JP6655294B2 - Plc操作装置の樹脂ケース - Google Patents

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本発明は、樹脂ケースに関し、特にPLC操作装置の樹脂ケースに関する。
PLC(Programable Logic Controller)は、その本体とは別に操作装置が設けられている。近年では、入力および確認操作を容易にするために、操作装置は、正面にタッチスイッチを有する表示部を備えている。この操作装置は、正面に表示部を備えるとともに、この表示部をはじめとする各機器を制御するための基板などの各種の機器を樹脂ケースに収容している。操作装置は、表示部が設けられている正面がユーザによって視認され易い位置に設けられる。また、操作装置は、必ずしも表示部を備えるとは限らない。このように、表示部を備えない操作装置は、正面に限らず、外観のすべてがユーザによって視認されることがある。そのため、樹脂ケースは、正面だけでなく、ユーザからの視認される可能性がある部分は美感を高めることが求められる。
従来、樹脂の注入による成形は、例えば一点から樹脂を注入するダイレクトゲート、多数点から樹脂を注入するファンゲート、サイドゲートおよびピンゲートなどが知られている。樹脂を注入するゲートが減少するほど、表面の変形が小さく美感が確保しやすく、かつ樹脂ケースの各部における寸法精度が確保しやすい反面、後加工を必要とし、工数が増加する傾向にある。また、加工工数の短縮を図るために、樹脂を注入するゲートを増加すると、各ゲートから注入された樹脂が成形型の特定の部分で衝突し、ウェルドを発生する要因となる(ウェルドについて、例えば特許文献1参照)。
このウェルドは、注入された樹脂の衝突によって生じる。そのため、ウェルドが形成される部分では、異なる方向から進入した樹脂の均一化が困難となり、強度の著しい低下を招くという問題がある。したがって、加工工数の短縮と美感および強度の向上とは、樹脂成形では両立が難しい課題となっている。
特開平09−131767号公報
そこで、本発明の目的は、枠本体部分におけるウェルドによる強度の低下を低減しつつ、美感が向上し、加工工数も低減されるPLC操作装置の樹脂ケースを提供することにある。
請求項1記載の発明では、表示部を囲む矩形枠状の枠本体部の内側には矩形枠状の除去部が設けられている。すなわち、矩形枠状の枠本体部は、枠本体部が成形された後に分離されて除去される除去部が設けられている。この除去部は、矩形枠状の枠本体部の四辺の内周側の各辺に対応して四つの除去辺部を有している。そして、この除去辺部は、枠本体部への樹脂が供給されるファンゲートに接続している。さらに、除去辺部は、それぞれの端部がウェルドを含んでいる。すなわち、ファンゲートを通して除去辺部へ注入された樹脂は、除去辺部を経由して枠本体部となる部分へ進入する。いずれかのファンゲートから注入された樹脂は、矩形枠状の除去部の四隅で他のファンゲートから注入された樹脂と衝突する。そのため、除去辺部の端部、すなわち矩形枠状の除去部の四隅では、ウェルドが形成される。しかし、除去部は、枠本体部が成形された後、分離されて除去される。すなわち、強度が劣るウェルドは、成形後に除去される除去部に形成され、枠本体部まで及ばない。その結果、枠本体部は、強度が劣るウェルドを含むことなく形成される。したがって、枠本体部分におけるウェルドによる強度の低下を低減することができる。
そして、請求項1記載の発明では、樹脂は、四つの除去辺部に対応するファンゲートから注入される。そのため、より多くのゲートを用いる場合と比較して、ユーザによって視認され易い正面の形状精度が高く、美感が向上する。また、複数のファンゲートから樹脂が注入されるので、樹脂の注入に要する時間すなわち加工工数も低減される。したがって、ウェルドによる強度の低下の抑制と、美感の向上および加工工数の低減とを両立して達成することができる。
請求項2記載の発明では、枠本体部は、開口部を有している。そして、除去部は、この開口部から突出している。このように、枠本体部は、枠本体部が成形された後に分離されて除去される除去部が設けられている。この除去部は、開口部を形成する枠本体部の各辺に対応して除去辺部を有している。そして、この除去辺部は、枠本体部への樹脂が供給されるファンゲートに接続している。さらに、除去辺部は、それぞれの端部がウェルドを含んでいる。すなわち、ファンゲートを通して除去辺部へ注入された樹脂は、除去辺部を経由して枠本体部となる部分へ進入する。いずれかのファンゲートから注入された樹脂は、除去部の隅で他のファンゲートから注入された樹脂と衝突する。そのため、除去辺部の端部、すなわち除去部の隅では、ウェルドが形成される。しかし、除去部は、枠本体部が成形された後、分離されて除去される。すなわち、強度が劣るウェルドは、成形後に除去される除去部に形成され、枠本体部まで及ばない。その結果、枠本体部は、強度が劣るウェルドを含むことなく形成される。したがって、枠本体部分におけるウェルドによる強度の低下を低減することができる。
そして、請求項2記載の発明では、樹脂は、除去辺部に対応するファンゲートから注入される。そのため、より多くのゲートを用いる場合と比較して、ユーザによって視認され部分の形状精度が高く、美感が向上する。また、複数のファンゲートから樹脂が注入されるので、樹脂の注入に要する時間すなわち加工工数も低減される。したがって、ウェルドによる強度の低下の抑制と、美感の向上および加工工数の低減とを両立して達成することができる。
請求項3記載の発明では、ファンゲートから注入された樹脂は、除去辺部の端部においてほぼ平行に流れる。そのため、各ファンゲートから注入された樹脂同士が衝突する部分に形成されるウェルドは、その全長が短縮される。したがって、枠本体部の強度の低下を抑えることができる。
請求項1または2記載の発明では、除去辺部へ注入される樹脂は、異なる平面上を異なる方向から流れて互いに衝突する。樹脂は、注入される際に先端が丸まった形状で流れる。そのため、異なる平面上を異なる方向から注入される樹脂は、先端において幅方向の中央付近が先行して衝突する。ウェルドは、この樹脂同士が初期に衝突する部分に形成される。そのため、除去部の位置や形状を工夫して平面の幅方向において中央付近で樹脂同士を衝突させることにより、除去部において枠本体部からより遠い位置にウェルドを形成させることができる。したがって、枠本体部へのウェルドの形成を低減することができる。また、除去辺部の中央付近にウェルドを形成することにより、除去辺部と枠本体部との接続部分の強度は小さくなり、除去辺部は枠本体部から分離しやすくなる。したがって、除去辺部の除去を容易にすることができ、加工工数を低減することができる。
第1実施形態による樹脂ケースの成形直後の状態を示す概略斜視図 第1実施形態による樹脂ケースの表示部を取り付けた状態を示す模式的な正面図 第1実施形態による樹脂ケースの成形直後の状態を示す模式的な正面図 第1実施形態による樹脂ケースの要部を拡大した模式的な正面図 比較のための従来例の樹脂ケースにおいて要部を拡大した模式的な正面図 比較のための従来例の樹脂ケースにおいて成形直後の状態を示す模式的な正面図 第1実施形態の樹脂ケースにおいて、同一の平面上にある除去部に、異なる方向から樹脂が注入される状態を示す説明図 第1実施形態の変形例の樹脂ケースにおいて、同一の平面上にある除去部に、異なる方向から注入された樹脂が衝突した状態を示す説明図 第1実施形態の変形例の樹脂ケースにおいて、異なる平面上にある除去部に、異なる方向から樹脂が注入される状態を示す説明図 第1実施形態の変形例の樹脂ケースにおいて、異なる平面上にある除去部に、異なる方向から注入された樹脂が衝突した状態を示す説明図 第2実施形態による樹脂ケースを示す概略斜視図 第2実施形態による樹脂ケースの成形直後の状態を示す概略斜視図 第2実施形態の変形例による樹脂ケースの成形直後の状態を示す概略斜視図
以下、複数の実施形態によるPLC操作装置の樹脂ケースを図面に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
図1に示す第1実施形態の樹脂ケース10は、図示しないPLCを操作するための操作装置に用いられる。樹脂ケース10は、枠本体部11を備えている。枠本体部11は、正面枠部12および筒部13を有している。筒部13は、四角筒状に形成されている。正面枠部12は、この筒部13の軸方向において一方の端部側に設けられている。正面枠部12は、矩形の枠状に形成されている。樹脂ケース10は、例えばガラス繊維を混入したポリブチレンテレフタレート樹脂などで一体に成形されている。PLC操作装置の図示しない基板などは、筒部13の内側に収容される。
図示しないPLC操作装置は、表示部を備えている。図2の網掛けに示すように表示部15は、正面枠部12の一部を覆うように取り付けられる。表示部15は、PLC操作装置の出力手段として機能し、例えば各種設定項目や各部の数値などを表示する。また、表示部15は、タッチスイッチも有しており、いわゆるタッチパネルとして入力手段としても機能する。表示部15は、矩形枠状に形成されている正面枠部12に取り付けられる。
次に、第1実施形態による樹脂ケース10の要部について説明する。
樹脂ケース10は、図1に示すように樹脂を注入して成形が終了した段階で正面枠部12の内周側に除去部20を備えている。この除去部20は、樹脂ケース10の成形の後、除去される。すなわち、図1および図3に示すように除去部20を含めて成形された樹脂ケース10は、後処理において除去部20が除去され、図2に示すような製品へ加工される。除去部20は、矩形枠状の正面枠部12と同様に矩形枠状に形成されている。
矩形枠状の除去部20は、図3に示すように四つの除去辺部21、22、23、24を有している。これらの除去辺部21、22、23、24は、矩形枠状の正面枠部12の四辺のそれぞれに対応して設けられている。除去部20は、樹脂ケース10の成形時に、正面枠部12および筒部13と一体に樹脂で成形されている。すなわち、除去部20を構成する四つの除去辺部21、22、23、24は、矩形枠状に互いに接続している。樹脂ケース10は、除去辺部21、22、23、24において図示しない成形型のファンゲートと接続している。除去辺部21、22、23、24は、図1および図3に示すようにファンゲートを通してランナー31およびスプルー32に接続している。スプルー32は、溶融した樹脂を注入する図示しないノズルに接続している。これにより、溶融した樹脂は、図示しないノズルから射出され、スプルー32およびランナー31を経由して成形型のファンゲートへ流れる。そして、樹脂は、ファンゲートから除去辺部21、22、23、24を経由して枠本体部11を構成する正面枠部12および筒部13へ充填される。このように、第1実施形態では、ファンゲートは、正面枠部12の四辺に対応する各除去辺部21、22、23、24に接続している。
以上のように、ファンゲートが正面枠部12の四辺に対応する各除去辺部21、22、23、24に接続することにより、樹脂はファンゲートから正面枠部12の四辺に対応する各除去辺部21、22、23、24に相当する位置へ注入される。ファンゲートから注入された樹脂は、除去辺部21、22、23、24を流れながら、除去辺部21、22、23、24のそれぞれの端部で衝突する。例えば除去辺部21に注入された樹脂は、一方の端部で除去辺部22から注入された樹脂と衝突し、他方の端部で除去辺部24から注入された樹脂と衝突する。すなわち、注入された樹脂は、図3に示すようにそれぞれ除去部20の四隅に位置する隅部41、42、43、44で互いに衝突する。これにより、樹脂が衝突する部分には、ウェルドが形成される。上記の構成の第1実施形態の場合、ウェルドは、最終的な製品として除去される除去部20に形成される。
図4に示す例の場合、除去辺部22側から注入された樹脂と、除去辺部23側から注入された樹脂とは、隅部42で衝突する。このとき、除去辺部22および除去辺部23はいずれもファンゲートに接続している。そのため、除去辺部22から注入された樹脂と、除去辺部23から注入された樹脂とは、図4の矢印で示すように隅部42においてほぼ平行に近い角度で衝突する。その結果、樹脂の衝突によって形成されるウェルド50は、図4に示すように短くなる。そして、このウェルド50は、除去部20に含まれる。除去部20は、最終的な製品となるとき除去される。そのため、樹脂の注入時に形成されたウェルド50は、除去される除去部20にとどまり、樹脂ケース10の正面枠部12には形成されない。したがって、樹脂ケース10の正面枠部12における強度の低下は低減される。すなわち、本実施形態の場合、除去部20を構成する四つの除去辺部21、22、23、24は、正面枠部12の四つの隅部41、42、43、44において互いに接続している。そのため、形成されたウェルド50は、除去される除去部20にとどまり、正面枠部12まで到達しない。
これに対し、図5および図6に示すように従来の樹脂ケース10は、不要な部分への樹脂の注入を極力回避している。図5および図6に示す樹脂ケース10は、上述の第1実施形態との対比を容易にするために共通する構成部分には第1実施形態と同一の符号を付している。従来の樹脂ケース10では、不要な樹脂の注入を回避するために正面枠部12の四隅の隅部41、42、43、44に相当する部分には樹脂が注入されない。そのため、図5に示すように辺部62側から注入された樹脂と、辺部63側から注入された樹脂とは、隅部42において互いに逆方向から衝突する状態となる。その結果、図5の矢印で示すように隅部42には比較的長いウェルド70が形成され、このウェルド70の先端は正面枠部12に到達する。これにより、樹脂ケース10の正面枠部12は、隅部41、42、43、44に形成されるウェルド70によって強度の低下を招く。
また、第1実施形態では、枠本体部11の正面枠部12と除去部20とは、ほぼ平行な面として設けられている。すなわち、除去部20は、正面枠部12の内周側に正面枠部12からほぼ平行に突出して設けられている。そのため、図7に示すように除去辺部21、22、23、24に注入される樹脂は、同一の平面を異なる方向から進入する。すなわち、除去辺部22に注入される樹脂81と除去辺部23に注入される樹脂82とは、同一の平面となる除去部20に沿って互いに異なる方向から進入する。これにより、第1実施形態の場合、図8に示すように除去辺部22と除去辺部23との接続部分の隅部42で注入される樹脂81と樹脂82とが衝突する。
このように除去部20を形成する樹脂、つまり除去部20へ注入される樹脂81および樹脂82は、成形型を流れる抵抗や自身の粘度などによって先端が中央部分ほど突出した丸まった形状で流れる。そのため、図8に示すように、樹脂81と樹脂82とは、除去部20の隅部42において、より内周側すなわち正面枠部12から遠い位置である衝突部Xで衝突する。ウェルドは、樹脂が衝突する部分に形成される。そのため、樹脂81と樹脂82との衝突によって形成されるウェルドは、除去部20において、製品として必要となる枠本体部11の正面枠部12から遠い位置に形成されやすくなる。その結果、樹脂81と樹脂82との衝突によって形成されたウェルドは、枠本体部11の正面枠部12に影響を及ぼしにくくなる。
以上説明したように、第1実施形態では、樹脂ケース10の成形時において、表示部15を囲む矩形枠状の正面枠部12の内側には除去部20が設けられている。すなわち、枠本体部11は、枠本体部11が成形された後に正面枠部12から分離されて除去される除去部20が設けられている。この除去部20は、矩形枠状の正面枠部12の四辺の内周側の各辺に対応して四つの除去辺部21、22、23、24を有している。そして、この除去辺部21、22、23、24は、枠本体部11への樹脂が供給されるファンゲートに接続している。さらに、除去辺部21、22、23、24は、それぞれの端部がウェルド50を含んでいる。すなわち、ファンゲートを通して除去辺部21、22、23、24へ注入された樹脂は、除去辺部21、22、23、24を経由して枠本体部11となる各部へ進入する。いずれかのファンゲートから注入された樹脂は、矩形枠状の除去部20の隅部41、42、43、44で他のファンゲートから注入された樹脂と衝突する。そのため、除去辺部21、22、23、24の端部、すなわち矩形枠状の除去部20の隅部41、42、43、44では、ウェルド50が形成される。しかし、除去辺部21、22、23、24を含む除去部20は、枠本体部11が成形された後、分離されて除去される。すなわち、強度が劣るウェルド50は、成形後に除去される除去部20に形成され、枠本体部11まで及ばない。その結果、枠本体部11は、強度が劣るウェルド50を含むことなく形成される。したがって、枠本体部11におけるウェルド50による強度の低下を低減することができる。
そして、第1実施形態では、樹脂は、四つの除去辺部21、22、23、24に対応するファンゲートから注入される。そのため、より多くのゲートを用いる場合と比較して、ユーザによって視認され易い正面の形状精度が高く、美感が向上する。また、複数のファンゲートから樹脂が注入されるので、樹脂の注入に要する時間すなわち加工工数も低減される。したがって、ウェルド50による強度の低下の抑制と、美感の向上および加工工数の低減とを両立して達成することができる。
第1実施形態では、ファンゲートから注入された樹脂は、除去辺部21、22、23、24の端部の隅部41、42、43、44において互いにほぼ平行に流れる。そのため、各ファンゲートから注入された樹脂同士が衝突する部分に形成されるウェルド50は、その全長が短縮される。これにより、形成されるウェルド50は、最終的に除去される除去部20にとどまる。したがって、枠本体部11へのウェルド50の形成を回避でき、枠本体部11の強度の低下を抑えることができる。
第1実施形態では、除去辺部21、22、23、24へ注入される樹脂は、同一の平面上を異なる方向から流れて互いに衝突する。樹脂は、注入される際に先端が丸まった形状で流れる。そのため、同一の平面上にある除去部20において異なる方向から注入された樹脂は、除去部20の内周側が先行して衝突し、ウェルド50を形成する。除去部20の内周側で注入された樹脂同士が衝突することにより、ウェルド50は枠本体部11の正面枠部12から遠い位置に形成されやすくなる。したがって、枠本体部11へのウェルド50の形成を低減することができるとともに、ウェルド50を形成する除去辺部21、22、23、24を小型化することができる。
(第1実施形態の変形例)
第1実施形態の変形例について説明する。
第1実施形態では、除去部20へ注入される樹脂が枠本体部11の正面枠部12と平行な同一の平面上を2つの方向から進入する例について説明した。しかし、除去部20へ注入される樹脂は、異なる平面上に設けられた除去部20において、異なる2つの方向から進入する構成としてもよい。
具体的には、図9に示すように除去部20は、枠本体部11の正面枠部12に対してほぼ垂直に立ち上がっている。図9は、除去部20の除去辺部22と除去辺部23との接続部分である隅部42を、枠本体部11の外周側から見た斜視図である。このように除去部20が正面枠部12から立ち上がることにより、樹脂は、異なる平面上に位置する除去部20に沿って異なる方向から進入する。すなわち、除去辺部22に注入される樹脂81と除去辺部23に注入される樹脂82とは、異なる平面上に位置する除去辺部22および除去辺部23に沿って互いに異なる方向から進入する。これにより、第1実施形態の変形例の場合、注入される樹脂81と樹脂82とは、図10に示すように除去辺部22と除去辺部23との接続部分である隅部42において衝突する。
除去部20を形成する樹脂、つまり除去部20へ注入される樹脂81および樹脂82は、上述のように先端が丸まった形状で流れる。そのため、図10に示すように樹脂81と樹脂82とは、除去部20の隅部42において、除去部20の幅方向において中央付近の衝突部Xで衝突する。ウェルドは、樹脂が衝突する部分に形成される。そのため、樹脂81と樹脂82との衝突によって形成されるウェルドは、除去部20において、製品として必要となる枠本体部11の正面枠部12から比較的遠い位置に形成されやすくなる。その結果、樹脂81と樹脂82との衝突によって形成されたウェルドは、枠本体部11の正面枠部12に影響を及ぼしにくくなる。したがって、枠本体部11の正面枠部12へのウェルドの形成を低減することができる。
また、変形例の場合、除去部20を形成する樹脂81および樹脂82は、幅方向の中央付近にウェルドを形成する。そのため、除去部20の隅部42では、衝突部Xを挟んだ両端のみで除去辺部22と除去辺部23とが接続される。これにより、除去部20と枠本体部11の正面枠部12とは接続部分が小さくなり、除去部20と正面枠部12との間の接続強度は小さくなる。その結果、除去部20は、枠本体部11を構成する正面枠部12からの分離が容易になる。したがって、除去部20の除去を容易にすることができ、加工工数を低減することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態によるPLC操作装置の樹脂ケースを説明する。
図11に示すように樹脂ケース100は、第1実施形態と同様に図示しないPLCを操作するための操作装置に用いられる。樹脂ケース100は、枠本体部101および開口部102を備えている。第2実施形態の場合、枠本体部101は、四角筒状に形成されている。樹脂ケース100は、例えばガラス繊維を混入したポリブチレンテレフタレート樹脂などで一体に成形されている。樹脂ケース100は、例えばそれぞれ単独でケースとして用いてもよく、2つを上下に組み合わせることにより1つの大きなケースとして用いてもよい。2つを組み合わせる場合、それぞれ同一の形状の樹脂ケース100を組み合わせてもよく、異なる形状の樹脂ケース100を組み合わせてもよい。PLC操作装置の図示しない基板などは、この枠本体部101が形成する樹脂ケース100の内側に収容される。
開口部102は、枠本体部101の少なくとも一部に設けられている。第2実施形態の場合、開口部102は枠本体部101の軸方向において一方の端部に設けられている。この開口部102は、枠本体部101によって囲まれており、内側が開放している。
次に、第2実施形態による樹脂ケース100の要部について説明する。
樹脂ケース100は、図12に示すように樹脂を注入して成形が終了した直後の段階で枠本体部101の一方の端部側において枠本体部101の内周側に除去部103を備えている。この除去部103は、樹脂ケース100の成形の後、除去される。すなわち、図12に示すように除去部103を含めて成形された樹脂ケース100は、後処理において除去部20が除去され、図11に示すような製品へ加工される。除去部103は、四角筒状の枠本体部101から内周側へ突出する矩形枠状に形成されている。なお、図12に示す例の場合、枠本体部101の軸方向において除去部103とは反対側の端部には、削除部104が設けられている。削除部104は、除去部103と同様に樹脂ケース100の成形の際に枠本体部101などとともに形成された後、除去される。
矩形枠状の除去部103は、四つの除去辺部111、112、113、114を有している。これらの除去辺部111、112、113、114は、四角筒状の枠本体部101の四辺のそれぞれに対応して設けられている。除去部103は、樹脂ケース100の成形時に、枠本体部101と一体に樹脂で成形されている。すなわち、除去部103を構成する四つの除去辺部111、112、113、114は、矩形枠状に互いに接続している。樹脂ケース100は、除去辺部111、112、113、114において図示しない成形型のファンゲートと接続している。除去辺部111、112、113、114は、ファンゲートを通して図示しないランナーおよびスプルーに接続している。これにより、溶融した樹脂は、成形型のファンゲートから除去辺部111、112、113、114を経由して枠本体部101へ充填される。このように、第2実施形態では、ファンゲートは、枠本体部101の四辺に対応する各除去辺部111、112、113、114に接続している。
以上のように、ファンゲートが枠本体部101の四辺に対応する除去辺部111、112、113、114に接続することにより、樹脂はファンゲートから枠本体部101の四辺に対応する各除去辺部111、112、113、114に相当する位置へ注入される。ファンゲートから注入された樹脂は、除去辺部111、112、113、114を流れながら、除去辺部111、112、113、114のそれぞれの端部で衝突する。例えば除去辺部112に注入された樹脂は、一方の端部で除去辺部111から注入された樹脂と衝突し、他方の端部で除去辺部113から注入された樹脂と衝突する。すなわち、注入された樹脂は、それぞれ除去部103の四隅に位置する隅部121、122、123、124で互いに衝突する。つまり、図7および図8に示すように、樹脂81および樹脂82は、同一の平面上に設けられた除去部103の各除去辺部111、112、113、114に沿って異なる方向から流れ、隅部121、122、123、124において衝突する。これにより、樹脂が衝突する部分には、ウェルドが形成される。第2実施形態の場合も、ウェルドは、最終的な製品として除去される除去部103に形成される。詳細は、第1実施形態と共通するので説明を省略する。
第2実施形態では、樹脂ケース100の成形時において、開口部102を囲む枠本体部101の内側には除去部103が設けられている。すなわち、枠本体部101は、枠本体部101が成形された後に分離されて除去される除去部103が設けられている。この除去部103は、四角筒状の枠本体部101の四辺の内周側の各辺に対応して四つの除去辺部111、112、113、114を有している。そして、この除去辺部111、112、113、114は、枠本体部101への樹脂が供給されるファンゲートに接続している。さらに、除去辺部111、112、113、114は、それぞれの端部がウェルドを含んでいる。すなわち、ファンゲートを通して除去辺部111、112、113、114へ注入された樹脂は、除去辺部111、112、113、114を経由して枠本体部101となる各部へ進入する。いずれかのファンゲートから注入された樹脂は、矩形枠状の除去部103の隅部121、122、123、124で他のファンゲートから注入された樹脂と衝突する。そのため、除去辺部111、112、113、114の端部、すなわち矩形枠状の除去部103の隅部121、122、123、124では、ウェルドが形成される。しかし、除去辺部111、112、113、114を含む除去部103は、枠本体部101が成形された後、分離されて除去される。すなわち、強度が劣るウェルドは、成形後に除去される除去部103に形成され、枠本体部101まで及ばない。その結果、枠本体部101は、強度が劣るウェルドを含むことなく成形される。したがって、枠本体部101におけるウェルドによる強度の低下を低減することができる。また、第1実施形態と同様に、第2実施形態でも四つの除去辺部111、112、113、114がファンゲートに接続している。そのため、多くのゲートを用いる場合と比較して形状精度が高く、美感が向上し、加工工数が低減される。したがって、第2実施形態でも、ウェルドによる強度の低下の抑制と、美感の向上および加工工数の低減とを両立して達成することができる。
(第2実施形態の変形例)
第2実施形態の場合も、第1実施形態の変形例と同様に樹脂の注入方向を変更することができる。図13に示すように第2実施形態の変形例の樹脂ケース100は、枠本体部101からその延長面上に立ち上がる除去部103を備えている。そのため、除去部103に注入される樹脂は、図9および図10に示すように異なる平面を異なる方向から進入する。そして、この変形例の場合も、樹脂81と樹脂82とは、除去部103の幅方向において中央付近で衝突し、ウェルドを形成する。そのため、樹脂81と樹脂82との衝突によって形成されたウェルドは、枠本体部101に影響を及ぼしにくくなる。したがって、枠本体部101のウェルドの形成、およびウェルドの形成にともなう強度の低下を低減することができる。また、除去部103の除去も容易になり、加工工数を低減することができる。
以上説明した本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
図面中、10、100は樹脂ケース、11、101は枠本体部、15は表示部、20、103は除去部、21、22、23、24、111、112、113、114は除去辺部、50はウェルドを示す。

Claims (3)

  1. 正面に表示部を備えるPLC操作装置の樹脂ケースであって、
    前記表示部が設けられる矩形枠状の枠本体部と、
    前記枠本体部の内周側に設けられ、前記枠本体部が形成された後に除去される矩形枠状の除去部と、を備え、
    前記除去部は、矩形枠状の前記枠本体部の四辺において各辺に対応してそれぞれ設けられている四つの除去辺部を有するとともに、前記除去辺部が前記枠本体部へ樹脂を供給するためのファンゲートにそれぞれ接続し、前記除去辺部のそれぞれの端部に前記ファンゲートから注入された樹脂が互いに衝突するウェルドを含み、
    少なくとも前記除去部を形成する樹脂、同一または異なる平面上を異なる方向から流とともに、前記除去部を形成する樹脂が前記除去部の四隅に位置する隅部においてほぼ垂直に衝突することで、前記ウェルドは、前記除去辺部内において前記枠本体部に到達することなく前記除去辺部の内周側から外方向にかけて形成されているPLC操作装置の樹脂ケース。
  2. PLC操作装置の樹脂ケースであって、
    少なくとも一部が開口した開口部を有する枠本体部と、
    前記開口部から突出して設けられ、前記枠本体部が形成された後に除去される除去部と、を備え、
    前記除去部は、前記開口部を形成する前記枠本体部の各辺に対応して設けられている除去辺部を有するとともに、前記除去辺部が前記枠本体部へ樹脂を供給するためのファンゲートにそれぞれ接続し、前記除去辺部のそれぞれの端部に前記ファンゲートから注入された樹脂が互いに衝突するウェルドを含み、
    少なくとも前記除去部を形成する樹脂、同一または異なる平面上を異なる方向から流とともに、前記除去部を形成する樹脂が前記除去部の四隅に位置する隅部においてほぼ垂直に衝突することで、前記ウェルドは、前記除去辺部内において前記枠本体部に到達することなく前記除去辺部の内周側から外方向へかけて形成されているPLC操作装置の樹脂ケース。
  3. 前記除去部側の端部では、前記ファンゲートから供給された樹脂が平行に流れる請求項1または2記載のPLC操作装置の樹脂ケース。
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