に係る三次元加飾造形装置1の造形動作について説明する。本実施形態では、任意の基材の表面に立体的な装飾を施す。例えば、ユーザーは、被装飾物である基材の表面に施す装飾体の形状に関するSTLデータを第1記憶部71に格納する。第1記憶部71に格納されたSTLデータは、三次元加飾造形装置1内で処理されて、水平スライスデータとして第2記憶部72に格納される。また、ユーザーは、フロントカバー97を上方に持ち上げて開き、操作パネル2を操作することで、造形テーブル10を前方に移動させる。そして造形テーブル10上に、被装飾物である基材を載置する。その後、ユーザーは、フロントカバー97を降ろしてケース90を閉じ、操作パネル2を操作することで、三次元加飾造形装置1に造形開始の指示を送る。このとき、ユーザーは、基材に対して表面改質処理が必要か否かの情報を、例えば、操作パネル2を操作することで三次元加飾造形装置1に送ることができる。
三次元加飾造形装置1は、水平スライスデータに基づき、基材に対して装飾体の造形を始める。まず、センサ18が、造形テーブル10上に載置された基材の位置を確認する。制御装置60は、センサ18からの基材の位置情報を基に、第1樹脂供給ヘッド20に対して基材の位置が適切となるように、造形テーブル10を前後方向および上下方向に移動させる。また、本実施形態では、基材としてスチール缶からなるケースを採用し、表面改質を行うように設定している。したがって、制御装置60は、表面改質装置80が、基材の表面改質処理を行うよう制御する。例えば、制御装置60は、装飾体の1層目の造形を行う間、表面改質装置80を作動させる。これにより、表面改質装置80から発生させたプラズマを基材の表面に供給して表面の濡れ性を高めることができる。また、制御装置60は、三次元加飾造形装置1の各部が、水平スライスデータに基づき第1層目の造形を実施するよう制御する。各部は、制御装置60の指示に従い、下記の手順で造形を行う。
各層の造形は、例えば、基材の前方から後方に向けて副走査方向Xで行う。したがって、造形開始の時点で、造形テーブル10は、基材の前端が第1樹脂供給ヘッド20の直下に位置するよう、ガイドレール32よりもやや後方よりの適切な位置に移動する。なお、造形テーブル10は、以下の第1層目の造形が進むにつれて、後方から前方へと移動する。造形に際しては、まず、(S1)第1樹脂供給ヘッド20が、1層目の水平スライスデータの1列目の情報に基づき、骨格用の光硬化性樹脂を基材の前端の1列目にライン状に供給する。図8(a)に、このとき基材に供給される骨格用の光硬化性樹脂の平面視のイメージを示した。
次いで、(S2)造形テーブル10が、前方に1ピッチだけ移動する。そして、(S3−1)第1光照射装置41は、基材に供給された1列目の骨格用の光硬化性樹脂に対し、硬化用の光を照射する。また、(S3−2)第1樹脂供給ヘッド20は、1層目の水平スライスデータの2列目の情報に基づき、骨格用の光硬化性樹脂を基材の2列目にライン状に供給する。そして、再び、(S4)造形テーブル10は、前方に1ピッチだけ移動する。
(S5−1)第1光照射装置41は、基材に供給された2列目の骨格用の光硬化性樹脂に対し、硬化用の光を照射する。また、(S5−2)第1樹脂供給ヘッド20は、1層目の水平スライスデータの3列目の情報に基づき、骨格用の光硬化性樹脂を基材の3列目にライン状に供給する。(S5−3)第2樹脂供給ヘッド30は、硬化された1列目の骨格用の光硬化性樹脂の上に、1層目の水平スライスデータの1列目の情報に基づき、1列目のインク(装飾用の光硬化性樹脂)を供給する。このとき、第2樹脂供給ヘッド30は、主走査方向Yの行きの方向Y1に移動しながらインクの供給を行う。また、第2樹脂供給ヘッド30は、必要に応じて、主走査方向Yの帰り方向Y2に移動しながらインクの供給を行う。さらに、第2樹脂供給ヘッド30は、必要に応じて、行き方向Y1および帰り方向Y2に繰り返し移動しながらインクの供給を行う。なお、1層目の水平スライスデータの1列目の情報において、当該骨格用の光硬化性樹脂の上に、2層目の骨格用の光硬化性樹脂が供給される場合、第2樹脂供給ヘッド30は、該1列目の骨格用の光硬化性樹脂の上にはインクを供給しない。換言すると、第2樹脂供給ヘッド30は、表面に露出される骨格用の光硬化性樹脂の上にインクを供給する。また、第2樹脂供給ヘッド30は、1層目の水平スライスデータに基づきプロセスカラーインクを供給するとき、プロセスカラーインクの供給に先立って、ホワイトインクを供給する。(S5−4)第2光照射装置42は、第2樹脂供給ヘッド30の後方で、供給された1列目のインクを硬化させるために発光する。これにより、1層目の1列目の造形が完了する。
引き続き、上記の(S4)造形テーブル10の移動と、上記の(S5−1)骨格用の光硬化性樹脂の硬化、(S5−2)骨格用の光硬化性樹脂の供給、(S5−3)装飾用の光硬化性樹脂の供給および(S5−4)装飾用の光硬化性樹脂の硬化、とを適宜繰り返す。このことにより、1層目(二次元面)の造形を実施することができる。
また、上記の1層目の造形と同様にして、2層目以降の造形を実施することができる。各層の水平スライスデータに基づき、各層の造形を行うことで、立体的な装飾体の造形を実施することができる。
図8(b)に、骨格用の光硬化性樹脂の上に、装飾用の光硬化性樹脂(インク)が供給されたときの平面視のイメージを示した。図8(c)に、骨格用の光硬化性樹脂の上に、装飾用の光硬化性樹脂(インク)が供給されたときの断面視のイメージを示した。第2樹脂供給ヘッド30から供給される装飾用の光硬化性樹脂の液滴は、骨格用の光硬化性樹脂の液滴よりも小さい。そのため、液滴状の骨格用の光硬化性樹脂の隙間に液滴状の装飾用の光硬化性樹脂が充填されて、骨格の表面形状が平滑化される。このように、装飾体の表面を微細な液滴により造形することで、高精細な装飾体を造形することができる。また、装飾用の光硬化性樹脂をより小さな液滴として供給することで、装飾体に高精細な色彩を付与することができる。
以上のように、本実施形態の三次元加飾造形装置1によると、基材に対して、比較的液滴の大きな骨格用光硬化性樹脂により装飾体を造形することができ、より短時間で装飾体の骨格を形成することができる。また、液滴のより小さい装飾用光硬化性樹脂によって、より精密な装飾体を造形することができる。したがって、これらの液滴を組み合わせることで、装飾体の骨格の表面を精密化することができる。これにより、基材に対して、表面形態の精密な装飾を、より短時間で直接的に施すことが可能となる。また、精密度が求められる部位にのみ精密な装飾を施すことができ、低コストで高品質な装飾を行うことができる。また、例えば、造形した立体的な装飾体を、人手により仕上げる(平滑化する)必要なく、最終製品とすることができる。
本実施形態によると、液滴のより大きい骨格用光硬化性樹脂を用いて造形した装飾体の骨格の表面を、液滴のより小さい装飾用光硬化性樹脂によって平滑化することができる。したがって、例えば、装飾体の骨格のうち、表面に露出する部位の平滑化を行うことで、表面形態の精密な装飾を効率的に造形することができる。これにより、基材に対して意匠性の高い装飾を簡便に施すことができる。
本実施形態によると、液滴のより小さい装飾用光硬化性樹脂として、カラー樹脂を使用するようにしている。これにより、例えば、装飾体の表面を着色することができ、装飾体の意匠性を経済的に高めることができる。また、装飾用光硬化性樹脂として、複数の色彩のカラー樹脂を用いることで、装飾体をフルカラーで着色することが可能とされる。これにより、基材に対して美観性に優れた装飾を施すことができる。
本実施形態によると、第2樹脂供給ヘッドは、キャリッジの移動により造形テーブルに対して主走査方向に容易に移動することができる。また、装飾用光硬化性樹脂は、主として装飾体の表面に相当する部位にのみ供給される。すなわち、装飾用光硬化性樹脂は、装飾体の主走査方向の端部において供給されることがある。あるいは、装飾用光硬化性樹脂は、意匠性を高めるために複数回重ねて供給されることがある。本実施形態によると、キャリッジの移動により、第2樹脂供給ヘッドは主走査方向で容易に移動できる。また、例えば、所定の部位に局所的に装飾用光硬化性樹脂を供給することが容易に可能となる。
本実施形態によると、第1樹脂供給ヘッドおよび光照射装置は造形テーブルの上方に主走査方向に亘って存在しており、造形テーブルに対して主走査方向での骨格用光硬化性樹脂の供給を一時に短時間で行うことが可能とされている。したがって、造形時間を長大化することなく、第1樹脂供給ヘッドから吐出される比較的大きい液滴を硬化させるための時間を確保することができる。また、第1樹脂供給ヘッドおよび光照射装置は副走査方向に並んで配置されている。そのため、造形テーブルを1ピッチ移動させることで、光照射装置は第1樹脂供給ヘッドからライン状に吐出された液滴に対して硬化のための光を照射することができる。また、第1樹脂供給ヘッドは、次のラインの液滴を吐出することができる。これにより、効率的に造形を行うことができる。さらに、造形テーブルは、垂直方向に移動可能なため、例えば層状に形成した硬化層を下方に1層分移動させることで、当該硬化層上に次の硬化層を形成することができる。これにより、立体的な形状の装飾体を効率的に造形することができる。
本実施形態によると、プラズマ発生装置等の表面改質装置80により基材の表面を樹脂に対してなじみの良い特性(例えば親水性)に改質することができる。これにより、基材の表面と装飾体との密着性および接合強度を高めることができる。
本実施形態によると、表面改質装置80の一例であるプラズマ発生装置と、第1樹脂供給ヘッドと、光照射装置とは、副走査方向でこの順に配列される。したがって、造形テーブルを副走査方向に移動させることで、基材には順次、プラズマ処理、骨格用光硬化性樹脂の供給、供給された樹脂の硬化、が施される。これにより、効率的に装飾体を造形することができる。
上記実施態様では、例えば、表面改質装置80による基材の表面処理の指示を、操作パネル2を操作することで三次元加飾造形装置1に送信した。しかしながら、三次元加飾造形装置1への各種の指示は、操作パネル2を介して送信することに制限されない。三次元加飾造形装置1は、例えば、有線または無線の接続手段(データ通信網等を含む)を介して、外部コンピュータ(図示せず)と双方向で通信可能に構成することができる。したがって、三次元加飾造形装置1への各種の指示は、いずれも外部コンピュータを利用して送信することができる。例えば、三次元加飾造形装置1を操作するための専用のアプリケーションを利用して、三次元加飾造形装置1との通信を行うことができる。これにより、三次元加飾造形装置1を簡便かつ快適に使用できるために好ましい。
上記実施態様では、第2樹脂供給ヘッド30は、プロセスカラーインクの供給に先立って、ホワイトインクを供給していた。そして、プロセスカラーインクの供給後に、クリアインクを供給していなかった。したがって、装飾体の仕上がりは、光沢の無いマットな質感に仕上げられていた。しかしながら、第2樹脂供給ヘッド30のインクの供給形態はこれに限定されない。例えば、第2樹脂供給ヘッド30は、液滴のより小さい装飾用光硬化性樹脂として、クリアインクを使用することができる。また、第2樹脂供給ヘッド30は、プロセスカラーインクの供給の後に、例えば、クリアインクを供給するようにしてもよい。クリアインクを供給するか否かの情報は、例えば、STLデータに含ませることができる。このように装飾体の最表面にクリア樹脂を供給することで、装飾体に光沢を付与することができる。これにより、装飾体に対して光沢を付与することができる。したがって、例えば、立体的な装飾体に高級な質感を付与することができ、付加価値の高い装飾を実施することができる。
上記実施態様では、各層の各列に供給した骨格用の光硬化性樹脂を硬化させた後に、都度、各層の各列で硬化された骨格用の光硬化性樹脂のうち、表面に露出した部位に第2樹脂供給ヘッド30から装飾用の光硬化性樹脂(インク)を供給するようにしていた。しかしながら、第2樹脂供給ヘッド30のインクの供給形態はこれに限定されない。例えば、第2樹脂供給ヘッド30は、第1樹脂供給ヘッド20による装飾体の骨格の造形がすべて終了してから、その骨格の表面に装飾用の光硬化性樹脂(インク)を供給することができる。また、第2樹脂供給ヘッド30は、装飾体の骨格の上に、装飾用の光硬化性樹脂(インク)を必要な厚みだけ幾重にも供給することができる。これにより、各層の端部に段差が形成されるような場合であっても、装飾用の光硬化性樹脂(インク)の供給により当該段差がより一層滑らかに緩和されるために好ましい。
また、第2樹脂供給ヘッド30がプロセスカラーインクの供給の後にクリアインクを供給したとき、クリアインクの供給から硬化(光照射装置40による光の照射)までの時間を長めに設定するようにしても良い。例えば、第2樹脂供給ヘッド30のクリアインクの供給から光照射装置40による光の照射までの時間を、通常の2倍以上の時間(例えば、数秒間程度)をおくようにしても良い。これにより、供給されたクリアインクの液滴が周辺の液滴と一体化して馴染みあい、装飾体の表面がより一層滑らかになるために好ましい。
上記実施態様において、第2樹脂供給ヘッド30の吐出ノズルは、図6に示すように、クリアインクおよびホワイトインク等の特色インクを吐出するノズル列38CL、38Wは2つずつであり、シアンインク、マゼンダインク、イエローインク、ブラックインク等のプロセスカラーインクを吐出するノズル列38C、38M、38Y、38Kは1つずつであった。しかしながら、第2樹脂供給ヘッド30の吐出ノズルの配列はこれに限定されない。第2樹脂供給ヘッド30は、例えば、図10に示すように、プロセスカラーインクのノズル列38C、38M、38Y、38Kを複数(例えば2つずつ)備えても良い。このとき、プロセスカラーインクのノズル列38C、38M、38Y、38Kは、主走査方向Yに38K、38C、38M、38Y、38Y、38M、38C、38Kのように、中心から行き方向Y1と帰り方向Y2とへの並びが同じとなるように順に配列することができる。第2樹脂供給ヘッド30は、特色インクのうち、ホワイトインクのノズル列38Wの数を一つのプロセスカラーインクのノズル列の数よりも多く(例えば4つ)備えることができる。さらに、第2樹脂供給ヘッド30は、特色インクのうち、クリアインクのノズル列38CLの数を、ホワイトインクのノズル列の数よりも多く(例えば8つ)備えることができる。このような構成により、使用頻度が高いクリアインクおよびホワイトインクの供給を簡便にかつ短時間で実施することができる。また、クリアインクのノズル列38CLは、例えば、第1のクリアインクノズル列38CL1と、第2クリアインクノズル列38CL2と、を含んでも良い。第1のクリアインクノズル列38CL1は、例えば、装飾体の骨格の平滑化を主目的として、装飾体の骨格に対して供給するクリアインクを吐出するノズル列とすることができる。第2のクリアインクノズル列38CL2は、例えば、装飾体への光沢の付与を主目的として、平滑化された装飾体の表面に対して供給するクリアインクを吐出するノズル列とすることができる。このような構成により、第2樹脂供給ヘッド30からのクリアインクの供給をより簡潔に制御することができる。なお、特色インクのノズル列38CL(38CL1および38CL2)、38Wも、行き方向Y1と帰り方向Y2とでノズル列の並びが同じとなるように順に配列することができる。
以上、本発明の第一実施形態に係る三次元加飾造形装置1について説明した。しかしながら、本発明に係る三次元加飾造形装置は、第一実施形態に係る三次元加飾造形装置1に限定されず、他の種々の態様で実施することが可能である。次に、第二実施形態について簡単に説明する。なお、以下の説明では、既に説明した構成と同様の構成には同じ符号を付し、その説明は省略するものとする。
<第二実施形態>
以下、第二実施形態に係る三次元加飾造形装置について説明する。第二実施形態では、三次元加飾造形装置1による立体的な装飾体の造形に際し、各層の端部に発生し得る段差をより一層滑らかに緩和するようにしている。三次元加飾造形装置1は、図7のブロック図に示すように、第3記憶部73と、第4記憶部74を備えている。また、制御装置60は、第1制御装置61と、第2制御装置62と、データ処理部63と、を備えている。第1制御装置61、第2制御装置62、およびデータ処理部63は、ハードウェアで構成されていてもよく、中央演算処理装置(以下、CPUという。)がコンピュータプログラムを実行することにより機能的に実現されるようになっていてもよい。第1制御装置61、第2制御装置62、およびデータ処理部63は、典型的には、CPUがコンピュータプログラムを実行することにより機能的に実現される。第1制御装置61、第2制御装置62、およびデータ処理部63のいずれかがハードウェアで構成されている場合、当該ハードウェアは、典型的には、制御装置60内の一部の電子回路として制御エリア98Bに備えられる。
第3記憶部73は、第1記憶部に記憶されたSTLデータを、主走査方向Yを含む垂直面で複数に分割した垂直断面画像データ(以下、垂直スライスデータという。)を記憶する。垂直スライスデータは、例えばユーザーの操作によって、図示しない外部の記憶媒体またはコンピュータから第3記憶部73に格納してもよい。あるいは、垂直スライスデータは、第1記憶部71に記憶されたSTLデータに基づいて、三次元加飾造形装置1内に設けられた図示しないコンピュータにおいて作成し、第3記憶部73に格納してもよい。
データ処理部63は、第3記憶部73に格納された垂直スライスデータの輪郭を平滑化して、平滑化断面画像データを作成する。図9(a)に垂直スライスデータのイメージを、図9(b)に平滑化断面画像データのイメージを例示した。図9(a)の垂直スライスデータにおいては、1つの層(レイヤー)の端部と、当該層に連続する次の層(レイヤー)の端部との間に、段差が形成されている。このように、三次元加飾造形装置1により作製される装飾体は、断面層が積層されて立体化されているため、層(レイヤー)の厚みに対応する段差(凹凸)が必然的に形成され得る。したがって、STLデータに基づいて造形される装飾体の骨格についても、1つの層とこれに連続する次の層との間に、段差が形成されてしまう。このような段差等の立体的な形状誤差は、平面的な形状誤差とは異なり、所定の方向から光が照射された場合に、本来ならば見られない位置に人の目に知覚可能な影を形成し得る。そのため、三次元造形物には、二次元平面における印刷体とは異なり、凹凸や段差等の立体的な形状誤差がより一層際立ってしまうという特有の問題がある。例えば、積層された硬化層の界面に直線状のスジが積層の数だけ見えるという欠点があった。とりわけ、装飾的な要素の高い三次元造形物を形成する三次元加飾造形装置1においては、このような形状誤差は避けるべき態様である。したがって、データ処理部63は、このような垂直スライスデータ(図9(a)参照)に対し、断面部分を削ることなく、肉付けすることで輪郭を平滑化した平滑化断面画像データ(図9(b)参照)を作成する。データ処理部63における平滑化処理は、例えば、公知の各種の経路平滑化(Path Smoothing)や誤差拡散法等のアルゴリズム、公知のCAD機能を利用することで実施することができる。
第4記憶部74は、上記の通り、データ処理部63で作成された平滑化断面画像データを記憶する。なお、平滑化垂直スライスデータは、データ処理部63で作成することに限定されず、例えばユーザーの操作によって、図示しない外部の記憶媒体またはコンピュータから第4記憶部74に格納してもよい。
第1制御装置61は、第2記憶部72に記憶された水平断面画像データに基づき、第1樹脂供給ヘッド20から骨格用光硬化性樹脂を供給するよう、第1樹脂供給ヘッドを制御する。供給された骨格用光硬化性樹脂に対して、第1光照射装置が、順次硬化用の光を照射する。これにより、基材上に目的とする立体的な装飾体の骨格を造形することができる。
第2制御装置62は、第2記憶部72に記憶された水平断面画像データ、および、第4記憶部74に記憶された平滑化スライスデータに基づき、骨格用光硬化性樹脂の垂直面における輪郭を平滑化するように、第2樹脂供給ヘッド30の動作を制御する。すなわち、まず、第2制御装置62は、第2樹脂供給ヘッド30を主走査方向Yで移動させることで、硬化された骨格用光硬化性樹脂の端部の上方に第2樹脂供給ヘッド30を配置させる。そして、第2樹脂供給ヘッド30が、装飾用光硬化性樹脂の液滴を吐出するよう制御する。装飾用光硬化性樹脂の液滴の吐出量は、水平断面画像データと平滑化スライスデータとの差分に相当する量である。すなわち、第2樹脂供給ヘッド30は、1つの段差を平滑化するために、主走査方向Yの行き方向Y1と帰り方向Y2とを複数回往復しながら装飾用光硬化性樹脂を供給する。これにより、三次元加飾造形装置1は、各断面層の端部にみられる段差を滑らかに緩和して、より高精度に装飾体を作成することができる。
以上の本実施形態によると、液滴のより大きい骨格用光硬化性樹脂を用いて装飾体を形成したのち、液滴のより小さい装飾用光硬化性樹脂によって装飾体の高さ方向の表面形態を平滑化することができる。これにより、三次元造形物に見られる特有のスジ状の段差を高精度に緩和することができる。したがって、基材に対してより精密な装飾を効率的に施すことができる。
1 三次元加飾造形装置
10 造形テーブル
20 第1樹脂供給ヘッド
30 第2樹脂供給ヘッド
40 光照射装置
50 カートリッジ収容部
60 制御装置
62 第2記憶部

Claims (7)

  1. 装飾対象である基材に光硬化性樹脂による立体的な装飾を造形する装置であって、
    前記基材を載置する造形テーブルと、
    前記造形テーブルの上方に備えられ、骨格用の光硬化性樹脂を液滴として前記基材上に供給する第1樹脂供給ヘッドと、
    前記造形テーブルの上方に備えられ、着色された装飾用の光硬化性樹脂を、前記第1樹脂供給ヘッドから吐出される液滴よりも小さい液滴として前記基材上に供給する第2樹脂供給ヘッドと、
    前記第2樹脂供給ヘッドを固定するとともに、前記造形テーブルの上方であって、水平面に沿った一の方向である主走査方向に移動可能なキャリッジと、
    前記基材に供給された前記骨格用の光硬化性樹脂および前記装飾用の光硬化性樹脂の少なくとも一方を硬化させるための光を照射する光照射装置と、
    制御装置と、
    を備え
    前記第1樹脂供給ヘッドおよび前記光照射装置は、水平面に沿った一の方向である主走査方向に亘って前記造形テーブルを覆う寸法のライン形状であって、水平面に沿った方向であって前記主走査方向に直交する副走査方向で互いに並列に配置されており、
    前記造形テーブルは、前記副走査方向と、垂直方向とに移動可能に構成されており、
    前記制御装置は、
    前記第1樹脂供給ヘッドに、前記骨格用の光硬化性樹脂を前記基材上に供給させたのち、
    前記光照射装置に、供給された前記骨格用の光硬化性樹脂に対して光を照射させて硬化させ、
    前記第2樹脂供給ヘッドに、硬化された前記骨格用の光硬化性樹脂上に前記装飾用の光硬化性樹脂を供給させたのち、
    前記光照射装置に、供給された前記装飾用の光硬化性樹脂に対して光を照射させて硬化させるよう構成されている、三次元加飾造形装置。
  2. 前記第2樹脂供給ヘッドから吐出される液滴の体積は、前記第1樹脂供給ヘッドから吐出される液滴の体積の1/6以下である、請求項1に記載の三次元加飾造形装置。
  3. 前記第2樹脂供給ヘッドは、着色された少なくとも1色のカラー樹脂を吐出可能に構成されている、請求項1または2に記載の三次元加飾造形装置。
  4. 前記第2樹脂供給ヘッドは、無色透明のクリア樹脂を吐出可能に構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の三次元加飾造形装置。
  5. 前記基材の表面の濡れ性を高める表面改質装置を備える、請求項1〜のいずれか1項に記載の三次元加飾造形装置。
  6. 前記基材の表面の濡れ性を高める表面改質装置を備え、
    前記表面改質装置は、前記主走査方向に亘って前記造形テーブルを覆う寸法のライン形状であり、前記副走査方向で前記第1樹脂供給ヘッドの前記光照射装置の側とは反対側に、並列に配置されている、請求項に記載の三次元加飾造形装置。
  7. 前記装飾のSTLデータを記憶する第1記憶部と、
    前記STLデータを水平面で複数に分割した水平断面画像データを記憶する第2記憶部と、
    前記STLデータを、前記主走査方向を含む垂直面で複数に分割した垂直断面画像データを記憶する第3記憶部と、
    前記垂直断面画像データの輪郭を平滑化して平滑化断面画像データを作成するデータ処理部と、
    作成された前記平滑化断面画像データを記憶する第4記憶部と、
    前記水平断面画像データに基づき、前記第1樹脂供給ヘッドから前記骨格用光硬化性樹脂の前記液滴を供給するよう前記第1樹脂供給ヘッドを制御する第1制御装置と、
    前記水平断面画像データおよび前記平滑化断面画像データに基づき、当該供給された前記骨格用光硬化性樹脂の端部に前記装飾用光硬化性樹脂の前記液滴を供給するよう前記第2樹脂供給ヘッドを制御する第2制御装置と、
    を備える、請求項1〜のいずれか1項に記載の三次元加飾造形装置。
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