JP6658199B2 - 造水システム - Google Patents

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Description

本発明は、造水システムに関する。より詳細には、逆浸透膜モジュールを用いて淡水を生産する造水システムに関する。
海水から淡水を生産する造水システムは、高圧ポンプによって所定の圧力に昇圧された海水を逆浸透(RO:Reverse Osmosis)膜モジュールに供給し、RO膜を通過させることで、海水中の塩分等を除去して淡水を取り出すシステムである。残りの塩水は、濃縮塩水(ブライン)としてRO膜モジュールから排出される。
特許文献1(特開2003−176775号公報)には、このような造水システム(海水淡水化装置)において、濃縮塩水の浸透圧エネルギーを利用した浸透圧発電システムを用いることが開示されている。この海水淡水化装置では、正浸透(FO:Forward Osmosis)膜モジュール(発電用半透膜透過器)の半透膜の一方側に、淡水を取り出した後の濃縮塩水(DS:ドロー溶液)を流し、半透膜の他方側に、海水よりも浸透圧が低い低浸透圧水(FS:フィード溶液)を流すことで、正浸透現象によって濃縮海水側の流量を増加させ、増加した流量で水流発電機を駆動させて発電を行う。
また、特許文献2(特開2014−200708号公報)には、同様のシステムにおいて、水流発電機などの電気式のエネルギー回収装置(ERD)だけでなく、圧力変換手段、回転付与機能などの機械式のERDを用いることも開示されている。なお、このようなERDによって回収されたエネルギーを、ポンプなどの海水供給手段に供給することで、海水供給手段の消費エネルギーを低減させることができる。
なお、上記FO膜モジュールに供給される低浸透圧水(FS)としては、海水よりも濃度の低い低濃度塩水(例えば、かん水、汽水)、不純物を含む未処理水(例えば、下水処理水、河川水、工業排水)などが用いられる。
特開2003−176775号公報 特開2014−200708号公報
従来の浸透圧発電システムを備えた造水システムにおいて、造水量を増加させるためには、海水だけでなく低浸透圧水からも、別途、RO膜モジュールを用いて水を製造することが望ましい。
しかし、低浸透圧水は、浸透圧発電システムのFO膜モジュールにも供給され、FO膜モジュールで濃縮された後に河川等に排水されるため、低浸透圧水の取水量全体に対する淡水の生産効率はその分低くなる。また、低浸透圧水を浸透圧発電システム用のFO膜モジュールに供給するシステムと、低浸透圧水を造水用のRO膜モジュールに供給するシステムとを別々に設けることは、設備投資の増大等の面から望ましくない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、RO膜モジュールを用いた造水システムにおいて、造水量を増加させると共に、設備投資の増大等を抑制しつつ、エネルギー消費量の増加を抑制することを目的とする。
本発明は、海水、および、海水より浸透圧が低い低浸透圧水から、淡水を生産する造水システムであって、
第1逆浸透膜を有し、前記海水から前記第1逆浸透膜を介して前記淡水を分離し、濃縮された前記海水である濃縮塩水を排出する、第1逆浸透膜モジュールと、
前記海水を前記第1逆浸透膜モジュールに供給する第1高圧ポンプと、
第2逆浸透膜を有し、前記低浸透圧水から前記第2逆浸透膜を介して前記淡水を分離し、濃縮された前記低浸透圧水である濃縮低浸透圧水を排出する、第2逆浸透膜モジュールと、
前記低浸透圧水を前記第2逆浸透膜モジュールに供給する第2高圧ポンプと、
正浸透膜を有し、前記濃縮塩水を前記正浸透膜を介して前記濃縮低浸透圧水から供給される水によって希釈し、希釈された前記濃縮塩水である希釈塩水を排出する、正浸透膜モジュールと、
前記希釈塩水のエネルギーを回収するエネルギー回収装置と、を備える、造水システムである。
上記の造水システムは、さらに、前記濃縮塩水のエネルギーを回収する追加のエネルギー回収装置を備えることが好ましい。
本発明によれば、RO膜モジュールを用いた造水システムにおいて、造水量を増加させると共に、設備投資の増大等を抑制しつつ、エネルギー消費量の増加を抑制することができる。
実施形態1に係る造水システムの構成を示す模式図である。 実施形態2に係る造水システムの構成を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表す。
(実施形態1)
図1に示されるように、本発明の実施形態1に係る造水システムは、基本的に、第1逆浸透(RO)膜モジュール11、第1高圧ポンプ31(HP1)、第2逆浸透(RO)膜モジュール12、第2高圧ポンプ32(HP2)、正浸透(FO)膜モジュール2、および、エネルギー回収装置5(ERD)を備えている。
本実施形態の造水システムにおいては、第1高圧ポンプ31によって、海水の浸透圧より高い所定の圧力に昇圧された海水を第1RO膜モジュール11に供給し、第1RO膜11aを通過させることで、海水中の塩分等が除去され、淡水が取り出される。また、第2高圧ポンプ32によって、低浸透圧水(海水より浸透圧が低い液)の浸透圧より高い所定の圧力に昇圧された低浸透圧水を第2RO膜モジュール12に供給し、第2RO膜12aを通過させることで、低浸透圧水の塩分、不純物等が除去され、淡水が取り出される。
本実施形態の造水システムでは、このようにして、海水および低浸透圧水の両方から、淡水(生産水)が生産されるため、造水量を増加させることができる。以下、本実施形態の造水システムの詳細について説明する。
(第1RO膜モジュール)
本実施形態の造水システムにおいて、海水は、まず、低圧ポンプ(図示せず)により第1高圧ポンプ31に供給される。
次に、第1高圧ポンプ31により海水が所定の圧力に昇圧され、第1RO膜モジュール11へ供給される。ここで、所定の圧力は、海水の浸透圧(約2.5〜3MPa)より高い圧力であり、例えば、5〜7MPa程度である。
第1RO膜モジュール11は、第1高圧ポンプ31によって所定の圧力に昇圧された海水から第1RO膜11aを介して淡水を分離する。こうして第1RO膜モジュール11の第1RO膜11aを透過した淡水(例えば、塩分含量350mg/L未満)を得ることができる。
分離された淡水は、必要により次の精製工程等に送られて生産水となる。残りの濃縮された海水は、濃縮塩水(ブライン)として第1RO膜モジュール11から排出され、バルブ(圧力低下装置)4等によりFO膜モジュール2に供給される適正圧力に圧力を低下させ後に、FO膜モジュール2の第2室22に供給される。なお、適正圧力への低下は、バルブ4を絞る等により、流動抵抗を増加することで実施される。
(第2RO膜モジュール)
一方、低浸透圧水は、低圧ポンプ(図示せず)によって、第2高圧ポンプ32に供給される。なお、「低浸透圧水」とは、海水より浸透圧が低い液であり、例えば、海水よりも濃度の低い低濃度塩水(例えば、かん水、汽水)、不純物を含む未処理水(例えば、下水処理水、河川水、工業排水)などが挙げられる。
次に、第2高圧ポンプ32により低浸透圧水が所定の圧力に昇圧され、第2RO膜モジュール12へ供給される。ここで、所定の圧力は、低浸透圧水の浸透圧(例えば、低浸透圧水がかん水である場合は約0.1MPa、低浸透圧水が下水処理水である場合は0.05MPa以下)より高い圧力であり、例えば、0.5〜3MPa程度である。
第2RO膜モジュール12は、第2高圧ポンプ32によって所定の圧力に昇圧された低浸透圧水から第2RO膜12aを介して淡水を分離する。こうして第2RO膜モジュール12の第2RO膜12aを透過し、塩分、不純物等が除去された淡水を得ることができる。
分離された淡水は、必要により次の精製工程等に送られて生産水となる。残りの濃縮された低浸透圧水(濃縮低浸透圧水)は、第2RO膜モジュール12から排出され、FO膜モジュール2の第1室21に供給される。
なお、RO膜(第1RO膜11a,第2RO膜12a)およびFO膜2aの形状としては、特に限定されないが、例えば、平膜、スパイラル膜または中空糸膜が挙げられる。なお、図1では、RO膜およびFO膜として平膜を簡略化して描いているが、特にこのような形状に限定されるものではない。なお、中空糸膜(中空糸型半透膜)は、スパイラル型半透膜などに比べて、モジュール当たりの膜面積を大きくすることができ、逆浸透および正浸透の効率を高めることができる点で有利である。
RO膜およびFO膜の材質としては、特に限定されないが、例えば、酢酸セルロース、ポリアミドまたはポリスルホンが挙げられる。
また、RO膜モジュール(第1RO膜モジュール11,第2RO膜モジュール12)およびFO膜モジュール2の形態としては、特に限定されないが、中空糸膜を用いる場合は、中空糸膜をストレート配置したモジュールや、中空糸膜を芯管に巻きつけたクロスワインド型モジュールなどが挙げられる。平膜を用いる場合は、平膜を積み重ねた積層型モジュールや、平膜を封筒状として芯管に巻きつけたスパイラル型モジュールなどが挙げられる。
(FO膜モジュール)
FO膜モジュール2は、半透膜である正浸透膜(FO膜)2aと、FO膜2aで仕切られた第1室21および第2室22を有している。
上述のとおり、FOモジュール2の第2室22には、第1RO膜モジュール11から排出された濃縮塩水が供給される。一方、FO膜モジュール2の第1室21には、第2RO膜モジュール12から排出された濃縮低浸透圧水が供給される。
これにより、第2室22内の濃縮塩水は、正浸透現象によりFO膜2aを介して第1室21側の濃縮低浸透圧水から供給される水によって希釈され、希釈塩水(希釈された濃縮塩水)が第2室22の流出口から排出される。なお、濃縮低浸透圧水はさらに濃縮されて、第1室21の流出口から排出され、海洋等へ排出される。
このように、FO膜モジュール2では、第1RO膜モジュール11による造水処理の排液と、第2RO膜モジュール12による造水処理の排液を利用して、流量が増加した(流量エネルギーが高められた)希釈塩水を得ることができる。
正浸透膜モジュール2の第2室22から排出される希釈塩水は、次のエネルギー回収装置(ERD)5に供給される。なお、ERD5でエネルギーが回収された後の希釈塩水は、排水処理が施された後、海洋等へ排出される。
(エネルギー回収装置)
エネルギー回収装置(ERD)5は、FO膜モジュール2において増量された(圧力が高められた)希釈塩水のエネルギーを回収する。
ERD5によって回収されたエネルギーは、図1に点線で囲まれた白矢印で示されるように、第1高圧ポンプ31、第2高圧ポンプ32、および、他の施設の少なくともいずれかに供給される。
なお、エネルギーを供給する方法の具体例としては、例えば、第1高圧ポンプ31または第2高圧ポンプ32に直接、動力、電力等のエネルギーを伝達する方法が挙げられる。ただし、これに限られず、例えば、第1高圧ポンプ31の下流側(第1RO膜モジュール11の上流側)の海水にエネルギーを伝達し、第1高圧ポンプ31の負担を軽減することで、間接的にエネルギーを第1高圧ポンプ31に供給してもよい。
本実施形態においては、システム全体の造水量を増加させると共に、ERD5によって回収されたエネルギーを、造水システム内の第1高圧ポンプ31または第2高圧ポンプ32の供給することで、造水システム全体のエネルギー消費量の増加を抑制することができる。
また、ERD5によって回収されたエネルギーを主に電力として他の施設に供給する場合も、造水システムだけでなく電力供給施設等も含めた全体として、エネルギー消費量の増加を抑制することができる。
エネルギー回収装置(ERD)としては、例えば、機械式のERD、または、電気式のERDが挙げられる。
機械式のERDは、塩水のエネルギーを機械的に回収する装置である。機械式のERDとしては、例えば、動力伝達式ERDまたは圧力伝達式ERDが挙げられる。
動力伝達式ERDは、希釈塩水の流量(圧力)エネルギー等を動力として回収する装置である。動力伝達式ERDとしては、例えば、ターボチャージャー、または、高圧ポンプの駆動軸と同軸上に結合された水車が挙げられる。
圧力伝達式ERD(Pressure Exchanger)は、希釈塩水の圧力を低浸透圧水の圧力に変換する装置である。
電気式のERDは、電気としてエネルギーを回収する装置である。電気式のERDとしては、タービン等を用いた水流発電機などが挙げられる。
機械式のERDは、電気式のERDよりもエネルギー変換ロスが少なく、エネルギー回収効率が高いという利点がある。したがって、ERDとして機械式のERDを採用することにより、高圧ポンプ等の消費動力をより削減することができる。
一方、電気式のERDは、発電した電気を高圧ポンプ等へ配線を介して供給すればよく、電気を他の施設へ供給することもできるため、設計の自由度が高いという利点がある。
FO膜モジュール2の第2室22から排出される希釈塩水は、高い流量(圧力)エネルギーを有している。このため、例えば、ERDとしてターボチャージャーを用いる場合、希釈塩水をターボチャージャーの一方側へ送ることで、希釈塩水からターボチャージャーの他方側の低浸透圧水へ動力としてエネルギーを伝達することができる。これにより、ターボチャージャーによって低浸透圧水を昇圧させることができ、ERDによって、希釈塩水の流量(圧力)エネルギーを利用して、第2高圧ポンプ32の消費動力を低減させることができる。
なお、一般に、ターボチャージャーは、高圧ポンプの駆動軸と同軸上に結合された水車などに比べて、処理可能な流量範囲が広いため、大量処理に適しているという利点がある。
また、ERDとして、第1高圧ポンプ31または第2高圧ポンプ32の駆動軸(モータ軸)と同軸上に結合された水車を用いる場合、水車としては、緩衝水車、反動水車などを用いることができる。緩衝水車としては、例えば、ペルトン水車、ターゴインパルス水車、クロスフロー水車などが挙げられる。これらの中でも、回収効率やメンテナンスの容易性の観点から、ペルトン水車を用いることが好ましい。
なお、高圧ポンプ(第1高圧ポンプ31または第2高圧ポンプ32)と水車(ERD5)との間にクラッチを設けてもよい。これにより、造水システムを始動してから定常状態に至る初期状態において、クラッチを切ることで、初期状態においても水車が高圧ポンプの負荷とならないようにすることができる。
また、圧力伝達式ERDは、FO膜モジュール2の第2室22から排出された希釈塩水の流れ圧力のエネルギーを回収し、回収したエネルギーを高圧ポンプ(第1高圧ポンプ31または第2高圧ポンプ32)に供給する。具体的には、例えば、希釈塩水の流れ圧力の一部が、高圧ポンプの上流側と下流側を接続する分岐流路(図示せず)内の低浸透圧水に圧力として伝達され、高圧ポンプの負荷を低減することができる。
圧力伝達式ERDは、一般に動力伝達式ERDよりも変換ロスが小さくエネルギー回収効率に優れている。なお、圧力伝達式ERDで昇圧された低浸透圧水は、必要に応じて、ブースターポンプを用いて高圧ポンプによって昇圧された低浸透圧水と同じ圧力まで昇圧される。
上述のFO膜モジュール2およびエネルギー回収装置5により、第1RO膜モジュール11から排出された濃縮塩水の流量(圧力)エネルギー(浸透圧エネルギーともいえる)を回収することができる。
なお、図1において、点線で囲まれた数値は、本実施形態の造水システムの運転状態における、造水システムの各部位における塩濃度、圧力および流量の一例を示している。このように、本実施形態においては、FO膜モジュール2に供給される濃縮塩水の流量に対して、FO膜モジュール2から排出される希釈塩水の流量が大幅に増加している。主として、この希釈塩水の増大した流量エネルギーを回収することで、エネルギー消費量の増加を抑制することができる。
なお、主に流量エネルギーを回収できるERD(ERD5として好ましいERD)としては、例えば、上述の動力伝達式のERD、または、電気式のERDを好適に用いることができる。
(実施形態2)
図2に示されるように、本発明の実施形態2に係る造水システムは、さらに、追加のエネルギー回収装置(ERD)51を備える点で実施形態1とは異なる。このERD51は、第1RO膜モジュール11から排出された濃縮塩水のエネルギー(圧力エネルギー)を回収する。それ以外の点は、実施形態1と同様であるため重複する説明については省略する。
本実施形態において、追加のERD51で回収されたエネルギーは、図2に点線矢印で示されるように、第1高圧ポンプ31に供給される。ただし、ERD5と同様に、第2高圧ポンプ32、他の施設などにエネルギーが供給されてもよい。
回収されたエネルギーを効率的に分配するためには、例えば、追加のERD51で回収されたエネルギーが第1高圧ポンプ31に供給される場合は、ERD5で回収されたエネルギーは第1高圧ポンプ31以外(第2高圧ポンプ32または他の施設)に供給されることが好ましい。
なお、図2において、点線で囲まれた数値は、本実施形態の造水システムの運転状態における、造水システムの各部位における塩濃度、圧力および流量の一例を示している。このように、ERD51において、第1RO膜モジュール11から排出された後も高い圧力を維持している濃縮海水から圧力エネルギーを回収する場合、FO膜モジュール2から排出される希釈塩水の流量は低下しない。また、第1RO膜モジュール11および第2RO膜モジュール12の造水量も低下しない。
なお、流量を低下させずに濃縮海水から圧力エネルギーを回収できるERD(ERD51として好ましいERD)としては、例えば、上述の圧力伝達式のERDを好適に用いることができる。
したがって、本実施形態においては、ERD5で回収される希釈塩水の流量エネルギーを低下させることなく、ERD51において濃縮海水から圧力エネルギーを回収できる。すなわち、実施形態1では、FO膜モジュール2に供給される適正圧力にバルブ(圧力低下装置)4等により低下させる圧力分のエネルギーロスが生じるのに対して、本実施形態では、このようなエネルギーロスを圧力エネルギーとして回収することができる。このため、造水量を維持しつつ、より効率的にエネルギーを回収し、実施形態1よりもさらにエネルギー消費量の増加を抑制することができる。
11 第1逆浸透膜モジュール(第1RO膜モジュール)、11a 第1RO膜、12 第2逆浸透膜モジュール(第2RO膜モジュール)、12a 第2RO膜、2 正浸透膜モジュール(FO膜モジュール)、2a FO膜、21 第1室、22 第2室、31 第1高圧ポンプ、32 第2高圧ポンプ、4 バルブ(圧力低下装置)、5,51 エネルギー回収装置(ERD)。

Claims (2)

  1. 海水、および、海水より浸透圧が低い低浸透圧水から、淡水を生産する造水システムであって、
    第1逆浸透膜を有し、前記海水から前記第1逆浸透膜を介して前記淡水を分離し、濃縮された前記海水である濃縮塩水を排出する、第1逆浸透膜モジュールと、
    前記海水を前記第1逆浸透膜モジュールに供給する第1高圧ポンプと、
    第2逆浸透膜を有し、前記低浸透圧水から前記第2逆浸透膜を介して前記淡水を分離し、濃縮された前記低浸透圧水である濃縮低浸透圧水を排出する、第2逆浸透膜モジュールと、
    前記低浸透圧水を前記第2逆浸透膜モジュールに供給する第2高圧ポンプと、
    正浸透膜を有し、前記濃縮塩水を前記正浸透膜を介して前記濃縮低浸透圧水から供給される水によって希釈し、希釈された前記濃縮塩水である希釈塩水を排出する、正浸透膜モジュールと、
    前記希釈塩水のエネルギーを回収するエネルギー回収装置と、を備える、造水システム。
  2. さらに、前記濃縮塩水のエネルギーを回収する追加のエネルギー回収装置を備える、請求項1に記載の造水システム。
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