[実施の形態1]
図1は、情報処理システム10の構成を示す説明図である。情報処理システム10は、ネットワーク31を介して接続された情報閲覧機器35、クライアント20およびサーバ40を備える。なお、ネットワーク31には複数のクライアント20および情報閲覧機器35が接続されていても良い。
情報閲覧機器35は、疲労回復度の計測対象であるユーザ自身、ユーザの家族、看護師、介護職員、カウンセラー等が、ユーザの疲労回復度を閲覧する情報機器である。情報閲覧機器35は、表示部、入力部および通信部を備える。情報閲覧機器35の表示部は、たとえば液晶ディスプレイである。情報閲覧機器35の入力部は、たとえばタッチパネル、キーボード、マウス、ペンタブレット等である。
情報閲覧機器35は、たとえばスマートフォン、多機能型携帯電話、タブレット、ノートパソコン等の汎用の携帯型情報機器である。情報閲覧機器35に、本情報処理システム10専用の携帯型または壁掛け型の情報機器を使用しても良い。
クライアント20は、ユーザの寝室に設置されたセンサを制御する制御機器である。クライアント20は、クライアントCPU(Central Processing Unit)21、主記憶装置22、補助記憶装置23、センサI/F(InterFace)24、通信部26およびバスを備える。
クライアント20に、住宅内外に取り付けられたセンサおよび太陽電池等に接続されたHEMS(Home Energy Management System)の制御装置を使用しても良い。クライアント20に、汎用のパソコン、タブレット、スマートフォン等の情報機器を使用しても良い。
クライアントCPU21は、クライアント20を制御する演算制御装置である。クライアントCPU21には、一または複数のCPUまたはマルチコアCPU等が使用される。クライアントCPU21は、バスを介してクライアント20を構成するハードウェア各部と接続されている。
主記憶装置22は、SRAM(Static RAM)、DRAM(Dynamic RAM)、フラッシュメモリまたは半導体メモリディスク等の記憶装置である。主記憶装置22には、クライアントCPU21が行う処理の途中で必要な情報およびクライアントCPU21で実行中のプログラムが一時的に保存される。
補助記憶装置23は、SRAM、DRAM、フラッシュメモリ、半導体メモリディスクまたはハードディスク等の記憶装置である。補助記憶装置23には、クライアントCPU21に実行させるプログラムおよびプログラムの実行に必要な各種情報が保存されている。
センサI/F24は、クライアント20に接続された各種のセンサの信号を受け付けるインターフェイスである。通信部26は、ネットワーク31との通信を行う。通信部26は、情報閲覧機器35およびサーバ40との情報交換に利用される。
クライアント20には、センサI/F24を介して睡眠センサ25が接続されている。睡眠センサ25は、たとえばシート状のセンサであり、ベッドマットレスとシーツとの間に設置する。睡眠センサ25は、ベッドに横たわった人物の脈拍、呼吸、体動、体温等を検出する。なお、睡眠センサ25とクライアント20とは、一体になっていても良い。
睡眠センサ25に、ベッドの枕もとまたは部屋の壁に設置して、マイクロ波または赤外線によりベッドに横たわった人物の脈拍、呼吸、体動、体温等を検出するセンサを使用しても良い。
睡眠センサ25は、検出した情報を解析して睡眠の深さ、無呼吸状態の発生等の睡眠状態をセンサI/F24に出力する。なお、睡眠センサ25は情報の解析を行わず、クライアントCPU21または後述するサーバCPU41が情報の解析を行っても良い。
センサI/F24には、トイレの使用を検知するトイレセンサ27(図19参照)、ドアの開閉を検知するドアセンサ、ベッド周辺の床を歩行する人を検知する床センサ、室温センサ、湿度センサ等が接続されていても良い。
サーバ40は、サーバCPU41、主記憶装置42、補助記憶装置43、通信部46およびバスを備える。サーバ40は、データセンタに設置された大型計算機または汎用のパソコン、タブレット等の情報処理装置である。サーバ40は、本実施の形態の情報処理装置の一例である。
サーバCPU41は、本発明に係るプログラムを実行する演算制御装置である。サーバCPU41には、一または複数のCPUまたはマルチコアCPU等が使用される。サーバCPU41は、バスを介してサーバ40を構成するハードウェア各部と接続されている。
主記憶装置42は、SRAM(Static RAM)、DRAM(Dynamic RAM)、フラッシュメモリまたは半導体メモリディスク等の記憶装置である。主記憶装置42には、サーバCPU41が行う処理の途中で必要な情報およびサーバCPU41で実行中のプログラムが一時的に保存される。
補助記憶装置43は、SRAM、DRAM、フラッシュメモリ、半導体メモリディスクまたはハードディスク等の記憶装置である。補助記憶装置43には、サーバCPU41に実行させるプログラム、センサ記録DB(DataBase)51、睡眠記録DB52、基礎点DB53、中途覚醒点DB54、覚醒時刻変動点DB55、および疲労回復度DB56が保存されている。
センサ記録DB51、睡眠記録DB52、基礎点DB53、中途覚醒点DB54、覚醒時刻変動点DB55、および疲労回復度DB56は、ネットワークを介して接続された他の記憶装置に記憶されていても良い。
通信部46は、ネットワーク31との通信を行う。通信部46は、クライアント20および情報閲覧機器35との情報交換および補助記憶装置43に保存された各種DBの更新に利用される。
図2は、センサ記録DB51のレコードレイアウトを示す説明図である。センサ記録DB51は、氏名および日時と、睡眠センサ25から取得した睡眠センサデータとを関連づけて記録するDBである。睡眠センサ25から取得した睡眠センサデータは、たとえば睡眠深度および無呼吸回数である。センサ記録DB51に記録されたデータは、本実施の形態の睡眠データの一例である。図2を使用して、センサ記録DB51について説明する。
センサ記録DB51は、氏名フィールド、日付フィールドおよび睡眠センサデータフィールドを有する。氏名フィールドには、ユーザの氏名が記録されている。日付フィールドには、データを取得した日時が記録されている。
睡眠センサデータフィールドは、睡眠深度フィールドおよび無呼吸回数フィールドを有する。睡眠深度フィールドには、日時フィールドに記録された時間における睡眠深度が記録されている。無呼吸回数フィールドには、日時フィールドに記録された時間中に発生した無呼吸現象の回数が記録されている。センサ記録DB51は、一人のユーザの一回取得したデータについて、一つのレコードを有する。
睡眠深度について説明する。本実施の形態においては、睡眠深度は、離床、浅い眠り、深い眠りの3段階で示す。離床は、ベッドに横たわっていない状態である。離床には、ベッドから離れている状態と、ベッドに腰掛けている状態の両方を含む。浅い眠りは、ベッドに安静に横たわっているが覚醒している状態およびレム(REM:Rapid Eye Movement)睡眠状態の両方を含む。深い眠りは、レム睡眠状態よりも深く眠っている状態である。
無呼吸現象について説明する。無呼吸現象は、睡眠時間中に口および鼻の気流が10秒間以上停止する現象である。無呼吸現象が発生している場合には、睡眠による疲労回復効果が低いことが知られている。なお、本実施の形態において、口および鼻の気流がたとえば8秒間等の任意の期間停止する現象を無呼吸現象と定義して検出しても良い。
本実施の形態においては、データ記録間隔は10分間である。データ記録間隔は例示であり、10分間に限定しない。日時フィールドには、データを記録する間隔の代表時刻が記録されている。たとえば、図2の一番上の行は、2015年10月10日の22時から22時10分までのデータが記録されたレコードであることを意味する。睡眠深度フィールドには、この時間帯の平均睡眠深度が記録されている。無呼吸回数フィールドには、この時間帯に発生した無呼吸現象の回数が記録されている。
なお、睡眠センサデータフィールドは、たとえば体温、心拍数および呼吸数等、睡眠センサ25が出力可能な各種データを記録するフィールドを有することが望ましい。
図3は、睡眠記録DB52のレコードレイアウトを示す説明図である。睡眠記録DB52は、氏名、日付および睡眠状態を関連づけて記録するDBである。図3を使用して、睡眠記録DB52について説明する。
睡眠記録DB52は、氏名フィールド、日付フィールド、睡眠時間フィールド、深睡眠比率フィールド、離床時刻フィールド、中途覚醒回数フィールドおよび無呼吸回数フィールドを有する。氏名フィールドには、ユーザの氏名が記録されている。日付フィールドには、日付が記録されている。なお、本実施の形態においては、正午から翌日の正午までを一日とする。したがって、図3の一番上に記載したレコードの日付フィールドは、2015年10月1日の正午から翌2日の正午までを意味する。
睡眠時間フィールドには、浅い眠りの時間と深い眠りの時間とを合計した睡眠時間が記録されている。深睡眠比率フィールドには、睡眠時間中の深い眠りの時間の比率がパーセントで記録されている。離床時刻フィールドには、朝の起床時刻が記録されている。中途覚醒回数フィールドには、睡眠の途中でたとえばトイレなどのために離床した回数が記録されている。無呼吸回数フィールドには、一日に発生した無呼吸現象の合計回数が記録されている。
サーバCPU41は、センサ記録DB51に記録された一日分のデータを使用して、睡眠記録DB52の一つのレコードを作成する。具体的には、サーバCPU41はセンサ記録DB51の氏名フィールドおよび日時フィールドをキーとして一人のユーザの一日分のセンサ記録レコードを抽出する。サーバCPU41は、抽出したセンサ記録レコードから、睡眠深度フィールドに「浅い眠り」と記録されたレコードおよび「深い眠り」と記録されたレコードをそれぞれ抽出する。サーバCPU41は、抽出したレコードの合計数とデータ記録間隔である10分間との積である睡眠時間を算出して、睡眠時間フィールドに記録する。
以上に説明したようにして、サーバCPU41は本実施の形態の第1算出部の機能を実現する。なお、睡眠時間はクライアントCPU21が算出して、ネットワーク31を介してサーバ40に送信しても良い。このようにする場合には、クライアントCPU21が本実施の形態の第1算出部の機能を実現する。
サーバCPU41は、深い眠りのレコードの数を、浅い眠りのレコードの数と深い眠りのレコードの数との合計で除してパーセント表示にした深睡眠時間比率を算出して、深睡眠比率フィールドに記録する。
以上に説明したようにして、サーバCPU41は本実施の形態の第2算出部の機能を実現する。なお、深睡眠時間比率は、クライアントCPU21が算出して、ネットワーク31を介してサーバ40に送信しても良い。このようにする場合には、クライアントCPU21が本実施の形態の第2算出部の機能を実現する。
サーバCPU41は、後述する中途覚醒による離床を除いて、朝最初に睡眠深度フィールドに離床と記録された日時を離床時刻フィールドに記録する。
サーバCPU41は、睡眠深度フィールドに連続して離床と記録されている回数がたとえば3回以下である場合を中途覚醒と判定する。サーバCPU41は、中途覚醒の回数を中途覚醒回数フィールドに記録する。なお、サーバCPU41は、たとえばドアセンサ、床センサ等の睡眠センサ25以外のセンサが検出したユーザの動きに基づいて離床の有無を判定して睡眠深度フィールドに記録しても良い。
サーバCPU41は、センサ記録DB51に記録された一日分のデータの、無呼吸回数フィールドに記録された数値の合計を算出して、睡眠記録DB52の無呼吸回数フィールドに記録する。
なお、クライアントCPU21が睡眠記録DB52のレコードに記録する情報を作成して、ネットワーク31を介して睡眠記録DB52に記録しても良い。睡眠センサ25が睡眠記録DB52のレコードに記録する情報を作成して、ネットワーク31を介して睡眠記録DB52に記録しても良い。このようにする場合には、センサ記録DB51に記録した時間間隔よりも細かい時間間隔で睡眠時間等を算出することができる。
図4は、基礎点DB53のレコードレイアウトを示す説明図である。基礎点DB53は、深睡眠時間比率、睡眠時間および基礎点を関連づけるDBである。基礎点は、深睡眠時間比率と睡眠時間とから定まる基礎的な疲労回復度を示す点数である。
基礎点DB53は、深睡眠時間比率フィールドと睡眠時間フィールドとを有する。睡眠時間フィールドは、0時間フィールドから12時間以上フィールドまでの、1時間刻みの各サブフィールドを有する。
深睡眠時間比率フィールドには、0パーセントから90パーセントまで10パーセント刻みの数値が記録されている。各睡眠時間フィールドには、睡眠時間に関連づけられた基礎点が記録されている。基礎点は、睡眠時間中に無呼吸現象、中途覚醒等のイベントが発生しなかった場合の疲労回復度を点数化したものである。
具体例を挙げて説明する。深睡眠時間比率が10パーセントであるレコードの、睡眠時間が2時間のフィールドには、「10」が記録されている。これは、睡眠時間が2時間以上3時間未満で、深睡眠時間比率が10パーセント以上20パーセント未満である場合の疲労回復度の基礎点が10点であることを意味している。
基礎点DB53は、たとえば年齢、性別等により異なるDBを作成および使用しても良い。基礎点DB53は、個人別に異なるDBを作成および使用しても良い。
図5は、中途覚醒点DB54のレコードレイアウトを示す説明図である。中途覚醒点DB54は、中途覚醒回数と点数とを関連づけるDBである。中途覚醒がある場合には、睡眠による疲労回復度は低下する。中途覚醒点は、中途覚醒が生じている場合に、疲労回復度を減点する点数である。
中途覚醒点DB54は、中途覚醒回数フィールドと中途覚醒点フィールドを有する。中途覚醒回数フィールドには、一晩の睡眠中に発生する中途覚醒の回数が記録されている。中途覚醒点フィールドには、中途覚醒回数フィールドに記録された回数の中途覚醒が発生した場合に疲労回復度から減点する中途覚醒点の点数が記録されている。
具体例を挙げて説明する。中途覚醒回数フィールドが2回のレコードの中途覚醒点フィールドには「10」が記録されている。これは、中途覚醒が2回発生した場合には、疲労回復度から減点する中途覚醒点が10点であることを意味している。
中途覚醒点DB54は、たとえば年齢、性別等により異なるDBを作成および使用しても良い。中途覚醒点DB54は、個人別に異なるDBを作成および使用しても良い。
図6は、覚醒時刻変動点DB55のレコードレイアウトを示す説明図である。覚醒時刻変動点DB55は、朝の覚醒時刻の変動と点数とを関連づけるDBである。覚醒時刻が不規則である場合には、睡眠による疲労回復度は低下する。覚醒時刻変動点は、覚醒時刻の変動が大きい、すなわち覚醒時刻の標準偏差が大きい場合に、疲労回復度を減点する点数である。
覚醒時刻変動点DB55は、標準偏差フィールドと覚醒時刻変動点フィールドを有する。標準偏差フィールドには、たとえば一週間の覚醒時刻の標準偏差が記録されている。標準偏差フィールドの単位は分である。以上に説明した標準偏差フィールドに記録するデータを算出することにより、サーバCPU41は本実施の形態の変動量算出部の機能を実現する。
覚醒時刻変動点フィールドには、標準偏差フィールドに記録された標準偏差で覚醒時刻が変動した場合に疲労回復度から減点する覚醒時刻変動点が記録されている。
具体例を挙げて説明する。標準偏差フィールドが120分のレコードの覚醒時刻変動点フィールドには「40」が記録されている。これは、過去覚醒時刻のばらつきの標準偏差が120分である場合には、疲労回復度から減点する覚醒時刻変動点が40点であることを意味している。以上に説明したようにして、サーバCPU41は本実施の形態の第2特定部の機能を実現する。
覚醒時刻変動点DB55は、たとえば年齢、性別等により異なるDBを作成および使用しても良い。覚醒時刻変動点DB55は、個人別に異なるDBを作成および使用しても良い。
標準偏差は、覚醒時刻の変動量を示す代表値の一例である。標準偏差の代わりに、たとえば所定の日数における最も早く覚醒した時刻と、最も遅く覚醒した時刻との時間差を使用しても良い。
図7は、疲労回復度DB56のレコードレイアウトを示す説明図である。疲労回復度DB56は、氏名および日付と、疲労回復度とを関連づけるDBである。
疲労回復度DB56は、氏名フィールド、日付フィールドおよび疲労回復度フィールドを有する。氏名フィールドには、ユーザの氏名が記録されている。日付フィールドには、睡眠センサデータを取得した日付が記録されている。疲労回復度フィールドには、センサ記録DB51に記録されたデータに基づいて算出した疲労回復度が記録されている。疲労回復度DB56は、一人のユーザの一日について、一つのレコードを有する。
疲労回復度の算出方法について説明する。前述のとおり、サーバCPU41はセンサ記録DB51に記録した睡眠データに基づいて、センサ記録DB51および睡眠記録DB52にレコードを作成し、記録する。以下の説明では、センサ記録DB51および睡眠記録DB52に記録されたデータに基づいて、2015年10月7日の疲労回復度を算出する場合を例として説明を行う。
サーバCPU41は、2015年10月7日の日付をキーとして睡眠記録DB52を検索し、図3の最下行に示す睡眠記録レコードを抽出する。サーバCPU41は、抽出した睡眠記録レコードの睡眠時間フィールドおよび深睡眠比率フィールドに記録されたデータをキーとして、基礎点DB53を検索する。睡眠時間は6時間45分、深睡眠比率は72%であるので、サーバCPU41は深睡眠比率が70パーセント以上80パーセント未満、睡眠時間が6時間以上7時間未満である場合の基礎点である80点を取得する。以上に説明したようにして、サーバCPU41は本実施の形態の第2取得部の機能を実現する。
サーバCPU41は、抽出した睡眠記録レコードの中途覚醒回数フィールドに記録されたデータをキーとして、中途覚醒点DB54を検索する。中途覚醒回数は1回であるので、サーバCPU41は中途覚醒点5点を取得する。中途覚醒は、本実施の形態の睡眠に関する事象の一例である。
サーバCPU41は、抽出した睡眠記録レコードの無呼吸回数フィールドに記録されたデータを用いて無呼吸点を算出する。無呼吸回数は2回であるので、たとえば定数Aを積算して無呼吸点を算出する。本実施の形態においては、Aは0.5である。なお、無呼吸回数と無呼吸点との関係式は正比例に限定しない。無呼吸回数と無呼吸点との関係式は、二次以上の関数であっても良い。無呼吸は、本実施の形態の睡眠に関する事象の一例である。
サーバCPU41は、睡眠記録DB52を検索して2015年10月7日からたとえば過去一週間分の睡眠記録レコードを抽出する。サーバCPU41は、抽出した睡眠記録レコードの離床時刻フィールドに記録されたデータを用いて、離床時刻の標準偏差を算出する。標準偏差の算出方法は公知であるので、説明は省略する。
サーバCPU41は、標準偏差45分間を算出する。サーバCPU41は、算出した標準偏差をキーとして覚醒時刻変動点DB55を検索する。サーバCPU41は、標準偏差が40分以上60分未満である場合の覚醒時刻変動点である5点を抽出する。
サーバCPU41は、過去の疲労回復度のデータから履歴影響点を算出する。疲労回復度が低い状態が続いている場合には、疲労が蓄積しているので疲労回復度は低下する。履歴影響点は、疲労回復度の履歴の影響を、疲労回復度に反映させる点数である。
履歴影響点の算出方法について説明する。サーバCPU41は、疲労回復度DB56を検索して、2015年10月7日からたとえば過去10日分の疲労回復度レコードを抽出する。サーバCPU41は、抽出したレコードの疲労回復度フィールドに記録されたデータを用いて、疲労回復度の平均値である履歴影響点を算出する。平均値の算出方法は公知であるので、説明は省略する。以下では、履歴影響点は67点である場合を例に説明を続ける。
回復点は、式(1)により算出することができる。
回復点=基礎点−イベント点−覚醒時刻変動点 …… (1)
イベント点=中途覚醒点+無呼吸点 …… (2)
サーバCPU41は、式(1)に上述の各点数を代入して、以下のように回復点を算出する。
イベント点=5+0.5×2=6点
回復点=80−6−5=69点
疲労回復度は、式(3)により算出することができる。
疲労回復度=回復点×B+履歴影響点×C …… (3)
B+C=1
サーバCPU41は、式(3)に上述の各点数を代入して疲労回復度を算出する。たとえば、B=0.7、C=0.3である場合、サーバCPU41は、算出した疲労回復度68.4点と日付とを疲労回復度DB56に記録する。以上に説明したようにして、サーバCPU41は本実施の形態の疲労回復度記録部の機能を実現する。
疲労回復度の算出方法の概要をまとめる。サーバCPU41は、睡眠時間および深睡眠時間比率に基づいて基礎点を求める。サーバCPU41は、中途覚醒点、無呼吸点等の睡眠中に発生したイベントに基づいてイベント点を求める。これらの睡眠中のイベントが発生している場合には、睡眠による疲労回復度は低下する。
サーバCPU41は、過去数日間の覚醒時刻の変動の影響を示す覚醒時刻変動点を求める。サーバCPU41は、過去数日間の疲労回復度の傾向を示す履歴影響点を求める。以上に説明したようにして、サーバCPU41は本実施の形態の第3特定部の機能を実現する。
サーバCPU41は、基礎点からイベント点および覚醒時刻変動点を減算することにより、その日の回復点を算出する。サーバCPU41は、回復点および過去の疲労の蓄積を示す履歴影響点に基づいて、その日の疲労回復度を算出する。
すなわち、サーバCPU41は、基礎点をイベント点、覚醒時刻変動点および履歴影響点により補正することにより、疲労回復度を算出する。以上に説明したようにして、サーバCPU41は本実施の形態の補正部の機能を実現する。
なお、以上に使用した、基礎点DB53、中途覚醒点DB54、覚醒時刻変動点DB55および定数A、B、Cの値は、すべて説明のための例示である。
たとえば、体力があり、過去の疲労回復度の影響が少ないユーザである場合には、B=1、C=0であっても良い。このようにすることにより、履歴影響点は疲労回復度に影響しない。
補助記憶装置43には、無呼吸回数と無呼吸点とを関連づけた無呼吸点DBを有しても良い。サーバCPU41は、中途覚醒点DB54の代わりに補助記憶装置43に記憶した関数を使用して算出しても良い。
覚醒時刻変動点の算出に用いた過去の記録の日数は例示である。履歴影響点の算出に用いた過去の記録の日数も例示である。これらの日数は、年齢、性別等により異なる値を使用しても良い。
覚醒時刻変動点は、ユーザの生活リズムの乱れの有無を示す点数の一例である。覚醒時刻変動点の代わりに、たとえば就寝時刻の変動量を示す点数を使用しても良い。
履歴影響点は、直近の日のデータの方が、古いデータよりも強く影響するようにしても良い。たとえば式(4)を使用して履歴影響点を求めることができる。
図8から図13は、情報閲覧機器35に表示される画面を示す説明図である。図8から図13を使用して、本実施の形態の情報処理システム10が表示する画面について説明する。なお、以下の説明ではサーバCPU41がネットワーク31を介して情報閲覧機器35の画面を制御する場合を例として説明する。情報閲覧機器35のCPUがネットワーク31を介して補助記憶装置43に記憶されたDBからデータを抽出して、図8から図13の画面を表示しても良い。
図8は、特定の日の疲労回復度を表示する疲労回復度画面である。疲労回復度画面には、疲労回復度欄61、氏名欄62、センサ状態欄63、快眠指数ボタン65、快適環境指数ボタン66、今月のデータボタン67、本日の睡眠ボタン68および睡眠傾向ボタン69が表示されている。
疲労回復度欄61には、疲労回復度DB56に記録された疲労回復度が円グラフで表示されている。円グラフの下には、睡眠記録DB52に記録された情報に基づいたアドバイスが表示されている。アドバイスは、ユーザ向け、ユーザの家族向け、医療職向け、介護職向け等により異なる文章が表示されても良い。
氏名欄62には、ユーザの氏名が表示される。センサ状態欄63には、センサI/F24に接続された各種センサの状態が表示される。たとえば図8のセンサ状態欄63の左端には、「見守り中」の表示によりクライアントCPU21がユーザの状態を見守り中であることが表示されている。「見守り中」の表示の右側には、室温および湿度が表示されている。さらに右側の2個のアイコンは、ユーザが離床中であるか、ベッドにいるかが表示されている。その隣のアイコンには、トイレセンサ27およびドアセンサが動作中であることが表示されている。
画面の右側には、快眠指数ボタン65、快適環境指数ボタン66、今月のデータボタン67、本日の睡眠ボタン68および睡眠傾向ボタン69が表示されている。それぞれのボタンの選択を受け付けた場合の動作について、以下に説明する。
サーバCPU41は、快眠指数ボタン65の選択を受け付けた場合には、情報閲覧機器35に図9に示す快眠指数画面を表示する。快眠指数画面には、快眠指数欄76、氏名欄62、センサ状態欄63、疲労回復度ボタン64、快適環境指数ボタン66、今月のデータボタン67、本日の睡眠ボタン68および睡眠傾向ボタン69が表示されている。なお、図8を使用して説明した疲労回復度画面と共通する部分については、説明を省略する。
快眠指数欄76には、快眠指数が円グラフで表示されている。円グラフの下には、快眠指数に関連する情報に基づいたアドバイスが記録されている。快眠指数は、睡眠に対する満足度を示す指標である。快眠指数は、サーバCPU41が算出する。サーバCPU41は、ネットワーク31を介して外部から快眠指数を取得しても良い。サーバCPU41は、快眠指数を補助記憶装置43に記憶する。
サーバCPU41は、快眠指数画面中の疲労回復度ボタン64の選択を受け付けた場合には、情報閲覧機器35に図8を使用して説明した疲労回復度画面を表示する。
サーバCPU41は、快適環境指数ボタン66の選択を受け付けた場合には、情報閲覧機器35に図10に示す快適環境指数画面を表示する。快適環境指数画面には、快適環境指数欄77、氏名欄62、センサ状態欄63、疲労回復度ボタン64、快適環境指数ボタン66、今月のデータボタン67、本日の睡眠ボタン68および睡眠傾向ボタン69が表示されている。なお、図8を使用して説明した疲労回復度画面と共通する部分については、説明を省略する。
快適環境指数欄77には、快適環境指数が円グラフで表示されている。円グラフの下には、快適環境指数に関連する情報に基づいたアドバイスが記録されている。快適環境指数は、環境が睡眠に適しているか否かを示す指標である。快適環境指数は、サーバCPU41が算出する。サーバCPU41は、ネットワーク31を介して外部から快適環境指数を取得しても良い。サーバCPU41は、快適環境指数を補助記憶装置43に記憶する。
大きい表示部を有する情報閲覧機器35を使用する場合には、サーバCPU41は、疲労回復度欄61、快眠指数欄76および快適環境指数欄77を一つの画面に並べて表示しても良い。このようにする場合には、サーバCPU41は、疲労回復度ボタン64、快眠指数ボタン65および快適環境指数ボタン66を表示しない。
大きい表示部を有する情報閲覧機器35を使用する場合には、たとえば複数のユーザの疲労回復度欄61を並べて表示しても良い。このようにすることにより、たとえばトレーニングのために合宿中の複数のユーザの疲労回復度を指導者が把握して、指導内容に反映させることができる。
サーバCPU41は、今月のデータボタン67の選択を受け付けた場合には、情報閲覧機器35に図11に示す指数グラフ画面を表示する。指数グラフ画面には、指数グラフ欄78、氏名欄62およびセンサ状態欄63が表示されている。なお、図8を使用して説明した疲労回復度画面と共通する部分については、説明を省略する。
指数グラフ欄78には、疲労回復度グラフ83、快眠指数グラフ84および快適環境指数グラフ85が折れ線グラフで表示されている。グラフの横軸は指数で単位はパーセントである。グラフの縦軸は日付である。指数グラフ欄78の実線は疲労回復度を、破線は快眠指数を、一点鎖線は快適環境指数を示すグラフである。図示しないスクロールバーの操作を受け付けた場合には、サーバCPU41は指数グラフ欄78に表示する日付の範囲を変更する。
サーバCPU41は、疲労回復度DB56に記録された日付および疲労回復度に基づいて、疲労回復度の折れ線グラフを表示する。サーバCPU41は、補助記憶装置43に記憶された快眠指数および快適環境指数に基づいて、快眠指数および快適環境指数の折れ線グラフを表示する。
サーバCPU41は、指数グラフ画面に図8から図10と同様に、疲労回復度ボタン64、快眠指数ボタン65、快適環境指数ボタン66、本日の睡眠ボタン68および睡眠傾向ボタン69を表示しても良い。
サーバCPU41は、指数グラフ欄78の右側に垂直方向のスクロールバーを表示して、データを表示する日付の範囲の変更を受け付けても良い。
サーバCPU41は、本日の睡眠ボタン68の選択を受け付けた場合には、情報閲覧機器35に図12に示す一日データ画面を表示する。一日データ画面には、睡眠深度欄86、無呼吸回数欄87および中途覚醒欄88が表示されている。
睡眠深度欄86、無呼吸欄87および中途覚醒欄88の横軸は、時刻である。前述のとおり、本情報処理システム10では正午から翌日の正午までを一日とする。図12には、一日分のグラフを示す。グラフの横軸の両端は正午である。
睡眠深度欄86の縦軸は、睡眠深度を示す。前述のとおり、本実施の形態では、睡眠深度は、離床、浅い眠り、深い眠りの3段階で示す。無呼吸回数欄87の縦軸は、1時間の間に発生した無呼吸現象の数を示す。中途覚醒欄88は、中途覚醒の発生じた時間をハッチングで示す。
サーバCPU41は、一日データ画面に図8から図10と同様に、氏名欄62、センサ状態欄63、疲労回復度ボタン64、快眠指数ボタン65、快適環境指数ボタン66、疲労回復度ボタン64、快眠指数ボタン65、快適環境指数ボタン66、本日の睡眠ボタン68および睡眠傾向ボタン69を表示しても良い。
サーバCPU41は、中途覚醒欄88の下側に水平方向のスクロールバーを表示して、データを表示する時刻の範囲の変更を受け付けても良い。サーバCPU41は、データを表示する期間の範囲の変更を受け付けて、たとえば40時間分等の任意の長さのデータを表示しても良い。
サーバCPU41は、睡眠傾向ボタン69の選択を受け付けた場合には、情報閲覧機器35に図13に示す睡眠傾向画面を表示する。一月データ画面には、睡眠状態欄89、氏名欄62およびセンサ状態欄63が表示されている。なお、図8を使用して説明した疲労回復度画面と共通する部分については、説明を省略する。
睡眠状態欄89には、睡眠時間グラフ81および睡眠深度グラフ82が表示されている。睡眠時間グラフ81は、一日の睡眠時間を示す折れ線グラフである。睡眠時間グラフ81の横軸は一日の睡眠時間である。なお、図13では睡眠時間グラフ81の縦軸のメモリは表示されていない。代わりに、データを示す点の近傍に睡眠時間を示す数字のラベルが表示されている。睡眠時間グラフ81の縦軸は日付である。
睡眠深度グラフ82の横軸は、正午から始まり、翌日の正午で終了する時刻である。睡眠深度グラフ82の縦軸は日付である。睡眠深度グラフ82は、各日時の睡眠深度をハッチングの種類で示すグラフである。細かいドットは、浅い眠りを示す。斜線のハッチングは、深い眠りを示す。離床している時間はハッチングしていない。なお、ネットワーク通信の不具合等によりデータを取得できていない時間は、「エラー」で示す。
サーバCPU41は、睡眠状態欄89の右側に垂直方向のスクロールバーを表示して、データを表示する日付の範囲の変更を受け付けても良い。
サーバCPU41は、睡眠傾向画面に図8から図10と同様に、疲労回復度ボタン64、快眠指数ボタン65、快適環境指数ボタン66、本日の睡眠ボタン68および睡眠傾向ボタン69を表示しても良い。
図14は、プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。図14を使用して、サーバCPU41が行う処理の流れを説明する。サーバCPU41は、睡眠記録DB52より一日分の睡眠記録レコードを取得する(ステップS501)。具体的には、サーバCPU41は睡眠記録DB52の氏名フィールドおよび日付フィールドをキーとして、ユーザの一日分の睡眠記録レコードを抽出する。
サーバCPU41は、基礎点を取得する(ステップS502)。具体的には、サーバCPU41は、ステップS501で抽出した睡眠記録レコードの睡眠時間フィールドおよび深睡眠比率フィールドに記録されたデータをキーとして、基礎点DB53を検索して基礎点を取得する。
サーバCPU41は、中途覚醒点を取得する(ステップS503)。具体的には、サーバCPU41はステップS501で抽出した睡眠記録レコードの中途覚醒回数フィールドに記録されたデータをキーとして、中途覚醒点DB54を検索して中途覚醒点を取得する。
サーバCPU41は、無呼吸点を取得する(ステップS504)。具体的には、サーバCPU41は、ステップS501で抽出した睡眠記録レコードの無呼吸回数フィールドに記録されたデータを所定の関数に代入して無呼吸点を算出する。
サーバCPU41は、覚醒時刻の変動を取得する(ステップS505)。具体的には、サーバCPU41は、睡眠記録DB52を検索して、たとえば過去一週間分の睡眠記録レコードを抽出する。サーバCPU41は、抽出した睡眠記録レコードの離床時刻フィールドに記録されたデータを用いて、離床時刻の標準偏差を算出する。
サーバCPU41は、覚醒時刻変動点を取得する(ステップS506)。具体的には、サーバCPU41は、ステップS505で算出した標準偏差をキーとして覚醒時刻変動点DB55を検索して、覚醒時刻変動点を取得する。
サーバCPU41は、過去の疲労回復度を取得する(ステップS507)。具体的には、サーバCPU41は、疲労回復度DB56を検索して、所定の日数分の疲労回復度レコードを抽出して取得する。
サーバCPU41は、履歴影響点を算出する(ステップS508)。具体的には、サーバCPU41は、ステップS507で抽出した疲労回復度レコードの疲労回復度フィールドに記録されたデータを用いて、疲労回復度の平均値である履歴影響点を算出する。
サーバCPU41は、前述の式(1)に基づいて回復点を算出する(ステップS509)。サーバCPU41は、前述の式(3)に基づいて疲労回復度を算出する(ステップS510)。
サーバCPU41は、疲労回復度DB56にレコードを追加して、ステップS510で算出した疲労回復度と日付とを記録する(ステップS511)。サーバCPU41は、以上で処理を終了する。サーバCPU41は、疲労回復度DB56等に記録されたデータ基づいて、図8から図13を使用して説明した画面を情報閲覧機器35に表示する(ステップS512)。
本実施の形態によると、無呼吸、中途覚醒等の睡眠中に発生したイベントの影響を反映した、睡眠前後の疲労回復度を簡便に評価する情報処理装置等を提供することが可能となる。
図8から図13に示す画面は例示である。情報閲覧機器35の表示画面の大きさ、情報閲覧機器35を使用する場所等に応じて、画面に表示するグラフ等を変更することが望ましい。
基礎点DB53は、深睡眠時間比率の代わりに、浅い睡眠の時間の比率および睡眠時間と疲労回復度を関連づけても良い。
サーバCPU41は、同一ユーザの他の日と比較した疲労回復度を情報閲覧機器35に表示しても良い。たとえば、サーバCPU41は、「本日の疲労回復度は、最近1年間の上から120日目です」等のメッセージを情報閲覧機器35に表示する。
サーバCPU41は、他のユーザと比較した疲労回復度を情報閲覧機器35に表示しても良い。たとえば、サーバCPU41は、「本日の疲労回復度は、上位10パーセントから20パーセントの範囲内です」等のメッセージを情報閲覧機器35に表示する。比較対象の母集団は、たとえば同年代、同性、同一職種等の類型により定めることができる。
[実施の形態2]
本実施の形態は、昼夜逆転が発生している場合に疲労回復度を減点する情報処理システム10に関する。昼夜逆転、すなわち昼間に眠り、夜中に起きている状態が続いている場合には、睡眠時間および深睡眠比率が十分であっても、疲労回復度は低くなる。昼夜逆転点は、昼夜逆転が生じている場合に、疲労回復度を減点する点数である。本実施の形態は、昼夜逆転点を算出し、疲労回復度に反映させる情報処理装置に関する。実施の形態1と共通する部分については説明を省略する。
本実施の形態においては、サーバCPU41は、基礎点を補正する際に使用するイベント点に、昼夜逆転点を含む。そのため、本実施の形態においては、前述の式(2)の代わりに、式(5)を使用してイベント点を算出する。
イベント点=中途覚醒点+無呼吸点+昼夜逆転点 …… (5)
図15は、実施の形態2の昼夜逆転点算出のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。昼夜逆転点算出のサブルーチンは、昼夜逆転の発生有無を判定し、昼夜逆転が発生している場合には、昼夜逆転点を付与するサブルーチンである。サーバCPU41は、図14を使用して説明したプログラムのステップS504とステップS505との間で昼夜逆転点算出のサブルーチンを起動する。図15を使用して、昼夜逆転点算出のサブルーチンの処理の流れを説明する。
サーバCPU41は、センサ記録を取得する(ステップS531)。具体的には、サーバCPU41はセンサ記録DB51の氏名フィールドおよび日時フィールドをキーとして、一人のユーザの一日分のセンサ記録レコードを抽出する。
サーバCPU41は、夜間の睡眠時間を算出する(ステップS532)。夜間は、たとえば午前1時から午前6時までの時間帯である。夜間の睡眠時間の算出方法を説明する。サーバCPU41は、ステップS531で抽出したセンサ記録レコードの日時フィールドをキーとして、夜間時間帯のセンサ記録レコードを抽出する。サーバCPU41は、抽出したセンサ記録レコードから、睡眠深度フィールドに「浅い眠り」と記録されたレコードおよび「深い眠り」と記録されたレコードを抽出する。サーバCPU41は、抽出したレコードの合計数とデータ記録間隔である10分間との積である夜間の睡眠時間を補助記憶装置43または主記憶装置42に記憶する。
サーバCPU41は、同様にして昼間の睡眠時間を算出する(ステップS533)。昼間は、たとえば午後1時から午後6時までの時間帯である。
サーバCPU41は、夜間の睡眠時間が昼間の睡眠時間よりも長いか否かを判定する(ステップS534)。夜間の睡眠時間の方が長いと判定した場合には(ステップS534でYES)、昼夜逆転が発生していない。サーバCPU41は、昼夜逆転点はゼロであると判定する(ステップS535)。サーバCPU41は、その後処理を終了する。
夜間の睡眠時間の方が長くないと判定した場合には(ステップS534でNO)、昼夜逆転が発生している。サーバCPU41は、昼夜逆転点はEであると判定する(ステップS536)。なお、Eは補助記憶装置43にあらかじめ記憶された数値である。サーバCPU41は、その後処理を終了する。
本実施の形態によると、昼夜逆転が発生している場合に疲労回復度を減点する情報処理装置を提供することができる。
ステップS532およびステップS533で使用する夜間および昼間の時間帯は、ユーザの年齢、職業、居住地域等により変更しても良い。定数Eの値は、ユーザの年齢、性別等により異なる値であっても良い。
[実施の形態3]
本実施の形態は、睡眠時無呼吸症候群の症状が出ている場合に疲労回復度を減点する情報処理システム10に関する。睡眠時無呼吸症候群である場合には、睡眠による疲労回復度が低いことが知られている。
以下の説明では、睡眠時無呼吸症候群の症状は、一日に30回以上無呼吸現象が発生している状態および1時間あたり5回以上無呼吸現象が発生している状態である。実施の形態1と共通する部分については説明を省略する。
図16は、実施の形態3の無呼吸点算出のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。無呼吸点算出のサブルーチンは、睡眠時無呼吸症候群の症状の有無を判定し、無呼吸点を付与するサブルーチンである。サーバCPU41は、図14を使用して説明したプログラムのステップS504を実行する代わりに、無呼吸点算出のサブルーチンを起動する。図16を使用して、無呼吸点算出のサブルーチンの処理の流れを説明する。
サーバCPU41は、センサ記録を取得する(ステップS551)。具体的には、サーバCPU41はセンサ記録DB51の氏名フィールドおよび日時フィールドをキーとして、一人のユーザの一日分のセンサ記録レコードを抽出する。
サーバCPU41は、無呼吸回数の合計が30回以上であるか否かを判定する(ステップS552)。無呼吸回数の合計が30回以上である場合(ステップS552でYES)、サーバCPU41は、1時間に5回以上無呼吸が発生しているか否かを判定する(ステップS553)。1時間に5回以上無呼吸が発生している場合(ステップS553でYES)、睡眠時無呼吸症候群の症状が2つとも発生している。サーバCPU41は、無呼吸点はFであると判定する(ステップS554)。
1時間に5回以上無呼吸が発生していない場合(ステップS553でNO)、睡眠時無呼吸症候群の症状の一方が発生している。サーバCPU41は、無呼吸点はGであると判定する(ステップS555)。なお、GはFよりも低い点数である。
無呼吸回数の合計が30回未満である場合(ステップS552でNO)、サーバCPU41は、1時間に5回以上無呼吸が発生しているか否かを判定する(ステップS561)。1時間に5回以上無呼吸が発生していない場合(ステップS561でNO)、睡眠時無呼吸症候群の症状は二つとも発生していない。サーバCPU41は、無呼吸点はゼロであると判定する(ステップS556)。
1時間に5回以上無呼吸が発生している場合(ステップS561でYES)、睡眠時無呼吸症候群の症状の一方が発生している。サーバCPU41は、無呼吸点はGであると判定する(ステップS555)。
ステップS554、ステップS555またはステップS556の終了後、サーバCPU41は処理を終了する。
本実施の形態によると、睡眠時無呼吸症候群の症状の有無を疲労回復度に反映させる情報処理装置を提供することができる。
[実施の形態4]
本実施の形態は、6段階の睡眠深度を判定することが可能な睡眠センサ25を使用した情報処理システム10に関する。実施の形態1と共通する部分については説明を省略する。
図17は、実施の形態4の情報閲覧機器35に表示される画面を示す説明図である。図17は、サーバCPU41が図12を使用して説明した画面の代わりに表示する一日データ画面である。一日データ画面には、睡眠深度欄86、無呼吸回数欄87および中途覚醒欄88が表示されている。
睡眠深度欄86の縦軸は、睡眠深度を示す。本実施の形態では、睡眠深度は、離床、レム睡眠、段階1、段階2、段階3、段階4の6段階で表示されている。離床は、実施の形態1の「離床」およびベッドに安静に横たわっているが覚醒している状態を示す。レム睡眠、段階1および段階2は、実施の形態1の「浅い眠り」のうち、覚醒していない状態に対応している。段階3および段階4は、実施の形態2の「深い眠り」に対応している。
本実施の形態では、図13を使用して説明した睡眠傾向画面の睡眠深度グラフ82には睡眠深度ごとに異なる色を使用して、睡眠深度を表示することが望ましい。
本実施の形態によると、高性能の睡眠センサ25を使用して、睡眠深度を詳細に計測し、疲労回復度を高精度に解析することが可能な情報処理装置を実現することができる。
[実施の形態5]
本実施の形態は、深睡眠時間、睡眠時間および基礎点を関連づけた基礎点DB53を使用する情報処理システム10に関する。実施の形態1と共通する部分については説明を省略する。
図18は、実施の形態5の基礎点DB53のレコードレイアウトを示す説明図である。図18に示す基礎点DB53は、図4を使用して説明した基礎点DB53の代わりに使用するDBである。
基礎点DB53は、深睡眠時間フィールドと睡眠時間フィールドとを有する。睡眠時間フィールドは、0時間フィールドから12時間以上フィールドまでの、1時間刻みの各サブフィールドを有する。
深睡眠時間フィールドには、0時間から12時間まで1時間刻みの数値が記録されている。各睡眠時間フィールドには、深睡眠時間に関連づけられた基礎点が記録されている。
具体例を挙げて説明する。深睡眠時間が2時間であるレコードの、睡眠時間が4時間のフィールドには、40が記録されている。これは、深睡眠時間が2時間以上3時間未満で、睡眠時間比率が4時間以上5時間未満である場合の疲労回復度の基礎点が40点であることを意味している。なお、深睡眠時間が睡眠時間よりも長くなることは有り得ない。したがって、そのような状況を示すフィールドにはデータが記録されていない。
本実施の形態においては、睡眠記録DB52は深睡眠比率フィールドの変わりに深睡眠時間フィールドを有する。
[実施の形態6]
本実施の形態は、夜間頻尿、いびきおよび歯軋りが発生している場合に疲労回復度を減点する情報処理システム10に関する。夜間頻尿は、睡眠途中で排尿のために起き上がる現象である。なお、昼間の睡眠を排尿のために中断する現象も、夜間頻尿に含む。夜間頻尿、いびきおよび歯軋りが発生している場合には、睡眠時間および深睡眠比率が十分であっても、疲労回復度は低くなる。
本実施の形態は、夜間排尿点、いびき点および歯軋り点を算出し、疲労回復度に反映させる情報処理装置に関する。実施の形態1と共通する部分については説明を省略する。
本実施の形態においては、サーバCPU41は、基礎点を補正する際に使用するイベント点に、夜間排尿点、いびき点および歯軋り点を含む。そのため、本実施の形態においては、前述の式(2)の代わりに、式(6)を使用してイベント点を算出する。
イベント点=中途覚醒点+無呼吸点+夜間排尿点+いびき点+歯軋り点 …… (6)
図19は、実施の形態6の情報処理システム10の構成を示す説明図である。本実施の形態の情報処理システム10は、トイレセンサ27およびマイクセンサ28を備える。トイレセンサ27およびマイクセンサ28は、センサI/F24に接続されている。
トイレセンサ27は、トイレに設置されたセンサである。トイレセンサ27はトイレの使用状況を検出するセンサである。なお、本実施の形態では、個人専用のトイレがある場合を例にして説明する。複数の人が1箇所のトイレを共用する場合には、顔認証またはIDカード等の手段により、トイレを使用した人物を特定する。
マイクセンサ28は、ベッド周辺で発生する音を検知して、解析するセンサである。マイクセンサ28は、たとえばいびき、歯軋り、寝言等の発生を検出する。なお、マイクセンサ28は、音を検出する単純なマイクであっても良い。このようにする場合には、センサI/F24を介して取得した音をクライアントCPU21またはサーバCPU41が解析して、いびき、歯軋りまたは寝言等の発生を検出することが望ましい。
図20は、実施の形態6のセンサ記録DB51のレコードレイアウトを示す説明図である。図20のセンサ記録DB51は、図2を使用して説明したセンサ記憶DBの代わりに使用するDBである。
本実施の形態のセンサ記録DB51は、氏名および日時と、睡眠センサ25、トイレセンサ27およびマイクセンサ28から取得したデータとを関連づけて記録するDBである。センサ記録DB51は、本実施の形態の睡眠データの一例である。
センサ記録DB51は、氏名フィールド、日付フィールド、睡眠センサデータフィールド、トイレセンサデータフィールドおよびマイクデータフィールドを有する。氏名フィールドには、ユーザの氏名が記録されている。日付フィールドには、データを取得した日時が記録されている。
睡眠センサデータフィールドは、睡眠深度フィールドおよび無呼吸回数フィールドを有する。睡眠深度フィールドには、日付フィールドに記録された時間における睡眠深度が記録されている。無呼吸回数フィールドには、日付フィールドに記録された時間中に発生した無呼吸現象の回数が記録されている。
トイレセンサフィールドには、トイレの使用状態が記録されている。マイクデータフィールドには、いびき等の発生状態が記録されている。マイクデータフィールドには、たとえば「いびき、歯軋り」等、2つ以上の状態の発生が記録される場合がある。
センサ記録DB51は、一人のユーザの一回取得したデータについて、一つのレコードを有する。
図21は、実施の形態6の夜間頻尿点算出のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。夜間頻尿点算出のサブルーチンは、夜間頻尿の発生有無を判定し、夜間頻尿が発生している場合には、夜間頻尿点を付与するサブルーチンである。サーバCPU41は、図14を使用して説明したプログラムのステップS504とステップS505との間で夜間頻尿点算出のサブルーチンを起動する。図21を使用して、夜間頻尿点算出のサブルーチンの処理の流れを説明する。
サーバCPU41は、センサ記録を取得する(ステップS601)。具体的には、サーバCPU41はセンサ記録DB51の氏名フィールドおよび日時フィールドをキーとして、一人のユーザの一日分のセンサ記録レコードを抽出する。
サーバCPU41は、カウンタ「夜間トイレ回数」を初期値0に設定する(ステップS602)。サーバCPU41は、カウンタIを初期値1に設定する(ステップS603)。
サーバCPU41は、ステップS601で取得したレコードのうち、I番目のレコードを判定対象とする(ステップS604)。サーバCPU41は、判定対象のレコードのトイレセンサフィールドに排尿が記録されているか否かを判定する(ステップS605)。排尿の有無は、たとえば排尿量が所定の量以上であるか否かにより判定する。
排尿が記録されていると判定した場合(ステップS605でYES)、サーバCPU41は排尿前の時間は睡眠中であるか否かを判定する(ステップS606)。具体的には、サーバCPU41は判定対象のレコードの一つ前のレコードの睡眠深度フィールドに睡眠中であることを示す睡眠深度が記録されているか否かを判定する。
図12を使用して説明した3段階の睡眠深度が睡眠深度フィールドに記録されている場合には、睡眠中であることを示す睡眠深度は「深い眠り」である。前述のように、図12の「浅い眠り」には、ベッドに安静に横たわっているが覚醒している状態を含むからである。図17を使用して説明した6段階の睡眠深度が睡眠深度フィールドに記録されている場合には、睡眠中であることを示す睡眠深度は「レム睡眠」および「段階1」から「段階4」までである。このように、睡眠中であることを示す睡眠深度は、使用する睡眠センサ25により異なる。
なお、サーバCPU41は、たとえば判定対象の2個以上前のレコードの睡眠深度フィールドに睡眠中であることが記録されているかどうかを判定しても良い。このようにすることにより、寝室とトイレとが離れている場合および歩行が遅くトイレに到達するまで時間が掛かる場合にも、夜間頻尿を検出することができる。
睡眠中であると判定した場合(ステップS606でYES)、サーバCPU41は排尿後の時間は睡眠中であるか否かを判定する(ステップS607)。具体的には、サーバCPU41は判定対象のレコードの一つ後ろのレコードの睡眠深度フィールドに睡眠中であることを示す睡眠深度が記録されているか否かを判定する。なお、サーバCPU41は、たとえば判定対象の2個後ろのレコードの睡眠深度フィールドに睡眠中であることが記録されているかどうかを判定しても良い。
睡眠中であると判定した場合(ステップS607でYES)、サーバCPU41はカウンタ「夜間トイレ回数」に1を加算する(ステップS608)。ステップS608の終了後、排尿前は睡眠中ではないと判定した場合(ステップS606でNO)および排尿後は睡眠中ではないと判定した場合(ステップS607でNO)、サーバCPU41は、ステップS601で取得したすべてのレコードの処理が終了したか否かを判定する(ステップS609)。
終了していないと判定した場合(ステップS609でNO)および排尿が記録されていないと判定した場合(ステップS605でNO)、サーバCPU41はカウンタIに1を加算する(ステップS611)。サーバCPU41はステップS604に戻る。
終了したと判定した場合(ステップS609でYES)、サーバCPU41は夜間排尿点を決定する(ステップS610)。具体的には、サーバCPU41は、カウンタ「夜間トイレ回数」の値を所定の関数に代入して無呼吸点を算出する。所定の関数は、数式またはテーブルの形式で補助記憶装置43に記憶されている。その後、サーバCPU41は処理を終了する。
夜間排尿点を求める関数は、「夜間トイレ回数」および排尿量の関数であっても良い。このようにする場合には、サーバCPU41はステップS608で判定中のレコードのトイレセンサデータフィールドに記録された排尿量も記録する。
なお、トイレセンサはトイレのドアの開閉を検知するセンサであっても良い。このようにする場合には、センサ記録DB51にはトイレのドアの開閉が検知された場合に排尿が行われたことが記録される。
トイレセンサはトイレの照明の点灯を検知するセンサであっても良い。このようにする場合には、センサ記録DB51にはトイレの照明の点灯が検知された場合に排尿が行われたことが記録される。
図21を使用して説明したサブルーチンと同様の処理により、中途覚醒の事象を検出して、中途覚醒点を算出することができる。具体的には、ステップS605で、排尿の代わりに離床の有無を判定する。ステップS606およびステップS607で、離床の前および離床の後の睡眠状態を判定する。このようにして数えた中途覚醒の回数に基づいて、中途覚醒点を算出する。算出した中途覚醒点は、式(6)を使用して説明したイベント点に加算する。
離床の有無は、センサ記録DB51の睡眠深度フィールドを使用して判定する。ベッドの周囲に配置した床センサまたは寝室のドアに配置したドアセンサのデータを使用して離床の有無を判定しても良い。
図22は、実施の形態6のいびき点算出のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。いびき点算出のサブルーチンは、いびきおよび歯軋りの発生有無を判定し、いびきおよび歯軋りが発生している場合には、いびき点および歯軋り点を付与するサブルーチンである。サーバCPU41は、図21を使用して説明した夜間頻尿点算出のサブルーチンの直前または直後に、いびき点算出のサブルーチンを起動する。図22を使用して、いびき点算出のサブルーチンの処理の流れを説明する。
サーバCPU41は、センサ記録を取得する(ステップS621)。具体的には、サーバCPU41はセンサ記録DB51の氏名フィールドおよび日時フィールドをキーとして、一人のユーザの一日分のセンサ記録レコードを抽出する。
サーバCPU41は、いびきの回数を算出する(ステップS622)。具体的にはステップS621で抽出したレコードのうち、マイクデータフィールドにいびきの発生が記録されているレコードの数を算出する。
サーバCPU41はいびき点を決定する(ステップS623)。具体的には、サーバCPU41は、ステップS622で算出したいびきの回数を所定の関数に代入していびき点を算出する。所定の関数は、数式またはテーブルの形式で補助記憶装置43に記憶されている。その後、サーバCPU41は処理を終了する。
サーバCPU41は、歯軋りの回数を算出する(ステップS624)。具体的にはステップS621で抽出したレコードのうち、マイクデータフィールドに歯軋りの発生が記録されているレコードの数を算出する。
サーバCPU41は歯軋り点を決定する(ステップS625)。具体的には、サーバCPU41は、ステップS624で算出した歯軋りの回数を所定の関数に代入して歯軋り点を算出する。所定の関数は、数式またはテーブルの形式で補助記憶装置43に記憶されている。その後、サーバCPU41は処理を終了する。
サーバCPU41は、同様にして寝言の発生回数を算出して、寝言点を算出し、式(6)を使用して説明したイベント点に加算しても良い。
マイクセンサ28が、たとえばラジオ等からいびきと紛らわしい音を検知する可能性がある場合には、サーバCPU41はステップS622で睡眠中のいびきの回数のみを算出することが望ましい。具体的には、サーバCPU41はステップS621で抽出したレコードのうち、マイクデータフィールドにいびきの発生が記録され、睡眠深度フィールドに睡眠中であることが記録されているレコードの数を算出する。
同様に、マイクセンサ28が、歯軋りと紛らわしい音を検知する可能性がある場合には、サーバCPU41はステップS624で睡眠中の歯軋りの回数のみを算出することが望ましい。具体的には、サーバCPU41はステップS621で抽出したレコードのうち、マイクデータフィールドに歯軋りの発生が記録され、睡眠深度フィールドに睡眠中であることが記録されているレコードの数を算出する。
トイレセンサ27とマイクセンサ28とは、いずれか一方のみを使用しても良い。トイレセンサ27およびマイクセンサ28は、ネットワーク31を介してサーバ40に接続されていても良い。
トイレセンサ27およびマイクセンサ28から取得したデータは、センサ記録DB51とは別のDBに記録されていても良い。このようにする場合には、各センサで検知したデータを、それぞれ異なる間隔で記録するようにしても良い。
[実施の形態7]
図23は、実施の形態7の情報処理装置の動作を示す機能ブロック図である。情報処理装置は、サーバCPU41による制御に基づいて以下のように動作する。
第1取得部91は、睡眠深度の時間的変化を含む睡眠データを取得する。具体的には、睡眠データは、睡眠センサ25、センサI/F24、クライアント20およびネットワーク31を介して取得される。取得された睡眠データは、センサ記録DB51に記録される。第1算出部92は、第1取得部91が取得した睡眠データに基づいて睡眠時間を算出する。第2算出部93は、第1取得部91が取得した睡眠データに基づいて所定の睡眠深度である時間が、第1算出部92が算出した睡眠時間に占める比率を算出する。第2取得部94は、睡眠時間と、比率と、疲労回復度とを関連づけて記憶した記憶部、すなわち基礎点DB53を参照して、第1算出部92が算出した睡眠時間と第2算出部93が算出した比率とに関連づけられた疲労回復度を取得する。第1特定部95は、第1取得部91が取得した睡眠データに基づいて睡眠に関する事象を特定する。事象は、たとえば中途覚醒、無呼吸、夜間頻尿、いびき、歯軋り等である。補正部96は、第2取得部94が取得した疲労回復度を、第1特定部95が特定した事象に基づいて補正する。出力部97は、補正部96が補正した疲労回復度を出力する。
[実施の形態8]
実施の形態8は、情報閲覧機器35、クライアント20、サーバ40およびプログラム71を組み合わせて動作させる形態に関する。
図24は、実施の形態の情報処理システム10の構成を示す説明図である。図24を使用して、本実施の形態の構成を説明する。なお、実施の形態1と共通する部分については説明を省略する。
情報処理システム10は、ネットワーク31を介して接続された情報閲覧機器35、クライアント20およびサーバ40を備える。情報閲覧機器35は、表示部、入力部および通信部を備える情報機器である。クライアント20は、クライアントCPU21、主記憶装置22、補助記憶装置23、センサI/F24、通信部26およびバスを備える。クライアント20には、センサI/F24を介して睡眠センサ25が接続されている。
サーバ40は、サーバCPU41、主記憶装置42、補助記憶装置43、通信部46、読取部47およびバスを備える。読取部47は、可搬型記録媒体72を読み取る装置であり、具体的にはたとえばマイクロSD(Secure Digital)カードスロット、ディスクドライブ等である。
プログラム71は、可搬型記録媒体72に記録されている。サーバCPU41は、読取部47を介してプログラム71を読み込み、補助記憶装置43に保存する。またサーバCPU41は、サーバ40内に実装されたフラッシュメモリ等の半導体メモリ73に記憶されたプログラム71を読み出しても良い。さらに、サーバCPU41は、通信部46を介して接続される図示しない他のサーバコンピュータからプログラム71をダウンロードして補助記憶装置43に保存しても良い。
プログラム71のうちクライアント20により実行される部分は、通信部46およびネットワーク31を介してクライアント20に送信され、補助記憶装置23に保存される。プログラム71のうち情報閲覧機器35により実行される部分は、通信部46およびネットワーク31を介して情報閲覧機器35に送信され、情報閲覧機器35の補助記憶装置に保存される。なお、クライアント20および情報閲覧機器35は、それぞれネットワーク31を介してプログラムをダウンロードしても良い。
サーバCPU41は、上述した各種ソフトウェア処理を実行するプログラム71を可搬型記録媒体72もしくは半導体メモリ73から読み取り、または通信部46を介して図示しない他のサーバコンピュータからダウンロードする。プログラム71は、サーバ40の制御プログラムとしてインストールされ、主記憶装置42にロードされてサーバCPU41により実行される。
クライアントCPU21は、送信されたプログラム71を補助記憶装置23から読み取る。プログラム71は、クライアント20の制御プログラムとしてインストールされ、主記憶装置22にロードされてクライアントCPU21により実行される。同様にプログラム71は、情報閲覧機器35の制御プログラムとしてインストールされ、情報閲覧機器35の主記憶装置にロードされて情報閲覧機器35のCPUにより実行される。以上により、情報処理システムは全体として上述した情報処理システム10として機能する。
各実施例で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組み合わせ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。