JP6657220B2 - 二酸化炭素分圧の非侵襲測定のための装置用のセンサヘッド - Google Patents

二酸化炭素分圧の非侵襲測定のための装置用のセンサヘッド Download PDF

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Description

本明細書で開示する装置及び方法の実施形態は、被験者の被分析物濃度の非侵襲測定の分野に関し、詳細には、被験者の皮膚などの被験者の組織におけるある位置での、例えば耳垂上での、二酸化炭素(CO)分圧又は他の血液ガス分圧の測定に関する。
皮膚に貼るセンサを使用する、二酸化炭素分圧(pCO)又は酸素分圧(pO)などの血液ガス分圧の非侵襲測定が、いくつかの臨床場面における有用な手法として多くの文献で説明されている。
例えば、米国特許第7474908号又は同第5425868号で説明されているような従来技術のセンサでは、皮膚の表面に貼ったセンサでガスを測定する。このセンサには、センサが置かれている皮膚の領域を加熱するための加熱要素が設けられている。センサの接触面が約40℃〜44℃の温度まで加熱され、その結果、測定部位における毛細血管床の局所的な血管拡張及び動脈血化がもたらされる。この条件下では、被験者の皮膚の上に置かれたセンサが測定するCO分圧は、動脈のCO値と高い相関を示す。このことにより、ほとんどの用途に関して十分な精度で動脈のCO値を判定及び/又は監視することが可能になる。測定部位をこのような高温に加熱することは、特に、より長い期間にわたるpCOの連続的な監視が求められる場合、皮膚熱傷又は他の好ましくない副作用のリスクを伴う。
また更に、測定の目的が皮膚の灌流又は皮膚灌流の変化を判定することであるため、目的によっては、皮膚の血管拡張は望ましくない。このような目的には、皮膚及び下層組織を加熱するなどのように皮膚の構造を変化させることを避けて、局所的な血管拡張をもたらすことが有利である。
国際公開第2011/024081号では、特に、敗血症性ショックの治療の経過観察及び予後診断のために、患者の組織灌流を評価するために、pCOセンサを患者の耳垂に貼り、わずか37℃以下に加熱させることによるpCOの測定が提案されている。この従来技術の方法は、測定部位を極めて高温に加熱する必要性を低減するが、測定部位の加熱を依然として伴う。
一般的に、従来技術には、センサと皮膚組織との間の熱勾配に起因して、センサと患者の皮膚組織との間でエネルギーが流れるという欠点がある。この温度勾配によって、測定部位における毛細血管床の局所的な血管拡張が生じる。
一般的に、また特に特定の臨床状況や特定の測定では、結果として得られる測定値の精度を高く維持しつつ、測定部位の加熱を更に避けることが望ましい。特に、局所的な灌流や微小循環に対して測定が与える影響を更に低減する、血液ガスの測定を提供することが望ましい。
特に、特定の臨床条件、例えばショックの最中には、組織の放熱能力が低下する場合があり、そのような状況においては、不要な加熱を避けることが特に望ましくなり得る。
更には、測定部位における灌流又は微小循環の徴候を測定値から得ようとする場合、又はショックを検出する場合、加熱により灌流/微小循環に影響を及ぼすのではなく、灌流/微小循環を監視することが望ましい。
第1の態様によれば、被分析物濃度の非侵襲測定のための装置の実施形態が本明細書で開示される。本装置の実施形態は、第1の熱伝導部及び第1の熱伝導部に配置された第1の熱センサであって、第1の熱伝導部は、患者の組織と熱接続するように適合され、第1の熱センサは、患者の組織の表面上にある位置における温度を示す温度を判定するように動作可能である、第1の熱伝導部及び第1の熱伝導部に配置された第1の熱センサを備える。第1の熱伝導部から断熱された第2の熱伝導部と、第2の熱伝導部に配置された第2の熱センサと、また、被分析物の濃度を示すセンサ信号を生成するように動作可能である被分析物センサと、第2の熱伝導部の温度を制御するように動作可能である加熱装置と、を更に備える。
その結果、本装置は、被分析物センサの温度を安定させて、測定位置における組織と被分析物センサとの間で熱が実質的に流れないようにする、すなわち、被分析物センサの少なくとも表面部分と組織上の位置とが互いに熱平衡に維持されるようにする。
被分析物センサの少なくとも表面部分が組織と熱平衡に保たれるため、測定温度を使用して、被分析物センサのすべての温度依存性を補正できる。特に、現行の電気化学的pCOセンサは、pH電極、基準電極、電解質及び/又は電解質を覆う様々な膜などの温度依存コンポーネントを含む。また、被験者の組織上に配置される、本装置の部分は、測定信号を信号増幅するための電子回路などの他の温度依存コンポーネントを備える場合もある。これらの温度依存性もまた、判定された温度に基づいて補正され得る。センサ信号は、判定された温度に基づいて、既定の基準温度に関連付けられた計算された被分析物濃度に変換される。センサが熱平衡に維持されることから、判定された温度は組織の温度及びセンサコアの温度に対応する。その結果、この変換によって、すべての関連する温度の影響が補償され得る。
pCO測定の場合には、温度の影響は、pH電極電位、傾き及びpCOのための温度補正係数に対する温度の影響を含み得る。一部の実施形態では、被分析物センサは、センサ信号を生成するように動作可能であり、プロセッサは、少なくともセンサ信号とセンサ校正関数とに基づいて、計算された被分析物濃度を計算するように適合される。一部の実施形態では、本装置は、温度依存校正関数を示す温度校正データを記憶するための記憶媒体を備え、プロセッサは、センサ信号と記憶した温度校正データとに基づいて被分析物濃度を計算するように適合される。記憶される温度校正データは、1つ以上の補間表の形態、1つ以上の校正関数の形態及び/又は別の適切な形態などの、様々な仕方で記憶され得る。センサ信号の校正は、当技術分野で周知の任意の適切な校正プロセスで行われてよい。一部の実施形態では、校正は、校正プロセスの所要時間を短縮するために、少なくとも部分的に高温(37℃よりも高い温度)で行われる。
したがって、本明細書で説明する装置の実施形態は、被分析物センサの温度を組織の温度へ自動的に調整する。被験者の皮膚上にセンサを配置した場合、一般的に、37℃未満の温度で熱平衡になる。判定された被分析物濃度の精度を高く維持しながら、皮膚熱傷及び被験者の組織を加熱することによる他の好ましくない効果のリスクが回避される。
一般的に、被験者の組織上にある測定位置は、被験者の皮膚上にある位置、例えば、被験者の耳垂又は別の適切な測定位置であり得る。あるいは、体腔の内面又は別の組織の表面上にセンサを配置させてもよい。被分析物センサは、一般的に、組織及び/又は組織の表面における被分析物濃度を測定するように構成され得る。
本装置は、結果として得られる計算された被分析物濃度を、アナログ及び/若しくはデジタル出力信号として並びに/又は任意の他の適切な形態で出力し得る。一部の実施形態では、本装置は、計算された被分析物濃度の値、判定された温度又は計算された被分析物濃度の値と判定された温度との両方を表示するように動作可能であるディスプレイを備える。一部の実施形態では、本装置は、被分析物濃度を長期にわたって監視するように構成される。
一部の実施形態では、被分析物はCOであり、被分析物濃度はCO分圧(pCO)である。そのため、このような実施形態では、被分析物センサは、pCOセンサ、例えば、電気化学センサ、光学センサ又は別の適切な形態のセンサを備える。一部の実施形態では、センサは、pH電極を備える。しかしながら、本明細書で説明する装置の他の実施形態は、酸素分圧(pO)又は1種以上の他の血液ガス分圧などの他のタイプの被分析物濃度を測定するために使用される場合もあることが理解されよう。また他の実施形態では、本装置は、複数の被分析物、例えば、COとOとの両方を測定するように動作可能であってもよい。
本明細書で説明する装置の実施形態を皮膚pO測定値の判定に使用して、局所的な血管拡張及び動脈血化をもたらさずに、毛細血管床のOレベルを判定することもでき、ひいては、他のセンサシステムと組み合わせて、動脈血化されていない毛細血管床における組織のO摂取量に関する追加的な情報を取得することもできる。本明細書で説明する同じ加熱制御システムはまた、他の非侵襲センサシステムのために適用でき、特に、レーザードップラーなどの微細血管構築のグレードを測定するように設計されたセンサ又はStOセンサなどのNIRS技術に基づくセンサのために適用できる。
既定の基準温度は、22℃〜38℃の温度などの任意の適切な温度、例えば、32℃〜38℃、32℃〜35℃、又は37℃などの35℃〜38℃であり得る。基準温度は、被験者の活動レベル、皮膚が覆われているか素肌なのかなどの周囲環境並びに周囲環境の温度及び風などによる冷却効果によって決まる。温度はまた、人体のどこにセンサが配置されているかによって決まり、例えば、足の温度は、室温よりもわずかに高いだけの場合もある一方で、中心寄りの身体部分の温度は、体内温度に近い。
第1の熱センサは、組織の表面上にある測定位置と熱伝導接続するように配置されて、第1の熱センサが組織上の上記測定位置における温度を判定できるようにし得る。組織表面と第1の熱センサのすぐそばの周囲環境との間の温位勾配を等しくできるように、熱伝導接続の熱伝導率は、十分に高いものであるべきである。これにより、第1の熱センサが測定する温度は、組織上の測定位置における温度を示し、第1の熱センサは、測定中に組織の温度変化を検出できる。この目的で、第1の熱センサを熱伝導部に埋め込んでもよく、熱伝導部は、動作中に組織と直接接触していてもよいし、第1の熱センサが組織の温度変動を検出するのを妨げないコンポーネント、例えば、1枚以上の膜若しくは他の薄層によって組織から隔てられていてもよい。一般的に、第1の熱伝導部は、測定位置と熱伝導接続し得る。しかし、第1の熱センサは、組織上の測定位置における温度を示す温度を測定するのに、組織上の測定位置と直接接触する必要はない。
一部の実施形態では、本装置は、被分析物センサの少なくとも一部分の温度を示す温度を測定するように動作可能である第2の熱センサを備え、コントローラは、加熱装置を調整して、被分析物センサの上記部分の温度を、第1の熱センサが測定した温度に調整するように構成される。一部の実施形態では、本装置は、
互いに断熱された第1及び第2の熱伝導部と、
第2の熱伝導部に配置された第2の熱センサと、を備え、
加熱装置は、第2の熱伝導部に配置され、第1の熱センサは、第1の熱伝導部に配置され、コントローラは、加熱装置を調整して、第1の熱伝導部と第2の熱伝導部との間の熱の差分を実質的にゼロに維持するように動作可能である。一部の実施形態では、第2の熱伝導部は、本装置の使用中、被験者の組織から断熱されるように配置され、その際、第1の熱伝導部は、第2の熱伝導部よりも、被験者の組織からの断熱の程度を小さくして、組織と第2の熱伝導部との間の熱交換よりも組織と第1の熱伝導部との間の熱交換をより速くできるようにする。一部の実施形態では、第1の熱伝導部は、被験者の組織、例えば、被験者の皮膚と直接接触している場合もある。他の実施形態では、第1の熱伝導部は、1枚以上の膜又は同様の1層以上の薄層によって組織から隔てられている場合もある。一実施形態では、第1及び第2の熱伝導部は、断熱層を挟み込んだ第1及び第2の熱伝導層として実施され得る。加熱装置及び/又は第2の熱センサは、第2の熱伝導部内に加熱装置及び/若しくは第2の熱センサを埋め込むことによって並びに/又は第2の熱伝導部と熱接触するように加熱装置及び/若しくは第2の熱センサを他の方法で配置することによって、第2の熱伝導部に配置され得る。同様に、第1の熱センサは、第1の熱伝導部内に第1の熱センサを埋め込むことによって及び/又は第1の熱伝導部と熱接触するように第1の熱センサを他の方法で配置することによって、第1の熱伝導部に配置され得る。本装置は、第1及び第2の熱センサからの温度信号の差分に基づいて、加熱装置を制御するように構成され得る。被分析物センサは、被分析物センサの少なくとも一部分が第2の熱伝導部に埋め込まれる又は第2の熱伝導部と熱接触するように配置されて、加熱装置が被分析物センサのコア温度を制御できるようにする。ただし、被分析物センサの一部分はまた、第1の熱伝導部内に延在させてもよいし、更には貫通させてもよいことを理解されたい。
これにより、両方の熱センサの温度が同じ場合、このことは、被分析物センサが配置されるセンサコア(例えば、pCOセンサのpH電極/電解質/基準電極)の温度が組織と同じ温度であることを示し、ひいては、熱平衡を示す。
一部の実施形態では、加熱装置は、第2の熱伝導部だけに必要とされ、その際、被験者の組織と熱伝達可能な第1の熱伝導部には、加熱装置は必要とされない。このように、加熱装置は、被験者の組織からセンサのコア内へ、更には、センサヘッドのケーシングを介して周囲環境へ及び/又は被験者の皮膚に接触しているセンサヘッドを接続するケーブルを介して制御ユニットなどの装置の他の部分への熱の流れを阻むだけである。そのため、一部の実施形態では、第1の熱伝導部は加熱装置を持たない。
一部の実施形態では、コントローラは、加熱装置を連続的に調整して、第1の熱伝導部と第2の熱伝導部との間の熱の差分を実質的にゼロに維持するように動作可能である。特に、本装置は、被分析物濃度の測定と同時に、温度制御を行うように構成され得る。温度制御は、連続的に行われ得る。熱の差分を実質的にゼロに維持することは、温度差を、ゼロ又は少なくともわずかな閾値未満、例えば、0.1℃未満に抑制するように動作可能である制御機構を指すことを意図する。
一部の実施形態では、第1及び第2の熱伝導部のうちの一方又は両方は、銀及び/又は別の適切な材料(金など)を備える。第1の熱伝導部と第2の熱伝導部とを互いに離隔する断熱材料は、エポキシ又は別の適切な材料(適切なポリマーなど)を含み得る。断熱層は、第1の熱伝導部と第2の熱伝導部との間を適切に断熱するのに十分な厚さを有する。一部の実施形態では、断熱層の厚さは、少なくとも0.5mmである。一般的に、断熱層の材料の熱伝導率は、熱伝導部の材料(複数可)の熱伝導率よりも低いものであり得る。一部の実施形態では、第1の熱伝導部及び/又は第2の熱伝導部は、熱伝導率が100W/(m*K)以上などの10W/(m*K)よりも大きい材料から作られ、この材料は、被分析物センサとは干渉しない。断熱材料の熱伝導率は、0.5W/(m*K)以下など、1W/(m*K)以下であり得る。
別の実施形態では、本装置は、
第1の熱センサであって、第1の熱センサが、基準位置における組織の温度を測定するように動作可能である、第1の熱センサと、
測定位置における被分析物濃度を測定するように動作可能である被分析物センサであって、第2の熱センサが、被分析物センサの少なくとも一部分の温度を示す温度を測定するように動作可能である、被分析物センサと、を備え、
コントローラは、加熱装置を調整して、被分析物センサの上記部分の温度を第1の熱センサが測定した温度に調整するように構成される。
第1の熱センサは、被分析物センサと同じセンサヘッド内に一体化してもよいし、被分析物センサに取り付けてもよいし、被分析物センサから延在するのであってもよいし、他の方法で被分析物センサに単一のユニットとして配置してもよいが、測定位置とは異なる基準位置における温度を測定するように動作可能であり得る。基準位置と測定位置とは、組織の表面上における隣接する位置であってもよい。あるいは、第1の熱センサは、被分析物センサを備えるセンサヘッドとは別々に配置され得る別個のセンサヘッドとして設けられてもよい。例えば、一実施形態では、本装置は、
第1の熱センサを備える第1のデバイスであって、第1の熱センサが、上記基準位置における組織の温度、例えば、皮膚の温度を測定するように動作可能である、第1のデバイスと、
第1のデバイスとは別個の第2のデバイスであって、被分析物センサと加熱装置と第2のデバイスの温度を測定するように動作可能である第2の熱センサとを備える、第2のデバイスと、を備え、
コントローラは、加熱装置を調整して、第2のデバイスの温度を第1の熱センサが測定した温度に調整するように構成される。このように、本実施形態によれば、第1及び第2の熱センサは、被験者の組織上において、例えば、互いに極めて近接して別々に配置され得る別個のデバイスに配置され得る。
第1及び第2の熱センサはそれぞれ、サーミスタ若しくは赤外線熱センサなどの光学センサ又は別の適切な熱センサを備え得る。
本発明は、上述及び後述の装置、対応する方法、システム及び製品を含む様々な態様に関するものであり、それぞれが、上述の装置及び/又は他の態様のうちの1つに関して説明される利益及び利点のうちの1つ以上をもたらし、それぞれが、上述の装置及び/又は他の態様のうちの1つに関して説明される実施形態に対応する1つ以上の実施形態を有する。
特に、患者の被分析物濃度を監視するための方法の実施形態が本明細書で開示され、本方法は、
第1の温度センサによって、基準位置における患者の組織の温度を測定することと、
患者の組織上の測定位置にデバイスを配置することであって、デバイスが、加熱装置と被分析物センサとを備える、配置することと、
組織上の上記測定位置における熱平衡を維持するようにデバイスの温度を調整することと、
上記測定位置において、被分析物センサによって、被分析物の濃度を測定することと、を含む。
基準位置における温度が測定位置における温度を示すように、基準位置と測定位置とは同じ位置であってもよいし、異なる位置、例えば、互いに隣接する2つの位置又はさもなければ極めて近接する2つの位置であってもよい。デバイスと測定位置における組織との間で、局所的に熱平衡を維持する。
患者の被分析物濃度を監視するための装置の実施形態は、制御ユニットと、有線又は無線接続を介して処理ユニットに接続可能なセンサヘッドと、を備え得る。この目的で、センサヘッドは、監視デバイスなどの制御ユニットと無線で通信するように動作可能である無線通信インターフェースを備え得る。無線通信インターフェースは、Bluetooth送信機/受信機又は別の適切な回路を備え得る。センサヘッドは、測定位置において患者の組織と接触させるように構成される。センサヘッドは、熱センサ(複数可)と、加熱装置と、被分析物センサとを備え得る。センサヘッドは、例えば信号増幅器を含み、センサ信号を出力するように構成される信号処理回路を更に備え得る。制御ユニットは、センサ信号を受信し、受信したセンサ信号を計算された被分析物濃度へと変換するように構成されるプロセッサ、例えば、適切にプログラムされたマイクロプロセッサを備え得る。この目的で、制御ユニットは、ハードディスク、EPROM、EEPROM、フラッシュディスクなどの、変換で使用する校正データを記憶するための記憶媒体を備え得る。制御ユニットは、グラフィカルユーザインターフェースなどを提示するためのディスプレイなどのユーザインターフェースを更に備え得る。制御ユニットは、加熱装置を制御するためのコントローラを更に備え得る。コントローラは、マイクロプロセッサ又は他の回路(プロセッサなど)に一体化されてもよいし、別個のハードウェアモジュールとして実装されてもよい。あるいは、一部の実施形態では、プロセッサ及び/又はコントローラの機能の一部又はすべては、センサヘッドに含まれる回路で実装され得る。
本明細書で開示する本発明の更なる態様は、患者の被分析物濃度の非侵襲測定のためのデバイスの温度を制御するための方法であり、本方法は、デバイスの第1の熱伝導部に配置された第1の温度センサによって、患者の組織の温度を測定することであって、第1の熱伝導部が患者の組織と熱接続する、測定することと、デバイスの第2の熱伝導部の温度を調整することであって、第2の熱伝導部が、患者の組織と第1の熱伝導部との両方から断熱されて、組織と第2の熱伝導部との間の熱平衡を維持する、調整することと、を含む。
当技術分野ではこれまで、皮膚組織を温めて、表皮層における死んで角化した細胞の脂質構造を溶解して、血液ガスに対する角質層の透過性、特に、Oが表皮層に容易に拡散しないため、Oに対する角質層の透過性を高める必要があると考えられてきた。しかしながら、表皮層を溶解又は除去して、センサが酸素を運搬する細胞と接触できるようにする方法がある。例えば、米国特許出願公開第2013/013795(A1)号は、2つの電極間のインピーダンスが既定の値に到達するまで、表皮層を機械的に除去するデバイスを開示している。十分な表皮層が除去されたならば、薬剤送達組成物又は被分析物センサが治療部位に貼付される。
センサ信号を計算された被分析物濃度へと変換することは、少なくとも部分的にソフトウェアで実装され、コンピュータ実行可能命令などのプログラムコード手段の実行に起因して、データ処理システム又は他の処理手段上で実行され得ることに留意されたい。ここで、また以下同様に、処理手段という用語は、上記機能を実行するのに適切に適合した任意の回路及び/又はデバイスを含む。特に、上記の用語は、汎用又は専用プログラマブルマイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、専用電子回路など、又はこれらの組み合わせを含む。あるいは、説明される特徴は、ソフトウェアではなく、又はソフトウェアと組み合わせて、ハードワイヤード回路で実装されてもよい。
センサヘッドは、第1の熱伝導部の測定面が組織表面に面する状態かつ第2の熱伝導部が、少なくとも第1の熱伝導部と第2の熱伝導部から第1の熱伝導部を断熱する断熱部とによって、組織表面から隔てられた状態で、組織表面と接触させるように構成され得る。センサヘッドは、組織表面上に配置されて、例えば、測定面を組織表面と直接接触させることによって又は第1の熱伝導部の測定面を覆う1枚以上の膜又は表面層を介して、第1の熱伝導部を組織と熱伝達させるように動作可能であり得る。一部の実施形態では、被分析物センサの少なくとも一部分は、第2の熱伝導部に配置される。
上記及び他の態様は、図面を参照しながら説明される実施形態により、明らかになり、解明される。
非侵襲的にpCOを測定するための装置のセンサヘッドの一実施例の概略ブロック図である。 非侵襲的にpCOを測定するための装置の一実施例の概略ブロック図である。 非侵襲的にpCOを測定するための装置の二部式センサヘッドの一実施例の概略ブロック図である。 それぞれ、実験データから取得され、センサ信号を計算されたpCO値へと変換する実施例で使用される、温度依存校正項PCF(T)及びSPF(T)のための回帰機能の実施例を示すグラフである。 それぞれ、実験データから取得され、センサ信号を計算されたpCO値へと変換する実施例で使用される、温度依存校正項PCF(T)及びSPF(T)のための回帰機能の実施例を示すグラフである。 非侵襲的にpCO及びpOを測定するための装置のセンサヘッドの一実施例の概略ブロック図である。 光学的原理を用いる、非侵襲的にpCOを測定するための装置のセンサヘッドの一実施例の概略ブロック図である。
図1は、非侵襲的にpCOを測定するための装置のセンサヘッドの一実施例の概略ブロック図である。センサヘッド101は、電気絶縁材料、例えば、ポリフェニレンオキシド(PPO)のセンサハウジング119を備え、センサハウジング119内に、第1及び第2の熱伝導板105及び120がそれぞれ配置される。板105及び120は、銀若しくは金又は同様若しくは少なくとも適切な熱伝導特性を有し、化学分析と干渉しない材料から作られ得る。熱伝導板は、エポキシ注型物121内に埋め込まれ、エポキシ注型物121によって固定される。エポキシ注型物121は、板とハウジングとの間の空隙を充たし、熱伝導板105及び120を隔て、熱伝導板105及び120の間に挟まれた断熱層104を形成する。第1の熱伝導板105は、動作中、所望の測定位置において被験者の皮膚102と面するように配置されるセンサヘッドの測定面を画定する。第2の熱伝導板120は、センサヘッドの中央部分に配置され、動作中、少なくとも断熱層と第1の熱伝導板とによって被験者の皮膚から隔てられる。上記断熱層104は、第1の熱伝導板と被験者の皮膚とから第2の熱伝導板120を断熱して、一方である第2の熱伝導板と、他方である第1の熱伝導板及び被験者の皮膚との間の熱伝達勾配が小さくなるようにする。断熱層は、例えば、エポキシ、ポリウレタン、又はエポキシと同様の熱特性を有するポリマーから作られ得る。第1の熱伝導板105の測定面は、1層以上の薄層123によって覆われている。例えば、層は、以下の層、すなわち、電解質層(例えば、電解質溶液に浸漬したスペーサ膜)、テフロン膜、金ブレードのうちの1層以上を含み得る。層123のうちの外側の一層、例えば、金ブレード、は、測定中、被験者の皮膚102と接触する接触面を画定する。接触面を被験者の皮膚に接触させた状態で配置すると、皮膚と第1の熱伝導板との間のあらゆる温度勾配が実質的に平衡となるまで、層123を介して、第1の熱伝導板と被験者の皮膚との間で熱交換が生じる。
制御ユニット/監視装置による生体内モニタリングに関する様々な機能、例えば、電流回路の接続/切断、データ処理などを遠隔制御できるように、センサヘッド101は、ハウジング119の管状の延長部から延在するケーブル108を介して、制御ユニット又は監視装置に接続可能である。
例えば、NTC抵抗器又は他の適切なサーミスタの形態の第1の温度センサ106は、第1の熱伝導板105内に埋め込まれ(又は第1の熱伝導板105と少なくとも良好に熱接触し)、接触面と接触する測定部位における皮膚102の皮膚温度を測定するように動作可能である。温度センサ106は、熱伝導接着剤によって第1の熱伝導板105又はその中に接着され、熱センサは、ケーブル108を介して制御監視装置に接続可能である。
例えば、ツェナーダイオードの形態の加熱要素109は、第2の熱伝導板120内に埋め込まれる(又は第2の熱伝導板105と熱接触する)。加熱要素109は、第2の熱伝導板を加熱するように動作可能である。例えば、NTC抵抗器又は他の適切なサーミスタの形態の第2の温度センサ107は、第2の熱伝導板120内に同様に埋め込まれる(又は第2の熱伝導板105と少なくとも良好に熱接触する)。加熱要素109と温度センサ107とは両方とも、熱伝導接着剤によって第2の熱伝導板120又はその中に接着され、加熱要素109と温度センサ107とはそれぞれ、ケーブル108を介して制御監視装置に接続可能である。
センサヘッドは、第2の熱伝導板120に配置される第1の部分と、接触面に向けて断熱層104及び第1の熱伝導板105を通って延在し、測定位置122を画定する別の部分とを有するpCOセンサ103を更に備える。pCOセンサは、断熱層によって取り囲まれていてもよい。pCOセンサ103は、pH測定に基づく周知の方法でpCO測定を行う。この目的で、pCOセンサは、pHガラス電極と、Ag/AgCl基準電極などの基準電極とを備え得る。電極は両方とも、第2の熱伝導板120に配置される部分と、接触面に向けて断熱層104及び第1の熱伝導板105を通って延在する別の部分とを備え得る。
例えば、pCOセンサは、米国特許第5425868号又は同第6654622号で説明されているように実施してもよく、これらの特許の内容は、参照することにより本明細書に含まれる。
センサヘッドの動作中、普通であればセンサが組織に対して有する冷却効果を補償するために、加熱装置要素109は、第2の熱伝導板120を加熱するように制御されて、熱センサ107の測定する第2の熱伝導板120の温度が、熱センサ106の測定する第1の熱伝導板105の温度と同じなるようにする。熱センサ106及び107の両方の温度の読取値が同じ場合、このことは、特に、pCOセンサ103、例えば、pH電極/電解質/基準電極を含む、センサコアの温度が皮膚102の下にある組織と同じ温度であること(温度平衡)を示す。
センサヘッドは、追加的なセンサ、例えば、pOセンサ、並びに/又は他のコンポーネント、例えば、pCOセンサ103及び/若しくは熱センサからのセンサ信号を事前処理するための電子回路を備え得ることが理解されよう。このような事前処理は、熱センサからの温度信号間の差分信号を生成するためのプリアンプ及び/又は回路を含み得る。
図2は、経皮的にpCOを測定するための装置の一実施例の概略ブロック図である。本装置は、センサヘッド101と、ケーブル108を介してセンサヘッド101が接続された制御ユニット216とを備える。あるいは、センサヘッドは、例えば、Bluetooth又は別の近距離無線周波数通信技術を用いる無線インターフェースを介して、制御ユニットに接続されてもよい。センサヘッドは、図1に示すセンサヘッドであってよい。制御ユニット216は、処理ユニット213と、ユーザインターフェース214及びデータ記憶デバイス215とを備え、ユーザインターフェース214とデータ記憶デバイス215との両方とも処理ユニットへ通信可能に連結される。処理ユニット213は、任意の適切にプログラムされたCPU若しくはマイクロプロセッサ又は他の適切な処理手段であり得る。データ記憶デバイス215は、RAM、EPROM、ハードディスク、又はプログラム及び/若しくは他のデータを記憶するための別の適切なデバイスであり得る。ユーザインターフェース214は、情報、ユーザが操作オプションを選択したり、パラメータを入力したりできるようにする選択可能なメニュー項目などを表示するためのタッチスクリーンなどのディスプレイを含み得る。ユーザインターフェースは、測定結果をユーザに提示する、ユーザ入力若しくは他のユーザアクションを要求する、選択可能なオプションを提示する、及び/又は指示をユーザに提示するように動作可能であってよい。ユーザインターフェースは、キーパッド、ボタン及び/又はユーザインターフェースデバイスを更に備え得る。
処理ユニット213は、信号処理ブロック211と、制御ブロック212とを備える。図2では別個のブロックとして示されているが、信号処理ブロック211と制御ブロック212とは、様々な仕方で実装されてよく、例えば、別個のハードウェアモジュールとして、共通のプロセッサによって実装される別個の機能ブロックとして、又は単一の機能ブロックとしても実装され得る。動作中、処理ユニット213は、センサヘッド101のpCOセンサからのセンサ信号と、センサヘッド101の熱センサからの温度信号とを受信する。
温度信号に基づいて、制御ブロック212は、センサヘッドの加熱装置を制御して、第1及び第2の温度センサによって測定された温度間の差分をできるだけゼロに近くなるように維持する。例えば、加熱装置は、第1及び第2の熱センサからの温度信号間の差分を示す差分信号によって、制御され得る。
センサは、通常、患者に貼る前には周囲空気に曝されていることから、両方の熱センサが測定した温度は、周囲空気の温度である。そして、センサをその接触面で皮膚に接触させると、第1の熱伝導部105においてセンサの接触面近くに配置された熱センサ106は、組織によって温度T1に加熱される。この時、他方の熱センサ107が測定する温度T2は、一般的により低く(T2<T1)、制御ブロック212は、加熱装置109に、温度が等しくT2=T1なる(又は少なくとも既定の許容差ΔT内で等しくなる、すなわち、|T2−T1|<ΔT)まで、センサヘッドのコア部分を加熱させる(つまり、T2は上昇する)。制御ユニット212は、両方の温度を同じにするために、加熱装置を連続的に調整する。組織の温度が低下した場合、温度T1は、T2よりも低くなるため、両方の温度が再び同じになるまで加熱電力を下げる、又は電源を切ることもある。組織の温度が上昇した場合、T1=T2とするために、より多くの加熱電力が加熱装置に送達される。
pCOセンサからのセンサ信号と、熱センサ(平衡時、センサコアの温度Tcoreは、T1及びT2に等しい)のうちの少なくとも1つからの温度信号とに基づいて、信号処理ブロック211は、計算されたCO分圧を計算する。この目的で、信号処理ブロックは、1つ以上の温度依存パラメータによって決まり得る、既定の校正式を適用し得る。温度依存パラメータを含む校正式は、制御ユニット216の記憶デバイス215に記憶され得る。処理ユニットは、そのディスプレイ214に、計算されたpCOを表示でき、場合により、判定された温度及び/又はセンサヘッドが皮膚と熱平衡状態にある(|T2−T1|<ΔT)かどうかに関する指示を表示できる。
pCO値の計算は、例えば、次式に基づき得る。
pCO2=C*exp((MP*PCF−CP)/(SCF*(CP−SP)))
ここで、Cは、全体の定数であり、MPは、pCOセンサが測定した電位であり、PCFは、温度依存補正係数であり、CPは、校正電位であり、SCFは、温度依存傾き補正係数であり、SPは、傾きの電位である。電位に関する補正係数の温度依存(PCF(T))及び傾きに関する補正係数の温度依存(SFC(T))は、実験データから適切な回帰計算によって判定され得る。図4A及び図4Bは、それぞれ、実験データから取得したPCF(T)及びSPF(T)のための回帰機能の実施例を示す。
図3は、非侵襲的にpCOを測定するための装置の二部式センサヘッドの一実施例の概略ブロック図である。この実施例では、第1の熱センサは、pCOセンサを備えるセンサヘッド101とは別個に被験者の皮膚上に配置され得る、別個の第2のセンサヘッド317として実施される。あるいは、第1の熱センサを有する第2のセンサヘッドは、センサヘッド101の側面に取り付けられてもよいし、センサヘッド101から延在してもよい。いずれの場合も、このような実施形態では、熱センサは、センサヘッド101の下の測定部位に隣接するが、測定部位から極めて近接した基準位置における皮膚の温度を測定する。先述の実施例と同様に、センサヘッド101は、加熱装置要素109と、熱センサと、pCOセンサ103の一部分とを含む、熱伝導層120を備える。第2のセンサヘッド317は、熱伝導層305に埋め込まれた別個の熱センサ306を備える。あるいは、第2のセンサヘッドは、例えば、赤外光に基づく、別の温度測定技法を用いる熱センサを含んでもよい。先述の実施例と同様に、加熱装置を制御して、pCOセンサの温度が、第2のセンサヘッド317の熱センサ305で測定した温度に等しくなるように維持し得る。
図5は、非侵襲的にpCO及びpOを測定するための装置のセンサヘッドの一実施例の概略ブロック図である。センサヘッド101は、図1に示したセンサヘッドと同様のものであり、図1のセンサヘッド101と同じコンポーネントを多く備える。同じコンポーネントは、同じ参照符号で示すものとし、ここでは繰り返し説明しない。図5のセンサヘッド101は、例えば、ガラスに埋め込まれ得る白金カソードの形態で、pOセンサ524を更に備える。pOセンサ524は、第2の熱伝導板120に配置される第1の部分と、接触面に向けて断熱層104及び第1の熱伝導板105を通って延在し、測定位置122を画定する別の部分とを有する。pOセンサ524は、周知の方法でpO測定を行う。一実施形態では、pOセンサは、電流測定センサであり、このセンサは、pOセンサと基準電極との間で電気回路を構成するように動作可能である基準電極(明示的に図示せず)を備える。図5の実施形態では、熱伝導層は、好ましくは、金又は酸化しにくい別の材料から作られる。
図6は、本発明の更なる実施形態を示しており、センサヘッド(400)は、ガス濃度の測定に光学原理を用いる。センサヘッド(400)は、患者とのインターフェースとして機能する、膜(413)を覆う金属薄層(414)を介して、患者の組織に接触する。金属薄層(414)は、第1の熱伝導部として機能し、少なくとも隔離層(404)によって第2の熱伝導部(419)から断熱されている。2つのチムニー(418)によって、ガスは、患者の組織から流出して、測定チャンバ(423)に流入できる。測定チャンバ(423)は、一方の端部が光源(421)によって、反対側の端部がデュアルチャネル検出器(415)によって閉鎖されている。これより、患者の組織、チムニー(418)及び測定チャンバ(423)によって、閉じた系が画定される。更なる熱センサ(407)が、熱伝導部(419)に配置され、加熱要素(419)に供給される電力を調整することによってセンサの温度を調整するために使用され得る。このようにして、熱伝導部(417)の温度を調整して、熱センサ(406)で測定したのと実質的に同じ温度となるようにしてもよく、その結果、患者の組織とセンサ(400)との間には、熱が実質的に流れない。
一部の実施形態について詳細に説明及び図示してきたが、本発明は、これらに限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲で定義された発明の主題の範囲内にある他の仕方でも実施され得る。
本明細書で説明した方法、製品手段、システム及びデバイスは、いくつかの個別要素を備えるハードウェアで実装できる、及び/又は適切にプログラムされたマイクロプロセッサで部分的若しくは全体的に実装できる。いくつかの手段を列挙する装置クレームでは、これらの手段のうちのいくつかを全く同じ品目のハードウェアで、例えば、適切にプログラムされたマイクロプロセッサ、1つ以上のデジタルシグナルプロセッサなどで実施できる。特定の手段が、互いに異なる従属請求項に挙げられている又は異なる実施形態に説明されているという事実だけでは、これらの手段の組み合わせを有利に使用できないことにはならない。
本明細書で使用する場合「備える(comprises/comprising)」の語は、述べられた特徴、整数、ステップ又はコンポーネントの存在を規定するように使われるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、コンポーネント又はこれらのグループの存在又は追加を排除するものではないことを強調しておきたい。

Claims (15)

  1. 二酸化炭素分圧の非侵襲測定のための装置用のセンサヘッドであって、前記センサヘッドが、
    第1の熱伝導部及び前記第1の熱伝導部に配置された第1の熱センサであって、
    前記第1の熱伝導部は、患者の組織と熱接続するように適合され、
    前記第1の熱センサは、患者の組織の表面上にある位置における温度を示す温度を判定するように動作可能である、第1の熱伝導部及び前記第1の熱伝導部に配置された第1の熱センサと、
    前記第1の熱伝導部が患者の組織と熱接続される場合に、前記第1の熱伝導部及び患者の組織から断熱された第2の熱伝導部と、
    前記第2の熱伝導部に配置された第2の熱センサと、
    前記二酸化炭素分圧を示すセンサ信号を生成するように動作可能である被分析物センサと、
    前記第2の熱伝導部の温度を制御するように動作可能である加熱装置と、を備え、
    前記第1の熱伝導部は、前記第1の熱伝導部の温度を制御するための加熱要素を持たないことによって、前記第1の熱伝導部の温度が、前記患者の組織の温度に維持される、
    センサヘッドであって、
    前記第1の熱伝導部が、使用中に被験者の皮膚に面する表面を画定する第1の熱伝導層を備え、前記第1の熱伝導層が、前記第1の熱センサを備え、前記第2の熱伝導部が、前記第2の熱センサと前記加熱装置とを含む第2の熱伝導層を備え、前記センサヘッドが、前記第1の熱伝導層から前記第2の熱伝導層を断熱するように動作可能である断熱層を備える、
    センサヘッド。
  2. 前記被分析物センサが、前記第2の熱伝導層と熱接触して配置される、請求項1に記載のセンサヘッド。
  3. 前記第1及び第2の熱センサが、前記第1及び第2の熱伝導部のそれぞれの温度間の温度差を判定するように動作可能である、請求項1又は請求項2のいずれか一項に記載のセンサヘッド。
  4. 前記被分析物センサが、pH電極を備える、請求項1に記載のセンサヘッド。
  5. 前記被分析物センサが、光学的測定チャンバを備える、請求項1に記載のセンサヘッド。
  6. 前記センサヘッドが、前記第1及び第2の熱センサが判定した前記温度間の温度差を最小化するように、前記加熱装置に供給する電力を制御するためのコントローラを更に備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のセンサヘッド。
  7. 前記センサヘッドが、前記センサ信号を、計算された被分析物濃度の値へと変換するように構成されるプロセッサを更に備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載のセンサヘッド。
  8. 前記第1及び第2の熱伝導部が、断熱層を挟み込んだ第1及び第2の熱伝導層として実施される、請求項1〜7のいずれか一項に記載のセンサヘッド。
  9. 被分析物濃度の非侵襲測定のためのシステムであって、前記システムが、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載のセンサヘッドと、
    前記被分析物濃度の値を監視するための監視装置であって、
    前記センサ信号を計算された被分析物濃度の値へと変換するように構成される、プロセッサと、
    少なくとも前記第1の熱センサからの温度信号を受信し、前記加熱装置を調整して、少なくとも前記被分析物センサと前記組織の前記測定位置との間の熱平衡を維持するように動作可能であるコントローラと、を備える、監視装置と、を備える、システム。
  10. 前記コントローラが、前記加熱装置を調整して、前記組織の前記位置において37℃以下の温度で熱平衡を維持するように動作可能である、請求項9に記載のシステム。
  11. 前記計算された被分析物濃度の値、前記判定された温度又は前記計算された被分析物濃度の値と前記判定された温度との両方を表示するように動作可能であるディスプレイを更に備える、請求項9又は10に記載のシステム。
  12. 前記被分析物がCOであり、前記被分析物濃度がCO分圧(pCO)であり、前記被分析物センサがpCOセンサである、請求項9〜11のいずれか一項に記載のシステム。
  13. 既定の基準温度が、35℃〜38℃であり、前記プロセッサが、温度依存校正関数に基づいて、前記判定された温度における前記計算された被分析物濃度の値を、前記規定の基準温度における校正された濃度値に変換する、請求項9〜12のいずれか一項に記載のシステム。
  14. 前記コントローラが、前記加熱装置を連続的に調整して、前記第1の熱伝導部と前記第2の熱伝導部との間の熱の差分を実質的にゼロに維持するように動作可能である、請求項9〜13のいずれか一項に記載のシステム。
  15. 患者の被分析物濃度の非侵襲測定のためのデバイスの温度を制御するための方法であって、前記方法が、
    前記デバイスの第1の熱伝導部に配置された第1の温度センサによって、前記患者の組織の温度を測定するステップであって、前記第1の熱伝導部が、前記患者の前記組織と熱接続するものと、
    前記デバイスの第2の熱伝導部に配置された加熱要素の温度を調整するステップであって、前記第2の熱伝導部が、前記第1の熱伝導部から断熱されて、前記組織と前記第2の熱伝導部との間で熱平衡を維持するものと、
    を含み、
    前記被分析物濃度が、二酸化炭素分圧を含み、
    前記デバイスの前記第1の熱伝導部は、前記第1の熱伝導部の温度を制御するための加熱要素を持たない、
    方法。
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