JP6658410B2 - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載され、虚像を表示するヘッドアップディスプレイ装置(以下、HUD装置を略称とする)に関する。
従来、車両に搭載され、虚像を表示するHUD装置が知られている。特許文献1に開示のHUD装置は、レーザ光束を発するレーザ光源部と、レーザ光束を偏向点にて偏向することで、レーザ光束を走査する走査部と、走査部により走査されたレーザ光束が入射することで画像が描画されるスクリーンを備えている。
さらに特許文献1のHUD装置では、走査部の偏向点と光学的に共役となる共役点は、車両の乗員の眼の位置となるようにしている。これにより、虚像の輝度ムラが抑制される。詳細に、特許文献1では、カメラで眼の位置を検出し、走査部の位置を調整することにより、共役な関係を維持することが開示されている。
一方、特許文献2に開示のHUD装置は、特許文献1におけるスクリーンとして、複数の光学曲面が格子状に配列された曲面配列部材を採用している。このような光学曲面により、レーザ光束は拡がり角を拡大させつつ表示光として射出される。
特開2015−176130号公報 特開2010−145924号公報
さて、本発明者らは、複数の光学曲面が配列された曲面配列部材を採用したHUD装置において、当該装置の簡素化のため走査部の位置を常に調整せずとも、虚像の輝度ムラを抑制可能な、共役点の配置について検討した。ここで、複数の光学曲面を格子状に配列した曲面配列部材では、表示光として射出されるレーザ光束に回折が発生する。各次数の回折光により、偏向点が乗員の眼に複数の実像として結像する可能性がある。こうした複数の実像は、虚像において輝度ムラとして認識され得る。
これに対し、共役点が乗員の眼の位置と一致する場合には、偏向点は乗員の眼に結像されないため、乗員は回折の発生を認識し難い。しかしながら、実際は乗員が頭を動かす等して、眼の位置が例えばアイリプスの範囲に動くことがある。しがたって、仮に共役点がアイリプス中心に位置していたとしても、このような眼の位置の動きに応じて共役点と眼の位置関係が変化してしまい、偏向点が眼に結像されたりされなかったりして、虚像の輝度ムラとして認識され得る。こうして虚像の視認性が低下することが懸念されている。
本発明は、以上説明した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、虚像の視認性が高いHUD装置を提供することにある。
開示された発明のひとつは、90パーセンタイル以上99パーセンタイル以下のアイリプス(ELP)が規定可能な車両(1)に搭載され、表示光を投影部材(3)の反射部(3a)へ向けて投影し、表示光を反射部にて反射させつつアイリプス内に到達させることにより、アイリプス内から視認可能な虚像(VI)を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、
レーザ光束を発するレーザ光源部(10)と、
レーザ光束を偏向点(TP)にて偏向することで、レーザ光束を走査する走査部(20)と、
複数の光学曲面(42,242)を格子状に配列し、走査部により走査されたレーザ光束が入射することで画像が描画されると共に、各光学曲面によりレーザ光束の拡がり角を拡大させつつ表示光として射出する曲面配列部材(40,240)と、を備え、
アイリプスのうち反射部に対して最も遠方となる最遠部(Emd)を定義すると、
偏向点と光学的に共役となる共役点(CP)は、反射部に対して最遠部以遠に位置する。
また、開示された発明の他のひとつは、90パーセンタイルのアイリプス(ELP)が規定可能な車両(1)に搭載され、表示光を投影部材(3)の反射部(3a)へ向けて投影し、表示光を反射部にて反射させつつアイリプス内に到達させることにより、アイリプス内から視認可能な虚像(VI)を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、
レーザ光束を発するレーザ光源部(10)と、
レーザ光束を偏向点(TP)にて偏向することで、レーザ光束を走査する走査部(20)と、
複数の光学曲面(42,242)を格子状に配列し、走査部により走査されたレーザ光束が入射することで画像が描画されると共に、各光学曲面によりレーザ光束の拡がり角を拡大させつつ表示光として射出する曲面配列部材(40,240)と、を備え、
アイリプスのうち反射部に対して最も遠方となる最遠部(Emd)を定義すると、
偏向点と光学的に共役となる共役点(CP)は、反射部に対して最遠部以遠に位置する。
また、開示された発明の他のひとつは、95パーセンタイルのアイリプス(ELP)が規定可能な車両(1)に搭載され、表示光を投影部材(3)の反射部(3a)へ向けて投影し、表示光を反射部にて反射させつつアイリプス内に到達させることにより、アイリプス内から視認可能な虚像(VI)を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、
レーザ光束を発するレーザ光源部(10)と、
レーザ光束を偏向点(TP)にて偏向することで、レーザ光束を走査する走査部(20)と、
複数の光学曲面(42,242)を格子状に配列し、走査部により走査されたレーザ光束が入射することで画像が描画されると共に、各光学曲面によりレーザ光束の拡がり角を拡大させつつ表示光として射出する曲面配列部材(40,240)と、を備え、
アイリプスのうち反射部に対して最も遠方となる最遠部(Emd)を定義すると、
偏向点と光学的に共役となる共役点(CP)は、反射部に対して最遠部以遠に位置する。
また、開示された発明の他のひとつは、99パーセンタイルのアイリプス(ELP)が規定可能な車両(1)に搭載され、表示光を投影部材(3)の反射部(3a)へ向けて投影し、表示光を反射部にて反射させつつアイリプス内に到達させることにより、アイリプス内から視認可能な虚像(VI)を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、
レーザ光束を発するレーザ光源部(10)と、
レーザ光束を偏向点(TP)にて偏向することで、レーザ光束を走査する走査部(20)と、
複数の光学曲面(42,242)を格子状に配列し、走査部により走査されたレーザ光束が入射することで画像が描画されると共に、各光学曲面によりレーザ光束の拡がり角を拡大させつつ表示光として射出する曲面配列部材(40,240)と、を備え、
アイリプスのうち反射部に対して最も遠方となる最遠部(Emd)を定義すると、
偏向点と光学的に共役となる共役点(CP)は、反射部に対して最遠部以遠に位置する。
これらの発明によると、偏向点と光学的に共役となる共役点は、反射部に対して最遠部以遠に位置する。したがって、複数の光学曲面を格子状に配列した光学曲面配列部にて、表示光として射出されるレーザ光束に回折が発生しても、乗員の眼がアイリプス内に存在する限り、当該乗員の眼の調節作用に関わらず、偏向点は乗員の眼に結像され難い。こうしてアイリプス内に眼が位置する乗員による回折の発生の認識が困難となるため、虚像における輝度ムラが抑制される。したがって、虚像の視認性が高いHUD装置を提供することができる。
第1実施形態におけるHUD装置の車両への搭載状態を示す模式図である。 第1実施形態におけるHUDにより構成される光学系を示す模式図である。 図2の一部を拡大して示す図である。 第1実施形態におけるレーザ光源部から曲面配列部材までの光学系を示す模式図である。 第1実施形態における曲面配列部材を示す模式図である。 第1実施形態における共役点を説明するための模式図である。 第2実施形態における図2に対応する図である。 図6の一部を拡大して示す図である。 第2実施形態における図5に対応する図である。 第3実施形態における図2に対応する図である。 変形例1における図9に対応する図である。 変形例2のうち一例における図9に対応する図である。 変形例2のうち他の一例における図9に対応する図である。 変形例3のうち一例における図9に対応する図である。 変形例3のうち他の一例における図9に対応する図である。 変形例4における図5に対応する図である。 変形例5における図5に対応する図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
(第1実施形態)
図1に示す本発明の第1実施形態によるHUD装置100は、車両1のインストルメントパネル2に搭載されている。車両1において、楕円体状のアイリプスELPが規定可能となっている。アイリプスELPは、車両1の乗員としての運転者の眼の位置の分布を統計的に表したアイレンジに基づいて、設定されている(詳細は、JISD0021:1998参照)。なお、本実施形態におけるアイリプスELPとして、90パーセンタイルアイリプス、95パーセンタイルアイリプス、99パーセンタイルアイリプス等の、90パーセンタイル以上99パーセンタイル以下のアイリプスを採用することが好ましい。
HUD装置100は、表示光を、車両1の投影部材としてのウインドシールド3の反射部3aへ向けて投影する。投影された表示光は、反射部3aにて反射された後、アイリプスELP内に到達するようになっている。これにより、HUD装置100は、アイリプスELP内から視認可能な虚像VIを表示する。すなわち、表示光が、車両1の室内においてアイリプスELP内に眼が位置する運転者により虚像VIとして知覚される。そして、運転者は、虚像VIとして表示される各種情報を認識することができる。虚像VIとして表示される各種情報としては、例えば、車速、燃料残量等の車両状態値、又は道路情報、視界補助情報等の車両情報が挙げられる。
ここで車両1のウインドシールド3は、透光性のガラスないしは合成樹脂等により板状に形成されている。ウインドシールド3のうち、上述の表示光が投影される箇所は、室内側に滑らかな凹面形状又は平面形状に形成されることにより、当該表示光を反射する反射部3aとして機能している。ここで、反射部3aの厚みは、略一定であってもよく、車両上方に向かう程厚みが増加することで、断面楔形状を呈していてもよい。また、投影部材として、ウインドシールド3の代わりに、車両1と別体となっているコンバイナを車両1内に設置して、当該コンバイナへ表示光を投影するものであってもよい。
なお、本実施形態において、車両下方とは、水平面上の車両1において重力が生ずる方向を示す。車両上方とは、車両下方の反対方向を示す。
このようなHUD装置は、図2〜4に示すように、ハウジング60内において、レーザ光源部10、走査部20、入射調整部30、曲面配列部材40、及び導光部50を備えている。
レーザ光源部10は、図4に詳細を示すように、複数のレーザ発振器12a,12b,12c、複数のコリメートレンズ14a,14b,14c、折り返しミラー16a、及び複数のダイクロイックミラー16b,16cを有している。本実施形態では、レーザ発振器12a〜c、コリメートレンズ14a〜cは3つずつ設けられている。
3つのレーザ発振器12a〜cは、波長が互いに異なるレーザ光束を発振する。具体的に、レーザ発振器12aは、例えばピーク波長が490〜530nmの範囲、好ましくは515nmである緑色のレーザ光束を発振するようになっている。レーザ発振器12bは、例えばピーク波長が430〜470nmの範囲、好ましくは450nmである青色のレーザ光束を発振するようになっている。レーザ発振器12cは、例えばピーク波長が600〜650nmの範囲、好ましくは640nmである赤色のレーザ光束を発振するようになっている。各レーザ発振器12a〜cから発振された各レーザ光束は、それぞれ対応するコリメートレンズ14a〜cに入射する。
3つのコリメートレンズ14a〜cは、それぞれ対応するレーザ発振器12a〜cに対して、各レーザ光束の進行方向に所定の間隔をあけて配置されている。各コリメートレンズ14a〜cは、対応する色のレーザ光束を屈折させることにより、当該レーザ光束を略平行化する。
折り返しミラー16aは、コリメートレンズ14aに対して、レーザ光束の進行方向に所定の間隔をあけて配置され、コリメートレンズ14aを透過したレーザ光束を反射する。
2つのダイクロイックミラー16b〜cは、それぞれ対応するコリメートレンズ14b〜cに対して、各レーザ光束の進行方向に所定の間隔をあけて配置されている。各ダイクロイックミラー16b〜cは、対応するコリメートレンズ14b〜cを透過した各レーザ光束のうち、特定波長のレーザ光束を反射し、その他のレーザ光束を透過させる。具体的には、コリメートレンズ14bに対応するダイクロイックミラー16bは、青色のレーザ光束を反射し、緑色のレーザ光速を透過させる。コリメートレンズ14cに対応するダイクロイックミラー16cは、赤色のレーザ光束を反射し、緑色及び青色のレーザ光束を透過させる。
ここで、折り返しミラー16aによる反射後の緑色のレーザ光束の進行方向には、ダイクロイックミラー16bが所定の間隔をあけて配置されている。また、ダイクロイックミラー16bによる反射後の青色のレーザ光束の進行方向には、ダイクロイックミラー16cが所定の間隔をあけて配置されている。これら配置形態により、折り返しミラー16aによる反射後の緑色のレーザ光束が、ダイクロイックミラー16bを透過し、ダイクロイックミラー16bによる反射後の青色のレーザ光束と重ね合される。また、緑色のレーザ光束と青色のレーザ光束とが、ダイクロイックミラー16cを透過し、ダイクロイックミラー16cによる反射後の赤色のレーザ光束と重ね合される。
また各レーザ発振器12a〜cは、コントローラ18と電気的に接続されている。各レーザ発振器12a〜cは、コントローラ18からの電気信号に従って、レーザ光束を発振する。そして、各レーザ発振器12a〜cから発振される3色のレーザ光束を加色混合することで、種々の色の再現が可能となる。こうしてレーザ光源部10は、互いに波長が異なるレーザ光束を重ね合わせた状態で、走査部20へ向けて発する。
走査部20は、図4に詳細を示すように、走査ミラー22を有している。走査ミラー22は、微小電気機械システム(Micro Electro Mechanical Systems:MEMS)を用い、レーザ光束を時間的に走査可能に構成されたMEMSミラーである。走査ミラー22において、ダイクロイックミラー16cと所定の間隔を空けて対向する面には、アルミニウムの金属蒸着等により、反射面22aが形成されている。反射面22aは、当該反射面22aに沿って実質直交する2つの回転軸Ax,Ayまわりに回動可能となっている。
このような走査ミラー22は、コントローラ18と電気的に接続されており、その走査信号に従って回動することで、反射面22aの向きを変えることができる。こうして走査部20は、走査ミラー22がコントローラ18により制御されることで、レーザ光源部10と連動して、例えばレーザ光束の反射面22aへの入射箇所である偏向点TPを起点として、時間的にレーザ光束の投射方向PDを偏向することが可能となっている。偏向点TPでの偏向によって走査部20に走査されたレーザ光束は、入射調整部30に入射するようになっている。
入射調整部30は、図3に拡大して示すように、走査部20と曲面配列部材40との間の光路上に配置されている。入射調整部30は、負レンズ32及び投射ミラー34を有している。負レンズ32は、入射調整部30のうち最も光路上の走査部20側に配置され、投射ミラー34は、入射調整部30のうち最も光路上の曲面配列部材40側に配置されている。ここで走査部20と負レンズ32との間の距離は、負レンズ32と投射ミラー34との間の距離よりも小さく設定されている。負レンズ32と投射ミラー34との間の距離は、投射ミラー34と曲面配列部材40との間の距離よりも小さく設定されている。
負レンズ32は、合成樹脂ないしはガラス等により、透光性を有して形成されている。負レンズ32は、例えば、入射側屈折面32aを凹状に湾曲する滑らかな凹面とし、射出側屈折面32bを凸状に湾曲する滑らかな凸面としたメニスカス形状を呈している。入射側屈折面32aの曲率が射出側屈折面32bの曲率よりも大きく設定されている。負レンズ32は、光学パワーが負である負の光学素子となっている。
投射ミラー34は、合成樹脂ないしはガラス等からなる基材の表面に、反射面34aとしてアルミニウムを蒸着させること等により形成されている。反射面34aは、中心が凹むことで、凹状に湾曲する滑らかな自由曲面となっている。このような反射面34aにより、投射ミラー34は、光学パワーが正である正の光学素子となっている。そして、負レンズ32及び投射ミラー34の合成の光学パワー(すなわち、入射調整部30全体の光学パワー)は、正となっている。負レンズ32及び投射ミラー34の合成焦点(すなわち、入射調整部30の焦点)は、入射調整部30に対して偏向点TPよりも光路上の遠くに位置している。
走査部20により走査されたレーザ光束は、こうした入射調整部30に入射する。まず、負レンズ32での屈折により、各投射方向PDに対応するレーザ光束は、一旦、互いに進行方向のずれを拡大させる。次に、投射ミラー34での反射により、各投射方向PDに対応するレーザ光束は、互いに進行方向のずれを縮小させる。このようにして、入射調整部30は、レーザ光束の曲面配列部材40への入射状態を調整する。
曲面配列部材40は、合成樹脂ないしはガラス等からなる基材の表面に、アルミニウムを蒸着させること等により、ミラーアレイ状に形成された反射型のスクリーンである。具体的に図5に示すように、曲面配列部材40は、入射調整部30の投射ミラー34及び導光部50の拡大ミラー52と対向する側において、アルミニウムの金属蒸着面として、複数の光学曲面42を格子状に配列している。特に本実施形態では、各光学曲面42は、入射調整部30の各面32a,32b,34aよりも十分に曲率が大きな凸状に湾曲する凸面として形成されている。なお、図5では光学曲面42の数が7つとなっているが、当該数は適宜設定され得る。
また、本実施形態において、各光学曲面42の面頂点42a同士を滑らかに接続して得られる仮想の面である仮想基準面BSは、平面状となっている。換言すると、各光学曲面42は、平面状の仮想基準面BSに沿って配列されている。
特に図4に示すように、曲面配列部材40の投射領域PAには、走査部20に走査されたレーザ光束の入射により、画像が描画される。具体的に、走査部20は、コントローラ18による制御により、複数の走査線SLに沿って順次走査される。その結果、投射領域PAにおいてレーザ光束が入射する位置が移動されつつ、レーザ光束が断続的にパルス照射されることで、画像が描画されることとなる。投射領域PAへの投射により描画される画像は、例えば走査線SLに沿ったxs方向に480画素かつ走査線SLと実質垂直なys方向に240画素を有する画像として、毎秒60フレーム描画される。なお、図2〜4では、光学曲面42の図示が省略されている。
ここで、各投射方向PDに対応するレーザ光束は、光学曲面42での反射により、拡がり角を拡大させつつ、曲面配列部材40から射出される。具体的に、凸面として形成された光学曲面42により、各レーザ光束のスポット径が拡大される。曲面配列部材40から射出されたレーザ光束は、画像を虚像表示するための表示光として、導光部50へと入射する。
導光部50は、図2,3に示すように、曲面配列部材40からの表示光をウインドシールド3へと導光する。具体的に導光部50は、拡大ミラー52を有している。拡大ミラー52は、合成樹脂ないしはガラス等からなる基材の表面に反射面52aとしてアルミニウムを蒸着させること等により形成されている。反射面52aは、中心が凹むことで、凹状に湾曲する凹面となっている。そして、拡大ミラー52は、曲面配列部材40からの表示光をウインドシールド3へ向けて反射することで、虚像VIを投射領域PAでの画像のサイズに対して拡大する機能を有する。
ハウジング60の車両上方に設けられた窓部には、図1に示す透光性の防塵カバー62が配置されている。拡大ミラー52に反射された表示光は、車両下方から、当該防塵カバー62を透過して、車両上方のウインドシールド3の反射部3aに入射する。上述のように、反射部3aに反射された表示光がアイリプスELPに到達することとなる。
以上説明してきたHUD装置100により構成される光学系について、図2に示すように、偏向点TPと光学的に共役となる共役点CPが、入射調整部30、曲面配列部材40の仮想基準面BS、導光部50、及びウインドシールド3の反射部3a等の構成に応じて生じ得る。
負レンズ32作用の利用の結果、共役点CPは、反射部3aに対してアイリプスELPの最遠部Emd以遠に位置している。本実施形態において最遠部Emdとは、楕円体状のアイリプスELPのうち反射部3aに対して最も遠方となる部分として定義される。例えば一般的な乗用車では、最遠部Emdは、アイリプスELPのうち運転席のヘッドレスト4側に位置することとなる。より詳細に、本実施形態の共役点CPは、最遠部EmdにおけるアイリプスELPの輪郭と略重なって位置している。
ここで、図6に示すように、曲面配列部材40にて、光学曲面42が格子状に配列されていることにより、レーザ光束が回折する。曲面配列部材40での回折に伴い、各次数の回折光に対応して、共役点が複数発生する。本実施形態では、上述の最遠部Emd以遠に位置する共役点CPとは、複数の共役点のうち、強度の最も大きな次数の共役点を示している。すなわち、強度の小さな次数の共役点は視認性への影響が比較的少ないため無視することができ、全ての次数の共役点が最遠部Emd以遠に位置する必要はない。ただし、強度の最も大きな次数±1となる次数の共役点が最遠部Emd以遠に位置することがより好適であり、強度の最も大きな次数±2となる次数の共役点も最遠部Emd以遠に位置することがさらに好適である。なお本実施形態では、0次の回折光に対応する共役点が強度の最も大きな次数の共役点である。なお、図6では、次数m=−1,0,1の回折光が模式的に示されている。
(作用効果)
以上説明した第1実施形態の作用効果を以下に説明する。
第1実施形態によると、偏向点TPと光学的に共役となる共役点CPは、反射部3aに対して最遠部Emd以遠に位置する。したがって、複数の光学曲面42を格子状に配列した曲面配列部材40にて、表示光として射出されるレーザ光束に回折が発生しても、乗員の眼がアイリプスELP内に存在する限り、当該乗員の眼の調節作用に関わらず、偏向点TPは乗員の眼に結像され難い。こうしてアイリプスELP内に眼が位置する乗員による回折の発生の認識が困難となるため、虚像VIにおける輝度ムラが抑制される。したがって、虚像VIの視認性が高いHUD装置100を提供することができる。
また、第1実施形態によると、入射調整部30は、光学パワーが負である負の光学素子として負レンズ32を有する。こうした負レンズ32を配置すると、共役点CPを反射部3aに対してより遠くに移動させる作用が生じることとなるので、共役点CPが反射部3aに対して最遠部Emd以遠に位置するHUD装置100を容易に実現することができる。
また、第1実施形態によると、共役点CPは、最遠部EmdにおけるアイリプスELPの輪郭と重なって位置する。当該輪郭と重なって位置すると、共役点CPが必要以上に眼の位置と離れないので、表示光の利用効率低下を抑制しつつ、虚像VIにおける輝度ムラを抑制することができる。
また、90パーセンタイル以上99パーセンタイル以下のアイリプスELPでは、偏向点TPが乗員の眼より前に結像される確率を10パーセント以下ないしは1パーセント以下にできるので、虚像VIにおける輝度ムラが抑制される。
また、90パーセンタイルアイリプスELPでは、偏向点TPが乗員の眼より前に結像される確率を10パーセント以下にできるので、虚像VIにおける輝度ムラが抑制される。
また、99パーセンタイルアイリプスELPでは、偏向点TPが乗員の眼より前に結像される確率を1パーセント以下にできるので、虚像VIにおける輝度ムラが抑制される。
(第2実施形態)
図7〜9に示すように、本発明の第2実施形態は第1実施形態の変形例である。第2実施形態について、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。
第2実施形態のHUD装置200において入射調整部230は、図7,8に示すように、第1実施形態と同様に、走査部20と曲面配列部材240との間の光路上に配置されている。ここで、入射調整部230は、第1実施形態と異なり、負レンズ32を有しておらず、投射ミラー34のみ有している。投射ミラー34は、第1実施形態と同様の構成となっている。
第2実施形態の曲面配列部材240は、合成樹脂ないしはガラス等により透光性を有するレンズアレイ状に形成された透過型のスクリーンである。具体的に図9に示すように、曲面配列部材240は、入射調整部230の投射ミラー34と対向する側において、入射側屈折面240aとして、複数の光学曲面242を格子状に配列している。各光学曲面242は、入射調整部30の反射面34aよりも十分に曲率が大きな凹状に湾曲する滑らかな凹面となっている。
また、本実施形態において、各光学曲面242の面頂点242a同士を滑らかに接続して得られる仮想の面である仮想基準面BSは、投射ミラー34とは反対側に凹んで湾曲する凹面状となっている。換言すると、各光学曲面242は、凹面状の仮想基準面BSに沿って配列されている。なお、特に本実施形態では各光学曲面242における曲率及びサグ量が実質一致しており、仮想基準面BSは、各光学曲面242に対して、球面状の外接面を構成している。
一方、導光部50の拡大ミラー52と対向する側において、曲面配列部材240の射出側屈折面240bは、凸状に湾曲する滑らかな単一の凸面となっている。こうした射出側屈折面240bは、各光学曲面242よりも曲率が十分に小さく設定されている。
また射出側屈折面240bの曲率は、仮想基準面BSの曲率よりも小さく設定されている。ここで、入射側屈折面240aにおいて、光学曲面242の曲率を、仮想基準面BSの曲率に置き換えて算出される曲面配列部材240の光学パワーを、基準光学パワーと定義する。すると、基準光学パワーは、負となっている。こうした形状によって曲面配列部材240は、巨視的に、負メニスカスレンズ形状を呈している。
なお、各光学曲面242の境界242b同士を滑らかに接続して得られる仮想の面を、仮想基準面と定義することもできる。こうした定義下においても、基準光学パワーは負となっている。
図7に示すように、各投射方向PDに対応するレーザ光束は、光学曲面242での屈折により、拡がり角を拡大させつつ、曲面配列部材240から射出される。凹面として形成された光学曲面242により、各レーザ光束のスポット径が拡大される。一方、各レーザ光束のスポット中心は、平均的に、負の基準光学パワーに応じて偏向することとなる。したがって、曲面配列部材240は、HUD装置100により構成される光学系において、共役点CPを偏向点TPから遠ざけるように作用する。
こうした曲面配列部材240作用の利用の結果、共役点CPは、反射部3aに対してアイリプスELPの最遠部Emd以遠に位置している。したがって、第2実施形態においても、第1実施形態に準じた効果を奏することが可能となる。
第2実施形態によると、基準光学パワーは、負である。こうした曲面配列部材240では、各光学曲面242の曲率に基づいて拡がり角を拡大しつつも、共役点CPを反射部3aに対してより遠くに移動させる作用が生じることとなる。したがって、共役点CPが反射部3aに対して最遠部Emd以遠に位置するHUD装置200を容易に実現することができる。
(第3実施形態)
図10に示すように、本発明の第3実施形態は第1実施形態の変形例である。第3実施形態について、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。
第3実施形態のHUD装置300において入射調整部330は、第1実施形態と同様に、走査部20と曲面配列部材40との間の光路上に配置されている。ここで、入射調整部330は、第2実施形態と異なり、負レンズ32を有しておらず、投射ミラー334のみ有している。投射ミラー334の反射面334aは、中心が凹むことで、凹状に湾曲する滑らかな自由曲面となっているが、第1実施形態よりも反射面334aの曲率が全体的に小さく設定されており、投射ミラー334の光学パワーが小さくなっている。また、曲面配列部材40は、第1実施形態と同様の構成となっている。
第1実施形態よりも投射ミラー334の曲率が小さくなっていることにより、第3実施形態においても、共役点CPは、反射部3aに対してアイリプスELPの最遠部Emd以遠に位置している。より詳細に、第3実施形態の共役点CPは、反射部3aに対して最遠部Emdよりも遠くに位置している。
以上説明した第3実施形態によると、反射部3aに対して最遠部Emdよりも遠くに位置する共役点CPにより、確実に、偏向点TPが乗員の眼に結像され難くできるので、虚像VIにおける輝度ムラが抑制される。
(他の実施形態)
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
第2実施形態に関して、レンズアレイ状に形成された透過型のスクリーンである曲面配列部材として、種々の形状を採用することができる。かかる種々の形状として変形例1では、図11に示すように、曲面配列部材240は、入射側屈折面240aの代わりに、射出側屈折面240bとして、複数の光学曲面242を格子状に配列してもよい。また、曲面配列部材240は、入射側屈折面240a及び射出側屈折面240bの両方において、複数の光学曲面242を格子状に配列してもよい。
かかる種々の形状として変形例2では、図12に示すように、曲面配列部材240の射出側屈折面240bは、凹状に湾曲する滑らかな単一の凹面となっていてもよく、図13に示すように、平面であってもよい。
かかる種々の形状として変形例3では、図14,15に示すように、曲面配列部材240は、入射調整部230の投射ミラー34と対向する第1部材244、及び導光部50の拡大ミラー52と対向する第2部材246を組み合わせて構成されている。第1部材244の射出側屈折面244b及び第2部材246の入射側屈折面246aは、それぞれ複数の光学曲面242を格子状に配列している。詳細に、第1部材244の射出側屈折面244bにおいて、各光学曲面242は凸状に湾曲する滑らかな凸面であり、仮想基準面BS(図示しない)は第2部材246側に凸となって湾曲する凸面となっている。第2部材246の入射側屈折面246aにおいて、各光学曲面242は凹状に湾曲する滑らかな凹面であり、仮想基準面BS(図示しない)は第1部材244とは反対側に凹んで湾曲する凹面となっている。そして、第1部材244の射出側屈折面244bと第2部材246の入射側屈折面246aとは、互いに貼り合わせ又は近接された状態で配置されている。
特に図14の構成では、第1部材244の入射側屈折面244aは、平面となっており、第2部材246の射出側屈折面246bもまた平面となっている。第2部材246の屈折率が第1部材244の屈折率よりも高くなっていることにより、曲面配列部材240の基準光学パワーは、負となっている。
特に図15の構成では、第1部材244の入射側屈折面244aは、凹状に湾曲する滑らかな凹面となっている。第2部材246の射出側屈折面246bもまた凹状に湾曲する滑らかな凹面となっている。また、第1部材244と第2部材246とに屈折率差が存在する。曲面配列部材240の基準光学パワーは、負となっている。
第1実施形態に関する変形例4としては、図16に示すように、曲面配列部材40において、各光学曲面42は凸状に湾曲する滑らかな凸面であり、仮想基準面BSを入射調整部30及び導光部50側に凸となって湾曲する凸面となっていてもよい。
第1実施形態に関する変形例5としては、図17に示すように、曲面配列部材40において、各光学曲面42は、凹状に湾曲する滑らかな凹面であってもよい。具体的に、凹面として形成された各光学曲面42では、曲面配列部材40からの射出直後、一旦、各レーザ光束のスポット径が絞られ得るが、その後再び拡大することとなる。
変形例6としては、格子状に配列された各光学曲面42,242は、互いに曲率及びサグ量のうち少なくとも一方が異なっていてもよい。この例として、隣接する光学曲面42,242のサグ量は、交互に異なるように設定されていてもよい。こうした構成において、面頂点42a,242a同士を滑らかに接続しようとすると、凹凸が生じて仮想基準面BSの曲率が定まらないことがあり得る。この場合、面頂点42a,242aに代えて、各光学曲面42,242の境界同士を滑らかに接続して得られる仮想の面を、仮想基準面BSとしてもよい。また、各面頂点42a,242aの座標を、球面等にフィッティングして得られた仮想の面を、仮想基準面BSとしてもよい。
変形例7としては、導光部50は、ミラー、レンズ等の光学素子を追加されていてもよく、拡大ミラー52を他の光学素子に置き換えられていてもよい。また、導光部50自体が設けられていなくてもよい。
100,200,300 HUD装置、1 車両、3 ウインドシールド(投影部材)、3a 反射部、10 レーザ光源部、20 走査部、30,230,330 入射調整部、32 負レンズ(負の光学素子)、40,240 曲面配列部材、42a,242a 面頂点、242b 境界、ELP アイリプス、VI 虚像、TP 偏向点、Emd 最遠部、CP 共役点、BS 仮想基準面

Claims (8)

  1. 90パーセンタイル以上99パーセンタイル以下のアイリプス(ELP)が規定可能な車両(1)に搭載され、表示光を投影部材(3)の反射部(3a)へ向けて投影し、前記表示光を前記反射部にて反射させつつ前記アイリプス内に到達させることにより、前記アイリプス内から視認可能な虚像(VI)を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、
    レーザ光束を発するレーザ光源部(10)と、
    前記レーザ光束を偏向点(TP)にて偏向することで、前記レーザ光束を走査する走査部(20)と、
    複数の光学曲面(42,242)を格子状に配列し、前記走査部により走査された前記レーザ光束が入射することで画像が描画されると共に、各前記光学曲面により前記レーザ光束の拡がり角を拡大させつつ前記表示光として射出する曲面配列部材(40,240)と、を備え、
    前記アイリプスのうち前記反射部に対して最も遠方となる最遠部(Emd)を定義すると、
    前記偏向点と光学的に共役となる共役点(CP)は、前記反射部に対して前記最遠部以遠に位置するヘッドアップディスプレイ装置。
  2. 90パーセンタイルのアイリプス(ELP)が規定可能な車両(1)に搭載され、表示光を投影部材(3)の反射部(3a)へ向けて投影し、前記表示光を前記反射部にて反射させつつ前記アイリプス内に到達させることにより、前記アイリプス内から視認可能な虚像(VI)を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、
    レーザ光束を発するレーザ光源部(10)と、
    前記レーザ光束を偏向点(TP)にて偏向することで、前記レーザ光束を走査する走査部(20)と、
    複数の光学曲面(42,242)を格子状に配列し、前記走査部により走査された前記レーザ光束が入射することで画像が描画されると共に、各前記光学曲面により前記レーザ光束の拡がり角を拡大させつつ前記表示光として射出する曲面配列部材(40,240)と、を備え、
    前記アイリプスのうち前記反射部に対して最も遠方となる最遠部(Emd)を定義すると、
    前記偏向点と光学的に共役となる共役点(CP)は、前記反射部に対して前記最遠部以遠に位置するヘッドアップディスプレイ装置。
  3. 95パーセンタイルのアイリプス(ELP)が規定可能な車両(1)に搭載され、表示光を投影部材(3)の反射部(3a)へ向けて投影し、前記表示光を前記反射部にて反射させつつ前記アイリプス内に到達させることにより、前記アイリプス内から視認可能な虚像(VI)を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、
    レーザ光束を発するレーザ光源部(10)と、
    前記レーザ光束を偏向点(TP)にて偏向することで、前記レーザ光束を走査する走査部(20)と、
    複数の光学曲面(42,242)を格子状に配列し、前記走査部により走査された前記レーザ光束が入射することで画像が描画されると共に、各前記光学曲面により前記レーザ光束の拡がり角を拡大させつつ前記表示光として射出する曲面配列部材(40,240)と、を備え、
    前記アイリプスのうち前記反射部に対して最も遠方となる最遠部(Emd)を定義すると、
    前記偏向点と光学的に共役となる共役点(CP)は、前記反射部に対して前記最遠部以遠に位置するヘッドアップディスプレイ装置。
  4. 99パーセンタイルのアイリプス(ELP)が規定可能な車両(1)に搭載され、表示光を投影部材(3)の反射部(3a)へ向けて投影し、前記表示光を前記反射部にて反射させつつ前記アイリプス内に到達させることにより、前記アイリプス内から視認可能な虚像(VI)を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、
    レーザ光束を発するレーザ光源部(10)と、
    前記レーザ光束を偏向点(TP)にて偏向することで、前記レーザ光束を走査する走査部(20)と、
    複数の光学曲面(42,242)を格子状に配列し、前記走査部により走査された前記レーザ光束が入射することで画像が描画されると共に、各前記光学曲面により前記レーザ光束の拡がり角を拡大させつつ前記表示光として射出する曲面配列部材(40,240)と、を備え、
    前記アイリプスのうち前記反射部に対して最も遠方となる最遠部(Emd)を定義すると、
    前記偏向点と光学的に共役となる共役点(CP)は、前記反射部に対して前記最遠部以遠に位置するヘッドアップディスプレイ装置。
  5. 前記走査部と前記曲面配列部材との間の光路上に配置され、前記走査部により走査された前記レーザ光束の前記曲面配列部材への入射状態を調整する入射調整部(30)をさらに備え、
    前記入射調整部は、光学パワーが負の光学素子(32)を有する請求項1から4のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  6. 各前記光学曲面の面頂点(242a)同士又は各前記光学曲面間の境界(242b)同士を滑らかに接続して得られる仮想の面を仮想基準面(BS)と定義し、
    各前記光学曲面の曲率を、前記仮想基準面の曲率に置き換えて算出される前記曲面配列部材の光学パワーを基準光学パワーと定義すると、
    前記基準光学パワーは、負である請求項1から5のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  7. 前記共役点は、前記最遠部における前記アイリプスの輪郭と重なって位置する請求項1からのいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  8. 前記共役点は、前記反射部に対して前記最遠部よりも遠くに位置する請求項1からのいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
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