JP6654057B2 - 局所麻酔薬を含有するポリイオンコンプレックスを有効成分とする局所疼痛制御用組成物 - Google Patents

局所麻酔薬を含有するポリイオンコンプレックスを有効成分とする局所疼痛制御用組成物 Download PDF

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本発明は、局所麻酔薬を含有するポリイオンコンプレックス(PIC)を有効成分として含んでなる局所疼痛制御用組成物に関する。特に、PICは、ポリカチオンとして、ペンダント基中に含まれる環状ニトロキシドラジカルがイミン(−NH−)を介してポリマー主鎖に共有結合した複数の反復単位を含む2つのブロック間に挟まれたポリ(エチレングリコール)ブロック(PEG)を含むトリブロックコポリマーを必須の成分として含んでなる。
局所麻酔薬はこれまで疼痛の予防および/または消失のために使用されてきたが、持続時間が短いことから、カテーテルを留置した持続投与法が行われてきた。しかし、近年、脳梗塞や心筋梗塞を防ぐために抗凝固剤を使用している患者数が増加している背景から、カテーテルの留置が難しくなっている。局所麻酔薬のほかに、非ステロイド性抗炎症薬やオピオイドといった薬物が併用されているが、様々な副作用が問題となっている。
この問題に対処するために、生体適合性を有する物質(ポリ(ラクチド−コ−グリコリド))(PLGA)を利用したマイクロスフェアもしくはマイクロ粒子やシートに局所麻酔薬を封入し、長期にわたる薬物放出製剤の研究が進められてきた(例えば、非特許文献1、非特許文献2参照)。しかしながら、炎症部位においてはpH低下によりイオン化した局所麻酔薬の細胞内への取り込みが減少し、効果が低下するため、鎮痛効果が下がるという問題がある。このような観点から抗炎症薬との併用も行われているが、上述の通り副作用が問題となっている。
また、非特許文献3には、局所麻酔薬封入マイクロ粒子(PLGA)マイクロスフェアおよび脂質−タンパク質−糖粒子)の注入に筋毒性が随伴し、粒子それ自体は間接的なメカニズムを通して局所毒性を高め得ることが示唆されており、さらに、ポリマーのマイクロスフェアそれ自体が急性局所炎症反応を引き起こすことにも言及されている。
これらの問題または短所を解決するために、局所麻酔薬の持続放出に加え、副作用を起こさずに炎症を抑制し、鎮痛効果の低下を抑える、優れた疼痛緩和材料の提供が求められている。
他方、本発明者らは近年、生体中でポリイオンコンプレックスが必ずしも十分に安定でないことに着目し、ポリアミン−PEG−ポリアミンというA−B−A型トリブロックコポリマーとポリアニオンとのポリイオンコンプレックス(PIC)が室温下、非荷電状態で流動するフラワーミセルを形成するのに対し、生体環境下ではPICが緩み、ゲル化することを見いだした。さらにポリアミン部分に活性酸素種を消去する環状ニトロキシドラジカルをアミニレンもしくはイミン(−NH−)結合を介して導入することにより材料それ自体が生体中で炎症を抑制するインテリジェントゲルとなることを見いだし、このようなPICとその使用について提案した(特許文献1、特許文献2、特許文献3、参照)。特許文献1は、フラワーミセルがその疎水性コア―に疎水性の低分子薬物を封入できるので疎水性薬物のデリバリー用のキャリヤーとして使用できることを示唆するものの、何らかの薬物を封入した具体例は記載していない。特許文献2は、PICがトリブロックコポリマーとポリアニオン性ポリマーと生理活性ペプチドから静電相互作用により形成され、カチオン性総電荷対アニオン性総電荷の比を適当に調整することによりフラワーミセルを形成し、該ミセルは生体内環境下でゲルし、その場で長期にわたり安定性を示す一方で、
生理活性ペプチド(インスリン、ウシ血清アルブミン、グルコースオキシダーゼ)を制御された様式で十数日にわたり放出できることを記載している。特許文献3は、炎症に伴い臓器癒着を起こすモデル動物において、該PICミセルそれ自体を投与することにより癒着を防止できることを記載している。
WO 2013/111801 WO 2014/199982 WO 2015/118993
R.Ohri,et al.,Regional Anesthesia and Pain Medicine,Vo.37,No.6,2012.pp.607−615 M.Tobe,et al.,Anesthesiology,Vo.112,No.6,2010,pp.1473−1481 R.Padera,et al.,Anesthesiology,Vol.108,No.5,2008,pp.921−928
局所麻酔薬を所望する部位、特に、前述した疼痛緩和効果が発揮できないかまたは発揮でき難い炎症部位、に注入できる一方で安定に存在でき、その場で局所麻酔薬を長期にわたり徐放しうる製薬学的製剤に対するニーズは依然として存在するであろう。したがって、本発明の目的は、かようなニーズに答えることのできる製薬学的製剤を提供するにある。
本発明らは、生分解性ポリマーであり、薬物のデリバリーに広範囲にわたって使用されてきたPLGAマイクロスフェアと構成成分および構造も全く異なる、上記のPICフラワーミセルが、仮に、1)局所麻酔薬を安定に封入でき、2)該薬物封入ミセルが局所に注入、特に注射、により投与でき、3)該ミセルが局所でゲル化し、該ゲルから薬物を長期にわたり制御された様式で放出でき、4)PIC中にアミニレン(−NH−)を介する共有結合により組込まれた環状ニトロキシドラジカルの抗酸化作用またはレドックス作用が該薬物の作用効果に悪影響を及ぼすことなく疼痛を惹起する神経系に有意に作用するのであれば、前記課題は解決できる可能性があるとの想定の下、鋭意研究に努めた。
その結果、分子中荷電性N原子を1個有する第三級アミンに属する局所麻酔薬は、特許文献2に記載の生理活性ペプチドとは化学構造を全く異にし、異なるカテゴリーに入る低分子アミンであるにもかかわらず、トリブロックコポリマーおよびポリアニオン性ポリマーと一緒になって水性媒体中で安定かつ、注射可能なPICフラワーミセル溶液を形成し、該溶液を生体環境下に置くとその場でゲル化することにより、局所麻酔薬の作用に悪影響を及ぼすことなく、in vivoで有意に疼痛予防または消失効果を示すことが確認された。しかも、局所麻酔薬に固有の筋毒性等を高めることなく、前記効果に加えて抗炎症効果も発揮することが確認できた。
したがって、本発明によれば、次の組成物が提供される。
ポリイオンコンプレックスを有効成分として含む局所疼痛制御用組成物であって、
ポリイオンコンプレックスが式I
式中、
1は、同一または異なる連結基を表し、
2は、独立して、−C1-6アルキレン−NH−(C1-6アルキレン)q−であり、ここでqは0または1の整数であり、そして
Rは、独立して、各Rの総数mの少なくとも30%が2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル−4−イル、2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−1−オキシル−3−イル、2,2,5,5−テトラメチルピロリン−1−オキシル−3−イル及び2,4,4−トリメチル−1,3−オキサゾリジン−3−オキシル−2−イル、2,4,4−トリメチル−1,3−チアゾリジン−3−オキシル−2−イル及び2,4,4−トリメチル−イミダゾリンジン−3−オキシル−2−イルからなる群より選ばれる環状ニトロキシドラジカル化合物の残基を表し、存在する場合には、残りのRが水素原子、ハロゲン原子またはヒドロキシ基であり、
Yは、独立して、H、C1-6アルキルで置換されていてもよいフェニルチオカルボニルチオ、C1-6アルキルチオカルボニルチオ、C1-6アルキルオキシチオカルボニルチオまたはSHからなる群より選ばれ、
mは、独立して、3〜500の整数であり、そして
nは、5〜5,000の整数である
で表されるカチオン性トリブロックコポリマーを含み、かつ、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、ポリ(スルホン酸)、ポリアニオン性多糖類からなる群より選ばれる1種またはそれ以上のポリアニオン性ポリマーを含み、
該ポリイオンコンプレックスがさらに第三級アミン系局所麻酔薬を含む、
組成物。
発明の詳細な記述:
以下、本発明の各構成について、詳述する。
「局所疼痛制御用組成物」とは、哺乳類、特にヒトにおいて疼痛の発生を防止するか、または疼痛を緩和もしくは痛覚消失をもたらすために使用する組成物を意味する。
<ポリカチオン性トリブロックコポリマー>
式Iで表されるトリブロックコポリマーにおけるL1は、該トリブロックコポリマーとポリアニオン性ポリマーとのPICを水性媒体中で溶解または分散した場合にミセルを形成することができるものであれば、如何なる連結基であってもよい。しかし、限定されるものでないが、各L1は、例えば、独立して、単結合、−S−(CH2c−、−S−(CH2cCO−、−(CH2cS−、−CO(CH2cS−、
からなる群より選ばれ、ここでcは1ないし5の整数である、ことができる。本発明に関し、連結基を定義する具体的な基は、特記しないかぎり、式中において、記載した方向性を以って結合するものと理解されている。
式IのYは、好ましくは、Hであるか、または−SH、
からなる群から選ばれる。
式IのRは、独立して、各Rの総数mの、一般に少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも60%、最も好ましくは少なくとも80%が2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル−4−イル、2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−1−オキシル−3−イル、2,2,5,5−テトラメチルピロリン−1−オキシル−3−イル及び2,4,4−トリメチル−1,3−オキサゾリジン−3−オキシル−2−イル、2,4,4−トリメチル−1,3−チアゾリジン−3−オキシル−2−イル及び2,4,4−トリメチル−イミダゾリンジン−3−オキシル−2−イルからなる群より選ばれる環状ニトロキシドラジカル化合物の残基を表し、存在する場合には、残りのRが水素原子、ハロゲン原子またはヒドロキシ基であることができる。R基のニトロキシドラジカルは、好ましくは、次式で表される。
上式中、R’はメチル基である、
式Iにおける、各mは、独立して、一般に3〜500、好ましくは、6〜400、より好ましくは9〜100の整数であり、そして
nは、好ましくは、5〜1000、より好ましくは8〜600、最も好ましくは12〜400の整数であることができる。
本発明に関して、C1-6アルキルまたはそれらを含む基は、例えばメチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ヘキシル等の分岐もしくは直鎖の低級アルキル基を挙げることができ、C1-12アルキレンに該当する基は、限定されるものではないが具体的には、メチレン、1,2−プロパンジイル、1,3−プロパンジイル、1,4−ブタンジイル、等の対応するアルキルのジイル基を挙げることができる。
このようなトリブロックコポリマーは、特許文献3に記載されており、また、当業者であれば当該記載に基づいて、必要があれば、適当に改変した方法により目的のポリマーを入手できる。
<ポリアニオン性ポリマー>
本発明で用いる、ポリアニオン性ポリマーは、水性媒体(生理的pHに緩衝化されていてもよい、水(純水もしくはイオン交換水))中で前記式I表されるトリブロックコポリマーと安定なPICを形成でき、かつ、安定なPICミセル溶液またはPICミセル分散液を形成できるものであれば、理論上、限定されるものでない。しかし、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、ポリ(スルホン酸)、ポリアニオン性多糖類等からなる群から選ばれる1種またはそれ以上であり、ポリアニオン性多糖について、好ましいものとしては、カルボキシメチルデキストラン、カラギーナン、キサンタンガム、コンドロイチン硫酸、ヒアル酸、ヘパリンからなる群より選ばれるポリアニオン性多糖類を挙げることができる。特に、ポリ(アクリル酸)またはポリ(メタクリル酸)が好ましい。これらのポリアニオン性ポリマーの分子量は、ポリマーの種類によって最適値が異なり、所期の目的を達成するものであれば限定されるものでない。しかし、ポリアクリル酸の場合、Mnが、1000〜1000000、好ましくは、1000〜100000、より好ましくは、1000〜10000であり、ポリアニオン性多糖類、例えばコンドロイチン硫酸の場合、MnまたはMwが1000〜1000000、好ましくは1000〜100000であり、これらは市販のものを、必要に応じて精製して使用することができる。
<ポリカチオン性トリブロックコポリマーとポリアニオン性ポリマーの使用の態様>
トリブロックコポリマーとポリアニオン性ポリマーは、それらを含む組成物が、当該技術分野で常用されている水性溶液または水性媒体中でそれらの分子が会合してミセルを形成することにより、透明なポリイオンコンプレックスミセルとして存在し得る適当な割合で使用することが望ましい。このようなPICミセル溶液または分散液は、さらに本発明の目的に沿うためには、水性溶液中のイオン強度、pH、温度変化、特に、生体内環境下または生理学的条件下への変化により、不可逆的ゲルを形成することのできる割合でトリブロックコポリマーとポリアニオン性ポリマーが含められる。このような変化は、例えば、イオン強度が、イオン濃度0(ゼロ)もしくは数十mMであり、室温(20℃〜30℃)から34℃〜37℃付近の温度に変化することが挙げられる。
このような割合は、トリブロックコポリマーのイミノ(アミニレン(もしくは第二アミン)を包含する)のモル数とポリアニオン性ポリマーのアニオン性基のモル数が1:4〜4:1、好ましくは、1:2〜1:1であり、より好ましくは後者のモル数が前者のモル数を数パーセント超えるものである。このようなPICに第三アミン系局所麻酔薬を含有せしめる場合、水性媒体中で安定なフラワーミセル溶液または分散液を形成でき、該溶液または分散液は注射可能であり、さらに、32℃〜34℃付近にゲル化点を有し、該ミセルは37℃付近で安定なゲルを形成するものである限り、含有割合は限定されないが、総重量当たり、局所麻酔薬を一般に、9%〜50%、好ましくは9%〜38%、より好ましくは9%〜24%含有することができる。このような水溶液中または分散液中の局所麻酔薬を含有するPICフラワーミセルは、限定されるものでないが、動的光散乱(DLS)測定により決定するときに、通常、50〜200nmの平均粒径を有する。そのため、滅菌濾過膜で処理し、溶液または分散液を滅菌できる。
このような組成物中のPICは、必要により、生理学的に許容され得る希釈剤または賦形剤を含むPICミセルの水溶液として提供できる。このような希釈剤は、滅菌水、鉱酸を含む酸性水溶液、生理食塩水、生理的に許容される緩衝剤を含む溶液等であることができ、賦形剤は、例えば、ソルビトール、デキストリン、ブドウ糖、マンニトール、アミノ酸(例えば、グリシン、イソロイシン、バリン、メチオニン、グルタミン酸等)等であることができ、また、PICミセルは凍結乾燥物として保存または提供することができる。
<局所麻酔薬>
第三級アミン系局所麻酔薬は、上述のPICと一緒になって、本発明所期の目的を達成できるものであれば限定されることなく、使用できる。しかし、具体的には、プロカイン、クロロプロカイン、テトラカイン等の、所謂、エステル型局所麻酔薬、ならびに、リドカイン、ジブカイン、メピバカイン、ブピバカイン、ロピバカイン、レボブピバカイン等の、所謂、アミド型局所麻酔薬を例示できる。好ましいものとしては、アミド型局所麻酔薬である。
<投与の態様>
局所麻酔薬を含有するPICを含んでなる組成物は、PICフラワーミセルまたは組成物を含んでなる水性ミセル溶液として、当該技術分野で、それ自体公知の患者における疼痛の予防または消失に必要な部位に注入できる。注入には、注射、点滴、噴射、塗布が包含される。疼痛の予防または消失に必要な有効量は、本願のモデル動物を用いた試験例、または小実験等を参照に専門医により最適量が決定できる。このような組成物または組成物に含まれるPIC、特に、そのミセル溶液は、使用前に、必要に応じて、滅菌濾過、電子線照射等、により滅菌される。
本発明に従う局所麻酔薬含有PICミセルおよび該ミセルのゲル化に関する概念図である。 製造例1で製造されたBr−PEG−BrのGPC測定結果を表す溶出曲線である。 製造例2で製造されたPEG−CTAのGPC測定結果を表す溶出曲線である。 製造例3で製造されたPCMS−b−PEG−b−PCMSのGPC測定結果を表す溶出曲線である。 製造例4で製造したPMNT−b−PEG−b−PMNTの1H−NMRのスペクトルである。 該PMNT−b−PEG−b−PMNTのGPCの測定結果表す溶出曲線である。 同製造例4における、電子スピン共鳴測定結果:(a)4−Amino−TEMPOを用いて作製した検量線である。(b)PMNT−b−PEG−b−PMNTのGPC測定結果を示す。PMNT−b−PEG−b−PMNT(5mM)の検出ピーク。(c)4−Amino−TEMPO(5mM)の検出ピークである。 製造例5で製造されたリドカイン封入PICミセルのDLS測定結果を表す溶出曲線である(塩濃度100mMにおける)。 同リドカイン封入PICミセルのDLS測定結果を表す粒径分布曲線である(塩濃度50mMにおける)。 製造例6で得られたゲルの粘弾性測定結果を表すグラフである。(a)ミセル濃度:30mg/mL,リドカイン濃度:6mg/mL、(b)ミセル濃度:30mg/mL,リドカイン濃度:30mg/mL、(c)ミセル濃度:60mg/mL,リドカイン濃度:18mg/mL、(d)ミセル濃度:60mg/mL,リドカイン濃度:30mg/mLである。 試験1による薬物放出実験の結果を表すグラフである。(a)リドカイン6および30mg/mL,ミセル濃度30mg/mL、(b)リドカイン630mg/mL,ミセル濃度30および60mg/mLである。 試験2の実験手順を表す概要説明である。 試験2によるカラゲニンなしでサンプルを投与した場合の比較図である(図12の投与群1〜5に相当する。)。 試験2によるカラゲニンを投与した場合での、各でサンプルを投与した場合の比較図である(図12の投与群6〜10に相当する。)。
以下に、具体例を挙げ、さらに本発明を具体的に説明するが、これらの具体例に本発明を限定することを意図するものでない。
製造例1(参考例):末端にブロモメチル基を有するポリエチレングリコール(Br−PEG−Br)の合成
Br−PEG−Brは、次の合成スキーム1に従い合成した。
5.0mmol(50.0g)のポリエチレングリコール粉末をフラスコに入れ、真空化で110℃に熱し、一晩脱水した。脱水後、フラスコを65℃へ冷却し、窒素フロー化でポリエチレングリコールに脱水テトラヒドロフラン(THF)を加え、ポリマーを溶解させた。次に、ブチルリチウムを7.5mmol(1.6M,4.7mL)滴下し、30分間反応させることで、ポリエチレングリコールの両末端をリチウム化したLi−PEG−Liを得た。
得られたLi−PEG−Liに47.4mmol(25g)のα,α’−ジブロモ−パラキシレンを加え、50℃で24時間攪拌することで反応を進行させた。イソプロピルアルコール(IPA)による再沈殿を3回行い、デシケーターを用いた減圧乾燥により、目的物を白色粉末として回収した(回収量:44.2g,収率:85.5%)。
得られたポリマーの1H−NMR測定により目的の化合物が得られたことを確認した。なお、得られたポリマーのゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定結果を図2に示す。
製造例2(参考例):末端に連鎖開始移動を導入したリビングラジカル重合を可能とするポリエチレングリコール(PEG−CTA)の合成
PEG−CTAは、次の合成スキーム2に従って合成した。
連鎖開始移動剤(CTA)の調製
二硫化炭素15.4mmolをTHF 10mLに加え、氷浴中で撹拌したのち、窒素雰囲気化で9.4mmol(3.2mL,3M)のグリニャール試薬をゆっくりと滴下して加え、一晩反応させることで調製した。
PEG−CTAの合成
Br−PEG−Brの20gをナスフラスコに量りとり、真空化で110℃に熱し、一晩脱水した。脱水後、フラスコを65℃へ冷却し、窒素フロー化でTHF 100mLを加え、ポリマーを溶解させた。次に、調製したCTAをゆっくりと滴下し、40℃で24時間撹拌して反応を進行させた。反応終了後、IPAによる再沈殿を6回行い、デシケーターを用いた減圧乾燥により、目的物を薄赤色粉末として回収した(回収量:19.6g,収率:93.5%)。
得られたポリマーの1H−NMR測定の結果、目的のPEG−CTAが得られたことを確認した。なお、得られたポリマーのGPC測定結果を図3に示す。
製造例3(参考例):ポリクロロメチルスチレン−b−ポリエチレングリコール−b−ポリクロロメチルスチレン(PCMS−b−PEG−b−PCMS)トリブロック共重合体の合成
PCMS−b−PEG−b−PCMSは、次の合成スキーム3に従い合成した。
PEG−CTA 0.2mmol(2g)と、0.08mmol(13.4mg)の2,2’―アゾビスイソブチロニトリルを加えた反応容器を、3回窒素置換し、窒素雰囲気にした。ここに溶媒として20mLのトルエンを加えてポリマーと開始剤を溶解させたのち、22.1mmol(3.1mL)の4−クロロメチルスチレン(CMS)を加え、70℃で24時間撹拌することで重合反応を進行させた。
生成物の精製は、反応溶液を500mLのジエチルエーテル中に滴下し、CMSのホモポリマーを取り除いたのち、目的物であるポリマーの沈殿物を吸引ろ過により回収した。回収したポリマーをアセトンに溶解させ、再度ジエチルエーテルを用いた精製を行った。2度の精製後、エバポレーターを用いてアセトンを取り除き、ベンゼン凍結乾燥により、目的物を淡赤粉末として回収した(回収量:2.32g,収率:80.7%)。
得られたポリマーの1H−NMR測定の結果、目的のポリマーが得られたことを確認した。なお、得られたポリマーのGPC測定結果を図5に示す。
製造例4(参考例):TEMPOを有するトリブロックポリマー(PMNT−b−PEG−b−PMNT)の合成
PMNT−b−PEG−b−PMNTは、次の合成スキーム4に従い合成した。
反応容器に0.1mmol(1.44g,CMSユニット2.527mmol)のPCMS−b−PEG−b−PCMSと、7mLのジメチルスルホキシド(DMSO)を反応容器に加え、完全にポリマーを溶解させた。ここに、2.16g(12.6mmol,CMSユニットに対して5当量)の4−アミノテンポを12mLのDMSOに溶かしたものを加え、室温で24時間撹拌することで反応を進行させた。
生成物の精製は、2Lのメタノールに対して48時間透析を行い(外液の交換時間:透析を開始して1,3,19,27,45時間後の各時間に交換)、未反応の4−アミノテンポを取り除いた後、エバポレーターによりメタノールを除去、最後にベンゼン凍結乾燥により、目的物を赤色粉末として回収した(回収量:1.62g,収率:97.8%)。
得られたポリマーの1H−NMR測定結果を図5に示し、GPC測定結果を図6に示し、電子スピン共鳴測定結果を図7に示す。1H−NMR測定の結果から、アミノテンポの導入によりクロロメチル基由来のピークの消失が観察され、反応が進行していることを確認した。電子スピン共鳴測定の結果から、ポリマーへのテンポ導入率が65.3%であると算出された。
製造例5(実施例):局所麻酔薬封入ポリイオンコンプレックスミセルの設計
PMNT−b−PEG−b−PMNTを0.1M HCl中に適当量溶かし、凍結乾燥機で一晩乾燥させた。乾燥後、アミノ基をプロトン化させたポリマーを粉末状態で回収した。プロトン化させたPMNT−b−PEG−b−PMNT及びポリ(アクリル酸)(PAAc;分子量5,000)それぞれを、5mg/mLとなるようにリン酸バッファー(pH6.1,50または100mM)に溶解させた。PAAc溶液にPMNT−b−PEG−b−PMNT溶液を撹拌させながら加えた。カチオン(NH2 +)/アニオン(COO-)比が1:1となるように調製した。
次に、局所麻酔薬であるリドカイン粉末をバイアル瓶に適当量測りとり、各々最終濃度が0.5,1,1.5,2.5,5mg/mLとなるように調製したポリイオンコンプレックスミセル溶液を加え、24時間室温状態で撹拌した。
得られた局所麻酔薬封入ポリイオンコンプレックスミセルを動的光散乱(DLS)測定法により測定した結果、塩濃度100mMで調製したミセルは平均粒径122−123n
m、50mMで調製したミセルは平均粒径94−98nmの単峰性の粒子であることが確認された(図8,図9参照)。さらに、下記表1及び2を参照されたい。
製造例6(実施例):局所麻酔薬封入インジェクタブルゲルの設計
作製した局所麻酔薬内包ポリイオンコンプレックスミセルを遠心チューブに入れ、遠心エバポレーターを用いて濃縮し、ミセル濃度、塩濃度、リドカイン濃度を調整した(最終ミセル濃度:30または60mg/mL、最終リン酸ナトリウム塩濃度:60mM、最終リドカイン濃度:6,18,30mg/mL)。
粘弾性測定装置を用いて濃縮したミセル溶液を測定し、ゲル化温度、ゲルの物理特性評価を行った。結果を図10に示す。ゲル化温度は32−34℃、37℃に到達した瞬間の貯蔵弾性率は、ミセル濃度が30mg/mLのゲルでは11−22Pa、ミセル濃度が60mg/mLのゲルでは40−80Paであることが確認された。
また、粘弾性測定結果を下記表3にまとめる。
試験1:作製した局所麻酔薬封入インジェクタブルゲルによる薬物放出効果
濃縮した局所麻酔薬内包ポリイオンコンプレックスミセル200μLを5mLエッペンドルフチューブ内に加え、37℃の水浴中に入れてゲル化させた(最終ミセル濃度:30または60mg/mL、最終リン酸ナトリウム塩濃度:600mM、最終リドカイン濃度
:6,30mgスラッシュ/mL)。続いて、ゲル化したサンプルの上に、上澄みとして37℃のPBS(−)を4.8mL加え、37℃に設定した恒温槽中で、速度100rpmで撹拌した。各時間(撹拌開始1,3,5,24,48,120,168時間後)毎に上澄みを3mL回収し、新たに上澄みとしてPBS(−)を3mL加え、再度撹拌を続けた。回収した上澄みは、液体クロマトグラフ質量分析装置を用いて分析し、上澄み中のリドカイン濃度を測定した。試験管内の実験では、封入された薬物が3−5日間にわたって徐放されていることを確認した。試験結果を図11に示す。
試験2:作製した局所麻酔薬封入インジェクタブルゲルによる疼痛緩和効果
今回作製した局所麻酔薬封入インジェクタブルゲル(リドカイン濃度:18mg/mL)を0.15% λ−カラゲニン懸濁液(生理食塩水容量当たりの重量(w))を50μL投与して作製した炎症モデルマウスに対し皮下投与し、疼痛緩和効果の評価を行った。結果を図13(カラゲニンなしでサンプルを投与した場合の比較図)および図14(カラゲニンを投与した場合での比較図)に、それぞれ示す。有意差検定は一次元配置分析及びTukey法による事後比較により行った。
実験手順は、図12に従って進行した。
各マウスの足裏にサンプル(生理食塩水、リドカイン溶液、RIG、Lido−RIG、Lido−nRIG、リドカイン+4−Amino−TEMPO溶液)を皮下注射により50μL投与し、18時間後、炎症惹起物質であるカラゲニン(0.075mg,0.15% λ−カラゲニン懸濁液50μL)を同様に50μL投与した。サンプルの投与から20,23,48,72時間後に、マウスの足裏に対してフォンフライ試験を行い、機械刺激に対する逃避行動までの閾値(Paw withdrawal threshold:PWT)を測定した。
リドカイン溶液やLido−RIGを投与した場合では、カラゲニンを投与していない群(No treatment)と比較してPWTに差がないことから、サンプル投与による炎症は起きていないとわかる。一方、Lido−nRIGを投与した場合では、PWTが有意に減少している。炎症を惹起するカラゲニンを投与した場合(生理食塩水+カラゲニン)も同様にPWTが有意に減少していることから、Lido−nRIGを投与したことで炎症が起きていると分かる。これは、抗炎症効果がないサンプルが生体内で滞留することで生じた炎症であると考えられる。
カラゲニンを投与した場合、リドカイン溶液による治療群ではPWTが有意に減少している。このことから、リドカインには麻酔効果があるが滞留性がなく、サンプル投与20時間以降において痛みを緩和できていないとわかる。リドカイン+4−Amino−TEMPO溶液でも同様のことがいえる。RIGを投与した場合では、抗酸化能が正に作用したためか、生理食塩水やリドカイン溶液、Lido−nRIGと比較してPWTの減少が抑えられている。しかし、依然としてNo treatmentとの有意差が確認された。
Lido−nRIGでは、封入薬物を徐放しているにも関わらず、PWTが有意に減少している。これは、抗酸化能を持たないゲルが生体内で長期滞留することによる炎症、それに伴う痛み、また炎症部位での麻酔効果低下が原因だと考えられる。
Lido−RIGでは、カラゲニンを投与した他のサンプルと比較してPWTの減少が抑えられている。特にサンプル投与後48時間において、PWTに有意差が確認された。これはゲルによる抗酸化能と封入薬物の徐放により、長期間にわたって痛みを緩和していることを示す。このことから、局所麻酔薬を封入したポリイオンコンプレックスミセルが
より優れた疼痛緩和効果を示す材料であることが示された。
本発明は、局所麻酔薬を長期にわたって徐放出でき、疼痛の予防または消失をもたらす組成物または製薬学的製剤を提供できる。したがって、本発明は少なくとも医薬製造業で利用可能である。

Claims (4)

  1. ポリイオンコンプレックスを有効成分として含む局所疼痛制御用組成物であって、
    ポリイオンコンプレックスが式I
    式中、
    1は、同一または異なる連結基を表し、
    2は、独立して、−C1-6アルキレン−NH−(C1-6アルキレン)q−であり、ここでqは0または1の整数であり、そして
    Rは、独立して、各Rの総数mの少なくとも30%が2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル−4−イル、2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−1−オキシル−3−イル、2,2,5,5−テトラメチルピロリン−1−オキシル−3−イル及び2,4,4−トリメチル−1,3−オキサゾリジン−3−オキシル−2−イル、2,4,4−トリメチル−1,3−チアゾリジン−3−オキシル−2−イル及び2,4,4−トリメチル−イミダゾリンジン−3−オキシル−2−イルからなる群より選ばれる環状ニトロキシドラジカル化合物の残基を表し、存在する場合には、残りのRが水素原子、ハロゲン原子またはヒドロキシ基であり、
    Yは、独立して、H、C1-6アルキルで置換されていてもよいフェニルチオカルボニル
    チオ、C1-6アルキルチオカルボニルチオ、C1-6アルキルオキシチオカルボニルチオまたはSHからなる群より選ばれ、
    mは、独立して、3〜500の整数であり、そして
    nは、5〜5,000の整数である
    で表されるカチオン性トリブロックコポリマーを含み、かつ、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、ポリ(スルホン酸)、ポリアニオン性多糖類からなる群より選ばれる1種またはそれ以上のポリアニオン性ポリマーを含み、
    該ポリイオンコンプレックスがさらにリドカイン、メビカイン、ロピバカイン、ブピバカイン、レボブピバカイン、ジブカインからなる群より選ばれる第三級アミン系局所麻酔薬を含む、
    組成物。
  2. ポリイオンコンプレックスが水性媒体中でポリイオンコンプレクスミセルの形態にある、請求項1に記載の組成物。
  3. ポリイオンコンプレクスミセルが動的光散乱測定した場合に平均粒径50nm〜200nmの値を有する、請求項に記載の組成物。
  4. 請求項に記載の組成物であって、該ポリイオンコンプレクスミセルが32〜34℃のゲル化温度を有する、組成物。
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