JP6659236B2 - マクラギ用型枠 - Google Patents

マクラギ用型枠 Download PDF

Info

Publication number
JP6659236B2
JP6659236B2 JP2015100714A JP2015100714A JP6659236B2 JP 6659236 B2 JP6659236 B2 JP 6659236B2 JP 2015100714 A JP2015100714 A JP 2015100714A JP 2015100714 A JP2015100714 A JP 2015100714A JP 6659236 B2 JP6659236 B2 JP 6659236B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sleeper
rail fastening
cement
face plate
mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015100714A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016215431A (ja
Inventor
中村 敏之
敏之 中村
利春 北澤
利春 北澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oriental Shiraishi Corp
Original Assignee
Oriental Shiraishi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oriental Shiraishi Corp filed Critical Oriental Shiraishi Corp
Priority to JP2015100714A priority Critical patent/JP6659236B2/ja
Publication of JP2016215431A publication Critical patent/JP2016215431A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6659236B2 publication Critical patent/JP6659236B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Moulds, Cores, Or Mandrels (AREA)

Description

本発明は、マクラギを成形するためのマクラギ用型枠に関する。
従来から、コンクリート枕木用鋼製型枠の本体型枠を製造する際、溶接部位及びその研磨仕上げ量を減少して、それらに要する作業時間を短縮し、容易にレール座面成形用底板部の精度を確保し得るようにするものとして、例えば、特許文献1に開示される鋼製型枠が提案されている。
特許文献1に開示される鋼製型枠は、細長い底板部と、その幅方向両側に位置する側板部とで溝状に形成された本体型枠と、本体型枠の長手方向両端部に着脱自在に連結される端面型枠とからなり、端面型枠には、プレストレス導入用のアンボンドPC鋼材の保持部が付設され、本体型枠の長手方向両端近傍部には、夫々、長手方向両端側の底板部上面より高い位置に、所定の勾配を付け、且つ、レール幅に対応する2個の貫通孔を設けたレール座面成形用底板部が形成されたコンクリート枕木用鋼製型枠であって、前記レール座面成形用底板部とその両側に位置する側板部分とが鋼板の曲げ加工により形成されていることを特徴とする。
特開2006−255904号公報
しかし、特許文献1に開示された鋼製型枠は、底板部と側板部とで形成された本体型枠が、鋼製部材により製作されるものであり、鋼板を曲げ加工して底板部と側板部とを形成するときに、曲げ加工に高い精度が要求される。また、特許文献1に開示された鋼製型枠は、鋼製の底板部と側板部とを溶接により連結する場合にも、高い精度の溶接作業が要求されるため、鋼製型枠の製造コストが増大するものとなる。
また、特許文献1に開示された鋼製型枠は、鋼製部材により本体型枠が製作されるため、鋼製部材の本体型枠が腐食するおそれがあり、鋼製型枠のメンテナンス性で劣るものとなる。さらに、特許文献1に開示された鋼製型枠は、コンクリート枕木が鋼製部材の本体型枠で成形されるため、枕木のコンクリートを蒸気養生するときに、枕木のコンクリートが、鋼製型枠の熱膨張に引っ張られて、ひび割れすることがあるという問題点があった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、製造コストの増大を抑制しながら、高い精度で量産できるものとするとともに、マクラギを成形するためのセメント系材料の損壊を防止することのできるマクラギ用型枠の提供を目的とする。
第1発明に係るマクラギ用型枠は、金属製の架台に固定された状態で、前記架台の外側から高温の蒸気が噴射させて蒸気養生を行ってマクラギを成形するためのマクラギ用型枠であって、略平板状に形成される面板と、前記面板の幅方向の両側部から高さ方向に延びる一対の側板とを備え、前記面板及び一対の前記側板は、これらに取り囲まれて形成された枠内部に打設されたセメント系材料と前記蒸気養生を行った時に熱膨張が随伴するセメント系材料で製作されているとともに、前記面板は、レールが固定されるレール締結装置をマクラギに取り付けるためのレール締結装置設置用孔が、前記枠内部から板厚方向に貫通させて設けられていることを特徴とする。
第2発明に係るマクラギ用型枠は、第1発明において、前記レール締結装置設置用孔は、前記面板の奥行方向に延びて形成されて、前記レール締結装置設置用孔の隅部が湾曲して形成されることを特徴とする。
第3発明に係るマクラギ用型枠は、第1発明又は第2発明において、前記レール締結装置設置用孔は、前記面板の奥行方向で複数箇所に設けられて、各々の前記レール締結装置設置用孔で複数のレール締結装置をマクラギに取り付けるものとして、各々の前記レール締結装置設置用孔が奥行方向に延びて形成されることを特徴とする。
発明に係るマクラギの製造方法は、セメント系材料から略平板状に形成された面板と、前記面板の幅方向の両側部から高さ方向に延びるセメント系材料から製作された一対の側板とを備えたマクラギ用型枠にセメント系材料を打設してマクラギを製造するマクラギの製造方法であって、前記面板及び前記側板を金属製の架台に固定し、前記型枠内部にセメント系材料を打設したうえ、前記架台の外側から高温の蒸気を噴射させて蒸気養生する工程を実施し、前記蒸気養生する工程において、マクラギを成形するためのセメント系材料の熱膨張が、前記架台の熱膨張に随伴することなく、前記面板及び前記側板の熱膨張に随伴させて蒸気養生して硬化させることを特徴とする。
第1発明〜第発明によれば、型枠にセメント系材料を打設することで、面板及び一対の側板がセメント系材料で一体的に形成される。このとき、第1発明〜第発明によれば、高い精度の型枠を一度製作することで、この型枠を繰り返し使用できるため、マクラギ用型枠を高い精度で容易に繰り返し製作することができる。これにより、第1発明〜第発明によれば、高い精度で製作された型枠を繰り返し使用することで、マクラギ用型枠の製造コストの増大を抑制するとともに、マクラギ用型枠を高い精度で量産することが可能となる。また、第1発明〜第発明によれば、面板及び一対の側板が、セメント系材料で製作されるため、鋼製型枠のような鋼製部材の腐食が懸念されないものとなり、マクラギ用型枠のメンテナンス性を向上させることが可能となる。
特に、第2発明によれば、レール締結装置設置用孔の隅部が湾曲して形成される。このとき、第2発明によれば、面板のセメント系材料が硬化して収縮するときに、レール締結装置設置用孔が中枠の突出部等に拘束されることで内部応力が発生するものの、レール締結装置設置用孔の隅部での応力集中を回避することができる。これにより、第2発明によれば、面板をセメント系材料で製作するものであるにもかかわらず、レール締結装置設置用孔の隅部が直角に形成された場合のような応力集中による亀裂の発生を抑制することが可能となる。
特に、第3発明によれば、面板の奥行方向に延びる各々のレール締結装置設置用孔に、複数のレール締結装置が挿通されるものの、セメント系材料の面板で熱伝達率が小さいため、各々のレール締結装置設置用孔で熱膨張による奥行方向の延伸が抑制される。第3発明によれば、レール締結装置の貫通孔に突状支持部材を挿通するための間隙が形成されるにもかかわらず、マクラギのセメント系材料が硬化するときに、隣り合うレール締結装置が各々のレール締結装置設置用孔で奥行方向に拘束される。これにより、第3発明によれば、セメント系材料の面板で熱伝達率が小さくなることで、各々のレール締結装置設置用孔で隣り合うレール締結装置の移動を抑制して、隣り合うレール締結装置の間隔を許容誤差の範囲に抑えることが可能となる。
特に、第発明によれば、マクラギのセメント系材料を蒸気養生するときに、セメント系材料の熱膨張が、金属製の架台の熱膨張に随伴せず、面板及び側板の熱膨張に随伴するものとなる。これにより、第発明によれば、面板の表面で所定の勾配を維持したまま、マクラギのセメント系材料を硬化させることで、マクラギの天面の勾配を許容誤差の範囲に抑えることが可能となる。また、第発明によれば、セメント系材料の熱膨張が、架台の熱膨張に随伴しないため、マクラギのセメント系材料が奥行方向に引っ張られないものとなり、マクラギの損壊を防止することが可能となる。
本発明を適用したマクラギ用型枠を示す斜視図である。 本発明を適用したマクラギ用型枠を示す正面図である。 (a)は、本発明を適用したマクラギ用型枠を示す平面図であり、(b)は、そのA−A線断面図である。 (a)は、本発明を適用したマクラギ用型枠のレール締結装置設置用孔を示す正面図であり、(b)は、その平面図である。 (a)は、本発明を適用したマクラギ用型枠を製作するための型枠を示す正面図であり、(b)は、その側面図である。 (a)は、本発明を適用したマクラギ用型枠を製作するために型枠に打設される繊維補強セメント系材料を示す正面図であり、(b)は、その側面図である。 (a)は、本発明を適用したマクラギ用型枠が脱型される状態を示す正面図であり、(b)は、マクラギ用型枠が反転された状態を示す正面図である。 本発明を適用したマクラギ用型枠で成形されるマクラギを示す斜視図である。 本発明を適用したマクラギ用型枠で成形されるマクラギを示す側面図である。 (a)は、本発明を適用したマクラギ用型枠に設置されるレール締結装置を示す正面図であり、(b)は、そのB−B線断面図である。 (a)は、本発明を適用したマクラギ用型枠に打設されるセメント系材料を示す正面図であり、(b)は、そのB−B線断面図である。 本発明を適用したマクラギ用型枠を金属製の架台に設置して蒸気養生されるマクラギを示す側面図である。 本発明を適用したマクラギ用型枠から脱型されるマクラギを示す正面図である。 本発明を適用したマクラギ用型枠で成形されたマクラギにおける隣り合うレール締結装置を離間させた間隔及びマクラギの天面の勾配を示す拡大側面図である。 (a)は、本発明を適用したマクラギ用型枠のレール締結装置設置用孔で湾曲して形成された隅部を示す平面図であり、(b)は、直角に形成された隅部を示す平面図である。
以下、本発明を適用したマクラギ用型枠1を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用したマクラギ用型枠1は、図1に示すように、マクラギ7を成形するために用いられる。ここで、本発明を適用したマクラギ用型枠1は、特に、セメント、水及び砂等を練り混ぜたモルタル又はコンクリート等のセメント系材料で製作される。
本発明を適用したマクラギ用型枠1は、図2に示すように、略平板状に形成される面板2と、面板2の幅方向Xの両側部2aから高さ方向Yに延びる一対の側板3とを備える。本発明を適用したマクラギ用型枠1は、面板2及び一対の側板3に取り囲まれて、面板2の表面2b側に枠内部4が形成される。
本発明を適用したマクラギ用型枠1は、図3(a)に示すように、奥行方向Zに所定の延長Lで面板2及び一対の側板3が延びて形成される。本発明を適用したマクラギ用型枠1は、図3(b)に示すように、奥行方向Zの中央部Cから両端部Sに向けて、面板2の表面2bが所定の勾配で下方に傾斜して形成される。
面板2及び側板3は、モルタル又はコンクリート等のセメント系材料で製作されるものであり、例えば、合成繊維、ガラス繊維又は金属繊維等の繊維材が混入されて、繊維補強モルタル又は繊維補強コンクリート等の繊維補強セメント系材料が用いられる。
面板2は、面板2の奥行方向Zで複数箇所にレール締結装置設置用孔5が設けられるものであり、例えば、レール締結装置設置用孔5が2箇所に設けられる。面板2は、図4に示すように、面板2の表面2b及び裏面2cが略平坦状に形成されて、面板2の表面2bから裏面2cまで、枠内部4から板厚方向に貫通させてレール締結装置設置用孔5が設けられる。
レール締結装置設置用孔5は、図4(a)に示すように、面板2の表面2bが部分的に切り欠かれることで、段部5bが形成される。また、レール締結装置設置用孔5は、面板2の表面2b側の開口寸法D1が、面板2の裏面2c側の開口寸法D2よりも大きくなるように、レール締結装置設置用孔5の側面5aが略直線状に傾斜して形成される。
レール締結装置設置用孔5は、図4(b)に示すように、面板2の奥行方向Zに延びることで略矩形状に形成される。レール締結装置設置用孔5は、略矩形状に形成されることで、一対の長辺5cが互いに対向して略直線状に形成されて、また、一対の短辺5dが互いに対向して略直線状に形成されるものとなる。
レール締結装置設置用孔5は、長辺5cと短辺5dとの境界に形成される4箇所の隅部5eが、面板2の面内方向で略円弧状等となるように湾曲して形成される。レール締結装置設置用孔5は、レール締結装置設置用孔5の長辺5c、短辺5d及び隅部5eに沿って、段部5bが面板2の奥行方向Zに延びて形成される。
側板3は、図2に示すように、高さ方向Yの上側における枠内部4の上部幅寸法E1が、高さ方向Yの下側における枠内部4の下部幅寸法E2よりも大きいものとなるように、側板3の内側面3aの下部が傾斜して形成される。側板3は、側板3の外側面3bが高さ方向Yで傾斜することなく略直線状に延びて形成される。
本発明を適用したマクラギ用型枠1は、図5〜図7に示すように、所定の型枠製作工程を経ることで、モルタル又はコンクリート等のセメント系材料で、面板2及び一対の側板3が製作されるものとなる。
本発明を適用したマクラギ用型枠1は、所定形状で構成された型枠8に、モルタル又はコンクリート等のセメント系材料を打設することで、面板2及び一対の側板3が一体的に形成される。本発明を適用したマクラギ用型枠1は、特に、型枠8に繊維補強セメント系材料を打設して、面板2及び側板3が一体的に製作されるものとなる。
型枠製作工程では、最初に、図5に示すように、中枠81及び外枠82で型枠8を構成して、中枠81と外枠82との間に略中空状の隙間80を形成する。このとき、外枠82には、上方に向けて開口する開口面82aが形成される。中枠81には、上面81aから外枠82の開口面82aまで突出する突出部83が、奥行方向Zの2箇所に形成される。
型枠製作工程では、次に、図6に示すように、中枠81と外枠82との間の隙間80に繊維補強セメント系材料を投入して、型枠8に振動を与えながら繊維補強セメント系材料を打設する。型枠製作工程では、次に、型枠8に繊維補強セメント系材料を打設した後で、例えば、1時間程度の所定の時間が経過した後に、型枠8にあらためて振動を与える。
このとき、本発明を適用したマクラギ用型枠1は、型枠8に繊維補強セメント系材料を打設して前置き養生するとともに、所定の時間が経過した後で、型枠8に打設された繊維補強セメント系材料が硬化する前に、型枠8にあらためて振動を与えることで、型枠8の隙間80に打設された繊維補強セメント系材料の内部の気泡が脱泡されるものとなる。
型枠製作工程では、次に、型枠8の隙間80に打設された繊維補強セメント系材料に、養生温度を30℃程度とした一次養生を実施した後で、図7に示すように、硬化した繊維補強セメント系材料を脱型して反転させる。このとき、硬化した繊維補強セメント系材料には、中枠81に突出部83が形成された位置で、レール締結装置設置用孔5が形成される。
型枠製作工程では、最後に、養生温度を85℃程度に設定した二次養生を実施することで、面板2及び一対の側板3が一体的に形成されるとともに、繊維補強モルタル又は繊維補強コンクリート等の繊維補強セメント系材料が必要な部材強度を発揮するものとなる。
本発明を適用したマクラギ用型枠1は、繊維補強セメント系材料等のセメント系材料で面板2及び側板3が形成されるものであり、図1に示すように、枠内部4でマクラギ7をモルタル又はコンクリート等のセメント系材料により成形するために用いられる。
マクラギ7は、鉄道の軌道等に敷設されるレールの下方の地面に設置されるものであり、図8に示すように、レールを固定するためのレール締結装置70が、マクラギ7の天面7aに取り付けられる。レール締結装置70は、レール締結装置70の先端側をマクラギ7の天面7aから突出させて、例えば、マクラギ7の奥行方向Zで4箇所に取り付けられる。
レール締結装置70は、図9に示すように、レール締結装置70の先端側に貫通孔70aが形成されるとともに、マクラギ7を成形するセメント系材料の内部にレール締結装置70の基端側が埋め込まれる。レール締結装置70は、先端側と基端側との境界に基板70bが設けられて、奥行方向Zでマクラギ7の天面7aと略平行に基板70bが延びる。
本発明を適用したマクラギ用型枠1は、図10〜図13に示すように、面板2及び一対の側板3に取り囲まれて形成された枠内部4に、マクラギ7を成形するためのセメント系材料が打設されて、所定のマクラギ製造工程を経ることで、マクラギ7が製造される。
マクラギ製造工程では、最初に、図10に示すように、鋼材等の金属製の架台6を用意するとともに、マクラギ用型枠1の枠内部4を上方に向けて開口させたものとなるように、マクラギ用型枠1の面板2を下側に配置して、マクラギ用型枠1を架台6に設置する。
このとき、本発明を適用したマクラギ用型枠1は、面板2の裏面2c及び一対の側板3の外側面3bが架台6に当接されて、面板2及び側板3が金属製の架台6に固定される。また、本発明を適用したマクラギ用型枠1は、レール締結装置設置用孔5にレール締結装置70が挿通されて、レール締結装置70の基端側が枠内部4に突出して配置される。
マクラギ製造工程では、次に、レール締結装置70の先端側の貫通孔70aに突状支持部材61を挿通することで、レール締結装置70を固定する。マクラギ製造工程では、レール締結装置70を固定するとともに、図11に示すように、マクラギ用型枠1の枠内部4にセメント系材料を投入して、マクラギ用型枠1に振動を与えながらセメント系材料を打設する。
このとき、本発明を適用したマクラギ用型枠1は、レールが固定されるレール締結装置70を取り付けるためのレール締結装置設置用孔5で、レール締結装置70が突状支持部材61で固定されるとともに、レール締結装置70の基端側が枠内部4に突出して配置されて、枠内部4に投入されたセメント系材料の内部に、レール締結装置70の基端側が埋め込まれる。
マクラギ製造工程では、次に、図12に示すように、所定の回数、養生温度に設定した養生を実施することで、マクラギ用型枠1の枠内部4に打設されたセメント系材料を次第に硬化させる。マクラギ製造工程では、特に、マクラギ用型枠1の枠内部4に打設されたセメント系材料を硬化させるときに、蒸気養生を実施するものとなる。
マクラギ7を蒸気養生する工程では、架台6の外側から高温の蒸気を噴射させて、架台6及びマクラギ用型枠1の温度を上昇させる。このとき、架台6及びマクラギ用型枠1は、架台6が奥行方向Zで所定の延長L6となるように延びて熱膨張して、また、マクラギ用型枠1が奥行方向Zで所定の延長L1となるように延びて熱膨張する
架台6は、温度上昇により熱膨張する前の奥行方向Zの延長L0よりも、熱膨張した後の延長L6が、奥行方向Zの各々の端部で、所定の延伸長ΔLsだけ大きくなる。マクラギ用型枠1は、温度上昇により熱膨張する前の奥行方向Zの延長L0よりも、熱膨張した後の延長L1が、奥行方向Zの各々の端部で、所定の延伸長ΔLmだけ大きくなる。
ここで、金属製の架台6は、セメント系材料のマクラギ用型枠1と比較して熱伝導率が高いことから、金属製の架台6の温度上昇が早く、架台6の熱膨張による延伸長ΔLsが、マクラギ用型枠1の熱膨張による延伸長ΔLmよりも大きくなる。また、マクラギ7は、マクラギ用型枠1と同様に、セメント系材料により成形されるため、蒸気養生する工程で熱膨張するときに、マクラギ用型枠1と略同一の延伸長ΔLmとなる。
このとき、面板2及び側板3は、特に、マクラギ7を成形するためのセメント系材料を枠内部4に打設した後で蒸気養生するときに、セメント系材料の熱膨張が、金属製の架台6の熱膨張に随伴することなく、面板2及び側板3の熱膨張に随伴するものとなる。
マクラギ製造工程では、最後に、図13に示すように、マクラギ用型枠1の枠内部4に打設されたセメント系材料に所定の蒸気養生を実施することで、セメント系材料に必要な部材強度を発揮させた状態で、マクラギ用型枠1の枠内部4からマクラギ7を脱型する。
マクラギ製造工程では、マクラギ用型枠1の枠内部4から脱型されたマクラギ7を反転させることで、図8に示すように、マクラギ7の天面7aに複数のレール締結装置70が取り付けられて、断面略台形状のマクラギ7が完成するものとなる。
マクラギ7は、図14に示すように、鉄道の軌道等のレールが各々のレール締結装置70に固定されるものであり、隣り合うレール締結装置70を奥行方向Zで互いに離間させた間隔dと、マクラギ7の天面7aの勾配θについて、高い精度が要求される。また、マクラギ7は、マクラギ7の天面7aの凹凸を0.3mm以下として、高い平面性が要求される。
このとき、マクラギ7は、例えば、隣り合うレール締結装置70の間隔dについて、0.4%程度を許容誤差とする高い精度が要求される。また、マクラギ7は、例えば、高さ方向Yに対する奥行方向Zの比率で、天面7aの勾配θを1/40として成形されるものであるが、この勾配θに対して、1/380程度を許容誤差とする高い精度が要求される。
本発明を適用したマクラギ用型枠1は、隣り合うレール締結装置70の間隔dに、高い精度が要求されるものであるが、図11に示すように、レール締結装置70の貫通孔70aと突状支持部材61との間に、突状支持部材61を挿通するための間隙が形成される。このため、本発明を適用したマクラギ用型枠1は、マクラギ7のセメント系材料が硬化するときに、突状支持部材61を挿通するための間隙の範囲で、各々のレール締結装置70が奥行方向Zに移動するおそれがある。
ここで、本発明を適用したマクラギ用型枠1は、面板2の奥行方向Zに長く延びる各々のレール締結装置設置用孔5に、隣り合う2個のレール締結装置70が挿通される。従来の鋼製型枠は、セメント系材料のマクラギ用型枠1と比較して熱伝導率が大きいことから、マクラギ7を成形するためのセメント系材料を打設した後で蒸気養生するときに、マクラギ7が未熟なうちに鋼製型枠が即座に伸びることで、マクラギ7が伸びの大きい状態で硬化する。これに対して、本発明を適用したマクラギ用型枠1は、セメント系材料で製作されて、従来の鋼製型枠よりも伸びが遅いものとなり、マクラギ7が伸びの小さい状態で硬化するため、各々のレール締結装置設置用孔5で奥行方向Zの延伸が抑制される。
このとき、本発明を適用したマクラギ用型枠1は、図12に示すように、マクラギ7のセメント系材料が硬化するときに、各々のレール締結装置設置用孔5に隣り合って挿通された2個のレール締結装置70が、各々のレール締結装置設置用孔5で奥行方向Zに拘束される。このため、本発明を適用したマクラギ用型枠1は、面板2の奥行方向Zの熱伝導率が小さくなることで、各々のレール締結装置設置用孔5で隣り合う2個のレール締結装置70の移動を抑制して、隣り合うレール締結装置70の間隔dを許容誤差の範囲に抑えることが可能となる。
本発明を適用したマクラギ用型枠1は、隣り合って挿通された2個のレール締結装置70が、各々のレール締結装置設置用孔5で奥行方向Zに拘束されるものであり、また、図7に示すように、中枠81の突出部83に沿ってレール締結装置設置用孔5が形成される。このとき、レール締結装置設置用孔5は、図15に示すように、セメント系材料が硬化して収縮するときに、突出部83等に拘束されて、レール締結装置設置用孔5の周縁に内部応力σが発生する。
本発明を適用したマクラギ用型枠1は、図15(a)に示すように、特に、レール締結装置設置用孔5の隅部5eが、面板2の面内方向で湾曲して形成される。これにより、本発明を適用したマクラギ用型枠1は、レール締結装置設置用孔5の隅部5eで応力集中を回避して、面板2がセメント系材料で製作されるものであるにもかかわらず、図15(b)に示すように、面内方向で直角に隅部5eが形成された場合のような応力集中による亀裂の発生を抑制することが可能となる。
本発明を適用したマクラギ用型枠1は、図12に示すように、特に、マクラギ7を成形するためのセメント系材料を枠内部4で蒸気養生するときに、セメント系材料の熱膨張が、金属製の架台6の熱膨張に随伴せず、面板2及び側板3の熱膨張に随伴するものとなる。このとき、本発明を適用したマクラギ用型枠1は、面板2及び一対の側板3の熱伝達率が小さいため、熱膨張による奥行方向Zの延伸が抑制されることで、面板2の表面2bで所定の勾配を維持したままの状態で、マクラギ7のセメント系材料を枠内部4で硬化させることができる。
このため、本発明を適用したマクラギ用型枠1は、面板2の表面2bで所定の勾配を維持して、マクラギ7のセメント系材料を枠内部4で硬化させることで、図14に示すように、マクラギ7の天面7aの勾配θを許容誤差の範囲に抑えることが可能となる。さらに、本発明を適用したマクラギ用型枠1は、図12に示すように、マクラギ7のセメント系材料の熱膨張が、架台6の熱膨張に随伴しないため、マクラギ7のセメント系材料が奥行方向Zに引っ張られないものとなり、マクラギ7の損壊を防止することが可能となる。
本発明を適用したマクラギ用型枠1は、図7に示すように、中枠81と外枠82との間の隙間80にセメント系材料を打設することで、面板2及び一対の側板3が一体的に形成される。このため、本発明を適用したマクラギ用型枠1は、高い精度の型枠8を一度製作してしまえば、この型枠8を繰り返し使用することができるものとなり、マクラギ用型枠1を高い精度で容易に繰り返し製作することができるものとなる。
これにより、本発明を適用したマクラギ用型枠1は、型枠8を高い精度で製作して繰り返し使用することで、マクラギ用型枠1の製造コストの増大を抑制しながら、マクラギ用型枠1を高い精度で量産することが可能となる。また、本発明を適用したマクラギ用型枠1は、面板2及び一対の側板3が、セメント系材料で製作されるため、鋼製型枠のような鋼製部材の腐食が懸念されないものとなって、マクラギ用型枠1のメンテナンス性を向上させることが可能となる。
本発明を適用したマクラギ用型枠1は、硬化したセメント系材料を型枠8から脱型して製作されるものであり、特に、面板2及び一対の側板3を繊維補強セメント系材料で製作することができる。このとき、本発明を適用したマクラギ用型枠1は、繊維補強セメント系材料で製作されることで、面板2及び一対の側板3の薄肉化及び軽量化と同時に、十分な部材強度を発揮させることが可能となる。
本発明を適用したマクラギ用型枠1は、繊維補強セメント系材料の粘性が高いことから、硬化した繊維補強セメント系材料の内部に気泡が滞留しやすいものとなり、部材強度の低下が懸念される。本発明を適用したマクラギ用型枠1は、図6に示すように、繊維補強セメント系材料が硬化する前に、特に、型枠8にあらためて振動が与えられるため、繊維補強セメント系材料の内部の気泡が脱泡されて、部材強度の低下を回避することが可能となる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
1 :マクラギ用型枠
2 :面板
2a :両側部
2b :表面
2c :裏面
3 :側板
3a :内側面
3b :外側面
4 :枠内部
5 :レール締結装置設置用孔
5a :側面
5b :段部
5c :長辺
5d :短辺
5e :隅部
6 :架台
61 :突状支持部材
7 :マクラギ
7a :天面
70 :レール締結装置
70a :貫通孔
70b :基板
8 :型枠
80 :隙間
81 :中枠
81a :上面
82 :外枠
82a :開口面
83 :突出部
X :幅方向
Y :高さ方向
Z :奥行方向

Claims (4)

  1. 金属製の架台に固定された状態で、前記架台の外側から高温の蒸気が噴射させて蒸気養生を行ってマクラギを成形するためのマクラギ用型枠であって、
    略平板状に形成される面板と、前記面板の幅方向の両側部から高さ方向に延びる一対の側板とを備え、
    前記面板及び一対の前記側板は、これらに取り囲まれて形成された枠内部に打設されたセメント系材料と前記蒸気養生を行った時に熱膨張が随伴するセメント系材料で製作されているとともに、
    前記面板は、レールが固定されるレール締結装置をマクラギに取り付けるためのレール締結装置設置用孔が、前記枠内部から板厚方向に貫通させて設けられていること
    を特徴とするマクラギ用型枠。
  2. 前記レール締結装置設置用孔は、前記面板の奥行方向に延びて形成されて、前記レール締結装置設置用孔の隅部が湾曲して形成されること
    を特徴とする請求項1記載のマクラギ用型枠。
  3. 前記レール締結装置設置用孔は、前記面板の奥行方向で複数箇所に設けられて、各々の前記レール締結装置設置用孔で複数のレール締結装置をマクラギに取り付けるものとして、各々の前記レール締結装置設置用孔が奥行方向に延びて形成されること
    を特徴とする請求項1又は2記載のマクラギ用型枠。
  4. セメント系材料から略平板状に形成された面板と、前記面板の幅方向の両側部から高さ方向に延びるセメント系材料から製作された一対の側板とを備えたマクラギ用型枠にセメント系材料を打設してマクラギを製造するマクラギの製造方法であって、
    前記面板及び前記側板を金属製の架台に固定し、前記型枠内部にセメント系材料を打設したうえ、前記架台の外側から高温の蒸気を噴射させて蒸気養生する工程を実施し、前記蒸気養生する工程において、マクラギを成形するためのセメント系材料の熱膨張が、前記架台の熱膨張に随伴することなく、前記面板及び前記側板の熱膨張に随伴させて蒸気養生して硬化させること
    を特徴とするマクラギの製造方法。
JP2015100714A 2015-05-18 2015-05-18 マクラギ用型枠 Expired - Fee Related JP6659236B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015100714A JP6659236B2 (ja) 2015-05-18 2015-05-18 マクラギ用型枠

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015100714A JP6659236B2 (ja) 2015-05-18 2015-05-18 マクラギ用型枠

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016215431A JP2016215431A (ja) 2016-12-22
JP6659236B2 true JP6659236B2 (ja) 2020-03-04

Family

ID=57580053

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015100714A Expired - Fee Related JP6659236B2 (ja) 2015-05-18 2015-05-18 マクラギ用型枠

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6659236B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115922903B (zh) * 2022-11-03 2024-05-28 光明铁道控股有限公司 一种铁路轨枕生产用便于固定的混凝土振动台

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016215431A (ja) 2016-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5090339B2 (ja) 分節プレストレストコンクリート・ガーダのセグメント及びその製造方法
JP2006503200A (ja) 防波堤や防波構造物のための保護要素
JP6399638B2 (ja) 鉄筋かぶりスペーサを用いた鉄筋かぶり厚検査方法
JP6659236B2 (ja) マクラギ用型枠
JP2007016478A (ja) リブ付き床版、リブ付き床版の製作装置及びリブ付き床版の製作方法
CN206230658U (zh) 一种板厚控制用混凝土垫块模具
JP6473670B2 (ja) 構造物修復工法
JP6921018B2 (ja) 軌道スラブ及びその製造方法
JP7120897B2 (ja) プレキャスト部材の接合方法
JP2007009492A (ja) プレキャストセグメント、その製作に使用される妻型枠、プレキャストセグメントの製作方法及びプレキャストセグメントの接合方法
JP7300917B2 (ja) 鉄筋コンクリート構造物の製造方法および型枠装置
JP7045778B2 (ja) プレキャストセグメントの製造方法
JP5702167B2 (ja) 温度プレストレス導入コンクリートのひび割れ抑制方法
JP2019108717A (ja) 繊維補強コンクリート部材の製造方法、犠牲型枠の製造方法及び繊維補強コンクリート部材
KR100279018B1 (ko) 중공슬래브교의 시공방법
KR100615042B1 (ko) 스페이서를 포함한 철근 콘크리트 구조물의 제조 방법
JP6297828B2 (ja) コンクリート部材およびコンクリート部材の製造方法
JP6921452B1 (ja) コンクリート構造体用型枠およびコンクリート構造体の製造方法
JP2013019120A (ja) 壁状構造物の施工方法
JP4597113B2 (ja) 壁体および壁体の構築方法
JPS63247426A (ja) 法枠の施工法
JP2017121752A (ja) 軽量気泡コンクリートコーナーパネルの製造方法
KR101849375B1 (ko) Uhpc 타이포그래피 패널 제작 장치
KR101857536B1 (ko) 콘크리트 요철판를 이용한 타설 시기를 달리하는 콘크리트 연결면 시공방법
KR20070011742A (ko) 콘크리트 구조물용 하중 전달 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190416

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190611

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191112

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200206

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6659236

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees