JP6657701B2 - 有機エレクトロニクス材料及びその利用 - Google Patents
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Description
一方、非特許文献2〜4及び特許文献1には、このような課題を克服するために、シロキサン化合物、又はオキセタン基、ビニル基などの重合反応を利用して化合物の溶解度を変化させ、薄膜を溶剤に対して不溶化する方法が開示されている。
この求められる素子特性の一つとして、さらなる低消費電力化と長寿命化を図るため、駆動電圧の低減がある。上記材料を用いた従来技術においては、PEDOT:PSS等のように、p型ドーパントの添加により駆動電圧の低減が図られている。しかし、PEDOT分子とPSS分子の比率を任意に制御することは困難であった。
本発明の他の実施形態は、前記有機エレクトロニクス材料、又は前記インク組成物を用いて形成された、有機層に関する。
本発明の他の実施形態は、前記有機層を少なくとも一つ備える、有機エレクトロルミネセンス素子に関する。
本発明の他の実施形態は、前記有機エレクトロルミネセンス素子を備えた、照明装置に関する。
さらに、本発明の他の実施形態は、前記照明装置と、表示手段として液晶素子とを備えた、表示装置に関する。
<有機エレクトロニクス材料>
本実施形態の有機エレクトロニクス材料は、炭素数8〜16の置換基を有するアリールアミン構造単位と、重合可能な置換基とを有する電荷輸送性ポリマー又はオリゴマーを含むことを特徴とする。この有機エレクトロニクス材料は、電荷輸送性ポリマー又はオリゴマーを、一種のみ含有しても、又は、二種以上含有してもよい。電荷輸送性ポリマー又はオリゴマーは、低分子化合物と比較し、湿式プロセスにおける成膜性に優れるという点で好ましい。
電荷輸送性ポリマー又はオリゴマー(以下の記載において、電荷輸送性ポリマー又はオリゴマーを、まとめて「電荷輸送性ポリマー」とも記す。)は、電荷を輸送する能力を有するポリマー又はオリゴマーである。電荷輸送性ポリマーは、直鎖状であっても、又は、分岐構造を有していてもよい。電荷輸送性ポリマーは、好ましくは、電荷輸送性を有する2価の構造単位Lと末端部を構成する1価の構造単位Tとを少なくとも含み、分岐部を構成する3価以上の構造単位Bを更に含んでもよい。電荷輸送性ポリマーは、各構造単位を、それぞれ1種のみ含んでいても、又は、それぞれ複数種含んでいてもよい。電荷輸送性ポリマーにおいて、各構造単位は、「1価」〜「3価以上」の結合部位において互いに結合している。
この「アリールアミン構造単位」は、上記の「電荷輸送性を有する2価の構造単位L」及び/又は「分岐部を構成する3価以上の構造単位B」の少なくとも一部として含まれることが好ましく、構造単位Lの少なくとも一部であることが一層好ましい。電荷輸送性ポリマーが、炭素数8〜16の置換基を有するアリールアミン構造単位を含むことにより、有機エレクトロニクス素子の低電圧駆動が可能となり、それにより有機材料の分解が抑制されて、素子の長寿命化に寄与することができる。
また、1つ以上の重合可能な置換基(以下、「重合性官能基」とも記す。)は、上記構造単位L、T、Bのいずれか1以上に含まれていればよく、構造単位Tに含まれることがより好ましい。
電荷輸送性ポリマーに含まれる部分構造の例として、以下が挙げられる。電荷輸送性ポリマーは、以下の部分構造を有するものに限定されない。部分構造中、「L」は構造単位Lを、「T」は構造単位Tを、「B」は構造単位Bを表す。本明細書において式中の「*」は、他の構造単位との結合部位を表す。以下の部分構造中、複数のLは、互いに同一の構造単位であっても、互いに異なる構造単位であってもよい。T及びBについても、同様である。
構造単位Lは、電荷輸送性を有する2価の構造単位である。構造単位Lは、電荷を輸送する能力を有する原子団を含んでいればよく、特に限定されない。例えば、構造単位Lは、置換又は非置換の、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、チオフェン構造、フルオレン構造、ベンゼン構造、ビフェニレン構造、ターフェニレン構造、ナフタレン構造、アントラセン構造、テトラセン構造、フェナントレン構造、ジヒドロフェナントレン構造、ピリジン構造、ピラジン構造、キノリン構造、イソキノリン構造、キノキサリン構造、アクリジン構造、ジアザフェナントレン構造、フラン構造、ピロール構造、オキサゾール構造、オキサジアゾール構造、チアゾール構造、チアジアゾール構造、トリアゾール構造、ベンゾチオフェン構造、ベンゾオキサゾール構造、ベンゾオキサジアゾール構造、ベンゾチアゾール構造、ベンゾチアジアゾール構造、ベンゾトリアゾール構造、及び、これらの1種又は2種以上を含む構造から選択される。芳香族アミン構造は、好ましくはトリアリールアミン構造であり、より好ましくはトリフェニルアミン構造である。
本実施形態においては、構造単位Lが、炭素数8〜16の置換基を有するアリールアミン構造単位(以下、これを「構造単位L1」とも記す。)を含むことが好ましい。アリールアミン構造単位とは、アミンの窒素原子にアリール基が置換した芳香族アミン構造の単位を意味している。芳香族アミン構造としては、ジアリールアミン構造又はトリアリールアミン構造が好ましく、アリール基としてはフェニル基が好ましく、なかでも、トリフェニルアミン構造であることが最も好ましい。
なお、アリールアミン構造単位中の炭素数8〜16の置換基の数は、1個であることが好ましいが、アリール基がその他の置換基R(−R1、−OR2、−SR3、−OCOR4、−COOR5、−SiR6R7R8、ハロゲン原子等;R1〜R8は前記置換基RのR1〜R8と同じ)を含んでいてもよい。
構造単位Tは、電荷輸送性ポリマーの末端部を構成する1価の構造単位である。構造単位Tは、特に限定されず、例えば、置換又は非置換の、芳香族炭化水素構造、芳香族複素環構造、及び、これらの1種又は2種以上を含む構造から選択される。構造単位Tが構造単位Lと同じ構造を有していてもよい。一実施形態において、構造単位Tは、電荷の輸送性を低下させずに耐久性を付与するという観点から、置換又は非置換の芳香族炭化水素構造であることが好ましく、置換又は非置換のベンゼン構造であることがより好ましい。また、他の実施形態において、後述するように、電荷輸送性ポリマーが末端部に重合性官能基を有する場合、構造単位Tは重合可能な構造(例えば、ピロール−イル基等の重合性官能基)であってもよい。
構造単位Tは、重合性官能基を有することが好ましい。すなわち、上記式のRのいずれか少なくとも1つが、重合性官能基を含む基であることが好ましい。
構造単位Bは、電荷輸送性ポリマーが分岐構造を有する場合に、分岐部を構成する3価以上の構造単位である。構造単位Bは、有機エレクトロニクス素子の耐久性向上の観点から、好ましくは6価以下であり、より好ましくは3価又は4価である。構造単位Bは、電荷輸送性を有する単位であることが好ましい。例えば、構造単位Bは、有機エレクトロニクス素子の耐久性向上の観点から、置換又は非置換の、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、縮合多環式芳香族炭化水素構造、及び、これらの1種又は2種以上を含有する構造から選択される。構造単位Bは、構造単位Lと同じ構造を有していても、又は、異なる構造を有していてもよく、また、構造単位Tと同じ構造を有していても、又は、異なる構造を有していてもよい。
本実施形態の電荷輸送性ポリマーは、重合反応により硬化させ、溶剤への溶解度を変化させる観点から、重合可能な置換基(重合性官能基)を少なくとも1つ有することが好ましい。「重合性官能基」とは、熱及び/又は光を加えることにより、互いに結合を形成し得る官能基をいう。
電荷輸送性ポリマーの数平均分子量は、溶剤への溶解性、成膜性等を考慮して適宜、調整できる。数平均分子量は、電荷輸送性に優れるという観点から、500以上が好ましく、1,000以上がより好ましく、2,000以上が更に好ましい。また、数平均分子量は、溶媒への良好な溶解性を保ち、インク組成物の調製を容易にするという観点から、1,000,000以下が好ましく、100,000以下がより好ましく、50,000以下が更に好ましい。
電荷輸送性ポリマーの重量平均分子量は、溶剤への溶解性、成膜性等を考慮して適宜、調整できる。重量平均分子量は、電荷輸送性に優れるという観点から、1,000以上が好ましく、5,000以上がより好ましく、10,000以上が更に好ましい。また、重量平均分子量は、溶媒への良好な溶解性を保ち、インク組成物の調製を容易にするという観点から、1,000,000以下が好ましく、700,000以下がより好ましく、400,000以下が更に好ましく、300,000以下が最も好ましい。
電荷輸送性ポリマーに含まれる構造単位Lの割合は、十分な電荷輸送性を得る観点から、全構造単位を基準として、10モル%以上が好ましく、20モル%以上がより好ましく、30モル%以上が更に好ましい。また、構造単位Lの割合は、構造単位T及び必要に応じて導入される構造単位Bを考慮すると、95モル%以下が好ましく、90モル%以下がより好ましく、85モル%以下が更に好ましい。
本実施形態の電荷輸送性ポリマーは、炭素数8〜16の置換基を有するアリールアミン構造単位を含むモノマーと、重合性置換基を含むモノマーとを少なくとも含むモノマーの共重合体であることが好ましい。例えば、構造単位Lを含む一種以上のモノマーと、上記構造単位Tを含む一種以上のモノマーとを含み、任意にその他の一種以上のモノマー(上記構造単位Bを含むモノマー)を含んでもよいモノマー混合物を用いて、これらのモノマーを共重合させることにより、好ましく製造することができる。ここで、上記構造単位Lを含むモノマーのうちの少なくとも一部又は全部は、上記構造単位L1を含む一種以上のモノマーであることが好ましく、構造単位Tを含むモノマーのうちの少なくとも一部又は全部は、上記重合性置換基を含む一種以上のモノマーであることが好ましい。
共重合の形式は、交互、ランダム、ブロック又はグラフト共重合体であってもよいし、それらの中間的な構造を有する共重合体、例えばブロック性を帯びたランダム共重合体であってもよい。
有機エレクトロニクス材料は、任意の添加剤を含むことができ、例えばドーパントを更に含有してよい、ドーパントは、有機エレクトロニクス材料に添加することでドーピング効果を発現させ、電荷の輸送性を向上させ得るものであればよく、特に制限はない。ドーピングには、p型ドーピングとn型ドーピングがあり、p型ドーピングではドーパントとして電子受容体として働く物質が用いられ、n型ドーピングではドーパントとして電子供与体として働く物質が用いられる。正孔輸送性の向上にはp型ドーピング、電子輸送性の向上にはn型ドーピングを行うことが好ましい。有機エレクトロニクス材料に用いられるドーパントは、p型ドーピング又はn型ドーピングのいずれの効果を発現させるドーパントであってもよい。また、1種のドーパントを単独で添加しても、複数種のドーパントを混合して添加してもよい。
有機エレクトロニクス材料は、電荷輸送性低分子化合物、他のポリマー等を更に含有してもよい。
有機エレクトロニクス材料中の電荷輸送性ポリマーの含有量は、良好な電荷輸送性を得る観点から、有機エレクトロニクス材料の全質量に対して50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上が更に好ましい。電荷輸送性ポリマーの含有量の上限は特に限定されず、100質量%とすることも可能である。ドーパント等の添加剤を含むことを考慮し、電荷輸送性ポリマーの含有量を、例えば95質量%以下、90質量%以下、等としてもよい。
本発明の実施形態であるインク組成物は、前記実施形態の有機エレクトロニクス材料と、該材料を溶解又は分散し得る溶媒と、重合開始剤とを含有する。インク組成物を用いることによって、塗布法といった簡便な方法によって有機層を容易に形成できる。
本発明の別の実施形態であるインク組成物は、前記実施形態の有機エレクトロニクス材料と、該材料を溶解又は分散し得る溶媒とを含有する。例えば、重合開始剤を含まない該実施形態のインク組成物を用いる際に、その下層の有機層が重合開始剤を含む場合には、上層のインク組成物を硬化させることができるため好ましい。
溶媒としては、水、有機溶媒、又はこれらの混合溶媒を使用できる。有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール;ペンタン、ヘキサン、オクタン等のアルカン;シクロヘキサン等の環状アルカン;ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、ジフェニルメタン等の芳香族炭化水素;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテルアセタート等の脂肪族エーテル;1,2−ジメトキシベンゼン、1,3−ジメトキシベンゼン、アニソール、フェネトール、2−メトキシトルエン、3−メトキシトルエン、4−メトキシトルエン、2,3−ジメチルアニソール、2,4−ジメチルアニソール等の芳香族エーテル;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル等の脂肪族エステル;酢酸フェニル、プロピオン酸フェニル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸n−ブチル等の芳香族エステル;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、アセトン、クロロホルム、塩化メチレンなどが挙げられる。好ましくは、芳香族炭化水素、脂肪族エステル、芳香族エステル、脂肪族エーテル、芳香族エーテル等である。
重合開始剤としては、公知のラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤、アニオン重合開始剤等を使用できる。インク組成物を簡便に調製できる観点から、ドーパントとしての機能と重合開始剤としての機能とを兼ねる物質を用いることが好ましい。そのような物質として、例えば、前記イオン化合物が挙げられる。
インク組成物は、更に、任意成分として添加剤を含有してもよい。添加剤としては、例えば、重合禁止剤、安定剤、増粘剤、ゲル化剤、難燃剤、酸化防止剤、還元防止剤、酸化剤、還元剤、表面改質剤、乳化剤、消泡剤、分散剤、界面活性剤等が挙げられる。
インク組成物における溶媒の含有量は、種々の塗布方法へ適用することを考慮して定めることができる。例えば、溶媒の含有量は、溶媒に対し電荷輸送性ポリマーの割合が、0.1質量%以上となる量が好ましく、0.2質量%以上となる量がより好ましく、0.5質量%以上となる量が更に好ましい。また、溶媒の含有量は、溶媒に対し電荷輸送性ポリマーの割合が、20質量%以下となる量が好ましく、15質量%以下となる量がより好ましく、10質量%以下となる量が更に好ましい。
本発明の実施形態である有機層は、前記実施形態の有機エレクトロニクス材料、又はインク組成物を用いて形成された層である。インク組成物を用いることによって、塗布法により有機層を良好かつ簡便に形成できる。塗布方法としては、例えば、スピンコーティング法;キャスト法;浸漬法;凸版印刷、凹版印刷、オフセット印刷、平版印刷、凸版反転オフセット印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷等の有版印刷法;インクジェット法等の無版印刷法などの公知の方法が挙げられる。塗布法によって有機層を形成する場合、塗布後に得られた有機層(塗布層)を、ホットプレート又はオーブンを用いて乾燥させ、溶媒を除去してもよい。
本発明の実施形態である有機エレクトロニクス素子は、少なくとも一つ以上の前記実施形態の有機層を有する。有機エレクトロニクス素子として、例えば、有機EL素子、有機光電変換素子、有機トランジスタ等が挙げられる。有機エレクトロニクス素子は、好ましくは、少なくとも一対の電極の間に有機層が配置された構造を有する。
本発明の実施形態である有機EL素子は、少なくとも一つ以上の前記実施形態の有機層を有する。有機EL素子は、通常、発光層、陽極、陰極、及び基板を備えており、必要に応じて、正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層、電子輸送層等の他の機能層を備えている。各層は、蒸着法により形成してもよく、塗布法により形成してもよい。有機EL素子は、好ましくは、前記有機層を発光層又は他の機能層として有し、より好ましくは機能層として有し、更に好ましくは正孔注入層及び正孔輸送層の少なくとも一方として有する。したがって、有機EL素子の好ましい一実施形態は、陽極、正孔注入層及び/又は正孔輸送層としての前記有機層、発光層、及び陰極をこの順に有し、さらにこれらの層の間に任意の層を有していてもよい。
正孔注入層に上記実施形態の有機エレクトロニクス材料を用いると、正孔移動度が高まり、デバイスの駆動電圧を低減することが可能となる。特に、この有機エレクトロニクス材料を重合開始剤と組み合わせて用いることにより、正孔注入層が硬化可能となる。その結果、さらにその上層に、インク等からなる正孔輸送層を塗布した際に、正孔注入層が溶解することを防止できる。
発光層に用いる材料として、低分子化合物、ポリマー、デンドリマー等の発光材料を使用できる。ポリマーは、溶媒への溶解性が高く、塗布法に適しているため好ましい。発光材料としては、蛍光材料、燐光材料、熱活性化遅延蛍光材料(TADF)等が挙げられる。
上記の有機エレクトロニクス材料を用いて形成された有機層を、正孔注入層及び正孔輸送層の少なくとも一方として使用することが好ましく、少なくとも正孔注入層として使用することが一層好ましい。上述のとおり、有機エレクトロニクス材料を含むインク組成物を用いることにより、これらの層を容易に形成することができる。
有機EL素子が、上記の有機エレクトロニクス材料を用いて形成された有機層を正孔輸送層として有し、さらに正孔注入層を有する場合、正孔注入層には公知の材料を使用できる。また、有機EL素子が、上記の有機エレクトロニクス材料を用いて形成された有機層を正孔注入層として有し、更に正孔輸送層を有する場合、正孔輸送層には公知の材料を使用できる。
電子輸送層及び電子注入層に用いる材料としては、例えば、フェナントロリン誘導体、ビピリジン誘導体、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ナフタレン、ペリレンなどの縮合環テトラカルボン酸無水物、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、キノキサリン誘導体、アルミニウム錯体等が挙げられる。また、前記実施形態の有機エレクトロニクス材料も使用できる。
陰極材料としては、例えば、Li、Ca、Mg、Al、In、Cs、Ba、Mg/Ag、LiF、CsF等の金属又は金属合金が用いられる。
陽極材料としては、例えば、金属(例えば、Au)又は導電性を有する他の材料が用いられる。他の材料として、例えば、酸化物(例えば、ITO:酸化インジウム/酸化錫)、導電性高分子(例えば、ポリチオフェン−ポリスチレンスルホン酸混合物(PEDOT:PSS))が挙げられる。
基板として、ガラス、プラスチック等を使用できる。基板は、透明であることが好ましく、また、フレキシブル性を有するフレキシブル基板であることが好ましい。石英ガラス、光透過性樹脂フィルム等が好ましく用いられる。
有機EL素子は、外気の影響を低減させて長寿命化させるため、封止されていてもよい。封止に用いる材料としては、ガラス、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のプラスチックフィルム、又は酸化珪素、窒化ケイ素等の無機物を用いることができるが、これらに限定されることはない。
封止の方法も、特に限定されず、公知の方法で行うことができる。
有機EL素子の発光色は特に限定されるものではない。白色の有機EL素子は、家庭用照明、車内照明、時計又は液晶のバックライト等の各種照明器具に用いることができるため好ましい。
本発明の実施形態である表示素子は、前記実施形態の有機EL素子を備えている。例えば、赤、緑及び青(RGB)の各画素に対応する素子として、有機EL素子を用いることで、カラーの表示素子が得られる。画像の形成方法には、マトリックス状に配置した電極でパネルに配列された個々の有機EL素子を直接駆動する単純マトリックス型と、各素子に薄膜トランジスタを配置して駆動するアクティブマトリックス型とがある。
<Pd触媒の調製>
窒素雰囲気下のグローブボックス中で、室温下、サンプル管にトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(73.2mg、80μmol)を秤取り、アニソール(15ml)を加え、30分間攪拌した。同様に、サンプル管にトリス(t−ブチル)ホスフィン(129.6mg、640μmol)を秤取り、アニソール(5ml)を加え、5分間攪拌した。これらの溶液を混合し、室温で30分間攪拌して、触媒とした。
[実施例1:電荷輸送性ポリマー1の合成]
三口丸底フラスコに、下記モノマー1(5.0mmol)、下記モノマー2(2.0mmol)、下記モノマー3(4.0mmol)、及びアニソール(20mL)を加え、更に調製したPd触媒溶液(7.5mL)を加えた。30分撹拌した後、10%テトラエチルアンモニウム水酸化物水溶液(20mL)を加えた。全ての溶媒は30分以上、窒素バブルにより脱気した後、使用した。この混合物を2時間、加熱還流した。ここまでの全ての操作は窒素気流下で行った。
数平均分子量及び質量平均分子量は、溶離液にテトラヒドロフラン(THF)を用いたGPC(ポリスチレン換算)により測定した。測定条件は以下のとおりである。
送液ポンプ :L−6050 (株)日立ハイテクノロジーズ
UV−Vis検出器:L−3000 (株)日立ハイテクノロジーズ
カラム :Gelpack(登録商標) GL−A160S/GL−A150S 日立化成(株)
溶離液 :THF(HPLC用、安定剤を含まない) 和光純薬工業(株)
流速 :1mL/min
カラム温度 :室温
分子量標準物質 :標準ポリスチレン
実施例1におけるモノマー1を下記モノマー4に変更した以外は、実施例1と同様にして電荷輸送性ポリマー2を得た。該ポリマー2の数平均分子量は12,000、重量平均分子量は38,400であった。
実施例1におけるモノマー1を下記モノマー5に変更した以外は、実施例1と同様にして電荷輸送性ポリマー3を得た。該ポリマー3の数平均分子量は14,300、重量平均分子量は47,500であった。
実施例1におけるモノマー1を下記モノマー6に変更した以外は、実施例1と同様にして電荷輸送性ポリマー4を得た。該ポリマー4の数平均分子量は14,200、重量平均分子量は49,700であった。
[実施例4]
電荷輸送性ポリマー1(10.0mg)、下記重合開始剤(0.5mg)、及びトルエン(2.3mL)からなるインク組成物1を調製した。このインク組成物1を3000rpmで石英板上にスピンコートして有機層を形成した。次いで、得られた有機層を、ホットプレート上180℃で10分間加熱した。加熱後の石英板をトルエン中に1分間浸漬し、洗浄を行った。
残膜率(%)=洗浄後Abs/洗浄前Abs×100
UV−VISスペクトルの測定は、U−3900H(日立ハイテクノロジーズ)を用いて、測定波長250nm〜600nm、スキャンスピード600nm/分で行った。
実施例4におけるインク組成物1の電荷輸送性ポリマー1を電荷輸送性ポリマー2に変更した以外は、実施例4と同様にして有機層を形成し、残膜率を測定した。
実施例4におけるインク組成物1の電荷輸送性ポリマー1を電荷輸送性ポリマー3に変更した以外は、実施例4と同様にして有機層を形成し、残膜率を測定した。
[実施例7]
実施例4と同様にして有機層を形成した後、電荷輸送性ポリマー1(10.0mg)、及びトルエン(2.3mL)からなるインク組成物2を3000rpmでスピンコートして有機層を積層し、次いで、ホットプレート上180℃で10分間加熱した。その後、上記と同様にして、得られた有機層の残膜率を測定した。
実施例4のインク組成物1において、重合開始剤を加えなかった以外は、実施例4と同様にして有機層を形成し、残膜率を測定した。
[実施例8]
窒素雰囲気下で、ITOを1.6mm幅にパターニングしたガラス基板上に、上記電荷輸送性ポリマー1(30.0mg)、前記重合開始剤(1.5mg)、及びトルエン(2.3mL)からなるインク組成物を、回転数3,000min−1でスピンコートした後、ホットプレート上で220℃、10分間加熱して硬化させ、正孔注入層(90nm)を形成した。
上記で得た基板を、真空蒸着中に移し、上記正孔注入層上にAl(100nm)を蒸着法で成膜し、封止処理を行ってホールオンリー素子を作製した。
実施例8の電荷輸送性ポリマー1を電荷輸送性ポリマー2に変更した以外は、全て実施例8と同様にして、ホールオンリー素子を作製した。
実施例8の電荷輸送性ポリマー1を電荷輸送性ポリマー3に変更した以外は、全て実施例8と同様にして、ホールオンリー素子を作製した。
実施例8の電荷輸送性ポリマー1を電荷輸送性ポリマー4に変更した以外は、全て実施例8と同様にして、ホールオンリー素子を作製した。
2 陽極
3 正孔注入層
4 陰極
5 電子注入層
6 正孔輸送層
7 電子輸送層
8 基板
Claims (13)
- 前記電荷輸送性ポリマー又はオリゴマーが、3個以上の末端を有する、請求項1に記載の有機エレクトロニクス材料。
- 電荷輸送性ポリマー又はオリゴマーは、エステル結合を有する基、カルボニル結合を有する基、アミド結合を有する基、及びイミド結合を有する基からなる群から選択される少なくとも一種の有機基を有さない、請求項1又は2に記載の有機エレクトロニクス材料。
- 請求項1〜3のいずれか1項記載の有機エレクトロニクス材料、溶媒、及び重合開始剤を含む、インク組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項記載の有機エレクトロニクス材料、又は請求項4記載のインク組成物を用いて形成された、有機層。
- 請求項5記載の有機層を少なくとも一つ備える、有機エレクトロニクス素子。
- 請求項5記載の有機層を少なくとも一つ備える、有機エレクトロルミネセンス素子。
- 樹脂フィルム基板を更に備える、請求項7記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
- 前記有機層が正孔注入層である、請求項7又は8記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
- 前記有機層が透明電極である、請求項7又は8記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
- 請求項7〜10のいずれか1項記載の有機エレクトロルミネセンス素子を備えた、表示素子。
- 請求項7〜10のいずれか1項記載の有機エレクトロルミネセンス素子を備えた、照明装置。
- 請求項12記載の照明装置と、表示手段として液晶素子とを備えた、表示装置。
Priority Applications (1)
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